JP5022076B2 - 透明電極及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、各種の光学表示装置などに用いられる透明電極及びその製造方法に関する。
現在、プラズマディスプレイパネル(PDP)、蛍光表示管(VFD)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機及び無機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)などの表示装置、シリコン半導体系やグレッツェル式などの太陽電池、タッチパネル式表示装置などには、高い導電性及び透明性を有する透明電極が使用されている。透明電極としては、スパッタリングでガラス基板などの透明基板の上に、インジウム錫酸化物(ITO)薄膜を形成することにより作製されたITO電極が普及している。ITO電極には、スパッタリングを用いた製造方法によって、数十〜数百Ω/□もの高い導電性を有する透明電極が形成されている。しかし、インジウムは埋蔵量が減少しているため、資源的に代替物が要求されている。また、埋蔵量の減少によりインジウムの価格が高騰しているため、より安価な代替物も求められている。さらに、ITO電極は、スパッタリングを使用して製造するため、成膜時に基板を高温(通常、500〜600℃程度)で加熱する必要があり、耐熱性の低い基板を使用することができない。さらに、スパッタリングは非常に高価な設備であるため、経済性も低い。
そこで、ITO代替物として、安価で、高い透明性及び導電性を有する酸化亜鉛が注目されている。しかし、酸化亜鉛で構成された導電膜もスパッタリングを用いて製造するため、同様の欠点を有している。
なお、インジウムよりも低い電気抵抗性を有し、かつ安価な材料としては、他の金属が挙げられる。しかし、他の金属は可視光線を反射する性質を有しているため、他の金属で構成された導電膜は、数十nm以下の薄膜であっても充分な透明性は得られない。
そこで、他の金属を用いた透明電極の製造方法として、金属などの微粒子が分散した塗布液を基板上に塗布し、乾燥させた後、焼成し透明電極を得る方法が知られている。この方法では、スパッタリングを利用しないため、経済性が高く、スパッタリングで作製した膜に比べて、空隙を有する膜が形成され易い。しかし、この方法でも高い透明性と導電性とを両立するのは困難である。
さらに、金属化合物についても、微粒子を用いた方法が知られており、例えば、特開2004−55363号公報(特許文献1)には、金属酸化物、金属水酸化物及び金属炭酸塩からなる群から選択された少なくとも一つの金属化合物で構成されるナノ粒子を含有するコロイド分散物を、インクジェット法により基板に吐出させ、レーザー光線により焼成する透明電極の製造方法が開示されている。しかし、この方法でも、高い透明性と導電性とを両立するのは困難であり、操作が煩雑であるため生産性が低い。
一方、多孔質フィルムの製造方法としては、疎水性有機溶媒に高分子を溶解し、高湿度条件下で基板にキャストすると、溶媒蒸発過程において結露成長した水滴が自己組織化により集合して生じる規則配列を鋳型として(生じた規則配列性を形成した高分子膜を剥離して)、規則的に穴が開いた高分子フィルムを製造する方法が提案されている[Nature 369,387(1994)(非特許文献1)や表面技術 Vol.55,No.12,2004,p770−774(非特許文献2)]。この方法の原理は、溶媒が蒸発する際の潜熱によって空気中の水分子が凝結し水滴が生じることにより起こると考えられている。詳しくは、凝結により生じた水滴が、液面状でパッキングし、さらに潜熱によって溶液内に生じた対流や毛管法によって溶液と基板との界面まで運ばれた後、溶媒の後退により基板上に固定化され、さらに水が蒸発することで、高分子のネットワークが形成されると考えられている。
しかし、この方法は、溶質として有機化合物を用いる方法であり、無機化合物を溶質とした場合の規則構造を制御する方法ではない。
特開2004−55363号公報(請求項1及び2) Nature 369,387(1994) 表面技術 Vol.55,No.12,2004,p770−774
従って、本発明の目的は、簡便で安価に得られ、かつ導電性及び透明性が高い透明電極及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐熱性の低い基板を用いても製造可能な透明電極及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、導電性金属微粒子の有機溶媒分散液を透明基板上に塗布するとともに、高湿度下で乾燥することにより、有機溶媒を蒸発させ、蒸発潜熱を利用して微小水滴を生成させて導電性金属による多孔質構造を形成した後、焼成すると、導電性及び透明性が高い透明電極が簡便かつ安価に得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の透明電極は、透明基板と、この透明基板の表面に導電性金属で構成された線状部とを有する透明電極であって、前記線状部は前記基板上で二次元ネットワーク状に連なっており、かつ前記基板の全表面の面積に対して前記線状部の占める面積の割合が20%以下である。前記線状部の平均径はナノメータサイズであってもよい。この透明電極は、表面抵抗が100Ω/□以下であってもよい。前記導電性金属は、周期表第1B族金属(例えば、銀)、又は周期表第1B族金属を含む合金などであってもよい。
本発明には、導電性金属微粒子を有機溶媒中に分散させた塗布液を透明基板上に塗布し、かつ高湿度下で乾燥させて透明電極前駆体を形成する乾燥工程と、前記透明電極前駆体を焼成する焼成工程とを含む透明電極の製造方法も含まれる。前記乾燥工程において、微小水滴を凝縮させ、透明基板表面に、孔部に前記微小水滴を有する導電性金属で構成され、かつ前記孔部面積の割合が80%以上である網目状の多孔質体を形成してもよい。さらに、前記乾燥工程において、相対湿度50〜95%及び温度20〜99℃の条件下で乾燥してもよい。また、前記導電性金属微粒子として導電性金属ナノ粒子を用いてもよい。さらに、前記塗布液中の導電性金属微粒子の割合は、有機溶媒1mlに対して、0.01〜100mg/ml程度であってもよい。また、本発明にはこの製造方法により得られた透明電極も含まれる。
本発明では、透明基板の表面にネットワークを形成する線状導電性金属部を有しているので、汎用の導電性金属を用いて、簡便かつ安価な方法で、透明電極の導電性及び透明性を向上できる。従って、このような透明電極は、ITO透明電極の代替品として利用できる。さらに、スパッタリングを使用しないため、耐熱性の低い基板を用いても透明電極を製造できる。
[透明電極]
本発明の透明電極は、透明基板の表面に導電性金属で構成された線状部を有する。すなわち、線状部は、透明基板の表面に一体化して形成されており、透明基板の表面で二次元ネットワーク状(ランダム又は規則的な網目状)に連なっている。このように、導電性金属が透明基板の表面で連続しているため、本発明の透明電極は導電性が高い。
具体的には、本発明の透明電極の表面抵抗は、例えば、100Ω/□以下であり、好ましくは0.1〜80Ω/□、さらに好ましくは0.5〜50Ω/□(特に1〜30Ω/□)程度である。このように本発明の透明電極は、ITO電極と同等、もしくはITO電極を超える高い導電性を有している。
さらに、本発明の透明電極は、その表面において、透明性の低い導電性金属で構成された線状部の占める面積が小さいため、透明性も高い。線状部が透明基板の表面を占める面積の割合は、透明基板の全表面に対して20%以下(例えば、0.01〜20%程度)であり、好ましくは0.1〜18%、さらに好ましくは1〜16%(特に5〜15%)程度である。
線状部の平均径(幅及び高さ)はナノメータサイズであるのが好ましく、ナノメータサイズであることにより透明電極の透明性がさらに向上する。ここで、「ナノメータサイズ」とは1nm〜10,000nm(例えば、1〜1000nm)を意味する。線状部の平均径(平均幅及び高さ)は、いずれも、例えば、1〜1000nm、好ましくは10〜800nm、さらに好ましくは50〜500nm(特に100〜400nm)程度である。
本発明の透明電極の全光線透過率は、例えば、30〜100%、好ましくは40〜99%、さらに好ましくは50〜95%程度である。
透明基板としては、例えば、透明であれば特に限定されず、無機材料であってもよく、有機材料であってもよい。無機材料としては、例えば、ガラス類(ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、クラウンガラス、バリウム含有ガラス、ストロンチウム含有ガラス、ホウ素含有ガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス、結晶化透明ガラス、シリカガラス、石英ガラス、耐熱ガラスなど)、アルミナ、サファイア、ジルコニア、チタニア、酸化イットリウムなどが挙げられる。有機材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリアリレート系樹脂や液晶ポリマーを含む)、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロース誘導体、フッ素樹脂などが挙げられる。これらの材料は、焼成工程を経るため、耐熱性の高い材料、例えば、無機材料、エンジニアリングプラスチック(例えば、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂など)、液晶ポリマー、フッ素樹脂などが好ましい。なかでも汎用性などの点から、ソーダガラスや無アルカリガラスなどのガラス類が好ましい。但し、後述するように、本発明では、焼成温度を低めに設定できるため、耐熱性の低い基板も使用できる。
透明基板の厚みは、用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、0.001〜10mm、好ましくは0.01〜5mm、さらに好ましくは0.05〜3mm(特に0.1〜1mm)程度である。
線状部を構成する導電性金属としては、例えば、周期表3A族元素、周期表第4A族金属、第5A族金属(バナジウム、ニオブ、タンタルなど)、第6A族金属(モリブデン、タングステン、クロムなど)、第7A族金属、第8族金属(鉄、コバルト、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金など)、第1B族金属(銅、銀、金など)、第2B族金属、第3B族金属(アルミニウム、ガリウムなど)、第4B族金属(スズ、鉛など)、第5B族金属などが挙げられる。これらの金属は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、また金属単体に限定されず、インジウム錫酸化物(ITO)などの酸化物であってもよい。
これらの導電性金属のうち、導電性が高く、かつ比較的に低い温度で焼成できる点から、少なくとも周期表第1B族金属を含む金属単体又は合金、特に、銅、銀、金、又はこれらの合金が好ましい。なかでも、透明電極などに使用された場合の化学的安定性、導電性、焼成温度などのバランスの点から、銀単体が特に好ましい。
なお、透明電極表面における導電性金属で構成された線状部の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察できるが、SEM観察の原理において、対象物が導電体でない場合には、「チャージアップ」という現象を起こし、瘤状(隆起状)に観察されることが知られている。従って、SEM写真において、二次元ネットワーク状線状部以外で、瘤状に観察される部分には、導電体は存在せず、透明基板部分であると推定できる。
[透明電極の製造方法]
本発明の透明電極は、導電性金属微粒子を有機溶媒中に分散させた塗布液(ドープ液)を透明基板上に塗布し、かつ高湿度下で乾燥させて透明電極前駆体を得る乾燥工程と、前記透明電極前駆体を焼成する焼成工程とを含む製造方法により得られる。
乾燥工程において、塗布液中に含まれる導電性金属微粒子は、後述する焼成工程を経て、前述の線状部を形成可能な導電性金属微粒子であり、前述の導電性金属で構成されている。導電性金属微粒子はナノメータサイズの前記線状部を形成可能な導電性金属ナノ粒子であればよく、例えば、その平均粒径が500nm以下(例えば、0.1〜300nm)、好ましくは100nm以下(例えば、1〜100nm)、さらに好ましくは3〜80nm(特に5〜50nm)程度である。
導電性金属微粒子の形状は、ナノメータサイズの粉粒状又は粉末状であれば特に限定されず、例えば、球状、楕円球状、多角方体状、針状などであってもよいが、通常、不定形状である。
有機溶媒としては、水よりも高揮発性であればよく、例えば、炭化水素類[脂肪族炭化水素類(ヘキサンなどの脂肪族炭化水素など)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素など)、芳香族炭化水素類(ベンゼンなどの芳香族炭化水素など)など]、ハロゲン化炭化水素類(塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなど)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ニトリル類(アセトニトリルなど)などが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの有機溶媒のうち、非水溶性又は疎水性有機溶媒が好ましく、例えば、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素などが汎用される。
塗布液中の導電性金属微粒子の割合(濃度)は、例えば、有機溶媒1mlに対して、例えば、0.01〜100mg/ml、好ましくは0.05〜50mg/ml、さらに好ましくは0.1〜10mg/ml(特に0.5〜5mg/ml)程度である。導電性金属微粒子の割合がこの範囲にあると、導電性金属微粒子によるナノメータサイズのネットワーク構造を形成し易い。すなわち、導電性金属微粒子の割合が少なすぎると、網目構造の形成が困難となり、焼成後の表面抵抗が100Ω/□を超え易い。一方、導電性金属微粒子の割合が多すぎると、ハニカム構造の開口面積が小さくなり、透過率が低下する。
塗布の方法は、慣用の方法であってもよく、例えば、水蒸気を含む空気を吹き付けなどにより供給しながら、塗布液を基板に滴下する方法が好ましい。塗布量は、固形分換算で、例えば、500〜5000mg/m、好ましくは1000〜3000mg/m程度である。
乾燥工程では、高湿度下での乾燥が必須であり、具体的には、例えば、相対湿度50〜95%、好ましくは55〜90%、さらに好ましくは60〜85%(特に65〜80%)程度である。本発明では、高湿度下で乾燥することにより、微小水滴を凝縮又は凝結させ、透明基板表面に、孔部に前記微小水滴を有する導電性金属で構成された多孔質体を形成させることが発端となって、前述の構造を有する透明電極が得られる。このような多孔質(ハニカム状)構造が生成する原理は明確ではないが、分散液中の有機溶媒が蒸発する際の潜熱によって空気中の水分子が凝結して生じた水滴が、塗布液の液面上で細密にパッキングし、さらに潜熱によって塗布液内に生じた対流や毛管現象によって塗布液と基板との界面まで運ばれ、溶媒の蒸発により基板上に、ドット状で固定されることによると推定できる。さらに、このようにしてドット状に固定された水が蒸発し、導電性金属微粒子のネットワークが形成される。
なお、このような高湿度下での乾燥は、塗布液を塗布した後に高湿度としてもよいが、簡便性などの点から、通常、高湿度下で塗布を行うことにより、高湿度下での乾燥と塗布とを同時に行う。
乾燥温度は、特に限定されず、溶媒の種類に応じて選択すればよく、室温(自然乾燥)でもよい。具体的な乾燥温度は、例えば、20〜99℃、好ましくは25〜70℃、さらに好ましくは30〜60℃(特に35〜50℃)程度である。乾燥温度をこの範囲にすると、溶媒の蒸発と水分の凝縮とをバランス良く同時に行うことができる。
乾燥は、このような湿度及び温度条件で行えばよいが、さらに、水分を供給するため、前記湿度下で水分を有する気体を塗布液の表面(塗布面)に吹き付けなどにより供給してもよい。供給する気体の風量は、例えば、0.01〜50リットル/分、好ましくは0.1〜30リットル/分、さらに好ましくは0.5〜10リットル/分(特に1〜5リットル/分)程度である。このような風量で、水分を有する気体を供給することにより、水分の凝結と溶媒の乾燥とをバランス良く同時に行うことができる。また、気体を透明基板の塗布面に供給する(例えば、吹き付ける)角度は、特に限定されず、斜め方向であってもよいが、規則的なハニカム構造を形成できる点から、通常、基板の塗布面に対して略垂直方向である。さらに、気体は、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスなどであってもよいが、通常、空気である。
乾燥時間は、特に限定されず、疎水性有機溶媒が蒸発すればよい。例えば、30秒〜180分、好ましくは1〜120分、さらに好ましくは5〜60分程度である。
湿度や風量の調整は、慣用の加湿器を用いて行ってもよい。加湿器としては、蒸気加湿方式又は水噴霧方式の加湿器などが使用できる。
このように、乾燥工程では、水滴が鋳型となって、透明基板上で導電性金属微粒子が線状に連続してネットワーク(網目)を形成し、表面に規則的なハニカム構造を有する多孔質体が形成された透明電極前駆体が得られる。この前駆体の多孔質体における開口部の平均径は、例えば、0.1〜50μm、好ましくは0.3〜30μm、さらに好ましくは0.5〜10μm(特に1〜5μm)程度である。開口部の面積の割合は、80%以上(例えば、80〜99.99%程度)であり、好ましくは82〜99.9%、さらに好ましくは84〜99%(特に85〜95%)程度である。導電性金属微粒子で構成された線状部の平均幅及び高さは、いずれも1〜1000nm、好ましくは10〜800nm、さらに好ましくは50〜500nm(特に100〜400nm)程度である。
焼成工程において、透明電極前駆体の焼成温度は、例えば、150〜400℃程度の範囲から選択でき、好ましくは160〜350℃、さらに好ましくは180〜300℃(特に200〜250℃)程度である。本発明では、導電性金属ナノ粒子を用いるためか、このような比較的低い温度で焼成が可能である。従って、耐熱性の低い基板であっても、焼成が可能であり、安定性及び導電性の高い透明電極を得ることができる。焼成時間は、例えば、1〜180分間、好ましくは3〜120分間、さらに好ましくは5〜60分間(特に10〜30分間)程度である。
このような温度で焼成することにより、前述の構造を有する透明電極が得られる。なお、焼成によって焼成前のようなハニカム構造における規則性は消失するが、導電性金属による前述の二次元ネットワーク構造が形成される。
本発明の透明電極は、透明性及び導電性がいずれも高いため、プラズマディスプレイパネル(PDP)、蛍光表示管(VFD)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機及び無機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)などの表示装置、シリコン半導体系やグレッツェル式などの太陽電池、タッチパネル式表示装置などに用いられる透明電極として利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例において、得られたシートの表面抵抗は、抵抗率計(キースレイ(株)製、「型番2002マルチメーター」)を用いて測定した。
実施例1
銀ナノ粒子(三ツ星ベルト(株)製、平均粒径4nm)1mgをクロロホルム1mlに分散させて、銀ナノ粒子を含む塗布液を調製した。温度40℃、湿度70%の空気をガラス基板(コーニング社製、商品名「1737液晶用無アルカリガラス」)に加湿機(ヤマト科学(株)製、Humidic Chamber IG47M)を用いて、2リットル/分の風量で吹き付けながら、ガラス基板上に塗布液を塗布量2200ml/m2で滴下、乾燥させ、透明電極前駆体を作製した。得られた透明電極前駆体表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(1000倍)を図1に示す。この写真から、前駆体の表面は、規則性を有する銀の網目構造を形成していることが観察できた。網目構造の開口部直径は約1〜5μmであり、網目構造の幅は100〜500nmであり、開口部の面積は全表面の86.2%であった。
この前駆体を220℃で20分間焼成し、透明電極が得られた。得られた透明電極表面のSEM写真(1000倍)を図2に示す。この写真から、透明電極の表面には、前駆体で見られた網目状構造の規則性は消失しているが、二次元ネットワークを形成していることが観察できた。また、透明電極表面においても、開口部の面積は全表面の92.8%であった。透明電極の表面抵抗は、10Ω/□であった。
なお、図2の写真には、銀で構成された二次元ネットワーク状線状部以外に、瘤状(隆起状)部が観察できるが、この瘤状部は、銀で構成された線状部ではなく、導電体が存在していないガラス基板部分であると推定できる。
比較例1
温度25℃、湿度20%の空気で乾燥する以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥及び焼成を行い、電極を製造した。得られた電極表面のSEM写真(30000倍)を図3に示す。この写真から、電極の表面全体に銀ナノ粒子が覆っており、開口部の面積は全表面の0%であった。
比較例2
温度25℃、湿度20%の空気で乾燥し、かつ塗布液を1500rpm、30秒で、ガラス基板上にスピンコートする以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥及び焼成を行い電極を製造した。得られた電極表面のSEM写真(30000倍)を図4に示す。この写真から、電極の表面では、隣接する銀ナノ粒子が少なかったため、網目構造をとることができず、縞状に銀が点在していることがわかる。この電極の表面抵抗は、10Ω/□以上の高抵抗であった。
図1は実施例1で得られた透明電極前駆体表面のSEM写真(1000倍)である。 図2は実施例1で得られた透明電極表面のSEM写真(1000倍)である。 図3は比較例1で得られた電極表面のSEM写真(30000倍)である。 図4は比較例2で得られた電極表面のSEM写真(30000倍)である。

Claims (7)

  1. 導電性金属微粒子を有機溶媒中に分散させた塗布液を透明基板上に塗布し、かつ相対湿度50〜95%で乾燥させて透明電極前駆体を形成する乾燥工程と、前記透明電極前駆体を焼成する焼成工程とを含む透明電極の製造方法。
  2. 乾燥工程において、微小水滴を凝縮させ、透明基板表面に、孔部に前記微小水滴を有する導電性金属で構成され、かつ前記孔部面積の割合が80%以上である網目状の多孔質体を形成する請求項記載の製造方法。
  3. 乾燥工程において、温度20〜99℃の条件下で乾燥する請求項記載の製造方法。
  4. 導電性金属微粒子が導電性金属ナノ粒子である請求項記載の製造方法。
  5. 導電性金属が、少なくとも周期表第1B族金属を含む請求項4記載の製造方法。
  6. 導電性金属が銀である請求項4記載の製造方法。
  7. 塗布液中の導電性金属微粒子の割合が、有機溶媒1mlに対して、0.01〜100mg/mlである請求項記載の製造方法。
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