JP5014147B2 - 特にpcrによる、核酸の個体群の初期個体量を見積もりするための方法、設備、およびコンピュータプログラム - Google Patents

特にpcrによる、核酸の個体群の初期個体量を見積もりするための方法、設備、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、くり返される増幅処理の反応に供される試料中の、目的個体群の初期個体量を見積もりすることに関する。
背景技術
本発明は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に供される試料中の核酸の初期量の、リアルタイムでの決定において、特に有利な、しかし限定的ではない、応用を見いだしている。「PCR定量化」として公知のこの型の技術は、典型的には検診との関連で、特に患者から採取された体液試料中の病原体(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV))のコピーの数を評価するために使用される。
リアルタイムPCR増幅処理曲線の図の外観を概略説明するための図1を参照する。示した例では、横軸にPCRサイクルサイクル数値の数がプロットされ、縦軸に各PCRサイクルに関して測定した、放射された蛍光の量(任意単位)がプロットされている。各PCRサイクルに関して、試料は、DNAポリメラーゼに核酸の増幅処理を可能にさせる、および対応するPCR生成物の蛍光性分子による検出を可能にさせる温度変化量に供されることを理解すべきである。測定された蛍光Fを、PCRサイクル数nの関数としてプロットすることにより、変化量は、図1に示した型が得られ、および、少なくとも:
・蛍光の測定値が、蛍光測定用装置の背景雑音に実質的に一致する第一の部分BN;
・蛍光の測定量が実質的に指数関数的に増加する第二の部分EXP;
・蛍光の測定量の増加が顕著に減衰し、全体として、実質的に直線的に振る舞う第三の部分LIN;および
・蛍光の測定値が水平局面に達する第四の部分PLA、
を含む。
初期のPCRサイクル(第一および第二の部分)では、目的個体群は実質的に指数関数的に増加し、一方、それに続くサイクル(第三および第四の部分)では、他の現象が目的個体群の成長と競合するようになり、そのため前記成長が削がれて、水平局面PLAになることが観察されるべきである。
Nucleic Acids Research、2003、Vol. 31、No. 16中に公開されている、R. G. RutledgeおよびC. Coteによる文献、「Mathematics of quantitative kinetic PCR and the application of standard curves」は、目的試料中の、公知ではない核酸の初期量を、PCRにより評価する方法を開示する。この方法の本質は、目的試料中に存在する核酸の初期量を補間により決定するために、「標準」と呼ばれる、核酸の公知の初期量を有する多数の試料を用いる点にある。
一般的に、試料中の核酸の初期量が多いほど、より早く、検出可能量のPCR生成物が得られる、即ち、より早く、検出可能な量の、放射される蛍光が得られる。先行技術に関連する図2を参照して、標準St1に関するサイクルCt1は対応する標準St2に関するサイクルCt2より前に起こり、標準St2に関するサイクルCt2は標準St3に関するサイクルCt3より前に起こる等から、標準St1中の初期個体群は標準St2中のそれより大きいこと、標準St2中の初期個体群は標準St3中のそれより大きいこと、等が理解されるであろう。
斯くして、蛍光の測定値が蛍光閾値THR(図2に示した)に到達するサイクルに対応するようなCTサイクルは、任意のレベル(典型的には背景雑音より下)の位置にあり、PCRサイクルに供される核酸の個体群の初期個体量Nを表すパラメータとしての役目を果たす。上記の先行技術におけるこの観察は、公知の初期個体群を有する多数の標準に関するサイクル数Ct1、Ct2、Ct3、Ct4と、それらの初期個体群N 、N 、N 、N の間の、図3に示した種類の関係を構築するために用いられている。斯くして、縦軸にサイクルCt1、Ct2、Ct3、Ct4等をプロットし、横軸に初期個体群の個体量N 、N 、N 、N の対数をプロットすることにより、回帰傾斜REGが得られる。この回帰傾斜REG上に、目的試料に関して検出されたサイクルCtintがプロットされる(破線の矢印Fl)。回帰傾斜REG上の補間(破線の矢印F2)により、目的試料に関する初期個体群の個体量N intが、次いで、決定される。
この方法は、広範に用いられているが、それにも拘わらず、いくつかの難点を示す。
第一に、これは、それぞれ公知の初期個体群を有する多数の標準試料の使用を必要とする。
第二に、この方法は利用者の判断に依存する。利用者に選択される蛍光の閾値は、増幅処理曲線中のCtサイクル値に直接の影響を有し、その結果、目的試料中の初期個体群の個体量に関する見積もり値に直接の影響を有するためである。精度は、一般的に、増幅処理曲線のサイクル数的な成長局面EXP中に在るように選択されるとより良いので、閾値も、結果の精度に対する影響力を有する。そうは言っても、実技においては、利用者にとって、設定されている蛍光閾値THRが、曲線のサイクル数的局面に本当に対応しているのか、および、全ての試料(標準試料及び目的試料)に対してそうなのか、知ることは困難である。
最後に、この方法は、如何なる証明も伴わずに、目的試料および全ての標準試料において、個体群は同じ増幅処理で増幅産物量の増幅効率を有すると仮定している。斯くして、もし目的試料がPCR抑制剤を含有していると、典型的にはそうなのだが、その結果は偽って低くされるであろう。
斯くして、先行技術の技法は、利用者によって定義される蛍光閾値THRに依存することを理解すべきである。選択される値はCtサイクルの値に、およびその結果、目的試料中の初期量の決定に影響を及ぼす。これは、Ctサイクル検出を自動化してそれを信頼性があるものとするため、近年数多くの研究が為されてきた理由の一つである。
発明の目的及び概要
本発明は、全く異なる道筋を提案することによりこの状況を改善することを目指している。
第一に、本発明は方法を提供し、その方法は、目的試料中の核酸の初期個体群を、絶対的および/または相対的な手法において定量化するコンピュータ手段により実施される。試料は、目的個体群を増幅処理するための反応の、くり返される適用に供される。非常に普遍的なやり方で、この増幅処理は、くり返されるPCRサイクルを実施することにより着手してよいが、任意の他の増幅処理技術を用いることもできるであろう。とりわけ、下に説明するように、増幅処理は、単に反応増幅産物量の増幅効率によって定義される必要があることを理解すべきである。これらのくり返される増幅処理操作の間、実験に基づく測定値が取得され、これは少なくとも目的試料中の、現在の個体群の個体量を表す。一般性の喪失を伴わずに、各増幅処理の反応の後または間に、1以上の測定値を取得できることが理解されるであろう。
目下好ましい本発明の定義において、本発明の意味における方法は以下の段階:
a)増幅処理の反応の増幅産物量の増幅効率のモデルが増幅処理のサイクル数の関数として与えられること、前記モデルは:
・増幅処理の反応の適用の第一の部分に関する実質的に一定の局面;および
・増幅処理の反応の適用の第二の部分に関する一定ではない局面;
を含み、
前記第一および第二の部分は、前記一定のおよび一定ではない局面の間で増幅産物量の増幅効率が切替わる切替領域によって一体化され、前記領域には、前記切替に実質的に対応する増幅処理のサイクル数値を有し;
b)少なくとも前記切替のサイクル数値および目的試料中の初期個体群の個体量を表すパラメータを含む関係を表すために前記増幅産物量の増幅効率のモデルを用いること;
c)実験に基づく測定値との比較により、少なくとも前記切替のサイクル数値を決定すること;および、後の、または直後の段階において、d)それから、目的試料中の初期個体群の個体量を導出すること、
を含む。
さらなる詳細な説明
上記の方法の特徴を実証する、本発明の幾つかの原理を概略説明している図4Aおよび4Bを参照する。
初めに、図4Aは、各反応がサイクル数値nのインデックスを付されている、くり返される増幅処理の反応に漸次供されている目的個体群の現時点における個体量を表す、くり返される実験に基づく測定値Fをプロットしていることを理解すべきである。ここで説明する非限定的な例において、このくり返される反応は、くり返されるPCRサイクルに対応する。この非限定的な例において、実験に基づく測定値Fは、各PCRサイクルに対する蛍光の測定量に対応する。斯くして、PCR反応および目的試料により放出される蛍光を組み合わせる定量化方法において、PCRサイクルの間に放出される蛍光が試料中の核酸個体群の個体量に比例するように、試料中に蛍光試薬が導入される。実際には、あるPCRサイクルに対して、多数の測定を行うか、または全く測定を行わないことが好ましい場合があり得る。更に、もっと一般的に、蛍光がPCRによる定量化に対して頻繁に用いられる方法であるにしても、測定方法は、蛍光以外の技術を用いてよい。最後に、他の増幅処理技術を、その増幅処理に対応する反応増幅産物量の増幅効率における変化量を追跡可能な場合には、本発明の状況の中で実施できるであろうことを理解すべきである。以下に説明する例は優先的にPCRサイクルに関連するので、増幅処理の反応の増幅産物量の増幅効率に言及するために、サイクル数値nの各PCRサイクルについての「PCRの効率値」をEと記載する。
図1を参照して上に述べたように、図4Aは、2つの領域を主に含み、その場合:
・初期のPCRサイクル(部分EXP)の間、個体群は実質的に指数関数的に増加する;他方
・引き続くサイクル(LINおよびPLA部分)の間、目的個体群の成長に伴って他の現象が競合し始め、それで、成長が鈍化する。
以下の2つの仮定をする:
・反応の増幅産物量の増幅効率Eは、部分EXPにわたる初期サイクルの間、比較的一定である;および
・ある回数のサイクルが実行された後、反応の増幅産物量の増幅効率Eは、部分LINおよびPLAにわたって減少を始める。
増幅産物量の増幅効率におけるこの減少には種々の説明、特に、PCR試薬(DNAポリメラーゼ、dNTP、プライマー、等)の劣化および/または欠乏および/または自身から造られた生成物による阻害があり得る。
ここでは、増幅産物量の増幅効率は、初期は一定で、その後減少すると仮定する。そうは言っても、
・初期に一定である、これは増幅処理による成長に関する通常の状態に対応する;および
・その後一定ではない(減少する、または増加する)、これは実質的に正常ではない状況に対応する、
という増幅産物量の増幅効率の状況に対して、本発明がより一般的に適用されることを理解すべきである。
核酸の量を増幅処理するための反応の状況において、増幅産物量の増幅効率は、一定の局面から一定ではない局面にわたって、しばしば変わることが見いだされている。以下に詳細に説明するように、本発明の意味において、この観察は、それから核酸の初期量を導出するために有利である。当初、増幅産物量の増幅効率も、早期のサイクルの間の一定ではない局面から後の一定の局面へと変わり得るとだけ、述べられている。本発明は、等しく、そのような環境に適用可能である。一般的に、それ故、本発明の意味において、一定の局面と一定ではない局面との間の増幅産物量の増幅効率の切替が検出されることが理解されるべきである。
目的は、増幅処理に供される個体群の初期個体量見いだすことである。図4を参照して、この初期個体群の個体量を表す測定値Fは、これは実際には背景雑音BNの測定値に一致するが、初期個体群の個体量を直接決定するためにそのまま用いることはできないことが理解されるであろう。先行技術において、指数関数の局面、即ち、背景雑音から抜け出る際に典型的に起こる局面を用いることにより、この初期個体群の個体量を定量化する試みが為されてきた。次いで、図4Aにおいて、閾サイクルCtが決定される(「先行技術」に対する点PAに対応する)。上述のとおり、この領域において、測定値は、しばしば、雑音に影響され、背景雑音からの抜けだしを表す閾サイクルCtを正確に決定することは困難である。
全く異なる取組により、本発明は、その代わりに、増幅産物量の増幅効率が一定の局面から一定ではない局面の間で、本環境においては、典型的には指数関数の局面EXPから線形関数の局面LINの間で切替わる領域CHOを正確に決定するために、増幅処理曲線の殆ど全ての点を利用する。領域CHOはより遅いサイクルの間に起こるため、測定は、この領域CHOにおける方が背景雑音出口領域におけるより、論理的に雑音による影響が少ないことが理解されるであろう。更に、特に、増幅産物量の増幅効率が伴う数学的な特性故に、最も有利なことに、目的個体群の初期個体量の定量化に用いる必要がある標準の数は、先行技術の定量化において用いる標準の数より少ないことが、以下に示される。
切替領域CHOを目的個体群の初期個体量と結び付ける関係を、概略以下に示す。増幅処理の反応の増幅産物量の増幅効率は:
n+1=N+E×N
で与えられ、ここで:
・Nは、くり返される増幅処理における、サイクル数値nの増幅処理後の目的個体群の個体量であり;
・Nn+1は、上述のくり返される増幅処理における、それに続く、サイクル数値n+1の増幅処理後の目的個体群の個体量であり;および
・Eは、上述のくり返される増幅処理における、サイクル数値nの増幅処理の反応の増幅産物量の増幅効率である。
この関係を回帰関係に再定式化すると、我々は:
n+1=(1+E)(1+En−1)(1+En−2)・・・(1+E)N
を得、ここで、Nは目的個体群の初期個体量である。増幅産物量の増幅効率Eが一定である限り、上の関係は更に単純に、以下のように書けることが理解されるであろう:
n+1=N×(1+En+1
ここで、サイクル数値n+1は未だ切替領域CHOに達していない。初期サイクルの間、増幅産物量の増幅効率は一定なので、以下が適用される:
=En−1=En−2=・・・=E
ここで、Eは一定の局面の間の増幅産物量の増幅効率の値である。とは言っても、サイクル数値n+1が切替領域CHO中に移動するとき、関係は:
n+1=N×(1+E EEP×関数(CEEP、n+1)
となり、ここで、
・(CEEP−1)は、増幅産物量の増幅効率がなおも一定である間の増幅処理の反応の最後のサイクル数値であり(それ故、サイクル数値CEEPそれ自身が、指数関数の局面と線形関数の局面の間の固有の切替のサイクル数値を表していることが理解されるであろう);および
・関数(CEEP、n+1)の項は、増幅産物量の増幅効率の一定ではない局面を特徴付け、並びに、少なくとも切替のサイクル数値CEEPおよび現行の増幅処理のサイクル数値n+1に依存する、特有の関数である。
斯くして、如何にして切替のサイクル数値CEEPと目的個体群の初期個体量Nを結びつけることが可能かを見ることができる。この局面において、上で定義した方法の段階a)およびb)は、既に実施されていることが理解できる。
最初の実施は、実験的に切替のサイクル数値CEEPを決定すること、および、目的試料と同じ増幅処理に供される多数の標準試料を用いる回帰により、それを初期個体量に関連づけることにある。このような環境下、初期には、切替のサイクル数値CEEP(段階c))は実験的に決定され、および、後において、サイクル数値CEEPと初期個体量N(段階b))の関係は、初期個体量N(段階d))で終わるために決定されるので、上で定義した方法の段階b)およびc)は単に入れ替えられることが理解されるであろう。
第一の実施の意味においてこれらの段階を全て詳細に説明する前に、実験に基づく測定値に基づいてサイクル数値CEEPを決定するための方法を説明する。特に、実験的にサイクル数値CEEPを決定するこの方法は、上述の第一の実施とは異なる別の実施に適用できることが理解されるであろう。
あるサイクルnの効率値Eと、同じサイクルN及び引き続くサイクルNn+1における目的個体群の現在の個体量の関係に戻って、増幅処理の効率値は以下のように表される:
=(Nn+1/N)−1
ある環境においては、特に測定において背景雑音BNを考慮する必要がないときは、第一近似に対して、測定値が目的個体群の現行の個体量に実質的に比例すると仮定することができる。そうは言っても、実際には、図4Aに示されるように、直接の測定値Fに基づいて決定される、補正された実験に基づく測定値F’を伴って、もっとしばしば測定値のドリフトが考慮されるであろう。
背景雑音BNを減算すること、およびその後、初期個体群の個体量を表す非ゼロの測定値εを考慮するために補償を採用することにある、実験に基づく測定値Fを処理する前段階は、好ましく適用される。図4Aに示された例において、テスト結果が、PCRにおける蛍光測定に対して線形モデルが満足のいくことを示しているので、サイクル数値nの関数としての背景雑音BNの変化量は線形関数により表すことができる。そうは言っても、環境によっては、指数関数的に変化するモデルを用いることが好ましい可能性がある。いずれにせよ、典型的には初期測定点により与えられる背景雑音BNの変化量に最も適合するモデルが適用される。以降、背景雑音BNの変化量に関する選択されたモデルを、全ての実験に基づく測定値Fから差し引く。この段階を適用することにより、理論的な蛍光の測定値Fは、初期個体群の個体量Nがゼロに対応する、ゼロの測定値に減らされ、これは物理的実態を表していない、ということが理解されるであろう。その結果、以下のように、この補正に対する補償を適用することが有利である:
F’=F−BN+ε
ここで:
・項F’は、現行のサイクル数値nに対する補正された測定値に対応する;
・項Fは、前記現行のサイクル数値nにおける生の実験に基づく測定値に対応する;
・項BNは、現行のサイクル数値nに関してモデル化された背景雑音に対する値に対応する;および
・εは、説明されている例において一定であると仮定され、および、初期個体群の個体量Nを直接表す、対応する補償項である。
背景雑音を補正するこれらの段階は切替のサイクル数値CEEPの決定において非常に有利であるが、これらは、背景雑音が初期個体群の個体量Nの測定値を歪曲しがちな場合はいつでも、前記個体群の個体量Nのいかなる決定及び定量化にも、適用できるであろう。この点において、これらの段階は、適切な場合は、別個の保護の主題を構成する可能性がある。
この様にして得られる補正された測定値F’は、目的試料における現行個体群の個体量Nに対して有利に比例するので、増幅産物量の増幅効率Eは、今や、測定値(上述のように補正された)の関数として、以下の関係により直接表される:
=(F’n+1/F’)−1
斯くして、図4Aの実験に基づく測定値Fから、補正された測定値F’が得られ、それから、図4Bに示すように、その後、くり返したサイクル数値nの関数として効率値における変化量が決定される。
要するに、実験に基づく測定値は、くり返される増幅処理nの関数として図4Bに示された種類の、効率値Eにおける実験に基づく変化量の形式で表される。これは:
・低い増幅処理のサイクル数値nに対する認知できる程度に雑音がある第一の領域(具体的には、図4Bの例におけるサイクルCGに先立つ);および
・それに続くより高い増幅処理のサイクル数値に対するより少ない雑音を示す第二の領域(少なくとも切替領域CHOの後)、
を含む、増幅産物量の増幅効率に関する実験的に決定された変化量が与えられる。
少なくとも、PCRによる増幅処理及び蛍光による測定の最も普通の環境において、増幅産物量の増幅効率の一定ではない局面は減少しており、殆ど雑音を示さない前記第二の領域に一致する(図4Bに示すように)。具体的には、増幅産物量の増幅効率の変化量に適用するためにモデルを選択するときに結果を改ざんする危険を冒す測定点を取り除く目的で:
・一定の増幅産物量の増幅効率の局面に対して、生の値Eを見積もりする;および
・特に切替のサイクル数値CEEPを求めるとき、例えば一定の局面Eの幾つかの部分(fraction)に対応する、見積もりされた増幅産物量の増幅効率が閾値より低い、雑音がより低い第二の領域における少なくとも幾つかの測定値を採択しない。
取り除かれるこれらの点NEG(図4)は、典型的には非常に高い増幅処理のサイクル数値nに対応する点であり、および実質的に切替領域CHOの周囲で選択される効率値に関するモデルを最早満足しないかもしれない点である。一例として、これらを取り除くために、増幅産物量の増幅効率Eが一定の局面、典型的には初期サイクル数値nに関して、平均を評価する。その後、一定の局面Eに関して見いだされる平均の一部分、例えば10%に対応する閾値を選択する。その後、最高のサイクル数値nから出発して、測定された増幅産物量の増幅効率が前記閾値以下の全ての測定点NEGを取り除く。サイクル数値CEEPの検出に対して最も有利であるこの段階は、それでもなお増幅産物量の増幅効率Eに基づく任意の決定に対して適用でき、および、適切な場合には、別個の保護の主題を構成するであろう。
図4Bに示すように、増幅産物量の増幅効率が、増幅産物量の増幅効率が減少していて一定ではない局面を示し、および、その局面が、一定である局面に続くとき、切替領域CHOは、雑音がより少ない第二の領域から出発して、サイクル数値の数nが減少する方向に変化することにより、および増幅産物量の増幅効率が所定の値を通り過ぎる概略サイクル数値CGを検出することにより、特定される。斯くして、図4Bを参照して、減少するサイクル数値の数nの方向に進み、切替領域CHOに向かって昇って行き、各サイクル数値の数と関連する増幅産物量の増幅効率が評価される。上述の所定の値より顕著に大きい増幅産物量の増幅効率の第一の測定点に関して、上述の概略サイクル数値CGが検出されており、その測定点のサイクル数値に対応すると考えられる。
引き続く実施において以下に説明するとおり、各測定点に関して、あたかも、前記設定された点自身が切替のサイクル数値CEEPに対応するかのように、その増幅産物量の増幅効率の変化量をモデル化することができる。その実施において、もし一定の増幅産物量の増幅効率の局面Eが見積もりされ、および、もし見積もりされた値が上述の所定の値を超えるなら、その点は概略サイクル数値CGに対応すると考えられる。
一般的に、最大の増幅産物量の増幅効率は1の値を持ち、それ故、上述の所定の値は1に等しいと選択することができる。そうは言っても、これは変化量させることができ、および、例えば、初期反応サイクルにわたって評価された平均の増幅産物量の増幅効率Eに対応するように所定の値を設定するために条件を設けることができる。
その後、概略サイクル数値CGから出発して、増幅処理のサイクル数値の数が増加する方向に進めることにより、および、増幅産物量の増幅効率が上述の所定の値とほぼ等しい増幅処理のサイクル数値を検出することにより、切替領域における増幅処理のサイクル数値CEEPの値の見積もりを正確化する。その値は有利に少数であってよい。斯くして、再度図4Bを参照して、概略サイクル数値CGが決定された後、切替のサイクル数値CEEPに対する検索を正確化するために、概略サイクル数値CGから出発して、およびサイクル数値の数nが増加する方向に向けて、一の全サイクル数値より個体量が小さい段階で検索が下方へ為され、および、例えば補間により、横軸値が決定され、そこで所定の値が交差する。典型的には、一定の局面の値が1より大きいままである限りは、検索は、数nが増大する方向に続けられ、および、切替に先行するサイクル数値(CEEP−1)は、定常値Eが1に等しいか、または非常に近いときは直ちに決定される。それが、サイクル数値の一部、例えば1サイクルnの10%に対応する検索段階個体量を選択することが適切な理由である。
上述の第一の実施において、それぞれ公知の初期個体群の個体量を有する多数の標準試料が提供され、および、目的試料に対するのと実質的に同じ条件下で、それらにくり返される増幅処理が適用される。これらそれぞれの切替のサイクル数値は、上記の段階a)、b)、およびc)に対応して決定される。段階d)において:
・標準試料の初期個体群の個体量N stとそれらのサイクル数値CEEP stの間に、従属関係を構築する;および
・目的試料に関するサイクル数値CEEPを決定した後、その従属関係に対する補間により、目的個体群の初期個体量Nを決定する。
斯くして、図5を参照して、例えば回帰により、標準の切替サイクルCEEP 、CEEP とそれらの初期濃度N 、N (実際にはそれらの対数)との間に従属関係を構築できる。目的試料に関する切替のサイクル数値CEEP intを測定することにより、および、図5の回帰勾配上にその値をプロットすることにより、補間によって目的試料における初期濃度N intが得られる。
この第一の実施は、このように、図3を参照して説明した先行技術のそれに非常に似ている。そうは言っても、この第一の実施が従属している切替のサイクル数値CEEPは、先行技術の閾サイクルCtと決して対応しないことを忘れるべきではない。
この第一の実施と顕著に異なる取組において:
段階b)において、増幅処理のサイクル数の関数としてパラメータ化された変化量を表すために増幅産物量の増幅効率のモデルの使用が為される、前記変化量は、切替のサイクル数値CEEPを表す少なくとも一のパラメータを用いている;および
段階c)において、少なくとも切替のサイクル数値CEEPを表す前記パラメータを、実験に基づく測定値と比較することにより決定する。
第二の実施において、このパラメータ化された変化量は、目的試料中の現行個体群の個体量Nを表す。
典型的には、このパラメータ化された変化量は、上に挙げた型の式:
n+1=N×(1+E EEP×関数(CEEP、n+1)
から導くことができる。
斯くして、切替のサイクル数値CEEPを表すパラメータに加えて、この変化量は、目的試料中の初期個体群の個体量Nを表すパラメータを利用する。
その後、この第二の実施の段階c)およびd)において、これら2個のパラメータ−CEEPおよびNは、実質的に同時に決定される。
あらかじめ、段階a)において、上述した関数、関数(CEEP、n+1)に関するモデルを決定することが必要である。
通常、PCRの定量化に対して、下で遙かに詳細に説明する減少パラメータβを有する、減少する指数関数に対応する、増幅産物量の増幅効率の一定ではない局面に関するモデルが選択される。この減少パラメータβは、次いで、実験に基づく測定値との比較により、少なくとも切替のサイクル数値CEEPと共に、段階c)で決定される。
斯くして、この第二の実施において、一旦増幅産物量の増幅効率のモデルEが選択されてしまうと、これは、上記の関係により与えられる現行個体群の個体量Nに対する一般式に適用される。これは、現行個体群の個体量Nにおける変化量に対するモデルが与えられる。
そうは言っても、実験に基づく測定値が現行個体群の個体量Nに関する値を直接与えるのでなければ(これは、目下、実際問題としてめったに事実ではない)、上記のように、差し引かれた背景雑音、および引き続く補償εを考慮して、続いて、実験に基づく測定値Fそれ自身をモデル化することが適切である。
斯くして、目下好ましい実施において、上述のパラメータ化された変化量は:
・実験に基づく測定値を表す;および
・初期個体群の個体量を表す測定値Fに対応するパラメータを包含する。
その後、初期個体群の個体量の測定値Fは、前記パラメータ化された変化量Fを実験に基づく測定値と比較することにより決定される。
この比較を遂行するために、例えば、生の実験に基づく測定値に適用される統計的な相関関係(典型的には最小二乗法)を用いることにより、測定値Fのモデル中のパラメータF、E、CEEPおよび減少パラメータβを決定することができる。
例えば図6Aに示すように、初期には、変化量は、適用されたPCRサイクルの数の関数として、測定されおよび決定された蛍光量に関して得られる。この図は、核酸、この場合は供給者BI-RAD(登録商標)由来のI-Cycler IQ(登録商標)装置上で遂行されるPCR反応の間SYBRGREENインターカラントによって印を付けた、100,000コピーの初期量を有するDNAのフラグメントを含有する目的試料に関する増幅処理曲線を示す。
説明した例において、増幅処理の反応がリアルタイムのPCR反応であることが理解されるであろう。実験に基づく測定値は、放射された蛍光の量を示す。
上述したように、背景雑音に対する決定後のサイクルnの蛍光を、以下、Fと記す。第一のサイクルより前の理論的な初期蛍光をFと記す。サイクルnにおけるPCRの効率値をEと記す。PCR反応の間に遂行されるサイクルの合計数をNと記す。
仮定により、PCR反応サイクルの各サイクルnにおいて測定される蛍光は:
Figure 0005014147
により定義される。ここで0≦E≦1である。
各サイクルnにおける反応の効率値は、以下のように計算される:
Figure 0005014147
等式(1)はn=0に対して成り立つと仮定されていることに気付くべきである。そうは言っても、定義により、初期蛍光Fは公知ではない。それ故、第一のサイクルEに対する効率値を、等式(2)に関して直接計算することはできない。
図6Bは、等式(2)で近似され、および図6Aの蛍光における決定された変化量に基づくPCR反応の効率値を、サイクル数nの関数として示す。
以下の仮定が好ましく為される:
・反応の効率値は、初期サイクルの間、比較的一定である;および
・ある数のサイクルが遂行された後、反応の効率値は減少する。
図6Bは第二の仮定を裏付けている。効率値はサイクルn=17から減少していることが見られるからである。しかしながら、サイクル1から16における測定された効率値は非常に雑音が多く、これは、グラフ的に第一の仮定を証明することを困難にしている。
そうは言っても、効率値の変化量は:
・第一のPCRサイクルと、CEEPと書かれる切替サイクルに先立つサイクル(CEEP−1)との間で一定である第一の局面;および
・サイクル(CEEP−1)以上の数のサイクルに対してそれが減少する第二の局面、
を包含する型のモデルに従うと仮定することが好ましい。
斯くして、サイクル(CEEP−1)は効率値が一定であり続ける最後のサイクル(これは部分(fraction)であってよい)を表す。
次いで、反応の効率値を以下のようにモデル化することを提案する:
Figure 0005014147
ここでEおよびβは、下に示すように、図6Aの増幅処理曲線を用いて、または図6Bの効率曲線を用いて見積もりされる実数のパラメータである。
変形においては、例えば下に与えられたモデルF1からF3から、特に、定量化すべき核酸の型に依存して、何らかの他の選択が好ましい可能性がある。
Fl:E=exp(−β(n−CEEP+l))−1
F2:E=exp(−μ(n−CEEP+l)α)−l
F3:E=α−exp(−μ(n−CEEP+l)α)−1
好ましくは、幾つかの候補の切替サイクルCEEPに関して、段階c)において幾つかの組のパラメータが見積もりされ、および各切替サイクルCEEPに関して、関連したパラメータが、段階c)において保証できる統計的な相関関係を最大にする、最小の候補サイクルが選択される。
上記したように、式(1)は、
Figure 0005014147
の形に書くことも可能である。
このように、効率値に関する式(3)を式(4)に導入することにより、決定された放出された蛍光Fに関して、4個のパラメータ(F、E、β、CEEP)を有する新しいモデルが得られる:
Figure 0005014147
目的個体群の初期個体量N、n=0の反応の効率値E、パラメータβ、および切替サイクルCEEPは、切替サイクルCEEPと等しい最小サイクル値に対して得られる統計的な相関最大を見いだすために、切替領域CHO付近におけるいくつかのサイクル値に対して繰り返し評価される。
この第二の実施において、測定されおよび決定された蛍光の量における変化量を、効率値のモデルまたは変化量に基づくサイクル数の関数としてモデル化し、その後、直接、測定されおよび決定された蛍光の量に対して相関を行うことが好ましい。
背景雑音に対して、測定されて放出された蛍光を決定することにより、初期の蛍光Fに対しても人為的な決定が為されることに気付くべきである。斯くして、決定された蛍光の測定値から導出される効率値の測定値に基づいて効率値のモデルのパラメータを見積もりすることは、追加の誤差源を構成し、第三の実施に関して下に記載したような2つの局面に進むことが好ましいかもしれない。
そうは言っても、説明した第二の実施は、より単純であり、および蛍光の測定値を用いるPCR定量化に良く適合する。それは、測定に対する補償εと共に背景雑音におけるドリフトに対して決定された蛍光の測定値に対応する、蛍光F’の実際の測定値に基づく。一旦背景雑音が差し引かれると、我々は以下の型の関係を有する:
F’=F+ε
ここで、εはサイクル数nに依存してもしなくてもよい量である。一定と選択されるのが好ましい。
このような環境下、サイクルnに対してE’とも書かれる、測定されおよび「決定された」効率値は:
Figure 0005014147
で定義される。
上の関係(5)のモデルは、斯くして:
Figure 0005014147
となる。
このような環境の下、効率値E’は、効率値が減少している局面の間に最小の許容できる効率値閾を設定できるように、測定値から実験的に近似される。閾サイクルはこのように決定され、それを超えては、決定された蛍光の測定値はこのモデルの目的には用いられない(図4B中の点NEG)。典型的には、閾サイクルは、効率値が減少している局面において、効率値がある最小の受容できる効率値閾(例えば、0.1E)より下に落ちる、最初のサイクルに対応する。
さらに一般的には、効率値閾の値は、好ましくは0から0.5の範囲にあり、およびこの閾より下の効率値を有するPCRは、制御されていない抑制現象により、潜在的にバイアスをかけられている。
図7に示した例において、効率値に対する閾値は0.02に設定された(即ち、Eの2%)。閾サイクルCは、サイクルn=36に対応した。図7は、放出された蛍光の決定された測定値を示す。サイクルn=36まで、これらの実験に基づく測定値(「○」で印をつけた)に対してモデル(連続線)と満足できる相関があることが判る。図8も、測定されおよび決定された蛍光に基づくモデルを用いて図7から得られた予言的な効率値に対して実験に基づく測定値と良好な相関を示す。
この実施の主な段階は、図9を参照して、以下のように要約できる。
図6Aに示すように、開始段階70において、蛍光の量に関する測定値は、サイクル数nの関数として得られ、および背景雑音に対して決定されている。
段階71において、サイクルnにおける反応の効率値に関する近似は、サイクルn=1、2、・・・、(N−1)の各々に関して上記の式(2)を用いて計算される。
段階72において、最小サイクルCが決定され、これに関して以下の2つの条件が満たされる:
・サイクルCは効率値が減少している局面中にある;および
・閾サイクルの効率値は、閾効率値E(例えば、E=0.1E)より小さい:
CS≦E
効率値がE未満の点NEGを取り除くことは既に可能である。
段階73において、補償εがε=F’により与えられると仮定している式(8)を用い、サイクル範囲CEEP=(C−5)からCにわたって効率値が減少している決定され、放出された蛍光の曲線に関して、モデルが形成される:
Figure 0005014147
その後、値E'0に関して見積もられた値
Figure 0005014147

、および切替サイクルCEEPに関する値の段階75における減少に対する試験74は、段階の個体量P(これは1に等しくてよい)を用いて、および
Figure 0005014147

の値が1未満でありさえすれば繰り返し段階73において、CEEPの予期された値を見つけ出そうと努める。
その後、見積もりされる効率値が値1を超えるとき(試験74から立ち去る際の矢印n)、サイクル数値CEEPの値は、段階76において、個体量hの段階(一単位より小さい部分であってよい)だけ増やされ、および段階77において、蛍光Fnは、段階73におけるのと同じやり方でモデル化される。段階78において、見積もられた効率値
Figure 0005014147

が1以上である限りは、段階76から78が繰り返される。見積もられた効率値が1未満の値を取るときは、見積もりされたパラメータ
Figure 0005014147

は、最終段階79において保存される。
この段階において、値
Figure 0005014147

が最終的に得られ、これだけが目的試料中の初期個体群の個体量Nを表す。目的試料中の初期個体群の個体量Nを段階80において決定するように、次いで、公知の個体群の個体量N stを有する少なくとも一の標準試料を用いることができる。
この目的のために、公知の標準試料中の初期個体群N0stにおける初期個体群の個体量の測定値F0stが得られる。その後、標準試料に関する測定値とその公知の初期個体群の個体量の間の比例関係を導出すること、およびその関係を、実際の初期個体群の個体量Nを得るための測定値F’に適用することにより、目的試料中の初期個体群の個体量Nの値を得る。
言い換えると、図9の段階80において、標準N0st中の初期個体群の個体量、並びに蛍光モデルを決定することにより補償されおよび見積もりされた補正された蛍光の比は、目的試料および標準試料の両方に適用されることを暗示する、型:
Figure 0005014147
の単純な比例関係を適用して、目的試料中の初期個体群の個体量の値Nを決定することができる。
斯くして、目的試料における目的個体群の初期個体量を決定するために、たった一つの標準で十分であるに違いないことが理解されると思われ、これは、本発明により提供される利点である。
そうは言っても、変形においては、および必要な場合は、公知の初期個体群の個体量N0stを有する多数の標準試料中の初期個体群の個体量
Figure 0005014147

に関するそれぞれの測定値を得るために、対策がなされるであろう。その後、標準試料の初期個体群の個体量N0stとそれらの初期個体群の個体量に関するそれぞれの測定値
Figure 0005014147

の間に、従属関係が確立される。その後、目的試料の初期個体群の個体量
Figure 0005014147

に関する測定値を見いだした後、目的の実際の初期個体群の個体量Nを、従属関係を用いて補間により決定する。この従属関係も典型的には図5に示す型の回帰であり得るが、しかし、切替のサイクル数値CEEPに関する値をプロットする代わりに、縦軸にプロットされた、標準および目的試料の初期蛍光値
Figure 0005014147

および
Figure 0005014147

(またはそれぞれの対数値)を有することが理解されるであろう。
一旦一以上の標準を利用すると、それぞれ公知の初期個体群の個体量N0stを有する一以上の標準試料に対する対策がなされ、目的試料に関するのと実質的に同じ条件下で、くり返される増幅処理の反応が適用される。その後、目的試料について、パラメータ化された変化量を実験に基づく測定値と比較することにより、これら初期個体群の個体量に関する測定値
Figure 0005014147

を決定する。
言い換えると、標準に対するおよび目的試料の両方に対する、測定されおよび決定された蛍光に関して、当然ながら、同じ計算が適用される。上で説明したとおり、第一のサイクルの前の蛍光の量
Figure 0005014147

は、目的試料に関する
Figure 0005014147

を決定するために用いられるのと同じ方法を用いて、標準に関して見積もりされる。
上記の第二の実施の変形に対応する第三の実施は、全体として、効率値Eに関するモデルを実験に基づく測定値に対して決定すること、および、引き続き、前記決定された効率値のモデルを現行個体群の個体量Nに関するモデル、または測定値Fに関するモデルに投入する点にある。この第三の実施は、以下のように要約できる。
段階b)で構築されたパラメータ化された変化量は、増幅産物量の増幅効率を表し、および段階c)において、パラメータ化された変化量を実験に基づく変化量と比較するため、実験に基づく測定値に基づいて、増幅産物量の増幅効率の実験に基づく変化量が決定される。その後、初期個体群の個体量Nを表すパラメータを得るために、段階d)において以下の段階が実行される:
d1)少なくとも切替のサイクル数値CEEPを表すパラメータを利用して、目的試料中の現行個体群の個体量Nを表す第二のパラメータ化された変化量を、および初期個体群の個体量Nを表すパラメータを決定すること;
d2)段階c)で決定された切替のサイクル数値CEEPに関するパラメータ化された値を、前記第二の変化量に適用すること;および
d3)前記第二の変化量を実験に基づく測定値と直接比較することにより、少なくとも初期個体群の個体量Nを表すパラメータを決定すること。
有利に、以下が実行される:
・段階d2)において、切替のサイクル数値CEEPに関する概略値を、上記図4Bを参照してそれを検出するために説明したのと同じやり方で、適用すること;および
・段階d3)において、その後、初期個体群の個体量Nを表すパラメータを決定することと共に、サイクル数値を正確化すること。
最後に、目下好ましい図7および8の第二の実施は、効率値に対する相関を実行するための試みを為しているのではなく、正確なおよび補償された蛍光の見積もりをモデル化しおよび正確化するために、単に効率値変化量に関する数学的モデルを利用しているという事実により、この第三の実施とは異なることを理解すべきである。
当然ながら、本発明は、例として上で説明した態様に限定はされず、他の変形にまで及ぶ。
斯くして、本発明は、相対的な定量化、特にPCRによる、にも適用できることが理解されるであろう。この適用において、目的個体群を増幅処理することと共に、参照個体群も同じ媒体中で同時に、または別個に増幅処理される。測定値は、以下のように選び取られる:
・目的個体群の個体量を表す実験に基づく測定値;および
・参照個体群個体量を表す実験に基づく測定値。
この方法は、段階a)、b)、およびc)を参照個体群に適用することにより継続することができ、他方、段階d)は、単に、目的個体群および参照個体群のそれぞれの初期個体量の間の比を決定することにある。
相対的定量化は、生命体の発展の間における目的遺伝子の発現を分析するために用いることができる。異なる時間に生命体から採取した試料の間の、特に量的および質的変化量を矯正するために、目的標的遺伝子を分析することに加えて、発展の間に安定なままである、ある水準の発現を有していることが公知の参照遺伝子も分析される。
最終段階は、次に、採取されている種々の試料の間の比
Figure 0005014147
を比較することにある。
所望の結果を達成するために、2つの方策が可能である。
先行技術の方策は閾サイクルCtを検出することに基づき、それは、通常以下のように行われる。異なる瞬間t0、t1、t2、・・・tnにおいて採取された各試料に関して、少なくとも一の標準(即ち、N0標的およびN0参照が公知の標準)を利用して、比
Figure 0005014147
を決定する。これは、後に比を計算することが続く、2つの連続的な絶対的定量化を行うということに等しい。
本発明の状況の中で特に有利な別の方策は、異なる瞬間t0、t1、t2、・・・tnにおいて採取された各試料に関して、比:
Figure 0005014147
を、以下の式:
Figure 0005014147
を用いることにより、直接決定することにある。
本発明の技術と組合せて、結局パラメータFだけを利用するこの第二の実施において、標準試料は必要とされず、これは特に有利である。
ここで、本発明の方法を実施するための設備を示す図10を参照する。それは、この場合、目的試料ECHを含有する窪み、および、例えば、Stと参照される標準試料を含有する窪みを含む、支持体SUPPを含む。支持体SUPPは、例えば、標準および目的試料にPCR反応を適用するための加熱手段(図示せず)が取り付けられた、囲いENCの中に囲われている。
説明した例において、標準Stおよび目的試料ECHの両者により、各サイクルにおいて放出される蛍光の量を測定するための対策がなされることが好ましい。この目的のため、窪みの中に選択された試薬を挿入し、並びに、適用される各PCRサイクルにおいて、目的試料および標準試料由来のそれぞれの蛍光の量を測定するために、試料をランプ(例えば、ハロゲン−タングステンランプ)により照射する。更に、蛍光検出装置は、例えば、蛍光由来の光を収集するための対物レンズ11、並びに、目的試料からのおよび標準からの、各PCRサイクルにおける放出された蛍光を測定するため、フォトン計数手段10、例えば電荷結合素子(CCD)カメラおよび/または光電子増倍管を含む。斯くして、各窪みにより放出された蛍光は、レンズ11により有利に集められ、次いで、好ましくは、コンピュータの中央ユニット20に設置された、例えばPersonal Computer Memory Card International Association (PCMCIA)型の収集カード21に接続されたCCDカメラ10により検出される。
コンピュータを、次いで、上述の測定手段10に接続し、それから各PCRサイクルに関して検出された蛍光の測定量を表す信号を受け取り、および、第一のサイクルに先立つ目的個体群に関する初期個体量を決定するために、本発明の方法を実施することにより、これらの信号を処理する。
典型的には、プロセッサユニットは以下を含む:
・測定手段10に接続された収集カード21;
・上述の信号の一時的貯蔵及び処理用のワーキングメモリ25(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)型の);
・本発明の意味におけるコンピュータプログラム製品を貯蔵するための、および、処理されて、例えばその後の診断に、使用する用意ができているデータを貯蔵するための永久メモリ24;
・適切な場合には、当初コンピュータプログラム製品を携行してよい、例えばCD−ROMのような記憶媒体の読取機22;
・場合により、近くのまたは遠方の場所と通信するための、例えば、患者から遠く離れて診断を可能にするために、処理データを通信するための通信用インターフェイス26(連結部28);
・典型的にはディスプレースクリーン30に接続されたグラフィクインターフェイス27;および
・機材のこれら種々の品目間の相互作用を管理するためのプロセッサ23。
コンピュータは、中央ユニット20に接続されたキーボード41および/またはマウス42等の入力部材を有してもよい。
そうは言っても、本発明の意味において、設備は:
・少なくとも目的試料用の、試料支持体SUPP;
・少なくとも目的試料中の目的個体群に前記くり返される増幅処理の反応を適用するための第一の装置ENC;
・目的個体群の現行の個体量を表す測定値を得るための第二の装置10;および
・第二の装置10から測定信号を受け取るために、および本発明の方法の、全部のまたはいずれかの段階を実施するために適するコンピュータ手段20、
を全体として含むことを理解すべきである。
この目的のため、コンピュータ手段を制御するためにコンピュータプログラム製品を用いることができる。プログラムは、プロセッサユニット20のメモリ中に、またはプロセッサユニットの読取機と協働するのに適する取り外しできるメモリ媒体(CD−ROM等)上に貯蔵されてよい。本発明の意味におけるコンピュータプログラムは、ひいては、本発明の方法の、全てのまたはいずれかの段階を実施するための指示を含有する。例えば、プログラムのアルゴリズムは、図9の線図と同等のフローチャートで表されてよい。
発明の他の利点及び特徴は、以下の、図を伴う実施例による実施の詳細な記載から見てとれる。
図1は先行技術に関連し、および、上述したように、蛍光の測定量における変化量を、PCRサイクル数の関数として示す。 先行技術に関連し、および、上述したように、PCRサイクル数の関数としての、放出される蛍光の増加している量を表わす例である。 先行技術で公知であり、また上述した方法を用いた、目的試料中の、目的個体群の初期の量を決定するための補間方法を示す。 上述の実験に基づく測定値における変化量を、目的試料に適用された増幅処理のサイクル数の関数として示す線図である。 実験に基づく測定値から得られた、増幅処理の反応の増幅産物量の増幅効率における変化量を、目的試料に適用された増幅処理のサイクル数の関数として示す線図である。 第一の実施で用いられる、一定の局面と一定でない局面の間の切替で起こる増幅産物量の増幅効率切替のサイクル数値と、標準試料および目的試料に関する初期個体群の対数の間の、回帰関係をプロットする。 その測定値に特有の背景雑音を考慮して決定され、およびPCR反応サイクルの数nの関数としてプロットされた後の、蛍光の測定量における典型的な変化量を示す。 図6Aに示したPCRの効率値における変化量を、サイクルの数nの関数として示す。 図6Aに示した放出される蛍光における実験に基づく変化量と、第二の実施において効率値のモデルを包含することにより得られる放出される蛍光モデルを適用して得られる結果を比較する。 図6Bの効率値における変化量と、図7の放出される蛍光モデルから導出される効率値のモデルの適用の比較である。 本発明の提案された実施における方法中の主な段階を概説する流れ図である。 目的試料の初期個体群を定量化するための設備の図解である。

Claims (21)

  1. 繰り返される増幅サイクルの連続処理を含み、個体群の増幅処理の反応に供される目的試料中の、核酸の初期個体群を定量化する方法であって、
    該方法が、繰り返される増幅サイクルの間に、目的試料の個体群の現在のサイズを表わす実験に基づく測定を装置によって実行することを含み、
    a)
    増幅サイクル数の関数の曲線によって示される増幅産物量の変化量に対応し、前記曲線が、繰り返される増幅サイクルの連続処理の第1の部分に対応する第1の一定部分と、繰り返される増幅サイクルの連続処理の第2の部分に対応する第2の一定ではない部分と、曲線の第1及び第2の部分を結合させ、増幅サイクルの対応する数と等しい切替え指数CEEPを有する切替え部分と、を有する増幅処理の反応の増幅産物量のモデルをコンピュータ手段により以下の式から与えること、
    Figure 0005014147
    ここで、
    Enは、サイクル数nの増幅処理の反応の増幅産物量、
    nは、PCRサイクルの数、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    Nは、目的個体群の個体数、
    βは、減少パラメータ、
    b)
    切替え指数CEEPと目的試料の初期個体数を表わすパラメータ番号との間の関係をコンピュータ手段により以下の式から決定すること、
    n+1=N×(1+E EEP ×関数(CEEP、n+1)
    ここで、
    n+1は、くり返される増幅処理における、サイクル数nの増幅処理に続くサイクル数n+1の現在の増幅指数の増幅処理後の目的試料の個体群の個体数を表わすパラメータ、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    用語の関数(CEEP、n+1)は、少なくとも切替え指数CEEPと、現在の増幅指数n+1と、現在の増幅指数n+1に従属する増幅産物量のモデルの第2の一定ではない部分、で特徴づけられた特定の関数、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    c)
    繰り返される増幅サイクルの間に、前記装置により実行される実験に基づく測定から、増幅産物量の実験に基づく変化量と、切替え指数値と、をコンピュータ手段により決定すること、
    及び、
    d)
    切替え指数と初期個体数を表わす前記パラメータとの間の関係による切替え指数値から、目的試料の初期個体数をコンピュータ手段により決定すること
    の各段階を更に含む。
  2. 段階b)において、
    現在の個体数の変化量を、繰り返される増幅サイクル数、切替え指数、及び初期個体数の関数で決定するために、増幅産物量のモデルを使用すること、
    及び、
    段階c)及びd)において、
    切替え指数、及び初期個体数の値を決定すること
    を含む請求項1に記載の方法。
  3. 段階a)、b)及びc)において、
    複数の各々公知の初期個体数を有する標準試料を用意すること、
    繰り返される増幅サイクルの前記連続処理を、目的試料に関してと同じ条件の下で、各標準試料に適用すること、
    及び、
    それらの各切替え指数を決定すること、
    及び、
    段階d)において:
    標準試料の初期個体数と、それらの各切替え指数との間の従属関係を決めること、
    及び、
    目的試料のための切替え指数を決定した後、目的個体群の初期サイズを前記従属関係に基づく補間によって決定すること
    を含む請求項2に記載の方法。
  4. 段階b)において、
    増幅産物量のパラメータで表された変化量を、切替え指数、繰り返される増幅サイクルの数、及び初期個体数の関数で決定するために、増幅産物量のモデルを使用すること、
    及び、
    段階c)において、
    増幅産物量の実験に基づく変化量を、パラメータで表された増幅産物量の変化量と比較すること
    を含む請求項1に記載の方法。
  5. 段階d)において:
    d1)
    目的試料と、切替え指数と、目的試料の初期個体数と、の関数における現在の個体数のパラメータで表された変化量を決定すること;
    d2)
    段階c)において決定されるように切替え指数値を、現在の個体数のパラメータで表された変化量へ適用すること、
    及び、
    d3)
    実験に基づく測定による現在の個体数の、パラメータで表された変化量を、直接比較することにより、初期個体数の値を調整すること。
    を含む請求項4に記載の方法。
  6. 段階d2)において、
    切替え指数の粗値を、現在の個体数の前記パラメータで表された変化量に適用すること、
    段階d3)において、
    初期個体数の値を調整するときに、切替え指数の値をリファインすること、
    を含む請求項5に記載の方法。
  7. 現在の個体数の前記パラメータで表された変化量が、
    前記実験に基づく測定を表わし、
    初期個体数を表わす測定された値に対応するパラメータを含み、
    初期個体数の測定された値が、
    実験に基づく測定による前記パラメータで表された変化量を比較することによって決定される
    請求項6に記載の方法。
  8. 実験に基づく測定を処理する前の段階を適用することを含み、
    その段階は:
    バックグラウンド・ノイズを測定から減算すること、
    及び、
    初期個体数に対応する補償値を導入すること、
    を含む請求項1に記載の方法。
  9. 公知の初期個体数を有する標準試料の初期個体数の測定値を得ることと、
    測定値と公知の初期個体数との間に比例関係を導き出すこと、
    及び、
    初期個体数とその測定との間の同じ比例関係を目的試料に適用することにより、目的試料の初期個体数の値を決定すること、
    を含む請求項8に記載の方法。
  10. 各々公知の初期個体数を有する少なくとも一つの標準試料を用意すること、
    繰り返される増幅サイクルの連続処理を、目的試料についてと同じ条件で、前記標準試料に適用すること、
    その現在の個体数のパラメータで表された変化量を実験値と比較することにより、その初期個体数の測定された値を決定すること、
    を含む請求項9に記載の方法。
  11. 公知の初期個体数を有する標準試料の初期個体数の各々の測定値を得ること、
    及び、
    標準試料の初期個体数と、それらの各々の初期個体数の対応する測定値との間の従属関係を定めること
    及び、
    目的試料の初期個体数の測定された値を決定した後に、前記従属関係上の補間により目的個体群の初期サイズを決定すること。
    を含む請求項8に記載の方法。
  12. 繰り返される増幅サイクル数の関数として、産出量の実験に基づく変化量の形で、実験に基づく測定を表すことを含み、
    産出量の前記実験に基づく変化量は、
    低数で繰り返される増幅サイクルのノイズが主体である第1の部分、
    及び、
    後に続くより高数で繰り返される増幅サイクルのより少ないノイズを有する第2の部分、
    を有している請求項1に記載の方法。
  13. 産出量の前記第2部分は産出量の減少部の一つであり、
    その方法は:
    産出量の第1部分の粗値を算定すること、
    及び、
    少なくとも、切替え指数を捜すときに、算定された産出量が閾値以下であるように、前記より雑音が少ない第2部分の測定の少なくともいくつかを無視すること、
    を含む請求項12に記載の方法。
  14. 産出量の前記第2部分は、産出量が減少するステージであり、
    前記方法は、
    前記第2の部分から始まり繰り返される増幅サイクル数を減少させる方向に動作することにより、前記切替え部分を識別すること、
    及び、
    産出量が所定の値を上回る切替え指数の粗値を検出すること、
    を含む請求項12に記載の方法。
  15. 前記切替え指数の検出された粗値は、
    粗値から始まり、繰り返される増幅サイクル数を増加させる方向に動作すること、産出量が前記所定の値にほぼ等しい切替え指数を検出することにより、リファインされる、
    請求項14に記載の方法、
  16. 減少パラメータを含んで縮小する指数関数による産出量の前記第2部分のモデリングをすること、
    段階c)において、
    切替え指数を実験に基づく測定と比べることにより、前記減少パラメータを決定すること、
    を含む請求項1に記載の方法、
  17. 増幅反応は、リアルタイムにおいて実行されるポリメラーゼ連鎖反応である、
    請求項1に記載の方法。
  18. 前記実験に基づく測定は、放出された蛍光の測定された量である、
    請求項1に記載の方法、
  19. 基準の核酸の初期個体群と関連して、目的の核酸の初期個体群を定量化する方法であって、
    個体群の増幅処理の反応に供される目的の核酸の前記初期個体群及び基準の核酸の前記初期個体群が、繰り返される増幅サイクルの連続処理を含み、
    方法は、
    目的個体群の現在のサイズを表わす実験に基づく測定と、繰り返される増幅サイクルの間の基準個体群の現在のサイズを表わす実験に基づく測定、及び、前記目的の個体群のための以下の各段階を更に含んで、装置によって実行することを含み:
    a)
    増幅サイクル数の関数の曲線によって示される増幅産物量の変化量に対応し、前記曲線が、繰り返される増幅サイクルの連続処理の第1の部分に対応する第1の一定部分と、繰り返される増幅サイクルの連続処理の第2の部分に対応する第2の一定ではない部分と、曲線の第1及び第2の部分を結合させ、増幅サイクルの対応する数と等しい切替え指数CEEPを有する切替え部分と、を有する増幅処理の反応の増幅産物量のモデルをコンピュータ手段により以下の式から与えること、
    Figure 0005014147
    ここで、
    は、サイクル数nの増幅処理の反応の増幅産物量、
    nは、PCRサイクルの数、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    Nは、目的個体群の個体数、
    βは、減少パラメータ、
    b)
    切替え指数CEEPと目的試料の初期個体数を表わすパラメータ番号との間の関係をコンピュータ手段により以下の式から決定すること、
    n+1=N×(1+E EEP×関数(CEEP、n+1)
    ここで、
    n+1は、くり返される増幅処理における、サイクル数nの増幅処理に続くサイクル数n+1の現在の増幅指数の増幅処理後の目的試料の個体群の個体数を表わすパラメータ、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    用語の関数(CEEP、n+1)は、少なくとも切替え指数CEEPと、現在の増幅指数n+1と、現在の増幅指数n+1に従属する増幅産物量のモデルの第2の一定ではない部分、で特徴づけられた特定の関数、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    c)
    繰り返される増幅サイクルの間に、前記装置により実行される実験に基づく測定から、増幅産物量の実験に基づく変化量と、切替え指数値と、をコンピュータ手段により決定すること、
    及び、
    d)
    切替え指数と初期個体数を表わす前記パラメータとの間の関係による切替え指数値から、目的試料の初期個体数をコンピュータ手段により決定すること
    の各段階を更に含み、
    及び、
    前記基準個体群のために:
    1)
    増幅サイクル数の関数の曲線によって示される増幅産物量の変化量に対応し、前記曲線が、繰り返される増幅サイクルの連続処理の第1の部分に対応する第1の一定部分と、繰り返される増幅サイクルの連続処理の第2の部分に対応する第2の一定ではない部分と、曲線の第1及び第2の部分を結合させ、増幅サイクルの対応する数と等しい切替え指数CEEPを有する切替え部分と、を有する増幅処理の反応の増幅産物量のモデルをコンピュータ手段により上記の式から用意し、
    2)
    切替え指数CEEPと基準個体群の初期個体数を表わすパラメータ番号との間の関係をコンピュータ手段により以下の式から決定し、
    n+1=N×(1+E EEP×関数(CEEP、n+1)
    ここで、
    n+1は、くり返される増幅処理における、サイクル数nの増幅処理に続くサイクル数n+1の現在の増幅指数の増幅処理後の基準個体群の個体数を表わすパラメータ、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    用語の関数(CEEP、n+1)は、少なくとも切替え指数CEEPと、現在の増幅指数n+1と、現在の増幅指数n+1に従属する増幅産物量のモデルの第2の一定ではない部分、で特徴づけられた特定の関数、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    3)
    繰り返される増幅サイクルの間に、前記装置により実行される実験に基づく測定から、増幅産物量の実験に基づく変化量と、切替え指数値と、をコンピュータ手段により決定し、
    4)
    切替え指数と初期個体数を表わす前記パラメータとの間の関係による切替え指数値から、基準個体群の初期個体数をコンピュータ手段により決定し、
    5)
    段階d)で決定される目的個体群の初期個体数と、段階4)で決定された基準個体群の初期個体数との間の比率を決定する。
  20. 少なくとも目的試料を保持する試料支持体
    繰り返される増幅サイクルの連続処理を目的試料の目的個体群に適用するための第1の装置、
    目的個体群の現在のサイズを表わす実験に基づく測定を実行するための第2の装置、
    及び、
    第2の装置からの測定信号を受信して以下の各段階を実行するために適しているコンピュータ手段、
    増幅サイクルの関数での増幅サイクルの増幅産物量のモデルを基礎として、
    前記モデルが、増幅サイクルの連続処理の第1の部分のための第1の一定の部分と、
    増幅サイクルの連続処理の第2の部分のための第2の一定ではない部分と、
    一定と一定ではない部分の間のその中で増幅産物量が切り替わる切替え部分によって第1及び第2の部分とが結合している部分、
    を含み、
    前記結合部分が増幅サイクルの対応している数字と等しい切替え指数を有し、
    以下の公式から、切替え指数CEEPと目的試料の初期個体数を表わすパラメータ番号との間の関係を決定するために前記増幅産物量モデルを使用し、
    n+1=N×(1+E EEP×関数(CEEP、n+1)
    ここで、
    n+1は、くり返される増幅処理における、サイクル数nの増幅処理に続くサイクル数n+1の現在の増幅指数の増幅処理後の基準個体群の個体群の個体数を表わすパラメータ、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    用語の関数(CEEP、n+1)は、少なくとも切替え指数CEEPと、現在の増幅指数n+1と、現在の増幅指数n+1に従属する増幅産物量のモデルの第2の一定ではない部分、で特徴づけられた特定の関数、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    実験に基づく測定から、増幅産物量の変化量と、切替え指数値を決定すること、
    前記関係によって、切替え指数値から、目的試料の初期個体数を決定すること、
    を含む装置。
  21. プロセサユニットのメモリ又は前記プロセサユニットの読取装置と協働するに適している着脱自在のメモリ媒体に保存されるコンピュータ・プログラムであって、
    コンピュータ手段によって実行される、繰り返される増幅サイクルの連続処理に供される目的試料の核酸の初期個体群を定量化し、その間に、少なくとも目的試料の個体群の現在のサイズを表わす実験に基づく測定を実施する方法を実行するための命令、
    を含み、
    方法が、
    a)
    繰り返される増幅サイクル数の関数として、増幅サイクルの増幅産物量の変化量のモデルを用意し、
    前記モデルが、増幅サイクルの連続処理の第1の部分のための第1の一定の部分と、増幅サイクルの連続処理の第2の部分のための第2の一定ではない部分と、繰り返される増幅サイクルの対応している数と等しい切替え指数を有して一定と一定ではない部分の間で増幅産物量が切り替わる切替え部分によって第1及び第2の部分が結合している部分を有すること、
    b)
    切替え指数CEEPと、以下の式から目的試料の初期個体数を表わすパラメータ番号との間の関係を決定するために増幅産物量モデルを使用すること、
    n+1=N×(1+E EEP×関数(CEEP、n+1)
    ここで、
    n+1は、くり返される増幅処理における、サイクル数nの増幅処理に続くサイクル数n+1の現在の増幅指数の増幅処理後の基準個体群の個体群の個体数を表わすパラメータ、
    は、増幅産物量のモデルの第1の一定の部分における増幅産物量の値、
    用語の関数(CEEP、n+1)は、少なくとも切替え指数CEEPと、現在の増幅指数n+1と、現在の増幅指数n+1に従属する増幅産物量のモデルの第2の一定ではない部分、で特徴づけられた特定の関数、
    (CEEP−1)は、増幅産物量がまだ一定である間の増幅処理反応の最後の指数、
    c)
    実験に基づく測定から増幅産物量の変化量と切替え指数値を決定すること、
    d)
    前記関係によって、切替え指数値から目的試料の初期個体数を決定すること、
    の各段階を含む前記プログラム。
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