JP5018615B2 - 組電池の異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、組電池を構成する各セルの電圧を検出するための検出線の断線を検出する技術に関する。
従来、2次電池セルの端子間電圧を入力する検出端子間を所定時間短絡し、短絡を解除した後に所定時間経過しても、検出電圧がほぼ短絡状態の電圧であるときに、2次電池セルと検出端子との間が断線していると判断する装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−157367号公報
しかしながら、従来の装置では、2次電池セルの電圧が変動しない無負荷状態でなければ、断線検出診断を行うことができないという問題があった。
本発明による組電池の異常検出装置は、充放電可能な複数のセルを直列に接続して構成される組電池の異常検出装置であって、セルの電圧が所定の過充電判定電圧以上となる過充電異常およびセルの電圧が所定の過放電判定電圧以下となる過放電異常を検出する異常検出手段と、複数のセルそれぞれに対して並列に接続され、反応電圧が過充電判定電圧以上であって、かつ、過充電判定電圧の2倍以下である定電圧素子と、異常検出手段による過充電異常および過放電異常の検出状態に基づいて、セルと定電圧素子との間を接続する線の断線を検出する断線検出手段とを備えることを特徴とする。
本発明による組電池の異常検出装置によれば、組電池が無負荷状態でなくても、断線検出を行うことができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の各実施の形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明による組電池の異常検出装置の第1の実施の形態の構成を示す図である。この組電池の異常検出装置は、例えば、ハイブリッド自動車に搭載されて使用される。
組電池1は、充放電可能なn(nは自然数)個のセルC1〜Cnを直列に接続して構成されている。各セルC1〜Cnは、例えば、リチウム電池であり、正常な状態の電圧は、2.0Vより高く、4.35Vより低いものとする。すなわち、セルの電圧が2.0V(過放電判定電圧)以下であれば、そのセルは過放電状態であり、4.35V(過充電判定電圧)以上であれば、そのセルは過充電状態である。各セルC1〜Cnは、検出線L1〜Ln+1を介して、後述するセル監視部2と接続されている。
各セルC1〜Cnにはそれぞれ、直列に接続された抵抗R1〜RnおよびスイッチSW1〜SWnから構成されるバイパス回路が並列に接続されている。例えば、セルC1には、抵抗R1およびスイッチSW1を直列に接続して構成されるバイパス回路が並列に接続されている。スイッチがオンされると、オンされたスイッチと直列に接続されている抵抗を介して、対応するセルの放電が行われる。例えば、スイッチSW2がオンされると、抵抗R2を介して、セルC2の放電が行われる。
各セルC1〜Cnにはさらに、定電圧素子であるツェナーダイオードD1〜Dnがそれぞれ並列に接続されている。ツェナーダイオードD1〜Dnのカソードは、対応するセルの正極端子側の検出線と接続され、アノードは、対応するセルの負極端子側の検出線と接続されている。例えば、セルC2のカソードは検出線L2と接続され、アノードは検出線L3と接続されている。ツェナーダイオードD1〜Dnのツェナー電圧(反応電圧)は、過充電判定電圧以上であって、過充電判定電圧の2倍以下、かつ、後述するセル監視部2の最大定格電圧以下の範囲内の電圧とし、ここでは、5Vとする。
なお、本明細書では、印加電圧が反応電圧以上になると、素子の電圧を反応電圧に保つ素子を定電圧素子と呼ぶ。定電圧素子として、ツェナーダイオードを例に挙げて説明するが、本発明の定電圧素子がツェナーダイオードに限定されることはない。
セル監視部2は、図示しない電圧検出部を備え、各セルC1〜Cnの状態を監視するとともに、検出線L2〜Lnの断線の有無を検出する。セル状態の監視には、セルの電圧が所定の過充電判定電圧(4.35V)以上となる過充電異常およびセルの電圧が所定の過放電判定電圧(2.0V)以下となる過放電異常の検出が含まれる。検出線L2〜Lnの断線の検出方法について、図2を用いて説明する。なお、セル監視部2の最大定格電圧は10Vとする。
つまり、ツェナーダイオードD1〜Dnの反応電圧は過充電判定電圧(4.35V)以上であり、最大定格電圧(10V)以下である5Vとしているので、過充電判定電圧(4.35V)を用いた過充電状態の判定に際して、ツェナーダイオードD1〜Dnをバイパスすることはなく、正確な過充電状態の判定が可能である。また、信号線が何らかの故障で5V以上の電圧をセル監視部2に印加しようとしたとき、ツェナーダイオードD1〜Dnをバイパスするので、セル監視部2を保護する保護回路としての機能を果たす。
図2(a)は、検出線に断線が生じていない場合に、監視部2で検出される電圧を説明するための図、図2(b)は、検出線に断線が生じている場合に、監視部2で検出される電圧を説明するための図である。ここでは、セルC2の電圧は3.5V、セルC3の電圧は3.4Vとし、セルC2およびセルC3の間の検出線L3に断線が生じたものとして説明する。
検出線L3に断線が生じていない場合、セル監視部2で検出されるセルC2の両端電圧は、セルC2の電圧そのままの3.5Vとなる。同様に、セル監視部2で検出されるセルC3の両端電圧は、セルC3の電圧そのままの3.4Vとなる。従って、セルC2およびセルC3は、過充電状態でも過放電状態でもない正常な状態であると判断される。
一方、検出線L3に断線が生じた場合、図2(b)に示すように、セルC2およびC3の電圧(6.9V)がツェナーダイオードD2およびD3に印加される。この場合、印加電圧がツェナー電圧の5Vを超えているため、ツェナーダイオードD2の両端の電圧は、ツェナー電圧の5Vに保たれる。また、ツェナーダイオードD3の電圧は、1.9V(6.9V−5V)となる。
従って、検出線L3に断線が生じた場合、セルC2およびC3の電圧として、セル監視部2において検出される電圧はそれぞれ、5Vと1.9Vとなる。セルC2の検出電圧は、過充電判定電圧である4.35V以上であるため、セル監視部2は、セルC2が過充電状態であると判定する。また、セルC3の検出電圧は、過放電判定電圧である2.00V以下であるため、セル監視部2は、セルC3が過放電状態であると判定する。
上述したように、過充電状態であるセルと、過放電状態であるセルとを同時に検出した場合、セル監視部2は、過充電状態のセルと過放電状態のセルとの間の検出線が断線していると判定する。従って、図2(b)に示す例では、過充電状態のセルC2と過放電状態のセルC3との間の検出線L3が断線していると判定する。
ただし、セルの電圧が低い場合には、上述したロジックで検出線の断線が検出できない場合がある。図3は、セルC2およびC3の電圧がそれぞれ、2.2Vおよび2.4Vの場合の検出電圧を説明するための図であり、図3(a)は、検出線L3に断線が生じていない場合、図3(b)は、検出線L3に断線が生じている場合をそれぞれ示している。
図3(a)に示すように、検出線L3に断線が生じていない場合には、セル監視部2で検出されるセルC2およびC3の電圧は、セルC2およびC3の両端電圧そのままの値、すなわち、2.2Vおよび2.4Vとなる。従って、セルC2およびセルC3は、過充電状態でも過放電状態でもない正常な状態であると判断される。
一方、検出線L3に断線が生じた場合、図3(b)に示すように、セルC2およびC3の電圧(4.6V)がツェナーダイオードD2およびD3に印加される。この場合、ツェナーダイオードD2およびD3間に印加される電圧は、ツェナー電圧の5Vを超えないため、ツェナーダイオードD2およびD3にはそれぞれ等しい電圧、すなわち、4.6Vを二等分した2.3Vがそれぞれ印加される。
ツェナーダイオードD2およびD3の印加電圧がそれぞれ2.3Vであることから、セル監視部2は、セルC2およびC3の電圧を、それぞれ2.3Vとして検出する。この検出電圧は、過充電判定電圧より低く、かつ、過放電判定電圧よりも高いため、セルC2およびセルC3は、過充電状態および過放電状態と判定されることはない。従って、この場合には、検出線L3の断線を検出することができない。
以上より、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置では、セルC1〜Cnの平均電圧がツェナー電圧の二分の一以上、すなわち、2.5V以上の場合に、断線検知処理を行うようにする。なお、セルC1〜Cnの平均電圧が2.5V以上という条件は、セルC1〜CnのSOCがセル電圧2.5Vに対応するSOC以上という条件、組電池1の電圧が(2.5×n)V以上という条件、および、組電池1の電圧が(2.5×n)Vの時のSOCをSOCth1とすると、組電池1のSOCがSOCth1以上という条件と等しい。
また、セルC1〜Cnの平均電圧が(ツェナー電圧+過放電判定電圧)の二分の一より高い場合、すなわち、3.5V(=7/2)より高い場合には、断線発生時に、一方のセルの検出電圧は5Vとなって過充電異常と判定されるが、他方のセルの検出電圧は2Vより高くなって過放電異常と判定されなくなる可能性がある。
従って、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置では、セルC1〜Cnの平均電圧が(ツェナー電圧+過放電判定電圧)の二分の一以下、すなわち、3.5V以下の場合に、断線検知処理を行うようにする。上述した条件を考慮すると、セルC1〜Cnの平均電圧が2.5V以上、かつ、3.5V以下の場合に断線検知処理を行う。
なお、セルC1〜Cnの平均電圧が3.5V以下という条件は、セルのSOCがセル電圧3.5Vに対応するSOC以下という条件、組電池1の電圧が(3.5×n)V以下という条件、および、組電池1の電圧が(3.5×n)Vの時のSOCth2とすると、組電池のSOCがSOCth2以下という条件と等しい。
組電池の異常検出装置がハイブリッド自動車に搭載されて使用される場合、セル監視部2は、検出線の断線を検出すると、例えば、図示しないインジケータを点灯させることによって、ユーザに報知する。ただし、通常、各セルC1〜Cnの電圧バラツキはある一定の範囲内に収まっているので、検出線が断線しても、通常の走行状態では、セルが過充電状態または過放電状態とはならない。従って、セル監視部2は、断線検出時でも、車両走行を継続させる制御を行う。しかしながら、セルの過充電異常または過放電異常を検出した場合、セル監視部2は、車両を停止させる制御を行う。なお、車両の停止制御、および、車両の走行を継続させる制御は、セル監視部2以外のコントローラ(不図示)によって行うようにしてもよい。
車両が長期放置された場合、セル間の電圧バラツキが大きくなり、車両始動時に、過充電状態となっているセルと、過放電状態となっているセルとが存在する可能性がある。この場合、上述したような過充電異常および過放電異常の検出状態に基づいた断線診断では、断線の誤検出が生じる可能性がある。従って、上述した断線診断を行う場合には、組電池1に負荷が接続されていない無負荷状態の時に各セルC1〜Cnの電圧を検出して、過充電状態または過放電状態のセルの有無を検出しておく。無負荷状態の時とは、例えば、車両の起動時から、組電池1と負荷との間を接続/遮断するリレー(不図示)がオンされるまでの間である。これにより、断線の誤検出を防ぐことができる。
また、組電池1が無負荷状態の場合に、上述したセル監視部2による断線検出処理とは異なる断線検出処理を行うようにしてもよい。セル監視部2による断線検出処理とは異なる断線検出処理としては、例えば、特開2005−168118号公報に記載されている方法がある。この方法は、組電池1を構成するセルC1〜Cnのうち、奇数番目のセルの検出端子間を短絡させるとともに、偶数番目のセルの検出端子間を開放させた時に、セルの過充電状態および過放電状態を検出する異常検出回路から出力される信号と、奇数番目のセルの検出端子間を開放させるとともに、偶数番目のセルの検出端子間を短絡させた時に、異常検出回路から出力される信号とに基づいて、セルと対応する検出端子との間の接続線の断線を検出している。このような断線検出処理は、セル監視部2が行ってもよいし、セル監視部2以外のユニットで行ってもよい。
このように、組電池1が無負荷状態の場合に、上述したセル監視部2による断線検出処理とは異なる断線検出処理を行うことにより、車両始動時に、過充電状態となっているセルと、過放電状態となっているセルとが存在することによる断線誤検出が生じるのを防ぐことができる。組電池1が無負荷状態の場合に、セル監視部2による断線検出処理とは異なる断線検出処理を行って、断線が生じていないと判断すれば、その後は、セル監視部2による断線検出処理を行えばよい。
以上、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、反応電圧が過充電判定電圧以上であって、かつ、過充電判定電圧の2倍以下である定電圧保護素子D1〜Dnが複数のセルC1〜Cnそれぞれに対して並列に接続されており、異常検出手段としてのセル監視部2は、セルの電圧が所定の過充電判定電圧以上となる過充電異常およびセルの電圧が所定の過放電判定電圧以下となる過放電異常を検出する。セル監視部2は、過充電異常および過放電異常の検出状態に基づいて、セルC1〜Cnと定電圧素子D1〜Dnとの間を接続する線L2〜Lnの断線を検出する。このような構成により、組電池1が無負荷状態でなくても、断線の検出を行うことができる。
特に、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、過充電状態のセルと過放電状態のセルとの間の線が断線していると判定するので、断線箇所を正確に検出することができる。
また、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、セルの平均電圧が反応電圧の二分の一以上、または、セルの充電状態が反応電圧の二分の一以上に対応する充電状態以上の場合に、断線検出処理を行うので、断線を確実に検出することができる。さらに、セルの平均電圧が反応電圧と過放電判定電圧とを加算した電圧の二分の一以下の場合、または、セルの充電状態が反応電圧と過放電判定電圧とを加算した電圧の二分の一に対応する充電状態以下の場合に、断線検出処理を行うので、さらに正確に断線を検出することができる。
−第2の実施の形態−
電気自動車や、家庭用電源で電池を充電することができるプラグインハイブリッド自動車では、外部電源からの充電に対応する為に、前述の過放電・過充電の閾値の他に、充電判断用の第三の閾値を備える場合が多い。第2の実施の形態における組電池の異常検出装置では、セル監視部2が過充電判定電圧および過放電判定電圧とは異なる充電判定しきい値電圧Vbを有し、充電判定しきい値電圧Vbも利用して、検出線の断線を検出する。
充電判定しきい値電圧Vbは、電池の充電状態を判定するためのしきい値電圧であり、過放電判定電圧と過充電判定電圧との間の電圧値である。本実施の形態では、過充電判定電圧をVa、ツェナー電圧(反応電圧)をVcとすると、次式(1)の関係が成り立つように、充電判定しきい値電圧Vbを設定する。本実施の形態では、Vb=3.7Vとする。
Va×2−Vb≦Vc (1)
なお、第1の実施の形態におけるセル監視部2と区別するため、第2の実施の形態におけるセル監視部の符号を2Aとする。
充電判定しきい値電圧Vbも利用して、検出線の断線を検出する方法を図4を用いて説明する。図4(a)は、検出線に断線が生じていない場合に、監視部2Aで検出される電圧を説明するための図、図4(b)は、検出線に断線が生じている場合に、監視部2Aで検出される電圧を説明するための図である。ここでは、セルC2の電圧は4.1V、セルC3の電圧も4.1Vとし、セルC2およびセルC3の間の検出線L3に断線が生じたものとして説明する。
図4(a)に示すように、検出線L3に断線が生じていない場合には、セル監視部2Aで検出されるセルC2およびC3の電圧は、セルC2およびC3の両端電圧そのままの値、すなわち、それぞれ4.1Vとなる。従って、セルC2およびセルC3は、過充電状態でも過放電状態でもない正常な状態であると判断される。
一方、検出線L3に断線が生じた場合、図4(b)に示すように、セルC2およびC3の電圧(8.2V)がツェナーダイオードD2およびD3に印加される。この場合、印加電圧がツェナー電圧の5Vを超えているため、ツェナーダイオードD2の両端の電圧は、ツェナー電圧の5Vに保たれる。また、ツェナーダイオードD3の電圧は、3.2V(8.2V−5V)となる。
従って、検出線L3に断線が生じた場合、セルC2およびC3の電圧として、セル監視部2Aにおいて検出される電圧はそれぞれ、5Vと3.2Vとなる。セルC2の検出電圧(5V)は、過充電判定電圧である4.35V以上であるため、セル監視部2Aは、セルC2が過充電状態であると判定する。一方、セルC3の検出電圧(3.2V)は、過放電判定電圧である2.00Vより高いため、セルC3は過放電状態とは判定されないが、充電判定しきい値電圧Vb(3.7V)以下であると判定される。
セル監視部2Aは、過充電状態であるセルと、充電判定しきい値電圧Vb以下であるセルとを同時に検出した場合に、過充電状態のセルと充電判定しきい値電圧Vb以下であるセルとの間の検出線が断線していると判定する。図4(b)に示すような状況では、セルC3が過放電状態と判定されないため、第1の実施の形態におけるセル監視部2では、検出線L3の断線を検出することができないが、セル監視部2Aでは、検出線L3の断線を検出することができる。
なお、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置と同様に、セルC1〜Cnの平均電圧がツェナー電圧の二分の一以上、すなわち、2.5V以上の場合、セルのSOCが電圧2.5Vに対応するSOC以上の場合、組電池1の電圧が(2.5×n)V以上の場合、または、組電池1のSOCがSOCth1以上の場合に、断線検知処理を行う。
また、セルC1〜Cnの平均電圧が(ツェナー電圧+充電判定しきい値電圧Vb)の二分の一より高い場合、すなわち、4.35V(=8.7/2)より高い場合には、断線発生時に、一方のセルの検出電圧は5Vとなって過充電異常と判定されるが、他方のセルの検出電圧は、充電判定しきい値電圧Vb(3.7V)より高くなってしまう。
しかし、セルC1〜Cnの平均電圧が4.35Vより高い場合は、平均電圧の時点で過充電状態と判定されてしまうので、二次電池としては使用を停止するので、負荷状態における断線検出を利用する必要が無くなる。つまり、第2の実施の形態では、組電池1の電圧が(2.5×n)V以上の場合、または、組電池1のSOCがSOCth1以上の場合に、断線検知処理を行うようにすれば良い。
以上、第2の実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、反応電圧が過充電判定電圧以上であって、かつ、過充電判定電圧の2倍以下である定電圧保護素子D1〜Dnが複数のセルC1〜Cnそれぞれに対して並列に接続されており、異常検出手段としてのセル監視部2は、セルの電圧が所定の過充電判定電圧以上となる過充電異常およびセルの電圧が所定の過放電判定電圧以下となる過放電異常を検出する。セル監視部2は、過充電異常の検出状態、および、過充電判定電圧および過放電判定電圧の間の電圧しきい値(充電判定しきい値電圧Vb)とセルの電圧との比較結果に基づいて、セルC1〜Cnと定電圧保護素子D1〜Dnとの間を接続する線L2〜Lnの断線を検出する。このような構成により、組電池1が無負荷状態でなくても、断線の検出を行うことができ、また、第1の実施の形態における組電池の異常検出装置に比べて、断線を検出することができるセル電圧・セルSOCの範囲を広げることができる。
特に、第2の実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、過充電異常と判断されたセルと、セル電圧が充電判定しきい値電圧Vb以下のセルとの間の線が断線していると判定するので、断線箇所を正確に検出することができる。
また、第2の実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、セルの平均電圧が反応電圧の二分の一以上の場合に、断線検出処理を行うので、断線を確実に検出することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されることはない。例えば、本発明による組電池の異常検出装置は、例えば、ハイブリッド自動車に搭載されて使用されるものとして説明したが、電気自動車に適用することもできるし、車両以外のものに適用することもできる。
本発明による組電池の異常検出装置の第1の実施の形態の構成を示す図 図2(a)は、検出線に断線が生じていない場合に、監視部で検出される電圧を説明するための図、図2(b)は、検出線に断線が生じている場合に、監視部で検出される電圧を説明するための図 セルC2およびC3の電圧がそれぞれ、2.2Vおよび2.4Vの場合の検出電圧を説明するための図であり、図3(a)は、検出線L3に断線が生じていない場合、図3(b)は、検出線L3に断線が生じている場合をそれぞれ示している。 図4(a)は、検出線に断線が生じていない場合に、監視部で検出される電圧を説明するための図、図4(b)は、検出線に断線が生じている場合に、監視部で検出される電圧を説明するための図
符号の説明
1…組電池
2…セル監視部
C1〜Cn…セル
D1〜Dn…ツェナーダイオード
L1〜Ln+1…検出線

Claims (11)

  1. 充放電可能な複数のセルを直列に接続して構成される組電池の異常検出装置において、
    セルの電圧が所定の過充電判定電圧以上となる過充電異常およびセルの電圧が所定の過放電判定電圧以下となる過放電異常を検出する異常検出手段と、
    前記複数のセルそれぞれに対して並列に接続され、反応電圧が前記過充電判定電圧以上であって、かつ、前記過充電判定電圧の2倍以下である複数の定電圧素子と、
    前記異常検出手段による前記過充電異常および前記過放電異常の検出状態に基づいて、各セルと各定電圧素子との間を接続する線の断線を検出する断線検出手段とを備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記断線検出手段は、前記異常検出手段によって前記過充電異常と判断されたセルと前記過放電異常と判断されたセルとの間の線が断線していると判定することを特徴とする組電池の異常検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記断線検出手段は、セルの平均電圧が前記反応電圧の二分の一以上の場合、または、セルの充電状態が前記反応電圧の二分の一に対応する充電状態以上の場合に、断線検出処理を行うことを特徴とする組電池の異常検出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記断線検出手段は、セルの平均電圧が前記反応電圧と前記過放電判定電圧とを加算した電圧の二分の一以下の場合、または、セルの充電状態が前記反応電圧と前記過放電判定電圧とを加算した電圧の二分の一に対応する充電状態以下の場合に、断線検出処理を行うことを特徴とする組電池の異常検出装置。
  5. 充放電可能な複数のセルを直列に接続して構成される組電池の異常検出装置において、
    セルの電圧が所定の過充電判定電圧以上となる過充電異常およびセルの電圧が所定の過放電判定電圧以下となる過放電異常を検出する異常検出手段と、
    前記複数のセルそれぞれに対して並列に接続され、反応電圧が前記過充電判定電圧以上であって、かつ、前記過充電判定電圧の2倍以下である複数の定電圧素子と、
    前記異常検出手段による前記過充電異常の検出状態、および、前記過充電判定電圧および前記過放電判定電圧の間の電圧しきい値とセルの電圧との比較結果に基づいて、各セルと各定電圧素子との間を接続する線の断線を検出する断線検出手段とを備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  6. 請求項5に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記断線検出手段は、前記異常検出手段によって前記過充電異常と判断されたセルと、セル電圧が前記電圧しきい値以下のセルとの間の線が断線していると判定することを特徴とする組電池の異常検出装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記過充電判定電圧をVa、前記定電圧素子の反応電圧をVb、前記電圧しきい値をVcとすると、
    Va×2−Vb≦Vc
    の関係が成り立つことを特徴とする組電池の異常検出装置。
  8. 請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記断線検出手段は、セルの平均電圧が前記反応電圧の二分の一以上の場合、または、セルの充電状態が前記反応電圧の二分の一に対応する充電状態以上の場合に、断線検出処理を行うことを特徴とする組電池の異常検出装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記定電圧素子の反応電圧は、前記異常検出手段の最大定格電圧以下であることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記組電池の異常検出装置を車両に適用した場合に、
    前記異常検出手段によって、前記過充電異常または前記過放電異常が検出された場合には、車両を停止させる制御を行い、前記断線検出手段によって断線が検出された場合には、車両の走行を継続させる制御を行う制御手段をさらに備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の組電池の異常検出装置において、
    前記断線検出手段は、少なくとも前記組電池が負荷と接続されている時に断線検出処理を行うものであって、
    前記組電池の無負荷時に、前記断線検出手段が行う断線検出処理とは異なる断線検出処理を行う第2の断線検出手段をさらに備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。
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