JP5013122B2 - 排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法 - Google Patents

排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法 Download PDF

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Description

本発明は排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法に関し、特に排気浄化用触媒の上流に添加剤を噴射するインジェクタを有する排気浄化装置に適用して有用なものである。
自動車等に搭載されるエンジン、特にディーゼルエンジンから排出される排気ガス中には、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等、環境に悪影響を与える虞のある汚染物質や、微粒子状物質(PM:Particulate Matter)等が多く含まれている。このため、一般的には、エンジンから排出される排気ガスが通過する排気通路に、例えば、上記汚染物質を分解(還元等)するための三元触媒や、PMを捕捉するためのパティキュレートフィルタ等を設け、排気ガスができるだけ無害化された状態で大気中に放出されるようにしている。
このようなパティキュレートフィルタは、使用に伴ってフィルタ内にPMが堆積して通過抵抗が増大するため、必要に応じて再生処理を行う必要がある。このような再生処理としては、パティキュレートフィルタに加熱装置を配設し、加熱によりPMを燃焼さて除去することが行われていたが、近年パティキュレートフィルタの上流に設けられた酸化触媒に燃料(軽油)などの炭化水素系液体を流入させて発熱反応を生じさせ、この熱によりパティキュレートフィルタの再生処理を行う方法も提案されている。
また、ディーゼルエンジンにおいては、窒素酸化物(NOx)が特に多く発生し易い。このため、ディーゼルエンジンには、排気ガス中のNOxを効率的に分解するために、例えば、NOxの吸着と還元とを繰り返し行ってNOxを分解(還元)する、いわゆるNOx吸蔵触媒が多く採用されている。
このようなNOx吸蔵触媒は、吸着したNOxを分解(還元)するため、NOx吸蔵触媒に外部から還元剤(添加剤)を適宜供給する必要がある。このため、一般的には、燃料(軽油)等を還元剤として排気通路内に噴射することでNOx吸蔵触媒に供給するようにしている。例えば、排気管に台座を介して設けられたインジェクタによって燃料を排気通路内に噴射し、燃料が混合された排気ガスをNOx吸蔵触媒に供給するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
またNOx吸蔵触媒にはNOxと共に硫黄酸化物(SOx)も吸着されるため、NOx吸蔵触媒に燃料(還元剤)を供給してNOx吸蔵触媒を高温にすることで、SOxを分解(還元)することも行われている。
特開2005−214100号公報
上述の如く燃料を排気通路内に噴射するインジェクタを有する排気浄化装置においては、前記台座の排気通路内に連通する空間である連通路内には排気ガスのガス流の進入が少ないため、蒸発燃料が連通路内に止まる。この結果、連通路内の燃料がバインダーとなり、連通路の壁面にすすが付着し、それがいわゆるデポジットとなって徐々に堆積する。この結果、連通路の実効通路断面積が狭くなり、A/F応答遅れを生起するとともに、排気ガスをリッチ化できなくなり、NOパージ,Sパージ,DPF(Diesel Particulate Filter:以下、DPFと称する)の再生ができなくなる虞がある。ちなみに、台座はその頂部に貫通孔である装着孔と、この装着孔に連続して排気通路の内部に連通する空間である連通路を有しており、インジェクタは前記装着孔を貫通してそのノズルの開口部が前記連通路内に臨むように台座に固着してある。
一方、上述の如く、台座の連通路の壁面にデポジットが堆積してしまった場合には、台座やインジェクタを排気通路から取り外して堆積したデポジットを除去するメンテナンス作業を行う必要がある。ところが、台座を取り外すには、この部分が取り付けられている装着部材や、台座の周囲に配されている冷却水の配管等を取り外す必要があり、メンテナンス作業にかなりの時間と労力とを必要とする。
本発明は、上述の点に鑑み、インジェクタから添加剤を噴射することに伴い堆積するデポジットを迅速且つ容易に除去することができる排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、エンジンの排気ポートに連通する排気通路に介装される排気浄化用触媒と、前記排気浄化用触媒の上流に添加剤を噴射するインジェクタと、装着孔を介して前記インジェクタが装着されるとともに前記排気通路の内部に連通する連通路を有して前記排気通路に固着してある台座とを具備する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法であって、前記連通路に臨む一方の開口と外部に臨む他方の開口とを連通する通路が形成されたアタッチメントを前記インジェクタに代えて前記装着孔に装着した後、前記エンジンを始動してその回転数を上げることにより前記排気通路を流れる排気ガスの量を増大させて前記連通路の壁面に堆積しているデポジットを前記壁面から前記排気ガスで剥離させるとともに前記アタッチメントの前記通路を介して前記排気ガスとともに外部に排出させ
前記アタッチメントは、前記装着孔に装着可能に形成された外筒アタッチメント及びこの外筒アタッチメントにその軸回りに回動可能に支持されている同心の内筒アタッチメントを具備する一方、前記連通路に臨む一方の開口と外部に臨む他方の開口とを連通する通路が前記内筒アタッチメントに形成され、さらに前記一方の開口は前記内筒アタッチメントの軸方向に交差する方向に開口していることを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法にある。
本態様によれば、排気浄化用触媒が介装されている排気通路の主流側の流路抵抗よりも台座の連通路からアタッチメントの通路を介して外部に抜ける流路抵抗の方が小さいため、排気ガスはアタッチメントを介して外部に流れる高速流を形成する。この際、排気ガスが連通路の壁面に衝突して壁面に堆積しているデポジットを剥離させる。この結果、剥離させられたデポジットは排ガスに乗ってアタッチメントの通路内を気流搬送されて外部に排出される。すなわち、インジェクタの代わりにアタッチメントを装着孔に装着してエンジンを駆動するだけで、台座の壁面に堆積したデポジットの除去・清掃を行うことができる。
また、内筒アタッチメントの連通路に臨む一方の開口が内筒アタッチメントの軸方向に交差する方向に開口しているので、前記一方の開口をデポジットに相対向させることができ、しかも内筒アタッチメントは外筒アタッチメントに対してその軸回りに回動し得る。したがって、内筒アタッチメントを回動することにより、壁面の全周においてこの壁面に堆積するデポジットと前記一方の開口を相対向させることができる。この結果壁面の全周で排気ガスにより剥離されたデポジットを一方の開口を介して通路内に案内することができ、排気ガスを用いた気体搬送によるデポジットの排出を壁面の全周に亘って良好に行うことができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法において、前記エンジンの駆動時に前記排気通路に配設された排気絞り弁の開度を制御して前記デポジットを剥離させる排気ガスの流速を制御することを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法にある。
本態様によれば、排気絞り弁の開度を調整することにより排気浄化用触媒が介装されている排気通路の主流側の流路抵抗を任意に調整することができる。この結果、連通路の壁面に衝突する排気ガスの流速乃至アタッチメントを介して外部に排出される流速を調整することができ、デポジットの剥離及び排出をさらに適切に行うことができる。ここで、排気絞り弁の開度が小さくなればなるほど前記主流側の流路抵抗が大きくなるので、排気絞り弁を絞ることで連通路の壁面に衝突する排気ガスの流速を高速にすることができる。ちなみに、排気絞り弁がない場合でも、第1の態様に関連して述べたように排気ガスは流路抵抗が小さいアタッチメント側を多く流れるが排気絞り弁を使用した場合がより効果が大きい。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法において、前記エンジンの駆動時にさらに排気ガスの温度を昇温させる制御を実施して前記デポジットを燃焼させることを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法にある。
本態様によれば、デポジットを燃焼させることによりガス化しているので、さらにその排出を容易且つ迅速に行うことができる。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の態様の何れか一つに記載する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法において、前記アタッチメントは、内筒アタッチメントが外筒アタッチメントに対してその軸方向に関して移動可能に形成してあることを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法にある。
本態様によれば、外筒アタッチメントに対する回動とともに軸方向に関する位置も変更することができるので、内筒アタッチメントの前記一方の開口の位置を、壁面全周に加え、内筒アタッチメントの軸方向に関しても適宜変化させて剥離されたデポジットを内筒アタッチメントの通路内に集めることができる。この結果、排気ガスを用いた気体搬送によるデポジットの排出をさらに良好に行うことができる。
本発明によれば、インジェクタの代わりにアタッチメントを装着した状態でエンジンを駆動するだけで排気ガスにより台座の壁面に堆積するデポジットを剥離させるとともに、アタッチメントの通路を介して排気ガスによる気流搬送により外部に排出することができる。この結果、インジェクタを設けたことに伴うメンテナンスを飛躍的に容易且つ迅速に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本実施の形態に係るデポジットの清掃方法を実施する排気浄化装置の概略構成を示す説明図である。同図に示すように、排気浄化装置10は、複数の排気浄化用触媒と排気浄化用フィルタとを有し、これら複数の排気浄化用触媒と排気浄化用フィルタとは、車両に搭載される多気筒ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)11の排気管(排気通路)12に介装されている。
エンジン11は、シリンダヘッド13とシリンダブロック14とを有し、シリンダブロック14の各シリンダボア15内には、ピストン16が往復移動自在に収容されている。そして、このピストン16とシリンダボア15とシリンダヘッド13とで燃焼室17が形成されている。なお、ピストン16は、コンロッド18を介してクランクシャフト19に接続されており、ピストン16の往復運動によってクランクシャフト19が回転するようになっている。
またシリンダヘッド13には吸気ポート20が形成され、この吸気ポート20には吸気マニホールド21を含む吸気管(吸気通路)22が接続されている。また、吸気ポート20には、吸気弁23が設けられておりこの吸気弁23によって吸気ポート20が開閉されるようになっている。また、シリンダヘッド13には、排気ポート24が形成され、この排気ポート24には、排気マニホールド25を含む排気管(排気通路)12が接続されている。なお、排気ポート24には排気弁26が設けられており、吸気ポート20と同様に、排気ポート24はこの排気弁26によって開閉されるようになっている。そして、これら吸気管22及び排気管12の途中には、ターボチャージャ27が設けられ、排気管12のターボチャージャ27の下流側には、排気浄化装置10を構成する排気浄化用触媒及び排気浄化用フィルタが介装されている。
ターボチャージャ27は、図示しないタービンと、このタービンに連結されたコンプレッサとを有し、エンジン11からターボチャージャ27内に排気ガスが流れ込むと、排気ガスの流れによってタービンが回転し、このタービンの回転に伴ってコンプレッサが回転して吸気管22aからターボチャージャ27内に空気を吸い込んで加圧するようになっている。そして、ターボチャージャ27で加圧された空気は、吸気管22bを介してエンジン11の各吸気ポート20に供給される。
なお、シリンダヘッド13には、各気筒の燃焼室17内に燃料を直噴射する電子制御式の燃料噴射弁31が設けられており、この燃料噴射弁31には、図示しないコモンレールから所定の燃圧に制御された高圧燃料が供給されるようになっている。
ここで、当該排気浄化装置では、ターボチャージャ27の下流側の排気管12に、排気浄化用触媒であるディーゼル酸化触媒(以下、単に酸化触媒と称する)32及びNOx吸蔵触媒33と、排気浄化用フィルタであるDPF34とが上流側から順に配設されている。また、詳しくは後述するが、ターボチャージャ27と酸化触媒32との間の排気管12aには、還元剤(添加剤)である燃料(軽油)を排気管(排気通路)12a内に噴射するインジェクタ50が設けられている。
酸化触媒32は、例えば、セラミックス材料で形成されたハニカム構造の担体に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の貴金属が担持されてなる。酸化触媒32では、排気ガスが流入すると、排気ガス中の一酸化窒素(NO)が酸化されて二酸化窒素(NO)が生成される。また、酸化触媒32における酸化反応が起こるには、酸化触媒32が所定温度以上に加熱されている必要があるため、酸化触媒32は可及的にエンジン11に近い位置に配されていることが好ましい。酸化触媒32がエンジン11の熱によって加熱され、エンジン始動時等であっても、比較的短時間で酸化触媒32を所定温度以上に加熱することができるからである。
NOx吸蔵触媒33は、例えば、酸化アルミニウム(AL)からなるハニカム構造の担体に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の貴金属が担持されると共に、吸蔵剤としてバリウム(Ba)等のアルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属が担持されてなる。そして、NOx吸蔵触媒33では、酸化雰囲気においてNOx、すなわち、酸化触媒32で生成されたNO、また酸化触媒32で酸化されずに排気ガス中に残存するNOを一旦吸蔵し、例えば、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を含む還元雰囲気中において、NOxを放出して窒素(N)等に還元する。
また酸化触媒32で生成されたNOの多くはNOx吸蔵触媒33によって吸着・分解(還元)され、吸着・分解されなかった残りのNOはDPF34での反応により浄化されるようになっている。
通常、エンジン11から排出される排気ガスの大部分はNOが占めておりHCの量は極めて少ないため、NOx吸蔵触媒33内が酸化雰囲気となり、NOx吸蔵触媒33ではNOxが吸着されるのみで吸着されたNOxが分解(還元)されることはない。このため、NOx吸蔵触媒33に所定量のNOxが吸着されると、ターボチャージャ27と酸化触媒32との間の排気管12aに固定されたインジェクタ50から添加剤である燃料(軽油)が噴射されるようになっている。これにより、燃料が混合された排気ガスが酸化触媒32を通過してNOx吸蔵触媒33に供給され、NOx吸蔵触媒33内が還元雰囲気となり、吸着されたNOxが分解(還元)される。なおNOx吸蔵触媒33は、窒素酸化物(NOx)と同様に硫黄酸化物(SOx)も吸蔵すると共に分解(還元)している。
DPF34は、例えば、セラミックス材料で形成されたハニカム構造のフィルタであり、DPF34内には、例えば、上流側端部が開放され下流側端部が閉塞された排気ガス通路38と下流側端部が開放され上流側端部が閉塞された排気ガス通路39とが交互に配列されている。そして、排気ガスは、まず上流側端部が開放された排気ガス通路38に流入し、隣接する排気ガス通路39との間に設けられた多孔質の壁面から下流側端部が開放された排気ガス通路39に流入して下流側に流出し、この過程において排気ガス中の微粒子状物質(PM)が、壁面に衝突したり吸着されたりして捕捉される。
捕捉されたPMは、排気ガス中のNOによって酸化(燃焼)されCOとして排出され、またDPF34内に残存するNOはNに分解されて排出されるようになっている。すなわち、DPF34では、排気ガスを浄化して、PM及びNOxの排出量を大幅に低減できるようになっている。また、PMが燃焼されることで、DPF34の性能がある程度再生される。
ここで、通常は、上述したようにNOxはNOx吸蔵触媒33で吸着されるため、DPF34に供給される排気ガス中のNOの量は少なく、DPF34にはPMが徐々に堆積されていく。そして、DPF34に所定量のPMが堆積すると、排気管12aに固定されているインジェクタ50から所定量の燃料が噴射されるようになっている。上述したように排気ガスに燃料が混合されると、NOx吸蔵触媒33では吸着されたNOxが還元されるため、排気ガスに含まれているNOx(NO)はNOx吸蔵触媒33で吸着されずにDPF34に供給される。これにより、DPF34におけるPMの燃焼が促進されるようになっている。
なお、これら酸化触媒32、NOx吸蔵触媒33及びDPF34の上流側近傍及びDPF34の下流側近傍には、それぞれ排気温センサ40が設けられており、これら複数の排気温センサ40によって、酸化触媒32、NOx吸蔵触媒33及びDPF34に流入する排気ガスの温度と、酸化触媒32、NOx吸蔵触媒33及びDPF34から排出される排気ガスの温度を検出している。さらに、酸化触媒32及びDPF34の上流側近傍には、排気ガス中の酸素濃度を検出するための酸素濃度センサ41が設けられている。また、車両には、図示しないが電子制御ユニット(ECU)が設けられており、このECUには、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が備えられている。そして、このECUが、上記各センサからの情報に基づいて、エンジン11及び排気浄化装置10の総合的な制御を行っている。
図2は当該排気浄化装置のインジェクタ50及びその近傍部分を抽出して示す拡大断面図である。同図に示すように、還元剤である燃料71を噴射するインジェクタ50は、排気管(排気通路)12aに対して略直交する方向に配設され、排気管12aに固定された台座60とこの台座60に固定される固定部材70とによって保持されている。
台座60には、一端が排気管(排気通路)12aに連通する連通路61が形成されており、この連通路61の他端側に、インジェクタ50が装着される貫通孔である装着孔62が形成されている。さらに装着孔62の周囲には冷却水の流路である冷却水路63が形成されている。
インジェクタ50は、この台座60の装着孔62に装着され、ノズル51が開口する先端面52が連通路61内に臨んだ状態で、固定部材70によって台座60の頂部に固定されている。ここで、固定部材70は、例えば、ボルト等の締結部材によって台座60に対して取り外し可能に固定されている。
このように台座60を介してインジェクタ50を排気管12aに固着する構造においては、台座60の連通路61内には排気ガス90のガス流の進入が少ないため、蒸発した燃料71が連通路61内に止まる。この結果、連通路61内の燃料71がバインダーとなって連通路61の壁面61aにすすが付着し、それがいわゆるデポジット80となって徐々に堆積する。かかるデポジット80を堆積させたまま放置していると、A/F応答遅れを生起するとともに、排気ガスをリッチ化できなくなり、NOパージ,Sパージ,DPF34(図1参照)の再生ができなくなるという不都合を生起する。そこで、デポジット80の清掃・除去が必要になる。このため以下に説明する清掃方法による清掃を適宜実施する。
<第1の実施の形態>
図3は本発明の第1の実施の形態に係る清掃方法を説明するための図2に対応する拡大断面図である。なお、図3中、図2と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
図3に示すように、当該清掃に用いるアタッチメント72はデポジット80の清掃モードにおいて、インジェクタ50(図2参照)の代わりに装着孔62に嵌入して装着するものであり、台座60の連通路61に臨む一方の開口73と外部に臨む他方の開口74とを連通する通路75が形成された筒状の部材である。ここで、開口74側には集塵パイプ76が接続してあり、通路75を介して集塵したデポジット80を図示しない所定の集塵機に集積するようになっている。また、アタッチメント72はインジェクタ50と同様に、固定部材70で台座60の頂部に固定してある。
デポジット80の清掃・除去モードでは、先ず固定部材70を台座60から取り外し、続いてインジェクタ50を装着孔62から抜く。かかる状態で装着孔62にアタッチメント72をインジェクタ50の代わりに装着孔62に嵌入して装着するとともに、固定部材70で固定する。
かかる状態でエンジン11(図1参照)を始動してその回転数を上げることにより排気管12aを流れる排気ガス90の量を増大させる。このとき、酸化触媒32、NOx吸蔵触媒33及びDPF34が介装されている排気管12の主流側の流路抵抗よりも台座60の連通路61からアタッチメント72の通路75を介して外部に抜ける流路の流路抵抗が小さいため、排気ガス90はアタッチメント側に多く流れ、図中に矢印で示すように、アタッチメント72を介して外部に流れる高速流を形成する。
かかる高速流により連通路61の壁面61aに堆積しているデポジット80が壁面61aから剥離される。剥離されたデポジット80はアタッチメント72の通路75を介して集塵パイプ76に至り、この集塵パイプ76を介して集塵機(図示せず)に集積される。
このように、本形態によればインジェクタ50の代わりにアタッチメント72を装着孔62に装着してエンジン11を駆動するだけで、台座60の壁面61aに堆積したデポジット80の除去・清掃を行うことができる。
ここで、デポジット80の除去・清掃モードにおいて、デポジット80を剥離するのに十分な排気ガス90の流速が得られない場合には、図1に示す排気絞り弁35の開度を小さくすれば良い。このように、エンジン11の駆動時に排気管12に配設された排気絞り弁35の開度を制御することによりデポジット80を剥離させる排気ガス90の流速を任意に制御することができる。排気絞り弁35の開度を調整することにより排気管12の主流側の流路抵抗を任意に調整することができるからである。
また、当該清掃・除去モードにおけるエンジン11の駆動時に、排気ガス90の温度を昇温させる制御(噴射時期リタード制御)を実施してデポジット80を燃焼させても良い。この場合にはデポジット80をガス化することによりその排出をさらに容易に行うことができる。
<第2の実施の形態>
図4及び図5は本発明の第2の実施の形態に係る清掃方法を説明するための図2に対応する拡大断面図である。なお、図4及び図5中、図2及び図3と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。
図4及び図5に示すように、本形態は当該清掃に用いるアタッチメント81の構造を変えたものである。すなわち、本形態で用いるアタッチメント81は、装着孔62に装着可能に形成された外筒アタッチメント82とこの外筒アタッチメント82にその軸回りに回動可能に支持されている同心の内筒アタッチメント83とを有している。さらに、内筒アタッチメント83には連通路61に臨む一方の開口84と外部に臨む他方の開口85とを連通する通路86が形成されている。ここで、開口84は内筒アタッチメント83の軸方向に交差する方向、すなわち壁面61aに堆積しているデポジット80に相対向する方向に開口している。ちなみに、図4は開口84が図中右方向を向いている状態、図5は開口84が図中左方向を向いている状態をそれぞれ示している。
なお、本形態における内筒アタッチメント83は同心筒状部材の外筒アタッチメント82に挿入して外筒アタッチメント82に対し回動可能に形成しているので、図示は省略したが内筒アタッチメント83の外周面と、外筒アタッチメント82の内周面との間の間隙を介して排気ガス90が漏洩するのを防止するため、途中にOリング等のシール部材を介装するのが好ましい。
本形態においては、内筒アタッチメント83の連通路61に臨む一方の開口84が内筒アタッチメント83の軸方向に交差する方向に開口しているので、開口84をデポジットに相対向させることができ、しかも内筒アタッチメント83は外筒アタッチメント82に対してその軸回りに回動し得る。したがって、当該除去・清掃モードにおいて、内筒アタッチメント83を回動することにより、壁面61aの全周においてこの壁面61aに堆積するデポジット80と開口84を相対向させることができる。この結果、壁面61aの全周で排気ガス90により剥離されたデポジット80を開口84を介して通路86内に案内することができ、排気ガス90を用いた気体搬送によるデポジット80の排出を壁面61aの全周に亘って良好に行うことができる。
<第3の実施の形態>
図6は本発明の清掃方法に用いるアタッチメントを示す縦断面図である。同図に示すように、本形態に係るアタッチメント91は、内筒アタッチメント93が外筒アタッチメント92に対してその軸方向に関して移動可能に形成してある。すなわち、内筒アタッチメント93が外筒アタッチメント92に対してその軸回りに回動可能に支持されている点では第2の実施の形態に示すアタッチメント81と同様である。ただ、本形態に係るアタッチメント91における外筒アタッチメント92の内周面には、さらに雌ねじ部92aが形成してある。一方、内筒アタッチメント93の外周面には雌ねじ部92aに螺合される雄ねじ部93aが形成してある。また、内筒アタッチメント93には連通路61に臨む一方の開口94と外部に臨む他方の開口95とを連通する通路96が形成されている。Oリング97は外筒アタッチメント92に装着されて外筒アタッチメント92の内周面と内筒アタッチメント93の外周面との間をシールするようになっている。
この結果、図6(a)に示す状態から外筒アタッチメント92に内筒アタッチメント93をねじ込むことによりその先端、すなわち一方の開口94が軸回りに回動するととともに、軸方向(図では下方向)に移動して図6(b)に示す状態となる。このように、本形態に係るアタッチメント91によれば、内筒アタッチメント93は外筒アタッチメント92に対する回動とともに軸方向に関する位置も変更することができるので、内筒アタッチメント93の開口94の位置を壁面61aの全周に加え、内筒アタッチメント93の軸方向に関しても適宜変化させて剥離されたデポジット80を内筒アタッチメント93の通路96内に集めることができる。この結果、排気ガス90(図4及び図5参照)を用いた気体搬送によるデポジット80の排出をさらに良好に行うことができる。すなわち、第2の実施の形態の場合よりもより広い領域で剥離されたデポジット80を集積することができる。
<第4の実施の形態>
図7は本発明の清掃方法に用いる他のアタッチメントを示す縦断面図である。同図に示すように、アタッチメント101も、内筒アタッチメント103が外筒アタッチメント102に対しその軸方向に関して移動可能に形成してあり、さらに外筒アタッチメント102の内周面には雌ねじ部102aが、内筒アタッチメント103の外周面には雌ねじ部102aに螺合される雄ねじ部103aが形成してある。さらに、本形態に係るアタッチメント101では雌ねじ部102aと雄ねじ部103aとの間にメカニカルシール107を介在させている。
本形態に係るアタッチメント101においても内筒アタッチメント103が外筒アタッチメント102に対して回動し、同時に軸方向移動することができる。この結果、内筒アタッチメント103の開口104の位置を壁面61aの全周に加え、内筒アタッチメント103の軸方向の位置も適宜変化させて剥離されたデポジット80を内筒アタッチメント103の通路106内に集めることができる。ここで、本形態では雌ねじ部102aと雄ねじ部103aとの間にメカニカルシール107を介在させているので、内筒アタッチメント103の外筒アタッチメント102に対する回動と同時に軸方向位置の調整を容易に行うことができるばかりでなく、外筒アタッチメント102と内筒アタッチメント103との間のシールも同時に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る清掃方法を適用する排気浄化装置の概略構成を示す説明図である。 図1に示す排気浄化装置のインジェクタ及びその近傍部分を抽出して示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る清掃方法を説明するための図2に対応する拡大断面図(内筒アタッチメント83の開口84が右向きの場合)である。 本発明の第2の実施の形態に係る清掃方法を説明するための図2に対応する拡大断面図(内筒アタッチメント83の開口84が左向きの場合)である。 本発明の第2の実施の形態に係る清掃方法を説明するための図2に対応する拡大断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る清掃方法に用いるアタッチメントを示す縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る清掃方法に用いる他のアタッチメントを示す縦断面図である。
符号の説明
10 排気浄化装置
11 エンジン
12 排気管(排気通路)
24 排気ポート
32 酸化触媒
33 吸蔵触媒
34 DPF
35 排気絞り弁
50 インジェクタ
60 台座
61 連通路
62 装着孔
71 燃料(添加剤)
72,81,91,101 アタッチメント
73,84,94,104 一方の開口
74,85、95、105 他方の開口
75,86,96,106 通路
80 デポジット
82,92,102 外筒アタッチメント
83,93,103 内筒アタッチメント
92a,102a 雌ねじ部
93a,103a 雄ねじ部

Claims (4)

  1. エンジンの排気ポートに連通する排気通路に介装される排気浄化用触媒と、前記排気浄化用触媒の上流に添加剤を噴射するインジェクタと、装着孔を介して前記インジェクタが装着されるとともに前記排気通路の内部に連通する連通路を有して前記排気通路に固着してある台座とを具備する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法であって、
    前記連通路に臨む一方の開口と外部に臨む他方の開口とを連通する通路が形成されたアタッチメントを前記インジェクタに代えて前記装着孔に装着した後、前記エンジンを始動してその回転数を上げることにより前記排気通路を流れる排気ガスの量を増大させて前記連通路の壁面に堆積しているデポジットを前記壁面から前記排気ガスで剥離させるとともに前記アタッチメントの前記通路を介して前記排気ガスとともに外部に排出させ
    前記アタッチメントは、前記装着孔に装着可能に形成された外筒アタッチメント及びこの外筒アタッチメントにその軸回りに回動可能に支持されている同心の内筒アタッチメントを具備する一方、前記連通路に臨む一方の開口と外部に臨む他方の開口とを連通する通路が前記内筒アタッチメントに形成され、さらに前記一方の開口は前記内筒アタッチメントの軸方向に交差する方向に開口していることを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法。
  2. 請求項1に記載する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法において、
    前記エンジンの駆動時に前記排気通路に配設された排気絞り弁の開度を制御して前記デポジットを剥離させる排気ガスの流速を制御することを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法において、
    前記エンジンの駆動時にさらに排気ガスの温度を昇温させる制御を実施して前記デポジットを燃焼させることを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一つに記載する排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法において、
    前記アタッチメントは、内筒アタッチメントが外筒アタッチメントに対してその軸方向に関して移動可能に形成してあることを特徴とする排気浄化装置におけるデポジットの清掃方法。
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