JP5024859B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の光源からの光を高効率で合成して同一方向へ照射する照明光学装置を用いた画像表示装置に関し、安価で小型・軽量なプロジェクタに好適な技術に関する。
近年、LEDやレーザなど特定の波長幅、すなわち色を有する固体光源を用いた画像表示装置の開発が進んでいる。特に、安価で小型な画像表示装置を達成するためには、単板の空間光変調器を用いた構成が用いられ、時分割で複数の色を交互に点灯させ、各色を時間的に重ね合わせる方法が採られる。このためには、複数の光源からの光を合成して空間光変調器へ導く必要があり、このための色合成手段が必要となる。
従来、色合成を行う手段として、複数のダイクロイックミラーを用いる方法や、クロスダイクロイックプリズムを用いる方法が提案されてきた(例えば、特許文献1を参照)。
ダイクロイックミラーを用いた色合成の光学系を図12(a)に示す。青、緑、赤に対応した波長域を有する3種類の光源1、2、3からの光は、2枚のダイクロイックミラー4および5を通して合成された後に、空間光変調器6へと導かれる。この構成ではダイクロイックミラーの配置スペースのため光学系が大きくなり小型化が難しい。
クロスダイクロイックプリズムを用いた色合成光学系を図12(b)に示す。3種類の光源1、2、3からの光は、クロスダイクロイックプリズム7によって合成される。クロスダイクロイックプリズム7では、ダイクロイックミラーの構成より光学系は小型化されるが、光源の位置がばらばらになるため、基板や配線の配置が複雑になり、全体としての小型化が困難である。また、クロスダイクロイックプリズムは多層膜を蒸着した複数のプリズムを張り合わせることで作製されるため、作製に時間がかかり高価になる。
これに対して、より簡易で低コストなものとして、回折光学素子あるいはホログラムを用いて色合成を行う手法がある(例えば、特許文献2、3を参照)。回折光学素子あるいはホログラム素子は平板で使用可能なため小型化が容易であり、かつ複製による作製が可能であるため安価に作ることが可能である。
回折光学素子を用いた色合成光学系を図13(a)に示す。この構成では、3種類の光源をほぼ平面上に配置することが可能であり、また回折光学素子8は平板状であるため光学系をコンパクトにできる。図13(b)は、回折光学素子8の一例である構造の断面を示す。回折光学素子8では、回折角が波長によって異なるため、適切な設計を行うことで異なる角度で入射して来た複数の波長の光(図中では、RGBと表記)を同一方向へ出射させることが可能である。これによって、複数の光源からの異なる波長域を有する光を合成することが出来る。
しかし、回折光学素子あるいはホログラム素子は、通常単一の波長で回折効率が最適化されるものであり、例えば図13(a)に示した構造の回折効率の波長依存性は図13(c)に示したグラフのようになる。よって、従来は、青、赤、緑、3色すべての波長域で高い光利用効率で使用することは困難であった。あるいは、画像表示装置の構成によっては、所望の回折をしなかった光が画像表示装置のバックグラウンドノイズとなり、画像のコントラストを低下させる原因となる。特許文献1ではこの問題に関して触れられておらず、これを回避する方法が開示されていない。また、特許文献2では、複数のホログラム素子を使うことが示されているが、これによって光学素子が増えるため構成が高価になる。
これらに対して、電気信号によって回折パターンを可変とした素子を用いた画像表示装置がある(特許文献4を参照)。
特許第3298324号公報 特開2000−321435号公報 特開2001−194723号公報 特開2006−17931号公報 デジタル回折光学 丸善 p.360−363 Sov.Phys.JETP 2 466−(1956)
特許文献4は、青、緑、赤の各色を時分割で点灯させると同時に、それに同期して回折パターンを切り替えることで、青、緑、赤が同じ光路を通るようにした画像表示装置である。この装置では、青、緑、赤それぞれの波長に対して高い光利用効率で光路を等しくさせることが可能であるが、電気信号で制御可能な回折光学素子が必要であり、高価になる問題がある。
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、安価な素子によって構成され、小型かつ、高い光利用効率を有する画像表示装置を提供することにある。
請求項1、3では、異なる光源から出射された光を同一光路へ導き、空間光変調器および投影光学系によって投影し、画像を形成する装置であり、より安価なシステムで構築され、小型・軽量化されたものを提供する。また、異なる光源から出射された光をコリメートする機能と、同一光路へ導く機能とをひとつの素子に集約し、より小型・軽量化された画像表示装置を提供する。
請求項2、3では、異なるレーザ光源から出射された光を同一光路へ導き、偏向手段によって光を走査することで画像を形成する装置であり、より安価なシステムで構築され、小型・軽量化されたものを提供する。また、異なる光源から出射された光をコリメートする機能と、同一光路へ導く機能とをひとつの素子に集約し、より小型・軽量化された画像表示装置を提供する。
本発明は、異なる波長域を有する複数の光源と、前記光源からの光を合成し略平行かつ略同一方向に出射する色合成光学系と、合成された光の空間的強度分布を変調する空間光変調器と、該空間光変調器からの光を所定の位置に投影する投影光学系とを備え前記色合成光学系を構成する素子の一面にレリーフパターンが刻まれており、前記レリーフパターン上に使用する波長のうち最も短い波長よりも細かい周期を有する微細周期の凹凸構造が形成されている画像表示装置であって、前記レリーフパターンは素子面内で同心円状の構造であることを最も主要な特徴とする。
請求項1、3:本発明の投射型画像表示装置では、異なる波長域を有する複数の光源からの光を、レリーフパターン上にサブ波長構造が形成された素子を含む色合成光学系によって合成する。これによって、色合成部を従来のものより少ない光学素子で達成することが可能となり、小型・軽量化された投射型画像表示装置を提供することが可能となる。さらに、この色合成光学系に用いられる素子は、表面の凹凸形状のみで色合成機能を示すため、転写による大量生産が可能であり、これによる低コスト化を図ることが出来る。また、色合成光学系に用いられる素子のレリーフパターン部を同心円構造とすることで、色合成機能と、光源からの光をコリメートする機能を、1枚の素子に集約することが出来る。これによって、画像表示装置の小型・軽量化を達成できる。また、色合成光学系として、レリーフパターン部を同心円構造である色合成用の回折光学素子と、通常の屈折レンズであるコリメートレンズと組み合わせることで、コリメートレンズの色収差を低減せしめた色合成光学系とすることも可能であり、色の均一度がより高い画像表示装置の提供も可能となる。
請求項2、3:本発明の走査型画像表示装置では、異なる波長域を有する複数の光源からの光を、レリーフパターン上にサブ波長構造が形成された素子を含む色合成光学系によって合成する。これによって、光学素子数が少なく、小型・軽量化された走査型画像表示装置が提供される。また、色合成光学系に用いられる素子のレリーフパターン部を同心円構造とすることで、色合成機能と、光源からの光をコリメートする機能を、1枚の素子に集約することが出来る。これによって、画像表示装置の小型・軽量化を達成できる。また、色合成光学系として、レリーフパターン部を同心円構造である色合成用の回折光学素子と、通常の屈折レンズであるコリメートレンズと組み合わせることで、コリメートレンズの色収差を低減せしめた色合成光学系とすることも可能であり、色の均一度がより高い画像表示装置の提供も可能となる。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。なお、以下の図は模式的に表したもので、正確な寸法を表すものではない。また、図中の破線は特別な説明が無い限り光学系の光軸中心を表している。
実施例1:
図1(a)は、本発明の実施例1の投影型画像表示装置を示す。101は3種類のLED光源を示し、102、103、104はそれぞれ青、緑、赤色に対応した波長域で発光するLED素子である。ここで、青、緑、赤色に対応した波長域で発光するとは、それぞれおよそ0.4〜0.48um、0.5〜0.55um、0.6〜0.7umの範囲に含まれる波長を有している光のことである。
光源からの光は色合成光学系105によって略同一方向に略平行光として合成された後、偏光板106および空間光変調器である液晶素子107を通過し、投影レンズ108によって所望の位置に拡大投影される。
空間光変調器としては、上記した透過型の液晶素子のほかに反射型の液晶素子や、マイクロミラーアレイを用いたテキサスインスツルメンツ社のDMD素子などを用いることが出来る。投影型画像表示装置の構成は、どの空間光変調器を用いるかによって異なるが、光源および色合成光学系の構成は同一のものを使用することが出来る。
DMD素子を用いた本発明の投影型画像表示装置を図1(b)に示す。光源101からの光は色合成光学系105によって同一光路に合成された後、ミラー109によって折り返されDMD素子110に入射する。DMD素子110は画素ごとに独立したマイクロミラーで構成されており、ミラーの角度を変えることで光のオンとオフを切り替え、画像を表示する。
本発明の画像表示装置の構成は上記した実施例の構成に限定されず、他の素子、例えば、光を均質化するためのロッドインテグレータやマイクロレンズアレイなどが付加した構成でも良い。
図2は、色合成光学系105の詳細な構成を示す。同一基板上に実装されたLEDは光軸に近いほうから順に青102、緑103、赤104の順に並んでいる。コリメートレンズ111で略平行光にされた後に、色合成用の回折光学素子112によって色ごとに存在する光軸との角度ずれを補正し、同一光路へ導く。このとき、コリメートレンズ111と回折光学素子112の配置は逆でも良い。
図3(a)は、回折光学素子112の断面図を示す。回折光学素子はレリーフパターン上に、使用する波長よりも細かい周期を有する微細周期凹凸構造、すなわちサブ波長構造が形成された構造となっている(以下、使用する波長よりも細かい周期を有する微細周期凹凸構造を単にサブ波長構造と呼ぶ)。
通常、図3(b)に示すような周期構造に光を入射した際には、回折光が生じる。この回折光の回折角θは、入射光の波長をλ、周期のピッチをpとして以下のような式であらわされる。
sinθ=mλ/p 式(1)
ここで、mはm次の回折光をあらわす。式(1)より、周期構造のピッチが波長よりも短い、すなわちサブ波長構造では、回折角が実解を持たず回折しないことがわかる。このとき、入射光に対して、サブ波長周期構造は有効屈折率neffを持つ均質な媒質として表すことが出来ることが知られている。非特許文献2では、有効屈折率neffの近似的な解が示されている。
これによれば、有効屈折率は波長依存性を有しており、またサブ波長構造のピッチやデューティを変えることにより有効屈折率の波長依存性が変化する。
例えば、SCHOTT社のガラス、LASF31(主屈折率nd=1.88,アッベ数νd=41)に関して、図3(b)の構造の有効屈折率neffを図3(c)に示す。各パラメータとして、ピッチp=300nm、構造の幅a=180nmとし、波長400nmから700nmの範囲において計算を行った。破線は材料本来の屈折率、実線はTM偏光(電場の振動方向が周期方向に直角な成分)における図3(b)に示す構造の有効屈折率をあらわす。このように、有効屈折率は材料本来の屈折率と異なる分散特性を有する。サブ波長構造のこのような特性を利用することで、回折効率の波長依存性を改善することが可能である。
図3(a)では、具体例として、レリーフパターンが鋸歯状の周期構造であり、サブ波長構造が1方向に配列された周期構造となっている素子を示す。レリーフパターンとして鋸歯状の周期構造を用いることによって、入射光を特定次数の回折光に集中させることが容易となる。
以下、上記構造を具体的に設計した例を説明する。材料として、SCHOTT社のガラス、LASF31(nd=1.88、νd=41)で設計を行った。サブ波長構造部はピッチp=300nm、構造の幅a=150nmとした。また鋸歯状の構造部のピッチΛ=3umとした。この構造のTM偏光に対する1次光の回折効率のスカラー理論による理論計算値を図4に示す。ここで、TM偏光とは、サブ波長構造の周期方向に電場が振動する偏光成分を意味している。
図4の実線は図3に示すサブ波長構造の回折効率を示し、図4の点線は従来のサブ波長構造なしで最適化されたレリーフパターンの回折効率を示す。図4の実線に示すように、本発明のサブ波長構造を加えることにより広帯域で回折効率の高い素子を得ることが出来る。
図2において、光軸から青、緑、赤の光源までの距離をそれぞれΔ1、Δ2、Δ3とし、コリメートレンズ111の焦点距離f、鋸歯状の構造部のピッチをΛ、青、緑、赤の光源の中心波長をλ1、λ2、λ3とすると、以下の式が成り立つ。
Δ1/f=λ1/Λ
Δ2/f=λ2/Λ
Δ3/f=λ3/Λ
例として、青、緑、赤それぞれの光源が中心波長、0.46um、0.521um、0.627umを有するものを使用するとする。このとき、f=10mm、Λ=3umでは、Δ1=2.3mm、Δ2=2.6mm、Δ3=3.1mmとなり、このような間隔で光源を配置すれば良い。コリメートレンズの焦点距離を短くするとΔ1、Δ2、Δ3の大きさは小さくなり、鋸歯状の構造部のピッチΛを大きくすると、青、緑、赤の光源間の距離が狭くなる。これらは設置可能な光源の位置に対して、コリメートレンズの焦点距離fおよび鋸歯状の構造部のピッチΛを最も光利用効率が高くなるように最適化設計することが望ましい。
色合成用の回折光学素子112は同一材料から形成されていることが好ましい。すなわち、素子が同一材料から形成されることにより、型の転写による作製が可能となる。また、色合成用の回折光学素子112の微細周期凹凸構造の凸部先端は下層同一平面を形成していることが好ましい。これはすなわち、図3の拡大図に示されているように、凸部の先端部は点線で示された同一平面内にほぼ収まるような構造となっていることを意味している。
図3に示す素子の作製手順例を図5を用いて説明する。金属などによって形成された型201を用い、これに転写材202を流し込み、さらに転写材202を硬化させた後に、型201から離型することで、回折光学素子203を容易に得ることが可能である。
この方法はひとつの型から多数転写することで素子の生産が可能であり、量産性に優れ、低コストの作製方法である。転写材料としては、熱可塑性の樹脂、光硬化性の樹脂など高分子材料のほか、有機・無機の混合材料であるゾル−ゲル材料や低融点ガラスなどを利用することが出来る。硬化方法は材料に対して最適なものが選択されるが、通常は熱インプリント法もしくは光インプリント法の何れかが用いられる。熱インプリント法では、熱可塑性の材料を用い、高温で型に密着させた後に、温度を下げ離型を行う。光インプリント法では、光硬化性の樹脂またはゾルゲル材料などを用い、型に材料を流し込んだ後に、主に紫外線を照射することで材料を硬化させ、その後離型を行う。
図6は、型の作製方法の一例を示す。基板204上にレジスト材料205を塗布し、電子線206を場所によって強度を変えながら照射することで、露光を行う。レジストを現像すると、照射した電子線の強度に応じて凹凸のあるレジスト207が形成される。これに金属膜208を蒸着し、電鋳を行い基板・レジストを離型することで金属型209が得られる。型の作製方法はこれに限定されない。
サブ波長構造として1方向に配列された周期構造(以下、この構造を1次元周期構造と呼ぶ)を示したが、図7(a)〜(d)に示すような平面的な広がりを持った周期構造(以下、この構造を2次元周期構造と呼ぶ)によっても同様に色合成を行う回折光学素子の設計が可能である。
図7(a)は、2次元平面で周期を有するホールアレイ構造であり、その断面を図7(b)に示す。また、図7(c)は、ピラーアレイ構造を示す。このようなホールアレイやピラーアレイは、完全な周期構造を採らずに多少ランダムな配置でも良い。あるいは上記した1次元周期構造または2次元周期構造は、そのピッチや構造の幅が場所によって変調され、またその高さが場所によって異なる構造でも良く、その構造は性能に応じて設計される。
1次元周期構造はサブ波長構造の有効屈折率に偏光依存性があらわれるため、特定の偏光方向に対してのみ高い回折効率を有する素子となり、2次元周期構造は偏光による依存性の無い色合成素子となる。これらの素子は、画像表示装置の構成に応じて選択して使用可能である。
例えば、空間光変調器として液晶素子を用いるときには、図8に示すように、特定の偏光のみを合成した光113を略平行光にし、不必要な偏光方向を持つ光114は色合成用の回折光学素子112で回折せずにそのまま透過するような利用方法が可能である。あるいは、光源としてレーザを使う際には、レーザは一般的に直線偏光しているため特定の偏光方向でのみ高い光利用効率となる1次元サブ波長構造を有する素子を用いることができる。このとき、レーザ光の偏光方向と、サブ波長構造の周期方向が略一致している、または略直交している構成が好ましい。
一方、2次元周期構造を有する素子は、光源の偏光度が低く、例えばDMDのような偏光に依存しない空間光変調器を用いた構成の画像表示装置への適用が有効である。また、レーザ光の偏光方向に対して素子のサブ波長構造を合わせる必要が無いため、より自由な配置が可能となる。
また、このようなサブ波長構造部は図7(d)に示すように、凸部が素子表面方向に向かって徐々に細くなる構造を採ると、素子表面におけるフレネル反射の影響を低減できるためより好ましい。このとき、サブ波長構造部において、レリーフパターンのもっとも高い点よりも上部で徐々に細くなる構造が望ましい。
光源としては、図1(a)、(b)、図2に示すように、複数の光源が同一基体上に実装されていることが好ましい。さらに、この基体は、光源の発光などを制御する電子基板と一体であることが望ましい。このとき、複数の光源は基板上で等しい高さである必要は無く、また発光面が基板に対して傾いていても良い。
また、図1(a)、(b)、図2では、光源を青・緑・赤の3色に対応した波長域を有するLEDとしたが、光源として3色の波長に対応した光を発するレーザを用いても良い。レーザ光源としては、レーザダイオード光源あるいは、レーザダイオード光源の逓倍波を用いることが好ましい。また、光源としてLEDとレーザを組み合わせた構成でも良い。さらに、光源は表現できる色範囲を広げるため4色以上の光源を用いることも可能である。
図2ではコリメートレンズとして、3種類の光源に対して1枚のレンズを用いたが、図9に示すように、それぞれの光源102〜104に対してコリメートレンズ115を備える構成でも良い。
色合成光学系105の他の実施例としては、図10(a)に示すように、コリメート機能と色合成機能を一体化した回折光学素子116を用いることが出来る。この回折光学素子の具体的な断面形状を図10(b)、(c)に示す。
図10(b)では、素子の片面にコリメート機能を有する、いわゆる回折レンズ形状を有するレリーフパターンが刻まれており、裏面に色合成を行う機能を有するレリーフパターンが刻まれた構造となっている。これら両面のレリーフパターン構造上にはサブ波長構造が形成されている。
図10(c)では、回折レンズ形状のレリーフパターンと、色合成機能のレリーフパターンを合成した構造となっており、具体的には回折レンズ形状の中心が光軸からずれた構造となっている。
図10(b)、(c)に示す構造は、単体で色合成光学系105として用いることが出来るほか、通常のコリメートレンズと組み合わせて使用することも可能である。通常、コリメートレンズは色収差を有しているため、青、緑、赤の各波長に対して焦点距離が異なり、画像表示装置の表示領域周辺部で色度が悪化する問題がある。回折レンズはアッベ数が負の値を持つことから、屈折レンズと組み合わせて使用することで効率的に色収差の補正が可能であることが知られている(非特許文献1を参照)。
よって、図10(b)、(c)に示す回折レンズを、コリメートレンズの色収差を補正するように設計することも出来る。あるいは、屈折レンズと図10(c)に示す構造とを組み合わせて、片面が曲面でもう1面にレリーフ構造およびサブ波長構造が形成されている図10(d)に示すような構造を用いることも可能である。このような一体化された構造を利用することによって素子の総数をさらに減らすことが出来、より低コスト化、小型化、軽量化を達成することが可能となる。
実施例2:
図11は、本発明の実施例2の走査型画像表示装置を示す。光源101から出た光は色合成光学系105によって合成され略平行光となり、偏向手段117によって偏向され、2次元的に走査される。偏向手段117の走査に同期して青、緑、赤の各色に対応した光源の強度を変調することで画像が形成される。偏向手段としては、角度が変化するミラーであるガルバノミラーや、微小電気機械素子によって構成されるマイクロミラーなどを用いることが出来る。ここでは、偏向手段117として2方向に光を偏向可能なマイクロミラーを示した。他に1次元の空間変調器と1次元に走査するミラーを組み合わせた装置でも良いし、1次元に走査するミラーを2枚組み合わせた構成でも良い。このとき、色合成光学系としては、上記した投影型画像表示装置(図1(a)、(b))で説明したものと同様のものを使用することが可能である。
本発明の実施例1の投影型画像表示装置を示す。 色合成光学系の詳細な構成を示す。 回折光学素子の断面を示す。 サブ波長構造の回折効率(実線)を示す。 回折光学素子の作製手順を示す。 光学素子用の型の作製手順を示す。 回折光学素子の他の例を示す。 光源および色合成光学系の他の例を示す。 光源および色合成光学系の他の例を示す。 色合成光学系の他の例を示す。 本発明の実施例2の走査型画像表示装置を示す。 従来の色合成光学系の第1の例を示す。 従来の色合成光学系の第2の例を示す。
符号の説明
101〜104 LED光源
105 色合成光学系
106 偏光板
107 液晶素子
108 投影レンズ

Claims (3)

  1. 異なる波長域を有する複数の光源と、前記光源からの光を合成し略平行かつ略同一方向に出射する色合成光学系と、合成された光の空間的強度分布を変調する空間光変調器と、該空間光変調器からの光を所定の位置に投影する投影光学系とを備え前記色合成光学系を構成する素子の一面にレリーフパターンが刻まれており、前記レリーフパターン上に使用する波長のうち最も短い波長よりも細かい周期を有する微細周期の凹凸構造が形成されている画像表示装置であって、前記レリーフパターンは素子面内で同心円状の構造であることを特徴とする画像表示装置。
  2. それぞれ異なる波長域を有する強度変調可能な複数のレーザ光源と、前記レーザ光源からの光を合成し略平行かつ略同一方向に出射する色合成光学系と、合成された光を走査する偏向手段とを備え前記色合成光学系を構成する素子の一面にレリーフパターンが刻まれており、前記レリーフパターン上に使用する波長のうち最も短い波長よりも細かい周期を有する微細周期の凹凸構造が形成されている画像表示装置であって、前記レリーフパターンは素子面内で同心円状の構造であることを特徴とする画像表示装置。
  3. 前記同心円状の構造は、出射光の光軸中心から同心円の中心がずれていることを特徴とする請求項1または2記載の画像表示装置。
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