JP5023978B2 - スピーカシステム - Google Patents

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本発明は、円筒体を基本形状としたエンクロージャを有し、収納又は運搬するのに好適なスピーカに関するものである。
特に、パブリックアドレス用のスピーカに係るものである。
PA(パブリックアドレス,Public Address)用スピーカと呼ばれる、音響設備用のスピーカは、スピーカ・スタンドに取り付けて縦置きしたり、床に横置きしたりというように、多様な設置形態で使用される。また、ライブ、イベント等の移動会場で使用される場合に、搬送が容易であることが求められる。
例えば、2個のスピーカを収納できる専用のキャリング・ケース(ローラ・バッグ)がオプションで用意されているスピーカもある。
音響設備用スピーカのエンクロージャは、従来、直方体形状のものが多く、縦置きで使用される場合が多かった。しかし、最近では、横置きにしてフロア・モニタとしても使用できるように、多角柱をした形状のものがある。
特許文献1に記載のスピーカ装置では、スピーカボックス(エンクロージャ)がほぼ5角柱である。また、背面に凹部を有し、ここに、ミキサー部やマイク、コード類を収納できる。
しかし、エンクロージャは、音響特性を考えると、角柱形状よりも円筒体が望ましい。円筒体であれば、容積当たりの表面積が小さくなるからエンクロージャを軽量化でき、また、堅固な構造体となる。
円筒体を基本形状とするエンクロージャとして、従来、種々のものが知られている。
例えば、特許文献2では、円筒体を切断した形状で、半円形または扇形を底面とするエンクロージャが記載され、切断された平面部にスピーカを配置している。
また、小型のスピーカシステムでは、完全な円筒体の上下底面や側面にスピーカユニットを配設したものがある。
しかし、上述した音響設備用のスピーカは、大型で重量があるから、設置や搬送にも留意する必要がある。ところが、完全な円筒体では、音響設備用スピーカとして使用するには、多様な設置形態で使用しにくく、かつ、搬送や保管がしにくいという問題がある。
特開2006−93962号公報 特開昭59−189797号公報
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、円筒体を基本形状とするスピーカを多様な設置形態で使用できるようにするとともに、小さな収納容器に収納し、又は運搬するのに適したスピーカを提供することを目的とするものである。
本発明は、請求項1に記載の発明においては、2台のスピーカと、該2台のスピーカを収納する収納容器を有するスピーカシステムであって、前記スピーカは、円筒体の側面が該円筒体の軸に平行な縦断面で切断された形状である平面状側面と円弧状側面とを有し、かつ、該円弧状側面に開口部が形成されたエンクロージャと、該エンクロージャの開口部に配設されたスピーカユニットを有し、前記収納容器は、収納部を有し、該収納部内に、前記各エンクロージャの平面状側面同士が対向し、前記各エンクロージャの円弧状側面の少なくとも一部が前記収納部の内面に接する状態で、前記2台のスピーカを収納するものである。
円筒体を基本形状としたエンクロージャであるから、内容積の割に軽量となり、また、強固な構造体となる。
丸加工しなくても、円弧状側面がそのままラウンドバッフルとなり、エンクロージャの角面での音の回折がなくなり、回折の影響が低減される。
縦置き使用時において、風の影響を受けにくいことからスピーカを安定に設置できる。
横置き使用時において、平面状側面を設置面とすることによりスピーカを安定に設置できる。
収納容器は、2台のスピーカを、平面状側面同士が対向し、円弧状側面の少なくとも一部が収納部の内面に接する状態で収納するため、2台のスピーカを小さくまとめて小さな収納容器に収納し、運搬、保管を便利なようにすることができる。
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載のスピーカシステムに用いる収納容器であって、収納部を有し、該収納部内に、前記各エンクロージャの平面状側面同士が対向し、前記各エンクロージャの円弧状側面の少なくとも一部が前記収納部の内面に接する状態で、前記2台のスピーカを収納するものである。
従って、請求項1に記載のスピーカシステムを実現することができる。
上述したスピーカは、円筒体の側面が該円筒体の軸に平行な縦断面で切断された形状である平面状側面と円弧状側面とを有し、かつ、該円弧状側面に開口部が形成されたエンクロージャと、該エンクロージャの開口部に配設されたスピーカユニットを有するものである。
従って、軽量強固で、そのままラウンドバッフルとなり、縦置き使用時、横置き使用時においてスピーカを安定に設置でき、かつ、収納、運搬に好適なスピーカを実現することができる。
本発明のスピーカシステムによれば、円筒体を基本形状とするスピーカの利点を備えるとともに、スタンド載置、床置き等の多様な設置形態で使用できるという効果がある。2個のスピーカを小さくまとめて収納できるので、搬送や保管が便利であるという効果がある。
図1は、本発明の実施形態に用いるスピーカの外観を示す斜視図である。
このスピーカ1のエンクロージャは、円筒体(円柱体ということもできる)を基本形状とする。図示のスピーカ1は、2ウェイ構成であるため、スピーカユニットとして、ウーファ(woofer)2とツィータ(tweeter)3を有する。
エンクロージャは、円筒体の側面が、この円筒体の軸1aに平行な縦断面で切断された形状である平面状側面1bと円弧状側面1cとを有する。この円弧状側面1cに開口部1d,1mが形成されている。開口部1mは、取付平面1eに形成されており、図1では外に表れていない(図2(b)参照)。
ここで、円弧状側面1cとは、円筒体の軸1aに垂直な横断面との交線が円弧となるような側面をいう。
図示の平面状側面1bは、角が斜め切りされているので、前面から見ると8角形となっている。
2aはウーファのフランジであり、図示の例では、8個の孔が開けられており、この孔にねじを通してウーファ2を平面状側面1bにねじ止めする。
取付平面1eは、円弧状側面1cにおける円筒体の軸1a方向の一部において、この軸1aに平行で、平面状側面1bを形成した縦断面とは異なる縦断面で切断された形状のものである。平面状側面1bと取付平面1eとは、x軸1aを中心とする周方向角度が異なり、図示の例では、非平行である。取付平面1eは、円弧状側面1cから円筒の内側に長さdだけ後退している。なお、平面状側面1bと取付平面1eとが平行でもよい。
開口部1mには、平坦なフランジ2aを有するコーン型のウーファ2が、その前面開口を位置合わせし、その前面開口中心軸を外向きにして配設されている。フランジ2aの直径は、円筒体の直径よりも短い。
一方、開口部1dには、ホーン型スピーカであるツィータ3が配設されている。図示の例では、円弧状側面1cに形成された開口部1dとホーン1fの開口部とを一致させて一体化形成し、このホーン1fの喉部にホーン型スピーカの駆動部(ドライバ)を取り付ける。
この開口部1dは、取付平面1eに対し、前面張出部1gを間にして形成されている。
このスピーカ1は、バスレフ形式であるため、取付平面1eに対し、前面張出部1iを間にしてバスレフポート1hが形成されている。
図示のバスレフポート1hは、エンクロージャの内部で、ダクトの内幅が左右に拡大して円弧状側面1cに開口するため、バスレフポート気流が周方向の左右に広がりやすくなる。その結果、バスレフポート気流による、ウーファ2から放出される中高域周波数の音への変調を緩和する。これに代えて、バスレフポート1hは、エンクロージャの内部で、ダクトの内幅が一定に保たれて円弧状側面1cに開口するものでもよい。
スピーカ1のエンクロージャは、開口部1d,1m、バスレフポート1h、それぞれの縁部左右側面が円弧状側面1cであるから、いわゆる「ラウンドバッフル」となる。従って、エンクロージャに角面があると発生する音の回折を低減し、自然な波面で音が伝搬する。
エンクロージャは、例えば、2部分に分割された合成樹脂製の成型体であり、継目1jにおいて嵌合されてねじ止めされる。
上述した円弧状側面1cは、円筒体の軸1a方向に2個の開口部1d,1mを有し、スピーカユニットとしてウーファ2及びツィータ3を配設したものであった。しかし、単一の開口部に単一のスピーカユニットを配設したり、3個の開口部にウーファ、スコーカ(squawker)、ツィータの3個のスピーカユニットを配設したりしてもよい。
上述した説明では、開口平面を有するスピーカユニットとホーンを備えたスピーカユニットとを組み合わせたが、いずれか一方のタイプのスピーカユニットを用いてもよい。
上述したスピーカ1は、ミキサー部やコード類を収納する凹部をエンクロージャの背面に形成してもよい。また、エンクロージャ内部にアンプを内蔵して、背面に入力端子や音量操作子等を備えたパネルを設けてもよい。
図2は、図1に示したスピーカ1をフロアスピーカとして、床面に横置で使用する形態の説明図である。図1(a)は正面図である。図1(b)はスピーカ1の側面形状を簡略的に図示する右側面図である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付している。11はスピーカを設置する床面である。12は平面状側面1bにより切り欠かれて、不存在となったエンクロージャ部分である。
13はエンクロージヤが円筒体である仮定した場合に設置する床面である。14はその際に使用する載置台である。1kは縦置きで使用するときの脚部(4カ所)、1mはウーファ2を配設するための開口部である。
図2(a)において、平面状側面1bは、横置きで使用する場合に、床面11に対する設置面となる。平面状側面1bと取付平面1eとがなす角度に応じて、ウーファ2の前面開口中心軸の仰角が決まる。
図2(b)に示すように、エンクロージャ部分12が切り欠かれていない完全な円筒体のスピーカである場合、スピーカを床面13の上に安定に設置するためには、載置台14を使用する必要がある。
また、エンクロージャ部分12を有する完全な円筒体のスピーカは、スピーカ1と同じスピーカユニット(ウーファ2、ツィータ3)を使用した場合でも、少なくともエンクロージャ部分12の高さhだけ、床13から高くなってしまう。
従って、この実施形態のスピーカ1は、平面状側面1bを有することにより、横置き設置で使用する場合において、床面11に安定に設置でき、かつ、高さを抑えることができる。
図3は、図1に示したスピーカ1にスピーカグリル21,22を取り付ける場合を示す説明図である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付している。
21はウーファ2用のスピーカグリル、22はツィータ3用のスピーカグリルである。21a,22aは、グリル(grille)本体部であって、各スピーカユニットを保護するものであり、例えば、音を通過させる網目を有した織布が枠体に張設されたもの、音を通過させる円孔が千鳥状に開けられたパンチングメタルなどである。
グリル本体部21a,22aは、円弧状に形成され、ウーファ2、ツィータ3及びホーン1f、を覆うようにエンクロージャに取り付けられている。図示の例では、エンクロージャの円弧状側面1cと同じ中心及び半径を有する円弧状であるため、円弧状側面1cと連続した側面となる。
21b,22bは、グリル本体部21a,22aの周辺から、エンクロージャの奥行き方向に突き出ている複数の係合突起である。一方、23は取付平面1eの周囲に設けられた複数の係合孔であり、24は円弧状側面1cとホーン1fとの境界に設けられた複数の係合孔である。
図示の係合突起21b,22bは、短冊状の係合片であるが、円柱のピンであってもよい。
スピーカグリル21,22を取り付けるには、各係合突起21b,22bを係合孔23,24に差し込む。コーンの保護を要するウーファ2にはスピーカグリル21を取り付けることが望ましい。しかし、ツィータ3には必ずしもスピーカグリル22を取り付けなくてもよい。
図示の例では、スピーカグリル21,22を係合手段により取り付けたが、ネジ止めにより取り付けてもよい。
図4は、図1に示したスピーカ1における、音の放出に対するスピーカグリルの影響を示す一般的な説明図である。図4(a)〜図4(c)は従来の平面状グリルの使用例、図4(d)〜図4(f)は円弧状グリルの使用例である。
図4(a)において、31はモデル化したスピーカユニット、32はその音響中心(音源位置)、33は平面状グリルである。このスピーカユニット31は、音響中心32を点音源として音が放出される。
矢印34はスピーカユニット31の前面開口中心軸における音の放出方向を示し、矢印35は前面開口周縁における音の放出方向を示す。
図4(b)に示すように、平面状グリル33を構成する、1本1本の繊維の間隔、あるいは、パンチング孔が、スピーカユニット31の前面開口中心軸では、矢印34の放出方向に正対し、最大の幅w1で開口している。
しかし、図4(c)に示すように、前面開口周縁に近づくほど、矢印35の放出方向に対し開口の幅w2が狭くなり、音が平面状グリル33を通過しにくくなる。また、図示の矢印36のように、平面状グリル33に反射して伝搬する音もある。その結果、音の指向特性が均一でなくなり、指向特性に暴れやディップが現れたりする。
これに対し、図4(d)に示すように、音響中心32を中心軸とする円弧状グリル37を使用した場合を考える。
矢印38はスピーカユニット31の前面開口中心軸における音の放出方向を示し、矢印39は前面開口周縁における音の放出方向を示す。
図4(e),図4(f)に示すように、円弧状グリル37を構成する、繊維の間隔、あるいは、パンチング孔は、スピーカユニット31の前面開口中心軸、前面開口周縁のいずれでも、矢印38,39の放出方向に正対し、最大の幅w1で開口している。その結果、音の指向特性が均一となる。
図3に示したスピーカ1においては、ウーファ2やホーン付きのツィータ3が必ずしも点音源であるとは言えないし、点音源であったとしても、点音源の位置がエンクロージャの中心軸1a上にあるわけではない。
しかし、スピーカグリル21,22は円弧状であるから、スピーカグリル21,22とウーファ2,ツィータ3(スピーカユニット)の前面開口平面との距離が、周縁部に比べて前面開口中心軸に近くなるほど、大となるように離間する。
その結果、ウーファ2,ツィータ3と円弧状のスピーカグリル21,22との配置関係は、図4(d)に近い関係にある。従って、音響の指向特性が均一に近いものとなる。
図5は、図1に示したスピーカ1をスピーカ・スタンドに載せて縦置き使用する形態の説明図である。図5(a)は正面図である。図5(b)は、スピーカ1の上底面を簡略的に図示する平面図である。図5(c)は、比較例として、背景技術で引用した特許文献1のエンクロージャの上底面を図示する平面図である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付している。41はアダプタであって、スピーカ1の底面にねじ止めされる。42はスピーカ・スタンドであって、開閉可能な三脚と伸縮自在な中央パイプを備え、中央パイプにアダプタ41のパイプを差し込んでねじで締結する。アダプタ41、スピーカ・スタンド42は簡略化して図示している。
スピーカ・スタンド42に取り付けて、野外設置した場合、風の影響を受けやすい。
図5(b)に示すように、スピーカ1の正面から風を受けたとき、エンクロージャの円弧状側面1cが円筒状であるため、風の流路43は滑らかにエンクロージャを避けて曲がるため、風の影響を受けにくい。図3に示したスピーカグリル21,22がエンクロージャに取り付けられていれば、さらに、風の流路43が滑らかに曲がる。
これに対し、図5(c)に示すように、角のあるエンクロージャ44の場合は、風の流路45は滑らか曲がらないため、風圧を強く受けて、スピーカ1が揺れたり倒れたりしやすい。
図6は、本発明の実施形態に用いるスピーカ1の他の具体例を示す斜視図である。
このスピーカは、図1に示したスピーカ1において、前面中央の1個のバスレフポート1hに代えて、外側方に2個のバスレフポート51,52を用いたものである。図中、図1と同様な部分には同じ符号を付している。
バスレフポート51,52は、エンクロージャ内部に円筒のダクトを有する。それぞれは、円弧状側面1cに、円筒体の軸1aに平行であって、ウーファ2及びツィータ3(スピーカユニット)の前面開口中心軸に対し左右それぞれα=90度以内で対称となる2直線A−A,B−B上の同一軸方向位置に設けられている。図示の例では、開口部1dと取付平面1eとの間にある前面張出部1gの左右端の近傍に設けられている。
バスレフポート51,52は、ウーファ2の前面開口中心軸に対し、外向きに開口するから、バスレフポート気流53,54が放出される方向が、左右外向きになる結果、バスレフポート気流53,54による中高域への変調を緩和することができる。
図7は、図1に示したスピーカ1の断面図である。
図7(a)はスピーカ1の模式的な縦断面図である。図7(b)はその断面位置を示す平面図であって、図7(a)はスピーカ1の前面開口中心軸を含む縦平面C−Cで切断したときの縦断面である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。
一般に、音響中心はスピーカのボイスコイルの位置にあると言われているが、音響中心は実際に試験することにより確定する。
また、音響中心から聴取位置までの距離が複数スピーカユニットについて同一であれば、聴取位置において、2つの音響中心に分離することなく、1つの音響中心からの音に聞こえると言われている。
そこで、ウーファ2の音響中心Swからスピーカ1の前面までの距離(奥行き)と、ツィータ3の音響中心Stからスピーカ1の前面までの距離(奥行き)とを一致させることが望ましい。言い換えれば、ウーファ2の音響中心Swとツィータの音響中心Stとが円筒体の軸1aに平行な直線S−S上に位置するようにウーファ2及びツィータ3をエンクロージャの開口部に配置することが望ましい。
図8は、本発明の実施形態であるスピーカシステムの説明図である。この図では、スピーカ1が収納容器に収納された状態を収納容器の横断面図として模式的に示している。
スピーカは一般にステレオ再生をするため、2個を組合わせて使用される場合が多い。そこで、2個のスピーカをまとめて収納し運搬するものが知られている。
図8(a),図8(b)は、図1〜図7を参照して説明したスピーカ1を2個使用したスピーカシステムの第1,第2の実施形態である。一方のスピーカを1A、他方のスピーカを1Bとして説明する。
一方、図8(c)は、完全な円筒体であるエンクロージャを有する2個のスピーカ81A,81Bを使用したスピーカシステム(比較例)である。
図8(a)において、60はスピーカシステムであって、2個のスピーカ1A,1B、収納容器61、仕切部材62で構成される。63は収納容器61内部の収納部である。
収納容器61は、2個のスピーカ1A,1Bを収納する。その際、エンクロージャの平面状側面1b同士を対向させて収納部63に収納する。
収納部63の横断面は、略長方形であり、図示の例では、角丸長方形にしている。スピーカ1A,1Bの円弧状側面1cは、収納容器61の内面に接する状態で収納されている。スピーカ1Aの平面状側面1bとスピーカ1Bの平面状側面1bとの間に、平板状の仕切部材62をはさんでいる。
図8(b)において、70はスピーカシステムであって、2個のスピーカ1A,1B、収納容器71、仕切部材62で構成される。72は収納容器71内部の収納部である。収納部72の横断面は長円形(2個の半円が直線で結ばれた形状)であり、スピーカ1A,1Bの円弧状側面1cの半円は、収納容器71の内曲面に接する状態で収納されている。
図8(c)において、80はスピーカシステムであって、2個の完全な円筒体形状のスピーカ81A,81B、収納容器82、仕切部材62で構成される。83は収納容器82内部の収納部である。収納部83の横断面は、図8(a)と同様に略長方形である。
図8(a),図8(b)に示す、平面状側面1bを有する本願発明の実施形態の収納容器61,71は、その横幅が、図8(c)に示した収納容器82の横幅に比べて短縮されるから、収納容器が小型化される。従って、収納容器の材料費の節減だけでなく、スピーカの搬送や保管に便利である。
図8(a),図8(b)においては、仕切部材62を用いているが、これを用いることなく、スピーカ1A,1Bの平面状側面1b同士を密着させて収納すれば、さらに短縮される。
収納部63,72に存在する複数の空きスペースに、これらの空きスペースの形状に応じた緩衝部材を設けることにより、空きを少なくしたりなくしたりすることができる。
収納容器61,71の開閉構造の図示は省略している。例えば、収納容器61,71の前面又は上面を蓋にして、この蓋を開閉できるようにすればよい。開閉手段としては、蝶番とパッチン錠(Catch Lock)の組合せ、ファスナ、ベルトやテープ(梱包)がある。
収納容器61は、スピーカ1A,1Bを外から加わる衝撃から保護するとともに、スピーカ1A,1Bが収納容器61の内面と擦れて傷付かないようにする。
収納容器61は、例えば、織布、皮革、軟質合成樹脂、ゴム等の柔軟な被覆で形成する。2重被覆にし、間に発泡合成樹脂等の緩衝材を挟んでもよい。また、紙、硬質合成樹脂、金属等の硬質の板材(単板、段ボール)で形成してもよい。
これらの被覆や板材の収納部63側に、緩衝材を貼り合わせてもよい。
一方、仕切部材62は、上述した緩衝材のシートを用いたり、緩衝材を柔軟性のある被覆で挟んだものとすればよい。仕切部材62は、収納容器61と別構成としてもよいし、一体構成としてもよいし、一部分において連結する構成としてもよい。
上述した収納容器61,71は、具体的には、キャリング・ケース(ローラ・バッグ)、トランク(鞄)、コンテナ、梱包箱(例えば、段ボール箱)として実現される。
図9は、図8(a)に示した本発明の第1の実施形態において、収納容器としてキャリング・ケース(ローラ・バッグ)を用いた具体例を模式的に示す説明図である。
図9(a)は正面図、図9(b)は右側面図であって、いずれも、模式的に図示している。
図中、90はスピーカシステムであって、2個のスピーカ1A,1B、キャリング・ケース91、仕切部材92、アダプタ41A,41Bで構成される。
アダプタ41A,41Bは、スピーカ1A,1Bの底面に、ねじ止めされて、スピーカ1A,1Bをスピーカ・スタンド42(図5参照)に載置するためのものである。93は収納容器91内部の収納部である。
図示の例では、スピーカ1A,1Bにアダプタ41A,41Bを取り付けた状態で収納するために、スピーカ1A,1Bは、その下底面を上にしている。しかし、アダプタ41A,41Bを外した状態でスピーカ1A,1Bを収納してもよい。この場合、収納部93の高さを短縮できる。
キャリング・ケース91において、91aは2重織布で発泡合成樹脂を包んで形成された容器被覆、91bは台座、91cは脚輪(キャスタ,ローラ)、91dは背板、91eは伸縮可能なハンドル(取っ手)、91fはファスナ、91gは1対の頭合わせスライダ、91hは上ハンドル、91iは側面ハンドル、91jは前ポケット、91kはフラップである。
この具体例においても、2個のスピーカ1A,1Bのエンクロージャの平面状側面1b同士を、平板状の仕切部材92を間にして対向させ、収納部93に収納している。しかし、仕切部材92を用いることなく、スピーカ1A,1Bの平面状側面1bを互いに密着させて収納してもよい。空きスペースの形状に応じた緩衝部材をさらに加えてもよい。
ファスナ91fは、容器被覆91aの左側面、上面、及び右側面にわたって連続して形成されている。頭合わせスライダ91gを動かしてファスナ91fを開くことにより、容器被覆91aの前面を前に倒し、スピーカ1A,1Bをキャリング・ケース91から取り出すことができる。
図示のキャリング・ケース91は、運搬時に限らず、スピーカ1A,1Bを保管するときの格納容器としても使用できる。
図9に示したキャリング・ケース91は、図8(a)に示した横断面がほぼ長方形である収納容器の一具体例であった。しかし、図8(b)に示したような横断面が長円形となるように、容器被覆を形成してもよい。この場合、ファスナの位置を、奥行き方向中央位置に移動させるなどして、ファスナを開いたときに容器被覆の前面が開くようにすればよい。
上述した説明では、パブリックアドレス用スピーカについて説明した。しかし、小型スピーカを収納するスピーカシステムに適用しても、多様な設置形態が可能で、かつ、コンパクトに搬送及び保管することができるようになる。
本発明の実施形態に用いるスピーカの外観を示す斜視図である。 図1に示したスピーカをフロアスピーカとして横置き使用する形態の説明図である。 図1に示したスピーカにスピーカグリルを取り付ける場合を示す説明図である。 図1に示したスピーカにおける、音の伝搬に対するグリルの影響を示す説明図である 図1に示したスピーカをスピーカ・スタンドに載せて縦置き使用する形態の説明図である。 本発明の実施形態に用いるスピーカの他の具体例を示す斜視図である。 図1に示したスピーカの縦断面図である。 本発明の実施形態であるスピーカシステムの説明図である。 図8(a)に示した本発明の実施形態において、収納容器としてキャリング・ケースを用いた具体例を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1,1A,1B…スピーカ、1a…中心軸、1b…平面状側面、1c…円弧状側面、1d,1m…開口部、1e…取付平面、1f…ホーン、1g…前面張出部、1h…バスレフポート、1i…前面張出部、1j…継目、1k…脚部、2…ウーファ、3…ツィータ、
11…床面、12…平面状側面1bにより切り欠かれたエンクロージャ部分、13…エンクロージヤが円筒体である仮定した場合に設置する床面、14…載置台、
21,22…スピーカグリル、21a,22a…グリル本体部、21b,22b…係合突起、23,24…係合孔
31…スピーカユニット、32…音響中心、33…平面状グリル、37…円弧状グリル
41,41A,41B…アダプタ、42…スピーカ・スタンド、44…角のあるエンクロージャ(比較例)
51,52…バスレフポート、53,54…バスレフポート気流、
61,71…収納容器、62…仕切部材、63,72…収納部、
81A,81B…スピーカ(比較例)、82…収納容器(比較例)、83…収納部、
91…キャリング・ケース、91a…容器被覆、91b…台座、91c…脚輪、91d…背板、91e…伸縮可能なハンドル、91f…ファスナ、91g…頭合わせスライダ、91h…上ハンドル、91i…側面ハンドル、91j…前ポケット、91k…フラップ、92…仕切部材、93…収納部

Claims (2)

  1. 2台のスピーカと、該2台のスピーカを収納する収納容器を有するスピーカシステムであって、
    前記スピーカは、円筒体の側面が該円筒体の軸に平行な縦断面で切断された形状である平面状側面と円弧状側面とを有し、かつ、該円弧状側面に開口部が形成されたエンクロージャと、該エンクロージャの開口部に配設されたスピーカユニットを有し、
    前記収納容器は、収納部を有し、該収納部内に、前記各エンクロージャの平面状側面同士が対向し、前記各エンクロージャの円弧状側面の少なくとも一部が前記収納部の内面に接する状態で、前記2台のスピーカを収納するものである、
    ことを特徴とするスピーカシステム。
  2. 請求項1に記載のスピーカシステムに用いる収納容器であって、
    収納部を有し、該収納部内に、前記各エンクロージャの平面状側面同士が対向し、前記各エンクロージャの円弧状側面の少なくとも一部が前記収納部の内面に接する状態で、前記2台のスピーカを収納する、
    ことを特徴とする収納容器。
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