〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図7に基づいて説明すると以下の通りである。
図2は、本実施の形態に係る測定システム全体の概略的な構成を示すブロック図である。
測定システム(動作設定システム)1は、設定装置(情報処理装置)100と、測定装置200と、サーバ300とで構成されており、設定装置100は、測定装置200およびサーバ300と無線によって通信が行われている。
設定装置100は、測定装置200が測定を行っている間、設定装置100から生じる電磁波の入出力を制限している。なお、測定システム1における設定装置100は、テレビ受信機能と短距離無線通信の機能を備えている、携帯電話、インターネットテレビ等によって実現されているが、これに限るものではなく、例えば、電子レンジ、洗濯機等の、サーバ300との通信機能をもたない電子機器であってもよい。
測定装置200は、人体の生体情報を測定する機能を有するものであり、血圧を測定する血圧測定装置200a、心電を測定する心電測定装置200b、または体重を測定する体重測定装置200cによって実現されている。なお、測定装置200は、これに限られたものではなく、電磁波の影響を受ける装置、または人体が電磁波の影響を受けることにより、測定に影響が及ぶ装置であれば、どのような測定装置であってもよい。
サーバ300は、設定装置100と通信機能をもつ外部の電子機器とがデータの送受信を行う場合に介するコンピュータであり、これにより、設定装置100が広域通信を行うことが可能となる。また、サーバ300は、設定装置100の電源が入っていない場合、すなわち、外部の電子機器とデータの送受信、または通話を行うことができない場合に、外部の電子機器から送られてきた、データまたは通話内容を蓄積している。
図1は、本実施の形態に係る設定装置100の概略的な構成を示すブロック図である。
設定装置100は、短距離通信部101と、測定検出部(測定検出手段)102と、制御部(動作設定手段)103と、制限テーブル記憶部(動作設定情報記憶手段)104と、広域通信部(通信手段)105と、放送受信部(通信手段)106と、入出力部(提示手段、操作手段)107とを備えている。
短距離通信部101は、測定装置200と無線通信を行うものであり、例えば、Bluetooth(登録商標)によって実現されているが、これに限られたものではなく、近距離の赤外線通信を行うIrDA(Infrared Data Association)によって実現されてもよい。なお、秘匿性が重要な場合は室外に漏れにくい赤外線が望ましく、見通しのよくない位置関係での通信においてはBluetoothなどの電波による通信が望ましい。
測定検出部102は、短距離通信部101を介して、血圧測定装置200a、心電測定装置200bおよび体重測定装置200cの何れが測定を行っているかを、測定の分類として検出している。測定の分類の検出結果は、制御部103に出力される。
制御部103は、測定検出部102の検出結果に応じて、測定装置200または測定装置200のユーザに影響を及ぼす機能の動作の設定を行っている。なお、制御部103の動作については、後で詳しく説明する。
制限テーブル記憶部104は、測定検出部102から出力される測定の分類と、測定装置200の何れかの装置が測定を行っている間に、制限または禁止されるべき設定装置100内の機能の動作設定とを対応付ける動作設定情報を記憶している。また、制限テーブル記憶部104は、電磁波出力制限テーブル104aとユーザ提示制限テーブル104bとを備えているが、これらテーブルについては、後で詳しく説明する。
広域通信部105は、サーバ300を介して、通信機能をもつ外部の電子機器と、データの送受信や通話等の広域な通信を行っており、放送受信部106は、テレビ放送を受信するものである。なお、放送受信部106は、テレビ放送の受信に限られるものではなく、例えば、ラジオ放送を受信してもよい。
上記構成により、制御部103は、測定検出部102から出力される測定の分類に基づいて、制限テーブル記憶部104から動作設定情報を読み出す。読み出された動作設定情報によって、短距離通信部101、広域通信部105および放送受信部106の各動作を制限または禁止することができるため、測定装置200または測定装置200のユーザへの影響を低減させることが可能となる。
入出力部107は、設定装置100とユーザとの間の情報を、提示または操作しており、提示部(提示手段)107aと操作部(操作手段)107bとを備えている。
提示部107aは、液晶ディスプレイ、もしくはLED(Light Emitting Diode)等のランプによる表示、スピーカによる音声出力、バイブレーション機能等によって、設定装置100の動作設定の情報等を提示している。また、操作部107bは、例えば、キーボード、マイク、タッチパネル等によって実現されており、ユーザの入力情報に基づいてユーザの操作を検出している。
図3は、電磁波出力制限テーブル104aに記憶されている、測定装置200の測定の分類と、設定装置100の機能毎の制限内容との対応関係を示している。
例えば、放送受信部106がテレビ放送を受信する場合、放送受信部106の動作、および放送を受信するときに生じる電磁波は、体重測定装置200cおよび血圧測定装置200aの測定には影響を及ぼさないが、心電測定装置200bの測定には影響を及ぼすことがわかっている。
従って、電磁波出力制限テーブル104aは、体重測定装置200cおよび血圧測定装置200aの測定に対しては、制御部103が放送受信部106の動作を許可する「OK」の値を記憶している。一方、心電測定装置200bの測定に対しては、制御部103が放送受信部106の動作を禁止する「NG」の値を記憶している。これら「OK」および「NG」の値を、動作設定情報として制御部103が読み出す。
これにより、測定装置200の何れかの装置が測定を行っている間、測定装置200の測定の分類に基づいて、短距離通信部101、広域通信部105または放送受信部106の動作が禁止されることとなるため、測定を行っている装置への影響を低減させることができ、正確な測定結果を得ることが可能となる。
なお、電磁波出力制限テーブル104aは、各測定において外乱となり得る電磁波の周波数または出力強度に基づいて設定されている。これらの設定は、例えば、電波環境協議会から発行されている「医療電気機器への電波の影響を防止するための携帯電話端末等の使用に関する指針」や、総務省から発行されている「各種電波利用機器の電波が植え込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」等に準じて設定してもよい。
図4は、ユーザ提示制限テーブル104bに記憶されている、測定装置200の測定の分類と、設定装置100の機能毎の制限内容との対応関係を示している。
設定装置100がデータおよび電話を受信すると、これに伴い、提示部107aでは、スピーカ等を介しての着信音、または液晶ディスプレイやランプ等を介しての着信表示によって、設定装置100のユーザに受信を知らせる。この着信音または着信表示によって、測定装置200のユーザの体動または精神活動等にも影響が及ぶ虞がある。なお、設定装置100のユーザに受信を知らせる方法として、バイブレーション機能を利用してもよい。
例えば、データまたは電話の受信に伴って着信表示が行われている場合、提示部107aの着信表示動作は、体重測定装置200cの測定に影響を及ぼすことはない。しかしながら、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定を行う場合、測定を行うユーザは、肉体的にも精神的にも安静であることが要求される。従って、この場合、提示部107aの着信表示動作は、測定装置200のユーザへ影響を及ぼすことがわかっている。
従って、ユーザ提示制限テーブル104bは、体重測定装置200cの測定に対しては、制御部103が提示部107aの着信表示動作を許可する「OK」の値を記憶している。一方、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定に対しては、制御部103が提示部107aの着信表示動作を禁止する「NG」の値を記憶している。これら「OK」および「NG」の値を、動作設定情報として制御部103が読み出す。
これにより、測定を行っている装置への電磁波の影響を低減するだけでなく、測定を行うユーザへの電磁波の影響を低減することが可能となるため、より正確な測定結果を得ることが可能となる。
図5は、測定装置200が測定を行う際の設定装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、測定検出部102は、短距離通信部101を介して、外部にある測定装置200の何れの測定が行われるかを、測定の分類として検出したかどうかを判断する(S501)。具体的には、測定装置200は、例えば、Bluetooth等、短距離通信部101が受信できる通信方式を用いて、測定の開始に先立ち、測定の分類を識別する識別子を有する測定開始信号(測定状態情報)を出力する。この測定開始信号を、短距離通信部101を介して測定検出部102が検出することによって、測定検出部102は、測定装置200の何れの測定が行われているかを検出する。
なお、設定装置100は、短距離通信部101の代わりに、測定装置200から出力される所定の電磁波を検出する電磁波検出部を設けていてもよい。この場合、設定装置100が短距離通信部101を備えていない構成であっても、測定装置200から測定の分類を検出することが可能となる。このため、設定装置100の通信機能の簡略化を図ることが可能となる。
測定検出部102が測定開始信号を検出した場合(S501でYes)、制御部103は、測定開始信号、すなわち測定装置200の測定の分類に基づいて、短距離通信部101、広域通信部105および放送受信部106の動作設定を行うか否かについて、判定を行う(S502)。このため、制御部103は、電磁波出力制限テーブル104aおよびユーザ提示制限テーブル104b内の、測定の分類毎に記憶されている値を参照する。
なお、測定検出部102が測定開始信号を検出しない場合には(S501でNo)、測定装置200の何れの測定も行われていないため、測定検出部102は、再度、測定開始信号の検出を行う。
検出された測定の分類に基づいて、制御部103が制限テーブル記憶部104を参照した結果、「NG」の値があった場合には(S502でYes)、制御部103は、制限テーブル記憶部104から「NG」の値を動作設定情報として読み出す。このとき、制御部103は、短距離通信部101、広域通信部105および放送受信部106のうち、動作設定される機能、すなわち「NG」の値が読み出された機能の動作状態を記憶する。
なお、制御部103が制限テーブル記憶部104を参照した結果、「OK」の値のみであった場合には(S502でNo)、短距離通信部101、広域通信部105および放送受信部106に対して、制御部103が動作設定を行う必要がない。このため、測定検出部102は、再度、測定開始信号の検出を行う。
S502でYesの場合、次に、制御部103は、各機能の動作設定を行う(S503)。具体的には、制御部103は、テレビ放送等の受信を制限する場合には、放送受信部106の受信動作を禁止する設定を行う。同様に、短距離網送信を制限する場合には、短距離通信部101の動作を送信動作を禁止する設定を行い、広域網送信を制限する場合には、広域通信部105の送信動作を禁止する設定を行う。また、着信音を制限する場合には、スピーカ等の着信音機能の動作を禁止する設定を行い、着信表示を制限する場合には、液晶ディスプレイやランプ等の着信表示機能の動作を禁止する。なお、ここでの禁止処理は、該当する機能が動作している場合には動作を停止し、解除されるまで起動を禁止する処理であり、動作していない場合には起動解除されるまで該当する機能の起動を禁止する処理である。
なお、広域網送信が制限される場合、広域通信部105の送信動作を禁止することによりサーバ300等の中継局へのビーコン出力、またはメール等のデータの送受信および通話ができなくなる。このため、制御部103は、サーバ300に対して留守番電話サービス設定およびメールのスプール処理設定を行ってから、設定装置100をセルフモードに移行する。
これにより、測定装置200が測定を行うことによって、広域網送信が制限される場合であっても、測定が終了すると広域網送信の制限が解除されるため、測定の間に受信したメールおよび通話内容を、測定終了後に確認することが可能となる。
また、テレビ受信等の電磁波による制限がなく、着信音等のユーザ提示による制限のみが必要とされる場合には、制御部103は、測定の分類に基づくユーザ提示機能の動作を禁止するとともに、サーバ300ではなく設定装置100の留守番電話機能を設定してもよい。
これにより、ユーザ提示による制限のみが必要となる場合において、測定装置200が測定を行っている間であっても、メール等のデータおよび電話の受信を確認することが可能となる。
S503において、制御部103による動作設定が完了すると、測定装置200に対して、制限完了の通知を行う(S504)。制限完了の通知は、制御部103が短距離通信部101を介して制限完了通知信号を出力することにより行われる。測定装置200は、制限完了通知信号の入力を確認した後、測定を開始する。制御部103は、測定装置200が測定を行っている間、常に、測定装置200の測定完了を通知する測定完了通知信号(測定状態情報)の入力を待つ(S505)。
すなわち、測定装置200による測定完了通知信号の入力がなされるまで、制御部103は、動作設定する必要のある、短距離通信部101、広域通信部105および放送受信部106の動作を禁止している(S505でNo)。
測定装置200の測定が完了すると、測定装置200から出力された測定完了通知信号は、短距離通信部101を介して、制御部103に入力される。これにより、制御部103は、測定装置200による測定が終了したことを検出する(S505でYes)。
測定完了通知信号を検出すると、制御部103は、S503における動作設定を行う前に記憶している機能の状態を読み出し、S503において、動作設定されている機能を、動作設定を行う前の状態に戻す処理を行う(S506)。
なお、制御部103が短距離通信部101の送信動作を禁止しているときに、制限完了通知信号を出力する場合には、制御部103は、短距離通信部101に制限完了通知信号についてのみ例外的に短距離通信部101の動作設定を一旦解除し、短距離通信部101を介して、測定装置200に対して制限完了通知信号を出力した後、短距離通信部101の動作を禁止する。なお、短距離通信部101の送信機能のみを停止しているので、測定完了通知信号を受信することが可能である。このため、制御部103は、測定完了通知信号を受信すると、短距離通信部101の動作の禁止を解除する設定を行うことができる。なお、短距離通信部101の送信機能だけでなく受信機能も停止する場合には、測定装置200から測定にかかる時間を予め受信し、タイマーで解除するように構成してもよい。
以上のように構成したため、本実施の形態に係る設定装置100によると、測定装置200によって生体情報の測定が開始されることを検出すると、制御部103は、この測定に先立ち、設定装置100の動作設定を適宜行う。これにより、設定装置100は、測定装置200の測定に対する影響を回避することができる。また、制御部103は、測定装置200の測定の分類に対応して必要な動作設定だけ行うため、各測定にとって必要最小限の機能制限に留めることが可能となる。これにより、設定装置100に対して、ユーザの利便性が向上する。
なお、S503の動作設定を行う場合、提示部107aを介して、各機能の動作設定を提示するようにしてもよい。また、操作部107bを介して、各機能の動作設定に対するユーザの意思確認を行うようにしてもよい。
図6は、提示部107aに各機能の動作設定を提示した場合の表示例を示すものである。
例えば、図6に示されるように、心電測定装置200bの測定が行われている場合、「心電測定が行われている」ことを表示するとともに、心電測定装置200bの測定によって、動作設定される機能を表示する。これにより、提示部107aは、制御部103によって動作設定される機能を、予めユーザに知らせることが可能となる。なお、図6の画面では、テレビ受信、着信音および着信表示については表示されていないが、画面サイズ上別画面にて別途表示が行われる。
また、提示部107aには、操作部107bのタッチパネル機能を有した、「許可」エリアが設けられている。この「許可」エリアを押下することによって、制御部103によって動作設定される機能であっても、動作設定を解除し、該機能の使用を許可することが可能となる。これにより、測定装置200の測定を行っている間に、所望の機能を使用することが可能となるため、測定中であっても、測定装置200の測定内容等の重要な外部との連絡を優先的に行うことが可能となる。
また、電磁波出力制限テーブル104aは、測定装置200の測定の分類に対応して、短距離通信部101、広域通信部105または放送受信部106の動作を許可する値「OK」と、禁止する値「NG」とを記憶している。しかしながら、これに限られるものではなく、測定装置200の測定の分類に対応して、送受信の各周波数帯域毎に、設定装置100の電磁波の入出力強度を記憶していてもよい。
この場合、例えば、送受信の周波数帯域が800MHz帯である場合、設定装置100の入出力強度が0.5W以下であれば、血圧測定装置200aの測定に影響を及ぼさないことがわかっている。同様に、送受信の周波数帯域が2.45GHz帯である場合、設定装置100の入出力強度が3mW以下であれば、血圧測定装置200aの測定に影響を及ぼさないことがわかっている。従って、電磁波出力制限テーブル104aでは、図7に示されるように、設定装置100の入出力強度の閾値は、送受信の周波数帯域が800MHz帯である場合には0.5Wに、2.45GHz帯である場合には3mWに設定されている。
制御部103は、送受信の周波数帯域および設定装置100の入出力強度の閾値を、動作設定情報として読み出すことによって、S503において、該周波数帯域を使用している、短距離通信部101、広域通信部105または放送受信部106の、設定装置100の入出力強度が閾値を超えないように制限する。このように、出力を「OK」「NG」の2値ではなく、閾値またはレベルによって規定することにより、測定装置200が測定を行っている間に禁止することが好ましい機能であっても、測定に影響を及ぼさない範囲内で使用することが可能となる。
さらに、S501において、測定検出部102は、測定装置200の何れの測定が行われているかを検出する場合に、測定装置200から出力される、測定の分類を識別する識別子を有する測定開始信号を検出しているが、これに限られたものではない。
例えば、測定装置200の何れの測定を行うかが、設定装置100の指示によって決定される場合、設定装置100の制御部103は、測定装置200に対して、測定開始を指示する測定開始制御信号を、短距離通信部101を介して出力する。
この場合、設定装置100が測定装置200の何れの測定を行うかを決定することができるため、制御部103は、測定装置200が測定を始める前に、設定装置100の各機能を、測定の分類に対応させて動作設定しておくことが可能となる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について図8ないし図13に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施形態1と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明は省略する。
図8は、本実施の形態に係る測定システム全体の概略的な構成を示すブロック図である。
測定システム(動作設定システム)2は、設定装置(情報処理装置)100と、測定装置200と、サーバ300と、家電機器(電子機器)400とで構成されており、設定装置100は、測定装置200、サーバ300および家電機器400と無線によって通信が行われている。すなわち、測定システム2は、家電機器400を備えている点で測定システム1と異なる。
家電機器400は、テレビ受像機400a、電子レンジ400b、または洗濯機400cによって実現されている。なお、家電機器400は、これに限られるものではなく、測定装置200の測定に影響を及ぼす電子機器であれば、どのような電子機器であってもよい。例えば、固定電話機やインターホン等の電子機器であってもよい。これらの家電機器は、電磁波を出力することによって、測定装置200の測定に直接影響を及ぼす虞がある。さらに、これらの電子機器は、視覚情報や聴覚情報等を出力することによって、測定装置200のユーザの体動または精神活動等に影響を及ぼす虞がある。すなわち、これらの電子機器は、視覚情報や聴覚情報等を出力することによって、測定装置200の測定に間接的に影響を及ぼす虞がある。
また、設定装置100が家電機器400の動作設定を行うために、設定装置100に備えられた制限テーブル記憶部104には、電磁波出力制限テーブル104aおよびユーザ提示制限テーブル104bに加えて、電磁波出力制限テーブル104cおよびユーザ提示制限テーブル104dが記憶されている。
図9は、電磁波出力制限テーブル104cに記憶されている、測定装置200の測定の分類と、家電機器400の装置毎の制限内容との対応関係を示している。
例えば、テレビ受像機400aが放送の受信を行う場合、テレビ受像機400aの動作、および放送を受信するときに生じる電磁波は、体重測定装置200cおよび血圧測定装置200aの測定には影響を及ぼさないが、心電測定装置200bの測定には影響を及ぼすことがわかっている。
従って、電磁波出力制限テーブル104cは、体重測定装置200cおよび血圧測定装置200aの測定に対しては、制御部(動作設定手段)103がテレビ受像機400aの動作を許可する「OK」の値を記憶している。一方、心電測定装置200bの測定に対しては、制御部103がテレビ受像機400aの動作を禁止する「NG」の値を記憶している。これら「OK」および「NG」の値を、動作設定情報として制御部103が読み出す。
図10は、ユーザ提示制限テーブル104dに記憶されている、測定装置200の測定の分類と、家電機器400の装置毎の制限内容との対応関係を示している。
例えば、固定電話機における電話等の受信に伴う着信音、またはインターホンの鳴動は、ともに体重測定装置200cの測定には影響を及ぼすことはない。しかしながら、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定を行う場合、測定を行うユーザは、肉体的にも精神的にも安静であることが要求される。従って、この場合、固定電話の着信音、またはインターホンの鳴動は、測定装置200のユーザへ影響を及ぼすことがわかっている。
従って、ユーザ提示制限テーブル104dは、体重測定装置200cの測定に対しては、制御部103が固定電話の着信音、またはインターホンの鳴動を許可する「OK」の値を記憶している。一方、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定に対しては、制御部103が固定電話の着信音、またはインターホンの鳴動を禁止する「NG」の値を記憶している。これら「OK」および「NG」の値を、動作設定情報として制御部103が読み出す。
これにより、測定装置200の何れかの装置が測定を行っている間、測定装置200の測定の分類に基づいて、設定装置100の制御部103は、設定装置内の動作設定を行うだけでなく、設定装置100の外部にある電子機器の動作設定を行うことができる。これにより、設定装置100以外の電子機器の使用についても制限することができるため、測定を行っている装置への影響を、さらに低減させることが可能となる。
図11は、測定装置200が測定を行う際の設定装置100の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、設定装置100の測定検出部102は、短距離通信部101を介して、外部にある測定装置200の何れの測定が行われるかを、測定の分類として検出したかどうかを判断する(S601)。具体的には、測定装置200は、例えば、Bluetooth等、短距離通信部101が受信できる通信方式を用いて、測定の開始に先立ち、測定の分類を識別する識別子を有する測定開始信号を出力する。この測定開始信号を、短距離通信部101を介して測定検出部102が検出することによって、測定検出部102は、測定装置200の何れの測定が行われているかを検出する。なお、設定装置100は、短距離通信部101の代わりに、測定装置200から出力される所定の電磁波を検出する電磁波検出部を設けていてもよい。
測定検出部102が測定開始信号を検出した場合(S601でYes)、制御部103は、測定開始信号、すなわち測定装置200の測定の分類に基づいて、設定装置100の内部機能である、短距離通信部101、広域通信部105および放送受信部106の動作設定を行うか否かについて、判定を行う(S602)。このため、制御部103は、制限テーブル記憶部104の電磁波出力制限テーブル104aおよびユーザ提示制限テーブル104b内の、測定の分類毎に記憶されている値を参照する。
なお、測定検出部102が測定開始信号を検出しない場合には(S601でNo)、測定装置200の何れの測定も行われていないため、測定検出部102は、再度、測定開始信号の検出を行う。
検出された測定の分類に基づいて、制御部103が、電磁波出力制限テーブル104aおよびユーザ提示制限テーブル104bを参照した結果、「NG」の値があった場合には(S602でYes)、制御部103は、電磁波出力制限テーブル104aまたはユーザ提示制限テーブル104bから「NG」の値を動作設定情報として読み出す。このとき、設定装置100の内部機能のうち、動作設定される機能、すなわち「NG」の値が読み出された機能の動作状態を記憶する。
なお、制御部103が、電磁波出力制限テーブル104aおよびユーザ提示制限テーブル104bを参照した結果、「OK」の値のみであった場合には(S602でNo)、設定装置100の内部機能に対して、制御部103が動作設定を行う必要がない。このため、測定検出部102は、再度、測定開始信号の検出を行う。
S602でYesの場合、次に制御部103は、上記内部機能の動作設定を行う(S603)。なお、具体的な動作設定については、実施形態1の制御部103が行う動作設定の処理(図5のS503)と同様であるため、その説明を省略する。
S603において、制御部103による内部制限処理が完了すると、次に、制御部103は、設定装置100の外部にある家電機器400の動作設定を行うか否かについて、判定を行う(S604)。このため、制御部103は、制限テーブル記憶部104の電磁波出力制限テーブル104cおよびユーザ提示制限テーブル104d内の、測定の分類毎に記憶されている値を参照する。
検出された測定の分類に基づいて、制御部103が、電磁波出力制限テーブル104cおよびユーザ提示制限テーブル104dを参照した結果、「NG」の値があった場合には(S604でYes)、制御部103は、電磁波出力制限テーブル104cまたはユーザ提示制限テーブル104dから「NG」の値を動作設定情報として読み出す。そして、制御部103は、家電機器400の各装置に対し、短距離通信部101を介して、「NG」の値を動作禁止信号として出力することによって動作設定を行う(S605)。具体的には、制御部103は、テレビ放送の受信を制限する場合には、テレビ受像機400aの受信動作を禁止する設定を行う。同様に、電子レンジ400bおよび洗濯機400cの使用を制限する場合には、電子レンジ400bおよび洗濯機400cの動作を禁止する設定を行う。また、着信音を制限する場合には、固定電話機の着信音機能の動作を禁止する設定を行い、インターホンの鳴動を制限する場合には、インターホンの動作を禁止する。
S605において、制御部103が家電機器400への外部制限処理を完了させると、測定装置200に対して、制限完了の通知を行う(S606)。制限完了の通知は、制御部103が短距離通信部101を介して制限完了通知信号を出力することにより行われる。なお、制御部103が制限テーブル記憶部104を参照した結果、「OK」の値のみであった場合には(S604でNo)、家電機器400に対して、制御部103が動作設定を行う必要がないため、S606に移行する。
測定装置200は、制限完了通知信号の入力を確認した後、測定を開始する。制御部103は、測定装置200が測定を行っている間、常に、測定装置200の測定完了を通知する測定完了通知信号の入力を待つ(S607)。
すなわち、測定装置200による測定完了通知信号の入力がなされるまで、制御部103は、動作設定する必要のある、設定装置100の内部機能および家電機器400の動作を禁止している(S607でNo)。
測定装置200の測定が完了すると、測定装置200から出力された測定完了通知信号は、短距離通信部101を介して、制御部103に入力される。これにより、制御部103は、測定装置200による測定が終了したことを検出する(S607でYes)。
測定完了通知信号を検出すると、制御部103は、S603における動作設定を行う前に記憶している機能の状態を読み出し、S603において、動作設定されている機能の状態を、動作設定を行う前の状態に戻す処理を行う(S608)。また、制御部103は、測定完了通知信号を検出すると、動作設定されている家電機器400に対して、短距離通信部101を介して、後述する解除信号を出力することにより、家電機器400に対する動作設定を解除する。なお、動作禁止信号を受信した家電機器400は、解除信号を受信するまで、家電機器400の該当する機能が動作している場合には動作を停止するとともに解除されるまで起動を禁止し、動作していない場合には起動解除されるまで該当する機能の起動を禁止する。
また、図12は、動作設定されるべき家電機器400の何れかの装置が、設定装置100から出力される動作設定信号を受信した場合に、所定の機能を制限する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、設定装置100の外部にある、動作設定される家電機器400の何れかの装置(以下、外部装置)に対して、制御部103は、動作禁止信号を出力する(S701)。
外部装置が動作禁止信号を受信すると(S701でYes)、外部装置に備えられたCPU等の制御部は、外部装置の動作状態を、外部装置に備えられたROM等の記憶部に記憶する。その後、外部装置に備えられた制御部は、外部装置の動作を禁止する設定を行う(S702)。なお、外部装置が動作禁止信号を受信しない場合には(S701でNo)、動作禁止信号が入力されない限り、外部装置は動作可能である。
測定装置200の測定が完了すると、制御部103は、外部装置に対して、解除信号を出力する(S703)。
外部装置が解除信号を受信すると(S703のYes)、外部装置に備えられた制御部は、S702において、動作設定を行う前に記憶している外部装置の動作状態を読み出すとともに、動作設定されている外部装置を、動作設定を行う前の状態に戻す処理を行う(S704)。
また、外部装置がインターネットテレビのような複数の機能をもつ電子機器である場合、制限テーブル記憶部104には、外部装置制限テーブル104eが備えられていてもよい。外部装置制限テーブル104eには、上記複数の機能の設定が測定装置200の分類に基づいて記憶されている。なお、図13は、外部装置制限テーブル104eに記憶されている、測定装置200の測定の分類と、外部装置の機能毎の制限内容との対応関係を示している。
例えば、広域網送信機能が、通信機能をもつ外部の電子機器と、データの送受信や通話等の広域な通信を行った場合、該広域網送信機能の動作、および放送を受信するときに生じる電磁波は、体重測定装置200cの測定には影響を及ぼさないが、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定には影響を及ぼすことがわかっている。
従って、制限テーブル記憶部104は、体重測定装置200cの測定に対しては、制御部103がインターネットテレビの広域網送信機能の動作を許可する「OK」の値を記憶している。一方、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定に対しては、制御部103がインターネットテレビの広域網送信機能の動作を禁止する「NG」の値を記憶している。これら「OK」および「NG」の値を、動作設定情報として制御部103が読み出し、「NG」の値をもつ動作設定情報は、動作禁止信号として、インターネットテレビ、すなわち外部装置に出力される。
また、例えば、外部装置がオーディオ機能を備えている場合、そのオーディオ音量によっては、測定装置200のユーザの体動または精神活動等にも影響を及ぼす虞がある。
この場合、オーディオ音量は、体重測定装置200cの測定を行う場合には、測定装置200のユーザに影響を及ぼすことはないことがわかっている。しかしながら、血圧測定装置200aおよび心電測定装置200bの測定を行う場合、測定を行うユーザは、肉体的にも精神的にも安静であることが要求される。
血圧測定装置200aの測定を行う場合には、オーディオ音量が10Wを超えると、測定装置200のユーザに影響を及ぼすことがわかっている。同様に、心電測定装置200bの測定を行う場合には、オーディオ音量が1Wを超えると、測定装置200のユーザに影響を及ぼすことがわかっている。
従って、外部装置制限テーブルには、オーディオ音量の閾値として、血圧測定装置200aの測定を行う場合には10W以下、心電測定装置200bの測定を行う場合には1W以下に設定されている。これら閾値を、動作設定情報として制御部103が読み出し、該閾値は、動作禁止信号として外部装置に出力される。これにより、オーディオ音量が閾値を超えないように制限することができ、測定装置200が測定を行っている間でも一定制限のもとで使用することが可能となる。
以上のように構成したため、本実施の形態に係る設定装置100によると、設定装置100だけではなく、周囲の家電機器400の動作設定を適宜行う。これにより、設定装置100は、測定装置200の測定に対する、家電機器400の影響を回避することが可能となる。また、制御部103は、測定装置200の測定の分類に対応して必要な家電機器400の動作設定を行うため、各測定にとって制限が必要な家電機器400の機能についてのみの機能制限に留めることが可能となる。これにより、設定装置100に対して、ユーザの利便性が向上する。
なお、本実施の形態では、動作禁止信号および解除信号は、XML(eXtensible Markup Language)により記載され、Bluetoothの通信フォーマットにしたがって出力されている。また、測定装置200の動作は、実施形態1に係る測定装置200の動作と同様である。さらに、実施形態1と同様、図6で示されるように、設定装置100の提示部107aに、動作設定される家電機器400の何れかの装置を表示するようにしてもよい。また、提示部107aに操作部107bのタッチパネル機能を有した、「許可」エリアを設けるようにしてもよい。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施形態1および2と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明は省略する。
実施形態1に係る設定装置100は、測定装置200が測定を行う場合に、設定装置100と測定装置200との距離にかかわらず、設定装置100の各機能の動作設定を行った。ここで、実施形態3に係る設定装置(情報処理装置)100は、設定装置100の各機能の動作が測定装置200までの距離に対応して、設定装置100の各機能の動作または電磁波が測定装置200の測定に影響を及ぼさないように動作設定を行う点で、実施形態1に係る設定装置100とは異なる。
本実施形態に係る設定装置100の短距離通信部は、測定装置200と無線通信を行うだけでなく、測定装置200との距離を測定するために、通信相手との距離を測定することが可能な通信方式である、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.15.4、UWB(Ultra Wide Band)等によって実現されている。なお、本実施形態に係る短距離通信部は、実施形態1に係る短距離通信部101に代わる構成である。また、上記短距離通信部は、これに限られたものではなく、測定装置200から受信される電波の強度に基づいて、簡易的に距離を測定するものであっても良い。
また、本実施形態に係る設定装置100の測定検出部(測定検出手段、距離検出手段)は、上記短距離通信部を介して、測定装置200から測定の分類を検出するとともに、設定装置100と測定装置200との距離を検出する。検出された測定の分類および距離は、制御部(動作設定手段)103に出力される。なお、本実施形態に係る測定検出部は、実施形態1に係る測定検出部102に代わる構成である。
さらに、本実施形態に係る設定装置100の制限テーブル記憶部104には、測定距離制限テーブル104fが備えられている。図14は、測定距離制限テーブルに記憶されている、測定装置200の測定の分類と、設定装置100の機能毎の制限内容との対応関係を示している。
具体的には、測定距離制限テーブル104fは、各機能が動作設定されるときの、設定装置100と測定装置200との距離の閾値を記憶している。
例えば、設定装置100に備えられている放送受信部106がテレビ放送を受信する場合、放送受信部106の動作、および放送を受信するときに生じる電磁波は、体重測定装置200cの測定には影響を及ぼさないことがわかっている。このため、測定距離制限テーブル104fでは、体重測定装置200cの測定に対する閾値が「0cm」に設定されている。
一方、血圧測定装置200aが測定を行っている間、設定装置100と測定装置200との距離が30cm以下になると、該測定に影響を及ぼすことがわかっている。同様に、心電測定装置200bが測定を行っている間、設定装置100と測定装置200との距離が2m以下になると、該測定に影響を及ぼすことがわかっている。
このため、測定距離制限テーブル104fでは、血圧測定装置200aの測定に対する閾値が「30cm」に設定されており、心電測定装置200bの測定に対する閾値が「2m」に設定されている。
すなわち、制御部103は、上記測定検出部で検出された距離が、測定の分類に対応した上記距離の閾値以下である場合には、測定距離制限テーブル104fから、設定装置100の各機能(この場合は、放送受信部106)の動作を禁止する「NG」の値を動作設定情報として読み出す。一方、制御部103は、上記測定検出部で検出された距離が、測定の分類に対応した上記距離の閾値を超えた場合には、測定距離制限テーブル104fから、設定装置100の各機能の動作を許可する「OK」の値を動作設定情報として読み出す。
従って、設定装置100に備えられている、短距離通信部、広域通信部105または放送受信部106の各機能の動作設定を、設定装置100と測定装置200との距離によっても行っている。これにより、実施形態1および2に係る設定装置100において動作設定が行われる機能であっても、測定距離制限テーブル104fに記憶されている閾値の距離を超えた場合には、該機能を使用することが可能となる。
以上のように構成したため、本実施の形態に係る設定装置100によると、設定装置100の動作設定を、測定検出部によって検出された距離に応じて適宜行う。これにより、設定装置100は、測定装置200の測定に対する影響を回避することができる。また、制御部103は、上記距離が所定の距離以下である場合にのみ必要な動作設定を行うため、機能制限されるエリアを各測定にとって必要最小限に留めることが可能となる。これにより、設定装置100に対して、ユーザの利便性が向上する。
なお、電磁波出力制限テーブル104aに、測定装置200の測定の分類に対応付けて、距離の代わりに測定装置200の測定に影響を及ぼす電界強度を周波数毎に記憶し、上記検出された測定装置200との距離に基づいて、測定装置200での電界強度が所定以下となる出力強度を算出し、該算出された出力強度以下とするように制限してもよい。この構成によれば、当該機能を、出力強度を下げた状態で利用可能な範囲内で利用することが可能となり、ユーザの利便性がさらに向上する。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について図15および16に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施形態1〜3と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付記し、その説明は省略する。本実施形態4では、実施形態1〜3に係る設定装置100と通信を行うことが可能な測定装置200の構成および処理について説明する。
図15は、本実施の形態に係る測定装置200の概略的な構成を示すブロック図である。
測定装置200は、実施形態1〜3と同様、人体の生体情報を測定する機能を有するものであり、短距離通信部201と、制限状態検出部(制限状態検出手段)202と、測定状態出力部(測定状態出力手段)203と、測定部(測定手段、測定分類出力手段)204とを備えている。
短距離通信部201は、設定装置100と無線通信を行うものであり、例えば、Bluetoothによって実現されているが、これに限られたものではなく、近距離の赤外線通信を行うIrDAによって実現されてもよい。
制限状態検出部202は、短距離通信部201を介して、設定装置100から出力される制限完了通知信号を検出する。制限完了通知信号を検出すると、この検出結果を測定部204に出力し、測定部204は、測定処理を実行する。
測定状態出力部203は、測定部204で行われる測定処理に伴って、短距離通信部201を介して、測定開始信号または測定完了通知信号を設定装置100に出力する。
測定部204は、測定装置200のユーザ操作による電源の投入や測定処理指示の検出、または制限状態検出部202から出力される制限完了通知信号に基づいて、人体の生体情報の測定、測定結果の算出等の測定処理を行う。また、測定開始または測定完了の情報、測定の分類を識別するための識別情報等を測定状態出力部203に出力する。
次に、図16に示されるフローチャートを参照して、測定装置200が測定を行う際の測定装置200の処理の流れを説明する。
まず、測定部204は、測定の開始に先立ち、測定開始の情報、および測定の分類を識別する識別情報を測定状態出力部203に出力する。測定状態出力部203は、これらの情報に基づく測定開始信号を生成し、この測定開始信号を短距離通信部201を介して設定装置100に出力する(S801)。この測定開始信号に基づいて、設定装置100は、所定の動作設定を行う。
測定状態出力部203が設定装置100に測定開始信号を出力すると、制限状態検出部202は、設定装置100が、設定装置100内の何れかの機能、または設定装置100の外部にある家電機器400の何れかの装置の動作設定を行っている間、常に、設定装置100の動作設定完了を通知する制限完了通知信号の入力を待つ(S802)。すなわち、制限状態検出部202は、設定装置100による制限完了通知信号の入力がなされるまで、制限完了通知信号の検出を待ち続けている(S802でNo)。
設定装置100の動作設定が完了すると、設定装置100は、測定装置200に制限完了通知信号を出力する。測定装置200においては、制限状態検出部202が、この制限完了通知信号を検出し、この検出結果を測定部204に出力する(S802でYes)。これにより、測定部204は、人体の生体情報の測定、測定結果の算出等の測定処理を実行することができる(S803)。
測定部204による測定処理が完了すると、測定完了の情報を測定状態出力部203に出力する。測定状態出力部203は、測定完了の情報に基づいて測定完了通知信号を生成し、この測定完了通知信号を短距離通信部201を介して設定装置100に出力する(S804)。なお、測定部204における測定結果に基づく測定データが、設定装置100によって管理されている場合には、測定完了通知信号とともに、測定結果を通知する信号を設定装置100に出力する構成としてもよい。
以上のように構成したため、本実施の形態に係る測定装置200によると、設定装置100による制限処理が行われてから測定を行う。このため、測定装置200は、設定装置100の動作が及ぼす影響を受けることなく測定を実行することができる。また、測定装置200は、測定完了後に測定完了通知信号を設定装置100に出力するため、測定処理を行っていない間に、設定装置100による不要な動作設定が行われることを防ぐことができる。
なお、実施形態1〜4においては、測定装置200の測定の分類に対応して設定装置100が動作設定するときに必要となる制限内容を記憶する構成としているが、これに限られたものではなく、測定装置200が上記制限内容を記憶し、この制限内容を設定装置100に対して通知するように構成してもよい。この場合には、設定装置100において測定毎に必要となる上記制限内容を記憶する必要がなく、例えば、設定装置100の製造後に現れた新種の測定機器等にも対応することが可能となる。
また、設定装置100が測定装置200から出力される所定の電磁波を検出する電磁波検出部を有する場合、測定装置200はS801において測定の分類を示す所定の電磁波を該測定が終了するまで出力する。なお、所定の電磁波とは該測定に影響を及ぼさない特定周波数や特定パターンを有する電磁波等である。あるいは電波ではなく超音波などを用いてもよい。
また、本実施形態1〜4においては、測定装置200の何れかの装置が測定を行っている間に、測定装置200、または測定装置200のユーザに対して影響を及ぼす、電磁波の入出力およびユーザ提示について動作設定を行っている。しかしながら、これに限られたものではなく、測定装置200には、体温計、体脂肪計、ストレス測定器等が備えられていてもよく、測定装置200が、生体情報として、体温、塩分、骨量、心拍、脈拍等を測定してもよい。また、家電機器400には、ビデオデッキ、ドライヤー、掃除機、ステレオ装置、電気のスイッチ等が備えられていてもよい。
最後に、設定装置100の各ブロック、特に制御部103は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、設定装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである設定装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記設定装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、設定装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。