JP5032953B2 - 自己位置認識システム - Google Patents

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Description

本発明は、自律移動車両等で用いられる自己位置認識システムに関する。
従来から、車両やロボットなどの自律移動体の開発と実用化が行われている。自律移動体が自律的に移動するには、障害物の検出とその回避、および自己位置の認識が必要である。自己位置の認識によって、事前に地図情報を参照できるので、壁などの環境固定障害物の検出も容易となる。自己位置の認識には、自己の姿勢(向き)の認識と現在地の位置座標の認識、すなわち回転方向と並進方向の両方の認識が必要である。このような自己位置の認識には、例えば車両において、駆動輪のモータに取り付けられたエンコーダから求められる車輪の回転数や舵角などの内部データを用いて移動距離や移動方向を決定するいわゆるデッドレコニングの方法が多く用いられる。
上述のエンコーダ情報を用いる場合、車輪のスリップ発生等により誤差が累積して大きくなるので、通常、デッドレコニングにマップマッチングによる位置補正が組み合わされる。マップマッチングでは、例えば、入力済の地図情報を記憶した記憶媒体と水平レーザレーダとを備え、地図情報とレーザレーダで取得した障害物位置情報との差分に基づいて、デッドレコニングによって認識した位置を補正する。
レーザレーダは、反射光によって、物体表面までの距離データを取得する。レーザレーダによって取得される障害物位置情報は、測定に係る物体表面の位置情報を含んでおり、移動空間における自己以外の移動する障害物のほか、壁や柱などの環境を構成する物体の位置情報を含む。そこで、地図情報には、これらの位置情報と比較可能な情報を含めておく。人が介在するような環境では、予期せぬ障害物が置かれることが多く、入力済の地図情報に載っていない障害物が存在することも多い。
上述のマップマッチングを効率的かつ精度良く行うために、距離データの測定点列が直線となる平面壁などの表面位置を用いることが考えられる。自律移動体が屋内で廊下を走行中に廊下の曲がり角などを通過する場合、互いに直交する壁などが環境情報として存在する。レーザレーダによって広い水平視野範囲をスキャン方向の角度を変化させることにより水平にスキャンすると、スキャン平面内に直線状に配列された、直交する測定点列が得られる。このような状況のもとで、ヒストグラムを用いてデータ点列の特徴を効率的に抽出して利用することにより、直線状に配列した点列の方向を検出すると共に、その点列の配置を地図情報における壁の配置とマッチングさせる方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、上述のヒストグラムを用いたマップマッチングの方法を電動車椅子の操縦補助システムに応用した例が知られている(例えば、非特許文献2参照)。
ワイス(Weiss)、プットカマ(Puttkamer)著 「ア マップ ベイスト オン レーザスキャンズ ウィズアウト ジオメトリック インタプリテーション(A map Based on laserscans without geometric interpretation)」、インテリジェント オートノマス システムズ(Intelligent Autonomous Systems)4,403−407頁、1995年 後藤健志著 「レーザレンジファインダを用いた電動車椅子の操縦補助システム」、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科情報システム学専攻修士論文、NAIST−IS−MT0051038,2002年
しかしながら、上述した非特許文献1,2に示されるようなマップマッチングにおいては、平行な壁が、複数、近距離に存在する場合に、間違った壁にマッチングするおそれがあり、間違いのより少ないマッチング方法が安全な自律移動のために求められている。この間違いが発生するのは、並進方向の補正距離を求めるために形成するヒストグラムが、地図情報に基づくデータと実測したデータのそれぞれについて互いに独立に形成されることに一因がある。
本発明は、上記課題を解消するものであって、平行な壁が、複数、近距離に存在する場合に間違った壁にマッチングするおそれを低減すると共に複雑な移動環境においてより低い演算負荷のもとで精度良い自己位置認識を実現できる自己位置認識システムを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、予め入力された地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記地図情報上で認識した自律移動体の自己の位置を記憶する自己位置記憶手段と、自律移動体の自己の周辺に存在する障害物をセンシングするセンサと、前記センサによって得られた障害物情報と前記自己位置記憶手段が現在記憶している自己位置における周辺の前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報とを演算処理して自己位置を補正する演算手段と、を備えた自己位置認識システムにおいて、演算手段は、現在位置として認識している位置で前記センサを用いてセンシングされるはずの前記地図情報に基づく障害物情報を第1の距離データとし、前記センサによってセンシングされた実際の障害物情報を第2の距離データとしてこれらのデータを取得し、前記第1および第2の距離データのそれぞれについて、データ点を結ぶ線分の角度を求めると共に、得られた角度の出現頻度を求めて第1および第2の角度ヒストグラムを形成し、前記第1および第2の角度ヒストグラムを比較すると共にその比較結果に基づいて現在認識している自律移動体の回転方向を補正する補正角度を求め、その補正角度に基づいて前記第1または第2の距離データを相互に回転して回転方向を回転補正した新たな第1の距離データおよび新たな第2の距離データを取得し、前記新たな第1の距離データにおけるデータ点と前記新たな第2の距離データにおけるデータ点とについて前記センサによる検知方向が最も近いもの同士によりデータ点対を形成し、前記第1または第2の角度ヒストグラムのいずれかにおいて出現頻度の高い角度を抽出すると共にその角度に前記回転補正を施して第1の角度とし、前記第1の角度の方向に直交する軸である第1の並進軸および前記軸に直交する軸である第2の並進軸を設定し、前記第1の並進軸に関する前記各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第1の差分ヒストグラムおよび前記第2の並進軸に関する前記各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第2の差分ヒストグラムを形成し、前記第1の差分ヒストグラムにおけるピーク値を与える距離差分値と、前記第2の差分ヒストグラムにおけるピーク値を与える距離差分値と、前記補正角度とに基づいて、現在認識している自律移動体の並進方向および回転方向に関する補正を行って自己位置を補正するものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の自己位置認識システムにおいて、前記第1の角度を設定するために用いた角度ヒストグラムにおいて出現頻度が高い角度であって前記抽出した角度とは異なる角度を抽出し、その角度に前記回転補正を施し、その回転補正された角度の方向に直交する軸として前記第2の並進軸を設定するものである。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の自己位置認識システムにおいて、前記差分ヒストグラムを作成する際に、前記新たな第1または第2の距離データのいずれかにおいて前記センサによる検知方向が互いに隣り合うデータ点における注目している並進軸に関する座標値が互いに所定値以上離れている場合には、そのデータ点によって構成されるデータ点対についての差分値を前記差分ヒストグラム作成に採用しないものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自己位置認識システムにおいて、前記いずれかの差分ヒストグラムに複数のピークが存在する場合にはその差分ヒストグラムに対応する並進方向の補正を行わないものである。
請求項1の発明によれば、第1の距離データと第2の距離データとの間で互いに関連づけられたデータ点の組であるデータ点対について差分ヒストグラムを形成して並進方向の補正距離を求めるので、平行な壁が、複数、近距離に存在する場合であっても間違った壁にマッチングするおそれを低減できる。すなわち、従来の方法では、並進方向の補正距離を求めるためのヒストグラムを、第1の距離データに関するヒストグラムと第2の距離データに関するヒストグラムのように、それぞれ独立個別に求められていたので、距離データの局所的構造を考慮できなかったが、本発明の方法によればデータ点対を用いることにより、この点が改善されている。また、差分ヒストグラムを用いることにより、従来のヒストグラムを用いる場合と同様に、精度良く並進方向の補正距離を求めることができ、精度良い自己位置認識を実現できる。また、本発明によると、差分ヒストグラムが形成された時点で、そのピーク値により並進方向の補正距離の情報が得られるので、従来行っていたヒストグラム間の相互相関を計算する必要がなく、計算のための負担が低減される。
請求項2の発明によれば、Y字交差点などの周辺における直交しない壁の情報を含む第1および第2の距離データであっても、これらのデータを有効活用して並進方向および回転方向に関する補正を行うことができ、周囲環境への依存性をより少なくして精度良い自己位置認識を実現できる。
請求項3の発明によれば、注目している並進軸方向の補正距離の取得に有効なデータ点対のみを用いて、その情報を反映させた差分ヒストグラムを形成することになるので、ノイズの少ない差分ヒストグラムとすることができ、精度と信頼性の高いマッチング、従って精度と信頼性の高い自己位置認識を実現できる。
請求項4の発明によれば、並進方向のマッチングにおける間違った位置補正を回避でき、間違った自己位置認識を回避できる。これにより、自律移動体の安全な移動を実現できる。
以下、本発明の実施形態に係る自己位置認識システムについて、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は自己位置認識システムのブロック構成を示し、図2は同システムにおける自己位置認識処理のフローチャートを示し、図3乃至図8(a)(b)は各処理の内容を示す。まず、図1乃至図5によって自己位置認識システム1の概要を説明し、その後詳細を説明する。
自己位置認識システム1は、図1に示すように、予め入力された地図情報を記憶する地図情報記憶手段である地図情報記憶装置2と、地図情報上で認識した自律移動体の自己の位置を記憶する自己位置記憶手段である自己位置記憶装置3と、自律移動体の自己の周辺に存在する障害物をセンシングするセンサ4と、センサ4によって得られた障害物情報と自己位置記憶装置3が現在記憶している自己位置における周辺の地図情報記憶装置2に記憶された地図情報とを演算処理して自己位置を認識する演算処理装置5とを備えている。
センサ4は、自律移動体の略前方空間における所定の水平面において、所定角度置きに環境情報、広い意味で障害物情報を取得する。センサ4は、地図情報と比較できる環境情報を取得できるセンサであればよく、レーザレーダ、光センサ、超音波センサ、特に超音波アレイセンサ、レーダなどを用いることができる。また、超音波アレイセンサやCCD画像装置などを用いて距離画像を生成し、その距離画像から第2の距離データを取得するようにしてもよい。
上述のセンサの中でも、レーザレーダは空間分解能が高いのでセンサ4として好適である。例えば、一次元スキャン型のレーザレーダは、レーザビームが走行する面内に2次元分布するデータ点を、共に高い角度精度と位置精度のもとで測定することができる。以下では、センサ4としてこのようなレーザレーダを想定しているが、センサ4はこれに限るものではない。
演算処理装置5は、図2に示すように、ステップS1において、現在位置として認識して自己位置記憶装置3に記憶している位置で、センサ4を用いてセンシングされるはずの障害物情報(第1の距離データAという)を地図情報記憶装置2に記憶した地図情報に基づいて取得する(図3参照)。さらに、演算処理装置5は、センサ4によってセンシングした結果に基づいて実際の障害物情報(第2の距離データPという)を取得する(図4参照)。
上記に続いて演算処理装置5は、第1の距離データAおよび第2の距離データPのそれぞれについて、データ点を結ぶ線分の角度を求めると共に、得られた角度の出現頻度を求めて第1および第2の角度ヒストグラムF1,F2を形成する(S2、図8(a)(b)参照)。
上記に続いて演算処理装置5は、第1および第2の角度ヒストグラムF1,F2を比較し、その比較結果に基づいて現在認識している自律移動体の回転方向を補正する補正角度θを求める(S3)。
さらに、演算処理装置5は、その補正角度θに基づいて第1の距離データA、第2の距離データPを相互に回転して回転方向を回転補正した新たな第1の距離データおよび新たな第2の距離データを取得する(S4)。この回転は、相対的なものであり、いずれのデータを基準にするかについて自由度があり、一方だけ回転したり、両方回転したりすることができる。そこで、本実施形態では、例えば、第2の距離データPを補正角度θ回転して、新たな第2の距離データBとする(図7参照)。この状態で、第1および第2の距離データA,Bは、互いに回転のない並進移動のみの関係となっている。以下ではこの並進移動の距離が求められる。
上記に続いて演算処理装置5は、第1の距離データAにおけるデータ点と第2の距離データBにおけるデータ点とについてセンサ4による検知方向が最も近いもの同士によりデータ点対を形成する(S5)。例えば、後述の図7におけるデータ点a(i),b(j)や、データ点a(i+1),b(j+1)などがそれぞれデータ点対を形成している。
上記に続いて演算処理装置5は、第1または第2の角度ヒストグラムF1,F2のいずれかにおいて出現頻度の高い角度を抽出すると共にその角度に前記回転補正を施して第1の角度とし、第1の角度の方向に直交する軸である第1の並進軸と、この軸に直交する軸である第2の並進軸とを設定する(S6)。例えば、後述の図7における、第1の並進軸uおよび第2の並進軸vが設定される。
上記の場合、通常は、前記第1の角度ヒストグラムから最も出現頻度の高い角度を抽出する。これは、第1の距離データA、従って第1の角度ヒストグラムF1が、マップマッチングにとってノイズとなる移動する障害物などを含まない地図情報に基づくことによる。これにより、地図情報にない方向でマップマッチングをしてしまうという誤認識の発生を回避でき、従って、複雑な移動環境においても精度良い自己位置認識ができる。
また、上述のステップS6は、ステップS5の後に行うように説明したが、この2つのステップは、互いに処理順序に関する制約はない。そこで、処理の順番を入れ替えて、ステップS6の処理を行った後に、ステップS5の処理を行うようにしてもよい。
上記に続いて演算処理装置5は、第1の並進軸uに関する各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第1の差分ヒストグラムおよび第2の並進軸に関する各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第2の差分ヒストグラムを形成する(S7)。例えば、後述の図8(a)における第1の差分ヒストグラムH1、図8(b)における第2の差分ヒストグラムH2が形成される。
上記に続いて演算処理装置5は、第1の差分ヒストグラムH1におけるピーク値を与える距離差分値、および第2の差分ヒストグラムH2におけるピーク値を与える距離差分値を求め、これらの距離差分値と補正角度θとから並進方向の補正距離を求める(S8)。例えば、後述の図8(a)における第1の補正距離Δu、図8(b)における第2の補正距離Δvが求められる。
上記に続いて演算処理装置5は、上述の並進方向の補正距離Δu,Δvと補正角度θとに基づいて、現在認識している自律移動体の並進方向および回転方向に関する補正を行って自律移動体の自己位置を補正する(S9)。
すなわち、自己位置認識システム1の演算処理装置5は、上記のヒストグラムを用いるマップマッチングによって得られた補正角度θ、第1の補正距離Δu、および第2の補正距離Δvに基づいて、現在認識している自律移動体の回転方向すなわち向き(または姿勢)と現在位置の座標とを補正でき、従って、自己位置認識ができる。向きの補正は補正角度θによって行われ、位置座標の補正は、図3、図5における(Δx,Δy)を、(θ,Δu,Δv)から座標変換によって求めることにより行われる。
なお、演算処理装置5は、自己位置認識システム1の稼働中において、上記のステップS1〜S9を所定の制御周期のもとで繰り返す。これにより、自己位置認識システム1を備えた自律移動体は、自己位置を補正しつつ正しく認識して自律的に移動することができる。
次に、自己位置認識システム1における処理について詳細に説明する。図3は自己位置認識システム1で処理される第1の距離データAを示し、図4は第2の距離データPを示し、図5は第1の距離データAにセンサ4の位置を一致させて第2の距離データPを重ねた状態を示し、図6(a)(b)はそれぞれ第1および第2の距離データに関する角度ヒストグラムを示し、図7はセンサ4の位置を一致させて角度補正した第1および第2の距離データを重ねて示し、図8(a)(b)はそれぞれ第1および第2の差分ヒストグラムを示す。
(第1および第2の距離データ)
図3は、自己位置認識システム1が保持している地図情報の一部を示し、始点終点によって定義された線分に基づく壁W0の位置が示されている。センサ4は、自律移動車両などの自律移動体に備えられて移動する。自律移動体が稼働する2次元領域における位置を定義する座標系として、グローバル座標系(不図示)が定義されており、地図情報は、そのグローバル座標系に基づいて記述される。
通常、自律移動体は複数のセンサ4を備えるが、ここでは、センサ4そのものが自律移動体であり、センサ4の自己位置認識が自律移動体の自己位置認識であるとする。センサ4には、その進行方向前方に向かうy軸と、右方向に向かうx軸とから成り、センサ4と共に移動するxy座標系(ローカル座標系)が定義されている。グローバル座標系に対するxy座標系の向きと位置を確定することが、すなわち自己位置認識である。
センサ4は、前方の水平面内における視野範囲を一定角度、例えば、3度毎に、レーザビームでスキャンして、所定距離範囲内における物体表面位置の距離データを取得する。演算処理装置5が現在位置として認識している位置が、図3に示すセンサ4の位置であるとされ、かつ、この位置において、センサ4を用いてセンシングされるはずの、いわば仮想の測定点が、白丸のデータ点a(第1の距離データA)であるとされている。これらのデータ点aは、2つの壁w0を有する地図情報記憶装置2に記憶された障害物上の点である。xy座標系において、角度をx軸の方向からy軸方向に測るものとする。
また、図3において、破線で示されたセンサ40の位置は、地図情報上における実際のセンサ4の位置である。従って、センサ4が、自己位置を正しく認識する処理は、センサ4とセンサ40の位置および方向のずれを表すΔx,Δy,θを求めることになる。
図4には、センサ4によって実際に測定された2つの壁Wを有する障害物上の測定点が、黒丸のデータ点p(第2の距離データP)として示されている。図4におけるセンサ4の位置は図3にセンサ40の位置として示されており、図3におけるセンサ4の位置は図4にセンサ39の位置として示されている。
(各データの相互関係)
図5は、図4のデータを図3のデータに重ねたものである。なお、図5は、xy座標系が見易さのため、図面上に正置されている。図5において、x軸に対する壁W0,Wを構成する線分の角度がα1,α2,α3、およびφ1,φ2,φ3として示されている。
また、第1の距離データAの測定点a0,anなどと、第2の距離データPの測定点p0,pmなどとは、もし測定点が存在するなら、センサ4から放射状に伸びる線分上に2点ずつ並ぶことになる。
図5に示す状況において、確認前の想定した自己位置に基づいた距離データである第1の距離データAと実測データである第2の距離データPのデータ点の位置が異なっているので、現在の自己位置認識が間違っていることになる。そこで、例えば、第2の距離データPを回転し、さらに並進移動して第1の距離データAに重ねる操作、すなわちマップマッチングにより、正しい自己位置認識が行われる。
また、図5において、センサ40の配置は、実測における第2の距離データPに対するセンサ4の位置関係を、そのまま、第1の距離データAに対するセンサ4の位置関係に焼き直して示したものとなっている。そして、上述したように、センサ4とセンサ40の向きと位置の違い(θ,Δx,Δy)が、自己位置認識のずれを表している。このθ,Δx,Δyなどを求める処理が自己位置認識の処理である。
(角度ヒストグラムの形成)
次に、角度ヒストグラムの形成と補正角度の算出について説明する。図5において、壁W0上の地図情報に基づくデータ点a0,an等は、障害物のモデル化の程度に従って、前記同様に略直線状に並んでいる。壁W上の実測によるデータ点p0,pm等は、壁Wの平面性と距離測定の誤差の支配のもとで略直線状に並んでいる。
そこで、隣接するデータ点間を結ぶ線分の傾き角度を、例えば、データ点a0とその隣のデータ点間の線分は、傾き角度α1という具合に求めて、傾き角度の出現頻度、すなわち度数を求める。すると、第1の距離データAについては、図5(a)に示す第1の角度ヒストグラムF1が得られ、第2の距離データPについては、図5(b)に示す第2の角度ヒストグラムF2が得られる。なお、これらの図において、角度が±πを超える部分については、2π周期の繰り返しにより表示されている。
(補正角度の決定)
上述の角度ヒストグラムF1,F2において、壁W0の各部に応じて角度α1,α2,α3に度数のピークが現れ、壁Wの各部に応じて角度φ1,φ2,φ3に度数のピークが現れる。ところで、各距離データA,Pにおいて、それぞれのデータを構成するデータ点間の相互配置は全体の回転や並進移動に対する不変量(保存量)である。また、第1の距離データAがモデルデータであり、第2の距離データPが実測データであるという違いはあるが、同じ障害物に対するデータである。
これらのことを反映して、各ヒストグラムF1,F2における各ピーク間の配置は、両ヒストグラム間の不変量となっている。すなわち、両ヒストグラムを角度方向にずらして互いに重ね合わすことができる。ヒストグラムを角度方向にずらすことは距離データを回転することに対応し、互いに重ね合わすことは2つの距離データに含まれる直線状のデータ点列を互いに平行な状態にすることに対応する。
上述のことから、ヒストグラムF1,F2を重ね合わせるために必要な移動角度が、自己位置認識のための補正角度そのものであることが分かる。このような補正角度は、両ヒストグラムF1,F2を比較して、例えば、対応するピーク間の差(α1−φ1),(α2−φ2),(α3−φ3)を求めて、それらの平均を求めればよい。
なお、実際の自律移動体の稼働環境では、傾きの異なる複数の平面からなる壁や、曲面を有する壁や、移動障害物などが存在するので、図6(b)に示す第2のヒストグラムF2の波形はノイズを含んだ形状になる。また、図6(a)に示す第1のヒストグラムF1の波形も、通常、なにがしかのノイズを含む。このような2つの波形を最適重ね合わせ状態とする角度の導出は、いわゆる相互相関関数を用いて数値的に行われる。
角度変数をi,jとし、第1および第2のヒストグラムを関数F1(i),F2(i)とすると、相互相関関数はk(j)は、
k(j)=ΣF1(i)×F2(i+j)、
と表される。ここで、Σは、角度変数iについて和を求める記号である。この相互相関関数k(j)のピーク値、通常最大値を与える角度変数jにより補正角度θが決定される。
(距離データの回転)
図7における距離データBは、第2の距離データPをセンサ4の位置を回転中心として上述の補正角度θだけ回転した回転補正により得られた新たな第2の距離データである。
この図において、データ点が引数、いわゆるインデックスを添えて示されている。例えば、センサ4が、3゜置きに例えば、0゜から180゜まで測定することを想定すると、第1の距離データAの場合、61個のデータ点a(0)〜a(60)が生成される。同様に、第2の距離データPの場合、61個のデータ点p(0)〜p(60)、またはb(0)〜b(60)が測定される。
図7において、グループG1に属するデータ点a(0)〜a(n)等とデータ点b(0)〜b(m)等とは、互いに距離δuを隔てて平行に並んでおり、グループG2に属するデータ点a(i1),a(i1+1)等とデータ点b(j1),b(j1+1)等とは、互いに距離δvを隔てて平行に並んでおり、グループG3に属するデータ点a(i2),a(i2+1)等とデータ点b(j2),b(j2+1)等とは、互いに距離δuを隔てて平行に並んでいる。これらのことは、壁W0や壁Wにおいて、その主たる壁面が互いに平行乃至直角に配置されている状況を反映している。
上述の各データ点毎の並進距離δuやδvに基づいて、データ全体の並進距離であるΔuやΔvを精度良く求めることができれば、これらを補正角度θに基づいて座標変換することにより、Δu,Δv,θの関数として、上述のΔx,Δyを求めることができる。そこで、以下では、δu,δvに基づいてΔu,Δvを精度良く求めるための処理を説明する。
(データ点対の形成)
図7に示す状況において、第1の距離データAにおけるデータ点と第2の距離データBにおけるデータ点とについてセンサ4による検知方向が最も近いもの同士によりデータ点対を形成する。すなわち、図7において、データ点対[a(i),b(j)],[a(i+1),b(j+1)],・・,[a(i1),b(j1)],・・,[a(i2),b(j2)],・・等が形成される。
上記の引数、すなわちインデックスの設定方法の前提によると、各データ点対間のインデックスの差は一定である。すなわち、i−j=i1−j1=i2−j2=N、である。この一定置Nは、補正角度θとインデックス毎の角度の増分、例えば上述の3゜を用いて、N=θ/3(端数を四捨五入、または切り捨て)により決定される。
(並進軸の設定)
次に、図7に示すように、上述の角度ヒストグラムF1において出現頻度が最も高い角度である角度α1に対応する方向に直交する軸である第1の並進軸uを設定する。この場合、角度α1は第1の距離データAのデータに属する角度であり、xy座標系のx座標軸に対して設定されている。従って、第1の並進軸uは、角度(α1+π/2)、または(α1−π/2)の方向に設定すればよい。
なお、第1の並進軸uを設定するもとの角度として角度α1を選択したが、第2の距離データPのデータに属する角度、例えば角度φ1を選択することもできる。この場合には、角度φ1に対して、補正角度θの回転を施した後、その角度の方向に第1の並進軸uを設定する。
すなわち、第1の並進軸uを設定する方法をより一般化すると、第1または第2の角度ヒストグラムのいずれかにおいて出現頻度の高い角度を抽出すると共にその角度に回転補正を施して第1の角度とし、その第1の角度の方向に直交する軸として第1の並進軸を設定すればよい、ということになる。通常は、上記のように、角度ヒストグラムF1において出現頻度が最も高い角度である角度α1に基づいて第1の並進軸uを設定する。
上記により第1の並進軸uを設定した後、この第1の並進軸uに直交する並進軸として、第2の並進軸vを設定する。このように直交する2つの並進軸を設定した状態が、図7に示されている。
(差分ヒストグラムの形成)
次に、図8(a)に示すように、第1の並進軸uに関する各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第1の差分ヒストグラムH1を形成する。例えば、データ点b(j)のu座標値ubjと、そのデータ点と対を形成するデータ点a(i)のu座標値uaiとの差分、δu=(ubj−uai)を計算し、その値に基づいて、図8(a)に示すδu軸に設けられた投票ビンに投票する。このような投票を全てのデータ点対について行うと、図8(a)に示すヒストグラムH1が形成される。
同様に、図8(b)に示すように、第2の並進軸vに関する各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第2の差分ヒストグラムH2を形成する。
(並進距離補正値)
差分ヒストグラムH1におけるピークu1は、図7におけるデータグループG1,G3に対応し、ピークu2は、データグループG2に対応する。ここで、欲しいデータは、ピークu1に対応する距離差分値Δuであり、これがu軸方向の並進距離補正値である。
また、差分ヒストグラムH2におけるピークv1は、図7におけるデータグループG2に対応し、ピークv2は、データグループG1,G3に対応する。ここで、欲しいデータは、ピークv1に対応する距離差分値Δvであり、これがv軸方向の並進距離補正値である。
上述の並進距離補正値Δu,Δvは、各差分ヒストグラムH1,H2におけるピーク値から読み取ることができる。また、これらのヒストグラムの曲線をガウス関数などでフィッティングしてその中心値としてΔuやΔvを求めるようにしてもよい。
以上により、Δu,Δv,θが求められたので、自己位置認識システム1は、これらを用いて、一般的な既知の座標変換により、上述のΔx,Δyを求めることができ、現在認識している自律移動体の並進方向および回転方向に関する補正を行って自己位置を正しく認識することができる。
本実施形態の自己位置認識システム1によれば、第1の距離データAと第2の距離データP,Bとの間で互いに関連づけられたデータ点の組であるデータ点対について差分ヒストグラムH1,H2を形成して並進方向の補正距離Δu,Δvを求めるので、平行な壁が、複数、近距離に存在する場合であっても間違った壁にマッチングするおそれを低減できる。すなわち、従来の方法では、並進方向の補正距離を求めるためのヒストグラムを、第1の距離データに関するヒストグラムと第2の距離データに関するヒストグラムのように、それぞれ独立個別に求められていたので、距離データの局所的構造を考慮できなかったが、本発明の方法によればデータ点対を用いることにより、この点が改善されている。
また、差分ヒストグラムH1,H2を用いることにより、精度良く並進方向の補正距離を求めることができ、精度良い自己位置認識を実現できる。また、自己位置認識システム1によると、差分ヒストグラムH1,H2が形成された時点で、そのピーク値により並進方向の補正距離Δu,Δvの情報が得られるので、従来行っていたヒストグラム間の相互相関を計算する必要がなく、計算のための負担が低減される。
(第2の実施形態)
図9(a)(b)は第2の実施形態に係る自己位置認識システムにおける第1および第2の差分ヒストグラムを示す。本実施形態は、上述の第1の実施形態における図8(a)(b)に現れるピークu2やv2を低くする方法に関する。
すなわち、自己位置認識システム1において、差分ヒストグラムH1,H2を作成する際に、例えば、第1の距離データAにおいてセンサ4による検知方向が互いに隣り合うデータ点における注目している並進軸に関する座標値が互いに所定値以上離れている場合には、そのデータ点によって構成されるデータ点対についての差分値を採用しないという制限を設けるものである。
上述の制限を、図7を参照して説明する。例えば、注目している並進軸が並進軸uであるとする。第1の距離データAにおける検知方向が互いに隣り合う2つのデータ点のu軸に関する座標値の差を見た場合、グループG1に属するデータ点等は、他のグループG2,G3に属するデータ点等よりも大きな差を有する。このような差の大小に基づいて、図8(a)に現れるピークu2を低減する。
上述の差の大小を弁別する比較基準として所定値εuを設定すると、グループG2の場合、例えば、|a(i1)−a(i1+1)|>εu、であり、グループG1の場合、例えば、|a(i)−a(i+1)|<εu、である。
従って、データ点対[a(i1),b(j1)],[a(i1+1),b(j1+1)]についての差分値を採用しないこととする。差分ヒストグラムH1の作成時にこのような弁別と取捨選択を行うことにより、グループG2に属するデータ点等からの寄与を排除して、図9(a)に示すように、ピークu2を低くして改善された差分ヒストグラムH1が作成される。
また、同様の方法により、並進軸vに対して所定値εvを設定すると、図9(b)に示すように、ピークv2を低くして改善された差分ヒストグラムH2が作成される。
なお、上述の弁別と取捨選択を行う対象データ点は、第1の距離データAのデータ点に限らず、第2の距離データBのデータ点について行うこともできる。また、所定値εu,εvは、センサ4による空間分解能や、自律移動体の稼動環境などに応じて、適宜決めることができる。
本実施形態の自己位置認識システム1によれば、並進軸u,v方向の補正距離の取得に有効なデータ点対のみを用いて、その情報を反映させた差分ヒストグラムH1,H2を形成することになるので、ノイズの少ない差分ヒストグラムとすることができ、精度と信頼性の高いマッチング、従って精度と信頼性の高い自己位置認識を実現できる。
(第3の実施形態)
図10(a)は第3の実施形態に係る自己位置認識システムにおける第1および第2の距離データを角度補正した状態で重ねて示し、図10(b)は回転前の第2の距離データの例を示し、図11は図10(a)における第1の並進軸に対する第1の差分ヒストグラムを示す。
本実施形態は、自己位置認識処理において、予期せぬ事態が発生したときの事態を安全側に回避する処理に関する。予期せぬ事態とは、例えば、センサ4が実測を行った際に、図10(b)に示すように、第2の距離データPにおいて、地図情報記憶装置2に記憶された地図情報に含まれていない壁Wrを有する障害物が検知された場合などである。
図10(b)の例では、壁Wrが壁Wの一部と平行である。なお、第1の距離データAは、前出の図3に示したものとする。すると、これらの距離データを回転補正して重ねた状態において、図10(a)に示すように、データ点間の並進軸uに関する差分値がδu1となるデータ点のグループG4が現れる。
上述の状況のもとで、並進軸uに関する差分ヒストグラムH1には、図11に示すように、ピークu1に加えて、さらにグループG4に対応するピークu3が現れる。
そこで、本実施形態の自己位置認識システム1においては、差分ヒストグラムH1,H2のいずれかに複数のピークが存在する場合にはその差分ヒストグラムに対応する並進方向の補正を行わないこととしている。上述の場合、u軸方向の補正は行われない。
本実施形態の自己位置認識システム1によれば、並進方向のマッチングにおける間違った位置補正を回避でき、間違った自己位置認識を回避できる。これにより、自律移動体の安全な移動を実現できる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、第2の並進軸vの設定の仕方に関するものである。上述の各実施形態1,2,3においては、第2の並進軸vは、第1の並進軸uに直交する方向に設定されていた。そして、このような設定のもとでは、グループG2のデータ点のように、第1の並進軸uに平行に分布したデータ点に対して、有効に第1の並進軸v方向の補正距離を求めることができる。すなわち、直交するuv座標系は、環境障害物における直交する壁に対して有効である。
本実施形態は、直交しない壁に対しても有効となる一般化した第2の並進軸vの設定について示す。角度ヒストグラムを形成するまでは上述の各実施形態1,2,3と同様なので、第1の実施形態における図6(a)を参照する。
すなわち、本実施形態の自己位置認識システム1は、第1の角度α1を設定するために用いた図6(a)の角度ヒストグラムF1において、出現頻度が高い角度であって抽出した角度α1とは異なる角度、すなわち、後述する理由により角度α2を抽出し、その角度α2に回転補正を施し(後述)、その回転補正された角度の方向に直交する軸として第2の並進軸vを設定する。
上述のα2を選ぶ理由を説明する。角度α3における出現頻度は、角度α2における出現頻度よりも高いが、角度の2πによる周期性を考えると、角度α3は角度α1と同等と考えられるので、次に出現頻度の高い角度α2が選ばれることになる。これを別の面から見ると、「2次元平面における位置を精度良く定めるには、なるべく直交する座標軸系に基づくのが好ましいと考えられるから、角度α1に対して略π/2の角度の隔たりのある角度α2を選択する」と根拠付けできる。
また、上述の第2の並進軸vを設定する際に角度α2に回転補正をすること述べたが、この回転補正は行わないことも有り得る。すなわち、図2における処理フロー(S4)に関して説明したように、補正角度θに基づいて第1の距離データA、第2の距離データPを相互に回転して回転方向を回転補正した新たな第1および第2の距離データを取得する回転は相対的なものであり、いずれのデータを基準にするかについて自由度があり、一方だけ回転したり、両方回転したりすることができる。図7に示すように、第2の距離データPだけが回転補正される場合、角度α2の方向は、角度α1の方向と同様に、回転補正が行われない。
上述のように、本実施形態では、1つの角度ヒストグラムから、出現頻度が高く、角度差がπ/2に近い2つの角度を選択して、これらに基づいて第1および第2の並進軸u,vを設定する。また、採用する角度ヒストグラムは、一般に、第1の距離データA、または第2の距離データPのいずれに関するものでもよい。場合によって、両方の角度ヒストグラムから、個別に角度を1ずつ抽出して用いるようにしてもよい。
本実施形態の自己位置認識システム1によれば、Y字交差点などのように、周辺における直交しない壁の情報を含む第1および第2の距離データであっても、これらのデータを有効活用して並進方向および回転方向に関する補正を行うことができ、周囲環境への依存性をより少なくして精度良い自己位置認識を実現できる。
なお、以上に述べた第1乃至第4の実施形態における自己位置認識システム1の地図情報記憶装置2、自己位置記憶装置3、演算処理装置5は、CPUやメモリや外部記憶装置や表示装置や入力装置などを備えた一般的な構成を備えた電子計算機、および、その上のプロセス又は機能の集合として構成することができる。また、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。また、図2に示したフローチャートにおいて、並列処理が可能な処理は並列に処理を行ってもよく、また処理の順番を替えてもよい。
また、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を矛盾のない範囲で互いに組み合わせた構成(例えば、第3の実施形態において、第4の実施形態を組合せてu軸方向の補正を行う)とすることができ、そのような組合せ可能な構成の実施形態は明記されていなくても当然に本発明に含まれる。
本発明の第1の実施形態に係る自己位置認識システムのブロック構成図。 同上システムにおける自己位置認識処理を説明するフローチャート。 同上システムで処理される第1の距離データの例を示す平面図。 同上システムで処理される第2の距離データの例を示す平面図。 同上第1の距離データにセンサの位置を一致させて同上第2の距離データを重ねて示した平面図。 (a)は同上第1の距離データに関する角度ヒストグラムの図、(b)は同上第2の距離データに関する角度ヒストグラムの図。 同上第1および第2の距離データを角度補正した状態で重ねて示す平面図。 (a)は第1の差分ヒストグラムの図、(b)は第2の差分ヒストグラムの図。 (a)は第2の実施形態に係る自己位置認識システムにおける第1の差分ヒストグラムの図、(b)は同第2の差分ヒストグラムの図。 (a)は第3の実施形態に係る自己位置認識システムにおける第1および第2の距離データを角度補正した状態で重ねて示す平面図、(b)は回転前の第2の距離データの例を示す平面図。 第1の並進軸に対する第1の差分ヒストグラムの図。
符号の説明
1 自己位置認識システム
2 地図情報記憶装置
3 自己位置記憶装置
39,4,40,41 センサ
5 演算処理装置
a,b,p データ点
u 第1の並進軸
v 第2の並進軸
A 第1の距離データ
B,P 第2の距離データ
F1,F2 角度ヒストグラム
H1,H2 差分ヒストグラム
α1 第1の角度
α2 第2の角度
θ 補正角度

Claims (4)

  1. 予め入力された地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、前記地図情報上で認識した自律移動体の自己の位置を記憶する自己位置記憶手段と、自律移動体の自己の周辺に存在する障害物をセンシングするセンサと、前記センサによって得られた障害物情報と前記自己位置記憶手段が現在記憶している自己位置における周辺の前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報とを演算処理して自己位置を補正する演算手段と、を備えた自己位置認識システムにおいて、
    前記演算手段は、
    現在位置として認識している位置で前記センサを用いてセンシングされるはずの前記地図情報に基づく障害物情報を第1の距離データとし、前記センサによってセンシングされた実際の障害物情報を第2の距離データとしてこれらのデータを取得し、
    前記第1および第2の距離データのそれぞれについて、データ点を結ぶ線分の角度を求めると共に、得られた角度の出現頻度を求めて第1および第2の角度ヒストグラムを形成し、
    前記第1および第2の角度ヒストグラムを比較すると共にその比較結果に基づいて現在認識している自律移動体の回転方向を補正する補正角度を求め、その補正角度に基づいて前記第1または第2の距離データを相互に回転して回転方向を回転補正した新たな第1の距離データおよび新たな第2の距離データを取得し、
    前記新たな第1の距離データにおけるデータ点と前記新たな第2の距離データにおけるデータ点とについて前記センサによる検知方向が最も近いもの同士によりデータ点対を形成し、
    前記第1または第2の角度ヒストグラムのいずれかにおいて出現頻度の高い角度を抽出すると共にその角度に前記回転補正を施して第1の角度とし、前記第1の角度の方向に直交する軸である第1の並進軸および前記軸に直交する軸である第2の並進軸を設定し、
    前記第1の並進軸に関する前記各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第1の差分ヒストグラムおよび前記第2の並進軸に関する前記各データ点対の座標値の差分の出現頻度を表す第2の差分ヒストグラムを形成し、
    前記第1の差分ヒストグラムにおけるピーク値を与える距離差分値と、前記第2の差分ヒストグラムにおけるピーク値を与える距離差分値と、前記補正角度とに基づいて、現在認識している自律移動体の並進方向および回転方向に関する補正を行って自己位置を補正することを特徴とする自己位置認識システム。
  2. 前記第1の角度を設定するために用いた角度ヒストグラムにおいて出現頻度が高い角度であって前記抽出した角度とは異なる角度を抽出し、その角度に前記回転補正を施し、その回転補正された角度の方向に直交する軸として前記第2の並進軸を設定することを特徴とする請求項1記載の自己位置認識システム。
  3. 前記差分ヒストグラムを作成する際に、前記新たな第1または第2の距離データのいずれかにおいて前記センサによる検知方向が互いに隣り合うデータ点における注目している並進軸に関する座標値が互いに所定値以上離れている場合には、そのデータ点によって構成されるデータ点対についての差分値を前記差分ヒストグラム作成に採用しないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の自己位置認識システム。
  4. 前記いずれかの差分ヒストグラムに複数のピークが存在する場合にはその差分ヒストグラムに対応する並進方向の補正を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自己位置認識システム。
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