JP5006247B2 - 結露抑制装置およびそれを備えた環境試験装置 - Google Patents

結露抑制装置およびそれを備えた環境試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、内部圧が上昇、低下し得る閉空間内に外気が侵入することに起因して結露が発生するのを抑制する結露抑制装置、およびそれを備えた環境試験装置に関する。
従来から、試料の熱的強度等を試験する目的で、高温雰囲気および低温雰囲気を生成して、試料に熱負荷を与える試験装置が知られている。このような試験装置では、試験室の雰囲気が高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられたとき、試験室の内部圧が低下する。その結果、試験室内に外気が吸い込まれるため、試験装置内での結露の発生原因となり得る。結露が発生すると、試験装置の冷凍機の冷凍能力が低下したり、除霜のために試験が中断したりするといった問題が生じる。
結露の発生を抑制することが可能な結露抑制装置を備えた試験装置として、例えば特許文献1のものが知られている。特許文献1に開示される結露抑制装置は、試験室に取り付けられた変形自在な袋体を有している。袋体は、低温雰囲気から高温雰囲気に切り換えられた試験室内の高温空気を流入させて膨らむことにより、試験室の内部圧の上昇を緩和する。また、袋体は、該袋体内の空気を、高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられた試験室内に流出して縮むことにより、試験室の内部圧の低下を緩和する。このように、袋体は、試験室の内部圧の変動を緩和することが可能な圧力調整部として用いられている。この袋体によって、試験室の内部圧は、高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられても大きく低下しないので、外気が試験室内に吸い込まれるのを抑制できる。これにより、結露の発生を抑制している。
特開2002−48705号公報
前記結露抑制装置では、袋体の容量を超える流量の高温空気が、試験室から袋体内に流入すると、袋体が破損するおそれがある。袋体の破損を防止する目的で、袋体の容量を前記高温空気の流量以上に設定したり、袋体を、前記高温空気に対して十分な強度を有する材料から構成することが考えられるが、そうすると、袋体が膨らみ難くなったり、縮み難くなったりする。その結果、試験室の内部圧の変動抑制に支障が生じる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、袋体の破損を回避できる結露抑制装置、およびそれを備えた環境試験装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る結露抑止装置は、内部圧が上昇、低下し得る閉空間内に外気が侵入することに起因して結露が発生するのを抑制する装置であり、前記内部圧の上昇に伴い、前記閉空間内から流入する空気によって膨らむ一方、前記内部圧の低下に伴い、前記閉空間内に空気を流出させて縮むことにより、前記閉空間の前記内部圧の変動を緩和する圧力調整部と、前記圧力調整部の膨らみを所定の膨らみ範囲に抑える膨らみ抑制部とを備え、前記膨らみ抑制部は、前記圧力調整部を収容する箱体であり、その容量が前記圧力調整部が最大に膨らんだときの容量よりも小さくなるように設定されている。
本発明に係る結露抑制装置によれば、圧力調整部によって閉空間の内部圧の変動が緩和されるので、閉空間内に外気が侵入し難く、その結果、結露の発生を抑制することが可能である。具体的には、閉空間の内部圧が低下しても、圧力調整部から閉空間内に空気が流入するので、前記内部圧の低下が緩和され、外気が閉空間内に吸い込まれ難くなる。その結果、結露が発生するのを抑制できる。また、閉空間の内部圧が上昇しても、閉空間内の空気は圧力調整部に流入するので、閉空間の内部圧の上昇が緩和される。
さらに、本発明の結露抑制装置では、圧力調整部が空気の流入によって所定の膨らみ範囲を超えて膨らむのを膨らみ抑制部によって防止しているので、圧力調整部が破損することを回避できる。
また、前記膨らみ抑制部は、前記圧力調整部を収容する箱体であり、の容量が前記圧力調整部が最大に膨らんだときの容量よりも小さくなるように設定されている。このため、圧力調整部を収容する箱体を利用し、箱体の容量を、圧力調整部が前記所定範囲内で膨らむように設定するだけで、圧力調整部の破損を回避できるので、結露抑制装置の構造を簡単化できる。
本発明の他の好ましい実施形態では、結露抑制装置は、さらに、前記圧力調整部から前記閉空間内への空気の流出に伴う前記圧力調整部の縮み方を規制する縮み規制部材を備えている。
圧力調整部は、縮み方によっては、閉空間および該圧力調整部間の空気の流通を阻害してしまう場合があるが、この構成では、縮み規制部材によって、圧力調整部の縮み方を規制することができるので、圧力調整部自身が閉空間および該圧力調整部間の空気の流通を阻害することを回避でき、これにより、閉空間および圧力調整部間の空気の流通を確保できる。
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記縮み規制部材は、前記閉空間と前記圧力調整部との間に配設された板部材であり、前記板部材には、複数の開口が形成されている。前記複数の開口は、好ましくは、前記板部材の全面にわたって形成されている。
この構成では、板部材によって、縮み動作中の圧力調整部を遮って該圧力調整部の縮み方を規制している。また、板部材には、複数の開口が形成されているので、閉空間および圧力調整部間の空気の流通を円滑に行うことが可能である。
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記縮み規制部材は、前記圧力調整部内に延在するように配設された筒状部材であり、前記筒状部材は、複数の開口が形成された周壁を有している。
この構成では、筒状部材によって、縮み動作中の圧力調整部を遮って該圧力調整部の縮み方を規制している。また、筒状部材の周壁には、複数の開口が形成されているので、閉空間および圧力調整部間の空気の流通を円滑に行うことが可能である。
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記圧力調整部は、袋体であってもよいし、膜体であってもよい。いずれの場合も、閉空間の内部圧の変動に容易に追従して変形することができ、その結果、閉空間の内部圧の変動が小さい場合でも対応可能である。
前記閉空間は、例えば、閉空間内の温度を変えることによって該閉空間内に載置された試料に熱負荷を与える試験室である。この試験室に、本発明に係る結露抑制装置を取り付けてもよい。これにより、試験室内で結露が発生するのを抑制できる。
また、前記閉空間は、例えば、試料に熱負荷を与える試験室を構成する断熱パネル壁である。この断熱パネルに、本発明に係る結露抑制装置を取り付ければ、断熱パネル壁内で結露が発生するのを抑制できる。
本発明に係る結露抑制装置によれば、袋体の破損を回避することが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る結露抑制装置およびそれを備えた試験装置の構成を概略的に示す断面図である。試験装置1は、試料Wを試験する試験装置本体2と、試験装置本体2に取り付けられて、試験装置本体2内で結露が発生するのを抑制する結露抑制装置3とを含む。試験装置1は、試料Wに熱負荷を与えて試料Wの熱的強度等を試験する、例えば環境試験装置である。この環境試験装置1は、試料を低温と高温に交互に曝して試料に熱負荷を与える熱衝撃試験装置、あるいは試料を所定条件の雰囲気に曝し続けて試料に熱負荷を与える恒温槽や恒温恒湿槽として構成されている。また、試料Wとして、例えば半導体チップが実装されたプリント基板が挙げられる。本実施形態では、試験装置1は熱衝撃試験装置として説明を続ける。
試験装置本体2は、試験される対象である試料Wが載置される試験室5と、図略の加熱手段により空気を加熱して熱風を試験室5に送出する高温室7と、図略の冷凍機により空気を冷却して冷風を試験室5に送出する低温室9とを含む。試験室5、高温室7および低温室9のそれぞれは、断熱材(断熱層)を内部に有する断熱パネル壁11によって囲まれた閉空間であり、互いに熱的に遮断されている。試験室5には、試料Wを出し入れするための試験室扉6が設けられている。
高温室7および試験室5間の断熱パネル壁11には、高温室7から試験室5に熱風を供給するための熱風供給口13と、前記熱風を試験室5から高温室7に戻すための熱風排出口14とが形成されている。熱風は、熱風供給口13から試験室5内に流入し、試験室5内を循環した後、熱風排出口14を通って高温室7に戻る。これにより、試験室5内は高温雰囲気となる。
また、低温室9および試験室5間の断熱パネル壁11には、低温室9から試験室5に冷風を供給するための冷風供給口15と、前記冷風を試験室5から低温室9に戻すための冷風排出口16とが形成されている。冷風は、冷風供給口15から試験室5内に流入し、試験室5内を循環した後、冷風排出口16を通って低温室9に戻る。これにより、試験室5内は低温雰囲気となる。なお、熱風供給口13および熱風排出口14には、熱風切換ダンパ17が配置されており、冷風供給口15および冷風排出口16には、冷風切換ダンパ19が配置されている。図1では、熱風切換ダンパ17が開状態、冷風切換ダンパ19が閉状態のときを示している。
試験装置1の稼働中、試料Wは、高温雰囲気および低温雰囲気に交互に曝されて、熱負荷が与えられる。これにより、試料Wの、例えば熱強度、熱ストレス特性、耐久性が試験される。高温雰囲気および低温雰囲気のサイクル数は、試料Wに応じて任意である。
結露抑制装置3は、試験室5内の圧力の変動を抑制する圧力調整部18と、圧力調整部18を収容する収容カバー23および収容カバー23が組み付けられる底部材24からなる箱体22と、底部材24および収容カバー23間に配設された板部材26とを含む。圧力調整部18は、第1実施形態では、変形自在な部材であり、袋体18によって構成されている。袋体18の材料として、例えばポリエチレン、ビニル樹脂、シリコン、ポリイミド、PTFEが挙げられる。
底部材24は、図1の実施形態では、断面略コの字形の部材であり、図1では右方に開口する開口部を有している。一方、底部材24に組み付けられる収容カバー23は、底部材24と同様に、断面略コの字形の部材であり、底部材24の開口部に対応するように図1では左方に開口する開口部を有している。底部材24および収容カバー23の各開口部の開口縁部には、外方に突出する連結用フランジ24a,23aが形成されている。板部材26および袋体18は、板部材26の縁部および袋体の開口縁部を連結用フランジ23a,24a間に重ねて配置した後、連結用フランジ23a,24a同士を、図略の連結部材、例えばボルトおよびナットで連結することにより、箱体22内で支持される。箱体22は、底部材24に収容カバー23を組み付けた状態では断面矩形状であるが、箱体22の形状は、それに限定されるものではない。
箱体22と試験室5とは、例えばステンレスからなる、筒状部材である接続管28により連通されている。具体的には、試験室5の一側面には、断熱パネル壁11を貫通する貫通孔30が形成されており、また、底部材24の底部には、その略中央部分に貫通孔31が形成されている。試験室5の貫通孔30に、接続管28の一端部32が気密に嵌入される一方、底部材24の貫通孔31に、接続管28の他端部33が気密に嵌入される。このように、箱体22と試験室5とを接続管28を介して連通することで、後述するように、試験室5内の高温空気が接続管28を通って袋体18内に流入可能となり、また、袋体18内の空気が接続管28を通って試験室5内に流入可能となる。なお、箱体22および試験室5は、接続管28により連通されているが、接続管28を用いずに、互いに直接連結して連通させてもよい。
袋体18は、上述のように、変形自在な袋状の部材であり、試験室5から高温空気が流入すると膨らむ一方、袋体18内の空気が試験室5内に流出すると縮む。図1では、袋体18が収容カバー23内で膨らんだ状態を実線L1で示すと共に、縮んだ状態を一点鎖線L2で示している。袋体18は、実線L1および一点鎖線L2で示すように、膨らんだり、縮んだりするが、収容カバー23が存在しない場合、二点鎖線L3で示すように、収容カバー23の容量よりも大きく膨らむことが可能な容量を有している。二点鎖線L3は、図1では、袋体18がほぼ最大に膨らんだ状態を示している。収容カバー23は、その容量が、袋体18の容量よりも小さくなるように設定されている。これにより、収容カバー23は、袋体18が二点鎖線L3で示すように最大に膨らむのを防止すると共に、袋体18の膨らみを、収容カバー23の容量に応じて所定の範囲に抑える。このように、収容カバー23は、袋体18の膨らみを所定の膨らみ範囲に抑える膨らみ抑制部として構成されている。膨らみ抑制部23により、袋体18内に収容カバー23の容量を超える流量の高温空気が試験室5内から流入することはないので、袋体18に不用な応力がかからない。その結果、袋体18の破損を回避できる。
底部材24および収容カバー23間で挟持されている板部材26は、例えば網状の板部材であり、全面にわたって均一に形成された複数の網目を有している。試験室5が低温雰囲気から高温雰囲気に切り換えられると、後述するように、高温空気が、試験室5から板部材26の網目を通過して袋体18内に流入する。一方、試験室5が高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられると、袋体18内の空気が、前記網目を通過して試験室5内に流入する。袋体18内の空気が試験室5内に流入すると、袋体18は一点鎖線L2で示すように縮む。このとき、袋体18は、網状板部材26によって縮み動作が遮られ、縮み方が規制される。これにより、袋体18が底部材24の貫通孔31に吸い込まれるのを防止できる。このように、網状板部材26は、袋体18の縮み方を規制する縮み規制部材を構成している。なお、板部材26の網目の数および各網目の寸法は、試験室5および袋体18間の連通を良好に保つことが可能な範囲で設定されている。
次に、試験装置本体2に取り付けられた結露抑制装置3の作用について説明する。試験室5内に載置された試料Wに熱的負荷を与えて試料Wの熱的強度等を試験するに当たり、まず試験室5内の雰囲気を、例えば高温雰囲気にする。高温雰囲気は、熱風切換ダンパ17を開状態にし、冷風切換ダンパ19を閉状態にすることにより、高温室7から熱風を試験室5内に導入し、循環させることで生成される。試験室5内の高温空気は、矢印Eで示すように、接続管28、次に板部材26の網目を通って袋体18内に流れ込む。袋体18は、高温空気の流入により、実線L1で示すように膨らむ。このようにして、袋体18は、試験室5の内部圧が上昇するのを緩和する。
試料Wを高温雰囲気に所定時間曝した後、試験室5内の雰囲気は、高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられる。低温雰囲気は、熱風切換ダンパ17を閉じ、冷風切換ダンパ19を開けることにより、低温室9から冷風を試験室5内に導入し、循環させることで生成される。低温雰囲気が生成されると、試験室5の内部圧は低下するので、外気が試験室5内に吸い込まれて侵入しようとする。しかしながら、このとき、袋体18内に存在する空気が、矢印Sで示すように、板部材26の網目、次に接続管28を通って試験室5内に流れ込み、袋体18は、一点鎖線L2で示すように縮む。このようにして、袋体18は、試験室5の内部圧が低下するのを緩和する。
上述のように、袋体18によって試験室5の内部圧の変動、特に内部圧の低下を緩和することができるので、試験室扉6の隙間等を通って試験室5内に外気が吸い込まれ難い。その結果、吸い込まれた外気が冷却されて発生し得る結露を抑制することが可能である。なお、高温雰囲気および低温雰囲気のサイクル数は、試料Wに応じて任意のサイクル数行われる。
ところで、試験室5の内部圧変動が大きい場合、例えば試験室5の内部圧が、袋体18によって緩和可能な範囲を超えるほどに上昇した場合、袋体18の容量を超える流量の高温空気が、試験室5から袋体18内に流入する可能性がある。その場合、袋体18には、袋体18の容量以上に膨らませようとする圧力がかかるため、袋体18が破損するおそれがある。しかしながら、本実施形態の結露抑制装置3では、袋体18の容量よりも小さくなるように設定された容量を有する収容カバー23(膨らみ抑制部)によって、袋体18は、所定の膨らみ範囲を超えて膨らむことはない。言い換えれば、高温空気によって袋体18に作用する圧力は、収容カバー23によって受け止められる。これにより、袋体18の破損を回避することが可能である。このように、袋体18の破損を回避できることから、袋体18は柔軟性のある材料から構成することができる。その結果、袋体18は、試験室5内での圧力変動に容易に追従して変形することができ、試験室5内の圧力変動が小さい場合であっても対応可能である。
また、試験室5が高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられた際の内部圧の低下に伴い、袋体18内の空気が箱体22の貫通孔31を介して試験室5内に流入すると、袋体18は貫通孔31に向かって縮み始める。このとき、袋体18が貫通孔31に吸い込まれて貫通孔31を塞いでしまう場合がある。貫通孔31が塞がれると、袋体18内の空気が試験室5内に円滑に流入しなくなるので、試験室5の内部圧の低下を抑制することが困難になる。しかしながら、本実施形態の結露抑制装置3では、袋体18は、縮み規制部材である網状板部材26によって遮られて縮み方が規制されるので、貫通孔31に吸い込まれて貫通孔31を塞ぐのを防止できる。これにより、試験室5および袋体18間の空気の流通を確保することが可能である。しかも、網状板部材26には、複数の網目がその全面にわたって均一に形成されているので、袋体18は、網状板部材26に向かって一様に縮む。これにより、袋体18内の空気を偏りなく試験室5内に円滑に流入させることが可能である。
図2(A)は、本発明の第2実施形態に係る結露抑制装置の構成を概略的に示す断面図である。第2実施形態は、試験室5と袋体18とを連通する接続管(筒状部材)28の他端部33を箱体22内に延在させ、網状板部材26(図1)ではなく、接続管28の他端部33を、袋体18の縮み規制部材として構成している点で図1の第1実施形態と異なる。試験装置本体2の構成は、図1に示すものと同様であるので、その説明および図示を省略する。
具体的には、接続管28は、他端部33が箱体22内を所定距離だけ延在するように配置されている。他端部33は、図2(B)に示すように、複数の壁孔35が均一に形成された周壁33aを有している。他端部33の端面33bは、図2(B)では、閉鎖されているが、周壁33aと同様に壁孔が形成されていてもよい。袋体18は、全ての壁孔35が袋体18内で開口することが可能な位置で、図略の締付部材、例えばホースバンドで他端部33の周壁33aに気密に取り付けられている。実線L1は、袋体18が膨らんだ状態を示し、一点鎖線L2は、袋体18が縮んだ状態を示している。
第2実施形態においても、試験室5および袋体18間の空気の流通を確保することが可能である。具体的には、試験室5が高温雰囲気から低温雰囲気に切り換えられると、袋体18内の空気は、接続管28の他端部33の壁孔35を通って試験室5内に流入する。壁孔35は、他端部33の周壁33aに均一に形成されているので、袋体18は、他端部33を偏りなく一様に包み込むように縮む。これにより、袋体18内の空気を偏りなく試験室5内に流入させることができる。また、箱体22の貫通孔31に嵌入された他端部33によって、袋体18が貫通孔31に向かって縮むのを遮って袋体18の縮み方を規制することができる。これにより、試験室5および袋体18間の空気の流通を確保することが可能となる。
なお、図2(A)および(B)に示す第2実施形態では、他端部33の周壁33aに多数の壁孔35を形成した場合につき説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、周壁33aに、図2(C)に示すように、端面33bから他端部33(接続管28)の長手方向に沿って延びるスリット状の開口34を複数形成してもよく、また、周壁33aの周方向に延びる円弧状の開口を複数形成してもよい。また、他端部33は、多数の網目を有する網状板部材を円筒状に変形させることで構成してもよい。さらに、縮み規制部材は、接続管28の他端部33ではなく、図1に示す接続管28の他端部33に嵌入させた筒状部材で構成してもよい。
図3は、本発明の第3実施形態に係る結露抑制装置の構成を概略的に示す断面図である。第3実施形態は、圧力調整部を、袋体ではなく、膜体で構成し、その膜体を、扁平形状の箱体に収容している点において第1実施形態と異なる。試験装置本体2の構成は、図1に示すものと同様であるので、説明を省略する。
具体的には、結露抑制装置3は、圧力調整部を構成する膜体44と、膜体44を収容する収容カバー41および収容カバー41が組み付けられる底部材42からなる箱体40と、収容カバー41および底部材42に支持されて膜体44の縮み方を規制する網状板部材26とを含む。結露抑制装置3は、接続管46を介して試験室5に連通されている。
膜体44は、変形自在な薄膜部材であり、膜体44の材料として、例えばポリエチレン、ビニル樹脂、シリコン、ポリイミド、PTFEが挙げられる。膜体44は、袋体18と同様に、試験室5から高温空気が流入すると膨らむ一方、膜体44内の空気が試験室5内に流出すると縮む。図3では、膜体44が収容カバー41内で膨らんだ状態を実線L4で示すと共に、縮んだ状態を一点鎖線L5で示している。収容カバー41は、その容量が、膜体44の容量よりも小さくなるように設定されている。これにより、膜体44の膨らみを、収容カバー41の容量に応じて所定の範囲に抑えることができる。
箱体40は、収容カバー41が底部材42に組み付けられた状態では、厚み寸法Tが小さく、縦寸法Hおよび横寸法(図略)が大きい扁平形状を有している。このように、第3実施形態では、箱体40を扁平形状に構成しているので、箱体40を、試験室5に対して厚み方向に配置すれば、箱体40、ひいては結露抑制装置3を試験装置本体2に対してコンパクトに配置できる。
以上、本発明の第1〜第3実施形態に係る結露抑制装置3を、環境試験装置1内で結露が発生するのを抑制するために用いた場合につき説明してきたが、結露抑制装置3は、環境試験装置1の断熱パネル壁11内で結露が発生するのを抑制するために用いてもよい。この例を図4に示している。
図4に示す結露抑制装置は、試験室5の断熱パネル壁11に取り付けられて断熱パネル壁11内で結露が発生するのを抑制する。具体的には、試験室5の断熱パネル壁11は、板金により成形された外壁11aおよび内壁11bを有しており、外壁11aおよび内壁11b間に囲まれた閉空間Cに断熱材を配置して断熱層60を形成したものである。断熱材は、例えばグラスウールやロックウールである。外壁11aには、貫通口が形成されており、この貫通口には、接続管48の一端部が気密に嵌め込まれている。接続管48の他端部は、箱体22の底部材24の貫通孔31に気密に嵌め込まれている。これにより、結露抑制装置3の袋体18と断熱パネル壁11の断熱層60とが連通されている。結露抑制装置3の構成は、第1実施形態に示すものと同一であるので、説明を省略する。
試験室5内に載置された試料Wに熱的負荷を与えるために、試験室5内で高温雰囲気が生成されると、高温空気によって断熱パネル壁11の内壁11bが加熱される。内壁11bが加熱されると、断熱層60中の空気が加熱されて膨張する。膨張した高温空気は、矢印Eで示すように、接続管48を通って袋体18に流入し、袋体18が膨らむ。これにより、断熱パネル壁11の内部圧が上昇するのを緩和する。
また、試験室5内が高温雰囲気から低温雰囲気に移行されると、低温空気によって断熱パネル壁11の内壁11bが冷却される。内壁11bが冷却されると、断熱層60中の空気は冷却されて収縮する。このため、断熱パネル壁11の内部圧は低下するので、外気が、外壁11aの板金接続部の隙間等から断熱層60に吸い込まれて侵入しようとする。しかしながら、このとき、袋体18内に存在する空気が、矢印Sで示すように接続管48を通り断熱層60内に流れ込む。これにより、断熱パネル壁11の内部圧が低下するのを緩和する。
上述のように、袋体18によって断熱パネル壁11の内部圧の変動、特に内部圧の低下を緩和することができるので、断熱パネル壁11内に外気が吸い込まれ難い。その結果、侵入した外気が冷却されて発生し得る結露を抑制することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る結露抑制装置およびそれを備えた試験装置の構成を概略的に示す断面図である。 (A)は、本発明の第2実施形態に係る結露抑制装置の構成を概略的に示す断面図であり、(B)は、縮み規制部材の斜視図であり、(C)は、縮み規制部材の変形例を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る結露抑制装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の結露抑制装置を、環境試験装置の試験装置本体の断熱パネル壁に取り付けた構成を概略的に示す断面図である。
符号の説明
1 環境試験装置
2 試験装置本体
3 結露抑制装置
5 試験室
7 高温室
9 低温室
11 断熱パネル壁
18 袋体(圧力調整部)
22 箱体
23 収容カバー
24 底部材
26 網状板部材(縮み規制部材)
28 接続管
W 試料

Claims (9)

  1. 内部圧が上昇、低下し得る閉空間内に外気が侵入することに起因して結露が発生するのを抑制する結露抑制装置であって、
    前記内部圧の上昇に伴い、前記閉空間内から流入する空気によって膨らむ一方、前記内部圧の低下に伴い、前記閉空間内に空気を流出させて縮むことにより、前記閉空間の前記内部圧の変動を緩和する圧力調整部と、
    前記圧力調整部の膨らみを所定の膨らみ範囲に抑える膨らみ抑制部と、
    を備え
    前記膨らみ抑制部は、前記圧力調整部を収容する箱体であり、その容量が前記圧力調整部が最大に膨らんだときの容量よりも小さくなるように設定されている結露抑制装置。
  2. 請求項1に記載の結露抑制装置において、さらに、前記圧力調整部から前記閉空間内への空気の流出に伴う前記圧力調整部の縮み方を規制する縮み規制部材を備えている結露抑制装置。
  3. 請求項に記載の結露抑制装置において、前記縮み規制部材は、前記閉空間と前記圧力調整部との間に配設された板部材であり、
    前記板部材には、複数の開口が形成されている結露抑制装置。
  4. 請求項に記載の結露抑制装置において、前記複数の開口は、前記板部材の全面にわたって形成されている結露抑制装置。
  5. 請求項に記載の結露抑制装置において、前記縮み規制部材は、前記圧力調整部内に延在するように配設された筒状部材であり、
    前記筒状部材は、複数の開口が形成された周壁を有している結露抑制装置。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の結露抑制装置において、前記圧力調整部は、袋体である結露抑制装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の結露抑制装置において、前記圧力調整部は、膜体である結露抑制装置。
  8. 所定の壁体に囲まれた閉空間を有しており、該閉空間内の温度を変えることによって前記閉空間内に載置された試料に熱負荷を与える試験室と、
    前記試験室に取り付けられて、該試験室の前記閉空間内で結露が発生するのを抑制する請求項1〜のいずれか一項に記載の結露抑制装置と、
    を備えた環境試験装置。
  9. 内外壁間に閉空間が形成された断熱パネル壁に囲まれており、雰囲気温度を変えることによって試料に熱負荷を与える試験室と、
    前記断熱パネル壁の前記閉空間に取り付けられて、該閉空間内で結露が発生するのを抑制する請求項1〜のいずれか一項に記載の結露抑制装置と、
    を備えた環境試験装置。
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