JP5011435B2 - 記録装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば記録可能な光ディスクに情報を記録する記録装置及び方法の技術分野に関する。
この種の記録装置では、例えばDVD−R(DVD−Recordable)やBD−R(Blu−ray Disc Recordable)等の記録可能な光ディスクに情報を記録する際、例えば最適記録パワー調整(Optimum Power Control:OPC)等により記録用レーザのパワーの最適化が図られる。具体的には例えば、段階的に記録用レーザのパワーを変更して試し記録を行い、該試し記録を行った部分(以下、適宜「OPC記録部」と称する)の再生特性を測定する。そして、予め設定された再生特性が得られる或いは再生特性が最も良好となるOPC記録部を選択し、該選択されたOPC記録部を記録したパワーを最適値とする。
例えば特許文献1には、EFM(Eight to Fourteen Modulation)記録信号に含まれる最高周波数成分パルスと最低周波数成分パルスとを交互に切り替えて記録し、再生時に各STEP間のRF(Radio Frequency)信号値の振幅中心電圧線分の交点を最適値とする、或いは、最高周波数成分パルスから基準電圧を作り、該基準電圧で最低周波数パルスのスライスを行った後に積分して、その積分値がゼロとなったときを最適値とする技術が記載されている。
特許第3159454号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、記録パワーを最適化する際に、光ディスクの許容値より大きいパワーで記録してしまうと再生することができなくなる可能性があるという技術的問題点がある。具体的には例えば、色素系BD−Rでは、過度の高パワーで記録すると、記録部からの反射光に基づいて生成されるプッシュプル信号の信号レベルが低下しトラッキングができなくなってしまう可能性がある。
或いは、高パワーで記録することに起因して光源であるLD(Laser Diode)に必要以上に負荷がかかり製品寿命が短くなる可能性があるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、記録パワーを最適化する際に、高パワーで記録することに起因する弊害を回避することができる記録装置及び方法を提供することを課題とする。
本発明の記録装置は、上記課題を解決するために、記録可能な光ディスクの記録面上に複数のマーク及び複数のスペースを交互に形成することにより情報を記録する記録装置であって、前記記録面に対してレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を介して、前記光ディスクに予め記録されている情報記録に係るディスク情報を読み込む読込手段と、前記読み込まれたディスク情報に基づいて、前記光ディスクからの反射光に起因する再生特性の目標である目標再生特性、及び前記レーザ光源から出射されるレーザ光のパワーを示す複数のパワー値を夫々設定する設定手段と、前記設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により前記記録面上に形成された前記複数のマークのうち第1マークに係る第1再生特性の取得、及び前記第1マークのマーク長に対応する第1パルス幅を、微小幅のn(nは整数)倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第2マークに係る第2再生特性の取得を、前記設定された複数のパワー値各々について行う再生特性取得手段と、前記取得された第1再生特性及び前記取得された第2再生特性と、前記第1パルス幅及び前記微小幅との関係に基づいて、前記目標再生特性が得られる第2パルス幅の前記第1パルス幅からのずれ量を、前記設定された複数のパワー値各々について演算し、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際の前記出射されるレーザ光のパワーを決定する、パワー決定手段と、を備える。
本発明の記録装置によれば、当該記録装置は、例えばDVD−R、BD−R等の記録可能な光ディスクの記録面上に、例えばピット等である複数のマークと、複数のスペースとを交互に形成することにより情報を記録する。
例えばレーザダイオード等であるレーザ光源は、光ディスクの記録面に対しレーザ光を出射する。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる読込手段は、レーザ光源から出射されたレーザ光を介して、光ディスクに予め記録されている情報記録に係るディスク情報を読み込む。ここに、「レーザ光を介して」とは、レーザ光源から出射されたレーザ光の光ディスクの記録面からの反射光が、例えば複数の区画に分けられた受光面を有する受光素子に入射することにより該受光素子から出力される受光信号に基づいてという意味である。
本発明に係る「情報記録に係るディスク情報」とは、例えば光ディスクの製造者や型番、推奨されるレーザ光のパワーを示す推奨パワー値、光ディスクの記録面上にマークを適切に形成するためのレーザ光の照射条件である記録ストラテジ等の光ディスクに情報を記録する際に少なくともレーザ光源を制御するための条件を示す情報を意味する。
ここに、本発明に係る「推奨パワー値」とは、光ディスクを構成する材料の性質等を考慮して、製造者が意図する特性を得られるパワー値として、光ディスクの製造者によって予め定められるパワー値を意味する。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる設定手段は、読み込まれたディスク情報に基づいて、光ディスクからの反射光に起因する再生特性の目標である目標再生特性、及びレーザ光源から出射されるレーザ光のパワーを示す複数のパワー値を夫々設定する。
ここに、本発明に係る「再生特性」とは、光ディスクの記録面からの反射光を受光した受光素子から出力される高周波信号の品質を示す値である。この再生特性は、例えばAC(Alternating Current)カップリングされた高周波信号に基づいて、(高周波信号の最大値+高周波信号の最小値)÷(高周波信号の最大値―高周波信号の最小値)として表される。また、本発明に係る「目標再生特性」とは、典型的には、記録特性の品質を示す値であるジッタ値が最小となる場合の再生特性を意味する。
このような目標再生特性は、典型的には、実験的に或いはシミュレーションによって、複数種類の光ディスク各々について、再生特性及びジッタ値の関係を求め、該求められた関係に基づき、ジッタ値が最小となる再生特性として設定され、予め不揮発性メモリ等に格納されている。設定手段は、当該記録装置の動作時に、取得されたディスク情報に含まれる、例えば光ディスクの型番に基づいて、該型番に対応する目標再生特性を、予め格納されている目標再生特性から特定すればよい。
また、設定手段により複数のパワー値が設定される場合、設定された複数のパワー値は、取得されたディスク情報に含まれる推奨パワー値と、該推奨パワー値を微小量(例えば数パーセント)だけ変更したパワー値とを含んでいる。設定手段は、当該記録装置の動作時に、取得されたディスク情報に含まれる推奨パワー値に基づいて、推奨パワー値を微小量だけ変更したパワー値を少なくとも一つ算出すればよい。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなる再生特性取得手段は、設定された複数のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により記録面上に形成された複数のマークのうち第1マークに係る第1再生特性を取得すると共に、第1マークのマーク長に対応する第1パルス幅を、微小幅をn倍した幅だけ変更して記録面上に形成された第2マークに係る第2再生特性を取得する。
ここに、「マークに係る再生特性」とは、形成されたマーク(ここでは、第1又は第2マーク)にレーザ光を照射し、該照射されたレーザ光の記録面からの反射光に起因する再生特性を意味する。
「第1マーク」とは、規格により定められた標準的なパルス幅に対応するマーク(例えば2T、3T等)であってもよいし、標準的なパルス幅から所定幅だけずれたパルス幅に対応するマークであってもよい。
「前記設定された複数のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光」とは、設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光を意味する。
「前記第1マークのマーク長に対応する第1パルス幅を、微小幅をn倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第2マーク」とは、第1パルス幅を、微小幅をn倍した幅だけ変更して(即ち、第1パルス幅にn倍された微小幅を加えて、或いは、第1パルス幅からn倍された微小幅を減じて)生成されたパルス幅を有するレーザ光によって、記録面上に形成されたマークを意味する。ここに、「微小幅」とは、第1パルス幅の、例えば8分の1や16分の1の幅であり、第1パルス幅に対して微小であることを意味する。
尚、“n”は任意の整数であるが、絶対値の小さい整数が望ましい。これは第1マークが、例えば2Tパルスに対応するマークである場合に、第1パルス幅を大幅に長くしてしまうと、3Tパルスに対応するマークとの識別が困難になってしまうからである。
例えばメモリ、プロセッサ等を備えてなるパワー決定手段は、取得された第1再生特性及び取得された第2再生特性と、第1パルス幅及び微小幅との関係に基づいて、目標再生特性が得られる第2パルス幅の第1パルス幅からのずれ量を、設定された複数のパワー値各々について演算し、設定された複数のパワー値と、設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の演算されたずれ量との関係に基づいて、光ディスクに情報を記録する際の出射されるレーザ光のパワーを決定する。
具体的には例えば、パワー決定手段は、先ず、設定された複数のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光のうち一のパワーを有するレーザ光についての取得された第1再生特性、取得された第2再生特性、第1パルス幅及びn倍された微小幅に基づいて、再生特性及びパルス幅の関係を求め、該求められた関係に基づいて、再生特性が目標再生特性となる第2パルス幅を特定する。パワー決定手段は、複数のレーザ光の全てについて同様の処理を行う。
次に、パワー決定手段は、特定された第2パルス幅と第1パルス幅とのずれ量を、複数のレーザ光について特定された第2パルス幅の全てについて演算する。続いて、パワー決定手段は、演算されたずれ量及び設定された複数のパワー値の関係を示す近似式を求め、該求められた近似式におけるずれ量がゼロの場合のパワー値により示されるパワーを、光ディスクに情報を記録する際の出射されるレーザ光のパワーとして決定する。
本願発明者の研究によれば、光ディスクに情報が記録される際のレーザ光のパワーを、例えば最適記録パワー調整等の、レーザ光のパワーを比較的広い範囲にわたり変更してパワーの最適化を行うと、光ディスクの許容量より大きいパワーを有するレーザ光が光ディスクに照射されることにより再生することができなくなるおそれがある。或いは、比較的高パワーのレーザ光を出射することに起因してレーザ光源の製品寿命が短くなるおそれがあることが判明している。
しかるに本発明では、上述の如く、取得されたディスク情報に含まれる推奨パワー値及び該推奨パワー値を微小量だけ変更したパワー値により夫々示されるパワーを有するレーザ光を用いて、光ディスクに情報が記録される際におけるレーザ光のパワーが決定される。このため、光ディスクを再生することができなくなったり、レーザ光源の製品寿命が短くなったりすることを回避することができる。
以上の結果、本発明の記録装置によれば、記録パワーを最適化する際に、高パワーで記録することに起因する弊害を回避することができる。
本発明の記録装置の一態様では、前記パワー決定手段は、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係を示す近似式を生成する近似式生成手段を更に含み、前記生成された近似式に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際における前記出射されるレーザ光のパワーを決定する。
このように構成すれば、
比較的容易にして、光ディスクに情報を記録する際のレーザ光のパワーを決定することができ、実用上非常に有利である。尚、本発明に係る「近似式」は、例えば1次又は2次式、或いは指数関数等の単調関数を意味する。
本発明の記録装置の他の態様では、前記再生特性取得手段は、前記第1パルス幅を変更するパルス幅変更手段を含む。
この態様によれば、比較的容易にして第1パルス幅を変更することができ、実用上非常に有利である。
この態様では、前記パルス幅変更手段は、前記設定された一又は複数のパワー値が低い程、パルス幅が前記第1パルス幅より長くなるように前記第1パルス幅を変更してよい。
このように構成すれば、比較的短時間にして光ディスクに情報を記録する際のレーザ光のパワーを決定することができ、実用上非常に有利である。
本発明の記録装置の他の態様では、前記再生特性取得手段は、更に、前記設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により、前記第1パルス幅を、前記微小幅をm(mは、m≠nである整数)倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第3マークに係る第3再生特性の取得を前記設定された複数のパワー値各々について行い、前記パワー決定手段は、前記取得された第1再生特性、前記取得された第2再生特性及び前記取得された第3再生特性と、前記第1パルス幅及び前記微小幅との関係に基づいて、前記第2パルス幅の前記第1パルス幅からのずれ量を、前記設定された複数のパワー値各々について演算し、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際の前記出射されるレーザ光のパワーを決定する。
この態様によれば、取得された第1再生特性、取得された第2再生特性、第1パルス幅及び第2パルス幅に基づいて目標再生特性が得られるパルス幅を特定する場合に比べて、特定されるパルス幅の精度を向上させることができ、実用上非常に有利である。
本発明の記録装置の他の態様では、前記第1マークのマーク長は、前記出射されるレーザ光の前記記録面上におけるスポット径より短い。
この態様によれば、第1マークに係る第1再生特性と第2マークに係る第2再生特性とが顕著に異なり、比較的容易にして目標再生特性が得られる第2パルス幅を特定することができる。
本発明の記録装置の他の態様では、前記第1マークは、最短マークである。
この態様によれば、第1マークは、最短マークである。ここに、本発明に係る「最短マーク」とは、RF信号に含まれる最高周波数成分パルスに対応するマーク長を有するマークを意味する。例えば光ディスクがBD−Rである場合は、2Tパルスに対応するマークであり、光ディスクがDVD−Rである場合は、3Tパルスに対応するマークである。
本発明の記録装置の他の態様では、前記設定手段は、環境温度を検出する温度検出手段を含み、前記検出された環境温度に応じて、前記目標再生特性及び前記一又は複数のパワー値を夫々設定する。
この態様によれば、例えば温度センサ等である温度検出手段は、環境温度を検出する。ここに、「環境温度」とは、典型的には、当該記録装置における光ディスクが設置される場所(例えば、トレイ)の温度を意味する。このような環境温度は、直接検出してもよいし、例えば当該記録装置が設置されている場所の温度から推定してもよい(即ち、間接的に検出してもよい)。
設定手段は、検出された環境温度に応じて、目標再生特性及び複数のパワー値を設定する。これにより、光ディスクの温度特性に適した目標再生特性等を設定することができ、実用上非常に有利である。
本発明の記録方法は、上記課題を解決するために、記録可能な光ディスクの記録面上に複数のマーク及び複数のスペースを交互に形成することにより情報を記録し、前記記録面に対しレーザ光を出射するレーザ光源を備える記録装置における記録方法であって、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を介して、前記光ディスクに予め記録されている情報記録に係るディスク情報を読み込む読込工程と、前記読み込まれたディスク情報に基づいて、前記光ディスクからの反射光に起因する再生特性の目標である目標再生特性、及び前記レーザ光源から出射されるレーザ光のパワーを示す複数のパワー値を夫々設定する設定工程と、前記設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により前記記録面上に形成された前記複数のマークのうち第1マークに係る第1再生特性の取得、及び前記第1マークのマーク長に対応する第1パルス幅を、微小幅のn(nは整数)倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第2マークに係る第2再生特性の取得を、前記設定された複数のパワー値各々について行う再生特性取得工程と、前記取得された第1再生特性及び前記取得された第2再生特性と、前記第1パルス幅及び前記微小幅との関係に基づいて、前記目標再生特性が得られる第2パルス幅の前記第1パルス幅からのずれ量を、前記設定された複数のパワー値各々について演算し、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際の前記出射されるレーザ光のパワーを決定する、パワー決定工程と、を備える。
本発明の記録方法によれば、上述した本発明の記録装置と同様に、記録パワーを最適化する際に、高パワーで記録することに起因する弊害を回避することができる。
尚、本発明の記録方法においても、上述した本発明の記録装置と同様の各種態様を採ることが可能である。
本発明の作用及びその他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
本発明の実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る記録パワー算出部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る記録条件生成部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る記録パルス生成部の構成を、OPC時における電気信号の流れと共に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る記録パルス生成部の構成を、データ記録時における電気信号の流れと共に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る記録装置において実行される最適記録パワー調整処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る記録条件の一例である。 再生特性及びジッタの関係を示す実験結果の一例である。 本発明の実施形態に係るパルス幅変更部によって変更されたパルスの一例を示す概念図である。 再生特性及びパルス幅変更量の関係を記録パワー毎に示す実験結果の一例である。 記録パワー及びずれ量の関係を示す実験結果の一例である。 記録パワー及び再生特性の関係を示す実験結果の一例である。 本発明の実施形態の変形例に係るマルチパルスの一例を示す概念図である。 本発明の実施形態の変形例に係るキャッスルパルスの一例を示す概念図である。 本発明の実施形態の変形例に係るキャッスルパルスの記録パワーを変更する際の概念を示す概念図である。
符号の説明
1 記録装置
11 駆動部
12 出射部
13 受光部
14 スライダ部
21 プリ記録情報検出部
22 再生特性測定部
23 記録パワー算出部
24 ディスク情報取得部
25 記録条件生成部
26 アドレス算出部
27 記録パルス生成部
300 光ディスク
以下、本発明の記録装置に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
(記録装置の構成)
先ず、本実施形態に係る記録装置の構成について、図1を参照して説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る記録装置の構成を示すブロック図である。尚、図中の矢印は電気信号の流れを示している。
図1において、記録装置1は、駆動部11、出射部12、受光部13、スライダ部14、プリ記録情報検出部21、再生特性測定部22、記録パワー算出部23、ディスク情報取得部24、記録条件生成部25、アドレス算出部26及び記録パルス生成部27を備えて構成されている。尚、上記各構成要素は、ここでは図示しないシステム制御部によって制御される。
ここに、本実施形態に係る「出射部12」、「ディスク情報取得部24」、「記録条件生成部25」及び「再生特性測定部22」は、夫々、本発明に係る「レーザ光源」、「読込手段」、「設定手段」及び「再生特性取得手段」の一例である。また、本実施形態に係る「記録パワー算出部23」は、本発明に係る「パワー決定手段」、「ずれ量演算手段」及び「近似式生成手段」の一例である。
例えばスピンドルモータ等を備えてなる駆動部11は、プリ記録情報検出部21から送信されるウォブル情報(例えばウォブル周波数等)に基づいて、例えば色素系のBD−Rである光ディスク300を回転させる。
例えばレーザダイオード等を備えてなる出射部12は、レーザ光を光ディスク300に出射する。例えばフォトダイオード(Photo Diode:PD)等を備えてなる受光部13は、光ディスク300からの反射光を受光して、該受光された反射光に起因する電気信号を出力する。スライダ部14は、出射部12及び受光部13を備えてなる光ピックアップヘッドを、光ディスク300の半径方向に移動可能である。
プリ記録情報検出部21は、受光部13から出力された電気信号に基づいて、光ディスク300に予め形成されているウォブルやランドプリピット(以下、適宜「LPP」と称する)等のプリ記録情報を検出する。そして、プリ記録情報検出部21は、検出されたウォブル情報を示す電気信号を駆動部11に送信し、検出されたLPP情報を示す電気信号をディスク情報取得部24及びアドレス算出部26に送信する。
再生特性測定部22は、後述する最適記録パワー調整時(以下、適宜「OPC時」と称する)において、光ディスク300の記録面の試し記録が行われた部分(即ち、OPC記録部)に係る再生特性βを測定し、該測定された再生特性βを示す電気信号を記録パワー算出部23に送信する。
記録パワー算出部23は、図2に示すように、算出条件演算部231及び最適記録パワー算出部232を備えて構成されている。ここに、図2は、記録パワー算出部23の構成を示すブロック図である。
記録パワー算出部23の算出条件演算部231は、OPC時に、再生特性測定部22から送信される電気信号により示されるOPC記録部に係る再生特性β、並びに記録条件生成部25から送信される電気信号により示される目標再生特性β、記録パワーP(m)及び本発明に係る「微小量」の一例としてのパルス幅変更量Δ2Tに基づいて、記録パワーP(m)で試し記録を行ったOPC記録部に係る再生特性βから、再生特性βと目標再生特性βとが等しくなるずれ量Δ2T(m)を算出する。
記録パワー算出部23の最適記録パワー算出部232は、一又は複数の記録パワーP(m)と、該記録パワーP(m)に対応する一又は複数のずれ量Δ2T(m)とに基づいて最適記録パワーPを算出して、該算出された最適記録パワーPを示す電気信号を記録パルス生成部27に送信する。
再び図1に戻り、ディスク情報取得部24は、光ディスク300に予め記録されている情報又はプリ記録情報検出部21から送信される電気信号により示されるLPP情報から、ディスク情報(例えば光ディスク300の製造者、型番、記録ストラテジ等)を取得する。
記録条件生成部25は、図3に示すように、記録条件選択部251及びメモリ252を備えて構成されている。ここに、図3は、本実施形態に係る記録条件生成部の構成を示すブロック図である。
記録条件生成部25の記録条件選択部251は、ディスク情報取得部24から送信される電気信号により示されるディスク情報に基づいて、メモリ252に予め格納されている目標再生特性β、記録パワーP(m)、パルス幅変更量Δ2T及び記録ストラテジを特定する。
記録条件選択部251は、特定された目標再生特性β、記録パワーP(m)及びパルス幅変更量Δ2Tを示す電気信号を記録パワー算出部23に送信すると共に、特定された記録パワーP(m)、パルス幅変更量Δ2T及び記録ストラテジを示す電気信号を記録パルス生成部27に送信する。
尚、記録条件選択部251は、図示しない、本発明に係る「温度検出手段」の一例としての温度センサの出力及びディスク情報に基づいて、目標再生特性β、記録パワーP(m)、パルス幅変更量Δ2T及び記録ストラテジを特定してもよい。
具体的には例えば、複数の温度に夫々対応する目標再生特性βをメモリ252に格納しておき、記録条件選択部251は、温度センサの出力により示される環境温度に対応する目標再生特性βを特定してもよい。
また、記録装置1が、例えばインターネット等のネットワークに接続され、且つネットワーク上に目標再生特性β等を格納するサーバ装置を設けられている場合、記録条件選択部251は、ディスク情報に基づいてサーバ装置から目標再生特性β等を特定するようにしてもよい。或いは、サーバ装置から、目標再生特性β等を含む記録条件を取得してもよい。この場合、取得された記録条件は、取得された直後に光ディスク300に記録されてもよいし、例えば画像や音声等の情報を記録した後に光ディスク300に記録されてもよい。
尚、取得された直後に、取得された記録条件が光ディスク300に記録される場合は、光ディスク300に記録された記録条件を、記録時に記録装置1が読みだしてもよい。
再び図1に戻り、アドレス算出部26は、プリ記録情報検出部21から送信される電気信号により示されるLPP情報に基づいて、アドレス情報を算出し、該算出されたアドレス情報を示す電気信号を記録パルス生成部27に送信する。
記録パルス生成部27は、図4及び5に示すように、記録ストラテジ設定部271、本発明に係る「パルス幅変更手段」の一例としてのパルス幅変更部272、記録パワー設定部273及び記録パルス送信部274を備えて構成されている。ここに、図4は、本実施形態に係る記録パルス生成部の構成を、OPC時における電気信号の流れと共に示すブロック図であり、図5は、本実施形態に係る記録パルス生成部の構成を、データ記録時における電気信号の流れと共に示すブロック図である。
図4において、OPC時に、記録ストラテジ設定部271は、記録条件生成部25から送信される電気信号により示される記録ストラテジに基づいて、記録データを記録する記録ストラテジを設定し、該設定された記録ストラテジを示す電気信号をパルス幅変更部272に送信する。ここで、OPC時における記録データは、例えばランダムデータ又は最適記録パワー調整用に用意されたデータである。
パルス幅変更部272は、記録ストラテジ設定部271から送信された電気信号により示される記録ストラテジ、及び記録条件生成部25から送信される電気信号により示されるパルス幅変更量Δ2Tに基づいて、本発明に係る「第1マーク」の一例としての2Tに対応する記録パルスのパルス幅2Tを変更する。ここで、2Tは、光ディスク300に形成される複数のマークのうち最も短いマークである。
尚、パルス幅変更部272は、2T以外の記録マークに対応するパルスのパルス幅を変更してもよい。即ち、例えば2番目に短いマークである3Tに対応する記録パルスのパルス幅を変更してもよい。また、2Tに対応するパルス幅2Tに加えて3Tに対応するパルス幅を同時に変更してもよい。
或いは、パルス幅が変更される記録マークの長さは、レーザ光の光ディスク300の記録面上におけるスポット径より短いマークにしてもよい。或いは、光ディスク300に係る変調方式に基づいて、複数の記録マーク(例えば2T、3T、4T…)の出現頻度を特定して、該特定された出現頻度のうち最も出現頻度の高い記録マークに対応するパルスのパルス幅を変更してもよい。
記録パワー設定部273は、記録条件生成部25から送信される電気信号により示される記録パワーP(m)に基づいて、記録パワーを設定して、該設定された記録パワーを示す電気信号を記録パルス送信部274に送信する。
記録パルス送信部274は、パルス幅変更手段272から送信される電気信号により示されるパルス幅、及び記録パワー設定部273から送信される電気信号により示される記録パワーに基づいて最適記録パワー調整用の記録パルスを生成し、アドレス算出部26から送信される電気信号により示されるアドレス情報に基づいて、光ディスク300の記録面上の目的のアドレスに記録するように生成された記録パルスを示す電気信号を出射部12に送信する。
図5において、データ記録時に、記録ストラテジ設定部271は、記録条件生成部25から送信される電気信号により示される記録ストラテジに基づいて、記録データを記録する記録ストラテジを設定し、該設定された記録ストラテジを示す電気信号を記録パワー設定部273に送信する。
記録パワー設定部273は、記録パワー算出部23から送信された電気信号により示される最適記録パワーPに基づいて、記録パワーを設定して(即ち、記録パワーを最適記録パワーPとする)、該設定された記録パワーを示す電気信号を記録パルス送信部274に送信する。
記録パルス送信部274は、記録パワー設定部273から送信される電気信号により示される記録パワーに基づいてデータ記録用の記録パルスを生成し、アドレス算出部26から送信される電気信号により示されるアドレス情報に基づいて、光ディスク300の記録面上の目的のアドレスに記録するように生成された記録パルスを示す電気信号を出射部12に送信する。
(最適記録パワー調整処理)
次に、以上のように構成された記録装置1において実行される最適記録パワー調整処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
図6において、先ず、システム制御部は、光ディスク300を駆動するように駆動部11を制御しつつ、光ディスク300の所定位置にレーザ光が照射されるように出射部12及びスライダ部14を制御する。続いて、システム制御部は、光ディスク300に予め記録されている情報又はプリ記録情報検出部21から送信される電気信号により示されるLPP情報から、ディスク情報を取得するようにディスク情報取得部24を制御する(ステップS101)。
次に、システム制御部は、取得されたディスク情報に基づいて、目標再生特性β、記録パワーP(m)、パルス幅変更量Δ2T及び記録ストラテジを特定するように記録条件生成部25を制御する(ステップS102)。
ここで、特定される目標再生特性β等について、図7を参照して説明を加える。図7は、本実施形態に係る記録条件の一例である。
図7における目標再生特性βは、実験的に或いはシミュレーションによって、複数種類の光ディスク各々について、再生特性β及びジッタの関係を求め、該求められた関係に基づき、ジッタが最小となる再生特性βとして設定され、予め記録条件生成部25のメモリ252に格納されている。そして、記録条件選択部251によって、取得されたディスク情報に対応する目標再生特性βが特定される。
色素系のBD−Rについての再生特性β及びジッタの関係を示す実験結果を、図8を参照して説明する。ここに、図8は、再生特性β及びジッタの関係を示す実験結果の一例である。尚、図中の実線は実験結果に基づく近似式である。
図8に示すように、再生特性βの値が0.10である場合に、ジッタが最小となっていることがわかる。従って、本実施形態では、図8に示した実験結果に基づいて、目標再生特性βを0.10としている。
再び図7に戻り、記録条件選択部251は、ディスク情報に含まれる、或いはディスク情報により特定された推奨記録パワーが6.5[mW(ミリワット)]である場合、該推奨記録パワーを1番目の記録パワーP(1)として選択する。続いて、記録条件選択部251は、推奨記録パワーを微小量だけ変更した記録パワー(ここでは、7.0[mW])を2番目の記録パワーP(2)として選択する。
パルス幅変更量Δ2Tは、パルス幅2Tを段階的に変更するための値であり、予め記録装置1に格納されていてもよいし、パルス幅2Tや記録線速から算出されてもよい。
尚、パルス幅変更量Δ2Tは、好ましくは、−1/2[T(周期)]〜1/2[T]である。これは、パルス幅を大きく変更してしまうと、2番目に短いマークである3Tの記録パルスに対応するパルス幅との差異が小さくなることに起因して、記録装置1が2Tであるのか3Tであるのかを判定することが困難になり、精度が低下してしまうためである。
再び、図6に戻り、次に、システム制御部は、特定された目標再生特性β等に基づいて、最適記録パワー調整用の記録パルスを生成するように記録パルス生成部27を制御して、光ディスク300の記録面に記録マークを形成する。その後、システム制御部は、光ディスク300の記録面のOPC記録部に係る再生特性βを測定するように再生特性測定部22を制御する(ステップS103)。
ここで、記録パルス生成部27のパルス幅変更部272によるパルス幅の変更方法について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係るパルス幅変更部によって変更されたパルスの一例を示す概念図である。
パルス幅変更部272は、記録条件生成部25から送信される電気信号により示されるパルス幅変更量Δ2Tに基づいて2Tに対応する記録パルスのパルス幅2Tを変更する。具体的には例えば、パルス幅変更量Δ2Tが−1/16[T]である場合、パルス幅変更部272は、2Tに対応する記録パルスの立ち上がり(図9中の左側)のタイミングが1/16[T]だけ遅くなるようにする(記録パルスの立ち上がりが破線で示す位置になるようにする)ことによってパルス幅を変更する。
或いは、パルス幅変更量Δ2Tが0[T]である場合、パルス幅変更部272は、2Tに対応する記録パルスの立ち上がりのタイミングが0[T]だけ遅くなるようにすることによってパルス幅を変更する(即ち、パルス幅を変更しない)。或いは、パルス幅変更量Δ2Tが+1/16[T]である場合、パルス幅変更部272は、2Tに対応する記録パルスの立ち上がりのタイミングが1/16[T]だけ早くなるようにする(記録パルスの立ち上がりが一点鎖線で示す位置になるようにする)ことによってパルス幅を変更する。
尚、パルス幅の変更は、記録パルスの立ち上がりのタイミングを変更することに限らず、記録パルスの立下りのタイミングを変更してもよいし、記録パルスの立ち上がり及び立下りのタイミングを変更してもよい。
再び、図6に戻り、次に、システム制御部は、再生特性測定部22により測定されたOPC記録部に係る再生特性β、並びに記録条件生成部25により特定された目標再生特性β、記録パワーP(m)及びパルス幅変更量Δ2Tに基づいて、記録パワーP(m)で試し記録を行ったOPC記録部に係る再生特性βから、再生特性βと目標再生特性βとが等しくなるずれ量Δ2T(m)を算出し、更に、複数の記録パワーP(m)と、該記録パワーP(m)に対応する複数のずれ量Δ2T(m)とに基づいて最適記録パワーPを算出するように記録パワー算出部23を制御する(ステップS104)。
ここで、各記録パワーP(m)における測定された再生特性β及びパルス幅変更量Δ2Tの関係について、図10を参照して説明する。図10は、再生特性β及びパルス幅変更量Δ2Tの関係を記録パワーP(m)毎に示す実験結果の一例である。尚、図中の実線は実験結果に基づく近似式である。
図10に示すように、パルス幅が長くなる(即ち、図中のΔ2Tが大きくなる)程、再生特性βが小さくなることがわかる。記録パワー算出部23の算出条件演算部231は、近似式から、再生特性βと目標再生特性β(ここでは、0.10)とが等しくなるずれ量Δ2T(m)を算出する。本実施形態では、記録パワーP(1)の場合のずれ量Δ2T(1)は、0.980[T]であり、記録パワーP(2)の場合のずれ量Δ2T(2)は、−0.879[T]である。
尚、図10におけるΔ2Tが0の場合に対応する実験結果が、本発明に係る「第1再生特性」の一例であり、Δ2Tが−1又は1の場合に対応する実験結果が、本発明に係る「第2再生特性」の一例である。
記録パワー算出部23の最適記録パワー算出部232は、算出条件演算部231によって算出された算出条件(ここでは、(0.980[T]、6.5[mW])及び(−0.879[T]、7.0[mW]))に基づいて、図11に示すような記録パワーP(m)及びずれ量Δ2T(m)の関係を求めて、該求められた関係に基づいて、ずれ量がゼロとなる(即ち、パルス幅が2Tとなる)記録パワーを算出する(ここでは、算出された記録パワーは、6.76[mW]である)。ここに、図11は、記録パワーP(m)及びずれ量Δ2T(m)の関係を示す実験結果の一例である。図中の実線は実験結果に基づく近似式である。
尚、図10に示すように、記録パワーが低い程、パルス幅を長くすれば、測定される再生特性βが目標再生特性βを比較的跨ぎやすくなる。従って、記録パワーが低い程、パルス幅が長くなるようにパルス幅を変更すれば、比較的少ない測定結果に基づいて、目標再生特性βが内挿範囲に含まれる近似式を得ることができる。この結果、最適記録パワーを決定するまでにかかる時間を短縮することができ、実用上非常に有利である。
<比較例>
次に、上述の図8、10及び11に示した実験結果を取得するための実験に用いられた色素系のBD−Rを用いて、段階的にレーザ光の記録パワーを変更して試し記録を行い、OPC記録部に係る再生特性βを測定して最適記録パワーを求めた場合の実験結果について、図12を参照して説明する。ここに、図12は、記録パワー及び再生特性βの関係を示す実験結果の一例である。尚、図中の実線は実験結果に基づく近似式である。
図12において、上述の最適記録パワー調整処理における目標再生特性β(即ち、0.10)となる記録パワー(即ち、最適記録パワー)を近似式から求めると、6.76[mW]となり、上述の最適記録パワー調整処理の結果と同様の結果を得ることができる。
これにより、パルス幅を変更して再生特性βを取得し、該取得された再生特性β及びパルス幅に基づいて最適記録パワーを求めるという方法が、最適記録パワーを求める方法として妥当であることが証明された。
尚、本実施形態では、上述の如く、記録パルスのパルス幅及び記録パワーを変更することによって最適記録パワーを決定しているが、記録パワーのみを変更することによって最適記録パワーを決定してもよい。この場合、記録パワーは、典型的には、最短のマークである2Tを光ディスク300に記録(即ち、形成)するための記録パルスについてのみ変更される(即ち、記録パルスの波高が変更される)ので、記録パワーを最適化する際に、高パワーで記録することに起因する弊害を抑制することができる。
<変形例>
次に、最短マーク或いは比較的短いマークに対応する記録パルスのパルス幅を変更することに代えて、比較的長いマークに対応する記録パルスのパルス幅を変更する場合について、図13乃至図15を参照して説明する。
ディスク情報取得部24により取得されたディスク情報に含まれる記録ストラテジ、或いは、記録条件生成部25により特定される記録ストラテジが、マルチパルスストラテジである場合は、パルス幅変更部272を、例えば図13に示すように、マルチパルスのパルス幅Tをパルス幅変更量ΔTだけ変更するように構成すればよい。ここに、図13は、マルチパルスの一例を示す概念図である。
また、ディスク情報取得部24により取得されたディスク情報に含まれる記録ストラテジ、或いは、記録条件生成部25により特定される記録ストラテジが、キャッスルストラテジである場合は、パルス幅変更部272を、例えば図14に示すように、キャッスルパルスのパルス幅Tをパルス幅変更量ΔTだけ変更するように構成すればよい。ここに、図14は、キャッスルパルスの一例を示す概念図である。
キャッスルパルスの記録パワーを変更する場合、例えば図15に示すように、キャッスルパルスの中間バイアス部の記録パワーPを微小量ΔPだけ変更してもよいし、キャッスルパルスにおける記録パワーPと記録パワーPとの比を変更せずに、キャッスルパルス全体の記録パワーを変更してもよい。ここに、図15は、キャッスルパルスの記録パワーを変更する際の概念を示す概念図である。
尚、本実施形態では、上述の如く、最適記録パワー調整の際に、2種類の記録パワーP(m)を用いているが、1種類の記録パワーP(m)のみ用いて最適記録パワーを決定してもよい。この場合は、例えば、最適記録パワーの算出式(即ち、図11に示すような直線の式)であるP=Am×P(m)+Bm、並びにずれ量Δ2T(m)からAm及びBmが得られる係数算出式を、予め記録装置1に格納しておく。ここに、“P”は、最適記録パワーを示しており、“Am”及び“Bm”は、係数(即ち、直線の傾き及び切片)を示している。
最適記録パワー調整時には、ある記録パワーP(3)によって試し記録を行い、OPC記録部に係る再生特性βが、目標再生特性βとなるずれ量Δ2T(3)を取得する。次に、該取得されたずれ量Δ2T(3)及び記録装置1に格納されている係数算出式に基づいて、係数A3及びB3を求める。続いて、該求められた係数A3及びB3、並びに記録装置1に格納されている最適記録パワーの算出式に基づいて、最適記録パワーPが求められる。
或いは、再生特性βが、目標再生特性βとなるずれ量Δ2T(m)に代えて、パルス幅変更量Δ2TがゼロとなるOPC記録部に係る再生特性βと目標再生特性βとの差Δβ(m)、最適記録パワーの算出式(ここでは、P=Cm×Δβ(m)+Dm)並びに差Δβ(m)からCm及びDmが得られる係数算出式に基づいて、最適記録パワーPが求められる。
尚、本実施形態では、上述の如く、最適記録パワー調整の際に再生特性βを指標として最適記録パワーを求めているが、再生特性βに代えて又は加えて、例えば受光部13から出力されるRF信号のアシンメトリ値、最短記録マークの信号レベル、最短記録スペースの信号レベル、再生されたRF信号における最短パルスの振幅、再生されたRF信号における最短パルスの振幅と他のパルスの振幅との比を指標としてもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う記録装置及び方法もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。

Claims (9)

  1. 記録可能な光ディスクの記録面上に複数のマーク及び複数のスペースを交互に形成することにより情報を記録する記録装置であって、
    前記記録面に対してレーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を介して、前記光ディスクに予め記録されている情報記録に係るディスク情報を読み込む読込手段と、
    前記読み込まれたディスク情報に基づいて、前記光ディスクからの反射光に起因する再生特性の目標である目標再生特性、及び前記レーザ光源から出射されるレーザ光のパワーを示す複数のパワー値を夫々設定する設定手段と、
    前記設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により前記記録面上に形成された前記複数のマークのうち第1マークに係る第1再生特性の取得、及び前記第1マークのマーク長に対応する第1パルス幅を、微小幅のn(nは整数)倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第2マークに係る第2再生特性の取得を、前記設定された複数のパワー値各々について行う再生特性取得手段と、
    前記取得された第1再生特性及び前記取得された第2再生特性と、前記第1パルス幅及び前記微小幅との関係に基づいて、前記目標再生特性が得られる第2パルス幅の前記第1パルス幅からのずれ量を、前記設定された複数のパワー値各々について演算し、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際の前記出射されるレーザ光のパワーを決定する、パワー決定手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記パワー決定手段は、
    前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係を示す近似式を生成する近似式生成手段を更に含み、
    前記生成された近似式に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際における前記出射されるレーザ光のパワーを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記再生特性取得手段は、前記第1パルス幅を変更するパルス幅変更手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記パルス幅変更手段は、前記設定された一又は複数のパワー値が低い程、パルス幅が前記第1パルス幅より長くなるように前記第1パルス幅を変更することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記再生特性取得手段は、更に、前記設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により、前記第1パルス幅を、前記微小幅をm(mは、m≠nである整数)倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第3マークに係る第3再生特性の取得を前記設定された複数のパワー値各々について行い、
    前記パワー決定手段は、前記取得された第1再生特性、前記取得された第2再生特性及び前記取得された第3再生特性と、前記第1パルス幅及び前記微小幅との関係に基づいて、前記第2パルス幅の前記第1パルス幅からのずれ量を、前記設定された複数のパワー値各々について演算し、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際の前記出射されるレーザ光のパワーを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記第1マークのマーク長は、前記出射されるレーザ光の前記記録面上におけるスポット径より短いことを特徴とする請求項1項に記載の記録装置。
  7. 前記第1マークは、最短マークであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記設定手段は、
    環境温度を検出する温度検出手段を含み、
    前記検出された環境温度に応じて、前記目標再生特性及び前記一又は複数のパワー値を夫々設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  9. 記録可能な光ディスクの記録面上に複数のマーク及び複数のスペースを交互に形成することにより情報を記録し、前記記録面に対しレーザ光を出射するレーザ光源を備える記録装置における記録方法であって、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を介して、前記光ディスクに予め記録されている情報記録に係るディスク情報を読み込む読込工程と、
    前記読み込まれたディスク情報に基づいて、前記光ディスクからの反射光に起因する再生特性の目標である目標再生特性、及び前記レーザ光源から出射されるレーザ光のパワーを示す複数のパワー値を夫々設定する設定工程と、
    前記設定された複数のパワー値のうち一のパワー値により示されるパワーを有するレーザ光により前記記録面上に形成された前記複数のマークのうち第1マークに係る第1再生特性の取得、及び前記第1マークのマーク長に対応する第1パルス幅を、微小幅のn(nは整数)倍した幅だけ変更して前記記録面上に形成された第2マークに係る第2再生特性の取得を、前記設定された複数のパワー値各々について行う再生特性取得工程と、
    前記取得された第1再生特性及び前記取得された第2再生特性と、前記第1パルス幅及び前記微小幅との関係に基づいて、前記目標再生特性が得られる第2パルス幅の前記第1パルス幅からのずれ量を、前記設定された複数のパワー値各々について演算し、前記設定された複数のパワー値と、前記設定された複数のパワー値に夫々対応する複数の前記演算されたずれ量との関係に基づいて、前記光ディスクに前記情報を記録する際の前記出射されるレーザ光のパワーを決定する、パワー決定工程と、
    を備えることを特徴とする記録方法。
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