JP4857088B2 - 電気泳動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャピラリ電気泳動装置に関する。例えば、キャピラリ、又はキャピラリアレイの交換や取り付けが必要であり、交換や取り付けの際に、キャピラリ、又はキャピラリアレイと電気泳動装置との接続部、若しくは電気泳動路となる流路から空気を除去する必要がある電気泳動装置に関する。
キャピラリ電気泳動は、デオキシリボ核酸(DNA)をはじめ、多くの生体試料を分離分析する技術として広く普及している。その技術的な利点の一つは、キャピラリの表面積対体積率から生まれる、優れた放熱特性である。この放熱特性が、高電圧を用いた電気泳動による、高速で高分解能な試料分離を実現している。
さらに、キャピラリ電気泳動では、多数本のキャピラリを同時に使用して分析を行うマルチ化が容易であるという特徴も有している。マルチキャピラリ方式による高スループット電気泳動装置が実用化されている。
特開2001−281221号公報,特開2001−281221号、及び特開2001−324475号公報においては、16本のキャピラリからなるキャピラリアレイを使用した電気泳動装置を開示している。
キャピラリは、内径数十〜数百ミクロンの細管であり、主な材料は石英であり、石英の外側を厚さ数十ミクロン程度のポリイミドでコーティングして機械的強度を付与している。電気泳動の際には、キャピラリに、試料分離媒体となる成分を充填して使用する。
試料分離媒体としては、非流動性の架橋型ポリマーが使用されたこともあったが、近年は、生産性や性能安定性の点で優れた、非架橋型の流動性ポリマー溶液が主流になっている。特開2001−281221号公報においては、試料分離媒体であるゲルをキャピラリに充填するためのポンプ機構を開示している。ポンプ機構としては、ガラスシリンジを開示しているが、ガラスシリンジ以外にも、サファイヤプランジャを駆動するポンプ機構を備えた電気泳動装置も存在する。
また、特開2001−324473号公報においては、分析の種類や、ユーザが必要とするスループットに応じて、キャピラリの長さ、あるいは本数を変えることが開示されている。例えば、DNAの一塩基長の違いを、数百から一千塩基長程度まで見分けるような高分解能を要するアプリケーションにおいては、比較的長めのキャピラリが使用される。また、分離能を多少落としてでも、高速で分析を行いたい場合には、比較的短めのキャピラリが使用される。大規模な遺伝子解析センターなど、多数の試料を同時に扱うところにおいては、高いスループットが要求され、研究室レベルの小規模なユーザは低いスループットでも良いことが多い。
また、特開2001−324475号公報においては、ユーザが交換できる形態のキャピラリアレイを開示されている。キャピラリアレイは、試料導入側端部,光学検出部,ポリマー溶液供給端部の3ヶ所で抑えられる構造となっている。キャピラリアレイのポリマー溶液供給端部は、電気泳動装置のポンプ機構に接続される。
特許文献1〜3開示の電気泳動装置において、より具体的には、ポリマー溶液供給端部は、16本のキャピラリが直径3.5mm 程度の束状になっており、アクリル製のブロックに水平方向に挿入され、スリーブと押ネジにより密封接続される構造になっている。ブロックにはポリマー溶液を貯蔵するためのリザーバ用シリンジとキャピラリにポリマー溶液を高圧注入するための注入用シリンジが取り付けられている。両シリンジとも、ブロック内の流路を介して、キャピラリアレイと連通している。さらに、バッファ液を収容する容器を取り付け可能な第2ブロックが備えられている。キャピラリアレイが取り付けられる第1ブロックと、上述の第2ブロックの間は、チューブで繋がれている。キャピラリアレイと、第2ブロックに供えられたバッファ液とは、第1ブロックに形成された流路、前記チューブ、第2ブロックに形成された流路を介して連通している。また、第2のブロックに備えられたバッファ液には、陽極側となる電極が挿入されるので、キャピラリアレイからバッファ液に通じる流路は電気泳動路となり、電気泳動の際には電圧が印加される。
電気泳動装置では、電気泳動路の両端間に数キロから数十キロボルトの高電圧を印加するため、電気泳動路への空気の混入は放電等を引き起こす可能性がある。キャピラリアレイと電気泳動装置との接続部は、電気泳動路の一部であるので、キャピラリアレイを電気泳動装置に取り付ける際は、確実に、接続部から気泡を除去しなければならない。
上述の装置においては、ユーザが、キャピラリアレイを電気泳動装置に取り付け、その際に、ユーザが気泡を除去している。気泡の除去は、通常、どちらかのガラスシリンジのプランジャを動かして、流路にポリマー溶液を供給し、第2ブロックに備えられた排出口からポリマー溶液と一緒に気泡を排出することで行われている。
特開2001−281221号公報 特開2001−324473号公報 特開2001−324475号公報
本願発明者が鋭意検討した結果、キャピラリアレイの交換の容易性が、電気泳動装置の操作性をユーザが評価する際の重要なポイントであることが判明してきた。特に、キャピラリアレイ取り付け時に、流路に混入してしまう空気の除去の容易性が、キャピラリアレイ交換の容易性に大きな影響を及ぼすことが解ってきた。
上述の装置における第1ブロック,第2ブロック、及びチューブにおける流路径は1mm程度と小さくなっており、気泡の除去が容易に行えるサイズである。しかし、キャピラリアレイと電気泳動装置を接続する接続部は、キャピラリアレイの束の径(3.5mm 程度)を収容するために、比較的広い空間となっている。この部分においては、ポリマー溶液が上から下へ流れている。ポリマー溶液中の気泡が浮かび上がる方向と、逆の方向にポリマー溶液が流れる。この為、プランジャを動かして流路にポリマー溶液を供給しただけでは、気泡がなかなか抜けない。キャピラリアレイ接続部に残留する気泡により、貴重なポリマー溶液を大量に消費してしまうこともある。
本願発明の目的は、電気泳動路からの気泡の除去が容易な電気泳動装置に関する。
本発明は、電気泳動媒体が充填されるキャピラリと、電気泳動媒体を充填するポンプ機構と、が接続する接続部において、電気移動媒体が下方から上方に向かって流れるようにしたことに関する。
また、好ましくは、キャピラリアレイとバッファ液間の流路を、高耐圧特性を有するロータリー式バルブを使用して制御し、流路構成を簡素化することに関する。流路のデットボリュームを少なくでき、高価な電気泳動媒体を効率的に使用できる。気泡除去に要する電気泳動媒体の使用量も低減できる。
また、好ましくは、バッファから、ある頂点となる位置まで流路を伸ばし、その流路の途中に弁を配置した流路構成に関する。頂点より下の流路が、電気泳動媒体より軽いバッファ液で置換えされていることにより、流路途中の弁においても、電気泳動媒体がバッファ液で置換えされる。電気泳動媒体に弁が触れる時間が短くなり、弁の寿命や信頼性が向上する。
本発明により、キャピラリアレイを電気泳動装置に取り付ける際に、電気泳動路から気泡を容易に除去でき、電気泳動装置の操作性が向上する。
図1は、キャピラリ電気泳動装置の基本的構成を示す概略図である。キャピラリ電気泳動装置は、電気泳動媒体である高粘性ポリマー溶液(以下、ポリマーと称す)が充填されるキャピラリ(内径数十〜数百μmの細管)を含むキャピラリ電気泳動部、電気泳動分離された試料を検出する光学検出部を有する。また、キャピラリと接続できる接続流路を構成する流路ブロック104と、接続流路と連通し、キャピラリに電気泳動媒体を充填できるポンプであるポリマー注入機構を備える。ポリマー注入機構は、ポンプ103の操作により、ポリマーを収容しているボトル(以下、ポリマーボトルと称す)101からポリマーを吸入し、そのポリマーを例えば16本のキャピラリから成るキャピラリアレイに注入する動作を行う。また、ポリマー注入機構は、流路ブロック104内の気泡を除去する際にも使用される。
以下、装置構成の概略について説明する。16本のキャピラリを備えるキャピラリアレイ110は、一端(試料注入端)がバッファ容器112中のバッファに浸漬され、他端が流路ブロック104に接続されている。流路ブロック104には、キャピラリアレイ110の他にポンプ103,キャピラリに注入するポリマーが入ったポリマーボトル101、及びもう一つのバッファ容器107が接続され、内部にそれらを連通する流路が形成されている。流路ブロック104とポリマーボトル101の間には逆止弁102が配置され、ポンプ103からキャピラリアレイ110のキャピラリにポリマーを注入する際に、ポリマーボトル101への逆流を防いでいる。
ポリマーボトル101は連続運転に必要十分な容量のものが用いられる。また、ポリマーを吸入してもボトル内が負圧にならないように排気弁もしくはチューブ挿入口に十分な隙間を持たせた構造になっている。また、高低差による圧力でポリマーボトル101からバッファ容器107側にポリマーが逆流しないように、ポリマーボトル101はバッファ容器107よりも低い位置に配置されている。このとき、逆止弁102の作用でポリマーボトル101へのポリマーもしくはバッファ液の流入は防止される。
バッファ容器107と流路ブロック104の間には電動のバッファバルブ105が配置されており、キャピラリアレイ110のキャピラリにポリマーを注入する際にはバッファバルブ105を閉じて、キャピラリアレイとバッファ容器間の流路をクローズする。また、電気泳動のときはバッファバルブ105を開き、流路をオープンにしてキャピラリアレイとバッファ容器を連通させる。
図2は、キャピラリアレイ110の一例を示す概略図である。キャピラリアレイを構成する1本1本のキャピラリ201は、外径が0.1〜0.7mm、内径が0.02〜0.5mm程度で、外被はポリイミド樹脂でコーティングされている。キャピラリ自体は石英パイプであり複数本(本例では16本)のキャピラリを配列してキャピラリアレイを構成する。キャピラリアレイ110は、蛍光標識されたDNAサンプル等が入った試料容器から電気的な作用でキャピラリにサンプルを取り込むロードヘッダ202,ロードヘッダ202のサンプル番号順にキャピラリ201を配列固定する検知部(ウインドウユニット)205,キャピラリを束ねて接着したキャピラリヘッド203を備える。ロードヘッダ202から突出する試料注入端には、キャピラリに泳動電圧を印加するための中空電極204が設けられている。検知部(ウインドウユニット)205は、整列保持したキャピラリアレイに側方から光照射するための開口206とキャピラリから発せられた発光を取り出すための開口207とを備える。

キャピラリアレイのキャピラリヘッド203の形状、すなわち流路ブロック104との接続部形状はキャピラリを一列に並べた平型と一束にまとめた丸型だが、この形状に限定されない。丸型の場合は、キャピラリヘッド203にスリーブを取り付けて後ろから押ねじを締め込み、スリーブを変形させて隙間を埋めることで流路ブロック104に取り付けることができる。
図2に示したキャピラリアレイ110は、ロードヘッダ202から突出した中空電極
204及びキャピラリ201の試料注入端が蛍光標識されたDNAサンプルを入れたウェルを複数備えたサンプルトレイに浸漬され、他端のキャピラリヘッド203は緩衝液が入った流路ブロック104に耐圧気密で取り付けられる。流路ブロック104に接続されたバッファ容器107に浸漬された電極106とロードヘッダ202の中空電極204には高電圧電源114から数kV程度の高電圧印加され、試料容器中の試料がキャピラリアレイの各キャピラリに電界注入される。その後、キャピラリアレイ110の試料注入端は図1に示すようにバッファ容器112に浸漬され、各キャピラリに電界注入された試料が電気泳動されて分離する。
レーザ光源111から発せられたレーザ光は、励起光学系によって検知部(ウインドウユニット)205に誘導され、照射する。励起光照射によってキャピラリ中を泳動している試料から発せられる信号光である蛍光は、検出光学系を介して光検出器108で検出される。
なお、ここに示した装置構成はひとつの具体例を示すものであって、本発明に条件や制限を与えるものではない。
キャピラリアレイ110は、交換可能な部品であり、ユーザの使用目的によりキャピラリ本数や長さが違うものが選ばれる。また、キャピラリアレイが汚染等により劣化すようなことがあっても交換する。キャピラリアレイの交換は、通常、ユーザが行う。キャピラリアレイを取り付けたら、流路ブロック104に混入した空気を取り除く必要がある。何故なら、流路ブロック中の流路の一部、特に、キャピラリアレイ110とバッファ容器
107間の流路は電気泳動路として、電圧が印加される部分なので、空気が気泡となって残留していると、放電等の弊害を発生する恐れがあるからである。初めて装置を使用する際、または流路ブロック104などの流路を構成している部品の洗浄,乾燥を行った後のキャピラリアレイの取り付け(以下、「インストール」と称す)では、キャピラリアレイを流路ブロックに取り付けた後、キャピラリアレイ接続部を含めた流路中をすべてポリマーで満たす。その際、ポンプ103を使ってポリマーを供給する。使用中の装置を一端止めて、キャピラリアレイの交換を行う際は、キャピラリアレイ交換後に、やはり、ポンプ103からポリマーを流し込むことで流路ブロック104に混入した気泡を排出する。部分的に気泡が残留する個所があれば、さらにポリマーを流し、気泡をポリマーで押し出そうとするので、結果的に大量の貴重なポリマーを消費してしまう場合もある。具体的に、図1に示す実施例のような構成では、気泡の排出を次のように行う。まず、キャピラリアレイ110を接続し、バッファバルブ105を開く。ポンプ103からポリマーを供給して、ポリマーと一緒に気泡をバッファ容器側から排出する。通常、流路ブロック104内の流路は気泡除去が容易に行われるように、流路の径を1mm程度と小さくし、流路内に均一な流れを生じるようにしている。一方で、キャピラリアレイを接続する部分は、キャピラリヘッド203を収容するスペースが必要なので、安易に小さくできない。また、図1に示すような、キャピラリアレイ接続部を流れるポリマーが上側から下側に向かって流れるような向きでは、空気はポリマーの中では上に浮かび上がるという性質から、空気を下方に押し込んでやることは難しい。この結果、流路ブロック104の中で、最も空気が残留しやすい部分の一つになっている。こうした、気泡の抜けにくい部分があると、結果的に、気泡除去のために大量のポリマーを使用してしまう場合がある。
図3に、本実施例の流路構成の概略図を示す。
図3の構成のポイントは、キャピラリアレイ110が斜め下を向くように接続し、さらに、キャピラリアレイ接続部に対して下側からポリマーを送液するような流路構成にしたことである。キャピラリと接続流路とが接続することにより形成される電気泳動媒体の流路が、キャピラリ側が上、接続流路側が下となるように構成されている。接続流路と接続するキャピラリの端面が下向きである。キャピラリの端面は、流路303と接続流路が連通する部分より下となっている。図では、ポンプ103がキャピラリの下に配置されているが、これは本発明を説明するための実施例の一つであり、本来は、装置設計の都合にあわせて配置を変えてもよい。例えば、キャピラリとポンプが同じ高さに並ぶような配置でも良い。流路303は、その途中にバッファバルブ105を備える流路302を経由して、バッファ容器107と連通している。
ここで、ポンプ301は図1のポンプ103と同じ役割を果たすものである。この配置にすることで、キャピラリアレイ接続部の気泡は、ポリマーにより下から押し上げられて、上方の流路303に排出されることになる。すなわち、前述した、気泡が、ポリマーの中では上に浮かび上がるという性質に習った挙動になり、キャピラリアレイ接続部からの空気の排出が容易に行えるようになる。結果的に、装置の使い勝手が良くなり、気泡除去に必要となるポリマーの消費量を減らすことができることから、装置の経済性が向上する。
また、本実施例では、バッファバルブ105とキャピラリアレイ110の間に頂点となる頂点304を設けている。流路が、少なくとも一つの頂点を有するように湾曲しており、その頂点はバッファ液面より上方にあり、この頂点とバッファ液面と間に位置する部分に流路を開閉する弁が設けられている。
径が1mm程度で、内部にポリマーを充填された流路をバッファ液の中に浸漬させると、ポリマーとバッファ液の密度の違いにより(通常は、バッファ液の方が軽い)、前記流路内のポリマーとバッファ液の間で置換えが発生する。つまり、図3に示すような構成では、流路をすべてポリマーで満たした後に、バッファ容器107を取り付けると、流路302、および流路302中にあるバッファバルブ105の内部のポリマーがバッファ液で置換えされる。図4に示したようなロータリー式バルブを電気泳動装置に使用するときの心配事の一つは、結晶化したポリマーによってバルブの構成部品が損傷することである。前述したように、内部ロータ401および、ステータ402の交換が容易に行えることが本構成の特徴の一つであるが、損傷を受けずに、交換無で長く使えることに越したことはない。図3に示したような構成では、バルブの内部が結晶化しやすいポリマーではなく、結晶化しにくいバッファ液で満たされるので、構成部品が破損するリスクが激減する。つまり、構成部品の長寿命化,信頼性を高めることになる。ポリマーとバッファ液の置換えが進み、バッファ液がキャピラリアレイ110のところまで達してしまうと、キャピラリアレイにポリマーを注入する際に、ポリマーではなく、バッファ液が注入されてしまうので、これは避けなければならない。図3の流路構成では、ポリマーとバッファ液の置換えは頂点304のところで止まる。なぜなら、流路303は頂点304から低くなる方向なので、ポリマーよりバッファ液は流路303には進入しないからである。バッファバルブとキャピラリアレイの間に頂点となる位置を設けることで、バッファ液がキャピラリアレイに混入することを防ぎ、さらに、ロータリバルブの長寿命化を実現できる。
図4を参照して、本実施例のバッファバルブ105の構造について説明する。図4は、バッファバルブとして使用するロータリー式バルブの概略構成を表す図である。ロータリー式バルブは、ロータ401と、ロータ401をはさむステータ402と、ロータ401とステータ402を抑える押しねじ403を含む。内部のロータ401が回転することで、流路の開閉を切り替える。図中のステータ402は回転せずに、ロータ401と密着接触するステータである。一つのロータ401をはさむように2つのステータ402が支持体404に組み込まれ、押しねじ403によってそれぞれの部品が互いに押し付けられている。さらに、その押しねじ403の内部に、流路を構成するチューブ407,チューブをシールするスリーブ405,スリーブをつぶしてチューブを密着接合する押しねじ406が接続して流路を任意の長さ,個所まで延長できる。この構成のポイントは、押しねじ
403の締め付け具合によって、ロータ401とステータ402と支持体404の密着具合が調整できる点である。通常、電気泳動装置では、内径数〜数十ミクロンのキャピラリに高粘性ポリマー溶液を短時間で注入するためには数MPaの高圧力が必要になる。その場合、バッファバルブの耐圧を注入圧力以上に高める必要がある。小型で、内部のロータが回転して流路の開閉を制御するようなロータリー式バルブは、流路中に挿入でき、流路構成の簡素化に有効であるが、キャピラリ電気泳動装置のバッファバルブとして使えるような数メガパスカル以上の耐圧を有するようなものはなかった。本実施例の構成では、前述したように、ロータを2つのステータではさみ、さらに、押ネジで押し付けることにより、構成部品の密着度を高め、高耐圧を実現する。さらに、好ましいことは、押しねじ
403を取り外すことで内部の構成部品にアクセスし、部品交換できることであり、万一、磨耗等により内部構成部品に損傷が生じた場合は、容易に交換可能である。
ポリマー注入機構を備えた電気泳動装置の基本的構成を示す概略図。 キャピラリアレイの基本的構成を示す概略図。 本実施例の流路構成の概略図。 本実施例のロータリー式バルブを示す概略図。
符号の説明
101 ポリマーボトル
102 逆止弁
103 ポンプ
104 流路ブロック
105 バッファバルブ
107,112 バッファ容器
108 光検出器
110 キャピラリアレイ
114 高電圧電源
201 キャピラリ
202 ロードヘッダ
203 キャピラリヘッド
204 中空電極
205 検知部
206,207 開口
302,303 流路
304 頂点
401 内部ロータ
402 ステータ
403,406 押しねじ
404 支持体
405 スリーブ
407 チューブ

Claims (10)

  1. 電気泳動媒体が充填される一本以上のキャピラリと、
    前記キャピラリと接続できる接続流路と、
    前記接続流路と連通し、前記キャピラリに前記電気泳動媒体を充填できるポンプと、
    前記接続流路と連通する第2流路と、
    前記第2流路と連通し、電気泳動媒体に電圧を印加する電極が浸されるバッファ液を保持するバッファ容器と、
    を含むキャピラリ電気泳動装置において、
    前記接続流路と接続する前記キャピラリの端面が、前記第2流路と前記接続流路が連通する部分より下となっており、
    前記ポンプが前記キャピラリの端面より下方に配置されており、
    前記ポンプの駆動により、前記キャピラリの端面付近の気泡が、前記第2流路と前記接続流路が連通する部分及び前記第2流路を経てバッファ容器側へ排出されることを特徴とするキャピラリ電気泳動装置。
  2. 請求項1記載の電気泳動装置において
    該第2流路において、ロータリー式バルブを備えていることを特徴とする電気泳動装置。
  3. 請求項2記載の電気泳動装置において、
    前記ロータリー式バルブが、ロータと、前記ロータをはさむステータと、前記ロータと前記ステータを抑える押ネジを備えること特徴とする電気泳動装置。
  4. 請求項1記載の電気泳動装置において
    記第2流路が、少なくとも一つの頂点を有するように湾曲しており、当該頂点はバッファ液面より上方にあり、
    前記第2流路における、当該頂点とバッファ液面との間に位置する部分に、前記第2流路を開閉する弁が設けられていることを特徴とする電気泳動装置。
  5. 請求項4記載の電気泳動装置において、
    前記弁がロータリー式バルブであることを特徴とする電気泳動装置。
  6. 電気泳動媒体が充填される一本以上のキャピラリと、
    前記キャピラリと接続できる接続流路と、
    前記接続流路と連通し、前記キャピラリに前記電気泳動媒体を充填できるポンプと、
    前記接続流路と連通する第2流路と、
    前記第2流路と連通し、電気泳動媒体に電圧を印加する電極が浸されるバッファ液を保持するバッファ容器と、
    を含むキャピラリ電気泳動装置において、
    前記接続流路と接続する前記キャピラリの端面が下向きであり、且つ、当該端面が前記第2流路と前記接続流路が連通する部分より下となっており、
    前記ポンプが前記キャピラリの端面より下方に配置されており、
    前記ポンプの駆動により、前記キャピラリの端面付近の気泡が、前記第2流路と前記接続流路が連通する部分及び前記第2流路を経てバッファ容器側へ排出されることを特徴とするキャピラリ電気泳動装置。
  7. 請求項6記載の電気泳動装置において
    該第2流路において、ロータリー式バルブを備えていることを特徴とする電気泳動装置。
  8. 請求項7記載の電気泳動装置において、
    前記ロータリー式バルブが、ロータと、前記ロータをはさむステータと、
    前記ロータと前記ステータを抑える押ネジを備えることを特徴とする電気泳動装置。
  9. 請求項6記載の電気泳動装置において
    記第2流路が、少なくとも一つの頂点を有するように湾曲しており、当該頂点はバッファ液面より上方にあり、
    前記第2流路における、当該頂点とバッファ液面との間に位置する部分に、前記第2流路を開閉する弁が設けられていることを特徴とする電気泳動装置。
  10. 請求項9記載の電気泳動装置において、
    前記弁がロータリー式バルブであることを特徴とする電気泳動装置。
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