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含水ゲルシートの製造方法、その含水ゲルシートで製造されるシート状パック材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物セルロースによる含水ゲルシートを、空気とよく接触する培養により連続的に製造する方法及び得られた含水ゲルシートに関する。
さらに詳しくは、本発明は、吸水シートに含水ゲルを生成せしめてスライス法では得られない短時間で含水ゲルシートを製造する方法、及び得られた該ゲルシートの自由水を化粧液と置換して含浸化粧料の取扱い性と肌への密着性に優れたシート状化粧パック材とその製造方法に関する。
従来、含水ゲルによるシート状パック材に関する数多くの改良技術が提案されている。例えば、特開昭58−180408号公報に、ポリアクリル酸、及びその塩と水、架橋剤を成分とする含水ゲルによるシート状パック材があり、特開平6−321733号公報には、β−1,3−グルカンをアルカリ溶液に溶解してゲル皮膜を生成させ、水洗、乾燥して、乾燥シートに化粧液を含浸したシート状パック材がある。これらのゲルシートは引張強度が弱くて取扱い性が悪いこと、化粧料成分がゲル体に包接のように包み込まれて滲出し難い問題があった。
一方、アセトバクター属の菌により微生物セルロースが産生されることは、1886年にブラウン氏の報告があり、微生物セルロースによるゲル体はナタデココとして古くから知られていて特開平07−059523号公報、特開平07−079797号公報にも可食性ゲル体が記載されているがシート状パック材の新規の素材としても注目される。
微生物セルロースの原料として使用するナタデココのゲル構造は、ナノセルロース繊維の網目構造を有するもので、親水性高分子に基づくゲル体と疑似物性を示す。微生物セルロースによるゲル体は、一般に乾燥によるナノセルロースが収束して太くなり、網目構造の変化によりゲル復元性が悪くなるのが普通である。
そこで、ゲル復元性を高める方法として、従来、ゲルを粉砕して水溶性安定剤として、グルコース、フラクトース、シュークロース、デンプン、食塩、重曹、乳酸、クエン酸、リン酸、酒石酸、グルタミン酸又はアスパラギン酸より選ばれたものを用いることが提案された。
しかし、乾燥シートに有効なゲル復元剤については未だ知られておらず、特開2002−142796号公報では、生体高分子による配向を有する基板上で培養して微生物セルロースを産生し、基板の分子の配向に沿った配向性の高い微生物セルロース膜を産生する方法が示されているが、この方法は、基板の配向をレプリカ式に移し採るセルロース膜の製造であって、本発明の目的とするような培養液に吸水性シートを連続的に浸漬して好気性の培養を行って、含水ゲルを連続的に生成する方法ではない。
特開昭58−180408号 特開平06−321733号 特開平07−059523号 特開平07−079797号 特開平07−268128号 特開2002−142796号
従来、ナタデココのような微生物セルロースから、公知の静置培養によって含水ゲルを製造する代表的は方法としては、静置培養によって得られた微生物セルロースの含水ゲル体を形成した後、これをスライスするという、いわゆるスライス法しかなかった。
このスライス法によれば、18〜20mmの厚さの含水ゲル体を得るのに12〜13日を要する上に、ゲル体をスライスする手数がかかり、しかも薄い均一厚さのシートを得ることは不可能であり、特に厚さ3mm以下のシートを得ることは如何に鋭敏な刃のスライス形成装置を使用しても無理であった。一方、ゲルシートの厚さは、好ましくは2mm以下、さらに好ましくは1mm以下のものが求められており、仮に厚さ3mmのゲルシートを圧縮して厚さ1mm以下にしても、化粧液を注液することにより、元の3mmに戻す工程が必要であった。
また、従来の静置培養法によって得られた含水ゲルシートは、時間経過と共に一般細菌が増殖するので、衛生面の安全を保つことが難しいという問題があった。
そこで、本発明は、公知の静置培養法を採用してもスライスする必要が無く、薄い均一厚さのシートを得るが可能となり、圧縮することもなく、3mm以下の含水シートを容易に製造する方法を提供する。
本発明は、以下の構成を有することで上記課題を解決したものであり、以下の通りのものである。請求項1に係る発明の含水ゲルシートの製造方法は、微生物により微生物セルロースを産生する培養液に、吸水性シートを浸漬する培養によって含水ゲルシートを製造する方法であって、前記微生物セルロースを産生する培養液が、酢酸でpH3〜5に調整したココナッツ水にスクロースを溶解した培地に好気性のアセトバクター・キシリナムを植菌して得られる培養液であり、前記吸水性シートが吸水性を有する多孔質の、合成樹脂シート、不織布、織物、編物又は紙より選ばれたもので、上記吸水性シートを上記培養液に浸漬と引上げの繰り返しにより、微生物を培養することを特徴とする。
請求項2に係る発明の含水ゲルシートの製造方法は、前記微生物の培養が、ループ状にした吸水性シートを培養液に浸漬するエンドレス回転による培養であることを特徴とする。
請求項3に係る発明の含水ゲルシートの製造方法は、前記微生物の培養が、吸水性シートを2枚重ねで培養液に浸漬し、該2枚重ねのシートの両面に含水ゲルを生成せしめた後、2枚を分離して吸水性シートのそれぞれの片面に含水ゲルを生成する培養であることを特徴とする。
本発明において、微生物セルロースを産生する培養液に植菌する菌株には、Acetobacter属、Rhizobium属、Agrobactcrium属、Sarcina属、Achromobacter属、Alcaligenes属等が知られているが、本発明では、特にAcetobacter属のAcetobacter xylinumを用いる。
用いるAcetobacter xylinumとしては、ATCC10821、ATCC31174、ATCC23768、ATCC23769、ATCC14851、ATCC11142、ATCC11172、IFO03288、IFO13772、等がある。
上記菌株を用いるには、微生物セルロースを産生する培養液、特に酢酸のような有機カルボン酸を用いてpH3〜5に調整したココナッツ水にスクロースを溶解した培地に対して、上記Acetobacter xylinuのような菌株を3〜8重量%を植菌するのが好ましい。菌株が、3重量%以下では、微生物セルロースの産生が不足するし、8重量%以上では、多過ぎて経済的に無駄となる。
本発明の培養液に用いるスクロースは、8〜20重量%を用いるのが適当であり、8重量%以下では菌に栄養不足となり、微生物セルロース産生が少なく、20重量%以上では、得られた含水ゲルシートが硬くなり、肌への密着性が低下する。
本発明における培養液を用いる培養及び浸漬は、28〜30℃の培養液の温度で、好気性を満たすように空気とよく接触するような条件で、吸水性シートを培養液に浸漬して引上げることを繰り返し行う。具体的には、丸網式抄紙法の丸網部分を半分以上液面上に設けた連続装置により、吸水性シートに浸漬と引上げを連続的に繰り返す方法、又は水車様の枠周に吸水性シートをループ状にしてエンドレスに固定し回転により浸漬と引き上げを繰り返し行う方法を行う。
本発明では、微生物によるセルロースゲルの産生は、培養液にナタデココ由来の成分を含むものを使用するのが適当であるが、微生物セルロースゲル体を製造するには、具体的には、酢酸等のカルボン酸によりpH3〜5に調整したココナッツ水に、スクロースを8〜20重量%を溶解して培地として、セルロース産菌としてAcetobacter xylinum、特にATCC10821を3〜8重量%植菌し、28〜30℃で10〜12日の静置培養により微生物セルロースゲルを生成する。
上記静置培養によって得られた微生物セルロースゲルは、洗浄・殺菌・除菌処理を施すが、洗浄処理は、酢酸が検出されなくなるまで充分に水洗をする。殺菌処理は、95〜100℃で20〜30分の熱湯処理でよい。除菌処理は、水酸化ナトリウム0.1%水溶液80℃30分の処理でアセトバクター菌を溶出して除去することができる。
本発明では、含水ゲル体の透明度をよくするには、エタノールを培地に添加して、ナノファイバーの分散性を高めることが効果的である。
また、過剰の水分は、遠心脱水により除去するとよい。吸着水の50%未満を脱水するには、ゲル体のままでもよいが、細かく切断して、ホモミキサーにより離解して乾燥する方法が好ましい。乾燥は、温風乾燥機又は凍結乾燥機により自由水を全量脱水して、吸着水の脱水を50%未満とするが、脱水の品質管理は重量測定により行う。
さらに、本発明で製造されたゲルシートは、−40℃〜10℃の温度で冷凍又は冷蔵保存により一般細菌の増殖を押さえ、含有水分の酸化還元電位の上昇を押さえることにより衛生面の安全を保つことができる。
本発明において、微生物が産生するセルロースは、7〜10nmの太さのナノファイバーの三次元空隙構造が水を吸着して含水ゲルを構成する。含水ゲルに含まれる水は、自由水と吸着水に分けられ、自由水と吸着水の割合は、概ね、重量比で85:15である。
自由水及び吸着水を含む含水ゲルのミクロ構造は、図1に示すように、吸着水はナノファイバーの三次元空隙構造内に封じ込められた水分子であり、自由水はナノファイバーの三次元空隙構造の外にフリーに存在する水分子と考えられるが、三次元空隙構造内に封じ込められた水分子からなる吸着水の脱水は50%以上になると、不可逆的に影響してゲルの復元が難しくなる。
上記脱水の工程は、先ず、遠心分離を利用して一時脱水を行い、第一段階として加熱乾燥して、ナノファイバーの三次元空隙構造の外にフリーに存在する水分を除去し、第二段階として三次元空隙構造内に封じ込められた吸着水の脱水を行うが、ナノファイバーの三次元空隙構造の外に存在する自由水の脱水は、ゲル物性に可逆的であるから問題はないが、三次元空隙構造内に封じ込められた水分子からなる吸着水の脱水は50%以上になると、不可逆的に影響してゲルの復元が難しくなる。
このときの加熱乾燥時間と、重量減の関係は図2に示すところであるが、この図によれば、乾燥温度が70℃であれば、約10分程度で、自由水の殆どが乾燥除去できるが、ナノファイバーの三次元空隙構造内に封じ込められた水分子の除去はきわめて緩慢であることがわかる。
吸着水を脱水した乾燥状態から、吸水して復元性をよくするには、糖アルコールとしてオリゴサッカライド、ソルビトール、キシリトール等から選ばれたものを含有することが有効である。
これは、自由水、次いでの吸着水の脱水によって、微生物セルロースによるナノファイバーが接合して太くなり、三次元空隙構造が潰れるためで、吸水性が著しく低下する。吸着水が50%以上残留する状態であれば、復元性と担持性は保持される。
担持効果を得るためには、吸着水の脱水を50%未満として、吸着水を担持液と入れ替えることが重要である。自由水を入れ替えたのでは担持効果が得られないし、吸着水を50%以上脱水した場合には吸水性が著しく低下して上述のように担持効果が得られない。
飽和に含水したゲル体自体の重量を100重量%とすると、水分が99重量%、微生物セルロースが約1重量%であり、上記水分の内訳は、上述するように重量比で、自由水が85、吸着水15である。飽和含水ゲル重量を基準として把握するのがよい。吸着水の50%未満を脱水した状態にするには、飽和含水状態の重量を基準として7.5〜15重量%に乾燥すればよい。過剰の水を遠心脱水により除いて基準値を設定する。基準値に対して吸着水の残留量を乾燥の温度と時間により重量で調節する。
スクロースに酵素を作用した場合、スクロースホスホリラーゼではα−1,4−グルカン(澱粉)が産生する。アセトバクター・キシリナムではβ−1,4−グルカン(セルロース)であることを確認するために、後述する実施例では、微生物産生ゲルを凍結乾燥を行い、粉末にして、NMRによるスペクトル分析をしたところ、本発明で得られた産生成分はβ−1,4−グルカン(セルロース)であることが確認された。
吸水性シートには、吸水性を有する多孔質の合成樹脂シートを用いることができる、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン等による柔軟な多孔質に加えて濡れ易くするために界面活性剤やグラフト処理により親水化したものも好ましい。吸水性を有する不織布、織物、編物、紙も使用することができる。吸水性は、浸漬と引上げの繰り返しにより空気に触れる培養をする培養液の均一な含浸に必要なことである。吸水性シートの内部及び表面に含水ゲルが生成するが、表面には両面でも片面でもよい。片面に培養液を塗布して培養してもよいが、2枚のシートを重ねて、浸漬と引上げを繰り返して含水ゲルを両面に生成させて2枚に分離する方法が合理的である。
吸水性シートに、肌色やピンク色、その他美容に好ましい色や柄又は化粧に必要な情報を印刷することにより従来になかった情報を有するパック材とすることができる。
酢酸が検出されなくなるまで洗浄し、100℃30分の殺菌処理を行う。過剰の水分を除くには遠心脱水又はマングルを用いればよい。遠心脱水により過剰な水分を除いた含水シートは、図1に示すようにに85%の自由水と15%の吸着水の水分より成る。含水ゲルに化粧液を注液するには、注液相当分の自由水を除いて化粧液と入れ替える。自由水の20%以上、好ましくは40%以上を除いて除去部分を作って、除去部分に化粧液を注入する。自由水により化粧液が希釈されることになるので、化粧液の配合と注液量に応じて自由水を除く量を定めればよく、40重量%脱水した注液化粧料の濃度に対して、20%脱水した場合は、化粧料の濃度は2倍にする必要があるが、20重量%未満の脱水にはそれ以上の高濃度になるため、増粘剤など配合が適合しなくなり20重量%以上を可とする。
含水ゲルシートを用いてシート状パック材とする場合には、化粧液を注液しても受け入れる容積がないので脱水して受入れ部を作成するが、該受入れ部作成の管理基準値には遠心脱水による重量を基準として用いる。
乾燥シートを用いてシート状パック材とする場合には、化粧液を含浸してゲルシートに復元させることになるが、乾燥によりゲル復元性が低下するので、HLB10以上の親水性の非イオン界面活性剤又は/及び糖アルコール含有させて乾燥する。乾燥は温風乾燥でも凍結乾燥であってもよい。HLB10未満の非イオン界面活性剤の含有により微生物セルロースを包み込んで、ナノファイバーの収束を防ぐことができる。糖アルコールを単独又は非イオン界面活性剤と併用しても有効である。糖アルコールとしては、オリゴサッカライド、ソルビトール等を用いることができる。
従来、公知の静置培養法では、上述するように、18〜20mmの厚さの含水ゲル体を得るのに12〜13日を要する上に、スライスしてシート状とするにしても、3mm以下の均一な薄い厚さのシート状は得ることができなかった。また、従来の静置培養法で得られた含水ゲル体は、時間経過と共に一般細菌が増殖するので、安全を保つことが難しかった。
本発明によれば、短時間に吸水性シートの両面又は片面に含水ゲルを生成させることが可能で、しかも得られた吸水性シートは、厚さは3mm以下、好ましくは2mm以下、さらに好ましくは1mm以下のゲルシートを1日以内に生産することができる。
また、本発明で製造されたゲルシートは、−40℃〜10℃に冷凍又は冷蔵又保存により一般細菌の増殖を押さえ、容易に衛生面の安全を確保することができる。
さらに、本発明の微生物セルロースによる含水ゲルシートの製造法では、従来法に比して取扱い性が抜群によくなる。また、得られたゲルシートは、破れたり変形することがなく、従来得られなかった3mm以下の厚さにすることにより、密着性をさらに高めて、且つ質量の低減とスライス工程の削除により安価になる。
さらに、親水性高分子ではなくナノセルロース繊維による擬似ゲル構造を用いることで、ゲル体を用いても成分の拘束性が向上し、化粧用シートとして、ゲル体を使用して化粧液に含浸させたときに、化粧成分を包接のように拘束することを改善する。
ココナッツ水にショ糖10重量%を配合して酢酸でpH4に調整した水溶液に、アセトバクターキシリナム5重量%を植菌して、温度を29℃に保って培養液とした。
円周3mの水車型の枠に、メッシュ調のコットン不織布厚さ0.2mm、幅50cm、長さ3mの吸水性シートを固定した。水車の1/3を培養液に浸漬して、最初吸水性シート全体を培養液で湿潤して、毎分50cmの速度で回転した。8時間の培養で厚さ0.8mmの含水ゲルシートを生成した。該含水ゲルシートを流水により酢酸のなくなるまで洗浄し、100℃30分の殺菌処理を行った水冷して遠心脱水を行い、その重量は6g/100cmであった。その85%が自由水であるので、自由水50%を除くために、マングルで絞り2.5g/100cmを脱水して3℃に冷蔵した。次いで、フェイスマスクの形状に型抜きして、脱水部に相当する化粧液の2.5g/100cm量を注液してシート状パック材を得た。
注液した化粧液は、精製水:81部、1.3−BG:17.4部、キサンタンガム:0.35部、アクリル酸ナトリウム:0.1部、メチルパラペン:0.14部、PEG−60水添ヒマシ油:0.5部、ヒヤルロンサンナトリウム:0.004部、ソウハクエキス;0.0014部、メリッサエキス0.0006部、を配合した液を用いた。
得られたシート状のパック材は厚さ0.8mmである。従来のパック材より取扱い性が優れており、顔の凹凸に密着性が抜群であった。
比較例として、脱水を10重量%の0.5g/100cmとしたものは、化粧液の注液適量が僅かで、それ以上の注液は困難でありパック化粧料として有効なものは得られなかった。
肌色の薄葉紙厚さ0.02mmの大きさ50cm×50cmを2枚重ねて用い、実施例1に記載の如く培養液に浸漬して、6時間で厚さ0.6mmの含水ゲルシートを得て2枚に分離して片面に含水ゲルを0.3mm有するゲルシートを得た。洗浄、殺菌処理を行って、HLB12の非イオン界面活性剤としてポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーチル0.5重量%水溶液に浸漬・絞液として70℃で乾燥して乾燥シートとした。フェイスマスクの形状に型抜きして、シート重量と同量の実施例1に用いた化粧液を注液した。30分後には厚さ0.6mmの含水ゲルシートが復元して、密着性の優れたシート状パックが得られた。
比較例として非イオン界面活性剤を含浸しないものは、該化粧液を注液して常温で1週間後でも風合が硬く含水ゲルに復元することがなかった。
ナノファイバーに含まれる自由水及び吸着水の態様概念図 ゲル体を乾燥時間70℃で、乾燥時間と脱水重量の関係を示す。

Claims (3)

  1. 微生物により微生物セルロースを産生する培養液に、吸水性シートを浸漬する培養によって含水ゲルシートを製造する方法であって、
    前記微生物セルロースを産生する培養液が、酢酸でpH3〜5に調整したココナッツ水にスクロースを溶解した培地に好気性のアセトバクター・キシリナムを植菌して得られる培養液であり、前記吸水性シートが吸水性を有する多孔質の、合成樹脂シート、不織布、織物、編物又は紙より選ばれたもので、上記吸水性シートを上記培養液に浸漬と引上げの繰り返しにより、微生物を培養することを特徴とする含水ゲルシートの製造方法。
  2. 前記微生物の培養が、ループ状にした吸水性シートを培養液に浸漬するエンドレス回転による培養であることを特徴とする請求項1に記載の含水ゲルシートの製造方法。
  3. 前記微生物の培養が、吸水性シートを2枚重ねで培養液に浸漬し、該2枚重ねのシートの両面に含水ゲルを生成せしめた後、2枚を分離して吸水性シートのそれぞれの片面に含水ゲルを生成する培養であることを特徴とする請求項1又は2に記載の含水ゲルシートの製造方法。
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