以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、原則として、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、大当り遊技状態または小当り遊技状態においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。また、遊技機内部の遊技状態(後述する通常遊技状態、確変状態、時短状態)を遊技者に報知するための状態表示灯が、遊技盤6の所定の箇所に設けられている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になると、大当り遊技状態(確変大当りまたは非確変大当り(通常大当りともいう))に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、停止時の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。なお、突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が開放される期間が短く、特別可変入賞装置の開放中に10個の遊技球が入賞しないので、10個の遊技球が大入賞口に入賞するまでを1ラウンドと定義する必要はない。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、可変表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。
また、停止時の停止図柄が小当り図柄になると、大当り遊技状態よりも遊技者に付与される遊技価値が小さい小当り遊技状態に移行する。すなわち、短い期間(例えば5秒)だけ特別可変入賞装置が2回開放される遊技状態に移行する。このように、小当り遊技状態では、突然確変大当りが発生したときに遊技者に付与される遊技価値と同じ遊技価値が付与されることになる。しかし、突然確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に移行されない。このことから、遊技者は、小当りよりも突然確変大当りの発生を期待する。なお、小当りが発生したときも、突然確変大当りのときと同様の特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間(可変表示時間)が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8における表示結果(特別図柄の停止図柄)と可変表示装置9における表示結果(飾り図柄の停止図柄)とは対応している。なお、両図柄の対応関係については後述する。
次に、遊技状態の種類および遊技状態の遷移について説明する。
確変状態(確率変動状態)とは、大当り(つまり図柄が大当り図柄)となる確率が通常遊技状態および時短状態よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
また、時短状態(時間短縮状態)とは、特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9における飾り図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮される遊技状態のことをいう。このように可変表示時間が短縮されることにより、頻繁に図柄の可変表示が実行され、単位時間当たりの大当りの発生確率が向上する結果、遊技者にとって有利な状態となる。また、時短状態では、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態および確変状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態および確変状態よりも高められ、遊技者にとってさらに有利な状態になる。また、時短状態では、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利な状態になる。
確変時短状態とは、確変状態でかつ時短状態である遊技状態のことをいう。確変時短状態は、遊技者にとってきわめて有利な状態である。
この実施の形態では、以下のように遊技状態が遷移する。
(1)通常遊技状態および時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変時短状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(2)確変状態および確変時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変時短状態に移行され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変時短状態が変化しないで維持される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(3)通常遊技状態および時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄および普通図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められない。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(4)確変状態および確変時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変状態が変化しないで継続され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄および普通図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められない。また、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(5)通常遊技状態および時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常遊技状態であったときは通常遊技状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
(6)確変状態および確変時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
(7)通常遊技状態および確変状態のときに小当り図柄で小当りになり、その小当り遊技が終了すると、通常遊技状態および確変状態が変化しないで継続される。なお、小当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(8)時短状態および確変時短状態のときに小当り図柄で小当りになり、その小当り遊技が終了すると、時短状態および確変時短状態が変化しないで継続される。なお、小当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
次に、特別図柄の停止図柄と飾り図柄の停止図柄の対応関係(両図柄のはずれ図柄、確変図柄、非確変図柄、突然確変図柄および小当り図柄)について説明する。
上述したように、特別図柄表示器8にて可変表示される特別図柄は「0」〜「9」である。このうち、「0」〜「3」,「8」,「9」がはずれ図柄であり、「7」が確変図柄であり、「6」が非確変図柄であり、「5」が突然確変図柄であり、「4」が小当り図柄である。
また、上述したように、可変表示装置9にて可変表示される左中右の飾り図柄は、それぞれ、「0」〜「9」である。ここで、飾り図柄のはずれ図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など:なお後述する突然確変図柄および小当り図柄を除く。)である。なお、左右の飾り図柄が同一図柄で揃っているが(リーチとなっているが)、中の飾り図柄だけ揃っていない状態もはずれ図柄である。
飾り図柄の大当り図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態の図柄である。具体的には、「000」,「111」,「222」,「333」,「444」,「555」,「666」,「777」,「888」,「999」である。このうち、奇数の飾り図柄で揃った状態の図柄(「111」,「333」,「555」,「777」,「999」)が確変図柄であり、偶数の飾り図柄で揃った状態の図柄(「000」,「222」,「444」,「666」,「888」)が非確変図柄である。
飾り図柄の突然確変図柄は、左中右の飾り図柄が連続した数字になった状態の図柄である。具体的には、「123」,「234」,「345」,「456」,「567」,「678」,「789」である。突然確変図柄も大当り図柄の一種であるが、突然、確変状態に移行されたように見せるためには、突然確変図柄によって大当りの発生を容易に認識させないようにするのが望ましい。このため、上記のように、突然確変図柄を大当り図柄とは異なる図柄としている。なお、上記の図柄は突然確変図柄の一例であって、例えば「135」「357」のように左中右の飾り図柄の各々が異なる奇数の図柄となった場合を突然確変図柄としてもよい。
飾り図柄の小当り図柄は、左中右の飾り図柄が連続した数字になった状態の図柄である。すなわち、飾り図柄の突然確変図柄と同じ図柄(「123」,「234」,「345」,「456」,「567」,「678」,「789」)である。このように、飾り図柄の小当り図柄を突然確変図柄と同じ図柄としたことにより、遊技者が飾り図柄の停止図柄から突然確変大当りが発生したのか小当りが発生したのかを認識できないことになる。また、上述したように、突然確変大当り状態のときと小当り状態のときは同じ特別な演出が実行されるので、遊技者は演出の内容からも突然確変大当りが発生したのか小当りが発生したのかを認識できないことになる。さらに、突然確変大当りおよび小当りの終了後は確変状態または通常遊技状態のいずれかに制御されるが、確変状態および通常遊技状態のいずれの場合も、特別図柄および飾り図柄の変動時間は短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も向上されず、普通図柄の変動時間も短縮されないため、遊技者は遊技状態がどの状態に移行されたかについて認識することもできない。よって、突然確変大当りまたは小当りの終了後に、遊技者による確変状態への移行に対する期待を持続させることができることとなる。なお、特別図柄に関しては、突然確変図柄が「5」で小当り図柄が「4」であり、異なる図柄である。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560と、I/Oポート部57とを含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されていてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560に、I/Oポート部も含まれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞装置(開閉板20)を開閉するソレノイド21および可変入賞装置15を開閉するソレノイド16を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄保留記憶表示器18の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器41の表示状態の制御も行う。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための電源信号は、電源基板(図示せず)に搭載されている電源からタッチセンサ基板90を介して発射モータ94に供給される。なお、カードユニット50から接続信号(VL信号)がインタフェース基板66を介してタッチセンサ基板90に入力される。また、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサ基板90に搭載されているタッチセンサで検出される。そして、タッチセンサからの検出信号と電源からの信号とがタッチセンサ基板90上の一のAND回路に入力され、当該一のAND回路の出力信号とカードユニット50からのVL信号とがタッチセンサ基板90上の他のAND回路に入力され、他のAND回路から発射モータ94に信号が出力される。従って、カードユニット50からのVL信号がタッチセンサ基板90に出力されていなかったり、遊技者が操作ノブ5に触れていないことによりタッチセンサから検出信号が出力されていないときは、発射モータ94の駆動が停止される。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560:CPU56およびROM54,RAM55等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(図示せず)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにRAM55のバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板37および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される飾り図柄の初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、特別図柄表示器8に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17やステップS18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17およびステップS18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図5に示すステップS20〜S37のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41および状態表示灯(図示せず)の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8、普通図柄表示器10および状態表示灯については、ステップS34〜S36で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理、表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か(および小当りを発生させるか否か)決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りの種別を決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム3:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(4)ランダム4:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(6)ランダム6:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数、(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いられている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8や特別可変入賞装置(大入賞口)を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器10の表示制御および可変入賞球装置15の開閉制御が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における飾り図柄の表示制御に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成し出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS31)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS32:出力処理)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21を駆動する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS33)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態に応じて状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS36)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、状態表示灯の表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS37)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S36の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6および図7は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数(始動入賞記憶数)が上限値(保留記憶数=4)に達しているかどうかを確認する(ステップS312)。
保留記憶数が上限値に達していないときは(ステップS312のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS313)。乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS313では、上記の各乱数のうち、ランダム1〜ランダム3が抽出される。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS314)。その後、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、大当りとするか否か(特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には、大当りフラグをセットし、大当りの種別(非確変大当り、確変大当り、突然確変大当りなど)を決定する。大当りとしない場合には、小当りとするか否かを決定する。小当りとする場合には、小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS302):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄(大当り図柄と同じ図柄)を停止表示してから小当り遊技を開始するまでの時間(小当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、小当り図柄を停止表示した後に小当り遊技における特別な演出(2ラウンド用演出;なお、2ラウンド用演出は突然確変大当りが発生した場合に実行される演出と同じ演出である)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):大当り表示時間が経過したときに、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):インターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信し、大入賞口制御タイマに大当り終了処理の実行時間(大当り終了時間)を設定した後、内部状態をステップS307に応じた値に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):小当り表示時間またはインターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに小当り開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信し、大入賞口制御タイマに小当り終了処理の実行時間(小当り終了時間)を設定した後、内部状態をステップS310に応じた値に更新する。
小当り開放中処理(ステップS309):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。そして、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態をステップS308に応じた値に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):小当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図8および図9は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図8に示す例において、コマンド8000(H)〜800F(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8C00(H)〜8C06(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。なお、この実施の形態では、コマンド8C00(H)〜8C06(H)を図柄情報指定コマンドという。
コマンド8C00(H)は、特別図柄の停止図柄(表示結果)がはずれ図柄と決定されたことを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、特別図柄の停止図柄が非確変図柄と決定されたこと(つまり非確変大当り(通常大当りともいう。)と決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。
コマンド8C02(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され(つまり確変大当りと決定され)、かつ再抽選演出を実行しないと決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。
ここで、「再抽選演出」とは、可変表示装置9において大当り図柄を停止表示させた後に大当り図柄を再抽選して導出表示するように見せかける演出のことをいう。具体的には、可変表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄で停止表示し、その後に非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を導出表示する演出である(図52参照)。再抽選演出としては、非確変図柄から確変図柄に昇格させる場合(非確変図柄を停止表示した後に確変図柄を導出表示する場合)や、非確変図柄から確変図柄に昇格させない場合(非確変図柄を停止表示した後に再び非確変図柄を導出表示する場合)などがある。なお、非確変図柄を確変図柄に昇格させる再抽選演出のことを「昇格演出」または「成り上がり演出」ということもある。
コマンド8C05(H)は、特別図柄の停止図柄が突然確変図柄と決定されたこと(つまり突然確変大当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C06(H)は、特別図柄の停止図柄が小当り図柄と決定されたこと(つまり小当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(小当り指定コマンド)である。
コマンド8F00(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。
コマンド9500(H)〜9503(H)は、可変表示装置9における遊技状態に応じた背景表示を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド)である。コマンド9500(H)は、可変表示装置9における通常遊技状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、可変表示装置9における確変状態(高確率状態)のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、可変表示装置9における時短状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9503(H)は、可変表示装置9におけるチャンスモード状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(チャンス状態背景指定コマンド)である。なお、チャンスモードは、突然確変大当りおよび小当りの終了後に確変状態への移行に対する期待を持たせる演出モードである。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーション時の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
図9に示す例において、コマンドA000(H)〜A004(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドA000(H)は、通常大当り(非確変大当り)が開始され、かつ再抽選演出を実行しないことを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ1指定コマンド)である。確変大当りが開始され、かつ再抽選演出を実行しないことを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、通常大当りが開始され、かつ大当り中の再抽選演出にて確変図柄に昇格させることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ3指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、通常大当りが開始され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)の再抽選演出にて確変図柄に昇格させることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ4指定コマンド)である。コマンドA004(H)は、突然確変大当りが開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ5指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。
コマンドA301(H)〜A305(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング指定コマンド)である。コマンドA301(H)は、通常大当り遊技が終了すること(大当り遊技の終了後に時短状態に移行する旨を表示すること)を指定する演出制御コマンド(エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、大当り中の再抽選演出にて確変図柄に昇格され、確変大当りになったことを指定する演出制御コマンド(エンディング3指定コマンド)である。コマンドA304(H)は、大当り遊技の終了後(エンディング演出中)の再抽選演出にて確変図柄に昇格させ、確変大当りになることを指定する演出制御コマンド(エンディング4指定コマンド)である。コマンドA305(H)は、突然確変大当りが終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング5指定コマンド)である。
コマンドA4XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。
コマンドA600(H)は、小当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(小当り用ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、XXで示される数の始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図8および図9に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図8および図9に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に大当り中の入賞球数を表示する場合はカウントスイッチ23のカウント数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図10は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図10において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が「はずれ図柄」となる場合の変動パターン(はずれ用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「非確変図柄」または「確変図柄」となる場合の変動パターン(大当り用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が「突然確変図柄」となる場合の変動パターン(突然確変大当り用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が「小当り図柄」となる場合の変動パターン(小当り用の変動パターン)とに区別されている。
はずれ用の変動パターンは、通常遊技状態のときのリーチを伴わない通常変動の変動パターンと、時短状態(確変時短状態を含む)のときのリーチを伴わない時短時通常変動の変動パターンと、ノーマルリーチ(単純なリーチ態様)を伴う変動パターンと、ロングリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンとに分けられている。
大当り用の変動パターンは、ノーマルリーチを伴う変動パターンと、ロングリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンと、スーパーリーチDを伴う変動パターンと、スーパーリーチEを伴う変動パターンとに分けられている。
突然確変大当り用の変動パターンは、突然確変用の特別変動の変動パターンだけである。小当り用の変動パターンは、小当り用の特別変動の変動パターンだけである。なお、突然確変大当り用の変動パターンと小当り用の変動パターンは、変動時間および演出態様は同じである。
図11〜図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態(通常遊技状態、確変状態、時短状態など)を確認し、遊技状態に応じた背景指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS55)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述するコマンドセット処理(図27)を実行する(ステップS56)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS57)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS58)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、確変状態のときの方が通常遊技状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態(確変時短状態も含む)であるか否かの確認は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かにより行われる。
大当り判定モジュールで大当りとしないことに決定した場合には(ステップS59のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図12のステップS64の処理に移行する。
大当り判定モジュールで大当りとすることに決定した場合には(ステップS59のY)、大当りフラグをセットする(ステップS60)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当りの種別(通常大当り、確変大当り、大当り遊技中に再抽選演出を実行する確変大当り、大当り遊技終了後に再抽選演出を実行する確変大当り、突然確変大当り)を決定する処理を実行する(ステップS62)。
大当り種別の決定処理は、図14に示すような大当り種別決定テーブルを用いて行う。大当り種別決定テーブルには、大当りの種別ごとに所定数の大当り種別決定用乱数値が予め振り分けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS61で読み出した大当り種別決定用乱数値がどの範囲に属するか否かによって、大当り種別、すなわち、通常大当り、確変大当り、確変大当り(大当り中昇格)、確変大当り(エンディング昇格)および突然確変大当りのいずれかを決定する。このように、大当り種別の決定処理によって、大当りを通常大当り、確変大当り、突然確変大当りにするかだけでなく、再抽選演出(昇格演出)を実行するかどうかと、再抽選演出をどのようなタイミングで実行するかについても決定されることになる。
図11には示していないが、大当り図柄は大当り種別に応じて各々一種類しか設けられていないので、大当りの種別が決定されることによって、大当り図柄も自動的に決定される。具体的には、通常大当り(非確変大当り)のときは非確変図柄「6」が決定され、確変大当りのときは確変図柄「7」が決定され、突然確変大当りのときは突然確変図柄「5」が決定されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62にて決定した大当り種別に応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストア(格納)し(ステップS63)、図13のステップS72の処理に移行する。
なお、ステップS63において、飾り図柄情報バッファに大当り種別に応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28、図26)が実行され、コマンドセット処理(図27)が実行され、コマンド送信処理(図28)が実行される。これにより、大当り種別に応じた図柄情報指定コマンド(通常大当り指定コマンド、確変大当り1指定コマンド、確変大当り2指定コマンド、確変大当り3指定コマンド、突然確変大当り指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
図12のステップS64において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS57で読み出した大当り判定用乱数の値にもとづいて小当りとするか否かを決定する小当り判定モジュールを実行する(ステップS64)。小当り判定モジュールは、あらかじめ決められている判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
小当り判定モジュールで小当りとすることに決定した場合には(ステップS65のY)、小当りに応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストアし(ステップS66)、小当りフラグをセットする(ステップS67)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68)。なお、図12には示していないが、小当りになると決定されたときは小当り図柄「4」が自動的に決定されることになる。
なお、ステップS66において、飾り図柄情報バッファに小当りに応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28、図26)が実行され、コマンドセット処理(図27)が実行され、コマンド送信処理(図28)が実行される。これにより、小当りを指定する図柄情報指定コマンド(小当り指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
小当り判定モジュールで小当りとしないことに決定した場合には(ステップS65のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS69)、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、特別図柄のはずれ図柄を決定する処理を実行する(ステップS70)。特別図柄のはずれ図柄として、「0」〜「3」,「8」,「9」のいずれかの図柄が決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれに応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストアする(ステップS71)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68)。
図13のステップS72において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62で決定した大当り種別が確変大当りであるかどうかを確認し、確変大当りでなかったときは(ステップS72のN)、大当りの種別を示すフラグのセットを行わずに、ステップS82の処理に移行する。
確変大当りであったときは(ステップS72のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS73)。そして、確変大当りが突然確変大当りであるかどうかを確認する(ステップS74)。突然確変大当りであったときは(ステップS74のY)、突然確変大当りが発生することを示す突然確変フラグをセットし(ステップS75)、ステップS82の処理に移行する。
突然確変大当りでなかったときは(ステップS74のN)、再抽選演出が実行されるかどうかを確認する(ステップS76)。再抽選演出が実行されないときは(ステップS76のN)、ステップS82の処理に移行し、再抽選演出が実行されるときは(ステップS76のY)、再抽選演出が実行されることを示す再抽選実行フラグをセットして(ステップS77)、再抽選演出が大当り中に実行されるかどうかを確認する(ステップS78)。大当り中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS78のY)、大当り中に再抽選演出が実行されることを示す大当り中実行フラグをセットし(ステップS79)、ステップS82の処理に移行する。大当り中に実行されないときは(ステップS78のN)、再抽選演出がエンディング中に実行されるかどうかを確認する(ステップS80)。エンディング中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS80のY)、エンディング中に再抽選演出が実行されることを示すエンディング実行フラグをセットし(ステップS81)、ステップS82の処理に移行する。ステップS82では、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS82)。
図15は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは(ステップS201のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS202)。突然確変フラグがセットされているときは(ステップS202のY)、突然確変大当りが発生することになるので、図柄(特別図柄および飾り図柄)の変動パターンを突然確変用特別変動の変動パターンに決定する(ステップS203)。そして、ステップS211の処理に移行する。
突然確変フラグがセットされていないときは(ステップS202のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常大当りまたは確変大当りが発生することになるので、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS204)。
大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図10に示した確変大当りのときに選択される変動パターン(「07H」〜「0DH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、大当り用変動パターン決定テーブルを用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS205)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが次に可変表示される図柄の変動パターンと決定される。そして、ステップS211の処理に移行する。
ステップS201において、大当りフラグがセットされていないと判定されたときは(ステップS201のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS206)。小当りフラグがセットされているときは(ステップS206のY)、小当りが発生することになるので、図柄の変動パターンを小当り用特別変動の変動パターンに決定する(ステップS207)。なお、突然確変用特別変動の変動パターンと小当り用特別変動の変動パターンとは、変動時間および演出表示(演出態様)が同じである(図10参照)。そして、ステップS211の処理に移行する。
小当りフラグがセットされていないときは(ステップS208のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS208)。時短フラグがセットされていないときは(ステップS208のN)、通常遊技状態のときに使用する通常時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS209)。そして、ステップS205の処理に移行する。
通常時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図10に示した通常遊技状態においてはずれのときに選択される変動パターン(「00H」,「02H」〜「06H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
一方、時短フラグがセットされているときは(ステップS208のY)、時短状態のときに使用する時短時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS210)。
時短時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図10に示した時短状態(確変時短状態も含む)においてはずれのときに選択される変動パターン(「01H」〜「06H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、上述したように、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、通常時はずれ用変動パターン決定テーブルまたは時短時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS207)。そして、ステップS205の処理に移行する。
なお、確変状態のときは、通常遊技状態のときと同様に、通常時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられ、確変時短状態のときは、時短状態のときと同様に、時短時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられて、変動パターンが決定される。
ステップS213では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS203,S205,S207において決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドデータを変動パターンバッファにストアする(ステップS211)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS212)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動コマンド送信テーブルのアドレスを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS213)。この処理が行われたことに応じて、飾り図柄コマンド制御処理(図5のステップS28、図26)において変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数監視処理を実行する(ステップS214)。
変動回数監視処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の終了後に時短状態(確変時短状態を除く)に移行された場合(時短フラグがセットされた場合)、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数を変動回数カウンタでカウントする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタのカウント値が時短状態を継続可能な所定の変動回数(例えば100回)を示す値となったかどうかを確認し、カウント値が所定の変動回数を示す値になったときに、時短フラグをリセットする。これにより、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が所定の変動回数になったときに時短状態から通常遊技状態に移行されることになる。
その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS215)。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)し(ステップS352)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS353)。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS361)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄停止指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS362)、コマンドセット処理を実行する(ステップS363)。これによって、飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS364)。大当りフラグがセットされていれば(ステップS364のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示してから大入賞口を開放するまでの時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS365)。なお、大当り表示時間において、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)が実行される。
なお、15ラウンドの大当りのときと2ラウンドの大当りのときとで異なる大当り表示時間をセットするように構成されていてもよい。この場合、例えば、15ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が3秒で、2ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が5秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたファンファーレコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS366)、コマンドセット処理を実行する(ステップS367)。これによって、大当り種別に応じたファンファーレコマンドを送信する制御が実行される。なお、大当り種別は、確変大当りフラグがセットされているか、突然確変フラグがセットされているか、再抽選実行フラグがセットされているか、大当り中実行フラグがセットされているか、エンディング実行フラグがセットされているかどうかにもとづいて確認することができる。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS368)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップS364のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS369)。小当りフラグがセットされていれば(ステップS369のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当り図柄を停止表示してから大入賞口を開放するまでの時間(小当り表示時間)をセットする(ステップS370)。なお、上述したように、飾り図柄の小当り図柄は突然確変図柄と同じ図柄である。また、小当り遊技が開始されると、突然確変大当りが開始されたときと同じ2ラウンド用演出が開始される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りのファンファーレコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS371)、コマンドセット処理を実行する(ステップS372)。これによって、小当り用のファンファーレコマンドを送信する制御が実行される。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS373)。
小当りフラグがセットされていなければ(ステップS369のN)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS374)。
図18は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS401)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS402)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りのラウンド数が15ラウンドであるか2ラウンドであるかを判定する(ステップS403)。なお、確変大当りフラグがセットされていない場合および確変大当りフラグがセットされているが突然確変フラグがセットされていない場合は、15ラウンドの大当りであると判断することができ、確変大当りフラグおよび突然確変フラグがセットされている場合は、2ラウンドの大当りであると判断することができる。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS403のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS404)、コマンドセット処理を実行する(ステップS405)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。なお、ラウンド数は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS406)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS407)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS406において出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS32の出力処理において出力ポートのRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
また、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(15ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS408)。なお、15ラウンド用のラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS414)。
ステップS403において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS403のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS409)、コマンドセット処理を実行する(ステップS410)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS411)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS412)。また、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(2ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS413)。なお、2ラウンド用のラウンド時間は短い時間であり、例えば5秒とされている。従って、2ラウンドの大当りでは、ラウンド中に大入賞口へ10個の遊技球(入賞可能な最大個数の遊技球)が入賞することはない。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS414)。
図19は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りであるか2ラウンドの大当りであるか)を確認する(ステップS422)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS422のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS423)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS423のN)、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS424)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS424のN)、そのまま処理を終了する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS424のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS425)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS426)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS426のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき(ステップS424のY)、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているとき(ステップS426のY)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS427)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS428)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS429)、コマンドセット処理を実行する(ステップS430)。これによって、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(15ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS431)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、15ラウンド用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。
2ラウンドの大当りであれば(ステップS422のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認し(ステップS433)、大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS433のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS433のY)、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS434)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンド用の大入賞口開放後表示コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS435)、コマンドセット処理を実行する(ステップS436)。これによって、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(2ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS437)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、15ラウンド用のインタバール時間と同じで、例えば5秒とされている。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放後処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS441)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS442)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS442のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS442のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りか2ラウンドの大当りか)を判定する(ステップS443)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS443のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が15になっているかどうかを確認する(ステップS444)。ラウンド数カウンタの値が15になっていなければ(ステップS444のN)、15ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS445)、コマンドセット処理を実行する(ステップS446)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS447)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS448)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに15ラウンド用のラウンド時間をセットする(ステップS449)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS450)。
ラウンド数カウンタの値が15になっていれば(ステップS444のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたエンディングコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS451)、コマンドセット処理を実行する(ステップS452)。これによって、大当り種別に応じたエンディングコマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当り終了を遊技者に報知する大当り終了時間(エンディング演出の実行時間)をセットし(ステップS453)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS454)。
ステップS443において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS443のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2になっているかどうかを確認する(図21のステップS455)。ラウンド数カウンタの値が2になっていなければ(ステップS455のN)、2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS456)、コマンドセット処理を実行する(ステップS457)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS458)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS459)。また、大入賞口制御タイマに2ラウンド用のラウンド時間をセットする(ステップS460)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS461)。
ラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS455のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り用のエンディングコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS462)、コマンドセット処理を実行する(ステップS463)。これによって、突然確変大当り用のエンディングコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間をセットし(ステップS464)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS465)。
図22は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS471)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS472)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS472のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS472のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後遊技状態設定処理を実行する(ステップS473)。
大当り後遊技状態設定処理では、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた確変フラグ・時短フラグのセット・リセットの処理が実行される。具体的には、大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態に移行されるときは、時短フラグのみセットし、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に移行されるときは、確変フラグのみセットし、大当り遊技終了後に遊技状態が確変時短状態に移行されるときは、確変フラグおよび時短フラグをセットする。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをリセットし(ステップS474)、確変大当りフラグがセットされている場合は確変大当りフラグをリセットし(ステップS475)、突然確変フラグがセットされている場合は突然確変フラグをリセットし(ステップS476)、再抽選実行フラグがセットされている場合は再抽選実行フラグをリセットし(ステップS477)、大当り中実行フラグがセットされている場合は大当り中実行フラグをリセットする(ステップS478)。さらに、エンディング実行フラグがセットされている場合はエンディング実行フラグをリセットする(ステップS479)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値に更新する(ステップS480)。
図23は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(ステップS308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS501)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS502)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS502のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS502のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2になっているかどうかを確認する(ステップS503)。ラウンド数カウンタの値が2になっていなければ(ステップS503のN)、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS504)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS505)。
また、大入賞口制御タイマに、小当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(小当り用のラウンド時間)をセットする(ステップS506)。なお、小当り用のラウンド時間は、2ラウンド用のラウンド時間と同じ時間(例えば5秒)とされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップS309)に対応した値に更新する(ステップS507)。
ラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS503のY)、560は、大入賞口制御タイマに、小当り終了を遊技者に報知する小当り終了時間をセットし(ステップS508)、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(ステップS310)に応じた値に更新する(ステップS509)。
なお、小当り遊技中では、大入賞口開放中コマンドを送信するための制御は実行されない。
図24は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(ステップS309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS511)。大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS512)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS512のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS512のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS513)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの小当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(小当り用のインターバル時間)をセットし(ステップS514)、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に応じた値に更新する(ステップS515)。なお、小当り用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。
なお、小当り遊技中では、大入賞口開放後コマンドを送信するための制御は実行されない。
図25は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS531)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS532)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS532のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS532のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り後遊技状態設定処理を実行する(ステップS533)。
小当り後遊技状態設定処理では、小当り遊技終了後の遊技状態に応じた確変フラグ・時短フラグのセット・リセットの処理が実行される。具体的には、小当り遊技終了後に遊技状態が通常遊技状態に移行(継続)されるときは、確変フラグおよび時短フラグのいずれもリセットし、小当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に移行(継続)されるときは、確変フラグのみセットする。また、小当り遊技終了後に遊技状態が時短状態に移行(継続)されるときは、時短フラグのみセットし、小当り遊技終了後に遊技状態が確変時短状態に移行(継続)されるときは、確変フラグおよび時短フラグのいずれもセットする。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをリセットし(ステップS534)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値に更新する(ステップS535)。
図26は、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)を示すフローチャートである。飾り図柄コマンド制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードする(ステップS552)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、変動パターンコマンドを送信するタイミングであれば、特別図柄プロセス処理(ステップS26)における変動パターン設定処理(ステップS301)のステップS215において、変動コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは変動コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが変動コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、変動パターンコマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
変動パターンコマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する。これによって、変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図27)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが変動コマンド送信テーブルのアドレスから図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する。これによって、図柄情報指定コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図27)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスから始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する。これによって、始動入賞記憶指定コマンドを送信する制御が実行される。なお、始動入賞記憶指定コマンドは、現在の始動入賞記憶数(保留記憶数)を指定(通知)する演出制御コマンドであるが、始動入賞記憶数は記憶処理(ステップS33)で確認されて、その数が始動入賞記憶指定コマンドで指定される値として設定される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
この場合は、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図27)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されると、ポインタの指すアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスを示さないようになっている。従って、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンドの送信タイミングであるかどうかを判定するが(ステップS553)、ステップS553において、飾り図柄コマンドの送信タイミングでないと判定されることになる。
図27は、コマンドセット処理を示すフローチャートである。上述したように、コマンドセット処理は、ステップS56,S363,S367,S372,S405,S410,S430,S436,S446,S452,S457,S463,S554において実行される。コマンドセット処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。
コマンドセット処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスの指すコマンドデータ1をロードし(ステップS561)、図28に示すコマンド送信処理を実行(コール)する(ステップS562)。
図28に示すコマンド送信処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、送信コマンド(演出制御コマンド)を出力ポート1に出力する(ステップS581)。これにより、2バイト構成の演出制御コマンドにおける1バイト目のMODEデータが出力ポート1から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御信号INT出力ビットをポートバッファにセットし(ステップS582)、ポート2バッファをロードする(ステップS583)。この実施の形態では、例えば、演出制御信号INT出力ビットとしてポートバッファに「1」がセットされ、ポート2バッファのデータ「0」がロードされる。そして、ポート2バッファとポートバッファの論理和をとり(ステップS584)、演算結果を出力ポート2に出力する(ステップS585)。この実施の形態では、演算結果が「1」となることにより、オン状態(ハイレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。オン状態の演出制御INT信号が出力されたことに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100が送信コマンドを受信する(取り込む)処理を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS586)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS587,S588)。この処理は、演出制御INT信号のオン期間(ハイレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS588のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポート2バッファをロードし(ステップS589)、ポート2バッファを出力ポート2に出力する(ステップS590)。これにより、オフ状態(ローレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS591)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS592,S593)。この処理は、演出制御INT信号のオフ期間(ローレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS593のY)、図27のコマンドセット処理に戻る。
図27の説明に戻ると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS563)。そして、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS564)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビット(ビット7)をテストし(ステップS565)、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビットの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS566)。0でなければ(ステップS566のN)、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS567)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS568)。そして、そのアドレス(ポインタ)の指すエリアのデータ(コマンド拡張データ)をロードする(ステップS569)。
コマンド拡張データアドレステーブルには、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出されうるEXTデータ(2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のデータ)が順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照指定ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照指定ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信処理ルーチンを実行(コール)する(ステップS570)。従って、図28に示した処理によって、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS571)、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS572)。なお、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されたときに、そのアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスであれば、上述したように、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行され、飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスでなければ、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行されない。
以上のようにして、2バイト構成の演出制御コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100では、取込信号としての演出制御INT信号の立ち上がりを検出すると演出制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、取り込み処理が完了する前に遊技制御用マイクロコンピュータ560からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号の立ち下がりで演出制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、演出制御INT信号の極性を逆にしてもよい(コマンドの取り込みを指示するときにローレベルとしてもよい)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図29は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図29に示すように、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、小当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)、小当りに応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは変動開始により始動入賞記憶数が−1されたことを示すコマンドである)が送信される。なお、図29に示す例では、変動パターンコマンドとして大当り用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとして15ラウンドの大当りを指定する演出制御コマンド(突然確変大当りおよび小当りを指定するコマンド以外の演出制御コマンド)が送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、はずれか大当りか小当りかを確認し、大当りであるときは大当り種別を確認し、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングも確認する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄(図29の例では非確変図柄または確変図柄)を決定する。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間が経過すると、飾り図柄停止指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、大当り種別に応じたファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技の開始を報知するファンファーレ演出を実行する。
大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第1ラウンドのラウンド表示を表示する。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後のインターバル表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、次のラウンド(第2ラウンド)が開始されるまで可変表示装置9においてインターバル表示を表示する。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第2ラウンドのラウンド表示を表示する。
以上のような大入賞口開放中処理および大入賞口開放後処理が繰り返し実行されることにより、各ラウンドのラウンド表示およびラウンド間のインターバル表示が表示され、ラウンドが順に進んでいく。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、予め定められた所定のラウンド中(図29の例では第15ラウンド中)に再抽選演出が実行される。
第15ラウンド目の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大当り種別に応じたエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技が終了したことを報知するエンディング演出を実行する。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、エンディング中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、エンディング中に(エンディング演出において)再抽選演出が実行される。図29に示す例では、エンディング演出においても再抽選演出が実行されている。なお、再抽選演出は、大当り遊技開始後に複数回実行してもよいが、この実施の形態では、再抽選演出が実行されると常に確変大当りに昇格するようにしているので、1回だけ実行されることになる。従って、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中には再抽選演出が実行されない。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、大当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
図30は、2ラウンドの大当り遊技(突然確変大当りおよび小当りの遊技)が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図29に示した場合と同様に、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、小当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)、小当りに応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンドが送信される。なお、図30に示す例では、変動パターンコマンドとして突然確変用または小当り用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとしての突然確変大当りまたは小当りを指定する演出制御コマンドが送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、突然確変大当りまたは小当りを確認する。そして、図柄情報指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の停止図柄(突然確変図柄または小当り図柄)を決定する。なお、突然確変大当りおよび小当りのときは、再抽選演出が実行されることはない。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間が経過すると、飾り図柄停止指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
特別図柄の停止図柄が突然確変図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドが送信される。また、特別図柄の停止図柄が小当り図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、小当りの開始を指定するファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、突然確変大当り遊技または小当り遊技を開始する。なお、突然確変大当り遊技が開始されたときも、小当り遊技が開始されたときも、同じ2ラウンド用演出が実行される。2ラウンド用演出は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の開始から終了までの間に実行される一連の特別な演出である。例えば、飾り図柄の停止図柄として突然確変図柄または小当り図柄(突然確変図柄も小当り図柄の同じ図柄である)が停止表示されると、突然、キャラクタを登場させたりムービー画像を再生したりするような特別な2ラウンド用演出が開始される。そして、2ラウンド用演出が終了すると、演出モードが確変状態の移行を期待させるチャンスモードに移行する。
突然確変大当り遊技が開始された場合は、大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド目の大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第2ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド後の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、突然確変大当りの終了を指定するエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、大当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
また、小当り遊技が開始された場合は、小当り開放前処理(ステップS308)において、小当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放される。
小当り開放中処理(ステップS309)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖される。
小当り開放前処理(ステップS308)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放される。
第2ラウンド目の小当り開放中処理(ステップS309)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖される。
第2ラウンド後の小当り開放前処理(ステップS308)において、インターバル時間が経過すると、小当り終了処理に移行される。
その後、小当り終了処理(ステップS310)において、小当り終了時間が経過すると、小当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
なお、小当り遊技(突然確変大当り遊技でも同様であるが)におけるラウンド中は大入賞口の開放時間(ラウンド時間)が短い。このため、大入賞口に10個の遊技球が入賞しないので、ラウンド時間内に大入賞口が閉鎖されることがない。従って、遊技の開始から終了までの時間が一定であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100が大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンドの受信にもとづかずに、2ラウンド用演出の表示状態を切り替えていくことができる。よって、小当り遊技では、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンド、エンディングコマンドを送信する処理を行わない。なお、突然確変大当りの場合も、遊技制御用マイクロコンピュータ560が大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンド等を送信する処理を行わないようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御等を実行する。さらに、飾り図柄決定用乱数や仮停止図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図32〜図34は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9503(H))であれば(ステップS613のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドの内容にもとづいて遊技状態を確認し、確認した遊技状態をRAMの所定領域に設定する(ステップS614)。そして、遊技状態に応じた背景画像を可変表示装置9に表示する制御を実行する(ステップS615)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800F(H))であれば(ステップS616)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS617)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが、図柄情報を指定する演出制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C06(H))であれば(ステップS621のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信したことを示す図柄情報コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄情報指定コマンドの内容が既に受信している変動パターンコマンドの内容と整合しているかどうかを判定する(ステップS623)。
具体的には、変動パターンコマンドがはずれ用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったときにはずれ図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C00(H))や、変動パターンコマンドが大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったときに非確変図柄または確変図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C01(H)〜8C04(H))、変動パターンコマンドが突然確変大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったときに突然確変図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C05(H))、変動パターンコマンドが小当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったときに小当り図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C06(H))が、変動パターンコマンドの内容と整合のとれた図柄情報指定コマンド(正規の図柄情報指定コマンド)となる。
上記以外の図柄情報指定コマンドが、既に受信している変動パターンコマンドの内容と整合のとれていない図柄情報指定コマンド(非正規の図柄情報指定コマンド)となる。非正規の図柄情報指定コマンドを受信する場合として、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100にコマンドが伝送される途中でコマンドデータがデータ化けしてしまった場合が想定される。
例えば、変動パターンコマンドが大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったにもかかわらず、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたことによってはずれ図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C00(H))を受信したような場合や、はずれ用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったにもかかわらず、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたことによって確変図柄や非確変図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C01(H)〜8C04(H))を受信したような場合などは、両コマンドの内容の整合がとれていないので、正規の図柄情報指定コマンドを受信していないと判定する。
なお、変動パターンコマンドが大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったときに非確変図柄または確変図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C01(H)〜8C04(H))を受信したが、本当の図柄情報指定コマンド(データ化けしていない図柄情報指定コマンド)は8C01(H)〜8C04(H)のうちの別の図柄情報指定コマンドであった場合は、変動パターンコマンドの内容と図柄情報指定コマンドの内容との整合が一応とれているので、ステップS623でコマンド内容が整合していると判定してしまうことになる。例えば、変動パターンコマンドが大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであったときに非確変図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C01(H))を受信したが、本当の図柄情報指定コマンドは確変図柄を指定する図柄情報指定コマンド(8C02(H))であるような場合である。しかし、このような場合は、その後に受信するファンファーレコマンドで図柄情報の内容を確認することができるので、この実施の形態では、ファンファーレコマンドの内容から変動パターンコマンドの内容と図柄情報指定コマンドの内容との整合がとれていないと判断したときは、ファンファーレコマンドの内容にもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定する処理を実行するように構成している(ステップS635、S636参照)。
ステップS623において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、コマンド内容が整合していると判定したときは(ステップS623のY)、図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定する飾り図柄決定処理を実行する(ステップS624)。なお、飾り図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図35および図36参照)。
一方、演出制御用マイクロコンピュータ100が、コマンド内容が整合していないと判定したときは(ステップS623のN)、図柄情報指定コマンドがデータ化けしている可能性があり、図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定することができないので、変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の変動停止時における飾り図柄の停止図柄を仮に決定する仮停止図柄決定処理を実行する(ステップS625)。ここで、仮停止図柄とは、停止表示された後に変更される可能性のある飾り図柄の停止図柄のことをいう。なお、仮停止図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図37参照)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技の開始後に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを確認する(ステップS626)。ここで、図柄情報指定コマンドは、大当り種別として再抽選演出の実行の有無も特定しているので、図柄情報指定コマンドの内容によって再抽選演出の実行の必要性を確認することができる。再抽選演出を実行する必要があるときは(ステップS626のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1の最終停止図柄決定処理を実行する(ステップS627)。最終停止図柄とは、最終的に停止表示される飾り図柄の停止図柄のことをいう。再抽選演出が実行されないときは、最終停止図柄は変動停止時に停止表示(導出表示)される停止図柄であり、再抽選演出が実行されるときは、最終停止図柄は再抽選演出が実行された後に停止表示(導出表示)される停止図柄である。ステップS627では、再抽選演出が実行された後に停止表示される最終停止図柄が決定される。なお、この実施の形態では、再抽選が実行される場合において、再抽選演出が実行される前に停止表示される停止図柄も、停止表示された後に変更される可能性のある飾り図柄の停止図柄であるので、仮停止図柄と言っている。第1の最終停止図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図38参照)。
受信した演出制御コマンドが、始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド:C0XX(H))であれば(ステップS628のY)、始動入賞記憶表示制御処理を実行する(ステップS629)。始動入賞記憶表示制御処理は、始動入賞記憶数を特定可能な表示(始動入賞記憶表示)を可変表示装置9の所定領域に表示する制御を行う処理である。当該処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドにもとづいて、始動入賞記憶数を確認し、確認した数の始動入賞記憶表示を可変表示装置9に表示する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドが変動開始時に送信される始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうか、つまり、飾り図柄コマンド制御処理において、図柄情報指定コマンドの次に送信される始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかを判定する(ステップS630)。ここで、始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかは、例えば、始動入賞記憶表示制御処理において、始動入賞記憶指定コマンドで指定された始動入賞記憶数を記憶しておき、次に受信した始動入賞記憶指定コマンドで指定された始動入賞記憶数が−1となっているかどうかを確認することにより判定可能である。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドでなければ(ステップS630のN)、ステップS611の処理に戻る。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであれば(ステップS630のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドの前に既に図柄情報指定コマンドを受信しているはずであるので、既に図柄情報指定コマンドを受信しているかどうかを判定する(ステップS631)。
具体的には、図柄情報指定コマンドのMODEデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドでないコマンドを受信した場合(例えば、図柄情報指定コマンドを受信すべきタイミングで図柄情報指定コマンドでない飾り図柄停止指定コマンドやファンファーレコマンドなどを受信した場合:なお、演出制御用マイクロコンピュータ100において認識不可能なコマンドを受信した場合も含む)や、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドとして定義されていないEXTデータのコマンド(例えば、MODEデータが図柄情報の指定を示す「8C(H)」であるが、EXTデータが「00(H)」〜「06(H)」でないコマンド:図8参照)を受信した場合などである。この場合は、図柄情報コマンド受信フラグ(ステップS622参照)がセットされているかどうかを確認することにより、図柄情報指定コマンドを受信したかどうかを判定することができる。
また、図柄情報指定コマンドのデータ化けが生じていないが、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合(図柄情報指定コマンドを正常に受信できなかった場合)も、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS631において図柄情報指定コマンドを受信していないと判断することになる。例えば、図柄情報指定コマンドを完全に受信し損なった場合、つまり、図柄情報指定コマンドのMODEデータおよびEXTデータの双方または一方を受信できなかった場合である。この場合も、図柄情報コマンド受信フラグ(ステップS622参照)がセットされているかどうかを確認することにより、図柄情報指定コマンドを受信したかどうかを判定することができる。
図柄情報指定コマンドを受信していると判定した場合は(ステップS631のY)、ステップS611の処理に戻る。一方、図柄情報指定コマンドを受信していないと判定した場合は(ステップS631のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定していないことになるので(ステップS624,S625参照)、変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の変動停止時における飾り図柄の停止図柄を仮に決定する仮停止図柄決定処理を実行する(ステップS632)。なお、この実施の形態では、仮停止図柄決定処理は、ステップS625で実行される仮停止図柄決定処理と同じ処理である。
受信した演出制御コマンドが、大当りまたは小当りの開始(ファンファーレ)を指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A000(H)〜A004(H),A600(H))であれば(ステップS633のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容に応じたファンファーレ受信フラグをセットする(ステップS634)。例えば、ファンファーレコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、通常大当り(大当り中に再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、通常大当り(エンディングで再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、突然確変大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグ、小当りの開始を示すファンファーレ受信フラグをセットする。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したファンファーレコマンドの内容が既に停止表示されている飾り図柄の停止図柄の内容(図柄情報指定コマンドで指定されている図柄情報の内容)と整合しているかどうかを判定する(ステップS635)。例えば、変動停止時に停止表示された停止図柄が非確変図柄であるのに、確変大当り(再抽選演出なし)の開始を示すファンファーレコマンド(A001(H))を受信したような場合は、コマンド内容が整合していないと判断する(ステップS635のN)。この場合は、第2の最終停止図柄決定処理を実行する(ステップS636)。なお、第2の最終停止図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図39参照)。
コマンド内容が整合していると判定した場合は(ステップS635のY)、図柄情報指定コマンドを受信していないこと(正規の図柄情報指定コマンドを受信していないことを含む)を示すコマンド未受信フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS637)。コマンド未受信フラグは、仮停止図柄決定処理においてセットされる(図37のステップS695参照)。このとき、コマンド未受信フラグがセットされているということは、大当り用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを正常に受信しておらず(ステップS623のN、S631のN参照)、変動停止時に停止表示すべき停止図柄が確変図柄か非確変図柄かを判断できないため、仮停止図柄決定処理において、飾り図柄の停止図柄(大当り図柄)として非確変図柄を仮決定した状態であることを意味する。
コマンド未受信フラグがセットされていないときは(ステップS637のN)、ステップS611の処理に戻る。コマンド未受信フラグがセットされているときは(ステップS637のY)、ファンファーレ受信フラグなどにもとづいて大当りが確変大当りであるかどうか(確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドであるかどうか)を確認する(ステップS638)。確変大当りでない場合は(ステップS638のN)、ステップS611の処理に戻る。確変大当りである場合は(ステップS638のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS639)、抽出した乱数値に従って飾り図柄の確変図柄を決定し格納する(ステップS640)。このように決定し格納した確変図柄が大当り遊技開始後に実行される再抽選演出にて導出表示される最終停止図柄である。飾り図柄の確変図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)であるので、確変図柄決定用テーブルにおいて、それらの図柄に対し判定値を割り当てておき、確変図柄決定用乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄の確変図柄と決定する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグにもとづいて大当り遊技の開始後に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを確認する(ステップS641)。再抽選演出を実行する必要がない場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していなかった場合であっても(ステップS641のN)、再抽選演出を実行しなければならない。なぜなら、大当り用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを受信していない場合は、仮停止図柄決定処理において仮の大当り図柄として非確変図柄が決定され(図37のステップS696,S697参照)、その非確変図柄が既に導出表示されているから、本当の大当りの種別が確変大当りであったときは、遊技者に不利益を与えないように確変図柄を再抽選演出で導出表示する必要があるからである。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行タイミング決定用乱数を抽出し(ステップS642)、抽出した実行タイミング決定用乱数の値に従って、再抽選演出の実行タイミングを決定する(ステップS643)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS645)。具体的には、再抽選演出が大当り中に実行すると決定されたときは、大当り中再抽選実行フラグがセットされ、再抽選演出がエンディングにおいて実行されると決定されたときは、エンディング再抽選実行フラグがセットされる。
一方、再抽選演出を実行する必要がある場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していた場合は(ステップS641のY)、ファンファーレコマンドで指定されたタイミングを再抽選演出の実行タイミングに決定する(ステップS644)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS645)。
受信した演出制御コマンドが、大当りまたは小当りの終了(エンディング)を指定する演出制御コマンド(エンディングコマンド:A301(H)〜A305(H),A700(H))であれば(ステップS646のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの内容に応じたエンディング受信フラグをセットする(ステップS648)。例えば、エンディングコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、突然確変大当りの終了を示すエンディング受信フラグ、小当りの終了を示すエンディング受信フラグをセットする。
なお、エンディングコマンドを受信した場合も、ファンファーレコマンドを受信したときに実行するステップS635,S636と同様の処理を実行するようにしてもよい。すなわち、受信したエンディングコマンドの内容が既に停止表示されている飾り図柄の停止図柄の内容と整合しているかどうかを判定し、整合していないと判定した場合に、第2の最終停止図柄決定処理を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、より一層確実に、遊技制御用マイクロコンピュータ560における大当りおよび大当り種別の判定結果と飾り図柄の停止図柄とを整合させることができるようになる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドであるかどうかを確認する(ステップS648)。その他の演出制御コマンドであれば(ステップS648のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS649)。一方、データ化け等が生じたことにより受信コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100によって認識不可能なコマンド(両マイクロコンピュータ560,100において定義されていないコマンド)である場合は(ステップS648のN)、認識不可能なコマンドを廃棄する(ステップS650)。
図35および図36は、飾り図柄決定処理(ステップS624)を示すフローチャートである。なお、飾り図柄決定処理は、変動パターンコマンドの内容と整合している図柄情報指定コマンドを受信した場合に、図柄情報指定コマンドの内容にもとづいて、飾り図柄の停止図柄を決定する処理である。
飾り図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した図柄情報指定コマンドがはずれ図柄を指定しているか否かを確認する(ステップS651)。はずれ図柄を指定しているときは(ステップS651のY)、はずれが決定されたことを示すはずれ決定フラグをセットするとともに(ステップS652)、変動パターンコマンドで指定されている変動パターンがリーチを伴う変動パターンであるか否かを確認する(ステップS653)。リーチを伴う変動パターンでなければ(ステップS653のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、左中右の飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS654)、抽出した乱数値に従って左中右の飾り図柄を決定し格納する(ステップS655)。具体的には、飾り図柄の左図柄を決定するための左図柄決定用テーブルと、飾り図柄の中図柄を決定するための中図柄決定用テーブルと、飾り図柄の右図柄を決定するための右図柄決定用テーブルとを用意しておく。そして、それらのテーブルにおいて、飾り図柄(「0」〜「9」)に対し判定値を割り当てておき、飾り図柄決定用乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄の左中右の飾り図柄と決定する。なお、左右の飾り図柄が同一図柄になったときは、リーチが発生しないように、左右いずれかの図柄を1コずれの図柄に変更する。
リーチを伴う変動パターンであれば(ステップS653のY)、左の飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS656)、抽出した乱数値に従って左右の同一飾り図柄を決定し格納する(ステップS657)。そして、中の飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS658)、抽出した乱数値に従って中の飾り図柄を決定し格納する(ステップS659)。なお、左中右の飾り図柄が同一図柄になったときは、大当りが発生しないように、左右の図柄か中の図柄のいずれかを1コずれの図柄に変更する。
図柄情報指定コマンドがはずれ図柄を指定しておらず(ステップS651のN)、確変図柄を指定しているときは(ステップS660のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが決定されたことを示す確変大当り決定フラグをセットする(ステップS661)。そして、確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS662)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の確変図柄を決定し格納する(ステップS663)。
図柄情報指定コマンドが確変図柄を指定しておらず(ステップS660のN)、非確変図柄を指定しているときは(ステップS664のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが決定されたことを示す通常大当り決定フラグをセットする(ステップS665)。そして、非確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS666)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の非確変図柄を決定し格納する(ステップS667)。飾り図柄の非確変図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄(「2」「4」「6」「8」)であるので、非確変図柄決定用テーブルにおいて、それらの図柄に対し判定値を割り当てておき、非確変図柄決定用乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
図柄情報指定コマンドが非確変図柄を指定しておらず(ステップS664のN)、突然確変図柄を指定しているときは(ステップS668のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが決定されたことを示す突然確変大当り決定フラグをセットする(ステップS669)。そして、突然確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS670)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の突然確変図柄を決定し格納する(ステップS671)。飾り図柄の突然確変図柄は、「123」「234」「345」・・・であるので、突然確変図柄決定用テーブルにおいて、それらの図柄に対し判定値を割り当てておき、突然確変図柄決定用乱数値と一致する判定値の図柄を突然確変図柄と決定する。
図柄情報指定コマンドが突然確変図柄を指定しておらず(ステップS668のN)、小当り図柄を指定しているときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが決定されたことを示す小当り決定フラグをセットする(ステップS672)。そして、小当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS673)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の小当り図柄を決定し格納する(ステップS674)。飾り図柄の小当り図柄は、「123」「234」「345」・・・であるので、小当り図柄決定用テーブルにおいて、それらの図柄に対し判定値を割り当てておき、小当り図柄決定用乱数値と一致する判定値の図柄を小当り図柄と決定する。
なお、飾り図柄の突然確変図柄と小当り図柄は同じ図柄であるので、同じ乱数値を用いて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図37は、仮停止図柄決定処理(ステップS625、S632)を示すフローチャートである。なお、仮停止図柄決定処理は、変動パターンコマンドの内容と図柄情報指定コマンドの内容が整合していないこと(ステップS623のN)、あるいは図柄情報指定コマンドを取りこぼしたこと(ステップS631のN)を理由として、図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定することができなかったときに、変動パターンコマンドにもとづいて変動停止時に仮に停止表示する停止図柄を決定する処理である。
第1の仮停止図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているかどうかを判定する(ステップS681)。はずれ用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているときは(ステップS681のY)、変動パターンがリーチを伴う変動パターンであるか否かを確認する(ステップS682)。リーチを伴う変動パターンでなければ(ステップS682のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、左中右の飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS683)、抽出した乱数値に従って左中右の飾り図柄を決定し格納する(ステップS684)。なお、左右の飾り図柄が同一図柄になったときは、リーチが発生しないように、左右いずれかの図柄を1コずれの図柄に変更する。
リーチを伴う変動パターンであれば(ステップS684のY)、左の飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS685)、抽出した乱数値に従って左右の同一飾り図柄を決定し格納する(ステップS686)。そして、中の飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS687)、抽出した乱数値に従って中の飾り図柄を決定し格納する(ステップS688)。なお、左中右の飾り図柄が同一図柄になったときは、大当りが発生しないように、左右の図柄か中の図柄のいずれかを1コずれの図柄に変更する。
はずれ用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信していないときは(ステップS681のN)、突然確変大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているかどうかを判定する(ステップS689)。突然確変大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているときは(ステップS689のY)、突然確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS690)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の突然確変図柄を決定し格納する(ステップS691)。
突然確変大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信していないときは(ステップS689のN)、小当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているかどうかを判定する(ステップS692)。小当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているときは(ステップS692のY)、小当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS693)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の小当り図柄を決定し格納する(ステップS694)。
なお、飾り図柄の突然確変図柄と小当り図柄は同じ図柄であるので、同じ乱数値を用いて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
小当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信していないときは(ステップS692のN)、大当り用の変動パターン(通常大当り/確変大当り兼用の変動パターン)を指定する変動パターンコマンドを受信していることになる。
ここで、変動パターンコマンドがはずれ用の変動パターン、突然確変大当り用の変動パターン、または小当り用の変動パターンを指定するコマンドであれば、そのコマンドの内容にもとづいて変動停止時に停止表示すべき停止図柄を認識することができるが、変動パターンコマンドが大当り用の変動パターンを指定するコマンドであれば、大当り図柄として確変図柄と非確変図柄が設けられているので、変動パターンコマンドの内容から、どちらの図柄(確変図柄または非確変図柄)にすべきか認識することができない。この場合、この実施の形態では、非確変図柄を仮停止図柄として決定して変動停止時に停止表示しておき、ファンファーレコマンドから確変図柄を停止表示すべきであると判断したときは、大当り遊技の開始後の所定のタイミングにおいて再抽選演出を実行することによって、非確変図柄を確変図柄に昇格させて導出表示するようにしている(ステップS637〜S645参照)。
そこで、大当り用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているときは(ステップS692のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信していないこと(正規の図柄情報指定コマンドを受信していないことを含む)を示すコマンド未受信フラグをセットする(ステップS695)。そして、非確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS696)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の非確変図柄を決定し格納する(ステップS697)。
図38は、第1の最終停止図柄決定処理(ステップS627)を示すフローチャートである。なお、第1の最終停止図柄決定処理は、再抽選演出が実行されると判定された場合において(ステップS626)、再抽選演出の実行後に導出表示される最終停止図柄を決定する処理である。
第1の最終停止図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、図柄情報指定コマンドの内容にもとづいて、大当り中に再抽選演出を実行することが指定されているかどうかを確認し(ステップS627A)、大当り中に再抽選演出を実行することが指定されているときは(ステップS627AのY)、大当り中再抽選実行フラグをセットし(ステップS627B)、大当り中に再抽選演出を実行することが指定されていないときは(ステップS627AのN)、エンディング再抽選実行フラグをセットする(ステップS627C)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS627D)、抽出した乱数値に従って、飾り図柄の確変図柄を決定し格納する(ステップS628E)。このように決定した飾り図柄の確変図柄が再抽選演出の実行後に導出表示される最終停止図柄となる。
図39は、第2の最終停止図柄決定処理(ステップS636)を示すフローチャートである。なお、第2の最終停止図柄決定処理は、変動停止時に表示された停止図柄がファンファーレコマンドの内容と整合していないと判断された場合に(ステップS635のN)、ファンファーレコマンドにもとづいて飾り図柄の最終停止図柄を決定する処理である。
第2の最終停止図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、変動停止時に停止表示された飾り図柄の停止図柄を変更する必要があるかどうかを判定する(ステップS636A)。変動停止時に表示された停止図柄(図柄情報指定コマンドの内容)がファンファーレコマンドの内容と整合していない場合でも、停止図柄を変更しなくてもよい場合があるからである。例えば、図柄情報指定コマンドが通常大当り指定コマンド(8C01(H))であった場合に、ファンファーレコマンドがファンファーレ3指定コマンド(A002(H))であるときは、コマンドの内容が整合していないが、変動停止時に表示すべき停止図柄は変更する必要はない。
停止図柄を変更する必要がないときは(ステップS636AのN)、そのまま処理を終了する。停止図柄を変更する必要があるときは(ステップS636AのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄を変更することを示す図柄変更フラグをセットする(ステップS636B)。なお、図柄変更フラグがセットされることにより、再抽選演出が実行される。図柄変更フラグがセットされた場合に実行される再抽選演出は、非確変図柄を確変図柄に昇格させる場合のみならず、確変図柄を非確変図柄に降格させる場合や、確変図柄を突然確変図柄に変更する場合、非確変図柄を小当り図柄に変更する場合などもある。正常に受信したファンファーレコマンドの内容にもとづいて、遊技制御用マイクロコンピュータ560の判定結果と一致させるようにするためである。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄に変更する必要があるかどうかを判定する(ステップS636C)。確変図柄に変更する必要があるときは(ステップS636CのY)、確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS636D)、抽出した乱数値に従って、確変図柄を決定し格納する(ステップS636E)。
確変図柄に変更する必要がないときは(ステップS636CのN)、非確変図柄に変更する必要があるかどうかを判定する(ステップS636F)。非確変図柄に変更する必要があるときは(ステップS636FのY)、非確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS636G)、抽出した乱数値に従って、非確変図柄を決定し格納する(ステップS636H)。
非確変図柄に変更する必要がないときは(ステップS636FのN)、突然確変図柄に変更する必要があるかどうかを判定する(ステップS636I)。突然確変図柄に変更する必要があるときは(ステップS636IのY)、突然確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS636J)、抽出した乱数値に従って、突然確変図柄を決定し格納する(ステップS636K)。
突然確変図柄に変更する必要がないときは(ステップS636IのN)、小当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS636L)、抽出した乱数値に従って、小当り図柄を決定し格納する(ステップS636M)。
図40は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示す変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理におけるステップS618で設定される。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。また、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、2ラウンド用演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。なお、所定のラウンド中に再抽選演出を実行することもある。この実施の形態では、再抽選演出を実行するラウンドは予め決められているものとする(例えば7ラウンドあるいは15ラウンド)。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後コマンドを受信したら、インターバル表示等を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディング演出中に再抽選演出を実行することもある。
小当り演出処理(ステップS808):変動時間の終了後、小当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、小当り中の演出である2ラウンド用演出を実行する。
図41は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図41に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図42は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド解析処理において決定した図柄(はずれ図柄、非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄、小当り図柄)および変動パターンコマンドで指定された内容(変動時間)にもとづいて、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS813)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図43は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS821)。そして、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS822)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS823)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS824)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS825)。
図44は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS831)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS840)。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS832)、変動時間タイマを1減算する(ステップS833)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS834)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS835)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS836)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS837)。
図45は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していれば、コマンド解析処理において格納された飾り図柄の停止図柄を停止表示させる制御を行う(ステップS842)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS842で停止表示された飾り図柄の停止図柄が小当り図柄である場合(ステップS843のY)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り用のファンファーレ受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS844)。小当り用のファンファーレ受信フラグがセットされたときは(ステップS844のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容にもとづいて、2ラウンド用演出を選択する(ステップS845)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した2ラウンド用演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS846)。そして、プロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS847)、2ラウンド用演出の実行時間を計測する2R用演出時間タイマをスタートさせる(ステップS848)。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り演出処理(ステップS808)に対応した値に設定する(ステップS849)。
ステップS842で停止表示された飾り図柄の停止図柄が小当り図柄でなく大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)である場合は(ステップS850のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS851)。ファンファーレ受信フラグがセットされたときは(ステップS851のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容にもとづいて、ファンファーレ演出または2ラウンド用演出のいずれかを選択する(ステップS852)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したファンファーレ演出または2ラウンド用演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS853)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS854)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS855)。
ステップS850で停止表示された飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)でない場合、すなわち、はずれ図柄である場合(ステップS850のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットする(ステップS856)。例えば、飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのようなフラグなどをリセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS857)。
図46は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大入賞口開放中コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。なお、大入賞口開放中フラグは、コマンド解析処理でセットされる(ステップS649参照)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、15ラウンド大当りの場合は、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、2ラウンド用演出では、特殊な文字やキャラクタなどを表示させる演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。なお、2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを受信したときは、ラウンド中も継続して2ラウンド用演出が実行されているので、新たに演出を選択する必要はないが、ラウンド毎に2ラウンド用演に含まれる演出を切り替えたりするとき(例えば2ラウンド用演出の表示画面を切り替えたりするとき)は、2ラウンド用演出に含まれる演出をラウンド毎に新たに選択するようにしてもよい。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図47は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。なお、大入賞口開放後フラグはコマンド解析処理でセットされる(ステップS649参照)。大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS922)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS923)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、2ラウンド用演出では、特殊な文字やキャラクタなどを表示させる演出が実行される。なお、大当り遊技中に再抽選演出を実行することとされているとき(大当り中再抽選実行フラグがセットされているとき)は、所定のラウンド(例えば7ラウンドや15ラウンドなど)のラウンド中演出において再抽選演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS924)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS925)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS926)。
ステップS921において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS921のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS928)。なお、2ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを受信したときは、ラウンド後も継続して2ラウンド用演出が実行されているので、新たに演出を選択する必要はないが、ラウンド後に2ラウンド用演出に含まれる演出を切り替えたりするとき(例えば2ラウンド用演出の表示画面を切り替えたりするとき)は、2ラウンド用演出に含まれる演出をラウンド後に新たに選択するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS928)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS929)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS930)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS931)。
図48および図49は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS940)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS940のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS941)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS941のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS942)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS943)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS944)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS945)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS946)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS941のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り中(ラウンド中)に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを判定する(ステップS947)。具体的には、大当り中再抽選実行フラグがセットされているとき、または図柄変更フラグがセットされているときは、大当り中に再抽選演出を実行する必要があると判断する。
大当り中に再抽選演出を実行する必要があると判断したときは(ステップS947のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するラウンド中演出を選択する(ステップS948)。そして、再抽選実行済フラグをセットする(ステップS949)。なお、大当り中再抽選実行フラグがセットされているときは、非確変図柄を確変図柄に昇格させる再抽選演出が実行されるが、図柄変更フラグがセットされているときは、変動停止時に停止表示された飾り図柄の停止図柄をファンファーレコマンドの内容に応じた停止図柄(第2の最終停止図柄決定処理で決定された図柄)に変更する再抽選演出が実行される。一方、大当り中に再抽選演出を実行する必要がないと判断したときは(ステップS947のN)、再抽選演出を実行しないラウンド中演出を選択する(ステップS950)。
次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS951)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS952)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS953)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS954)。
ステップS940においてエンディング受信フラグがセットされたときは(ステップS941のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを判定する(ステップS955)。具体的には、エンディング再抽選実行フラグがセットされているときや、大当り中再抽選実行フラグがセットされているにもかかわらず、再抽選演出を大当り中(ラウンド中)に実行したことを示す再抽選実行済フラグがセットされていないときは(ステップS949参照)、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があると判断する。
エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があると判断したときは(ステップS955のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するエンディング演出を選択する(ステップS956)。一方、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要がないと判断したとき(ステップS955のN)、すなわち、エンディング再抽選実行フラグがセットされていないときや、再抽選実行済フラグがセットされているときは、再抽選演出を実行しないエンディング演出を選択する(ステップS957)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング受信フラグをリセットし(ステップS958)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS959)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS960)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS961)。
図50は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS971)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS972)。例えば、大当りが終了することを表示したり、エンディング演出において再抽選演出が含まれているときは、再抽選演出を実行する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS973)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、所定のフラグ(確変大当り決定フラグ、通常大当り決定フラグ、突然確変大当り決定フラグ、大当り中再抽選実行フラグ、エンディング再抽選実行フラグなど)をリセットし(ステップS974)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS975)。
図51は、演出制御プロセス処理における小当り演出処理(ステップS808)を示すフローチャートである。小当り演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS981)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS982)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2R用演出時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS983)。タイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。タイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS984)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS985)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS986)。
2R用演出時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS983のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(小当りフラグなど)をリセットし(ステップS987)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS988)。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図52は、可変表示装置において実行される大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図52に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。なお、図52における表示例は、エンディング演出中に再抽選演出が実行される場合を示す。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、はずれ、大当り、小当り、および大当り種別を判定して、それに応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS624、図35および図36)。一方、図柄情報指定コマンドが伝送の途中でデータ化けしたことによって、受信した図柄情報指定コマンドの内容が変動パターンコマンドの内容と整合していなかったり(ステップS623のN)、図柄情報指定コマンドを受信できなかった場合は(ステップS631のN)、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、はずれ、大当り、小当り、および大当り種別を判定して、それに応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS625、S632、図37)。しかし、変動パターンコマンドが大当り用の変動パターンを指定するコマンドであれば(ステップS681のN、S689のN、S692のN)、変動パターンコマンドから大当り図柄の種別(確変図柄、非確変図柄)を判断できないので、この場合は、仮停止図柄として非確変図柄を決定する(ステップS696、S697)。
このように非確変図柄を決定するようにしたのは、飾り図柄の変動終了時に非確変図柄を導出表示した後に、大当り種別が確変大当りであったと判別したときは、その後の再抽選演出で非確変図柄を確変図柄に昇格させればよいが、飾り図柄の変動終了時に確変図柄を導出表示した後に、大当り種別が通常大当りであったと判別したときは、確変図柄を非確変図柄に降格させなければならず、このような演出は遊技者を落胆させ、遊技の興趣を低下させてしまうおそれがあるからである。
図52の例では、大当り用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドのデータ化け等が生じた場合、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄「444」を仮に決定し、飾り図柄の変動終了時に非確変図柄「444」を導出表示(仮停止表示)している。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容にもとづいて、再抽選演出を実行すべきかどうかを判断し(ステップS637,S638)、再抽選演出を実行すべきであると判断したときは、飾り図柄の最終停止図柄である確変図柄を決定し(ステップS639,S640)、再抽選演出を実行するタイミングを決定する(ステップS641〜S645)。なお、図52の例では、エンディング演出中に再抽選演出を実行することに決定されたものとする。
図52に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて大当り遊技を開始し、そして大入賞口開放中コマンドの受信にもとづいて各ラウンドの演出(ラウンド中演出)を順に実行し、また大入賞口開放後コマンドの受信にもとづいてラウンド間の演出(インターバル演出)を順に実行していく。そして、エンディングコマンドの受信にもとづいて大当り終了を報知するエンディング演出を実行する。図52に示す例では、エンディング演出において再抽選演出が実行される。具体的には、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で再変動が開始され、その後に確変図柄(図52の例では「777」)が導出表示される演出が実行されている。そして、確変状態に突入(移行)することが遊技者に報知されている。
以上のように、この実施の形態1では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、大当り用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドのデータ化け等が生じた場合(ステップS623のN、S631のN)、仮に停止表示する飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定し(ステップS625、S632、図37)、決定した飾り図柄を導出表示する(ステップS842)ように構成した。このような構成によれば、図柄情報指定コマンドのデータ化け等が生じても大当り遊技が発生するか否かを遊技者に認識させることができるとともに、飾り図柄の指定に関する演出制御コマンドのコマンド数が削減されることにより遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を仮に決定して表示した場合に、ファンファーレコマンドの内容にもとづいて、再抽選演出を実行すべきかどうかを判断し(ステップS637,S638)、再抽選演出を実行すべきであると判断したときは、飾り図柄の最終停止図柄である確変図柄を決定し(ステップS639,S640)、再抽選演出を実行するタイミングを決定し(ステップS641〜S645)、決定した実行タイミングで再抽選演出を実行して(ステップS957,S958,S924,S933,S934,S972)、最終停止図柄である確変図柄を導出表示するように構成した。このような構成によれば、遊技機内部の制御状態と可変表示装置9に表示される飾り図柄の停止図柄との整合をとることができる。
なお、上記の実施の形態では、再抽選演出の実行タイミングは、大当り遊技中(ラウンド中)または大当り遊技終了後のエンディング演出中とされていたが、大当り遊技が開始された後から大当り遊技が終了して新しく変動が開始されるまでの間であれば、どのようなタイミングであってもよい。例えば、ファンファーレ演出中であってもよいし、インターバル表示中であってもよい。そして、そのような再抽選演出の実行タイミングを図柄情報指定コマンドで指定するように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態では、図柄情報指定コマンドのデータ化け等が生じた場合において、非確変図柄を決定して表示し、その後に受信するファンファーレコマンドの内容に応じて再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを確認していたが(ステップS637,S638)、エンディングコマンドを受信したときに、エンディングコマンドの内容に応じて再抽選演出の実行の有無を確認するように構成されていてもよい。この場合、図34のステップS637〜640の処理をエンディングコマンドを受信したときに実行すればよい。なお、エンディングコマンドを受信したときに再抽選演出を実行する必要があるときは、エンディング演出中に再抽選演出を実行しなければならないので、再抽選演出の実行タイミングを決定する処理(ステップS641〜S645)は不要である。
実施の形態2.
図53は、実施の形態2における中継基板、音/ランプ制御基板、表示制御基板の回路構成例を示すブロック図である。図3に示した基板構成では、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100が可変表示装置9の表示状態を制御するとともに、ランプドライバ基板35および音声出力基板70に制御信号を出力して各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御するように構成されていた。しかし、図53に示す基板構成では、音/ランプ制御基板80Aに搭載されている音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御し、表示制御基板80Bに搭載されている表示制御用マイクロコンピュータ100Bが可変表示装置9の表示状態を制御するように構成されている。そして、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560からの制御コマンド(以下、音/ランプ制御コマンド)が先に音/ランプ制御基板80Aの音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aに送信され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが受信した音/ランプ制御コマンドに対応した制御コマンド(以下、表示制御コマンド)を表示制御基板80Bの表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する。音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの音/ランプ制御コマンドにもとづいて各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御し、表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドにもとづいて可変表示装置9の表示状態を制御する。
図54は、実施の形態2における音/ランプ制御用マイクロコンピュータが実行する音/ランプ制御メイン処理を示すフローチャートである。音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS711)。その後、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、タイマ割込フラグの監視(ステップS712)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、そのフラグをクリアし(ステップS713)、以下の音/ランプ制御処理を実行する。
音/ランプ制御処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(音/ランプ側コマンド解析処理:ステップS714)。次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、音/ランプ制御プロセス処理を行う(ステップS715)。音/ランプ制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応した処理を選択して各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力の制御等を実行する。さらに、各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS716)。その後、ステップS712に移行する。
図55は、音/ランプ制御メイン処理における音/ランプ側コマンド解析処理(ステップS714)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された音/ランプ制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。音/ランプ側コマンド解析処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS721)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS722)。
受信した音/ランプ制御コマンドが、変動パターンを指定する制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800F(H))であれば(ステップS723)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS724)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS725)。そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、変動パターンコマンドで指定された変動パターンが特定のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを確認する(ステップS726)。ここで、特定のリーチを伴う変動パターンは、例えば、スーパーリーチCまたはスーパーリーチDを伴う変動パターン(8006(H),800B(H),800C(H):図10参照)であるとする。
スーパーリーチCまたはスーパーリーチDを伴う変動パターンでなければ(ステップS726のN)、ステップS731の処理に移行する。スーパーリーチCまたはスーパーリーチDを伴う変動パターンであれば(ステップS726のY)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、予告決定用乱数を抽出し(ステップS727)、抽出した乱数値に従って、予告演出の実行の有無と予告演出の態様(予告Aまたは予告B)を決定する(ステップS728)。具体的には、予告判定テーブルに予告無し、予告A実行、予告B実行を設定し、それらに所定数の判定値を割り振っておき、抽出した乱数値と一致する判定値の予告演出を実行する、あるいは予告演出を実行しないと決定する。
予告演出を実行しないと決定した場合は(ステップS729のN)、ステップS731の処理に移行する。予告演出を実行すると決定した場合は(ステップS729のY)、予告演出の態様を特定可能な表示制御コマンドを作成し、表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS730)。
具体的には、スーパーリーチCを伴う変動パターン(選択条件がはずれ又は大当り)であった場合に、ステップS728で予告演出を実行しないと決定されたときは、図56に示すように、EXTデータが「06(H)」又は「10(H)」の変動パターンが作成される。また、スーパーリーチCを伴う変動パターン(選択条件がはずれ又は大当り)であった場合に、ステップS728で予告Aを実行すると決定されたときは、図56に示すように、EXTデータが「07(H)」又は「11(H)」の変動パターンが作成される。また、スーパーリーチCを伴う変動パターン(選択条件がはずれ又は大当り)であった場合に、ステップS728で予告Bを実行すると決定されたときは、図56に示すように、EXTデータが「08(H)」又は「12(H)」の変動パターンが作成される。スーパーリーチCを伴う変動パターン(選択条件がはずれ又は大当り)であった場合も同様に、予告演出の実行の有無と演出態様に応じて変動パターンコマンドが作成される。
なお、変動パターンを指定する音/ランプ制御コマンド(変動パターンコマンド)のMODEデータは「80(H)」であったが、変動パターンを指定する表示制御コマンド(変動パターンコマンド)のMODEデータは同じ「80(H)」であってもよいし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aと表示制御用マイクロコンピュータ100Bとの間で認識可能に定義されていれば、異なるMODEデータとされていてもよい。
ステップS731では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、変動パターンに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS731)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られてきた音/ランプ制御コマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信するようにしてもよいし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aと表示制御用マイクロコンピュータ100Bとの間で認識可能に定義されていれば、異なるコマンドデータとされていてもよい。
受信した音/ランプ制御コマンドが、図柄情報を指定する制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C06(H))であれば(ステップS732)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、図柄情報に対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS733)。また、受信した音/ランプ制御コマンドが、その他の制御コマンドであれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、その他のコマンドに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS734)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られてきた音/ランプ制御コマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信するようにしてもよいし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aと表示制御用マイクロコンピュータ100Bとの間で認識可能に定義されていれば、異なるコマンドデータとされていてもよい。
表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドを受信すると、受信コマンドにもとづいて、上記の実施の形態1で説明したのと同内容の処理を実行する。すなわち、図31〜図52において「演出制御」とあるのを「表示制御」と置き換えた場合の処理を実行する。さらに、変動パターンを指定する表示制御コマンドを受信したときに、その表示制御コマンドで所定の予告演出の実行が指定されているときは、表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、表示制御コマンドで指定されている演出態様の予告演出(予告Aまたは予告B)を飾り図柄の変動中における所定タイミングで実行する。これにより、遊技者に大当りの発生を期待させることができるようになる。
なお、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンを指定する音/ランプ制御コマンドなどにもとづいて、音/ランプ制御プロセス処理において、スピーカ27の音声出力制御やランプ/LEDの点灯制御を実行する。また、予告演出を実行することに決定したときは、予告音を音声出力したり、予告用の点灯パターンでランプ/LEDを点灯させたりする制御も実行する。
以上のように、この実施の形態2によれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが特定のリーチを伴う変動パターンを指定する音/ランプ制御コマンドを受信したことにもとづいて、予告演出の実行の有無や演出態様を決定し、決定した内容を特定可能な表示制御コマンドを作成し送信するように構成されているので、予告演出に応じた可変表示装置9、スピーカ27、ランプ/LEDなどの演出装置(電気部品)の制御を実行することができる。その結果、遊技者に大当りの期待感を抱かせることができる。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが、予告演出の実行の有無や演出態様を決定しているので、変動パターンを指定する音/ランプ制御コマンドの種類を少なくすることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りとするか否か等だけでなく、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングについても決定し、図柄情報指定コマンドで再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するように構成されていたが、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが、再抽選演出の実行の有無や実行タイミングを決定するように構成されていてもよい。
図57は、実施の形態3における音/ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態3では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が再抽選演出の実行の有無や実行タイミングを決定しないで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが再抽選演出の実行の有無等を決定するので、図8に示した図柄情報指定コマンドと異なり、図57に示す図柄情報指定コマンド(8C00(H)〜8C04(H))では、再抽選演出の実行の有無等を指定しないように構成されている。その他の音/ランプ制御コマンドについては、図8に示したコマンドと同じである。
図58は、実施の形態3における音/ランプ側コマンド解析処理を示すフローチャートである。なお、図58に示す音/ランプ側コマンド解析処理において、ステップS741〜S746の処理は、図55に示したステップS721〜S725,S731の処理と同様であるので、説明を省略する。
音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、図柄情報指定コマンドを受信すると(ステップS747のY)、図柄情報指定コマンドが確変図柄又は非確変図柄を指定するコマンドであるかどうかを確認する(ステップS748)。確変図柄又は非確変図柄を指定するコマンドでなければ(ステップS748のN)、ステップS753の処理に移行する。確変図柄又は非確変図柄を指定するコマンドであれば(ステップS748のY)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、再抽選決定用乱数を抽出し(ステップS749)、抽出した乱数値に従って、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定する(ステップS750)。具体的には、再抽選決定用テーブルに再抽選無し、大当り中に実行、エンディング中に実行を設定し、それらに所定数の判定値を割り振っておき、抽出した乱数値と一致する判定値のタイミングで再抽選演出を実行する、あるいは再抽選演出を実行しないと決定する。
再抽選演出を実行しないと決定した場合は(ステップS751のN)、ステップS753の処理に移行する。再抽選演出を実行すると決定した場合は(ステップS751のY)、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを特定可能な表示制御コマンドを作成し、表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS752)。
具体的には、図59に示すように、図柄情報を指定する表示制御コマンド(図柄情報指定コマンド)として、はずれ指定コマンド(8C00(H))、突然確変大当り指定コマンド(8C07(H))、小当り指定コマンド(8C08(H))のほかに、再抽選演出の実行の有無や実行タイミングに応じて、通常大当り1〜3指定コマンド(8C01(H)〜8C03(H))と、確変大当り1〜3指定コマンド(8C04(H)〜8C06(H))を作成し送信する。
なお、表示制御コマンドのMODEデータおよびEXTデータについては、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aと表示制御用マイクロコンピュータ100Bとの間で認識可能に定義されていれば、異なるデータとされていてもよい。
ステップS753では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、図柄情報に対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS753)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られてきた音/ランプ制御コマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信するようにしてもよいし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aと表示制御用マイクロコンピュータ100Bとの間で認識可能に定義されていれば、異なるコマンドデータとされていてもよい。
受信した音/ランプ制御コマンドが、その他の制御コマンドであれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、その他のコマンドに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS734)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られてきた音/ランプ制御コマンドをそのまま表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信するようにしてもよいし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aと表示制御用マイクロコンピュータ100Bとの間で認識可能に定義されていれば、異なるコマンドデータとされていてもよい。
表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドを受信すると、受信コマンドにもとづいて、上記の実施の形態1で説明したのと同内容の処理を実行する。すなわち、図31〜図52において「演出制御」とあるのを「表示制御」と置き換えた場合の処理を実行する。このとき、図柄情報指定コマンドで再抽選演出の実行が指定されていれば、表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、所定のタイミング(大当り中等)で再抽選演出を実行する。
なお、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンを指定する音/ランプ制御コマンドなどにもとづいて、音/ランプ制御プロセス処理において、スピーカ27の音声出力制御やランプ/LEDの点灯制御を実行する。また、再抽選演出を実行することに決定したときは、再抽選演出中の効果音を音声出力したり、再抽選演出用の点灯パターンでランプ/LEDを点灯させたりする制御も実行する。
以上のように、この実施の形態3によれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが図柄情報を指定する音/ランプ制御コマンドを受信したことにもとづいて、再抽選演出の実行の有無や実行タイミングを決定し、決定した内容を特定可能な表示制御コマンドを作成し送信するように構成されているので、再抽選演出に応じた可変表示装置9、スピーカ27、ランプ/LEDなどの演出装置(電気部品)の制御を実行することができる。その結果、遊技者に確変大当りの期待感を抱かせることができる。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが、再抽選演出の実行の有無や実行タイミングを決定しているので、図柄情報を指定する音/ランプ制御コマンドの種類を少なくすることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
なお、上記の実施の形態1では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が再抽選演出の実行の有無等を決定していた。また、上記の実施の形態2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が再抽選演出の実行の有無等を決定し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが予告演出の実行の有無等を決定していた。また、上記の実施の形態3では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが再抽選演出の実行の有無等を決定していた。しかし、このような構成に限られずわけではなく、再抽選演出の実行の有無等と、予告演出の実行の有無等は、いずれのマイクロコンピュータで決定されてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、再抽選演出の実行の有無等と予告演出の実行の有無等を決定してもよく、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが、再抽選演出の実行の有無等と予告演出の実行の有無等を決定してもよく、表示制御用マイクロコンピュータ100Bが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、再抽選演出の実行の有無等と予告演出の実行の有無等を決定してもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、予告演出の実行の有無等を決定し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが、再抽選演出の実行の有無等を決定してもよい。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが、予告演出の実行の有無等を決定し、表示制御用マイクロコンピュータ100Bが、再抽選演出の実行の有無等を決定してもよい。このように再抽選演出と予告演出の実行の有無等を所定のマイクロコンピュータが適宜決定するように構成されていればよい。
また、再抽選演出については、遊技制御用マイクロコンピュータ560が決定して、図柄情報指定コマンドで再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するとともに、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100A又は表示制御用マイクロコンピュータ100Bが独自に再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定するように構成されていてもよい。このような構成では、図柄情報指定コマンドでエンディング中に再抽選演出を実行することが指定され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100A等が大当り中に再抽選演出を実行すると独自に決定することや、逆に、図柄情報指定コマンドで大当り中に再抽選演出を実行することが指定され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aがエンディング中に再抽選演出を実行すると独自に決定することが考えられる。この場合、大当り中に再抽選演出が実行され確変図柄に昇格したにもかかわらず、エンディングでも再抽選演出が実行されてしまうと、再抽選演出の実行タイミングの整合が取れなくなってしまう。そこで、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中での再抽選演出の実行を禁止する処理が実行される。具体的には、大当り中に再抽選演出を実行したときに、そのことを示すフラグをセットし、当該フラグがセットされたことにもとづいて、エンディング中に再抽選演出を実行することに決定されていても、再抽選演出を実行しないように制御する。
また、上記の実施の形態1,2では、再抽選演出が実行されたとき(図柄変更フラグがセットされたことにもとづく再抽選演出が実行されたときを除く)は常に非確変図柄から確変図柄に昇格するように構成されていたが、確変図柄に昇格させない再抽選演出を所定の割合で実行するようにしてもよい。例えば、図柄情報指定コマンドで通常大当りが指定されている場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に再抽選演出を実行することを所定の乱数を用いて決定するように構成されていてもよい。
なお、実施の形態1では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられ、実施の形態2,3では、音/ランプ制御基板80Aおよび表示制御基板80Bが設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出装置を制御する回路を2つの基板に搭載する場合、各々の基板に搭載する演出装置を制御する回路の分け方は任意である。例えば、可変表示装置9およびランプ等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示/ランプ制御基板)と、その他の演出装置(スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態3では、音/ランプ制御基板80Aにおいて遊技制御用マイクロコンピュータ560からの音/ランプ制御コマンドに対応する表示制御コマンドを表示制御基板80Bに送信するとしていたが、表示制御コマンドを音/ランプ制御コマンドと同内容のデータとしてもよいし、例えば簡略化したコマンドに変更して表示制御コマンドとして送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
なお、特別図柄表示器8に表示される大当り図柄および小当り図柄を共通の図柄(例えば「7」)としてもよい。このようにすれば、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、大当りか小当りかや、大当り種別などを遊技者に悟られることがない。従って、再抽選演出における確変状態への移行に対する期待感を損なうことがない。また、突然確変大当りか小当りかに対する期待感も損なうことがない。
また、上記の各実施の形態では、原則として、図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていたが、変動パターンコマンドが専用の変動パターンコマンド(大当り用の変動パターンコマンドでない変動パターンコマンド)であるときは、その専用の変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。但し、大当り用の変動パターンコマンドだけでは大当り図柄を確変図柄とすべきか非確変図柄とすべきか認識できないので、図柄情報指定コマンドの内容を参照する必要がある。
なお、上記の各実施の形態では、再抽選演出において、図柄を再変動させた後、確変図柄を導出表示させるようにしていたが、図柄を用いずに「確変」というような文字を表示することにより確変大当りになったこと(確変状態に移行されること)を遊技者に報知するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。