JP5007701B2 - 交互吸着膜の製造方法 - Google Patents
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本発明の交互吸着膜の製造方法は、正の電荷を有する正電荷物質と、負の電荷を有する負電荷物質とが被成膜材料表面に交互に積層されてなる交互吸着膜の製造方法において、上記正電荷物質を含有する正電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する正電荷物質含有液塗布工程と、上記負電荷物質を含有する負電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する負電荷物質含有液塗布工程とを少なくとも有し、上記正電荷物質含有液塗布工程および上記負電荷物質含有液塗布工程とが、得られる交互吸着膜が必要とする積層数回繰り返されることを特徴とするものである。
本発明の交互吸着膜の製造方法により得られる交互吸着膜は、正電荷物質と負電荷物質とが被成膜材料表面に交互に積層されて形成されるものである。ここで、本発明における正電荷物質とは、正の電荷を有する物質であれば特に限定されるものではないが、一般的な物質としては正の電荷を有する高分子電解質および正の電荷を有する微粒子を挙げることができる。また、同様に本発明における負電荷物質とは、負の電荷を有する物質であれば特に限定されるものではないが、一般的な物質としては負の電荷を有する高分子電解質および負の電荷を有する微粒子を挙げることができる。
上記交互吸着膜が形成される被成膜材料としては、交互吸着膜が要求される機能により適宜選択されるものである。したがって、ガラスや透明樹脂等の透明材料であっても、金属や半導体等の不透明材料であってもよい。
本発明においては、上述したような正電荷物質および負電荷物質を含有する正電荷物質含有液および負電荷物質含有液を調製し、これを上述した被成膜材料表面に交互に吐出して交互吸着膜が成膜される。
本発明における正電荷物質含有液塗布工程とは、上記正電荷物質を含有する正電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する工程であり、負電荷物質含有液塗布工程とは、上記負電荷物質を含有する負電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する工程である。
本発明においては、上記正電荷物質含有液塗布工程および負電荷物質含有液塗布工程が行われた後に、リンス工程を行うことが好ましい。
本発明においては、さらに乾燥工程を行っても良い。上述した正電荷物質含有液塗布工程の後、または負電荷物質含有液塗布工程の後に乾燥工程を行うことにより、最終的に得られる交互吸着膜の特性が変化する場合があり、得られる交互吸着膜の用途によっては乾燥工程を行うことが好ましい場合があるからである。
本発明における上記正電荷物質含有液塗布工程および上記負電荷物質含有液塗布工程においては、上記工程で塗布される正電荷物質含有液および負電荷物質含有液を回収して再利用する回収工程が行われることが好ましい。上記正電荷物質および負電荷物質は、場合によっては非常に高価な物質が用いられる可能性がある。また、比較的安価であっても、そのまま環境に排出することができず、処理にコストがかかる物質もある。また、交互吸着膜は、被成膜材料表面に極めて薄い膜を交互に吸着させて形成させるものであるので、塗布する液量に比較して吸着する量は極めて少量となる場合が多いため、上述した塗布液のほとんどが吸着されずに流される。このような観点から、一旦上記正電荷物質含有液塗布工程および負電荷物質含有液塗布工程において塗布された正電荷物質含有液および負電荷物質含有液を回収し再利用することが好ましいのである。
次に、本発明の交互吸着膜の製造装置について説明する。本発明の交互吸着膜の製造装置は、正の電荷を有する正電荷物質と、負の電荷を有する負電荷物質とが被成膜材料表面に交互に積層されてなる交互吸着膜の製造装置であって、上記正電荷物質を含有する正電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する正電荷物質含有液塗布手段と、上記負電荷物質を含有する負電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する負電荷物質含有液塗布手段とを少なくとも有し、得られる交互吸着膜が必要とする積層数を形成するために、上記正電荷物質含有液塗布手段および上記負電荷物質含有液塗布手段により、上記被成膜材料表面が複数回にわたり処理されるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明においては、以下の発明を提供することができる。
1.正の電荷を有する正電荷物質と、負の電荷を有する負電荷物質とが被成膜材料表面に交互に積層されてなる交互吸着膜の製造方法において、上記正電荷物質を含有する正電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する正電荷物質含有液塗布工程と、上記負電荷物質を含有する負電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する負電荷物質含有液塗布工程とを少なくとも有し、上記正電荷物質含有液塗布工程および上記負電荷物質含有液塗布工程とが、得られる交互吸着膜が必要とする積層数回繰り返されることを特徴とする交互吸着膜の製造方法。
2.正の電荷を有する正電荷物質と、負の電荷を有する負電荷物質とが被成膜材料表面に交互に積層されてなる交互吸着膜の製造装置であって、上記正電荷物質を含有する正電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する正電荷物質含有液塗布手段と、上記負電荷物質を含有する負電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する負電荷物質含有液塗布手段とを少なくとも有し、得られる交互吸着膜が必要とする積層数を形成するために、上記正電荷物質含有液塗布手段および上記負電荷物質含有液塗布手段により、上記被成膜材料表面が複数回にわたり処理されるように構成されていることを特徴とする交互吸着膜の製造装置。
2 …… 正電荷物質含有液
3 …… スプレー装置
4 …… リンス液
5 …… 負電荷物質含有液
Claims (6)
- 正の電荷を有する正電荷物質と、負の電荷を有する負電荷物質とが被成膜材料表面に交互に積層されてなる交互吸着膜の製造方法において、
前記正電荷物質として高分子電解質を含有する水溶液、または前記正電荷物質として微粒子を含有する分散液である正電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する正電荷物質含有液塗布工程と、
前記負電荷物質として高分子電解質を含有する水溶液、または前記負電荷物質として微粒子を含有する分散液である負電荷物質含有液を吐出することにより、被成膜材料の表面に液膜を形成するように塗布する負電荷物質含有液塗布工程とを少なくとも有し、
前記正電荷物質含有液塗布工程および前記負電荷物質含有液塗布工程が、得られる交互吸着膜が必要とする積層数回繰り返されるものであり、
前記正電荷物質含有液塗布工程および負電荷物質含有液塗布工程が行われる前に、予め被成膜材料の表面には、前記被成膜材料表面が正または負の電荷が付与された状態となるような表面処理を行う工程が施され、
また、前記正電荷物質含有液塗布工程および前記負電荷物質含有液塗布工程では、前記正電荷物質含有液または前記負電荷物質含有液をスプレー状に噴出することにより被成膜材料表面に液膜を形成するように塗布するものであり、
さらに、前記正電荷物質含有液塗布工程および前記負電荷物質含有液塗布工程では、前記被成膜材料が搬送グリップで挟まれていることを特徴とする交互吸着膜の製造方法。 - 前記正電荷物質含有液塗布工程および前記負電荷物質含有液塗布工程の後に、付着した液体をそれぞれリンスするためのリンス工程を有し、
前記リンス工程が、リンス液を被成膜材料表面に吐出することにより行うことを特徴とする請求項1に記載の交互吸着膜の製造方法。 - 前記リンス液の被成膜材料表面上への吐出が、前記リンス液をスプレー状に噴射して行うことを特徴とする請求項2に記載の交互吸着膜の製造方法。
- 前記正電荷物質含有液塗布工程および負電荷物質含有液塗布工程では、前記被成膜材料の被成膜表面が水平面に対し、90°以上180°未満の角度を有し、かつ被成膜表面が上側を向くように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の交互吸着膜の製造方法。
- 前記正電荷物質含有液塗布工程および負電荷物質含有液塗布工程では、被成膜材料表面に塗布されなかった前記正電荷物質含有液および負電荷物質含有液を回収して再利用することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の交互吸着膜の製造方法。
- 前記被成膜材料が、ウェブ状のプラスチックフィルムであことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の交互吸着膜の製造方法。
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