JP2003015739A - 外環境地図、並びに自己位置同定装置および誘導制御装置 - Google Patents

外環境地図、並びに自己位置同定装置および誘導制御装置

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JP2003015739A JP2001200687A JP2001200687A JP2003015739A JP 2003015739 A JP2003015739 A JP 2003015739A JP 2001200687 A JP2001200687 A JP 2001200687A JP 2001200687 A JP2001200687 A JP 2001200687A JP 2003015739 A JP2003015739 A JP 2003015739A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外界センサ情報の変換誤差を低く抑えられ、
メモリ容量を増加させることなく移動体近傍の分解能を
確保できるとともに、走行前にCAD入力が不要で専門
的知識を要さず一般ユ−ザにとっても扱いやすく、さら
に画像間相関演算のデータ計算がきわめて簡単で、画像
処理専用のプロセッサを用いずとも高速に処理すること
ができる外環境地図、並びに自己位置同定装置および誘
導制御装置の提供。 【解決手段】 平面内を移動する移動体101の、該平
面内における周囲外環境物体102との位置関係を、離
散化したデータとしてメモリ上に保持する外環境地図に
おいて、前記データは前記移動体上に固定された点を原
点103とし、所定の間隔に離散化した前記移動体から
の方向データ104と、前記方向における所定の間隔に
離散化した前記周囲外環境物体までの距離データ105
との組からなる移動体の外環境地図。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物内において
搬送等の業務を行う移動体、特に無軌道でかつ外界にラ
ンドマ−ク等の設備を設けない無軌道無人走行台車の外
環境地図、並びに自己位置同定装置および誘導制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無人走行台車などの車輪機構を有
する移動体を走行させるにあたっては、車輪の回転数検
出センサやジャイロセンサなど無人走行台車の内界情報
から現在位置姿勢を推定する方式が一般にとられるが、
この方式は路面と車輪の滑り、あるいはジャイロセンサ
のドリフト等によって位置姿勢の誤差が累積する問題点
がある。これを解決するための移動体の誘導制御方法と
して、磁気テープ、光テープなどの媒体を床面の軌道上
に連続的に貼り付け、移動体はこの媒体を近距離から連
続的にセンシングし、自律走行をさせることが行われて
いた。このような方式では、設定された軌道上しか走行
できないために障害物回避が不可能である。また、複数
台が動作する場合にデッドロックが起き易い、一度敷設
した軌道の変更が困難でフレキシビリティに欠けるとい
う問題点があった。
【0003】これに対して、床に連続的な軌道を設けな
い代わりに、走行経路の近傍に離散的に磁石または光反
射板などのマ−クを設置し、移動体がその近傍を通過し
た際に各マ−クから移動体の位置情報を取得することに
よって、無人走行台車の内界センサによる自己位置情報
を補正し、これに基づき移動体を正しい軌道上に誘導す
る方式がある。この方式は、マ−クの検出できる範囲で
あれば軌道を修正できるため、ある程度の障害物回避や
軌道の変更が可能となる。しかし、走行環境の至るとこ
ろに特別なマ−クを設置しなければならず、コストがか
かるという問題点があった。
【0004】上記問題点を解決するため、動画像を用い
たティーチングプレイバック方式による移動体の誘導制
御方式が提案されている(参考資料:橋場他、“画像情
報を用いた屋内移動ロボットのナビゲ−ション−経路展
開画像による自己位置推定と自律移動−”、第17回日
本ロボット学会学術講演会、pp.227−228,1
999)。この方式は、ティーチング(教示)時にCC
Dカメラなどの画像入力装置から入力された時系列画像
を記憶し、プレイバック(再生)時にはこの記憶された
画像と現在入力されている画像とを比較することによ
り、移動体の自己位置同定を行うものである。この方式
によれば、走行環境にマ−ク設置などの改造は必要無
く、また誘導経路の設定及び変更が容易になるという利
点がある。
【0005】しかしその一方で、CCDカメラの2次元
画像を用いて特徴領域抽出、相関演算などの高度な画像
処理を行わなければならないため、処理量が多く、処理
に時間がかかる、また画像記憶領域も多く必要になると
いう問題点があった。
【0006】この一方で、スキャン式レーザ距離計によ
って得られた方向−距離データを用い、あらかじめ入力
した走行環境のCADデータとの相関演算を行うことで
移動体の自己位置同定を行う方法が特開平7−2817
53号公報に提案されている。以下、簡単に図面を用い
て説明する。
【0007】図18は、従来例で用いている移動体の外
環境地図を示す図である。図18において、1801は
移動体、1802は前記移動体1801がスキャン式レ
ーザ距離計等の外界センサによって検出した、周囲外環
境物体である。従来例において、前記移動体1801に
対する前記周囲外環境物体1802の位置関係を示す外
環境地図は、移動体の中心を座標系の原点1803と
し、前記座標系原点1803からのX軸距離データ18
04と、Y軸距離データ1805とからなる、X−Y座
標系(直交座標系)により構成される。
【0008】図19は、所定の間隔に離散化した、移動
体周囲の外環境地図を示す図である。図において、19
01は座標系の原点であり、移動体中心の位置を表す。
また1902は前記移動体がスキャン式レーザ距離計等
の外界センサによって検出した、周囲外環境物体であ
り、検出した位置データに最も近い離散値を選択して外
環境地図上にプロットされる。
【0009】図20は、前記外環境地図を用いた移動体
の自己位置同定装置の構成を示すブロック図である。図
において、2001は自己位置同定装置である。ジャイ
ロ2002と移動量検出用の車輪回転角度センサ200
3のデータは図示しないセンサ処理信号回路を介して、
ロボットの概略位置を検出するための概略位置検出部2
004に入力される。概略位置検出部2004で得られ
た概略位置はセンサシミュレーション回路2005にお
いて、あらかじめ格納されている走行環境CADデータ
上にプロットされ、CAD上の前記概略位置から見える
と予想される外環境データが求められる。この外環境デ
ータは図19に示されるような移動体の中心を原点とす
る直交座標系で離散化されたデータとして表され、セン
サシミュレーション結果として画像メモリ2006に記
憶される。
【0010】一方、移動体にはスキャン式レーザ距離計
2007、および超音波センサ2008が搭載され、外
環境構造物への方向と距離を取得する。レーザ距離計は
レーザ光を発射してから被測定物に反射して帰ってくる
までの時間を計測することで、被測定物までの距離を測
定するものである。これを水平面内を旋回してスキャン
させ、旋回角度の一定角度ごとに距離を測定することに
より、移動体から見た外環境の方向θと距離rの組が取
得できるようになっている。
【0011】また超音波センサは超音波を発射してから
被測定物に反射して帰ってくるまでの時間を計測するこ
とで、被測定物までの距離を測定するものである。超音
波センサの角度を既知の値に設定することで、設定方向
θと距離rの組が取得できる。
【0012】スキャン式レーザ距離計2007および超
音波センサ2008によって測定された外環境データ
は、座標変換部2009および2010を用いて、移動
体中心を原点とした極座標系(方向−距離座標系)か
ら、図19に示されるような移動体中心を原点とした直
交座標系(XY座標系)に座標変換される。
【0013】座標変換された外環境データはそれぞれ画
像メモリ2011、2012に記憶される。2013は
画素相関部であり、画像メモリ2006から入力される
外環境データと画像メモリ2011、2012から入力
される外環境データとの対応付けを画素間の相関演算あ
るいは特徴点の対応により行い、移動体の位置偏差を算
出する。この位置偏差を位置同定部2014において、
上記概略位置検出回部2004で得られた概略位置に加
えることによって、ロボットの自己位置を決定する。
【0014】従来の相関演算方法について図21に基づ
いて説明する。図21(a)はセンサシミュレーション回
路により推定された外環境のデータであり、直交座標系
で離散化された画素情報として画像メモリ2006に記
憶される。
【0015】一方、図21(b)はプレイバック時にスキ
ャン式レーザ距離計により計測した外環境データであ
り、スキャン式レーザ距離計2007の方向−距離座標
系での出力を座標変換部2009により直交座標系に変
換し、離散化した画素情報として画像メモリ2011に
記憶したものである。画素相関部2013における相関
演算は、例えば図21の(a)及び(b)で同じ位置の画素
毎に画素の黒/白を判別し、一致している場合には1、
一致しない場合には0を加算して全画面内での一致する
画素数を数えることで行う。
【0016】上記のような自己位置同定装置を用いれ
ば、CCDカメラで外環境を撮像した2次元実画像の画
像処理と比べて画素数を少なく抑えることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の移動体の外環境地図においては、スキャン式レーザ
距離計や超音波センサ等では外環境データを移動体の中
心を原点とする極座標系でしか得られないため、直交座
標系で表わされている外環境地図で移動体の自己位置同
定をするためには、極座標系の外環境データを直交座標
系に変換したのちメモリの画素上に離散化する必要があ
り、この際の変換および離散化誤差が大きいという問題
点があった。
【0018】また直交座標系で離散的に外環境情報を保
持する場合、特に移動体の近傍において方向の分解能が
低下し、例えば図12の地図では移動体の最近傍では全
周を4通りの方向にしか判別できない。このため移動体
の障害物回避が精度良く行えないという問題点があっ
た。これを解決するため画素を細かくしようとすると、
必然的に移動体から遠い部分の画素も細かくなるため、
メモリ容量が増大し、画素相関演算や特徴点抽出などの
データ処理にも時間がかかってしまうという問題点があ
った。
【0019】さらに、上記従来の自己位置同定装置にお
いては、センサシミュレーションのためにあらかじめC
ADにより走行環境の正確な地図を作成しなければなら
ず、専門的な知識を要するため導入時に一般ユ−ザにと
って扱いづらいという問題点があった。また画素相関部
において画素データの並進・回転変換が必要になるが、
この計算量が大きくなり、画像処理専用のプロセッサが
必要になるという問題点があった。
【0020】したがって、この発明の目的は、スキャン
式レーザ距離計などの外界センサ情報の変換誤差を低く
抑えられ、メモリ容量を増加させることなく移動体近傍
の分解能すなわち位置同定精度を確保できるとともに、
走行前にCAD入力が不要で専門的知識を要さず一般ユ
−ザにとっても扱いやすく、さらに画像間相関演算のデ
ータ計算がきわめて簡単で、画像処理専用のプロセッサ
を用いずとも高速に処理することができる外環境地図、
並びに自己位置同定装置および誘導制御装置を提供する
ことである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、請求項1記載の移動体の外環境地図は、平面内を移
動する移動体101の、該平面内における周囲外環境物
体102との位置関係を、離散化したデータとしてメモ
リ上に保持する外環境地図において、前記データは前記
移動体上に固定された点を原点103とし、所定の間隔
に離散化した前記移動体からの方向データ104と、前
記方向における所定の間隔に離散化した前記周囲外環境
物体までの距離データ105との組からなることを特徴
とするものである。
【0022】請求項1記載の外環境地図によれば、スキ
ャン式レーザ距離計や超音波センサ等から得られる、移
動体の中心を原点とする極座標系で構成された外環境デ
ータを、直交座標−極座標変換を行うことなく離散化処
理のみで外環境地図上にプロットできるため、変換誤差
を小さく抑えることができる。また、方向−距離座標系
(極座標系)は原点に近づくほど円周方向の位置分解能
が向上するという特性があるため、外環境地図において
全体のメモリ容量を増大させることなく移動体近傍の分
解能を上げることができる。
【0023】請求項2記載の自己位置同定装置は、平面
内を移動する移動体の、該平面内における姿勢角を検出
するジャイロ等の姿勢角検出手段302と、駆動輪の回
転角を計測する回転角検出手段303と、前記姿勢角検
出手段302および回転角検出手段303の出力をもと
に前記移動体の概略位置を推定する概略位置検出部30
4と、前記移動体に対する周囲外環境物体の方向と距離
を取得するレーザ距離計等の方向−距離測定手段305
とを有し、前記概略位置検出部304で算出した位置情
報の誤差を、前記方向−距離測定手段305の情報を用
いて補正する自己位置同定装置において、ティーチング
時に前記概略位置検出部304の出力を記憶する教示位
置記憶部306と、前記方向−距離測定手段305の出
力をティーチング時とプレイバック時において切り替え
る切り替えスイッチ307と、ティーチング時に前記方
向−距離測定手段305から取得した方向−距離データ
列を請求項1に示す前記外環境地図として記憶する外環
境地図記憶部308と、プレイバック時に前記方向−距
離測定手段から得た前記方向−距離データ列を該平面内
の任意の方向に座標変換する座標変換部309と、前記
座標変換部309により変換されたプレイバック時の前
記方向−距離データ列と前記外環境地図記憶部308に
記憶されたティーチング時の前記方向−距離データ列と
の相関演算を行う相関演算部310と、前記相関演算部
の演算結果に基づいてティーチング地点に対する前記移
動体の位置および姿勢の偏差を出力する位置偏差算出部
311と、前記位置偏差算出部311の出力とティーチ
ング地点の座標とを加算することで前記移動体の位置お
よび姿勢を算出する位置加算部312とを有し、前記移
動体の位置および姿勢を出力することを特徴とするもの
である。
【0024】請求項2記載の自己位置同定装置によれ
ば、あらかじめ移動体を目的とする軌道に沿って手動で
動作させる(ティーチング)ことで、外環境の地図を自
動的に記憶させてやることができるので、CADにより
走行環境の正確な地図を作成する必要がなく、専門的な
知識が不要で一般ユ−ザにとって導入し易くすることが
できる。
【0025】請求項3記載の自己位置同定装置の相関演
算部は、前記方向−距離データ列に対し、同一方向の距
離情報の差の絶対値を全方向において平均化した数値を
もって相関値とすることを特徴とするものである。
【0026】請求項3記載の自己位置同定装置の相関演
算部によれば、相関演算を極めて簡単な計算で行うこと
ができ、自己位置同定を画像処理専用のプロセッサを用
いずとも高速に行うことができる。
【0027】請求項4記載の自己位置同定装置の座標変
換部は、前記方向−距離データ列を一度直交座標上の点
列に変換し、並進変換を行った後に再び前記方向−距離
データ列に逆変換することにより並進変換を、また前記
方向−距離データ列の配列を順に入れ替えることにより
回転変換を行うことを特徴とするものである。
【0028】請求項4記載の自己位置同定装置の座標変
換部によれば、方向−距離座標系上において、外環境デ
ータを任意の方向に並進・回転変換することができる。
【0029】請求項5記載の自己位置同定装置におい
て、前記座標変換部は前記外環境地図記憶部に記憶され
たティーチング時の前記方向−距離データ列を該平面内
の任意の方向に座標変換し、前記相関演算部は前記座標
変換部により変換されたティーチング時の前記方向−距
離データ列とプレイバック時に前記方向−距離測定手段
から得た前記方向−距離データ列との相関演算を行うこ
とを特徴とするものである。
【0030】請求項5記載の自己位置同定装置によれ
ば、ティーチング時の方向−距離データを複数の変換量
においてあらかじめ座標転換しておき、その結果を全て
メモリに記憶しておくことで、プレイバック時に座標変
換による計算時間をさらに短縮することができる。
【0031】請求項6記載の自己位置同定装置は、前記
方向−距離測定手段を互いに平行な面内に複数設置し、
面に垂直な方向の位置同定を行うことを特徴とするもの
である。
【0032】請求項6記載の自己位置同定装置によれ
ば、複数のスキャン式レーザ距離計のデータから最も相
関距離の小さい方向−距離データを探索することで、セ
ンサ視野平面に垂直な方向の自己位置同定も行うことが
できる。これにより、同一平面内を移動する移動体だけ
ではなく、3次元空間内を任意に移動する移動体やマニ
ピュレータなどにおいても3次元空間内の自己位置同定
を行うことができる。
【0033】請求項7記載の自己位置同定装置は、前記
座標変換部により変換され、前記相関演算部によって現
在の前記方向−距離データ列と最も相関性があると判断
されたティーチング時の前記方向−距離データ列の、前
記方向−距離測定手段の視野範囲外の部分をプレイバッ
ク時の前記方向−距離データ列に加えることで、前記視
野範囲外の部分を補完する視野外補完部を有することを
特徴とするものである。
【0034】請求項7記載の自己位置同定装置によれ
ば、ティーチング時の外環境地図を用いて現在の外環境
地図のセンサ視野外になっている部分を推定するので、
走行時に視野外の物体を把握することができ、安全性が
向上する。
【0035】請求項8記載の自己位置同定装置におい
て、前記視野外補完部は、前記外環境地図記憶部に記憶
されたティーチング時の前記方向−距離データ列を、前
記概略位置検出部により算出したティーチング時からの
概略移動量に基づき、前記座標変換部において座標変換
し、出力された前記方向−距離測定手段の視野範囲外の
部分をプレイバック時の前記方向−距離データ列に加え
ることで、前記視野範囲外の部分を補完することを特徴
とするものである。
【0036】請求項8記載の自己位置同定装置によれ
ば、ティーチング時の外環境地図を用いて現在の外環境
地図のセンサ視野外になっている部分を推定するので、
走行時に視野外の物体を把握することができ、安全性が
向上する。
【0037】請求項9記載の自己位置同定装置は、予め
入力された建物内のCADデータの情報と、前記概略位
置検出部によって算出された移動体の概略位置から、外
環境地図の推定値を算出する外環境地図推定部を有し、
前記外環境地図推定部から出力される外環境地図の推定
値と、前記座標変換部により変換されたプレイバック時
の外環境測定値とを、前記相関演算部の入力とすること
を特徴とするものである。
【0038】請求項9記載の自己位置同定装置によれ
ば、既に建物内のCADデータが存在する場合におい
て、事前の教示操作を行うことなく移動体を走行させる
ことができる。
【0039】請求項10記載の自己位置同定装置におい
て、前記外環境地図推定部は、建物内CADデータ上に
移動体の前記概略位置をプロットし、前記概略位置から
全方向に直線を引いて建物内CADデータを構成する線
分との交点までの距離を求め、そのうち最短かつ前記方
向−距離測定手段の測定範囲内にある距離をその方向の
外環境地図推定値とすることを特徴とするものである。
【0040】請求項10記載の自己位置同定装置によれ
ば、建物内CADデータとして壁を表す線分情報が与え
られていれば、簡単な計算により外環境地図を推定する
ことができる。
【0041】請求項11記載の誘導制御装置は、請求項
2から6に記載の自己位置同定装置から得たティーチン
グ地点に対するプレイバック時の位置および姿勢の偏差
に基づき、ティーチング地点に一致する方向に移動体を
走行させることを特徴とするものである。
【0042】請求項11記載の誘導制御装置によれば、
走行中の車輪の滑りによる回転数検出センサの誤差やジ
ャイロセンサのドリフト等による位置姿勢推定値の誤差
を補正し、無人走行台車をティーチング点に正確に誘導
停止させることができる。
【0043】請求項12記載の誘導制御装置は、請求項
2から7に記載の自己位置同定装置から得たティーチン
グ地点に対するプレイバック時の位置および姿勢の偏差
に基づき、次のティーチング地点に向けての移動量を補
正することを特徴とするものである。
【0044】請求項12記載の誘導制御装置によれば、
走行中の車輪の滑りによる回転数検出センサの誤差やジ
ャイロセンサのドリフト等による位置姿勢推定値の誤差
を吸収しつつ、途中で停止することなく次のティーチン
グ点の方向に正確に移動することができる。
【0045】請求項13記載の誘導制御装置は、請求項
1に記載の方向−距離データ列からなる外環境地図を用
い、移動体の進行方向を基準線とした、移動体の通過に
必要な通過領域内を探索し、前記通過領域内に周囲外環
境物体が存在する場合には走行を停止することを特徴と
するものである。
【0046】請求項13記載の誘導制御装置によれば、
移動体の進行方向に障害物が存在した場合には事前にこ
れを検知して停止するので、ティーチングおよびプレイ
バック時に外環境と移動体との干渉を回避することがで
き、安全性を確保することができる。
【0047】請求項14記載の誘導制御装置は、請求項
1に記載の方向−距離データ列からなる外環境地図を用
い、移動体の進行方向を基準線とした、移動体の通過に
必要な通過領域内を探索し、前記通過領域内に周囲外環
境物体が存在する場合には、前記通過領域内に前記周囲
外環境物体が存在しなくなるまで前記基準線を単位角度
ずつ旋回させるとともに、上記探索を時計回りおよび反
時計回りに行い、移動体の当初の進行方向に近いほうの
角度を新たな進行方向とすることを特徴とするものであ
る。
【0048】請求項14記載の誘導制御装置によれば、
移動体の進行方向に障害物が存在した場合には、これを
回避するように進行方向を変化させるので、プレイバッ
ク時に外環境と移動体との干渉を回避しながら目標点に
到達することができ、安全性と効率性を両立させること
ができる。
【0049】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態におけ
る移動体の外環境地図について図1、図2に基づいて説
明する。
【0050】図1で101は移動体、102は前記移動
体101がスキャン式レーザ距離計等の外界センサによ
って検出した、周囲外環境物体である。本発明におい
て、前記移動体101に対する前記周囲外環境物体10
2の位置関係を示す外環境地図は、移動体の中心を座標
系の原点103とし、前記座標系原点103からの方向
データ104と、前記方向における周囲外環境物体10
2までの距離データ105とからなる、方向−距離座標
系(極座標系)により構成される。
【0051】所定の間隔に離散化した、移動体周囲の外
環境地図を図2に示す。図において、201は座標系の
原点であり、移動体中心の位置を表す。また202は前
記移動体がスキャン式レーザ距離計等の外界センサによ
って検出した、周囲外環境物体であり、検出した位置デ
ータに最も近い離散値を選択して外環境地図上にプロッ
トされる。本外環境地図は図19に示す従来の直交座標
系の地図と同じ分割数(100)で離散化されているが、
図19に示す従来の直交座標系地図において移動体の最
近傍では全周を4分割しかできないのに対し、本外環境
地図では全周を20分割することができる。
【0052】このように、本実施の形態によれば、方向
−距離座標系(極座標系)を用いることにより、全体の
メモリ容量を増大させることなく移動体近傍の分解能を
上げることができる。
【0053】本発明の第2の実施の形態における自己位
置同定装置について図3に基づいて説明する。図3にお
いて、301は移動体の自己位置同定装置である。ジャ
イロ302と移動量検出用の車輪回転角度センサ303
のデータは図示しないセンサ処理信号回路を介して、ロ
ボットの概略位置を検出するための概略位置検出部30
4に入力される。
【0054】一方、305は移動体に搭載されたスキャ
ン式レーザ距離計であり、外環境構造物への距離を一定
方向ごとに取得し、方向−距離座標系のデータとして出
力する。移動体を導入する際のティーチング(教示)時
には前記概略位置検出部304の出力を教示位置記憶部
306に記憶する。また切り替えスイッチ307によ
り、前記スキャン式レーザ距離計305から得られた前
記方向−距離データを外環境地図記憶部308に記憶す
る。
【0055】プレイバック(再生)時には、切り替えス
イッチ307を切り替えて前記スキャン式レーザ距離計
305から得られた前記方向−距離データを座標変換部
309に出力する。座標変換部309は、前記方向・距
離データを後述する位置偏差算出部311により設定さ
れた並進方向・回転方向の変換量に座標変換して出力す
る。相関演算部310は、外環境地図記憶部308に記
憶した前記方向−距離データと座標変換部309から出
力される座標変換された前記方向−距離データとの相関
演算を行う。
【0056】プレイバック時において、位置偏差算出部
311は、前記概略位置検出部304から出力される移
動体の概略位置が、前記教示位置記憶部306に記憶し
たティーチング時の概略位置の付近まで来たと判断する
と、座標変換部309における座標変換量の設定値を並
進方向・回転方向に一定の刻み幅で変化させながら相関
演算部310の出力を比較し、最も相関値の高い座標変
換量をもってティーチング時に対するプレイバック時の
移動体の位置姿勢偏差として出力する。位置加算部31
2は、前記位置姿勢偏差と、前記教示位置記憶部306
に記憶したティーチング時の概略位置とを加算すること
で、移動体の位置姿勢を決定する。
【0057】本発明の第3の実施の形態における相関演
算方法について図4に基づいて説明する。図4(a)はテ
ィーチング時においてスキャン式レーザ距離計により計
測した外環境データであり、スキャン式レーザ距離計3
05の方向−距離座標系での出力をそのまま離散化して
方向θと距離rtの組として外環境地図記憶部308に
記憶される。これに対し、図4(b)はプレイバック時に
おいて概略位置検出部304により求めた概略位置が教
示位置記憶部306に記憶されたティーチング時の概略
位置に近づいた時点で、スキャン式レーザ距離計により
計測した外環境データである。ティーチング時とプレイ
バック時とでは、車輪の滑り等により若干の位置姿勢の
ズレがあるため、スキャン式レーザ距離計で得られた外
環境の方向θと距離rpの組は、方向θと距離rtの組
と比べて若干ずれたものになる。この時、図4(a)に示
す外環境データと図4(b)に示す外環境データとの相関
距離diffは、各方向での距離の差の絶対値を全方向
で平均した値相関距離diff=(Σ |rt −rp
|)/(θサンプル総数)で簡単に求めることができ
る。この相関距離diffが小さいほど2つの測距デー
タは一致し、すなわちプレイバック時の位置がティーチ
ング位置に近いことを示している。
【0058】本発明の第4の実施の形態における座標変
換方法について図5に基づいて説明する。図5におい
て、スキャン式レーザ距離計で得られた外環境の方向θ
と距離rpの組をX方向にa、Y方向にbだけ並進移動
して方向θ’、距離rp’に変換する式は、θ、rpを
直交座標系に変換して Xp=rp×cosθ Yp=rp×sinθ これにX方向、Y方向の並進変換を行って Xp’=Xp + a=rp×cosθ +a Yp’=Yp + a=rp×sinθ +b 再度方向−距離座標系に逆変換して θ’=atan2(rp×cosθ +a , rp×sin
θ +b ) rp’=sqrt(rp×rp + a×a + b×b + 2
×rp×(a cosθ+b sinθ)) により求められる。また回転変換は、スキャン式レーザ
距離計で得られた外環境の方向θと距離rpの組におい
て、θを順に入れ替えるだけで極めて容易に行うことが
できる。例えば、地図情報の配列rp= map[θ]を
αだけ回転変換してrp’=map’[θ]を求めるに
は、 map’[θ]=map[θ−α] (0<θ−α<360) map’[θ]=map[θ−α+360] (θ−α<0) map’[θ]=map[θ−α−360] (θ−α>36
0) とすればよい。
【0059】本発明における位置同定シ−ケンスについ
て図6に基づいて説明する。導入時にステップS601
において、あらかじめ移動体を目的とする軌道に沿って
手動で動作させる(ティーチング)。この時、教示位置
記憶部306はティーチングした点の概略位置を、外環
境地図記憶部308はティーチングした点の周囲の外環
境地図を記憶する(教示地図)。プレイバック時におい
て概略位置検出部304で得られた移動体の概略位置が
教示位置記憶部306に記憶したティーチング時の概略
位置の付近まで来たと判断すると(ステップS60
2)、ステップS603において切り替えスイッチ30
7が切り替えられ、スキャン式レーザ距離計305から
方向−距離データが取得される。ステップS604では
X、Y方向について、(0,0)を中心とした有限の探索
範囲を設定し、その範囲を有限の刻み幅で分割した変換
量を設定する。例えば探索範囲−100〜100mmを
刻み幅100mmで分割した場合、X、Yの変換量の設
定値は、(−100,−100),(0,−100),(100,
−100),(−100,0),(0,0),(100,0),(−1
00,100),(0,100),(100,100)の9通りが
考えられる。
【0060】S605ではS604で設定された変換量
に基づき並進変換を行う。
【0061】S606では、θ方向について、角度0を
中心とした有限の探索範囲を設定し、その範囲を有限の
刻み幅で分割した変換量を設定する。例えば探索範囲−
180〜180degを刻み幅30degで分割した場
合、θの変換量の設定値は、−150,−120,−9
0,−60,−30,0,30,60,90,120,150,
180の12通りが考えられる。
【0062】S607では、S606で設定された変換
量に基づき回転変換を行う。
【0063】S608では、外環境地図記憶部308に
記憶した方向−距離データと、X、Y、θの変換量設定
値に基づいて座標変換部309において座標変換された
方向−距離データとの相関演算を行う。
【0064】これをS609、S610において全ての
θの変換量の設定値、および全てのX、Yの変換量の設
定値において繰り返して行い、ステップS611におい
て、相関距離が最も小さかった変換量X、Y、θをその
ままティーチング時の位置に対するプレイバック時の位
置姿勢偏差として決定する。さらにステップS612に
おいて、前記位置姿勢偏差を教示位置記憶部306に記
憶したティーチング時の位置姿勢と加算することで、移
動体の自己位置姿勢を決定する。
【0065】この実施の形態によれば、あらかじめ移動
体を目的とする軌道に沿って手動で動作させる(ティー
チング)ことで、外環境の地図を自動的に記憶させてや
ることができるので、CADにより走行環境の正確な地
図を作成する必要がなく、専門的な知識が不要で一般ユ
−ザにとって導入し易い。また相関演算を各方向での距
離の差の平均という極めて簡単な計算で行うことがで
き、自己位置同定を画像処理専用のプロセッサを用いず
とも高速に行うことができる。
【0066】図7は本発明の第5の実施の形態における
自己位置同定装置の構成を示すブロック図である。第1
の実施例では、プレイバック時にスキャン式レーザ距離
計305から得られた方向−距離データを座標変換部3
09において座標変換していたが、これを図7に示すよ
うに、外環境地図記憶部708に記憶されたティーチン
グ時の方向−距離データを座標変換部709によって座
標変換し、これを相関演算部710においてスキャン式
レーザ距離計705から得られた方向−距離データと相
関演算する構成でも構わない。この場合には、相関距離
が最も小さかった変換量X、Y、θの符号を反転した値
がティーチング時の位置に対するプレイバック時の位置
姿勢偏差となる。本実施の形態によれば、ティーチング
時の方向−距離データを複数の変換量においてあらかじ
め座標変換しておき、その結果を全て外環境地図記憶部
708に記憶しておくことで、プレイバック時に座標変
換による計算時間をさらに短縮することができる。
【0067】図8は本発明の第6の実施の形態における
自己位置同定装置を示す図である。図において、801
は移動体上に搭載されたスキャン式レーザ距離計、80
2はスキャン式レーザ距離計801の視野平面、803
はスキャン式レーザ距離計801により検出された外環
境に存在する物体である。図のように垂直方向にスキャ
ン式レーザ距離計を複数個積み重ねて、全ての方向−距
離データとティーチングした方向−距離データとの相関
演算を行う。
【0068】本実施例によれば、複数のスキャン式レー
ザ距離計のデータから最も相関距離の小さい方向−距離
データを探索することで、センサ視野平面に垂直な方向
の自己位置同定も行うことができる。これにより、同一
平面内を移動する移動体だけではなく、3次元空間内を
任意に移動する移動体やマニピュレータなどにおいても
3次元空間内の自己位置同定を行うことができる。
【0069】図9は本発明の第7の実施の形態における
誘導制御装置の動作を示す上面図である。図において、
901、902は外環境の壁面、903は移動体をティ
ーチングした時の位置姿勢、904はプレイバック時に
概略位置検出部によりティーチング地点近傍まで来たと
認識した時の、移動体の実際の位置姿勢である。
【0070】既に説明した自己位置同定装置により、テ
ィーチング地点から(ΔX,ΔY,Δθ)だけ位置姿勢偏差
があると判断した場合、ティーチング地点に誘導するた
めには、符号を反転した(−ΔX,−ΔY,−Δθ)だけ移
動体を動作させる。その位置姿勢で再度自己位置同定を
行い、位置姿勢偏差が許容値を下回るまで同じ動作を繰
り返す。
【0071】本実施の形態によれば、走行中の車輪の滑
りによる回転角検出センサの誤差やジャイロセンサのド
リフト等による位置姿勢推定値の誤差を補正し、無人走
行台車をティーチング地点に正確に誘導停止させること
ができる。
【0072】図10は本発明の第8の実施の形態におけ
る誘導制御装置の動作を示す上面図である。図におい
て、1001、1002は外環境の壁面、1003、1
004は移動体をティーチングした時の位置姿勢、10
05はプレイバック時に概略位置検出部によりティーチ
ング地点1003近傍まで来たと認識した時の移動体の
実際の位置姿勢である。
【0073】既に説明した自己位置同定装置により、テ
ィーチング位置から(ΔX,ΔY,Δθ)だけ位置姿勢偏差
があると判断した場合、ティーチング時の進行方向(X
t,Yt,θt )に対してこの偏差を減算した方向 (X
t−ΔX,Yt−ΔY,θt−Δθ)に移動体を動作さ
せる。本実施の形態によれば、走行中の車輪の滑りによ
る回転数検出センサの誤差やジャイロセンサのドリフト
等による位置姿勢推定値の誤差を吸収しつつ、途中で停
止することなく次のティーチング点の方向に正確に移動
することができる。
【0074】図11は本発明の第9の実施例を示す図で
ある。図において、1101は移動体であり、1102
に示す方向に走行中である。1103は進行方向110
2を基準線(本実施例では中心線)とする、移動体の通
過に必要な仮想の通過領域であり、幅waは移動体の幅
に余裕分を加えた値、長さraは対象物に接近可能な距
離値である。waおよびraは、あらかじめ移動体走行
中の安全性を考慮して設定する。
【0075】移動体は請求項1に記載の方向−距離デー
タ列からなる外環境地図のうち、通過領域1103の範
囲内に外環境物体1104を検出した場合には、当該範
囲内に外環境物体が検出されなくなるまで、その場に停
止して待機する。当該範囲内に外環境物体が検出されな
くなると、再び進行方向1102に沿って走行を始め
る。以上の構成により、移動体の進行方向に障害物が存
在した場合には事前にこれを検知して停止するので、テ
ィーチングおよびプレイバック時に周囲外環境物体と移
動体との干渉を回避することができ、安全性を確保する
ことができる。
【0076】図12は本発明の第10の実施例を示す図
である。図において、1201は移動体であり、120
2に示す方向を走行しようとしているが、このままでは
通過領域1203内に障害物1204が存在する。そこ
で、まず図12(a)に示すように、通過領域1203
内に外環境物体1204が存在しなくなるまで、中心線
1205をプラス方向に単位角度ずつ旋回させる。図に
おいては、角度αにおいて障害物1204が通過領域外
となった。
【0077】さらに、図12(b)に示すように、通過
領域1203内に外環境物体1204が存在しなくなる
まで、中心線1205をマイナス方向に単位角度ずつ旋
回させる。図においては、角度βにおいて障害物120
4が通過領域外となった。ここで角度αとβの絶対値を
比較し、小さいほうを新たな進行方向として決定する。
本実施例では、マイナス側のβのほうが値が小さいの
で、−βを新たな進行方向とする。
【0078】上記の方法を用いて、走行経路上の障害物
を回避して目標点に到達する動作について、図13に基
づいて説明する。
【0079】図13(a)において、1301は移動体
であり、出発点1302から目標点1303に移動しよ
うとしている。既に述べたように最短の進行方向130
4では通過領域1305内に障害物1306が存在する
ため、進行方向を1307に変更して図の1301の位
置まで走行してきた。ここで現在位置から目標点130
3に向けた方向1308を中心線として再び通過領域を
探索する。図では方向1308を中心とした通過領域内
に障害物1306が存在したため、図12に述べた方法
で通過領域の探索を行い、通過領域1305内に障害物
1306が存在しない中心線1309の方向を新たな進
行方向としている。
【0080】以上のようなプロセスを繰り返し、図13
(b)に示す状態では、現在位置から目標点1303に
向けた方向1310を中心線とした通過領域に障害物1
306が存在しないため、目標点1303に向かった方
向を進行方向とし、最終的には目標点1303に到達す
ることができる。以上のように、移動体の進行方向に障
害物が存在した場合には、これを回避するように進行方
向を変化させるので、プレイバック時に外環境物体と移
動体との干渉を回避しながら目標点に到達することがで
き、安全性と効率性を両立させることができる。
【0081】図14(a)は本発明の請求項11の実施
例を示す図であり、本発明の請求項5の実施の形態を示
した図7に新たな要素を追記したものである。図におい
て、ティーチング時に方向−距離測定手段705で計測
した方向−距離データ列は外環境地図記憶部708に記
憶される。プレイバック時には記憶された前記方向−距
離データ列は前記座標変換部709により任意の方向に
座標変換され、前記方向−距離測定手段により取得した
現在の方向−距離データ列との相関演算を相関演算部7
10において行う。
【0082】ここで視野外補完部1401は、最も相関
性があると判断された前記座標変換部709の出力のう
ち、前記方向−距離測定手段705の視野範囲外の部分
を、現在の前記方向−距離データ列に加えることで、視
野範囲外の部分を補完する。補完された前記方向−距離
データ列は自己位置同定装置701の出力として図示し
ない障害物回避装置に送られ、ここで前記方向−距離デ
ータ列による外環境地図に基づいて、移動体周辺の障害
物検出および回避が行われる。図14(a)では以上の
処理の流れを太線で示している。
【0083】本実施例の作用について具体的に図15に
基づいて説明する。図において、方向−距離測定手段7
05の視野はθ=0°から180°までとなっている。
図15(a)は、外環境記憶部708に記憶されたティ
ーチング時の方向−距離データ列であり、図15(b)
は、方向−距離測定手段705によって取得されている
現在の方向−距離データ列である。この例では、移動体
はティーチング時からY軸の正方向に一定量移動してい
る。本発明の手法では、座標変換部は図15(a)に示
すティーチング時の方向−距離データ列を、座標変換部
709において図15(c)に示すように様々な変換量
に座標変換し、相関演算部710において方向−距離測
定手段705の視野の範囲内で、図15(b)に示す現
在の方向−距離データ列との相関演算を行う。例えば図
15(c)が他の変換量と比べて最も相関性があると判
断されると、その変換量により、位置偏差算出部はティ
ーチング時からの位置偏差を算出する。
【0084】ここで、移動体周囲の障害物の検出および
回避に、図15(a)や(b)に示す外環境地図情報を
用いると、視野範囲が狭いため死角が多く、特に後方に
移動する際の走行時の安全性が低下するという問題があ
る。これを解決するため、図15(c)に示す最も相関
性があると判断された座標変換後の方向−距離データ列
のうち、前記方向−距離測定手段705の視野範囲外と
なる部分1501および1502を、図15(b)に示
す現在の方向−距離データ列に加えることで、図15
(d)に示すように、方向−距離測定手段705の視野
範囲外を補完することができる。これにより、後方など
の方向−距離測定手段705の視野外の方向に向けて移
動する場合に、視野外の障害物情報を把握することがで
きるため、安全性が向上する。
【0085】また、図14(b)に本発明の請求項12
の実施例を示す。請求項12に示すように、前記視野外
補完部に使用する視野外の方向−距離データ列は、前記
外環境地図記憶部708に記憶されたティーチング時の
前記方向−距離データ列を、概略位置検出部704によ
り算出したティーチング時からの概略移動量に基づき、
座標変換部709において座標変換したものであっても
よい。
【0086】図14(b)では以上の処理の流れを太線
で示している。これにより、ティーチング時の方向−距
離データ列およびティーチング時からの概略移動量を用
いて現在の方向−距離データ列のセンサ視野外になって
いる部分を推定するので、走行時に視野外の物体を把握
することができ、安全性が向上する。
【0087】図16は本発明の請求項13の実施例を示
す図であり、本発明の請求項2の実施の形態を示した図
3に新たな要素を追記したものである。図において、1
601は建物内のCADデータ情報、1602は外環境
地図推定部である。これまで、CADによる建物内情報
の入力を行わないことを前提としてきたが、建物内のC
ADデータが存在する場合にも本特許は有効である。
【0088】直交座標系により作成された建物内のCA
Dデータ1601が存在する場合、概略位置検出部30
4によって求めた移動体の現在の概略位置を用いて、外
環境地図推定部1602において、現在位置から見える
であろう方向−距離データ列の推定値が算出される。
【0089】前記外環境地図推定部1602から出力さ
れる方向−距離データ列の推定値と、座標変換部309
により変換されたプレイバック時の方向−距離データ列
の測定値とを、相関演算部310の入力とすることで、
本発明の第2の実施の形態と同様に、移動体の位置姿勢
を同定することができる。これにより、既に建物内のC
ADデータが存在する場合において、事前の教示操作を
行うことなく移動体を走行させることができる。
【0090】図17は、本発明の請求項14の実施例を
示す図である。前記外環境地図推定部1602は、直交
座標系により作成された建物内のCADデータ1701
上に、前記概略位置検出部304により算出された移動
体の概略位置1702をプロットする。さらに前記概略
位置1702から、θ=0°から360°までの全周を
所定の間隔に離散化したθの方向に直線1703を引
き、前記直線1703と、前記建物内CADデータ17
01を構成する線分との交点1704、1705、17
06を算出する。これら交点のうち、最短かつ前記方向
−距離測定手段の測定範囲1707内にある交点170
4までの距離を、方向θにおける外環境地図推定値rt
*とする。以上の計算をθ=0°から360°までの全
周にわたり行い、方向−距離データ列の推定値を求め
る。
【0091】以上により、建物内CADデータとして壁
を表す線分情報が与えられていれば、線分の交点を求め
る簡単な計算により、外環境地図を推定することができ
る。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の自己
位置同定装置によれば、スキャン式レーザ距離計や超音
波センサ等から得られる、移動体の中心を原点とする極
座標系で構成された外環境データを、直交座標−極座標
変換を行うことなく離散化処理のみで外環境地図上にプ
ロットできるため、変換誤差を小さく抑えることができ
る。
【0093】また、方向−距離座標系(極座標系)は原
点に近づくほど円周方向の位置分解能が向上するという
特性があるため、外環境地図において全体のメモリ容量
を増大させることなく移動体近傍の分解能を上げること
ができる。
【0094】請求項2記載の自己位置同定装置によれ
ば、あらかじめ移動体を目的とする軌道に沿って手動で
動作させる(ティーチング)ことで、外環境の地図を自
動的に記憶させてやることができるので、CADにより
走行環境の正確な地図を作成する必要がなく、専門的な
知識が不要で一般ユ−ザにとって導入し易くすることが
できる。
【0095】請求項3記載の自己位置同定装置の相関演
算部によれば、相関演算を極めて簡単な計算で行うこと
ができ、自己位置同定を画像処理専用のプロセッサを用
いずとも高速に行うことができる。
【0096】請求項4記載の自己位置同定装置の座標変
換部によれば、方向−距離座標系上において、外環境デ
ータを任意の方向に並進・回転変換することができる。
【0097】請求項5記載の自己位置同定装置によれ
ば、ティーチング時の方向−距離データを複数の変換量
においてあらかじめ座標転換しておき、その結果を全て
メモリに記憶しておくことで、プレイバック時に座標変
換による計算時間をさらに短縮することができる。
【0098】請求項6記載の自己位置同定装置によれ
ば、複数のスキャン式レーザ距離計のデータから最も相
関距離の小さい方向−距離データを探索することで、セ
ンサ視野平面に垂直な方向の自己位置同定も行うことが
できる。これにより、同一平面内を移動する移動体だけ
ではなく、3次元空間内を任意に移動する移動体やマニ
ピュレータなどにおいても3次元空間内の自己位置同定
を行うことができる。
【0099】請求項7記載の誘導制御装置によれば、走
行中の車輪の滑りによる回転数検出センサの誤差やジャ
イロセンサのドリフト等による位置姿勢推定値の誤差を
補正し、無人走行台車をティーチング点に正確に誘導停
止させることができる。
【0100】請求項8記載の誘導制御装置によれば、走
行中の車輪の滑りによる回転数検出センサの誤差やジャ
イロセンサのドリフト等による位置姿勢推定値の誤差を
吸収しつつ、途中で停止することなく次のティーチング
点の方向に正確に移動することができる。
【0101】請求項9記載の誘導制御装置によれば、移
動体の進行方向に障害物が存在した場合には事前にこれ
を検知して停止するので、ティーチングおよびプレイバ
ック時に外環境と移動体との干渉を回避することがで
き、安全性を確保することができる。
【0102】請求項10記載の誘導制御装置によれば、
移動体の進行方向に障害物が存在した場合には、これを
回避するように進行方向を変化させるので、プレイバッ
ク時に外環境と移動体との干渉を回避しながら目標点に
到達することができ、安全性と効率性を両立させること
ができる。
【0103】請求項11記載の自己位置同定装置によれ
ば、ティーチング時の外環境地図を用いて現在の外環境
地図のセンサ視野外になっている部分を推定するので、
走行時に視野外の物体を把握することができ、安全性が
向上する。
【0104】請求項12記載の自己位置同定装置によれ
ば、ティーチング時の外環境地図を用いて現在の外環境
地図のセンサ視野外になっている部分を推定するので、
走行時に視野外の物体を把握することができ、安全性が
向上する。
【0105】請求項13記載の自己位置同定装置によれ
ば、既に建物内のCADデータが存在する場合におい
て、事前の教示操作を行うことなく移動体を走行させる
ことができる。
【0106】請求項14記載の自己位置同定装置によれ
ば、建物内CADデータとして壁を表す線分情報が与え
られていれば、簡単な計算により外環境地図を推定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における移動体の外
環境地図を示す図
【図2】 本発明の第1の実施の形態における移動体の
離散化した外環境地図を示す図
【図3】 本発明の第2の実施の形態における自己位置
同定装置を示すブロック図
【図4】本発明の第3の実施の形態における相関演算方
法を示す図
【図5】本発明の第4の実施の形態における座標変換方
法を示す図
【図6】本発明における位置同定シ−ケンスを示すフロ
−図
【図7】本発明の第5の実施の形態における自己位置同
定装置を示すブロック図
【図8】本発明の第6の実施の形態における自己位置同
定装置を示す図
【図9】本発明の第7の実施の形態における誘導制御装
置の動作を示す図
【図10】本発明の第8の実施の形態における誘導制御
装置の動作を示す図
【図11】本発明の第9の実施の形態における誘導制御
装置の動作を示す図
【図12】本発明の第10の実施の形態における誘導制
御装置の原理を示す図
【図13】本発明の第10の実施の形態における誘導制
御装置の動作を示す図
【図14】本発明の請求項11および12の実施例を示
す図
【図15】本発明の請求項11の実施例による作用を示
す図
【図16】本発明の請求項13の実施例を示す図
【図17】本発明の請求項14の実施例を示す図
【図18】従来の移動体の外環境地図を示す図
【図19】従来の移動体の離散化した外環境地図を示す
【図20】従来の移動体の自己位置同定装置を示すブロ
ック図
【図21】従来の相関演算方法を示す図
【符号の説明】
101:移動体 102:周囲外環境物体 103:原
点 104:方向データ105:距離データ 302:
姿勢角検出手段 303:回転角検出手段 304:概
略位置検出部 305:方向−距離測定手段 306:
教示位置記憶部307:切り替えスイッチ 308:外
環境地図記憶部 309:座標変換部310:相関演算
部 311:位置偏差算出部 312:位置加算部 7
04:概略位置検出部 705:方向−距離測定手段
708:外環境地図記憶部 709:座標変換部 71
0:相関演算部 1401:視野外補完部 1601:
CADデータ 1602:外環境地図推定部 180
3:座標形の原点 1802:周囲外環境物体 19
01:座標形の原点 1901:周囲外環境物体 20
01:自己位置同定装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/60 G06T 7/60 150P 5L096 11/60 300 11/60 300 G09B 29/00 G09B 29/00 Z Fターム(参考) 2C032 HB05 HB11 HD16 HD21 2F069 AA03 AA06 AA17 AA74 AA83 AA93 BB40 DD12 DD15 DD19 DD25 EE23 GG01 GG04 GG06 GG07 GG59 GG65 GG72 HH09 JJ07 KK10 MM32 MM34 NN00 NN13 NN21 5B050 AA03 BA17 EA05 EA07 EA12 EA13 5B057 AA06 CA12 CA17 CB12 CB17 CC04 CD03 CD18 CH01 DA07 DB02 DC07 DC08 DC34 5H301 AA02 BB05 BB14 DD02 GG08 GG12 GG17 5L096 BA05 DA02 EA28 FA10 FA13 FA34 FA66 FA67 FA69 KA04 KA15

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面内を移動する移動体101の、該平面
    内における周囲外環境物体102との位置関係を、離散
    化したデータとしてメモリ上に保持する外環境地図にお
    いて、前記データは前記移動体上に固定された点を原点
    103とし、所定の間隔に離散化した前記移動体からの
    方向データ104と、前記方向における所定の間隔に離
    散化した前記周囲外環境物体までの距離データ105と
    の組からなることを特徴とする外環境地図。
  2. 【請求項2】平面内を移動する移動体の、該平面内にお
    ける姿勢角を検出する姿勢角検出手段302と、駆動輪
    の回転角を計測する回転角検出手段303と、前記姿勢
    角検出手段302および回転角検出手段303の出力を
    もとに前記移動体の概略位置を推定する概略位置検出部
    304と、前記移動体に対する周囲外環境物体の方向と
    距離を取得する方向−距離測定手段305とを有し、前
    記概略位置検出部304で算出した位置情報の誤差を、
    前記方向−距離測定手段305の情報を用いて補正する
    自己位置同定装置において、ティーチング時に前記概略
    位置検出部304の出力を記憶する教示位置記憶部30
    6と、前記方向−距離測定手段305の出力をティーチ
    ング時とプレイバック時において切り替え、ティーチン
    グ時に前記方向−距離測定手段305から取得した方向
    −距離データ列からなる外環境地図として記憶する外環
    境地図記憶部308と、プレイバック時に前記方向−距
    離測定手段305から得た前記方向−距離データ列を該
    平面内の任意の方向に座標変換する座標変換部309
    と、前記座標変換部309により変換されたプレイバッ
    ク時の前記方向−距離データ列と前記外環境地図記憶部
    308に記憶されたティーチング時の前記方向−距離デ
    ータ列との相関演算を行う相関演算部310と、前記相
    関演算部の演算結果に基づいてティーチング地点に対す
    る前記移動体の位置および姿勢の偏差を出力する位置偏
    差算出部311と、前記位置偏差算出部311の出力と
    ティーチング地点の座標とを加算することで前記移動体
    の位置および姿勢を算出する位置加算部312とを有
    し、前記移動体の位置および姿勢を出力することを特徴
    とする自己位置同定装置。
  3. 【請求項3】前記相関演算部は、前記方向−距離データ
    列に対し、同一方向の距離情報の差の絶対値を全方向に
    おいて平均化した数値をもって相関値とすることを特徴
    とする、請求項2に記載の自己位置同定装置。
  4. 【請求項4】前記座標変換部は、前記方向−距離データ
    列を一度直交座標上の点列に変換し、並進変換を行った
    後に再び前記方向−距離データ列に逆変換することによ
    り並進変換を、また前記方向−距離データ列の配列を順
    に入れ替えることにより回転変換を行うことを特徴とす
    る、請求項2または3に記載の自己位置同定装置。
  5. 【請求項5】前記座標変換部は前記外環境地図記憶部に
    記憶されたティーチング時の前記方向−距離データ列を
    該平面内の任意の方向に座標変換し、前記相関演算部は
    前記座標変換部により変換されたティーチング時の前記
    方向−距離データ列とプレイバック時に前記方向−距離
    測定手段から得た前記方向−距離データ列との相関演算
    を行うことを特徴とする、請求項2から4のいずれか1
    項に記載の自己位置同定装置。
  6. 【請求項6】前記方向−距離測定手段を互いに平行な面
    内に複数設置し、面に垂直な方向の位置同定を行うこと
    を特徴とする、請求項2から5のいずれか1項に記載の
    自己位置同定装置。
  7. 【請求項7】前記座標変換部により変換され、前記相関
    演算部によって現在の前記方向−距離データ列と最も相
    関性があると判断されたティーチング時の前記方向−距
    離データ列の、前記方向−距離測定手段の視野範囲外の
    部分をプレイバック時の前記方向−距離データ列に加え
    ることで、前記視野範囲外の部分を補完する視野外補完
    部を有することを特徴とする、請求項2から6のいずれ
    か1項に記載の自己位置同定装置。
  8. 【請求項8】前記視野外補完部は、前記外環境地図記憶
    部に記憶されたティーチング時の前記方向−距離データ
    列を、前記概略位置検出部により算出したティーチング
    時からの概略移動量に基づき、前記座標変換部において
    座標変換し、出力された前記方向−距離測定手段の視野
    範囲外の部分をプレイバック時の前記方向−距離データ
    列に加えることで、前記視野範囲外の部分を補完するこ
    とを特徴とする、請求項2から7のいずれか1項に記載
    の自己位置同定装置。
  9. 【請求項9】予め入力された建物内のCADデータの情
    報と、前記概略位置検出部304によって算出された移
    動体の概略位置から、外環境地図の推定値を算出する外
    環境地図推定部を有し、前記外環境地図推定部から出力
    される外環境地図の推定値と、前記座標変換部により変
    換されたプレイバック時の外環境測定値とを、前記相関
    演算部の入力とすることを特徴とする、請求項2から8
    のいずれか1項に記載の自己位置同定装置。
  10. 【請求項10】前記外環境地図推定部は、建物内CAD
    データ上に移動体の前記概略位置をプロットし、前記概
    略位置から全方向に直線を引いて建物内CADデータを
    構成する線分との交点までの距離を求め、そのうち最短
    かつ前記方向−距離測定手段の測定範囲内にある距離を
    その方向の外環境地図推定値とすることを特徴とする、
    請求項2から9のいずれか1項に記載の自己位置同定装
    置。
  11. 【請求項11】請求項2から6のいずれか1項に記載の
    自己位置同定装置から得たティーチング地点に対するプ
    レイバック時の位置および姿勢の偏差に基づき、ティー
    チング地点に一致する方向に移動体を走行させることを
    特徴とする誘導制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項2から6のいずれか1項に記載
    の自己位置同定装置から得たティーチング地点に対する
    プレイバック時の位置および姿勢の偏差に基づき、次の
    ティーチング地点に向けての移動量を補正することを特
    徴とする、請求項7に記載の誘導制御装置。
  13. 【請求項13】請求項1に記載の方向−距離データ列か
    らなる外環境地図を用い、移動体の進行方向を基準線と
    した、移動体の通過に必要な通過領域内を探索し、前記
    通過領域内に周囲外環境物体が存在する場合には走行を
    停止することを特徴とする誘導制御装置。
  14. 【請求項14】請求項1に記載の方向−距離データ列か
    らなる外環境地図を用い、移動体の進行方向を基準線と
    した、移動体の通過に必要な通過領域内を探索し、前記
    通過領域内に周囲外環境物体が存在する場合には、前記
    通過領域内に前記周囲外環境物体が存在しなくなるまで
    前記基準線を単位角度ずつ旋回させるとともに、上記探
    索を時計回りおよび反時計回りに行い、移動体の当初の
    進行方向に近いほうの角度を新たな進行方向とすること
    を特徴とする誘導制御装置。
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