JP5037213B2 - 機械式自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

機械式自動変速機の変速制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5037213B2
JP5037213B2 JP2007118875A JP2007118875A JP5037213B2 JP 5037213 B2 JP5037213 B2 JP 5037213B2 JP 2007118875 A JP2007118875 A JP 2007118875A JP 2007118875 A JP2007118875 A JP 2007118875A JP 5037213 B2 JP5037213 B2 JP 5037213B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
shift control
control device
automatic
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007118875A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008275047A (ja
Inventor
浩利 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2007118875A priority Critical patent/JP5037213B2/ja
Publication of JP2008275047A publication Critical patent/JP2008275047A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5037213B2 publication Critical patent/JP5037213B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、機械式自動変速機の変速制御装置に関する。
従来より、図1に示すように、クラッチ機構10を介して内燃機関(エンジン)の出力軸1と変速機100の入力軸110とを接続/切断(以下、接断と省略する場合もある)可能に回転連結する一方、変速機100の入力軸110と出力軸120とを回転連結するための、カウンターシャフト130に固定された複数段の変速ギア140を、その複数段の組み合わせの中から選択することにより、変速機100の入力軸110と出力軸120との間の変速比を切り換え可能に構成された機械式変速機がある。
また、図1に示すように、運転者或いは変速制御装置200からの変速指示に従って、機械式変速機100の変速比、すなわち、変速機100の入力軸110と出力軸と120を回転連結する変速ギア140を、油圧、空気圧、電動モータ等のアクチュエータ210の駆動力を利用して自動的に切り換えることができるようにした機械式自動変速機が知られている。
ここで、運転者或いは変速制御装置200からの変速指示に従って、所定の変速比を達成可能な変速ギア140のうちの何れかを介して変速機100の入力軸110と出力軸120とを回転連結するようアクチュエータ210を介して変速制御装置100が自動変速操作を行なう際に、当該自動変速操作の完了信号を変速制御装置200が検知できない場合が生じる惧れがある。
なお、自動変速操作は、例えば、変速機100の入力軸110と一体的に回転するカウンタシャフト130に固定される複数段のうちの所定段の入力側変速ギア140A(本明細書では、当該入力側変速ギアが、回転連結側変速ギアに相当する)と噛合している出力側変速ギア140B(本明細書では、当該出力側変速ギアが、回転自在側変速ギアに相当する)を、出力軸120と回転連結するためのカップリングスリーブ150の内周に刻設される内周スプライン溝151が、対応する出力側変速ギア140Bのドグ141と係合するシンクロコーン142の外周歯143に係合するように、アクチュエータ210の駆動力により駆動されるシフトフォーク160を介して、前記カップリングスリーブ150を、前記対応する出力側変速ギア140Bに向けて軸方向に移動させることにより行なわれる(図3、図4、図5等参照)。
また、自動変速操作の完了信号(以下、変速操作完了信号とも言う)は、例えば、前記シフトフォーク160が変速操作完了位置まで移動したことを、ギア位置センサ、リミットスイッチ等の位置検出手段220が検出したときに発生される。
ところで、変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない場合としては、例えば、ハーネスの断線、センサやスイッチの故障等のハードウェアの不具合等によって変速操作完了信号を受信できない場合や、ハードウェアは正常であるが前記カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係によって衝突などが発生し係合することができないため自動変速操作を一時的に完了できない場合が想定される。なお、図中符号144は、内周スプライン溝151と、シンクロコーン142の外周歯143と、を同期させて係合を助けるためのシンクロナイザリングである。
つまり、図6の(A)から図6の(C)へと、カップリングスリーブ150がシフトフォーク160によりスライドされるが、図6の(C)の状態に至る前に、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、が衝突して良好に噛み合うことができない場合が生じ得る。
ここにおいて、車両走行中であれば、変速時には変速機100の入力軸110と出力軸120とが共に回転しているため、上述したような自動変速操作を一時的に完了できない現象が発生した場合でも、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係に変化が生じ易いため当該現象が直ちに解消されることが期待できると共に、変速機100の入力軸110と出力軸120の回転速度比(インプット回転センサ230、アウトプット回転センサ240の検出結果、或いは車速情報、エンジン回転速度情報などから算出することができる)からギア位置を推定すれば、変速制御装置200が備える、車速、変速段位置、アクセル開度情報等に基づく変速パターンに従った変速制御を継続することが可能である。
しかしながら、停車中で、かつ、クラッチ機構10により内燃機関の出力軸1と変速機100の入力軸110との接続が断たれているような場合には、変速時に変速機100の入力軸110と出力軸120とが共に停止しているため、前記相対的な位置関係の変化が起き難いため、そのままでは自動変速操作を一時的に完了できない現象を解消することが難しいと共に、変速機100の入力軸110と出力軸120の回転速度比の正確な情報も得られないことに加え、自動変速操作が完了しなければ変速機100の入力軸110、出力軸120が回転連結されず駆動力を出力軸120延いては車両の駆動輪へ伝達することができないため発進することができなくなる惧れや、何かのきっかけで突然に自動変速操作が完了し、不用意に車両が発進するなどの惧れも想定される。
このため、従来は、発進時などの所定車速以下の状態における自動変速操作(ギア入れ)において変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない現象が発生した場合には、ハードウェアの故障であるのか、自動変速操作を一時的に完了できない場合であるのか、に拘わらず、安全性等の観点より、変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止して、運転者のシフトレバーの手動操作による変速指示に基づいて自動変速操作を行なわせるようにしていた(図7に示すフローチャート参照)。なお、自動変速操作を一時的に完了できない現象は、一度或いは何度かクラッチ機構を接断することで解消可能である。
しかし、このように変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない現象が発生した場合に、変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止することになると、以下のような問題がある。
すなわち、例えば断線等を含むハードウェアの故障が原因であった場合、実際には発進のための変速ギアへの変速操作が完了しており、そのまま発進することは可能である。そして、発進後ある程度まで車速が上がれば、変速機100の入力軸110と出力軸120の回転速度比から現在のギア位置を推定することができ、これに基づいて変速制御装置200が備える変速パターンに従った変速制御を継続することが可能であるにも拘わらず、運転者のシフトレバーの手動操作による変速指示に基づいて自動変速操作を行なわせていたため、運転者に煩わしさ感を与え利便性に欠ける惧れがあった。
また、自動変速操作を一時的に完了できない現象の発生が原因であった場合には、変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止して運転者のシフトレバー等の手動操作による変速指示に基づく自動変速操作に移行されることになるが、この場合、運転者のシフトレバー等の手動操作による変速指示に従って運転者或いは変速制御装置200がクラッチ機構10を操作し、内燃機関の出力軸1と変速機100の入力軸110とを一旦接続し、その後内燃機関の出力軸1と変速機100の入力軸110とを切断し、この状態でアクチュエータ210による自動変速操作(ギア入れ)が再度実行されることになる。
これにより、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係が変化して自動変速操作を完了することができて車両を発進させることができる可能性が高まるが、変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止しているため、その後の自動変速操作も手動で指示する、或いは運転者が所定の操作を行なって変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御に切り換える必要があるなど、運転者に煩わしさ感を与え利便性に欠ける惧れがあった。
なお、上述したON/OFF的なギア位置センサやリミットスイッチ等の検出手段220をシフトフォーク160の移動方向に複数配設したり、シフトフォーク160の移動をリニアに検出可能なリニアセンサ等を配設したりすることで、ハードウェアの故障であるのか、自動変速操作を一時的に完了できない場合であるのか、を判別し、それに応じて制御方法を変更することも可能ではあるが、複数配設する場合は設置スペースの問題やコストが嵩むといった惧れがあり、リニアセンサを採用する場合は、コストが嵩むと共にセンサ出力のバラツキを修正するための学習制御等が必要になるなど制御システムが複雑化する惧れがある。
ここで、特許文献1には、自動変速操作を一時的に完了できないことを検知できる構成を採用し、発進時に自動変速操作を一時的に完了できないことを検知した場合において、所定時間経過するまでは、カップリングスリーブ150を動かすためのシフトフォーク160に動力を与えるアクチュエータ210の出力を、比較的大きい値と、比較的小さい値と、の間で脈動させるようにして、自動変速操作を一時的に完了できない現象の解消を試みる一方、所定時間経過した後は変速制御装置による変速パターンに従った変速制御を停止して、運転者のシフトレバー等の手動操作による変速指示に基づいて変速操作を行なわせるようにしたものが記載されている(特許文献1に記載の図4のフローチャート参照)。
特開平7−151226号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、シフトフォーク160の位置を検知するために複数のセンサやスイッチ或いはリニアセンサが必要になると共に、アクチュエータの出力を脈動させるためのシステムが要求されるため、コストが嵩むと共にシステムが複雑化する惧れがある。
また、運転者が発進のためにアクセルを踏み込んでから所定時間経過してから不用意に発進してしまう惧れがあり、安全性の面で好ましくないことなども想定される。
更に、特許文献1のものでは、所定時間経過しても自動変速操作が完了しない場合には、従来同様に、変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止して、運転者のシフトレバー等の手動操作による変速指示に基づいて自動変速操作を行なわせるため、上述した運転者に煩わしさ感を与え利便性に欠けるといった惧れ(すなわち、車両を発進させることができるようになった後に、その後の自動変速操作を手動で指示したり、運転者が所定の操作を行なって変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御に切り換えたりしなければならい惧れなど)を解消することはできない。
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、簡単かつ安価な構成でありながら、発進時などの所定車速以下の状態において変速制御装置により行われる自動変速操作の完了を検知できない場合でも、変速制御装置による自動的な変速制御を継続できるようにして、運転者へ煩わしさ感を与える惧れを最小限に留めることができ利便性を向上させることができる車両用機械式自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る車両用機械式自動変速機の変速制御装置は、
入力軸或いは出力軸の一方に対して回転連結されると共に軸方向に並んで配設される複数の回転連結側変速ギアと、対応する回転連結側変速ギアに各々噛合されると共に入力軸或いは出力軸の他方に対して同軸的かつ回転自在に配設される複数の回転自在側変速ギアと、を備え、前記複数の回転自在側変速ギアのうちから選択される一つに、前記他方と一体的に回転連結されつつ軸方向に移動可能に構成される可動部材を、駆動手段から提供される駆動力を介して移動させて係合させることにより、所定の変速比で前記一方と前記他方とを回転連結するようにした車両用機械式自動変速機の変速制御装置であって、
車両動力源の出力軸と、車両用機械式自動変速機の入力軸と、を接断可能に回転連結するクラッチ機構の切断状態で、前記駆動手段を介して、前記複数の回転自在側変速ギアのうちから選択される一つと、前記可動部材と、を係合させる自動変速操作の完了を検出する検出手段を備え、
所定の自動変速操作を促す変速指示に従って、前記駆動手段を駆動したにも拘わらず、前記検出手段が自動変速操作の完了を検出しなかった場合に、暫定的に自動変速操作が完了したと判断して本変速制御装置による変速制御を継続して前記クラッチ機構を接続し、
その後において、
車速が所定に上昇した場合には、正式に自動変速操作が完了したとして、本変速制御装置による変速制御を継続する一方、
車速が所定に上昇しない場合には、再度、前記所定の自動変速操作を実行することを特徴とする。
本発明において、前記検出手段の故障等により前記検出手段が自動変速操作の完了を検出しなかった場合には、車両用機械式自動変速機の入出力軸の回転速度比に基づいて本変速制御装置による変速制御を継続することを特徴とすることができる。
本発明においては、前記暫定的に自動変速操作が完了したと判断した後の直近において本変速制御装置による変速制御を継続して前記クラッチ機構を接続した場合には、前記複数の回転自在側変速ギアのうちから選択される一つと、前記可動部材と、が不用意に係合することがないように、前記クラッチ機構を接続した後比較的短時間で、前記駆動手段により提供される駆動力を解放することを特徴とすることができる。
本発明によれば、簡単かつ安価な構成でありながら、発進時などの所定車速以下の状態において変速制御装置により行われる自動変速操作の完了を検知できない場合でも、変速制御装置による自動的な変速制御を継続できるようにして、運転者へ煩わしさ感を与える惧れを最小限に留めることができ利便性を向上させることができる車両用機械式自動変速機の変速制御装置を提供することができる。
以下に、本発明に係る自動変速機の変速制御装置の一実施の形態について、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
本実施の形態に係る自動変速機100及び変速制御装置200は、図1、図3〜図6で説明した従来のものと同様であるので、ここでは詳細な説明は省略するものとする。
本実施形態に係る変速制御装置200では、図7に示した従来の変速制御とは異なり、図2に示すフローチャートに示した変速制御を実行する。なお、本フローチャートは、変速制御装置200による変速制御の実行中において、運転者のシフトレバー等の手動操作により或いは変速制御装置200から変速指示(シフト指示)があった場合に実行される。
図2に示したように、ステップ(以下、Sと記す。)1では、シフト指示判定が成立したか否かを判定する。
シフト指示判定は、クラッチ制御及びエンジン制御が実行中で変速制御装置200による変速制御の実行中であること、クラッチ機構10に対する切断指示が出されたこと(運転者が操作するクラッチペダルのON信号、或いは運転者がクラッチペダルを操作せず自動的にクラッチ機構10の接断を行なうものにあっては制御信号に基づいて判断することができる)、前回の変速操作が完了した後にギア抜き指示が発生され当該指示の発生から所定時間経過していること、クラッチストロークセンサ250の出力信号≧規定値であること(クラッチ機構10が十分に切断されていること)、に基づいて成立しているか否かが判定される。YESであればS2へ進み、NOであればS1へリターンする。
S2では、変速指示に従って目標の変速ギア位置へ変速操作(ギア入れ操作)を行なうべく、シフトフォーク160を所定に移動させるために、電磁弁等を含んで構成される空気圧、油圧式などの流体圧式アクチュエータ210を駆動する。
ここにおいて、アクチュエータ210が本発明に係る駆動手段に相当する。
S3では、現在のシフト位置が目標ギア位置となったか否かを判断する。すなわち、シフトフォーク160が目標の変速ギア位置まで移動され、ギア位置センサ、リミットスイッチ等の位置検出手段220から発せられる変速操作完了信号を検出した否かを判断する。YESであればS4へ進み、NOであればS8へ進む。
ここにおいて、前記位置検出手段220が、本発明に係る検出手段に相当する。
S4では、変速操作完了信号が正常に検出された場合であるので、目標ギアをコントロールパネル等に表示し、暫定終了フラグを1から0にリセットして、S5へ進む。
S5では、クラッチ機構10が接続されたか否かをクラッチストロークセンサ250の出力信号に基づいて判定する。YESであればS6へ進み、NOであればS5へ戻る。
S6では、クラッチ機構10が接続されてから所定の規定時間が経過したか否かを判定する。YESであればS7へ進み、NOであればS5へ戻る。
S7では、クラッチ機構10により内燃機関等のエンジン(本発明に係る車両動力源)の出力軸1と変速機100の入力軸110とが接続され車両の発進動作が正常に行われたものとして、各アクチュエータ(電磁弁など)の駆動を停止(OFF)して自動変速操作を終了し、通常の定常走行状態に移行させて、本フローを終了する。
なお、S6で規定時間経過するのを待つのは、車両が発進し、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の係合が解けないように歯面に作用する力(変速機100の出力軸120が回転されることにより生じる力)が所定に生じるまでは、アクチュエータ210の駆動力を維持し、それにより、カップリングスリーブ150を対応する出力側変速ギア140B方向に押圧してその係合が不用意に解けてしまうのを防止するためである。
S8へ進む場合は、変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない場合であるが、S8では、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の係合が、時間遅れをもってなされる場合を考慮して、所定の規定時間が経過したかを判断する。
YESであれば変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない場合であると判断してステップ9へ進み、NOであればステップ3へ戻る。
S9では、別ルーチンで実行される電磁弁等からなるアクチュエータ210の故障判定結果に基づいてアクチュエータ210が正常に作動しているか否かを判定し、YESの場合にはS10へ進み、NOの場合は故障であるので、S16にて、例えば、「シフトユニット 電磁弁系統エラー」などと認定し、変速制御装置200による故障モードに従った変速制御などを実行すると共に、運転者等にその旨を報知し修理等を促すなどして、本フローを終了する。
S10では、変速制御装置200において現在の変速パターンとして発進モードがセットされており、かつ、車速が所定値以下(或いは停車中)であるか否かを判断する。すなわち、例えば停車しているような状態から発進しようとしているときか否かを判断する。
YESであればS11へ進み、NOであれば通常の走行中であると判断してS17へ進む。
S17では、変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない場合であっても、所定車速以上の走行中であれば、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係に変化が生じやすいため当該現象が解消されることが期待できると共に、変速機100の入力軸110と出力軸120の回転速度比(インプット回転センサ230、アウトプット回転センサ240の検出結果、或いは車速情報、エンジン回転速度情報など)から現在のギア位置を推定でき、これに基づいて変速制御装置200の備える変速パターンに従った変速制御を継続することが可能であると判断して、後述するS11でセットされた暫定終了フラグを1から0にリセットして変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御の実行を継続する。また、位置検出手段220の故障や断線などが発生している可能が高いため、シフトユニットのエラー(例えば、位置検出手段220の故障や断線など)を登録して、本フローを終了する。
S11に進む場合は、変速制御装置200が変速操作完了信号を検知できない場合で、かつ、発進時の場合であり、従来であれば、この段階で、図7に示したフローチャートのように変速制御装置200の変速パターンに従った変速制御を停止するが、本実施形態では、変速制御装置200の変速パターンに従った変速制御を停止することなく、暫定的に自動変速操作が完了したことを示す暫定終了フラグを1にセットして、S12へ進む。
S12では、S11において暫定的に自動変速操作(ギア入れ)が終了したと判断されているため、変速制御装置200の変速パターンに従った変速制御などが継続され、ギア入れのためにクラッチ機構10により内燃機関(エンジン)の出力軸1と変速機100の入力軸110とが切断されている状態から、これらを接続する操作を、例えばアクチュエータ等の駆動力を介して行なわれる。なお、運転者がクラッチペダルを操作してクラッチ機構10の接断を行なう構成を採用している場合には、特に運転者に対してクラッチペダル操作を禁止したり運転者にギアが入らない旨を報知したりすることなく、正常時と同様に、運転者にクラッチの接続操作を行なわせる。
そして、クラッチ機構10の接続が完了したか否かを、クラッチストロークセンサ250等からの信号に基づいて判断し、YESであればS13へ進み、NOであればクラッチ機構10の接続が完了するのを待つ。
S13では、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、が突然係合して、運転者の意思に沿わないかたちで車両が突然発進などしてしまうのを防止するために、各アクチュエータ(電磁弁など)の駆動を停止(OFF)して、S14へ進む。
S14では、車速等を観察し、実際に車両が発進できたか否か、すなわち、変速終了判定が成立したか否かを判断する。
変速終了判定は、現ギア位置が目標ギア位置であり、かつ、クラッチストロークセンサ250の出力が規定値より小さいこと(クラッチ機構10が接続状態であること)、発進モードにマッチされたエンジン制御が終了していること、を成立条件とすることができる。
また、変速終了判定は、暫定終了フラグが1にセットされており、かつ、クラッチストロークセンサ250の出力が規定値より小さいこと(クラッチ機構10が接続状態であること)、車速が規定値以上であること(言い換えれば、現在の変速比を演算により取得できる車速が出ていること)、「エンジン回転数」と「アウトプット回転センサ240から求まる出力軸120の回転数から発進用ギアレシオで求めたクラッチ相当回転数」との偏差が規定値より小さいこと(言い換えれば、ギア入れは正常にできたこと)、エンジン制御装置との通信が正常であること、アウトプット回転センサ240が故障等していないこと、を成立条件とすることができる。
そして、変速終了判定が成立した場合には、S14でYES判定されて、S15で、自動変速操作を終了し、変速ギア位置を表示するなどして、変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御の実行を継続する。
一方、変速終了判定が成立していない場合は、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係によって衝突などが発生し係合することができず、自動変速操作を一時的に完了できない可能性があるため、S1へ戻ることにより、再度クラッチ機構10を切断して自動変速操作を試みる。
すなわち、上述したようにS12において、暫定的に変速操作完了として変速制御を継続しクラッチ機構10を接続して発進が試みられているから、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係が変化している。このため、S1へ戻り、再度(或いはS1へ何度か戻り)、自動変速操作(ギア入れ)を実行すると、自動変速操作を正常に完了することができて、車両を正常に発進させることができると共に、継続されている変速制御装置200の変速パターンに従った変速制御を以降も正常に継続させることができることになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、発進時等において、自動変速操作を実行しても変速操作完了信号を検知できない現象が発生した場合には、従来のように変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止させるのではなく、暫定的に変速操作完了として変速制御を継続し、ハーネスの断線、ギア位置センサやスイッチの故障等のハードウェアの不具合等によって変速操作完了信号を受信できない場合には車両は発進することができるため、発進後所定に車速が上がって、変速機100の入力軸110と出力軸120の回転速度比から現在のギア位置を推定することができ、これに基づいて変速制御装置200の変速パターンに従った変速制御を継続させることができる。従って、従来のように変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止していた場合に比べ、運転者へ与える煩わしさ感を抑制できると共に利便性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、発進時等において、自動変速操作を実行しても変速操作完了信号を検知できない現象が発生した場合に、従来のように変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止させるのではなく、暫定的に変速操作完了として変速制御を継続しクラッチ機構10を接続して発進を試みるため、その原因が自動変速操作を一時的に完了できない現象の発生であった場合には、カップリングスリーブ150の内周スプライン溝151と、対応する出力側変速ギア140Bのシンクロコーン142の外周歯143と、の相対的な位置関係を変化させることができる。このため、再度自動変速操作(ギア入れ)を実行すると、自動変速操作を完了することができ車両を正常に発進させることができると共に、継続されている変速制御装置200の変速パターンに従った変速制御を以降も正常に継続させることができる。従って、従来のように変速制御装置200による変速パターンに従った変速制御を停止していた場合に比べ、運転者へ与える煩わしさ感を抑制できると共に利便性を向上させることができる。
なお、本発明に係る車両動力源は、内燃機関等のエンジンに限定されるものではなく、外燃機関、モータ等の他の動力源であっても良い。また、内燃機関はディーゼルエンジン、ガソリンエンジンの他、アルコールその他の雑燃料エンジンなどであって良いものである。
また、本実施の形態では、シンクロナイザリング144等を含んで構成されるシンクロ機構を備えた自動変速機100について説明したが、当該シンクロ機構を備えない変速ギア、自動変速機にも、本発明は適用可能である。
以上で説明した本実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の一実施の形態に係る車両用機械式自動変速機の変速制御装置のシステム構成例並びに構造例を概略的に示す全体構成図である。 同上実施の形態に係る変速制御装置により実行される変速制御の一例を説明するフローチャートである。 同上実施の形態に係る自動変速機の変速操作に関連する要素を拡大して示す断面図である(中立状態)。 同上実施の形態に係る自動変速機の変速操作に関連する要素を拡大して示す断面図である(係合状態)。 図3のA方向から自動変速機の変速操作に関連する要素を見た断面図である。 同上実施の形態に係る自動変速機の変速操作に関連する要素が、中立状態から係合状態へ移行する過程を説明するための図である。 従来の変速制御の一例を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関等のエンジンの出力軸
10 クラッチ機構
100 機械式自動変速機
110 入力軸
120 出力軸
130 カウンターシャフト
140 変速ギア
140A 入力側変速ギア(回転連結側変速ギア)
140B 出力側変速ギア(回転自在側変速ギア)
142 シンクロコーン
143 外周歯
150 カップリングスリーブ
151 内周スプライン溝
200 変速制御装置
210 アクチュエータ(駆動手段)
220 位置検出手段
250 クラッチストロークセンサ

Claims (3)

  1. 入力軸或いは出力軸の一方に対して回転連結されると共に軸方向に並んで配設される複数の回転連結側変速ギアと、対応する回転連結側変速ギアに各々噛合されると共に入力軸或いは出力軸の他方に対して同軸的かつ回転自在に配設される複数の回転自在側変速ギアと、を備え、前記複数の回転自在側変速ギアのうちから選択される一つに、前記他方と一体的に回転連結されつつ軸方向に移動可能に構成される可動部材を、駆動手段から提供される駆動力を介して移動させて係合させることにより、所定の変速比で前記一方と前記他方とを回転連結するようにした車両用機械式自動変速機の変速制御装置であって、
    車両動力源の出力軸と、車両用機械式自動変速機の入力軸と、を接断可能に回転連結するクラッチ機構の切断状態で、前記駆動手段を介して、前記複数の回転自在側変速ギアのうちから選択される一つと、前記可動部材と、を係合させる自動変速操作の完了を検出する検出手段を備え、
    所定の自動変速操作を促す変速指示に従って、前記駆動手段を駆動したにも拘わらず、前記検出手段が自動変速操作の完了を検出しなかった場合に、暫定的に自動変速操作が完了したと判断して本変速制御装置による変速制御を継続して前記クラッチ機構を接続し、
    その後において、
    車速が所定に上昇した場合には、正式に自動変速操作が完了したとして、本変速制御装置による変速制御を継続する一方、
    車速が所定に上昇しない場合には、再度、前記所定の自動変速操作を実行することを特徴とする車両用機械式自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記検出手段の故障等により前記検出手段が自動変速操作の完了を検出しなかった場合には、車両用機械式自動変速機の入出力軸の回転速度比に基づいて本変速制御装置による変速制御を継続することを特徴とする請求項1に記載の車両用機械式自動変速機の変速制御装置。
  3. 前記暫定的に自動変速操作が完了したと判断した後の直近において本変速制御装置による変速制御を継続して前記クラッチ機構を接続した場合には、前記複数の回転自在側変速ギアのうちから選択される一つと、前記可動部材と、が不用意に係合することがないように、前記クラッチ機構を接続した後比較的短時間で、前記駆動手段により提供される駆動力を解放することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用機械式自動変速機の変速制御装置。
JP2007118875A 2007-04-27 2007-04-27 機械式自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP5037213B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007118875A JP5037213B2 (ja) 2007-04-27 2007-04-27 機械式自動変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007118875A JP5037213B2 (ja) 2007-04-27 2007-04-27 機械式自動変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008275047A JP2008275047A (ja) 2008-11-13
JP5037213B2 true JP5037213B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=40053254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007118875A Expired - Fee Related JP5037213B2 (ja) 2007-04-27 2007-04-27 機械式自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5037213B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5553621B2 (ja) 2010-01-25 2014-07-16 サムスン電機ジャパンアドバンスドテクノロジー株式会社 ディスク駆動装置
JP2014145405A (ja) 2013-01-29 2014-08-14 Samsung Electromechanics Japan Advanced Technology Co Ltd ディスク駆動装置
US10066743B2 (en) * 2014-11-11 2018-09-04 Borgwarner Inc. Motor driven transfer case with modular actuation
CN105114619A (zh) * 2015-08-11 2015-12-02 江苏甬金金属科技有限公司 一种用于平整机上能高低速换挡的减速箱
CN117145939B (zh) * 2023-11-01 2024-01-26 无锡车联天下信息技术有限公司 一种气动离合转向桥轮边减速器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01120462A (ja) * 1987-10-30 1989-05-12 Isuzu Motors Ltd 自動変速機の制御装置
JPH0379850A (ja) * 1989-08-19 1991-04-04 Toyota Autom Loom Works Ltd 変速機の制御装置
JP2004019914A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Mitsubishi Electric Corp 同期噛合式自動変速機の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008275047A (ja) 2008-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5733022B2 (ja) ツインクラッチ式自動変速機の制御装置
JP5037213B2 (ja) 機械式自動変速機の変速制御装置
EP2481956A1 (en) Shift device for vehicle
EP2759435A1 (en) Vehicle parking apparatus and method for parking vehicle
EP2774822B1 (en) Vehicle control apparatus
US8226524B2 (en) Method for operating a drivetrain
EP2481948B1 (en) Shift device for vehicle
WO2015173637A1 (en) Control apparatus for vehicle
KR20160065617A (ko) 하이브리드 차량의 출발단 구현 실패를 방지하는 변속 제어방법
US9020677B2 (en) Control apparatus for hybrid vehicle
JP2011098679A (ja) 機械式自動変速機の制御装置
US10330192B2 (en) Automatic transmission, control method of automatic transmission, vehicle and control method of vehicle
KR20160065616A (ko) 하이브리드 차량의 출발단 치합 실패를 방지하는 변속 제어 방법
JP6106629B2 (ja) 制御装置
JP4735566B2 (ja) クラッチ操作装置の制御装置
JP2013060043A (ja) 車両の動力伝達装置
EP2331849B1 (en) Method and computer programme product for improving performance of a motor vehicle
US7895912B2 (en) Power transmission controlling apparatus
JP2015048895A (ja) 車両システム
JP2009144843A (ja) 歯車変速機の制御方法
EP3078838B1 (en) Engine starting control device for vehicle with manual transmission
JP5067829B2 (ja) 自動変速制御装置
JP2005282741A (ja) ハイブリッド自動車の制御装置
JP2018141495A (ja) 車両用自動変速装置
WO2015029889A1 (ja) トランスファptoの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5037213

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees