JP5036784B2 - 浸水判定装置の取付方法及び取付冶具 - Google Patents

浸水判定装置の取付方法及び取付冶具 Download PDF

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Description

本発明は、気中開閉器内の浸水状況を判定する浸水判定装置を気中開閉器に取り付ける方法及び取付冶具に関する。
気中開閉器(以下、開閉器という)は、気密が保持できて内部への浸水がなければ、発錆や部分放電等の不具合に至るケ−スが極めて少ないことが分かっている。このため、初期の気密破壊(内部への浸水)を検知することができれば、その結果に基づいて、取替えや修理を行うことにより、電気事故抑制や延命化を図ることが可能になる。
開閉器内の浸水を検知するには、これまで超音波式浸水検出器が使用されている(例えば、特許文献1参照)が、10mm程度(最低3mm、確実な判定には30mm)の水位の浸水量がなければ、浸水の判定ができなかった。また、打音によるAE手法を用いた判定装置が開発検証されているが、少量の水分量では判定しにくく、装置が複雑で高価格である。このため、現場の活線状態において、もっと簡易に初期の内部気密状態(微量浸水量)を精度よく判定できる診断装置が求められている。
そこで、本願出願人は、ヒータにより開閉器を加熱するとともに、温度センサにより開閉器の温度を測定し、この温度変化に基づき、開閉器の浸水量を推定する開閉器の浸水判定装置を提案している。(特願2009−66760号)。なお、浸水判定装置は、ヒータや温度センサが取付けられた面に吸盤を備え、真空ポンプにより吸盤内の空気を吸気することで開閉器の底面に取付けられる。
特許第3233858号公報
ところで、開閉器は高所に設けられているため、浸水判定装置の取付作業は、取付冶具を用いて行う。この際、地上から取付冶具を用いて取付作業を行おうとしても、長尺な取付冶具を用いる必要があるため、細かい作業が難しく、取付時に浸水判定装置を開閉器の底面に当接させた状態で滑らせてしまうことがある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、一面に吸着機構を備え、開閉器の底面に吸着機構が押し付けられることで吸着機構により開閉器の底面に取り付けられた状態で、開閉器内の浸水状況を判定する判定装置を、開閉器底面に確実に取り付けることができるようにすることである。
本発明の浸水判定装置の取付方法は、一面に吸着機構とを備え、開閉器の底面に前記吸着機構を押し付けられることで前記吸着機構により前記開閉器に取り付けられた状態で、前記開閉器内の浸水状況を判定する浸水判定装置を前記開閉器の底面に取り付ける方法であって、前記浸水判定装置を保持可能な保持部と、先端に前記保持部が接続された支持部材と、地上に設置され前記支持部材を支持する架台と、前記保持部により保持した前記浸水判定装置を押し出す押出機構とを備えた取付冶具の前記保持部に前記浸水判定装置を保持し、前記支持部材により前記保持部が保持した前記浸水判定装置の前記一面が前記開閉器の底面と対向するように支持し、前記押出機構により前記浸水判定装置を押し出すことで、前記浸水判定装置を前記開閉器の底面に押し付けることを特徴とする。
また、本発明の浸水判定装置の取付冶具は、一面に吸着機構とを備え、開閉器の底面に前記吸着機構を押し付けられることで前記吸着機構により前記開閉器に取り付けられた状態で、前記開閉器内の浸水状況を判定する浸水判定装置を前記開閉器の底面に取り付けるための取付冶具であって、前記浸水判定装置を保持可能な保持部と、先端に前記保持部が接続された支持部材と、地上に配置され前記支持部材を支持する架台と、前記保持部により保持した前記浸水判定装置を押し出す押出機構とを備えることを特徴とする。
上記の浸水判定装置の取付冶具において、前記支持部材は、鉛直方向に延びる上方及び下方の鉛直部材の間に水平方向に延びる水平部材が介装されてなるものであってもよい。
また、前記下方の鉛直部材は複数の棒材が連結されてなり、前記架台は前記下方の鉛直部材を上昇させる機構を有してもよい。
また、前記保持部が前記開閉器の底面に近接又は接触したことを検知する検知手段を備えてもよい。
本発明によれば、架台で支持した状態で先端に判定装置を保持した支持部材を上方に向かって延ばして取付作業を行うため、確実に所望の位置に判定装置を配置できる。さらに、押出機構により判定装置を押し出すことで、判定装置を開閉器の底面に略垂直方向から確実に取り付けることができる。
開閉器の外観を示す図である。 浸水判定装置のハードウェア構成を示す図である。 浸水判定装置の外観を示す斜視図である。 浸水判定装置の内部構成を示す三面図である。 リモコンのハードウェア構成を示す図である。 リモコンの前面の配置を示す図である。 リモコンと浸水判定装置の記憶部に記録されるデータの構成を示す図である。 浸水判定装置を開閉器に取り付ける際に用いられる取付冶具の構成を示す図である。 開閉器内の浸水有無の判定を行うための処理手順を示すフローチャートである。 浸水判定装置を開閉器に取り付ける様子を示す図(その1)である。 浸水判定装置を開閉器に取り付ける様子を示す図(その2)である。 浸水判定装置を開閉器に取り付ける様子を示す図(その3)である。 浸水判定装置を開閉器に取り付ける様子を示す図(その4)である。
以下、本発明の浸水判定装置の取付方法の一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、開閉器及び開閉器の浸水判定装置について説明する。
開閉器は、電力回路・電力機器の正常動作時の電路を開閉する大型の機器であり、特に、開閉器内部に空気が密封されて格納されている。開閉器の構造の一例が、特開平10−334775号公報に開示されている。
図1は、開閉器の外観を示す図である。図1(a)は、開閉器を電柱に設置した例を示す。図1(b)は、下面蓋の開閉器の例を示す。
図1(b)に示すように、開閉器Sの浸水判定には、浸水判定装置1、リモコン2及び取付治具が用いられる。浸水判定装置1は、開閉器Sの底面(図1(b))に取り付けられ、その底面をヒータで加熱した後、その底面の温度変化を測定し、その温度変化から浸水量を推定する。リモコン2は、高所の開閉器Sに取り付けられた浸水判定装置1を遠隔から制御するものであり、浸水判定装置1のヒータによる加熱時間を設定したり、真空ポンプの起動時間を設定したりする。
図2は、浸水判定装置1のハードウェア構成を示す図である。浸水判定装置1は、通信部11、表示部12、機構部13、処理部14、記憶部15及び電源部16を備える。通信部11は、リモコン2との無線通信やPC(Personal Computer)とのUSB(Universal Serial Bus)通信を行う部分であり、例えば、無線送受信機やUSB端子等によって実現される。表示部12は、処理部14からの指示により各種表示を行う部分であり、例えば、主電源や真空ポンプの入切を示すランプ等によって実現される。機構部13は、浸水判定装置1が機能するための各種部品であり、例えば、主電源ボタン、真空ポンププルスイッチや吸盤、ヒータ、温度センサ等である。
処理部14は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、浸水判定装置1全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部15は、処理部14からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。電源部16は、浸水判定装置1の各部に必要な電力を供給する主電源であり、例えば、電池によって実現される。
図3は、浸水判定装置1の外観を示す斜視図である。浸水判定装置1は、例えば、11cm×11cm×6cm程度の大きさを持つ。図3(a)は、各種ランプが設置された面を上面として、この上面側から見たときの斜視図を示す。浸水判定装置1の前面には、主電源ボタン131、USB端子133及び電池取り出し蓋134が設けられる。主電源ボタン131は、浸水判定装置1の電源部16を入切するためのボタンである。USB端子133は、PC等からマスタデータ(特性曲線データ)を取り込んだり、計測データをやりとりしたりするための端子である。電池取り出し蓋134は、電源部16である電池の交換等をする際に引き出す蓋である。
浸水判定装置1の上面には、主電源ランプ121、真空ポンプランプ122、計測中ランプ123、電池注意ランプ124、及び浸水量ランプ125が設けられる。主電源ランプ121は、主電源ボタン131が入になると点灯し、切になると消灯する。真空ポンプランプ122は、真空ポンプが入になると点灯し、切になると消灯する。計測中ランプ123は、開閉器Sをヒータで加熱している間に点灯し続けるランプであり、ヒータが入になると点灯し、ヒータが切になると消灯する。電池注意ランプ124は、電池の残量が十分なときには消灯のままであり、電池の残量が少なくなって交換が必要になったときに注意を促すために点灯する。
浸水量ランプ125は、例えば、5個のランプにより開閉器S内の浸水量を表示するランプであり、それぞれ色を分けて異なる浸水量水位の範囲を示す。例えば、左側から1番目のランプは、緑色で浸水無を示す。2番目のランプは、青色で1mm前後を示す。3番目のランプは、黄色で3mm前後を示す。4番目のランプは、橙色で6mm前後を示す。5番目のランプは、赤色で10mm前後以上を示す。
図3(b)は、浸水判定装置1を底面側から見たときの斜視図を示す。浸水判定装置1の底面には、吸盤136、面状ヒータ137及び温度センサ138が設けられる。吸盤136は、浸水判定装置1を開閉器Sに固定するために用いられる。面状ヒータ137は、開閉器Sを加熱するために用いられる。温度センサ138は、開閉器Sの温度を測定するために用いられる。
図4は、浸水判定装置1の内部構成を示す三面図である。図4(a)は、浸水判定装置1の上面図を示す。図4(b)は、浸水判定装置1の正面図を示す。図4(c)は、浸水判定装置1の側面図を示す。浸水判定装置1は、吸盤136、面状ヒータ137、温度センサ138、真空ポンプ139、押し当て検出スイッチ140、スプリング13A、制御基板13B及び電池13Cを備える。真空ポンプ139は、吸盤136の吸着面から吸気するポンプであり、その吸気によって浸水判定装置1が開閉器Sに固定される。スプリング13Aは、浸水判定装置1の本体と、面状ヒータ137及び温度センサ138との間に介装され、吸盤136及び真空ポンプ139によって浸水判定装置1が開閉器Sに固定されたときに、復元力により面状ヒータ137及び温度センサ138を開閉器Sの底面に押し当てる。押し当て検出スイッチ140は、面状ヒータ137が開閉器Sの底面に当接すると、それを検知する。押し当て検出スイッチ140が面状ヒータ137が開閉器Sの底面に当接したのを検知すると、真空ポンプ139、面状ヒータ137及び温度センサ138がそれぞれ設定された時間にわたって起動する。なお、真空ポンプ139の起動時間は、後述するように、リモコン2により設定することができる。
制御基板13Bは、通信部11、処理部14や記憶部15が搭載される基板である。電池13Cは、電源部16に相当し、例えば、電池で実現される。
図5は、リモコン2のハードウェア構成を示す図である。リモコン2は、通信部21、表示部22、入力部23、処理部24、記憶部25及び電源部26を備える。通信部21は、浸水判定装置1と無線通信を行う部分であり、例えば、無線送受信機等によって実現される。表示部22は、処理部24からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部23は、オペレータが項目の選択や設定を行う部分であり、例えば、操作ボタン等によって実現される。処理部24は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、リモコン2全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部25は、処理部24からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。電源部26は、リモコン2の各部に電力を供給する電源であり、例えば、電池によって実現される。
図6は、リモコン2の前面の配置を示す図である。リモコン2の前面には、ディスプレイ221、材質選択ボタン231、メーカ選択ボタン232、タイマ設定ボタン233、及び電源入切ボタン235が設けられる。ディスプレイ221は、選択項目や設定項目を表示したり、浸水判定結果を表示したりする表示部22の一例である。材質選択ボタン231は、開閉器Sの底面の温度を測定する際の条件の1つである、開閉器Sの材質を選択するボタンである。材質とは、例えば、SUS、鉄のいずれか1つであり、温度測定の際にその材質固有の温度特性が考慮される。メーカ選択ボタン232は、開閉器Sの製造メーカを選択するボタンであり、浸水判定装置1に特性曲線データが記憶されているメーカが選択可能であり、特性曲線データのないメーカについては「その他」が選択される。
タイマ設定ボタン233は、浸水判定装置1に係るタイマを設定するボタンであり、具体的には、真空ポンプ139が入になってから面状ヒータ137を入にするまでの時間、面状ヒータ137を入にしてから切にするまでの時間、及び真空ポンプ139を入にしてから切にするまでの時間を設定する。真空ポンプ139が入になってから面状ヒータ137を入にするまでの時間は、浸水判定装置1が開閉器Sに固定されてから浸水判定装置1の温度が開閉器Sの温度と等しくなるまでに必要な経過時間に相当する。面状ヒータ137を入にしてから切にするまでの時間は、開閉器S内の浸水判定に必要な加熱時間に相当する。真空ポンプ139を入にしてから切にするまでの時間は、真空ポンプ139が入になってから面状ヒータ137が切になるまでの時間に相当する。電源入切ボタン235は、リモコン2の電源を入切するボタンである。
図7は、リモコン2と浸水判定装置1の記憶部に記録されるデータの構成を示す図である。図7(a)は、リモコン2の記憶部25に記憶される浸水判定データ25Aの構成を示す。浸水判定データ25Aは、浸水判定装置1から取得する浸水判定に係るデータであり、外気温度(加熱前)25A1、温度上昇幅25A2及び浸水量水位25A3を含む。外気温度(加熱前)25A1は、面上ヒータ137で加熱する前の外気の温度を示す。温度上昇幅25A2は、面上ヒータ137による加熱で上昇した開閉器Sの底面の温度幅を示す。浸水量水位25A3は、温度上昇幅25A2から推定された開閉器S内の浸水量の水位を示す。
図7(b)は、浸水判定装置1の記憶部15に記憶される特性選択データ15Aの構成を示す。特性選択データ15Aは、開閉器S内の浸水量水位と、温度上昇幅との関係を示す特性曲線に係るデータであり、特性曲線データ15A1、材質15A2、メーカ15A3及び選択特性曲線データ15A4を含む。特性曲線データ15A1は、複数の特性曲線を含み、例えば、開閉器Sの材質や製造メーカによって異なる特性曲線を有する。材質15A2は、リモコン2から選択された開閉器Sの材質であり、例えば、SUS、鉄が設定される。メーカ15A3は、リモコン2から選択された開閉器Sの製造メーカである。選択特性曲線データ15A4は、特性曲線データ15A1に含まれる複数のデータの中から、材質15A2及びメーカ15A3によって選択されたデータである。
図7(c)は、浸水判定装置1の記憶部15に記憶される浸水判定データ15Bの構成を示す。浸水判定データ15Bは、浸水判定装置1の浸水判定に係るデータであり、計測日時15B1、外気温度(加熱前)15B2、底面温度(加熱前)15B3、底面温度(加熱後)15B4、温度上昇幅15B5及び浸水量水位15B6を含むレコードから構成される。計測日時15B1は、開閉器Sの底面の温度計測を行った日時を示す。外気温度(加熱前)15B2は、面状ヒータ137による加熱の前の外気温度を示す。底面温度(加熱前)15B3は、面状ヒータ137による加熱前の開閉器Sの底面の温度を示す。底面温度(加熱後)15B4は、面状ヒータ137による加熱後の開閉器Sの底面の温度を示す。温度上昇幅15B5は、面状ヒータ137による加熱により上昇した開閉器Sの底面の温度であり、「底面温度(加熱後)15B4−底面温度(加熱前)15B3」により算出される。浸水量水位15B6は、選択特性曲線データ15A4及び温度上昇幅15B5に基づいて推定される、開閉器S内の浸水量水位を示す。
図8は、浸水判定装置1を開閉器Sに取り付ける際に用いられる取付冶具300の構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態の取付冶具300は、浸水判定装置1が収容される収容部310と、収容部310を支持する支持構造320とにより構成される。
収容部310は、上面が開口する容器状の部材からなり、側面が上方に向かって広がるように傾斜している。収容部310の底面の中央には開口311が形成されており、開口311を通して収容部310の内部と押出部材保持部354の内部とが連通している。そして、この開口311には、後述する押出部材350の基部352が嵌め込まれている。
収容部310の底面には浸水判定装置の形状に合わせて取付けられたゴム材からなる位置決めストッパー313が取付けられている。また、収容部310の側面は浸水判定装置1の厚さよりも深く、その上縁部には滑り防止加工が施されている。
収容部310の側部には接触検知部370が設けられている。接触検知部370は、ばね材371により上方に向かって押し出された状態の接触部373と、接近表示ランプ381と、接触表示ランプ380により構成される。接触検知部370は、接触部373の先端が開閉器Sの底面に接触すると、接近表示ランプ381を点灯させ、接触部373の先端と収容部310の縁の高さが略等しくなると(すなわち、収容部310の縁が開閉器Sの底面に接触すると)、接触表示ランプ380を点灯させる。なお、接触検知部370が、接触部373の先端が開閉器Sの底面に接触したことを検知する方法としては、例えば、接触部373の先端に圧力センサを取り付け、この圧力センサの測定結果に基づき検知する方法などを採用することができる。また、接触部373の先端と収容部310の縁の高さが略等しくなったことを検知する方法としては、接触部373にレーザ距離計などの測距手段を取り付けておき、収容部310と接触部373との相対距離を測定し、この測定結果に基づき検知する方法などを採用できる。
押出部材350は、押出部材保持部354内に収容された基部352と、基部352の先端に接続された当接板353と、収容部310の下面に反力を取って基部352を下向きに付勢するばね材351とからなる。押出部材350は、基部352の上端が収容部310の開口311を挿通し、当接板353が収容部310内に露出している。かかる構成により、押出部材350は、常時は、ばね材351により下向きに付勢されて当接板353が収容部310の底面に当接した状態となり、後述する上方鉛直部321により基部352が上方に押し込まれることで、押出部材350が上向に押し出されることとなる。なお、収容部310及び浸水判定装置1の荷重は、ばね材351を介して押出部材350に伝達され、支持構造310に伝達される。このため、ばね材351としては、かかる荷重が作用しても、大きく収縮してしまわないようなばね係数を有するものが用いられている。
支持構造320は、地上に配置された架台部340と支持部324とにより構成される。
架台部340は、例えば直方体の枠状に組まれた架台本体341と、架台本体341を所定高さに支持し、下端に車輪343を備えた脚部342と、架台本体341に固定されたピニオン344と、により構成される。ピニオン344にはレバー345が取り付けられており、このレバー345によってピニオン344を回転させることでピニオン344を回転させることができる。また、ピニオン344にはラチェット346が取り付けられており、ピニオン344の回転を拘束することができる。
支持部324は、上方鉛直部321と、水平部322と、下方鉛直部323とにより構成される。
下方鉛直部323は、複数の単管330が上下に接続されてなる。これら単管330にはその側面にラック331が設けられており、このラック331と架台部340のピニオン344とが噛み合う構成となっている。
下方鉛直部323を構成する最上段の単管330Aには、水平方向に延びる水平部322の一端が固定されており、水平部322の他端には上方鉛直部321の下端が固定されている。そして、上方鉛直部321の上端には押出部材350が接続されている。かかる構成により、レバー345を回転させて、単管330を上昇させるとともに、必要に応じて最下段の単管330の下端に新たな単管330を接続することで、収容部310を上昇させることができる。
図9は、開閉器S内の浸水有無の判定を行うための処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、浸水判定装置1、リモコン2及び取付治具3を用いて、高所に設置された開閉器S内部の浸水量を推定するためのものである。なお、浸水判定装置1は、予めPC等からUSB通信により複数の特性曲線データを取得し、記憶部15の特性曲線データ15A1に記憶するものとする。
まず、浸水判定装置1の主電源が投入される(S801)とともに、リモコン2の電源が投入される(S802)。浸水判定装置1は、主電源の投入後、初期化が終わると、温度センサ138により外気温度を計測し、記憶部15の外気温度(加熱前)15B2に記憶し、リモコン2に無線送信する(S803)。リモコン2は、浸水判定装置1から外気温度を無線で受信し、記憶部25の外気温度(加熱前)25A1に記憶し、ディスプレイ221に表示する(S804)。
次に、リモコン2は、特性選択パラメータを取得し、浸水判定装置1に無線送信する(S805)。特性選択パラメータは、特性曲線データを選択するためのパラメータであり、詳細には、開閉器Sの材質及び製造メーカが作業者によって選択される。浸水判定装置1は、リモコン2から特性選択パラメータを受信し、記憶部15の材質15A2及びメーカ15A3に記憶し、特性選択パラメータに応じて特性曲線データ15A1を選択し(S806)、選択したデータを記憶部15の選択特性曲線データ15A4に記憶する。
次に、地上から取付治具3を使って浸水判定装置1を開閉器Sの底面に取り付ける(S807)。
浸水判定装置1を取り付けるには、まず、図8に示すように、浸水判定装置1を収容部310内に収容し、位置決めストッパー313で固定する。そして、ピニオン344に接続されたレバー345を回転させるとともに単管330を下方に接続する。これにより、収容部310を上昇させることができる。なお、開閉器Sの下方に障害物がある場合には、開閉器Sの下方から離れた位置で、水平部322が障害物の上方に位置するまで収容部310を上昇させ、取付冶具3全体を収容部310が開閉器Sの下方に位置するように移動させ、さらに収容部310を上昇させればよい。
このように収容部310を上昇させていくと、図10に示すように、接触部373の上端が開閉器Sの下面に接触する。接触検知部370は、接触部373の上端が開閉器Sの下面に接触したことを検知すると、接近表示ランプ381を点灯させる。作業者は、接近表示ランプ380が点灯したのを確認したら、収容部310が開閉器Sに近接していると判断して、レバー345の回転速度を遅くする。
さらに、レバー345を回転させて収容部310を上昇させ、図11に示すように、接触部373の上端が収容部310の上縁と同じ高さとなると、接触検知部370は、接触表示ランプ380を点灯させる。作業員は接触表示ランプ380が点灯したのを確認したら、収容部310の上縁が開閉器Sの下面に当接していると判定して、レバー345の回転速度をさらに遅くする。
このように収容部310の上縁が開閉器Sの下面に当接した状態で、さらにレバー345を回転させることで、図12に示すように、支持部324の上方鉛直部321が押出部材350を押し出し、浸水判定装置1が押出部材350により上方に向かって押し上げられ、面状ヒータ137が開閉器Sの底面に押し付けられる。このように面状ヒータ137が開閉器Sに押し付けられると、押し当て検出スイッチ140がこれを検知し、真空ポンプ139、面状ヒータ137及び温度センサ138が起動する。真空ポンプ139が吸盤136内の空気を吸気することで、浸水判定装置1の本体が開閉器Sの底面に固定される。また、浸水判定装置1は、真空ポンプ139を起動させると、リモコン2にその旨の無線信号を送信し、リモコン2は無線信号を受信すると、ディスプレイ221に真空ポンプ139が起動した旨、表示する。
このように、真空ポンプ139が起動したら、図13に示すように、レバー345を少し逆回転させて、収容部310をわずかに下降させる。これにより、ばね材351の復元力により押出部材350が当接板353の下面が収容部310の底面に当接した状態となる。かかる状態で浸水判定装置1による判定が終了するまで待機する。
浸水判定装置1は、真空ポンプ139を入にすると、その時点の日時を記憶部15の計測日時15B1に記憶するとともに、温度センサ138により加熱前の底面温度を計測して記憶部15の底面温度(加熱前)15B3に記憶する(S809)。次に、予め設定されたタイマ(例えば、真空ポンプ139の起動から所定時間[開閉器Sと、面状ヒータ137とが熱平衡の安定状態になるまでの時間であり、例えば30秒])に従って、面状ヒータ137を作動し(S810)、計測中ランプ123を点灯させる。また、浸水判定装置1は、計測中ランプ123を点灯させるとともに、リモコン2に計測を開始した旨の無線信号を送信し、リモコン2は無線信号を受信すると、ディスプレイ221にその旨表示する。
さらに、予め設定されたタイマ(例えば、面状ヒータ137の入から所定時間[浸水量推定にとって有意な温度上昇幅が計測できる時間であり、例えば3分])に従って、面状ヒータ137を停止し(S811)、計測中ランプ123を消灯させる。また、浸水判定装置1は、計測中ランプ123を消灯させるとともに、リモコン2に計測を終了した旨の無線信号を送信し、リモコン2は無線信号を受信すると、ディスプレイ221にその旨表示する。
浸水判定装置1は、加熱後の開閉器Sの底面温度を計測し、記憶部15の底面温度(加熱後)15B4に記憶する(S812)。そして、底面温度(加熱後)15B4から底面温度(加熱前)15B3を減算して温度上昇幅15B5を算出し、選択特性曲線データ15A4に基づいて当該温度上昇幅15B5に対応する浸水量水位15B6を推定し、リモコン2に送信する(S813)。なお、算出した温度上昇幅15B5及び推定した浸水量水位15B6は、浸水判定装置1の記憶部15に記憶される。リモコン2は、浸水判定装置1から温度上昇幅及び浸水量水位を受信し、記憶部25の温度上昇幅25A2及び浸水量水位25A3に記憶し、ディスプレイ221に表示する(S814)。
こうして、開閉器Sの浸水判定作業が終了すると、浸水判定装置1の真空ポンプ139が停止する(S815)。なお、真空ポンプが停止すると吸盤136の吸気がなくなって、浸水判定装置1が開閉器Sの底面から外れるので、作業者は、真空ポンプ139を停止させる前に取付治具3により浸水判定装置1を支持しておく。
そして、作業者が取付治具3を使って開閉器Sから浸水判定装置1を降ろし、浸水判定装置1の主電源ボタン131を切にすることにより、浸水判定装置1の主電源が停止する(S816)。また、作業者がリモコン2の電源入切ボタン235を切にすることにより、リモコン2の電源が停止する(S817)。
以上説明したように、本実施形態によれば、地上に配置された架台部340から上方に向かって支持部324を上方に向かって延ばし、この支持部324の先端に取り付けられた収容部310を開閉器Sの底面に当接させているため、確実に所望の位置に浸水判定装置1を配置できる。さらに、押出部材350により収容部310内に保持された浸水判定装置1を上方に向かって押し出すことで、浸水判定装置1を開閉器Sに取り付けることとしたため、浸水判定装置1を開閉器Sの底面に対して略垂直方向から押し付けることができ、温度センサ138や面状ヒータ137にゴミが付着したり、破損したりするのを防止できる。
また、支持部324において上方及び下方の鉛直部321、330の間に水平方向に延びる水平部322を設けたため、開閉器Sの下方に障害物があるような場合であっても、収容部310を開閉器Sに当接させることができる。
また、下方鉛直部323を複数の単管330を接続する構成としたため、開閉器Sの高さによらず、浸水判定装置1の取付作業を行うことができる。
また、接触検知部370により、開閉器Sが近接していること及び収容部310の上縁が開閉器Sに当接したことを検知し、ランプにより表示することとしたため、収容部310が開閉器Sに勢いよく衝突することや、収容部310が開閉器Sに当接した状態でさらに支持構造320を上昇させることにより、取付冶具300が破損するのを防止できる。
なお、本実施形態では、収容部310が開閉器Sの下面に当接した状態で、さらに、支持構造320を上昇させることにより押出部材350を進出させる構成としたが、これに限らず、リンク機構などにより押出部材を進出させる機構としてもよい。
1 浸水判定装置 2 リモコン
11、21 通信部 12、22 表示部
13 機構部 13C 電池
14、24 処理部 15、25 記憶部
16、26 電源部 23 入力部
136 吸盤 137 面状ヒータ
138 温度センサ 139 吸気ポンプ
140 押し当て検出スイッチ
300 取付冶具 310 収容部
313 位置決めストッパー
320 支持構造 321 上方鉛直部
322 水平部 323 下方鉛直部
324 支持部 330 単管
331 ラック 340 架台部
341 架台本体 342 脚部
343 車輪 344 ピニオン
345 レバー 346 ラチェット
350 押出部材 351 ばね材
352 器部 353 当接板
354 押出部材保持部 370 接触検知部

Claims (5)

  1. 一面に吸着機構とを備え、開閉器の底面に前記吸着機構を押し付けられることで前記吸着機構により前記開閉器に取り付けられた状態で、前記開閉器内の浸水状況を判定する浸水判定装置を前記開閉器の底面に取り付ける方法であって、
    前記浸水判定装置を保持可能な保持部と、先端に前記保持部が接続された支持部材と、地上に設置され前記支持部材を支持する架台と、前記保持部により保持した前記浸水判定装置を押し出す押出機構とを備えた取付冶具の前記保持部に前記浸水判定装置を保持し、
    前記支持部材により前記保持部が保持した前記浸水判定装置の前記一面が前記開閉器の底面と対向するように支持し、
    前記押出機構により前記浸水判定装置を押し出すことで、前記浸水判定装置を前記開閉器の底面に押し付けることを特徴とする浸水判定装置の取付方法。
  2. 一面に吸着機構とを備え、開閉器の底面に前記吸着機構を押し付けられることで前記吸着機構により前記開閉器に取り付けられた状態で、前記開閉器内の浸水状況を判定する浸水判定装置を前記開閉器の底面に取り付けるための取付冶具であって、
    前記浸水判定装置を保持可能な保持部と、
    先端に前記保持部が接続された支持部材と、
    地上に配置され前記支持部材を支持する架台と、
    前記保持部により保持した前記浸水判定装置を押し出す押出機構とを備えることを特徴とする浸水判定装置の取付冶具。
  3. 請求項2記載の浸水判定装置の取付冶具であって、
    前記支持部材は、鉛直方向に延びる上方及び下方の鉛直部材の間に水平方向に延びる水平部材が介装されてなることを特徴とする浸水判定装置の取付冶具。
  4. 請求項2又は3記載の浸水判定装置の取付冶具であって、
    前記下方の鉛直部材は複数の棒材が連結されてなり、前記架台は前記下方の鉛直部材を上昇させる機構を有することを特徴とする浸水判定装置の取付冶具。
  5. 請求項2から4のうち何れか1項に記載の浸水判定装置の取付冶具であって、
    前記保持部が前記開閉器の底面に近接又は接触したことを検知する検知手段を備えることを特徴とする浸水判定装置の取付冶具。
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