JP5017869B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ステアリングコラムと車体取付ブラケットとの位置決めを容易に行うことができるステアリング装置を提供することを目的としている。
さらに、請求項3に係るステアリング装置は、請求項1に係る発明において、前記車体取付ブラケットの突出部が円形凸部とされ、前記ステアリングコラムの突出部が円形凸部の円周面に係合する少なくとも2箇所の凸部で形成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係るステアリング装置は、請求項1乃至4の何れか1つの発明において、前記車体取付ブラケットは、前記ステアリングコラムのロア側に配置したブラケットであって、該車体取付ブラケットよりアッパ側に前記ステアリングコラムのチルト位置調整用ブラケットを設けたことを特徴としている。
さらに、請求項7に係るステアリング装置は、請求項4に係る発明において、前記スペーサは、合成樹脂材で前記ステアリングコラムに所定荷重を超える荷重がかかったときに破断して当該ステアリングコラムから離脱するように構成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項9に係るステアリング装置は、請求項4又は7に係る発明において、前記スペーサは、前記ステアリングコラムの下端に係合し、且つ所定荷重を超える荷重がかかったときに破断する係合爪と、前記ステアリングコラムに形成された軸方向に延長する長孔の下端側に係合する係合部とを有することを特徴としている。
また、請求項10に係るステアリング装置は、請求項8又は9に係る発明において、前記スペーサの係合部は、前記長孔の下端部及び中央部に係合する2つの係合凸部で形成されていることを特徴としている。
ここで、ステアリングコラム側の突出部をステアリングコラムに装着するスペーサに形成することにより、このスペーサでコラプス時の荷重や破断して離脱する荷重を容易に調整することができる利点がある。
図1は、本発明の一実施形態を示す車両の模式的構成図であって、ステアリングコラム1には、車両後端にステアリングホイール2を装着したステアリングシャフト3が回転自在に支持されている。ステアリングシャフト3の前端には、自在継手4を介して、伸縮可能な中間シャフト5が連結されている。
この中間シャフト5の下端には、自在継手6を介してラック・ピニオン式のステアリングギヤ7が連結され、このステアリングギヤ7にはタイロッド8等を介して転舵輪9が連結され、ステアリングホイール2を操舵することにより転舵輪9を転舵することができる。なお、ステアリングコラム1の車両後方部位には、コンビスイッチやコラムカバー等の周辺部品Pが配設されている。
アッパブラケット装着部11には、図2のA−A線断面図である図3に示すように、車体取付アッパブラケット13に向けて突出し、且つ平坦面を有する左右一対の突出板部15が形成され、この突出板部15に軸方向に延長する中間部長孔16が形成されている。
ここで、クランプ機構28は、操作レバー27と一体に回動する可動カム部28aと分割ブラケット部20Aの可動カム部28aと対向する位置にチルト調整用長孔24に沿って摺動可能で且つ相対回転不能に固定された固定カム28bとで構成されるそれ自体公知の機構である。
なお、車体取付アッパブラケット13としては、分割ブラケット部20A及び20Bで構成する場合に限らず分割ブラケット部20A及び20Bを連結部材で連結して一体化するようにしてもよい。
なお、車体取付ロアブラケット14としては、分割ブラケット部40A及び40Bで構成する場合に限らず分割ブラケット部40A及び40Bを連結部材で連結して一体化するようにしてもよい。
このように、スペーサ33は、長手方向中心線Lを挟んで上下対称に形成されているので、ステアリングコラム1のロアブラケット装着部12の左右一対の垂直接触面31の何れにも装着が可能とされている。
ステアリングコラム1を車体に取付けるには、先ず、ステアリングコラム1のアッパブラケット装着部11に車体取付アッパブラケット13を装着する。この車体取付アッパブラケット13の装着は、この車体取付アッパブラケット13が分割ブラケット部20A及び20Bで構成されているが、分割ブラケット部20Aのチルト調整用長孔24に、操作レバー27及びクランプ機構28を挿通した位置調整用ボルト26を挿通し、この状態で、位置調整用ボルト26をアッパブラケット装着部11に形成した左右一対の中間部長孔16に挿通する。その後、アッパブラケット装着部11の右端側に突出した位置調整用ボルト26の先端に分割ブラケット部20Bのチルト調整用長孔24を挿通してからナット26aを螺合させて締めつけることで容易に装着することができる。
そして、車体取付アッパブラケット13及び車体取付ロアブラケット14を車体側に取付けることにより、ステアリングコラム1が車体に固定される。
そして、チルト位置の調整が終了したら操作レバー27を反時計方向に回動させることにより、クランプ機構28をクランプ状態とする。
さらにまた、スペーサ33のロアブラケット装着部12との対向面にロア側長孔32に係合する円弧状係合凸部52及び長方形状突出部54とが形成されているので、スペーサ33とロアブラケット装着部12とのガタを防止することができると共に、コラプス時におけるステアリングコラム1の移動時のガイドとして作用し、ステアリングコラム1の安定した移動を確保することができる。
また、上記実施形態においては、スペーサ33をアセタール樹脂(P0M)で製作した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、所定の強度を有する合成樹脂材で製作することができる。また、スペーサの破断部は係合爪部55とする場合に限らず、任意の箇所にコラプス時に破断する破断部を形成することができる。
さらにまた、上記実施形態においては、ロアブラケット装着部12の左右両面に係合突出部56A,56Bと円形凸部44とを形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、左右両面のうち何れか一方に係合突出部56A,56B及び円形凸部44を設けるようにしてもよい。
Claims (10)
- ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、該ステアリングコラムを一対の側板によって幅方向両側から支持し、車体に固定される車体取付ブラケットとを有するステアリング装置であって、
前記ステアリングコラムと前記車体取付ブラケットとの接触面に前記車体取付ブラケットを前記ステアリングコラムに沿わせて移動させたときに互いに係合して位置決めを行う突出部が夫々形成されていることを特徴とするステアリング装置。 - 前記ステアリングコラム及び車体取付ブラケットの何れか一方の突出部における係合面が円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
- 前記車体取付ブラケットの突出部が円形凸部とされ、前記ステアリングコラムの突出部が円形凸部の円周面に係合する少なくとも2箇所の凸部で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
- 前記ステアリングコラムの突出部は、当該ステアリングコラムに装着されるスペーサに形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置。
- 前記車体取付ブラケットは、前記ステアリングコラムのロア側に配置したブラケットであって、該車体取付ブラケットよりアッパ側に前記ステアリングコラムのチルト位置調整用ブラケットを設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のステアリング装置。
- 前記ステアリングコラムはハイドロフォーム法によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のステアリング装置。
- 前記スペーサは、合成樹脂材で前記ステアリングコラムに所定荷重を超える荷重がかかったときに破断して当該ステアリングコラムから離脱するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のステアリング装置。
- 前記スペーサは、前記ステアリングコラムに形成された軸方向に延長する長孔に係合する係合部を有することを特徴とする請求項4又は7に記載のステアリング装置。
- 前記スペーサは、前記ステアリングコラムの下端に係合し、且つ所定荷重を超える荷重がかかったときに破断する係合爪と、前記ステアリングコラムに形成された軸方向に延長する長孔の下端側に係合する係合部とを有することを特徴とする請求項4又は7に記載のステアリング装置。
- 前記スペーサの係合部は、前記長孔の下端部及び中央部に係合する2つの係合凸部で形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載のステアリング装置。
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