JP5009688B2 - 粉粒体回収装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、切削により採取される粉粒体を分析用試料として精密分析に供するために、当該粉粒体を回収する粉粒体回収装置に関し、より詳細には、例えば、岩石試料または化石試料などの切削対象試料における分析対象領域としての微小部分をマイクロミルによって切削することにより採取される微量の当該分析対象領域を構成する物質の粉粒体を回収するために用いられる粉粒体回収装置に関する。
一般に、岩石試料または化石試料などについては微小領域毎の分析が必要であり、これを行うために、例えば安定同位体質量分析計または高周波誘導結合プラズマ発光−質量分析計などが用いられている。
而して、これらの分析においては、試料である岩石片または化石片などにおける微小な分析対象領域部分を、いわゆるマイクロミルにより切削して当該分析対象領域部分を構成する物質の粉粒体を採取し、これを分析用試料として精密分析に供することが行われている。
ここで、分析対象領域部分とは、例えば分析の目的、試料の種類に応じて任意に決定される、試料における組織構造中における微細な一部の組織に係る領域部分であって、通常、ミクロン単位の極めて微小な領域部分毎に試料が切削され、これにより採取された当該各領域部分に係る粉粒体が独立した分析用試料として分析処理に供される。
而して、ミクロン単位の極めて微細な領域部分をマイクロミルによって切削することにより採取される分析用試料は、例えば、粒子径が1〜10μmの範囲内の粉粒体であって、しかも、マイクログラム単位例えば500μg以下の微量のものであり、所定の分析処理を行うためには、採取された粉粒体を高い回収率で回収することが必要とされる。
従来においては、例えば針の先端やスパーテルなどですくい取ることにより粉粒体を回収する方法が利用されているが、このような方法では、人の手で行われると共に一度に回収される量に限界があるので、非効率的であると共に回収率が一定しない、などの問題があり、特に、マイクロミルによって切削されて採取された粉粒体は不可避的に帯電した状態にあるので、静電気の作用によって回収作業自体が困難である、という問題がある。
一方、例えば工業用切削装置においては、切削後の削りかすである粉体を空気吸引して除去あるいは再利用するために回収する粉末回収装置(例えば特許文献1参照)が利用されている。
また、図5に示すような、例えば粉粒体Pなどの回収対象物を例えば真空ポンプ45により空気と共に吸引して回収容器41内に回収する回収装置40が知られている。
特公平5−76323号公報
しかしながら、上記のような回収装置は、いずれのものも、主として、グラム単位の比較的多量の粉粒体を回収あるいは除去することを目的とするものであって、例えばマイクロミルによって採取される微量の粉粒体を回収するに際して、このような装置をそのまま適用したのであれば、粉粒体を高い回収率(量的効率)で回収することはできない。
この理由は、上述したように、当該粉粒体は、粒子径が小さく、しかも、静電的に帯電している状態にあるものであるので、例えば図5に示す回収装置40を用いる場合には、粉粒体導入用の管部材42や吸引ノズル43の内面に静電的に付着したり、回収容器41内において飛散して容器内空間S3に開口する排気管部44を介して真空ポンプ45によって吸引されて排気されたりするためである。
また、特許文献1に開示されている回収装置を用いる場合においても同様に、粉粒体が回収容器内に至る管部材の内面に静電的に付着したり、また、フィルターで濾過して粉粒体を分離回収する構成とされていることから、フィルターに吸着される粉粒体の量が多くなるためである。さらに、この回収装置においては、回収容器内に回収された粉粒体を取り出す必要があることからも、一層、粉粒体の回収率が低くなることが想定され、所定の分析処理を行うために必要とされる十分な量の試料を得ることができない。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、例えば回収すべき粉粒体が微量であっても、粉粒体を高い回収率で回収することのできる粉粒体回収装置を提供することを目的とする。
本発明の粉粒体回収装置は、粉粒体を空気吸引して回収容器内に回収する粉粒体回収装置において、
弾性体よりなる基材に通気性を有するフィルターが一体に設けられてなる円板状のストッパー部材が一端面に設けられると共に弾性体よりなる円板状のシール部材が他端面に設けられた管状部材と、シール部材およびストッパー部材を気密に貫通して管状部材内をその管軸方向に沿って伸びるよう設けられた導入管と、空気吸引口が管状部材の内部空間内に開口するようシール部材を気密に貫通して伸びるよう設けられた排気管とにより構成された内部粉粒体空気吸引構造体が回収容器内に挿入配置され、更に、蓋体が装着されることにより回収容器の内部空間が気密に密閉されてなり、
前記ストッパー部材によって区画されることにより、ストッパー部材と回収容器の内壁とによって囲まれた、導入管の粉粒体吐出口が開口する粉粒体回収用空間と、前記管状部材の内部空間によって形成される、前記空気吸引口が開口する空気吸引用空間とが形成され、
粉粒体回収用空間内の空気がフィルターを介して上向きに吸引されることにより、粉粒体を含む空気が粉粒体回収用空間に下向きに導入されて粉粒体が当該粉粒体回収用空間内において分離回収されることを特徴とする。
本発明の粉粒体回収装置は、粒子径が400μm以下の範囲内のものであって、1000μg以下の微量の粉粒体を回収するために好適に用いられる。
以上において、本発明の粉粒体回収装置における回収対象物である「粉粒体」は、粒子の大きさが比較的大きい「粒体」および粒子の大きさが小さい「粉体」を含む。また、 「微量の」とは、単に、回収容器内に最終的に回収される粉粒体の量を示すのではなく、空気吸引される粉粒体の全体量自体が微量であることをいう。
また、本発明の粉粒体回収装置においては、下記(1)〜(4)に示すいずれかの構成またはこれらが組み合わされた構成とされていることが好ましい。
(1)導入管を含む、粉粒体導入側の流通路形成部材が静電的に帯電していない状態に維持された構成、具体的には、流通路形成部材における内面の全面にわたって帯電防止膜が形成された構成とされていること。
(2)フィルターの面積A1の、ストッパー部材の面積A2に対する占有率(A1/A2)が10〜25%となる構成とされていること。
(3)フィルターが金属焼結体よりなること。
(4)回収容器の底部が円錐台状の内部空間を有し、ストッパー部材がテーパー面に密接状態とされて粉粒体回収用空間が形成された構成とされていること。
本発明の粉粒体回収装置によれば、回収容器内の限定された一部に粉粒体回収用空間が形成されると共に、当該粉粒体回収用空間と空気吸引用空間とが別個に形成されているので、粉粒体回収用空間内において分離された粉粒体が飛散して空気と共に排気されることが防止される結果、例えば分析用試料としての粉粒体を高い回収率(量的効率)で回収することができる。
また、フィルターを介して排気される空気の流れ方向と導入管から吐出される粉粒体を含む空気の流れ方向とが互いに逆方向となる状態(対向状態)とされているので、回収用空間内に導入された粉粒体は、フィルターによって濾過されて捕捉されるのではなく、その自重によって分離されて回収容器の底面に沈降することとなり、フィルターに吸着されて実質的に回収不能となりうる粉粒体の量が低減される。
従って、特に、粒子径が10μm以下の範囲内のものであって、500μg以下の微量の粉粒体を回収する場合に、極めて有用なものとなる。
また、導入管に静電気対策がなされていることにより、粉粒体が導入管の内面に静電的に付着(スタック)することを防止することができるので、粉粒体を一層高い回収率で回収することができる。
特に、例えばマイクロミルによって切削されて採取される、不可避的に帯電された状態にある粉粒体を回収する場合であっても、上記効果が確実に発現されて高い回収率が得られる。
以下、本発明について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の粉粒体回収装置の一例における構成の概略を示す断面図、図2は、図1に示す粉粒体回収装置の分解断面図である。
この粉粒体回収装置は、例えば手で握って保持可能な大きさの回収容器10と、この回収容器10内に着脱可能に挿入配置された内部粉粒体空気吸引構造体(内部構造体)20とを具えてなり、例えば真空ポンプなどの吸引手段30に接続されて回収対象物である粉粒体Pを空気と共に吸引して当該粉粒体Pを回収容器10内に回収するものである。
回収容器10は、例えば透明ガラスよりなり、円錐台状(すり鉢状)の内部空間を有する底部12、底部12に連続する円筒状の胴部13、および胴部13に連続する小径の円筒状の頚部14を有する容器本体11と、この容器本体11の頚部14に螺合されて着脱自在に装着される蓋体(回収作業用)15とにより構成されている。なお、容器本体11はガラス製のものに限定されず、例えば透明な樹脂材料からなるものであってもよい。
内部構造体20は、例えば透明ガラスよりなる直管状の内管21と、この内管21の一端側開口を気密に閉塞する円板状のシール部材22と、内管21の他端側開口を塞ぐよう設けられた、フィルター28を具えてなる円板状のストッパー部材25と、シール部材22をその厚み方向に気密に貫通して内管21内をその管軸方向に沿って伸び、さらに、ストッパー部材25をその厚み方向に気密に貫通して伸びるよう設けられた導入管23と、シール部材22をその厚み方向に気密に貫通して伸び、空気吸引口24Aが内管21の内部空間内に開口する状態で設けられた排気管24とにより構成されている。
シール部材22は、例えば回収容器21の容器本体11における頚部14と同一の外径寸法を有するゴム製のものであって、蓋体15の中央開口15Aの内面側開口縁部に係止される。
この粉粒体回収装置における粉粒体導入側の流通路形成部材、すなわち導入管23には、例えば導入管23における内面の全面にわって帯電防止膜が例えばスプレー塗布により形成されており、これにより、静電的に帯電していない状態に維持されている。
このような静電気対策がなされた構成であることにより、例えばミリングによって不可避的に帯電された状態にある粉粒体が導入管23の内面に静電的に付着することを確実に防止することができて確実に回収することができる。
導入管23の内径は、例えば0.3〜1mmであることが好ましい。このような構成であることにより、粉粒体Pが導入管23内にスタックされる、などの問題が生ずることを防止することができて当該粉粒体Pを確実に回収することができる。
ストッパー部材25は、図3に示すように、円柱状のフィルター28が、例えば制電性ゴムよりなり、内管21と同一の外径寸法を有する円板状の基材26にその厚み方向に貫通する状態で一体に設けられて構成されている。
基材26を構成する材料としては、硬度、シール性、帯電性、加工性などの観点から、例えばブチルゴムを用いることが好ましい。
フィルター28は、粉粒体(回収対象物)Pを通過させない程度の通気性を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば金属焼結体からなるものやガラスフィルターなどにより構成することができるが、所期の形状および性能を有するものを確実に得ることができることから、金属焼結体が好ましい。
このストッパー部材25においては、後述するように、内部構造体20が容器本体11内に配置された状態において容器本体11の底部12のテーパー面12Aに対向する円環状領域Z1内に、導入管23の粉粒体吐出口23Aが位置されるよう導入管装着用貫通孔27が形成されていると共に、フィルター28が容器本体11の底部12のテーパー面12Aに対向する円環状領域Z1内、具体的には、基材26の形状中心位置Cを挟んで導入管装着用貫通孔27と径方向に離間した位置に配置されている。なお、図3において、破線で示す円領域Z2は、内部構造体20が容器本体11内に配置された状態において平坦な底面12Bに対向する領域(分離された粉粒体Pが集められて堆積される領域)を示している。
従って、導入管23からの空気が直接的にフィルター28に向かって吐出されない構造、換言すれば、粉粒体Pをフィルター28によって濾過することによりこれを捕捉する構造ではなく、粉粒体Pをその自重により沈降させて分離回収する構造とされている。
このストッパー部材25においては、フィルター28の面積A1の、ストッパー部材25の面積A2、具体的には、基材26の面積に対する占有率(A1/A2)が、例えば10〜25%とされていることが好ましい。これにより、十分な通気量が確保されると共に粉粒体Pがフィルター28に吸着されて回収率が低下することを確実に防止することができる。
一方、前記占有率が過大である場合には、粉粒体Pがフィルター28に対して吸着されるおそれが高くなり、また、占有率が過小である場合には、十分な通気性を確保することが困難となる。
上記粉粒体回収装置においては、内部構造体20が、ストッパー部材25の内方面(図1における下面)における周縁部が容器本体11におけるテーパー面12Aに対接されると共にシール部材22の内方面(図1における下面)における周縁部が容器本体11における頚部14の開口端面に係止された状態で、容器本体11内に挿入配置され、この状態においてさらに、蓋体15が容器本体11の頚部14に螺合されて装着されることにより、ストッパー部材25およびシール部材22の両者がその厚み方向に押圧されて弾性的に変形され、これにより、ストッパー部材25が容器本体11に気密に密着した状態とされ、回収容器10内の限定された空間、具体的には、ストッパー部材25と容器本体11における底部12の内壁とによって囲まれた空間が、粉粒体導入管23の吐出口23Aが開口する、粉粒体回収用空間S1とされ、ストッパー部材25によって内管21の内部空間により構成される空気吸引用空間S2と区画された状態とされる。
この粉粒体回収装置においては、内部構造体20におけるストッパー部材25の、回収容器10の軸方向におけるレベル位置は、ストッパー部材25が容器本体11のテーパー面12Aにおいて密接された状態が得られれば特に制限されるものではなく、すなわち、粉粒体回収用空間S1の大きさは特に制限されず、目的に応じて適宜に設定することができる。
以下、上記粉粒体回収装置の動作について説明する。
上記粉粒体回収装置は、蓋体15の中央開口15Aを介して外方に突出する、内部構造体20に係る排気管24の他端が適宜のチューブ31により例えば真空ポンプなどの吸引手段30に接続されて用いられる。
具体的には、内部構造体20に係る内管21の内部空間の空気が吸引されることに伴って粉粒体回収用空間S1内の空気がフィルター28を介して吸引され、これにより、回収対象物である粉粒体Pが空気と共に回収容器10内に導入され、粉粒体Pが自重によって沈降して分離回収されると共に空気がフィルター28を介して排気される。ここに、空気と分離された粉粒体Pは粉粒体回収用空間S1を区画する底部12のテーパー面12Aの作用によって平坦な底面12B部に集められる。
回収すべき粉粒体Pのすべてが空気吸引されて回収された後においては、内部構造体20が取り外され、回収された粉粒体Pを別の容器に移し替えることなく、そのまま所定の分析処理に供される、あるいは、開口を有さない蓋体(保管用)が装着されて保存される。
而して、上記構成の粉粒体回収装置によれば、回収容器10内の限定された一部の領域、すなわち円錐台状の内部空間を有する容器本体11の底部12に粉粒体回収用空間S1が形成されると共に内部構造体20に係る内管21の内部空間が空気吸引用空間S2として利用されることにより、粉粒体回収用空間S1と空気吸引用空間S2とが回収容器10内において別個に形成されているので、粉粒体回収用空間S1内において分離された粉粒体Pが飛散して空気と共に排気されることが防止されると共に回収容器の内壁面の広範囲にわたって付着することが防止される結果、例えば分析用試料としての粉粒体Pを高い回収率(量的効率)で回収することができる。
また、フィルター28を介して排気される空気の流れ方向(図1において上方向)と導入管23から吐出される粉粒体Pを含む空気の流れ方向(図1において下方向)とが互いに逆方向となる状態(対向状態)とされており、しかも、導入管23からの空気が容器本体11の底部12のテーパー面12Aに向かって吐出される構成とされているので、粉粒体回収用空間S1内に導入された粉粒体Pは、その自重によって分離されて回収容器10の底面12Bに沈降することとなり、また、導入される空気が、分離された粉粒体Pに直接的に吹き付けられてこれを飛散させることが防止されるので、フィルター28に吸着されて実質的に回収不能となりうる粉粒体の量(ロス)を低減することができる。
さらに、導入管23における内面の全面にわたって帯電防止膜が形成されることによって静電気対策がなされていることにより、粉粒体Pが導入管23の内面に静電的に付着(スタック)することを防止することができるので、粉粒体Pを一層高い回収率で回収することができる。
さらにまた、容器本体11および内部構造体20に係る内管21が内部を視認可能に構成されていることにより、粉粒体回収用空間S1内に分離回収された粉粒体Pの状態に基づいて回収容器10の気密性(内部構造体20の装着状態)の確認等を行うことができるので、内部構造体20が上記作用効果が確実に発現される適正な状態に配置された状態で回収作業を行うことができる。
以上の粉粒体回収装置は、例えば粒子径が400μm以下の範囲内にあるものであって、1000μg以下の微量の粉粒体(分析用粉末試料)を回収する場合などにおいて好適に用いることができるが、特に例えばマイクロミルによって切削されて採取される、粒子径が例えば1〜10μmの範囲内、主に1〜5μm程度の範囲内にあるものであって、500μg以下具体的には例えば5〜100μgの微量の粉粒体Pであり、さらに不可避的に帯電された状態にある粉粒体(分析用粉末試料)を回収する場合に極めて有用なものとなる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実験例を示す。
図1に示す構成に従って、本発明に係る粉粒体回収装置を作製した。具体的な構成は以下に示すとおりである。
容器本体(11):材質;透明ガラス,最大内径(胴部の内径寸法);φ7mm,最大外径(胴部の外径寸法);φ13mm,長さ(図1における上下方向寸法);41.5mm、
内管(21):材質;透明ガラス,外径;φ6mm,内径;φ4mm,長さ;29mm、
シール部材(22):材質;ブチルゴム,直径;φ11mm,厚み;3mm、
導入管(23):材質;ステンレス鋼,内径;φ0.8mm,外径;φ1.2mm,内面全面に(材質)半導体皮膜よりなる帯電防止膜が形成、
排気管(24):材質;ステンレス鋼,内径;φ1.0mm,外径;φ1.4mm、
ストッパー部材の基材(26):材質;ブチルゴム,直径;φ6mm,厚み;3mm、
フィルター(28):材質;粒径が約1μmのSUS異形粉からなる金属焼結体,濾過径;約0.5μm,直径;φ2mm(占有率11.1%),厚み;3mm、
粉粒体回収用空間(S1)の容積;47mm3
吸引手段(30):排気能力が5リットル/minである真空ポンプ
<実験例1>
回収対象物として、平均粒径が2μmであり、比重が2.7である標準粉末試料をマイクロ天秤で秤量して36μg用意し、上記粉粒体回収装置による回収試験を行ったところ、回収容器内に回収された標準粉末試料は34μgであり、94%の回収率で回収することができることが確認された。
<実験例2>
標準粉末試料の量を214μgに変更して実験例1と同様の回収試験を行ったところ、回収容器内に回収された標準粉末試料は199μgであり、91%の回収率で回収することができることが確認された。
<実験例3>
標準粉末試料の量を441μgに変更して実験例1と同様の回収試験を行ったところ、回収容器内に回収された標準粉末試料は420μgであり、95%の回収率で回収することができることが確認された。
以上の結果から明らかなように、本発明に係る粉粒体回収装置によれば、粒子径が小さく、かつ、微量の粉粒体を回収する場合であっても、粉粒体を高い回収率で回収することができることが確認された。
また、静電的に帯電している状態の粉末試料を用いて同様の回収試験を行ったところ、いずれの場合においても、粉末試料を91%以上の高い回収率で回収することができることが確認された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明においては、回収容器内において粉粒体回収用空間と空気吸引用空間とがフィルターを有するストッパー部材によって区画されて別個に形成された構成とされていればよく、例えば、回収容器の構成は上記形態のものに限定されるものではなく、図4に示す構成のものであってもよい。この回収容器35においては、上記内部構造体が、ストッパ部材の周面が回収容器35の内面に気密に密着する状態で、回収容器35内に挿入配置され、これにより、回収容器35の底部壁とストッパー部材とにより囲まれた空間が粉粒体回収用空間とされる。
また、各構成部材の寸法等の具体的な構成は、目的に応じて適宜に設定することができる。
さらにまた、導入管に対してなされる静電気対策としては、例えば導入管にアースをとることによって除電(静電的に帯電していない状態に維持)するようにしてもよい。
本発明の粉粒体回収装置の一例における構成の概略を示す断面図である。 図1に示す粉粒体回収装置の分解断面図である。 ストッパー部材の一構成例を示す平面図である。 本発明の粉粒体回収装置を構成する回収容器の他の構成例を概略的に示す断面図である。 従来における回収装置の一例における構成の概略を示す説明図である。
符号の説明
10 回収容器
11 容器本体
12 底部
12A テーパー面
12B 底面
13 胴部
14 頚部
15 蓋体
15A 中央開口
20 内部粉粒体空気吸引構造体(内部構造体)
21 内管
22 シール部材
23 導入管
23A 粉粒体吐出口
24 排気管
24A 空気吸引口
25 ストッパー部材
26 基材
27 導入管装着用貫通孔
28 フィルター
30 吸引手段
31 チューブ
35 回収容器
P 粉粒体
Z1 円環状領域
Z2 円領域
C 形状中心位置
S1 粉粒体回収用空間
S2 空気吸引用空間
40 回収装置
41 回収容器
42 管部材
43 吸引ノズル
44 排気管部
45 真空ポンプ
S3 容器内空間

Claims (7)

  1. 粉粒体を空気吸引して回収容器内に回収する粉粒体回収装置において、
    弾性体よりなる基材に通気性を有するフィルターが一体に設けられてなる円板状のストッパー部材が一端面に設けられると共に弾性体よりなる円板状のシール部材が他端面に設けられた管状部材と、シール部材およびストッパー部材を気密に貫通して管状部材内をその管軸方向に沿って伸びるよう設けられた導入管と、空気吸引口が管状部材の内部空間内に開口するようシール部材を気密に貫通して伸びるよう設けられた排気管とにより構成された内部粉粒体空気吸引構造体が回収容器内に挿入配置され、更に、蓋体が装着されることにより回収容器の内部空間が気密に密閉されてなり、
    前記ストッパー部材によって区画されることにより、ストッパー部材と回収容器の内壁とによって囲まれた、導入管の粉粒体吐出口が開口する粉粒体回収用空間と、前記管状部材の内部空間によって形成される、前記空気吸引口が開口する空気吸引用空間とが形成され、
    粉粒体回収用空間内の空気がフィルターを介して上向きに吸引されることにより、粉粒体を含む空気が粉粒体回収用空間に下向きに導入されて粉粒体が当該粉粒体回収用空間内において分離回収されることを特徴とする粉粒体回収装置。
  2. 粒子径が400μm以下の範囲内のものであって、1000μg以下の微量の粉粒体を回収するために用いられることを特徴とする請求項1に記載の粉粒体回収装置。
  3. 導入管を含む、粉粒体導入側の流通路形成部材が静電的に帯電していない状態に維持されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉粒体回収装置。
  4. 流通路形成部材における内面の全面にわたって帯電防止膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の粉粒体回収装置。
  5. フィルターの面積A1の、ストッパー部材の面積A2に対する占有率(A1/A2)が10〜25%であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の粉粒体回収装置。
  6. フィルターが金属焼結体よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の粉粒体回収装置。
  7. 回収容器の底部が円錐台状の内部空間を有し、ストッパー部材がテーパー面に密接状態とされ、粉粒体回収用空間が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の粉粒体回収装置。
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