JP5007196B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は光ピックアップ装置に関し、特に光ピックアップ装置の読出し光学系に関する。
光ディスクの1層の記録容量は、使用する半導体レーザの波長と対物レンズの開口数(NA)に大きく依存する。半導体レーザの波長が短いほど、あるいはNAが大きいほど、記録密度を大きくでき、1層あたりの容量を増やすことができる。現在市場に流通している光ディスクドライブの主体は、波長650nm付近の赤色光とNA0.6の対物レンズを使用するDVD(Digital Versatile Disc)ドライブであるが、DVDの記録密度を上回るものとして、光波長405nm付近の青紫色の半導体レーザを光源とし、NA0.85の対物レンズを使用する光ディスクドライブも出荷されている。現状で達成されている記録密度をさらに増加させる方式として、使用波長の短波長化が考えられるが、この青紫色より短い紫外領域の半導体レーザの開発は困難が予想される。また、対物レンズの高NA化に関しても、空気中での対物レンズのNAの限界は1であるので、対物レンズのNAによる記録密度の向上も困難になってきている。
このような状況において、1枚の光ディスクの容量を増加させる方式として2層化が実施されている。非特許文献1には2層の相変化ディスクの技術が紹介されている。レーザ光を2層光ディスクに照射した場合、同時に隣接層を照射することになるので層間のクロストークが問題となる。この問題を低減するために、層間隔を大きくすることが行われる。レーザ光は集光されており、目的とする層(当該層)以外はレーザ光の集光位置からずれるので、クロストークを低減することができる。
一方、層間隔を広げると球面収差が問題になってくる。記録層は屈折率が空気と異なるポリカーボネイト中に埋め込まれており、ディスク表面からの深さにより球面収差が異なる。対物レンズはその球面収差が特定の層に対して小さくなるように設計されており、他の層にレーザ光の焦点を移すと、焦点位置の表面からの距離が異なるため、球面収差が発生する。この収差は、通常二枚のレンズで構成されるエクスパンダーレンズ光学系あるいは液晶素子を対物レンズの前に置くことで補正することが可能である。すなわち、二枚のレンズの距離あるいは液晶素子の位相を変えることで収差を補正することができる。しかし、液晶素子の補償可能範囲あるいはレンズの移動機構を小型の光ディスクドライブ装置内で実現することを考慮すると、大きい球面収差を補正することは難しい。従って、多層全体の厚さは制限されることになり、層数の多い多層光ディスクでは層間隔は狭くなってしまう。このため、実際の光ドライブ装置では層間クロストークが残ることになる。
前述のクロストークを低減するために、特許文献1によれば、多層光ディスクからの反射光をレンズで集光したとき、目的とする層と隣接層からの反射光の集光位置が光軸上で異なることを利用する。この光軸上に微小なミラーを配置することで、目的とする反射光だけを取り出すことができ、クロストークの低減が可能となる。しかし、光ディスクからの反射光を光軸に対して横方向に曲げる方式であるため、光ピックアップは大きくならざるを得ない。また、特許文献2によれば、臨界角プリズムを使用して、隣接層からの反射光を取り除く方法が提案されている。この方法は、当該層からの反射光はコリメートされた平行光になるが、隣接層からの反射光は発散光あるいは収束光になることを利用し、光軸に対してある角度以上になった光線を、臨界角プリズムで除去しようとするものである。この方式も、臨界プリズムを2個使用するので、光ピックアップが大きくならざるを得ない。
特開2005-302084号公報 特開2002-367211号公報 Jpn.J.Appl.Phys.Vol.42 (2003)pp.956-960
図3を用いて、光ピックアップ装置の検出光学系における多層光ディスクによるクロストークを説明する。トラッキングエラー信号の検出はここではDPP(Differential Push-Pull)法を使用するものとする。DPP法では回折格子によりレーザ光を1本のメイン光線と二本のサブ光線に分割し、3本の光線で光ディスクを照射する。図3ではメイン光線80のみを示している。単純化のために、501は二層の光ディスクとし、511及び512は情報記録層である。対物レンズ401からのメイン光線の最小ビームスポット位置はメイン光線80で示すように情報記録層511上にあり、情報記録層511からの情報を読み出そうとしている。情報記録層511上には、図4に示すトラッキングのための案内溝が形成されており、この溝をメイン光線が光スポット94として照射し、同時にサブ光線は半トラックピッチだけずれた位置を照射スポット95、96の状態で照射している。照射光の焦点は記録層511に合っているので、その反射光は入射光と同じ光路を逆方向に辿って図3の対物レンズ401に戻る。次に、検出レンズ402を透過し、光ビーム801となって光検出器51に入射する。検出レンズ402には非点収差が入っており、光検出器51は最小錯乱円の位置に設置される。
光検出器の形状とディスクからの反射光の入射状態を図5に示す。中央にある田の字状の四分割された検出器541はメイン光線を検出するものであり、メイン光線はスポット811として検出器541を照射する。サブ光線による反射光は、それぞれ2分割検出器542、543上に光スポット812、813として入射する。四分割検出器541からの信号をA、B、C、Dとし、2分割検出器542からの信号をE、F、2分割検出器543からの信号をG、Hとする。このとき、トラッキングエラー信号TRは、TR=(A+B)−(C+D)−k{(E−F)+(G−H)}と表される。ここに、kは定数であり、メイン光線とサブ光線の強度比等から決められる。通常、メイン光線はサブ光線の強度と比較して10倍以上大きくなるように設定されている。また、フォーカスエラー信号をAF、データ信号をRFとしたとき、AF=A+C−(B+D)、RF=A+C+B+Dのように表される。TR及びAF信号はレーザ光の照射位置の制御に使用される。
多層ディスクにレーザ光を照射したとき、それぞれの層からの反射光量はほぼ同量になるように設計されている。このために対物レンズに近い層の透過率が大きくなっており、対物レンズから遠い層にもレーザ光が照射できるようになっている。このような条件下では、図3に示したように情報読出し対象層である511にレーザ光の焦点を合わせると、一部のレーザ光は光ビーム82として当該層511を透過し、隣接層512で反射され、迷光である反射光ビーム83となる。この反射光ビーム83は対物レンズ401に戻り、検出レンズ402に入射した後、光検出器51の手前で一旦集光され、光ビーム804で示したように広がりながら光検出器51に入射する。光ビーム804は、光検出器面上では図5に示すように、広がった光スポット841になり、光検出器541、542、543を覆った状態となる。このため、ビーム811及び812、813と干渉することになる。この干渉は、層間隔の変動による光スポット841の位相の変化に影響され、変動する。
ビーム811の全光量であるRF信号強度の変動はRF信号のジッターの劣化を引き起こし、データ読み出し時のエラーレートを悪化させてしまう。また、ビーム812と813での干渉はTR信号の変動を引き起こす。回折格子で分割されて生成されるサブ光線の強度は設計上小さく設定されているので、隣接層からのメイン光線の反射光のパワーデンシティと同程度となり、このため、干渉の効果が強く現れる。この干渉も光ディスクの傾きや層間隔などに影響され、不均一な層間隔のディスクの回転で光スポット812あるいは813の光量分布が変化する。この結果、TR信号の差動信号部分(E−F)+(G−H)に影響を与えることになり、トラッキング信号のバランスを崩すことになる。これにより、トラッキングがはずれるような不具合が生じる。同様に、隣接層512が読出し対象層511の対物レンズ寄りにある場合も、隣接層から反射光が発生し、問題となる干渉が同様に生じる。
本発明の目的は、光ピックアップ装置で多層光ディスクを読み出すときに発生するデータ信号やトラッキング信号への他層からのクロストークを軽減することである。
上述の課題を解決するために、他層からの反射の影響を少なくする方法を用いる。
本発明の光ピックアップ装置は、レーザ光源と、レーザ光源からのレーザ光を多層光情報記憶媒体の一つの記録層に集光する照射光集光光学系と、多層光情報記憶媒体の記録層から反射された反射光を検出する検出光学系とを有する。検出光学系は、記録層からの反射光を絞り込む反射光集光レンズと、反射光集光レンズによって絞り込まれた反射光中の目的とする記録層からの反射光の最小スポット位置に置かれた反射面と、反射光集光レンズと反射面の間に設置され当該層以外の他層からの反射光を減衰あるいは反射光集光レンズに戻らないようにするグレーティング素子と、反射光を検出する光検出器とを含み、反射面によって反射された反射光を前記光検出器上で検出する。
グレーティングは他層からの反射光の反射光集光レンズによる最小スポット位置の少なくとも1つと重なり、光軸を含む形で、溝の方向を光軸に対して垂直に、あるいは光軸に対して傾けて設けられる。グレーティング素子は他層からの反射光を反射光集光レンズに戻さない役割をする。
本発明によると、当該層からの反射光だけを抽出できるようになり、光検出器で検出する際、隣接層からの反射光の影響を少なくすることができる。これにより、データ信号のジッターを小さくすることができ、読み出したデータの信頼性が向上する。また、3ビームを使用する場合は、サブ光検出器に入射する隣接層による反射光の光量を減少させることができ、干渉によるトラッキングエラー信号の変動を小さくすることができる。これにより、光ディスクを読み書きするとき、光スポットがトラックをはずれることがなくなる。
グレーティング素子の役割を、図6を用いて説明する。グレーティング素子では、凹凸が1方向だけ一定の周期で並んでいる。図6では、反射光集光レンズ405の光軸上にピッチdの光学グレーティング41が設置されているものとし、グレーティングの溝は紙面に対して垂直方向に向いているものとする。また、グレーティングの面に対する垂線75は紙面と平行である。このグレーティングに反射光集光レンズ405を通して入射する入射光71は光軸となす角がγであり、同時にグレーティングの溝の方向に対して垂直に入射している。垂線75に対する入射角度はα(=90−γ)とする。ここでのグレーティング41は反射タイプとし、ある次数の反射回折光72は反射角度βで出射しているものとする。ここでは、どのような回折光が検出されるかを透過方式を用いて説明するが、集光レンズの焦点距離の位置に反射鏡を設置して、同一の集光レンズ405で検出する場合も同様である。回折光を検出するためレンズ408は集光レンズ405と同じ焦点距離と開口の大きさを有し、共焦点の位置に設置されている。グレーティングに対する入射角度と回折角度の正負の定義は、入射光が垂線75より上から入射するとき正とし、出射回折光は垂線72より下にある場合、その回折角度を正とする。このとき、グレーティングの基本式は
d(sinα−sinβ)=mλ (1)
で表される。ここにmは回折次数であり、λは対象とする光の波長である。
式(1)を例えばd=4λとして図示すると、図7のようになる。横軸及び縦軸はそれぞれsinα、sinβである。ここでは−2次から+2次までの入射光と反射回折光の関係を示している。ここで、反射光集光レンズ405のNAをsinθとすると、cosθから1の間のsinαがグレーティングへの入射光になりうる。同様に、レンズ408の開口に入射しうる回折光のsinβもcosθから1の範囲となる。図7はcosθ=0.7として図示したものであり、横軸において太い実線と太い破線の間のsinαが入射光の範囲となる。回折光も同じレンズを使用するのでsinβが0.7と1の範囲のものがレンズ408に入射可能となる。−2次光はsinβが1を超えるので、この回折光は発生しない。また、+2次光のsinβは0.7を下回るので、レンズ408の開口の外に出てしまう。−1次光はsinα=0.7付近の回折光がレンズ408を透過し、+1次光はsinα=1の光が透過しうる。ここに図示しなかった高次の回折光は、より外側の直線で表されるので、レンズ408には入射しない。したがって、0次以外の回折光がレンズ408に入射しない条件は、±1次光が入射しない条件を考察すれば十分である。グレーティングのピッチを小さくしていくと、±1次光は0次光のラインから離れていく。
レンズ408に入射しない条件は、−1次光のラインに注目したとき、sinα=0.7での値が1を超えるようなピッチを求めればよい。図7でのx軸及びy軸上での下限値はcosθであるので、sinβ=cosθ+λ/d>1の条件を得る。これよりピッチの最大値を決める式に変形すると以下のようになる。
Figure 0005007196
次に、グレーティングが屈折率nの透明物体の中にある場合を図8に示す。レンズ405からの入射面とレンズ408への出射面は光軸に対して垂直であるものとする。入射光の入射角はγであるので、sinγ=n・sin(π/2−α)の関係がある。この条件を使うと、(2)式は次のように表される。
Figure 0005007196
図9にはレンズのNAを横軸にして、空気中とn=1.5の透明物体を想定し、±1次光がレンズに達しないグレーティングの最大ピッチを図示している。ただし、透明物体中の波長を基準にピッチを表示している。この図よりレンズのNAが決まれば、図9で示される最大ピッチより小さいピッチのグレーティングを使用すれば、±1次光はレンズ408に入射しなくなる。
図6で示した入射光は集光レンズレンズ405とレンズ408の中間距離75の位置で光軸と交わることを想定したが、他層からの反射光は図10及び図11に示したように、集光レンズ寄りの位置751、あるいはレンズ408寄りの位置752で光軸と交わる。これらの場合は、デフォーカス位置からそれぞれのレンズ405と408を見たときの、実効NAを考えればよい。
図10において、集光レンズ405の実効NAをsinθ1としレンズ408の実効NAをsinη1とする。このとき、sinθ1>sinθ>sinη1の関係がある。この実効NAを図7に適用すると、横軸における入射光の範囲はsinθ1から1まで、回折光の許容される範囲はsinη1から1までとなる。これより、グレーティングのピッチの範囲が以下の式を満たせば、±1次光以上の回折光はレンズ408に入射しない。
Figure 0005007196
他層からの反射光が図11に示すように、反射光集光レンズ405の焦点位置よりも遠い位置752に集光する場合は、反射光集光レンズ405の実効NAsinθ2はsinθより小さく、レンズ408の実効NAsinη2はsinθより大きくなる。このときのレンズ408に回折光が入射しなくなるピッチの条件は+1次光のsinα=1での回折光がレンズ408に入射しない条件とすればよい。すなわち
Figure 0005007196
となる。反射光集光レンズ405の焦点位置75から焦点位置751までの距離と焦点位置752までの距離が同じであるならば、sinθ1=sinη2であるので、式(4)と(5)は同じものとなる。それぞれの距離が異なっているのであれば、ピッチの小さいほうを採用すればよい。一般的に、多層における他層からの反射光の集光位置が一番遠くなる実効NAを式(4)あるいは(5)において用いれば、±1次光以上の光をレンズ408に到達させないようにできる。グレーティングが透明物体中にある場合も、式(4)(5)の中のsinθ1あるいはsinη2をそれぞれsinθ1/nあるいはsinη2/nに置き換えれば、同様に最大ピッチを求めることができる。
グレーティングのピッチを狭くすることで±1次光以上の回折光はレンズ408に入射しないようにできることを示したが、図7に示されている0次光はこのままではレンズ408に入射する。これに対処するために、グレーティングの深さを調整することで、0次光を発生させないようにする。たとえば、溝幅がピッチの半分の矩形のグレーティングを使用する場合、垂直入射光は溝の深さを略λ/4とすることで、0次の反射光強度を小さくすることができる。本発明ではグレーティングへの斜め入射になるので、深さの調整が必要になる。また、三角波グレーティングでは斜め入射光の0次の反射光は溝の深さをλ/2以上にすることで減衰させることができる。
図23に三角波グレーティングの断面を示す。46がグレーティング部分であり、透明物体47のなかに埋め込んである。48はグレーティングのピッチを表し、49が深さを表す。図24は、三角波グレーティングへの入射角と0次光がほぼ零に近い最小となる最浅の溝深さを図示したものである。深さは物体中の波長を単位として表示している。グレーティング部分にはアルミニュウムを、透明部分には屈折率1.5を仮定して計算した。グレーティングに垂直入射となる角度0度のときは、0.5λの深さで0次光が小さくなる。入射角度が大きくなるほど、0次光を最小にする最浅の深さは大きくなる。三角波グレーティングではある入射角度での最浅の深さより深いグレーティングも同様に0次光を小さくすることが可能であり、十分深い三角波グレーティングを使用すれば、広い入射角度で0次反射光を小さくすることが可能になる。他の形状のグレーティングでも、深さを調整することで、0次光の強度を小さくすることが可能である。
以上述べたように、光軸上に設置したグレーティングにより、0次光、及び±1次光以上の光をレンズに入射しないようにできる。また、反射グレーティングを仮定した場合、裏表とも同じピッチのグレーティングを形成することができるので、グレーティングの裏表で同じ作用がある。したがって、説明で用いた面の裏側でも効果があるので、反射光集光レンズ405から入射してくるすべての反射光をレンズ408に入射させないようにできる。
一方、当該層から反射光は、たとえば図10では反射光集光レンズ405の焦点距離の位置に集光する。この位置にグレーティングがあると、レンズ408に到達できなくなるので、この部分はグレーティングを除去して、影響を及ぼさないようにしておく。これにより、当該層からの反射光はレンズ408に到達できるが、グレーティングを照射する他層からの反射光はグレーティングの作用でレンズ408に到達できなくなる。
以下、本発明の光ピックアップ装置を実施するための実施の形態を、図を用いて説明する。
多層ディスクからの反射光を対物レンズで受け、これを図12に示すように反射光集光レンズ405で集光するものとする。当該層からの反射光を81、対物レンズに対して遠い隣接層からの反射光を84とする。当該層からの反射光81の最小スポット位置を810としたとき、遠い隣接層からの反射光84は反射光集光レンズ405に対して近い位置840で最小スポットを形成する。当該層からの反射光81の最小スポット位置にはグレーティング素子44はなく、反射板43が設置されているので、反射光81はグレーティング素子44の影響を受けずに反射光集光レンズ405に戻り、検出器に向かう。一方、遠い隣接層からの反射光84の集光位置840にはグレーティング素子44が置かれており、反射光84を反射光集光レンズ405に戻らなくする。グレーティング素子44は溝幅がピッチの半分の矩形の反射グレーティングであり、溝の深さはλ/4である。グレーティングを埋め込んでいる透明物体の屈折率を1.5とすると、使用可能な最大のグレーティングピッチは約450λとなり、これより狭いピッチのグレーティングを使用すればよい。この場合、隣接層と当該層からの反射光の集光位置はほぼ同じとしてピッチを計算した。
図13は、隣接層が当該層より対物レンズに近い場合の反射光の状態を示す。層間隔は遠い場合とほぼ同じであるとすると、その隣接層からの反射光は反射光集光レンズ405と反射板43により、折り返された位置850で最小スポットとなる。図13の850と図12の840はほぼ同じ位置であるので、反射光85は同一のグレーティング素子44から大きい影響を受け、反射光集光レンズ405に戻らない。当該層からの反射光81は図12と同様なので、グレーティング素子44から大きい影響を受けずに、反射光集光レンズ405に戻る。
図14及び図15は、グレーティング素子の形状を三角波形状としたものである。図14は他層が対物レンズから見て当該層より遠くにある場合であり、図15は近くにある場合を示している。グレーティングを三角波形状にすると、グレーティングへの入射角度が大きくなっても、0次光の効率を小さくできる効果がある。
図12から図15におけるグレーティング素子としてレーザ光を吸収するクロムやニッケル等の薄膜材料でグレーティングの凹凸表面を形成すれば、反射光集光レンズ405に迷光として戻る隣接層からの反射光の強度をさらに減衰させることができる。これにより、図5に示したような検出器上で隣接層からの反射光841をなくすることができ、メイン光線811、サブ光線812、813への干渉はなくなる。
図12から図15の中で示したグレーティング素子は平板状であり、光軸を含む形で設置されている。この平板の厚さは十分薄く、当該層からの反射光81の最小スポット位置を含まないので、当該層からの反射光はグレーティング素子を照射しない。このため、当該層からの反射光は光軸上に設置されたグレーティング素子からほとんど影響を受けず、またグレーティング素子による中心光量の減衰はないので、当該層からの反射光の光量変化によるデータ信号の品質劣化はほとんどない。
光ピックアップでは1ビーム系の光学系だけでなく、図4に示したように3ビームを使用する場合が多い。本発明は1ビーム系の光学系だけでなく、当然3ビーム系でも有効である。図16及び図17により、3ビームを使用する場合のグレーティング素子の設置方向について説明する。多層ディスクの当該層で反射された3ビームが反射光集光レンズ405で集光されている状態を図16に示す。最小スポット位置に反射板43が置かれており、821がメイン光線の集光位置、822及び823がサブ光線の集光位置である。反射光集光レンズと反射板の間に設置されている平板状のグレーティング素子45は紙面と平行に設置され、かつ反射光集光レンズ405の光軸を含んでいる。また、グレーティング素子45の平面を仮想的に延長した平面内に、それぞれの集光位置821、822、823が含まれているものとする。グレーティング素子45と反射光集光レンズ405の光軸に垂直な面を87としたとき、87の面上での光量分布を図17に示す。メイン光線の分布は831であり、中心が光軸と一致するが、サブ光線は光軸が傾いており、分布の中心がずれている。グレーティング素子45は当該層からのメイン光線とサブ光線に影響を与えないことが必要であり、このために光軸とサブ光線の光軸を含む平面内にグレーティング素子45を設置する。この方向に設置したグレーティング素子45は、サブ光線と交差しないので影響を与えない。また、グレーティング素子45の面積を十分大きくして、サブ光線の隣接層からの反射光の最小スポット位置を含むようにすれば、サブ光線の隣接層による迷光も除去可能となる。
図18に、グレーティング素子を透明物体で支持している状態を示す。二つの透明物体47の間に平面状のグレーティング素子45が密着状態で支持されている。グレーティング素子45の材料としては、レーザ光を反射する材料あるいはレーザ光を吸収する材料、例えばクロムやニッケルの金属薄膜を使用することが可能である。透明物体47は、使用するレーザ光を透過するガラス材料やプラスチック材料でよい。二つの透明物体47の間は透明物体と同じ屈折率の接着剤で処理し、密着部分でレーザ光の反射が起きないようにしておく。具体的には、一方の透明物体(透明基板)47の表面にグレーティングを形成し、そのグレーティング形成領域にクロムやニッケルの蒸着膜を形成し、その上に他方の透明物体(透明基板)47を密着状態で配置し、両者の間を透明物体47と同じ屈折率の接着剤で埋める。グレーティングを形成する領域は、透明物体(透明基板)47の表面のうち、反射板43から光軸方向上方に離れた領域とする。透明物体47は反射板43上に設置されており、光ディスクからの反射光を反射板43で反射する。図18では反射板43と透明物体47が接しているが、両者間に間隙が存在してもよい。
二つの透明物体47の上下の面は、光軸に垂直な平面である。二つの透明物体47の上方の面、すなわち光入射側の面には反射防止膜を設けるのが好ましい。更に、二つの透明物体47の下方の面、すなわち反射板43側の面は反射面にしてもよい。その場合には、反射板43を省略することも可能である。
図19は、図18の透明物体47で支持されたグレーティング素子45と反射光集光レンズ409とを使用した状態を表している。図中には、当該層からの3ビームの反射光のみを図示している。当該層からの反射光は、グレーティング素子45と反射板43の間隙を反射板43で反射されて、影響を受けず反射光集光レンズ409に戻る。NAの大きい反射光集光レンズ409を使用する場合は、周囲と屈折率が異なる平面状の透明物体47のために当該層からの反射光には球面収差が入る。このため、反射光集光レンズ409は透明物体を考慮して球面収差が最小となる設計を行っておく。これにより、当該層からの反射光が、反射板43で反射されて反射光集光レンズ409を出射したとき、収差のない平面波にすることができる。
以上、反射板とグレーティング素子を使用する方式を説明したが、原理的には透過タイプでも他層からの反射光を除去することが可能である。図20に示すように、多層ディスクからの反射光を反射光集光レンズ411で集光し、その焦点位置を824とする。平面状のグレーティング素子451と452は光軸を含む配置にし、グレーティング素子451は焦点位置824より手前の反射光集光レンズ411寄りの位置、グレーティング素子452は焦点位置824を越えてレンズ412寄りに設置する。当該層からの反射光は焦点位置を通り、グレーティング素子451、452からの影響を受けずに透過することができる。一方、対物レンズから遠い位置にある隣接層からの反射光は、グレーティング素子451上に最小スポット位置があるので、集光レンズ412に到達する光量が減少し、対物レンズに近い位置にある隣接層からの反射光もグレーティング素子452により減少する。結局、集光レンズ412の後方に配置した検出光学系には他層からの反射光が到達しないので、他層からの層間クロストークが混入しないデータ信号や制御信号を得ることができる。
反射板とグレーティング素子を使用する場合、グレーティング素子をできるだけ反射板に近づけた方が他層からの反射光を効率よく除去できる。しかし、近づけすぎると当該層からの反射光を減少させるだけでなく、AF信号にも影響が出てくる。反射板とグレーティング素子の距離が狭すぎると、AF信号の検出範囲が設計より狭くなり、記録層に焦点を合わせるのに支障をきたす可能性がある。これを避けるためには、対物レンズと反射光集光レンズで決まる倍率をmとし、フォーカスエラー信号の検出範囲をcとしたとき、反射板とグレーティング素子の距離はc×m2より大きい必要がある。また、反射板を使用しない透過タイプの場合は、グレーティング素子間の距離は2c×m2より大きい必要がある。
反射板とグレーティング素子の組み合わせで他層からの反射光を減衰させる方式では、1枚のグレーティング素子を使用することを前提としていたが、1ビームの光学系の場合は複数のグレーティング素子を使用することができ、他層からの反射光を効率よく除去できるようになる。図12あるは図13において、平面状のグレーティング素子44は紙面に対して垂直に設置されているが、たとえば、さらに同型状のグレーティング素子を光軸の回りに90度回転したものを加え、他層からの反射光の除去効率を上げることが可能である。
次に、実施例により本発明を、より詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1による光ピックアップ装置の光学系を示す図である。半導体レーザ101から出射したレーザ光を、コリメータレンズ403と三角プリズム102により円形のコリメートされた光ビームに変換する。コリメートされたビームは回折格子103により3本のビームに分割され、1本のメイン光線と2本のサブ光線になる。メイン光線の進行方向は入射ビームと同じ方向であるが、サブ光線は光軸の両側にある傾きを持った出射光となる。通常、メイン光線とサブ光線の光量差は10倍以上に設定される。3本のビームは偏光ビームスプリッタ104を透過し、λ/4板105により円偏光に変換され、回転機構により回転する多層ディスク501に対物レンズ404で絞り込まれる。ここでは多層ディスク501として2層ディスクを図示しているが、本実施例は2層に限定されるものではなく、3層以上の多層ディスクにも適用可能である。読出し対象層(当該層)は511であり、レーザ光の最小スポットの位置が511上にある。隣接層512からも反射光83が発生し、クロストークの原因である迷光となる。
多層ディスクからの反射光は迷光も含めて、対物レンズ404を戻り、λ/4板105により、元の偏光方向に対して直交する方向の直線偏光に変換される。このため偏光ビームスプリッタ104で反射され、λ/4板106に向かい、円偏光に変換される。その後、反射光集光レンズ405で集光され、当該層である記録層511からの反射光の最小スポット位置に置かれた反射板43で反射される。反射光集光レンズ405と反射板43の間には平板状のグレーティング素子45が光軸を含む形で設置されている。このグレーティング素子45は矩形状であり、グレーティングに入射する他層からの反射光を反射光集光レンズに戻さない。グレーティングの溝の方向は光軸に対して必ずしも完全に垂直である必要はない。少々のずれがあっても効果が大きく損なわれることはない。反射板43による当該層からの反射光は反射光集光レンズ405に戻り、λ/4板106により入射時の偏光方向に対して直交した偏光方向の直線偏光となり、ビームスプリッタ104を透過する。406は非点収差が入った集光レンズであり、最小錯乱円の位置に光検出器52が置かれている。光検出器52の感度のある部分の形状は図5で示した通りである。光検出器52からの信号は信号処理回路53で処理され、光スポットの位置を制御するAF信号及びTR信号、データ信号であるRF信号が形成される。
図21に、信号処理のための電子回路を示す。光検出器541及び542、543は図5で示したものと同様である。4分割検出器541はメイン光線を検出し、2分割検出器542、543はそれぞれサブ光線を検出する。551から555までが差動増幅器であり、561から566までが加算回路である。580はk倍の増幅器であり、kはメイン光線とサブ光線の強度比を勘案して決まる値である。各検出器からの信号はプリアンプで増幅された後、これらの電子回路で処理され、制御信号あるいはデータ信号となる。4分割検出器からの出力であるA及びB、C、Dのすべてを加え合わせた信号572は、データ信号である。574は非点収差法によるAF信号となる。573はメイン光線によるプッシュプル信号であり、571はサブ光線によるサブプッシュプル信号である。信号571は増幅器580でk倍に増幅され、メイン光線によるプッシュプル信号573と共に差動増幅器555で処理され、TR信号575となる。
本実施例によると、層間隔の変動に伴ってトラッキングエラー信号が変動する現象を小さくすることができる。隣接層からのメイン光線の反射光とトラッキングのための当該層からのサブ光線の反射光とが干渉し、その位相差が層間隔によって変わるので、サブプッシュプル信号が変動するが、本発明により隣接層からの反射光の影響を小さくできるので、トラッキングエラー信号の変動が小さくなる。これにより、精度の高いレーザ光照射位置の制御が可能となり、読出し及び書込みのときのレーザ照射位置を正確に決められるので信号の品質が向上する。また、データ信号自体も隣接層からの反射光の混入が小さくなるので、エラーの少ないデータ信号を得ることができる。
本実施例では偏光光学系を用いたが、半導体レーザの最大出力に十分余裕がある場合は、偏光ビームスプリッタ104を通常のビームスプリッタに置き換え、λ/4板105、106を取り除いた光学系を使用することも可能である。
また、本実施例では矩形状のグレーティング45を使用しているが、図23で示した三角波グレーティングを代わりに設置しても同様の効果が得られることは云うまでもない。
図2は、本発明の実施例2による光ピックアップ装置の光学系を示す図である。本実施例では、回折格子103と偏光ビームスプリッタ104がコリメータレンズ407より半導体レーザ101側に設置されている。従って、半導体レーザ101から出射したレーザ光は発散光の状態で偏光ビームスプリッタ104を透過し、その後コリメータレンズ407でコリメートされ、λ/4板105に入射する。実施例1では回折格子103と偏光ビームスプリッタ104がコリメータレンズ403と対物レンズ404の間に設置されていたため、集光レンズ405が必要であったが、実施例2では図2に示すように、多層ディスク501の読出し対象層511から反射された光ビームはコリメータレンズ407を通ると収束光になるので、集光レンズが必要ない。これにより、部品点数を削減できる効果がある。
サブプッシュプル信号(SPP)の変動を減少させることが可能な光ディスクドライブ装置の実施例を図22に示す。回路711〜714は、データを多層光ディスク501に記録するためのものである。誤り訂正用符号化回路711では、データに誤り訂正符号が付加される。記録符号化回路712は、1−7PP方式でデータを変調する。記録補償回路713は、マーク長に適した書込みのためのパルスを発生する。発生したパルス列に基づき、半導体レーザ駆動回路714により、光ピックアップ60内の半導体レーザを駆動し、対物レンズから出射したレーザ光80を変調する。モータ502によって回転駆動される光ディスク501上には相変化膜が形成されており、レーザ光で熱せられ、急冷されるとアモルファス状態になり、徐冷されると結晶状態になる。これらの二つの状態は反射率が異なり、マークを形成することができる。書き込み状態では、レーザ光のコヒーレンシーを低下させる高周波重畳を行わないため、隣接層からの反射光と当該層からの反射光は干渉しやすい状態になっている。このため、SPPの変動を低減するための対策を行わない場合は、トラッキングがはずれたり、隣接トラックのデータを消したりする不具合が生じる。本実施例では、光ピックアップ60には実施例1〜3で示された光ピックアップのいずれかが採用されており、多層ディスクにおいてもトラッキングの不具合は生じない。
回路721〜726は、データの読み出しのためのものである。イコライザー721は、最短マーク長付近の信号雑音比を改善する。この信号はPLL回路722に入力され、クロックが抽出される。また、イコライザーで処理されたデータ信号は抽出されたクロックのタイミングでA−D変換器723でデジタル化される。PRML(Pertial Response Maximum Likelyhood)信号処理回路724では、ビタビ復号を行う。記録復号化回路725では1−7PP方式の変調規則に基づき復号化し、誤り訂正回路726でデータを復元する。
本発明により、光ピックアップ装置において多層光ディスクを読み出すときに発生する隣接層からの反射光の影響を低減することができる。多層光ディスクを読み出すときあるいは書き込むとき、光ディスクに対してレーザ光のトラッキング位置の制御を誤差信号により正確に行う必要がある。隣接層からの反射光があると、干渉効果による誤差信号の変動のためにトラッキング位置に狂いが生じ、データ信号を精度よく読み出すこと、あるいは書き込み位置を精度よく定めることができなくなる。本発明では、これらの不具合をなくすることができる。さらに、データ信号自体に混入する隣接層からの反射光によるクロストークを低減できるので、データ信号の品質を向上することができる。
本発明による光ピックアップ装置の光学系の一例を示す図。 本発明による光ピックアップ装置の光学系の一例を示す図。 隣接層からの反射光の影響を示す図。 1本のメイン光線と2本のサブ光線が溝付き記録面を照射している状態を示す図。 光検出器の形状と光ディスクからの反射光の光スポットの位置と広がりを示す図。 二つのレンズの光軸上に設置したグレーティング素子による反射回折を説明する図。 グレーティング基本式に基づく入射と回折の関係を示す図。 グレーティング素子が透明物体中にある場合の入射と回折を示す図。 レンズのNAの大きさに対してグレーティングによる±1次以上の回折光がレンズに入射しないようにするための最大ピッチを示す図。 他層からの反射光が反射光集光レンズの焦点位置より手前に集光するときのグレーティング素子による回折を示す図。 他層からの反射光が反射光集光レンズの焦点位置より後方に集光するときのグレーティング素子による回折を示す図。 反射光集光レンズと反射板の間の光軸上に設置したに矩形形状のグレーティング素子を、当該層より対物レンズから遠い他層からの反射光が照射する状況を説明する図。 反射光集光レンズと反射板の間の光軸上に設置したに矩形形状のグレーティング素子を、当該層より対物レンズに近い他層からの反射光が照射する状況を説明する図。 反射光集光レンズと反射板の間の光軸上に設置したに三角波形状のグレーティング素子を、当該層より対物レンズから遠い他層による反射光が照射する状況を説明する図。 反射光集光レンズと反射板の間の光軸上に設置したに三角波形状のグレーティング素子を、当該層より対物レンズに近い他層からの反射光が照射する状況を説明する図。 3ビームを使用する場合のグレーティング素子の設置方向を示す図。 3ビームの当該層からの反射光の光量分布とグレーティング素子との位置関係を示す図。 反射板上の透明物体で支持されたグレーティング素子の概略図。 反射板上に支持された平板状グレーティング素子と反射光集光レンズとを使用して3ビームの当該層からの反射光を取り出し、隣接層からの反射光を除去する方式を示す図。 反射板を使用せずに二枚のグレーティング素子と二枚の集光レンズと使用して、他層からの反射光を除去する透過光方式を示す図。 信号処理回路の概略を示す図。 本発明による光ピックアップ装置の光学系の一例を示す図。 三角波グレーティングの断面を示す概略図。 三角波グレーティングへの入射角度と0次光が最小となる最浅深さの関係を示す図。
符号の説明
43:反射板、41:グレーティング素子、44:矩形グレーティング素子、46:三角波形グレーティング素子、47:透明物体、52:検出器、53:信号処理回路、71:入射光、72:回折光、101:半導体レーザ、103:回折格子、104:偏光ビームスプリッタ、105:λ/4板、106:λ/4板、404:対物レンズ、405:反射光集光レンズ、406:非点収差入り集光レンズ、501:多層ディスク、541:四分割検出器、542:2分割検出器、543:2分割検出器、81:当該層からの反射光:811:メイン光線スポット、812:サブ光線スポット、813:サブ光線スポット、841:隣接層からのメイン光線の光スポット

Claims (8)

  1. レーザ光源と、
    前記レーザ光源からのレーザ光を多層光情報記憶媒体の一つの記録層に集光する照射光集光光学系と、
    前記多層光情報記憶媒体の前記記録層から反射された反射光を検出する検出光学系とを有し、
    前記検出光学系は、前記記録層からの反射光を絞り込む反射光集光レンズと、前記反射光集光レンズによって絞り込まれた前記反射光中の当該記録層からの反射光の最小スポット位置に設けられた反射面と、前記反射光集光レンズと前記反射面の間に光軸を含むように設置され当該記録層以外の隣接層からの反射光の光量を減衰させる、あるいは該反射光の方向を変えるグレーティング素子と、前記反射光を検出する光検出器とを含み、
    前記グレーティング素子のグレーティングは三角波形状であり、前記レーザ光の波長をλとするとき、前記グレーティング素子の溝深さが0.5λ以上であり、当該記録層からの反射光が集光する部分のグレーティングは除去されており、
    前記隣接層からの反射光が前記反射光集光レンズで集光されて前記反射光集光レンズの光軸と交わる位置から前記反射面を介さずに前記反射集光レンズを見たときの前記反射集光レンズの実効NAをsinθとするとき、
    前記グレーティング素子のピッチdは以下の式を満たし、
    Figure 0005007196
    前記反射面によって反射された反射光を前記光検出器上で検出することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記グレーティング素子は前記隣接層からの反射光の前記反射光集光レンズによる最小スポット位置の少なくとも1つと重なり、グレーティングの溝の方向を光軸に対して垂直あるいは傾けて設置されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記グレーティング素子のグレーティングは前記反射面から光軸方向に離れて設けられていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記照射光集光光学系は前記レーザ光源からのレーザ光をメイン光線と2本のサブ光線に分割する機能を有し、前記グレーティング素子は前記隣接層からの反射光の前記反射光集光レンズによる最小スポット位置の少なくとも1つと重なり、かつ前記反射光集光レンズの光軸と前記2本のサブ光線の光軸を含むように設置されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記グレーティング素子は、前記レーザ光を反射する材料あるいはレーザ光を吸収する材料で被覆されたグレーティングを表面に有する第1の透明基板、前記第1の透明基板と同じ屈折率を有し前記第1の透明基板の前記グレーティングが形成された側に配置された第2の透明基板、及び前記第1及び第2の透明基板と同じ屈折率を有し前記第1と第2の透明基板の間に充填された材料を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項5に記載の光ピックアップ装置において、光軸と交差する前記グレーティング素子の面は光軸に対して垂直な平面であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項6に記載の光ピックアップ装置において、前記グレーティング素子の前記光軸に垂直な面のうち光入射側の面に反射防止膜が形成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項7に記載の光ピックアップ装置において、前記グレーティング素子の前記光軸に垂直な面のうち前記反射光集光レンズから遠い面は前記反射面であることを特徴とする光ピックアップ装置。
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