JP5028707B2 - 芳香族カルボン酸の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、置換基を有する芳香族炭化水素を酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法に関し、詳しくは液相酸化反応液から芳香族カルボン酸の結晶分離して得られる母液中に含まれる触媒成分を酸化反応器に循環して有効に再利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンカルボン酸類などの芳香族カルボン酸を製造する方法としては、置換基を有する芳香族炭化水素(フェニレン化合物やナフタレン化合物など)を原料にして、コバルト、マンガンおよび臭素などを含む重金属系触媒を用い、酢酸等の溶媒中にて分子状酸素含有ガスで高温高圧下、液相酸化する方法が一般的に行われている。
この液相酸化反応生成物から濾過、遠心分離等により芳香族カルボン酸の結晶を分離して得られた反応母液(以下、酸化反応母液と称する)は、コバルト、マンガン等の重金属触媒成分および臭素化合物を含有しており、これらの触媒成分を有効に再利用することが必要である。
【0003】
酸化反応母液から触媒成分を回収する方法としては、酸化反応母液の一部を濃縮後、有機物を焼却し、残存アッシュ中から有効触媒成分を回収する方法、濃縮釜残から抽出して触媒成分を回収する方法、酸化反応母液に蓚酸を添加して金属成分を固定し、蓚酸塩を空気で分解して触媒成分を回収する方法、イオン交換樹脂を用いて触媒成分を吸着回収する方法(特開昭53-104590号、特開平10-15390号)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
触媒成分を回収するためにできるだけ多くの酸化反応母液を、直接反応器に戻すことが試みられている。しかしながら酸化反応母液中には、溶媒である酢酸や触媒成分だけでなく、反応副生成物、反応中間体等の有機不純物を含有している。有機不純物が反応中間体のみであれば、反応母液を全量再使用することも可能であるが、有機不純物には反応を阻害する不純物が含まれている。このため酸化反応母液の一部を系外にパージし、反応阻害物質や着色原因物質の蓄積を防止することが必要になり、パージ液中の有用成分である酢酸や触媒金属を回収するために多大の設備を必要とする。
特に2個の置換基を有するフェニレン化合物を液相酸化して芳香族ジカルボン酸を製造する場合には反応副生成物としてトリメリット酸が生成し易く、又ナフタレン化合物を液相酸化して芳香族ジカルボン酸を製造する場合においてもナフタレンの開環によってもトリメリット酸が生成する。
このトリメリット酸は触媒重金属成分と錯塩を形成して触媒活性を低下させ、また形成した錯塩は目的生成物の芳香族ジカルボン酸結晶側に付着して、製品品質の低下を招く。
【0005】
本発明の目的は、置換基を有する芳香族炭化水素を液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、酸化反応液スラリーから芳香族カルボン酸の結晶を分離した酸化反応母液に含まれる触媒成分を有効に再利用して、高品質の芳香族カルボン酸を経済的に製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の如き課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、酸化反応母液の全量またはその一部をアニオン交換体に接触させることにより、反応副生成物であるトリメリット酸や着色原因物質などの有機不純物を選択的に除去することができ、酸化反応母液を高度に循環再使用できることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
即ち本発明は、溶媒中で触媒の存在下、置換基を有する芳香族炭化水素を酸素含有ガスにより酸化する芳香族カルボン酸製造法において、酸化反応器からの反応液スラリーより結晶を分離して得られる酸化反応母液の全量またはその一部をアニオン交換体と接触させ、有機不純物を分離した後、酸化反応器に循環することを特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において芳香族カルボン酸を製造する原料は、置換基を有する芳香族炭化水素である。芳香族炭化水素としてはフェニレン化合物やナフタレン化合物やビフェニル化合物が挙げられ、テレフタル酸、イソフタル酸やナフタレンカルボン酸類やビフェニルカルボン酸類が製造される。該置換基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ホルミル基、アセチル基が例示され、カルボキシル基が含まれていてもよい。
【0009】
液相酸化の溶媒には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の低級脂肪族カルボン酸あるいはこれらの混合物が用いられるが、熱安定性、非腐食性等から、酢酸が好ましい。溶媒には水が含有されていてもよいが、水の含有量は20重量%以下、好ましくは15重量%以下である。
芳香族カルボン酸を製造するための触媒として、コバルト、マンガンおよび臭素を含有する触媒が好適に用いられる。該触媒に用いられるコバルト、マンガン化合物としては、有機酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩等が例示されるが、酢酸塩および臭化物が好ましい。また、臭素化合物としては、反応系で溶解し、臭素イオンを生成するものであれば特に限定されず、臭化水素酸、臭化ナトリウム、および臭化コバルト等の無機臭化物、ブロモ酢酸、テトラブロモエタン等の有機臭化物が挙げられるが、中でも臭化水素酸、臭化コバルト、臭化マンガンが好ましい。
【0010】
上記触媒の存在下、分子状酸素含有ガスを用いて前述の原料の液相酸化を行うことで芳香族カルボン酸結晶と溶媒を含むスラリー状の反応液が得られる。反応温度は150℃〜250℃、好ましくは170℃〜220℃である。
得られた酸化反応液スラリーを冷却、晶析した後、遠心分離、濾過等にて固液分離を行い、芳香族カルボン酸結晶と酸化反応母液に分離する。該酸化反応母液は、溶媒を主成分とし、固液分離機等からリークしてくる芳香族カルボン酸や触媒金属成分の他、未反応物質と、反応中間体や反応副生成物等の有機不純物を含む混合物で、微量の固形物を含むスラリー状態である。
【0011】
本発明で有機不純物を分離するために用いるアニオン交換体にはイオン交換樹脂(アニオン交換樹脂)やイオン交換繊維が用いられる。このようなアニオン交換体は高耐熱性のものが好ましく、強塩基性、弱塩基性のいずれも使用できる。また、一般にイオン交換樹脂は通常使用環境により膨潤、収縮する性質を有するが、その度合いは小さい方が好ましい。
本発明で用いられるアニオン交換樹脂としては、例えばアンバーライトIRA-400、アンバーライトIRA-900、アンバーライトIRA-96SB(以上、ローム&ハース(株)製、商標名)ダウエックス66、MSA-1、 MSA-2、SBR-P-C、モノスフィア−550A、MWA-1(以上、ダウケミカル(株)製、商標名)、ダイヤイオンSA10A、SA20A、WA20、WA30、HPA25、PA312,TSA1200(以上、三菱化学(株)製、商標名)等が挙げられる。
本発明で用いられるアニオン交換繊維としては、アイオネックスTIN-200(東レ(株)製、商標名)等が挙げられる。
これらのアニオン交換体は、通常ハロゲン型で市販されており、予め2〜4重量%の苛性ソーダ等のアルカリ水溶液と接触して末端基をOH型に変換した後、過剰のアルカリ分を水で洗浄してから用いるが、OH型で市販されている場合、特に前処理の必要はない。
【0012】
アニオン交換樹脂に接触させる場合の酸化反応母液(以下、被処理液と称する)中の固形物含量は、0.3重量%以下、好ましくは0.05重量%以下とする必要がある。この範囲を超えた被処理液を直接アニオン交換樹脂に接触させると、閉塞、堆積等により、差圧上昇が起こり運転の継続が不可能になるため、運転温度以下の温度で予め濾過等を行い固形物を除去する必要がある。
被処理液の水分濃度は5〜30重量%の範囲であり、この範囲内で吸着率の差は認められない。低級脂肪族カルボン酸を溶媒に用いた液相酸化反応母液中の水分濃度は通常5〜20重量%であり、特に水分濃度調整の必要はない。
【0013】
酸化反応母液とアニオン交換樹脂との接触は、固液分離機出口の酸化反応母液の温度若しくは更に加熱したアニオン交換樹脂に、予め結晶を濾別した被処理液を1時間当たりの供給量がOH型での充填樹脂体積の4倍〜20倍、好ましくは10倍〜15倍となるようにしてアニオン交換樹脂と接触させ、精製反応母液を得る。アニオン交換樹脂に重金属イオンが殆ど吸着されないので、精製反応母液中のコバルト、マンガンの濃度は液相酸化反応母液と同一であり、コバルト、マンガンはほぼ全量回収されて酸化反応器に循環される。
アニオン交換繊維を用いる場合においても、アニオン交換樹脂と同様の方法で行うことができるが、アニオン交換樹脂に比べて比表面積が大きく、吸着速度の大きいアニオン交換繊維の場合、被処理液の1時間あたりの供給量をアニオン交換樹脂の約5〜50倍供給できる。
【0014】
前述の如く酸化反応母液中には、酢酸、触媒金属成分、反応副生成物、反応中間体、および少量の芳香族カルボン酸類等を含んでおり、該酸化反応母液を循環することによって反応副生成物や反応中間体が反応系に蓄積するので酸化反応母液を全量循環再使用することは不可能である。
反応副生成物の内、トリメリット酸は触媒金属、特にマンガンと錯塩を形成し易く、溶解度以上に形成した錯塩は沈殿を生じ、結晶中に混入することが知られており、結果的に酸化反応器内でのマンガン含量の不足となり、酸化反応に悪影響を与える。
また、芳香族カルボン酸最終製品の品質としては着色が少ないことが望まれているが、酸化反応母液を大量に循環再使用すると、着色原因物質の蓄積が起こり、製品の着色を引き起こす。
【0015】
従って液相酸化反応では酸化反応母液を全量循環することができないので、相当量の酸化反応母液を系外にパージしなければならず、このパージされた酸化反応母液より触媒成分の回収が行われている。従来イオン交換樹脂を用いた触媒成分の回収も行われているが、この場合には臭素処理したアニオン交換樹脂を用いて重金属成分を吸着し、溶離液により重金属成分を回収するものであって、この重金属成分の回収には多くの労力と経費を要する。またパージされた酸化反応母液中の溶媒(酢酸)の回収操作も必要である。
【0016】
これに対して本発明はアニオン交換体の臭素処理を行わずに直接にOH型のアニオン交換体と酸化反応母液を接触させるものであって、アニオン交換体にトリメリット酸等の反応副生成物や着色原因物質などの有機不純物が吸着分離されるので、酸化反応母液の循環率を著しく高くすることができるようになり、触媒成分が殆ど回収されることになる。
すなわちアニオン交換体を直接に酸化反応母液と接触させることによってトリメリット酸および臭素成分は殆ど全量吸着され、酸化反応母液中には検出されなくなる。
また、アニオン交換体に直接接触させることにより、他の反応副生成物であるフタル酸類、アセトキシメチルナフトエ酸類、ベンゼントリカルボン酸類、ベンゼンテトラカルボン酸類、ナフタレントリカルボン酸類、ナフタレンテトラカルボン酸類、ナフタレンジカルボン酸ブロム付加物類等も高率で除去できる。
従って本発明によりアニオン交換体を直接接触させた酸化反応母液を、酸化反応器に循環することにより液相酸化反応への悪影響が避けられ、酸化反応母液の循環率を高めることができ、また高純度の製品を得ることができる。
【0017】
吸着したトリメリット酸等の有機不純物や臭素は通常のアルカリ溶液で処理することにより溶離を行うことができる。 この溶離液には例えば苛性ソーダの水溶液や酢酸溶液を使用できる。アルカリ濃度は通常 1〜8重量%、好ましくは2〜4重量%である。アルカリ濃度が1重量%以下の場合、短時間での溶離は困難で溶離液量が多大になり現実的でない。アルカリ濃度を更に高めても効率が上がらないので、8重量%以上の濃度のアルカリ溶液を用いる必要はない。高濃度のアルカリ溶液は、樹脂に対して悪影響を及ぼすことがあり、また次工程の水洗浄工程において、多量の水を必要とすることなどからプロセス上好ましくない。
溶離時の温度は、通常低温の方が溶離し易い環境にあり、樹脂の温度を下げて行う方が好ましいが、運転操作が複雑になり、トラブルを避ける意味からも敢えて樹脂の温度を下げる必要はない。
【0018】
この様に酸化反応母液をアニオン交換体に接触させて得られた精製酸化反応母液を酸化反応器に循環することにより、触媒金属成分のコバルト、マンガンが再使用できるが、臭素イオンはアニオン交換体に吸着し、溶離時に臭化アルカリ水溶液として廃棄することになる。
このため液相酸化反応に臭素を含む触媒を用いる場合には、酸化反応母液をアニオン交換体との接触前にイオン交換機能を有する高分子吸着剤(以下、吸着剤と称する)に接触させ、事前に該酸化反応母液中の臭素イオンのみを吸着させることが好ましい。
このように酸化反応母液を吸着剤に接触させることにより、臭素イオンを環境中に排出することなく回収し、酸化反応器に循環再使用することができる。また、前述のアニオン交換体からの溶離液を吸着剤に接触させることによっても同様に臭素イオンの分離回収ができる。
【0019】
この場合に使用できる吸着剤としては、例えばマクロネット(ピュロライト(株)製)が挙げられる。マクロネットは、ジビニルベンゼンの架橋度を40%以上に上げたイオン交換吸着体で、イオン交換機能を持つ高分子吸着体として扱われ、120℃以上の耐熱性を持つ。
マクロネットに吸着した臭素イオンは、0.15MPa以下のスチーム若しくは1〜8重量%の苛性ソーダ水溶液で回収することができる。回収液は濃縮等の操作後、酸化反応器に循環再使用することが可能である。
【0020】
次に図により本発明を具体的に説明する。
図1は本発明により液相酸化反応母液をアニオン交換体に接触させる際の概略フロー図である。図1において酸化反応器1からの酸化反応液スラリーは減圧冷却されて晶析器2を経て固液分離器3で結晶が分離され、酸化反応母液の一部は直接酸化反応器1に戻すことができるが、残りの酸化反応母液は加熱保持したアニオン交換塔4に供給される。アニオン交換塔4では酸化反応母液中のトリメリット酸等の有機不純物および臭素イオンを吸着除去した後、残りの溶媒(酢酸)、触媒金属成分、反応中間体等を酸化反応器1に循環して再使用される。
吸着されたトリメリット酸等の有機不純物類および臭素イオンは溶離液5で溶離されて流路8より廃水処理設備に送られる。なお、このフローでは触媒金属成分が殆ど全量回収されるが、臭素イオンはアニオン交換塔で吸着除去されるので臭化水素酸槽9より補給する。
【0021】
図2は本発明において吸着剤を使用した臭素イオン回収設備をアニオン交換塔の前工程に設けた場合の概略フロー図である。図2において固液分離器3で分離された反応母液の全量又はその一部を吸着剤塔6に供給して臭素イオンのみを吸着させた後、アニオン交換塔4に供給する。吸着剤塔6に吸着した臭素イオンはスチーム若しくは苛性ソーダ水溶液等のアルカリ溶液で溶離回収し、水分を濃縮した後、アニオン交換塔4からの排出液と合わせて酸化反応器1 に循環使用される。
【0022】
図3は本発明において吸着剤を使用した臭素イオン回収設備をアニオン交換塔の後に設置してアニオン交換塔からの溶離液、即ち廃水から臭素イオンを回収する場合の概略フロー図である。固液分離器3で分離して得られた酸化反応母液の全量又はその一部をアニオン交換塔4に供給して、トリメリット酸等の有機不純物および臭素イオンを吸着させた後、酸化反応器1に循環する。アニオン交換塔4で吸着した成分は溶離液5で溶離された後、吸着剤塔6に送られて、臭素イオンを吸着し酸化反応器1に循環使用ことができる。吸着されないトリメリット酸等の有機不純物等は、流路8より廃水として処理される。
【0023】
なお、アニオン交換体が運転トラブルおよび劣化等により、万一その一部が破砕して微粉末状になり、アニオン交換体を保持するために設置する目皿板若しくはフィルター状物を通過して、精製反応母液と共に酸化反応器に混入した場合、酸化反応に対して悪影響を及ぼす恐れがあり、更に微細粉末化したアニオン交換体が製品結晶に混入する危険がある。そこでアニオン交換塔の出口から酸化反応器に接続されるラインの途中に0.5μm〜500μm、好ましくは10μm〜200μmに開孔されたストレーナー状物を設置することが望ましい。
【0024】
以上の様に、反応副生成物のトリメリット酸等多くの不純物をアニオン交換体に吸着させた酸化反応母液を、酸化反応器に循環させることにより、着色原因となる不純物や高沸点不純物類等を除去することができ、特にトリメリット酸と触媒重金属との錯塩の生成を防止することができることから、本発明により酸化反応母液を100%若しくはそれに近い比率で循環使用することができる。
本発明では上記の様に極めてシンプルな設備で、酸化反応に悪影響を与えるトリメリット酸および有機不純物、更に着色原因不純物の精製を行うことが可能になり、ほぼ100%に近い酸化反応母液のリサイクルが可能になると共に、着色原因となる不純物、高沸点不純物類等が除去されるので高純度の製品結晶を得ることができるようになり、本発明は触媒成分の回収再利用の他に、液相酸化反応における有機不純物の精製手段としても極めて優れた方法である。
【0025】
【実施例】
次に実施例により、本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
尚、以下の実施例および比較例において、アニオン交換樹脂は弱塩基性イオン交換樹脂IRA-96SB(ローム&ハース(株)製、 商標名)を、また吸着剤はハイパーソル−マクロネットMN-400(ピュロライト(株)製、商標名)を次のように用いた。
IRA-96SBをジャケット付きガラス管に充填して十分水洗浄した後、4重量%苛性ソーダ水溶液を流してOH型に変換し、ジャケットに温水を循環させて加熱保持させた。IRA-96SBの溶離液には2重量%苛性ソーダ水溶液を用いた。
また、MN-400は低圧スチームでの溶離を行うためにチタン製単管に充填した。保温は外部を銅管トレース方式とした。吸着剤の前処理は特に行わなかった。
実施例では先にIRA-96SBカラムを取り付けて吸着した後、後段にMN-400カラムを取り付けて臭素イオンを回収した。
尚、分析は、コバルト、マンガンについては原子吸光分析法、臭素イオンは硝酸銀滴定法、トリメリット酸等の有機成分はエステル化ガスクロ法で行った。
着色原因物質濃度はOD値を指標とした。OD値は試料2gを2規定苛性カリウム水溶液25mlに溶解後、特定波長での吸光度を測定したものであり、測定波長は各実施例中に示す。
【0026】
実施例1
氷酢酸に、酢酸コバルト・4水塩、酢酸マンガン・4水塩、47重量%臭化水素酸水溶液および水を混合して溶解させ、コバルト濃度0.2重量%、マンガン濃度0.2重量%、臭素濃度0.5重量%、水分濃度3重量%の触媒液を2000g調合した。
撹拌機、環流冷却器および原料送液ポンプを備えた3リットルのチタン製オートクレーブに、前記の触媒液1000gを仕込んだ。残りの触媒液は2,6-ジメチルナフタレン250gと混合して原料供給槽に仕込み、加熱してジメチルナフタレンを溶解して原料液を調合した。
窒素で反応系内の圧力を1.8MPaに調整し、撹拌しながら温度200℃に加熱し、温度、圧力が安定した後、原料液および圧縮空気を反応器に供給し、酸化反応を開始した。排ガス中の酸素濃度が約2容量%になるように供給空気流量を調節しながら、原料液を1時間かけて連続的に供給した。原料液の供給終了後、排ガスの酸素濃度が10容量%になるまで空気の供給を継続した。
反応終了後、オートクレーブを約70℃に冷却して反応生成物を取り出し、ガラスフィルターで吸引濾過して結晶と母液を分離した。フィルター上の結晶を含水酢酸で洗浄して再度吸引濾過し、濾液は前述の母液と混合した。
この様にして得られた酸化反応母液の全量をアニオン交換樹脂と接触させた。また、吸着後のアニオン交換樹脂に2%苛性ソーダ水溶液を通液し、溶離回収した。結果を表1に示す。
尚、表1において、接触処理後の母液を処理液、溶離回収した液を溶離液とした。また樹脂塔からの処理母液を循環再使用するプロセスであるため、回収率は処理液/原料母液の比率で表した。除去率は原料母液から吸着されて廃水として除去される比率を表し、溶離液/原料母液の比率で求めた。また、OD値は400nmで測定した。
表中のNDCAはナフタレンジカルボン酸、Br-NDCAはナフタレンジカルボン酸臭素付加物、トリカルボン酸類はナフタレントリカルボン酸類、テトラカルボン酸類はナフタレンテトラカルボン酸類を意味する。(以後も同様)
【0027】
Figure 0005028707
【0028】
得られた処理液(精製反応母液)の全量を用いて、水分濃度の調整および不足触媒成分の補充を行って触媒液を調整し、2回目の酸化反応を行った。反応成績は1回目と比較して特に差異は見られなかった。更に1回目と同様に、得られた反応母液をアニオン交換樹脂に接触して、得られた精製反応母液の全量を、同様の方法で調整した触媒液を用いて、3回目の酸化反応を行った。
この様にして反応母液を循環再使用する酸化反応を繰り返した。計8回繰り返し反応を行ったが、初回と8回目を比較しても排ガス酸素濃度の上昇も見られず、また回収結晶収率も特に差は見られず、反応成績は特に変わらない結果が得られた。結果を表2に示す。
【0029】
Figure 0005028707
【0030】
比較例
実施例1と同じ条件で1回目の酸化反応を行い、得られた液相酸化反応母液の全量を、アニオン交換樹脂による処理は行わず、水分濃度の調整と不足触媒の補充を行って触媒液として調製して2回目の反応を行った。
この時の反応の状態には特に変化は見られなかったが、得られた結晶の収率の低下が見られた。更に、同様にして3回目の酸化反応を行った結果、排ガスの酸素濃度が上昇し、途中で反応が停止した。結果を表3に示す。
【0031】
Figure 0005028707
【0032】
実施例2
実施例1と同一条件にて行って得た酸化反応母液から蒸留により水分除去、また水を添加して母液中の水分濃度を変化させて、水分濃度の違いによる回収率、除去率の比較を行った。吸着条件等は実施例1の方法と同じ方法で行った。
OD値は400nmで測定した。結果を表4および表5に示す。
【0033】
Figure 0005028707
【0034】
Figure 0005028707
【0035】
実施例3
実施例1で得たアニオン交換樹脂からの溶離液800gを吸着剤MN-400に接触させた後、吸着剤に0.15MPaスチームを通気して吸着成分を溶離した。結果を表6に示す。
【0036】
Figure 0005028707
【0037】
実施例4
実施例3において4重量%の苛性ソーダ水溶液を用いて溶離を行った。この結果、30 分の操作で臭素の溶離率が99.7%となり、スチーム通気法に比較して苛性ソーダ法で溶離した場合、極めて短時間で臭素イオン、トリメリット酸等も完全に溶離された。
【0038】
実施例5
テレフタル酸製造装置から持ち込まれた反応母液を冷却後、析出結晶を濾過した母液を、実施例1の方法に従ってアニオン交換樹脂に接触吸着し、着色不純物濃度を表すOD値およびトリメリット酸の濃度を測定した。但しOD値の測定吸収波長は340nmを用いた。
その結果、原料母液のOD値1.55に対し、アニオン交換樹脂吸着後の処理液のOD値は0.81となり、約52%の着色原因物質を除去できた。また、トリメリット酸は、原料母液濃度2050ppmに対して、処理液の濃度は不検出となり、アニオン交換樹脂に完全吸着したことを示した。その他フタル酸類等も吸着されていた。
【0039】
実施例6
イソフタル酸製造装置から持ち込まれた反応母液を冷却後、析出結晶を濾過した母液500gを得た。ガラスカラムにIEF−WA(ニチビ(株))25gを充填した後、酢酸水溶液に浸漬して酢酸雰囲気にし、ジャケット部に温水を通してカラムを60℃に保温した。カラム上部より前述の母液を約10分間かけて通水し、カラム下部より流出してくる母液を回収してトリメリット酸濃度およびOD値を測定した。但しOD値の測定吸収波長は340nmを用いた。
その結果、原料母液のトリメリット酸濃度0.4重量%に対し、流出液中のトリメリット酸濃度は0.006重量%に減少した。又、OD値は、原料母液3.8に対し1.5になり、約60%の着色原因物質を除去できた。
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法により、液相酸化反応によりテレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンカルボン酸類やビフェニルカルボン酸類を製造する際において、液相酸化反応液から分離機で結晶を分離して得られる、液相酸化反応母液の全量またはその一部をアニオン交換体に接触吸着した後、酸化反応器に循環して再使用することにより、次のような効果が得られる。
(1)従来、酸化反応母液の一部を酸化反応器に循環し、残りの反応母液から溶媒回収塔で溶媒(酢酸)を回収し、更に触媒回収を行っているが、本発明によるとほぼ100%の酸化反応母液のリサイクルが可能となり、溶媒回収工程以降の設備が不要となる。
(2)酸化反応において副生するトリメリット酸は、触媒金属の内、特にマンガンと錯塩を形成して結晶となり、酸化反応液の分離工程で得られる芳香族カルボン酸結晶中に混入し、製品品質の低下を招くことが知られているが、本発明の方法によると選択的にトリメリット酸を除去でき、結果的に製品品質の低下を防止することができる。
(3)上記(2)の理由により、触媒金属成分を消費するために、触媒成分の不足状態となり、酸化反応悪化、また反応そのものが停止することが懸念されるが、本発明によると酸化反応が悪化若しくは停止するようなことを回避できる。
(4)トリメリット酸以外の有機不純物、特に高沸点化合物の除去が可能となり、結晶精製工程の負荷が軽減できる。また着色原因不純物も吸着除去されることにより、最終的に得られる製品の着色度を低減することができる。
(5)吸着剤により廃水中の臭素イオンが選択的に吸着され、また溶離回収に苛性ソーダを用いずに低圧スチームで回収できるため、ナトリウムを系内に持ち込むことなく、臭素源として酸化反応器に循環して再使用することもできる。
以上の如く、本発明の方法は多くの利点を有し、工業的に極めて優れた方法であり、本発明の工業的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により酸化反応母液をアニオン交換体に接触させる際の概略フロー図である。
【図2】本発明において吸着剤を使用した臭素イオン回収設備をアニオン交換塔の前工程に設けた場合の概略フロー図である。
【図3】本発明において吸着剤を使用した臭素イオン回収設備をアニオン交換塔の後に設置した場合の概略フロー図である。
【符号の説明】
1 酸化反応器
2 晶析器
3 固液分離器
4 アニオン交換塔
5 溶離液槽
6 吸着剤塔
7 スチーム
8 廃水
9 臭化水素酸槽

Claims (7)

  1. 溶媒中で触媒の存在下、置換基を有する芳香族炭化水素を酸素含有ガスにより酸化する芳香族カルボン酸製造法において、以下(1)、(2)を特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法。
    (1)酸化反応器からの反応液スラリーより芳香族カルボン酸の結晶を分離して得られる酸化反応母液の全量またはその一部をアニオン交換体と接触させ、トリメリット酸を含む有機不純物を分離した後、酸化反応器に循環する。
    (2)芳香族カルボン酸の製造方法であって、芳香族カルボン酸が、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸およびイソフタル酸から選ばれる。
  2. トリメリット酸を含む有機不純物を分離するに際して、トリメリット酸を98.5重量%以上除去し、処理した酸化反応母液を酸化反応器に循環しリサイクルする請求項1に記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
  3. 溶媒が蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸あるいはこれらの混合物であり、コバルト、マンガンおよび臭素を含む触媒を用いる請求項1または請求項2に記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
  4. 酸化反応母液をアニオン交換体に接触させる前に、該酸化反応母液をイオン交換機能を有する合成吸着剤に接触させる請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
  5. 酸化反応母液をアニオン交換体に接触させた後、アニオン交換体に溶離液を通液し、通液後の溶離液をイオン交換機能を有する合成吸着剤と接触させる請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
  6. アニオン交換体に接触させる際、酸化反応母液中の水分濃度が5〜30重量%の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
  7. アニオン交換体がイオン交換樹脂および/またはイオン交換繊維である請求項1〜6のいずれかに記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
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