JP5026045B2 - 粉末洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末洗浄剤組成物及びその製造方法に関する。好適には、水に溶解して用いる衣料用粉末洗浄剤組成物及びその製造方法に関する。
粉末洗浄剤組成物は、消費者の利便性より、高嵩密度化や低使用量化が強く指向されている。また、環境への負荷の低減として、商品のコンパクト化や包装材料の軽量化が求められており、高嵩密度洗浄剤が主流を占めるようになっている。粉末洗浄剤のコンパクト化に際して、在来の低嵩密度洗浄剤に多量配合されていた増量剤である洗浄効果の小さい芒硝等の無機塩が削減され、主洗浄成分である界面活性剤等の有機物の比率が上昇したことに起因して、洗浄剤粒子が塑性を増すことで、設備への付着等による生産性の低下や長期保管時のケーキング問題を引き起こす結果となった。衣料用洗浄剤に配合される界面活性剤は、様々な種類の汚れに対応し、また、複数の界面活性剤による相乗効果を得るため、通常一種ではなく、数種の界面活性剤を併用して用いることが一般的であり、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを併用することがよく行われる。
衣料用洗浄剤用途に好適な洗浄力を有する非イオン性界面活性剤は、通常、常温で液状であることから、洗浄剤表面に表面改質剤を用いることが一般的であるが、表面改質剤の添加量が少ない場合や、洗浄剤表面に十分付着しなかった場合、洗浄剤の長期保存時に、液状の非イオン界面活性剤がしみ出すことによるケーキング問題が発生することもあり、生産条件の制約になっていた。
一方、粉末洗浄剤組成物の製造工程において、異物の除去や、外観の均質化、溶解性向上のための粒度調整が行われている。従来から、粉体中の粗粒子・微粒子を連続的に分離する方法として、篩いを使用するスクリーン式分級器が用いられてきたが、スクリーン式分級器は、長期間使用することにより、粉体粒子の塑性からスクリーンの目詰まりが発生し、分離効率が低下してしまうという問題があった。また、同じ目的で用いられる風力式分級器は、分離効率があまり良好でない、分離限界粒子径が小さく汎用性に欠ける、また付着性粉体を処理する場合には装置内部へ付着する、等の欠点をもっている。
設備への付着等による生産性の低下を防止するために、特定のポリマーを用いる検討(例えば、特許文献1参照。)、噴霧乾燥粒子と、界面活性剤とを圧密化処理した後、微粉末の共存下で破砕する検討(例えば、特許文献2参照。)、捏和物硬度をコントロールする検討(例えば、特許文献3参照。)、アルキルグリコシドを用いる検討(例えば、特許文献4参照。)等が行われてきた。しかし、これらは配合自由度が大きく阻害されるものであった。また、粘着性粉体の篩への目詰まり防止手段としてタッピングボールの検討(例えば、特許文献5参照。)が行われているが、十分とはいえなかった。
特開2006-056994号公報 特開平10-183195号公報 特開平08-253800号公報 特開平05-098300号公報 特開平08-318222号公報
本発明の課題は、異物の除去や粒度調整に用いる篩等の製造設備への粉末洗浄剤組成物の付着が低減でき、生産性に優れる粉末洗浄剤組成物及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、構成粒子として、下記粒子(I)及び粒子(II)を含む粉末洗浄剤組成物であって、
組成物中の粒子(I)/粒子(II)の質量比が1/10〜10/1であり、
組成物中の粒子(I)及び粒子(II)の合計量が0.5〜20質量%であり、
組成物中の(A)界面活性剤の含有量が15〜50質量%、(B)水溶性無機塩の含有量が10〜60質量%、(C)水不溶性無機物の含有量が10〜50質量%、及び(D)水溶性ポリマーの含有量が0.1〜20質量%であり、
(A)成分として、(A−1)スルホネート型陰イオン界面活性剤を組成物中5〜20質量%、(A−2)非イオン界面活性剤を組成物中1〜15質量%、(A−3)脂肪酸及び/又はその塩を組成物中3〜20質量%含有し、(A−1)/(A−2)の質量比が10/9〜10/1であり、(A−1)/(A−3)の質量比が1/2〜2/1であり、
JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.6〜1.0g/mlである、
粉末洗浄剤組成物に関する。
<粒子(I)>
(a)炭素数8〜18のアルキル鎖を有するスルホン酸塩及び/又は炭素数8〜18のアルキル鎖を有する硫酸塩50〜90質量%、(b)多価カルボン酸0.5〜10質量%、及び(c)水溶性バインダー3〜40質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.5〜0.9g/mlの粒子
<粒子(II)>
(d)水溶性無機塩40〜70質量%、(e)粘土鉱物5〜40質量%、及び(f)炭水化物5〜30質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.9〜1.3g/mlの粒子
また、本発明は、(A)界面活性剤の含有量が15〜50質量%、(B)水溶性無機塩の含有量が10〜60質量%、(C)水不溶性無機物の含有量が10〜50質量%、及び(D)水溶性ポリマーの含有量が0.1〜20質量%であり、
(A)成分として、(A−1)スルホネート型陰イオン界面活性剤を組成物中5〜20質量%、(A−2)非イオン界面活性剤を組成物中1〜15質量%、(A−3)脂肪酸及び/又はその塩を組成物中3〜20質量%含有し、(A−1)/(A−2)の質量比が10/9〜10/1であり、(A−1)/(A−3)の質量比が1/2〜2/1であり、
JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.6〜1.0g/mlである、粉末洗浄剤組成物の製造方法であって、
下記粒子(I)及び粒子(II)を、組成物中の粒子(I)/粒子(II)の質量比が1/10〜10/1、組成物中の粒子(I)及び粒子(II)の合計量が0.5〜20質量%となるように混合する工程を有する、粉末洗浄剤組成物の製造方法に関する。
<粒子(I)>
(a)炭素数8〜18のアルキル鎖を有するスルホン酸塩及び/又は炭素数8〜18のアルキル鎖を有する硫酸塩50〜90質量%、(b)多価カルボン酸0.5〜10質量%、及び(c)水溶性バインダー3〜40質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.5〜0.9g/mlの粒子
<粒子(II)>
(d)水溶性無機塩40〜70質量%、(e)粘土鉱物5〜40質量%、及び(f)炭水化物5〜30質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.9〜1.3g/mlの粒子
本発明の粉末洗浄剤組成物は製造設備、特に異物の除去や粒度調整に用いる篩への粉末洗浄剤組成物の付着が低減でき、生産性に優れるという効果が奏される。
〔粉末洗浄剤組成物〕
本発明の粉末洗浄剤組成物は、(A)界面活性剤〔以下、(A)成分という〕15〜50質量%、(B)水溶性無機塩〔以下、(B)成分という〕10〜60質量%、(C)水不溶性無機物〔以下、(C)成分という〕10〜50質量%、及び(D)水溶性ポリマー〔以下、(D)成分という〕0.1〜20質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度0.6〜1.0g/mlである。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(A)成分の含有量は16〜40質量%が好ましく、18〜35質量%がより好ましく、20〜30質量%が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(B)成分の含有量は20〜50質量%が好ましく、25〜45質量%がより好ましく、30〜40質量%が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(C)成分の含有量は12〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましく、20〜30質量%が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(D)成分の含有量は0.3〜8質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜3質量%が更に好ましい。
溶解性、洗浄性能、経済性の観点から本発明の洗浄剤組成物は、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.65〜0.95g/mlであることが好ましく、0.7〜0.9g/mlがより好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物は、JIS K3362:1998記載の加熱減量法によって測定される水分が1〜8質量%であることが好ましく、2〜7質量%がより好ましく、3〜6質量%が更に好ましい。
洗浄性能の観点から本発明の洗浄剤組成物は、JIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが8〜11であることが好ましく、pH9〜11がより好ましく、pH10〜11が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物は、JIS K3362:1998記載のふるい分け機械による3分間のふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目180μmに残留する粒子の比率が70質量%以上であることが好ましく、75質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。
<(A)成分>
本発明の洗浄剤組成物は(A)成分として、
(A−1)スルホネート型陰イオン界面活性剤〔以下、(A−1)成分という〕5〜20質量%、
(A−2)非イオン界面活性剤〔以下、(A−2)成分という〕1〜15質量%、
(A−3)脂肪酸及び/又はその塩〔以下、(A−3)成分という〕3〜20質量%含有し、
(A−1)/(A−2)の質量比が10/9〜10/1、
(A−1)/(A−3)の質量比が1/2〜2/1である。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(A−1)成分の含有量は6〜18質量%が好ましく、8〜16質量%がより好ましく、10〜15質量%が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(A−2)成分の含有量は2〜12質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましく、4〜8質量%が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(A−3)成分の含有量は4〜18質量%が好ましく、6〜15質量%がより好ましく、8〜12質量%が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(A−1)/(A−2)の質量比は10/8〜10/2が好ましく、10/7〜10/3がより好ましく、10/6〜10/4が更に好ましい。
洗浄性能、溶解性、付着性の観点から本発明の洗浄剤組成物中、(A−1)/(A−3)の質量比は2/3〜20/11が好ましく、3/4〜5/3がより好ましく、1/1〜3/2が更に好ましい。
(A−1)成分としては、特に限定されるものではなく、通常用いられる公知のものを使用できる。また、スルホネート型の陰イオン界面活性剤は一成分のみを用いても良く、二種以上の成分を混合して用いても良い。かかるスルホネート型の陰イオン界面活性剤の具体例としては、アルキル鎖の炭素原子数が12〜18の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル鎖の炭素原子数が14〜18のα−スルホ脂肪酸塩またはそのメチルエステル塩、アルキル鎖の炭素原子数が12〜18のα−オレフィンスルホン酸塩等が挙げられる。対イオンとしてはアルカリ金属イオンが洗浄力上最も好適である。
(A−2)成分としては、特に限定されるものではなく、通常用いられる公知のものを使用できる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド、アルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、アルキル基の炭素原子数が10〜18のアルコールにアルキレンオキサイドを付加させたものがより好ましい。かかるアルコールは1級又は2級のものが好ましく、そのアルキル基としては直鎖でも分岐鎖でも良い。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。また、アルキレンオキサイドの付加の程度は、平均付加モル数として4〜10モルが好ましく、さらに好ましくは4〜6.5モル、特に4〜6モルが好ましい。
プロピレンオキサイド付加物としては、予めエチレンオキサイドを平均1〜10モル付加させたものにプロピレンオキサイドを1〜4モル付加させたものが使用される。
エチレンオキサイド付加物としては、平均付加モル数6以下のポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられる。さらに好ましくは、炭素原子数12〜14の直鎖または分岐鎖の1級又は2級のアルコールに、エチレンオキサイドが平均2〜5モル付加したポリオキシエチレンアルキルエーテルである。
(A−3)成分としては、炭素数8〜22、好ましくは12〜18の飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の脂肪酸及び/又はその塩が好適に用いられる。
具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸を中和することによって得られる脂肪酸/塩が挙げられる。
脂肪酸の中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア等のアミン類が挙げられるが、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンがより好ましく、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの(A−3)成分は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、例えば、炭素数が12以上であり且つ不飽和結合を1つ有する不飽和脂肪酸及び/又はその塩の割合が(A−3)成分中の30〜99質量%、不飽和結合を2つ以上有する不飽和脂肪酸及び/又はその塩の割合が(A−3)成分中の10質量%未満であることが、洗浄力の点で好ましい。
その他の(A)成分としては、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
<(B)成分>
本発明の洗浄剤組成物の(B)成分として、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、無機ハロゲン化物等が挙げられる。塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等が挙げられる。これらの中で、炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩が好ましい。ここで、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムは洗濯液中で好適なpH緩衝領域を示すアルカリ剤として好ましい。炭酸ナトリウム以外のアルカリ剤としては、非晶質および結晶質の珪酸塩がある。非晶質の珪酸塩(水ガラス)は、アルカリ剤として広く洗剤用原料として用いられているが、難溶性の不溶物塊を形成する性質があり、基剤の種類や配合量に十分注意を払わなければならない。また、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム等の解離度の高い塩類は、洗濯液のイオン強度を高め、皮脂汚れ洗浄等に好適に作用する。また、亜硫酸塩は水道水中に含有されている次亜塩素イオンを還元し、酵素や香料等の洗剤成分の、次亜塩素イオンによる酸化劣化を防止する効果があり重要である。また、金属イオン封鎖能やアルカリ能に優れたビルダーであるトリポリリン酸ナトリウムの使用も、本発明の効果を妨げるものではない。
(B)成分について、「水溶性」とは、25℃、pH7の水に対する溶解度が1質量%以上、好ましくは2質量%以上であることをいう。
<(C)成分>
本発明の洗浄剤組成物の(C)成分として、例えば、結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩や、二酸化珪素および珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等があるが、結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩や、二酸化珪素が好適であり、中でも結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。(C)成分は、1次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましい。
(C)成分について、「水不溶性」とは、25℃、pH7の水に対する溶解度が1質量%未満であることをいう。
<(D)成分>
本発明の洗浄剤組成物中の(D)成分として、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類等が挙げられるが、中でもカルボン酸系ポリマーが好ましい。重量平均分子量が数千〜10万程度の下記の式(D1)で表されるモノマー単位を有するコポリマー及び/又は式(D2)で表されるモノマー単位を有するホモポリマー等のカルボン酸系ポリマーを配合することが好ましい。なおコポリマーは一般的にランダム重合である。
Figure 0005026045
(式中、Zは、(無水)マレイン酸、又はマレイン酸塩と共重合可能なモノマーに由来するモノマー単位を表し、モノマーとしては例えば炭素数1〜8のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メタリルスルホン酸等であって、m及びnはコポリマーの重量平均分子量が数百〜10万を示すような値である。MはNa、K、NH4、アミン、Hである。)
Figure 0005026045
(式中、pは単独重合可能なモノマーに由来するモノマー単位であり、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等がそのモノマーの例である。qはホモポリマーの重量平均分子量が数百〜10万を示すような値である。ホモポリマーはNa、K、NH4塩となっている。)
これらのカルボン酸系ポリマーの中でアクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩(Na、K、NH4等)が特に優れている。重量平均分子量は1000〜80000が好ましく、2000以上であるものがさらに好ましい。上記カルボン酸系ポリマー以外に、ポリグリシジル酸塩等のポリマー、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体並びにポリアスパラギン酸塩等のアミノカルボン酸系のポリマーも使用することができる。
<添加粒子>
本発明の洗浄剤組成物は、後述する粒子(I)及び粒子(II)を含有し、粒子(I)/粒子(II)の質量比が1/10〜10/1であり、粒子(I)及び粒子(II)の合計量が洗浄剤組成物中0.5〜20質量%含有である。
付着性の観点から、粒子(I)/粒子(II)の質量比は1/8〜8/1が好ましく、1/6〜6/1がより好ましく、1/4〜4/1が更に好ましい。
洗浄性能、付着性の観点から、粒子(I)及び粒子(II)の合計量は洗浄剤組成物中0.6〜15質量%が好ましく、0.8〜10質量%がより好ましく、1〜8質量%が更に好ましい。
<粒子(I)>
粒子(I)は、
(a)炭素数8〜18のアルキル鎖を有するスルホン酸塩及び/又は炭素数8〜18のアルキル鎖を有する硫酸塩〔以下、(a)成分という〕を粒子(I)中に50〜90質量%、
(b)多価カルボン酸〔以下、(b)成分という〕を粒子(I)中に0.5〜10質量%、及び
(c)水溶性バインダー〔以下、(c)成分という〕を粒子(I)中に3〜40質量%含有し、
JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度0.5〜0.9g/mlである。
付着性の観点から、(a)成分の含有量は粒子(I)中に60〜88質量%が好ましく、65〜86質量%がより好ましく、70〜85質量%が更に好ましい。
付着性の観点から、(b)成分の含有量は粒子(I)中に1〜8質量%が好ましく、1.5〜6質量%がより好ましく、2〜5質量%が更に好ましい。
付着性の観点から、(c)成分の含有量は粒子(I)中に4〜30質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましく、6〜20質量%が更に好ましい。
付着性、分級性の観点から、粒子(I)は、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.55〜0.85g/mlであることが好ましく、0.6〜0.8g/mlがより好ましい。
付着性の観点から、粒子(I)は、JIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが3〜6であることが好ましく、pH3.5〜5.5がより好ましく、pH4〜5が更に好ましい。
付着性の観点から、粒子(I)は、JIS K3362:1998記載のふるい分け機械による3分間のふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目500μmに残留する粒子の比率が90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上がより好ましく、98質量%以上が更に好ましい。また、ふるい目1000μmに残留する粒子の比率が5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。また、ふるい目500μmを通過する粒子の比率が5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
(a)成分としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。これらは、炭素数8〜16の炭化水素基、特にアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましい。さらに好ましくは、炭素数8〜12のアルキル基を有する塩である。塩としてはアルカリ金属塩が好適であり、その中でもスルホン酸塩が更に好適である。
(b)成分としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、グルタール酸等が挙げられる。中でも二価のカルボン酸が好ましく、特にコハク酸が好ましい。
(c)成分としては、熱可塑性水溶性バインダー等を用いることができ、特にポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びポリオキシエチレンフェニルエーテル等からなる群より選択される1種以上が好ましい。また、該水溶性バインダーは、その融点又は軟化点が35〜80℃のものが好適に用いられるが、45〜70℃のものがより好ましく、50〜65℃のものが特に好ましい。なお、融点は、日本工業規格JIS−K0064(1192)記載の融点測定法等に記載される方法で測定される。水溶性バインダーが高分子化合物の場合、その重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準としたGPC法で4000〜20000、更に6000〜13000、特に7000〜9000のものが、造粒する際の粘度の点で好ましい。本発明では、製造時のハンドリング性と粒子の均一性という観点から、上記のようなバインダーを溶融した溶融状態のものと固体状態のバインダーとを併用して用いることがより好ましく、溶融/固体(質量比)が、100/0〜20/80が好ましく、さらには80/20〜30/70が好ましく、特に70/30〜40/60であることが好ましい。
その他成分としては、通常洗浄剤に用いる成分を粒子(I)に含有させることができる。
粒子(I)は、例えば以下の造粒方法によって得ることができる。原料成分及びバインダー成分を捏和・混練した後、押し出して造粒する押し出し造粒法、捏和・混練した後、得られた固形洗剤を破砕して造粒する捏和・破砕造粒法、原料成分にバインダー成分を添加し撹拌羽根で撹拌して造粒する撹拌造粒法、原料成分を転動させつつバインダー成分を噴霧して造粒する転動造粒法、原料成分を流動化させつつ、バインダーを噴霧し造粒する流動層造粒法等が挙げられる。これら造粒方法で使用可能な具体的装置や条件等は、日本粉体技術協会編及び造粒ハンドブック第一版等に記載の通りである。
<粒子(II)>
粒子(II)は、
(d)水溶性無機塩〔以下、(d)成分という〕を粒子(II)中に40〜70質量%、
(e)粘土鉱物〔以下、(e)成分という〕を粒子(II)中に5〜40質量%、及び
(f)炭水化物〔以下、(f)成分という〕を粒子(II)中に5〜30質量%を含有し、
JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度0.9〜1.3g/mlである。
付着性の観点から、(d)成分の含有量は粒子(II)中に43〜68質量%が好ましく、45〜65質量%がより好ましく、48〜62質量%が更に好ましい。
付着性の観点から、(e)成分の含有量は粒子(II)中に6〜30質量%が好ましく、7〜25質量%がより好ましく、8〜20質量%が更に好ましい。
付着性の観点から、(f)成分の含有量は粒子(II)中に8〜28質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましく、12〜22質量%が更に好ましい。
付着性、分級性の観点から、粒子(II)は、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.95〜1.25g/mlであることが好ましく、1.0〜1.2g/mlがより好ましい。
付着性の観点から、粒子(II)は、JIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが3〜6であることが好ましく、pH3.5〜5.5がより好ましく、pH4〜5が更に好ましい。
付着性の観点から粒子(II)は、JIS K3362:1998記載のふるい分け機械による3分間のふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目250μmに残留する粒子の比率が90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上がより好ましく、98質量%以上が更に好ましい。また、ふるい目1000μmに残留する粒子の比率が5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。また、ふるい目250μmを通過する粒子の比率が5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
(d)成分としては、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、無機ハロゲン化物等が挙げられる。塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等が挙げられる。付着性の観点から、非潮解性中性塩が好ましく、非潮解性中性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム等が挙げられ、中でも、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムが好ましい。
(e)成分としては、タルク、パイロフィライト、スメクタイト(サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スティーブンサイト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト等)、バーミキュライト、雲母(金雲母、黒雲母、チンワルド雲母、白雲母、パラゴナイト、セラドナイト、海緑石等)、緑泥石(クリノクロア、シャモサイト、ニマイト、ペナンタイト、スドーアイト、ドンバサイト等)、脆雲母(クリントナイト、マーガライト等)、スーライト、蛇紋石鉱物(アンチゴライト、リザーダイト、クリソタイル、アメサイト、クロンステダイト、バーチェリン、グリーナライト、ガーニエライト等)、カオリン鉱物(カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト等)等が挙げられる。中でも、付着性の観点から、タルク、カオリン鉱物が好ましく、カオリン鉱物がより好ましい。
(f)成分としては、グルコース、ガラクトース、フコース、キシロース、マルトース、ラクトース、フルクトース、β−シクロデキストリン、スクロース、トレハロース、ラフィノース、スタキオース、α−メチル−D−グルコシド、ソルビトール、マンニトール、マンノース、2−デスオキシ−D−リボース、D−グルコサミン、アセチルガラクトサミン、アセチルグルコサミン、デンプン、グリコーゲン、セルロース、セルロース誘導体(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、ペクチン、グルコマンナン、デキストリン、デキストラン、等が挙げられる。
その他成分としては、通常洗浄剤に用いる成分を粒子(I)に含有させることができる。中でも、(g)水溶性バインダーを粒子(II)中に0.5〜10質量%含有させることが付着性の観点から好ましく、1〜9質量%がより好ましく、1.5〜8質量%が更に好ましい。(g)成分としては、粒子(I)に用いる(c)水溶性バインダーに挙げたものを用いることができる。
粒子(II)は、撹拌混合造粒、転動造粒、押し出し造粒、破砕造粒、流動層造粒、噴霧乾燥造粒、溶融造粒、圧縮造粒、真空凍結造粒、懸濁凝集造粒、コーティング造粒等によって得られる造粒物が挙げられる。中でも、転動造粒、押し出し造粒、破砕造粒、圧縮造粒の何れかの造粒法を経て得られる造粒物が適している。また、本発明では、転動造粒を製造することが好ましい。
<その他成分>
本発明の洗浄剤組成物は、衣料用洗浄剤の分野で公知のビルダー、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光染料、抑泡剤(シリコーン等)、酵素、着色剤、香料等を含有させることができる(これらが(A)〜(D)成分に該当してもよい)。また、粒子(I)、粒子(II)の他に、漂白剤含有粒子、柔軟化剤含有粒子、蛍光染料含有粒子、抑泡剤含有粒子、香料含有粒子、着色粒子等の粒子として洗浄剤組成物に含有させることができる。また、これらの成分は、後述する洗浄剤ベース粒子に配合することもできる。
また、本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤粒子の流動性及び耐ケーキング性の観点から、表面改質を行っても良い。表面改質剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸等の微粉体、脂肪酸が挙げられる。より好ましくはアルミノ珪酸塩、結晶性シリケートであり、更に好ましくはアルミノ珪酸塩である。
表面改質剤の含有量は、保存安定性の点で、本発明の洗浄剤組成物中の20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。また、表面改質の点で、本発明の粉末洗浄剤組成物中の1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上が更に好ましい。これら表面改質剤が(B)成分、(C)成分等に該当する場合、含有量はそれぞれの成分に算入される。
本発明の洗浄剤組成物は、繊維製品用、特に衣料用として好適である。
〔洗浄剤組成物の製造方法〕
本発明の洗浄剤組成物の製造方法は、上記本発明の洗浄剤組成物を製造するための方法であり、上記した本発明の洗浄剤組成物に係る粒子(I)及び粒子(II)を、組成物中の粒子(I)/粒子(II)の質量比が1/10〜10/1、組成物中の粒子(I)及び粒子(II)合計量が0.5〜20質量%となるように混合する工程を有する。
洗浄剤組成物の製造に用いる粒子(I)、粒子(II)は、粒子(I)のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが3〜6であり、粒子(II)のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが6〜8であることが好ましい。
また、洗浄剤組成物の製造に用いる粒子(I)、粒子(II)は、粒子(I)中のJIS K3362:1998記載のふるい分け機械によるふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目500μmに残留する粒子の比率が90質量%以上であり、粒子(II)中のJIS K3362:1998記載のふるい分け機械によるふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目250μmに残留する粒子の比率が90質量%以上であることが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物の製造方法では、前記粉末洗浄剤組成物中の全成分を、前記粒子(I)、前記粒子(II)及びその他の粒子に分配して混合することが好ましい。特に、前記粒子(I)、前記粒子(II)及び洗浄剤ベース粒子を混合することが好ましい。通常、この洗浄剤ベース粒子は、粉末洗浄剤組成物の基本骨格となる粒子であり、例えば、最終的に配合される成分のうち、粒子(I)、粒子(II)に配合されていない残余の成分の少なくとも一部を含有する粒子、特に少なくとも界面活性剤を含有する粒子が挙げられる。なお、粒子(I)、粒子(II)に含まれる成分が、洗浄剤ベース粒子に配合されていてもよい。また、2種以上の洗浄剤ベース粒子を用いても良い。すなわち、本発明の洗浄剤組成物の製造方法では、付着性の観点から、洗浄剤ベース粒子を予め調製し、粒子(I)及び粒子(II)と混合することが好ましい。洗浄剤ベース粒子は、付着性の観点から、表面改質を行うことが好ましい。
更に、本発明の製造方法では、スクリーン式分級器を用いて粒度調整することが好ましく、粒子(I)、粒子(II)及びその他の粒子を混合する工程の後に、該工程により得られた混合物をスクリーン式分級器を用いて粒度調整する工程を有することが、より好ましい。好ましくは、前記したJIS K3362:1998記載のふるい分け機械による3分間のふるい分けでの、所定の残留粒子の比率を満たすように粒度調整を行うことである。
すなわち、本発明の製造方法では、各成分を混合後、篩を用いて粒度調整を行うことが好ましい。付着性の観点から篩はタッピングボール等の目詰まり防止手段を有するものが好ましい。篩い方式としては、1個あるいは2個の振動モーターによる振動を共振により増幅し、直進振動に変えて篩い本体を振動する振動モーター式、篩いに複合三次元運動を起こさせる円形振動式、3〜5個の偏心軸を同調回転させて水平運動を得る面内円運動式等が挙げられるが、特に規定されるものではない。
目詰まり防止手段としては、ゴムまたはゴムボールにより本体の運動を利用して篩いのスクリーンをタッピングする方式、スクリーン上を自由移動するブラシ等による目詰まり除去方式等が挙げられるが、多段篩いの使用及びブラシへの粉の付着観点からタッピングボールの使用が好ましく、その数は10〜120個/m2が好ましく、より好ましくは30〜100個/m2である。タッピングボールの数が10個/m2 より少ないとタッピングの効果が減少し、120個/m2より多いと、ボールの動きが抑制されてしまうため効果が減少する。
タッピングボールの形状は、球形、回転楕円体、多面体等転動する形状であればどのようなものでも利用できるが、特に、球形が好ましい。また、タッピングボールの大きさは、直径10〜50mmが好適であり、好ましくは20〜40mmである。この範囲外では効果が減少する。タッピングボールの材質としては、天然、合成等のゴム類、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、スチロール樹脂等のプラスチック類、合成繊維、木材、ガラス、セラミックス、金属等が用いられるが、好ましくは、ゴム類、プラスチック類、木材等である。
篩いのスクリーン径は目的とする分離粒子径によって任意に設定する。篩いは粗粉もしくは微粉のみを分離する1段方式でも、粗粉・微粉両方を同時に分離する多段方式でも良いが、多段方式が好ましい。また、多段方式においては、上述の如き2段方式に加え、微粉分離用スクリーンの負荷を低減する目的で、中間のスクリーンを用いる3段以上の多段方式も可能である。
表1に示す洗浄剤ベース粒子、表2に示す粒子(I)及び表3に示す粒子(II)を予め調製し、表4に示す様に混合し、粉末洗浄剤組成物を得た。一部では過炭酸ソーダ(粒子状)も配合した。付着試験の結果を表4に示す。なお、表2中の粒子I−6、I−7、表3中の粒子II−6、II−7は、比較品であるが、便宜上粒子(I)、粒子(II)として表4に示した。また、表4の粉末洗浄剤組成物についての物性値は、表4に示す組成で各成分を混合した混合物をふるい目1000μmを通過し、ふるい目180μmに残留したものを最終的な粉末洗浄剤組成物として測定したものである。
〔付着試験〕
表4に示す組成で各成分を混合した混合物(ふるい分け前のもの)について、株式会社徳寿工作所製、寿ジャイロシフター(GS−B2型)を用いて、ふるい目1000μmの篩いによる分離試験を行った。目詰まりは目視にて評価し、目詰りを起こすまでに処理した単位面積当たりの粉体量で表した。
Figure 0005026045
・LAS−Na:アルキル基の炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・α−SFE:α−スルホ脂肪酸(パーム油由来)エチルエステルナトリウム
・ノニオン1:炭素数10〜14の1級アルコールにエチレンオキサイド(以下EOと表記する)を平均8モル付加させたもの
・脂肪酸ナトリウム:アルキル基の炭素数14〜18の脂肪酸ナトリウム
・ゼオライト:ゼオビルダー(4A型、平均粒径:3.5μm、ゼオビルダー社製)
・AA/MAポリマー:アクリル酸−マレイン酸コポリマー(ナトリウム塩(70モル%中和)であり、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)、重量平均分子量70000)
・PEG:ポリエチレングリコール(重量平均分子量8500)
・蛍光染料:チノパールCBS−X(チバガイギー社製)とホワイテックスSA〔住友化学工業(株)製〕とを1/1(質量比)で配合
Figure 0005026045
・LAS−Na:アルキル基の炭素数12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・AS−Na:アルキル基の炭素数12〜16のアルキル硫酸エステルナトリウム
・PEG:ポリエチレングリコール(重量平均分子量8500)
・ノニオン1:炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均8モル付加させたポリオキシアルキレンアルキルエーテル
・ノニオン2:炭素数12〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均7モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたポリオキシアルキレンアルキルエーテル
Figure 0005026045
・デンプン:松谷化学工業製、パインフロー
・CMC:ダイセル化学工業製、CMCダイセル1220
・HEC:ダイセル化学工業製、HECダイセルSP500
・PEG:ポリエチレングリコール(重量平均分子量8500)
Figure 0005026045
・過炭酸ソーダ:特開2000−256699号公報の段落0019に記載の漂白剤粒子
表4中、「*」を付したものは比較品である。また、「1000μm通過/180μm残留粒子の比率(質量%)」は、JIS K3362:1998記載のふるい分け機械による3分間のふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目180μmに残留する粒子の比率(質量%)である。

Claims (8)

  1. 構成粒子として、下記粒子(I)及び粒子(II)を含む粉末洗浄剤組成物であって、
    組成物中の粒子(I)/粒子(II)の質量比が1/10〜10/1であり、
    組成物中の粒子(I)及び粒子(II)の合計量が0.5〜20質量%であり、
    組成物中の(A)界面活性剤の含有量が15〜50質量%、(B)水溶性無機塩の含有量が10〜60質量%、(C)水不溶性無機物の含有量が10〜50質量%、及び(D)水溶性ポリマーの含有量が0.1〜20質量%であり、
    (A)成分として、(A−1)スルホネート型陰イオン界面活性剤を組成物中5〜20質量%、(A−2)非イオン界面活性剤を組成物中1〜15質量%、(A−3)脂肪酸及び/又はその塩を組成物中3〜20質量%含有し、(A−1)/(A−2)の質量比が10/9〜10/1であり、(A−1)/(A−3)の質量比が1/2〜2/1であり、
    JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.6〜1.0g/mlである、
    粉末洗浄剤組成物。
    <粒子(I)>
    (a)炭素数8〜18のアルキル鎖を有するスルホン酸塩及び/又は炭素数8〜18のアルキル鎖を有する硫酸塩50〜90質量%、(b)多価カルボン酸0.5〜10質量%、及び(c)水溶性バインダー3〜40質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.5〜0.9g/mlの粒子
    <粒子(II)>
    (d)水溶性無機塩40〜70質量%、(e)粘土鉱物5〜40質量%、及び(f)炭水化物5〜30質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.9〜1.3g/mlの粒子
  2. JIS K3362:1998記載の加熱減量法によって測定される水分が1〜8質量%である請求項1記載の粉末洗浄剤組成物。
  3. 洗浄剤組成物のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが8〜11であり、
    粒子(I)のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが3〜6であり、
    粒子(II)のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが6〜8である請求項1又は2記載の粉末洗浄剤組成物。
  4. (A)界面活性剤の含有量が15〜50質量%、(B)水溶性無機塩の含有量が10〜60質量%、(C)水不溶性無機物の含有量が10〜50質量%、及び(D)水溶性ポリマーの含有量が0.1〜20質量%であり、
    (A)成分として、(A−1)スルホネート型陰イオン界面活性剤を組成物中5〜20質量%、(A−2)非イオン界面活性剤を組成物中1〜15質量%、(A−3)脂肪酸及び/又はその塩を組成物中3〜20質量%含有し、(A−1)/(A−2)の質量比が10/9〜10/1であり、(A−1)/(A−3)の質量比が1/2〜2/1であり、
    JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.6〜1.0g/mlである、粉末洗浄剤組成物の製造方法であって、
    下記粒子(I)及び粒子(II)を、組成物中の粒子(I)/粒子(II)の質量比が1/10〜10/1、組成物中の粒子(I)及び粒子(II)の合計量が0.5〜20質量%となるように混合する工程を有する、粉末洗浄剤組成物の製造方法。
    <粒子(I)>
    (a)炭素数8〜18のアルキル鎖を有するスルホン酸塩及び/又は炭素数8〜18のアルキル鎖を有する硫酸塩50〜90質量%、(b)多価カルボン酸0.5〜10質量%、及び(c)水溶性バインダー3〜40質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.5〜0.9g/mlの粒子
    <粒子(II)>
    (d)水溶性無機塩40〜70質量%、(e)粘土鉱物5〜40質量%、及び(f)炭水化物5〜30質量%を含有し、JIS K 3362:1998記載方法によって測定される見掛け密度が0.9〜1.3g/mlの粒子
  5. 粒子(I)のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが3〜6であり、粒子(II)のJIS K3362:1998記載の20℃で測定する0.05質量%の水溶液のpHが6〜8である請求項4記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
  6. 粒子(I)中のJIS K3362:1998記載のふるい分け機械によるふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目500μmに残留する粒子の比率が90質量%以上であり、粒子(II)中のJIS K3362:1998記載のふるい分け機械によるふるい分けによりふるい目1000μmを通過しふるい目250μmに残留する粒子の比率が90質量%以上である請求項4又は5記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
  7. 前記粒子(I)、前記粒子(II)及び洗浄剤ベース粒子を混合する工程を有する請求項4〜6の何れか1項記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
  8. 前記粒子(I)、前記粒子(II)及び洗浄剤ベース粒子を混合する工程の後、スクリーン式分級器を用いて粒度調整を行う工程を有する請求項記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
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