JP5014322B2 - 基地局装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式の無線通信において、干渉が発生している場合に、無線通信端末間の干渉の影響の不均衡を解消するための基地局装置及び無線通信方法に関する。
近年、無線通信を行う装置の普及に伴って、様々な周波数帯域の信号が空気中を伝播している。そのため、無線通信装置は、所望の信号(以下、「所望信号」という。)を受信する際には、所望信号ととともに、所望信号と同じ周波数帯域の干渉信号を受信する。このように、無線通信装置が所望信号とともに干渉信号を受信することによって、無線通信装置における所望信号の受信精度が低下してしまうという問題があった。
このような問題に対し、受信された信号(以下、「受信信号」という。)のスペクトルに基づいて、受信信号に含まれる干渉信号の複製(以下、「干渉信号レプリカ」という。)を生成し、受信信号から干渉信号レプリカを減算することによって、干渉信号の影響を受けていない所望信号を推測する技術が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
しかし、上述した干渉信号による問題は、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式の場合は、インターリーブ効果が十分に得られずに無線通信端末間の無線通信環境の良し悪しの不均衡の原因となる。マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式の具体例としては、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元アクセス)がある。
図11は、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式の無線通信における問題点の概略を表す概略図である。図11では、基地局装置が、二台の無線通信端末(無線通信端末A、無線通信端末B)に対し、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式で所望信号を送信する。また、干渉源が干渉信号を送信し、無線通信端末A及び無線通信端末Bが所望信号とともに干渉信号を受信している。
基地局装置は、自装置に割り当てられている6つのサブキャリア1〜6のうち、連続するサブキャリア1〜3を無線通信端末Aとの無線通信に割り当て、連続するサブキャリア4〜6を無線通信端末Bとの無線通信に割り当てる。図示するように、干渉信号の周波数帯域は、サブキャリア5及びサブキャリア6の周波数帯域と同じである。そのため、サブキャリア5及びサブキャリア6にのせられた信号は、干渉信号の影響により誤って復号されてしまい、無線通信端末Bにおいて無線通信のスループットの低下や無線通信の不能を招いてしまう。
一方、無線通信端末Aにおいては、割り当てられた3つのサブキャリア1〜3のいずれも干渉信号の影響を受けないため、正常に復号化されスループットの低下や無線通信の不能といった状態は生じない。
TOSHIYUKI KAITSUKA, TAKEO INOUE, "Interference Cancellation System for Satellite Communication Earth Station", IEEE Transactions on Communications, Vol.com-32, No.7, pp.796-803, July 1984.
上述したように、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式では、干渉が発生している場合、干渉の影響が一部の無線通信端末(図11の場合は無線通信端末B)に集中してしまい、無線通信環境の良し悪しに不均衡が生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式を用い、干渉信号が存在する無線通信環境において、無線通信端末間の干渉の影響の不均衡を解消することを可能とする基地局装置及び無線通信方法を提供することを目的とするものである。
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様による基地局装置は、利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアを複数の無線通信装置に割り当て、且つ、周波数軸上で連続する複数の前記サブキャリアを同一の無線通信装置に割り当てることによって、複数の前記無線通信装置と無線通信を行う基地局装置であって、前記無線通信装置によって検出された干渉帯域に関する情報を前記無線通信装置から受信する干渉帯域情報受信部と、前記干渉帯域情報に基づき、干渉が生じているサブキャリアを特定し、前記利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアのうち干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てる送信制御部と、送信データに対し誤り訂正符号化を行い、符号化ビットを生成する符号化部と、符号化ビットを変調し複数の変調シンボルを生成し、各変調シンボルを前記送信制御部によって割り当てられた各サブキャリアに配置し変調信号を生成する変調部と、前記変調信号から送信信号を生成し送信する送信部と、を備え、前記送信制御部は、前記干渉帯域情報が所定の時間以上受信されていない場合、利用可能な全てのサブキャリアを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に低い符号化率又は相対的に低い変調多値数の変調方式を選択し、前記干渉帯域情報が受信された場合は、干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に高い符号化率又は相対的に高い変調多値数の変調方式を選択し、いずれの場合にも選択された符号化率又は変調方式を表す送信制御情報を前記無線通信装置に通知し、前記符号化部又は前記変調部は、前記送信制御部によって選択された符号化率又は変調方式にしたがって符号化又は変調を行う
]本発明の一態様は、利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアを複数の無線通信装置に割り当て、且つ、周波数軸上で連続する複数の前記サブキャリアを同一の無線通信装置に割り当てることによって、基地局装置が複数の前記無線通信装置と無線通信を行う無線通信方法であって、前記無線通信装置によって検出された干渉帯域に関する情報を前記無線通信装置から受信する干渉帯域情報受信ステップと、前記干渉帯域情報に基づき、干渉が生じているサブキャリアを特定し、前記利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアのうち干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てる送信制御ステップと、送信データに対し誤り訂正符号化を行い、符号化ビットを生成する符号化ステップと、符号化ビットを変調し複数の変調シンボルを生成し、各変調シンボルを前記送信制御ステップにおいて割り当てられた各サブキャリアに配置し変調信号を生成する変調ステップと、前記変調信号から送信信号を生成し送信する送信ステップと、を備え、前記送信制御ステップにおいて、前記干渉帯域情報が所定の時間以上受信されていない場合、利用可能な全てのサブキャリアを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に低い符号化率又は相対的に低い変調多値数の変調方式を選択し、前記干渉帯域情報が受信された場合は、干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に高い符号化率又は相対的に高い変調多値数の変調方式を選択し、いずれの場合にも選択された符号化率又は変調方式を表す送信制御情報を前記無線通信装置に通知し、前記符号化ステップ又は前記変調ステップにおいて、前記送信制御ステップにおいて選択された符号化率又は変調方式にしたがって符号化又は変調を行う
本発明によれば、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式において、利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアのうち干渉が生じていないサブキャリアのみが複数の無線通信装置に割り当てられる。そのため、干渉が生じているサブキャリアが特定の無線通信装置に偏って割り当てられることがなくなり、干渉信号が存在する無線通信環境において無線通信端末間の干渉の影響の不均衡を解消することが可能となる。
[第一実施形態]
図1は、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式によって信号の送受信を行う複数台の無線通信端末1及び基地局装置2のネットワーク環境の概略を表す概略図である。図示するように、各無線通信端末1は、基地局装置2からマルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式で送信される所望信号と、干渉源3から送信される干渉信号とが合成された信号(以下、「受信信号」という。)を受信する。無線通信端末1は、基地局装置2と無線通信を行う端末装置であり、例えば携帯電話機や、無線LAN(Local Area Network)端末や、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)端末などの装置である。基地局装置2は、複数の無線通信端末1と無線通信を行う装置であり、例えば携帯電話ネットワークにおける基地局装置や、無線LANルータや、WiMAX基地局などの装置である。
無線通信端末1の機能構成について説明する。
図2は、第一実施形態における無線通信端末1の機能構成を表すブロック図である。図示するように、無線通信端末1は、アンテナ11と、受信部12と、干渉帯域情報生成部13と、干渉帯域情報信号送信部14と、復調部15と、デインターリーバ16と、FEC復号化部17とを備える。
アンテナ11は、所望信号と干渉信号とが合成された受信信号を受信する。
受信部12は、受信された受信信号に対し、ダウンコンバートを行い、さらにアナログ/デジタル変換を行う。
干渉帯域情報生成部13は、干渉帯域情報生成処理を実行することによって、基地局装置2との通信を開始する際に決定される所望信号の周波数帯域情報に基づいて、所望信号の各サブキャリアについて干渉が生じているか否か、言い換えれば干渉信号と周波数帯域が重複しているか否か判定する。そして、干渉帯域情報生成部13は、例えば、干渉が生じているサブキャリア(以下、「特定サブキャリア」という。)に対して“1”を対応付け、特定サブキャリア以外の所望信号のサブキャリアに対して“0”を対応付けた干渉帯域判定値の列として、干渉帯域情報を生成する。
例えば、干渉帯域情報生成部13は、所望信号と干渉信号とが重複するオーバーラップ範囲W(干渉帯域)に含まれるサブキャリアを特定サブキャリアとして検出する。そして、干渉帯域情報生成部13は、特定サブキャリアに対し“1”を対応付けて、他のサブキャリアに“0”を対応付けた干渉帯域情報を生成する。
干渉帯域情報生成処理は、既存の技術により可能である。例えば、干渉帯域情報生成部13は、受信信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)を行うことによって受信信号の周波数スペクトルを算出し、算出された受信信号の周波数スペクトルと、所望信号の周波数スペクトルの推定結果との差分を算出することによって干渉信号の周波数スペクトルを推定し、この推定結果に基づいて干渉帯域情報を生成する。また、例えば、干渉源3の位置が判明している場合には、この干渉源の方向から到来する干渉信号を受信する指向性を持った補助アンテナを無線通信端末1が備え、干渉帯域情報生成部13が、補助アンテナによって受信された干渉信号から干渉帯域情報を生成しても良い。また、例えば、基地局装置2から所定のタイミングで送信されるパイロット信号(例えば、サブキャリアに電力が割り当てられていない信号)における周波数スペクトルに基づいて、干渉帯域情報生成部13が干渉帯域情報を生成しても良い。
干渉帯域情報信号送信部14は、干渉帯域情報生成部13によって生成された干渉帯域情報に対し符号化処理や変調処理やデジタル/アナログ変換処理やアップコンバート処理などの処理を実行することによって無線信号(干渉帯域情報信号)を生成し、アンテナ11から基地局装置2に送信する。
復調部15は、復調処理を行うことによって、受信信号のサブキャリアごとの復調値を生成し出力する。
デインターリーバ16は、サブキャリア毎の復調値のデータ列に対しデインターリーブを行う。
FEC復号化部17は、デインターリーバ16によってデインターリーブされた復調値のデータ列に基づいて、FECに従った誤り訂正処理及び復号化処理を行うことによってビット列を生成し、所望信号のビット列(受信データ)を出力する。
次に、基地局装置2の機能構成について説明する。
図3は、第一実施形態における基地局装置2の機能構成を表すブロック図である。図示するように、基地局装置2は、干渉帯域情報信号受信部21と、送信制御部22と、FEC符号化部23と、インターリーバ24と、変調部25と、送信部26と、アンテナ27とを備える。
干渉帯域情報信号受信部21は、後述するアンテナ27によって受信された干渉帯域情報信号に対し、ダウンコンバート処理やアナログ/デジタル変換処理や復調処理や復号化処理などの処理を実行し、干渉帯域情報信号から干渉帯域情報を取得する。干渉帯域情報とは、基地局装置2と無線通信端末1との間の無線通信において、干渉が発生してしまっているサブキャリアを表す情報である。
送信制御部22は、干渉帯域情報に基づき、各無線通信端末1との無線通信に用いるサブキャリアの割り当てを行う。送信制御部22の動作の詳細については後述する。
FEC符号化部23は、送信データのビット列をFEC(Forward Error Correction:前方誤り訂正)により符号化し、符号化ビットを生成する。
インターリーバ24は、FEC符号化部23によって生成された符号化ビットに対しインターリーブを行う。
変調部25は、インターリーバ24によってインターリーブされた符号化ビットに対して変調を行い複数の変調シンボルを生成する。そして、変調部25は、各変調シンボルを、送信制御部22によって割り当てられた各サブキャリアに配置し、変調信号を生成する。
送信部26は、デジタル/アナログ変換やアップコンバート等の処理を行い、送信信号を生成する。
アンテナ27は、送信部26によって生成された送信信号を無線により送信するとともに、無線信号(特に干渉帯域情報信号)を受信する。
図4は、送信制御部22の処理内容の概要を表す概略図である。図4(a)は、送信制御部22による制御が行われる前の干渉が起きている状態での送信信号の周波数帯域を表す概念図である。図4(b)は、送信制御部22による制御が行われた後の干渉が起きていない状態での送信信号の周波数帯域を表す概念図である。以下、図4を用いて送信制御部22の処理について説明する。
まず、送信制御部22は、干渉帯域情報に基づき、干渉が生じているサブキャリアを特定する。そして、送信制御部22は、自装置が用いるサブキャリア(自装置に割り当てられているサブキャリア)のうち干渉が生じていないサブキャリアのみを、連続型サブキャリア配置方式に従って改めて各無線通信端末1に対して割り当てる。図4(a)の場合、送信制御部22による制御が行われる前の段階では、サブキャリアSC1〜SC3が無線通信端末Aに対して割り当てられており、サブキャリアSC4〜SC6が無線通信端末Bに割り当てられている。送信制御部22は、干渉帯域情報に基づき、サブキャリアSC5及びサブキャリアSC6を、干渉の生じているサブキャリアであると特定する。そして、送信制御部22は、干渉が生じていないサブキャリアSC1〜SC4を、連続型サブキャリア配置方式に従って無線通信端末A及び無線通信端末Bに割り当てる。例えば、送信制御部22は、干渉が生じていないサブキャリアSC1〜SC4を、システムに含まれる無線通信端末に対して均等に割り当てる。図4の場合、送信制御部22は無線通信端末Aに対しサブキャリアSC1及びSC2を割り当て、無線通信端末Bに対しサブキャリアSC3及びSC4を割り当てる。
次に、無線通信端末1の動作及び処理手順について説明する。
図5は、無線通信端末1が干渉帯域情報信号の送信を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、まずアンテナ11が信号を受信し、受信部12がダウンコンバート及びアナログ/デジタル変換を受信信号に対して行う(ステップS101)。次に、受信部12によって処理がなされた受信信号から、干渉帯域情報生成部13が干渉帯域情報を生成する(ステップS102)。次に、干渉帯域情報信号送信部14が、干渉帯域情報に対し符号化処理や変調処理を行うことによって干渉帯域情報信号を生成する(ステップ103)。そして、干渉帯域情報信号送信部14が、アンテナ11を介して基地局装置2へ干渉帯域情報信号を送信し(ステップS104)、このフローチャート全体の処理を終了する。
図6は、無線通信端末1が受信データの生成を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、まずアンテナ11が信号を受信し、受信部12がダウンコンバート及びアナログ/デジタル変換を受信信号に対して行う(ステップS201)。次に、復調部15が、受信信号を復調し復調値を生成する(ステップS202)。次に、デインターリーバ16が、復調値をデインターリーブする(ステップS203)。そして、FEC復号化部17が、デインターリーブされた復調値をFEC復号し(ステップS204)、復号された受信データを出力し(ステップS205)、このフローチャート全体の処理を終了する。
次に、基地局装置2の動作及び処理手順について説明する。
図7は、基地局装置2が所望信号を送信する場合の処理手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、まず干渉帯域情報信号受信部21が、アンテナ27を介して干渉帯域情報信号を受信し、復調処理及び復号化処理を行うことによって干渉帯域情報を取得する(ステップS301)。次に、送信制御部22が、干渉帯域情報に基づいて各無線通信端末1に対してサブキャリアの割り当てを実行する(ステップS302)。
次に、FEC符号化部23が、送信データのビット列をFECに従って符号化し、符号化ビットを生成する(ステップS303)。次に、インターリーバ24が、FEC符号化部23によって生成された符号化ビットに対しインターリーブを行う(ステップS304)。次に、変調部25が、インターリーバ24によってインターリーブされた符号化ビットを変調し、各変調シンボルを送信制御部22によって割り当てられた各サブキャリアに配置することによって変調信号を生成する(ステップS305)。次に、送信部26は、デジタル/アナログ変換及び電力増幅を行うことによって、所望信号を生成する(ステップS306)。そして、アンテナ27が所望信号を送信し(ステップS307)、このフローチャート全体の処理を終了する。
このように構成された第一実施形態における無線通信端末1及び基地局装置2では、マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式にしたがった各無線通信端末1に対するサブキャリアの割り当て内容が、基地局装置2の送信制御部22によって、干渉信号の周波数帯域に応じて変更される。具体的には、干渉が生じていないサブキャリアのみを、各無線通信端末1に対して略均等に再度割り当てる。そのため、特定の無線通信端末に対してのみ干渉が生じたサブキャリアが割り当てられることがなくなり、干渉信号が存在する無線通信環境において、無線通信端末間の干渉の影響の不均衡を解消することが可能となる。
また、このように構成された無線通信端末1及び基地局装置2では、送信制御部22が干渉の生じているサブキャリアを無線通信端末1に割り当てないため、所望信号が干渉することなく無線通信が行われる。そのため、干渉に対する耐性をほとんど考慮する必要が無くなり、高い符号化率及び高い変調多値数による変調方式を用いた無線通信を継続することが可能となり、高い通信速度を維持することが可能となる。
<変形例>
無線通信端末1の干渉帯域情報生成部13は、受信された全ての信号について干渉帯域情報を生成するように構成されても良いし、定期的に干渉帯域情報を生成するように構成されても良い。同様に、無線通信端末1の干渉帯域情報信号送信部14は、受信された全ての信号についての干渉帯域情報信号を送信するように構成されても良いし、定期的に干渉帯域情報信号を送信するように構成されても良い。
また、基地局装置2の送信制御部22は、干渉帯域情報信号受信部21によって干渉帯域情報信号が受信される度に符号化率及び変調方式を選択し直しても良いし、干渉帯域情報信号の受信タイミングにかかわらず、定期的に選択し直しても良い。定期的に選択し直す場合は、例えば送信制御部22は、最新の干渉帯域情報に基づいて選択を行っても良いし、前回の選択から蓄積された複数の干渉帯域情報の統計値(平均値など)に基づいて選択を行っても良い。
図8は、干渉帯域情報生成部13による特定サブキャリアの検出方法の変形例の概略を表す概略図である。同図において、サブキャリアSC5、SC6は、周波数選択性フェージングなどにより、信号レベル(電力値)が著しく弱まるサブキャリアである。干渉帯域情報生成部13は、サブキャリアSC5、SC6のように、所望信号の一部において信号レベルが低くなる低CINR(Carrier to Interference Noise Ratio:キャリア電力対干渉信号電力及び雑音電力比)となるサブキャリアを、特定サブキャリアとして検出しても良い。
以下、このように構成された場合の干渉帯域情報生成部13の処理について説明する。干渉帯域情報生成部13は、所望信号のパイロット信号や、プリアンブル信号など、予め所望信号に含まれていることが既知である既知信号について、受信信号のサブキャリアごとのCINRの推定値を算出する。次に、干渉帯域情報生成部13は、測定結果に基づき、CINRの推定値が所定の閾値以下となるサブキャリアを特定サブキャリアとして選択する。なお、所定の閾値は、例えば、所望信号の全サブキャリアのCINRの推定値の平均値に所定割合を乗算した値であっても良いし、他の値であっても良い。
このように構成されることにより、周波数選択性フェージングが生じた受信信号について、受信誤り率を低減させることが可能になるという効果がある。
[第二実施形態]
次に、無線通信端末1及び基地局装置2の第二実施形態について説明する。第二実施形態における無線通信端末1及び基地局装置2のネットワーク環境は、図1に表される第一実施形態と同様であるため説明を省略する。
図9は、第二実施形態における無線通信端末1の機能構成を表すブロック図である。第二実施形態における無線通信端末1は、送信制御情報信号受信部18を備え、復調部15及びFEC復号化部17が送信制御情報信号受信部18から通知される情報に基づいて動作する点で第一実施形態と異なる。以下、第二実施形態における無線通信端末1について、第一実施形態と異なる点についてのみ説明する。
送信制御情報信号受信部18は、アンテナ11によって受信された送信制御情報信号に対し、ダウンコンバート処理やアナログ/デジタル変換処理や復調処理や復号化処理などの処理を実行し、送信制御情報信号から送信制御情報を取得する。送信制御情報とは、基地局装置2が送信信号を生成する際の符号化率及び変調方式を表す情報である。送信制御情報信号受信部18は、送信制御情報に基づいて、復調部15に対して変調方式を通知し、FEC復号化部17に符号化率を通知する。そして、復調部15は通知された変調方式に応じた復調処理を実行し、FEC復号化部17は通知された符号化率に応じた符号化処理を実行する。
図10は、第二実施形態における基地局装置2の機能構成を表すブロック図である。第二実施形態における基地局装置2は、FEC符号化部23及び変調部25が送信制御部22の指示に基づいて動作する点で第一実施形態と異なる。以下、第二実施形態における基地局装置2について、第一実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第二実施形態における送信制御部22は、干渉帯域情報に基づいてサブキャリアの割り当て処理に加えて、FEC符号化部23における符号化率及び変調部25における変調方式を制御する。送信制御部22は、干渉帯域情報信号が所定の時間以上受信されていない場合には、使用可能な全てのサブキャリアを無線通信端末1に割り当てるとともに、干渉耐性を高めるように符号化率及び変調方式を選択する。則ち、このような場合、送信制御部22は予め設定されている相対的に低い符号化率及び相対的に低い変調多値数の変調方式を選択する。一方、干渉が生じているサブキャリアが存在することを表す干渉帯域情報が受信された場合は、上述したように干渉が生じていないのみサブキャリアを無線通信端末1に割り当てるとともに、干渉耐性を低めるように符号化率及び変調方式を選択する。則ち、このような場合、送信制御部22は予め設定されている相対的に高い符号化率及び相対的に高い変調多値数の変調方式を選択する。
いずれの場合にも、送信制御部22は、選択した符号化率及び変調方式をそれぞれFEC符号化部23及び変調部25に指示する。そして、送信制御部22は、選択した符号化率及び変調方式を表す送信制御情報を生成する。送信部26は、送信制御情報に対し符号化処理や変調処理やデジタル/アナログ変換処理やアップコンバート処理などの処理を実行することによって無線信号(送信制御情報信号)を生成し、アンテナ27から無線通信端末1に送信する。
このように構成された第二実施形態における無線通信端末1及び基地局装置2では、干渉が生じているサブキャリアが基地局装置2において特定されていない場合(干渉帯域情報信号が一定時間以上受信されていない場合や、干渉帯域情報において干渉が生じているサブキャリアが全く無い場合など)には、使用可能な全てのサブキャリアを用いて無線通信することによって通信速度を高めるとともに、この時点で未知の干渉に対する耐性を高めることにより干渉が発生した場合にも無線通信を行うことが可能となる。一方で、発生している干渉が特定された場合には、干渉が生じていないサブキャリアのみを選択して無線通信が行われるため、干渉耐性が低くても通信を行うことが可能である。したがって、この場合には干渉耐性が低い符号化率及び変調方式を選択することによって、使用するサブキャリア数が減ったとしても高い通信速度を維持することが可能となる。
<変形例>
第二実施形態において、送信制御部22は、符号化率又は変調方式のいずれか一方のみを選択するように構成されても良い。この場合、選択されない他方は予め固定的に設定されている。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式によって信号の送受信を行う複数台の無線通信端末及び基地局装置のネットワーク環境の概略を表す概略図である。 第一実施形態における無線通信端末の機能構成を表すブロック図である。 第一実施形態における基地局装置の機能構成を表すブロック図である。 送信制御部の処理内容の概要を表す概略図である。 無線通信端末が干渉帯域情報信号の送信を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。 無線通信端末が受信データの生成を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。 基地局装置が所望信号を送信する場合の処理手順を示すフローチャートである。 干渉帯域情報生成部による特定サブキャリアの検出方法の変形例の概略を表す概略図である。 第二実施形態における無線通信端末の機能構成を表すブロック図である。 第二実施形態における基地局装置の機能構成を表すブロック図である。 マルチキャリア伝送の連続型サブキャリア配置方式の無線通信における問題点の概略を表す概略図である。
符号の説明
1…無線通信端末, 11…アンテナ, 12…受信部, 13…干渉帯域情報生成部, 14…干渉帯域情報信号送信部, 15…復調部, 16…デインターリーバ, 17…FEC復号化部, 2…基地局装置, 21…干渉帯域情報信号受信部, 22…送信制御部, 23…FEC符号化部, 24…インターリーバ, 25…変調部, 26…送信部, 27…アンテナ

Claims (2)

  1. 利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアを複数の無線通信装置に割り当て、且つ、周波数軸上で連続する複数の前記サブキャリアを同一の無線通信装置に割り当てることによって、複数の前記無線通信装置と無線通信を行う基地局装置であって、
    前記無線通信装置によって検出された干渉帯域に関する情報を前記無線通信装置から受信する干渉帯域情報受信部と、
    前記干渉帯域情報に基づき、干渉が生じているサブキャリアを特定し、前記利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアのうち干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てる送信制御部と、
    送信データに対し誤り訂正符号化を行い、符号化ビットを生成する符号化部と、
    符号化ビットを変調し複数の変調シンボルを生成し、各変調シンボルを前記送信制御部によって割り当てられた各サブキャリアに配置し変調信号を生成する変調部と、
    前記変調信号から送信信号を生成し送信する送信部と、
    を備え
    前記送信制御部は、前記干渉帯域情報が所定の時間以上受信されていない場合、利用可能な全てのサブキャリアを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に低い符号化率又は相対的に低い変調多値数の変調方式を選択し、前記干渉帯域情報が受信された場合は、干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に高い符号化率又は相対的に高い変調多値数の変調方式を選択し、いずれの場合にも選択された符号化率又は変調方式を表す送信制御情報を前記無線通信装置に通知し、
    前記符号化部又は前記変調部は、前記送信制御部によって選択された符号化率又は変調方式にしたがって符号化又は変調を行う、基地局装置。
  2. 利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアを複数の無線通信装置に割り当て、且つ、周波数軸上で連続する複数の前記サブキャリアを同一の無線通信装置に割り当てることによって、基地局装置が複数の前記無線通信装置と無線通信を行う無線通信方法であって、
    前記無線通信装置によって検出された干渉帯域に関する情報を前記無線通信装置から受信する干渉帯域情報受信ステップと、
    前記干渉帯域情報に基づき、干渉が生じているサブキャリアを特定し、前記利用可能な周波数帯域に含まれる複数のサブキャリアのうち干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てる送信制御ステップと、
    送信データに対し誤り訂正符号化を行い、符号化ビットを生成する符号化ステップと、
    符号化ビットを変調し複数の変調シンボルを生成し、各変調シンボルを前記送信制御ステップにおいて割り当てられた各サブキャリアに配置し変調信号を生成する変調ステップと、
    前記変調信号から送信信号を生成し送信する送信ステップと、
    を備え
    前記送信制御ステップにおいて、前記干渉帯域情報が所定の時間以上受信されていない場合、利用可能な全てのサブキャリアを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に低い符号化率又は相対的に低い変調多値数の変調方式を選択し、前記干渉帯域情報が受信された場合は、干渉が生じていないサブキャリアのみを前記複数の無線通信装置に割り当てるとともに、予め設定されている相対的に高い符号化率又は相対的に高い変調多値数の変調方式を選択し、いずれの場合にも選択された符号化率又は変調方式を表す送信制御情報を前記無線通信装置に通知し、
    前記符号化ステップ又は前記変調ステップにおいて、前記送信制御ステップにおいて選択された符号化率又は変調方式にしたがって符号化又は変調を行う、無線通信方法。
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