JP5020572B2 - 成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板 - Google Patents

成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板 Download PDF

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Description

本発明は、特に高強度薄鋼板において問題となる、置き割れや遅れ破壊を抑制した高強度薄鋼板に関するものである。
従来、ボルト、PC鋼線やラインパイプといった用途には高強度鋼が多く使われており、780MPa以上の強度になると、鋼中への水素の侵入により遅れ破壊が発生することが知られている。これに対し、(イ)薄鋼板は板厚が薄いため水素が侵入しても短時間で放出されること、(ロ)加工性の点で780MPa以上の鋼板の利用がほとんどなかったことなどから、遅れ破壊に対する問題意識は低かったと言える。
しかし、最近では自動車の軽量化や衝突安全性の向上の必要性からに、バンパーやインパクトビーム等の補強材やシートレール等に780MPa以上の超高強度鋼板をプレス成形やパイプ成形や曲げ加工や端面加工や穴拡げ加工などを施して、使用に供する場合が急速に増えてきている。したがって、耐遅れ破壊性を備えた超高強度薄鋼板の開発が急務である。
これまで、耐遅れ破壊を向上させる技術はほとんどがボルトや条鋼、厚板といった製品のままでかつ耐力または降伏応力以下で使用されることの多い鋼材に対して開発されてきた。
例えば特許文献1は高強度ボルトについて、特許文献2はPC鋼線について、耐遅れ破壊特性の向上が記述されているが、これらの鋼はC量0.5%以上で合金元素も多く含むことから、薄鋼板で要求される加工性や溶接性が劣悪で、さらに、合金炭化物析出には数時間以上という析出熱処理が必要なため、製造性にも問題がある。また、特許文献3でTi、Mgを主体とする酸化物が水素性欠陥を防ぐことに効果があるとされている。しかし、これは対象が厚鋼板であり、特に大入熱の溶接後の遅れ破壊については考慮されているものの、薄鋼板に要求される加工度の高い成形加工を受けたり、端面加工に伴うバリ発生等の遅れ破壊現象に及ぼす影響については一切考慮されていない。さらには、薄鋼板の基本的特性である加工性についての考慮も一切無い。
一方、薄鋼板の遅れ破壊に関しては、残留オーステナイト量の加工誘起変態に起因した遅れ破壊の助長について報告されている(例えば、非特許文献1参照)。これは、薄鋼板の成型加工を考慮したものであるが、耐遅れ破壊性を劣化させない残留オーステナイト量の規制について述べられている。すなわち、特定の組織を持つ高強度薄鋼板に関するものであり、根本的な耐遅れ破壊向上対策とは言えない。
また、特許文献4には、Mgの化合物を利用しているが、Mgは高価なため、工業的には避けたいといった問題点がある。
特開2000−337334 特開2004−131797 特開平11―293383号 特開2003−166035 山崎ら著「CAMP−ISIJ」、vol.5、(1992)
上記のように、特に薄鋼板の使用環境や現状設備による生産性や経済性を考慮し、基本的特性である加工性を確保しつつ使用前の加工等の遅れ破壊に対する対策を講じた開発事例はほとんどない。
そこで本発明者らは、成形加工後に発生する水素性欠陥を防止し、根本的に耐遅れ破壊性を向上させ、従来より優れた遅れ破壊改善効果を発揮する高強度薄鋼板を提供することを目的としている。
発明者らは、以上のような背景から、薄鋼板における使用環境および現状設備での製造方法を十分に考慮して、根本的に耐遅れ破壊性を向上させる方法を見出すに至った。すなわち、Vの化合物または複合化合物形成させて、これの形態を制御すること、特に製鋼段階から制御することで、薄鋼板の成型性を劣化させることなく、かつ現状の製造設備(熱間圧延、連続焼鈍、溶融亜鉛めっき、電気めっき設備など)を用いて、成形加工後の耐遅れ破壊性を向上させることが可能なことを見出した。詳細は以下の通りである。
(1) 質量%にて、
C :0.05%〜0.3%、
Si:3.0%以下、
Mn:0.01〜3.0%、
P :0.02%以下、
S :0.02%以下、
Al:0.01%〜3.0%、
N :0.01%以下、
V:0.01%〜0.3%
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼であることを特徴とし、鋼板の組織中に残留オーステナイトが体積率で7%以下であり、粒内のVの酸化物、炭化物、炭窒化物およびそれらの複合析出物のいずれか1種又は2種以上を、
平均粒子径/d:0.001〜1.0μm
密度/ρ:1平方mmあたり100〜10000000個
分布:平均粒子径からの標準偏差:σと平均粒子経:dの比が、σ/d≦1.0を満たす分布形態を有し、さらに、これら分布が残留オーステナイトの体積率/Vγ%と引張強度TS/MPaが式(A)を満たすことを特徴とする、成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
1000(Vγ+0.8)−6−500(V−0.1)−0.01(d−8)
+700(TS−680)−0.9≧0 ・・・(A)
Vγ:残留オーステナイト体積率(%)
V :V量(質量%)
d :Vの酸化物、炭化物および複合析出物の粒径(nm)
TS:引張強度(MPa)
式(A)の条件:
(a)1000(Vγ+0.8)−6≧3の時は1000(Vγ+0.8)−6=3
(b)V≧0.1の時は−500(V−0.1)=0
(c)−0.01(d−8)≦−3の時は−0.01(d−8)=−3
(d)680MPa≦TS≦1800MPa
(2)更に、質量%にて、
Ti:0.002〜1%、
Nb:0.002〜1%、
Zr:0.002〜1%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
(3)更に、質量%にて、
Cr:0.005〜5%、
Mo:0.005〜5%、
W :0.005〜5%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
(4)更に、質量%にて、
Cu:0.005〜2.0%
を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
(5)更に、質量%にて、
Ni:0.005〜2.0%、
Co:0.005〜2.0%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
(6)更に、質量%にて、
B :0.0002〜0.1%
を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
(7)更に、質量%にて、
a:0.0005〜0.01%、
Y :0.0005〜0.01%
の1種または2種を含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
以上に説明した通り、本発明による高強度薄鋼板ではV添加により各元素の析出物を微細に生成することで、水素のトラップサイトを分散させ、自動車のバンパーやドアインパクトビームなどの補強部材として最適な強度と加工性を有し、また加工した後での耐遅れ破壊性を向上させることを発明した。
鋼の遅れ破壊は旧オーステナイト粒界等に水素が集積することにより、ボイド等が発生し、その部分が起点となって破壊を生じると考えられている。そこで、水素のトラップサイトを均等かつ微細に分散させて、その部分に水素をトラップさせると、拡散性水素濃度が下がり、遅れ破壊の感受性が下がる。前出の特許文献3にあるように、MgおよびTiを複合添加した厚鋼板における酸化物の分散形態制御で、水素起因の耐遅れ破壊性が向上することが分かっている。しかし、薄鋼板のように成形加工を受けるため、高い残留応力が発生したり、加工端面にバリ等があると必然的に耐遅れ破壊性も劣化するため、これに伴う遅れ破壊特性の劣化を補足できない。このように、薄鋼板の使用形態を考慮した遅れ破壊特性に関する研究は少なく、MgやTiの酸化物形態制御のみでは解決できない。また、特許文献4にあるように薄鋼板の成型加工後の遅れ破壊性を考慮したものもあるが、Mg添加をしており、経済性に問題がある。
本発明者らは、上述の背景を踏まえて、薄鋼板の使用環境、すなわち成形加工後においても耐遅れ破壊性を確保・向上させるため、種々の析出物に加えて、鋼板の強度、組織の影響をそれぞれ検討した。その結果、薄鋼板の使用環境下で、高い残留応力下や端面のバリ発生があっても、耐遅れ破壊性を向上・確保するための技術を見出した。すなわち、
(1)Vを含む炭化物または窒化物と、それらと析出した化合物の粒内の分散形態制御。
(2)鋼板のミクロ組織中の残留オーステナイト量。
(3)鋼板の強度。
をそれぞれ制御することで、有効に水素のトラップサイトであるVの化合物または析出物を効果的に分散させ、延性および加工後の耐遅れ破壊性の確保を両立させる事ができる。このためには、製鋼段階から製造条件を制御するとことによって、種々の元素の炭化物、窒化物等の析出物が水素のトラップサイトになり得る形態制御の必要があり、これを満たすための条件として、式(A)を下記のとおり規定した。
1000(Vγ+0.8)−6−500(V−0.1)−0.01(d−8)
+700(TS−680)−0.9≧0 ・・・(A)
Vγ:残留オーステナイト体積率(%)
V :V量(質量%)
d :Vの酸化物、炭化物および複合析出物の粒径(nm)
TS:引張強度(MPa)
式(A)の条件:
(a)1000(Vγ+0.8)−6≧3の時は1000(Vγ+0.8)−6=3
(b)V≧0.1の時は−500(V−0.1)=0
(c)−0.01(d−8)≦−3の時は−0.01(d−8)=−3
(d)680MPa≦TS≦1800MPa
本式を満たすことで、高強度薄鋼板の対遅れ破壊性を加工後においても確保できる。
これは薄鋼板の加工により導入される転位や残留応力場とトラップサイトとなる粒子の相互作用が、厚鋼板での熱間圧延や溶接後冷却時に導入される転位や残留応力とのそれとは異なることや、薄鋼板と厚鋼板の熱処理方法の違いに起因すると考えられる。
また、Vを含む炭化物または窒化物と、それらと析出した化合物の粒内の分散形態を最良のものにするための製造方法を式(B)と式(C)に規定した。
詳細な限定については、以下のように限定する。
残留オーステナイト量:残留オーステナイトは加工誘起変態によりマルテンサイトになると遅れ破壊感受性を大きくしてしまうため、上限を体積率で7%以下とした。下限は特に規定しないが、少ない方が好ましい。
平均粒子径:平均粒子径は、0.001μmから1.0μmに限定した。水素のトラップサイトとしてはある程度の大きさが必要であり、かつ、微細な粒子が多量にあることは薄鋼板の延性を確保する上でも好ましいものではなく、製造も困難となる。したがって、下限を0.001μmとした。また、粗大粒子はトラップサイトとしての作用がなくなる上破壊の起点となり得るので1.0μmを上限とした。
密度:粒子密度は、100〜10000000個/mmとした。粒子密度が低いことは、トラップサイト数が少ないことを意味し、加工後の耐遅れ破壊性を確保できないため、下限を100個/mmとした。また、高密での場合には、延性や成形加工性が劣化することおよび耐遅れ破壊性向上効果も飽和することから、10000000個/mmを上限とした。
分布:粒子の分布を、平均粒子径からの標準偏差:σと平均粒子経:dの比が、式:σ/d≦1.0を満たすこととした。σ/d>1.0とは、粒子分布が広範囲にわたることを意味し、耐遅れ破壊向上効果が同じ平均粒径に比べて小さくなり、延性劣化や破壊の起点数の増加にもつながることから、上限を1.0以下とした。図1に示すようにσ/dの値が高いと耐遅れ破壊性が悪い。σ/dの下限値は特に定めないが、値が小さければ小さいほど均等な粒子径という意味となり、水素のトラップが一部に偏らないことを示すので良い。
ここで、V化合物を含む粒子の測定について述べる。粒子の測定は、薄膜または抽出レプリカのサンプルを用いて、走査型または透過型電子顕微鏡にて、5000〜100000倍の倍率で観察を行い、最低30視野を測定することで得られる値とする。粒子径は、画像解析による円相当径にて評価する。また、密度を求める際には、複合析出は1ヶとして数える。組成分析は、EDXおよびEELSを用い、構造解析はDiffraction patternを解析することで行った。各複合化合物は、Vの他合金添加元素(例えばTi、Nb、Cr、Mo、Mg、REM、Caなど)を含有した化合物(炭化物、窒化物、酸化物や硫化物など)である。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明では高強度薄鋼板について述べているが、主に引張強度で680MPa以上、1800MPa以下、板厚は製品板厚で0.5mm〜4.0mmの鋼板についてである。
式(A)と遅れ破壊に要する時間の関係を図2に示す。式(A)の値が0以上で著しく耐遅れ破壊性が向上する。なお、耐遅れ破壊性の評価は、80mm×30mmの短冊試験片を半径10mmに曲げ加工し、かつ応力を与え、表面に耐水性の歪みゲージを装着した後で0.5mol/lの硫酸中に漬け、電流によって電解して水素を侵入させる方法で、評価開始から120分たっても割れが発生しない場合に○とした。
図2から、Vの酸化物、炭化物および複合析出物が所定の平均粒子径を満たし、これと残留オーステナイト体積率および引張強度が式(A)の値が0以上を満たせば耐遅れ破壊性に優れることが確認された。
式(A)を満足することにより、Vの炭化物、窒化物、炭窒化物およびそれらの複合析出物が所定の形態をなし、耐遅れ破壊性が向上する理由は定かではないが、水素のトラップサイトが適度に分散することで耐遅れ破壊性が向上すると推定される。
次に、本発明における鋼の化学成分の限定理由について説明する。
Cは、鋼板の強度を上昇できる元素である。特にマルテンサイトやオーステナイトなどの硬質相を生成し高強度化には必須の元素であり、780MPa以上の強度を得るためには0.05%以上が必要であるが、逆に多く含有すると、脆性破壊の起点となるセメンタイトを増加させるため、水素脆性を生じ易くする。従って、上限を0.3%とした。好ましくは0.1%〜0.25%である。
Siは、材質を大きく硬質化する置換型固溶体強化元素であり、鋼板の強度を上昇させることに有効なうえ、セメンタイト析出を抑制する元素であるが、3.0%を超えると熱間圧延でのスケール除去にコストがかかり経済的に不利なため、3.0%を上限とする。また、添加量が多いとめっき性を劣化させるため、めっき性を向上させるためには0.6%以下が望ましい。
Mnは、鋼板の強度上昇に有効な元素である。しかし、0.01%未満ではこの効果が得られないので、下限値を0.01%とした。逆に多いとP、Sとの共偏析を助長するだけでなく、加工性が劣化する場合があるため3.0%を上限値とする。
Pは、粒界偏析による粒界破壊の助長をする元素であり、低い方が望ましいが、極低下は製造コスト上好ましくない。また耐食性を劣化させる元素であるため、上限を0.02%とする
Sは、腐食環境下での水素吸収を助長する元素であり、低い方が望ましいが、極低下は製造コスト上好ましくない。特に加工性を高めるためには低い方が望ましく上限を0.02%とする.
Alは、脱酸のため0.01%以上を添加するが、添加量が増加するとアルミナ等の介在物が増加し、加工性が劣化する及び溶接性を劣化するため3.0%を上限とする.尚、0.2%以上添加すると残留オーステナイトの生成を抑制する効果があるため望ましい。
Nは、Vなどの窒化物および炭窒化物生成に必要な元素であるが、加工性劣化や溶接時のブローホール発生にも寄与するため少ない方が望ましいが、極低下は製造コスト上好ましくない。0.01%を越えると加工性が劣化してくるので、0.01%を上限とする。
Vは、自身の化合物が耐遅れ破壊向上に効果的なだけでなく、他元素との複合析出物を生成させ、かつそれらの形態を耐遅れ破壊性向上に寄与するよう制御するために必要な元素であることから、0.01%以上とした。しかし、0.3%超では粗大析出物を生成して、薄鋼板の基本的要求特性である加工性を低下させるため、上限を0.3%とした。
次に、Ti、Nb、Zrは強炭化物生成元素であり、析出物や介在物を生成するために必要な元素である。
Tiは、鋼板の強度上昇及び粒径の微細化に有効な元素である。しかし、0.002%未満では析出物の個数が低下するために、下限値を0.002%とした。逆に、1%超では粗大析出物が生成するために加工性および耐遅れ破壊性が低下する。このため、上限値を1%とした。
Nbは、鋼板の強度上昇及び細粒化に有効な元素である。しかし、0.002%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.002%とした。逆に、1%超含有すると、炭窒化物の析出が多くなり加工性および耐遅れ破壊性低下が生じるため、上限値を1%とした。
Zrは、鋼板の強度上昇及び細粒化に有効な元素である。しかし、0.002%未満では析出物の個数が低下するために、下限値を0.002%とした。逆に、1%超では粗大析出物が生成するために加工性および耐遅れ破壊性が低下する。このため、上限値を1%とした。
次に、Cr、Mo、Wは炭化物形成元素及び焼戻軟化抵抗元素であり、析出物や介在物を生成するために必要な元素である。
Crは、鋼板の強度上昇に有効な元素である。しかし、0.005%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.005%とした。逆に、5%超含有すると加工性低下が生じるため、上限値を5%とした。
Moは、鋼板の焼入れ性を高め連続焼鈍設備で安定してマルテンサイトを得るために有効な元素であるだけでなく、粒界を強化して水素脆性の発生を抑制する効果がある。しかし、0.005%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.005%とした。また、5%超ではこれらの効果が飽和するため、上限値を5%とした。
Wは、鋼板の強度上昇に有効な元素である。しかし、0.005%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.005%とした。逆に、5%超含有すると加工性低下が生じるため、上限値を5%とした。
次に、Cuは、強化に有効である上、自信の微細析出は遅れ破壊の向上にも寄与するため、0.005%以上の添加とした。また、過剰添加は加工性の劣化を招くことから、上限を2.0%とした。
次に、Ni、Coは焼入れ性を高める強化元素である。
Niは、Ni硫化物が水素侵入を抑制し遅れ破壊特性を向上させる硬化や、鋼板の焼入れ性を高めることにより鋼板の強度を確保する効果がある。しかし、0.005%未満ではこれらの効果が得られないため下限値を0.005%とした。逆に、2%超では加工性が悪くなるため、上限値を2%とした。
Coは、強化に有効であるため、0.005%以上の添加とした。また、過剰添加は加工性の劣化を招くことから、上限を2.0%とした。
次にBは、鋼板の強度上昇に有効な元素である。しかし、0.0002%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.0002%とした。逆に、0.1%超含有すると熱間加工性が劣化するため、上限値を0.1%とした。
にCa、Yは、介在物の形態制御に有効で、耐遅れ破壊性に寄与することから、0.0005%以上の添加とした。一方、過剰添加は熱間加工性を劣化させるため、0.01%以下の添加とした。
次に製造方法について説明する。
まず、鋳造速度が早いと微細すぎ、遅いと粗大化かつ粒子数が少なくなり遅れ破壊制御できない形態となってしまう。そこで、下限速度を0.05m/分とし上限速度を3.0m/分とする。望ましくは、1.0m/分〜2.5m/分が良い。
本発明では所定の成分のスラブを鋳造後一旦冷却、もしくはそのままで加熱炉に投入し、1000℃〜1400℃で加熱することが好ましい。1000℃未満では加熱炉から抽出後、圧延時の板温が低くなりすぎて圧延の負荷が増大し、1400℃超では加熱炉の負担が大きい。
熱間圧延ではフェライト粒にひずみが過度に加わり加工性が低下するのを防ぐために熱間圧延をAr以上で行い、また、高温すぎても焼鈍後の再結晶粒径およびVの複合析出物が必要以上に粗大化するため、940℃以下が望ましい。
熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド圧下率については10%〜30%が好ましい。10%未満では析出物が適当な大きさになりにくい、また結晶粒が適当な大きさになりにくいことから耐遅れ破壊性に不利であり、30%超では圧延負荷が過大すぎるといった問題点がある。熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド出側板厚については2mm〜6mmが好ましい。2mm未満ではいずれかのスタンドの圧下率が高く負荷が大きくなり、6mm超では後工程の冷間圧延での負荷が大きくなる。
熱間仕上圧延機の最終スタンド圧下率については5%〜30%が好ましい。5%未満では析出物が適当な大きさになりにくい、また結晶粒が適当な大きさになりにくいことから耐遅れ破壊性に不利であり、30%超では圧延負荷が過大すぎるといった問題点がある。熱間仕上圧延機の最終スタンド出側板厚については2mm〜6mmが好ましい。2mm未満ではいずれかのスタンドの圧下率が高く負荷が大きくなり、6mm超では後工程の冷間圧延での負荷が大きくなる。
捲取温度については、高温にすれば再結晶や粒成長が促進され、加工性の向上が望まれるが、熱間圧延時に発生するスケール生成も促進され酸洗性が低下するので、800℃以下とする。一方で低温になりすぎると硬化するため、冷間圧延時での負荷が高くなる。このため、400℃以上とする。
次に下記式(B)とVの酸化物、炭化物および複合析出物の1平方mmあたりの密度ρの関係を図3に示し、式(B)と遅れ破壊に要する時間の関係を図4に示す。式(B)が0以上でVの酸化物等の複合析出物密度ρは100以上となり、その場合遅れ破壊に要する時間が著しく向上する。
1.8(x/100−10)−1.2(y/100−8.5)−1.8(z/100−5.8)>0 ・・・(B)
x:加熱温度(℃)で1000℃〜1400℃、
y:仕上温度(℃)でAr3〜940℃、
z:捲取温度(℃)で400℃〜800℃
式(B)を満足することにより、Vの炭化物、窒化物、炭窒化物およびそれらの複合析出物が所定の形態をなし、耐遅れ破壊性が向上する理由は定かではないが、水素のトラップサイトに関与するVの炭化物、窒化物、炭窒化物およびそれらの複合析出物が、適度な大きさ、適度な密度で生成するためと推定される。
次に下記式(C)とVの酸化物、炭化物および複合析出物の1平方mmあたりの密度ρの関係を図5に示し、式(C)と遅れ破壊に要する時間の関係を図6に示す。式(C)が0以上でVの酸化物等の複合析出物密度ρは100以上となり、その場合遅れ破壊に要する時間が著しく向上する。
0.05(F6/t6)+0.1(F7/t7)−1.8(z/100−5.8)>0 ・・・(C)
F6:熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド圧下率(%)で10%〜30%、
t6:熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド出側板厚(mm)で2mm〜6mm、
F7:熱間仕上圧延機の最終スタンド圧下率(%)で5%〜30%、
t7:熱間仕上圧延機の最終スタンド出側板厚(mm)で2mm〜6mm、
z:捲取温度(℃)で400℃〜800
式(C)を満足することにより、Vの炭化物、窒化物、炭窒化物およびそれらの複合析出物が所定の形態をなし、耐遅れ破壊性が向上する理由は定かではないが、水素のトラップサイトに関与するVの炭化物、窒化物、炭窒化物およびそれらの複合析出物が、適度な大きさ、適度な密度で生成するためと推定される。
酸洗後の冷間圧延は、圧下率が低いと鋼板の形状矯正が難しくなるため下限値を30%とする。また、80%を超える圧下率で圧延すると、鋼板のエッジ部に割れの発生及び形状の乱れのため上限値を80%とする。連続焼鈍温度は低すぎると未再結晶の状態になり硬質化し、逆に高すぎると粒が粗大化しプレス時に肌荒れを起こす場合があるという問題点があるので、600℃以上オーステナイト温度域以下とする。
また必要に応じて、焼鈍後、200〜600℃の温度域で1分から10分間保持して、その後冷却しても良い。この熱処理により、合金炭化物または窒化物(例えばV、Cr、Mo、W含有の炭窒化物)を析出させ、これらが新たな水素のトラップサイトとして働き、より耐遅れ破壊性が高まる。条件が、低温短時間になると十分な析出が起こらず、高温長時間になると析出物が粗大化してトラップサイトとして機能しなくなることから、本範囲とした。更に冷却速度は、3℃/sより遅いとマルテンサイトが生成しにくく高強度鋼板にならないため下限速度を3℃/sとする。
さらに、780MPa以上の鋼板を自動車用強度部品用に加工した場合でも、十分な材質特性を表し、衝撃吸収性や耐遅れ破壊性も良好であった。
次に本発明を実施例に基づいて説明する.
表1に示す成分の鋼を溶製し、常法に従い連続鋳造でスラブとした。符号A〜E、G〜Hが本発明に従った発明成分の鋼で符号K〜Mは成分が逸脱する比較成分の鋼で、符号Jは参考成分の鋼である。これらの鋼を表2−1、表2−2に示した条件で熱間圧延を行った。これに続いて酸洗後に冷間圧延を行い、次いで再結晶焼鈍を行い、その後0.4%の調質圧延をして冷延鋼板となした。表2−1、表2−2に鋼板の製造方法と材質特性を示す。
Figure 0005020572
表2−1、表2−2に、鋼板の耐遅れ破壊性の評価を示した。評価方法は、80mm×30mmの短冊試験片を曲げ加工し、表面に耐水性の歪みゲージを装着した後で0.5mol/lの硫酸中に漬け、電流によって電解して水素を侵入させる方法である。その後割れの発生を評価した。曲げ加工の半径は5mm、10mm、15mmとし、与える応力はそれぞれ60kgf/mmと90kgf/mmとした。評価開始から120分たっても割れが発生しない場合に○とした。
表2−1、表2−2に示すように、本発明例である符号1〜3、5、7、9〜10では、自動車の補強部品に適用するに充分な引張り強度と延性を示しており、割れ発生までの時間も長く耐遅れ破壊性に優れている。これらに対して比較例である符号4、6、14〜18では、成分と焼鈍温度、式(A)、(B)、(C)のいずれかが本発明範囲から逸脱している。符号4は焼鈍温度が低いため未再結晶となるため、延性が悪く、強度も高くなり割れ発生までの時間が短くなる。6は焼鈍温度が高いため粗大粒となる。符号14、15はそれぞれ式(B)、式(C)の値が逸脱しており、有効な粒径、密度の析出物が生成されない。符号16〜18は成分範囲が逸脱しており、水素のトラップサイトとなる析出物の平均粒径が大きく個数が少ないため、適当な水素のトラップが出来ないために割れ発生までの時間が短くなり、本発明での耐遅れ破壊性での差は明らかである。
Figure 0005020572
Figure 0005020572
Vの炭化物、複合晶出物および複合析出物のいずれか1種以上の平均粒子からの標準偏差:σと平均粒子径d(nm)の比σ/dと遅れ破壊に要する時間との関係を示す図である。 残留オーステナイトの体積率Vγ(%)、V量(質量%)、Vの炭化物、複合晶出物および複合析出物のいずれか1種以上の平均粒子径d(nm)、引張強度TS(MPa)の関係式(A)と遅れ破壊に要する時間との関係を示す図である。 加熱温度x(℃)、仕上温度y(℃)、捲取温度z(℃)の関係式(B)とVの炭化物、複合晶出物および複合析出物のいずれか1種以上の密度ρとの関係を示す図である。 加熱温度x(℃)、仕上温度y(℃)、捲取温度z(℃)の関係式(B)と遅れ破壊に要する時間との関係を示す図である。 熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド圧下率F6(%)、熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド出側板厚t6(mm)、熱間仕上圧延機の最終スタンド圧下率F7(%)、熱間仕上圧延機の最終スタンド出側板厚t7(mm)、捲取温度z(℃)の関係式(C)とVの炭化物、複合晶出物および複合析出物のいずれか1種以上の密度ρとの関係を示す図である。 熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド圧下率F6(%)、熱間仕上圧延機の最終の一つ前スタンド出側板厚t6(mm)、熱間仕上圧延機の最終スタンド圧下率F7(%)、熱間仕上圧延機の最終スタンド出側板厚t7(mm)、捲取温度z(℃)の関係式(C)と遅れ破壊に要する時間との関係を示す図である。

Claims (7)

  1. 質量%にて、
    C :0.05%〜0.3%、
    Si:3.0%以下、
    Mn:0.01〜3.0%、
    P :0.02%以下、
    S :0.02%以下、
    Al:0.01%〜3.0%、
    N :0.01%以下、
    V:0.01%〜0.3%
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼であることを特徴とし、鋼板の組織中に残留オーステナイトが体積率で7%以下であり、粒内のVの酸化物、炭化物および複合析出物のいずれか1種又は2種以上を、
    平均粒子径/d:1〜1000nm、
    密度/ρ:1平方mmあたり100〜10000000個、
    分布:平均粒子径からの標準偏差:σと平均粒子経:dの比が、σ/d≦1.0を満たす分布形態を有し、さらに、これら分布が残留オーステナイトの体積率/Vγ%と引張強度TS/MPaが式(A)を満たすことを特徴とする、成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
    1000(Vγ+0.8)−6−500(V−0.1)−0.01(d−8)
    +700(TS−680)−0.9≧0 ・・・(A)
    Vγ:残留オーステナイト体積率(%)、
    V :V量(質量%)、
    d :Vの酸化物、炭化物および複合析出物の粒径(nm)、
    TS:引張強度(MPa)、
    式(A)の条件:
    (a)1000(Vγ+0.8)−6≧3の時は1000(Vγ+0.8)−6=3
    (b)V≧0.1の時は−500(V−0.1)=0
    (c)−0.01(d−8)≦−3の時は−0.01(d−8)=−3
    (d)680MPa≦TS≦1800MPa
  2. 更に、質量%にて、
    Ti:0.002〜1%、
    Nb:0.002〜1%、
    Zr:0.002〜1%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
  3. 更に、質量%にて、
    Cr:0.005〜5%、
    Mo:0.005〜5%、
    W :0.005〜5%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
  4. 更に、質量%にて、
    Cu:0.005〜2.0%
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
  5. 更に、質量%にて、
    Ni:0.005〜2.0%、
    Co:0.005〜2.0%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
  6. 更に、質量%にて、
    B :0.0002〜0.1%
    を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
  7. 更に、質量%にて
    a:0.0005〜0.01%、
    Y :0.0005〜0.01%
    の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成形加工後の耐遅れ破壊性に優れた高強度薄鋼板。
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