JP5036790B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置に関し、特に、空気調和装置の機器設置後やメンテナンス時の工程において、空気調和装置から検出した運転特性から適正な冷媒充填量を判断する装置に関するものである。
空気調和装置の冷媒量判定方法については、既にさまざまな手法が提案されている。以下、適正冷媒量判定手法の公知技術について述べる。
従来の冷媒量判定方法では、室外側に設置される熱源側ユニットの熱源側熱交換器出口の過冷却度(SC)もしくは、過冷却度の変動に応じて変動する膨張弁開度などの運転状態量を検出して、これらの値を基準値と比較することにより、冷媒回路内に充填された冷媒量の適否を判定していた(例えば特許文献1参照)。
また、従来の冷媒量判定方法では、試運転時の熱源側熱交換器出口の過冷却度もしくは、冷媒量推定値(冷媒回路を主要部に分け、各部の冷媒量演算結果(単相配管は容積と密度から、二相の熱交換器は実験式から推定)から合計冷媒量を推定)データを蓄積し、試運転時のこれらの値を基準値として、これらの値の現在値と比較することにより、冷媒回路内に充填された冷媒量の適否を判定していた(例えば特許文献2参照)。
また、この他の従来の冷媒量判定手法では、空気調和装置の室内温度と室外温度と、吸入過熱度もしくは吐出過熱度と冷媒充填率の関係を予め対象機器について試験結果から求め、記憶しておく方法がある(例えば特許文献3参照)。また、予め室内温度、室外温度、吸入過熱度及び吐出過熱度と、冷媒封入率及び接続配管長比との関係式を求めておき、室内温度及び室外温度の計測値、並びに吸入過熱度及び吐出過熱度の計算値から、冷媒封入率と接続配管長比を算出し、冷媒封入率から冷媒封入量を判定する方法がある(例えば特許文献4参照)。
また、冷媒乾き度を算出して冷凍サイクル装置の制御に利用する従来の方法として、使用冷媒が非共沸混合冷媒の場合において、非共沸冷媒は二相域では同一圧力でも乾き度によってその温度が異なる特性(すなわち、二相域では圧力と温度がわかれば、乾き度を算出することができる)を利用して、乾き度を算出する方法がある(例えば特許文献5参照)。
また、冷媒乾き度を算出して冷凍サイクル装置の冷媒量を推定する従来の方法として、二重管熱交換器を利用して、二重管熱交換器での熱収支バランスから冷媒乾き度を算出し、その冷媒密度から冷媒量を推測する方法がある(例えば特許文献6参照)。
また、従来の室内外接続用の延長配管が2本の回路構成で、室内側の冷暖房同時運転が可能な空気調和装置の回路構成の例として特許文献7の例がある。
また、HCFC冷媒使用の冷凍サイクル装置からHFC−R410Aの高圧冷媒にリプレースする場合において、HCFC冷媒使用の冷凍サイクル装置時の既設延長配管をそのまま再利用する際に、既設配管の使用耐圧を下げるために減圧装置を設けた空気調和装置の回路構成の例として特許文献8の例がある。
特許第3852472号公報(要約、図1) 特許第3963190号公報(要約、図9) 特開平04−003866号公報(特許請求の範囲、第5図) 特開平04−151475号公報(特許請求の範囲、第1図) 特許第3178192号公報(要約、図1) 特開2008−196829号公報(要約、図1) 特許第3138491号公報(要約、図1) 特開2005−49057号公報(要約、図1)
しかしながら、上記従来の過冷却度を指標とした、もしくは演算入力とした冷媒量判定手法では、冷媒回路内に充填された冷媒量が少なめで、かつ室内外接続用の延長配管が長い、もしくは、室内外設置場所の高低差が大きいなどの設置条件、または外気などの環境条件によっては、標準冷媒量でも室外側の熱源側熱交換器(凝縮器)出口の過冷却度が確保できない(熱源側熱交換器出口温度=冷媒飽和温度の二相域となるため、過冷却度=0となる)。このため、過冷却度を指標とした冷媒量判定方法では、冷媒が漏れても検出ができないという課題があった。
また、従来の冷媒量判定手法の構成では、室内外接続配管の一方を管内に液状態の冷媒が流れる液管と想定して、冷媒量を予測しており、液管内に二相冷媒が流れる条件では、正確な冷媒量を見積もることができないという課題があった。
また、熱源側ユニットが複数台数接続されるマルチ室外ユニット構成では、複数の熱源側熱交換器間における運転状態が異なる場合がある。特に、個体差、容量差(異容量の場合)などにより、アンバランスが大きいと、過冷却度の値がそれぞれ異なり、過冷却度が確保できない(=0)ユニットが存在する場合もある。このため、過冷却度の正確な測定ができず、冷媒量の適否の判定ができない場合があるという課題があった。
また、冷媒が非共沸冷媒ではなく、単一冷媒もしくはR410Aなどの擬似共沸冷媒のように、二相域で飽和圧力に対応する飽和温度が一意に決まる特性の冷媒では、乾き度が過冷却度などのように簡単に算出できないという課題があった。
また、従来の冷媒乾き度を算出して冷凍サイクル装置の冷媒量を、二重管熱交換器を利用して、二重管熱交換器での熱収支バランスから冷媒乾き度を算出し、その冷媒密度から冷媒量を推測する空気調和装置では、乾き度算出のために、二重管熱交換器やバイパス回路を設け減圧手段を設ける必要があり、コストやサイズが大きくなるという課題があった。
また、従来の室内外接続用の延長配管が2本の回路構成で、室内側の冷暖房同時運転が可能な空気調和装置の回路構成では、回路構成上、熱源側熱交換器出口の過冷却度が確保できない傾向があるため、このような回路構成の空気調和装置では過冷却度による冷媒量判定の適用が困難であるという課題があった。
また、従来の既設延長配管を利用するため、減圧手段が設けられた空気調和装置の回路構成では、回路構成上、延長配管部分が二相化し、冷媒密度が低下するため、このような回路構成の空気調和装置では冷媒量判定の適用が困難であるという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、過冷却度が確保できない設置条件や運転条件、機種においても正確な冷媒量判定ができるようにした空気調和装置を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和装置は、圧縮機と熱源側熱交換器と絞り装置と負荷側熱交換器とを備え、これらを配管接続して冷媒流路を形成する冷凍サイクルと、冷凍サイクルの熱源側熱交換器と絞り装置との間に設けられた減圧手段と、減圧手段の入口の冷媒密度を減圧手段の前後の差圧と冷媒循環量とに基づいて算出し、減圧手段の出口の冷媒密度を、減圧手段の入口の冷媒密度と圧力から算出したエンタルピーと、減圧手段の出口の圧力とから算出し、算出した2つの冷媒密度に基づいて冷媒量の適否を判定する冷媒量判定手段とを備えたものである。
本発明においては、減圧手段の入口の冷媒密度および減圧手段の出口の冷媒密度の何れか一方または両方を、減圧手段の前後の差圧と冷媒循環量とに基づいて算出し、算出した冷媒密度に基づいて冷媒量の適否を判定するようにしたので、過冷却が確保できない設置条件や運転条件、機種においても簡易な構成で短時間に正確な冷媒量の適否を判定できる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における冷媒密度説明用のp-h線図である。 本発明の実施の形態1の冷媒密度演算方法の概念を示すp-h線図である。 本発明の実施の形態1の冷媒量判定工程のフローチャートを表す図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置(室外マルチ)の冷媒回路図である。 本発明の実施の形態3に係る空気調和装置(2管式冷暖同時マルチ)の冷媒回路図である。 本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
実施の形態1.
《機器構成》
本発明の実施の形態1の空気調和装置の構成を図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路である。
空気調和装置の冷媒回路は、圧縮機1、四方弁2、熱源側熱交換器3、アキュムレータ4、減圧手段50が順に接続されて、熱源側ユニットAのメイン回路を構成する。負荷側ユニットB1、B2は、流量調整弁からなる絞り装置11a、11bと、負荷側熱交換器5a、5bとを備えており、熱源側ユニットAと負荷側ユニットB1、B2とは、第1の接続配管6及び第2の接続配管7(これらは本発明の延長配管を構成する)と、バルブ12a、12bとにより接続されている。また、熱源側熱交換器3には空気を送風するファン8cが設けられており、負荷側熱交換器5a、5bにも同様に空気を送風するファン8a、8bが設けられている。これらのファン8a〜8cは、DCモータ(図示せず)によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等から構成されており、送風量を調整することが可能になっている。また、圧縮機1は運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、たとえば、インバータにより制御されるモータによって駆動される容積式圧縮機から構成されている。なお、バルブ12a、12bは、ボールバルブや、開閉弁、操作弁などの開閉動作が可能な弁であればよい。
なお、上記の空気調和装置において冷媒との熱交換対象となる流体は空気であるが、これは水、冷媒、ブライン等でもよく、流体の供給装置はポンプ等でもよい。また、図1は負荷側ユニットB1、B2が2台の場合の構成例であるが3台以上の複数でもよく、それぞれの負荷側ユニットの容量が大から小まで異なっても、全てが同一容量でもよい。また、絞り装置11a、11bは、負荷側ユニットB1、B2に内蔵する構成としたが、熱源側ユニットA内の減圧手段50とバルブ12bとの間に設けて、熱源側ユニットAに内蔵する構成としてもよい。また、減圧手段50と、減圧手段50の出口温度を検出する温度センサ51とを、熱源側ユニットAに内蔵する構成としたが、バルブ12bと負荷側ユニットB1、B2を接続する第2の接続配管の流路の間に設ける構成としてもよい。
続いて、センサ類と制御部について説明する。圧縮機1の吐出側には温度を検出する吐出温度センサ41(高圧側熱交換器入口側冷媒温度検出部)が設置されている。熱源側熱交換器3には、冷房運転時における凝縮温度を検知するための熱交温度センサ43cが設けられている。熱交温度センサ43cは、冷房運転時は高圧冷媒温度(凝縮温度)検出部となり、暖房運転時は低圧冷媒温度(蒸発温度)検出部となる。また、熱源側熱交換器3の冷房運転時の冷媒出口温度を検出するため熱交出口温度センサ44c(冷房運転時の高圧側熱交換器出口側冷媒温度検出部)が設けられている。温度センサ51は、冷房運転時の減圧手段50の冷媒出口温度を検出する。これらの温度センサは冷媒配管に接するかあるいは挿入するように設けられ、冷媒温度を検出するようになっている。熱源側熱交換器3が設置される室外の周囲温度は、吸込空気温度センサ40c(流体温度検出部)によって検出される。
負荷側熱交換器5a、5bにはその冷房運転時の冷媒二相部の蒸発温度を検知するための熱交温度センサ43a、43b(冷房運転時は低圧冷媒温度(蒸発温度)検出部、暖房運転時は高圧冷媒温度(凝縮温度)検出部)が設けられている。また、負荷側熱交換器5a、5bの冷房運転時の出口側には熱交出口温度センサ44a、44bが設けられている。圧縮機1の入口側には吸入温度センサ42が設けられている。負荷側熱交換器が設置されている室内周囲空気温度は、負荷側熱交換器の吸込空気温度センサ40a、40b(流体温度検出部)によって検出される。
圧縮機1の吐出側には圧力センサ31が設けられ、また、圧縮機1の吸入側には圧力センサ32が設けられている。図1の符号32と42の位置に圧力、温度センサをそれぞれ設けることにより、アキュムレータ4の入口の冷媒過熱度の検出が可能となる。ここで、温度センサ42の位置をアキュムレータ4の入口側としたのは、アキュムレータ入口の冷媒過熱度を制御し、液冷媒がアキュムレータ4に戻らない運転を実現するためである。なお、圧力センサ32の位置については図示位置に限られたものではなく、四方弁2から圧縮機1の吸入側に至るまでの区間であれば、何処の場所に設けられていてもよい。また圧力センサ31の圧力を飽和温度に換算することにより、冷凍サイクルの凝縮温度を求めることも可能である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。図2には、実施の形態1の空気調和装置の計測制御を行う制御部30及びこれに接続されるセンサ類、アクチュエータ類の接続構成を示している。
制御部30は本発明の冷媒量判定手段および制御手段を構成するものであり、本実施の形態では熱源側ユニットAに内蔵されており、温度、圧力などのセンサ類の測定を行う測定部30aと、測定結果に基づき演算、比較、判定などの処理を行う演算部30bと、演算結果に基づき、圧縮機、弁類、ファンなどを駆動する駆動部30cとを備えている。また、演算部30bによって得られた結果や予め定められた定数、冷媒の物性値(飽和圧力、飽和温度、エンタルピーなど)を計算する近似式やテーブルなどを記憶する記憶部30dも内蔵しており、必要に応じてこれらの記憶内容を参照、書き換えることが可能である。上記の測定部30a、演算部30b及び駆動部30cは例えばマイコンにより構成され、記憶部30dは半導体メモリなどによって構成される。
また、制御部30には、マイコンによる処理結果をLEDやモニタなどにより表示したり、警告音などを出力したり、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)により遠隔地へ情報を出力する出力部30fが接続されている。また、制御部30には、リモコンや基板上のスイッチ類からの操作入力、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)からの通信データ情報を入力する入力部30eが接続されている。なお、上記の構成例では制御部30を熱源側ユニットAに内蔵する構成としたが、熱源側ユニットAにメイン制御部を、負荷側ユニットB1、B2に制御部の機能の一部を持つサブ制御部を設けて、メイン制御部とサブ制御部との間でデータ通信を行うことにより連携処理を行う構成や、負荷側ユニットB1、B2に全ての機能を持つ制御部を設置する構成、或いはこれらの外部に制御部を別置する形態などとしてもよい。
《運転動作(冷房モード)》
続いて、実施の形態1の代表的な運転モードであり、後に説明する冷媒量判定モードと同じ冷媒の流れとなる冷房モードの運転動作について図1に基づき説明する。圧縮機1から吐出した高温高圧のガス冷媒は、四方弁2を経て熱源側熱交換器3へ至り、ファン8cの送風作用により冷媒は凝縮液化する。このときの凝縮温度は温度センサ43cにより、もしくは圧力センサ31の圧力を飽和温度換算することにより求められる。また、凝縮器である熱源側熱交換器3の過冷却度は凝縮温度から温度センサ44cの値を引くことにより求められる。凝縮液化した冷媒は、減圧手段50にて減圧され、第2の接続配管7を経て流量調整弁11a、11bにてさらに減圧される。流量調整弁11a、11bにて減圧された二相冷媒は蒸発器である負荷側熱交換器5a、5bにてファン8a、8bの送風作用によりガス化する。このときの蒸発温度は温度センサ43a、43bにて測定され、熱交出口温度センサ44a、44bの値からそれぞれの蒸発温度を引くことにより熱交換器出口における過熱度が求められる。そしてガス冷媒は四方弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1へ戻る。
ここで、減圧手段50は、減圧手段50の入口と出口の圧力差が所定の値に一定となるように開度が調節されるか、または減圧手段50の出口の圧力p2が所定値以下となるように開度が調節されている。この調整は以下の理由による。冷媒回路の冷媒が、たとえばHCFC−R22冷媒の場合、設計圧力2.8MPa程度の配管を用いている。このR22冷媒に代えて、オゾン層を破壊しないHFC−R410A冷媒にリプレースする場合、R410A冷媒はR22冷媒に比べて圧力が約1.4倍高いため、R410A冷媒では延長配管の耐圧を超えてしまう。このため、R410A冷媒に取り替える場合には延長配管も取替える必要があるが、減圧手段50の開度を調整して延長配管の圧力p2を使用耐圧以下の圧力に制御することで、延長配管を取り替えることなく既設の延長配管を流用できる。
なお、上記説明において、熱源側熱交換器3を出た冷媒は凝縮液化すると記述したが、空気調和装置の設置条件や、外気温度が高い、低いなどの環境条件によっては、標準冷媒量でも室外側の熱源側熱交換器3(凝縮器)出口の過冷却度が確保できず(熱源側熱交換器出口温度=冷媒飽和温度の二相域となるため)、過冷却度=0となる可能性があった。過冷却度=0の場合には、冷媒が漏れて冷凍サイクル内の冷媒量が減少しても、過冷却度ではその変化を検出できず、過冷却度を指標とした冷媒量の適否の判定ができなくなる。なお、過冷却度=0となる可能性のある設置条件としては、冷媒回路に充填された冷媒量が少なめで、かつ熱源側ユニットAと負荷側ユニットB1、B2を接続する接続配管(第1の接続配管6と第2の接続配管7)が長い、もしくは、熱源側ユニットAと負荷側ユニットB1、B2の設置場所の鉛直上下方向の高低差が大きいなどが該当する。
《冷媒密度演算方法》
次に、本発明の特徴である冷媒密度の演算方法について、図3及び図4に基づいて説明する。始めに、密度について、図3の密度説明用の冷媒p−h線図(横軸がエンタルピーh、縦軸が圧力pを表す)を用いて説明する。図3において、太い実線が冷媒の気相、二相、液相の状態変化の境界線を表し、中間域が二相となる。図3では、HFC冷媒であるR410Aの冷媒密度が20〜1300kg/m3までの等密度線を点破線で表している。
冷凍サイクル内の冷媒量が減ると、凝縮器出口の密度は減少する傾向となり、例えば図3のAからBへ移動することになる。この傾向は、過冷却度が確保されている場合に冷媒量が減少すると凝縮器内の冷媒量が減少するため、過冷却度が小さくなるのと同じである。過冷却度が確保される範囲(過冷却度>0)では、過冷却度を冷媒量判定の指標とすることが可能であり、例えば、図3のCの位置では判定が可能となるが、Aの位置では過冷却度=0と計算されるため、過冷却度による冷媒量判定では、標準冷媒量状態がAの位置、もしくは外気温度などの環境条件などによりAの位置となった場合には冷媒量の判定が不可能となる。一方、冷媒密度が検出できれば、初期状態(基準状態)が図3のAの位置であっても、冷媒量が減少してBの位置へ移動したということを判定することが可能となる。また、過冷却度が確保されるCの位置においても冷媒量の増減を冷媒密度で評価することが可能となり、冷媒密度を指標とすることで過冷却度の有無によらず冷媒量の適否の判定が可能となる。例えば、図3の例で、凝縮器出口の密度はCの1100kg/m3の位置が基準であった場合に、冷媒量が減少してAの500kg/m3の密度の位置に移動したとすると、この冷媒密度の差異(変動量)により冷媒量減少を判定することが可能となる。
続いて、冷媒密度の算出方法について図4及び図1に基づいて説明する。図4は密度の演算方法の概念を示すp−h線図である。図4において、減圧手段50の入口(冷房モード)の密度ρ1は、一般的に次の(1)式が成り立つことが知られている。
Figure 0005036790
ここで、
p1:減圧手段50の入口(冷房モード)の圧力
p2:減圧手段50の出口(冷房モード)の圧力
Gr:減圧手段50を通る冷媒流量[kg/s]
Cv:減圧手段50の流量抵抗によって決まるCv値[m2](CV値については後述)
冷媒循環量Gr[kg/s]は、圧縮機の押しのけ量Vst[m3]、圧縮機周波数F[Hz]、圧縮機吸入の冷媒密度ρs[kg/m3]より次の(2)式から演算可能である。
Figure 0005036790
なお、圧縮機の吸入密度ρsは圧縮機吸入の吸入圧センサ32と吸入温度センサ42から演算可能である。また、圧縮機1の押しのけ量Vstは圧縮機1の回転数に応じた値であり、既知である。
(1)式は、冷媒循環量Grと減圧手段50の前後差圧Δp=p1−p2とCv値とが計測できれば、冷媒密度ρ1を算出できることを意味している。
また、冷媒密度ρ1が求まれば、その減圧手段50入口の圧力p1からエンタルピーh1を求めることができる。エンタルピーh1が求まれば、減圧手段50での変化は断熱膨張であるため、減圧手段50出口のエンタルピーはh1と同じとなり、減圧手段50出口の圧力p2とから、減圧手段50出口の冷媒密度ρ2も求めることが可能となる。
なお、上記に説明した冷媒流量の算出方法は一例であり、このほか、各測定値と出力値とを全てテーブル化し、テーブルデータの間を線形補間するなどの方法により算出してもよい。また、入力項目の圧力としての圧力p1、圧力p2は以下のようにして求められる。
ρs:圧縮機吸入の吸入圧センサ32による検出圧力と、吸入温度センサ42による検出温度とから演算可能。
p1:吐出圧センサ31の値を用いてもよいし、熱源側熱交換器3での圧力損失が懸念される場合は、減圧手段50入口に新たに圧力センサを配置し、高精度に圧力を求めてもよい。
p2:温度センサ51の温度を圧力に換算して求められる。
また、減圧手段50は、キャピラリチューブのような固定絞りでもよいし、流路面積を可変にできる電気式膨張弁でもよい。キャピラリチューブであれば流量抵抗であるCv値はその減圧手段50の開度と長さから一定値となる。電気式膨張弁であれば、その開度とCv値とは相関があるため、その開度(開口面積)とCv値との相関特性をあらかじめ記憶しておけば、Cv値を演算することが可能となる。
以上の方法により冷媒密度ρ1を算出することにより、減圧手段50の冷媒の状態が二相(乾き度=0〜1)でも液相(乾き度はマイナス値)でも、冷媒量の増減に応じた冷媒量判定指標として冷媒密度ρ1、ρ2を適用することが可能となる。よって、従来困難であった冷媒二相域でも冷媒量の適否の判定が可能となる。
《冷媒量判定方法》
次に、密度ρ1を用いた冷媒量判定の方法について図5のフローチャートに基づき説明する。なお、以下に説明する冷媒量判定方法は、機器設置初期の冷媒充填運転や、メンテナンスのために冷媒を一度排出して再度充填する際などに適用してもよい。また、冷媒量判定運転は有線または無線での外部からの操作信号を制御部30に伝えることにより実施してもよい。冷媒量の適否の判定は、負荷側ユニットを全て冷房モードで稼動させる冷房全数運転にて行う。
ST1では、冷媒量判定運転制御を行う。すなわち、冷房全数運転を行うとともに、冷媒量判定に適した運転状態となるように運転制御を行う。運転制御は、制御部30にて、運転時の冷凍サイクル各部の圧力、温度などの運転データを測定し、過冷却度(SC)、過熱度などの目標値からの偏差などの制御値を演算し、各アクチュエータを制御することにより行う。以下、各アクチュエータの動作について説明する。
まず、冷媒量判定に適した運転状態とするための運転制御とは、具体的にはアキュムレータ4入口の過熱度をプラス域に保つようにする制御である。過熱度がマイナスの場合、液冷媒がアキュムレータ4に戻ることになり、アキュムレータ4内に液冷媒が溜まってしまう。この場合、冷媒分布に偏りが生じて正確な冷媒量が判定できなくなる。よって、冷媒量判定運転制御では、アキュムレータ4入口の過熱度をプラス域に保つ制御を行う。以下、具体的な制御について説明する。
まず、圧縮機の運転周波数を、冷凍サイクルの蒸発温度(吸入圧センサ32の圧力を飽和温度換算した温度、もしくは負荷側ユニットの熱交温度センサ43a、43bなど)の出力が目標値(例えば0℃)と一致するように制御する。すなわち、現在の蒸発温度が目標値より高い場合には運転周波数を上昇させる、目標値より低い場合には運転周波数を下降させるなどである。
また、熱源側熱交換器3に空気を送風するファン8cの回転数は、冷凍サイクルの凝縮温度(吐出圧センサ31の圧力を飽和温度換算した温度、もしくは熱源側熱交換器3の熱交温度センサ43cなど)が目標値(例えば45℃)と一致するように制御する。すなわち、現在の凝縮温度が目標値より高い場合にはファン回転数を大きくする、低い場合は小さくするなどである。
負荷側ユニット内に設けられた流量調整弁11a、11bは、負荷側熱交換器5a、5bの出口の冷媒過熱度(負荷側ユニットB1の場合は、熱交出口温度センサ44aの温度から、熱交温度センサ43aの値を差し引いた値。B2の場合も同様。)が目標値(例えば5℃)となるように開度を調整する。負荷側熱交換器に空気を送風するファン8a、8bは、ユーザー指定の固定の回転数で運転する。
上記の運転制御を行うことにより、アキュムレータ4入口の過熱度をプラス域に保つことが可能となり、アキュムレータ4へ液冷媒が戻ることがなくなる。このため、液冷媒がアキュムレータ4内に溜まり、冷媒分布に偏りが生じて正確な冷媒量の適否判定ができなくなるという不都合を回避することができる。
なお、上記の運転制御では、凝縮温度一定制御且つ蒸発温度一定制御としたが、これに限られたものではなく、アキュムレータ4入口の過熱度をプラス域に保つ運転制御であればよい。例えば、圧縮機1の運転周波数と、熱源側ユニットのファン8cの回転数とをそれぞれ一定値に保つようにし、凝縮温度一定制御と蒸発温度一定制御を行わない運転制御としてもよいし、凝縮温度と蒸発温度のいずれか1つのみを目標値に一定にする運転制御としてもよい。
ST2では、ST1の運転制御により冷凍サイクルが安定しているかどうかを判別する。制御目標値である、凝縮温度と、蒸発温度と、負荷側熱交換器5a、5b出口の過熱度とが、それぞれの目標に対して所定の範囲(例えば±2%など)に入っているか否かを判定する。判定の結果がYesであればST3へ、NoであればRETURNへ移動し、もう一度STARTからの動作を繰り返す。なお、上記の制御目標値の安定判定に加えて、アキュムレータ4内の液冷媒を完全に蒸発させてガス状態とするために、圧縮機起動からの運転時間が所定時間以上か否かを加えてもよい。
ST3では、前述の方法により、減圧手段50の入口の冷媒密度ρ1および出口の冷媒密度ρ2を算出する。
ST4では、冷媒密度ρ1が適正か否かを判断する。判断方法としては、冷媒密度ρ1と予め設定された適正密度ρ1mとの偏差量Δρ1(=ρ1−ρ1m)を求め、偏差量Δρ1の絶対値の適正密度ρ1mに対する割合R1(|Δρ1|/ρ1m)が予め設定した所定範囲(0≦R1≦ε1)内か否かを判定する。割合R1が所定範囲内でない場合には、現在の冷媒量は適性でないと判断し、ST5で冷媒量異常出力を行う。一方、割合R1が所定範囲内の場合には、続いてST6の判断を行う。
ST6では、冷媒密度ρ2が適正か否かを判断する。判断方法としては、冷媒密度ρ2と予め設定された適正密度ρ2mとの偏差量Δρ2(=ρ2−ρ2m)を求め、偏差量Δρ2の絶対値の適正密度ρ2mに対する割合R2(|Δρ2|/ρ2m)が予め設定した所定範囲(0≦R2≦ε2)内か否かを判定する。所定範囲内の場合は、冷媒量が適正であると判断し、ST7で冷媒量適正出力を行う。冷媒量適正出力の方法は、制御部30の基板上に配置されたLEDや液晶などの出力端末での表示出力、遠隔地への通信データ出力などが可能である。
一方、ST6において割合R2が予め設定した所定範囲外の場合には、現在の冷媒量は適性でないと判断し、ST5で冷媒量異常出力を行う。冷媒量異常出力の方法は、ST7と同様、制御部30の基板上に配置されたLEDや液晶などの出力端末での表示出力、遠隔地への通信データ出力などが可能である。また、異常の場合は緊急を要すため、電話回線などを通じて、サービスマンへ異常発生を直接出力し、報知する方法としてもよい。
また、図5のフローチャートには図示していないが、ST5の冷媒量異常出力の際、その異常の内容が冷媒漏れなのか、冷媒過剰なのかを判断し、その判断結果を出力するようにしてもよい。この判断は以下のようにして行うことができる。冷媒密度ρ1による場合を例に説明すると、Δρ1(冷媒密度ρ1と適正密度ρ1mとの偏差量)がマイナスの値の場合には冷媒量不足と判断し、Δρ1がプラスの値の場合は冷媒量過剰と判断する。冷媒密度ρ2の場合も同様に、Δρ2がマイナスの値の場合には冷媒量不足と判断し、Δρ2がプラスの値の場合は冷媒量過剰と判断する。
なお、上記では、割合R1、R2に基づき冷媒量の適否を判断するようにしていたが、偏差量Δρ(Δρ1、Δρ2)に基づき判断するようにしてもよい。すなわち、偏差量Δρが所定偏差量Δρm(Δρ1m、Δρ2m)以内の場合に冷媒量適正、偏差量Δρが所定偏差量Δρm(Δρ1m、Δρ2m)外の場合に冷媒量異常と判断する。ここで、Δρmの値は、予め熱源側ユニットAの運転容量に応じて、冷媒漏れ量と所定偏差量Δρmとの関係を試験室試験や詳細シミュレーションで求めておき、この関係から許容冷媒漏れ量に対応するΔρmを求めて設定しておく方法としてもよい。また、初期設置における冷媒充填時に、冷媒量を所定量(Δkg)変化させた場合の密度ρの変化量(Δρi)との関係Δρkg(=Δρi/Δkg)を記憶し、この関係から所望の冷媒漏れ量kgmに対応するΔρmを決定する(Δρ=Δρkg×kgm)などの方法としてもよい。なお、所望の検出目標冷媒漏れ量kgmやΔρは、予め制御部30内の記憶部30dに記憶していても、リモコンや基板上のスイッチ類などの入力部30eからの入力や、遠隔地からの通信データに基づいて設定してもよい。
上記説明のように、減圧手段50の前後の差圧と冷媒循環量とに基づいて冷媒密度を算出し、算出した冷媒密度を用いて冷媒量の適否の判定を行うことにより、過冷却度が確保できない設置条件や環境条件においても精度良く冷媒充填量の適否の判定を行うことが可能となる。したがって、如何なる環境条件、設置条件下においても、冷媒密度の変動を検出することで、冷媒漏れや冷媒充填量の適正状態を精度良く短時間に的確に判断することができる。
また、本実施の形態の説明においては、R410A冷媒を使用することを前提に述べたが、本冷媒量の適否の判定方法は、冷媒の種類を特に限定するものではない。たとえば、二酸化炭素(CO2)や炭化水素、ヘリウム等のような自然冷媒や、R410Aはもちろん、R407C、R404A等の代替冷媒等の塩素を含まない冷媒を採用してもよい。
また、本実施の形態のように、延長配管に流れる冷媒を減圧手段50にて減圧して流すことで、延長配管を流れる冷媒密度が低下するため、延長配管に必要な冷媒量を削減でき、冷媒コストを抑制できるという効果がある。
また、減圧手段50の入口と出口の圧力差を一定もしくは、出口の圧力を一定以下に制御するように減圧手段50の開度を制御するようにしたので、R22冷媒に代えて、オゾン層を破壊しないHFC−R410A冷媒にリプレースする場合に、延長配管を取り替えることなく既設の延長配管を流用できる。
また、延長配管に流れる冷媒を減圧手段50にて減圧し、延長配管に流れる冷媒を二相冷媒としているため、減圧手段50の出口(冷房モード)に圧力センサを配置しなくとも温度センサ51により検出された温度を換算することにより減圧手段50の出口の圧力p2を得ることができる。
実施の形態2.
《機器構成》
実施の形態2の構成について図6を参照して説明する。図6は実施の形態1の熱源側ユニットを2台(A1、A2)並列接続の構成とした場合の例であり、実施の形態1と同一部分については同一符号を付す。
熱源側ユニットA1とA2は同一の構成であり、第1の接続配管6、第2の接続配管7それぞれに対して並列接続されている。A1とA2は、空調容量が同一容量でもよいし、異容量でもよい、また、本実施の形態では2台接続について説明するが、これ以上の複数台数接続に対しても同様の手法を適用できる。
《冷媒密度演算方法》
熱源側ユニットが複数台存在する場合には、冷媒量判定指標である減圧手段50入口の冷媒密度ρ1がそれぞれ異なる可能性がある。従来のように過冷却度で判定する場合には、複数台数の過冷却度を平均化した値を冷媒量判定の指標とすることが可能であったが、熱源側ユニットの容量や、設置状況、運転状況によっては冷媒分布にアンバランスが生じ、いずれかのユニットの過冷却度が確保できない状態(過冷却度=0)となることがあった。この場合には、冷媒量変化に応じて過冷却度が変化しなくなり、判定不能となる可能性があった。
本実施の形態のように熱源側ユニットが複数台存在する場合には、熱源側ユニットA1、A2のそれぞれについて、減圧手段50の入口と出口の冷媒密度を実施の形態1に記載の方法によって計算する。A1とA2の入口冷媒密度および出口冷媒密度をそれぞれ算出した後、減圧手段50の入口側と出口側のそれぞれについて、複数熱源側ユニット接続における冷媒量判定指標である加重平均の冷媒密度ρ1av、ρ2avを算出する。ρ1av、ρ2avはそれぞれ次式にて算出される。
Figure 0005036790
Figure 0005036790
ここで、
Gra:熱源側ユニットA1の冷媒流量[kg/s]
Grb:熱源側ユニットA2の冷媒流量[kg/s]
ρ1a:熱源側ユニットA1の減圧手段50入口密度[kg/m3
ρ1b:熱源側ユニットA2の減圧手段50入口密度[kg/m3
ρ2a:熱源側ユニットA1の減圧手段50出口密度[kg/m3
ρ2b:熱源側ユニットA2の減圧手段50出口密度[kg/m3
なお、上記の実施の形態1にて説明したように、冷媒密度は冷媒状態が二相でも液相でも演算が可能であり、どちらの場合においても冷媒量の増減を判定することができ、極めて適用範囲が広い。また式(3)、式(4)は2台接続の場合の式であるが、これ以上の複数台数接続においても同様に加重平均することにより平均密度を求めることができる。
《冷媒量判定方法》
冷媒量判定方法は、基本的には実施の形態1と同様であり、冷房モードにて行う。熱源側ユニットが2台あるため、制御上の相違点としては、圧縮機の周波数の増減はそれぞれの圧縮機容量比に応じて変化させる点である。熱源側熱交換器3に送風するファン8cおよび絞り装置50の制御は熱源側ユニットが1台の場合と同一であり、それぞれの熱源側ユニットに対応するセンサの出力値に基づき、個別制御を行う。
また、熱源側ユニットが複数台ある場合には、空気調和装置の設置条件や、運転条件によっては、それぞれの熱源側ユニットに対して演算される冷媒密度が大きくばらつく可能性がある。ばらつきが大きいと、冷凍サイクルの冷媒分布に偏りが生じ、加重平均のρavを算出しても誤差が大きくなる可能性がある。このような事態を回避するために、制御部30は、それぞれの熱源側ユニットにおける密度の値がなるべく近い値となるように熱源側ユニットA1、A2それぞれのファン8cの回転数を制御する。これにより、熱源側ユニット間の冷媒分布ばらつきを抑制し、加重平均密度ρ1avによる冷媒量の適否の判定精度を向上させることが可能となる。なお、熱源側ユニットにおける密度の値を各熱源側ユニットにおいて互いになるべく近い値とするためのファン回転数制御としては、例えば、A1側の入口密度ρ1aが小さく、A2側の入口密度ρ1bが大きい場合には、A1のファン8cの回転数を増速してρ1aが大きくなる方向に制御し、A2のファン8cの回転数を減速してρ1bが小さくなる方向に制御する。
上記の熱源側ユニット間の冷媒密度のばらつきは、例えば、全ての熱源側ユニットの冷媒密度ρ1を比較して、最大MAXと最小MINとの差の最小MINに対する割合(((MAX−MIN)/MIN))を例えば5%以内にする、標準偏差を一定値以内に入れるなどである。なお、上記密度について説明したが、過冷却度を冷媒量検知の指標として利用した場合でも同様に、各熱源側ユニット間の過冷却度差を小さくすることで、冷媒量検出精度を向上させることが可能である。
実施の形態2は、前記加重平均密度ρavに基づくことが実施の形態1との相違点であるが、その他の冷媒量判定手順は、実施の形態1と同様である。
以上の説明のように、加重平均の冷媒密度ρavを用いれば、熱源側ユニットの接続台数が複数の構成で、冷媒の状態が二相もしくは液相の両相が出現する可能性がある場合においても、正確な冷媒量の適否の判定を行うことが可能となる。
実施の形態3.
《機器構成》
実施の形態3の機器構成について図7及び図8を参照して説明する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の冷媒回路図である。この冷媒回路では、熱源側ユニットAと負荷側ユニットB1、B2の間に中継ユニットCが介在している。そして、熱源側ユニットAと中継ユニットCとを接続する主冷媒配管が2本の回路構成で、負荷側ユニットの冷暖房同時運転が可能な空気調和装置の回路構成であり、基本的な回路構成は、例えば特許文献7(特許第3138491号)と同じである。本回路構成では、接続配管が2本で、負荷側ユニットの冷暖房同時運転が可能となるため、3本管冷暖同時方式に比べて、設置工事の省力化、使用部材(配管類)の削減が可能となる。
以下、本実施の形態3において、既に説明済みの実施の形態1の回路構成と差異がある熱源側ユニットAと中継ユニットCの構成を中心に説明する(負荷側ユニットB1、B2は実施の形態1と同じ構成である)。なお、実施の形態1と同一部分については同一符号を付す。また、図7は負荷側ユニットを2台とした構成であるが、これ以上の複数台接続でも同様の構成により実現が可能である。
実施の形態3の空気調和装置の冷媒回路は、圧縮機1、四方弁2、熱源側熱交換器3、アキュムレータ4、減圧手段50が順に接続されて、熱源側ユニットAのメイン回路を構成する。熱源側熱交換器3と第2の接続配管7との間には逆止弁13aが設けられており、熱源側熱交換器3から第2の接続配管7の方向へのみ冷媒流通を許容する。四方弁2と第1の接続配管6との間には逆止弁13bが設けられており、第1の接続配管6から四方弁2の方向へのみ冷媒流通を許容する。四方弁2と第2の接続配管7との間には逆止弁13cが設けられており、四方弁2から第2の接続配管7の方向へのみ冷媒流通を許容する。熱源側熱交換器3と第1の接続配管6との間には逆止弁13dが設けられており、第1の接続配管6から熱源側熱交換器3の方向へのみ冷媒流通を許容する。
中継ユニットCは、四方弁2へと繋がる太い第1の接続配管6によって熱源側熱交換器3と接続されている。また、中継ユニットCは、第1の接続配管6より細い第2の接続配管7によって熱源側ユニットAと接続されている。さらに、中継ユニットCは、負荷側ユニットB1の負荷側熱交換器5aと接続配管21aで接続されるとともに、負荷側ユニットB1の流量調整弁11aと接続配管22aで接続されている。また、中継ユニットCは、負荷側ユニットB2の負荷側熱交換器5bと接続配管21bで接続されるとともに、負荷側ユニットB2の流量調整弁11bと接続配管22bで接続されている。
続いて、中継ユニットCの内部構成について説明する。電磁弁16a、16bは、接続配管21aと、第2の接続配管7または第1の接続配管6のどちらかとを選択的に接続するための弁である。電磁弁17a、17bは、接続配管21bと、第2の接続配管7または第1の接続配管6のどちらかとを選択的に接続するための弁である。電磁弁16a、17aを開、電磁弁16b、17bを閉とすることで、接続配管21a、21bと第2の接続配管7とを接続することが可能となる。これとは逆に電磁弁16a、17aを閉、電磁弁16b、17bを開とすることで、接続配管21a、21bと第1の接続配管6とを接続することが可能となる。
気液分離器20は、その気相部(図示せず)が、第2の接続配管7を経て電磁弁16a、17aに接続され、その液相部(図示せず)は第1の過冷却熱交換器18aに接続されている。第1の過冷却熱交換器18aと第2の過冷却熱交換器18bとの間には流量調整弁19aが接続されており、上記、第1の過冷却熱交換器18a〜流量調整弁19a〜第2の過冷却熱交換器18bを結ぶ主冷媒配管側流路(以下、主冷媒流路という)を、以降、第1の過冷却熱交換器18aと第2の過冷却熱交換器18bの1次側と呼ぶ。
第2の過冷却熱交換器18bは、さらに逆止弁14b、15bを経て接続配管22a、22bと接続している(逆止弁14b、15bはこの方向の冷媒流通のみ許容)。また、接続配管22aは、接続ポイントP1aから逆止弁14aを経て、流量調整弁19aと第2の過冷却熱交換器18bとの中間点(図7の接続ポイントP2)に接続されている(逆止弁14aはこの方向の冷媒流通のみ許容)。同様に、接続配管22bは、接続ポイントP1bから逆止弁15aを経て、流量調整弁19aと第2の過冷却熱交換器18bとの中間点(図7の接続ポイントP2)に接続されている(逆止弁15aはこの方向の冷媒流通のみ許容)。
逆止弁14a、14bは、接続配管22aと中継ユニットC内の2箇所の接続ポイントP3、P4のどちらかとを負荷側ユニットの冷媒の流れに応じて選択的に接続可能な構成となっている。逆止弁15a、15bは、接続配管22bと中継ユニットC内の2箇所の接続ポイントP3、P4のどちらかとを負荷側ユニットの冷媒の流れに応じて選択的に接続可能な構成となっている。
また、第1の過冷却熱交換器18aおよび第2の過冷却熱交換器18bの主冷媒流路を流れる冷媒と熱交換を行う冷媒が流れる副冷媒配管は、第2の過冷却熱交換器18bと逆止弁14b、15bの間の接続ポイントP4に端を発し、流量調整弁19b〜第2の過冷却熱交換器18b〜第1の過冷却熱交換器18a〜第1の接続配管6へと繋がる構成となっている。上記、第2の過冷却熱交換器18b〜第1の過冷却熱交換器18aを結ぶ副冷媒配管側流路(以下、副冷媒流路という)を、以降、第2の過冷却熱交換器18bと第1の過冷却熱交換器18aの2次側と呼ぶ。
続いて、センサ類について説明する。熱源側ユニットAおよび負荷側ユニットB1、B2のセンサ類については実施の形態1と同一構成であるため説明を省略する。以下、中継ユニットCのセンサ類について説明する。
中継ユニットCには、圧力センサ46a、46bと、温度センサ45a〜45dが設けられている。圧力センサ46aは、気液分離器20と第1の過冷却熱交換器18aの中間の主冷媒配管圧力を検出する。圧力センサ46bは第1の過冷却熱交換器18aと流量調整弁19aの中間の主冷媒配管圧力を検出する。温度センサ45aは気液分離器20と第1の過冷却熱交換器18aの中間の主冷媒配管温度を検出する。温度センサ45bは第1の過冷却熱交換器18aと流量調整弁19aの中間の主冷媒配管温度を検出する。温度センサ45cは第2の過冷却熱交換器18bと接続ポイントP4の中間の配管温度を検出する。温度センサ45dは第1の過冷却熱交換器18aと第1の接続配管6とを結ぶ副冷媒配管の配管温度を検出する。
図8は、本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の構成を示すブロック図である。図8には、実施の形態3の空気調和装置の計測制御を行う制御部30及びこれに接続されるセンサ類、アクチュエータ類の接続構成を示している。実施の形態3の空気調和装置の基本的な構成・機能は実施の形態1に同じであり、差異はセンサ、アクチュエータの数、アクチュエータに電磁弁が加わった点である。
《運転動作(冷房モード)》
上記説明のように構成された空気調和装置では、大きく分けて3つの形態の運転が可能となる。即ち、複数台の負荷側ユニットの総てで冷房運転を行う場合(冷房モード)と、複数台の負荷側ユニットの総てで暖房運転を行う場合(暖房モード)と、複数台の負荷側ユニットのうち一部は冷房運転を行い、他の一部は暖房運転を行う場合(冷暖房同時運転モード)とである。各運転時の動作は基本的には特許文献7(特許第3138491号)と同じであるため、ここでは、代表的な運転モードであり、後に説明する冷媒量判定モードと同じ冷媒の流れとなる冷房モードの運転動作についてのみ図7に基づき説明する。
図7に冷媒の流れを矢印で示すように、圧縮機1より吐出された高温高圧の冷媒ガスは四方弁2を通り、熱源側熱交換器3で熱交換して凝縮された後、逆止弁13a、第2の接続配管7を通り、中継ユニットCへ流入する。このときの熱源側熱交換器3における凝縮温度は温度センサ43cにより、もしくは圧力センサ31の圧力を飽和温度換算することにより求められる。中継ユニットCへ流入した冷媒は気液分離器20、第1の過冷却熱交換器18a、流量調整弁19a、第2の過冷却熱交換器18bを経て、負荷側ユニットB1、B2へとそれぞれ流入する(逆止弁14a、15aは逆向きとなるため閉止となり、順方向の逆止弁14bと15b側を流れる)。ここで流量調整弁19aは全開開度であり、ほとんど圧損がない状態である。冷媒の流れは第2の過冷却熱交換器18bを出た後、負荷側ユニットB1、B2への主冷媒流路の流れと、接続ポイントP4から流量調整弁19bを通過して第2の過冷却熱交換器18bに戻る副冷媒流路の流れに2分岐される。
負荷側ユニットB1、B2では、流量調整弁11a、11bにて減圧された二相冷媒が蒸発器である負荷側熱交換器5a、5bにてファン8a、8bの送風作用により蒸発しガス化する。このときの蒸発温度は温度センサ43a、43bにて測定され、熱交出口温度センサ44a、44bの値からそれぞれの蒸発温度を引くことにより熱交換器出口における過熱度が求められる。負荷側ユニットB1、B2を出たガス冷媒は再び中継ユニットCへ流入する。冷房時、中継ユニットCでは電磁弁16a、17aが閉、電磁弁16b、17bが開の状態となるため、ガス冷媒は電磁弁16b、17bを経て第1の接続配管6を通り、四方弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸引される。
一方、副冷媒流路を流れる冷媒は、流量調整弁19bにて減圧され、低温低圧の二相状態となって、第2の過冷却熱交換器18b、第1の過冷却熱交換器18aを経て第1の接続配管6へ戻る。このとき、副冷媒流路の冷媒は過冷却熱交換器18a、18bにて主冷媒流路側の高温高圧冷媒と熱交換を行う。これにより、副冷媒流路側の冷媒は二相状態から蒸発してガス冷媒となり、一方、主冷媒流路側の冷媒は冷却されて過冷却度を増し、液冷媒状態で負荷側ユニットB1、B2へ流れる。ここで、第1の過冷却熱交換器18a入口における過冷却度は、圧力センサ46aの圧力値を飽和温度換算した値から温度センサ45aの温度を差し引くことで求められる。
本実施の形態3の回路構成では、設置条件や、外気温度が高い、低いなどの環境条件によっては、標準冷媒量でも室外側の熱源側熱交換器3(凝縮器)出口の過冷却度が確保できず(熱源側熱交換器出口温度=冷媒飽和温度の二相域となるため)、過冷却度=0となる可能性があった。この傾向は、回路構成上、第2の接続配管7を実施の形態1の回路よりも太くする必要がある本実施の形態3の方が強い。本実施の形態3の回路では暖房時に第2の接続配管7に液冷媒よりも密度の小さい高温高圧のガスを流すため、冷暖いずれの場合も第2の接続配管7に液冷媒が流れる実施の形態1の回路の場合よりも第2の接続配管7を太くして圧損を減らす必要がある。このように過冷却度=0となる場合には、冷媒が漏れて冷凍サイクル内の冷媒量が減少しても、過冷却度がゼロに固定されたままとなりその変化を検出できず、過冷却度を指標とした冷媒量判定ができなくなる。なお、設置条件としては、接続配管(第1の接続配管6と第2の接続配管7)が長い、もしくは、熱源側ユニットAと負荷側ユニットB1、B2の設置場所の鉛直上下方向の高低差が大きいなどが該当する。
《冷媒密度演算方法》
本実施の形態3の冷媒回路においても冷媒密度の算出方法は、実施の形態1と同様であり、減圧手段50の前後の冷媒状態と冷媒循環量Grとから減圧手段入口冷媒密度ρ1および減圧手段出口冷媒密度ρ2が演算可能である。
以上より冷媒密度を算出することにより、熱源側熱交換器3の出口で過冷却度が確保できず二相状態となり、過冷却度による冷媒量判定ができない場合でも、本手法によれば、熱源側熱交換器3の出口の冷媒状態が二相(乾き度=0〜1)であっても、液相(乾き度はマイナス値)であっても、冷媒量の増減に応じた冷媒量判定指標として冷媒密度を適用することが可能となり、従来困難であった冷媒二相域でも冷媒量の適否の判定が可能となる。
《冷媒量判定方法》
冷媒量判定方法は、基本的には実施の形態1に同様であるため詳細な説明を省略する。
以上の説明のように、減圧手段50前後の冷媒状態と冷媒循環量Grから演算される冷媒密度を冷媒量の適否判定の指標に用いれば、熱源側ユニットAと中継ユニットCを接続する主冷媒配管が2本の回路構成で負荷側ユニットの冷暖房同時運転が可能な空気調和装置の回路構成においても、正確な冷媒量判定を行うことが可能となる。
また、本実施の形態では熱源側ユニットAが1台の構成で説明したが、熱源側ユニットを複数設置して合流させて、第1の接続配管、第2の接続配管を経て1台の中継ユニットに接続する熱源機側マルチ構成においても、本実施の形態1と同様に冷媒密度を冷媒量判定の指標に用いることにより、正確な冷媒量判定を行うことが可能となる。
実施の形態4.
《機器構成》
実施の形態4について図9を参照して説明する。図9は本発明の実施の形態4に係る空気調和装置の冷媒回路図である。実施の形態4の空気調和装置は、実施の形態1の熱源側ユニットAの暖房運転時の熱源側熱交換器3の入口側に冷媒の分配器60を付加すると共に、減圧手段50と熱交出口温度センサ44cとを除去した回路構成であり、その他部位の構成は実施の形態1と同じである。その他、実施の形態1と同一部分については同一符号を付す。
分配器60は、暖房運転時に熱源側熱交換器3へ流入する冷媒を、熱源側熱交換器3において複数並列に設けられた各パスに均一に分配することを目的として設けられるものである。分配用の管はキャピラリチューブなどの細管の配管から構成されるのが一般的である。このように、細管の冷媒配管を通過することで圧力損失が発生するため、実施の形態1の減圧手段50と同等の冷媒回路となっていることがわかる。したがって、本実施の形態4においても分配器60の前後の冷媒密度を算出することにより、熱源側熱交換器3出口における冷媒の状態が二相であっても、液相であっても、冷媒量の増減に応じた冷媒量の適否の判定指標として冷媒密度を適用することが可能となり、従来困難であった冷媒二相域でも冷媒量の適否の判定が可能となる。分配器60の前後の冷媒密度は、実施の形態1と同様に、分配器60の前後の冷媒状態と冷媒循環量とから算出することができる。
また、本実施の形態4では熱源側ユニットAが1台の場合について説明したが、熱源側ユニットを複数台数接続した構成としてもよい。この場合でも、実施の形態2にて説明の内容と同様に加重平均の冷媒密度を算出することにより冷媒量の適否の判定が可能であり、熱源側ユニットの複数台数接続にも対応することが可能となる。
上述した実施の形態1〜4においてそれぞれ別の実施の形態として説明したが、各実施の形態の特徴部分を適宜組み合わせて空気調和装置を構成してもよい。
1 圧縮機、2 四方弁、3 熱源側熱交換器、4 アキュムレータ、5a,5b 負荷側熱交換器、6 第1の接続配管、7 第2の接続配管、8a,8b,8c ファン、11a,11b 流量調整弁、12a,12b バルブ、13a,13b,13c,13d 逆止弁、14a,14b 逆止弁、15a,15b 逆止弁、16a,16b 電磁弁、17a,17b 電磁弁、18a 第1の過冷却熱交換器、18b 第2の過冷却熱交換器、19a,19b 流量調整弁、20 気液分離器、21a,21b 接続配管、22a,22b 接続配管、30 制御部、31 吐出圧センサ、32 吸入圧センサ、40a,40b,40c 空気温度センサ、41 吐出温度センサ、42 吸入温度センサ、43a,43b,43c 熱交温度センサ、44a,44b,44c 熱交出口温度センサ、45a,45b,45c,45d 配管温度センサ、46a,46b 圧力センサ、50 減圧手段、51 温度センサ、60 分配器、A 熱源側ユニット、B1,B2 負荷側ユニット、C 中継ユニット。

Claims (12)

  1. 圧縮機と熱源側熱交換器と絞り装置と負荷側熱交換器とを備え、これらを配管接続して冷媒流路を形成する冷凍サイクルと、
    前記冷凍サイクルの前記熱源側熱交換器と前記絞り装置との間に設けられた減圧手段と、
    前記減圧手段の入口の冷媒密度を前記減圧手段の前後の差圧と冷媒循環量とに基づいて算出し、前記減圧手段の出口の冷媒密度を、前記減圧手段の入口の冷媒密度と圧力から算出したエンタルピーと、減圧手段の出口の圧力とから算出し、前記算出した2つの冷媒密度に基づいて冷媒量の適否を判定する冷媒量判定手段と
    を備えたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記圧縮機、前記熱源側熱交換器、前記減圧手段および前記絞り装置を有する熱源側ユニットと、前記負荷側熱交換器を有する負荷側ユニットとが延長配管で接続され、前記減圧手段で減圧した後の冷媒を前記延長配管に流すように、前記熱源側ユニットに前記減圧手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記冷媒量判定手段は、算出した冷媒密度と予め設定した適正密度との偏差を求め、前記偏差が予め設定した所定範囲から外れている場合、または前記偏差の絶対値の適正密度に対する割合が予め設定した所定範囲から外れている場合、冷媒量が不適と判断することを特徴とする請求項1または請求項2記載の空気調和装置。
  4. 圧縮機、熱源側熱交換器、減圧手段および絞り装置を有する複数の熱源側ユニットと、負荷側熱交換器を有する負荷側ユニットと、これらを接続する延長配管とを備え、これらを配管接続して冷媒流路を形成する冷凍サイクルと、
    前記各熱源側ユニットのそれぞれについて、前記減圧手段の前後の差圧と冷媒循環量とに基づいて前記減圧手段の入口側の冷媒密度を算出し、前記減圧手段の出口の冷媒密度を、前記減圧手段の入口の冷媒密度と圧力から算出したエンタルピーと、減圧手段の出口の圧力とから算出し、
    算出した各冷媒密度に基づいて減圧手段の入口側における冷媒密度の加重平均値と、減圧手段の出口側における冷媒密度の加重平均値とを算出し、前記算出した2つの加重平均値に基づいて冷媒量の適否の判定を行う冷媒量判定手段と
    を備えたことを特徴とする空気調和装置。
  5. 前記冷媒量判定手段は、算出した加重平均値と予め設定した適正密度との偏差を求め、前記偏差が予め設定した所定範囲から外れている場合、または前記偏差の絶対値の適正密度に対する割合が予め設定した所定範囲から外れている場合、冷媒量が不適と判断することを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。
  6. 前記冷媒量判定手段は、前記減圧手段の入口および出口の両方について、前記偏差が予め設定した所定範囲内の場合、または前記偏差の絶対値の適正密度に対する割合が予め設定した所定範囲内の場合、冷媒量が適切と判断することを特徴とする請求項3または請求項5記載の空気調和装置。
  7. 前記制御手段は、各熱源側ユニットの前記減圧手段の入口側の冷媒密度どうしが近い値となるか、または前記各熱源側ユニットの前記減圧手段の入口側の冷媒密度どうしが近い値となるように運転制御を行うことを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。
  8. 前記減圧手段の開度と前記減圧手段における流路抵抗との相関関係を近似式もしくはデータテーブルとして記憶する記憶部を有し、前記冷媒量判定手段は、前記減圧手段の開度と、前記記憶部に記憶された前記相関関係とに基づいて流路抵抗を求め、この流路抵抗と、前記減圧手段の前後の差圧と、冷媒循環量とに基づいて前記減圧手段の入口の冷媒密度および出口の冷媒密度を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の空気調和装置。
  9. 前記冷媒循環量は、少なくとも冷媒圧力、温度、圧縮機運転周波数、圧縮機押しのけ量の情報を用いて演算することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の空気調和装置。
  10. 前記減圧手段の開度を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記減圧手段の入口と出口の圧力差を一定もしくは、出口の圧力を一定以下に制御するように前記減圧手段の開度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の空気調和装置。
  11. 前記延長配管中を流れる冷媒が二相冷媒であることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の空気調和装置。
  12. 前記減圧手段に代えて、前記熱源側熱交換器からの冷媒を分配して負荷側熱交換器に並列に流す分配器を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の空気調和装置。
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