JP5012699B2 - 周波数特性調整装置および周波数特性調整方法ならびにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は周波数特性調整装置および周波数特性調整方法ならびにプログラムに関する。
オーディオ信号に対する周波数特性を調整する周波数特性調整装置として、特定の音域の信号を強調(ブースト)したりカットすることのできるイコライザが広く用いられている。このようなイコライザにおいて、入力信号に応じてブースト量を可変させる技術も公知である(たとえば特許文献1参照)。
特開平11−17480号公報
特許文献1に記載の技術では、所望の楽器の周波数成分の割合が多いか少ないかにより、その周波数成分のブースト量を変化させている。特許文献1に記載の技術はドラムやベースのような低音の成分を調整するためのものであるが、これを応用して、音声成分(ボーカル成分)の輪郭、艶、定位などを調整することも考えられる。しかし、実際には、音声成分の振幅のうねりが強調されるのみで、所望の効果は得られない。
本発明は、このような課題を解決し、入力信号に応じて調整対象の周波数帯に対する周波数特性を有効に調整することのできる周波数特性調整装置および方法ならびにプログラムを提供することもを目的とする。
本発明の第1の観点によると、オーディオ信号に対する周波数特性を調整する周波数特性調整装置において、オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出する手段と、抽出された周波数成分の周波数変動を検知する手段と、検知された周波数変動に追従して、オーディオ信号に対する周波数特性を調整する手段とを有することを特徴とする周波数特性調整装置が提供される。
調整対象となる周波数帯は人間の声に相当する周波数帯であり、抽出する手段の抽出する周波数成分は、人間の声の基音に相当する成分であることが望ましい。抽出する手段は、オーディオ信号の右チャンネルと左チャンネルの同相成分から周波数成分を抽出し、検知する手段は、周波数成分のうち所定の周波数を中心とする低周波数域の信号強度と高周波数域の信号強度との比較により周波数変動を検知することが望ましい。
調整する手段は、ブースト量の調整に加え、調整対象のターゲット周波数f0を周波数変動に追従させることが望ましい。また、調整する手段は、周波数特性の調整量に応じてQ値を変化させることが望ましい。さらに、調整する手段は、検知する手段の検知した周波数変動が急激であっても周波数特性が急激に変化することを防止する手段を有することが望ましい。
本発明の第2の観点によると、オーディオ信号に対する周波数特性を調整する周波数特性調整方法において、オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出し、抽出された周波数成分の周波数変動を検知し、検知された周波数変動に追従して、オーディオ信号に対する周波数特性を調整することを特徴とする周波数特性調整方法が提供される。
本発明の第3の観点によると、コンピュータに、オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出する手段、抽出された周波数成分の周波数変動を検知する手段、および、検知された周波数変動に追従して、オーディオ信号に対する周波数特性を調整する手段として機能させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、入力信号に応じて、調整対象となる周波数帯に対する周波数特性を有効に調整することができる。
(周波数特性調整装置の構成)
図1は本発明の実施の形態に係る周波数特性調整装置のブロック構成図である。なお、周波数特性調整方法およびプログラムについては、周波数特性調整装置の説明と併せて行う。
この周波数特性調整装置は、オーディオ信号に対する周波数特性を調整する装置である。この周波数特性調整装置は、オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出する手段として、増幅器1L、1Rと、加算回路2と、基音抽出回路3とを有し、抽出された周波数成分の周波数変動を検知する手段として、周波数変動検知回路4を有し、検知された周波数変動に追従してオーディオ信号に対する周波数特性を調整する手段として、フィルタ係数制御回路5と、フィルタ部6L、6Rとを有する。なお、基音抽出回路3と、周波数変動検知回路4と、フィルタ係数制御回路5とで、アクティブコントロール部7を構成する。
ここで、調整対象となる周波数帯は人間の声に相当する周波数帯であり、基音抽出回路3の抽出する周波数成分は、人間の声の基音に相当する成分であるものとして説明する。人間の声、特にボーカル成分は、オーディオ信号の同相成分に含まれる可能性が高い。そこで、利得がそれぞれ0.5の左チャンネル用の増幅器1Lおよび右チャンネル用の増幅器1Rと加算回路2とにより、左チャンネルの信号と右チャンネルの信号との平均を取り、同相成分を抽出する。基音抽出回路3は、抽出された同相成分から、人間の声の基音の周波数成分を抽出する。周波数変動検知回路4は、周波数成分のうち所定の周波数を中心とする低周波数域の信号強度と高周波数域の信号強度とを比較することにより、人間の声の基音の周波数変動を検知する。音楽では盛り上がる部分(さび部分)でボーカルの周波数が高くなる傾向があり、これを周波数変動検知回路4により検知することができる。フィルタ係数制御回路5は、周波数変動検知回路4の検知した人間の声の基音の周波数変動に応じて、左チャンネル用のフィルタ部6Lおよび右チャンネル用のフィルタ部6Rのフィルタ係数を変更するためのデータを出力する。フィルタ部6L、6Rは、このデータに応じてフィルタ係数を切り替え、調整対象の周波数帯(主に音声成分)のブースト量、および調整対象のターゲット周波数f0を、周波数変動に追従させる。また、フィルタ部6L、6Rは、周波数特性の調整量に応じて、イコライザとしてのこの周波数特性調整装置のQ値(Quality Factor)を変化させる。フィルタ係数制御回路5は、周波数変動検知回路4の検知した周波数変動が急激であっても周波数特性が急激に変化することを防止するため、フィルタ係数を変更するためのデータの出力を遅らせることができる。
(フィルタ構成)
図1に示す周波数特性調整装置の各部について詳細に説明する前に、フィルタ部6L、6Rやアクティブコントロール部7で用いられるフィルタの回路構成について説明しておく。図2は1次のIIR(Infinite Inpulse Response:無限インパルス応答)フィルタの構成例を示し、図3は2次のIIRフィルタの構成例を示す。
図2に示す1次のIIRフィルタは、加算回路101、遅延回路102、係数回路103、104、105および加算回路106により構成される。加算回路101は入力信号xに係数回路103の出力xaを加算する。遅延回路102は加算回路101の出力x+xaを1サンプル時間だけ遅延させる。係数回路103は、遅延回路102の出力x1に係数a1を乗算し、xa=a1×x1を出力する。係数回路104は加算回路101の出力x+xaに係数b0を乗算する。係数回路105は遅延回路102の出力x1に係数b1を乗算する。加算回路106は、係数回路104の出力(x+xa)b0と係数回路105の出力ya=b1×x1とを加算し、y=(x+xa)b0+yaを出力する。
図3に示す2次のIIRフィルタは、加算回路101、遅延回路102、係数回路103、104、105および加算回路106に加え、遅延回路107、係数回路108、加算回路109、係数回路110および加算回路111を備える。遅延回路107は、遅延回路102の出力x1をさらに1サンプル時間遅延させる。係数回路108は、遅延回路107の出力x2に係数a2を乗算する。加算回路109は、係数回路103の出力と係数回路108の出力とを加算し、xa=a1×x1+a2×x2を出力する。この出力xaは、加算回路101により、入力信号xに加算される。係数回路110は、遅延回路107の出力x2に係数b2を乗算する。加算回路111は、係数回路105の出力と係数回路110の出力とを加算し、ya=b1×x1+b2×x2を出力する。この出力yaは、加算回路106により、係数回路104の出力に加算される。加算回路106の出力は、y=(x+xa)b0+yaとなる。
(基音抽出)
図4は図1に示す基音抽出回路3の構成例を示すブロック図であり、図5はその周波数特性例を示す。基音抽出回路3は、低域通過フィルタ11と帯域通過フィルタ12とにより構成される。これらのフィルタ11、12はそれぞれ、図3に示す2次のIIRフィルタを用いて構成することができる。低域通過フィルタ11として基音の下限周波数とする所定のカットオフ周波数f0と所定のQ、利得のものを用い、帯域通過フィルタ12として基音の上限周波数とする中心周波数f0と所定の帯域幅、利得のものを用いることで、図5に示す特性を得ることができ、人間の声の基音を抽出することができる。
(周波数変動検知)
図6は図1に示す周波数変動検知回路4の構成例を示すブロック図である。この周波数変動検知回路4は、高域通過フィルタ21H、整流回路22Hおよび平滑化回路23Hと、これらと並列に接続された低域通過フィルタ21L、整流回路22Lおよび平滑化回路23Lと、平滑化回路23Hの出力Hと平滑化回路23Lの出力Lとの比をとる割算回路24とにより構成される。高域通過フィルタ21Hは、基音抽出回路3により抽出された人間の声の基音のうち、高周波数成分を抽出する。整流回路22Hは高域通過フィルタ21Hの出力を整流し、平滑化回路23Hは整流回路22Hの出力を平均化する。低域通過フィルタ21L、整流回路22Lおよび平滑化回路23Lは、人間の声の基音のうち低周波数成分を抽出し、それを整流し、平均化する。割算回路24で平滑化回路23Hの出力Hと平滑化回路23Lの出力Lとの比H/Lを求めることで、人間の声の周波数変動を検知することができる。
高域通過フィルタ21Hおよび低域通過フィルタ21Lはそれぞれ、図3に示す2次のIIRフィルタを2段カスケード接続して構成することができる。高域通過フィルタ21Hおよび低域通過フィルタ21Lのそれぞれのカットオフ周波数f0は、割算回路24でH/Lを求める際の周波数の境界により決定する。この境界は、ターゲットをどこにおくかで決定することができ、各フィルタ21H、21Lのカットオフ周波数f0を例えば女性ボーカルの場合は男性ボーカルの場合のカットオフ周波数より高く設定する。
平滑化回路23H、23Lは、新しいサンプル値が入力されるごとに、それまでに入力された所定のサンプル数の平均を求める。平均を求めるためのサンプル数として種々の値を採用できるが、この実施の形態では6サンプルとしている。サンプル数は整数倍して192となる必要がある。
(フィルタ係数制御)
図7は図1に示すフィルタ係数制御回路5の構成例を示すブロック図である。ここで、フィルタ部6L、6Rは、フィルタ係数制御回路5の出力するデータを用いて内部のテーブル(イコライズ・テーブル)を参照し、そのデータに対応するブースト量、ターゲット周波数f0およびQ値が得られるように、フィルタ係数を設定するものとする。イコライズのレベルを設定するためのデータであることから、フィルタ係数制御回路5の出力するデータを以下「EQレベル」という。
フィルタ係数制御回路5は、フィルタ係数選択判断処理回路31、低域通過フィルタ32および時定数回路33により構成される。フィルタ係数選択判断処理回路31は、サンプルごとの周波数変動検知回路4の出力に応じて、最大または最小のEQレベルを出力する。低域通過フィルタ32は、例えば図2に示した1次のIIRフィルタを2段カスケード接続して構成され、EQレベルが急激に変化しないように調整する。フィルタ係数選択判断処理回路31が最大のEQレベルを出力し続ければ、そのうち低域通過フィルタ32の出力も最大値に収束する。カスケード接続されているフィルタの数を減らすと、EQレベルが急激に変化することになり、EQレベルの最大振れ幅が大きくなる。図8に低域通過フィルタ32の特性例を示す。時定数回路33は、EQレベルが1ステップ変化するのに必要な時間(サンプル数)を決める。すなわち、EQレベルの立ち上がりと立ち下がりのスピードを制御する。
(フィルタ部)
図9は図1に示すフィルタ部6L、6Rの構成例を示すブロック図である。これらのフィルタ部6L、6Rはそれぞれ、アクティブフィルタ部41と固定フィルタ42とを備え、アクティブフィルタ部41には、アクティブフィルタ43、44を備える。アクティブフィルタ43、44はいずれも2次のIIRフィルタで構成され、そのフィルタ係数をEQレベルにしたがって変化させ、ブースト量、ターゲット周波数f0およびQ値を変化させることができる。
アクティブフィルタ43は、ピーキング用、すなわち振幅特性に山を作るためのフィルタであり、ターゲット周波数(この場合は山の中心周波数)f0を例えば数kHz前後の範囲および所望のQ値範囲に設定できる。さびの部分(音楽が盛り上がる部分)では声の周波数が高くなる傾向があるので、EQレベルが高くなったときには、ターゲット周波数f0もそれに比例して高くする。また、EQレベルを変化させると1曲の中で音量が変化しているような不自然さが生じる可能性があるので、これをできる限り抑えるために、EQレベルが高くなったときにはQの値を大きくする。アクティブフィルタ44は、高域シェルフィング用、すなわち高域周波数成分に振幅特性に棚状の利得をかけるフィルタである。
図10および図11はEQレベルに対して設定されるターゲット周波数f0およびQ値の例を示す。ここでは、EQレベルが−127〜127の255ステップあるとし、0から+127までのEQレベルに対して設定されるターゲット周波数f0およびQ値の例を示す。アクティブフィルタ部41で増加側に変化させるブースト量は、「(最大ブースト量÷EQレベルのステップ数(=127))×EQレベル」であり、所定の最大ブースト量に設定される。このブースト量に対して、ターゲット周波数f0を「{(f0max−f0min)÷EQレベルのステップ数}×EQレベル+f0min」とし、Q値を「{(Qmax−Qmin)÷(EQレベルのステップ数)2}×(EQレベル)2+Qminとする。f0max、f0minはそれぞれターゲット周波数f0の最大値、最小値である。
(全体構成および処理の流れ)
図12は図1、図4、図6、図7および図9にそれぞれ示した構成をまとめてひとつに示す図であり、図13は全体の処理の流れを示すフローチャートである。図12に示す構成は、個別の回路として構成することもできるが、信号処理プロセッサを用い、プログラムにより各部の機能を実現することもできる。さらに、信号処理プロセッサではなくパーソナルコンピュータのような汎用プロセッサを用いて、プログラムにより各部の機能を実現することもできる。
図13に示す処理は、所定のサンプル周期ごとに実行される。この処理において、増幅器1L、1Rおよび加算回路2は、右チャンネルと左チャンネルの同相成分を抽出する(ステップS1)。ここで、上述の説明では省略したが、一定期間入力信号が「0」の場合(ステップS2でY)には、EQレベルを初期化しておく(ステップS3)。低域通過フィルタ11および帯域通過フィルタ12は、人間の声の基音を抽出する(ステップS4)。高域通過フィルタ21Hおよび整流回路22Hは高域部の絶対値を求め、低域通過フィルタ21Lおよび整流回路22Lは低域部の絶対値を求める(ステップS5)。平滑化回路23Hは高域部の絶対値を所定のサンプル数について平均してHとし、平滑化回路23Lは低域部の絶対値を所定のサンプル数について平均してLとし、割算回路24はH/Lを求める(ステップS6)。フィルタ係数選択判断処理回路31はH/Lが閾値より大きいかどうかを判断し、大きい場合(ステップS7でY)にはEQレベルを最大に(ステップS8)、小さい場合(ステップS7でN)にはEQレベルを最小にする(ステップS9)。低域通過フィルタ32はEQレベルの移動平均をとり(ステップS10)、新しいEQレベルとする。移動平均の演算を浮動点小数型で行っていた場合には、整数型に変更する。時定数回路33は、立ち上がり、立ち下がりの遅延時間を調整する(ステップS11)。アクティブフィルタ部41は、時定数回路33から出力されるEQレベルに基づいて、左チャンネルと右チャンネルの信号をイコライズする(ステップS12)。これをサンプル周期が終了する(ステップS13のY)まで繰り返す。
(効果)
以上説明した実施の形態では、人間の声の基音を抽出するようなフィルタ、すなわち低域通過フィルタ11および帯域通過フィルタ12を設け、抽出された基音の周波数範囲内で、その周波数変動を検知する。特許文献1に開示の技術では所望の周波数成分と他の周波数成分との割合を求めているが、以上説明した実施の形態は、抽出した周波数範囲内での高周波数成分と低周波数成分との割合を求めることが異なる。音楽では盛り上げる部分(さび部分)ではボーカルの周波数が高くなる傾向があるので、人間の声の基音の周波数範囲内で周波数変動を検知することにより、ある程度、音楽のさび部分を検出することができる。そして、周波数変動に応じてブースト量を調整することともに、周波数特性調整のターゲット周波数f0も調整する。これにより、さび近くではブースト量とf0を可変させる動作が可能となる。さらに、ブースト量を単純に変化させるとエネルギー的な不自然さが残ることがあるが、ブースト量に応じてQ値も可変させることで、この問題も軽減できる。さらに、f0、Q、ブーストが変化する際に時定数をもたせることで、さらに自然な効果を出すことが可能となる。すなわち、目的のレベルまで一気に変化させてしまうと、急激に変化して不自然に聞こえてしまうことがあるが、レベルを1段階ずつ変化させ、さらに一段階変化させるときも信号のサンプル単位で時定数をもたせることで、不自然さが解消される。以上説明した実施の形態によれば、ボーカルの輪郭、定位、艶っぽさ、クリアさ等の効果を得ることが可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は要旨を変更しない限り種々変更することができる。基音抽出回路3で人間の声ではなく特定の楽器の基音を抽出し、その楽器に合わせて周波数特性を調整することもできる。また、各部の回路構成も、必要とする特性に応じて種々変更が可能である。
また、以上の説明では、周波数変動の判断基準として、高域側の絶対値の平均値Hと低域側の絶対値の平均値Lの比H/Lを用いたが、逆比となるL/Hを用いてもよく、また、HとLとの大小関係(差)を用いることもできる。また、H/L、L/HあるいはHとLとの差の閾値は、必要な特性に応じて適宜選択することができる。閾値との大小関係により最大あるいは最小のEQレベルを選択するのではなく、H/L値、L/H値あるいはHとLと差の値に応じてEQレベルを選択することもできる。
本発明の実施の形態に係る周波数特性調整装置のブロック構成図である。 図1に示す周波数特性調整装置の各部で用いられるフィルタの回路構成を説明する図であり、1次のIIRフィルタの構成例を示す。 図1に示す周波数特性調整装置の各部で用いられるフィルタの回路構成を説明する図であり、2次のIIRフィルタの構成例を示す。 図1に示す周波数特性調整回路中の基音抽出回路の構成例を示すブロック図である。 図4に示す周波数特性調整回路中の基音抽出回路の周波数特性例を示す図である。 図1に示す周波数特性調整回路中の周波数変動検知回路の構成例を示すブロック図である。 図1に示す周波数特性調整回路中のフィルタ係数制御回路の構成例を示すブロック図である。 図7に示す周波数特性調整回路中の低域通過フィルタの特性例を示す図である。 図1に示す周波数特性調整回路中のフィルタ部の構成例を示すブロック図である。 図9に示すフィルタ部中のアクティブフィルタ部に設定される値を示すグラフで、0から+127までのEQレベルに対するターゲット周波数f0の例を示す図である。 図9に示すフィルタ部中のアクティブフィルタ部に設定される値を示すグラフで、0から+127までのEQレベルに対するQ値の例を示す図である。 図1、図4、図6、図7および図9にそれぞれ示した構成をまとめてひとつに示す図である。 図12に示す構成における全体の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1L、1R 増幅器(周波数成分を抽出する手段)、2 加算回路(周波数成分を抽出する手段)、3 基音抽出回路(周波数成分を抽出する手段)、4 周波数変動検知回路(周波数変動を検知する手段)、5 フィルタ係数制御回路(周波数特性を調整する手段)、6L、6R フィルタ部(周波数特性を調整する手段)、11 低域通過フィルタ、12 帯域通過フィルタ、21H 高域通過フィルタ、21L 低域通過フィルタ、22H、22L 整流回路、23H、23L 平滑化回路、24 割算回路、31 フィルタ係数選択判断処理回路、32 低域通過フィルタ、33 時定数回路、41 アクティブフィルタ部、42 固定フィルタ、43、44 アクティブフィルタ

Claims (8)

  1. オーディオ信号に対する周波数特性を調整する周波数特性調整装置において、
    上記オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出する手段と、
    抽出された上記周波数成分の周波数変動を検知する手段と、
    検知された上記周波数変動に追従して、上記オーディオ信号に対する周波数特性を調整する手段と
    を有することを特徴とする周波数特性調整装置。
  2. 請求項1記載の周波数特性調整装置において、前記調整対象となる周波数帯は人間の声に相当する周波数帯であり、前記少なくとも一部の周波数成分は人間の声の基音に相当する成分であることを特徴とする周波数特性調整装置。
  3. 請求項1または2記載の周波数特性調整装置において、
    前記抽出する手段は、前記オーディオ信号の右チャンネルと左チャンネルの同相成分から前記少なくとも一部の周波数成分を抽出し、
    前記検知する手段は、前記少なくとも一部の周波数成分のうち所定の周波数を中心とする低周波数域の信号強度と高周波数域の信号強度との比較により周波数変動を検知する
    ことを特徴とする周波数特性調整装置。
  4. 請求項1から3のいずれか記載の周波数特性調整装置において、前記調整する手段は、調整対象のターゲット周波数f0を前記周波数変動に追従させることを特徴とする周波数特性調整装置。
  5. 請求項1から4のいずれか記載の周波数特性調整装置において、前記調整する手段は、周波数特性の調整量に応じてQ値を変化させることを特徴とする周波数特性調整装置。
  6. 請求項1から5のいずれか記載の周波数特性調整装置において、前記調整する手段は、前記検知する手段の検知した周波数変動が急激であっても周波数特性が急激に変化することを防止する手段を有することを特徴とする周波数特性調整装置。
  7. オーディオ信号に対する周波数特性を調整する周波数特性調整方法において、
    上記オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出し、
    抽出された上記周波数成分の周波数変動を検知し、
    検知された上記周波数変動に追従して、上記オーディオ信号に対する周波数特性を調整する
    ことを特徴とする周波数特性調整方法。
  8. コンピュータに、
    オーディオ信号から調整対象となる周波数帯の少なくとも一部の周波数成分を抽出する手段、
    抽出された上記周波数成分の周波数変動を検知する手段、および
    検知された上記周波数変動に追従して、上記オーディオ信号に対する周波数特性を調整する手段
    として機能させるためのプログラム。
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