JP5007999B2 - 気液分離器 - Google Patents

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Description

本発明は、可燃性ガスと液体とを含む混合物を気体成分と液体成分に分離する気液分離器に関する。
従来、気体と液体とを混合物を気体成分と液体成分に分離する気液分離器が開発されている(例えば、特許文献1および2参照)。
しかしながら、従来の気液分離器では、前記混合物を分離することによって得られた液体成分を排出弁を介して大気中に排出する際に、気液分離器に空気が入り込むことがあるため、前記混合物を分離することによって得られた気体成分に可燃性ガスが含まれている場合には爆発を起こす危険性がある。
特開2001−47070号公報 特開2006−347779号公報
そこで、本発明は、可燃性ガスと液体とを含む混合物を気体成分と液体成分に分離し、分離した液体成分を安全に大気中に排出することができる気液分離器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る気液分離器は、可燃性ガスと液体とを含む混合物を導入する混合物導入口と、前記混合物を分離することにより得られた気体成分を排出する気体排出口と、前記混合物を分離することにより得られた液体成分を排出する液体排出口と、を有する気液分離容器と、前記気体排出口から前記気体成分を排出する気体排出弁と、前記液体排出口から前記液体成分を排出する第1の液体排出弁と、酸素を含まないガスを収容するタンクと、前記液体排出口から排出された前記液体成分を導入する液体導入口と、前記タンクから供給された前記酸素を含まないガスを導入するガス導入口と、前記液体導入口から導入した前記液体成分を排出する液体排出口と、を有する密閉容器と、前記密閉容器内の液体成分を前記液体排出口から排出する第2の液体排出弁と、を備える。
本発明に係る気液分離器は、前記密閉容器内の液面に応じて前記第2の液体排出弁の開閉を制御する手段、前記気液分離容器内の液面に応じて前記第1の液体排出弁の開閉を制御する手段などをさらに備えてもよい。また、本発明に係る気液分離器は、前記第1の液体排出弁と前記密閉容器との間に第3の液体排出弁をさらに備えてもよい。
本発明によれば、可燃性ガスと液体とを含む混合物を気体成分と液体成分に分離し、分離した液体成分を安全に大気中に排出することができる気液分離器を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
==本発明に係る気液分離器の全体構成==
図1は、本発明の一実施形態として説明する気液分離器の概略構成を示す図である。図1に示すように、本発明に係る気液分離器100は、気液分離容器10、密閉容器20、タンク30、バルブ1,2,42,52、減圧弁31、液面制御装置50などを備える。
気液分離容器10は、バルブ1を介して可燃性ガス(所定の条件下で酸素を含むガスと混合した際に爆発を起こすガス。例えば、水素、メタン、エタン、プロパンなど)と液体(懸濁液、スラリーなどを含む。)とを含む混合物を導入し、気体成分と液体成分に分離する容器(本実施の形態では圧力容器を用いている。)である。気液分離容器10は、混合物を導入する混合物導入口11、混合物を分離することによって得られた液体成分を排出する液体排出口12、混合物を分離することによって得られた気体成分を排出する気体排出口13などを備える。気液分離容器10で分離された気体成分はバルブ2を開放することにより自圧によって気体排出口13から排出される。また、気液分離容器10で分離された液体成分はバルブ42を開放することにより液体排出口12から排出される。
タンク30は、酸素を含まないガスを収容する。密閉容器20は、液体排出口12から排出された液体成分を一旦貯蔵するとともに、タンク30から供給された酸素を含まないガスを導入する圧力容器である。密閉容器20は、液体排出口12から排出された液体成分を導入する液体導入口21、タンク30から供給された酸素を含まないガスを導入するガス導入口22、液体導入口21から導入した液体成分を排出する液体排出口23などを備える。密閉容器20に導入された液体成分はバルブ52を開放することにより液体排出口23から排出される。
減圧弁31は、タンク30から密閉容器20に供給される酸素を含まないガスの圧力を調整するバルブである。このように、減圧弁31によりタンク30から密閉容器20に供給される酸素を含まないガスの圧力を調整することにより、密閉容器20内の圧力を所定の圧力に調整することができ、バルブ52を開放して液体排出口23から液体成分を排出しても、密閉容器20内の圧力により液体排出口23から密閉容器20内に空気が浸入するのを抑制することが可能となる。
液面制御装置50は、密閉容器20に導入された液体成分の液面に応じてバルブ52の開閉を制御する装置である。なお、本実施の形態においては、密閉容器20内の液面が所定のレベル以上に達した場合に、液面制御装置50は制御ライン51を介してバルブ52を開放するように制御して密閉容器20内の液体成分を液体排出口23から排出し、密閉容器20内の液面が所定のレベル(例えば、液体排出口23より高いレベル)に達した場合に、液面制御装置50は制御ライン51を介してバルブ52を閉鎖するように制御して液体排出口23からの液体成分の排出を停止する。
以上のように、本発明に係る気液分離器100において、気液分離容器10から排出された液体成分を受け入れる密閉容器20を気液分離容器10の下流に設け、タンク30から密閉容器20に酸素を含まないガスを供給することにより、気液分離容器10に酸素が浸入するのを防止することができ、気液分離器100で分離された可燃性ガス(気体成分)の爆発を未然に防止することができる。従って、本発明に係る気液分離器100は、可燃性ガスと液体とを含む混合物を気体成分と液体成分に分離し、分離した液体成分を安全に大気中に排出することが可能となる。
また、本発明に係る気液分離器100に、液面制御装置50を設けてバルブ52の開閉を制御することにより、密閉容器20内の液体成分の、液体排出口23から大気中への排出を自動で行うことができるようになる。
なお、本実施の形態においては、本発明に係る気液分離器100は液面制御装置40をさらに備え、制御ライン41を介してバルブ42の開閉を、気液分離容器10で分離された液体成分の液面に応じて、液面制御装置40に制御させている。具体的には、気液分離容器10内の液面が所定のレベル以上に達した場合に、制御ライン41を介してバルブ42を開放するように液面制御装置40に制御させ、気液分離容器10内の液体成分を液体排出口12から排出し、気液分離容器10内の液面が所定のレベル以下に達した場合に、制御ライン41を介してバルブ42を閉鎖するように液面制御装置40に制御させ、液体排出口12からの液体成分の排出を停止する。このように、本発明に係る気液分離器100に液面制御装置40を設けてバルブ42の開閉を制御させることにより、液体排出口12を介した、気液分離容器10で分離された液体成分の排出を自動で行うことができるようになる。
また、本実施の形態においては、本発明に係る気液分離器100は、バルブ42と液体導入口21との間にバルブ43をさらに備え、バルブ43の開閉をバルブ42の開閉とともに、制御ライン41を介して液面制御装置40に制御させている。具体的には、上述のように、バルブ42を閉鎖することにより液体排出口12からの液体成分の排出を停止した後、制御ライン41を介してバルブ43を開放するように液面制御装置40に制御させ、バルブ42からバルブ43の間の配管に溜まった液体成分を液体導入口21を介して密閉容器20に導入し、所定時間経過後に制御ライン41を介してバルブ43を閉鎖するように液面制御装置40に制御させている。このように、本発明に係る気液分離器100にバルブ43を設けて、バルブ42を閉鎖してからバルブ43を開放することにより、気液分離容器10内の急激な圧力低下を防止することができる。また、バルブ42の開閉とともにバルブ43の開閉を液面制御装置40に制御させることにより、気液分離容器10内の液体成分を密閉容器20に自動で供給することができるようになる。
なお、前記バルブ1,2,42,43,52は、例えば、電磁バルブなどである。また、前記酸素を含まないガスとしては、どのような条件下であっても可燃性ガスと混合させた際に爆発が生じないものであれば特に制限されるものではなく、例えば、窒素ガス、混合物中の気体成分、その気体成分に含まれる1のガスまたは2種以上の混合ガスなどを用いることができる。
==本発明に係る気液分離器の利用について==
次に、上述のような気液分離器100を利用したシステムについて例を挙げて説明する。
図2は、本発明の一実施形態として説明する超臨界水によるバイオマスガス化システムの概略構成を示す図である。図2に示すように、バイオマスガス化発電システム(以下、単に「システム」と称する。)200は、調整タンク110、破砕機120、供給ポンプ130、第一熱交換器140、第二熱交換器141、前処理装置150、スラリー供給装置160、反応器170、加熱器171、予熱器172、加熱器173、クーラー180、減圧器181、気液分離器100、ガスタンク190、触媒回収器191などを備える。
前処理装置150は、バイオマスのスラリー体を形成させる装置である。バイオマスのスラリー体の形成は、非金属系触媒の存在下において、バイオマスを100〜250℃の範囲内の温度、及び0.1〜4MPaの範囲内の圧力の条件下で熱水処理することにより行われる。
調整タンク110は、バイオマスの種類、量、含水率などに応じて水や非金属系触媒の混合量を調整しながら、バイオマス、水、非金属系触媒などを混合するタンクである。
破砕機120は、調整タンク110で混合した混合物を破砕して、混合物中のバイオマスをあらかじめ均一な大きさ(好ましくは平均粒径が500μm以下、より好ましくは平均粒径が300μm以下)にするための装置である。
供給ポンプ130は、破砕機120で破砕した混合物を前処理装置150に移送する装置である。
反応器170は、超臨界水によりバイオマスをガス化する装置である。超臨界水によるバイオマスのガス化は、前処理装置150において熱水処理された、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体を、前記非金属系触媒を利用して、374℃以上の温度、及び22.1MPa以上の圧力の条件下で水熱処理することにより行われる。このようにスラリー体を超臨界水で処理することにより、バイオマスを分解し、水素ガス、メタン、エタン、エチレン等の燃料ガスを生成することができる。
上述の反応器170としては、非金属系触媒の存在下で、上述の条件下でバイオマスのスラリー体を水熱処理することができる装置であれば特に制限されるものではなく、例えば、長い配管で構成された反応器、流動層反応器などを用いることができる。
スラリー供給装置160は、前処理装置150において熱水処理を行うことにより得られた、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体を反応器170に供給する装置である。スラリー供給装置160は、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体を供給できる装置であれば特に制限されるものではなく、例えば、高圧ポンプやモーノポンプなどを用いることができる。
予熱器172は、スラリー供給装置160から反応器170に供給される、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体を予め加熱する装置である。システム200に予熱器172を備えることにより、反応器170に所定の温度のスラリー体を供給することが可能となる。
クーラー180は、反応器170から排出される排出物を冷却する装置である。反応器170から排出される排出物には、爆発性の高い燃料ガス(例えば、水素、メタン、エタン、エチレンなど)や水蒸気(超臨界水)等の生成ガスが含まれているので、危険性を低減させたり、水蒸気を水に変換させたりする目的でクーラー180を本発明のシステム200に設けている。なお、本実施の形態においては、反応器170から排出された排出物を冷却する装置としてクーラー180を例に挙げて説明したが、反応器170から排出された排出物を冷却することができる装置であればどのような装置を用いてもよい。
減圧器181は、反応器170から排出される排出物の圧力を減圧する装置である。これにより、高圧状態の燃料ガスによる危険性を未然に防止することができるようになる。
本発明に係る気液分離器100は、反応器170から排出された排出物を気体成分(例えば、燃料ガス等の生成ガス)と液体成分(水、あるいは、水、灰分、非金属系触媒などを含む混合液)とに分離する。
ガスタンク190は、気液分離器100によって分離された気体成分(生成ガス)を貯える容器(好ましくは耐圧容器)である。
加熱器171は、ガスタンク190に貯えられた生成ガス(燃料ガス)の一部を燃焼して反応器170を加熱し、スラリー体を所定の温度に加熱する装置である。また、加熱器173は、ガスタンク190に貯えられた生成ガス(燃料ガス)の一部を燃焼して予熱器172を加熱し、スラリー体を所定の温度に加熱する装置である。加熱器171,173は、例えば、バーナーなどの、燃料ガスを燃焼して加熱する既存の装置である。
触媒回収器191は、気液分離器100によって分離された液体成分に、水以外の非金属系触媒や灰分などが含まれている場合に、液体成分から非金属系触媒を分離・回収する装置である。これにより、非金属系触媒の再利用が可能となる。なお、触媒回収器191は、非金属系触媒と灰との沈降速度(終端速度)を利用して、液体成分中の灰分、非金属系触媒、及び水をそれぞれ分離する装置であってもよいが、液体成分中の灰分、非金属系触媒、及び水を固体成分と液体成分とに分離する既存の固液分離器と、分離した固体成分中の灰分と非金属系触媒とを篩いによって分離する既存の篩器との組み合わせであってもよい。
第一熱交換器140は、前処理装置150において熱水処理することにより得られ、反応器170で水熱処理される非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体の熱を利用して、前処理装置150で熱水処理されるバイオマス等を予熱する装置である。
第二熱交換器141は、反応器170において水熱処理することにより生成された生成ガスなどを含む、反応器170から排出される排出物の熱を利用して、反応器170で水熱処理される非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体を予熱する装置である。
以上のように、本発明のシステム200に熱交換器140,141を備えることにより、エネルギーを有効に利用することができるので、低エネルギー・低コストでバイオマスから燃料ガスを生成することができるようになる。また、各装置150,170での加熱時間が短縮されるのでバイオマスから燃料ガスの生成を効率的に行うことができるようになる。従って、熱交換器140,141を備えたシステム200は、経済性に優れているといえる。
なお、本実施の形態においては、図2に示すように、加熱器173によりガスタンク190の生成ガスを燃焼することによって得られた排ガスの熱を利用して、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体を加熱する熱交換器を反応器170に備えている。また、反応器170で前記スラリー体を加熱するのに利用した排ガスの熱、及び/又は、加熱器171により生成ガスを酸素を含むガス中で燃焼することによって得られた排ガスの熱を利用して、バイオマスを加熱する熱交換器を前処理装置150に備えている。これらのように、本発明のシステム200における反応器170や前処理装置150に、上述の熱交換器を備えることによりエネルギーを効率よく利用することができるので、低エネルギー・低コストでバイオマスからメタンや水素などの燃料ガスを生成することができるようになる。従って、加熱器171においてスラリー体を所定の温度に加熱するのに必要な加熱燃料(例えば、生成ガスなど)の使用量を削減することができ、排ガスの発生量を低減することが可能となる。なお、本実施の形態においては、加熱器173により得られた排ガスの熱を、反応器170で利用してから前処理装置150で利用しているが、前処理装置150で直接利用してもよい。
また、上述においては、反応器170から排出される排出物の熱を利用して上記スラリー体を予熱する第二熱交換器141を本発明のシステム200に備えているが、反応器170において水熱処理することにより生成された生成ガスなどを含む、反応器170から排出される排出物の熱を利用して、前処理装置150で熱水処理されるバイオマス等を予熱する熱交換器を本発明のシステム200に備えてもよい。
さらに、本発明に係るシステム200にあらかじめバイオマスを熱水処理する前処理装置150を備えることにより、バイオマスを高分子から低分子に分解することができるので、反応器170において処理されるバイオマスと水や非金属系触媒との接触効率を高め、チャーやタールの発生を防止するとともにバイオマスから燃料ガスを効率よく生成することが可能になる。
また、前処理装置150においてバイオマスを熱水処理することにより流動性に優れたバイオマスのスラリー体を形成させることができるので、このスラリー体をスラリー供給装置160によって反応器170にスムーズに供給することができるようになり、反応器170への供給においてバイオマスによる機器や配管等の目詰まりを防止することが可能になる。
さらに、本発明に係るシステム200により、前処理装置150での熱水処理において用いた非金属系触媒を、反応器170での水熱反応においても利用することができるので、触媒の消費量を削減することが可能になる。
また、本発明に係るシステム200に、クーラー180、減圧器181、気液分離器100などを備えることにより、反応器170から排出される排出物から燃料ガスを含む生成ガスを安全に回収することができるようになる。
さらに、本発明に係るシステム200にバイオマスを破砕する破砕機120を備えることによりバイオマスをあらかじめ破砕することができるので、バイオマスのスラリー化やガス化の効率を高めることができるようになる。
なお、本実施の形態においては、調整タンク110で非金属系触媒とバイオマスと水を混合した混合物を破砕機120によって処理し、供給ポンプ130により前処理装置150に供給しているが、非金属系触媒を前処理装置150に直接供給してもよいし、バイオマスと水との混合物を破砕機120で処理した後に非金属系触媒を混合し、前処理装置150に供給してもよい。
==超臨界水によるバイオマスガス化方法==
次に、本実施の一形態として、超臨界水によるガス化反応によりバイオマスから燃料ガスを生成し、燃料ガスを利用して発電する方法について説明する。
まず、調整タンク110でバイオマスと非金属系触媒と水を混合した混合物を調製する。非金属系触媒とバイオマス(乾燥状態のバイオマス)との質量比としては、1:5〜20:1の範囲内であることが好ましく、バイオマスのガス化効率が高い1:2〜20:1の範囲内であることが特に好ましい。また、混合する水の量は、バイオマスの含水率が70〜95wt%となるように調整することが好ましい。これにより、バイオマスの超臨界水によるガス化効率を高めることができる。
上述のように、バイオマスに混合させる非金属系触媒と水の量を調整して、これらを混合した混合物は、破砕機120で破砕され、供給ポンプ130により第一熱交換器140を介して前処理装置150に移送される。前処理装置150に供給されたバイオマスは、バイオマスとともに供給された非金属系触媒の存在下で、所定の圧力及び所定の温度の条件下で熱水処理される。
なお、熱水処理の条件としては、100〜250℃の範囲内の温度であって、0.1〜4MPaの範囲内の圧力下であれば特に制限されるものではないが、バイオマスを高分子から低分子へと分解する処理の効率の観点から、これらの範囲内の圧力下における水の飽和温度であることが好ましく、さらに省エネルギーの観点から、179.8℃の温度及び1.0MPaの圧力下であることが特に好ましい。ここで、熱水処理を100℃〜250℃の範囲内の温度で行うのは、100℃未満ではバイオマスの分解反応率が低く、250℃を超えるとタールやチャーの発生が懸念されるからである。また、熱水処理を0.1〜4MPaの範囲内の圧力で行うのは、0.1MPa未満ではバイオマスの分解反応率が低く、4MPaより高い圧力をかけても分解反応率に与える影響はそれ程ないのではないかと考えたためである。
このようにバイオマスを非金属系触媒の存在下で熱水処理することにより、バイオマスを高分子から低分子に効率よく分解することができるようになる。
上述のようにして得られた、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体は、第一熱交換器140で供給ポンプ130から前処理装置150に供給される混合物に熱を提供し、スラリー供給装置160により第二熱交換器141及び予熱器172を介して反応器170に移送される。なお、予熱器172を通過したスラリー体は、所定の温度まで加熱される。
反応器170に供給されたバイオマスのスラリー体は、反応器170に導入され、バイオマスとともに供給された非金属系触媒の存在下で、所定の圧力及び所定の温度の条件下で水熱処理される。水熱処理の条件としては、374℃以上の温度で、かつ、22.1MPa以上の圧力下であれば特に制限されるものではないが、タールやチャーの発生を抑制するとともに反応効率を高めることができる温度(600℃)及び圧力(25〜35MPaの範囲内)下で行うことが好ましく、機器の負担や劣化防止、さらには省エネルギーの観点から、600℃,25MPaで行うことが特に好ましい。なお、バイオマスから変換された燃料ガス中の成分の比を制御したい場合には、これらの温度及び圧力の条件を調節するとともに、流体密度や反応時間(反応器170内でのバイオマスの滞留時間)を制御することにより可能となる。
このようにバイオマスのスラリー体を超臨界水で反応させることにより、バイオマスのスラリー体から燃焼ガスを生成することが可能になる。また、バイオマスを予め高分子から低分子化させることにより、水や非金属系触媒との接触効率を高めることができ、さらには、バイオマスのガス化反応時間を短縮させることができるので、バイオマスのスラリー体から水素ガス、メタン、エタン、エチレン等の燃料ガスをより効率的に生成することができるようになる。
反応器170内でバイオマスのスラリー体を水熱処理することにより生成された生成ガスなどは、反応器170から排出される。この排出物は、第二熱交換器141において、スラリー供給装置160から反応器170に供給される、非金属系触媒を含むバイオマスのスラリー体に熱を提供した後、クーラー180及び減圧器181によって冷却・減圧され、気液分離器100へと移送される。気液分離器100に供給された上記排出物は、燃料ガスを含む生成ガス(気体成分)と、水、あるいは、水、灰分、非金属系触媒等を含む混合液(液体成分)とに分離され、生成ガスはガスタンク190に貯えられる。なお、気液分離器100によって分離された混合液に、水以外の灰分や非金属系触媒などが含まれている場合には、混合液を触媒回収器191によって灰分、非金属系触媒、及び水にそれぞれ分離し、非金属系触媒を回収してもよい。これにより、非金属系触媒を再利用することができるようになる。
ガスタンク190に貯えられた生成ガス(燃料ガス)は、加熱器171,173に供給される。加熱器171,173は、供給された生成ガスを燃焼して反応器170や予熱器172を加熱し、スラリー体を所定の温度に加熱する。
加熱器173により生成ガスを燃焼することによって得られた排ガスは、反応器170に供給されてスラリー体に熱を提供する。反応器170で熱を提供した排ガス、及び、加熱器171により生成ガスを燃焼することによって得られた排ガスは、前処理装置150に供給され、供給ポンプ130から前処理装置150に供給される混合物に熱を提供する。
なお、本実施の形態において用いられる非金属系触媒としては、例えば、活性炭、ゼオライト、これらの混合物などを挙げることができる。このように、アルカリ金属系触媒ではなく、非金属系触媒を用いることにより、アルカリ金属系触媒が引き起こす機器や配管等の腐食による劣化を防止することができ、システム200の長期使用が実現可能となる。また、アルカリ金属系触媒を中和する処理工程も不要となり、作業性の効率を高めることができるようになる。上記非金属系触媒としては、平均粒径200μm以下の粉末を用いることが好ましく、多孔質であることがより好ましい。このような非金属系触媒を用いることにより、表面積を増やして反応効率を高めるとともに、非金属系触媒によるシステム200内の機器、配管等の目詰まりを防止することができる。
また、本実施の形態において処理されるバイオマスが砂等の異物を含む排水汚泥や糞尿等である場合には、前処理装置150においてバイオマスを熱水処理する前後に、公知の分離技術(例えば、ストレイナーを用いた分離法、沈殿層を用いた分離法)によってバイオマスに含まれる砂等の異物を取り除いてもよい。これにより、砂等の異物によって生じるトラブルを防止することができるようになる。
本発明の一実施形態として説明する気液分離器の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態として説明する超臨界水によるバイオマスガス化システムの概略構成を示す図である。
符号の説明
1,2,42,43,52 バルブ 10 気液分離容器
11 混合物導入口 12,23 液体排出口
13 気体排出口 20 密閉容器
21 液体導入口 22 ガス導入口
30 タンク 31 減圧弁
40,50 液面制御装置 41,51 制御ライン
100 気液分離器 110 調整タンク
120 破砕機 130 供給ポンプ
140 第一熱交換器 141 第二熱交換器
150 前処理装置 160 スラリー供給装置
170 反応器 171 加熱器
172 予熱器 173 加熱器
180 クーラー 181 減圧器
190 ガスタンク 191 触媒回収器
200 超臨界水によるバイオマスガス化システム

Claims (4)

  1. 可燃性ガスと液体とを含む混合物を導入する混合物導入口と、前記混合物を分離することにより得られた気体成分を排出する気体排出口と、前記混合物を分離することにより得られた液体成分を排出する液体排出口と、を有する気液分離容器と、
    前記気体排出口から前記気体成分を排出する気体排出弁と、
    前記液体排出口から前記液体成分を排出する第1の液体排出弁と、
    酸素を含まないガスを収容するタンクと、
    前記液体排出口から排出された前記液体成分を導入する液体導入口と、前記タンクから供給された前記酸素を含まないガスを導入するガス導入口と、前記液体導入口から導入した前記液体成分を排出する液体排出口と、を有する密閉容器と、
    前記密閉容器内の液体成分を前記液体排出口から排出する第2の液体排出弁と、
    を備えることを特徴とする気液分離器。
  2. 前記密閉容器内の液面に応じて前記第2の液体排出弁の開閉を制御する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
  3. 前記気液分離容器内の液面に応じて前記第1の液体排出弁の開閉を制御する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の気液分離器。
  4. 前記第1の液体排出弁と前記密閉容器との間に第3の液体排出弁をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の気液分離器。
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