JP5009389B2 - 反射型マスクブランクおよび反射型マスク並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、半導体製造過程における微細パターン転写の際等にマスクとして用いられるフォトマスクを製造する際に中間体として用いられるフォトマスクブランクおよびフォトマスク並びにこれらの製造方法に関する。
一般に、半導体装置等の製造工程では、フォトリソグラフィ法を用いて微細パターンの形成が行われており、このフォトリソグラフィ法を実施する際における微細パターン転写工程においては、マスクとしてフォトマスクが用いられる。このフォトマスクは、一般的には、中間体としてのフォトマスクブランクの遮光膜等に所望の微細パターンを形成することによって得ている。それゆえ、中間体としてのフォトマスクブランクに形成された遮光膜等の特性が、ほぼそのまま、得られるフォトマスクの性能を左右することになる。このフォトマスクブランクの遮光膜には、従来、Crが使用されるのが一般的であった。
ところで、近年、パターンの微細化がますます進んでおり、これに伴い、従来のレジスト膜厚であると、レジスト倒れなどの問題が起こっている。Cr(クロム)を主成分とする遮光膜の場合、EB描画等によってレジスト膜に転写パターンを形成した後のエッチングには、ウェットエッチングとドライエッチングの両方が使用可能である。しかし、ウェットエッチングの場合、エッチングの進行が等方性の傾向を有するため、近年のパターンの微細化への対応が困難になってきており、異方性の傾向を有するドライエッチングが主流となってきている。
Crを主成分とする遮光膜をドライエッチングする場合、エッチングガスとしては一般に塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスを使用する。しかし、従来の有機性のレジスト膜は、酸素ガスにエッチングされやすい特性を有しており、Crを主成分とする遮光膜のエッチング速度と比べて非常に早い。レジスト膜は、Crを主成分とする遮光膜のドライエッチングによるパターンニングが完了するまで残存していなければならないため、Crを主成分とする遮光膜の場合におけるレジスト膜の膜厚は、非常に厚くなってしまっていた(例えば、Crを主成分とする遮光膜の膜厚の3倍)。
近年、パターンの微細化が著しく、EB描画等によって転写パターンを形成した後のレジスト膜は、パターンが混み合った部分では、レジスト膜の幅に比べて高さ(レジスト膜の厚さ方向)が非常に高くなってしまっており、現像時等にその不安定さから倒れてしまったり、剥離してしまったりすることが発生している。このようなことが発生すると、Crを主成分とする遮光膜に転写パターンが正しく形成されず、フォトマスクとして不適格なものになってしまう。このため、レジストの薄膜化が至上命題となっていた。Crを主成分とする遮光膜の場合でレジスト膜厚を薄くするには、遮光膜の方を薄くする必要があった。しかし、Crを主成分とする遮光膜では、遮光性能が不十分になる限界の膜厚に達していた。
特許文献1には、Crに代わる遮光膜として使用する膜の1つとしてTa(タンタル)を主成分とする金属膜が提案されている。この特許文献1では、光透過性基板上に、Ta金属層、Ta窒化物とTa酸化物の混合層を順に積層した構成のマスクブランクが開示されている。また、特許文献2には、基板上に、酸化度の低い金属酸化物と窒化度の低い金属窒化物との混合層、その上に酸化度の高い金属酸化物と窒化度の高い金属窒化物との混合層が順に積層した構成のマスクブランクが開示されており、この構成に適用可能な金属成分の1つとしてTa(タンタル)が提案されている。
他方、従来より、遮光膜を有するフォトマスクブランクにおいては、遮光膜が有する膜応力によって、ガラス基板が変形することは知られていた。このガラス基板に変形が生じたフォトマスクブランクを使用すると、遮光膜に転写パターンを形成してフォトマスクを作製し、露光装置で使用する際、パターンを転写する先のウェハ等で焦点ずれ等の光学的不具合を生じさせてしまう要因となる。パターン幅が比較的大きい場合においては、この焦点ずれは無視できる範囲内であった。しかし、近年のパターンの微細化が進んだことにより、焦点ずれが問題となってきており、その原因である膜応力を低減する種々の製造方法が提案されている。
また、特許文献3では、遮光膜であるCr系材料膜が設けられたフォトマスクブランクにおいて、Cr系材料膜が有する引張応力を低減する製造方法が提案されている。ここでは、スパッタリングによってガラス基板上にCr系材料膜を成膜する際、ターゲットに印加する単位スパッタリング面積当たりの電力を5W/cm以上で行うことが開示されている。
特開昭57−161857号公報 特開昭58−31336号公報 特開2006−195202号公報
Taは、ArFエキシマレーザー(波長 193nm)の露光(以下、ArF露光という。)においてCr以上の高い遮光性を有しており、しかも酸素ガスを実質的に含まないエッチングガスでドライエッチング可能な材料として注目され始めている。Ta金属あるいは酸化物以外のTa化合物は、塩素系ガス、フッ素系ガスのみでドライエッチング可能であるという利点を有している。また、Ta酸化物の場合、塩素系ガスではエッチング速度が非常に遅く、実質的なドライエッチングはできないが、フッ素ガスでは実質的なドライエッチングが可能である。Ta金属あるいはTa化合物は、酸素ガスを実質的に含まないエッチングガスでドライエッチングできるため、ドライエッチング時のレジスト膜の消費量を大幅に低減(Ta系遮光膜の膜厚と同等程度のレジスト膜の膜厚で可能)できる。これにより、EB描画等によって転写パターンを形成した後のレジスト膜のレジスト膜の幅に対する高さ(レジスト膜の厚さ方向)もCr膜の場合に比べて大幅に低くでき、レジスト倒れや欠け等の問題も解消できる。
しかし、Ta金属は、大気中では非常に酸化しやすい材料であり、これを遮光膜に使用する場合に問題となる。前記の通り、Ta酸化物(タンタル酸化物)は、フッ素系ガスでのみドライエッチング可能であるが、フッ素系ガスは、石英ガラス等のガラス材料に対してもドライエッチングしてしまう特性を有している。このため、ArF露光用のフォトマスクブランクで広く使用されている石英ガラスの透明基板上にTa酸化物の遮光膜を成膜してフォトマスクブランクを作製した場合、遮光膜上にレジスト膜を塗布し、EB描画等行ってレジスト膜に転写パターンを形成した後、これをパターンとしてフッ素系ガスでTa酸化物の遮光膜をドライエッチングすると、Ta酸化物にはパターンが精度良く転写されるが、フッ素ガスで透明基板まで掘り込んでしまったり、透明基板の表面を荒らしてしまったりして、光学的特性に悪影響を与えてしまう問題があった。
一方、Ta金属は、窒化されてTa窒化物(タンタル窒化物)となることで酸化が抑制される特性を有している。しかし、窒化するだけでは酸化を完全に抑制することは難しい
。また、遮光膜に求められる性能として、転写パターンが形成されたフォトマスクにおいて、ArF露光光等で露光された際、遮光膜表面で光が表面反射する表面反射率を所定値以下(30%未満)に低減しなければならない。通常、光透過型のフォトマスクブランクにおけるCr遮光膜の場合、遮光性能の高い遮光層としてのCr膜の上層に表面反射防止層としてCr酸化層を積層する。また、近年、液浸露光等の開口数がNA>1の高NA(Hyper−NA)露光技術が用いられ始めている。このような高NA露光技術では、フォトマスクへの露光の際、フォトマスクの透明基板の裏面(透明基板の遮光膜が成膜されていない面)側からのArF露光光の入射角度(透明基板裏面の垂線となす角度)が大きくなることから、透明基板の裏面側から入射して透明基板の表面と遮光膜の裏面との界面で反射した反射光が透明基板の裏面で再反射される。そして、その再反射された光が遮光膜の除去された部分の透明基板の表面から出ていった場合、フレア(Flare)や露光量超過エラー(Dose Error)等、レジスト膜等の露光対象物へのパターン転写に悪影響を与えることがある。このため、透明基板と遮光層との間に裏面反射防止層を設ける場合が多い。また、裏面反射防止層の反射光の反射率(裏面反射率)は、通常40%未満に低減する必要がある。Cr遮光膜の場合は、透明基板とCr膜の遮光層との間に裏面反射防止層としてCr窒化層を入れる場合が多い。
以上のことを鑑み、本願発明者が研究した結果、Ta遮光膜の場合、透明基板上に遮光性能の高い遮光層と裏面反射防止層を兼ねたTa窒化層を成膜し、その上層に表面反射防止層とTa窒化層の酸化防止層を兼ねた役割としてTa酸化層を成膜する積層構造とすることが好ましいということがわかった。
前記の通り、従来より、遮光膜を有するフォトマスクブランクにおいては、遮光膜が有する膜応力によって、ガラス基板が変形することに起因する問題については知られていたが、Taを主成分とする遮光膜の場合においても例外ではない。Ta窒化層は、窒素が侵入型化合物であることに起因して内部の圧縮応力が高くなる傾向があるほかに、Taが、従来遮光膜として使用されている元素(Cr:原子量 52.00,Mo:原子量 95.94)よりも重い(Ta:原子量 180.9)ことに起因し、スパッタターゲットから飛び出したTa粒子が、透明基板上面に衝突して成膜される際の運動エネルギーが大きいことから、成膜された遮光層のTa窒化層内部の圧縮応力がより増大してしまう傾向がある。
一方、Ta酸化物は、内部の引張応力が高くなる傾向がある。しかし、同様にスパッタターゲットから飛び出したTa粒子が透明基板上面に衝突して成膜される際の運動エネルギーが大きいことから、成膜された表面反射防止層のTa酸化層に圧縮する方向の力が与えられ、それにより内部の引張応力が小さくなる傾向がある。通常、内部に圧縮応力を有する金属窒化物の層の上層に内部に引張応力を有する金属酸化物の層を積層した場合、圧縮応力と引張応力のバランスで相殺させることが可能であり、各層の成膜時のスパッタ装置内の圧力を調整したり、特許文献2記載のように、スパッタ装置に供給する電力を調整をすることで応力を相殺して、透明基板の変形量を小さくすることは可能であった。
しかし、Ta窒化物とTa酸化物の積層構造の遮光膜の場合、Ta窒化物の内部圧縮応力が、Ta酸化物の内部引張応力に比べて非常に大きく、従来の方法では、遮光膜全体の内部応力を相殺することは困難であり、問題となっていた。本願発明は、Taを主成分とする遮光膜が有する内部応力のアンバランスに起因してガラス基板が変形したフォトマスクブランクに、転写パターンを形成したフォトマスクを作製してウェハ等のパターン転写対象物に対して露光した際、焦点ずれ等の光学的不具合が発生する問題を解決するものであって、極めて微細なパターンを精度良く形成できるフォトマスクブランク及びそのフォトマスクブランクに微細パターンを形成したフォトマスクを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として第1の手段は、基板上に、多層反射膜と少なくとも2層からなる吸収体膜とを有する反射型マスクブランクであって、 前記吸収体膜は、タンタル窒化物を主成分とし、キセノンを含む材料からなる吸収体層と、該吸収体層の上面に積層されるタンタル酸化物を主成分とし、アルゴンを含む材料からなる表面反射防止層とを有することを特徴とする反射型マスクブランクである。
第2の手段は、前記吸収体層または表面反射防止層は、ホウ素を含む材料からなることを特徴とする第1の手段にかかる反射型マスクブランクである。また、第3の手段は、第1または第2のいずれかの手段にかかる反射型マスクブランクの吸収体膜に転写パターンが形成されていることを特徴とする反射型マスクである。
第4の手段は、多層反射膜を備える基板の多層反射膜上に、タンタルあるいはタンタルを主成分とする材料からなるスパッタターゲットを使用し、キセノンガスと窒素系ガスの混合ガスをスパッタガスとして用いたスパッタリングによって、タンタル窒化物を主成分とする材料からなる吸収体層を形成する吸収体層形成工程と、前記吸収体層形成工程で形成した吸収体層の上面に、タンタルあるいはタンタルを主成分とする材料からなるスパッタターゲットを使用し、アルゴンガスと酸素系ガスの混合ガスをスパッタガスとして用いたスパッタリングによって、タンタル酸化物を主成分とする材料からなる表面反射防止層を形成する表面反射防止層形成工程とを有することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法である。
第5の手段は、前記タンタルを主成分とする材料からなるスパッタターゲットは、タンタルとホウ素の焼結体であることを特徴とする第4の手段にかかる反射型マスクブランクの製造方法である。また、第6の手段は、第1または第2のいずれかの手段にかかる反射型マスクブランクの吸収体膜に転写パターンを形成してなる反射型マスクの製造方法であって、前記吸収体膜上に形成された転写パターンを有するレジスト膜をエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まないフッ素系ガスで表面反射防止層をドライエッチングする工程と、該工程後、前記レジスト膜および表面反射防止層のうち少なくともいずれかをエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まない塩素系ガスで吸収体層をドライエッチングする工程とを有することを特徴とする反射型マスクの製造方法である。
透明基板上にTa窒化物を主成分とする遮光層とTa酸化物を主成分とする表面反射防止層とを有する遮光膜を備えるフォトマスクブランクを製造する場合において、透明基板上にTa窒化物を主成分とする遮光層を成膜する際に、スパッタ装置内の雰囲気ガスとして、XeガスとN系ガス(窒素系ガス)の混合ガスを用いることによって、スパッタ装置内のTa金属またはTa化合物のスパッタターゲットから飛び出したTa粒子が、原子量の大きいXe原子に衝突して運動エネルギーを損失し、速度を低下させた状態で透明基板上に衝突させることができる。これによって、Ta粒子の衝突時にTa窒化物を主成分とする遮光層に与える圧縮力を低減することができ、遮光層内部の圧縮応力を大幅に低減させることができる。
一方、遮光層上にTa酸化物を主成分とする表面反射防止層を成膜する際、スパッタ装置内の雰囲気ガスとして、従来からスパッタ時の希ガスとして広く使用されているXeガスよりも原子量の小さいArガスとO系ガス(酸素系ガス)の混合ガスを用いる。これによって、スパッタ装置内における、Ta金属またはTa化合物からなるスパッタターゲットから飛び出したTa粒子が原子量の小さいAr原子に衝突しても、運動エネルギーの損失はXe原子に衝突する場合に比べて大幅に小さくなる。そのため、速度があまり低下し
ていない状態のままで透明基板上に衝突させることができる。これによって、Ta粒子の衝突時にTa酸化物を主成分とする遮光層に大きな圧縮力を付与することができ、遮光層内部の引張応力を低減させることができる。
そして、圧縮応力が大幅に低減されたTa窒化物を主成分とする遮光層と、引張応力が従来の金属酸化層の場合と同様に低減されたTa酸化層を主成分とする表面反射防止層とを積層した構造とすることにより、遮光膜全体として強い圧縮応力を有していたものが、2つの層の応力によって上手く相殺されて、遮光膜の内部応力が大幅に低減できるという効果がある。これによって、ガラス基板が変形したフォトマスクブランクに転写パターンを形成してフォトマスクを作製すると、ウェハ等の転写対象物に露光する際に焦点ずれ等が生じてしまうという光学的不具合が発生せず、近年の微細パターン露光で要求される精度を満たすマスクブランクを提供できる。
本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。 本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクの構成を示す断面図である。 本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクからフォトマスクを製造するまでの過程を示す断面図である。 本願発明の実施例2にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図である。 本願発明の実施例3にかかる反射型フォトマスクブランクの構成を示す断面図である。
図1は本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクの構成を示す断面図、図2は本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクの構成を示す断面図、図3は本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランクからフォトマスクを製造するまでの過程を示す断面図である。以下、これらの図面を参照にしながら、本願発明の実施の形態にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクを説明する。
図1に示されるように、本実施の形態にかかるフォトマスクブランクは、合成石英からなるガラス基板1上に、遮光層として、厚さ44.9nmのTa窒化物を主成分とするTa窒化層2が形成され、このTa窒化層2の上に、表面反射防止層として、厚さ13nmのTa酸化物を主成分とするTa酸化層3が形成されてなるものである。なお、Ta窒化層2とTa酸化層3とで遮光膜30を構成する。Ta窒化層2のN含有量は31at%、Ta酸化層3のO含有量は58at%である。遮光膜30をこのような構成とすることにより、ArFエキシマレーザーの露光光に対する表面反射率を30%未満に、かつ裏面反射率を40%未満とすることができている。また、本実施の形態にかかるフォトマスクは、図2に示されるように、図1に示されるフォトマスクブランクの遮光膜30に、遮光膜30を残存させた部分30aと、除去した部分30bとから構成される微細パターンを形成したものである。
次に、図3を参照しながら本実施の形態にかかるフォトマスクブランク及びフォトマスクを製造した例を実施例として説明する。
(実施例1)
縦・横の寸法が、約152mm×152mmで、厚さが6.35mmの合成石英からなる基板1を、DCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にXeとNの混合ガス(スパッタガス)を導入する。このとき、Xeの流量は11sccm、Nの流量は15sccmに調整した
。スパッタリングターゲットにはTaを用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚み44.9nmのTa窒化層2を成膜した(図3(a)参照)。
次に、Ta窒化層2を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、流量58sccmのArガスと、流量32.5sccmのOガスとを混合した混合ガス(スパッタガス)をスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、Ta窒化層2上に厚み13nmのTa酸化膜3を積層した(図3(b)参照)。Ta酸化層をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、ターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、実施例ではアドバンスドエナジー社製 Sparc−LE V(アドバンスドエナジー社の商品名)を用いている。
製作したフォトマスクブランクの遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光(波長193nm)において19.5%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光において、30.3%であった。また、ArF露光における光透過率は0.1%であった。屈折率n、消衰係数kの値を、n&kテクノロジー社製 の光学式薄膜特性測定装置であるn&k1280(n&kテクノロジー社の商品名)で算出したところ、Ta窒化層2の屈折率nは2.16、消衰係数kは2.02であり、Ta酸化層3の屈折率nは2.23、消衰係数kは1.09であった。同様にして作製した遮光膜30についてXPS分析(蛍光X線分析)を行ったところ、Ta窒化層2のN含有量は31at%であり、Xe含有量は、約0.4at%であった。また、Ta酸化層3のO含有量は58at%であった。さらに、RBS分析(ラザフォード後方散乱分析)を行ったところ、Ta酸化層3中のAr含有量は、約2at%であった。さらに、この遮光膜30について、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.49nmであった。なお、欠陥検査機 レーザーテック社製 M1350(レーザーテック社の商品名)で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。
上記実施例1にかかるフォトマスクブランクの膜構成や製造の条件等をまとめて表1に示す。
Figure 0005009389
また、上記実施例1にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表2に示す。
Figure 0005009389
上記のように作製したフォトマスクブランクについて、遮光膜30の成膜前後における基板1の断面方向の変形量を測定した。なお、測定は、基板1の変形量は、約152mm角基板の外周部分を除いた142mm角内のエリアで行った。その結果、基板1は遮光膜30を成膜することによって、基板上面が凸方向に0.02μm変形していた。
次に、Ta窒化層2およびTa酸化層3を積層した基板1上に厚さ、150nmの電子線レジスト4を塗布し(図3(c)参照)、電子線描画及び現像を行い、レジストパターンを形成した(図3(d)参照)。なお、図3(d)において、符号4aが、現像後のレジスト残存部であり、符号4bがレジスト除去部であって、レジスト残存部4aとレジスト除去部4bとでレジストパターンが構成されている。
次に、CHFガスを用いたドライエッチングを行い、Ta酸化層3のパターンを作製した(図3(e)参照)。なお、図3(e)において、符号3aがTa酸化層3のパターンにおけるTa酸化層の残存部である。続いて、Clガスを用いたドライエッチングを行いTa窒化層2のパターンを作製した。さらに,30%の追加エッチングを行い、基板1上に遮光膜のパターンを作製した(図3(f)参照)。なお、図3(f)において、符号2aがTa窒化層2のパターンにおけるTa窒化層の残存部である。こうして作製した遮光膜パターンについて、断面のSEM観察を行ったところ、電子線レジストは約80nmの厚みで残存していた。続いて、遮光膜パターン上のレジストを除去し、フォトマスクとしての機能を有する遮光膜パターンを得た(図3(g)参照)。この作製したフォトマスクを露光装置にセットし、レジストが塗布されたウェハへのパターン転写を行ってみたところ、焦点ずれ等に起因するウェハのレジスト上の設計パターンからの転写パターンずれ量は、ハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光で要求される精度を満たしており、実施例1のフォトマスクブランクはハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光において十分な性能を有していることがわかった。
(比較例1)
実施例1におけるTa窒化層2のスパッタ成膜時、スパッタ時導入ガスにXeガスとNガスの混合ガスを使用した効果を確認するため、従来の製法であるArガスとNガスの混合ガスとからなるスパッタ時導入ガスを使用してTa窒化層2をスパッタ成膜した以外は、実施例1と同様に遮光膜を作製し、比較例1とした。
スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にArとNの混合ガス(スパッタガス)を導入する。このとき、Arの流量は30sccm、Nの流量は20sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTaを用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚さ44.2nmのTa窒化層2を成膜した。次に、Ta窒化層2を成膜した基板1をスパッタ装置内に保持したまま、実施例1と同じ条件で、Ta窒化層2上に厚さ13nmのTa酸化層3を積層した。
製作したフォトマスクブランクの遮光膜30の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光において19.6%であった。基板1の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光において、30.4%であった。また、ArF露光における光透過率は0.1%であった。屈折率n、消衰係数kの値を上述のn&kテクノロジー社製n&k1280(n&kテクノロジー社の商品名)で算出したところ、Ta窒化層2の屈折率nは2.20、消衰係数kは2.05であり、Ta酸化層3の屈折率nは2.23、消衰係数kは1.09であった。同様にして作製した遮光膜30についてXPS分析を行ったところ、Ta窒化層2のN含有量は32at%であった。Ta酸化層3のO含有量は58at%であった。さらに、この遮光膜30について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.28nmであった。なお、欠陥検査
機 レーザーテック社製 M1350(レーザーテック社の商品名)で欠陥検査を行ってみたところ、欠陥を正常に識別できることが確認できた。比較例1の製造条件等を表3にまとめて示す。
Figure 0005009389
また、上記比較例1にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表4に示す。
Figure 0005009389
上記のように作製したフォトマスクブランクについて、遮光膜30の成膜前後における基板1の断面方向の変形量を実施例1と同様に測定した。その結果、基板1は遮光膜30を成膜することによって、基板上面が凸方向に0.56μmと大幅に変形していた。
次に、実施例1と同様の遮光膜パターンを形成してフォトマスクを作製し、この作製したフォトマスクを露光装置のセットし、レジストが塗布されたウェハへのパターン転写を行ってみた。その結果、基板の大幅な変形による焦点ずれ等に起因してウェハのレジスト上の設計パターンから転写パターンが大きくずれてしまっており、ハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光で要求される精度を満たすことはできなかった。
一般に、膜応力は成膜スパッタ時のスパッタ装置内の圧力によっても変化することが知られている。ここで、Ta窒化層のスパッタ成膜時において、導入ガスの希ガスにArガスを使用する場合とXeガスを使用する場合のそれぞれについて、スパッタ時の導入ガスの流量を変化させ(これにより、スパッタ装置内の圧力が変化する)、ガラス基板(実施例1および比較例と同じ材質の石英ガラス基板を使用)の変形量との関係について検証を行った。なお、今回の検証では、Ta窒化層の膜応力のガラス基板への影響を主として調べるため、ガラス基板上にTa窒化層のみを成膜することとし、Ta酸化層は成膜していない。
まず、比較例1のTa窒化層のスパッタ時にArとNの混合ガス(スパッタガス)を用いる場合の検証を行った。Arガスの導入流量を変化させたほかは、比較例1と同様の条件(Nガスの導入流量は20sccmと一定とした。)でTa窒化層のスパッタ成膜を行った。その結果を表5に示す。
Figure 0005009389
表5中の基板変形方向とは、ガラス基板上面側を基準とした凹凸を示している。また、スパッタ装置の仕様上、膜厚を一定の厚さにすることは困難であることから、基板変形量を膜厚で除した単位膜厚あたりの基板変形量に変換して、成膜圧力(成膜時のスパッタ装置内圧力)との関係を示した。表5中のArガス流量30sccmの成膜条件は、比較例1の成膜条件と同じである。つまり、比較例1では、Ta窒化層は、ガラス基板を凸方向に0.65μm変形させる圧縮応力を有していたことになる。比較例1では、Ta窒化層の上にTa酸化層を積層した結果、ガラス基板が凸方向に0.56μm変形していたことから、比較例1の成膜条件によって成膜された13nmの膜厚のTa酸化層は、Ta窒化層の圧縮応力に反して、ガラス基板を0.09μm(単位膜厚当たり基板変形量 0.0069μm/nm)凹方向に戻すだけの引張応力を有していることになる。この検証の結果、Arガスのスパッタ装置への導入流量を調整しても、Ta酸化層の有する引張応力では、Ta窒化層の有する圧縮応力を打ち消して、ガラス基板の変形量をハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光で要求される精度を満たすだけ低減させることは困難ということがわかった。
次に、実施例1のTa窒化層のスパッタ時にXeとNの混合ガスを用いる場合の検証を行った。Xeガスの導入流量を変化させたほかは、実施例1と同様の条件(Nガスの導入流量は15sccmと一定とした。)でTa窒化層のスパッタ成膜を行った。その結果を表6に示す。
Figure 0005009389
表6中のXeガス流量11sccmの成膜条件は、実施例1の成膜条件と同じである。表5の結果を比較すると明らかであるが、Xeガスを使用することによって、Ta窒化層がガラス基板を変形させる圧縮応力が大幅に低減できていることがわかる。また、実施例1では、Ta窒化層は、ガラス基板を凸方向に0.11μm変形させる圧縮応力を有していたことになる。実施例1では、Ta窒化層の上にTa酸化層を積層した結果、ガラス基板が凸方向に0.02μm変形していたことから、実施例1の成膜条件によって成膜された13nmの膜厚のTa酸化層は、Ta窒化層の圧縮応力に反して、ガラス基板を0.09μm(単位膜厚当たり基板変形量0.0069μm/nm)凹方向に戻すだけの引張応力を有していることになる。この検証の結果、スパッタ時導入ガス(スパッタガス)の希ガスにXeガスを使用することによって、Ta窒化層の圧縮応力を大幅に低減できることのほか、Xeガスのスパッタ装置への導入流量を調整することによって、Ta酸化層の有
する引張応力とバランスを取ることで、さらにガラス基板の変形量を小さくでき、ハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光で要求される精度を満たすだけのマスクブランクを作製することができることがわかった。
(実施例2)
図4は実施例2にかかるフォトマスクブランクを示す断面図である。図4に示されるように、実施例2にかかるフォトマスクブランクは、合成石英からなるガラス基板1上に、遮光層として、厚さ46.7nmのTa−B−N層21が形成され、このTa−B−N層21の上に、表面反射防止層として、厚さ10nmのTa−B−O層31が形成されてなるものである。なお、Ta−B−N層21とTa−B−O層31とによって遮光膜33を構成するものである。ここで、Ta−B−N層21のN含有量は15at%、Ta−B−O層31のO含有量は58at%である。
この実施例2にかかるフォトマスクブランクは、次のようにして製造される。実施例1と同様に約152mm角の外形、6.35mmの厚さで合成石英からなる基板1をDCマグネトロンスパッタ装置に導入する。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にXeとNの混合ガス(スパッタガス)を導入する。このとき、Xeの流量は12.9sccm、Nの流量は6sccmに調整した。スパッタリングターゲットにはTa−B合金(Ta:B=80:20 原子比)を用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、基板1上に厚さ46.7nmのTa−B−N層21を成膜した。
次に、Ta−B−N層21を成膜した基板をスパッタ装置内に保持したまま、Ar流量58sccmとO流量32.5sccmの混合ガスをスパッタ装置内に導入し、続いてDC電源の電力を0.7kWに設定し、Ta−B−N層21上に厚さ10nmのTa−B−O層31を積層した。Ta−B−O層31をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、Ta酸化層と同様にターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、本実施例でもアドバンスドエナジー社製 Sparc−LE V(アドバンスドエナジー社の商品名)を用いている。
上記のように作製した遮光膜の膜面における反射率(表面反射率)は、ArF露光において18.1%であった。基板の遮光膜を形成していない面の反射率(裏面反射率)は、ArF露光において、33.7%であった。また、ArF露光における光透過率は0.1%であった。このようにして作製した遮光膜についてXPS分析を行ったところ、Ta−B−N層21のN含有量は15at%であり、Xe含有量は、約0.3at%であった。また、Ta−B−O層31のO含有量は58at%であった。さらに、RBS分析(ラザフォード後方散乱分析)を行ったところ、Ta−B−O層31中のAr含有量は、約1at%であった。この遮光膜について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.42nmであった。
実施例2の製造条件や特性等を表7にまとめて示す。
Figure 0005009389
また、上記実施例2にかかるフォトマスクブランクの光学特性等をまとめて表8に示す。
Figure 0005009389
上記のように作製したフォトマスクブランクについて、遮光膜33の成膜前後における基板1の断面方向の変形量を測定した。なお、測定は、基板1の変形量は、約152mm角基板の外周部分を除いた142mm角内のエリアで行った。その結果、基板1は遮光膜33を成膜することによって、基板上面が凸方向に0.01μm変形していた。
次に、実施例1と同様の遮光膜パターンを形成してフォトマスクを作製し、この作製したフォトマスクを露光装置にセットし、レジストが塗布されたウェハへのパターン転写を行ってみた。その結果、焦点ずれ等に起因するウェハのレジスト上の設計パターンからの転写パターンずれ量は、ハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光で要求される精度を満たしており、実施例2のフォトマスクブランクはハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光において十分な性能を有していることがわかった。
(実施例3)
図5は、実施例3にかかる反射型マスクブランクの構成を示す断面図である。反射型マスクブランクは、特に、極短紫外(Extreme UltraViolet,EUV 波長 約13nm)光を用いたEUVリソグラフィで使用される反射型マスクを作製するためのマスクブランクである。反射型マスクブランクは、基板10上に、多層反射膜11、中間膜12、吸収体膜(遮光膜)13が順に積層して形成されている。多層反射膜11は、EUV光を高反射率で反射させる膜であり、相対的に屈折率の高い物質と、相対的に屈折率の低い物質が数nmオーダーで交互に積層された構造のものが通常使用されている。多層反射膜11には、MoとSiを交互に40周期程度積層したMo/Si周期多層反射膜が広く用いられているほか、Ru/Si周期多層反射膜、Mo/Be周期多層反射膜、Mo化合物/Si化合物周期多層反射膜、Si/Nb周期多層反射膜、Si/Mo/Ru周期多層反射膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層反射膜、Si/Ru/Mo/Ru周期多層反射膜などがある。
中間膜12は、吸収体膜に転写パターンをエッチングする際のエッチングストッパーの役割を有するものであり、Crを主な金属成分とする材料の膜が一般的である。特に、CrNは、結晶構造がアモルファスであって、転写パターンをエッチングした時のエッジラフネスが小さくできるため好適である。また、中間膜12に代えて、あるいは多層反射膜11と中間膜12との間に、吸収体膜に転写パターンをエッチングする際のエッチングストッパーを有するRuを主成分とする保護膜を設けてもよい。この保護膜は、EUV光に対する透過率が高いため、中間膜12とは異なり、転写パターン部分をエッチングする必要は特にない。この保護膜に適用可能な材料としては、Ru金属、RuNb合金、RuZr合金、あるいはそれらの化合物等がある。
吸収体膜13は、EUV光を吸収する役割を有するものであり、Taを主な金属成分とする材料を使用する場合が多い。このような構成の反射型マスクブランクの吸収体膜13と中間膜12にレジストパターンをマスクにしてドライエッチングして転写パターンを形
成することにより、転写パターンを有する反射型マスクが作製される。そして、EUV露光装置の所定箇所に取り付けてEUV光を照射すると、エッチングされて多層反射膜11が露出した部分ではEUV光を反射し、吸収体膜13が残存している部分ではEUV光は吸収されることで、転写パターンが露光対象物であるウェハ上のレジスト等に転写されるようになっている。
一般に、反射型マスクブランクの吸収体膜13および中間膜12に転写パターンを形成して反射型マスクを作製した後、転写パターンの精度を調べる検査を行う。検査には、波長190nm〜260nm程度の深紫外光を照射して、反射コントラストを観察することにより行われる。吸収体膜13の表面反射率が高いと、多層反射膜11の表面との間の反射コントラスト差が取りにくくなってしまい、検査が良好に行えない。このため、吸収体膜13は、中間膜12側から順に、EUV光の吸収率の高い材料を用いた吸収体層(遮光層)14、および、検査光(深紫外線)の露光における反射率が低い材料を用いた表面反射防止層15が積層される2層構造としている。Taを主な金属成分とする材料を吸収体層14に用いる場合、吸収体層14にはTa窒化物、表面反射防止層15には、Ta酸化物が好適である。
この反射型マスクブランクにおいても、従来のArF露光で用いるマスクブランクの場合と同様、吸収体膜13のTa窒化物の吸収体層14とTa酸化物の表面反射防止層15とからなる2層構造における膜応力が多層反射膜や基板10の変形に影響するという問題が発生していた。そして、本発明の技術的思想は、反射型マスクブランクの吸収体膜13にも同様に適用できる。
以下、図5を参照しながら、実施例3にかかる反射型マスクブランクの製造方法を説明する。実施例3にかかる反射型マスクブランクは、縦・横の寸法が、約152mm×152mmで、厚さが6.35mmのSiO−TiOガラスを基板10として用いた。最初に、基板10上に多層反射膜11をイオンビームスパッタ法で成膜する。基板10をMoターゲットとSiターゲットを備えたイオンビームスパッタリング装置内に設置し、SiターゲットとMoターゲットに交互にイオンビームを照射し、Si膜(4.2nm)/Mo膜(2.8nm)の1周期を40周期積層させ、最後にSi膜を4.2nm成膜して多層反射膜11を成膜した。次に、多層反射膜11の上面にCr窒化物の中間層12をDCマグネトロンスパッタ装置で15nmの厚さで成膜した。成膜には、Crターゲットを用い、スパッタ導入ガス(スパッタガス)として、Nを10at%添加したArを用いて行った。
中間層12上面に、Ta−B−N(タンタルホウ素合金の窒化物)の吸収体層14を、DCマグネトロン装置で成膜した。スパッタ装置内を2×10−5(Pa)以下に排気した後、スパッタ装置内にXeとNの混合ガス(スパッタガス)を導入した。このとき、Xeの流量は、12.9sccm、Nの流量は、6sccmに調整した。スパッタリングターゲットには、Ta−B合金(Ta:B=80:20 原子比)を用いた。ガスの流量が安定した後、DC電源の電力を1.5kWに設定し、中間層12上面に厚さ50nmで成膜した。
続いて、基板10をスパッタ装置内に保持したまま、Ar流量58sccmとO流量32.5sccmの混合ガス(スパッタガス)をスパッタ装置内に導入し、DC電源の電力を0.7kWに設定し、吸収体層14の上に厚さ15nmのTa−B−Oの表面反射防止層15を成膜した。Ta−B−O(タンタルホウ素合金の酸化物)の表面反射防止層15をDCマグネトロンスパッタリングで成膜する際には、ターゲット上に酸化膜が堆積して成膜速度が低下する場合がある。成膜速度の低下を抑制するには、DCパルスユニットが有効であり、本実施例でもアドバンスドエナジー社製 Sparc−LE V(アドバ
ンスドエナジー社の商品名)を用いている。
製作した反射型フォトマスクブランクは、吸収体層14、表面反射防止層15ともにアモルファスの結晶状態であった。また、作製した吸収体膜13についてXPS分析を行ったところ、Ta−B−Nの吸収体層14のN含有量は15at%であり、Xe含有量は、約0.3at%であった。また、Ta−B−Oの表面反射防止層15のO含有量は56at%であった。さらに、RBS分析(ラザフォード後方散乱分析)を行ったところ、Ta−B−Oの表面反射防止層層15中のAr含有量は、約0.1at%であった。さらに、この吸収体膜13について、AFMを用いて領域1μmの表面粗さ測定を行ったところ、表面粗さRmsは0.42nmであった。
実施例3の吸収体膜13の製造条件を表9にまとめて示す。
Figure 0005009389
上記のように作製したフォトマスクブランクについて、吸収体膜13の成膜前後における基板10の断面方向の変形量を測定した。なお、測定は、基板10の変形量は、約152mm角基板の外周部分を除いた142mm角内のエリアで行った。その結果、基板1は遮光膜30を成膜することによって、基板上面が凸方向に0.01μm変形していた。
次に、基板10上に厚さ150nmの電子線レジストを塗布し、実施例2と同様のエッチングプロセスを用いて、吸収体膜13にパターンを転写した。続いて、Cr窒化物の中間層12をClガスとOガスの混合ガスを用いてドライエッチングを行い、パターンを転写した。この作製した反射型フォトマスクをEUV露光装置にセットし、レジストが塗布されたウェハへのパターン転写を行ってみたところ、焦点ずれ等に起因するウェハのレジスト上の設計パターンからの転写パターンずれ量は、ハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光で要求される精度を満たしており、実施例3の反射型マスクブランクはハーフピッチ32nm以下の微細パターン露光において十分な性能を有していることがわかった。なお、この実施例3において、中間膜12に代えて保護膜を適用する場合、例えばRuNb合金を適用する場合には、RuNbターゲットを用い、2.5nmの膜厚で成膜するとよい。
ArFエキシマレーザー露光光を適用するフォトマスクブランクにおいて、遮光膜の全体膜厚をより薄膜としつつ、裏面反射率を低減するため、遮光層と透明基板との間にさらに裏面反射防止層を設けた3層構造としてもよい。この場合、裏面反射防止層は、タンタル窒化物(TaN)を主成分とすることが望ましい。このとき、遮光膜は、TaOを主成分として引張応力を有する表面反射防止層、TaNを主成分として圧縮応力を有する遮光層、TaNを主成分として圧縮応力を有する裏面反射防止層の3層構造となるので、TaNを主成分とする2層についてはXeガスをスパッタ時の希ガスに用い、成膜条件を調整することで3層の膜応力を調整し、出来上がったフォトマスクブランクの基板変形量を許容範囲内になるようにすることが望ましい。
本発明にかかるフォトマスクは、例えば、半導体製造過程においてフォトリソグラフィ法で微細パターン形成する際にマスクとして利用することができ、また、本発明にかかる
フォトマスクブランクは、一定の加工処理等を施すことによってフォトマスクに形成できる中間体としてのフォトマスクブランクとして利用することができる。
1 ガラス基板
2 遮光層
3 反射防止層
30 遮光膜

Claims (6)

  1. 基板上に、多層反射膜と少なくとも2層からなる吸収体膜とを有する反射型マスクブランクであって、
    前記吸収体膜は、タンタル窒化物を主成分とし、キセノンを含む材料からなる吸収体層と、該吸収体層の上面に積層されるタンタル酸化物を主成分とし、アルゴンを含む材料からなる表面反射防止層と
    を有することを特徴とする反射型マスクブランク。
  2. 前記吸収体層または表面反射防止層は、ホウ素を含む材料からなることを特徴とする請求項1記載の反射型マスクブランク。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の反射型マスクブランクの吸収体膜に転写パターンが形成されていることを特徴とする反射型マスク。
  4. 多層反射膜を備える基板の多層反射膜上に、タンタルあるいはタンタルを主成分とする材料からなるスパッタターゲットを使用し、キセノンガスと窒素系ガスの混合ガスをスパッタガスとして用いたスパッタリングによって、タンタル窒化物を主成分とする材料からなる吸収体層を形成する吸収体層形成工程と、
    前記吸収体層形成工程で形成した吸収体層の上面に、タンタルあるいはタンタルを主成分とする材料からなるスパッタターゲットを使用し、アルゴンガスと酸素系ガスの混合ガスをスパッタガスとして用いたスパッタリングによって、タンタル酸化物を主成分とする材料からなる表面反射防止層を形成する表面反射防止層形成工程と
    を有することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
  5. 前記タンタルを主成分とする材料からなるスパッタターゲットは、タンタルとホウ素の焼結体であることを特徴とする請求項4記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  6. 請求項1または2のいずれかに記載の反射型マスクブランクの吸収体膜に転写パターンを形成してなる反射型マスクの製造方法であって、
    前記吸収体膜上に形成された転写パターンを有するレジスト膜をエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まないフッ素系ガスで表面反射防止層をドライエッチングする工程と、
    該工程後、前記レジスト膜および表面反射防止層のうち少なくともいずれかをエッチングマスクとして、酸素を実質的に含まない塩素系ガスで吸収体層をドライエッチングする工程と
    を有することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
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