JP5024017B2 - 公差解析計算システム、公差解析方法及びプログラム - Google Patents

公差解析計算システム、公差解析方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、設計、製造等に活用する3次元CAD(Computer Aided Design )データや2次元図面データ等の設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差(設計仕様値)に対する、各部品の各寸法公差を解析・検証する公差解析計算システムに関し、更に詳しくは公差解析による最小隙間(GAP)の最適化手法に関する。
まず本明細書及び特許請求の範囲で用いられる“感度”と“寄与率”について説明する。
感度は、公差値に関係なく、設計仕様値(測定対象)に対して各部品の寸法公差がの構造上、与える影響度を示す。つまり感度の数値が高い程、設計仕様値に対する品質にとって重要な寸法となる。
図15(a)において、部品X及びYからなる構造物Zにおいて、aが1mm動くと、GAPも1mm動く。この場合を感度=1という。
同様に図15(b)において、bが1mm動くとGAPは、GAP=cosθ×bなので、θ=45度とするとGAPは0.707mm動く。したがってこの場合は、感度=0.707となる。
また寄与率は、設計仕様値(測定対象)を構成する各部品の寸法公差の総和を100%とした場合の各寸法公差値の比率を表すものである。つまり寄与率の数値が高い程、相対的に公差値が甘くなっていることになる。
ところで寸法公差は、実際の製造において設計基準値からどの程度までのズレが許されるか(許容範囲)を設定するものであり、公差が広過ぎると製造物が不良品となる確率が高くなり、公差が狭過ぎると精度が高い製造作業が必要となる為、コストが高くなる。
従来、設計部門において構造物や各部品の寸法公差を設定する場合、装置組立時の寸法公差(設計仕様値)を各構成部品の寸法公差を2乗和平方等を用いて手計算で求めたり、類似の旧図面からの流用を行うなどの過去の経験から決定している場合が殆どである。
このような従来の手法では、3次元的な形状を考慮した公差の設定が行なえず、また最近の高密度な製品設計においては計算間違い等が発生しやすく、重要な寸法を把握しきれない。
その結果として、構造物の組み立て時に設計仕様値を満足できない状態を招き、最悪の場合は組立が出来ず、設計までの手戻りが生じてしまう。
このような問題を解決すべく、近年では3次元CADデータを活用した公差解析システムが市販され、設計現場で活用されはじめている。
また、近年では開発装置の小型化/省スペース化への対応が急務であり、公差解析システムを活用して各部品間の隙間を最小化する試みも始まっている。
例えば特許文献1に開示されている装置では、機構を構築する部品の挙動を解析する際の部品の公差による挙動変化に対する影響を求めている。
図16に従来の公差解析システムにおける公差解析の手順例を示すフローチャートである。
同図の例では、処理が開始されると、まずステップS1として公差解析計算システムは3次元CAD等から3次元形状データを取り込む。
次に、ステップS2として、公差解析の対象をオペレータに指定させる。そして次にステップS3として、寸法公差検討値をオペレータに入力させる。
そして、ステップS4においてシステムは、これらの情報を元に公差解析を行なう。そしてその結果を用いて、ステップS5として、設計仕様値に対応する品質(σ値)を算出し、また感度、寄与率、偏差(σ)を算出する。
ステップS6としてオペレータは、これらの値から品質が満足のいく水準を見たしているかどうかを、感度や寄与率を考慮しながら判断する。そしてその結果、品質が特定水準以上ならば(ステップS6、OK)、公差解析を完了する。
またステップS6で、オペレータが品質が特定の水準を満たしていないと判断したのならば(ステップS6、NG)、ステップS7としてユーザは、偏差の値から最小隙間(GAP)値を逆算する。そしてこの最小隙間値からCADデータの寸法の値を修正する。また感度や寄与率の値を参照しながら全体のバランスを考慮して各寸法公差を再検討し、設計の見直しをした後、ステップS3に処理を戻し、ステップS7の再検討の結果から得られた寸法公差の検討値を入力する。
以降、ステップS3〜S7の処理を繰り返し、公差解析を完了させる。
従来の公差解析計算システムを用いた場合、このような処理を行なうことによって所望の品質を満足する寸法公差を求める。
また従来の公差解析計算システムの問題点を考慮したものとして特許文献2のシステムがある。
特許文献2のシステムは、各寸法公差を算出するにあたり、オペレータの手間を省きながら所望の品質を満たす寸法公差を算出できる。
特開平8−166972号公報 特願2005−999539号
しかしながら、従来の公差解析システムを使用しても最適な公差設定/最適最小隙間算出を実施するのは下記のような理由により容易ではない。
(1)従来の公差解析システムは、定義した公差情報に基づき検証対象の隙間が公差を積み上げた際に、どの程度の品質(σ値)で保証されるのかを検証するものであり、要求品質を満たす最適最小隙間値を算出する為には、解析結果から手計算にて逆算する必要がある。
(2)上記(1)項で求めた最小隙間値を実現するために、構成部品のどの部品の寸法をどの程度調整するのかはオペレータの判断によるしかなく、検討した寸法毎にその都度CADデータの修正、再解析による検証が必要となる。そしてその結果として、解析回数が増加する。
(3)解析結果により、所望する要求品質を満たす最適最小隙間値の実現が困難である場合、各構成部品の寸法公差値を調整する方法をとるが、その際解析結果の感度/寄与率から全体のバランスを考慮して各寸法公差を再検討する必要がある。そしてこれは、解析回数の増加につながる。
(4)実際の部品では、加工条件等の制限があり、公差を厳しくするのにも限界がある場合が殆どである。また、むやみに高精度の公差設定を行うと部品コストの上昇にもつながる。
以上のような事柄を踏まえて、いかに効率よく最適な寸法公差を設定していくことができるのかが、製品設計での大きな課題の一つである。
上記問題点を鑑み、本発明は、設計部門における公差設計、公差積み上げの事前検証、最適公差配分を可能とした公差解析計算システム、解析方法及びプログラムを提供することを課題とする。
また製品組立工程における組立障害の未然防止できる公差解析計算システム、解析方法及びプログラムを提供することを課題とする。
更には、製品設計時における省スペース設計、隙間(GAP)管理を実現する公差解析計算システムを提供することを課題とする。
本発明は、設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する公差解析計算システムを前提とし、上記課題を解決するため、寸法条件設定部、一次解析実行部、及び最適最小隙間演算部を備える。
寸法条件設定部は、設計データ及び各構成部品の寸法公差を定義する。
一次解析実行部は、前記寸法公差設定部によって定義された寸法公差を用いて一次解析を実行して、分散または偏差を求める。
最適最小隙間演算部は、前記一次解析実行部で求めた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する隙間値を逆算し、最適な最小の隙間値である最適最小隙間値を算出する。
また前記一次解析の結果より得られた最適最小隙間値を実現するための各構成部品の寸法値を算出する修正寸法割り振り部を更に備え、前記寸法条件設定部は、前記各部品の属性値情報として、不動寸法或いは可動寸法、可動寸法の場合の比率を定義し、前記修正寸法割り振り部は前記最適最小隙間値を実現するためにコントロールすべき寸法値を、前記属性情報により決定する構成とすることも出来る。
更には設計上許容できる最大隙間である許容最大隙間値を設定する許容最大隙間値設定部と、前記最適最小隙間演算部が算出した前記最適最小隙間値が前記許容最大隙間値より大きいとき、前記各部品の寸法公差の調整を行なう修正寸法公差抽出部と、を更に備える構成とすることも出来る。
また、前記設計データ内の材料属性または板金情報を含む属性情報を取り込むデータ取得部と、適用できうる限界公差情報を形状、寸法または材料に対応させた限界公差テーブルと、前記設計データから読み取った前記形状、寸法及び前記属性情報により前記データテーブルと照合し、各部品の寸法公差の限界値を判定する第1の判定部と、前記寸法公差の限界値と、前記一次解析の結果により得られる感度及び寄与率を基に、前記最適最小隙間値内において調整可能かつ調整による効果の高い寸法公差値を抽出する修正寸法公差抽出部と、を更に備える構成とすることも出来る。
更には、前記修正寸法公差抽出部によって抽出された前記寸法公差値に対し、前記第1の判定部によって判定された前記寸法公差の限界値から、公差的に精度を限界まで上げた場合の最適最小隙間値を算出する二次解析を実行する二次解析実行部を更に備える構成とすることも出来る。
また、前記二次解析の結果から、前記各部品の最適な寸法及び寸法公差を求める第2の判定部を更に備える構成とすることも出来る。
更には、前記公差解析計算システムは、前記設計データを保持する設計装置と接続されており、前記各部品の寸法値及び寸法公差値を、前記設計装置内の設計データとリンクさせ、前記最適な寸法及び寸法公差を前記設計装置にフィードバックし、前記設計装置ではフィードバックされた情報を再生して形状データに反映させることを特徴とする構成とすることも出来る。
また、前記設計データを前記設計装置から取り込むデータ取得部と、解析対象箇所をオペレータに設定させる測定対象設定部と、を更に備える構成とすることも出来る。
また本発明は、公差解析方法やプログラムもその範囲に含む。
開示のシステムによれば、要求品質(σ値)に対し、品質上過不足のない最適最小隙間の設計が容易になる。
また最適最小隙間実現の為の公差値検証時間を大幅に短縮でき、かつオペレータの検証不足による手戻りを解消することが出来る。
以下に図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における公差解析計算システムの構成例を示す図である。
同図の公差解析計算システム1は、3次元CADなどの設計装置2と接続され、設計装置2からのデータベースから3次元CADデータや2次元図面データ等の設計データを受け取れる構成となっている。
同図において、公差解析計算システム1は、データ取得部11、測定対象設定部12、一次解析実行部13、最適最小隙間演算部14、修正寸法公差抽出部15、限界公差値選択部16、修正寸法割り振り部17、二次解析実行部18、判定部19、及び条件設定部20を備え、また入力部23が接続されている。
また設計装置2は、内部に設計データをデータベース24として記憶している。
データ取得部11は、設計装置2から寸法の情報、属性値として入っている材料情報を取得する。測定対象設定部12は、検証対象を定義する。一次解析実行部13は、ラフな一次解析を行い、最初に偏差を求める。最適最小隙間演算部14は、一次解析実行部13による解析によって得られた偏差から目標の品質を確保できる範囲の最小の隙間値を算出する。部15は、最適な隙間を実現するために公差を修正しなければならないとき、どの部品寸法を修正するかを抽出する。限界公差値選択部16は、この部品や形状では公差をここまでしか切り詰められないという限界の公差を選択するものである。修正寸法割り振り部17は、公差の修正だけでは間に合わず、公差だけではなく寸法そのものを修正する場合に、隙間を達成するためにどの部品にどのくらい修正して寸法を割り振るかを決めるものである。二次解析実行部18は、修正した寸法や公差を当てはめ、解析を行なう。この解析は最終的な確認のために行なう。判定部19は、得られた結果に対する判定を行なう。
条件設定部20は、種々の設定条件を入力するためのもので、許容最大隙間値設定部21及び寸法条件設定部22を有する。
入力部23は、オペレータが公差解析計算システム1に対して入力指示を行うための、ポインティングデバイスやキーボード等のマン・マシンインタフェースである。
許容最大隙間値設定部21は、目標の品質を確保するために、公差を広めなければなら
ない場合の、隙間値の最大値を設定するものである。寸法条件設定部22は、構造物を構成する各部品の寸法変更可/不可の条件を設定するものである。
この図1に示した本実施形態の公差解析計算システム1では、3次元CADデータ等の設計データを活用して公差検証を行う際に、一次解析の結果により得られた分散(σ2)或いは偏差(σ)から逆算して要求品質(σ値)を満足する最適最小隙間値を逆算する。
また、各部品の属性値情報として、寸法不動或いは寸法変動可、変動可の場合の調整比率を定義する設定条件部20を設け、上記結果より得られた最適最小隙間を実現する為にコントロールすべき寸法値をシステムで判断し、最適最小隙間を実現する為の各構成部品の寸法値を算出し、所望の最適最小隙間実現に必要な条件を得る事が可能となる。
以下にその詳細を例を挙げて説明する。
図2は説明のための構造物を示す図である。
同図の構造物は、部品A、B及びCより構成されており、以下の説明では部品Aと部品Bの間の隙間(GAP)を最適化する場合を説明する。
公差解析計算システム1を用いた公差解析処理は、以下の手順で行なわれる。
(1)3次元CADデータ等の設計装置2が保有する材料属性、板金属性等の属性情報を公差解析計算システム1にて取り込む。この取り込みはデータ取得部11が司る。なお公差解析計算システム1をソフトウエアで実現する場合、公差解析計算システム1の中に変換プログラムを設けておき、この変換プログラムがデータ取得部11として働いて、俗税情報をメモリに記憶することによって定義する構成としても良い。
図2の構造物の仕様としては、各部品の公差を累積させても許容出来るGAPの最大値は0.5mm以下、最小値は0mm以上でなければならないとする。そしてこの仕様を、品質3σで保証出来る範囲で、最小化したいものとする。
(2)公差解析計算システム1の中には、各部品の属性値情報として寸法不動或いは寸法変動可、変動可の場合の比率をオペレータが入力部23を用いて指定すると、これは寸法条件設定部22によって公差解析計算システム1内で定義される。
今回の例では部品Cを寸法不動とし、部品A、Bを変動可とする。また部品A、B、の変動比率はそれぞれ50%と定義する。
(3)公差解析計算システム1の中には、適用できうる限界公差情報を形状、寸法、材料に対応したデータテーブル(限界公差テーブル)として保有する。そして設計データから読み取った各部品の形状、寸法及び(1)で取り込んだ属性情報を公差解析計算システム1がデータテーブルと照合する事で、各部品寸法の寸法公差の限界値を公差解析計算システム1が判断する。
図3は、データ取得部11が行なう属性情報の取り込み例を示す図である。
上記(1)において公差解析計算システム1は、形状、寸法等の部品形状についての情報31を設計情報として設計装置2から取り込む。また公差解析計算システム1は、設計装置2からその部品の属性情報(材料、板金、etc)32を取り込む。そしてこれらの情報から限界公差テーブル33を参照して各部品寸法の寸法公差の限界値34を求める。(4)解析対象箇所をオペレータが測定対象設定部12を用いて定義する。そして設計仕様値に対する要求(狙い)品質(σ値)と、設計上許容できる最大隙間を許容最大隙間値として許容最大隙間値設定部21を用いてオペレータが設定する。測定対象の設定処理は、測定対象設定部12が司る。
本例の構造物では、図4に示すように、現状でのGAPの値は0.585mmであった
とする。GAPの許容最大隙間は0.5mmなので、これを品質3σを保証出来る範囲で、最小化する。
(5)構成部品の各寸法公差を設計検討通りに入力部23からオペレータが定義し、一次解析実行部13で最適化対象の隙間に対する一次解析を現状の隙間値0〜0.585mmの範囲での解析を実行し、感度/寄与率/偏差(σ)/現状での品質(σ値)を算出する。
(6)一次解析により得られた偏差(σ)より、要求品質を満足する最適最小隙間値を最適最小隙間演算部14が逆算する。
図5に最適最小隙間値の逆算結果の例を示す。
同図の例では、隙間値(GAP)を0〜0.585mmの範囲にした場合の隙間値の中心は0.2925で、偏差(σ)の値は0.0875となっている。
3σを満足する最適最小隙間値は部品A、Bのどちらか片側で
0.0785×3=0.2355(mm)
となる。
安全マージンを考慮し、端数を切り上げ片側で0.24とする。
両側に換算すると、
0.24×2=0.48(mm)
となり、隙間値(GAP)は0.5mm以下に収まっている。
(7)(6)において公差解析計算システム1上で算出された最適最小隙間を実現する為に、上記(2)でオペレータが入力して定義された変動可能寸法として定義された比率に則って公差解析システム1の修正寸法割り振り部17が新寸法を割り振る。
今回の例では、部品Cは寸法不動、部品A、Bが寸法変動可能であり、変動比率が50%であるので、下記の様な割り振りとなる。
・部品A新寸法=部品A旧寸法+(0.585−0.48)×0.5
・部品B新寸法=部品B旧寸法+(0.585−0.48)×0.5
・部品C=変更無し
割り振りが完了したら、公差解析計算システム1上でシステムが二次解析実行部18で再度解析を実施し、最適化された状況を判定部19が判断する。
図6は、二次解析実行部18による二次解析の結果を示す図である。
同図は、(7)で求めた新寸法値で隙間値を求めたもので、同図では目標品質3σを満足する範囲で、新寸法によって最適化された隙間値は0.4800と0.5以下の範囲に収まっている。
よって、部品A、部品Bの寸法を新寸法に変更すれば、目標品質3σを満たして隙間値を最適化できる。
(8)(6)で算出された最適最小隙間が、設計上所望する数値とかけ離れていた場合、もしくは歩留り向上等により更に緩和したい場合、(4)でオペレータが設定した許容最大隙間(0.5mm)を実現する為に、(2)でオペレータが入力した変動可能寸法に定義された比率に則って修正寸法公差選択部16が新寸法を割り振る。
今回の例では、部品Cは寸法不動、部品A、部品Bが寸法変動可能であり、比率が50%であるので、許容最大隙間0.50mmを実現する為には、下記の様な割り振りとなる。
・部品A新寸法=部品A旧寸法+(0.585−0.50)×0.5
・部品B新寸法=部品B旧寸法+(0.585−0.50)×0.5
・部品C=変更無し
割り振りが完了したら、(5)で算出した感度、寄与率と、(3)の判断で得られた情報を基に、修正寸法公差抽出部15が最適最小隙間値に関連するする調整可能かつ調整による効果の高い寸法公差を抽出する。
図7は許容最大隙間になるように部品の寸法の調整を実施した場合の解析結果を示す図である。
同図に示すように公差累積に考慮すると、目標品質3σで最小隙間値を0〜0.5mmの範囲に収めたいがこの場合、現状の公差では不可能であると判断する。
図8は、部品A、B、Cの感度、寄与率を示す図である。
同図は、数値が大きい程、検証箇所に与える影響が大きい寸法公差であることを示している。
同図では部品Aが部品B、Cに比べて、感度、寄与率が非常に大きく、部品Aの寸法公差を調整すると効果が大きいことが分かる。
また図9は、(3)の判断で用いる限界公差テーブルの例を示す図である。
同図のテーブルは、構成物を構成する各部品の寸法公差をその大きさ(寸法区分)毎に示している。
同図の限界公差テーブルから、例えば部品Aは、大きさが0.5〜30mmで、寸法公差が±0.05mmであることが分かる。
本例で構成物を構成する各部品A、B、Cは、図0に示した感度、寄与率を持ち、図9の限界公差テーブルに該当するものとする。
公差解析計算システム1内では、判定部19が感度及び寄与率より部品Aの寸法公差が調整による効果が高いと判断し、また限界公差テーブルより、部品Aの寸法公差が最も高精度化可能であると判断する。
ゆえに、修正寸法公差抽出部15は、調整する寸法公差として、部品Aの寸法公差を抽出する。
(9)(8)で抽出された寸法公差に対し、判定部19が限界公差テーブルから判断した寸法公差の限界値を用いて、二次解析実行部18が公差的に精度を限界まで高めた場合の最適最小隙間を算出する。
本例では、部品Aの厚み寸法は3mm、部品Bの厚み寸法は2mm、部品Cの厚み寸法は1mmであったとする。
図9に示した限界公差テーブルより、部品Aの寸法区分0.5〜30mmに相当する寸法公差の限界値±0.05mmを二次解析実行部18が選択して代入し、最適最小隙間を算出する。
図10は、寸法公差を調整した結果例を示す図である。
同図では、上記したように寸法公差を調整したため、3σの品質を確保して最小隙間を0〜0.5mmの範囲に収められることが分かる。公差解析計算システム1では、判定部が、このような条件を満たしているか否かの判定を行なう。
(10)公差解析計算システム1とリンクしている設計データ読込み先の設計装置2に対し、上記した処理(5)〜(9)で得られた寸法値及び寸法公差値のデータを設計データのフィーチャ情報(形状、寸法値等のパラメータ)に公差解析システムがフィードバックする仕組みを設け、フィードバックされた情報を設計装置2側で再生し、形状データに反映させる。
図11は、(10)で行なわれる設計データと寸法値及び寸法公差のデータをリンクして設計装置2にフィードバックする例を示す。
公差解析計算システム1では各寸法を寸法IDによって管理しており、設計装置2の表示画面上では、図10(a)のように公差解析計算システム1上に取り込まれている部品Aの寸法情報をその寸法IDによって一覧として表示している。
本例では、部品Aの厚みの寸法は、寸法IDd20で定義されていたとする。
公差解析計算システム1によって設計データが取りこまれた構造物の各寸法情報は、情報IDにて設計装置2の設計データとリンクしている。
設計装置2の画面上に表示された図10(a)の表示画面から、オペレータが部品Aの厚みの寸法ID(d20)を選択すると、設計装置2は、公差解析計算システム1から寸法ID(d20)に対応する寸法情報を取得する。そして設計装置2の表示画面上に、図9(b)のように寸法ID(d20)に対応した部品Aの厚みの部分の位置が表示される。
そして設計装置2は取り込んだ新寸法情報を基に、新しい情報を反映させた形状を表現した表示を行なう。
図12は、公差解析計算システム1が行なう公差解析処理時の動作処理を示すフローチャートである。
同図の処理が開始されると、まずステップS11として設計装置2から設計データとして形状データを取り込む。次にステップS12として公差解析計算システム1は、設計装置2から設計データとして材料属性、板金属性等の属性情報を取り込む。
そしてステップS13として公差解析計算システム1は、オペレータに解析対象箇所及び目標品質(σ値)の入力を促す。解析対象箇所及び目標品質(σ値)をオペレータが入力部23から入力する指示すると、これらは公差解析計算システム1に設定される。
次にステップS14として公差解析計算システム1は、オペレータに許容限界最大隙間値の入力を促す。この許容限界最大隙間値をオペレータが入力部23から入力する指示すると、これは公差解析計算システム1に設定される。
同様にステップS15として公差解析計算システム1は、オペレータに各部品が不動寸法か可動寸法か、可動寸法の場合の比率の入力を促す。これらをオペレータが入力部23から入力する指示すると、これらは寸法条件設定部22により公差解析計算システム1に設定される。
次にステップS16として、公差解析計算システム1は、オペレータに寸法公差の検討値を入力させる。
そしてステップS17としてステップS16で入力された寸法公差の検討値に基づいて、一次解析実行部13は一次解析を行う。
この一次解析の結果、ステップS18として、解析対象箇所の品質値(σ値)、感度、寄与率、及び偏差(σ)が算出される。
この一次解析の結果を踏まえ、ステップS19として、ステップS18で算出された偏差(σ)が要求品質に達しているか否かを判定し、要求品質に達していれば(ステップS19、OK)、ステップS16で入力した寸法公差で要求品質を満足するので、本公差解析処理を終了する。
ステップS19において、判定部19が一次解析で得られた偏差(σ)が要求品質を満たしていないと判断したならば(ステップS19、NG)、ステップS20として一次解析の結果算出された偏差(σ)から要求品質(σ値)を満足する最適最小隙間値を逆算する。
そしてステップS21として、ステップS20で求めた最適最小隙間値をステップS14で設定した許容限界最大隙間値と照合する。その結果ステップS20で求めた最適最小隙間値が許容限界最大隙間値より小さければ(ステップS22、OK)、ステップS23として、ステップS20で逆算した最適最小隙間値に対応して各部品に新寸法を割り振る。
そしてステップS24として、ステップS23で割り振った新寸法を用いて二次解析実行部18によって二次解析を行なう。
最後にステップS25として、オペレータに二次解析の結果を確認させ、その後、新寸法を設計データのパラメータとして置き換え、公差解析処理を終了する。
一方ステップS22の判断において、ステップS20で求めた最適最小隙間値が許容限界最大隙間値より大きかったとき(ステップS22、NG)、ステップS26として許容限界最大隙間値に対応して各部品に新寸法を割り振る。
そして、ステップS27として修正寸法公差抽出部15が、一次解析から得られた感度と寄与率から限界公差テーブルを参照して、調整する寸法公差を抽出する。
次にステップS28として、オペレータに限界公差値を代入させ、この値を用いて二次解析を行なう(ステップS29)。
そして、ステップS30として、二次解析の結果をオペレータに確認させる。そして最後に、新公差及び新寸法を設計データのパラメータとして置き換えた後、公差解析処理を終了する。
図13は、本実施形態の公差解析計算システム1をPC等の情報処理装置で実現した場合のシステム環境図である。
図13の情報処理装置は、CPU41、RAM等の主記憶装置42、ハードディスク等の補助記憶装置43、ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイス等の入出力装置(I/O)44、モデム等のネットワーク接続装置45、及びディスク、磁気テープなどの可搬記憶媒体から記憶内容を読み出す媒体読み取り装置46を有し、これらが互いにバス48により接続される構成を備えている。そして各構成要素は、バス48を介して互いにデータのやり取りを行う。
CPU41は、補助記憶装置43上のプログラムやネットワーク接続装置45を介してインストールしたプログラムを、主記憶装置42をワークメモリとして実行することにより、図1に示した公差解析計算システム1の構成要素の機能を実現し、また図12に示したフローチャートの処理を実現する。
図13の情報処理装置では、媒体読み取り装置47により磁気テープ、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO等の記憶媒体48に記憶されているプログラム、データを読み出し、これを外部インタフェース46を介して本実施形態における携帯端末にロードする。そしてこのプログラムやデータを携帯端末で実行したり用いたりすることにより、上述したフローチャート処理をソフトウエア的に実現する。
また、図13の情報処理装置では、CD−ROM等の記憶媒体47を用いてアプリケーションソフトの交換が行われる場合がある。よって、本発明は、公差解析計算システム、公差解析方法及びプログラムに限らず、コンピュータにより使用されたときに、上述した本発明の実施形態の機能をコンピュータに行なわせるためのコンピュータ読み出し可能な記憶媒体47として構成することもできる。
この場合、「記憶媒体」には、例えば図14に示されるように、CD−ROM、フレキシブルディスク(あるいはMO、DVD、メモリーカード、リムーバブルハードディスク等であってもよい)等の媒体駆動装置57に脱着可能な可搬記憶媒体56や、ネットワーク回線53経由で送信される外部の装置(サーバ等)内の記憶部(データベース等)52、あるいは情報処理装置51の本体54内のメモリ(RAM又はハードディスク等)55等が含まれる。可搬記憶媒体56や記憶部(データベース等)52に記憶されているプログラムは、本体54内のメモリ(RAM又はハードディスク等)55にロードされて、実行される。
また、既に説明したCD−ROMやDVD−ROM等の記憶媒体には、上記に例として挙げたものの他にも、例えば、Blu−ray Disc(登録商標)やAOD(Advanced Optical Disc)などの青色レーザーを用いた次世代光ディスク記憶媒体、赤色レーザーを用いるHD−DVD9、青紫色レーザーを用いるBlue Laser DVDなど、今後開発される種々の大容量記憶媒体を用いて本発明を実施することも可能である。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する公差解析計算システムにおいて
設計データ及び各構成部品の寸法公差を定義する寸法条件設定部と、
前記寸法公差設定部によって定義された寸法公差を用いて一次解析を実行して、分散または偏差を求める一次解析実行部と、
前記一次解析実行部で求めた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する隙間値を逆算し、最適な最小の隙間値である最適最小隙間値を算出する最適最小隙間演算部と、
を備えることを特徴とする公差解析計算システム。
(付記2)
前記一次解析の結果より得られた最適最小隙間値を実現するための各構成部品の寸法値を算出する修正寸法割り振り部を更に備え、
前記寸法条件設定部は、前記各部品の属性値情報として、不動寸法或いは可動寸法、可動寸法の場合の比率を定義し、前記修正寸法割り振り部は前記最適最小隙間値を実現するためにコントロールすべき寸法値を、前記属性情報により決定することを特徴とする付記1に記載の公差解析計算システム。
(付記3)
設計上許容できる最大隙間である許容最大隙間値を設定する許容最大隙間値設定部と、
前記最適最小隙間演算部が算出した前記最適最小隙間値が前記許容最大隙間値より大きいとき、前記各部品の寸法公差の調整を行なう修正寸法公差抽出部と、
を更に備えることを特徴とする付記1に記載の公差解析計算システム。
(付記4)
設計上許容できる最大隙間である許容最大隙間値を設定する許容最大隙間値設定部と、
前記最適最小隙間演算部が算出した前記最適最小隙間値が前記許容最大隙間値より小さいとき、前記最適最小隙間に対応した各部品の新寸法を割り振る修正寸法割り振り部とを備えることを特徴とする付記1に記載の公差解析計算システム。
(付記5)
前記設計データ内の材料属性または板金情報を含む属性情報を取り込むデータ取得部と、
また適用できうる限界公差情報を形状、寸法または材料に対応させた限界公差テーブルと、
前記設計データから読み取った前記形状、寸法及び前記属性情報により前記データテーブルと照合し、各部品の寸法公差の限界値を判定する第1の判定部と、
前記寸法公差の限界値と、前記一次解析の結果により得られる感度及び寄与率を基に、前記最適最小隙間値内において調整可能かつ調整による効果の高い寸法公差値を抽出する修正寸法公差抽出部と、
を更に備えることを特徴とする付記1に記載の公差解析計算システム。
(付記6)
前記修正寸法公差抽出部によって抽出された前記寸法公差値に対し、前記第1の判定部によって判定された前記寸法公差の限界値から、公差的に精度を限界まで上げた場合の最適最小隙間値を算出する二次解析を実行する二次解析実行部を更に備えることを特徴とする付記5に記載の公差解析計算システム。
(付記7)
前記二次解析の結果から、前記各部品の最適な寸法及び寸法公差を求める第2の判定部を更に備えることを特徴とする付記6に記載の公差解析計算システム。
(付記8)
前記公差解析計算システムは、前記設計データを保持する設計装置と接続されており、前記各部品の寸法値及び寸法公差値を、前記設計装置内の設計データとリンクさせ、前記最適な寸法及び寸法公差を前記設計装置にフィードバックし、前記設計装置ではフィードバックされた情報を再生して形状データに反映させることを特徴とする付記7に記載の公差解析計算システム。
(付記9)
前記設計データを前記設計装置から取り込むデータ取得部と、
解析対象箇所をオペレータに設定させる測定対象設定部と、
を更に備えることを特徴とする付記1に記載の公差解析計算システム。
(付記10)
設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する公差解析方法であって
設計データ及び各構成部品の寸法公差を定義し、
前記定義された寸法公差を用いて一次解析を実行して、分散または偏差を求め、
前記一次解析の結果求められた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する隙間値を逆算し、最適な最小の隙間値である最適最小隙間値を算出する
ことを特徴とする公差解析方法。
(付記11)
設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する情報処理装置によって実行されるプログラムで
あって、
設計データ及び各構成部品の寸法公差をメモリに読み込んで定義し、
前記定義された寸法公差を用いて一次解析を実行して、分散または偏差を求め、
前記一次解析の結果求められた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する隙間値を逆算し、最適な最小の隙間値である最適最小隙間値を算出する
ことを前記情報処理装置に実行させるプログラム。
本実施形態における公差解析計算システムの構成例を示す図である。 本実施形態を説明するための構造物を示す図である。 データ取得部が行なう属性情報の取り込み例を示す図である。 本例の構造物のGAPの値を示す図である。 最適最小隙間値の逆算結果の例を示す図である。 二次解析実行部による二次解析の結果を示す図である。 許容最大隙間になるように部品の寸法の調整を実施した場合の解析結果を示す図である。 部品A、B、Cの感度、寄与率を示す図である。 限界公差テーブルの例を示す図である。 寸法公差を調整した結果例を示す図である。 設計データと寸法値及び寸法公差のデータをリンクして設計装置2にフィードバックする例を示す図である。 公差解析計算システム1が行なう公差解析処理時の動作処理を示すフローチャートである。 本実施形態の公差解析計算システムを情報処理装置で実現した場合のシステム環境図である。 記憶媒体の例を示す図である。 本明細書及び特許請求の範囲で用いられる“感度”について説明する図である。 従来の公差解析システムにおける公差解析の手順例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 公差解析計算システム
2 設計装置
11 データ取得部
12 測定対象設定部
13 一次解析実行部
14 最適最小隙間演算部
15 修正寸法公差抽出部
16 限界公差値選択部
17 修正寸法割り振り部
18 二次解析実行部
19 判定部
20 条件設定部
21 許容最大隙間値設定部
22 寸法条件設定部
23 入力部
24 データベース
41 CPU
42 主記憶装置
43 補助記憶装置
44 入出力装置
45 ネットワーク接続装置
46 媒体読み取り装置
47 記憶媒体
48 バス

Claims (10)

  1. 設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する公差解析計算システムにおいて
    設計データ及び各構成部品の寸法公差を定義する寸法条件設定部と、
    前記寸法公差設定部によって定義された寸法公差を用いて前記構造物を構成する2つの部品の間の隙間に対する一次解析を実行して、当該隙間を表す第1の隙間値に基づく分散または偏差を求める一次解析実行部と、
    前記一次解析実行部で求めた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する、前記隙間を表す第2の隙間値を算出する隙間演算部と、
    前記第1の隙間値と前記第2の隙間値の差分に基づいて、当該第2の隙間値を実現するための各構成部品の寸法値を算出する修正寸法割り振り部と、
    を備えることを特徴とする公差解析計算システム。
  2. 記寸法条件設定部は、前記各部品の属性値情報として、不動寸法或いは可動寸法、可動寸法の場合の比率を定義し、前記修正寸法割り振り部は前記第2の隙間値を実現するためにコントロールすべき寸法値を、前記属性情報により決定することを特徴とする請求項1に記載の公差解析計算システム。
  3. 設計上許容できる最大隙間である許容最大隙間値を設定する許容最大隙間値設定部と、
    記隙間演算部が算出した前記第2の隙間値が前記許容最大隙間値より大きいとき、前記各部品の寸法公差の調整を行なう修正寸法公差抽出部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の公差解析計算システム。
  4. 前記設計データ内の材料属性または板金情報を含む属性情報を取り込むデータ取得部と、
    適用できうる限界公差情報を形状、寸法または材料に対応させた限界公差テーブルと、
    前記設計データから読み取った前記形状、寸法及び前記属性情報により前記データテーブルと照合し、各部品の寸法公差の限界値を判定する第1の判定部と、
    前記寸法公差の限界値と、前記一次解析の結果により得られる感度及び寄与率を基に、前記第2の隙間値内において調整可能かつ調整による効果の高い寸法公差値を抽出する修正寸法公差抽出部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の公差解析計算システム。
  5. 前記修正寸法公差抽出部によって抽出された前記寸法公差値に対し、前記第1の判定部によって判定された前記寸法公差の限界値から、公差的に精度を限界まで上げた場合の隙間値を算出する二次解析を実行する二次解析実行部を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の公差解析計算システム。
  6. 前記二次解析の結果から、前記各部品の最適な寸法及び寸法公差を求める第2の判定部を更に備えることを特徴とする請求項5に記載の公差解析計算システム。
  7. 前記公差解析計算システムは、前記設計データを保持する設計装置と接続されており、前記各部品の寸法値及び寸法公差値を、前記設計装置内の設計データとリンクさせ、前記最適な寸法及び寸法公差を前記設計装置にフィードバックし、前記設計装置ではフィードバックされた情報を再生して形状データに反映させることを特徴とする請求項6に記載の公差解析計算システム。
  8. 前記設計データを前記設計装置から取り込むデータ取得部と、
    解析対象箇所をオペレータに設定させる測定対象設定部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の公差解析計算システム。
  9. 設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する公差解析方法であって
    設計データ及び各構成部品の寸法公差を定義し、
    前記定義された寸法公差を用いて前記構造物を構成する2つの部品の間の隙間に対する一次解析を実行して、当該隙間を表す第1の隙間値に基づく分散または偏差を求め、
    前記一次解析の結果求められた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する、前記隙間を表す第2の隙間値を算出し、
    前記第1の隙間値と前記第2の隙間値の差分に基づいて、当該第2の隙間値を実現するための各構成部品の寸法値を算出する
    ことを特徴とする公差解析方法。
  10. 設計データを用いて設計された構造物の組立時の寸法公差に対する、当該構造物を構成する各部品の寸法公差を解析及び検証する情報処理装置によって実行されるプログラムであって、
    設計データ及び各構成部品の寸法公差をメモリに読み込んで定義し、
    前記定義された寸法公差を用いて前記構造物を構成する2つの部品の間の隙間に対する一次解析を実行して、当該隙間を表す第1の隙間値に基づく分散または偏差を求め、
    前記一次解析の結果求められた前記分散または偏差を用いて設計仕様値に対しての要求品質を満足する、前記隙間を表す第2の隙間値を算出し、
    前記第1の隙間値と前記第2の隙間値の差分に基づいて、当該第2の隙間値を実現するための各構成部品の寸法値を算出する
    ことを前記情報処理装置に実行させるプログラム。
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