JP5018101B2 - 通信同期方法および通信端末 - Google Patents

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Description

本発明は、時分割多元接続方式により複数の通信端末が通信を行う通信システムにおいて、通信の同期の基準となる基地局を持たずとも複数の通信端末間の通信を同期させることができる通信同期方法に関するもので、特に、同期するまでの時間を短縮させた通信同期方法に関するものである。また、その通信同期方法に用いる通信端末に関するものである。
基地局のような基準となる局を持たずに複数の通信端末が通信を行っている場合に、通信端末間において送信タイミングの同期を取る方法として、特許文献1、2の方法が知られている。
特許文献1の方法では、通信端末にID番号とグループ番号を付し、そのID番号固有のタイミングで送信し、そのID番号の順に送信の順を決めている。そして、通信端末が他の通信端末の送信データを受信したときに、そのデータに含まれる端末データをもとに、受信の終了後随時、自己のタイミングを調整することで、同一のグループ番号が付された通信端末で構成されるグループ内の通信の同期を取っている。
特許文献2には、複数の移動局で構成されたグループに、新たに移動局Aが加入する場合において、移動局Aの送信タイミングをグループの送信タイミングに同期させる方法が示されている。移動局Aは、グループ内の各移動局の送信タイミングを観測して、自己のタイミングから見た空きスロット(グループ内のいずれの移動局も送信していないスロット)を検出し、どの空きスロットを使用するかを決定する。次に、使用する空きスロットの前に存在する使用中のスロット(グループ内のいずれかの移動局が送信しているスロット)の送信タイミングと、自己の送信タイミングに同期している使用する空きスロットのタイミングから、移動局Aの送信タイミングとグループの送信タイミングのずれを算出する。移動局Aは、そのずれ分だけ送信タイミングを速めて送信し、移動局Aの送信タイミングをグループの送信タイミングに同期させる。
特開2003−143056 特開平10−51376
しかし、特許文献1、2では、同期に至るまでの収束時間について考察されておらず、通信への加入、脱退が頻繁に生じるような、通信環境の変化が著しい場合であっても、すみやかに通信の同期をとることができるのかどうか、特許文献1、2の記述からは不明である。
そこで本発明の目的は、基準局を持たない通信システムにおいて、同期に至るまでの収束時間が短縮された通信同期方法である。
第1の発明は、時分割多元接続方式により通信を行う複数の第1の通信端末で構成された通信システムを同期させる通信同期方法において、通信システムは、ガード時間より短い時間を、時間制御の最小単位である単位時間として設計され、第1の通信端末は、時間tを変数とし、周期が1スロット長の連続関数をA(t)、A(t)から周期を1/4スロット長ずらした連続関数をB(t)として、他の第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した他の第1の通信端末の送信タイミングにおけるA(t)およびB(t)の値の代表値α、βをそれぞれ求め、そのαとβの値から第2ずらし量を求め、第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、第2ずらし量を第1ずらし量とし、第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とし、データを送信する際、第1ずらし量に基づき送信タイミングを変更すること、を特徴とする通信同期方法である。
ここでタイミングの同期とは、タイミングが完全に一致することを意味するのではなく、1単位時間程度の拡がりをもってタイミングが揃っていることを意味する。これは、各通信端末が独自の時計により1単位時間より短い時間で制御することができないよう設計されているためである。このように、単位時間ごとに制御するよう設定するのは、通信システムの運用が容易となるからである。したがって、ある通信端末から見て、他の通信端末の送信タイミングが、1単位時間以内に存在する場合を、全通信端末が完全に同期していると定義する。また、自己の送信タイミングに対して1単位時間以上に他の通信端末の送信タイミングがずれている場合を同期していないと定義する。単位時間は、ガード時間より短い、任意の時間を設定できる。
第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合の第1ずらし量を、ガード時間未満の時間としたのは、ガード時間以上とすると、データパケットの衝突防止のために、伝搬遅延や処理遅延などを考慮してガード時間を設定した趣旨に反することになるからである。すなわち、完全に同期がとれている通信端末の集団に属している通信端末が、ガード時間以上に送信タイミングをずらすと、衝突が発生する可能性がある。また、この衝突を防止しようとすると、他の通信端末は、空きスロットを挿入するなどの操作が必要となり、著しくその集団の安定した同期状態を乱すことになり、望ましくない。ガード時間未満の時間であれば任意の時間でよく、たとえば、ガード時間が3単位時間であれば、第1ずらし量として1単位時間または2単位時間を設定できる。
送信タイミングの変更は、第1、2ずらし量の算出に要する時間を考慮して、1フレーム後の送信時に変更するようにしてもよい。
同期がとれていない通信端末が存在しているにも関わらず、求めた第2ずらし量が1単位時間未満である場合が起こりうる。たとえば、同期がとれている多数の通信端末からなる集団に、その集団とは同期が全くとれていない通信端末からなる集団が接近してきた場合に、これは起こりうる。この場合に、この第2ずらし量を第1ずらし量として動作していては通信が同期するまでの収束時間が非常に遅くなる。しかし、ある通信端末において、集団の同期タイミングから外れても、ガード時間未満の時間を改めて第1ずらし量とし、その第1ずらし量だけ送信タイミングを、同期していない集団の送信タイミングに向けて変更することで、集団の同期タイミングと、接近してきた集団の送信タイミングとを、高速度で同期させることができる。
また、この通信システムからいくつかの通信端末が脱退したとしても、残った通信端末でこの通信同期方法が継続されているので、残った通信端末において構成される通信システムにおいて通信は同期される。
また、第1の発明による通信同期方法では、複数の通信端末で構成され互いに通信しているグループ内での通信の同期だけでなく、複数のグループ間においても通信を同期することができる。複数のグループに共通に所属する通信端末が一つでもあれば、その共通に所属する通信端末の第1ずらし量を介して複数のグループ全部の通信端末と第1ずらし量のやりとりができるからである。複数のグループ間における通信の同期においては、そのグループ間の通信範囲が少し重なっている程度の場合は、第2ずらし量がほぼ0となり、そのまま第2ずらし量を第1ずらし量として動作していたのでは通信が同期するまでの収束時間が非常に遅くなる。しかし、重なり始めた通信端末間で、ガード時間未満の時間を改めて第1ずらし量として、相互に同期タイミングに向けて強制的にシフトさせることで、それらの通信端末が属する各グループの同期タイミングを高速度で移動させることができる。
第1の発明の第2ずらし量の求め方は、送信タイミングのばらつきを、位相のばらつきと見なして、自己の位相に対して、同期すべき集団の基準位相がどれだけずれているかを求める方法である。関数A(t)と関数B(t)は、位相のばらつきを求めるために必要である。すなわち、0〜Tの範囲で定義される遅延時間tは、t=Tで不連続な値に変化する。この不連続性を回避するために、関数値が−T/4〜T/4の範囲で連続的に変化する周期関数を導入し、遅延時間tを−T/4〜T/4の範囲の値に変換する。しかし、このような周期関数は、関数値が同一となるtの値が2つあるので、A(t)をT/4(π/4に相当)だけ位相をシフトさせた連続周期関数B(t)を導入して、その2つを区別できるようにした。換言すれば、A(t)だけでなく周期を1/4スロット長ずらした関数B(t)も必要なのは、どのような送信タイミング分布に対しても、第2ずらし量を一意的に決定するためである。
平均値α、βは相加平均、相乗平均、調和平均を用いることができる。また、分散を考慮した値でもよい。さらに、関数値A(t)、B(t)の度数分布の中央値をα、βとしてもよい。また、送信タイミング分布を作成する必要はなく、送信タイミングにおけるA(t)の値、および、B(t)の値により、これらのα、βを求めることができる。たとえば、相加平均であれば、予測送信タイミングにおけるA(t)の値、および、B(t)の値を随時求めて加算し、最後に予測送信タイミングの観測数で割れば、平均値α、βを求めることができる。
関数A(t)、関数B(t)は、正弦波、三角波などの形状の連続関数であれば、なんでもよい。
第2の発明は、第1の発明において、1スロット長をTとして、A(t)は、A(t)=T/4−t(0≦t<T/2)、−3T/4+t(T/2≦t<T)、B(t)は、B(t)=t(0≦t<T/4)、T/2−t(T/4≦t<3T/4)、−T+t(3T/4≦t<T)、であり、第2ずらし量は、α≧0のときβ、α<0かつβ≧0のときT/2−β、α<0かつβ<0のとき−T/2−βであり、|第2ずらし量|≧1単位時間であれば、第2ずらし量を第1ずらし量とし、|第2ずらし量|<1単位時間であれば、測定した他の第1の通信端末の送信タイミングのうち、A(t)が最小である送信タイミングでのB(t)/|B(t)|の値を第1ずらし量とする、ことを特徴とする通信同期方法である。
このように、ある通信システムに第2の通信端末が加入する場合であっても、第1ずらし量にもとづき送信タイミングを変更して加入するため、同期、もしくは同期に近いタイミングで通信に加入できる。第2の通信端末加入後は、第1の通信端末と第2の通信端末間で第1の発明の通信同期方法が継続するので、第2の通信端末を含めた通信システムは通信が同期される。
関数A(t)の特徴から、αの値が正であれば、自己の送信タイミングの基準となるタイミングからのずれは小さく、負であれば、ずれは大きい。A(t)は、t=0で最大値を示し、ずれが最大となるt=T/2で最小値を示すからである。一方、関数B(t)の特徴から、βの値が正であれば、集団の同期タイミングが自己のタイミングより遅れていることを意味し、βの値が負であれば、集団の同期タイミングが自己のタイミングより進んでいることを意味する。よって、|第2ずらし量|≧1単位時間でα≧0のときは、β>0ならば送信タイミングを第1ずらし量βだけ遅らせ、β<0ならば送信タイミングを第1ずらし量|β|だけ早める。|第2ずらし量|≧1単位時間でα<0のときは、β>0ならば送信タイミングをT/2−βだけ遅らせ、β<0ならば送信タイミングをT/2+βだけ早める。
また、|第2ずらし量|<1単位時間(つまり、ほぼ同期している)の場合で、各予測送信タイミングのうち、A(t)が最小である送信タイミング(以下、t1とする)とは、自己のタイミングから見て最もずれたタイミングを有する通信端末のタイミングを表している。このように、ほぼ同期している集団に対して、自己のタイミングからずれたタイミングを有する通信端末がある場合は、それらの通信端末が集団の同期タイミングに同期するまでの収束時間が非常に遅くなる。したがって、B(t1)/|B(t1)|の値を第1ずらし量として送信タイミングを強制的に変更する。B(t1)>0であれば、1単位時間送信タイミングを遅らせ、B(t1)<0であれば、1単位時間送信タイミングを早め、B(t1)=0であれば、第1ずらし量は0で送信タイミングを変更しない。すなわち、今注目している特定の通信端末において、1単位時間だけ、新たに加わった少数の通信端末の同期タイミングに向けて、強制的に同期タイミングを移動させる。一方、その少数通信端末も、その属する集団の同期タイミングから強制的に、特定の通信端末の同期タイミングに向けて送信タイミングを移動させる。これをトリガーとして、これらの通信端末を介して2つの集団の同期が急速に実現することになる。
第3の発明は、時分割多元接続方式により通信を行う複数の第1の通信端末で構成された通信システムを同期させる通信同期方法において、通信システムは、ガード時間より短い時間を、時間制御の最小単位である単位時間として設計され、第1の通信端末は、他の第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した他の第1の通信端末の送信タイミングの代表値を求め、その代表値を第2ずらし量とし、第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、第2ずらし量を第1ずらし量とし、第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とし、データを送信する際、第1ずらし量に基づき送信タイミングを変更すること、を特徴とする通信同期方法である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明において、通信システムに、まだ通信を開始していない第2の通信端末が加入するとき、第2の通信端末は、第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した、第1の通信端末の送信タイミングから、第2の通信端末の第1ずらし量を求め、第2の通信端末の第1ずらし量だけ送信タイミングをずらしてデータを送信して通信システムに加入することを特徴とする通信同期方法である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明において、第1の通信端末が送信するデータには、次回のデータ送信時に送信タイミングをずらす量である第1ずらし量の情報が含まれていて、第2ずらし量は、前回のデータ送信時の自己の第1ずらし量と、他の第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した他の第1の通信端末の送信タイミングおよび他の第1の通信端末の第1ずらし量と、から求め、データを送信する際、前回のデータ送信時に求めた第1ずらし量に基づき送信タイミングを変更することを特徴とする通信同期方法である。
第5の発明では、送信データに次回のデータ送信時の第1ずらし量を含ませ、各通信端末間で第1ずらし量をやりとりするようにしてる。第1、2ずらし量を求める際には、単に観測した送信タイミングから第1、2ずらし量を求めるのではなく、自己の前回求めた第1ずらし量、他の通信端末の送信タイミングおよび第1ずらし量から、1フレーム後の送信タイミングを予測し、その予測送信タイミングから第1、2ずらし量を求めるようにする。このようにすると、送信データを受信した通信端末は、あらかじめそのデータを送信した端末の次回の送信タイミングを予測することができ、衝突を起こすことなく自己の送信タイミングをどれだけずらせばよいかを推定できる。
第6の発明は、時分割多元接続方式により通信を行う通信端末において、通信端末は、送信データを送信するデータ送信手段と、他の通信端末の送信データを1フレームの間受信するデータ受信手段と、データ受信手段により受信した他の通信端末の送信データの受信タイミングから各通信端末の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段と、送信タイミング決定手段により求めた各通信端末の送信タイミングから、自己の通信端末の第2ずらし量を決定する第2ずらし量決定手段と、第2ずらし量決定手段により求めた第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、その第2ずらし量を第1ずらし量とし、第2ずらし量決定手段により求めた第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、第2ずらし量決定手段により求めた第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とする、第1ずらし量決定手段と、第1ずらし量に基づき自己の通信端末の送信タイミングを変更する送信タイミング変更手段と、を有し、第2ずらし量決定手段は、時間tを変数とし、周期が1スロット長の連続関数をA(t)、A(t)から周期を1/4スロット長ずらした連続関数をB(t)として、送信タイミング決定手段より求めた送信タイミングにおけるA(t)およびB(t)の値の代表値α、βをそれぞれ求め、αとβの値から第2ずらし量を決定する手段である、ことを特徴とする通信端末である。
第7の発明は、第6の発明において、第2ずらし量決定手段は、1スロット長をTとして、A(t)は、A(t)=T/4−t(0≦t<T/2)、−3T/4+t(T/2≦t<T)、B(t)は、B(t)=t(0≦t<T/4)、T/2−t(T/4≦t<3T/4)、−T+t(3T/4≦t<T)、であり、第2ずらし量を、α≧0のときβ、α<0かつβ≧0のときT/2−β、α<0かつβ<0のとき−T/2−β、と決定する手段であり、第1ずらし量決定手段は、|第2ずらし量|≧1単位時間であれば、第2ずらし量を第1ずらし量とし、第2ずらし量<1単位時間であれば、測定した他の通信端末の送信タイミングのうち、A(t)が最小である送信タイミングでのB(t)/|B(t)|の値を第1ずらし量とする、ことを特徴とする通信端末である。
第8の発明は、時分割多元接続方式により通信を行う通信端末において、通信端末は、送信データを送信するデータ送信手段と、他の通信端末の送信データを1フレームの間受信するデータ受信手段と、データ受信手段により受信した他の通信端末の送信データの受信タイミングから各通信端末の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段と、送信タイミング決定手段により求めた各通信端末の送信タイミングの代表値を求め、その代表値を自己の通信端末の第2ずらし量とする第2ずらし量決定手段と、第2ずらし量決定手段により求めた第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、その第2ずらし量を第1ずらし量とし、第2ずらし量決定手段により求めた第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、第2ずらし量決定手段により求めた第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とする、第1ずらし量決定手段と、第1ずらし量に基づき自己の通信端末の送信タイミングを変更する送信タイミング変更手段と、を有することを特徴とする通信端末である。
第9の発明は、第6の発明から第8の発明において、次回のデータ送信時の送信タイミングをずらす量である第1ずらし量の情報が含まれた送信データを送信するデータ送信手段と、送信タイミング決定手段により求めた各通信端末の送信タイミングと、他の通信端末の送信データに含まれた各通信端末の第1ずらし量と、前回のデータ送信時の自己の第1ずらし量とから、自己の通信端末の第2ずらし量を決定する第2ずらし量決定手段と、第1ずらし量決定手段により前回のデータ送信時に求めた第1ずらし量に基づき自己の通信端末の送信タイミングを変更する送信タイミング変更手段と、を有することを特徴とする通信端末である。
本発明において、通信システムは単位時間ごとに制御されるから、第1ずらし量が整数値とならない場合には、小数点以下を切り捨て、四捨五入、切り上げ等して整数値とし、その整数値をもってタイミングを制御する。
本発明によると、|第2ずらし量|<1単位時間となるような場合であっても、通信タイミングがずれた通信端末がいくつか存在し、それ以外の大多数の通信端末は同期しているような場合であっても、ガード時間未満の時間を改めて第1ずらし量とすることにより、通信を同期させることができ、同期に至るまでの収束時間が短くなる。たとえば、多数の通信端末からなる2つの集団が重なりつつある場合、ある特定の通信端末において、ある集団に新たに加わった他の集団の少数の通信端末の同期タイミングに向けて第1ずらし量分強制的にタイミングを移動させる。一方でその加わった少数の通信端末も、その特定の通信端末のタイミングに向けて、第1ずらし量分強制的に送信タイミングを移動させる。各集団の他の通信端末もこの強制的なタイミングの変更にひきずられ、相互にタイミングが接近し、急速に2つの集団の全体の通信タイミングが同期することとなる。
また、第1の発明による第2ずらし量の求め方は、一意的に第2ずらし量を決定することができ、同期に至るまでの収束時間が短い第2ずらし量となっている。特に、第2の発明のように、関数A(t)、B(t)として折れ線型の関数を用いると、論理回路に落とし込みやすく、関数用メモリを別途必要としない点に利点がある。
また、第4の発明では、通信システムに新たに通信端末が加入する場合であっても、すみやかに同期できるよう通信に加入できる。
また、第5の発明によると、通信の衝突を防止することができる。
また、第6〜8の発明である通信端末を用いることで、完全自律で時間分割タイミングを同期することが可能で、同期に至るまでの収束時間が短い通信システムを構成でき、特に第9の発明によると通信の衝突が防止された通信システムを構成できる。
本発明は、通信の同期の際に基準となるような基地局を持たずに、複数の通信端末が時分割多元接続方式により通信している場合に、その通信を同期させる方法である。以下の各実施例において、通信端末がデータを送信していない間は、受信状態にあるものとする。また、フレーム長およびスロット長は特定の値に固定されて、各スロットにはガード時間が設けられている。また、この通信システムでは、単位時間ごとに時間を制御するように設計されていて、単位時間はガード時間よりも短い。
以下、本発明の具体的な実施例を図を参照にしながら説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1では、複数の通信端末で構成されたグループAおよびBが、移動によって重なりあう場合に、グループAとグループBのタイミングを同期する方法を説明する。グループAを構成する各通信端末、およびグループBを構成する各通信端末、は互いに同期していて、グループAとグループBではタイミングが同期していないものとする。また、1スロット長はT、ガード時間はτとする。ガード時間は、伝搬遅延や処理遅延などを考慮して設けられた時間である。
グループA、Bの各通信端末は、図1のフローチャートに基づき、タイミングの同期を図っている。以下、図1のフローチャートについて説明する。
通信端末は、データの送信後、1フレームの間、他の複数の受信しうるすべての通信端末の送信データを受信し、それらの送信タイミングと第1ずらし量Δを測定する(ステップ10)。第1ずらし量Δと、通信端末自身の第1ずらし量Δi を用いてそれらの送信タイミングを補正し、1フレーム後の他の複数の受信しうるすべての通信端末の送信タイミング(以下、予測送信タイミング)を求める(ステップ12)。予測送信タイミングから、通信端末自身の第2ずらし量δを求める(ステップ14)。第2ずらし量δから、第1ずらし量Δi+1 を求める(ステップ15)。前回の制御同期において求め得た第1ずらし量Δi に基づいて、送信タイミングを変更してデータを送信する。このとき、送信データに、次の制御同期において現実にタイミングをずらすための第1ずらし量Δi+1 の情報を含ませる(ステップ16)。Δi にΔi+1 の値を代入し、iにi+1を代入する(ステップ18)。ステップ10へ戻る。
図2は、グループAが右方向に移動し、グループBが左方向に移動している場合に、グループAとグループBの通信範囲が重なり始めた場面を示した図である。つまり、グループAに属し右方向への移動の先頭である通信端末aと、グループBに属し左方向への移動の先頭である通信端末bのみが、互いに通信範囲に入った瞬間である。
通信端末a、bは、ステップ10に従い、他の通信端末のデータ受信から送信タイミングを測定する。測定するのは、通信端末aのタイミングでの1スロット長を基準として、他の通信端末が1スロット長のどのタイミングで送信を開始したか、についてである。
さらに、ステップ12に従い、自己の第1ずらし量と、他の通信端末の第1ずらし量から、測定しうるすべての通信端末の予測送信タイミングを求める。たとえば、自己の第1ずらし量Δi =T/10で、測定したある通信端末の送信タイミングが2T/10で、ある通信端末の第1ずらし量がT/10であれば、その通信端末の予測送信タイミングは2T/10(2T/10+T/10−T/10)となる。つまり、ある通信端末の予測送信タイミングとは、自己の1フレーム後の送信タイミングを基準として見た、1フレーム後に予測されるある通信端末の送信タイミングである。
図3は、グループAとグループBの通信範囲が重なり始めた場面での、通信端末aの1フレーム後のタイミングから見た、1フレーム間に通信端末aの観測する通信端末の予測送信タイミングの分布を示した図である。横軸が時間(タイミング)で、縦軸は、そのタイミングの頻度(通信端末数)を表している。したがって、時間0での頻度が、通信端末aのタイミングと同期している通信端末の台数を示している。同様に、図4は、グループAとグループBの通信範囲が重なり始めた場面での、通信端末bの1フレーム後のタイミングから見た、通信端末bの観測する通信端末の予測送信タイミングの分布を示した図である。
図2のように、通信端末aが観測するグループBに属する通信端末は、通信端末bのみであり、グループAに属する通信端末間では同期がとれているので、通信端末aのタイミングから見たタイミング分布は、図3のように、時間0のタイミングが高い頻度で、時間0のタイミングから離れた位置に通信端末bのタイミングが頻度1で存在する分布となっている。通信端末bのタイミングから見たタイミング分布も、図4のように、時間0のタイミングから離れた位置に通信端末aのタイミングが頻度1で存在する分布となっている。
次に、ステップ14に基づき、通信端末aは図3の分布から、通信端末bは図4の分布から、第2ずらし量を求める。第2ずらし量は、タイミング分布を位相の拡がりの分布、つまり、タイミングのばらつきを位相のばらつきと見て、連続周期関数を用いて、全体の位相分布の基準位相が、自己の位相に対してどれだけずれているかを求める。
ずらし量の求め方について詳しく説明する。まず、時間tを変数とし、周期Tの関数A(t)を、A(t)=T/4−t(0≦t<T/2)、−3T/4+t(T/2≦t<T)とし、周期Tの関数B(t)を、B(t)=t(0≦t<T/4)、T/2−t(T/4≦t<3T/4)、−T+t(3T/4≦t<T)とする。図5は、A(t)のグラフ、図6は、B(t)のグラフである。A(t)とB(t)は、位相がT/4ずれた関係にある。
A(t)、B(t)として、他には正弦波、三角波などの形状の連続周期関数を用いることができる。この場合もA(t)とB(t)は、位相がT/4ずれた関係にあることが必要である。ただし、折れ線型の関数である方が、論理回路に落とし込みやすく、関数用メモリを別途必要としないことから望ましい。
次に、測定した各タイミングにおけるA(t)の値を求め、その平均値αを求める。同様に、測定した各タイミングにおけるB(t)の値を求め、その平均値βを求める。ここでは相加平均を用いるが、相乗平均、調和平均などの平均値であってもよい。また、分散を考慮して平均を求めてもよい。たとえば、分散を小さくするとその値が減少するような1以下の正の係数(例として、(1−exp(−σ2 ))、σ2 は分散)を、相加平均などの平均に乗算した値を平均としてもよい。さらに、測定した各タイミングにおけるA(t)、B(t)の値の中央値をα、βとしてもよい。
関数A(t)の特徴から、αの値が正であれば、自己の送信タイミングの基準となるタイミングからのずれは小さく、負であれば、ずれは大きい。A(t)は、t=0で最大値を示し、ずれが最大となるt=T/2で最小値を示すからである。一方、関数B(t)の特徴から、βの値が正であれば、集団の同期タイミングが自己のタイミングより遅れていることを意味し、βの値が負であれば、集団の同期タイミングが自己のタイミングより進んでいることを意味する。そこで、第2ずらし量δを、δ=β(α≧0)、T/2−β(α<0、β≧0)、−T/2−β(α<0、β<0)と定める。この第2ずらし量の求め方によると、どのようなタイミング分布に対しても、一意的に第2ずらし量δが定まる。
たとえば、T=10単位時間で、70回送信タイミングを測定し、そのタイミング分布が図7のようである場合を考える。タイミング0における頻度が最大であるから、δはほぼ0であることが予想される。実際に上記の方法でδを計算すると、
α=(20* A(0)+15* A(1)+8* A(2)+3* A(3)+2* A(7)+9* A(8)+13* A(9))/70≒1.37
β=(20* B(0)+15* B(1)+8* B(2)+3* B(3)+2* B(7)+9* B(8)+13* B(9))/70≒0.02
で、δ=0.02となる。したがって、上記δの求め方は、確かにδがほぼ0になる求め方となっている。
なお、実際には、各通信端末が同期タイミングをずらしながら送信するので、各通信端末が観測するタイミング分布がすべて同じになるのは、完全に同期がとれている場合だけである。よって、多くの場合、各通信端末は異なるタイミング分布を観測することとなる。そのため、第2ずらし量は全体としてタイミングが同期する方向に向かう量であればよく、その精度はそれほど問題とならない。
また、タイミング分布図を用いたのは、説明を容易にするためで、実際のシステムにおいてα、βを求める際は、随時予測送信タイミングにおけるA(t)、B(t)の値を求めて加算し、送信タイミングの観測数で割ればよい。
さて、ここで図3、図4のタイミング分布について考えると、上記方法により求められるδはいずれもほぼ0であることが明らかである。したがって、平均値α、βをもとに第2ずらし量δを算出して、δだけタイミングをずらして同期をとる方法では、グループAとグループBがかなり接近し、それらの2グループで通信可能な通信端末の数の、各グループに占める割合が大きくならないと、タイミングが近寄り始めないことになる。
この問題を解決するために、ステップ15において、第2ずらし量δを次のように修正して第1ずらし量とする。第2ずらし量δがほぼ0で、自己のタイミングからずれた送信タイミングがある場合には、第2ずらし量をそのずれたタイミングの方へ修正する。修正値は、ガード時間τ未満の任意の値でよい。τが3単位時間であれば、1単位時間もしくは2単位時間を修正値とできる。ガード時間τ未満の時間としたのは、ガード時間以上とすると、伝搬遅延や処理遅延などを考慮してガード時間を設定した趣旨に反することになるからである。ここでは、1単位時間を修正値とする。
以上をまとめて、|δ|≧1単位時間ならば、δを第1ずらし量Δi+1 とし、|δ|<1単位時間ならば、A(t)が最小となる予測送信タイミングでのB(t)/|B(t)|を第1ずらし量Δi+1 とする。A(t)が最小となる予測送信タイミングとは、つまり、自己のタイミングから最もずれた予測送信タイミングである。図3でいえば、通信端末bの予測送信タイミングを意味する。
次に、ステップ16において、前回求めた第1ずらし量Δi に基づいて送信タイミングを変更して、送信データに第1ずらし量Δi+1 の情報を含めて送信する。実際にタイミングをずらす量は、整数値である必要がある。この通信システムにおいて、時間制御の最小時間を単位時間としているからである。そこで、第1ずらし量の小数点以下は切り捨てし、第1ずらし量が正ならば、その整数値分送信タイミングを遅らせ、負ならば、その整数値分送信タイミングを早めるものとする。
上記方法で、通信端末a、bについて第1ずらし量を求めると、|δ|<1単位時間であることから、通信端末aの第1ずらし量は、1単位時間、通信端末bの第1ずらし量は、−1単位時間となることがわかる。したがって、通信端末aは、通信端末bのタイミングに向かって送信タイミングを1単位時間遅らせ、通信端末bは、通信端末aのタイミングに向かって送信タイミングを1単位時間早めることになる。
以上の同期手順を図1のフローチャートに基づき繰り返すことで、上記の通信端末a、bの送信タイミングを相互に近づけることにより、この強制移動にひきずられて各グループに属する通信端末の送信タイミングも相互に急接近することになる。この結果、グループAとグループBの通信タイミングは同期し、同期に至るまでの収束時間は非常に短くなる。また、1フレーム後の送信タイミングを予測しながら動作するので、通信が衝突することなく同期をとることができる。
次に、通信端末を車両とし、200m間隔で格子状である道路上を右方向へ移動する500台の車両からなるグループAと、道路上を左方向へ移動する500台の車両からなるグループBとが、移動によって次第に重なり合う場合においての通信の同期についてシミュレーションを行った。初期状態は、図8に示すように、グループAは左側、グループBは右側で、互いに400m隔てている。グループA、Bともに車両の速さは72km/h(20m/s)で、車両の通信範囲は前後400m(ただし交差点付近では前後左右に400m)である。よって、初期状態は、グループAとBの通信範囲が重なり始めた場面で、10秒後にグループAとグループBが重なり始める。また、1スロット長Tは15単位時間、データ長は13単位時間、ガード時間τは2単位時間、1単位時間は、16μs、1フレーム長は、416スロット長=99.84msである。各車両は、図1のフローチャートにしたがっている。
図9は、このシミュレーションの結果で、横軸を経過フレーム数(100フレームで約10s)、縦軸を、同期からはずれている車両の割合の平均としたグラフである。比較例として、第2ずらし量をそのまま第1ずらし量として送信タイミングを制御する場合(以下、比較例1)と、第1ずらし量を求めた後1フレーム待たずにすぐ送信タイミングを変更する場合(以下、比較例2)、も示している。実施例1の結果を見ると、はじめは同期からはずれる車両が増えるが、グループAとグループBが重なり始めるより以前にはグループAとグループB全体の1000台の車両の同期がとれていることがわかり、同期に至るまでの収束時間が短いことがわかる。比較例1の場合は、グループAとグループBが重なり始めて以降も同期からはずれる車両が増え、同期に至るまでの収束時間が非常に遅いことがわかる。比較例2の場合は、実施例1の場合よりもさらに同期に至るまでの収束時間が短いが、第1ずらし量を求めてすぐにタイミングを制御しなければならないため、実際のシステムに適用するのは困難である。
実施例1において、第2ずらし量は、他の方法により求めてもよい。たとえば、予測送信タイミングの平均値(相加平均、相乗平均、調和平均など)を第2ずらし量としたり、中央値を第2ずらし量としたり、予測送信タイミングのうち最頻度であるタイミングを第2ずらし量としてもよい。しかし、それらの第2ずらし量の求め方は、予測送信タイミングの分布によっては一意的に第2ずらし量を決定できなかったり、同期に至るまでの収束性が悪かったりするため、実施例1における第2ずらし量の求め方が望ましい。
実施例2では、複数の通信端末が通信しているグループに、まだ通信を開始していないある通信端末(以下通信端末X)が新規に加入する方法について説明する。
図10は、その加入方法に関するフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って加入方法を説明する。
通信に加入したい通信端末Xは、ある時点から1フレームの間、他の複数の受信しうるすべての通信端末の送信データを受信し、それらの送信タイミングと第1ずらし量Δを測定する(ステップ20)。第1ずらし量Δを用いて予測送信タイミングを求める(ステップ22)。予測送信タイミングから、空きスロット(送信間隔が1スロット長よりも長い区間)の特定と、通信端末X自身の第1ずらし量Δを求める(ステップ24)。次に、空きスロットに第1ずらし量Δ分送信タイミングを変更してデータを送信、つまり、通信に加入する。このとき、送信データに第1ずらし量Δ0 =0という情報を含ませる(ステップ26)。その後、図1のステップ10へ移行する。
以上の方法によると、衝突を起こすことなく通信に加入することができる。
実施例1および実施例2の方法によると、グループ内での通信の同期だけでなく、グループからいくつかの通信端末が脱退する場合、グループへいくつかの通信端末が加入する場合、あるグループに他のグループが加入する場合、など、あらゆる場合においても通信が同期する方向へ動作し、通信効率を高めることができる。
実施例3は、本発明による通信端末であり、図10はその通信端末の構成を示すブロック図である。受信装置200、CPU201、記憶装置202、送信装置203により構成され、記憶装置202には、制御プログラムが記憶されている。データ送信手段は、送信装置203およびステップ16、26の処理手順、データ受信手段は受信装置200、送信タイミング決定手段は、ステップ10、20の処理手順、第1、2ずらし量決定手段は、ステップ12、14、15、22、24、の処理手順、送信タイミング変更手段は、ステップ16、26で実現される。
この通信端末の動作について以下で説明する。
通信端末は記憶装置202に記憶された1フレーム長、1スロット長で時分割多元接続方式により通信を行う。また、データを送信していないときは、データを受信する。ステップ10、20の処理は、受信装置200により受信したデータを制御プログラムに基づきCPU201で処理する。また、ステップ12、22の処理は、制御プログラムに基づきCPU201で処理する。同じく、ステップ14、15、24の処理は、制御プログラムに基づきCPU201で処理する。ステップ16、26の処理は、制御プログラムに基づくCPU201での処理と、送信装置203により処理される。ステップ18の処理もまた、制御プログラムに基づきCPU201で処理する。また、記憶装置202は、各ステップにおいて使用される送信タイミング、第1ずらし量、第2ずらし量、予測送信タイミングを記憶しておくためにも用いる。
実施例1〜3では、送信データに第1ずらし量を含めて通信の衝突を防止しているが、これは必ずしも必要ではない。図9の比較例2で示したように、送信データに第1ずらし量を含めなくとも同期に至るまでの収束時間が短い通信システムとなる。
本発明は、たとえば複数の自動車間で位置や速度といった情報を共有するための通信システムに応用することが考えられる。
実施例1のタイミングの同期手順を示すフローチャート。 グループAとグループBの通信範囲を示した図。 通信端末aの観測する通信端末の予測送信タイミングの分布を示した図。 通信端末bの観測する通信端末の予測送信タイミングの分布を示した図。 関数A(t)のグラフ。 関数B(t)のグラフ。 タイミング分布の一例。 シミュレーションにおける初期状態を示した図。 経過フレーム数と、同期からはずれている車両の割合の平均との関係を示したグラフ。 実施例2のグループへの通信加入方法を示すフローチャート。 実施例3の通信端末の構成を示すブロック図。
200:受信装置
201:CPU
202:記憶装置
203:送信装置

Claims (9)

  1. 時分割多元接続方式により通信を行う複数の第1の通信端末で構成された通信システムを同期させる通信同期方法において、
    前記通信システムは、ガード時間より短い時間を、時間制御の最小単位である単位時間として設計され、
    前記第1の通信端末は、
    時間tを変数とし、周期が1スロット長の連続関数をA(t)、A(t)から周期を1/4スロット長ずらした連続関数をB(t)として、
    他の前記第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した他の前記第1の通信端末の送信タイミングにおけるA(t)およびB(t)の値の代表値α、βをそれぞれ求め、そのαとβの値から第2ずらし量を求め、
    前記第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、前記第2ずらし量を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とし、
    データを送信する際、前記第1ずらし量に基づき送信タイミングを変更すること、
    を特徴とする通信同期方法。
  2. 1スロット長をTとして、
    前記A(t)は、
    A(t)=T/4−t(0≦t<T/2)、−3T/4+t(T/2≦t<T)
    前記B(t)は、
    B(t)=t(0≦t<T/4)、T/2−t(T/4≦t<3T/4)、−T+t(3T/4≦t<T)
    であり、
    前記第2ずらし量は、α≧0のときβ、α<0かつβ≧0のときT/2−β、α<0かつβ<0のとき−T/2−βであり、
    |第2ずらし量|≧1単位時間であれば、第2ずらし量を第1ずらし量とし、
    |第2ずらし量|<1単位時間であれば、測定した他の前記第1の通信端末の送信タイミングおよび第1ずらし量から予測される1フレーム後の送信タイミングのうち、A(t)が最小である送信タイミングでのB(t)/|B(t)|の値を第1ずらし量とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信同期方法。
  3. 時分割多元接続方式により通信を行う複数の第1の通信端末で構成された通信システムを同期させる通信同期方法において、
    前記通信システムは、ガード時間より短い時間を、時間制御の最小単位である単位時間として設計され、
    前記第1の通信端末は、
    他の前記第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した他の前記第1の通信端末の送信タイミングの代表値を求め、その代表値を第2ずらし量とし、
    前記第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、前記第2ずらし量を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とし、
    データを送信する際、前記第1ずらし量に基づき送信タイミングを変更すること、
    を特徴とする通信同期方法。
  4. 前記通信システムに、まだ通信を開始していない第2の通信端末が加入するとき、
    前記第2の通信端末は、前記第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した、前記第1の通信端末の送信タイミングから、前記第2の通信端末の前記第1ずらし量を求め、
    第2の通信端末の前記第1ずらし量だけ送信タイミングをずらしてデータを送信して通信システムに加入することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の通信同期方法。
  5. 前記第1の通信端末が送信するデータには、次回のデータ送信時に送信タイミングをずらす量である前記第1ずらし量の情報が含まれていて、
    前記第2ずらし量は、前回のデータ送信時の自己の前記第1ずらし量と、他の前記第1の通信端末の送信データを1フレームの間受信することで測定した他の前記第1の通信端末の送信タイミングおよび他の前記第1の通信端末の第1ずらし量と、から求め、
    データを送信する際、前回のデータ送信時に求めた前記第1ずらし量に基づき送信タイミングを変更すること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の通信同期方法。
  6. 時分割多元接続方式により通信を行う通信端末において、
    前記通信端末は、
    送信データを送信するデータ送信手段と、
    他の前記通信端末の送信データを1フレームの間受信するデータ受信手段と、
    前記データ受信手段により受信した他の前記通信端末の送信データの受信タイミングから各前記通信端末の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段と、
    前記送信タイミング決定手段により求めた各前記通信端末の送信タイミングから、自己の前記通信端末の第2ずらし量を決定する第2ずらし量決定手段と、
    前記第2ずらし量決定手段により求めた前記第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、その第2ずらし量を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量決定手段により求めた前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量決定手段により求めた前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とする、第1ずらし量決定手段と、
    第1ずらし量に基づき自己の前記通信端末の送信タイミングを変更する送信タイミング変更手段と、
    を有し、
    前記第2ずらし量決定手段は、
    時間tを変数とし、周期が1スロット長の連続関数をA(t)、A(t)から周期を1/4スロット長ずらした連続関数をB(t)として、
    前記送信タイミング決定手段より求めた送信タイミングにおけるA(t)およびB(t)の値の代表値α、βをそれぞれ求め、
    αとβの値から前記第2ずらし量を決定する手段である、
    ことを特徴とする通信端末。
  7. 前記第2ずらし量決定手段は、
    1スロット長をTとして、
    前記A(t)は、
    A(t)=T/4−t(0≦t<T/2)、−3T/4+t(T/2≦t<T)
    前記B(t)は、
    B(t)=t(0≦t<T/4)、T/2−t(T/4≦t<3T/4)、−T+t(3T/4≦t<T)
    であり、
    前記第2ずらし量を、α≧0のときβ、α<0かつβ≧0のときT/2−β、α<0かつβ<0のとき−T/2−β、と決定する手段であり、
    前記第1ずらし量決定手段は、
    |第2ずらし量|≧1単位時間であれば、第2ずらし量を第1ずらし量とし、
    |第2ずらし量|<1単位時間であれば、測定した他の前記通信端末の送信タイミングのうち、A(t)が最小である送信タイミングでのB(t)/|B(t)|の値を第1ずらし量とする、
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信端末。
  8. 時分割多元接続方式により通信を行う通信端末において、
    前記通信端末は、
    送信データを送信するデータ送信手段と、
    他の前記通信端末の送信データを1フレームの間受信するデータ受信手段と、
    前記データ受信手段により受信した他の前記通信端末の送信データの受信タイミングから各前記通信端末の送信タイミングを決定する送信タイミング決定手段と、
    前記送信タイミング決定手段により求めた各前記通信端末の送信タイミングの代表値を求め、その代表値を自己の前記通信端末の第2ずらし量とする第2ずらし量決定手段と、
    前記第2ずらし量決定手段により求めた前記第2ずらし量が1単位時間以上である場合は、その第2ずらし量を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量決定手段により求めた前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定した場合は、ガード時間未満の時間を第1ずらし量とし、
    前記第2ずらし量決定手段により求めた前記第2ずらし量が1単位時間未満で、かつ、自己の送信タイミングと同期しない送信タイミングを測定しなかった場合は、第1ずらし量を0とする、第1ずらし量決定手段と、
    第1ずらし量に基づき自己の前記通信端末の送信タイミングを変更する送信タイミング変更手段と、
    を有することを特徴とする通信端末。
  9. 次回のデータ送信時の送信タイミングをずらす量である第1ずらし量の情報が含まれた送信データを送信するデータ送信手段と、
    前記送信タイミング決定手段により求めた各前記通信端末の送信タイミングと、他の前記通信端末の送信データに含まれた各前記通信端末の第1ずらし量と、前回のデータ送信時の自己の前記第1ずらし量とから、自己の前記通信端末の第2ずらし量を決定する第2ずらし量決定手段と、
    前記第1ずらし量決定手段により前回のデータ送信時に求めた第1ずらし量に基づき自己の前記通信端末の送信タイミングを変更する送信タイミング変更手段と、
    を有することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の通信端末。
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