JP2007314833A - 水素製造装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的絶縁性が保持され、機械的強度を保ちながら気密性を維持して継続的して高温水蒸気電解反応をさせる。
【解決手段】水素製造装置は、一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極9と、水素極9の外側に設けられた円筒状の酸素極11と、水素極9と酸素極11との間に設けられ電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層10とを含み、セラミックスから作製された円筒型電気化学セル1と、円筒型電気化学セル1の内部に設置され水蒸気を導入する水蒸気導入管6と、円筒型電気化学セル1を収納するユニット容器2と、ユニット容器2内に固定され前記円筒型電気化学セル1を支持するセル支持板15と、セル支持板15と円筒型電気化学セル1との間に設けられ電気絶縁しシールする絶縁シール手段7と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】水素製造装置は、一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極9と、水素極9の外側に設けられた円筒状の酸素極11と、水素極9と酸素極11との間に設けられ電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層10とを含み、セラミックスから作製された円筒型電気化学セル1と、円筒型電気化学セル1の内部に設置され水蒸気を導入する水蒸気導入管6と、円筒型電気化学セル1を収納するユニット容器2と、ユニット容器2内に固定され前記円筒型電気化学セル1を支持するセル支持板15と、セル支持板15と円筒型電気化学セル1との間に設けられ電気絶縁しシールする絶縁シール手段7と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高温水蒸気電解により水素を製造する水素製造装置及びその方法に関する。
未来社会の1つのビジョンとして水素をエネルギー媒体とした水素エネルギー社会の実現が注目されており、いくつかの有力な水素製造方法が考えられている。いくつかの水素製造方法のうち、高温水蒸気電解法は900℃程度の高温で水蒸気を電気分解する方法で、室温での水の電気分解よりも30%程度少ない電力で同じ水素製造量が得られる、エネルギー効率の高い水素製造法である。原料が水なので、二酸化炭素を生じない熱源を用いれば、全く二酸化炭素を排出せずに水素製造が可能となる。
上記高温水蒸気電解による水素製造装置は、最小単位のセルを多数本配置して構成される。このセルは、基本的には、電解質層を真中にして、この電解質層の両面に酸素極(陽極)と水素極(陰極)を配した三層構造から構成される。
この水素極において、導入された水蒸気は、電子が与えられて酸素イオンと水素に分解される。この分解された酸素イオンは、上記電解質層を透過し、酸素極において電子を放出して酸素が生成される。高温での使用に耐えるよう、電解質層、酸素極、水素極はセラミックスで作製されている。
上記セルの形状にはいろいろあるが、ここでは一例として、上記三層構造を同心円筒状に配した円筒型セルについて説明する。水素製造量を大きくするためには、この円筒型セルを多数本固定したセルユニットが必要となる。
この円筒型セル(セラミックス)を容器(金属)内で固定する箇所には、金属部品とセラミックスの接続部が存在する。この部分には、金属部品とセラミックス部品の接続機能の他に、水素と酸素を隔離する機能、酸素極(陽極)と水素極(陰極)とを絶縁する機能が要求される。この接合材として、ガラスを用いて金属部品とセラミックス部品とを接続する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2003−238201号公報
特開2003−173800号公報
上述した従来の高温水蒸気電解による水素製造において、円筒型セルを容器内で固定する箇所に、金属部品(容器)とセラミックス(セル)との接続部分が介在する。この接続部分には、高温水蒸気電解に耐えられるようにガラスが用いられる。
この接続部分は、製作性の要求により突合せ接合が行われることがある。この突合せ接合のときは、この接合部の強度が弱く振動等により破損したりすることがある。また、真直な接合が困難であるために、セルが傾き、水蒸気導入管と接触してセルが破損する恐れがある、という課題があった。
また、円筒型セルにおいては、水素極を内面に酸素極を外面に配置した構造のときに、セルの内側に水蒸気導入管が設置される。このセル内部に挿入される水蒸気導入管の外径とセルの内径の間のギャップが小さい。このために、水蒸気導入管を支持板へ溶接で据え付けるときに、支持板が変形して水蒸気導入管が傾き、セルと水蒸気導入管が干渉し、破損する恐れがある、という課題があった。
また、セルの真直度が低ければ、セルの先端で水蒸気導入管とセルが接触し、セルが破損する恐れがある。さらに、上記セルはセラミックスで作製されているので、セルの真円度がでにくいため、機械加工された金属支持体の接合部には構造不連続部が生じ易く、薄肉部に応力集中が生じ、破損する恐れがある、という課題があった。
さらに、接合部が破損すると、水素と酸素のバウンダリが破壊され、水素製造量が低下し、さらには水素製造ができない状態に陥る、という課題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、水素雰囲気と酸素雰囲気との間のバウンダリを高温に耐えられる構成にして、継続的に高温水蒸気電解反応をさせることができる水素製造装置及びその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の水素製造装置においては、一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極と、この水素極の外側に設けられた円筒状の酸素極と、この水素極と酸素極との間に設けられ電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層とを含み、セラミックスから作製された円筒型電気化学セルと、この円筒型電気化学セルの内部に設置され水蒸気を導入する水蒸気導入管と、この円筒型電気化学セルを収納するユニット容器と、このユニット容器内に固定され前記円筒型電気化学セルを支持するセル支持板と、このセル支持板と前記円筒型電気化学セルとの間に設けられ電気的に絶縁しかつ製造された水素をシールする絶縁シール手段と、このユニット容器内に固定され前記水蒸気導入管を支持する水蒸気導入管支持板と、前記円筒型電気化学セルの内側表面の水素極を陰極にするように設けられた水素極給電部と、前記円筒型電気化学セルの外側表面の酸素極を陽極にするように設けられた酸素極給電部と、を有することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するため、本発明の水素製造方法においては、一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極と、この水素極の外側に設けられた円筒状の酸素極と、この水素極と酸素極との間に設けられ電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層とを含み、セラミックスから円筒型電気化学セルを作製する円筒型電気化学セル作製ステップと、ユニット容器内に固定され前記円筒型電気化学セルの内部に水蒸気導入管を介して水蒸気を導入する水蒸気導入ステップと、この円筒型電気化学セルの内側表面の水素極を陰極にする水素極給電ステップと、前記円筒型電気化学セルの外側表面の酸素極を陽極にする酸素極給電ステップと、前記円筒型電気化学セルを介して水素を生成する水素生成ステップと、前記ユニット容器内に固定されたセル支持板と前記円筒型電気化学セルとの間を電気的に絶縁しかつ製造された水素をシールする絶縁シールステップと、を有することを特徴とするものである。
本発明の水素製造装置及びその方法によれば、セラミックス製の円筒型電気化学セルの絶縁材としてアルミナ等の強度の高い無機材料を使用し、さらにこの無機材料と容器内の支持板とを拡散接合により接続することにより、水素雰囲気と酸素雰囲気との間に高温に耐えられるバウンダリを形成することができる。かくして、電気的絶縁性が保持され、機械的強度も優れた気密性を有する絶縁シールが形成され、継続的に高温水蒸気電解反応をさせることができる。
以下、本発明に係る水素製造装置及びその方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の高温水蒸気電解ユニットの構成を示す概略縦断面図で有り、図2は、図1の円筒型電気化学セル1の固定方法を示す縦断面図であり、図3は、図1の円筒型電気化学セル1の他の固定方法を示す縦断面図である。
図1に示すように、水素製造装置である高温水蒸気電解ユニットは、複数(ここでは3個)のセラミックス製の円筒型電気化学セル1がユニット容器2内に設置されている。
この円筒型電気化学セル1は、一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極9を有する。この水素極2の内側に、必要に応じて、基体となる管として基体管8を設ける。また、一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極9の円筒管の頂部を、上向きに配置し、又は下向きに配置することもある。ここでは、水素極9の円筒管の頂部は、上向きに配置されている。
この水素極9の外側には、円筒状の酸素極11が配置されている。この水素極9と酸素極11との間には、電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層10が設けられている。
この円筒型電気化学セル1の内部には、水蒸気を導入する水蒸気導入管6が設けられている。この水蒸気導入管6は、上記ユニット容器2内の水蒸気供給部3を構成している水蒸気導入管支持板16に固定されている。水蒸気供給部3内の水蒸気は、この水蒸気導入管6を介して円筒型電気化学セル1の内部に導入される。
この導入された水蒸気は、上記水素極9において、電子が与えられて酸素イオンと水素に分解される。この分解された酸素イオンは、上記電解質層10を透過し、酸素極11において電子を放して酸素が生成される。
この生成された水素は、ユニット容器2内の生成水素出口部4に排出され、生成された酸素は、ユニット容器2内の生成酸素出口部5に排出される。この生成水素出口部4と生成酸素出口部5とは、セル支持板15で隔離されている。このセル支持板15には、一端を閉じた円筒の円筒型電気化学セル1の開放端部が固定されている。
また、上記円筒型電気化学セル1の内側表面の水素極9を陰極にするように水素極給電部12が設けられている。さらに、上記円筒型電気化学セル1の外側表面の酸素極4を陽極にするように酸素極給電部13が設置されている。
上記ユニット容器2は、外気とこのユニット容器2内の水蒸気、酸素及び水素を隔離することができ、またこのユニット容器2内の圧力を維持することができる。
また、上記セル支持板15は、生成された酸素と水素とを隔離することができる。上記水蒸気導入管支持板16には、水蒸気導入管6が固定され支持されている。この水蒸気導入管6を介して、水蒸気は円筒型電気化学セル1の内部に導入される。
上述のように、セラミックス製の円筒型電気化学セル1は、水素極9、酸素極11、電解質10より構成されている。この水素極9及び酸素極11には、水素極給電部12及び酸素極給電部13からそれぞれ給電される。この給電により、上記水素極9において、水蒸気は酸素イオンと水素に分解される。この分解した酸素イオンは、上記電解質層10を透過する。この透過した酸素イオンは、上記酸素極11において酸素に酸化される。このように、高温水蒸気電解ユニットは、水蒸気及び電気が供給されて、水素と酸素を製造する機能を有する。
この高温水蒸気電解ユニットを運転するに際して、特に重要なのものが絶縁シール手段7である。この絶縁シール手段7の機能は、セラミックス製の円筒型電気化学セル1とユニット容器2の間を電気的に絶縁すること、並びに円筒型電気化学セル1の内側に存在する水素とセル外側に存在する酸素とを隔離することにある。この絶縁シール7が十分な健全性を持つことが、高温水蒸気電解ユニットにおいて安定して水素を製造するための条件となる。
上記円筒型電気化学セル1とユニット容器2との間に介在する電気的に絶縁する絶縁シール手段7の詳細について、図2を用いて説明する。
上記円筒型電気化学セル1は、水素製造装置である高温水蒸気電解ユニットのユニット容器2内に設置されたセル支持板15に固定されて構成されている。このセラミックス製円筒型電気化学セル1の下部には、セル支持板15と円筒型電気化学セル1との間に設けられ電気的に絶縁しかつ製造された水素をシールする絶縁シール手段7が設けられている。この絶縁シール手段7は、電気絶縁性部材である絶縁部品21を有している。この絶縁部品21とセラミックス製円筒型電気化学セル1との間には、水素雰囲気と酸素雰囲気との間に高温に耐えられるバウンダリを形成するシール部材20が介在している。
この絶縁部品21としては、800℃以上の高温でも安定しており電気的絶縁性に優れたセラミックスが一般に使用されている。このセラミックスとして、一例として、アルミナを挙げることができる。
このアルミナ等のセラミックス製の絶縁部品21と金属製のセル支持板15との接続は、中間金属により拡散接合する拡散接合法を用いるとよい。この拡散接合により、セラミックスと金属を接着し、絶縁部品21を強固に固定することができる。なお、上記絶縁部品21を金属製のセル支持板15と同一材料の接続部品23に拡散接合し、その後、絶縁部品21、接続層22、接続部品23を金属製のセル支持板15に接合してもよい。
この絶縁部品21とセラミックス製の円筒型電気化学セル1との間に、シール部材20を介在させてシール性を向上させている。このシール部材20として、熱膨張を吸収できる中空金属製Oリングやガスケットが用いられる。
なお、微小な振動や円筒型電気化学セル1の内外圧差により、セラミックス製の円筒型電気化学セル1が、上方に移動する可能性がある。このときには、図3に示すように、上記円筒型電気化学セル1が上方への移動を抑制するために、ユニット容器2内にセル押さえ板17を設けてもよい。このセル押さえ板17は、セラミックス製の円筒型電気化学セル1を完全に固定するようなものではなく、適度な移動しろ(遊び)を持たせることができ、またガスの流れを阻害しないようなメッシュ状のものが望ましい。
このように構成された本実施の形態において、セラミックス製の円筒型電気化学セル1の下端に電気的な絶縁材としてアルミナ等の強度の高い無機材料を使用する。また、この絶縁部材21とユニット容器2内のセル支持板15であるメタルリングとも間を中間金属により拡散接合する。この絶縁部品21とセラミックス製円筒型電気化学セル1との間に、高温に耐えられるバウンダリを形成するシール部材20を設けて、水素雰囲気と酸素雰囲気との間に高温に耐えられるバウンダリを形成している。
本実施の形態によれば、セラミックス製の円筒型電気化学セルの絶縁材としてアルミナ等の強度の高い無機材料を使用し、さらにこの絶縁部材と容器のメタルリングとの間を中間金属により拡散接合することにより、水素雰囲気と酸素雰囲気との間に高温に耐えられるバウンダリを形成することができる。かくして、電気的絶縁性が保持され、機械的強度を保ちながら気密性を維持できる絶縁シールが形成され、継続的に高温水蒸気電解反応をさせることができる。
図4は、本発明の第2の実施の形態の高温水蒸気電解ユニットの円筒型電気化学セルの構成を示す縦断面図である。本図は、図1の水蒸気導入管6の下部に水蒸気導入管伸縮吸収部材18を追加して設け、円筒型電気化学セル1の下部に円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19を追加して設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、上記水蒸気導入管6の下部とユニット容器2内の水蒸気導入管支持板16との間には、この水蒸気導入管6の軸方向の伸縮を吸収するために、ベローズ等を備えた水蒸気導入管伸縮吸収部材18が設けられている。この水蒸気導入管伸縮吸収部材18を設けることにより、この水蒸気導入管6が熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収させることができる。
また、上記円筒型電気化学セル1の下部とユニット容器2内の円筒型電気化学セル支持板15との間には、この円筒型電気化学セル1の軸方向の伸縮を吸収するために、ベローズ等を備えた円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19が、円筒型電気化学セル支持板15に設けられている。また、セラミックス製の円筒型電気化学セル1の下端には、絶縁シール手段7である絶縁シール7aを介してソケット形状の接続継手14が接続されている。このソケット形状の接続継手14については後述する。
本実施の形態によれば、上記水蒸気導入管6とユニット容器2内の水蒸気導入管支持板16との間に、水蒸気導入管6の軸方向の伸縮を吸収するベローズ等を備えた水蒸気導入管伸縮吸収部材18を設けることにより、水蒸気導入管6の熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収することができる。かくして、水蒸気導入管6の熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収することができ、円筒型電気化学セル1やこの接合部の破損の可能性を低く抑制することができる。
また、上記円筒型電気化学セル1とユニット容器2内の円筒型電気化学セル支持板15との間に、円筒型電気化学セル1の軸方向の伸縮を吸収するベローズ等を備えた円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19を設けることにより、円筒型電気化学セル1の熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収することができる。このようにして、円筒型電気化学セル1の熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収することができ、円筒型電気化学セル1やこの接合部の破損の可能性を低く抑制することができる。かくして、電気的絶縁が保たれ、機械的強度もある絶縁シールが達成され、継続的に高温水蒸気電解反応をさせることができる。
図5は、本発明の第3の実施の形態の高温水蒸気電解ユニットの円筒型電気化学セルの構成を示す縦断面図である。本図は、図1の円筒型電気化学セル1の下部に絶縁シール手段7である絶縁シール7aを介してソケット形状の接続継手14を追加して設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、セラミックス製の円筒型電気化学セル1は、ユニット容器2内のセル支持板15に固定されている。また、水蒸気導入管6が、前記セラミックス製の円筒型電気化学セル1の管内に配置された状態で、このユニット容器2の水蒸気導入管支持板16に固定されている。
このセラミックス製の円筒型電気化学セル1の下部は、絶縁シール手段7を構成する絶縁シール7aを介してソケット形状の接続継手14が接続されている。このソケット形状の接続継手14は、上記セル支持板15に固定されている。
このように構成された本実施の形態において、セラミックス製の円筒型電気化学セル1下端の接合部として、ソケット状の接続継手14を設けることにより、突合せ接合と比較して接合部の強度を強くしている。
また、ソケット形状の接続継手14の材料として、セラミックス製の円筒型電気化学セル1と熱膨張率が近似する材料を用い、セラミックス製の円筒型電気化学セル1とソケット形状の接続継手14の間の絶縁シール7aの材料として、セラミックス製の円筒型電気化学セル1と熱膨張率が非常に近似する材料を用いている。かかる熱膨張率が近似する材料を用いることにより、操業時の温度変化に伴う熱膨張、収縮による破壊を抑制することができる。
本実施の形態によれば、セラミックス製の円筒型電気化学セル1下端の接合部として、円筒型電気化学セル1の下端と絶縁シール7aとの接続部を包囲しセル支持板15に設けられたソケット形状の接続継手14設けることにより、突合せ接合と比較して接合部の強度を強くすることができる。さらに、ソケット状の接続継手14として熱膨張率が近似する材料を用いることにより、操業時の温度変化に伴う熱膨張、収縮による破壊を抑制することができる。かくして、電気的絶縁性が保たれ、機械的強度を維持しながら気密性を保持できるので、高温水蒸気電解反応を継続的させることができる。
図6は、本発明の第4の実施の形態の高温水蒸気電解ユニットの円筒型電気化学セルの構成を示す縦断面図である。本図は、図5の水蒸気導入管6の下部に水蒸気導入管伸縮吸収部材18を追加して設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、上記水蒸気導入管6の下部とユニット容器2内の水蒸気導入管支持板16との間には、この水蒸気導入管6の軸方向の伸縮を吸収するために、ベローズ等を備えた水蒸気導入管伸縮吸収部材18が設けられている。
このように構成された本実施の形態において、円筒型電気化学セル1をユニット容器2内で固定するときに、金属部品(容器)とセラミックス(セル)との間の接続部分である絶縁シール7aとして、ガラスが用いられる。このガラスを使用しているので、この部分の強度が弱く振動等により破損し易く、真直な接合が困難である。ここでは、水蒸気導入管6にベローズ等を備えた水蒸気導入管伸縮吸収部材18が設けられている。
本実施の形態によれば、この水蒸気導入管伸縮吸収部材18を設けることにより、この水蒸気導入管6が熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収することができる。かくして、円筒型電気化学セル1や接合部の破損の可能性を低く抑制することができる。
図7は、本発明の第5の実施の形態の高温水蒸気電解ユニットの円筒型電気化学セル1の構成を示す縦断面図である。本図は、図6の円筒型電気化学セル1の下部に円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19を追加して設けたものであり、図6と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、上記円筒型電気化学セル1の下部とユニット容器2内の円筒型電気化学セル支持板15との間には、この水蒸気導入管6の軸方向の伸縮を吸収するために、ベローズ等を備えた円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19が設けられている。
このように構成された本実施の形態において、円筒型電気化学セル1をユニット容器2内で固定している。このとき、金属部品(容器)とセラミックス(セル)との間の接続部分である絶縁シール7aは、ガラスが用いられる。このガラスを使用しているので、この部分の強度が弱く振動等により破損し易く、真直な接合が困難である。ここでは、ベローズ等を備えた円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19が設けられている。
本実施の形態によれば、この円筒型電気化学セル伸縮吸収部材19を設けることにより、この円筒型電気化学セル1が熱による作用や機械的作用による伸縮や振動を吸収することができる。かくして、円筒型電気化学セル1や接合部の破損の可能性を低く抑制することができる。
さらに、本発明は、上述したような各実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の各実施例を組み合わせて、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1…円筒型電気化学セル、2…ユニット容器、3…水蒸気供給部、4…生成水素出口部、5…生成酸素出口部、6…水蒸気導入管、7…絶縁シール手段、7a…絶縁シール、8…基体管、9…水素極、10…電解質層、11…酸素極、12…水素極給電部、13…酸素極給電部、14…接続継手、15…セル支持板、16…水蒸気導入管支持板、17…セル押さえ板、18…ベローズ(水蒸気導入管伸縮吸収部材)、19…ベローズ(円筒型電気化学セル伸縮吸収部材)、20…ガスケット(シール部材)、21…絶縁性部材、22…接続層、23…接続部品。
Claims (12)
- 一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極と、この水素極の外側に設けられた円筒状の酸素極と、この水素極と酸素極との間に設けられ電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層とを含み、セラミックスから作製された円筒型電気化学セルと、
この円筒型電気化学セルの内部に設置され水蒸気を導入する水蒸気導入管と、
この円筒型電気化学セルを収納するユニット容器と、
このユニット容器内に固定され前記円筒型電気化学セルを支持するセル支持板と、
このセル支持板と前記円筒型電気化学セルとの間に設けられ電気的に絶縁しかつ製造された水素をシールする絶縁シール手段と、
このユニット容器内に固定され前記水蒸気導入管を支持する水蒸気導入管支持板と、
前記円筒型電気化学セルの内側表面の水素極を陰極にするように設けられた水素極給電部と、
前記円筒型電気化学セルの外側表面の酸素極を陽極にするように設けられた酸素極給電部と、
を有することを特徴とする水素製造装置。 - 前記ユニット容器は、前記円筒型電気化学セルの上部を押えるセル押さえ板をさらに有すること、を特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
- 前記絶縁シール手段は、前記セル支持板と前記円筒型電気化学セルとの間に設けられた電気絶縁性部材と、この電気絶縁性部材とこの円筒型電気化学セルとの間をシールするシール部材と、を具備することを特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
- 前記電気絶縁性部材と前記セル支持板とは拡散接合により接続されていること、を特徴とする請求項2記載の水素製造装置。
- 前記水蒸気導入管は、前記水蒸気導入管支持板との間に前記水蒸気導入管の軸方向の伸縮を吸収する水蒸気導入管伸縮吸収部材を具備することを、を特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
- 前記水蒸気導入管伸縮吸収部材は、ベローズを含むこと、を特徴とする請求項5記載の水素製造装置。
- 前記円筒型電気化学セルは、前記円筒型電気化学セル支持板との間に前記円筒型電気化学セルの軸方向の伸縮を吸収する円筒型電気化学セル伸縮吸収部材を具備すること、を特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
- 前記円筒型電気化学セル伸縮吸収部材は、ベローズを含むこと、を特徴とする請求項7記載の水素製造装置。
- 前記絶縁シール手段は、前記円筒型電気化学セルの下端に設けられ絶縁しシールする絶縁シールと、この円筒型電気化学セルの下端と絶縁シールとの接続部を包囲し前記セル支持板に設けられたソケット形状の接続継手と、を具備することを特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
- 前記絶縁シールは、前記円筒型電気化学セルと熱膨張率が近似するセラミックスより作製されていること、を特徴とする請求項9記載の水素製造装置。
- 前記ソケット形状の接続継手は、前記円筒型電気化学セルと熱膨張率が近似するセラミックスより作製されていること、を特徴とする請求項9記載の水素製造装置。
- 一端を閉じ円筒状の内側を形成する水素極と、この水素極の外側に設けられた円筒状の酸素極と、この水素極と酸素極との間に設けられ電子絶縁性及び酸素イオン導電性を持つ電解質層とを含み、セラミックスから円筒型電気化学セルを作製する円筒型電気化学セル作製ステップと、
ユニット容器内に固定され前記円筒型電気化学セルの内部に水蒸気導入管を介して水蒸気を導入する水蒸気導入ステップと、
この円筒型電気化学セルの内側表面の水素極を陰極にする水素極給電ステップと、
前記円筒型電気化学セルの外側表面の酸素極を陽極にする酸素極給電ステップと、
前記円筒型電気化学セルを介して水素を生成する水素生成ステップと、
前記ユニット容器内に固定されたセル支持板と前記円筒型電気化学セルとの間を電気的に絶縁しかつ製造された水素をシールする絶縁シールステップと、
を有することを特徴とする水素製造方法。
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JP2006145039A JP2007314833A (ja) | 2006-05-25 | 2006-05-25 | 水素製造装置及びその方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006145039A JP2007314833A (ja) | 2006-05-25 | 2006-05-25 | 水素製造装置及びその方法 |
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JP2007314833A true JP2007314833A (ja) | 2007-12-06 |
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ID=38848966
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2007314833A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011508825A (ja) * | 2007-12-24 | 2011-03-17 | コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ | 金属基板及びセラミック基板間における密封柔軟性リンク、該リンクの形成方法、該方法の密封高温電解槽及び燃料電池への適用 |
JP2015025148A (ja) * | 2013-07-24 | 2015-02-05 | 京セラ株式会社 | 電解セルスタック装置および電解装置 |
EP2993255A1 (en) | 2014-09-02 | 2016-03-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Hydrogen production system and method for producing hydrogen |
TWI588282B (zh) * | 2012-11-02 | 2017-06-21 | Jx Nippon Mining & Metals Corp | A tungsten sintered sputtering target and a tungsten film formed using the target |
-
2006
- 2006-05-25 JP JP2006145039A patent/JP2007314833A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2993255A1 (en) | 2014-09-02 | 2016-03-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Hydrogen production system and method for producing hydrogen |
US9957626B2 (en) | 2014-09-02 | 2018-05-01 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Hydrogen production system and method for producing hydrogen |
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