JP5005920B2 - 有害ガスの除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば空気等のガス中に含まれる有害成分を取り除き、ガスを清浄化する装置に関するものである。
半導体関連工場や化学プラント等では、様々な有害ガスや有害ガスを発生する危険性のある物質を使用しており、それらの有害ガスの漏洩や発生が検知された場合は速やかに除去する必要がある。例えば配管から塩化水素ガスや塩素ガスが漏洩した場合や、あるいは次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の水溶液に誤って酸性液を加えて塩素ガスが発生した場合等が想定される。これらの塩化水素ガスや塩素ガスは消石灰の散布装置により除去できるが、その後に水洗等を行わなければならず、後処理が面倒である。一方特許文献1には、図5に示す通りガス中に含まれる有害ガスを除去する装置100が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の装置100は、含水充填層101の下方側から処理ガスを上方に通過させ、その上方領域でスプレーされた水と接触させるようにしていることから、含水充填層101の上方領域において有害ガスの除去を行うためには、十分に気液接触する領域を確保するために、噴霧ノズル102と含水充填層101との距離を大きくとらなければならず、気塔103が大型化する。また、含水充填層101の下方側にパンチングメタル104を設けて、その上に水層105を形成して気液接触させた場合、構成が複雑になる上、水層105やオーバーフロー管106を設けるため気塔103が大型化する。また、装置100を車両に搭載して移動させて使用することが望まれており、このような要求に応えるためには小型化、軽量化を行う必要があると考えられる。
特開平10−249139
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、小型化を図ることが可能であり、例えば車両移動型の装置として有効な有害ガスの除去装置を提供することにある。
本発明の有害ガスの除去装置は、
車両に搭載されて有害ガスの発生区域に運ばれる、有害ガスを除去する有害ガスの除去装置であって、
平面で見た時に内周縁が円状となるように構成されると共に、当該内周縁に沿ってガスが旋回しながら下方に向かうリング状の旋回流形成空間を形成するために下面が開口する吸収塔と、
有害ガスを含むガスを前記吸収塔内に導入して前記旋回流形成空間にて旋回流を形成するために、当該吸収塔の側壁に接続されたガス導入路と、
このガス導入路から前記吸収塔内に導入されたガスを当該吸収塔の上方側に排出するために、上端開口縁が前記吸収塔の上方側に形成されると共に、下端開口縁が前記旋回流形成空間に下方側から連通するように、前記吸収塔の中央部に縦方向に配置された排気路と、
前記旋回流形成空間の上方側にて前記吸収塔の内縁と前記排気路の外縁との間を周方向に亘って気密に塞ぐ蓋体と、
前記吸収塔内に導入されたガスに対して吸収液を吹き付けるための吸収液吹き付け部と、
前記旋回流形成空間の下方側且つ前記排気路の下端開口縁よりも上方側に位置すると共に、前記吸収塔の内縁と前記排気路の外縁との間を周方向に亘って塞ぐように設けられ、吸収液を保水するための保水層と、
この保水層の下方側に設けられ、保水層を介して落下する吸収液を受けるための液受け部をなす貯水槽
有害ガスを含むガスを前記ガス導入路から吸収塔内に導入して前記排気路から排気するためのガス導入手段と
貯水槽内の吸収液を吸収液吹き付け部に供給して循環させるための循環手段と、を備え、
吸収塔、ガス導入手段、貯水槽及び循環手段は車両に搭載されていることを特徴とする。
本発明では、吸収塔の内部にガスの旋回流を形成させることで、吸収塔の高さを低く抑えながら気液接触が行われるガスの流路を長くすることが可能であり、このガスの旋回流に吸収液を吹き付けることによって効率良く有害ガスの除去を行うことができる。従って、吸収塔の高さを低くして装置の小型化、軽量化を図ることができるため、車両に搭載して移動型の設備として構成する上で好適である。また、旋回流の形成領域として吸収塔の中央部はいわばデッドスペースに近い領域であり、この吸収塔の中央部に例えば吸収塔と同軸をなす排気管を設けるようにすれば、排気管の設置スペースを吸収塔内に収めることができるため、より装置の小型化を図ることができる。更に、このように排気管を配置することにより旋回流の形成領域はリング状となるため、径の大きな旋回流が吸収塔の下方に至るまで維持されてガスの流路は長くなることから、なお一層吸収塔の高さを低く抑えることができる。
本発明の有害ガスの除去装置の全体の構成を図1〜図4を参照して説明する。図1は本発明の有害ガスの除去装置1を示しており、この有害ガスの除去装置1は有害ガスの除去が行われる吸収部2と、この吸収部2の下方に設けられた吸収液4を貯め置くための液受け部をなす貯水槽3と、貯水槽3から吸収液4を汲み上げて吸収部2に供給する吸収液4の循環手段5と、有害ガスを含むガスを外部から吸引して吸収部2に導入する吸引手段6と、この有害ガスの除去装置1における動作の制御を行う制御部をなす操作盤7と、から構成されている。
吸収部2は上面が閉じられ、下面が開口している縦型の円筒形状の吸収塔10を備えており、この吸収塔10の中央には当該吸収塔10と同軸に排気路をなす排気管20が設置されている。排気管20の上部は吸収塔10の上方に突出しており、その突出部分の側面には、排気管20の内部を通過するガスのサンプリングを行うためのサンプリングノズル21が設けられ、サンプリングされたガスに含まれる有害ガスの濃度を図示しない測定装置によって測定することができる。このサンプリングされたガスの測定により、有害ガスの除去効果を知ることが可能であり、更にその結果から吸引手段6を介してガスの吸引量を変えるように、あるいは循環手段5を介してガスの旋回流に吹き付ける吸収液4の量を変えるように、操作盤7へその測定結果をフィードバックする設計とすることも可能である。例えば排気管20より大気へ排気される排気ガス中の有害ガスの量が許容値よりも多く含まれている場合、吸引するガスの量を減らして吹き付ける吸収液4の量を増やすことができる。また、排気ガス中の有害ガスの量が許容値よりもはるかに少ない場合、吸引するガスの量を増やすことができる。
排気管20の上端部には雨除け22が設置されており、この有害ガスの除去装置1が屋外において使用される場合や他の場所へ運搬される際、貯水槽3に雨水やゴミなどが混入しないように配慮されている。排気管20には、その内部を通過するガスに含まれている吸収液4のミストを大気に放出しないように、ミストを捕集するためのフィルター23が設けられている。排気管20の下部は吸収塔10の下方に設置された貯水槽3に貯められた吸収液4の液面の上方に開放されており、フィルター23にて捕集された吸収液4のミストは、時間の経過と共に液滴をなしてこの排気管20の下方に設けられた貯水槽3に落下する。
吸収塔10の上端部はフランジ部11を呈しており、このフランジ部11と排気管20との間隙を密閉するため、ボルトによりフランジ部11とリング状の蓋体12とは気密に接合される。
吸収塔10の側面の上部にはガス導入口30が設けられており、このガス導入口30にはガス導入路をなすガス吸気管31が接続されている。ガス導入口30は、図2及び図3に示す通り、ガスが吸収塔10の内部において吸収塔10の内壁面の円周に沿って流れて旋回流を形成するように開口している。即ち、この例ではガス吸気管31の中心軸L2の延長線が、吸収塔10内のリング状空間におけるリング幅中央点を通る吸収塔10と同軸の円の接線となるように、ガス吸気管31を吸収塔10に接続している。また、図1ではガス吸気管31は吸収塔10の側壁に垂直に接続しているが、例えば吸収塔10の内部におけるガスの流路を長くするため、図3(b)に示すように吸収塔10内へ若干上方向にガスが導入されるように、吸収塔10の中心軸L1とガス吸気管31の中心軸L2とのなす角θが例えば85度となるように設定しても良い。ガス導入口30の上流側にはガス導入手段である吸引部32を介して、吸気口33としてその先端部が開放されたフレキシブル管34が設けられている。吸引部32から吸気口33に至るフレキシブル管34は、有害ガスの発生場所や発生部位に吸気口33を向けることができるように、容易にその位置や方向を変えることができる。吸引部32としては、所望の体積の気体を搬送することの可能なものであれば特に制限はないが、この例では耐久性、取り扱いの容易性の面からブロアーを使用している。ガス吸気管31、吸引部32及びフレキシブル管34は吸引手段6を構成している。
吸収塔10の上部には、この吸収塔10の内部において旋回流を形成するガスに対して吸収液4を吹き付けるための吸収液吹き付け部40が設置されており、この吸収液吹き付け部40には吸収液4の供給路である供給管41が吸収塔10の外部から吸収塔10の側面を介して接続されている。吸収液吹き付け部40は、この例では蓋体12の下方に吸収塔10の側面と排気管20の外壁とによって区画される同一平面上のリング状の区域に均等間隔に設けられた一流体ノズルを20個備えているが、その数や位置に制限は無く、吸収塔10の内壁面や排気管20の外壁面にも取り付けることができる。また、吸収液4を吹き付ける方法は二流体ノズルや、超音波振動子による噴霧法など、吸収塔10の内部におけるガスの旋回流を損なうこと無く吸収液4を微細化して吹き付けることが可能な方法であれば特に制限は無い。また、この例では吸収液4を全てのノズルから均等にガスの旋回流に対して吹き付けるように、各ノズルにおける吸収液4の水圧が均等になるように吸収液吹き付け部40と供給管41とを接続しているが、これに制限されることはなく、例えばガス導入口30付近のガス中の有害成分の濃度が高い区域では、吸収液4を多く吹き付けるように構成しても構わない。また、ノズルの吐出口は、ガスの旋回流の上限位置よりも少し高い位置に設定されている。吸収塔10の内壁面と排気管20の外壁面とによって区画されるリング状の区域(吸収塔10の内部空間)においてガス導入口30の高さレベルよりも下方側には、リング状の区域を塞ぐように多数の繊維状体からなる保水層15が設けられており、ガス導入口30と保水層15との間のリング状の区域(詳しくはガス導入口30より少し上方の区域も含まれる)は、旋回流形成空間をなしている。吸収塔10の下面はその下方に設けられた貯水槽3に向けて開放されており、リング状区域における開放部分は吸収塔10の排出口14を形成している。従って、吸収塔10の上部においてガスの旋回流に吹き付けられた吸収液4は、保水層15の上に落下した後、保水層15を構成する繊維を伝って徐々にこの保水層15の下方に設けられた貯水槽3に落下する。
吸収塔10の上部において吸収液4の吹き付けられたガスは、この排出口14に設けられた保水層15を通りこの吸収塔10の内部から吸収塔10の下方へ排出される。その際この多数の繊維状体からなる保水層15を通ることにより吸収液4の表面積が増大して、この保水層15を通過するガスと吸収液4とが接触して更に有害ガスの除去効果を高めることができる。この例では保水層15を二重に設置しているが、その内部を通過する吸収液4及びガスの表面積を増加させることが可能であればこれに制限は無く、この保水層15の空隙率や数、体積など、自由に設計することができる。
吸収塔10の下方には吸収液4を貯め置く貯水槽3が設けられており、吸収塔10はこの貯水槽3の蓋体59に気密に連結されている。即ち、排出口14からこの貯水槽3の上部に流入するガスの全量を排気管20へ排出するために、吸収塔10の下端と貯水槽3の上端とによって区画される領域はガスの漏洩が起こらないように蓋体59によって気密に保たれている。
貯水槽3には、前述の排気管20の下部を塞がない程度の充分な量の吸収液4が満たされている。吸収液4としては、水などの溶媒だけでも構わないが、有害ガスを効率的に回収するためには溶媒中に溶解成分を含んでいることが好ましい。吸収液4の量、種類及び濃度は、除去する有害ガスの量及び種類によって適宜決めることができる。
貯水槽3には内部から蓋体59を通り蓋体59の上方に繋がる中空管である補充管50とフロートゲージ51とが設けられている。補充管50は吸収液4を貯水槽3に補充するためのものであり、有害ガスの除去装置1の運転中に吸収液4の補充を行うため補充管50の上部を密閉するように設けられた蓋体52を開放する際、排出口14から貯水槽3の上部へ流入するガスがこの補充管50から漏洩しないように、補充管50の下端は吸収液4の液中に設けられており、貯水槽3の下面に近接する位置となっている。フロートゲージ51は貯水槽3の外から貯水槽3の液面の高さを知ることができるように設けられており、貯水槽3の液面の高さにより、有害ガスの除去装置1の運転中であっても、前述の補充管50から吸収液4の補充を行うことや、場合によっては吸収液4を吸い出すことができる。また、貯水槽3の蓋体59には、吸収液4を廃棄する際に使用される排水口56が設けられ、蓋体57によって密閉されている。
貯水槽3の下部の側面には吸収液4を汲み上げるための汲み上げ管60が設けられており、その下流端は、吸収塔10の外部に設けられた前述の吸収液4の供給管41に接続されている。汲み上げ管60には貯水槽3側から順に、フィルターF、分岐管62、及び送液ポンプ63が設けられている。
分岐管62には有害ガスの除去装置1の運転終了後など、貯水槽3より上流側に含まれる吸収液4を図示しない排出先へ排出するためのバルブVが設けられている。これら汲み上げ管60、フィルターF、及び送液ポンプ63は吸収液4の循環手段5を構成している。吸引部32及び送液ポンプ63の制御は操作盤7において行うことができる。
この有害ガスの除去装置1は、図4に示すように車両70例えばトラックで搬送可能な程度の大きさに集約されており、有害ガスの除去装置1を塩素ガスの発生や漏洩が検知された施設に近接させる際、その施設が遠方である場合には車両70によってこの有害ガスの除去装置1を搬送することができる。このため、この有害ガスの除去装置1を複数の施設において共有することが可能であり、更に吸収液4を廃棄する際、遠方の廃棄施設まで搬送することができる。
次に上述の有害ガスの除去装置1の作用について説明する。
先ずバルブVを閉じて貯水槽3に充分な量の吸収液4を満たす。この例では除去するガスは塩素ガスであり、中和を行うために20重量%の水酸化ナトリウム水溶液が用いられる。この中和反応では除去する塩素ガスの量に対応して反応生成物、即ちNaCl、NaClO、H2Oが発生するため、貯水槽3には液量の増加によって吸収液4の液面が排気管20の下部に触れない量の吸収液を用意する。
そしてこの有害ガスの除去装置1を、塩素ガスの発生した施設に搬送して吸気口33を塩素ガスの発生した部位に近接させる。その後操作盤7に設けられた送液ポンプ63の電源を入れて、吸収液4が吸収塔10の内部でスプレーされて、保水層15から落下して吸収塔10と貯水槽3との間で循環していることを確認した後、吸引部32の電源を入れてガスの吸引を開始する。
ガス導入口30におけるガスの導入方向は、リング状空間の接線方向となっているので、塩素ガスを含んだガスは吸引部32によって吸収塔10の内部へ導入され、吸収塔10の内壁面と排気管20の外壁面とによって区画されたリング状の流路を前述の通り幾重にも流れて、旋回流を形成して吸収液4を吹き付けられる。吸収液4を吹き付けられた塩素ガスは、吸収液4に吸収されて水素イオン(H+)と塩素イオン(Cl-)と次亜塩素イオン(ClO-)とを生成する。この時生成した水素イオンは吸収液4中の水酸化物イオン(OH-)と反応して水と熱を生じるが、その熱は充分な量の吸収液4によって冷却されて吸収液4の温度上昇は抑えられる。また、この反応によって貯水槽3の水位は若干上昇するが、吸収液4の液面は排気管20の下方に位置しており排気管20の下面を塞ぐことはない。
吸収液4は、吸収塔10の下部に設けられた保水層15に落下して、その繊維状体を伝い吸収塔10の下方に設けられた貯水槽3に落下する。また、吸収塔10の内部において吸収液4を吹き付けられたガスは、吸収塔10の下部に達して吸収液4で満たされた保水層15を通る。この時吸収液4に吸収されずに僅かに残っていた塩素ガスは、保水層15において吸収液4に吸収される。保水層15を通過したガスはこの後貯水槽3の上部に達して排気管20を通り、吸収塔10の上方へ排出される。このガスに含まれている吸収液4のミストは、排気管20の内部に設けられたフィルター23により取り除かれて、その後液滴となって貯水槽3に落下する。
本発明では、吸収塔10の内部にガスの旋回流を形成させることで、吸収塔10の高さを低く抑えながら気液接触が行われるガスの流路を長くすることが可能であり、このガスの旋回流に吸収液4を吹き付けることによって効率良く有害ガスの除去を行うことができる。従って、吸収塔10の高さを低くして装置の小型化、軽量化を図ることができるため、車両70に搭載して移動型の設備として構成する上で好適である。移動型の設備とする場合には、車両70に発電機を搭載しておくことにより、有害ガスの漏洩や発生が検知された現場に到着して直ぐにこの有害ガスの除去装置1を使用することができるし、また給電設備の無い場所においても対応できる。また、旋回流の形成領域として吸収塔10の中央部はいわばデッドスペースに近い領域であり、この吸収塔10の中央部に例えば吸収塔10と同軸をなす排気管20を設けるようにすれば、排気管20の設置スペースを吸収塔10内に収めることができるため、より装置の小型化を図ることができる。更に、このように排気管20を配置することにより旋回流の形成領域はリング状となるため、径の大きな旋回流が吸収塔10の下方に至るまで維持されてガスの流路は長くなることから、なお一層吸収塔10の高さを低く抑えることができる。また、ガスをリング状の流路へ導入することによって、ガスは狭い流路を強制的に流されるため、気液の接触を増やすためにガスに大量の吸収液4を吹き付けたり、排出口14に圧力損失となる保水層15を設けたりしても、ガスは淀みを生じることなく旋回流を形成することができ、有害ガスを除去する効率を高めることができる。
ここで、実際にこの有害ガスの除去装置1を用いて塩素ガスを除去した時の結果について簡単に説明する。この時使用した吸収塔10の内径は800mmであり、ガス導入口30と保水層15との間の旋回流形成空間の長さは250mmであった。また、吸収塔10の中心に縦方向に位置する排気管20の外径は250mmであった。有害ガスの除去装置1を運転して塩素ガスを除去する際、およそ1時間ごとに既述のサンプリングノズル21によって吸収塔10の上方に排出されるガスをサンプリングして、図示しない測定装置を用いて塩素の濃度を測定した結果、初期から10時間後まで0.1ppm以下であり基準値以下であった。また、塩素ガスの除去を開始してから10時間後、吸収液の増加量から除去した塩素ガスの量を計算したところ、およそ200kgであることがわかった。
このリング状の流路は吸収塔10の直径を大きくすればする程長くなるため、中央部に空洞を有するリング状の吸収塔10を用いて、その中央部に排気管20だけではなく、例えば送液ポンプ63やガスの吸引部32などを収納するようにした場合においても、装置の小型化とガスの流路の増加とが可能になる。
本発明の有害ガスの除去装置1に設けられた吸収塔10は概略円筒形状であることが好ましいが、内部にガスの旋回流を形成可能であれば特にその形状に制限はなく、例えば円錐形状等、設置場所や装置の構成など装置の小型化に必要な条件を考慮して設計することができる。
また、本発明の有害ガスの除去装置1は、ガス中の有害ガスを除去することが可能であるが、その有害ガスとしては塩化水素や塩素ガスに限らず、吸収液に溶解するガスであれば特に制限は無く、例えばアンモニア(NH3)ガスや硫化水素(H2S)ガス等を除去することができる。更に吸収液に溶解することが可能であればこれらの有害ガスに限らず、乾式で回収した場合発火のおそれのある粉塵例えば鉄(Fe)やアルミニウム(Al)等を安全に除去することができる。
本発明の有害ガスの除去装置1は前述の通り車両70によって移動可能としても良いし、据え付けて使用することもできる。
本発明の有害ガスの除去装置の一例を示す概略図である。 上記の有害ガスの除去装置を示す平面図である。 上記の有害ガスの除去装置における吸収塔の断面図である。 上記の有害ガスの除去装置の構成の一例を示す縦断面図である。 特許文献1に記載の有害ガスを除去する装置を示す概略図である。
符号の説明
1 有害ガスの除去装置
2 吸収部
3 貯水槽
4 吸収液
5 循環手段
6 吸引手段
10 吸収塔
14 排出口
15 保水層
20 排気管
30 ガス導入口
40 吸収液吹き付け部

Claims (1)

  1. 車両に搭載されて有害ガスの発生区域に運ばれる、有害ガスを除去する有害ガスの除去装置であって、
    平面で見た時に内周縁が円状となるように構成されると共に、当該内周縁に沿ってガスが旋回しながら下方に向かうリング状の旋回流形成空間を形成するために下面が開口する吸収塔と、
    有害ガスを含むガスを前記吸収塔内に導入して前記旋回流形成空間にて旋回流を形成するために、当該吸収塔の側壁に接続されたガス導入路と、
    このガス導入路から前記吸収塔内に導入されたガスを当該吸収塔の上方側に排出するために、上端開口縁が前記吸収塔の上方側に形成されると共に、下端開口縁が前記旋回流形成空間に下方側から連通するように、前記吸収塔の中央部に縦方向に配置された排気路と、
    前記旋回流形成空間の上方側にて前記吸収塔の内縁と前記排気路の外縁との間を周方向に亘って気密に塞ぐ蓋体と、
    前記吸収塔内に導入されたガスに対して吸収液を吹き付けるための吸収液吹き付け部と、
    前記旋回流形成空間の下方側且つ前記排気路の下端開口縁よりも上方側に位置すると共に、前記吸収塔の内縁と前記排気路の外縁との間を周方向に亘って塞ぐように設けられ、吸収液を保水するための保水層と、
    この保水層の下方側に設けられ、保水層を介して落下する吸収液を受けるための液受け部をなす貯水槽
    有害ガスを含むガスを前記ガス導入路から吸収塔内に導入して前記排気路から排気するためのガス導入手段と
    貯水槽内の吸収液を吸収液吹き付け部に供給して循環させるための循環手段と、を備え、
    吸収塔、ガス導入手段、貯水槽及び循環手段は車両に搭載されていることを特徴とする有害ガスの除去装置。
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