JP5006890B2 - 歯牙固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、歯頸に被着して残存歯を固定する歯牙固定具に関するものである。
健康な歯と歯周組織は、歯を噛み合わせたときの咬合力を十分に受け止められるが、歯周病によって歯槽骨が溶けていくと、歯根が露出し歯肉も咬合力に耐えることができず、歯が動揺するようになる。歯が動揺して噛み合わせが悪くなると、歯周組織がさらにダメージを受け、歯周病が悪化することがある。また、外傷によって歯が動揺する場合は、咬合によって痛みが生じ、歯槽膜が圧迫され咬合力が弱くなる。
そこで、歯周病や外傷等によって歯が動揺するときや歯周外科手術の後には、歯周病の悪化や痛みを抑えるため、歯と歯を何本か一緒に固定する「暫間固定」が行なわれている。「暫間固定」は、複数の歯の唇側や頬側に、ワイヤ(金属線),接着性レジン,ワイヤと接着性レジン等を固着して、複数の歯を一緒に固定する暫定的な処置である(非特許文献1)。
また、歯槽骨の吸収が進んでいる場合は、ブリッジや連結冠で連結して動揺しないようにする処置(永久固定)も行なわれている(非特許文献1)。
深沢 一、"歯周病・歯槽膿漏と歯の暫間固定(ざんかんこてい)"、[online]、ふかさわ歯科クリニック・スマイル歯科クリニック、[平成21年1月23日検索]、インターネット<URL:http://www.perio.tk/p_cure/5_tfix/index.html>
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(非特許文献1)に開示された暫間固定では、複数の歯の唇側や頬側に、ワイヤ(金属線),接着性レジン,ワイヤと接着性レジン等を固着するため、ワイヤ等が剥き出しになり、見た目や舌触り等が優れないという課題を有していた。また、ワイヤ等に遮られて口腔清掃がうまくいかなくなるため、口腔内を清潔に保つためには、従来以上の歯磨きが必要になるという課題を有していた。
(2)ワイヤ,接着性レジン等と歯との固着強度があまり強くないため、しばしば外れてしまうことがあり、その都度、歯科医院に通院して処置をやり直さなければならず煩雑であり、患者は通院や処置の待ち時間等の負担を強いられていた。
(3)また、ブリッジでは残存歯に負担がかかり、連結冠では、歯が本来もっている生理的な動揺も妨げられるため歯周組織に負担がかかり、さらにブリッジや連結冠に遮られて、口腔内の清掃性が低下するという課題を有していた。
(4)(非特許文献1)に開示された暫間固定、ブリッジ及び連結冠による固定では、矢状方向(体の前後を貫く方向)の応力には耐え得るが、側方の揺れに対しては抵抗性が弱いという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、咬合力の低下した残存歯の咬合力を受け止められる十分な機械的強度を有し、歯頸に被着するだけの簡単な操作で歯が本来もっている咬合力を発揮でき、また生理的な動揺は維持したまま残存歯を固定することができ、また歯根の露出を防いだり症状に応じて自在に設計したりすることができるとともに、処置等による患者の負担を軽減でき、さらに審美性を損ねることがなく違和感の少ない歯牙固定具を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の歯牙固定具は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の歯牙固定具は、(a)歯頸の唇側又は頬側に配される頬側床部と、舌側又は口蓋側に配される舌側床部と、を備えた弾性床と、(b)前記弾性床の前記頬側床部と前記舌側床部との間に形成された残存歯挿入孔と、(c)歯列を横断する2つの横断部と、前記頬側床部及び前記舌側床部に埋入された埋入部と、を有し、前記残存歯挿入孔に挿入された残存歯を囲繞する一連の線状補強材と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)歯列を横断する2つの横断部と、頬側床部及び舌側床部に埋入された埋入部と、を有する一連の線状補強材を備えており、線状補強材が残存歯挿入孔に挿入された残存歯の歯肉を囲繞するので、歯頸に被着するだけで、残存歯挿入孔に挿入された残存歯を横断部間で挟み込み、残存歯や歯周組織に負担をかけることなく、頬側床部及び舌側床部で咬合時の歯を支持して、歯の矢状方向と側方方向の動揺を防ぐことができる。また、咬合負担能力が減少した動揺歯を固定することにより、生理的な咬合力を回復させることができる。
(2)一連の線状補強材が弾性床に埋入されているので、弾性床が補強され、弾性床の弾性変形を抑制して歯を噛み合わせたときの咬合力を十分に受け止めることができる。また、弾性床の弾性変形によって、歯が本来もっている生理的な動揺は維持できる。さらに、歯周病の悪化等によって歯肉の厚さ等が変化しても、線状補強材を塑性変形させられる場合は、歯肉の厚さ等に応じた最適な形状に線状補強材と弾性床を変形させて微調整できるため、装着感が良く快適性に優れる。
(3)線状補強材が頬側床部及び舌側床部に埋入されているので、線状補強材が剥き出しにならず、審美性を損ねることがなく舌触りも良い。
(4)弾性床で歯根を覆うことができるので、歯露出を防ぎ、知覚過敏を防ぐことができる。
(5)歯周病の進行による歯槽骨の細さ加減に応じて、頬側床部や舌側床部を厚くすることにより、弾性床の強度を上げて残存歯を強く固定することができる。
(6)暫間固定を行なう場合、患者は複数回の通院を要求されるが、患者の顎部の形状を印象材に転写すれば、それに基づいて歯牙固定具を作ることができるため、通院回数や処置の待ち時間を減らして患者の負担を軽減できる。
ここで、弾性床としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,メタクリル樹脂,EPDMやポリウレタン系の熱可塑性エラストマー,アクリル樹脂,ポリアミド,シリコーン樹脂,シリコーンゴム等の弾性を有する合成樹脂製や合成ゴム製を用いることができる。
残存歯挿入孔としては、残存歯の本数や大きさに合わせて、頬側床部と舌側床部との間に形成されたものが用いられる。欠損歯がある場合は、その位置に人工歯を設けることができる。
中切歯,側切歯,犬歯,小臼歯,大臼歯のいずれも、残存歯とすることができるが、歯を噛み合わせたときの咬合力が大きな小臼歯,大臼歯に適用するのが好ましい。
線状補強材としては、歯科用矯正線として使用されるステンレス鋼,コバルトクロム合金等の他、貴金属、チタン合金、パラジウム合金等の金属製で、0.5〜1.5mm程度の太さに形成されたものを用いることができる。また、歯科矯正用繊維強化プラスチック(FRP)ワイヤ等も用いることができる。線状補強材は、断面形状が矩形状,円形状等、種々のものを用いることができる。
なかでも、塑性変形可能な金属製(コバルトクロム線等)の線状補強材が好ましい。歯周病の悪化等によって歯肉の厚さ等が変化した場合に、歯肉の厚さ等に応じた最適な形状に線状補強材と弾性床を変形させ、その形状に保持させることによって微調整でき、患者に快適な装着感を与えられるからである。
横断部は、線状補強材の一部であって、中切歯,側切歯,犬歯,小臼歯,大臼歯の歯と歯の間、大臼歯の後方(遠心側)、第三大臼歯(親知らず)の抜歯後の歯肉等の歯列を、頬側から下側に亘って横断する部分である。線状補強材は一連となって維持歯を囲繞するため、横断部は、2箇所に設けられる。横断部の位置は、歯と歯の隙間の大きさ等を考慮して、適宜設定することができる。なお、線状補強材は、溶接等によって複数本を接合して一連としても良い。
横断部は、弾性床に埋入されていても良いし、外部に露呈されていても良い。いずれも、残存歯挿入孔に挿入された残存歯を挟み込むことができるからである。
埋入部は、線状補強材の一部であって、弾性床の頬側床部や舌側床部に埋入された部分である。歯牙固定具が顎部に取り付けられたときに、埋入部が歯根の辺りに位置するように頬側床部や舌側床部に埋入される。弾性床に完全に埋入されていても良いし、外部に一部露呈されていても良い。これにより、歯冠側面が弾性床に押圧されて、歯の動揺を防ぐことができる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の歯牙固定具であって、前記残存歯挿入孔が、前記残存歯の最大豊隆部に密接する縁部と、前記残存歯の歯冠下部との間に隙間が形成される歯茎側壁部と、を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)残存歯挿入孔が残存歯の最大豊隆部に密接する縁部を備えているので、残存歯を縁部で舌側と頬側から挟み込み、残存歯の動揺を防ぐことができるとともに食物カスが歯の根元に入り難く、さらに口腔内に取り付けた歯牙固定具を脱着し難くすることができる。
(2)口腔内に取り付けた歯牙固定具を脱着したい時には、残存歯挿入孔が残存歯の歯冠下部との間に隙間が形成される歯茎側壁部を備えているので、口腔内に取り付けた歯牙固定具を患者が比較的容易に脱着することができ、患者は取り外した歯牙固定具の洗浄等を行なうことができるためメンテナンス性に優れる。
ここで、縁部としては、残存歯の最大豊隆部に2〜3mmの幅で密接するものが用いられる。2mmより小さくなるにつれ残存歯の支持力が低下する傾向がみられ、3mmより大きくなるにつれ違和感が増大する傾向がみられるからである。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の歯牙固定具であって、前記線状補強材の端部が固着され前記残存歯挿入孔の壁部に埋入された補強体を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)歯牙固定具を作る際に、石膏等で形成された顎模型に補強体を接着等により固着した後、顎模型に固定された補強体に線状補強材の一端部を溶接等によって固着し、線状補強材の他端部を掴んで顎模型の歯肉部を囲繞し、他端部を補強体に溶接等により固着することができるため、横断部及び埋入部で残存歯を確実に囲繞することができ、残存歯を強固に固定できるとともに歯槽骨の再生に貢献する。
ここで、補強体としては、ステンレス鋼,貴金属,チタン合金,コバルトクロム合金,パラジウム合金等で、板状や棒状等に形成された部材を用いることができ、歯科用鋳造金属物も用いることができる。また、繊維強化プラスチック等の合成樹脂製も用いることができるが、金属製の補強材固着部材が好適に用いられる。金属製の線状補強材と溶接によって瞬時に強固に固着できるからである。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の歯牙固定具であって、前記補強体が、前記横断部の位置に配設された構成を有している。
この構成により、請求項3で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)補強体の面積を大きくすることで、残存歯に加わる力を分散させながら横断部間で強く挟み込むことができるため、患者に圧迫感を与えずに残存歯を強固に固定でき、快適性に優れる。
以上のように、本発明の歯牙固定具によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)歯頸に被着するだけの簡単な操作で、残存歯挿入孔に挿入された残存歯を横断部間で挟み込み、残存歯や歯周組織に負担をかけることなく、頬側床部及び舌側床部で残存歯が動揺するのを防ぎ歯周病の悪化や痛みを抑えるとともに、生理的な咬合力を回復させる歯牙固定具を提供できる。
(2)一連の線状補強材が弾性床に埋入されているので、弾性床が補強され、弾性床の弾性変形を抑制して歯を噛み合わせたときの咬合力を受け止める機械的強度を有するとともに、弾性床の弾性変形によって、歯が本来もっている生理的な動揺は維持できる歯牙固定具を提供できる。
(3)線状補強材が頬側床部及び舌側床部に埋入されているので、線状補強材が剥き出しにならず、審美性を損ねることがなく舌触りも良い歯牙固定具を提供できる。
(4)弾性床で歯根を覆うことができるので、歯露出を防ぎ、知覚過敏を防ぐことができる歯牙固定具を提供できる。
(5)頬側床部や舌側床部を厚くすることにより、歯周病の進行による歯槽骨の細さ加減に応じて弾性床の強度を上げて、残存歯を強く固定することができ、症状に応じた設計の自在性に優れた歯牙固定具を提供できる。
(6)患者の顎部の形状を印象材に転写すれば、それに基づいて作ることができるため、通院回数や処置の待ち時間を減らして患者の負担を軽減できる歯牙固定具を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)残存歯挿入孔が残存歯の最大豊隆部に密接する縁部を備えているので、残存歯を縁部で舌側と頬側から挟み込み、残存歯の動揺を防ぐことができるとともに食物カスが歯の根元に入り難く、さらに口腔内に一旦取り付けると外れ難い歯牙固定具を提供できる。
(2)残存歯挿入孔が残存歯の歯冠下部との間に隙間が形成される歯茎側壁部を備えているので、着脱が容易でメンテナンス性に優れた歯牙固定具を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)歯牙固定具を作る際に、石膏等で形成された顎模型に補強体を接着等により固着した後、顎模型に固定された補強体に線状補強材の一端部を溶接等によって固着し、線状補強材の他端部を掴んで顎模型の歯肉部を囲繞し、他端部を補強体に溶接等により固着することができるため、横断部及び埋入部で残存歯を確実に囲繞することができ、残存歯を強固に固定できるとともに歯槽骨の再生に貢献する歯牙固定具を提供できる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加え、
(1)補強体の面積を大きくすることで、残存歯に加わる力を分散させながら横断部間で強く挟み込むことができるため、患者に圧迫感を与えずに残存歯を強固に固定でき、快適性に優れた歯牙固定具を提供できる。
実施の形態1における歯牙固定具の斜視図 実施の形態1における歯牙固定具を歯頸に被着した状態を示す図 図2のA−A線における断面端面図 実施の形態1における歯牙固定具を製造するため顎模型に線状補強材を取り付けた状態を示す図 実施の形態2における歯牙固定具の斜視図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における歯牙固定具の斜視図であり、図2は実施の形態1における歯牙固定具を歯頸に被着した状態を示す図であり、図3は図2のA−A線における断面端面図である。なお、本実施の形態においては、下顎右側の臼歯を固定する歯牙固定具について説明する。
図1において、1は実施の形態1における歯牙固定具、2はポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,メタクリル樹脂,EPDMやポリウレタン系の熱可塑性エラストマー,アクリル樹脂,ポリアミド,シリコーン樹脂,シリコーンゴム等の弾性を有する合成樹脂製や合成ゴム製の弾性材で形成された弾性床、2aは装着時に唇側又は頬側に配される弾性床2の頬側床部、2bは装着時に舌側又は口蓋側に配される弾性床2の舌側床部、2cは頬側床部2aの側部と舌側床部2bの側部を連結して装着時に臼歯の後方(遠心側)の歯肉に配される弾性床2の遠心側床部である。頬側床部2a,舌側床部2b,遠心側床部2cは合成樹脂製や合成ゴム製の弾性材で一体成形されている。3は頬側床部2aと舌側床部2bとの間の頂部に長孔状に形成された残存歯挿入孔、4はステンレス鋼,貴金属,チタン合金,コバルトクロム合金,パラジウム合金等の金属製や繊維強化プラスチック等の合成樹脂製で板状に形成され弾性床2の遠心側床部2cに埋入された補強体、4aは補強体4の基部、4bは基部4aに形成された補強体4の孔部、4cは基部4aから残存歯挿入孔3の壁部に延設された補強体4の延設部、5は多くの部分が弾性床2に埋入されたステンレス鋼,コバルトクロム合金,貴金属,チタン合金,パラジウム合金等の金属製や繊維強化プラスチック等で線状に形成された線状補強材、5aは線状補強材5の一端部が溶接等によって補強体4に固着された固着部、5bは頬側床部2aに埋入された線状補強材5の埋入部、5cは頬側床部2aから舌側床部2bに亘って残存歯挿入孔3に架橋され弾性床2の外部に露呈し装着時に歯列を横断する線状補強材5の横断部、5dは舌側床部2bに埋入された線状補強材5の埋入部、5eは線状補強材5の他端部が溶接等によって補強体4に固着された固着部である。
図2において、100は残存歯挿入孔3に挿入された臼歯の残存歯、100aは残存歯100以外の犬歯の天然歯である。
図3において、101は顎骨や歯肉,粘膜等からなり残存歯100等の天然歯が植立する顎部、102は残存歯100の最大豊隆部、103は残存歯100の歯冠下部、3aは残存歯100の最大豊隆部102に2〜3mmの幅で密接する残存歯挿入孔3の縁部、3bは残存歯挿入孔3の歯茎側壁部、104は歯冠下部103と歯茎側壁部3bとの間に形成された隙間である。
ここで、本実施の形態においては、遠心側床部2cに埋入された補強体4の延設部4cは、一部が残存歯挿入孔3の縁部3aの壁面に露呈し、装着時に残存歯100の最大豊隆部102に密接する。また、補強体4は装着時に臼歯(残存歯100)の遠心側(奥側)に配され、歯列を横断する横断部として配設されている。
また、線状補強材5は、両端部が補強体4に固着部5a,5eで固着され、一連となっている。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における歯牙固定具について、図面を参照しながら、以下その製造方法を説明する。
図4は実施の形態1における歯牙固定具を製造するため顎模型に線状補強材を取り付けた状態を示す図である。
図中、105は歯牙固定具1を装着する患者の歯肉部及び歯牙の形状を転写して石膏等で製造された顎模型、105aは顎模型105の歯肉部、105bは顎模型105の歯牙部、106は補強体4の基部4aを貫通し顎模型105の歯肉部105aに刺衝し補強体4を顎模型105に固定する固定ピンである。
歯牙固定具を製造するには、歯牙固定具を装着する患者の歯肉部及び歯牙の形状を転写した顎印象の採取が必要である。顎印象は、アルジネート(商品名),コンパウンド等の印象材を口腔内に入れ、印象材を中心咬合位で噛んでもらうことにより、患者の歯肉部及び歯牙の形状を印象材に転写し、採取することができる。
次に、印象材の歯肉及び歯牙の形状が転写されている部分に石膏等の硬化剤を盛り、硬化させた後、印象材を外すことによって顎模型105を得ることができる。次いで、得られた顎模型105の歯牙部105bの最大豊隆部の下部の歯根部の強いアンダーカットを、シリコーン製等のパテで埋める。この作業は、歯牙固定具1の残存歯挿入孔3に縁部3a及び歯茎側壁部3bを形成するために行なう。
次いで、顎模型105の歯肉部105aの所定箇所に補強体4を置き、固定ピン106を基部4aに刺衝して補強体4を顎模型105に固定する。基部4aと顎模型105の歯肉部105aとの間に接着剤を注入することによって、固定をより強固にする。なお、補強体4の延設部4cの先端部分は顎模型105の歯牙部105bの最大豊隆部に当接させておく。
次に、線状補強材5の一端部を補強体4に溶接等によって固着して固着部5aを形成した後、顎模型105の頬側の歯肉部105aの表面に線状補強材5を沿わせて埋入部5bを形成し、線状補強材5の他端部を掴んで立ち上げ、顎模型105の歯牙部105bの歯牙間を横断させて第一の横断部5cを形成する。第一の横断部5cを形成した後、顎模型105の舌側の歯肉部105aの表面に線状補強材5を沿わせて埋入部5dを形成し、線状補強材5の他端部を補強体4に溶接等によって固着して、固着部5eを形成する。
このようにして、第一の横断部5cと第二の横断部としての補強体4との間で、顎模型105の歯牙部105bを挟み込み、両端部が補強体4に固着された一連の線状補強材5で顎模型105の歯牙部105bを囲繞する。
次に、図示していないが、顎模型105の上に歯科用パラフィンワックス等のロウを堤のように盛り、横断部5cを除く線状補強材5及び補強体4をロウ堤に埋入させ、硬化させてロウ堤を得る。次いで、入れ歯を作成する場合と同様に、常法により、ロウ堤を歯科用のフラスコの中に入れ、石膏で埋めた後、フラスコの中でロウを溶かす。ロウを溶かし終わると、フラスコの中には線状補強材5及び補強体4が残り、歯肉部及び歯牙の型が石膏に残る。この型に弾性材を流し込み、固化させた後、弾性材から突出した固定ピン106を研削して除去する。これにより、線状補強材5及び補強体4が弾性床2に埋入した歯牙固定具1が得られる。
以上のように、本発明の実施の形態1における歯牙固定具は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)歯列を横断する2つの横断部(第一の横断部5c及び第二の横断部(補強体4))と、頬側床部2a及び舌側床部2bに埋入された埋入部5b,5dと、を有する一連の線状補強材5を備えており、歯牙固定具1を歯頸に被着するだけで、線状補強材5が残存歯挿入孔3に挿入された残存歯100の歯肉を囲繞し、残存歯100を横断部間で挟み込み、残存歯や歯周組織に負担をかけることなく、頬側床部2a及び舌側床部2bで残存歯100が動揺するのを防ぐことができる。また、咬合負担能力が減少した動揺歯を固定することにより、生理的な咬合力を回復させることができる。
(2)一連の線状補強材5が弾性床2に埋入されているので、弾性床2が補強され、弾性床2の弾性変形を抑制して歯を噛み合わせたときの歯の揺れを支持することで、生理的な咬合力を十分に受け止めることができる。また、弾性床2の弾性変形によって、歯が本来もっている生理的な動揺の範囲は維持できる。さらに、歯周病の悪化等によって歯肉の厚さ等が変化しても、線状補強材5が金属製の場合は塑性変形させることができるため、歯肉の厚さ等に応じた最適な形状に弾性床を変形させて微調整でき、装着感が良く快適性に優れる。
(3)線状補強材5が頬側床部2a及び舌側床部2bに埋入されているので、線状補強材5が歯肉の表面に剥き出しにならず、審美性を損ねることがなく舌触りも良い。
(4)弾性床2で歯根と歯槽突起及び歯槽部で歯を支持して、咬合時の矢状方向と側方方向の歯の揺れを防止することで、動揺の増大を防ぐことができる。
(5)弾性床で歯根を覆うことができるので、歯露出を防ぎ、知覚過敏を防ぐことができる。
(6)歯周病の進行による歯槽骨の細さ加減に応じて、頬側床部2aや舌側床部2bを厚くすることにより、弾性床2の強度を上げて残存歯100を強く固定することができる。
(7)暫間固定を行なう場合、患者は複数回の通院を要求されるが、患者の顎部の形状を印象材に転写すれば、それに基づいて歯牙固定具1を作ることができるため、通院回数や処置の待ち時間を減らして患者の負担を軽減できる。
(8)暫間固定を行なう場合、口を開けたまま行なうと、歯が挺出した状態で固定されてしまうため、早期接触が極めて強く出てしまい咬合調整量が増加する。このため、暫間固定は口を閉じた中心咬合位で行なう必要があるが、唇等が邪魔をして処置し難い。しかし、歯牙固定具1は、患者の顎部の形状を印象材に転写して顎印象を採取し、それに基づいて製造できるため、顎印象を採取する際に中心咬合位をとり易いため、咬合調整量を少なくすることができ、さらに処置時間も短くなるため患者の負担を軽減できる。
(9)残存歯挿入孔3が残存歯100の最大豊隆部102に密接する縁部3aを備えているので、残存歯100を縁部3aで舌側と頬側から挟み込み、残存歯100の動揺を防ぐことができるとともに、口腔内に取り付けた歯牙固定具1を脱着し難くすることができる。
(10)口腔内に取り付けた歯牙固定具1を脱着したい時には、残存歯挿入孔3が残存歯100の歯冠下部103との間に隙間104が形成される歯茎側壁部3bを備えているので、口腔内に取り付けた歯牙固定具1を、歯牙のアンダーカットに妨げられることなく患者が比較的容易に脱着することができ、患者は取り外した歯牙固定具1の洗浄等を行なうことができるためメンテナンス性や清掃性に優れる。
(11)補強体4を備えているので、歯牙固定具1を作る際に、石膏等で形成された顎模型105に補強体4を接着等により固着した後、顎模型105に固定された補強体4に線状補強材5の一端部を溶接等によって固着し、線状補強材5の他端部を掴んで顎模型105の歯肉部105aを囲繞し、他端部を補強体4に溶接等により固着することができるため、2つの横断部(第一の横断部5c及び第二の横断部(補強体4))及び埋入部5b,5dで残存歯100を確実に囲繞することができ、残存歯100を強固に固定できる。
(12)残存歯100の側面に当接する延設部4cを備えているので、残存歯100に加わる力を分散させながら2つの横断部(第一の横断部5c及び第二の横断部(補強体4の延設部4c))間で残存歯100を歯列方向に強く挟み込むことができるため、患者に圧迫感を与えずに残存歯100を強固に固定でき、快適性に優れる。
(13)補強体4の基部4aに孔部4bが形成されているので、弾性材が孔部4b内に流れ込み、補強体4の遠心側床部2cへの固定が強固になる。
(14)合成樹脂製や合成ゴム製の弾性材で弾性床2が形成されており、弾性床2の全体が柔らかいので、咬合時に弾性床2の全体がしなって、線状補強材5で囲繞された両端の歯牙に負担をかけることなく、ちょうど良い支持力で歯牙を固定できる。
ここで、本実施の形態においては、下顎の4本の臼歯を残存歯挿入孔3に挿入する場合について説明したが、残存歯の本数は患者の状態に応じて、適宜設定することができる。また、下顎の臼歯に限るものではなく、上顎の臼歯や、上顎や下顎の犬歯や側切歯等を固定する場合もある。
また、補強体4を遠心側床部2cに埋入した場合について説明したが、これに限定するものではなく、頬側床部2aや舌側床部2bに埋入する場合もある。これらの場合は、顎模型105に補強体4を固定する位置を、頬側や舌側の歯肉部に替えれば良い。また、補強体4に線状補強材5の両端部を固着する場合について説明したが、補強体4を用いずに、線状補強材5の両端部を溶接等によって直接固着する場合もある。これらの場合も、歯牙固定具1を歯頸に被着するだけで、残存歯挿入孔3に挿入された残存歯100を横断部間で挟み込み、残存歯100が動揺するのを防ぐことができる。
(実施の形態2)
図5は実施の形態2における歯牙固定具の斜視図である。なお、本実施の形態においては、下顎左側の臼歯を固定する歯牙固定具について説明し、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ符号を付して説明を省略する。
図中、11は実施の形態2における歯牙固定具、12は弾性床2の頂部に植設された人工歯、13は弾性床2に埋入されたステンレス鋼,コバルトクロム合金,貴金属,チタン合金,パラジウム合金等の金属製や繊維強化プラスチック等で線状に形成された一連の線状補強材、13aは頬側床部2aに埋入された線状補強材13の埋入部、13bは頬側床部2aから舌側床部2bに亘って残存歯挿入孔3に架橋され弾性床2の外部に露呈し装着時に歯列を横断する線状補強材13の第一の横断部、13cは舌側床部2bに埋入された線状補強材13の埋入部、13dは人工歯12の遠心側を通って遠心側床部2cに埋入され装着時に歯列を横断する線状補強材13の第二の横断部、13eは線状補強材13の両端同士が溶接等によって固着された固着部、14は弾性床2の頂部で線状補強材13の環外に位置し残存歯以外の天然歯を係止する係止部である。
以上のように構成された実施の形態2における歯牙固定具の製造方法は、実施の形態1で説明したものとほぼ同じであるが、異なる点について簡単に説明する。
実施の形態2における歯牙固定具11は、実施の形態1における歯牙固定具1で説明した補強体4を有していない。このため、顎模型105に線状補強材13を巻き付けて一連とする際には、線状補強材13の両端部を引き付けて両端同士を溶接等によって固着する。
また、実施の形態2における歯牙固定具11は人工歯12を有している。このため、ロウ堤を得た後、ロウの一部を溶かして人工歯12を植設する。次いで、入れ歯を作成する場合と同様に、常法により、ロウ堤を歯科用のフラスコの中に入れ、石膏で埋めた後、フラスコの中でロウを溶かす。ロウを溶かし終わると、フラスコの中の石膏には線状補強材13、人工歯12、歯肉部及び歯牙の型が残る。この型に弾性材を流し込み、固化させることにより、線状補強材13が弾性床2に埋入し人工歯12が植設された歯牙固定具11が得られる。
以上のように、本発明の実施の形態2における歯牙固定具は構成されているので、実施の形態1で説明した作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)補強体を介さずに、線状補強材13の両端部を引き付けて両端同士を溶接等によって固着しているため、補強体を埋入するスペースが不要なため、頬側床部2a,舌側床部2b,遠心側床部2cの厚さや幅を薄くすることができる。
(2)人工歯12が植設されているので、欠損歯を補い、噛み合わせを調整することができる。
(3)係止部14を備えているので、線状補強材13に囲繞された以外の係止部14に係止された天然歯の保存性も高めることができる。
ここで、本実施の形態においては、人工歯12が1本植設された場合について説明したが、人工歯の本数は患者の状態に応じて、適宜設定することができる。また、係止部14の位置も、患者の状態に応じて、適宜設定することができる。
また、横断部13dが人工歯12の遠心側に配設された場合について説明したが、これに限定するものではなく、患者の状態に応じて、残存歯挿入孔3側に配設する場合もある。
本発明は、歯頸に被着して、歯槽骨の喪失等を生じて咬合力の低下した残存歯を固定する歯牙固定具に関し、残存歯の咬合力を受け止められる十分な機械的強度を有し、歯頸に被着するだけの簡単な操作で歯が本来もっている咬合力を発揮でき、また生理的な動揺は維持したまま残存歯を固定することができ、また歯根の露出を防ぎ、根面カリエス等の根面の破壊や知覚過敏を防ぐことができ、また症状に応じて自在に設計することができるとともに、処置等による患者の負担を軽減でき、さらに審美性を損ねることがなく違和感が少ないため、本発明の歯牙固定具は、歯周病や外傷等によって歯が動揺するときや歯周外科手術の後における残存歯の保存性に著しく優れている。
1 歯牙固定具
2 弾性床
2a 頬側床部
2b 舌側床部
2c 遠心側床部
3 残存歯挿入孔
3a 縁部
3b 歯茎側壁部
4 補強体
4a 基部
4b 孔部
4c 延設部
5 線状補強材
5a,5e 固着部
5b,5d 埋入部
5c 横断部
11 歯牙固定具
12 人工歯
13 線状補強材
13a,13c 埋入部
13b,13d 横断部
13e 固着部
14 係止部
100 残存歯
100a 天然歯
101 顎部
102 最大豊隆部
103 歯冠下部
104 隙間
105 顎模型
105a 歯肉部
105b 歯牙部
106 固定ピン

Claims (4)

  1. (a)歯頸の唇側又は頬側に配される頬側床部と、舌側又は口蓋側に配される舌側床部と、を備えた弾性床と、(b)前記弾性床の前記頬側床部と前記舌側床部との間に形成された残存歯挿入孔と、(c)歯列を横断する2つの横断部と、前記頬側床部及び前記舌側床部に埋入された埋入部と、を有し、前記残存歯挿入孔に挿入された残存歯を囲繞する一連の線状補強材と、を備えていることを特徴とする歯牙固定具。
  2. 前記残存歯挿入孔が、前記残存歯の最大豊隆部に密接する縁部と、前記残存歯の歯冠下部との間に隙間が形成される歯茎側壁部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の歯牙固定具。
  3. 前記線状補強材の端部が固着され前記残存歯挿入孔の壁部に埋入された補強体を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯牙固定具。
  4. 前記補強体が、前記横断部として配設されていることを特徴とする請求項3に記載の歯牙固定具。
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