JP5032923B2 - ハニカム構造体用載置台、及び、ハニカム構造体の検査装置 - Google Patents
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Description
そこで、排ガス中のパティキュレートを捕集して、排ガスを浄化するフィルタとして多孔質セラミックからなるハニカム構造体を用いたハニカムフィルタが種々提案されている。
また、ハニカム構造体に所定の機能を発揮させるべく、その内部に欠陥を内包していないかを検査する必要もあり、この検査の際にもハニカム構造体は検査装置に設けられた台に載置される。
また、製造したハニカム構造体の欠陥を検査する装置としては、例えば、伝播した音響信号の情報を利用する装置(例えば、特許文献2参照)等が提案されており、特許文献2には、欠陥を検査する際にハニカム構造体が載置される台である回転テーブルが開示されている。
図13は、ハニカム構造体が平板形状の台に載置される様子を模式的に表した断面図である。
ハニカム構造体は脆性材料であるセラミックからなるために、その端面外周130aが台201の上面202aと一点で接触すると、接触の際の衝撃により端面外周130aに欠けやクラック等が発生することがあり、欠けやクラック等が発生したハニカム構造体は不良品となってしまうという問題があった。
上記ハニカム構造体が上記載置部材に先がけて載置される予備載置面を有する予備載置部材と、
上記予備載置部材を上記載置部材に対して相対的に上下動させる昇降機構とを備え、
上記予備載置面は、上記構造体載置面と平行であり、
上記予備載置面と上記ハニカム構造体の端面とを重ね合わせた場合、上記予備載置面の形状は、外周全体が上記ハニカム構造体の端面の外周より内側に存在しうるような形状であることを特徴とする。
さらに、上記昇降機構が上記予備載置面を少なくとも上記構造体載置面まで下降させることにより上記ハニカム構造体を上記構造体載置面に載置し、
上記予備載置面が、上記ハニカム構造体を支持しない状態で、上記昇降機構により少なくとも上記構造体載置面より上方に位置する状態まで再び上昇することが望ましい。
また、本発明のハニカム構造体用載置台においては、上記予備載置面がドーナツ形状であり、上記予備載置面の中央部にも上記構造体載置面が配置されることが望ましい。
上記脚部と上記昇降機構とが連動することにより、上記予備載置部材が上下動することが望ましい。
上記ハニカム構造体が上記載置部材に先がけて載置される予備載置面を有する予備載置部材と、
上記予備載置部材を上記載置部材に対して相対的に上下動させる昇降機構と、
上記載置部材に載置された上記ハニカム構造体の外部形状及び内部形状のうち、少なくとも一方を検査する検査手段とを備え、
上記予備載置面は、上記構造体載置面と平行であり、
上記予備載置面と上記ハニカム構造体の端面とを重ね合わせた場合、上記予備載置面の形状は、外周全体が上記ハニカム構造体の端面の外周より内側に存在しうるような形状であることを特徴とする。
さらに、上記昇降機構が上記予備載置面を少なくとも上記構造体載置面まで下降させることにより上記ハニカム構造体を上記構造体載置面に載置し、
上記昇降機構が上記ハニカム構造体を支持しない状態の予備載置面を、少なくとも上記構造体載置面より上方に位置する状態まで再び上昇させることが望ましい。
また、本発明のハニカム構造体の検査装置においては、上記予備載置面がドーナツ形状であり、
上記予備載置面の中央部にも上記構造体載置面が配置されることが望ましい。
上記脚部と上記昇降機構とが連動することにより、上記予備載置部材が上下動することが望ましい。
上記外部形状は、上記ハニカム構造体の長手方向の長さ、最大径、真円度、直角度、平行度及び位置度のうち、少なくとも1つであることが望ましい。
また、上記予備載置面は上記構造体載置面と平行な平面である。そのため、上記予備載置面と上記構造体載置面の高さを合わせることにより、ハニカム構造体の端面外周に強い衝撃を加えることなくハニカム構造体の端面外周を上記構造体載置面に接触させることができる。
また、上記構造体載置面はハニカム構造体の端面の外周全体と接するような形状であるため、上記ハニカム構造体を上記構造体載置面上に安定に載置することができる。
従って、本発明のハニカム構造体用載置台によると、ハニカム構造体をその端面外周に欠けやクラック等を発生させることなく構造体載置面上に安定に載置することができる。
従って、本発明のハニカム構造体の検査装置によると、ハニカム構造体の端面外周に欠けやクラック等を発生させることなく、ハニカム構造体の形状検査を行うことができる。
上記ハニカム構造体が上記載置部材に先がけて載置される予備載置面を有する予備載置部材と、
上記予備載置部材を上記載置部材に対して相対的に上下動させる昇降機構とを備え、
上記予備載置面は、上記構造体載置面と平行であり、
上記予備載置面と上記ハニカム構造体の端面とを重ね合わせた場合、上記予備載置面の形状は、外周全体が上記ハニカム構造体の端面の外周より内側に存在しうるような形状であることを特徴とする。
なお、本明細書において、ハニカム成形体、ハニカム焼成体及びハニカム構造体のいずれの形態においても、それぞれの外形状をなす面のうち、セルが露出している面を端面といい、端面以外の面を側面という。
次に、この状態にある予備載置面1303aでハニカム構造体130を支持する(図1(a)参照)。このとき、予備載置面1303a全体がハニカム構造体130の端面の外周より内側に存在するように、ハニカム構造体130を予備載置面1303aで支持する。ハニカム構造体130をこのように支持することにより、ハニカム構造体の端面外周130aが予備載置面1303aに接触することがなく、ハニカム構造体の端面外周に欠けやクラック等が発生することを回避することができる。
なお、ハニカム構造体用載置台1301では、予備載置面1303aがドーナツ形状であるため、予備載置面1303aはハニカム構造体130の端面の中心付近を支持していない。
即ち、構造体載置面1302aより上方に位置した予備載置面1303aが、構造体載置面1302aより下方に位置するように、予備載置部材1303を下降させる。
このように予備載置面1303aを下降させることにより、ハニカム構造体130が載置部材1302の構造体載置面1302a上に載置されることとなる。
なお、予備載置面1303aの下降は、予備載置面1303aが構造体載置面1302aと同一平面をなす位置まで行っても良い。
その結果、ハニカム構造体130の端面外周130aに強い衝撃が加わることがなく、端面外周130aに欠けやクラック等が発生することなくハニカム構造体130は構造体載置面1302a上に安定して載置されることとなる(図1(b)参照)。
そのため、ハニカム構造体130の端面外周130aには強い衝撃が加わることがなく、ハニカム構造体130はその端面外周130aに欠けやクラックが発生することなく安定的に構造体載置面2302a上に載置されることとなる。
図3(a)は、本発明のハニカム構造体用載置台の一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、(a)に示したハニカム構造体用載置台のB−B線断面図である。なお、図3(a)、(b)には、予備載置面が構造体載置面より上方に位置する状態を示す。
図4は、図3(a)及び図3(b)に示したハニカム構造体用載置台を構成する載置部材を示す斜視図であり、図5は、図3(a)及び図3(b)に示したハニカム構造体用載置台を構成する予備載置部材及び昇降機構を示す斜視図である。
なお、図3(a)には、ハニカム構造体を2点鎖線で示し、ここでは、図11に示したハニカム構造体130を載置する場合を例に、ハニカム構造体用載置台について説明する。
また、予備載置部材303と昇降機構とは、脚部304を介して連結されている。
そして、載置部材302の上面のうち、予備載置部材用溝部310及び脚部用溝部311以外の部分が、ハニカム構造体を載置した際にハニカム構造体の端面に接しうる部分である。この部分からなる平面を含んで載置部材302上面の外周で囲まれてなる平面を構造体載置面302aという。
また、予備載置部材用溝部310の深さは、予備載置部材303が最下点まで下降した際に、予備載置面303aと構造体載置面302aとが同一平面となるように予備載置部材303の厚さと同一の大きさである。
また、脚部用溝部311の深さは、脚部304が最下点まで下降した際に予備載置面303aが構造体載置面302aと同一平面となるように、予備載置部材303と脚部304との合計厚さと同一の大きさである。
また、脚部用溝部311の底面には、貫通孔312が設けられており、この貫通孔312には、シャフト305(図3(a)、(b)及び図5参照)が上下動可能に挿通されている。
そして、予備載置部材303の上面からなる平面を予備載置面303aという。
予備載置面303aの形状は、ハニカム構造体130の端面と重ね合わせると、その外周全体がハニカム構造体130の端面の外周より内側に存在しうるような形状である。
そのため、ハニカム構造体130の端面外周130aが接触することなく、ハニカム構造体130の端面の外周より内側に予備載置面303a全体が位置するようにしてハニカム構造体130を支持することができる。
そのため、予備載置面303aでハニカム構造体を支持し、予備載置面303aを下降させてハニカム構造体を構造体載置面302a上に載置する際に、ハニカム構造体130の端面外周130a(図3(a)及び図3(b)参照)に強い衝撃が加わることがなく、ハニカム構造体130の端面外周130aに欠けやクラック等が発生することを防止することができる。
このように、ハニカム構造体用載置台では、予備載置部材303と上記昇降機構とが脚部を介して、連結されている。そして、エアシリンダ309を駆動させることでロッド308を上下動させ、その上下動がシリンダプレート307を伝わって金属プレート306を上下動させる。その結果、予備載置部材303を上下動させることができる。
脚部304は、予備載置部材303の下部に固定され、シャフト305の上下動を予備載置部材303に伝えるための部材である。
脚部304の上面は予備載置部材303の上面より常に下方に位置し、予備載置面303a上でハニカム構造体130を支持する際に、ハニカム構造体130の端面と接触しないように構成されている。
また、脚部304は予備載置面303aの重心を中心とした放射状方向に、かつ、等間隔で計5本取り付けられており、隣り合う2本の脚部304のそれぞれの重心と予備載置面303aの重心とを結ぶ2本の線分のなす角は72°となるように構成されている。
また、シャフト305は、貫通孔312に挿通されており、載置部材302の表裏間で上下動を伝える。
また、金属プレート306はその中心部が正方形状にくり抜かれた角環形状であり、くり抜かれた部分306aを介して載置部材302の柱部313aが金属プレートを貫通することとなる。また、くり抜かれた部分306aの大きさは、その壁面が柱部313aの側面と接触しない大きさであり、そのため金属プレート306は載置部材302の柱部313aと干渉することなく上下動する。
図6(a)は、図3(a)及び図3(b)に示したハニカム構造体載置台において、予備載置面が下降した状態を模式的に示す斜視図であり、図6(b)は、(a)に示したハニカム構造体用載置台のC−C線断面図である。なお、図6に示したハニカム構造体用載置台は、図3(a)及び図3(b)に示したハニカム構造体用載置台と同一のハニカム構造体用載置台である。
そして、図3(a)及び図3(b)には、予備載置面が上昇した状態を示し、図6(a)及び図6(b)には、予備載置面が下降した状態を示す。
次に、この状態にある予備載置面303aでハニカム構造体130を支持する(図3(a)、(b)参照)。このとき、予備載置面303a全体がハニカム構造体130の端面の外周より内側に存在するように、ハニカム構造体130を予備載置面303aで支持する。このように支持することにより、ハニカム構造体の端面外周130aが、予備載置面303aに接触することがなく、ハニカム構造体の端面外周に欠けやクラック等が発生することを回避することができる。
即ち、構造体載置面302aより上方に位置した予備載置面303aが、構造体載置面302aと同一平面をなすように、予備載置部材303を昇降機構により下降させる。
ここで、予備載置面303aをハニカム構造体130を支持した状態で上記のように下降させることにより、ハニカム構造体130が載置部材302の構造体載置面302a上に載置されることとなる。
そのため、ハニカム構造体130が構造体載置面302a上に安定して載置されることとなる(図6(a)、(b)参照)。
従って、ハニカム構造体130の端面外周130aに強い衝撃が加わることがなく、ハニカム構造体は、その端面外周に欠けやクラック等が発生することなく構造体載置面302a上に載置されることとなる。
その後、ハニカム構造体130をハニカム構造体用載置台301から持ち上げる等して、別の場所に移動させる。
さらに、上記昇降機構が上記予備載置面を少なくとも上記構造体載置面まで下降させることにより上記ハニカム構造体を上記構造体載置面に載置し、
上記予備載置面が、上記ハニカム構造体を支持しない状態で、上記昇降機構により少なくとも上記構造体載置面より上方に位置する状態まで再び上昇することが望ましい。
この場合、ハニカム構造体130を載置部材302に載置した際に、ハニカム構造体130の端面と予備載置面303aとは非接触となるが、ハニカム構造体130の端面は、ハニカム構造体の端面の外周全体と接する構造体載置面302aに接しているため、構造体載置面302a上にハニカム構造体130を安定に載置することができる。
このような構成のハニカム構造体用載置台でも、ハニカム構造体130の端面外周130aに欠けやクラック等を発生させることなく、ハニカム構造体130を載置することができる。
このようなハニカム構造体用載置台について、図7(a)、(b)及び図8(a)、(b)を参照しながら説明する。
なお、図7(a)、(b)には、予備載置面が構造体載置面より上方に位置する状態を示し、図8(a)、(b)には、予備載置面が構造体載置面と同一平面をなす状態を示す。
ここで、載置部材332は、図3(a)、(b)に示したハニカム構造体用載置台301が備える載置部材302と同様の構成を有しており、予備載置部材333は、ハニカム構造体用載置台301が備える予備載置部材303と同様の構成を有している。そのため、ここでは、載置部材332及び予備載置部材333の詳細な説明は省略する。
具体的には、予備載置部材333の下部には角柱形状の脚部334の一端がその上面で固定されており、さらに、脚部334の他端近傍に固定脚335の一端が固定されている。従って、予備載置部材333は、固定脚335及び脚部334により、所定の高さに維持された状態で設置されていることとなる。
そして、金属プレート336の底面にはシリンダプレート337及びロッド338を通じてエアシリンダ339が取り付けられている。
なお、シリンダプレート337、ロッド338、及び、エアシリンダ339の構成は、図3(a)、(b)に示したハニカム構造体用載置台301と同様である。また、金属プレート336は、ハニカム構造体用載置台301が備える金属プレートとは異なり、その中央部がくり抜かれていないが、固定脚335が貫通するための貫通孔が所定の箇所に形成されている。
従って、ハニカム構造体用載置台331は、載置部材332を上下動させる昇降機構を備えており、金属プレート336、シリンダプレート337、ロッド338及びエアシリンダ339が昇降機構として機能することとなる。
ハニカム構造体用載置台331にハニカム構造体を載置する際には、まず、エアシリンダ339を駆動させて、構造体載置面332aが予備載置面333aより下方に位置した状態(図7(a)、(b)参照)とする。
次に、この状態にある予備載置面333aでハニカム構造体を支持する。このとき、ハニカム構造体の端面の外周より内側に予備載置面333a全体が位置するようにハニカム構造体を支持する。
即ち、予備載置面333aより下方に位置した構造体載置面332aが、予備載置面333aと同一平面をなすように、載置部材332を昇降機構により上昇させる。
ここで、予備載置面333aでハニカム構造体を支持しつつ、構造体載置面332aが予備載置面333aと同一平面をなす位置まで、載置部材332を上昇させることにより、ハニカム構造体が構造体載置面332a上に載置されることとなる。
この際、予備載置面333aと構造体載置面332aとは平行な平面であり、かつ、構造体載置面332aがハニカム構造体の端面の外周全体と接する形状であるために、ハニカム構造体は、その端面外周に欠けやクラック等が発生することなく、載置部材332上に安定して載置されることとなる。
このようなハニカム構造体用載置台331もまた、本発明のハニカム構造体用載置台の一実施形態である。
これらが相似形であると、ハニカム構造体を予備載置面で支持する際に、ハニカム構造体の端面外周が上記予備載置面に接触しない位置で、上記ハニカム構造体を支持することが容易だからである。
また、これらが相似形であると、より安定に予備載置面でハニカム構造体を支持することができるからである。
上述したとおり予備載置面の外周形状がハニカム構造体の端面と相似形であることが望ましく、ハニカム構造体を安定に支持することができるからである。
このような面取りが施されていると、ハニカム構造体の端面と予備載置部材とが接触した際にハニカム構造体や予備載置部材に、破損や変形が発生するおそれがより少なくなるからである。上記面取りとしては、例えば、C面取り、R面取り等が挙げられる。
また、このような脚部の構成は、ハニカム構造体を予備載置面で支持する際に、上記予備載置面と上記構造体載置面とが平行な状態を維持するのに最も適した構成である。
また、本発明のハニカム構造体用載置台は、上記脚部を必ずしも備えている必要はなく、例えば、図3(a)、(b)に示した構成のハニカム構造体用載置台では、予備載置部材303が直接シャフト305に固定された構成であってもよいし、例えば、図7(a)、(b)に示した構成のハニカム構造体用載置台では、予備載置部材333が固定脚335に直接固定された構成であってもよい。
また、このような材料で構成された載置部材の上面には樹脂、セラミック、金属等からなる被覆層が形成されていてもよい。上記被覆層の形成は、例えば、塗布及び硬化、メッキ、溶射等により行なうことができる。
また、上記載置部材の上面には研磨処理等の平坦化処理が施されていてもよい。
樹脂はその硬度が金属等に比べ低いため、ハニカム構造体の端面に欠けやクラック等が発生するおそれがより小さくなるからである。
また、上記樹脂としては、フッ素樹脂が望ましい。フッ素樹脂は他の樹脂に比べて離形性が高く、取り扱いが容易であるためである。
また、上記予備載置部材では、金属やセラミックからなる基材の表面に樹脂等からなる被覆層が形成されていても良い。
また、その形状も特に限定されるものではなく、例えば、角柱形状、円柱形状、矩形板形状等のものを用いることができる。
また、その形状も特に限定されるものではなく、角柱形状、円柱形状等のものを用いることができる。
また、上記シリンダプレートや、上記シリンダの取り付け個数は特に限定されないが、金属プレートを滑らかに上下動させることができる点から、3個以上であることが望ましい。
後述するハニカム構造体の検査装置等においては、ハニカム構造体を載置した状態で、ハニカム構造体を回転させるハニカム構造体用載置台が求められることがあるからである。
本発明のハニカム構造体の検査装置は、ハニカム構造体の外周を含む端面全体と接する構造体載置面を有する載置部材と、
上記ハニカム構造体が上記載置部材に先がけて載置される予備載置面を有する予備載置部材と、
上記予備載置部材を上記載置部材に対して相対的に上下動させる昇降機構と、
上記載置部材に載置された上記ハニカム構造体の外部形状及び内部形状のうち、少なくとも一方を検査する検査手段とを備え、
上記予備載置面は、上記構造体載置面と平行であり、
上記ハニカム構造体の端面と重ね合わせた場合、上記予備載置面の形状は、外周全体が上記ハニカム構造体の端面の外周より内側に存在しうるような形状であることを特徴とする。
このうち、上記ハニカム構造体用載置台としては、既に説明した本発明のハニカム構造体用載置台を好適に用いることができるので、その詳細な説明は省略し、ここでは、ハニカム構造体の外部形状や内部形状を検査する検査手段を中心に本発明のハニカム構造体の検査装置について説明する。
なお、本明細書において、ハニカム構造体の検査とは、その外部形状や内部形状の検査を行うことをいい、ハニカム構造体の検査装置とはハニカム構造体の外部形状や内部形状の検査を行うための装置をいうこととする。
なお、本発明のハニカム構造体の検査装置で検査する上記ハニカム構造体の形状は、外部形状であることが望ましく、上記外部形状は、特に限定されるものでないが、ハニカム構造体の長手方向の長さ、最大径、真円度、直角度、平行度及び位置度のうちの少なくとも1つであることが望ましい。ハニカム構造体は、通常、ケーシング内に収納されて使用されるが、このとき外部形状が所定の形状を有しているか否かが重要であり、また、上記外部形状は、ハニカム構造体を製造する際にバラツキが生じやすい特性だからである。
まず、上記レーザ光を用いた形状検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置について説明する。
図9(a)は、レーザ光を用いた形状検査装置を備えた本発明のハニカム構造体の検査装置の一例を模式的に示す正面図であり、図9(b)は、(a)に示したハニカム構造体の検査装置の上面図である。なお、図9(a)、(b)では、検査対象を円柱形状のハニカム構造体としている。
また、図9(c)は、(b)と同様、(a)に示したハニカム構造体の検査装置の上面図である。ただし、図9(c)では、楕円柱形状のハニカム構造体を検査対象としている。
ハニカム構造体の検査装置400では、ハニカム構造体用載置台301の上面に対して、4本の支持部材415が垂直に立設され、各支持部材415にレーザ光照射装置411a、411b及びレーザ光受光装置412a、412bのいずれかが配設されている。ここで、レーザ光照射装置及びレーザ光受光装置は、1台のレーザ光照射装置411aと1台のレーザ光受光装置412a、及び、1台のレーザ光照射装置411bと1台のレーザ光受光装置412bが、互いに対向するように配置され、かつ、それら2組が並ぶように配設されている。
そして、ハニカム構造体用載置台301は、検査対象物であるハニカム構造体130をハニカム構造体用載置台301に載置した際に、レーザ光照射装置411a、411bとレーザ光受光装置412a、412bとの間に配置されるように構成されている。
そして、レーザ光受光装置412a、412bの間隔は、一定(bmm)に設定されている。
そして、円柱形状のハニカム構造体130を断続的に回転させながら、上記測定を1回転(360°回転)するまで複数回行い、さらに、測定する部分の高さを変更して上記測定を行う。その後、得られた各測定点での直径の平均値を算出することにより、ハニカム構造体の直径とする。
このように、ハニカム構造体の検査装置400を用いることにより、ハニカム構造体の外部形状の一つである直径を測定することができる。
なお、ハニカム構造体用載置台301は、図示していないが、載置部材及び予備載置部材を回転させる回転テーブルを最下部に備えている。
また、照射するレーザ光413の高さを変えて測定して得られた直径、又は、長径及び短径の測定結果より、ハニカム構造体の直角度を算出することができる。
レーザ光受光装置412a、412bに設けられる受光素子としては特に限定されず、既知の受光素子を使用することができる。
図10(a)、(b)は、接触式測定子を用いた形状検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置の一例を模式的に示す概念図でなる。なお、図10(a)及び図10(b)は、同一の検査装置を示すが、検査対象が異なっている。
また、図10(c)は、図10(b)に示したハニカム構造体の検査装置の部分拡大断面図である。
また、接触式測定子422は、図10(c)に示すように、可変部422aと先端部422bとからなり、先端部422bが検査対象物と接触した後に押されて可変部422aが縮んだ長さを検出できるように構成されている。
そして、このステッピングモータの回転位置を検出することで、円盤421を含む形状検査装置420全体が移動した距離を算出することができる。
ハニカム構造体の検査装置401を用いて、ハニカム構造体の形状検査を行う際には、まず、ハニカム構造体の検査に先立ち、図10(a)に示すように、標準サンプルSを用いて0点を補正する。
ここで、0点補正とは、基準面と接触式測定子422とを含む測定系において、基準面に対する接触式測定子の原点位置を決定する操作である。
なお、基準面とはハニカム構造体を載置する面、即ち、構造体載置面である。
0点補正の手順としては、まず、図10(a)に示すように、標準サンプルSの一方の端面をハニカム構造体用載置台301に載置する。
次いで、標準サンプルSの他方の端面に全ての接触式測定子422を接触させて、各接触式測定子が接触した部位の位置を算出する。
この際、基準面と各接触式測定子422との間隔は全てL0となるので、この位置を各接触式測定子422の原点位置として記録する。
以上の手順によって、形状検査装置420の0点補正を行う。
まず、標準サンプルSに代えて、図10(b)に示すように、検査対象物であるハニカム構造体130の一方の端面をハニカム構造体用載置台301に載置する。
次いで、形状検査装置420を下降させて接触式測定子422をハニカム構造体130の他方の端面(ハニカム構造体用載置台に接した側と反対側の端面)に接触させる。この際、上記端面よりも高い位置から形状検査装置420を徐々に下降させて、全ての接触式測定子422を上記端面に接触させる。
そして、全ての接触式測定子422が上記端面と接触した際の各接触式測定子422の基準面からの距離Lは、原点位置から形状検査装置420が移動した距離をX、接触式測定子が縮んだ長さをYとすると、L=(L0−X+Y)となる。
このLを各接触式測定子422それぞれについて算出し、記録する。
このようにして算出したLを、各接触式測定子が接触した位置におけるハニカム構造体の長手方向の長さということとする。
なお、上記平行度とは、測定子が接触する側の各ハニカム構造体の端面の全てが、ある平面に平行な二平面の間に存在するように挟んだときの上記二平面の間隔であり、また、上記位置度とは、ある平面と平行な基準平面であって、ある平面から所定値(例えば、長手方向の長さを複数計測したときのそれらの平均値等)の分だけ離れた位置にある基準平面を設定したとき、この基準平面に対して対称な平行二平面の間に、測定子が接触する側の各ハニカム構造体の端面の全てが存在するように挟んだときの、平行二平面の間隔である(JIS B 0621参照)。
上記熱画像法は、ハニカム構造体に適当な方法で温度場を与えながら、サーモグラフィによってハニカム構造体表面の温度分布を測定し、その温度分布を表示する画像から欠陥の有無を判定する方法であり、この方法では、ハニカム構造体の表面欠陥を検出することができる。
上記温度場を与えるための機構は特に限定されるものではなく、例えば、ヒーターや冷却管、熱風吹き付け装置や、冷風吹き付け装置等が挙げられる。
これらの温度場を与えるための機構は、本発明のハニカム構造体用載置台に配設されていてもよいし、別途配設されていてもよい。
上記浸透探傷検査は、ハニカム構造体の表面(主に側面)に浸透液を塗布、噴霧等することにより、その表面欠陥中に浸透液を浸透させ、ハニカム構造体の表面に付着した余計な浸透液を洗浄、除去した後に、現像剤を適用し、可視的に明瞭に強調された欠陥による浸透指示模様から表面欠陥の有無を判定する検査であり(JIS Z 2343−1〜JIS Z 2343−4参照)、この検査では、ハニカム構造体の表面欠陥を検出することができる。
また、浸透探傷検査として、蛍光浸透探傷検査を行う場合には、浸透探傷検査装置は、さらにブラックライト等の励起光光源を備えている。
また、上記蛍光浸透探傷検査を行う場合には、余分な浸透液の除去までを上記染色浸透探傷検査と同様の方法で行い、必要に応じて、上記現像処理を行なった後、さらに、紫外線等の励起光をハニカム構造体の側面に照射することにより、ハニカム構造体の表面に蛍光模様を発現させ、それを目視等により観察する。
これにより、ハニカム構造体の表面欠陥の有無を検査することができる。
内部形状を検査するための手段としては、例えば、音響信号法を用いた欠陥検査装置等を用いることができる。これを用いた場合には、ハニカム構造体の内部形状を検査することができる。
上記音響信号法は、ハニカム構造体に入射され、ハニカム構造体を伝播した音響信号の情報に基づいてハニカム構造体の内部欠陥を検査する方法であり、この方法では、ハニカム構造体の欠陥部分を音響信号が伝播した場合、欠陥部分を伝播した音響信号は、欠陥のない部分を伝播した音響信号に対し変質したものとなるため、欠陥の有無の情報を有する音響信号を情報処理装置によって処理することで、ハニカム構造体の欠陥を検出することができる。
また、本発明のハニカム構造体の検査装置は、ハニカム構造体の内部形状及び外部形状のうちのいずれか一方を検査するものであってもよいし、両方を検査するものであってもよい。
さらに、上記昇降機構が上記予備載置面を少なくとも上記構造体載置面まで下降させることにより上記ハニカム構造体を上記構造体載置面に載置し、
上記昇降機構が上記ハニカム構造体を支持しない状態の予備載置面を、少なくとも上記構造体載置面より上方に位置する状態まで再び上昇させることが望ましい。
また、上記ハニカム構造体の検査装置において、上記ハニカム構造体の端面と上記予備載置面の外周形状とは、相似形であることが望ましい。
また、本発明のハニカム構造体の検査装置においては、上記予備載置面がドーナツ形状であり、
上記予備載置面の中央部にも上記構造体載置面が配置されることが望ましい。
また、上記ハニカム構造体の検査装置は、上記予備載置部材の下部に、上記予備載置面の重心を中心として放射状方向、かつ、等間隔に取り付けられた脚部を備え、
上記脚部と上記昇降機構とが連動することにより、上記予備載置部材が上下動することが望ましい。
従って、本発明のハニカム構造体の検査装置によると、ハニカム構造体の端面外周に欠けやクラック等を発生させることなく、ハニカム構造体の形状検査を行うことができる。
上記ハニカム構造体は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設されたハニカム成形体を焼成したハニカム焼成体からなるものであればよく、その具体例としては、例えば、既に図11、12(a)、(b)に示したハニカム構造体130等が挙げられる。
また、ハニカム焼成体140は、図12に示すように、長手方向(図12(a)中、矢印aの方向)に多数のセル141が並設され、セル141同士を隔てるセル壁143がフィルタとして機能するようになっている。
なお、本明細書において、前者のハニカム焼成体がシール材層(接着剤層)を介して複数個結束されたハニカム構造体を集合型ハニカム構造体、後者の一のハニカム焼結体からなる柱状のハニカム構造体を一体型ハニカム構造体という。
また、上記ハニカム構造体のセルの形状は、ハニカム構造体130のように、必ずしも一様である必要はなく、端部の形状や大きさが異なる2種類以上のセルを備えていてもよい。
なお、セルのいずれか一方の端部が封止されたハニカム構造体は、ハニカムフィルタとして好適に使用することができ、セルの両端部が開放されたハニカム構造体は、触媒担体として好適に使用することができる。
これらのなかでは、非酸化物セラミックが好ましく、炭化ケイ素が特に好ましい。耐熱性、機械強度、熱伝導率等に優れるからである。なお、上述したセラミックに金属ケイ素を配合したケイ素含有セラミック、ケイ素やケイ酸塩化合物で結合されたセラミック等のセラミック原料も構成材料として挙げられ、これらのなかでは、炭化ケイ素に金属ケイ素が配合されたもの(ケイ素含有炭化ケイ素)が望ましい。
特に、上記集合型ハニカム構造体の構成材料の主成分としては、上記炭化ケイ素や上記ケイ素含有炭化ケイ素が望ましく、上記一体型ハニカム構造体の構成材料の主成分としては、コージェライトやチタン酸アルミニウムが望ましい。
ここでは、構成材料の主成分が炭化ケイ素のハニカム構造体を製造する場合を例に説明する。なお、最初に集合型ハニカム構造体の製造方法について説明する。
まず、平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末等の無機粉末と有機バインダとを乾式混合して混合粉末を調製するとともに、液状の可塑剤と潤滑剤と水とを混合して混合液体を調製し、続いて、上記混合粉末と上記混合液体とを湿式混合機を用いて混合することにより、成形体製造用の湿潤混合物を調製する。
ハニカム焼成体の気孔径等を調節するためには、焼成温度を調節する必要があるが、炭化ケイ素粉末の粒径を調節することにより、気孔径を調節することができる。
上記バインダの配合量は、無機粉末100重量部に対して、1〜10重量部が望ましい。
また、上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、混合原料粉末に含まれていなくてもよい。
さらに、上記湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
上記成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
また、上記湿潤混合物中の有機分の割合は10重量%以下であることが望ましく、水分の含有量は8.0〜20.0重量%であることが望ましい。
上記搬送装置で搬送された湿潤混合物を押出成形機に投入した後は、押出成形により所定の形状のハニカム成形体とする。
次に、上記ハニカム成形体を、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させ、乾燥させたハニカム成形体とする。
なお、上記ハニカム成形体の脱脂及び焼成の条件は、従来から多孔質セラミックからなるフィルタを製造する際に用いられている条件を適用することができる。
上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
次に、ダイヤモンドカッター等を用い、ハニカム焼成体がシール材層(接着剤層)を介して複数個接着されたハニカム焼成体の集合体に切削加工を施し、円柱形状のセラミックブロックを作製する。
触媒を担持させる場合には、ハニカム構造体の表面に高い比表面積のアルミナ膜を形成し、このアルミナ膜の表面に助触媒、及び、白金等の触媒を付与することが望ましい。
上記アルミナ膜に助触媒を付与する方法としては、例えば、Ce(NO3)3等の希土類元素等を含有する金属化合物の溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
上記アルミナ膜に触媒を付与する方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液([Pt(NH3)2(NO2)2]HNO3、白金濃度4.53重量%)等をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
また、予め、アルミナ粒子に触媒を付与して、触媒が付与されたアルミナ粉末を含有する溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法で触媒を付与してもよい。
以下、一体型ハニカム構造体の製造方法について説明する。
次いで、乾燥させたハニカム成形体の両端部を切断する切断工程を行なう。
その後、集合型ハニカム構造体の製造と同様に、脱脂、焼成を行なうことによりセラミックブロックを製造し、必要に応じて、シール材層(コート材層)の形成を行なうことにより、一体型ハニカム構造体を製造することができる。また、上記一体型ハニカム構造体にも、上述した方法で触媒を担持させてもよい。
本実施例では、まず、下記の方法によりハニカム構造体を作製し、そのハニカム構造体を実施例1〜6及び比較例1〜3の手法により検査した。
平均粒径10μmのα型炭化ケイ素粉末250kgと、平均粒径0.5μmのα型炭化ケイ素粉末100kgと、有機バインダ(メチルセルロース)20kgとを混合し、混合粉末を調製した。
次に、別途、潤滑剤(日本油脂社製 ユニルーブ)12kgと、可塑剤(グリセリン)5kgと、水65kgとを混合して液体混合物を調製し、この液体混合物と混合粉末とを湿式混合機を用いて混合し、湿潤混合物を調製した。
そして、押出成形により、セルの端部が封止されていないこと以外は、図12(a)、(b)に示した形状と同様の形状の成形体を作製した。
次いで、再び乾燥機を用いて乾燥させた後、400℃で脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間で焼成を行なうことにより、気孔率が40%、平均気孔径が12.5μm、その大きさが34.3mm×34.3mm×254mm、セルの数(セル密度)が46.5個/cm2、セル壁の厚さが0.20mmの炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を製造した。
上記手順で作製したハニカム構造体100個について、図3〜6に示したハニカム構造体用載置台301を備えるとともに、レーザ光を用いた形状検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置(図9(a)〜(c)参照)を用いてハニカム構造体の外部形状を検査した。
載置部材302は、上面に予備載置部材用溝部310及び脚部用溝部311を有する円板状で、上面の直径が250mmである。従って、構造体載置面302aがハニカム構造体の端面の外周全体と接する形状である。
予備載置部材303は、ドーナツ形状で、その幅が15mm、外側の円周の直径が100mm、内側の円周の直径が70mmである。これは、予備載置面303aをハニカム構造体の端面と重ね合わせると、その外周全体がハニカム構造体の端面の外周より内側に存在する形状である。また、予備載置部材303の上面は平坦化されており、予備載置面303aと構造体載置面302aは平行になるように設置されている。また、予備載置部材303はフッ素樹脂からなっている。
脚部304は、5本の脚部が等間隔で予備載置部材の下部に固定されている。従って、隣接する脚部のなす角は、全て72°である。
また、昇降機構を上下動させるためのシリンダとして4個のエアシリンダ309を備えている。
この際、ハニカム構造体を断続的に回転させながら測定を行って、ハニカム構造体の端面の最大径(直径)を算出した。
また、1回転(360°回転)させた後は、測定する部分の高さを変えて、1つのハニカム構造体につき5通りの高さについて測定した。
この測定結果よりハニカム構造体の最大径(直径)、真円度及び直角度を算出した。
実施例1と同様のハニカム構造体用載置台301を備えるともに、接触式測定子を用いた形状検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置(図10(a)〜(c)参照)を用いて、ハニカム構造体の外部形状を検査した。なお、本実施例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
具体的には、ハニカム構造体の端面において、一のハニカム構造体の端面が占める領域ごとに一の接触式測定子422が割り当てられるようにして、ハニカム構造体の長さ等を測定した。
実施例1と同様のハニカム構造体用載置台301を備えるとともに、上記熱画像法を用いた欠陥検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置を用いて、その外部形状を検査した。なお、本実施例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
熱風の吹きつけを停止した後に、熱風を吹きつけた面をサーモグラフィの測定面に向けてその測定画像を観察し、温度分布が不連続になっている点及び線の有無を判別して、表面欠陥の有無を検査した。
実施例1と同様のハニカム構造体用載置台301を備えるとともに、染色浸透探傷検査を用いた欠陥検査装置を備えた検査装置を用いてその外部形状を検査した。なお、本実施例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
次に、ハニカム構造体に向けて赤色浸透液をスプレー噴霧し、15分放置し、続いて、ハニカム構造体に付着した余計な赤色浸透液を水洗して除去した。
最後に、現像剤として白色粉末懸濁液をスプレー噴霧して、表面に赤色が表出するかを観察し、ハニカム構造体の表面欠陥の有無を検査した。
実施例1と同様のハニカム構造体用載置台301を備えるとともに、蛍光浸透探傷検査を用いた欠陥検査装置を備えた検査装置を用いてその外部形状を検査した。なお、本実施例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
次に、ハニカム構造体に向けて蛍光液をスプレー噴霧し、30分放置し、続いて、ハニカム構造体に付着した余計な蛍光液を水洗して除去した。
最後に、検査装置を設置した部屋を暗室としたうえで、ハニカム構造体にブラックライトを照射して蛍光を発光させて、その発光模様を観察してハニカム構造体の表面欠陥の有無を検査した。
実施例1と同様のハニカム構造体用載置台301を備えるとともに、音響信号法を用いた欠陥検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置を用いてその内部形状を検査した。なお、本実施例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
次に、上記内部欠陥検査装置に設けられた発信側探触子から音響信号をハニカム構造体に入射し、ハニカム構造体中を伝播した音響信号を受信側探触子に受信させ、受信した音響信号の情報を情報処理装置で処理して欠陥の有無を判定した。
このような判定を両探触子を移動させながら連続的に行い、ハニカム構造体中の内部欠陥の有無を検査した。
図7(a)、(b)及び図8(a)、(b)に示したハニカム構造体用載置台331を備えるとともに、レーザ光を用いた形状検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置を用いてハニカム構造体の外部形状を検査した。従って、本実施例で使用したハニカム構造体の検査装置は、載置部材が上下動することとなる。
なお、本実施例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。また、検査手段は、実施例1と同一である。
載置部材332は、上面に予備載置部材用溝部及び脚部用溝部を有する円板状で、上面の直径が250mmである。従って、構造体載置面332aがハニカム構造体の端面の外周全体と接する形状である。
また、載置部材332は、その底面に取り付けられた金属プレート336と一体化しており、さらに、金属プレート336の底面には、シリンダプレート337及びロッド338を通じて4個のエアシリンダ339が取り付けられている。
予備載置部材333は、ドーナツ形状で、その幅が15mm、外側の円周の直径が100mm、内側の円周の直径が70mmである。これは、予備載置面333aをハニカム構造体の端面と重ね合わせると、その外周全体がハニカム構造体の端面の外周より内側に存在する形状である。また、予備載置部材333の上面は平坦化されており、予備載置面333aと構造体載置面332aは平行になるように設置されている。また、予備載置部材333はフッ素樹脂からなっている。
また、予備載置部材333は、5本の脚部334を介して固定脚335により、所定の高さに設置されている。なお、5本の脚部334は、等間隔で予備載置部材の下部に固定されており、隣接する脚部のなす角は、全て72°である。
以下の構成のハニカム構造体用載置台を備えるとともに、レーザ光を用いた形状検査装置を備えたハニカム構造体の検査装置を用いて、実施例1と同様の方法でハニカム構造体の外部形状を検査した。なお、本比較例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
また、上記予備載置部材の上面は平坦化されており、予備載置面と構造体載置面は平行になるように設置されている。また、予備載置部材はフッ素樹脂からなっている。
さらに、上記ハニカム構造体用載置台では、脚部は、予備載置部材の4辺のそれぞれ中心で、予備載置部材の下部に固定されており、その形状は実施例1で用いたハニカム構造体用載置台301の脚部と同一である。
また、上記ハニカム構造体用載置台が備える載置部材は、その上面の形状が直径250mmの円形であり、予備載置部材用溝部及び脚部用溝部の形状は、上記予備載置部材及び上記脚部の平面視形状と略同一形状である。
その他、シャフト、金属プレート、シリンダプレート、シリンダの構成は、実施例1で用いたハニカム構造体用載置台301と同一である。
その後、実施例1と同様にして、昇降機構により予備載置面を構造体載置面まで下降させて、ハニカム構造体を構造体載置面上に載置し、さらに、実施例1と同様にしてハニカム構造体の外部形状の検査を行い、最大径(直径)、真円度及び直角度を算出した。
以下の構成のハニカム構造体用載置台を備えるとともに、レーザ光照射装置及び受光装置を備えたハニカム構造体の検査装置を用いて、実施例1と同様の方法で、ハニカム構造体の外部形状を検査した。なお、本比較例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
従って、このハニカム構造体用載置台では予備載置面が、構造体載置面に対して3°傾斜していることとなる。
その上面の形状が直径250mmの円形状であり、厚みが10mmのステンレス(SUS)製の平板からなるハニカム構造体用載置台と、レーザ光を用いた形状検査装置とを備えたハニカム構造体の検査装置を用いてハニカム構造体の外部形状を検査した。なお、本比較例では、ハニカム構造体100個を検査対象とした。
実施例1〜7及び比較例1〜3におけるハニカム構造体の検査では、検査方法に応じた各検査項目(ハニカム構造体の長さ、真円度、直角度、表面欠陥の有無、内部欠陥の有無)を検査することができた。
しかしながら、検査終了後、ハニカム構造体をハニカム構造体用載置台から取り上げ、ハニカム構造体用載置台と接触していたハニカム構造体の端面(主に、端面の外周部分)を目視観察したところ、以下のような結果となった。
これに対し、比較例1に係る検査においては4個のハニカム構造体で(発生率:4%)、比較例2に係る検査においては8個のハニカム構造体で(発生率:8%)、比較例3に係る検査においては9個のハニカム構造体で(発生率:9%)、ハニカム構造体の端面外周に欠け又はクラックが観察された。
これに対し、実施例1〜7では、ハニカム構造体を予備載置面で支持する際に、ハニカム構造体の端面外周に強い衝撃が加わることがなく、載置部材に載置する際には、ハニカム構造体の端面外周全体が略同時に載置部材の上面に接触するため、ハニカム構造体の端面外周に欠けやクラックが発生しなかったものと考えられる。
このことから、本発明のハニカム構造体用載置台を備えた検査装置では、ハニカム構造体の端面外周に欠けやクラックを発生させることなくハニカム構造体の形状検査をすることができることが明らかとなった。
301、331、1301、2301 ハニカム構造体用載置台
302、332、1302、2302 載置部材
302a、332a、1302a、2302a 構造体載置面
303、333、1303、2303 予備載置部材
303a、333a、1303a、2303a 予備載置面
304、334 脚部
Claims (9)
- ハニカム構造体の外周を含む端面全体と接する構造体載置面を有する載置部材と、
前記ハニカム構造体が前記載置部材に先がけて載置される予備載置面を有する予備載置部材と、
前記予備載置部材を前記載置部材に対して相対的に上下動させる昇降機構とを備え、
前記予備載置面は、前記構造体載置面と平行であり、
前記予備載置面と前記ハニカム構造体の端面とを重ね合わせた場合、前記予備載置面の形状は、外周全体が前記ハニカム構造体の端面の外周より内側に存在しうるような形状であり、
前記予備載置部材の下部に、前記予備載置面の重心を中心として放射状方向、かつ、等間隔に取り付けられた脚部を備え、
前記脚部と前記昇降機構とが連動することにより、前記予備載置部材が上下動することを特徴とするハニカム構造体用載置台。 - 前記予備載置面が前記構造体載置面より上方に位置する状態で前記ハニカム構造体を支持し、
さらに、前記昇降機構が前記予備載置面を少なくとも前記構造体載置面まで下降させることにより前記ハニカム構造体を前記構造体載置面に載置し、
前記予備載置面が、前記ハニカム構造体を支持しない状態で、前記昇降機構により少なくとも前記構造体載置面より上方に位置する状態まで再び上昇する請求項1に記載のハニカム構造体用載置台。 - 前記ハニカム構造体の端面と前記予備載置面の外周形状とは、相似形である請求項1又は2に記載のハニカム構造体用載置台。
- 前記予備載置面がドーナツ形状であり、
前記予備載置面の中央部にも前記構造体載置面が配置される請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体用載置台。 - ハニカム構造体の外周を含む端面全体と接する構造体載置面を有する載置部材と、
前記ハニカム構造体が前記載置部材に先がけて載置される予備載置面を有する予備載置部材と、
前記予備載置部材を前記載置部材に対して相対的に上下動させる昇降機構と、
前記載置部材に載置された前記ハニカム構造体の外部形状及び内部形状のうち、少なくとも一方を検査する検査手段とを備え、
前記予備載置面は、前記構造体載置面と平行であり、
前記予備載置面と前記ハニカム構造体の端面とを重ね合わせた場合、前記予備載置面の形状は、外周全体が前記ハニカム構造体の端面の外周より内側に存在しうるような形状であり、
前記予備載置部材の下部に、前記予備載置面の重心を中心として放射状方向、かつ、等間隔に取り付けられた脚部を備え、
前記脚部と前記昇降機構とが連動することにより、前記予備載置部材が上下動するハニカム構造体の検査装置。 - 前記予備載置面が前記構造体載置面より上方に位置する状態で前記ハニカム構造体を支持し、
さらに、前記昇降機構が前記予備載置面を少なくとも前記構造体載置面まで下降させることにより前記ハニカム構造体を前記構造体載置面に載置し、
前記昇降機構が前記ハニカム構造体を支持しない状態の予備載置面を、少なくとも前記構造体載置面より上方に位置する状態まで再び上昇させる請求項5に記載のハニカム構造体の検査装置。 - 前記ハニカム構造体の端面と前記予備載置面の外周形状とは、相似形である請求項5又は6に記載のハニカム構造体の検査装置。
- 前記予備載置面がドーナツ形状であり、
前記予備載置面の中央部にも前記構造体載置面が配置される請求項5〜7のいずれかに記載のハニカム構造体の検査装置。 - 前記検査手段は、前記ハニカム構造体の外部形状を検査し、
前記外部形状は、前記ハニカム構造体の長手方向の長さ、最大径、真円度、直角度、平行度及び位置度のうち、少なくとも1つである請求項5〜8のいずれかに記載のハニカム構造体の検査装置。
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