JP5005896B2 - 水蒸気電解方法及び水蒸気電解装置 - Google Patents

水蒸気電解方法及び水蒸気電解装置 Download PDF

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Description

本発明は、重力の有無に関係なく、水蒸気を電気分解して水素と酸素とを取り出す水蒸気電解方法及び水蒸気電解装置に関する。
水素および酸素の製造技術の一つとして、従来より水蒸気電解法が知られている。
この水蒸気電解法による水素および酸素製造技術としての特に高温水蒸気電解法は、高温(700〜900℃)の水蒸気を電気分解することにより水素と酸素とを抽出する方法で、その動作原理は固体電解質型燃料電池(以下、SOFCと記す)の逆反応である。
この高温水蒸気電解法は、重力の有無に関係なく水蒸気を電気分解して高純度の水素と酸素とを取り出すことが出来、取り出された水素と酸素は例えば航空機内で酸素を供給したり、燃料電池エネルギー源として水素と酸素を供給したり、宇宙空間や宇宙船で生命を維持するための酸素や燃料としての水素を供給したり、或いは酸素バーナーに酸素を供給したり、産業上種々の分野において利用可能である(例えば特許文献1参照)。
高温水蒸気の電気分解を行うには、一般には、固体酸化物を主な素材とした電解質材料を挟んで、水素極と酸素極とが設けられた電気化学セル(以下単に電解セルと記す)を用い、この電解セルに高温水蒸気を導入することによって水蒸気を水素と酸素とに分解し、これによって得られる水素と酸素とを水素極、酸素極で捕集し、互いに隔てる構造が必要となる。
通常、水素極側雰囲気は、燃料となる水蒸気と水素が主成分となり、一方、酸素極側雰囲気は、供給ガスを空気とした場合、窒素と酸素が主成分となり、供給ガスを酸素とした場合は、酸素が主成分となる。
この場合、両電極へ供給するガスの種類が全く異なる場合は、夫々の電極に対して、別々のガスの供給機構が必要となり、構成が複雑となる。
また、電解セルの構造は、一般に平板型や円筒型などがあり、水素極側雰囲気と酸素極側雰囲気とは電解セルの構成要素の一つである固体酸化物電解質の緻密構造と電解セル端部のガスシールにより分け隔てられ、相互への雰囲気ガスのリークを最小限にとどめることができる。
しかしながら、電解セルを単体で使用する場合であれば、電解セル端部のガスシールは比較的容易に行えるが、これら電解セルを複数個積層するなどしてセル集合体として使用する場合には特に電解セル端部のガスシールの信頼性が低下する恐れがある。
例えば、円筒型セルを複数個配置した、従来の水蒸気電解装置を例にとり、図面を参照して説明する。
図6は従来の水蒸気電解装置の構造を示す模式図、図7は電解セル周辺部の構造を示す図である。
図6及び図7において、水蒸気電解装置の主要構成要素は、円筒型の固体酸化物電解質材料から成る電解セル101と、水蒸気供給室102と、水蒸気および生成水素排出室103と、空気注入管104aと、酸素生成室105と、空気排出管104bとから成る。
円筒型電解セル101の片端に電流リード用金属キャップ106を取付け、円筒型電解セル101の他端をシールキャップ107により塞いで完全な密閉構造とし、電解セル101での燃料の供給・排出を電解セル101の一方の端部のみで行う。
また、管板109とのシール部において電解セル101を支持する。
電流リードについては、水素極側リード部はテーパ型シーリング108を用いて取り出され、酸素極側リード部は電解セル101下端のセルリード部がシールキャップ107に固定されて電解セル内部に導入され、還元雰囲気を通って電流リード用金属キャップ106から取り出される(例えば特許文献2参照)。
このような構成の電解セル101の場合、水素極側と酸素極側の雰囲気ガスがそれぞれ、水素極側では水素および水蒸気、酸素極側では、窒素および酸素であるため、ガス導入部が別々に分割され、そのため構造が複雑になる。
また、水素極側雰囲気と酸素極側雰囲気のガスシール部は電解セル上下の2箇所となり、かつ、該ガスシール部は、いずれの場合でもセルリード部を含んだシール構造となっているため、確実で信頼性のあるシール機能は得られない。
さらには、高温で使用するため、シールが劣化し、寿命が短くなるという問題点がある。
特開2005−89831号公報 特許第2930326号明細書
上述した通り、水蒸気電解装置の実用化に際しては、構造の複雑さ、および、水素と酸素とを隔てる部分のガスシールの信頼性向上などが技術課題となっている。
完全なシールを達成することは厳しく、ガスリークが生じたとしても、できるだけ緩和・簡易・安全な条件・方法での運転が可能なシステム構造が必要と考えられる。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、構造が簡単で、また、水素極側雰囲気と酸素極側雰囲気間で生じるガスリークによる影響を軽減し、できるだけ緩和・簡易・安全な運転が可能な水蒸気電解方法及び水蒸気電解装置を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、固体酸化物電解質材料を素材とする電解質と、この電解質を挟んで設けられた水素極と酸素極とから成る電気化学セルを用いて、水蒸気を電気分解し、水素と酸素を生成する水蒸気電解方法において、共用のガス供給部からガス供給圧が同一の水蒸気を主成分とする供給ガスを前記水素極および酸素極に供給するとともに、前記水素極および酸素極を通過した排出ガスの一部をそれぞれの供給ガスの流れの上流側へ循環させるようにしたことを特徴とする。
本発明の水蒸気電解方法及び水蒸気電解装置によれば、構造が簡単で、また、水素極側雰囲気と酸素極側雰囲気間で生じるガスリークによる影響を軽減し、できるだけ緩和・簡易・安全な運転が可能な水蒸気電解方法及び水蒸気電解装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態について図1および図2を参照して説明する。
図1は平板型電解セルを単体で適用した場合の実施の形態を、図2は円筒型電解セルを単体で適用した場合の実施の形態を示す図で、同一部分には同一の符号を付してある。
本実施の形態による水蒸気電解装置は、固体酸化物電解質材料からなる電解質11aとこの電解質11aの一方の面に設けられた水素極11bと電解質11aを挟むように電解質11aの反対側の面に前記水素極11bに対向して設けられた酸素極11cとから成る電解セル11と、この電解セル11を格納する容器12と、水蒸気を主な成分とするガスを容器12内の電解セル11部に供給するガス供給部13と、水素極11bを通過した水素極11b側雰囲気からのガスを排出するガス排出部14と、ガス排出部14から排出ガスの一部を水素極11b側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部22と、酸素極11cを通過した酸素極11c側雰囲気からのガスを排出するガス排出部15と、ガス排出部15から排出ガスの一部を酸素極11c側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部23と、水素極11b側電流リード部16と、酸素極11c側電流リード部17とから構成されている。
前記説明において、電解セル11の構造については、図1では、板状電解質11aを基体とし、その板状電解質11aを挟む形で、板状電解質11aの両面にそれぞれ水素極11bと酸素極11cを個別に設けた、平板型セルを用いた場合を示している。
また、図2では、円筒型電解質11aを基体とし、その円筒型電解質11aを挟む形で円筒型電解質11aの内側に水素極11bを、外側に酸素極11cを個別に設けた、円筒型セルを用いた場合を示している。
さらに、電解セル11の構造は図示のものに限定されるものではなく、例えば、平板型、円筒型、片端閉じ円筒型、ハニカム型、プリーツ型、波型、など既知のいずれの構造の電解セルを用いてもよい。
さらにまた、電解セル11は単体でも複数個を用いたセル集合体としても構わないし、さらに電解セル11の大きさについても、特に条件はない。
前記基体となる電解質11aの材料としては、固体酸化物を主な素材としたものであれば例えば、水素極材料、電解質材料、酸素極材料のいずれでも構わないし、またこれら以外の材料で構成しても構わない。
このように構成された本発明の第1の実施の形態による水蒸気電解装置おいて、水素極11b側および酸素極11c側に供給されるガスは、水蒸気を主成分とする同一の供給ガスを導入するため、ガス供給部13を共用でき、従来のように、例えば、水素極11b側では水蒸気および還元性ガスを供給し、酸素極11c側に空気を供給するように全く異なるガスを導入するための構成ならびに機器は必要なくなり、従って構造が簡単になる。
また、ガス供給部13を同一としているため、両極11b、11cの供給圧は同一であり、電解セル11端部におけるガスリークも最小限に留めることができる。
さらにまた、水素極11bおよび酸素極11cに供給する水蒸気を主成分とする供給ガスの供給条件、例えば、水蒸気供給流量、供給流速、は、同一、もしくは異なっても構わない。
水素極11bおよび酸素極11cに供給する水蒸気を主成分とする供給ガスの供給条件が異なる場合には、例えば、水素極11bおよび酸素極11cのガス排出部において、流量調整弁を設けたり、配管径を調整するなど供給条件を調整できる構成を組み込み、供給流量や供給流速などを調整すればよい。
また、水素極11b排出ガスおよび酸素極11c排出ガスの一部を水素極11bおよび酸素極11cの上流側へ循環することにより水素極11bおよび酸素極11cの安定動作に必要な水素および酸素をそれぞれ供給することができる。
電解セル11端部のシール方法に関しては、特に指定は無く、例えば、ガラス材料やセラミック材料などを用いて、電解セル11と、容器12を接合し、シールすることができる。
また、例えば、図1の平板型電解セルを用いる場合、容器12に、電解セル11を支持・固定する支持・固定部を、例えば、機械的に溝などを設け、電解セル11を支持・固定するのみで、簡易的なシールが可能である。
さらには、セラミック材料やガラス材料で接合を補強することにより、シール性能が向上する。
また、図2の円筒型電解セルを用いる場合、電解セル11の端部で容器12に支持・固定し、電解セル11にシールを施しているが、特に、支持・固定位置は問わない。
例えば、電解セル11の基材部分を長くし、電解セル11途中部分で容器12に支持・固定し、電解セル11にシールを施すこともできる。
水素極11b側雰囲気から排出されるガスを排出するガス排出部14を高温の反応部から離すことで、温度が低い条件とすることができ、シール材料やシール方法の選択肢も増え、シール性能は向上する。
これにより、両極11b、11c雰囲気へのガスリークは軽減される。
このように本実施の形態によれば、構造が簡単で、かつ、水素極側雰囲気と酸素極側雰囲気間で生じるガスリークによる影響を軽減し、できるだけ緩和・簡易・安全な運転が可能な水蒸気電解方法および水蒸気電解装置が得られる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図3を参照して説明する。なお以下の実施の形態の説明において、前記第1の実施の形態と同一部分には図1,2と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図3は平板型電解セルを単体で使用した場合の実施の形態を示す図である。
本実施の形態による水蒸気電解装置は、固体酸化物電解質材料からなる電解質11aとこの電解質11aの一方の面に設けられた水素極11bと電解質11aを挟むように電解質11aの反対側の面に前記水素極11bに対向して設けられた酸素極11cとから成る電解セル11と、この電解セル11を格納する容器12と、水蒸気を主な成分とするガスを互いに対向する反対側の方向から容器12内の水素極11b側、酸素極11c側に別々に供給するガス供給部13a、13bと、水素極11bを通過した水素極11b側雰囲気からのガスを排出するガス排出部14と、ガス排出部14から排出ガスの一部を水素極11b側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部22と、酸素極11c側雰囲気からガスを排出するガス排出部15と、ガス排出部15から排出ガスの一部を酸素極11c側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部23と、水素極11b側電流リード部16と、酸素極11c側電流リード部17とから構成されている。
前記説明においては、水素極11b側では、ガスの供給部13側からガスの排出部14側に向かって水素濃度が高い雰囲気となる。
一方、酸素極11c側では、水素極11b側とガスの流れ方向が逆となる。
即ち、水素濃度が高い雰囲気は水素極11b側でガスの排出部14側が、酸素極11c側ではガスの供給部13側になる。
よって、水素極11b側で水素濃度が高い雰囲気に対して、酸素極11c側では酸素濃度が低い雰囲気となる。
そのため、微量の水素がリークした場合も、酸素が少ないため、燃焼反応は最小限に抑制することが可能となる。
一方、水素極11b側への微量の酸素リークが生じた場合も同様である。
また、水素極11b排出ガスおよび酸素極11c排出ガスの一部を水素極11bおよび酸素極11c側の供給ガスの流れの上流側へ循環することにより水素極11bおよび酸素極11cの安定動作に必要な水素および酸素をそれぞれ供給することができる。
水素極11b側と酸素極11c側に供給するガスの流れが、逆方向でも直交方向でも、それ以外でも特に問わない。
このように本実施の形態によれば、構造が簡単で、かつ、水素極11b側雰囲気と酸素極11c側雰囲気間で生じるガスリークによる影響を軽減し、できるだけ緩和・簡易・安全な運転が可能な水蒸気電解方法および水蒸気電解装置が得られる。
次に、本発明の第3の実施の形態について図4(a)、(b)、(c)を参照して説明する。
図4は平板型電解セルを単体で使用した場合の実施の形態を示す図である。
本実施の形態による水蒸気電解装置は、固体酸化物電解質材料からなる電解質11aとこの電解質11aの一方の面に設けられた水素極11bと電解質11aを挟むように電解質11aの反対側の面に前記水素極11bに対向して設けられた酸素極11cとから成る電解セル11と、この電解セル11を格納する容器12と、水蒸気を主な成分とするガスを容器12内の電解セル11部に供給するガス供給部13と、水素極11bを通過した水素極11b側雰囲気からのガスを排出するガス排出部14と、ガス排出部14から排出ガスの一部を水素極11a側の供給ガスの上流側へ循環させる循環部22と、酸素極11cを通過した酸素極11c側雰囲気からのガスを排出するガス排出部15と、ガス排出部15から排出ガスの一部を酸素極11c側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部23と、水素極11b側電流リード部16と、酸素極11c側電流リード部17と、電解セル11と、容器12とを接合したシール部18と、このシール部18付近を水素極11b側雰囲気および酸素極11c側雰囲気から分離する隔離壁19と、該隔離壁19と電解セル11と容器12とで形成される空間にガスを供給するガス供給部20と、ガス供給部20からガスを排出するガス排出部21とから構成されている。
水素極11b側雰囲気と酸素極11c側雰囲気は電解セル11の構成部位である固体酸化物電解質の緻密構造と電解セル端部のガスシールにより分離され、相互への雰囲気ガスのリークを最小限にとどめている。
従来のセル端部のシール手段では、シール部に直接、水素ないしは酸素を高濃度で含有したガスが接するため、わずかなリークでも危険である。
また、高温で運転するため、シール性能が十分確保されない欠点もある。
本実施の形態によれば、シール部18付近に水素および酸素以外の不活性なガスを供給し、相互の雰囲気へのガスリークを最小限にとどめ、水素と酸素の接触を低減することができる。
また、シール部18に供給するガス圧を、水素極11b側雰囲気および酸素極11a側雰囲気のガス圧以上にすることが望ましい。
これにより、シール部18近傍への水素ないし酸素の流入は皆無、もしくは最小限に抑えられ、相互雰囲気への水素ないしは酸素のガスリークを皆無もしくは最小限にとどめることが可能である。
また、シール部18付近に水素および酸素以外の不活性なガスの代わりに、水蒸気を適用することで、第1の実施の形態と組み合わせた場合、供給するガスは、全て同一となり、構造が簡単と成る。
さらに、水素極11b排出ガスおよび酸素極11c排出ガスの一部を水素極11bおよび酸素極11c上流へ循環することにより水素極11bおよび酸素極11cの安定動作に必要な水素及び酸素をそれぞれ供給することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について図5(a)、(b)、(c)を参照して説明する。
図5は平板型電解セルを単体で使用した場合の実施の形態を示す図である。
本実施の形態による水蒸気電解装置は、固体酸化物電解質材料からなる電解質11aとこの電解質11aの一方の面に設けられた水素極11bと電解質11aを挟むように電解質11aの反対側の面に前記水素極11bに対向して設けられた酸素極11cとから成る電解セル11と、この電解セル11を格納する容器12と、電解セル11と、容器12とを接合したシール部18と、このシール部18付近を水素極11b側雰囲気および酸素極11c側雰囲気から分離する隔離壁19と、該隔離壁19と電解セル11と容器12とで形成される空間に水蒸気を主な成分とするガスを供給するガス供給部20と、水素極11bを通過した水素極11b側雰囲気からのガスを排出するガス排出部14と、ガス排出部14から排出ガスの一部を水素極11a側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部22と、酸素極11cを通過した酸素極11c側雰囲気からのガスを排出するガス排出部15と、ガス排出部15から排出ガスの一部を酸素極11c側の供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部23と、水素極11b側電流リード部16と、酸素極11c側電流リード部17とから構成されている。
水素極11b側雰囲気と酸素極11c側雰囲気は電解セル11の構成部位である固体酸化物電解質の緻密構造とセル端部のガスシールにより分け隔てられ、相互への雰囲気ガスのリークを最小限にとどめている。
また、水素極11b排出ガスおよび酸素極11c排出ガスの一部を水素極11bおよび酸素極11aの供給ガスの流れの上流側へ循環することにより水素極11bおよび酸素極11cの安定動作に必要な水素および酸素をそれぞれ供給することができる。
本実施の形態による水蒸気電解装置によれば、シール部18付近に水蒸気を主な成分とするガスを供給し、かつ、シール部18付近を通過した水蒸気を主な成分とするガスを、電解セル11の水素極11b及び酸素極11cへ供給する仕組みをもつ。
これにより、水素極11bおよび酸素極11cの相互の雰囲気への水素および酸素のガスリークを最小限にとどめ、水素と酸素の接触を低減することが可能である。
また、シール部18に供給するガス圧を、水素極11b側雰囲気および酸素極11a側雰囲気のガス圧以上にすることが望ましい。
これにより、シール部18近傍への水素ないし酸素の流入は皆無、もしくは最小限に抑えられ、相互雰囲気への水素ないしは酸素のガスリークを皆無もしくは最小限にとどめることが可能である。
また、供給するガスは、全て同一となり、かつ、供給手段を少なくともひとつにまとめることが可能であり、構造が簡単になる。
また、シール部18付近に供給する水蒸気を主な成分とするガスは、事前に電解セル11を通過したガスによって余熱することができる。
また、シール部18付近に供給する水蒸気を主な成分とするガスは、シール部18付近を通過する際にも、電解セルを通過するガスによって余熱することもできる。
これにより、余熱機構が簡素化され、簡易な装置構成が可能となり、また、効果的なガスの余熱も可能である。
また、図5では、電解セルを格納する容器12内で、シール部18を通過したガスが折り返し、例えば、ガス整流板などを介して、電解セルに供給する方法を一例として示しているが、この供給方法についても特に問わない。
例えば、シール部18を通過した後、熱源に供給され、さらに加熱され、その加熱したガスを電気化学セルに供給してもよい。
このように本実施の形態によれば、構造が簡単で、水素極11b側雰囲気と酸素極11c側雰囲気間で生じるガスリークによる影響を軽減でき、できるだけ緩和・簡易・安全な運転が可能な水蒸気電解方法および水蒸気電解装置が得られる。
本発明の第1の実施の形態による水蒸気電解装置を示す図で、平板型電気化学セルを用いた水蒸気電解装置の構造を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態による水蒸気電解装置を示す図で、円筒型電気化学セルを用いた水蒸気電解装置の構造を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態による水蒸気電解装置を示す図で、平板型電気化学セルを用いた水蒸気電解装置の構造を示す断面図。 本発明の第3の実施の形態による水蒸気電解装置を示す断面図で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(a)図をX−Y線に沿って矢印方向に見た側面図。 本発明の第4の実施の形態による水蒸気電解装置を示す断面図で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は(a)図をX−Y線に沿って矢印方向に見た側面図。 従来の高温水蒸気電解装置の構造を示す断面図。 従来の高温水蒸気電解装置に使用される電気化学セルの断面図。
符号の説明
11…電解セル、11a…電解質、11b…水素極、11c…酸素極、12…容器、13…供給部、14…水素極側排出部、15…酸素極側排出部、16…水素極側電流リード線、17…酸素極側電流リード線、18…シール部、19…隔離壁、20…ガス供給部、21…ガス排出部、22…水素極側循環部、23…酸素極側循環部。

Claims (2)

  1. 固体酸化物電解質材料を素材とする電解質と、この電解質を挟んで設けられた水素極と酸素極とから成る電気化学セルを用いて、水蒸気を電気分解し、水素と酸素を生成する水蒸気電解方法において、
    共用のガス供給部からガス供給圧が同一の水蒸気を主成分とする供給ガスを前記水素極および酸素極に供給するとともに、前記水素極および酸素極を通過した排出ガスの一部をそれぞれの供給ガスの流れの上流側へ循環させるようにしたことを特徴とする水蒸気電解方法。
  2. 固体酸化物電解質材料を素材とする電解質と、この電解質の一方の面に設けられた水素極と、前記電解質の反対側の面に前記水素極に対向して設けられた酸素極とから成る電気化学セルと、ガス供給圧が同一の水蒸気を主成分とする供給ガスを前記水素極および酸素極に供給する共用のガス供給部と、水素極および酸素極からの供給ガスを排出するガス排出部と、排出ガスの一部をそれぞれの供給ガスの流れの上流側へ循環させる循環部とから成る水蒸気電解装置。
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