本発明の一実施形態について説明する。
本実施の形態にかかる携帯電話装置1(本携帯電話装置)は、複数の入力データ(入力データストリーム)に基づいて、それぞれのデータに応じた画像を、同一画面上に複数表示できる表示装置を備えたものである。
図1は、本携帯電話装置1の要部構成を示すブロック図である。また、図2は、処理部2における、表示制御部14の要部構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本携帯電話装置1は、操作部3、ヒンジ回転検出センサ4、チューナ5、記憶部6、通信部7、処理部2、および画像表示部15を備えている。
操作部3は、例えば、操作キーなどによってユーザが所望する操作指示を本携帯電話装置1に対して行うことを可能とするものであり、このユーザの入力は、この操作部3から制御信号として処理部2に送信される。
ヒンジ回転検出センサ4は、本携帯電話装置1の表示部501と本体部503との間を接合するヒンジ部502の回転を検知するセンサである。なお、このヒンジ部502の回転検知と、それにかかる画像表示の処理については後述する。
チューナ5は、外部からテレビ放送信号を受信可能とするものである。すなわち、チューナ5は、外部からテレビ放送信号を受信するアンテナ、および受信した信号をデコードするデコーダなどを備えている。なお、受信する放送信号は、アナログ放送でもデジタル放送でもよい。
上記記憶部6は、外部から取得したデータ等を記憶しているものであり、読み書き可能な不揮発性記憶装置である。この記憶部6は、例えば、画像データやテキストデータなど本携帯電話装置1において表示可能なデータを記憶しており、必要に応じて格納しているこのデータは、処理部2に読み出される。さらに、記憶部6は、データ入力判定部10によって認識されたデータに関する認識結果を記録する管理テーブル20を含んでいる。なお、データ入力判定部10については後述する。
上記通信部7は、外部から通信を介して、電子メール、外部PCに格納されている映像データまたは、WWWデータ等を受信可能とするものである。
画像表示部15は、入力されたデータに基づく画像を表示するものである。
処理部2は、携帯電話装置1における各種処理を制御・実行するものである。そして、この処理部2は、拡大表示要求検知部8、ヒンジ回転検知部(表示回転検知手段)9、データ入力判定部(入力データ認識手段)10、拡大要求表示領域検出部11、拡大要求ソース判定部12、画像回転判定部(表示判定手段)13、および表示制御部14を備える。
拡大表示要求検知部8は、ユーザからの表示画像の拡大要求を認識するものである。この表示画像の拡大要求とは、ユーザが操作部3によって入力した、画像の拡大を要求する操作指示であって、この指示は制御信号として拡大表示要求検知部8に送信される。拡大表示要求検知部8は、この制御信号を受信した場合、この制御信号に基づいて、表示画像の拡大処理の要求に関する情報を、拡大要求表示領域検出部11に送信する。なお、表示画像の拡大処理に関する詳細は後述する。
拡大要求表示領域検出部11は、拡大表示要求検知部8の認識結果に基づき、ユーザが表示の拡大を所望している画像は、どの表示領域に表示されているデータであるのかを特定するものである。この特定結果は、拡大要求ソース判定部12に送信される。
拡大要求ソース判定部12は、拡大要求ソース判定部12の特定結果に基づき、後述するデータ入力判定部10の認識結果を参照して、表示の拡大が要求されているデータの種類を特定する。なお、このデータの種類とは、例えば、映像データや、HTML(Hypertext Markup Language)などによって記述されたテキストデータなどの種類のことである。そして、この特定結果は、画像回転判定部13に送信される。
また、ヒンジ回転検出部9は、本携帯電話装置1のヒンジ部502の回転を検知したヒンジ回転検出センサ4の検知結果を受信して、本携帯電話装置1の表示画面がどの方向に回転したかを特定し、その特定結果を画像回転判定部13に送信するものである。
画像回転判定部13は、現在表示されている画像を回転処理して表示しなおす必要があるかどうかを判定するものである。この判定結果は、データ入力判定部10と表示制御部14とに送信される。
データ入力判定部10は、チューナ5や通信部7を介して外部から取得したデータ、あるいは記憶部6に格納しているデータを受信して認識するものである。すなわち、どのようなデータを画像表示部15で表示させるのか認識し、表示制御部14に送信する。
アラーム処理部16は、予めユーザによって設定された時間に、所定の画像を表示させるように知らせるものである。
つまり、このアラーム処理部16は、所定の時間になった場合、特定の表示領域に表示している画像を拡大表示させるときは拡大表示要求検知部8に制御信号を送信する。
また、所定の時間になった場合、単に現在表示している画像のうちいずれか1つだけを表示させるときは、データ入力判定部10に制御信号を送信する。
なお、この制御信号は、所定の時間であることを告知するとともに、予め画像を表示させる表示領域の情報を含むものである。
あるいは、所定のデータの種類の情報を含む制御信号を、画像回転判定部13に送信することによって、所定の時間に特定の種類のデータに基づく画像を拡大させて表示させる構成であってもよい。
なお、これらアラーム処理部16が画像表示のトリガとなる実施例についての詳細な説明は後述する。
表示制御部14は、データ入力判定部10から送られてきたデータを適切な表示形式で、画像表示部15に表示させるものである。この適切な表示形式とは、画像回転判定部13からの指示に基づいて選択される。また、この表示制御部14は、図2に示すように、
回転表示制御部16(回転表示制御手段)、拡大表示制御部17(拡大表示制御手段・回転表示制御手段)、およびPIP表示制御部18を有する。
回転表示制御部16は、上記画像回転判定部13からの指示に基づき、表示画面に表示している画像を回転させて表示させる場合、上記データ入力判定部10から送信されているデータに対して、回転処理を施すものである。
拡大表示制御部17は、画像回転判定部13から送信された指示に基づき、表示画面で表示している画像を拡大させて表示させる場合、データ入力判定部10から送信されているデータに対して、拡大処理を施すものである。この拡大表示制御部16は、拡大処理によって、表示データの再配置が必要な場合は、表示データを再配置して表示させる。
この再配置とは、拡大処理によって広がった表示領域を利用するために、表示画像の縦横比等を変更することである。なお、この再配置可能なデータは、ハイパーテキスト形式のデータなどに限られることとなり、映像データ等の縦横比が決められているデータは含まれない。
また、この回転表示制御部16と拡大表示制御部17とによって回転表示制御手段を構成する。
PIP表示制御部18は、複数のデータに基づく画像を画像表示部15の画面上に表示可能とするものである。このPIP表示制御部18は、PIP機能によって複数の表示領域にデータを表示させるように処理を施す。
また、複数の表示領域にデータを表示させる場合、このPIP表示制御部18は、それぞれの表示領域に表示されているデータの情報が損なわれないように、それぞれのデータの配置関係を配置し直して表示する制御を行う。
なお、入力されたデータが1つの場合は、PIP表示制御部18は、PIP機能を用いずに、表示画面に表示できるサイズに表示データを調節する。この調整は、表示画面の表示可能な表示領域サイズを基に、データの種類によって調整がなされる。例えば、この入力データが映像データであるならば、縦横サイズが決まっているデータであるので、表示領域の縦横比にあわせて表示できるように縮小して表示させる。
ここで、以上のような構成の処理部2に関して、各機能ブロックを実現する構成について説明する。
処理部2内に各機能ブロックが設けられているが、これらの機能ブロックは、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算手段がROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記録媒体に格納されたプログラムコードを実行することによって実現することができる。また、処理部2の各機能ブロックを実現させるプログラムが格納される記憶部6は、例えばフラッシュEEPROMなどの不揮発性記憶媒体によって実現可能である。
なお、上記では、各機能ブロックが「CPUなどの演算手段がROMやRAMなどの記録媒体に格納されたプログラムコードを実行することで実現される」場合を例にして説明したが、同様の処理を行うハードウェアで実現してもよい。また、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段とを組み合わせても実現することもできる。
さらに、上記各部材のうち、ハードウェアとして説明した部材であっても、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムコードを実行する上記演算手段とを組み合わせても実現することもできる。なお、上記演算手段は、単体であってもよいし、装置内部のバスや種々の通信路を介して接続された複数の演算手段が共同してプログラムコードを実行してもよい。
上記演算手段によって直接実行可能なプログラムコード自体、または、後述する解凍などの処理によってプログラムコードを生成可能なデータとしてのプログラムは、当該プログラム(プログラムコードまたは上記データ)を記録媒体に格納し、当該記録媒体を配付したり、あるいは、上記プログラムを、有線または無線の通信路を介して伝送するための通信手段で送信したりして配付され、上記演算手段で実行される。
なお、通信路を介して伝送する場合、通信路を構成する各伝送媒体が、プログラムを示す信号列を伝搬し合うことによって、当該通信路を介して、上記プログラムが伝送される。また、信号列を伝送する際、送信装置が、プログラムを示す信号列により搬送波を変調することによって、上記信号列を搬送波に重畳してもよい。この場合、搬送波の受信側において搬送波を復調することによって信号列が復元される。
一方、上記信号列を伝送する際、送信側の装置において、デジタルデータ列としての信号列をパケット分割して伝送してもよい。この場合、受信側の装置は、受信したパケット群を連結して、上記信号列を復元する。また、送信側が、信号列を送信する際、時分割/周波数分割/符号分割などの方法で、信号列を他の信号列と多重化して伝送してもよい。この場合、受信側の装置は、多重化された信号列から、個々の信号列を抽出して復元する。いずれの場合であっても、通信路を介してプログラムを伝送できれば、同様の効果が得られる。
ここで、プログラムを配付する際の記録媒体は、取外し可能である方が好ましいが、プログラムを配付した後の記録媒体は、取外し可能か否かを問わない。また、上記記録媒体は、プログラムが記憶されていれば、書換え(書き込み)可能か否か、揮発性か否か、記録方法および形状を問わない。記録媒体の一例として、磁気テープやカセットテープなどのテープ、あるいは、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスクなどの磁気ディスク、または、CD−ROMや光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)やデジタルビデオディスク(DVD)などのディスクが挙げられる。
また、記録媒体は、ICカードや光カードのようなカード、あるいは、マスクROMやEPROM、EEPROMまたはフラッシュROMなどのような半導体メモリであってもよい。あるいは、CPUなどの演算手段内に形成されたメモリであってもよい。
なお、上記プログラムコードは、上記各処理の全手順を上記演算手段へ指示するコードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各処理の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムやライブラリなど)が既に存在していれば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示するコードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよい。
また、上記記録媒体にプログラムを格納する際の形式は、例えば、実メモリに配置した状態のように、演算手段がアクセスして実行可能な格納形式であってもよいし、実メモリに配置する前で、演算手段が常時アクセス可能なローカルな記録媒体(例えば、実メモリやハードディスクなど)にインストールした後の格納形式、あるいは、ネットワークや搬送可能な記録媒体などから上記ローカルな記録媒体にインストールする前の格納形式などであってもよい。
また、プログラムは、コンパイル後のオブジェクトコードに限るものではなく、ソースコードや、インタプリトまたはコンパイルの途中で生成される中間コードとして格納されていてもよい。いずれの場合であっても、圧縮された情報の解凍、符号化された情報の復号、インタプリト、コンパイル、リンク、または、実メモリへの配置などの処理、あるいは、各処理の組み合わせによって、上記演算手段が実行可能な形式に変換可能であれば、プログラムを記録媒体に格納する際の形式に拘わらず、同様の効果を得ることができる。
(拡大表示処理の実施例)
ここで、図3および図4を参照して、画像表示部15で表示されている画像の拡大処理に関する処理ステップの一実施例について説明する。図3(a)〜図3(c)は、本携帯電話装置1の画像表示部15における表示画面例を示しており、2つの表示領域で表示されている画像のうち、どちらかを拡大表示した場合を示す図である。図4は、本携帯電話装置1における、画像の拡大表示にかかる処理ステップを示すフローチャートである。
まず前提として、本携帯電話装置1は、チューナ5で、地上波デジタルテレビジョンの映像データを受信しており、記憶部6から、HTMLなどで記述されたテキストデータを読み出しているものとする。
なお、このテキストデータは、通信部7を介して外部から受信することによって、記憶部6に記憶させておくことができる。そして、それぞれのデータは、画像表示部15において、図3(a)に示すように、画面の上部領域に映像データによる映像が、下部領域にテキストが配されるように表示されている。なお、この映像が表示されている領域を第1表示領域301とし、テキストが表示されている領域を第2表示領域302とする。
また、第1表示領域301と第2表示領域302とにおける画像の表示は、以下の処理ステップによって行われる。すなわち、まず映像データがチューナ5で受信されると、この映像データは、データ入力判定部10に送信される。データ入力判定部10は、このデータがどのような種類のデータであるのか特定し、さらにどの表示領域で表示されるデータであるのかを特定する。
この時点では、本携帯電話装置1には、映像データ以外他のデータの入力が無いため、データ入力判定部10は、第1表示領域301に映像データが表示されるということだけを認識し、このデータを表示制御部14に送信する。表示制御部14は、この映像データを画像表示部15の表示画面のサイズに収まるように調節して、画像表示部15で表示させる。この表示処理は、表示制御部14のPIP表示制御部18で行われる。
この後、テキストデータが、記憶部6から読み出されると、このデータも、データ入力判定部10に送信される。
データ入力判定部10は、先の映像データの受信と同様に、このテキストデータがどのような種類のデータであって、どこの表示領域に表示されるデータであるのかを特定する。したがって、この場合は、データ入力判定部10は、テキストデータの入力があり、上記第2表示領域302に表示されるデータであると認識する。そして、このテキストデータをPIP表示制御部18に送信する。
この時点で、データ入力判定部10は、第1表示領域301に表示する映像データ、および第2表示領域302に表示するテキストデータが、入力データとして入力されているということを認識している。また、PIP表示制御部18は、2つの入力データを受信することにより、それぞれのデータを同一画面上に異なる表示領域で表示させるために、PIP機能を用いて、表示処理を行う。
これら2つのデータの表示領域の配置は、縦横比が規定されている映像データの表示領域を先に特定し、残りの表示領域に後から送信されたテキストデータを表示するように設定されているが、これに限定されるものではない。例えば、予め第1表示領域301と第2表示領域302とが決められており、これら予め決められた表示領域に、各データに基づく表示がなされるように設定されていてもよい。
本携帯電話装置1は、上記したような処理ステップによって、図3(a)に示すように2つの表示領域で表示されている。
このような前提において、ユーザが映像データまたはテキストデータのどちらかに対して、拡大表示を要求する処理について説明する。
まず、ユーザが、操作部3によって、映像データまたはテキストデータの画像のいずれかを拡大表示させる制御信号を送信する。そして、拡大表示要求検知部8が、この制御信号を認識する(ステップS1、以下S1と称する)。この拡大表示要求検知部8によって認識された制御信号は、拡大要求表示領域検出部11に送信される。
拡大要求表示領域検出部11は、この制御信号に基づき、拡大表示が要求されているのが、第1表示領域301に表示しているデータであるのか、第2表示領域302に表示しているデータであるのかを特定する(S2)。この拡大を要求する表示領域の選択は、あらかじめユーザによって設定されていてもよい。
例えば、常に表示画面上において、第1表示領域301に表示される画像を拡大するように設定されていてもよいし、表示されている画像の中で、一番小さな表示領域の画像を拡大するように設定されていてもよい。また、キー入力を検知した時点でユーザに対し、どの表示領域にある画像を拡大するのかを問い合わせるように設定されていてもよい。
また、例えば、この問い合わせの方法としては、表示されている画面の中で拡大表示を要求する表示領域を視覚的に示すために、表示画面上にマーク等が表示されるようになっており、ユーザが選択操作キーを押した時点で、マークが付された表示領域の画像が拡大される画像として選択されるように設定されていてもよい。
そして、拡大要求表示領域検出部11は、この特定結果に基づく情報を、拡大要求ソース判定部12に送信する。
この拡大要求ソース判定部12は、拡大要求表示領域検出部11によって特定された情報に基づき、拡大表示が要求されているデータが、映像データなのかテキストデータなのかデータの種類(ソース)を判定する(S3)。この判定は、拡大要求表示領域検出部11において、特定された情報に基づき、拡大要求ソース判定部12が、データ入力判定部10の入力データに関する認識結果を参照することで判定できる。なお、この認識結果は、記憶部6にある管理テーブル20に記録されている。
例えば、拡大要求表示領域検出部11が、第1表示領域301に表示しているデータに関して拡大するように特定したとする。ここで、本実施例では、データ入力判定部10は、第1表示領域301に表示しているデータが映像データであり、第2表示領域302に表示しているデータが、テキストデータであると認識している。
このため、拡大要求ソース判定部12は、表示の拡大が要求されているのは、第1表示領域301にある映像データであると判定できる。また、拡大要求表示領域検出部11の特定結果が、第2表示領域302である場合は、拡大を要求されているデータが、テキストデータであると、拡大要求ソース判定部12は判定することとなる。そして、このようにして判定された結果は、画像回転判定部13に送信される。
ここで、拡大要求ソース判定部12が、第1表示領域301の映像データを拡大させて表示させるという判定結果を、画像回転判定部13に送信したとする(S3において「YES」)。この画像回転判定部13は、表示されている画像が現在の表示位置では拡大できない場合、表示制御部14に、この映像データを90度回転させて、その画像を拡大して表示させるように表示制御部14に指示する。なお、表示されている画像が現在の表示位置では拡大できない場合とは、例えば、携帯電話装置1の表示画面が縦長であり、拡大を行う画像が映像データに基づく画像の場合である。
そして、表示制御部14は、この指示に基づき、画像表示部15の画面上に表示できるように、映像データの画像を回転させ、そして拡大させる(S4)。このデータの回転処理と拡大処理は、表示制御部14の回転表示制御部16と拡大表示制御部17とによって行われる。すなわち、画像回転判定部13の判定結果に基づき、回転表示制御部16は、映像データを90度回転させる。このように回転された映像データは、拡大表示制御部17において、表示画面の表示領域全体に表示できるように、映像データの表示サイズを拡大させる。
また、どのデータをどの表示制御部(回転表示制御部16・拡大表示制御部17・PIP表示制御部18)に送って、データ表示の制御を行うかの選択は、画像回転判定部13の判定に関する指示に基づくことになる。すなわち、画像回転判定部13が、映像データを回転させて、拡大表示させると判定した場合、この判定結果に基づく指示は、表示制御部14に送信されるとともに、データ入力判定部10にも送信される。
この指示を受けたデータ入力判定部10は、PIP表示制御部18に送信していたデータのうち、映像データを回転表示制御部16に送信する。一方、データ入力判定部10は、PIP表示制御部18へのテキストデータの送信を停止する。
このようにデータの拡大処理を行うことによって、映像データは90度回転され、拡大表示される一方で、テキストデータの表示は非表示となる(S7)。また、この表示結果は、図3(b)に示すようになる。
また、拡大が要求されているデータが、第2表示領域302のテキストデータである場合(S3において「NO」)、画像回転判定部13は、このデータを回転させないと判定する。そして、画像回転判定部13は、この判定結果を、表示制御部14とデータ入力判定部10とに送信する。
画像回転判定部13の判定結果に基づき、表示制御部4では、回転表示制御部16は起動せず、拡大表示制御部17が、このテキストデータの拡大処理(領域拡大処理)を行う(S5)。そして、この拡大処理が施されたデータは、上記したように、データの再配置が行われる。この処理ステップによって、テキストデータの表示は、図3(c)に示すように、拡大処理が施される前では表示画面に現れていなかった情報も表示される。
また、この場合、データ入力判定部10は、画像回転判定部13の判定結果に基づき、PIP表示制御部18に送信しているデータのうち、テキストデータを拡大表示制御部17に送信する。それとともに、データ入力判定部10は、PIP表示制御部18に送信している映像データの送信を停止する。このようにして、映像データは非表示となり、テキストデータが拡大された状態で表示される(S7)。
このような処理ステップによって、本携帯電話装置1は、データの種類に合わせて、所定の表示領域部に表示されている画像を拡大させることができる。このため、ユーザは、携帯電話装置1の表示画面に表示されている画像が小さいために、その画像の拡大を所望する場合、適切に画像を拡大させて視聴することができる。
また、本携帯電話装置1は、表示されるデータの種類に応じて、適切に拡大処理がなされた画像を表示させることができる。
なお、本実施例において、映像データとテキストデータとの入力を例として挙げたが、入力データはこれらに限定されるものではない。例えば、映像データに基づく画像を視聴しているときに、音声データを受信した場合(例えば電話の着信を受けた場合)、本携帯電話装置1は、次のように設定されていてもよい。
つまり、データ入力判定部10が、映像データの送信を停止させるとともに、例えば「現在着信中」といった着信を知らせるテキストデータを画像表示部15の表示領域に全画面表示によって表示させる。一方、データ入力判定部10は、音声データを音声の生成をおこなう受話部(図示せず)に送信する構成である。
なお、このとき表示させるテキストデータは、記憶部6に格納されており、データ入力判定部10によってこのデータは読み出される。また、読み出されるテキストデータの選択は、例えば、データ入力判定部10が、電話の着信を認識した場合には、記憶部6から所定のテキストデータを読み出すように予め設定されている。
具体的には、この構成では、データ入力判定部10が、音声データを受信したと認識した場合、このデータ入力判定部10は既に受信済みの他のデータがあるかを確認する。そして、その確認において、データ入力判定部10が他のデータのあることを確認し、他のデータの中に映像データが含まれていると認識した場合、映像データの送信を停止する。
なお、この認識において、先に受信して表示しているデータが、映像データ以外の場合は、そのデータを停止させない。
このようにして、本携帯電話装置1は、音声データを受信すると映像データを非表示にすることができる。
あるいは、本携帯電話装置1は、映像データとテキストデータとを同一画面上に表示している場合において、音声データを受信したとき次のように構成することもできる。
すなわち、本携帯電話装置1は、音声データを通信部7を介して受信すると、データ入力判定部10が、画像を表示しているデータのうち、映像データの送信を停止させる。また、一方で他方のテキストデータが表示されている表示領域に関する情報を含む制御信号を拡大表示要求検知部8に送信する。例えば、音声データを受信する前において、第1表示領域301に映像データの画像を、第2表示領域302にテキストデータの画像を表示しているとする。この場合は、データ入力判定部10は第2表示領域302という情報を含む制御情報を拡大表示要求検知部8に送信する。これ以降のステップは、画像の拡大処理の実施例と同様である。
このように、本携帯電話装置1は、音声データを受信すると、映像データを非表示としテキストデータを拡大表示することができる。
したがって、映像データに伴う音声によって、携帯電話装置1に着信に気づかなかったり、通話中に動画の音声が邪魔になったり、というような不具合を解消することができる。
また、映像データと電子メールのデータとを受信した場合であって、先に映像データを画像表示部15の表示領域に表示しているとき、データ入力判定部10は、映像データの送信を停止し、電子メールのデータのみを表示制御部14に送信して、画像表示部15において拡大表示するように設定されてもよい。
この場合、電子メールを受信するまでは、PIP表示制御部18が、PIP機能を起動させず、映像データを第1表示領域301に合わせて表示させている。そこで、電子メールを受信した場合、データ入力判定部10は、電子メールのデータを拡大表示制御部17に送り、PIP表示制御部18に送信している映像データの送信を停止させる。そして、拡大表示制御部16は、電子メールのデータを拡大処理して画像表示部15に送信し、画面に拡大して表示させる。
この電子メールを拡大表示制御部17に送信するかどうかの判定は、予めデータ入力判定部10が、電子メールのデータの受信を認識した場合、常に拡大表示制御部17に送って、拡大表示処理がなされるように設定されていてもよい。
また、データ入力判定部10は、電子メールの受信を認識した場合、ユーザに拡大表示をするのかどうか問い合わせて、ユーザからの拡大表示要求を待って、電子メールのデータを拡大表示させるのか決める構成であってもよい。
また、電子メールを受信した場合、データ入力判定部10が、先に受信している映像データの送信を停止せずにPIP機能を起動させて、第1表示領域部301に映像データの表示を、第2表示領域部302に電子メールの表示を行うように設定されていてもよい。
また、例えば、地上波テレビジョンの映像データによる画像とテキストデータによる画像を表示部501において表示している場合、地上波デジタルテレビジョンの通信状態が悪くなり、映像データを正常に受信できなかった場合、もう一方のテキストデータを拡大させて表示する実施例について説明する。
すなわち、チューナ5が、テレビ放送データを正常に受信できなかったと認識した場合、その認識結果をデータ入力判定部10に送信する。データ入力判定部10は、この認識結果を受信するともう一方の画像のデータ(テキストデータ)の拡大を要求する制御信号を拡大表示要求検知部8に送信する。この送信する制御信号には、テキストデータの表示領域の情報が含まれる。
データ入力判定部10から制御信号を受信した拡大表示要求検知部8は、この制御信号に基づき、テキストデータの表示領域の情報を含む制御信号を拡大要求表示領域検出部11に送信する。以下、上記した拡大処理の処理ステップと同様のステップによって、テキストデータの画像の拡大処理が行われる。
このように、本携帯電話装置1は、例えば外部からリアルタイムに受信している映像データと、テキストデータとを同一画面で表示している場合において、この映像データの受信状態が悪くなった場合であっても、他方のテキストデータを拡大表示させて視聴することを可能とする。
また、地上波デジタルテレビジョンの通信状態が悪いため、受信した映像データの視聴が困難または不可能である場合、データ入力判定部10はその映像データの代わりに、記憶部6に格納されている別のデータを要求するように構成されていてもよい。
すなわち、チューナ5が、テレビ放送データを正常に受信できなかったと認識した場合、その認識結果をデータ入力判定部10に送信する。データ入力判定部10は、この認識結果を受信した場合、記憶部6に対して、別のデータを送信するように要求する。そして、データ入力判定部10は、記憶部6から別のデータを受信すると、映像データの代わりに、この別のデータを表示制御部14に送信する。本携帯電話装置1は、このように設定されているため、仮に映像データの受信状態が悪い場合でも、別のデータによる画像を、ユーザに提供できる。また、別の画像が表示されることで、ユーザは、映像データの受信状態が悪いことを知ることもできる。
(所定時間に所定の画像を表示させる実施例)
さらに、本携帯電話装置1は、ユーザからの入力によって、画像の拡大表示を行うことを可能とする構成であるが、ユーザからの操作入力を受けずに、一定時間の経過後に、画像表示部15において拡大させた画像を表示させることもできる。
図9および図10は、本携帯電話装置1の別の実施例を示す図である。
図1、図9、および図10に示すように、本携電話装置1は、アラーム処理部19を備えている。
本携帯電話装置1が、図1に示す構成の場合は、このアラーム処理部19は、所定の時間になると携帯電話装置1において所定の画像を表示させるように、データ入力判定部10に制御信号を送信する。図9に示す構成の場合は、アラーム処理部19は、この制御信号を拡大表示要求検知部8に送信している。
また、図10に示す構成の場合は、アラーム処理部19は、この制御信号を画像回転判定部13にこの制御信号を送信している。
ここで、それぞれの場合における実施例について説明する。
まず、本携帯電話装置1が図1に示す構成の場合について説明する。
この場合では、前提として例えば第1表示領域301に映像データの画像が表示され、第2表示領域302にテキストデータの画像が表示されている。
この前提において、所定の時間が経過したときアラーム処理部19は、所定の時間が経過したことを告知する情報を含む制御信号を、データ入力判定部10に送信する。この制御信号を受信したデータ入力判定部10は、第2表示領域302に表示しているテキストデータの表示制御部14への送信を停止し、テキストデータの画像を非表示とする。そして、結果として第1表示領域301の映像データの画像のみが、画像表示部15において表示されることとなる。なお、アラーム処理部19からの信号には、予め決められた、表示すべきデータの表示領域についての情報が含まれている。そして、データ入力判定部10は、アラーム処理部19からの制御信号を受信した場合、この制御信号に基づき、第2表示領域302のデータを非表示とするように予め設定されている。
なお、この実施例において、前提として第1および第2表示領域301・302それぞれに、映像データおよびテキストデータのそれぞれが表示されているが、この前提に限定されるものではない。例えば、第1表示領域301に静止画データの画像が表示され、第2表示領域302に映像データの画像が表示されていてもよい。また、本携帯電話装置1には画像が表示されていない前提であってもよい。そして、この場合は、アラーム処理部19から制御信号を受信したデータ入力判定部10は、記憶部6に格納されている所定のデータを読み出し第1表示領域301に所定のデータの画像を表示する。
次に、本携帯電話装置1が、図9に示す構成の場合について説明する。
この実施例においても前提として、第1表示領域301に映像データの画像が表示され、第2表示領域302にテキストデータの画像が表示されているものとする。
所定の時間が経過すると、アラーム処理部19は、上記した実施例と同様に予め決められた、表示すべきデータの表示領域に関する情報を含む制御データを拡大表示要求検知部8に送信する。この制御情報を受信した拡大要求検知部8は、制御情報に含まれる表示領域の情報を拡大要求表示領域検出部11に送信する。これ以降は、画像の拡大表示処理の実施例に示した処理ステップと同様である。そして、結果的に画像表示部15には、第1表示領域301の映像データの画像が90度回転され拡大表示される。
次に、本携帯電話装置1が、図10に示す構成の場合について説明する。
この実施例において、前提として例えば第1表示領域301に映像データが表示されており、第2表示領域302にテキストデータが表示されているものとする。
所定の時間が経過すると、アラーム処理部19は、制御信号を画像回転判定部13に送信する。この場合、アラーム処理部19から送信される制御信号には、予め決められた表示すべきデータの種類に関する情報が含まれている。
アラーム処理部19からの制御信号を画像回転判定部13が受信した場合、アラーム処理部19はこの制御信号に基づき、拡大表示すべきデータを回転させて拡大表示させるべきか、そのまま拡大表示させるべきか判定する。例えば、この制御信号に含まれるデータの種類がテキストデータの場合、画像回転判定部13は、表示領域を拡大させてテキストデータの画像を表示させるように、表示制御部14に指示を出す。一方で、画像回転判定部13は、データ入力判定部10にテキストデータを表示制御部14の拡大表示制御部17に送信するように指示する。
そして、この指示に基づき、拡大表示制御部17は、データ入力判定部10から送信されたテキストデータを拡大した表示領域に表示させるようにする。
このように、本携帯電話装置1は、特にユーザからの拡大要求を受信しなくても、所定時間に、予め設定してある画像を拡大して表示させることができる。したがって、本携帯電話装置1は、例えば、会議開始の時間になると、会議が開始されることをテキストデータの拡大した画像によって知らせることできる。
(表示画面の回転に応じて画像を回転させる実施例)
さらに、図5〜図8を参照して、本携帯電話装置1の表示部501の回転に応じて、画像を回転させる一実施例について説明する。
図5(a),(b)は、表示部501が回転可能である携帯電話装置1の一実施例を示す図である。
図6は、表示画面の移動に応じて、画像を回転させる処理を示すフローチャートである。
図7は、表示部501が回転可能である携帯電話装置1の別の一実施例を示す図である。
図8(a)〜(c)は、表示部501が回転可能な携帯電話装置1において、2つの表示領域で表示されている画像のうち、どちらかを拡大表示した場合を示す図である。
本携帯電話装置1は、図5(b)に示すように、表示部501と本体部503とを接合するヒンジ部502において、表示部501を本体部503に向けて折畳み可能となっており、さらにこの表示部501が、ヒンジ部502を回転軸として回転可能となる構造である。
また、本携帯電話装置1は、ヒンジ部502にヒンジ回転検出センサ4を備えており、表示部501の回転を検知して、その検知結果を処理部2に送信する。すなわち、表示部501の画面が、図5(b)に示すように、本体部503の操作ボタンが搭載されている操作面に対して略垂直となった場合、ヒンジ回転検出センサ4が反応する。
ところで、図5(b)に示すように、表示部501が回転することによって、表示画面は、移動前において表示画面の右側部であった部分が、移動後は上底部となる。一方、移動前、左側部であった部分が、下底部となっている。つまり、この表示部501の移動によって、表示される画像は、略90度、時計回転の逆向きに回転した状態で表示されることとなる。
ここで、図6を参照して、表示部501の移動(回転)に応じて、画像を回転させる処理についてのステップを説明する。
まず、前提として、表示画面の第1表示領域301には映像データの画像が表示されており、第2表示領域302にはテキストデータの画像が表示されているものとする。各表示領域に対するこれら画像の表示処理については上記で説明したとおりである。
このような前提において、表示部501がヒンジ部502を介して回転し、図5(b)に示すように移動した場合、ヒンジ回転検出センサ4は、表示部501の移動を検知する(S8)。そして、ヒンジ回転検出センサ4は、この検知信号をヒンジ回転検出部9に送信する。
ヒンジ回転検出センサ4からこの検知信号を受信した、ヒンジ回転検出部9は、表示部501の表示画面が略90度、左回転したことを認識し、その認識結果を拡大要求ソース判定部12に送信する。そして、拡大要求ソース判定部12は、この認識結果を受信すると、管理テーブル20を参照して現在表示されている画像のデータの種類を特定する。そして拡大要求ソース判定部12は、この特定した結果と表示画面が略90度回転しているという情報とを含む情報を回転判定部13に送信する。
この情報を受信した画像回転判定部13は、表示画面に表示されている画像を、略90度回転させて表示するように判定する(S9)。そして、この判定は、画像回転判定部13から表示制御部14に送信される。
画像回転判定部13から受信した指示に基づき、表示制御部14は、PIP表示制御部18で、表示されている各画像の再配置が行われる。すなわち、現時点では、PIP表示制御部18は、縦長の画面に各画像が表示されるように制御されている。しかし、PIP表示制御部18が、この検知信号に基づく画像の回転指示を受信した場合、各第1・第2表示領域部301・302が、配置しなおされる。つまり、それぞれの表示領域部が、90度時計回りに回転した位置に表示されるように、配置しなおされる。(S10)
なお、各表示領域の表示位置が変更されるため、各表示領域における縦横比も変わる。このため、PIP表示制御部は、映像データ・テキストデータそれぞれを、表示位置の変更後の縦横サイズに合わせて、表示するように調整する。
このようにして、表示部501の移動を検知して表示画面における画像の表示位置を変更させることができる。
次に、ヒンジ回転検知部9が、表示部501の移動を検知すると自動的に表示している画像の中から所定の画像を選択して拡大し表示させる実施例について説明する。
ここで、表示部501が、図5に示すように、図5(a)から図5(b)の状態に移動したとする。このように表示部501が移動した場合、上記したようにヒンジ回転検出センサ4が、表示部501の移動を検知して、その検知信号をヒンジ回転検知部9に送信する。そして、ヒンジ回転検知部9は、その検知信号を認識し、その認識結果を拡大要求ソース判定部12に送信する。ここで、本携帯電話装置1は、予めヒンジ回転検出センサ4が、表示部501の回転を検知した場合どの表示領域の画像を拡大処理させるか設定されている。
このため、拡大要求ソース判定部12は、拡大表示すべき画像のデータに関してどのような種類のデータであるのかを、データ入力判定部10の認識結果に基づいて特定することができる。そして、拡大要求判定部12は、この特定結果を画像回転判定部13に送信する。
ここで、拡大処理を所望する表示領域に表示されている画像のデータが、例えば映像データのように縦横比のサイズが決まったデータである場合、この画像回転判定部13は、表示制御部14に、表示されている画像を90度右回転させて、表示領域のサイズにあわせて拡大させる。このときの拡大された表示領域における画像は、図8(b)となる。
また、拡大処理を所望する表示領域に表示されている画像のデータが、例えば、テキストデータの場合も、この画像回転判定部13は、表示制御部14に、表示されている画像を90度右回転させて、表示領域のサイズにあわせて拡大させる。ただし、テキストデータの場合は、拡大された領域に合わせて、テキストを構成する文字の行数や桁数を変更させて再配置しなおして表示する。このときの拡大された表示領域における画像は、図8(c)に示すように、表示される。
なお、表示制御部14による画像に対する拡大処理についての詳細は、上記した拡大処理と同じであるため省略する。
このような処理ステップによって、本携帯電話装置1は、表示部501が図5(a)の状態から図5(b)の状態に移動した際、その移動をセンサで自動的に検知し、表示されている画像のうち、所望される表示領域の画像を適切に拡大表示させることができる。
ここで、表示部501の移動について、図5(a)の状態から図5(b)の状態に変化する携帯電話装置1を例にあげて説明してきた。しかし、表示部501の移動は、これに限定されるものではなく、例えば図7に示す携帯電話装置1のように移動するものであってもよい。すなわち、本携帯電話装置1の表示部501と本体部503とが、図7(a)に示すように、これらの接合部分において上下に重なるように、ヒンジ部502(図7において不図示)を介して接続されている。また、表示部501は、このヒンジ部によって、図7(b)に示すように回転可能となっている。
このような構成の場合においても、ヒンジ回転検出センサ4が、ヒンジ部502の回転をすることで、上記で説明したように、表示画面の移動に合わせて、画像の表示を行うことができる。
また、上記において、本実施の形態にかかる表示装置は、本携帯電話装置1に搭載された表示装置として説明してきたが、これに限定されるものではない。例えば、この表示装置は、パソコンなどに備えられたモニタや、セキュリティシステムにおける監視モニタであってもよい。すなわち、この表示装置がこれらのモニタとして用いられた場合であっても、この表示装置は、表示させるデータの種類に応じて、拡大処理を施すことが可能であり、表示部501の移動をヒンジ回転検出センサ4によって検知し、その移動に合わせて、画像を適切に表示できる。また、PIP機能を利用して同一画面上に複数の画像を表示させることも可能である。
また、表示部501が縦長サイズの表示画面が移動(回転)して、横長サイズの位置に配置される場合だけでなく、横長サイズの表示画面が移動して、縦長サイズの位置に配置される場合も同様に、データの種類に応じて適切に多画面表示、拡大表示、および回転表示が可能である。
以上のように、本発明に係る表示装置は、以下の構成を有してもよい。
すなわち、本発明にかかる表示装置(本表示装置)は、入力されたデータに基づく画像を表示する表示部を備え、1以上のデータに基づく画像を前記表示部における同一画面上に表示する表示装置であって、入力されたデータの種類を認識する入力データ認識手段と、前記表示部に表示されている画像に対応するデータの中から所定のデータを選択するデータ選択手段と、入力されたデータに基づく画像を90度回転させて前記表示部に拡大表示させる制御を行う回転表示制御手段と、入力されたデータに基づく画像を回転させずに前記表示部に拡大表示させる制御を行う拡大表示制御手段と、前記データ選択手段によって選択されたデータに関する前記入力データ認識手段によるデータの種類の認識結果に基づいて、該選択されたデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うか、前記拡大表示制御手段による制御に基づいて表示を行うかを指示する表示判定手段とを備えた構成であってもよい。
また、本表示装置は、上記の構成において、前記表示部が、表示画面の上部がその側部となるように本体部に対して90度回転する構成になっており、前記表示部の回転を検知する表示回転検知手段をさらに備え、前記表示回転検知手段が、前記表示部の回転を検知した場合、前記表示判定手段が、前記データ選択手段によって選択されたデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うように指示する構成としてもよい。
また、本表示装置は、上記の構成において、上記データ選択手段が、ユーザからの指示を検知して前記データを選択する構成としてもよい。
また、本表示装置は、上記の構成において、所定の画像を表示させる時間を告知するアラーム処理手段をさらに備えており、前記表示判定手段が、アラーム処理手段からの告知を受けると、所定の画像のデータに関して、前記入力データ認識手段によるデータの種類の認識結果に基づいて、前記所定の画像のデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うか、前記拡大表示制御手段による制御に基づいて表示を行うかを決定する構成としてもよい。
また、本表示装置は、上記の構成において、前記表示部に画像の表示を行っているデータのうち、少なくとも1つのデータが、外部からのデータの受信とほぼ同時に表示を行うリアルタイム動画データであり、前記リアルタイム動画データの受信状態を検知する受信状態検知手段をさらに備え、前記受信状態検知手段が、受信状態が悪くなっていることを検知した場合に、前記データ選択手段が、前記リアルタイム動画データ以外の入力されているデータの画像を選択する構成としてもよい。
本発明に係る画像表示方法は、以下のステップを含むものと言える。すなわち、本発明にかかる画像表示方法は、入力されたデータに基づく画像を表示する表示部を備え、1以上のデータに基づく画像を前記表示部における同一画面上に表示する表示装置における画像表示方法であって、入力されたデータの種類を認識するステップと、前記表示部に表示されている画像に対応するデータの中から所定のデータを選択するステップと、前記データを選択するステップにおいて選択されたデータに関する、前記入力されたデータの種類を認識するステップによるデータの種類の認識結果に基づいて、該選択されたデータの画像を、90度回転させて前記表示部に拡大表示させるか、回転させずに前記表示部に拡大表示させるかを決定するステップとを含んでいてもよい。
また、本発明にかかる携帯電話装置は、上記何れかに記載の表示装置を備えている構成としてもよい。
また、前記携帯電話装置は、上記の構成において、電話またはメールの着信があった場合に、前記表示装置が備える前記データ選択手段が、予め設定されているデータの画像を選択する構成としてもよい。
また、本発明にかかる画像表示プログラムは、上記何れかに記載の表示装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させる。
また本発明にかかる記録媒体は、上記画像表示プログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能である。
より具体的には、上記表示装置および上記表示方法は、下記の効果を奏するものとして説明できる。
すなわち、本発明にかかる表示装置(本表示装置)は、データを視聴できるように表示する、例えば、携帯電話装置や、PC等に備えられたモニタである。
そして、この表示装置は、入力されたデータに基づく画像を表示する表示部を備え、1以上のデータに基づく画像を前記表示部における同一画面上に表示する。
入力されたデータとは、表示画面に表示させる画像のデータであって、例えば、表示装置の本体部にある記憶装置に格納されているデータや、外部から受信したデータなどである。
このデータには、例えば、テレビ放送データや、WWWデータ、テキストデータ、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等で符号化された静止画データなど、異なるソースから取得したものが含まれる。
また、この表示部は、例えばELD(Elect luminescence display)、LCD(Liquid crystal display)などであって、例えば、PIP機能によって同一画面上に1つ以上の画像を表示することができる。なお、PIP機能とは、親画面(第1表示領域)と子画面(第2表示領域)との複数の表示領域を同一画面上で表示できる公知技術である。
本表示装置は、入力されたデータの種類を認識する入力データ認識手段と、前記表示部に表示されている画像に対応するデータの中から所定のデータを選択するデータ選択手段と、入力されたデータに基づく画像を90度回転させて前記表示部に拡大表示させる制御を行う回転表示制御手段と、入力されたデータに基づく画像を回転させずに前記表示部に拡大表示させる制御を行う拡大表示制御手段と、前記データ選択手段によって選択されたデータに関する前記入力データ認識手段によるデータの種類の認識結果に基づいて、該選択されたデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うか、前記拡大表示制御手段による制御に基づいて表示を行うかを決定する表示判定手段とを備えている。
上記入力データ認識手段は、本表示装置に入力されたデータの種類を認識し、その各データがどの表示領域に表示されているかを把握しているとともに、表示が所望されるデータを表示制御手段に送信するものである。
ここで、データの種類とは、例えば入力されたデータが、テレビ放送データや、WWWデータ、テキストデータ、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等で符号化された静止画データなど、どのようなデータであるのかということである。入力データ認識手段は、どの表示領域にどのようなデータの種類が表示されるかということを認識している。
また、入力データ認識手段は、入力されたデータを認識した後、そのデータを必要な表示制御に対応する表示制御手段に送信する。
ここで、必要な表示制御に対応する表示制御手段とは、例えば、画像を回転して拡大表示する場合、入力データ認識手段は上記画像回転表示手段にデータを送信し、画像を拡大のみして表示する場合、上記拡大表示制御手段にデータを送信する。
なお、入力データ認識手段が、どの表示制御手段にデータを送信するかの選択は、上記表示判定手段からの指示によって決まる。
上記データ選択手段は、どの表示領域に表示されている画像を拡大させるか選択するものである。この選択手段は、例えば映像データの入力があれば、常にこのデータを選択するように予め設定されていてもよいし、常に第1表示領域に表示されるデータを選択するように予め設定されていてもよい。また、例えばユーザ等、外部からの選択指示に応じて選択されるものでもよい。
また、拡大表示制御手段は、画像を拡大させて表示させるものである。例えば、テキストデータによる画像を拡大して表示させる場合は、表示領域全体にテキストが表示されるように、このテキストデータを再配置して表示する。すなわち、表示領域の拡大された部分にもテキストが表示されるように、テキストを構成する文字の行数や桁数を変えて表示しなおす。
また、例えば、拡大させるデータが映像データであるときは、このデータに基づく画像が表示領域内に収まる最大サイズとなるように処理される。すなわち、この映像データは、自身の縦横比を保ったまま、表示領域の縦および横の長さを考慮して、表示領域内に収まる範囲で、最大となるサイズまで拡大される。
また、回転表示制御手段は、画像を90度回転させ拡大して表示させるようにデータを制御するものである。すなわち、この回転表示制御手段は、表示部に表示している画像の座標が、90度回転して移動した座標位置となるようにデータを処理する。そして、このように回転移動させられた画像は、拡大され表示される。
表示判定手段は、上記入力データ認識手段によるデータの種類の認識結果に基づいて、上記選択手段によって選択された画像のデータに対して、どのように拡大処理を行うか決定するものである。すなわち、表示判定手段は、選択された画像が例えば、映像データのように縦横比が決まっている横長サイズのデータであって、表示領域が縦長である場合は、その画像を90度回転させて拡大させるように決定する。また、選択された画像が例えば、テキストデータのように表示されるテキスト文字の再配置可能なデータの場合は、このデータの表示領域を拡大させて、拡大した表示領域に合わせてこの文字の桁数や行数を変えて表示するように決定する。
このように、本表示装置は構成されているため、異なる種類のデータに応じて、画像の回転表示、画像の拡大表示を可能とする。すなわち、拡大を行う画像のデータが、縦横サイズが規定されている映像データである場合、表示部の表示領域のサイズによって、拡大表示ができない場合は、その映像データを90度回転させて、拡大して表示させることができる。
したがって、本表示装置は、例えば、携帯電話装置などのように、表示領域が小さく、また縦長の表示領域である装置においても、データの種類に応じて、適切な拡大表示が行われるという効果を奏す。
また、本表示装置は、前記表示部が、表示画面の上部がその側部となるように本体部に対して90度回転する構成になっており、前記表示部の回転を検知する表示回転検知手段をさらに備え、前記表示回転検知手段が、前記表示部の回転を検知した場合、前記表示判定手段が、前記データ選択手段によって選択されたデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うように指示する構成としてもよい。
ここで表示部が90度回転するとは、この表示部だけが本体部との接合部分において表示部の画面の中心点を軸として、90度回転移動することである。このように表示部が回動自在となっていることによって、表示部の回転にともなって、表示部に表示される画像も一緒に回転してしまうため、例えば、画像の上底が、表示部の回転後は、表示部の左側部に、下底が表示部の右側部に表示されるようになる。
表示回転検知手段は、この表示部の回転を検知するものである。この回転は、表示部の回転角が規定の角度に達した場合、検知される。なお、この規定の角度とは略90度である。
上記表示判定手段は、表示回転検知手段の検知結果、および入力データ認識手段の検知結果に基づいて、上記回転表示制御手段によって、表示画像を回転させて表示しなおすように制御をおこなう。
本表示装置は、このような構成であるため、表示部が回転した場合、自動的に表示部に表示している画像の表示位置を調整し、その画像を拡大して表示することができるという効果を奏する。
また、本表示装置は、上記構成において、さらに前記データ選択手段が、ユーザからの指示を検知して前記データを選択することができる。
この画像選択手段は、例えば、ユーザが操作キーなどの外部入力手段を用いて、表示されている画像の中から特定の画像を選択した場合、そのユーザの選択を検知することができるものである。
このため、本表示装置は、ユーザが、操作キー等外部入力手段を用いて、表示画像を選択して、画像のデータの種類に基づいた拡大を適切に行うことができるという効果を奏する。
また、本表示装置は、上記構成において所定の画像を表示させる時間を告知するアラーム処理手段をさらに備えており、前記表示判定手段が、アラーム処理手段からの告知を受けると、所定の画像のデータに関して、前記入力データ認識手段によるデータの種類の認識結果に基づいて、前記所定の画像のデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うか、前記拡大表示制御手段による制御に基づいて表示を行うかを決定する表示判定手段とを備える。
このアラーム処理手段とは、所定の時間になった場合に所定の画像を表示するように知らせるものである。この所定時間とは、ユーザによって予め設定されている時間である。
また、所定の画像のデータとは、予め所定の時間になったら表示させる画像のデータである。このデータは、例えばユーザによって予め決められているデータであってもよいし、本表示装置自身が保持しているデータから任意に選択されたデータであってもよい。また、所定の時間に受信した例えばテレビ放送データでもよい。
上記アラーム処理手段から所定の時間になったことを知らされると、上記表示判定手段は、所定のデータに関する入力データ認識手段の認識結果に基づき、その画像の表示に関する決定を行う。つまり、表示判定手段は、所定のデータを、前記回転表示制御手段による制御に基づいて表示を行うか、前記拡大表示制御手段による制御に基づいて表示を行うかを決定する。
なお、上記アラーム処理手段から表示判定手段への所定時間の告知は、所定時間になった場合、アラーム処理手段からそのことを知らせる制御信号を表示制御手段に伝送することで実現できる。
このように、本表示装置は、外部入力手段を用いて、画像を選択することなく、所定の時間に所定の画像を表示させることができる。
したがって、本表示装置は、所定の時間になったら自動的に所定の画像を拡大して表示させることによって、ユーザに対して所定時間になったことを知らせる効果を奏する。
本表示装置は、上記構成において、前記表示部に画像の表示を行っているデータのうち、少なくとも1つのデータが、外部からのデータの受信とほぼ同時に表示を行うリアルタイム動画データであり、前記リアルタイム動画データの受信状態を検知する受信状態検知手段をさらに備え、前記受信状態検知手段が、受信状態が悪くなっていることを検知した場合に、前記データ選択手段が、前記リアルタイム動画データ以外の入力されているデータの画像を選択する構成としてもよい。
このように、本表示装置は、リアルタイム動画データの受信状態が悪くなった場合は、該リアルタイム動画データ以外のデータの画像を表示させることで、表示状態が良好な状態を保つことが可能となる。よって、画面を視聴するユーザに対する利便性を向上させる効果を奏する。
本発明にかかる表示方法(本表示方法)は、入力されたデータの種類を認識するステップと、前記表示部に表示されている画像に対応するデータの中から所定のデータを選択するステップと、前記データを選択するステップにおいて選択されたデータに関する、前記入力されたデータの種類を認識するステップによるデータの種類の認識結果に基づいて、該選択されたデータの画像を、90度回転させて前記表示部に拡大表示させるか、回転させずに前記表示部に拡大表示させるかを決定するステップとを含んでいる方法である。
したがって、本表示方法は、例えば、表示領域が小さく、また縦長の表示領域である装置においても、データの種類に応じて、適切な拡大表示が行われるとういう効果を奏す。
本発明にかかる携帯電話装置は、上記記載の表示装置を備えている。
このため、表示領域が小さく、また縦長の表示領域である携帯電話装置の表示画面において、複数の画像を表示している場合であっても、ユーザは、データの種類に応じて、適切な拡大表示を行うことができる。このため、ユーザは、表示が小さいために視聴しにくい画像に対して好適に拡大させて視聴できるという効果を奏す。
また、前記携帯電話装置は、上記の構成において、電話の着信またはメールがあった場合に、前記表示装置が備える前記データ選択手段が、予め設定されているデータの画像を選択する構成としてもよい。
この場合、予め設定されているデータとして、例えばテキストデータが設定されていれば、例えば動画とテキストデータとを両方表示している際に電話の着信があった場合に、テキストデータが選択されることによって動画の表示が停止されることになる。これにより、動画による音声によって、電話の着信に気づかなかったり、通話中に動画の音声が邪魔になったり、というような不具合を解消することができる。