JP5042292B2 - 状態再現システム - Google Patents
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Description
この状態再現システムによれば、機器における弾性体との接触面の形状を、アクチュエータを通じて遠隔的又は間接的に精度良く把握できる。一例として、アクチュエータの形状を通じて機器の外面の形状を遠隔的に視認したり、アクチュエータに触れることによって機器の外面の形状の感触を間接的に確認したりすることができる。
この状態再現システムによれば、弾性体における複数の可動片の変位量の第2の方向の分布に応じて、アクチュエータにおける複数の可動片の変位量の第4の方向の分布を形成することによって、機器における弾性体との接触面の形状(変位量の分布)をより精度良く再現できる。また、可動片を細かくし、弾性体における可動片の密度を高めることによって、再現精度がより一層向上する。
この状態再現システムによれば、例えば、機器の状態を示す情報ごとに位置センサの検出結果を対応付けて予め記憶しておけば、その後に、機器の状態に応じた形状をアクチュエータ単独で再現できる。このようなアクチュエータによる擬似体験を通じて、実際の機器の状態を判定するための訓練ができる。
この状態再現システムによれば、各可動片とこれに対応する位置センサとが例えば一体となることによって、機器の形状の検出作業が容易になるとともに、同形状の検出精度も向上する。
この状態再現システムによれば、弾性体における複数の可動片の振動の第2の方向の分布に応じて、アクチュエータにおける複数の可動片の振動の第4の方向の分布を形成することによって、機器における弾性体との接触面における振動分布をより精度良く再現できる。
この状態再現システムによれば、弾性体における複数の可動片の温度の第2の方向の分布に応じて、アクチュエータにおける複数の可動片の温度の第4の方向の分布を形成することによって、機器における弾性体との接触面における温度分布をより精度良く再現できる。
この状態再現システムによれば、弾性体から機器に対し前記外圧を再現するべく複数の可動片の変位量の第2の方向の分布を形成し、次に同分布に応じてアクチュエータを動作させることによって機器の外面の固さ(外圧を加えたときの同外圧に対する反作用の圧力)をより精度良く再現できる。
この状態再現システムによれば、機器側にある弾性体を検出する各種センサと、例えばアクチュエータに触れる人がいる側の制御装置との間を、通信回線を介して接続することによって、機器の外面の感触を遠隔的に精度良く再現できる。
この状態再現システムによれば、ビデオカメラによる画像情報に対し、例えば、テクスチャやエッジ等を強調する所定の処理を施し、同画像情報から弾性体に相当する特徴を抽出し、その抽出結果から弾性体の変形の度合を求めることができる。この情報は位置センサによる検出結果の少なくとも一部と重複するため、例えばこの重複部分について、検出精度がより高い方を採用すれば、アクチュエータによる機器の形状の再現精度が向上する。
この状態再現システムによれば、例えば、熟練者は、耳で聞くスピーカの音の情報と、アクチュエータの形状を通じて視認できる機器の形状や同アクチュエータに触れて得られる機器の外面の感触等の情報とを併せて、機器の状態をより精度良く判定できる。
図1乃至図4を参照しつつ、本実施の形態の状態再現システム1の構成例について説明する。図1は、状態再現システム1の構成例を示す図である。図2は、本実施の形態の検出装置10の構成例を示す部分斜視図である。図3は、本実施の形態の再現装置20の構成例を示す部分斜視図である。図4は、本実施の形態の状態再現システム1の制御を司る構成の一例を示すブロック図である。
検出装置10は、図1に例示されるように、機器Sの形状に応じて変形可能な弾性体13と、弾性体13の形状及び機器Sの固さ・振動・温度分布を検出する検出部11とを備えている。尚、図1の例示では、この検出装置10は、弾性体13を支持する支持体12を更に備えている。
弾性体13は、図2に例示されるように、機器Sと接触するz軸方向(第1の方向)に機器Sの形状に応じた距離だけ弾性的に変位する同方向に長尺な直方形状の複数の可動片(例えば可動片1381、1391、1392等)を備えている。図2の例示では、支持体12は、矩形状の開口12aを有し、複数の可動片は、同開口12aを通じて支持体12の内部に例えばバネ等の弾性部材(不図示)を介して立設されている。図1及び図2の例示では、複数の可動片は、x軸方向(第2の方向)及びy軸方向(第2の方向)に隣接してマトリックス状に配置され、それぞれの先端の矩形状の面も同様にマトリックス状に配置されて機器Sとの接触面を構成している。
各可動片は、先端側の内部に温度センサ(例えば温度センサ181d、191d、192d等)を備え、支持体12の側に位置センサ(例えば位置センサ181a、191a、192a等)及び振動センサ(例えば振動センサ181c、191c、192c等)を備えている。
再現装置20は、図1に例示されるように、機器Sにおける弾性体13との接触面の形状・固さ分布を再現する複数の可動片23を有するアクチュエータ21を備えている。尚、図1の例示では、この再現装置20は、複数の可動片23を支持する支持体22を更に備えている。
アクチュエータ21は、図3に例示されるように、前述した検出装置10の弾性体13を構成する複数の可動片と同一形状の複数の可動片23(例えば可動片2311、2312、2321等)を備えている。本実施の形態では、図1及び図3の座標軸x、y、zに示されるように、アクチュエータ21の可動片23は、検出装置10の弾性体13の可動片をy軸の周りにx軸及びz軸を180度回転したものと対応している。つまり、アクチュエータ21の可動片23は、z軸方向(第3の方向)に、これと対応する弾性体13の可動片が変位した距離だけ逆向きに変位するようになっている。図3の例示では、支持体22は、矩形状の開口22aを有し、複数の可動片23は、同開口22aを通じて支持体22の内部に立設されている。複数の可動片23は、x軸方向(第4の方向)及びy軸方向(第4の方向)に隣接してマトリックス状に配置され、例えば、可動片2311は座標(x1、y1)に対応し、可動片2312は座標(x1、y2)に対応し、可動片2321は座標(x2、y1)に対応する。
制御装置30は、図4に例示されるように、CPU31と、ROM32と、RAM33とを備えている。
CPU31は、検出装置10に後述する検出動作をさせるとともに再現装置20に後述する再現動作をさせる処理を実行する。
ROM32は、CPU31のこのような処理の手順を定めるプログラム等を記憶する。
RAM33は、CPU31のこのような処理の際に用いられる各種データを記憶する。また、このRAM33は、前述した座標(xn、yn)(1≦n≦9、nは整数)が共通な位置センサと位置アクチュエータとを対応付け、同座標(xn、yn)が共通な振動センサと振動アクチュエータとを対応付け、同座標(xn、yn)が共通な温度センサと発熱素子とを対応付け、同座標(xn、yn)が共通な圧力アクチュエータと圧力センサとを対応付けた表データ(不図示)を記憶している。
記憶装置40は、前述した、形状・固さ分布検出部21aの各変位量を示す情報、振動分布検出部21cの各振動の振幅及び周波数(又は周期)を示す情報、及び温度分布検出部21dの各温度を示す情報を格納する。
例えば弾性体13における機器Sとの接触箇所の外観部分をビデオカメラ101、102により撮影してその画像情報を取得し、制御装置30において、同画像情報に例えばテクスチャやエッジ等を強調する所定の処理を施し、同画像情報から可動片に相当する特徴を抽出し、その抽出結果から可動片の変位量を求めてもよい。この情報は、前述した形状・固さ分布検出部11aにより得られる形状の情報及び振動分布検出部11cにより得られる振動分布の情報の一部と重複するため、例えばこの重複部分について、検出精度がより高い方の情報を採用すれば、再現装置20による機器Sの形状及び振動分布の再現精度が向上する。
図5を参照しつつ、前述した構成を備えた状態再現システム1の動作例について説明する。同図は、制御装置30の処理手順の一例を示すブロック図である。
次に、制御装置30は、各検出部21a、21c、21dの検出結果に基づいて、再現装置20における対応するアクチュエータ21の動作を制御する(S101)。具体的には、制御装置30は、以下の処理を実行する。
振動分布の再現については、制御装置30は、前述した表データで各振動センサと対応付けられた各振動アクチュエータの動作を制御して、各振動センサにより検出された振動の振幅及び周波数(又は周期)で、対応する可動片23をz軸方向に振動させる。
温度分布の再現については、制御装置30は、前述した表データで各温度センサと対応付けられた発熱素子の動作を制御して、対応する可動片23の先端を、各温度センサにより検出された温度とする。
アクチュエータ21に外圧が作用していないと判別した場合(S102:NO)、制御装置30は、前述したステップS100の処理を再度実行する。
アクチュエータ21に外圧が作用したと判別した場合(S102:YES)、制御装置30は、前述した表データで各圧力センサ25bと対応付けられた各圧力アクチュエータ15bの動作を制御して、機器Sから対応する弾性体13の可動片に対し圧力センサ25bにより検出された外圧が同様に作用するべく、同可動片をz軸方向に向きに駆動する(S103)。
次に、制御装置30は、前述したステップS100の処理を再度実行する。
この状態再現システム1によれば、各可動片とこれに対応する位置センサとが例えば一体となることによって、機器Sの形状の検出作業が容易になるとともに、同形状の検出精度も向上する。
この状態再現システム1によれば、機器Sの側にある弾性体13を検出する各種センサと、例えばアクチュエータ21に触れる人がいる側の制御装置30との間の通信回線3を例えば延長することによって、機器Sの外面の感触を遠隔的に精度良く再現できる。
前述した状態再現システム1(図1参照)における、例えば、ビデオカメラ101、102と、機器Sの形状等を再現するための再現装置20と、これらを制御する制御装置30と、記憶装置40とを使用するものとする。
3 通信回線
10 検出装置
11 検出部
11a 形状・固さ分布検出部
11c 振動分布検出部
11d 温度分布検出部
12、22 支持体
12a、22a 開口
13 弾性体
15b 圧力アクチュエータ
20 再現装置
21 アクチュエータ
21a 形状・固さ分布アクチュエータ
21c 振動分布アクチュエータ
21d 発熱素子
23 可動片
25b 圧力センサ
30 制御装置
31 CPU
32 ROM
33 RAM
40 記憶装置
50 スピーカ
101、102 ビデオカメラ
103 マイク
111a、112a、181a、191a、192a、199a 位置センサ
111b、112b、181b、191b、192b、199b 圧力アクチュエータ
111c、112c、181c、191c、192c、199c 振動センサ
111d、112d、181d、191d、192d、199d 温度センサ
211a、212a、221a、299a 位置アクチュエータ
211b、212b、221b、299b 圧力センサ
211c、212c、221c、299c 振動アクチュエータ
211d、212d、221d、299d 発熱素子
1381、1391、1392、2311、2312、2321 可動片
Claims (7)
- 機器との接触面が前記機器の形状に応じて変形する弾性体と、
前記弾性体の接触面の変形の度合を検出する位置センサと、
アクチュエータと、
前記アクチュエータが前記機器の形状を再現するように、前記位置センサの検出結果に応じて前記アクチュエータの動作を制御する制御装置と、を備え、
前記弾性体は、前記機器と接触する第1の方向に前記機器の形状に応じた距離だけ弾性的に変位するとともに前記第1の方向と交差する第2の方向に隣接して配置され、先端が前記接触面を形成する複数の可動片を有し、
前記アクチュエータは、前記第1の方向に対応する第3の方向に弾性的に変位するとともに前記第2の方向に対応する第4の方向に隣接して配置される複数の可動片を有し、
前記弾性体を構成する複数の可動片は、前記弾性体を構成する複数の可動片の変位量を検出する前記位置センサと、前記機器の振動を検出する振動センサとを有し、
前記制御装置は、前記アクチュエータを構成する複数の可動片が前記機器の形状を再現するように、前記位置センサの検出結果に応じて前記アクチュエータを構成する複数の可動片の動作を制御するとともに、前記アクチュエータを構成する複数の可動片が前記機器の振動を再現するように、前記振動センサの検出結果に応じて前記アクチュエータを構成する複数の可動片の動作を制御する
ことを特徴とする状態再現システム。 - 前記位置センサの検出結果を記憶する記憶装置を備え、
前記制御装置は、前記アクチュエータを構成する複数の可動片が前記機器の形状を再現するように、前記記憶装置からの読み出し内容に応じて前記アクチュエータを構成する複数の可動片の動作を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の状態再現システム。 - 前記弾性体を構成する複数の可動片は、前記機器の温度を検出する温度センサを有し、
前記アクチュエータを構成する複数の可動片は、発熱素子を有し、
前記制御装置は、前記アクチュエータを構成する複数の可動片が前記機器の温度を再現するように、前記温度センサの検出結果に応じて前記発熱素子の動作を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の状態再現システム。 - 前記アクチュエータを構成する複数の可動片は、前記アクチュエータに対する外圧を検出する圧力センサを有し、
前記制御装置は、前記弾性体が前記アクチュエータに対する外圧を再現するように、前記圧力センサの検出結果に応じて前記弾性体の動作を制御した後、前記アクチュエータが前記機器の固さを再現するように、前記位置センサの検出結果に応じて前記アクチュエータの動作を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の状態再現システム。 - 前記位置センサ、前記振動センサ、前記温度センサ、前記圧力センサと前記制御装置とは、通信回線を介して接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載の状態再現システム。 - 前記弾性体の前記機器と接触する側を撮影するビデオカメラを備え、
前記制御装置は、前記ビデオカメラの撮影結果と前記位置センサの検出結果とに応じて、前記アクチュエータの動作を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の状態再現システム。 - 前記機器の音を検出するマイクと、音を再現するべく前記アクチュエータに隣接して配置されるスピーカと、を備え、
前記制御装置は、前記アクチュエータが前記機器の形状を再現しつつ前記スピーカが前記機器の音を再現するように、前記マイクにより検出された音を前記スピーカから出力させる
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の状態再現システム。
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