以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(樹脂塗布システムの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる樹脂塗布システム1の概略構成を正面(前面)から示す概略図である。図2は、図1に示す樹脂塗布システム1の概略構成を上面から示す概略図である。なお、図2では、基板供給装置6内の基板2(2A、2B)のみを図示している。
本形態の樹脂塗布システム1は、テープ状の第1基板2Aおよび第2基板2Bに実装された半導体チップ等の電子部品(図示省略)を熱硬化性の樹脂で封止し、固定するための処理システムである。すなわち、樹脂塗布システム1は、第1、第2基板2A、2Bに対して、熱硬化性樹脂の塗布等の所定の処理を行う基板処理システムである。この樹脂塗布システム1では、図2に示すように、図2の下側(図1の紙面手前側)で第1基板2Aが搬送され、図2の上側(図1の紙面奥側)で第1基板2Aと同方向に第2基板2Bが搬送される。なお、以下では、第1基板2Aと第2基板2Bとをまとめて表す場合には、基板2と表記する。
樹脂塗布システム1は、図1、図2に示すように、基板2に実装された電子部品を封止するとともに確実に固定するための熱硬化性の樹脂を塗布する樹脂塗布装置4と、塗布された樹脂を加熱して硬化させる樹脂硬化装置5と、樹脂塗布装置4に対して基板2を供給する基板供給装置6と、樹脂硬化装置5から搬出される基板2を巻き取る基板巻取装置7とを備えている。また、樹脂塗布システム1では、基板供給装置6と樹脂塗布装置4と樹脂硬化装置5と基板巻取装置7とがこの順番で、図1の左側から右側に向かって配置されている。本形態では、樹脂塗布装置4および樹脂硬化装置5は、基板2に対して所定の処理を行う基板処理装置である。
なお、図1の左右方向が、樹脂塗布システム1における基板2の搬送方向(すなわち、樹脂塗布装置4への基板2の供給方向および樹脂硬化装置5からの基板2の搬出方向)となるため、以下では、図1の左右方向を「搬送方向」と表記する。また、樹脂塗布システム1では、図1の左側から基板2が供給され、図1の右側で基板2が巻き取られるため、図1の左側を「供給側」、右側を「巻取側」と表記する。さらに、図1の紙面垂直方向を、搬送方向(供給方向、搬出方向)に直交する「前後方向」と表記するとともに、紙面手前側を「前面側」、紙面奥側を「後面側」と表記する。また、図1の上下方向を「上下方向」と表記する。
樹脂塗布システム1は、前後方向に2列に並列配置された第1処理レーン8Aと、第2処理レーン8Bとの2つの処理レーンから構成されている。具体的には、樹脂塗布システム1は、前面側で搬送される第1基板2Aへの樹脂の塗布および塗布された樹脂の硬化を行う第1処理レーン8Aと、後面側で搬送される第2基板2Bへの樹脂の塗布および塗布された樹脂の硬化を行う第2処理レーン8Bとから構成されている。本形態の樹脂塗布システム1では、基板2の搬送方向に平行で、かつ、前後方向において樹脂塗布システム1の略中心位置に形成される鉛直面Pに関して、同一の構成を有する第1処理レーン8Aと第2処理レーン8Bとが面対称に配置されている。また、基板供給装置6、樹脂塗布装置4、樹脂硬化装置5および基板巻取装置7のそれぞれの前後方向の中心位置はほぼ一致している。
基板供給装置6は、図1、図2に示すように、樹脂塗布装置4に供給される第1基板2Aとテープ状のスペーサ9とが重なった状態で巻回された第1基板供給リール10Aと、樹脂塗布装置4に供給される第2基板2Bとスペーサ9とが重なった状態で巻回された第2基板供給リール10Bとを備えている。また、基板巻取装置7は、樹脂硬化装置5から搬出される第1基板2Aとスペーサ9とが重なった状態で巻き取られる第1基板巻取リール11Aと、樹脂硬化装置5から搬出される第2基板2Bとスペーサ9とが重なった状態で巻き取られる第2基板巻取リール11Bとを備えている。図1に示すように、第1基板供給リール10Aに巻回された第1基板2Aと第1基板巻取リール11Aに巻回される第1基板2Aとはつながっている。同様に、第2基板供給リール10Bに巻回された第2基板2Bと第2基板巻取リール11Bに巻回される第2基板2Bとはつながっている。すなわち、樹脂塗布システム1は、いわゆるリール・ツウ・リールの樹脂塗布システムである。なお、以下では、第1基板供給リール10Aと第2基板供給リール10Bとをまとめて表す場合には、基板供給リール10と表記し、第1基板巻取リール11Aと第2基板巻取リール11Bとをまとめて表す場合には、基板巻取リール11と表記する。
基板2は、フレキシブルな樹脂基板であるCOF(Chip On Film or Chip On Flexible Circuit Board)テープやTAB(Tape Automated Bonding)テープ等の基板である。また、基板供給装置6から供給される基板2には予め電子部品が実装されている。スペーサ9は、基板供給リール10に巻回されている基板2や基板巻取リール11に巻回される基板2を保護するためのものであり、薄い樹脂でテープ状に形成されている。
樹脂塗布装置4は、図2に示すように、第1処理レーン8Aを構成する第1樹脂塗布部45Aと、第2処理レーン8Bを構成する第2樹脂塗布部45Bとから構成されている。すなわち、樹脂塗布装置4では、同一の構成を有する第1樹脂塗布部45Aと第2樹脂塗布部45Bとが、鉛直面Pに関して対称に配置されている。
第1樹脂塗布部45Aは、図1等に示すように、第1基板供給リール10Aから供給された第1基板2Aを搬送する搬送ローラ46A、47Aと、第1基板2Aが搬送される搬送路48Aと、第1基板2Aの電子部品が実装された部分に熱硬化性の樹脂を塗布する4個の樹脂塗布ヘッド49Aとを備えている。
搬送ローラ46A、47Aは、後述の第1引込ローラ71Aまたは第2引込ローラ72Aと同期するように、所定距離だけ回転した後に一定時間停止するという間欠動作を繰り返す。そして、第1基板2Aが停止した状態で、樹脂塗布ヘッド49Aによって第1基板2Aに樹脂が塗布され、その後、第1基板2Aが樹脂硬化装置5へ向かって搬出される。本形態では、搬送ローラ46A、47Aと、第1引込ローラ71Aまたは第2引込ローラ72Aとによって、第1処理レーン8Aでの第1基板2Aの間欠的な搬送が行われる。
第2樹脂塗布部45Bは、上述のように、第1樹脂塗布部45Aと同一の構成が鉛直面Pに関して対称に配置されることで構成されている。そのため、第2樹脂塗布部45Bの詳細な説明は省略する。なお、図2では、第1樹脂塗布部45Aの各構成に対応する第2樹脂塗布部45Bの各構成には、第1樹脂塗布部45Aの各構成に付された符号中の「A」の部分を「B」に代えた符号が付されている。
樹脂硬化装置5は、樹脂塗布装置4から搬出された基板2を加熱して、基板2に塗布された樹脂を硬化させる加熱炉であり、図2に示すように、第1処理レーン8Aを構成する第1搬送レーン90Aと、第2処理レーン8Bを構成する第2搬送レーン90Bとから構成されている。すなわち、樹脂硬化装置5では、同一の構成を有する第1搬送レーン90Aと第2搬送レーン90Bとが、鉛直面Pに関して対称に配置されている。また、樹脂硬化装置5は、図2に示すように、樹脂硬化装置5の前後方向の略中心位置に配置され、第1搬送レーン90Aと第2搬送レーン90Bとの間を仕切る仕切壁92を備えている。
第1搬送レーン90Aは、第1基板2Aが搬送される第1搬送路LA1、第2搬送路LA2および第3搬送路LA3の3つの搬送路と、第1基板2Aの表裏を反転させるとともに第1基板2Aの搬送方向を反転させる第1反転ローラ94Aおよび第2反転ローラ95Aと、第1基板2Aに塗布された樹脂を加熱して硬化させるための加熱機構96Aと、第1から第3搬送路LA1〜LA3に配設され、第1基板2Aの両端を搬送方向へ案内する基板ガイド97Aとを備えている。なお、図1では、基板ガイド97Aの図示を省略し、図2では、第1搬送路LA1に配置される基板ガイド97Aの一部(供給側の一部)、第3搬送路LA3に配置される基板ガイド97Aおよび第2反転ローラ95Aのみを図示している。
第1搬送レーン90Aでは、第1樹脂塗布部45Aから搬出された第1基板2Aは、まず、供給側から巻取側へ向かって第1搬送路LA1を通過して搬送され、その後、第1反転ローラ94Aで反転される。反転された第1基板2Aは、巻取側から供給側へ向かって第2搬送路LA2を通過して搬送され、その後、第2反転ローラ95Aで再び反転される。反転された第1基板2Aは、供給側から巻取側へ向かって第3搬送路LA3を通過して搬送され、第1搬出口98Aから搬出される。また、第1基板2Aの種類によっては、供給側から巻取側へ向かって第1搬送路LA1を通過して搬送された第1基板2Aがそのまま、第2搬出口99Aから搬出される。
第2搬送レーン90Bは、上述のように、第1搬送レーン90Aと同一の構成が鉛直面Pに関して対称に配置されることで構成されている。そのため、第2搬送レーン90Bの詳細な説明は省略する。なお、図2では、上述した第1搬送レーン90Aの各構成に対応する第2搬送レーン90Bの各構成には、第1搬送レーン90Aの各構成に付された符号中の「A」の部分を「B」に代えた符号が付されている。
(基板供給装置の構成)
図3は、図1に示す基板供給装置6を前面から示す図である。図4は、図3のE−E方向から基板供給装置6の内部構成を示す図である。図5は、図4のF−F方向から第1取付パネル19Aの背面側を示す図である。図6は、図3に示す第1取付パネル19Aを前面から示す図である。図7は、図4に示す取付フレーム29への第3分割パネル193Aの取付部分を拡大して示す断面図である。図8は、図1に示す第1基板供給リール10Aの側面を示す拡大図である。なお、図3では、第1基板供給リール10Aおよびスペーサ巻取リール12Aの図示を省略し、図4、図8では、第1基板2Aの図示を省略している。また、図7では、図6のK−K方向から見た取付フレーム29への第3分割パネル193Aの取付部分を示している。
基板供給装置6は、図2、図4に示すように、第1処理レーン8Aを構成する第1基板供給部21Aと、第2処理レーン8Bを構成する第2基板供給部21Bとから構成されている。すなわち、基板供給装置6では、同一の構成を有する第1基板供給部21Aと第2基板供給部21Bとが、鉛直面Pに関して対称に配置されている。また、基板供給装置6は、ある第1基板2Aの後端と他の第1基板2Aの先端とを接続するための不図示の基板接合装置(スプライサー)を載置するための接合台27を備えている。なお、図1、図2では、接合台27の図示を省略している。
基板供給装置6を構成する後述の各種の構成物は、中空の直方体状に形成された筐体18の内部に収納されている。筐体18は、鉛直面Pに関して面対称に形成されるとともに、筐体18の骨格をなすメインフレーム28と、後述の第1取付パネル19Aおよび第2取付パネル19Bがそれぞれ取り付けられる取付フレーム29と、メインフレーム28の前面および後面のそれぞれに開閉可能に取り付けられた扉(図示省略)と、メインフレーム28の供給側端に固定された側板34(図7参照)およびメインフレーム28の巻取側端に固定された側板(図示省略)と、メインフレーム28の上端に固定された天板(図示省略)と、メインフレーム28の下端に固定された底板30とを備えている。巻取側端に固定された側板には、第1、第2基板2A、2Bがそれぞれ搬出される2個の搬出孔(図示省略)が形成されている。
本形態のメインフレーム28は、アルミ製の角材が連結されることで形成されている。同様に、本形態の取付フレーム29も、アルミ製の角材が連結されることで形成されている。具体的には、図7に示すように、断面で見たときに4個の内部空間29aが形成された中空状の角材が連結されることで取付フレーム29が形成されている。また、この角材には、取付フレーム29の外部から内部空間29aへ連通する連通溝29bが角材の長手方向の全域に形成されている。
図4等に示すように、中空の直方体状に組み合わされて構成された取付フレーム29は、メインフレーム28の内部でメインフレーム28に固定されている。また、取付フレーム29は、上下方向に3段に配置されるとともに矩形状に組み合わされて構成された3つの補強部材31、32、33を備えている。具体的には、補強部材31〜33は、取付フレーム29の下端側からこの順番でそれぞれ、取付フレーム29の高さの略3分の1の位置、略2分の1の位置、略3分の2の位置に取り付けられている。補強部材31〜33も図7に示すような中空状の角材が連結されて形成されている。
第1基板供給部21Aは、第1基板供給リール10Aの他に、第1基板2Aと分離されるスペーサ9が巻き取られるスペーサ巻取リール12Aと、第1基板2Aを案内する複数の基板ガイドローラ13Aおよびガイド部材14Aと、スペーサ9を案内する2個のスペーサガイドローラ15Aと、第1基板供給リール10Aを回転駆動させる基板供給リールモータ16Aと、スペーサ巻取リール12Aを回転駆動させるスペーサ巻取リールモータ17Aとを備えている。基板ガイドローラ13Aおよびスペーサガイドローラ15Aは、駆動手段を有しない従動ローラである。なお、ガイド部材14Aは不図示のブラケットを介して樹脂塗布装置5の供給側の側面に固定されているため、図3、図4では、ガイド部材14Aの図示を省略している。また、図1では、複数の基板ガイドローラ13Aの一部のみが図示されている。
本形態では、第1基板供給リール10Aが基板供給装置6の上面側に配置され、スペーサ巻取リール12Aが底面側に配置されている。そして、図1に示すように、第1基板供給リール10Aとスペーサ巻取リール12Aとの間から、第1樹脂塗布部45Aへ第1基板2Aが供給されている。すなわち、第1基板供給リール10Aとスペーサ巻取リール12Aとの間には、第1樹脂塗布部45Aに向かって第1基板2Aを供給する基板供給部44Aが配置されている。
また、第1基板供給部21Aは、図3に示すように、第1樹脂塗布部45Aに供給される前に、基板ガイドローラ13Aとガイド部材14Aとの間で一旦たるむ第1基板2Aのたるみ量を検出するための3個のたるみセンサ35Aと、スペーサ9の有無を検出するスペーサセンサ36Aとを備えている。たるみセンサ35Aは、受発光部37Aと反射板38Aとを備える光学式のセンサであり、スペーサセンサ36Aは、受発光部39Aと反射板40Aとを備える光学式のセンサである。さらに、第1基板供給部21Aは、第1基板2Aに帯電する静電気を除去するためのイオンを噴射する2個の静電気除去ユニット(イオナイザー)41Aと、第1基板供給部21Aを制御するための制御パネル42Aとを備えている。
本形態では、基板ガイドローラ13A、スペーサガイドローラ15A、たるみセンサ35A、スペーサセンサ36A、静電気除去ユニット41Aおよび制御パネル42A等は、後述の第1取付パネル19Aに取り付けられ第1樹脂塗布部45Aへ第1基板2Aを供給するための基板供給用部品となっている。
さらに、第1基板供給部21Aは、第1基板供給リール10Aとともに回転する回転軸51Aと、基板供給リールモータ16Aが固定される固定ブラケット52Aと、回転軸51Aと基板供給リールモータ16Aの出力軸161Aとを連結するための2個のかさ歯車53A、54Aとを備えている。同様に、第1基板供給部21Aは、スペーサ巻取リール12Aとともに回転する回転軸55Aと、スペーサ巻取リールモータ17Aが固定される固定ブラケット56Aと、回転軸55Aとスペーサ巻取リールモータ17Aの出力軸171Aとを連結するための2個のかさ歯車57、58Aとを備えている。
本形態では、基板供給リールモータ16Aは、出力軸161Aを上方向に向けた状態で固定ブラケット52Aに固定され、スペーサ巻取リールモータ17Aは、出力軸171Aを搬送方向に向けた状態で固定ブラケット56Aに固定されている。なお、本形態の基板供給リールモータ16Aには、トルクリミッタは内蔵されておらず、また、回転軸51Aと基板供給リールモータ16Aとの間には、トルクリミッタは配置されていない。一方、本形態では、スペーサ巻取リールモータ17Aにトルクリミッタが内蔵されているか、あるいは、回転軸55Aとスペーサ巻取リールモータ17Aとの間に、トルクリミッタが配置されている。
また、取付フレーム29の前面部には、図4、図5に示すように、固定ブラケット52Aが取り付けられる取付板23Aと、固定ブラケット56Aが取り付けられる取付板24Aとが裏面側から固定されている。具体的には、補強部材33よりも上側に取付板23Aが固定され、補強部材31より下側に取付板24Aが固定されている。
前面側に配置される基板ガイドローラ13A等の基板供給用部品は、図3等に示すように、取付フレーム29の前面部に前面側から固定され筐体18の内部を前後方向で仕切るように配置されたパネルとしての第1取付パネル19Aの前面に取り付けられている。第1取付パネル19Aはたとえば、塗装された薄い圧延鋼板で形成されている。また、第1取付パネル19Aの高さ、搬送方向の幅は、筐体18の内側の高さ、搬送方向の幅とほぼ同じになっている。さらに、第1取付パネル19Aは、基板供給装置6の前後方向の中心位置となる鉛直面Pよりも前面側に配置されている。
本形態の第1取付パネル19Aは、図3等に示すように、第1から第5分割パネル191A〜195Aの5枚のパネルから構成され、各分割パネル191A〜195Aが上下方向で隙間なく配置されている。具体的には、筐体18の内側の底面と取付板24Aとの間に配置される第1分割パネル191Aと、取付板24Aと補強部材31との間に配置される第2分割パネル192Aと、補強部材31と補強部材33との間に配置される第3分割パネル193Aと、補強部材33と取付板23Aとの間に配置される第4分割パネル194Aと、補強部材33と筐体18の内側の上面との間に配置される第5分割パネル195Aとから、第1取付パネル19Aが構成されている。また、図3に示すように、第4分割パネル194Aと第5分割パネル195Aとは、回転軸51Aを境に上下方向へ分割され、第1分割パネル191Aと第2分割パネル192Aとは、回転軸55Aを境に上下方向へ分割されている。
すなわち、第1取付パネル19Aは、基板供給リール10Aが前面側に配置される供給リール部パネルとしての第4分割パネル194Aおよび第5分割パネル195Aと、スペーサ巻取リール12Aが前面側に配置される巻取リール部パネルとしての第1分割パネル191Aおよび第2分割パネル192Aと、基板供給部44Aが前面側に配置される供給部パネルとしての第3分割パネル193Aとから構成されている。また、本形態では、第4分割パネル194A、第5分割パネル195Aはそれぞれ、第1供給リール部パネル、第2供給リール部パネルであり、第1分割パネル191A、第2分割パネル192Aはそれぞれ、第1巻取リール部パネル、第2巻取リール部パネルである。
第1分割パネル191Aは取付フレーム29の前面部および取付板24Aに、第2分割パネル192Aは取付フレーム29の前面部、取付板24Aおよび補強部材31に、第3分割パネル193Aは取付フレーム29の前面部および補強部材31、33に、第4分割パネル194Aは取付フレーム29の前面部、補強部材33および取付板23Aに、第5分割パネル195Aは取付フレーム29の前面部および取付板23Aに、それぞれ、固定されている。
すなわち、図6に示すように、第1から第5分割パネル191A〜195Aには、ネジ用の貫通孔197Aが複数形成されている。そして、第1から第5分割パネル191A〜195Aは、取付フレーム29の前面部および補強部材31、33には、図7に示すように、ネジ87およびナット88を用いて固定されている。具体的には、取付フレーム29あるいは補強部材31、33を構成する角材の端部から不図示の治具を用いて内部空間29aに挿入され、配置されたナット88と、貫通孔197Aおよび連通溝29bに挿通されたネジ87とによって、第1から第5分割パネル191A〜195Aは、取付フレーム29の前面部および補強部材31、33に固定されている。
また、第1、第2、第4、第5分割パネル191A、192A、194A、195Aは、取付板23A、24Aに形成されたネジ孔(図示省略)に、貫通孔197Aに挿通されたネジ(図示省略)をねじ込むことで、あるいは、貫通孔197Aに挿通されたネジ(図示省略)とナット(図示省略)とを用いて、取付板23A、24Aに固定されている。
図3に示すように、本形態では、1個のスペーサガイドローラ15Aおよび1個のたるみセンサ35Aは、第2分割パネル192Aに取り付けられている。また、その他の基板供給用部品は、第3分割パネル193Aに取り付けられている。すなわち、基板供給部44Aには、多くの基板供給用部品が配置されている。なお、第3分割パネル193Aには、接合台27の上に載置された基板接合装置を引き出すための開口部196Aが形成されている。また、第4分割パネル194Aには、後述のリール幅修正装置43Aが配置される2個の開口部198Aが形成されている。さらに、第1分割パネル191Aと第2分割パネル192Aとの境界部分、および、第4分割パネル194Aと第5分割パネル195Aとの境界部分にはそれぞれ、回転軸55A、51Aが配置される配置孔199Aが形成されている。
ここで、本形態の第1基板供給リール10Aは、図8に示すように、第1基板2Aの幅に応じた所定の間隔で配置される円板状の2枚の側板25Aと、2枚の側板25Aの間隔を維持するため、2枚の側板25Aの間に配置される円筒状のカラー26Aとを備えている。カラー26Aの外周側には、第1基板2Aが巻回されるため、カラー26Aの径は、側板25Aの径よりも大幅に小さくなっている。そのため、カラー26Aに巻回される第1基板2Aの量が少なくなると、2枚の側板25Aの間で適切な間隔を維持することが困難となり、第1基板2Aに損傷等が生じうる。そこで、本形態の第1基板供給部21Aは、2枚の側板25A間の適切な間隔を維持するための2個のリール幅修正装置43Aを備えている。2個のリール幅修正装置43Aは、搬送方向における第1基板供給リール10Aの両側にそれぞれ配置されている。具体的には、回転軸51Aの中心を通過する鉛直線に対して略対称に、2個のリール幅修正装置43Aが配置されている。リール幅修正装置43Aの詳細については後述する。
第2基板供給部21Bは、上述のように、第1基板供給部21Aと同一の構成が鉛直面Pに関して対称に配置されることで構成されている。そのため、第2基板供給部21Bの詳細な説明は省略する。なお、図2、図4では、上述した第1基板供給部21Aの各構成に対応する第2基板供給部21Bの各構成には、第1基板供給部21Aの各構成に付された符号中の「A」の部分を「B」に代えた符号が付されている。たとえば、第2基板供給部21Bを構成する第2取付パネル19Bは、第1取付パネル19Aに相当する。
図2、図4に示すように、鉛直面Pよりも前面側に配置された第1取付パネル19Aと、鉛直面Pよりも後面側に配置された第2取付パネル19Bとの間には、基板供給リールモータ16Aやスペーサ巻取リールモータ17A等が収納される収納空間20が形成されている。
接合台27は、補強部材31の上側に配置され、前後方向へスライド可能に構成されている。具体的には、接合台27は、第1取付パネル19Aよりも前面側へ引出し可能に構成されるとともに、第2取付パネル19Bよりも後面側へ引出し可能に構成されている。また、接合台27の上面は、回転可能なターンテーブルとなっている。本形態では、基板接合装置が常時、接合台27の上に載置されるとともに、接合台27は通常、第1取付パネル19Aと第2取付パネル19Bとの間(すなわち、収納空間20)に収納されている。そして、接合台27は、第1基板2Aの接合が行われる場合に、前面側へ引き出され、第2基板2Bの接合が行われる場合に、後面側へ引き出される。
なお、第2取付パネル19Bを構成する第3分割パネル(図示省略)には、開口部196Aと同様の開口部が形成されている。また、基板接合装置は常時、接合台27の上に載置されている必要はなく、第1、第2基板2A、2Bの接合が行われる際、第1取付パネル19Aよりも前面側あるいは第2取付パネル19Bよりも後面側へ接合台27を引き出した後に、基板接合装置が接合台27の上に載置されても良い。
第1基板供給部21Aでは、図1に示すように、第1基板供給リール10Aから供給された第1基板2Aが、基板ガイドローラ13Aとガイド部材14Aとの間で下側にたるむ。基板ガイドローラ13Aとガイド部材14Aとの間で、一旦たるんだ第1基板2Aは、ガイド部材14Aによって下流側に案内され、第1樹脂塗布部45Aへ供給される。また、第1基板2Aと分離されたスペーサ9は、スペーサガイドローラ15Aに案内されてスペーサ巻取リール12Aに巻き取られる。第2基板供給部21Bでも同様に、第2基板2Bが第2樹脂塗布部45Bへ供給され、第2基板2Bと分離されたスペーサ9がスペーサ巻取リール12Bに巻き取られる。
(基板巻取装置の構成)
基板巻取装置7は、図1、図2に示すように、第1処理レーン8Aを構成する第1基板巻取部22Aと、第2処理レーン8Bを構成する第2基板巻取部22Bとから構成されている。すなわち、基板巻取装置7では、同一の構成を有する第1基板巻取部22Aと第2基板巻取部22Bとが、鉛直面Pに関して対称に配置されている。また、基板巻取装置7は、ある第1基板2Aの後端と他の第1基板2Aの先端とを接続するための不図示の基板接合装置を載置するため、接合台27と同様に構成された接合台(図示省略)を備えている。
基板巻取装置7を構成する後述の各種の構成物は、筐体18と同様に形成された筐体68の内部に収納されている。すなわち、筐体68は、鉛直面Pに関して面対称に形成されるとともに、筐体68の骨格をなすメインフレーム(図示省略)と、後述の第1取付パネル69Aおよび第2取付パネル69Bがそれぞれ取り付けられる取付フレーム(図示省略)と、メインフレームの前面および後面のそれぞれに開閉可能に取り付けられた扉(図示省略)と、メインフレームの供給側端および巻取側端にそれぞれ固定された側板(図示省略)と、天板(図示省略)と、底板(図示省略)とを備えている。
第1基板巻取部22Aは、上述の第1基板巻取リール11Aの他に、第1基板2Aと重なるスペーサ9を供給するスペーサ供給リール70Aと、第1基板巻取リール11Aを回転駆動させる基板巻取リールモータ(図示省略)と、スペーサ供給リール70Aを回転駆動させるスペーサ供給リールモータ(図示省略)と、第1搬出口98Aから搬出される第1基板2Aを装置内部へ引き込む第1引込ローラ71Aと、第2搬出口99Aから搬出される第1基板2Aを装置内部へ引き込む第2引込ローラ72Aと、第1引込ローラ71Aによって引き込まれた第1基板2Aを下方向へ案内する第1ガイド部材73Aと、第2引込ローラ72Aによって引き込まれた第1基板2Aを下方向へ案内する第2ガイド部材74Aと、第1基板2Aの搬送を案内する基板ガイドローラ75Aと、スペーサ9の搬送を案内するスペーサガイドローラ76Aとを備えている。第1、第2引込ローラ71A、72Aは、不図示のモータによって回転駆動される駆動ローラであり、基板ガイドローラ75A、スペーサガイドローラ76Aは駆動手段を有しない従動ローラである。
本形態では、第1基板巻取リール11Aが基板巻取装置7の上面側に配置され、スペーサ供給リール70Aが底面側に配置されている。そして、図1に示すように、第1基板2Aは、第1基板巻取リール11Aとスペーサ供給リール70Aとの間を通過して、第1基板巻取リール11Aに巻き取られる。すなわち、第1基板巻取リール11Aとスペーサ供給リール70Aとの間には、第1搬送路90Aから搬出された第1基板2Aが通過する基板通過部89Aが配置されている。
また、第1基板巻取部22Aは、第1基板供給部21Aと同様に、第1基板2Aのたるみ量を検出するためのたるみセンサ(図示省略)や、静電気除去ユニット(図示省略)、制御パネル(図示省略)等を備えている。本形態では、基板ガイドローラ75A、スペーサガイドローラ76A、たるみセンサ、静電気除去ユニットおよび制御パネル等は、後述の第1取付パネル69Aに取り付けられ第1基板供給リール11Aで第1基板2Aを巻き取るための基板巻取用部品となっている。
また、筐体68の取付フレームの前面部には、筐体18と同様に、基板巻取リールモータが固定される固定ブラケット(図示省略)が取り付けられる取付板(図示省略)と、スペーサ供給リールモータが固定される固定ブラケット(図示省略)が取り付けられる取付板(図示省略)とが裏面側から固定されている。
前面側に配置される基板ガイドローラ75A等の基板巻取用部品は、筐体68の取付フレームの前面部に前面側から固定され筐体68の内部を前後方向で仕切るように配置されたパネルとしての第1取付パネル69Aの前面に取り付けられている。第1取付パネル69Aの高さ、搬送方向の幅は、筐体68の内側の高さ、搬送方向の幅とほぼ同じになっている。第1取付パネル69Aは、基板巻取装置7の前後方向の中心位置となる鉛直面Pよりも前面側に配置されている。
第1取付パネル69Aは、第1取付パネル19Aと同様に、塗装された薄い圧延鋼板で形成されるとともに、第1から第5分割パネル691A〜695Aの5枚のパネルから構成されている。具体的には、基板供給装置6の第1から第5分割パネル191A〜195Aの5枚のパネルとほぼ同様の第1から第5分割パネル691A〜695Aの5枚のパネルから第1取付パネル69Aが構成され、各分割パネル691A〜695Aが上下方向で隙間なく配置されている。第1取付パネル19Aと同様に、第4分割パネル694Aと第5分割パネル695Aとは、第1基板巻取リール11Aの回転軸(図示省略)を境に上下方向へ分割され、第1分割パネル691Aと第2分割パネル692Aとは、スペーサ供給リール70Aの回転軸(図示省略)を境に上下方向へ分割されている。
すなわち、第1取付パネル69Aは、基板巻取リール11Aが前面側に配置される第4分割パネル694Aおよび第5分割パネル695Aと、スペーサ供給リール70Aが前面側に配置される第1分割パネル691Aおよび第2分割パネル692Aと、基板通過部89Aが前面側に配置される第3分割パネル693Aとから構成されている。
第1から第5分割パネル691A〜695Aは、第1から第5分割パネル191A〜195Aとほぼ同様に、筐体68の取付フレームの前面部、取付板あるいは補強部材に、それぞれ、固定されている。また、図1に示すように、本形態では、基板巻取用部品の大半は、第3分割パネル693Aに取り付けられている。
第1基板供給部21Aと同様に、第1基板巻取部22Aでは、基板巻取リールモータが出力軸を上方向に向けた状態で固定され、第1基板巻取リール11Aの回転軸と基板巻取リールモータの出力軸とはかさ歯車(図示省略)を介して連結されている。また、スペーサ供給リールモータが出力軸を供給方向に向けた状態で配置され、スペーサ供給リール70Aの回転軸とスペーサ供給リールモータの出力軸とは、かさ歯車(図示省略)を介して連結されている。なお、本形態の基板巻取リールモータおよびスペーサ供給リールモータには、トルクリミッタが内蔵されていない。また、第1基板巻取リール11Aの回転軸と基板巻取リールモータとの間、および、スペーサ供給リール70Aの回転軸とスペーサ供給リールモータとの間には、トルクリミッタは配置されていない。
第2基板巻取部22Bは、上述のように、第1基板巻取部22Aと同一の構成が鉛直面Pに関して対称に配置されることで構成されている。そのため、第2基板巻取部22Bの詳細な説明は省略する。なお、図2では、上述した第1基板巻取部22Aの各構成に対応する第2基板巻取部22Bの各構成には、第1基板巻取部22Aの各構成に付された符号中の「A」の部分を「B」に代えた符号が付されている。たとえば、第2基板巻取部22Bを構成する第2取付パネル69Bは、第1取付パネル69Aに相当する。
基板供給装置6と同様に、基板巻取装置7では、鉛直面Pよりも前面側に配置された第1取付パネル69Aと、鉛直面Pよりも後面側に配置された第2取付パネル69Bとの間に、収納空間20に相当する収納空間77が形成されている。すなわち、基板巻取リールモータ、スペーサ供給リールモータおよびかさ歯車等の駆動部は、収納空間77内に配置されている。
第1基板巻取部22Aでは、図1に示すように、樹脂硬化装置5から搬出された後に第1引込ローラ71Aまたは第2引込ローラ72Aで引き込まれ、かつ、第1基板巻取リール11Aに巻き取られる前の第1基板2Aが、第1ガイド部材73Aまたは第2ガイド部材74Aと基板ガイドローラ75Aとの間で下側にたるむ。また、スペーサ9は、スペーサガイドローラ75Aに案内されてスペーサ供給リール70Aから第1基板巻取リール11Aに供給される。第1ガイド部材73Aまたは第2ガイド部材74Aと基板ガイドローラ75Aとの間で下側にたるんだ第1基板2Aは、スペーサ9とともに第1基板巻取リール11Aに巻き取られる。第2基板巻取部22Bでも同様に、第2基板2Bがスペーサ9とともに第2基板巻取リール11Bに巻き取られる。
(リール幅修正装置の構成)
図9は、図3に示すリール幅修正装置43Aを前面から示す図である。図10は、図9のG−G方向からリール幅修正装置43Aを示す図である。図11は、図10のH−H方向からリール幅修正装置43Aを示す図である。なお、図9では、供給側(図3の左側)に配置されたリール幅修正装置43Aが図示されている。
リール幅修正装置43Aは、図9〜図11に示すように、2枚の側板25Aの間隔を維持する2個のリール幅修正部79Aを有する本体部80Aと、本体部80Aが固定され本体部80Aとともに搬送方向(図9の左右方向)へ移動可能なスライドブロック81Aおよびスライド板82Aと、本体部80Aを搬送方向へ案内するガイドブロック83Aおよびガイドレール84Aと、本体部80Aを固定するための固定板85Aおよび固定ノブ86Aとを備えている。
このリール幅修正装置43Aは、第4分割パネル194Aに形成された開口部198Aに配置されている。具体的には、図3〜図5に示すように、本体部80Aや固定ノブ86A等が第4分割パネル194Aの前面に配置され、スライド板82Aやガイドレール84A等が第4分割パネル194Aの後面に配置されるように、リール幅修正装置43Aが開口部198Aに配置されている。
本体部80Aは、2個のリール幅修正部79Aを前後方向へ移動させる送りネジ101Aと、送りネジ101Aを回転させる回転ノブ102Aと、リール幅修正部79Aの回転止めの機能を果たすとともにリール幅修正部79Aを前後方向へ案内するガイドブロック103Aと、送りネジ101Aの両端を回転可能に支持する2個の軸受部材104Aと、ガイドブロック103Aおよび軸受部材104Aが上面側に固定される固定ブロック105Aと、固定ブロック105Aとスライドブロック81Aとを連結する連結部材106Aとを備えている。2個のリール幅修正部79Aは、前後方向(図10の左右方向)で隣接するように配置されている。
リール幅修正部79Aは、外周面が側板25Aに当接するローラ107Aと、ローラ107Aを回転可能に支持する支持部材108Aとを備えている。支持部材108Aは、略L形状に形成されており、支持部材108Aの巻取側端(図9の右端)にローラ107Aが取り付けられている。また、支持部材108Aの下端(図10の下端)はガイドブロック103Aに係合されている。また、支持部材108Aの下端側には、送りネジ101Aと螺合するメネジ(図示省略)が形成されている。
送りネジ101Aの前後方向の中心位置から前面側半分には順ネジが形成され、この順ネジに、一方のリール幅修正部79A(具体的には支持部材108A)が螺合している。また、送りネジ101Aの前後方向の中心位置から後面側半分には逆ネジが形成され、この逆ネジに、他方のリール幅修正部79Aが螺合している。そして、送りネジ101Aの前面端に取り付けられた回転ノブ102Aを一方向へ回転させると、2個のリール幅修正部79Aは、互いに遠ざかるように前後方向へ移動し、回転ノブ102Aを他方向へ回転させると、2個のリール幅修正部79Aは、互いに近づくように前後方向へ移動する。
なお、図10、図11の実線で示すように、前後方向におけるローラ107Aの外側にそれぞれ側板25Aを当接させて、2枚の側板25A間を広げるようにしても良いし、図10、図11の二点鎖線で示すように、前後方向におけるローラ107Aの内側にそれぞれ側板25Aを当接させて、2枚の側板25A間を狭めるようにしても良い。
固定ノブ86Aは、スライドブロック81Aに螺合されるオネジ部861Aと、握り862Aと、オネジ部861Aと握り862Aとの間に配置されオネジ部861Aより径の大きい当接部863Aとを備えている。
スライドブロック81Aには、連結部材106Aを介してリール幅修正部79A等が前面側から固定されるとともに、固定ノブ86Aのオネジ部861Aが前面側から螺合されている。スライド板82Aは、スライドブロック81Aの後面側に固定されている。スライド板82Aの前面、かつ、スライドブロック81Aの上方に、ガイドブロック83Aが固定されている。ガイドブロック83Aに係合するガイドレール84Aは、取付板23Aの下端側に固定されている。固定板85Aは、取付板23Aの前面、かつ、下端側に固定されている。固定板85Aには、連結部材106Aおよび固定ノブ86Aのオネジ部861Aがそれぞれ挿通され、通過する長孔851A、852Aが搬送方向を長手方向として形成されている。長孔852Aの高さは、固定ノブ86Aの当接部863Aの径よりも小さくなっている。
ガイドレール84Aおよび固定板85Aを除くリール幅修正装置43Aの各構成は、固定ノブ86Aを回動させることで、固定板85Aに固定され、あるいは、搬送方向に移動可能となる。すなわち、固定ノブ86Aを一方向へ回転させると、オネジ部861Aがスライドブロック81Aにねじ込まれるため、当接部863Aとスライドブロック81Aとによって固定板85Aが挟まれて、ガイドレール84Aおよび固定板85Aを除くリール幅修正装置43Aの各構成が固定板85Aに固定される。また、固定ノブ86Aを他方向へ回転させると、当接部863Aおよびスライドブロック81Aと固定板85Aとの間に隙間が形成されるため、ガイドレール84Aおよび固定板85Aを除くリール幅修正装置43Aの各構成が移動可能となる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、基板供給装置6は、各種の基板供給用部品が取り付けられた第1取付パネル19Aを備え、この第1取付パネル19Aは、上下方向に配置される第1から第5分割パネル191A〜195Aによって構成されている。そのため、基板供給装置6の仕様変更が必要な場合に、第1取付パネル19Aの全体を変更しなくても、仕様変更となる分割パネル191A〜195Aを変更するのみで、基板供給装置6を仕様変更できる。したがって、基板供給装置6では、簡易な構成で、多様化する仕様に柔軟に対応することが可能になる。また、仕様変更があっても変更する必要のない分割パネル191A〜195Aは共用化できるため、基板供給装置6の部品の在庫管理を簡素化できる。
特に、多くの基板供給用部品が配置される基板供給部44Aは、仕様変更の頻度が高い。本形態では、第1取付パネル19Aは、第1基板供給リール10Aが前面側に配置される第4分割パネル194Aおよび第5分割パネル195Aと、スペーサ巻取リール12Aが前面側に配置される第1分割パネル191Aおよび第2分割パネル192Aと、基板供給部44Aが前面側に配置される第3分割パネル193Aとから構成されているため、第3分割パネル193Aのみを交換することで基板供給装置6を幅広く仕様変更することが可能になる。
また、本形態では、第4分割パネル194Aと第5分割パネル195Aとが回転軸51Aを境に上下方向へ分割され、第1分割パネル191Aと第2分割パネル192Aとが回転軸55Aを境に上下方向へ分割されている。第1基板供給リール10Aの回転軸51Aよりも上方およびスペーサ巻取リール12Aの回転軸55Aよりも下方には、基板供給用部品が配置されていない。そのため、このように構成すると、第1分割パネル191Aと第5分割パネル195Aとを完全に共用化することが可能になる。その結果、基板供給装置6の部品の在庫管理を簡素化できる。また、取付板23A、24Aを用いて、第1、第2、第4、第5分割パネル191A、192A、194A、195Aを適切に固定できる。
さらに、本形態では、第1取付パネル19Aが第1から第5分割パネル191A〜195Aによって構成されているため、第1取付パネル19Aが1枚のパネルで構成される場合と比較して、第1取付パネル19Aの加工が容易になる。すなわち、第1取付パネル19Aが1枚のパネルで構成される場合には、大掛かりな工作機械を用いて第1取付パネル19Aを加工する必要があるが、本形態のように、第1取付パネル19Aが分割されている場合には、小型の工作機械を用いて第1取付パネル19Aを加工できる。その結果、第1取付パネル19Aの加工が容易になる。
本形態では、第1から第5分割パネル191A〜195Aは、取付フレーム29の前面部あるいは補強部材31、33にネジ87で固定され、また、第1、第2、第4、第5分割パネル191A、192A、194A、195Aは、取付板23A、24Aに不図示のネジで固定されている。そのため、基板供給装置6を組み立てた後であっても、必要な分割パネル191A〜195Aを交換することで、基板供給装置6の仕様を容易に変更できる。なお、本形態では、第1取付パネル19Aが第1から第5分割パネル191A〜195Aに分割されているため、第1から第5分割パネル191A〜195Aを取付フレーム29等へ容易に固定できる。
また、第2取付パネル19Bも第1取付パネル19Aと同様に構成されているため、基板供給装置6の第2処理レーン8B側においても、上述した効果を得ることができる。
また、本形態の基板巻取装置7では、基板巻取用部品が取り付けられた第1取付パネル69Aが、上下方向に配置される第1から第5分割パネル691A〜695Aで構成されている。そのため、基板巻取装置7の仕様変更が必要な場合には、仕様変更となる分割パネル691A〜695Aを変更するのみで、基板巻取装置7を仕様変更できる。したがって、基板巻取装置7では、簡易な構成で、多様化する仕様に柔軟に対応することができる。また、在庫管理を簡素化できる。なお、第2取付パネル69Bも第1取付パネル69Aと同様に構成されているため、基板巻取装置7の第2処理レーン8B側においても、上述した効果を得ることができる。
さらに、本形態の基板供給装置6および基板巻取装置7では、簡易な構成で、多様化する仕様に柔軟に対応することができるため、樹脂塗布システム1でも、簡易な構成で、多様化する仕様に柔軟に対応することが可能となる。
また、本形態の基板供給装置6のように、第1基板供給部21Aと第2基板供給部21Bとの2つの基板供給部が背中合わせで配置されている場合には、基板供給リールモータ16A、16B等の駆動部の修理や取替等を前面側および後面側から直接行うことができない。また、側面から行うことも可能であるが、スペース上の制約から駆動部の修理や取替等の作業は困難である。本形態では、第1取付パネル19Aが、第1から第5分割パネル191A〜195Aによって構成されているため、修理や取替等が必要となる部品が配置された第1から第5分割パネル191A〜195Aを前面側から容易に取り外すことができる。同様に、第2取付パネル19Bを後面側から容易に取り外すことができる。そのため、駆動部の修理等を容易に行うことができる。同様に、基板巻取装置7でも、駆動部の修理等を容易に行うことができる。
(他の実施の形態)
上述した形態では、第1取付パネル19Aは、第1から第5分割パネル191A〜195Aの5枚の分割パネルから構成されている。この他にもたとえば、第1取付パネル19Aは、図12に示すように、第1分割パネル191Aと第2分割パネル192Aとが一体で形成された巻取リール部パネル911Aと、第4分割パネル194Aおよび第5分割パネル195Aとが一体で形成された供給リール部パネル912Aと、第3分割パネル193Aとの3枚の分割パネルから構成されても良い。同様に、第2取付パネル19Bや、基板巻取装置7の第1、第2取付パネル69A、69Bも3枚の分割パネルから構成されても良い。なお、図12では、上述した形態と共通する構成には、同一の符号を付している。
また、第1、第2取付パネル19A、19B、69A、69Bは、4枚の分割パネルから構成されても良いし、6枚以上の分割パネルから構成されても良い。
上述した形態では、第1から第5分割パネル191A〜195Aは、取付フレーム29の前面部、取付板23A、24Aあるいは補強部材31、33にネジ87等で固定されている。この他にもたとえば、取付フレーム29の前面部、取付板23A、24Aあるいは補強部材31、33に取付金具が取り付けられ、第1から第5分割パネル191A〜195Aがこの取付金具にネジによって固定されても良い。また、第1から第5分割パネル191A〜195Aは、図13に示すように、取付フレーム29の前面部、取付板23A、24Aあるいは補強部材31、33に溶接で固定されても良い。なお、図13では、取付フレーム29に対する第5、第4分割パネル195A、194Aの固定部分を後面側から図示している。また、取付フレーム29と、第5、第4分割パネル195A、194Aとは、溶接部93で溶接されている。
上述した形態では、樹脂塗布システム1は、第1処理レーン8Aと第2処理レーン8Bとの2つの処理レーンから構成されている。この他にもたとえば、樹脂塗布システムは、第1処理レーン8Aまたは第2処理レーン8Bのいずれか一方の処理レーンのみで構成されても良い。
上述した形態では、樹脂塗布システム1は、第1、第2基板2A、2Bに対して、熱硬化性樹脂の塗布等の所定の処理を行う基板処理システムである。この他にもたとえば、上述した形態の構成が適用される基板処理システムは、樹脂塗布装置4および樹脂硬化装置5に代わる基板処理装置として、超音波振動を用いて電子部品を基板2に接合する電子部品の接合装置を備える電子部品接合システムであっても良い。また、上述した形態の構成が適用される基板処理システムは、基板処理装置として、基板2に転写されたフラックスに半田ボール等を搭載するボール搭載装置を備えるボール搭載システムであっても良いし、基板処理装置として、UVインクやレーザで基板2や電子部品に印字を行う印字装置を備える印字システムであっても良い。
なお、上述した形態では、第1基板2Aと第2基板2Bとは、同一の方向に搬送されているが、第1基板2Aの搬送方向と第2基板2Bの搬送方向とが逆であっても良い。すなわち、図14に示す樹脂塗布システム201のように、第1処理レーンでは、第1基板供給装部21Aと、第1樹脂塗布部45Aと、第1搬送レーン90Aと、第1基板巻取部22Aとがこの順番で、図14の左側から右側に向かって配置され、第2処理レーンでは、第2基板供給部21Bと、第2樹脂塗布部45Bと、第2搬送レーン90Bと、第2基板巻取部22Bとがこの順番で、図14の右側から左側に向かって配置されても良い。この場合には、上述した形態の第1基板供給装部21Aと第2基板巻取部22Bとが1つの筐体内に収納されて第1基板供給巻取装置206が構成され、第2基板供給装部21Bと第1基板巻取部22Aとが1つの筐体内に収納されて第2基板供給巻取装置207が構成される。すなわち、本発明の構成は、図14に示す第1、第2基板供給巻取装置206、207に対しても適用できる。