JP5037200B2 - 乾燥設備及び乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥設備及び乾燥方法に関し、詳細には、排ガス供給源からの排ガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥設備及び乾燥方法に関する。
従来、種々の湿潤材料を乾燥させる乾燥設備の乾燥熱源として、焼結クーラの排ガスや燃焼炉の排ガスなどの排ガス顕熱を利用することが知られている。例えば特許文献1には、石炭、石灰石等の湿潤材料を乾燥させる流動化乾燥機の熱源兼流動化気体として、燃焼炉排ガスやセメント焼成キルン排ガス等を利用することが開示されている。また、この特許文献1には、排ガス供給源から供給される排ガスのみでは熱量が常に不足する場合に、送風機の後段に設けた熱風発生炉で発生させた熱風を上記排ガスに混合して、乾燥機に送風する技術も開示されている。
一方、乾燥用の熱風を利用して湿潤原料を乾燥する一般的な乾燥設備の場合、送風機の後段に熱風発生炉を配設し、送風機から送風された低温ガスを熱風発生炉で加熱してガス温度を上昇させてから、乾燥機に熱風を吹き込むようになっている。このように送風機の後段に熱風発生炉を配設する理由は、より低温のガスを送風機に導入した方が、送風機での実流量が小さくなるため、送風機の機体を小さくできるとともに、送風機に耐熱材料を使用しなくて済むからである。
かかる観点から、上記特許文献1記載の乾燥設備でも、送風機の後段に熱風発生炉を配設(即ち、「排ガス供給源」→「送風機」→「熱風発生炉(補助熱源)」→「乾燥機」の順で配置)して、送風機から吐出された後の排ガスの熱量不足を、熱風発生炉で発生させた熱風で補填するようにし、送風機には熱風発生炉の高温の熱風を導入しないようになっている。
特開平10−253251号公報
ところが、上記特許文献1のように排ガス供給源からの排ガス顕熱が常時不足する場合とは異なり、通常運転時には排ガス供給源から十分な熱量を有する高温の排ガス(例えば300℃)が供給される乾燥設備の場合には、上記特許文献1のような熱風発生炉等の補助熱源は不要となる。
しかしながら、かかる乾燥設備であっても、排ガス供給源の稼働停止等が原因で、排ガス供給源からの高温の排ガス供給が停止することがあり、かかる高温の排ガス供給の停止時に乾燥設備を起動及び運転させるためには、別途の補助熱源を設ける必要がある。例えば、焼結クーラからの排ガス顕熱を利用して、焼結原料を乾燥する乾燥設備の場合では、焼結機が停止している際には、焼結クーラ内に高熱の焼結物が存在しないために、焼結クーラの排ガスは冷風(例えば常温25℃)となり、乾燥設備の送風機には冷風が導入される。従って、焼結機が立ち上がる前に乾燥設備を起動及び運転するためには、乾燥熱源を得るために、熱風を供給する熱風発生炉などの補助熱源を別途設ける必要がある。
上記のように、通常運転時には、排ガス供給源からの高温の排ガスを使用して、補助熱源を使用せず、設備起動時(排ガス熱源が停止しており高温の排ガスが供給されない時)のみに補助熱源を使用する乾燥設備において、排ガスの供給停止に対処するために補助熱源を設ける場合には、上記特許文献1のように送風機の後段に補助熱源を配設すると、以下に詳述するように、送風機に大きな電動機が必要となるため、通常運転時に送風機のエネルギー効率が低下してしまうという問題がある。
即ち、排ガス供給源から十分な熱量を有する高温の排ガスが供給される乾燥設備では、通常運転時には当該高温の排気ガスを送風機が吸気して送風することになるため、送風機は、そもそも高温の排ガスを常用することを前提として高温仕様で設計(例えば、耐熱材料の使用、実流量増に伴う送風機機体の確保など)される。例えば、乾燥機にて温度260℃で流量19万Nm/h、昇圧14kPaの乾燥用熱ガスを必要とする場合、送風機も温度260℃で流量19万Nm/hの排ガスを送風可能な高温仕様で設計される。
かかる高温仕様の送風機を備えた乾燥設備において、図5及び図6に示すように、上記特許文献1と同様に送風機20の後段に補助熱源である熱風発生炉30を設けると、送風機20は、高温排ガスと低温ガス(例えば常温25℃)の双方に対応可能な仕様にしなければならなくなる。つまり、高温排ガスの供給停止時には、高温排ガス(例えば300℃)よりも密度の大きい低温ガス(例えば常温25℃の冷風排ガスや大気)が送風機20に導入される。このため、送風機20は、この密度の大きい低温ガスをも、流量19万Nm/hで送風可能な設備能力が必要となり、送風機20の電動機の軸動力を大きく設計しなければならない。
このように、送風機20の後段に熱風発生炉30を設けると、送風機20にて高温ガスと低温ガスの双方を同一のノルマル流量(0℃、1atm)で送風可能とするためには、送風機20の電動機の設備能力を高めて、低温対応仕様とする必要がある。しかしながら、通常運転時には、上記高能力の送風機20は不要であり、送風機20の消費電力が増大するばかりで、送風機20のエネルギー効率が却って低下してしまう。つまり、通常運転時に上記高能力の送風機20に高温排ガスを導入すると、当該送風機20は、乾燥機10で必要な流量及び昇圧(例えば、流量19万Nm/h、昇圧14kPa)よりも大きい流量及び昇圧(例えば、倍の流量38万Nm/h、昇圧28kPa)で排ガスを吐出できるが、かかる大きい流量及び昇圧の排ガスは乾燥機10にて不要であるので、送風機20のダンパ開度を絞って運転することとなる。この結果、通常運転時には、送風機20での圧力損失が大きくなり、送風機20の消費電力の増大により、低いエネルギー効率で送風機20を運転させることとなってしまう。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、通常運転時は排ガス供給源からの排ガス顕熱を排ガス顕熱として使用し、排ガス顕熱の供給が停止された場合に、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥設備において、乾燥機に排ガス等の熱風を供給する送風機のエネルギー効率を低下させることなく、排ガス顕熱の供給停止に対応することが可能な、新規かつ改良された乾燥設備及び乾燥方法を提供することにある。
特に、本発明の主たる目的は、排ガス顕熱の供給が停止されているときに、乾燥設備を立ち上げる際に、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥設備において、乾燥機に熱風を供給する送風機のエネルギー効率を低下させることなく、排ガス顕熱の供給停止に対応することが可能な、新規かつ改良された乾燥設備及び乾燥方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、排ガス供給源からの排ガス顕熱を乾燥熱源として使用し、排ガス顕熱の供給が停止された場合に、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥機を備えた乾燥設備が提供される。この乾燥機は、送風機から送風されるガスにより被乾燥物を流動化させて乾燥する流動層乾燥機である。また、上記乾燥設備は、排ガス供給源からの排ガスを流動層乾燥機に送風する送風機の前段に補助熱源を配設し、補助熱源からのガスを送風機に導入して流動層乾燥機に送風可能である。さらに、上記乾燥設備は、排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止しているときに、乾燥設備を起動させる際に、送風機及び補助熱源を稼働させた後、補助熱源から供給されるガスの温度が所定の第1温度以上に上昇したときに、流動層乾燥機に被乾燥物を投入開始して、補助熱源から供給されるガスによる被乾燥物の乾燥処理を開始するよう制御する制御手段をさらに備え、上記第1温度は、送風機が、送風機に供給されるガスを流動層乾燥機における流動化速度に対応する流量で送風可能な温度である。
かかる構成により、排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止されないときには、排ガス供給源からの排ガスは、送風機により乾燥機に送風され、乾燥機では排ガス供給源からの排ガス顕熱を乾燥熱源として使用して乾燥が行われる。一方、排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止されたときには、補助熱源からのガスは、送風機に導入された後に、この送風機により乾燥機に送風され、乾燥機では補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用して乾燥が行われる。従って、排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給停止時には、補助熱源からの高温のガスを送風機に導入することで、低温ガスを導入しないようにできる。従って、送風機を低温対応仕様としなくて済むので、送風機の設備能力を抑制でき、送風機のエネルギー効率を向上できる。また、上記構成により、乾燥設備の起動時に、排ガス顕熱が供給されない場合であっても、制御手段により、補助熱源を稼働させて、当該補助熱源からのガスを送風機に導入して流動層乾燥機に送風させる。その後、補助熱源からのガスが所定の第1温度以上に上昇したときには、送風機はその性能上、流動層乾燥機での流動化速度に対応する流量で、補助熱源からのガスを流動層乾燥機に送風できるようになる。従って、補助熱源からのガスが所定の第1温度以上に上昇したときに、制御手段により、流動層乾燥機に燃料を投入開始することで、流動層乾燥機は、送風機から吹き込まれたガスを用いて被乾燥物を流動化させて乾燥できる。よって、設備能力の低い送風機を用いた場合であっても、流動層乾燥機での乾燥処理を早期に開始でき、設備稼働率及び生産性を向上できる。
また、上記制御手段は、乾燥設備を起動させる際に、補助熱源から供給されるガスによる被乾燥物の乾燥処理を開始した後に、排ガス供給源からの排ガス温度が所定の第2温度以上に上昇したときに、補助熱源を停止させるよう制御するようにしてもよい。かかる構成により、乾燥処理の開始後に、排ガス供給源の排ガス温度が、流動層乾燥機で要求される所定の第2温度以上になったときには、補助熱源からのガス顕熱は不要となるので、制御手段により補助熱源を停止させて、乾燥設備の起動を完了させることができる。
また、上記補助熱源は、乾燥機により乾燥された焼結原料を焼結する焼結機の後段に設けられた焼結クーラであるようにしてもよい。これにより、乾燥機で乾燥された焼結原料を焼結機にて焼結し、焼結機で得られた焼結物を焼結クーラで冷却することで、焼結クーラから高温の排ガスを発生させ、この排ガス顕熱を乾燥設備での乾燥熱源として有効利用できるようになる。
また、上記排ガス供給源から送風機までの排ガス供給経路の途中に、補助熱源を配設するようにしてもよい。これにより、排ガス供給経路の途中に配された補助熱源により、排ガス供給源からの排ガスを加熱し、加熱後の高温ガスを送風機に導入することができる。
また、上記排ガス供給源から送風機までの排ガス供給経路の途中に、補助熱源からのガスを混合する混合手段を設けるようにしてもよい。これにより、排ガス供給経路の途中に配設された混合手段により、排ガス供給源からの排ガスに補助熱源からの高温ガスを混合し、当該混合された高温ガスを送風機に導入することができる。
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、排ガス供給源からの排ガス顕熱、又は、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥機を備えた乾燥設備における乾燥方法が提供される。この乾燥機は、送風機から送風されるガスにより被乾燥物を流動化させて乾燥する流動層乾燥機である。また、上記乾燥方法は、排ガス供給源からの排ガスを送風機により流動層乾燥機に送風して、排ガス顕熱により被乾燥物を乾燥し、排ガス顕熱の供給が停止された際には、送風機の前段に配設された補助熱源からのガスを、送風機に導入して流動層乾燥機に送風し、ガス顕熱により被乾燥物を乾燥する。さらに、上記乾燥方法は、排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止しているときに、乾燥設備を起動させる際に、送風機及び補助熱源を稼働させた後、補助熱源から供給されるガスの温度が所定の第1温度以上に上昇したときに、流動層乾燥機に被乾燥物を投入開始して、補助熱源から供給されるガスによる被乾燥物の乾燥処理を開始し、上記第1温度は、送風機が、送風機に供給されるガスを流動層乾燥機における流動化速度に対応する流量で送風可能な温度である。
また、上記乾燥設備を起動させる際に、補助熱源から供給されるガスによる被乾燥物の乾燥処理を開始した後に、排ガス供給源からの排ガス温度が所定の第2温度以上に上昇したときに、補助熱源を停止させるようにしてもよい。
以上説明したように本発明によれば、排ガス供給源からの排ガス顕熱を排ガス顕熱として使用し、排ガス顕熱の供給が停止された場合に、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥設備において、乾燥機に排ガスを供給する送風機のエネルギー効率を低下させることなく、排ガス顕熱の供給停止に対応することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
まず、本発明の一実施形態にかかる排ガス顕熱を利用した乾燥設備及びこれを用いた乾燥方法の概要について説明する。
本実施形態にかかる乾燥設備は、排ガス供給源から供給される排ガス顕熱(排熱)を乾燥熱源として利用して、被乾燥物である湿潤材料を乾燥する設備である。この排ガス供給源としては、例えば、焼結クーラ、加熱炉、焼鈍炉、焼成炉など、所定の処理(例えば、冷却処理、燃焼処理等)を行うことにより高温の排ガスを排出可能な各種の設備を使用できる。また、乾燥される湿潤材料(被乾燥物)としては、例えば、焼結原料の造粒物、製鉄ダストの造粒物、石灰石、石炭、水砕スラグなどといった製鉄所で使用される各種材料の粉粒体、或いは、合成樹脂、食品、医薬品、化学薬品、肥料、飼料、飼料など、種々の含水物質を使用できる。また、乾燥機としては、例えば、流動層乾燥機、バンド乾燥機、ドラム型乾燥機、充填層乾燥機など、高温ガスを湿潤材料に通気して乾燥するものであれば、任意の乾燥機を使用できる。
本実施形態にかかる乾燥設備では、例えば、上記の排ガス供給源からの排ガスは、乾燥機での乾燥熱源として十分な熱量(被乾燥物の種類等によっても異なるが、例えば、排ガス温度が150℃以上)を有しており、排ガス供給源が正常に稼働しているときには、他の補助熱源からの熱ガスを使用せずとも、上記排ガス供給源からの排ガス顕熱単独で、被乾燥物を目標水分まで乾燥できるようになっている。
しかし、かかる排ガス供給源となる設備は、その運転スケジュールによる休止や、故障、点検・補修作業等によって、運転を停止することがある。このように、排ガス供給源が非稼働となった場合には、排ガス供給源から乾燥設備への高温の排ガス供給も停止するので、乾燥設備は、当該排ガス供給源からの排ガス顕熱を乾燥熱源として使用して被乾燥物を乾燥できなくなってしまう。
そこで、本実施形態にかかる乾燥設備では、主熱源である排ガス供給源以外に、熱風発生炉等の補助熱源を別途設けておき、排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止したときには、補助熱源から供給される熱ガス(熱風)を乾燥機に導入して、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として一時的に使用する。本実施形態の乾燥設備では、このような目的で乾燥設備に設けられる補助熱源の配設位置が特徴の一つであり、かかる補助熱源の配設位置を従来の乾燥設備とは全く逆の位置に配設することによって、上記排ガスを乾燥機に送風するための送風機の設備容量を抑制し、当該送風機のエネルギー効率を向上させようとするものである。
以下に、かかる特徴を有する、本発明の好適な実施形態にかかる乾燥設備について詳述する。なお、以下の実施形態では、排ガス供給源の一例として焼結機後段の焼結クーラを使用するとともに、乾燥機の一例として流動層乾燥機を使用し、被乾燥物の一例である焼結原料を乾燥させる乾燥設備の例について説明するが、本発明はかかる例に限定されるものではない。
また、以下の実施形態においては、被乾燥物は焼結原料であり、排ガス供給源は焼結クーラであるので、焼結機が運転していないときは焼結原料の乾燥は不要となる。従って、以下の実施形態では、焼結機の立上げの際に、それに先行して焼結原料の乾燥を行う乾燥設備の立上げ時に焼結クーラ排ガスに替えて補助熱源からのガス顕熱を使用して焼結原料を乾燥する場合について記載する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態にかかる乾燥設備1の用途及び概略構成について概略的に説明する。図1は、本実施形態にかかる乾燥設備1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる乾燥設備1は、例えば、焼結原料を焼結して焼結鉱を製造する焼結設備に適用されている。この焼結設備において、乾燥設備1は、被乾燥物である焼結原料(湿潤材料)を乾燥させて、乾燥後の焼結原料(乾燥材料)を焼結機5に供給するために使用される。
ここで、まず、乾燥設備1が適用される焼結設備について詳細に説明する。焼結設備は、焼結原料の造粒物を製造する造粒ライン(図示せず。)と、焼結機5と、焼結クーラ6とを主に備えている。造粒ラインは、例えば、不図示の原料槽、混練機、造粒機、乾燥設備1等から構成されており、この造粒ラインにて、焼結原料を混練・造粒した造粒物(焼結原料ペレット)を製造する。
焼結原料は、焼結機5で焼結鉱を製造するための鉄鉱石を主体とする原料である。この焼結原料は、例えば、主原料である鉄鉱石に、副原料として、例えば、製鉄ダスト(高炉集塵ダスト、転炉ダストなど、製鉄所内で発生する各種のダスト)、ペレットフィード、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン石、コークス粉、無煙炭等の1種又は2種以上を加えた混合原料を使用できる。しかし、かかる例に限定されず、鉄鉱石を単独原料として使用することもできる。
鉄鉱石としては、通常の焼結原料として使用するものであれば種類は問わず、例えば、赤鉄鉱、磁鉄鉱の他、結晶水を多く含む鉄鉱石(例えば、針鉄鉱、褐鉄鉱(ピソライト鉱石等)など)でもよく、更には、多孔質のもの(例えば、マラマンバ鉱石、高燐ブロックマン鉱石等)であってもよい。
本実施形態では、上記マラマンバ鉱石等の鉄鉱石、ペレットフィード又は微粉ダストなど、粒径が例えば250μm以下の難造粒性微粉を多く含む焼結原料を使用する。これらの微粉を多く含む焼結原料は、造粒性が悪く造粒物の強度が低いため、焼結機5までの搬送工程や焼結機5内での焼結工程において造粒物が崩壊する現象が生じる。このため、かかる微粉を多く含む焼結原料をそのまま焼結機5に導入した場合には、大幅な通気性の悪化を招き、焼結鉱の生産性を阻害する。従って、かかる焼結原料を造粒して粒径3〜10mm程度の造粒物(焼結原料ペレット)にするとともに、この焼結原料ペレットに乾燥処理を施して、造粒物の強度を高める必要がある。
即ち、上記の造粒ラインで造粒された焼結原料ペレットは、混練・造粒工程においてバインダーや水が添加されて水分調整されているため、含有水分が比較的多い含水ペレットとなっている(例えば、含有水分5〜15質量%、平均水分約9.5質量%)。しかも、この焼結原料ペレットは、微粉を主体とする焼結原料の造粒物であるため、一般的な造粒物と比べて強度が低い。そこで、造粒ラインには、造粒機の後段に乾燥設備1が設けられており、この乾燥設備1により、搬送及び焼結工程において十分な強度が得られる水分(例えば約0.5〜3質量%)まで焼結原料ペレットを乾燥して、強度を高めるようになっている。
次に、さらに図1を参照して、本実施形態にかかる乾燥設備1の概略構成について説明する。図1に示すように、乾燥設備1は、本発明の乾燥機の一例である流動層乾燥機10と、本発明の送風機の一例である押込送風機20と、本発明の補助熱源の一例である熱風発生炉30とを備えている。
かかる乾燥設備1では、排ガス供給源である焼結クーラ6から流動層乾燥機10までの排ガス供給経路において、排ガス流通方向の上流側から下流側にかけて、熱風発生炉30、押込送風機20、流動層乾燥機10の順に配設されており、特に、補助熱源である熱風発生炉30が、押込送風機20の前段(排ガス流通方向の上流側)に配置されている点が特徴的である。具体的には、押込送風機20の吸込側ダクト21に熱風発生炉30が接続されており、押込送風機20の吐出側ダクト22に流動層乾燥機10が接続されている。また、押込送風機20は、焼結クーラ6からの排ガスを吸込側ダクト21を介して誘引し、昇圧した排ガスを吐出側ダクト22を介して流動層乾燥機10に送出するブロワーである。かかる構成により、押込送風機20には、排ガス供給源(主熱源)としての焼結クーラ6からの排ガスのみならず、補助熱源としての熱風発生炉30からの高温ガス(熱風)もが導入され、押込送風機20は、乾燥設備1の運転状況に応じて、上記排ガス又は高温ガスを乾燥用ガスとして流動層乾燥機10に送風する。
また、図1の例の熱風発生炉30は、焼結クーラ6から押込送風機20までの排ガス供給経路の途中に配設されている。換言すると、熱風発生炉30は、押込送風機20の吸込側ダクト21の途中に設けられている。これにより、焼結クーラ6からの排ガスは、熱風発生炉30内を通って押込送風機20に導入されるようになる。このため、後述の排ガス顕熱の供給停止時には、熱風発生炉30は、焼結クーラ6からの排ガスを加熱した高温ガスを、押込送風機20に供給することができる。
流動層乾燥機10は、乾燥用ガスを用いて粉粒体を流動化させて効率よく乾燥させる乾燥機であり、恒率乾燥領域において比較的高湿分の被乾燥物を低湿分まで均一かつ迅速に乾燥する場合に適している。この流動層乾燥機10は、連続式若しくはバッチ式のいずれであってもよい。また、流動層乾燥機10において、焼結原料ペレットを流動化及び乾燥させるための乾燥用ガス(熱源兼流動化ガス)としては、上述した焼結クーラ6の排ガス又は熱風発生炉30からの高温ガスの少なくともいずれかを使用する。
かかる構成の乾燥設備1では、通常運転時には、排ガス供給源(主熱源)としての焼結クーラ6からの排ガス顕熱を乾燥熱源として使用して、流動層乾燥機10にて焼結原料を乾燥させる。つまり、通常運転時には、流動層乾燥機10で乾燥された焼結原料が焼結機5に供給され、この焼結機5にて焼結された高温の焼結鉱が、焼結クーラ6にて冷却される。この冷却時には、焼結クーラ6は、高温の焼結鉱に大気を作用させて両者の熱交換により焼結鉱を空冷するため、焼結クーラ6からの排ガスは、流動層乾燥機10の乾燥用の熱風として使用可能な程度の高温(例えば200〜300℃以上)となっている。従って、かかる焼結クーラ6の排ガスを、押込送風機20により所定流量で流動層乾燥機10に供給することで、流動層乾燥機10は当該排ガス顕熱を乾燥熱源として焼結原料を乾燥できる。このように、乾燥設備1を含む焼結設備の通常運転時には、別途の熱源からの熱ガス供給を受けなくとも、焼結クーラ6の排ガスのみを用いて、流動層乾燥機10は乾燥処理を行うことができる。このため、通常運転時には、熱風発生炉30は、点火されずに停止しており、熱風を発生していない。
一方、焼結機5及び焼結クーラ6の稼働停止時には、焼結クーラ6内に高温の焼結鉱が存在しないため、焼結クーラ6の排ガスは常温の冷風(例えば25℃)となり、この冷風では、流動層乾燥機10の乾燥熱源として必要な排ガス顕熱を得ることができない。このため、かかる排ガス顕熱の供給停止時には、熱風発生炉30を稼働させ、熱風発生炉30で発生させた高温ガス(熱風)を、押込送風機20により流動層乾燥機10に供給する。これにより、流動層乾燥機10は、当該熱風発生炉30からのガス顕熱を乾燥熱源として焼結原料を乾燥できる。
次に、図2を参照して、本実施形態にかかる乾燥設備1の構成及び動作について、より詳細に説明する。図2は、本実施形態にかかる乾燥設備1の概略構成を示す系統図である。
図2に示すように、流動層乾燥機10は、押込送風機20によって吹き込まれる乾燥用ガスを用いて、湿潤原料である焼結原料ペレット(例えば含有水分9.5質量%)を流動化させて乾燥して、目標含有水分(例えば3〜0.5質量%)まで低下させる装置である。ここで、目標含有水分は、被乾燥物である焼結原料ペレットが、焼結機5までの搬送処理及び焼結機5内での焼結処理において崩壊しない程度の十分な強度を得られる含有水分である。
かかる流動層乾燥機10は、図2に示すように、被乾燥物である焼結原料ペレットを流動化させるための収容器である乾燥機本体11と、造粒後の焼結原料ペレット(湿潤材料)を乾燥機本体11内に供給するための供給口12と、押込送風機20から供給された高温の乾燥用ガス(熱風)が導入される風箱13と、乾燥機本体11内の底部に設けられ、方向性を有する通気口が複数形成された多孔性の分散板14と、乾燥機本体11内の排ガスを外部に排出するための排気口15と、乾燥後の焼結原料ペレットを乾燥機本体11から排出するための排鉱機16と、を備えている。なお、流動層乾燥機10は、上記以外にも、乾燥前の焼結原料ペレットを蓄積する供給ホッパ(図示せず。)、供給ホッパに蓄積された焼結原料ペレットを供給口12から乾燥機本体11内に供給するための供給装置(図示せず。)、乾燥動作に必要な各種の駆動装置及び制御装置(図示せず。)などを備えていてもよい。
また、かかる流動層乾燥機10の排ガス出側(排気口15に接続された排気経路)には、バグフィルタ又はサイクロン等からなる集塵機40と、集塵機40の出側に設けられた圧力調整弁41と、流動層乾燥機10及び集塵機40内のガスを吸引する排風機42と、集塵機40の入側圧力に応じて圧力調整弁41を制御する圧力指示調節計43とが設けられている。
かかる構成の流動層乾燥機10においては、熱源兼流動化ガスとしての乾燥用ガス(焼結クーラ6からの排ガス、又は熱風発生炉30からの高温ガス)が、押込送風機20により、乾燥機本体11の下部の風箱13に導入され、分散板14を通過して、乾燥機本体11内で旋回して、乾燥機本体11の上部に設けられた排気口15から排出される。また、上記造粒後の焼結原料ペレット(湿潤材料)は、供給口12から乾燥機本体11内の分散板14上に供給される。この焼結原料ペレットは、分散板14上に流動層17を形成し、分散板14を通じて供給される乾燥用ガスにより、流動化して乾燥される。さらに、この流動層17から飛び出した焼結原料の粒子は、乾燥機本体11内の上部空間に達し、このうち、所定粒径以上(例えば1mm以上)の比較的大径の粗粒は、自重により落下して流動層17に戻り、一方、当該所定粒径未満の微粉は、ガス気流に乗って上昇して、排気口15から排ガスとともに外部に排出される。この排気口15からの排ガスは、排風機42の吸引力により集塵機40へ導かれて、微粉が分離・回収された上で排出される。一方、上記所定粒径以上の粗粒からなる乾燥後の焼結原料ペレット(乾燥材料)は、乾燥機本体11の下部から排鉱機16により排出されて、焼結機5に搬送される。
このような、流動層乾燥機10における乾燥の技術的特徴について説明する。本実施形態にかかる流動層乾燥機10では、微粉を主体とする焼結原料の造粒物である焼結原料ペレットを流動化させて急速に乾燥させる。これによって、(1)急速乾燥により造粒物の強度を発現させると共に、造粒物の流動化によるエアクッション効果等によって造粒物の衝突衝撃、落下衝撃を緩和することで崩壊を抑制すること、(2)造粒物の温度を均一的に上昇させて、造粒物温度の偏差が大きいときに生じる、部分的な高温化によるバインダーの変質等を防止し、造粒物強度の低下を抑制すること、(3)ガス温度を上げても造粒物の温度を上昇させることなく水分が制御でき、乾燥時間を短縮可能であること、(4)ガス流速を高くとれることで、微粉を排ガスに同伴させて分級・除去することができること、(5)分級された微粉を造粒前の焼結原料と混合して再利用できること、が同時に実現可能であるという効果がある。
次に、上記の流動層乾燥機10に乾燥用ガスを供給するガス供給系統について説明する。排ガス供給源である焼結クーラ6から流動層乾燥機10に至る排ガス供給経路上には、熱風発生炉30、押込送風機20がこの順で配設されている。
押込送風機20は、乾燥用ガス(焼結クーラ6からの排ガス及び/又は熱風発生炉30からの高温ガス)を流動層乾燥機10に送風する機能を有する。この押込送風機20には、流動層乾燥機10の乾燥用ガスとして、焼結クーラ6からの排ガスを用いる場合でも、或いは、熱風発生炉30からの排ガスを用いる場合でも、流動層乾燥機10での乾燥用熱源として適した温度の高温ガス(例えば260℃)が導入される。従って、かかる押込送風機20は、高温で使用することを前提として設計されている。
具体的には、押込送風機20は、各部が耐熱材料で形成されるとともに、流動層乾燥機10による乾燥処理で要求される所定の温度及び流量の高温ガス(例えば、260℃、190,000Nm/h)を送風できるように、設計されている。また、上記熱風発生炉30が押込送風機20の前段(例えば、押込送風機20の吸込側ダクト21)に配設されているので、押込送風機20に導入されるガスは、焼結クーラ6又は熱風発生炉30からの高温ガスが主であり、基本的には低温ガスが導入されない。このため、押込送風機20のファンを回転駆動させる電動機設備は、上記所定の温度の高温ガスを上記所定の流量で送風できる能力(例えば軸動力)であれば十分であり、低温ガスを同一のノルマル流量で送風できる能力までは不要である。従って、押込送風機20の電動機の設備容量を小さく設計できる。
また、上記の押込送風機20の吸込側ダクト21には、流量調整弁23が設けられている。流量指示調節計24は、流動層乾燥機10に導入されるガス流量を制御する流量制御装置であり、押込送風機20の吐出側ダクト22のガス流量を検出して、この検出流量に応じて流量調整弁23を制御する。これにより、押込送風機20から流動層乾燥機10に導入されるガス流量を制御でき、例えば、通常運転時には当該ガス流量は一定値に設定される。
また、焼結クーラ6から熱風発生炉30までの排ガス供給経路には、制御弁26が設けられた大気導入経路が接続されており、焼結クーラ6からの高温の排ガスに常温の大気を混合できるようになっている。温度指示調節計25は、流動層乾燥機10に導入されるガス温度を制御する温度制御装置であり、押込送風機20の吸込側ダクト21のガス温度を検出して、この検出温度に応じて制御弁26を制御する。これにより、焼結クーラ6からの高温の排ガスに常温の大気を必要に応じて混合することで、押込送風機20に導入されるガス温度を、流動層乾燥機10での乾燥処理に適した所定温度(例えば260℃)に調節できる。
また、熱風発生炉30には、熱風発生炉30の燃料ガスである例えばCOG(コークス炉ガス)を供給するための燃料供給経路と、熱風発生炉30での燃料の燃焼に必要な空気を供給するための空気供給経路とが接続されている。この燃料供給経路には、燃料制御弁31と、燃料ガスを熱風発生炉30に送る燃料昇圧ファン32とが配設されている。上記温度指示調節計25に接続された流量指示調節計33は、燃料昇圧ファン32の吐出側ダクトの燃料流量(COG流量)を検出して、この検出流量と温度指示調節計25からの制御指示に基づいて燃料制御弁31を制御する。また、上記の燃料供給経路には、空気制御弁34と、空気を熱風発生炉30に送る燃焼空気ファン35が配設されている。流量指示調節計36は、燃焼空気ファン35の吐出側ダクトの空気流量を検出して、この検出流量に基づいて空気制御弁34を制御する。
熱風発生炉30は、上記の燃料供給経路から供給される燃料と、空気供給経路から供給される空気との混合ガスを燃焼させて、例えば260℃の高温ガス(熱風)を発生させる。この熱風発生炉30により発生された高温ガスは、押込送風機20に導入されて流動層乾燥機10に送られ、乾燥用ガスとして使用される。また、この熱風発生炉30は、押込送風機20と焼結クーラ6との間の排ガス供給経路上に配設されているので、熱風発生炉30には焼結クーラ6からの排ガスも導入される。このため、熱風発生炉30は、当該排ガスを加熱して、上記の高温ガスを発生させることもできる。
なお、上記の温度指示調節計25は、乾燥設備1の起動を制御する制御手段の一例として構成されており、乾燥設備1の起動時に、押込送風機20の吸込側ダクト21内のガス温度等に基づいて、乾燥設備1の各部(流動層乾燥機10、熱風発生炉30、流量指示調節計24、流量指示調節計33等)の動作を制御することもできる。かかる温度指示調節計25等からなる制御手段による乾燥設備1の起動制御については後述する。
次に、上記の構成の乾燥設備1の通常運転時の動作について説明する。乾燥設備1及び焼結設備の通常運転時には、焼結クーラ6からは流動層乾燥機10での乾燥に必要な高温の排ガスが連続供給される。従って、焼結クーラ6からの排ガス顕熱だけで流動層乾燥機10の乾燥熱源を確保できるので、熱風発生炉30は稼働停止しており、この熱風発生炉30内を焼結クーラ6からの排ガスが通過する際にも、熱風発生炉30による排ガスの加熱は行われない。
かかる通常運転時には、乾燥物である焼結原料ペレットが、流動層乾燥機10に連続又はバッチで投入される。また、押込送風機20及び排風機42を動作させることで、焼結クーラ6からの高温の排ガスが、熱風発生炉30及び押込送風機20を通って流動層乾燥機10に吹き込まれ、焼結原料ペレットからなる流動層17が流動化されて乾燥され、この流動層乾燥機10の排ガスは、集塵機40により除塵された後に、系外に排出される。このとき、流量指示調節計24及び温度指示調節計25により、押込送風機20から流動層乾燥機10に供給される排ガスの流量及び温度が、流動層乾燥機10での乾燥処理に適した所定値となるように制御される。
一方、焼結設備の焼結機5の停止時には、高温の焼結鉱が生成されないため、焼結クーラ6の排ガスは冷風となり、焼結クーラ6からの排ガス顕熱の供給が停止する。このため、かかる排ガス顕熱の供給停止時において、乾燥設備1による乾燥処理を行う場合には、補助熱源である熱風発生炉30を稼働させて、燃料を燃焼させ、高温ガスを発生させる。
この焼結機5の停止時には、押込送風機20及び排風機42を動作させることで、熱風発生炉30で発生した高温ガスが、熱風発生炉30及び押込送風機20を通って流動層乾燥機10に吹き込まれ、焼結原料ペレットからなる流動層17が流動化されて乾燥され、この流動層乾燥機10の排ガスは、集塵機40により除塵された後に、系外に排出される。このとき、流温度指示調節計25、流量指示調節計33、36により、熱風発生炉30への燃料及び空気の供給量が制御されて、熱風発生炉30から供給される高温ガスの温度が、流動層乾燥機10に適した所定温度に制御される。また、流量指示調節計24により、押込送風機20から流動層乾燥機10に供給されるガス流量が、流動層乾燥機10での乾燥処理に適した所定流量となるように制御される。
(第2の実施形態)
次に、図3及び図4を参照して、本発明の第2の実施形態にかかる乾燥設備2及びこれを用いた乾燥方法について概略的に説明する。図3は、第2の実施形態にかかる乾燥設備2の概略構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態にかかる乾燥設備2の概略構成を示す系統図である。なお、第2の実施形態にかかる乾燥設備2は、上述した第1の実施形態にかかる乾燥設備1と比べて、排ガス供給経路における熱風発生炉30の配設位置及びこれに関連する構成が相違するのみであり、その他の機能構成については上記の第1の実施形態と同様であるので、その詳細説明は省略する。
図3及び図4に示すように、第2の実施形態にかかる乾燥設備2では、上記の第1の実施形態と同様に、排ガス供給源である焼結クーラ6からの排ガスを流動層乾燥機10に送風する排ガス供給経路において、押込送風機20の前段(排ガス流通方向の上流側)に、補助熱源である熱風発生炉30が配設される。しかし、第2の実施形態にかかる乾燥設備2では、上記第1の実施形態と異なり、熱風発生炉30が、焼結クーラ6から押込送風機20までの排ガス供給経路上に配設されておらず、当該排ガス供給経路の途中に混合装置50が設けられ、この混合装置50に熱風発生炉30が接続されている。
この混合装置50は、本発明の混合手段の一例であり、焼結クーラ6からの排ガスと熱風発生炉30からの高温ガスとを混合する機能を有し、例えば、チャンバーなどで構成される。この混合装置50には、焼結クーラ6からの排ガスの供給経路である第1流入ダクト51と、熱風発生炉30からの高温ガス(熱風)の供給経路である第2流入ダクト52と、当該排ガス、当該高温ガス若しくは両者の混合ガスを押込送風機20に流出させるための流出ダクト(即ち、押込送風機20の吸込側ダクト21)とが接続される。かかる構成により、焼結クーラ6からの排ガスは、第1流入ダクト51を介して混合装置50に導入され、一方、熱風発生炉30で発生された高温ガスは、第2流入ダクト52を介して混合装置50に吹き込まれる。そして、混合装置50において、焼結クーラ6からの排ガスと熱風発生炉30で発生された高温ガスとが混合され、この混合ガスは、押込送風機20の吸込側ダクト21を介して押込送風機20に送られる。
次に、上記の構成の乾燥設備2の動作について説明する。乾燥設備1及び焼結設備の通常運転時には、上記第1の実施形態と同様に、焼結クーラ6からは流動層乾燥機10での乾燥に必要な高温の排ガスが連続供給されるため、焼結クーラ6からの排ガス顕熱だけで流動層乾燥機10の乾燥熱源を確保できるので、熱風発生炉30は稼働停止している。よって、熱風発生炉30から混合装置50に高温ガス(熱風)は供給されない。
かかる通常運転時には、乾燥物である焼結原料ペレットが、流動層乾燥機10に連続又はバッチで投入される。また、押込送風機20及び排風機42を動作させることで、焼結クーラ6からの高温の排ガスが、混合装置50及び押込送風機20を通って流動層乾燥機10に吹き込まれ、焼結原料ペレットからなる流動層17が流動化されて乾燥され、この流動層乾燥機10の排ガスは、集塵機40により除塵された後に、系外に排出される。このとき、流量指示調節計24及び温度指示調節計25により、押込送風機20から流動層乾燥機10に供給される排ガスの流量及び温度が、流動層乾燥機10での乾燥処理に適した所定値となるように制御される。
一方、焼結設備の焼結機5の停止時には、焼結クーラ6の排ガスは冷風となるので、補助熱源である熱風発生炉30を稼働させて、高温ガスを発生させる。これにより、熱風発生炉30で発生された高温ガス(熱風)が、混合装置50にて焼結クーラ6からの排ガス(冷風)に混合されて、この高温の混合ガスが押込送風機20に導入される。これにより、焼結クーラ6からの排ガス顕熱の供給停止時でも、熱風発生炉30からのガス顕熱により、流動層乾燥機10での乾燥処理を実行できる。
以上のように、第2の本実施形態かかる乾燥設備2では、焼結クーラ6(主熱源)と押込送風機20とを結ぶ排ガス供給経路上に、熱風発生炉30(補助熱源)が配設されていないので、焼結クーラ6からの排ガスが、熱風発生炉30を通過することなく、押込送風機20に供給される。これにより、第1の実施形態のように焼結クーラ6からの排ガスが常時、熱風発生炉30を通過することによって、熱風発生炉30内の装置が摩耗したり、熱風発生炉30で当該排ガスの圧力損失が生じたりするという問題を防止できる。
つまり、熱風発生炉30は、流動層乾燥機10の乾燥処理時に常時使用されるものではなく、焼結クーラ6からの排ガス顕熱の供給停止時に一時的に使用されるものである。このため、通常運転時には、第2の実施形態のように焼結クーラ6からの排ガスが熱風発生炉30を通過しないようにすることが、熱風発生炉30の装置摩耗の防止、及び、排ガスの圧力損失の防止の観点から好ましい。
(参考技術と比較した技術的効果)
次に、上述した本発明の第1及び第2の実施形態にかかる乾燥設備1、2と比較するために、図5及び図6を参照して、参考技術にかかる乾燥設備3及びこれを用いた乾燥方法について概略的に説明する。図5は、参考技術にかかる乾燥設備3の概略構成を示すブロック図であり、図6は、参考技術にかかる乾燥設備3の概略構成を示す系統図である。なお、参考技術にかかる乾燥設備3は、上述した第1及び第2の実施形態にかかる乾燥設備1、2と比べて、熱風発生炉30が押込送風機20の後段に配設されている点、及びこれに関連する構成が相違するのみであり、その他の機能構成については上記の第1の実施形態と同様であるので、その詳細説明は省略する。
図5及び図6に示すように、参考技術にかかる乾燥設備3では、上記本実施形態にかかる乾燥設備1、2と同様に、排ガス供給源である焼結クーラ6からの排ガス顕熱を乾燥熱源として利用して、流動層乾燥機10が焼結原料を乾燥する。しかし、参考技術にかかる乾燥設備3では、焼結クーラ6から流動層乾燥機10までの排ガス供給経路において、熱風発生炉30が押込送風機20の後段(排ガス流通方向の下流側)に設けられており、押込送風機20の吐出側ダクト22に熱風発生炉30が接続されている。このように、参考技術にかかる乾燥設備3では、上記排ガス供給経路において上流側から下流側にかけて、焼結クーラ6(排ガス供給源)、押込送風機20、熱風発生炉30(補助熱源)、流動層乾燥機10の順に配置された構成である。
かかる構成の参考技術にかかる乾燥設備3では、乾燥設備3及び焼結設備の通常運転時には、焼結クーラ6からの高温の排ガス(例えば260℃)が押込送風機20に導入されるが、焼結設備の稼働停止時で、焼結クーラ6からの排ガス顕熱が得られないときには、押込送風機20に、焼結クーラ6からの低温の排ガス(例えば、常温25℃の冷風)が導入される。
このように参考技術にかかる乾燥設備3では、押込送風機20には、焼結クーラ6からの高温ガス又は低温ガスが導入される構成であるので、排ガスが高温の時と低温の時の双方に対応する仕様で押込送風機20を設計しなければならない。押込送風機20を低温対応とするためには、密度の大きい低温ガスを、流動層乾燥機10にて要求される流量(高温ガスの時と同一の流量)で吐出できるようにする必要があり、この結果、押込送風機20の電動機に大きな動力が必要となり、消費電力が増大する。しかし、高温排ガスが供給される通常運転時には、かかる高い能力の押込送風機20は不要であり、高能力の押込送風機20から過大に吐出される高温排ガスの流量及び昇圧を低減させるため、押込送風機20のダンパ開度を絞って運転(例えばダンパ開度10%)することとなる。この結果、押込送風機20にて圧力損失が生じ、消費電力が増大するのみで押込送風機20のエネルギー効率が低下してしまうという問題がある。
以上のように、通常運転時は、熱風発生炉30を使用せずに、焼結クーラ6からの高温の排ガスのみを乾燥熱源として使用し、当該排ガス顕熱の供給停止時(焼結機5及び焼結クーラ6が稼働停止し、高温の排ガスが供給されない時)のみに熱風発生炉30から高温ガスを乾燥熱源として使用する乾燥設備においては、参考技術にかかる乾燥設備3のように、押込送風機20の後段に熱風発生炉30を配設すると、押込送風機20のエネルギー効率の面で却って支障がある。
これに対して、本発明の第1及び第2の実施形態にかかる乾燥設備1、2では、上記のように、排ガス供給源の特殊性(即ち、通常運転時には乾燥熱源として十分な熱量の排ガス顕熱を供給可能であるが、当該排ガス顕熱の供給が停止することがある点)に鑑みて、押込送風機20の前段に熱風発生炉30を配設している。これにより、本実施形態にかかる乾燥設備1、2では、押込送風機20を高温のガスに対応可能な仕様とするだけでよく、上記参考技術のように低温仕様とすることに起因する押込送風機20のエネルギー効率の低下を抑制することができる。
つまり、通常運転時には、焼結クーラ6からの高温排ガスが押込送風機20に導入され、排ガス顕熱の供給停止時にも、熱風発生炉30からの高温ガスが、通常運転時の排ガスと同様な温度・圧力条件で押込送風機20に導入される。このため、乾燥処理時に押込送風機20に導入されるのは、主として高温ガス(例えば260度)であり、低温ガスは導入されないので、押込送風機20を高温ガス対応で設計すればよく、低温ガス対応で設計する必要がない。従って、押込送風機20の電動機は、比較的密度の小さい高温ガスを、流動層乾燥機10の乾燥処理で要求される流量及び昇圧で吐出できる能力を有すれば十分であるので、当該電動機の動力を小さく設計することができ、押込送風機20の容量を低減できる。よって、通常運転時及び排ガス顕熱供給停止時の双方において、押込送風機20の消費電力を抑制できるとともに、押込送風機20を高いダンパ開度(例えばダンパ開度60%)で運転させて、圧力損失なくガスを吸引できるので、押込送風機20のエネルギー効率を向上できる。
また、本実施形態にかかる乾燥設備1、2では、補助熱源である熱風発生炉30を押込送風機20の前段(吸込側)に配設することにより、熱風発生炉30に圧力が立たない(つまり、熱風発生炉30が、押込送風機20による昇圧前の圧力状態のガスを取り扱う。)ので、熱風発生炉30に供給される燃料ガス及び空気の圧力も小さくて済む。従って、熱風発生炉30に燃料ガスを供給する燃料昇圧ファン32と、空気を供給する燃焼空気ファン35も、わずかな昇圧能力を有すればよい。よって、燃料昇圧ファン32及び燃焼空気ファン35の電動機の動力をも低減でき、消費電力を抑えてエネルギー効率を更に向上できる。
(起動時の制御)
次に、上記の本発明の第1及び第2の実施形態にかかる乾燥設備1、2の起動制御方法について説明する。なお、第1の実施形態にかかる乾燥設備1と第2の実施形態にかかる乾燥設備2とは、上記のように熱風発生炉30の配置が相違するものの、起動制御としては、双方とも略同一の制御手法を用いることができるので、以下では共通して説明する。
本実施形態にかかる乾燥設備1、2は、乾燥設備1、2を起動させる際に、乾燥設備1、2の各部を制御する制御装置(本発明の制御手段に対応する。)を備えている。この制御装置は、例えば、上述した温度指示調節計25、流量指示調節計24、33、36、圧力指示調節計43、及び、これらの調節計に付随する制御弁23、26、31、34、41等で構成されるが、かかる例に限定されるものではない。
(a)起動時の乾燥処理開始制御
上記制御装置は、排ガス供給源である焼結クーラ6からの排ガス顕熱の供給が停止しているときに、乾燥設備1、2を起動させる際に、まず、押込送風機20及び熱風発生炉30を稼働させた後、熱風発生炉30出側のガス温度(例えば、温度指示調節計25により検出される押込送風機20の吸込側ダクト21内のガス温度)を監視し、当該ガス温度が所定の第1温度以上に上昇したときに、流動層乾燥機10への湿潤原料の投入を開始して、流動層乾燥機10において、熱風発生炉30からの熱ガスを用いた湿潤材料の乾燥処理を開始するよう制御する。
ここで、「所定の第1温度」は、高温の排ガスに対応した能力を有する高温仕様の押込送風機20が、流動層乾燥機10における流動化速度(流動層乾燥機10で流動層を形成できるガス速度)に対応する流量で、熱風発生炉30から供給されるガスを送風可能となる温度である。つまり、流動層乾燥機10において被乾燥物からなる流動層17を乾燥用ガスにより流動化させるためには、押込送風機20から流動層乾燥機10に、ある程度の流量(流動層乾燥機10の流動化速度に対応する流量、以下「流動化速度対応流量」という。)以上で乾燥用ガスを吹き込む必要がある。しかし、上述したように、本実施形態にかかる押込送風機20は、電動機の動力を抑制するために低温ガス非対応で設計されている。このため、乾燥設備1、2の起動時で熱風発生炉30から供給されるガス温度が低いときには、低動力の電動機を備えた押込送風機20は、熱風発生炉30から供給される低温ガスを、高い流量で吐出できない。このように、押込送風機20に導入されるガス温度と、押込送風機20の吐出可能なガス流量とには、押込送風機20の電動機能力に応じた相関関係がある。この相関関係から、押込送風機20が上記「流動化速度対応流量」以上でガスを吐出可能となるときの、押込送風機20への導入ガス温度を求めることができ、当該導入ガス温度が、上記「所定の第1温度」に設定される。
また、流動化速度は、最小流動化速度超、終末速度未満の範囲における実際に流動化が安定的に生じている領域の速度であり、且つ、流動層内のガス温度が高くなるにつれて流動化に必要な実流量は少なくて済むようになるため、上記流動化速度は、ある程度の幅を有する値である。従って、「所定の第1温度」は、流動化が安定的に行われるガス流量および流動層中のガス温度の範囲における、任意の押込送風機20への導入ガス温度として選定することができ、後は、乾燥側の条件を満たすように導入ガス温度を設定すればよい。
このようにして、熱風発生炉30出側のガス温度が「所定の第1温度」にまで上昇した時点で、流動層乾燥機10に焼結原料を投入することで、流動層乾燥機10は、押込送風機20から「流動化速度対応流量」以上の流量で吹き込まれる乾燥用ガスを用いて、焼結原料を流動化させて乾燥する処理を開始できる。この結果、流動層乾燥機10で乾燥された焼結原料が焼結機5に搬送されて焼結され、得られた高温の焼結鉱が焼結クーラ6に供給されて、空冷されるようになる。
ここで、上記「所定の第1温度」の具体例について説明する。なお、以下の数値は、本実施形態にかかる起動制御を説明するために例示された数値であり、本発明は以下の数値例に限定されるものではない。
ある被乾燥物において、物理的な意味での最小流動化速度(umf)は、例えば流動層内のガス温度が80℃のときに2[m/s]であるが、流動層乾燥機10の設備的に安定的な流動化速度(U0)は、例えば、最小流動化速度(umf)の2.5倍の5[m/s]以上となる。この流動化速度(U0)は、事前試験などで確認することができる。
ここで、流動層乾燥機10の流動層17の床面積が例えば8[m]であると仮定すると、流動層乾燥機10での乾燥処理に最低限必要な「流動化速度対応流量」は、実流量で5×8=40[m/s]、即ち、「流動化速度対応流量」は流動層内のガス温度が80℃のときに144,000[m/h]以上となる。
さらに、流動層乾燥機10の乾燥条件を、乾燥機の入口ガス温度(本具体例においては押込送風機20への導入ガス温度にほぼ等しい場合を想定)を260℃とし、乾燥機の入口ガス流量を「流動化速度対応流量」以上として、次のように仮定した。
<流動層乾燥機10の乾燥条件>
乾燥機の入口ガス温度:260℃
乾燥機の入口ガス流量:190,000Nm/h
(371,000m/h (at260℃))
乾燥機の乾燥処理量 :200t/h
水分9.5%を2%まで乾燥
流動化速度:8m/s (at80℃)
ここで、押込送風機20の仕様を、上記流動層乾燥機10の乾燥条件を満たすように且つ損失圧を考慮して設定すると、次のようになる。
<押込送風機20の仕様>
押込送風機の動力 :2150kW
昇圧能力 : 14kPa
(排風機42出側圧力が、0kPaとなるように設定)
送風能力 : 371,000m/h (at260℃)
(190,000Nm/h)
ガス温度 : 260℃
押込送風機20が上記「流動化速度対応流量」(流動化速度(U0)5m/s以上 at80℃に対応する流量で、ノルマル流量にすると111,400Nm/h以上となる)を吐出するためには、押込送風機20に導入されるガス温度は、導入ガス流量が111,400Nm/hの場合150℃(172,600m/h)以上である必要がある。
一方、上記の動力2150kWの押込送風機20は、150℃の導入ガス温度では、送風可能な最大ガス流量は、180,000Nm/hとなる特性をもち、「流動化速度対応流量」を流すことが十分可能である。従って、以上のような設定条件では、上記の「所定の第1温度」は、例えば150℃に設定できる。
(b)起動時の熱風発生炉停止制御
引き続き、上記の制御装置による起動制御について説明する。制御装置は、上述したように流動層乾燥機10における乾燥処理を開始させた後に、焼結クーラ6から供給される排ガス温度が、所定の第2温度まで上昇したときに、補助熱源である熱風発生炉30を停止させるよう制御する。
ここで、「所定の第2温度」は、例えば、流動層乾燥機10での乾燥処理で要求される乾燥用ガスの温度(例えば260℃)とすることができる。つまり、乾燥設備1、2の起動時に、上記のようにして熱風発生炉30からのガス顕熱で流動層乾燥機10での乾燥処理が開始されると、焼結機5で焼結された高温の焼結鉱が焼結クーラ6に供給されるようになるので、焼結クーラ6から排出される排ガスが徐々に高温となってゆく。その結果、焼結クーラ6からの排ガス温度が、流動層乾燥機10での乾燥処理に必要な「所定の第2温度」に達したときには、流動層乾燥機10における乾燥熱源として、主熱源である焼結クーラ6からの排ガス顕熱のみで十分となり、熱風発生炉30からのガス顕熱は不要となる。そこで、制御装置は、焼結クーラ6からの排ガス温度が、流動層乾燥機10での乾燥処理に必要な「所定の第2温度」に達した後に、熱風発生炉30を停止させる。
かかる「所定の第2温度」に基づく制御を行う場合、焼結クーラ6から供給される排ガス温度を直接的に検出可能な構成にすれば、制御装置は、乾燥設備1、2の起動とともに、当該排ガス温度が徐々に上昇するにつれて、熱風発生炉30への燃料供給量を徐々に低減させて、乾燥熱源に占める熱風発生炉30からのガス顕熱の割合を低減していき、当該排ガス温度が「所定の第2温度」に達したときに、熱風発生炉30を完全に停止させればよい。また、本実施形態のように、温度指示調節計25により、押込送風機20の吸込側ダクト21にて押込送風機20に導入されるガス温度を検出している場合には(図2、図4参照)、制御装置は、焼結クーラ6からの排ガス温度が徐々に上昇するにつれて、当該温度指示調節計25の検出温度が一定となるように、熱風発生炉30への燃料供給量を徐々に低減させていく。これにより、当該排ガス温度が「所定の第2温度」に達したことを直接的に検出しなくとも、当該排ガス温度が「所定の第2温度」に達した時に、熱風発生炉30への燃料供給がゼロとなり、熱風発生炉30が停止されることになる。
(c)起動制御手順
次に、上記制御装置を用いて乾燥設備1、2を起動させる起動制御方法の手順についてより詳細に説明する。なお、以下の説明では、乾燥設備1、2及び焼結設備(焼結機5及び焼結クーラ6)の全ての設備が完全に停止している状態から、乾燥設備1、2及び焼結設備を起動させる際の制御手順を示す。
(S1)まず、乾燥設備1、2において、排風機42を起動させて、流動層乾燥機10内の空気を吸い出して排気口15から排気する。このとき、圧力指示調節計43は、排風機42の前段の圧力調整弁41の開度を全閉として、流動層乾燥機10内の圧力が、負圧が過大にならないことと、動力が過大にならないようにする。
(S2)次いで、押込送風機20を起動させる。このとき、流量指示調節計24は、流量調整弁23を全閉とする。これにより、押込送風機20は、焼結クーラ6からの低温の排ガス(例えば常温25℃の冷風)を流量調整弁23の全閉のリーク分吸引して吐出し、流動層乾燥機10に吹き込む。
(S3)さらに、圧力指示調節計43により、排風機42の前段の圧力調整弁41を制御して、流動層乾燥機10内の圧力が、例えば0kPaとなるように調整することで円滑な排気ができるようにする。
(S4)その後、流量指示調節計24により流量調整弁23を開いてゆき、押込送風機20から流動層乾燥機10へのガス流量が、例えば130,000[Nm/h]程度となるように調整する。
(S5)次いで、熱風発生炉30を起動させて燃料ガスを燃焼させ、熱風発生炉30から供給されるガス温度を徐々に上昇させる。温度指示調節計25は、この熱風発生炉30の出側のガス温度を常に検出して、熱風発生炉30から供給されるガスが上記所定の第1温度にまで上昇したか否かを監視する。
(S6)温度指示調節計25により、熱風発生炉30からのガス温度が上記所定の第1温度(例えば150℃)に達したことが検出されると、温度指示調節計25からの指示に基づき、流量指示調節計24は、流量調整弁23をさらに開き、押込送風機20から流動層乾燥機10へのガス流量が、例えば190,000[Nm/h]程度となるように調整する。
(S7)さらに、上記のようにガス温度が第1温度に達したことが検出されると、温度指示調節計25は、流動層乾燥機10に焼結原料を投入開始するよう制御する。このとき、焼結原料は、比較的少ない第1の投入量(例えば100t/h)で投入される。かかる焼結原料の投入により、流動層乾燥機10は、押込送風機20から供給されるガスを用いて、当該投入された焼結原料を流動化させて乾燥する処理を開始する。
(S8)その後、焼結機5を起動させる。これにより、上記の流動層乾燥機10で乾燥された焼結原料が、焼結機5に搬送されて焼結され、さらに焼結機5で生成された高温の焼結鉱が焼結クーラ6に搬送されて冷却される。この結果、焼結クーラ6から排出される排ガス温度が徐々に上昇する。この焼結クーラ6からの排ガスは、押込送風機20により、上記の熱風発生炉30からの高温ガスと共に乾燥用ガスとして流動層乾燥機10に送風される。
(S9)このようにして、焼結機5の起動後に焼結クーラ6の排ガス温度が上昇するにつれて、温度指示調節計25は、この温度上昇に応じて、流動層乾燥機10への焼結原料の投入量を徐々に増加させる。
(S10)その後、焼結クーラ6の排ガス温度が流動層乾燥機10での乾燥処理に必要な「所定の第2温度」(例えば260℃)に達した時点で、温度指示調節計25は、流動層乾燥機10への焼結原料投入量を、流動層乾燥機における通常の乾燥処理量である第2の投入量(例えば200t/h)まで増加させる。さらに、例えば、上記「所定の第2温度」に達した時点で、温度指示調節計25は、熱風発生炉30を停止する。
以上、本実施形態にかかる乾燥設備1、2の起動制御手順について説明した。本実施形態にかかる乾燥設備1、2の起動時には、上述したように、押込送風機20の電動機の能力が低く設定されているので、起動初期段階で、上記「所定の第1温度」以下の低温ガス(例えば常温)が押込送風機20に導入される時には、押込送風機20は、上記「流動化速度対応流量」でガスを吐出できない。そこで、本実施形態では、まず、熱風発生炉30を起動してガスを加熱して、この熱風発生炉30で加熱されたガスを押込送風機20に導入するとともに、温度指示調節計25により熱風発生炉30の出側のガス温度を監視して、上記「所定の第1温度」に達したときに、流動層乾燥機10に焼結原料を投入開始して、流動層乾燥機10での乾燥処理を開始するように制御している。上記のように、押込送風機20は、熱風発生炉30で加熱されたガス温度が上記「所定の第1温度」に上昇したときに、上記「流動化速度対応流量」でガスを吐出可能となるので、当該流量のガスが吹き込まれた流動層乾燥機10は、焼結原料を流動化させて乾燥処理を実行できるようになる。
このように、本実施形態にかかる起動制御では、起動初期段階において、電動機能力が低い押込送風機20であっても、補助熱源である熱風発生炉30で加熱されたガスを利用して、流動層乾燥機10での乾燥処理に必要な「流動化速度対応流量」を吐出可能となる。従って、主熱源である焼結クーラ6からの排ガス顕熱の供給前であっても、流動層乾燥機10を起動させて乾燥処理を開始でき、この乾燥処理で得られた焼結原料を焼結機5に供給して、高温の焼結鉱を製造することで、焼結クーラ6から徐々に高温の排ガスが得られるようになる。そして、この排ガスが十分に高温(「所定の第2温度」)になれば、熱風発生炉30を停止させて、乾燥設備1、2の起動が完了し、以後は、焼結クーラ6からの排ガス顕熱のみを用いて乾燥を行うことができるようになり、通常運転となる。
なお、上記実施形態では、乾燥設備1、2の起動時に、熱風発生炉30からのガス温度が所定の第1温度(第1温度<第2温度)に達した時点で、流動層乾燥機10に焼結原料を投入することで、流動層乾燥機10での乾燥処理を極力早期に開始可能にした。しかし、かかる例に限定されず、例えば、熱風発生炉30からのガス温度が、通常運転で要求されるガス温度である所定の第2温度(例えば260℃)に上昇するまで待機し、当該第2温度に達した時点で、流動層乾燥機10に焼結原料を投入開始するようにしてもよい。これによって、通常運転時の排ガス顕熱を利用した乾燥と同一の温度及び圧力条件で、熱風発生炉30からの高温ガスを用いて乾燥処理を開始できる。
次に、本発明の実施例について説明する。以下の説明では、上記の第1の実施形態にかかる乾燥設備1(実施例)と、上記の参考技術にかかる乾燥設備3(比較例)とに関し、同一の乾燥条件で、乾燥設備の各装置の仕様を設計し、実施例と比較例について押込送風機20の電動機の動力及びエネルギー効率を比較・検討した。なお、以下の実施例の数値はあくまで例示であって、本発明が以下の実施例の数値に限定されるものでなはい。
まず、設計条件について説明する。実施例及び比較例とも、流動層乾燥機10の仕様及び乾燥条件は、以下の通りで同一である。
流動層の床面積 :8m(=2m幅×4m長)
乾燥機の入口ガス温度:260℃
乾燥機の入口ガス流量:190,000Nm/h
被乾燥物 :鉄鉱石の造粒物
乾燥機の乾燥処理量 :200t/h
また、実施例(第1の実施形態)の場合には、押込送風機20に常に高温ガス(260℃)が導入されるものとし、一方、比較例(参考技術)の場合には、押込送風機20に高温ガス(260℃)と低温ガス(20℃)が導入されるものとして設計を行った。これは、焼結クーラ6からの高温排ガス(260℃)の供給が停止される時には、実施例の場合は、上記熱風発生炉30からの高温ガス(260℃)を押込送風機20に導入できるが(図1、図2参照)、比較例の場合は、焼結クーラ6からの冷風(20℃)をそのまま押込送風機20に導入し、その後に押込送風機20の吐出ガスを熱風発生炉30により加熱して高温ガス(260℃)とする構成であるからである(図5、図6参照)。
以上のような設計条件を満たすように、実施例と比較例とについて、上記の押込送風機20の設備仕様と、熱風発生炉30に付随する燃料昇圧ファン32(COG昇圧ファン)及び燃焼空気ファン35の設備仕様をそれぞれ設計した。かかる設計結果を表1に示す。
Figure 0005037200
上記表1を参照して、まず、実施例と比較例にかかる押込送風機20について比較する。押込送風機20への導入ガス温度が260℃の場合は、押込送風機20で必要な実流量は、実施例及び比較例とも6150[m/min]で同一であり、押込送風機20で必要な昇圧能力も、14[kPa]で同一である。
しかし、比較例にかかる押込送風機20では、ガス温度20℃の低温ガスが導入される場合にも対応しなければならない。この低温ガス導入時には、比較例では、押込送風機20で必要な実流量は3,200[m/min]となり、押込送風機20で必要な昇圧能力は27.5[kPa]と高くなる。このため、比較例の押込送風機20では、当該低温ガス対応の仕様に設計するために、押込送風機20の電動機の動力を3,000kWと大きくする必要がある。従って、比較例の押込送風機20では、高温排ガス(260℃)が導入される通常運転時にも、上記の大動力の電動機を備えた押込送風機20を運転させなければならないので、押込送風機20の消費電力が増大する。しかも、通常運転時には、当該押込送風機20から、流動層乾燥機10で必要以上の過大な流量及び昇圧で高温排ガスが吐出されることを防ぐために、ダンパ開度を絞って運転しなければならないので、圧力損失が生じる。従って、比較例の押込送風機20では、通常運転時のエネルギー効率が約40%と非常に低効率となってしまう。
これに対して、実施例にかかる押込送風機20では、高温ガス(260℃)のみが導入され、低温ガス(20℃)は導入されないので、比較例のように低温ガス(20℃)対応の仕様とする必要がない。従って、実施例の押込送風機20では、電動機の動力を2,150kWと小さくすることができ、比較例の約72%にまで抑制できる。よって、排ガス顕熱が得られる通常運転時も、排ガス顕熱の供給停止時も、かかる低動力の電動機を備えた押込送風機20で運転するため、消費電力を抑制できるとともに、ダンパ開度を大きくすることができる。この結果、実施例にかかる押込送風機20では、運転時間の大半を占める通常運転時において、エネルギー効率を約70%に向上でき(比較例の1.75倍)、大幅な省エネルギー化を実現できるといえる。
次に、実施例と比較例にかかる燃料昇圧ファン32及び燃焼空気ファン35について比較する。比較例では、熱風発生炉30は押込送風機20の後段に配置されているので、熱風発生炉30には押込送風機20による昇圧後のガスが導入される。従って、かかる熱風発生炉30に燃料ガス(COG)及び空気を供給するための燃料昇圧ファン32及び燃焼空気ファン35は、高い昇圧能力が必要となり、それぞれ5.4[kPa]、13[kPa]となる。
これに対し、実施例では、熱風発生炉30は押込送風機20の前段に配置されているので、熱風発生炉30には押込送風機20による昇圧前のガスが導入される。従って、熱風発生炉30内のガス圧は比較例よりも低いので、燃料昇圧ファン32及び燃焼空気ファン35に必要な昇圧能力も低くて済み、それぞれ4.4[kPa]、5.5[kPa]となる。かかる結果から、実施例では、燃料昇圧ファン32及び燃焼空気ファン35の昇圧能力を、それぞれ比較例の約82%、約41%と大幅に低減することができ、電動機の動力を抑制できるといえる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、排ガス供給源として焼結クーラ6を使用したが、本発明はかかる例に限定されない。排ガス供給源としては、排ガス供給が停止・休止する可能性がある熱源(運転スケジュール上の休止、設備の故障、点検・補修等により、高温の排ガスの排出がオン・オフする設備)であれば、例えば、焼結クーラ、燃焼炉、加熱炉、ペレットの焼成炉など、任意の設備を使用することができる。また、排ガス供給源として、乾燥機による乾燥後の被乾燥物を処理する処理設備を使用すれば、補助熱源を用いて乾燥設備を起動させることで、当該処理設備に被乾燥物を供給して起動させることができ、この結果、当該処理設備からの排ガス顕熱を乾燥設備に有効利用できるようになる。
また、上記実施形態では、補助熱源として熱風発生炉30を新たに追加設置したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、熱風発生炉30以外にも、乾燥熱源となる温度の熱風を供給することができる装置であれば、任意の装置を補助熱源として使用できる。また、当該補助熱源を追加設置せずとも、排ガス供給源以外の既存の設備(例えば、焼結クーラ、加熱炉、焼鈍炉、焼成炉など)からの排ガスを、補助熱源として使用することもできる。これにより、補助熱源を新設しなくて済むので設備コストを低減できるとともに、既存設備の排ガスを更に有効利用できる。
本発明の第1の実施形態にかかる乾燥設備の概略構成を示すブロック図である。 同実施形態にかかる乾燥設備の概略構成を示す系統図である。 本発明の第2の実施形態にかかる乾燥設備の概略構成を示すブロック図である。 同実施形態にかかる乾燥設備の概略構成を示す系統図である。 参考技術にかかる乾燥設備の概略構成を示すブロック図である。 参考技術にかかる乾燥設備の概略構成を示す系統図である。
符号の説明
1、2 乾燥設備
5 焼結機
6 焼結クーラ
10 流動層乾燥機
11 乾燥機本体
12 供給口
13 風箱
14 分散板
15 排気口
16 排鉱機
17 流動層
20 押込送風機
21 吸込側ダクト
22 吐出側ダクト
23 流量調整弁
24 流量指示調節計
25 温度指示調節計
26 制御弁
30 熱風発生炉
31 燃料制御弁
32 燃料昇圧ファン
33 流量指示調節計
34 空気制御弁
35 燃焼空気ファン
36 流量指示調節計
40 集塵機
41 圧力調整弁
42 排風機
43 圧力指示調節計
50 混合装置
51 第1流入ダクト
52 第2流入ダクト

Claims (7)

  1. 排ガス供給源からの排ガス顕熱を乾燥熱源として使用し、前記排ガス顕熱の供給が停止された場合に、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥機を備えた乾燥設備であって、
    前記乾燥機は、前記送風機から送風されるガスにより被乾燥物を流動化させて乾燥する流動層乾燥機であり、
    前記排ガス供給源からの排ガスを前記流動層乾燥機に送風する送風機の前段に前記補助熱源を配設し、前記補助熱源からのガスを前記送風機に導入して前記流動層乾燥機に送風可能であり、
    前記排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止しているときに、前記乾燥設備を起動させる際に、前記送風機及び前記補助熱源を稼働させた後、前記補助熱源から供給されるガスの温度が所定の第1温度以上に上昇したときに、前記流動層乾燥機に前記被乾燥物を投入開始して、前記補助熱源から供給されるガスによる前記被乾燥物の乾燥処理を開始するよう制御する制御手段をさらに備え、
    前記第1温度は、前記送風機が、前記送風機に供給されるガスを前記流動層乾燥機における流動化速度に対応する流量で送風可能な温度であることを特徴とする、乾燥設備。
  2. 前記制御手段は、前記乾燥設備を起動させる際に、前記補助熱源から供給されるガスによる前記被乾燥物の乾燥処理を開始した後に、前記排ガス供給源からの排ガス温度が所定の第2温度以上に上昇したときに、前記補助熱源を停止させるよう制御することを特徴とする、請求項に記載の乾燥設備。
  3. 前記排ガス供給源は、前記乾燥機により乾燥された焼結原料を焼結する焼結機の後段に設けられた焼結クーラであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の乾燥設備。
  4. 前記排ガス供給源から前記送風機までの排ガス供給経路の途中に、前記補助熱源を配設したことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾燥設備。
  5. 前記排ガス供給源から前記送風機までの排ガス供給経路の途中に、前記補助熱源からのガスを混合する混合手段を設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の乾燥設備。
  6. 排ガス供給源からの排ガス顕熱、又は、補助熱源からのガス顕熱を乾燥熱源として使用する乾燥機を備えた乾燥設備における乾燥方法であって、
    前記乾燥機は、前記送風機から送風されるガスにより被乾燥物を流動化させて乾燥する流動層乾燥機であり、
    前記排ガス供給源からの排ガスを送風機により前記流動層乾燥機に送風して、前記排ガス顕熱により被乾燥物を乾燥し、
    前記排ガス顕熱の供給が停止された場合には、前記送風機の前段に配設された前記補助熱源からのガスを、前記送風機に導入して前記流動層乾燥機に送風し、前記ガス顕熱により被乾燥物を乾燥し、
    前記排ガス供給源からの排ガス顕熱の供給が停止しているときに、前記乾燥設備を起動させる際に、前記送風機及び前記補助熱源を稼働させた後、前記補助熱源から供給されるガスの温度が所定の第1温度以上に上昇したときに、前記流動層乾燥機に前記被乾燥物を投入開始して、前記補助熱源から供給されるガスによる前記被乾燥物の乾燥処理を開始し、
    前記第1温度は、前記送風機が、前記送風機に供給されるガスを前記流動層乾燥機における流動化速度に対応する流量で送風可能な温度であることを特徴とする、乾燥方法。
  7. 前記乾燥設備を起動させる際に、前記補助熱源から供給されるガスによる前記被乾燥物の乾燥処理を開始した後に、前記排ガス供給源からの排ガス温度が所定の第2温度以上に上昇したときに、前記補助熱源を停止させることを特徴とする、請求項に記載の乾燥方法。
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