以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3列の表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が上下方向(この実施の形態では、上から下)に可変表示されるように構成されている。左・中・右の各列の表示領域は、飾り図柄の可変表示が停止しているときに連続した3コマの飾り図柄が停止表示される(図3等参照)。
なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再抽選演出実行前の仮停止、救済演出実行前の仮停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、図2に示すように、「1」〜「8」の数字の図柄と、数字の図柄間のブランクを示す「*」の記号の図柄とを用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、原則として、左の表示領域は、「8」「*」「7」・・・「*」の飾り図柄が番号順に表示され、中及び右の表示領域は、「1」「*」「2」・・・「*」の飾り図柄が番号順に表示される。なお、左の表示領域に表示される飾り図柄を「左図柄」といい、中の表示領域に表示される飾り図柄を「中図柄」といい、右の表示領域に表示される飾り図柄を「右図柄」ということがある。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、大当り遊技状態または小当り遊技状態においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。また、遊技機内部の遊技状態(後述する通常遊技状態、確変状態、時短状態)を遊技者に報知するための状態表示灯が、遊技盤6の所定の箇所に設けられている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になると、大当り遊技状態(確変大当りまたは非確変大当り(通常大当りともいう))に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、停止時の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。なお、突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が開放される期間が短く、特別可変入賞装置の開放中に10個の遊技球が入賞しないので、10個の遊技球が大入賞口に入賞するまでを1ラウンドと定義する必要はない。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、可変表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。
また、停止時の停止図柄が小当り図柄になると、大当り遊技状態よりも遊技者に付与される遊技価値が小さい小当り遊技状態に移行する。すなわち、短い期間(例えば5秒)だけ特別可変入賞装置が2回開放される遊技状態に移行する。このように、小当り遊技状態では、突然確変大当りが発生したときに遊技者に付与される遊技価値と同じ遊技価値が付与されることになる。しかし、突然確変大当りの場合と異なり、小当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に移行されない。このことから、遊技者は、小当りよりも突然確変大当りの発生を期待する。なお、小当りが発生したときも、突然確変大当りのときと同様の特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。2ラウンド用演出としては、突然確変大当りが発生したときに実行される突確専用の演出と、突然確変大当りおよび小当りのいずれが発生したときにも実行される突確・小当り兼用の演出とがある。
この実施の形態では、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間(可変表示時間)が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8における表示結果(特別図柄の停止図柄)と可変表示装置9における表示結果(飾り図柄の停止図柄)とは対応している。なお、両図柄の対応関係については後述する。
次に、遊技状態の種類および遊技状態の遷移について説明する。
確変状態(確率変動状態)とは、大当り(つまり図柄が大当り図柄)となる確率が通常遊技状態および時短状態よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。なお、この実施の形態において、「確変状態」というときは、明示した場合を除き後述する確変時短状態を含まないものとする。
また、時短状態(時間短縮状態)とは、特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9における飾り図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮される遊技状態のことをいう。このように可変表示時間が短縮されることにより、頻繁に図柄の可変表示が実行され、単位時間当たりの大当りの発生確率が向上する結果、遊技者にとって有利な状態となる。また、時短状態では、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態および確変状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態および確変状態よりも高められ、遊技者にとってさらに有利な状態になる。また、時短状態では、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、この実施の形態において、「時短状態」というときは、明示した場合を除き後述する確変時短状態を含まないものとする。
確変時短状態とは、確変状態でかつ時短状態である遊技状態のことをいう。確変時短状態は、遊技者にとってきわめて有利な状態である。
この実施の形態では、以下のように遊技状態が遷移する。
(1)通常遊技状態および時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変時短状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄等の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(2)確変状態および確変時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変時短状態に移行され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変時短状態が変化しないで維持される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(3)通常遊技状態および時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄および普通図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められない。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(4)確変状態および確変時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変状態が変化しないで継続され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄および普通図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められない。また、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(5)通常遊技状態および時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常遊技状態であったときは通常遊技状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
(6)確変状態および確変時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態および確変時短状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
(7)通常遊技状態および確変状態のときに小当り図柄で小当りになり、その小当り遊技が終了すると、通常遊技状態および確変状態が変化しないで継続される。なお、小当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(8)時短状態および確変時短状態のときに小当り図柄で小当りになり、その小当り遊技が終了すると、時短状態および確変時短状態が変化しないで継続される。なお、小当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。図3は、リーチ図柄の配列パターンを示す説明図である。図3に示すように、可変表示装置9は、左・中・右の表示領域に分けられている。そして、各列の表示領域には、連続した3コマの飾り図柄が停止表示される。従って、可変表示装置9には、3行×3列(=9図柄)の飾り図柄が停止表示され、遊技者に視認される。
可変表示装置9において、左・中・右の飾り図柄が可変表示され、その後に導出表示された左・中・右の飾り図柄(「*」の図柄を除く。)の組み合わせが有効ライン上にて同一図柄で揃ったときに大当りとなる。この実施の形態では、有効ラインとして、「上段」、「中段」、「下段」、「右下がり」および「右上がり」の5ラインが設けられている。
この実施の形態では、左図柄と右図柄(「*」の図柄を除く。)が所定の有効ライン上にて同一図柄で揃ったときにリーチが成立する。例えば、図3に示すように、左図柄と右図柄が上段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1UH」)、左図柄と右図柄が下段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1LH」)、左図柄と右図柄が中段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1CH」)、左図柄と右図柄がダブルライン(右下がりおよび右上がり)において同一図柄「1」「8」で揃ったときに(「1WH」)、リーチが成立する。
なお、各リーチ図柄に付されている記号(1UH、1LHなど)は、3桁目が図柄番号(「1」「2」「3」・・・)を示し、2桁目がライン表示(「上段」、「中段」、「下段」、「ダブルライン」)を示し、1桁目「H」が「はずれ」(Hazure)の状態を示している。また、2桁目のライン表示において、「U」は「上段」Upperの略であり、「C」は「中段」Centerの略であり、「L」は「下段」Lowerの略であり、「W」は「ダブルライン」を示している。例えば、「7CH」は、図柄が「7」で「中段のライン」で「はずれ」という意味である。
この実施の形態では、リーチが成立した際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
次に、特別図柄の停止図柄と飾り図柄の停止図柄の対応関係(両図柄のはずれ図柄、確変図柄、非確変図柄、突然確変図柄および小当り図柄)について説明する。
(1)特別図柄の停止図柄:
上述したように、特別図柄表示器8にて可変表示される特別図柄は「0」〜「9」である。このうち、「0」〜「3」,「8」,「9」がはずれ図柄であり、「7」が確変図柄であり、「6」が非確変図柄であり、「5」が突然確変図柄であり、「4」が小当り図柄である。
(2)飾り図柄の停止図柄:
上述したように、左中右の飾り図柄は、それぞれ、「1」「*」「2」・・・「*」の図柄である。
(2−1)飾り図柄のはずれ図柄は、左中右の飾り図柄の組み合わせが全ての有効ライン上にて同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など:なお後述する突然確変図柄および小当り図柄を除く。)である。なお、左右の飾り図柄が有効ライン上にて同一図柄で揃っているが(リーチとなっているが)、中の飾り図柄だけ有効ライン上にて揃っていない状態もはずれ図柄である。
(2−2)飾り図柄の大当り図柄は、左中右の飾り図柄の組み合わせが所定の有効ライン上にて同一図柄で揃った状態の図柄である。図4は、大当り図柄の配列パターンを示す説明図である。図4に示すように、左中右の飾り図柄(「*」の図柄を除く。)の組み合わせが有効ライン上にて同一図柄で揃った状態となっている。例えば、図4に示すように、左中右の飾り図柄の組み合わせが上段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1UF」)、左中右の飾り図柄の組み合わせが下段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1LF」)、左中右の飾り図柄の組み合わせが中段のラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1CF」)、左中右の飾り図柄の組み合わせが右下がりのラインにおいて同一図柄「1」で揃ったとき(「1SF」)、左中右の飾り図柄の組み合わせが右上がりのラインにおいて同一図柄「1」で揃ったときに(「1AF」)、大当りとなる。
なお、各大当り図柄に付されている記号(1UF、1LFなど)は、3桁目が図柄番号(「1」「2」「3」・・・)を示し、2桁目がライン表示(「上段」、「中段」、「下段」、「右下がり」、「右上がり」)を示し、1桁目「F」が「大当り」(Fever)の状態を示している。また、2桁目のライン表示において、「U」は「上段」Upperの略であり、「C」は「中段」Centerの略であり、「L」は「下段」Lowerの略であり、「S」は「右下がり」SAGARIの頭文字であり、「A」は「右上がり」AGARIの頭文字である。例えば、「7AF」は、図柄が「7」で「右上がりのライン」で「大当り」という意味である。
図4に示す大当り図柄のうち、左中右の飾り図柄の組み合わせが有効ライン上にて特定の図柄(「1」「3」「5」「7」「8」)で揃った状態の図柄が確変図柄である。具体的には、図4において、「1UF」「1LF」「1CF」「1SF」「1AF」、「3UF」「3LF」「3CF」「3SF」「3AF」、「5UF」「5LF」「5CF」「5SF」「5AF」、「7UF」「7LF」「7CF」「7SF」「7AF」、「8UF」「8LF」「8CF」「8SF」「8AF」の図柄が確変図柄である。また、図4に示す大当り図柄のうち、左中右の飾り図柄の組み合わせが有効ライン上にて特定の図柄以外の図柄(「2」「4」「6」)で揃った状態の図柄が非確変図柄である。具体的には、図4において、「2UF」「2LF」「2CF」「2SF」「2AF」、「4UF」「4LF」「4CF」「4SF」「4AF」、「6UF」「6LF」「6CF」「6SF」「6AF」の図柄が非確変図柄である。
なお、この実施の形態では、大当り後再抽選演出を行う場合は、変動停止時に導出表示される停止図柄が特別図柄と飾り図柄とで対応しない。例えば、変動停止時に導出表示される特別図柄の停止図柄が確変図柄「7」であったとしても、大当り後に再抽選演出を実行する場合には、変動停止時に導出表示される飾り図柄の停止図柄は非確変図柄「2UF」等となる。この場合は、大当り後の再抽選演出にて飾り図柄の停止図柄として確変図柄が導出表示されることになる。
(2−3)この実施の形態では、大当りとなること又は大当りとなる可能性が高いことを遊技者に報知(予告)するために、飾り図柄の変動の途中で、左中右の飾り図柄の特殊な組み合わせを停止表示する演出を実行する。このような左中右の飾り図柄の特殊な組み合わせを、演出上のチャンス目と呼んでいる。この実施の形態では、演出上のチャンス目として、チャンス目Aとチャンス目Bとが設けられている。
図5に示すように、チャンス目Aとして、40種類のチャンス目(「1C」〜40C」)が設けられている。また、図6に示すように、チャンス目Bとして、32種類のチャンス目(「41C」〜「72C」)が設けられている。なお、各チャンス目に付されている記号(C)は、Chanceの略である。図5に示す演出上のチャンス目Aが停止表示されると、その後にスーパーリーチに発展する。また、図6に示す演出上のチャンス目Bが停止表示されると、その後にスーパーリーチに発展し又はリーチに発展せずに大当りとなる。従って、遊技者は、チャンス目A,Bが停止表示されることにより、大当りの発生を期待するようになる。
はずれ図柄を決定したときに、決定したはずれ図柄が偶然にチャンス目Aまたはチャンス目Bになってしまうことが起こり得る。この場合、チャンス目Aまたはチャンス目Bが導出表示されると、スーパーリーチに発展しないのに遊技者にスーパーリーチに発展する(大当りの可能性が高い)との誤解を与えてしまうおそれがある。このような誤解を回避するために、この実施の形態では、チャンス目Aまたはチャンス目Bと同じ図柄をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御が実行される。
(2−4)飾り図柄の突然確変図柄は、左中右の飾り図柄の組み合わせが中段のライン上にて各々異なる特定の図柄(「1」「3」「5」「7」「8」)で停止表示された状態の図柄である。この実施の形態では、図7に示すように、突然確変図柄として、10種類の図柄(太枠で囲われた図柄:「73C」「78C」「113C」「118C」「123C」「128C」「133C」「138C」「143C」「148C」)が設けられている。具体的には、中段のライン上に「135」「571」「185」「318」「387」「578」「753」「783」「835」「873」が停止表示された状態の図柄が突然確変図柄である。なお、突然確変図柄のことを突確用のチャンス目ともいう。
突然確変図柄も大当り図柄の一種であるが、突然、確変状態に移行されたように見せるためには、突然確変図柄によって大当りの発生を容易に認識させないようにするのが望ましい。このため、上記のように、突然確変図柄を他の大当り図柄とは異なる図柄としている。
はずれ図柄を決定したときに、決定したはずれ図柄が偶然に突然確変図柄になってしまうことが起こり得る。この場合、突然確変図柄が導出表示されると、確変状態に移行されないのに遊技者に確変状態に移行されたとの誤解を与えてしまうおそれがある。このような誤解を回避するために、この実施の形態では、突然確変図柄と同じ図柄をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御が実行される。
図7には、突然確変図柄以外の図柄(「74C」〜「77C」など;以下、「突確類似図柄」という。)も示している。これらの突確類似図柄は、突然確変図柄と数字の並び(組み合わせ)は同じであるが、突然確変図柄が停止表示されるラインとは異なるラインに停止表示されている。すなわち、「135」の例では、突然確変図柄は中段のラインに停止表示されるが、突確類似図柄は上段や下段などのラインに停止表示されている。このような図柄は突然確変図柄に似ているので、はずれ図柄として導出表示すると、遊技者に突然確変図柄が導出表示されたと誤解を与えてしまうおそれがある。このため、突然確変図柄と同様に、突確類似図柄をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御が実行される。
(2−5)飾り図柄の小当り図柄も、突然確変図柄と同じように、左中右の飾り図柄の組み合わせが中段のライン上にて各々異なる特定の図柄(「1」「3」「5」「7」「8」)で停止表示された状態の図柄である。但し、小当り図柄は、突然確変図柄と数字の並び(組み合わせ)が異なる。この実施の形態では、図8に示すように、小当り図柄として、10種類の図柄(太枠で囲われた図柄:「83C」「88C」「153C」「158C」「163C」「168C」「173C」「178C」「183C」「188C」)が設けられている。具体的には、中段のライン上に「531」「175」「317」「357」「378」「518」「713」「815」「853」「875」が停止表示された状態の図柄が小当り図柄である。なお、小当り図柄のことを小当り用のチャンス目ともいう。
このように、飾り図柄の小当り図柄を突然確変図柄と似ている図柄としているので、遊技者が飾り図柄の停止図柄から突然確変大当りが発生したのか小当りが発生したのかを認識し難いことになる。また、上述したように、突然確変大当り状態のときと小当り状態のときは同じ特別な演出(突確専用の演出を除く)が実行されるので、遊技者は演出の内容からも突然確変大当りが発生したのか小当りが発生したのかを認識できないことになる。さらに、突然確変大当りおよび小当りの終了後において確変状態または通常遊技状態のいずれかに制御された場合、確変状態および通常遊技状態のいずれの場合も、特別図柄および飾り図柄の変動時間は短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も向上されず、普通図柄の変動時間も短縮されないため、遊技者は遊技状態がどの状態に移行されたかについて認識することもできない。よって、突然確変大当りまたは小当りの終了後に、遊技者による確変状態への移行に対する期待を持続させることができることとなる。なお、特別図柄に関しては、突然確変図柄が「5」で小当り図柄が「4」であり、異なる図柄である。
はずれ図柄を決定したときに、決定したはずれ図柄が偶然に小当り図柄になってしまうことが起こり得る。この場合、小当り図柄が導出表示されると、遊技者に突然確変が発生したかもしれない(確変状態に移行されたかもしれない)と誤解を与えてしまうおそれがある。このような誤解を回避するために、この実施の形態では、小当り図柄と同じ図柄をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御が実行される。
図8には、小当り図柄以外の図柄(「84C」〜「87C」など;以下、「小当り類似図柄」という。)も示している。これらの小当り類似図柄は、小当り図柄と数字の並び(組み合わせ)は同じであるが、小当り図柄が停止表示されるラインとは異なるラインに停止表示されている。すなわち、「531」の例では、小当り図柄は中段のラインに停止表示されるが、小当り類似図柄は上段や下段などのラインに停止表示されている。このような図柄は小当り図柄に似ているので、はずれ図柄として導出表示すると、遊技者に小当り図柄と似ている突然確変図柄が導出表示されたと誤解を与えてしまうおそれがある。このため、小当り図柄と同様に、小当り類似図柄をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御が実行される。
図9は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図9には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560と、I/Oポート部57とを含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されていてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560に、I/Oポート部も含まれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞装置(開閉板20)を開閉するソレノイド21および可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄保留記憶表示器18の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器41の表示状態の制御も行う。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための電源信号は、電源基板(図示せず)に搭載されている電源からタッチセンサ基板90を介して発射モータ94に供給される。なお、カードユニット50から接続信号(VL信号)がインタフェース基板66を介してタッチセンサ基板90に入力される。また、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサ基板90に搭載されているタッチセンサで検出される。そして、タッチセンサからの検出信号と電源からの信号とがタッチセンサ基板90上の一のAND回路に入力され、当該一のAND回路の出力信号とカードユニット50からのVL信号とがタッチセンサ基板90上の他のAND回路に入力され、他のAND回路から発射モータ94に信号が出力される。従って、カードユニット50からのVL信号がタッチセンサ基板90に出力されていなかったり、遊技者が操作ノブ5に触れていないことによりタッチセンサから検出信号が出力されていないときは、発射モータ94の駆動が停止される。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
図10は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図10に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図10には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図11は、主基板31における遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560:CPU56およびROM54,RAM55等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(図示せず)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにRAM55のバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板37および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される飾り図柄の初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、特別図柄表示器8に表示される特別図柄のはずれ図柄を決定するための乱数や、図柄の変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを判定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17やステップS18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17およびステップS18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図12は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図12に示すステップS20〜S37のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41および状態表示灯(図示せず)の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8、普通図柄表示器10および状態表示灯については、ステップS34〜S36で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理、表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か(および小当りを発生させるか否か)決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りの種別を決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム3:特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図12に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いられている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8や特別可変入賞装置(大入賞口)を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器10の表示制御および可変入賞球装置15の開閉制御が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における飾り図柄の表示制御に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成し出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS31)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS32:出力処理)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21を駆動する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS33)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態に応じて状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS36)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、状態表示灯の表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS37)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S36の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図13および図14は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数(始動入賞記憶数)が上限値(保留記憶数=4)に達しているかどうかを確認する(ステップS312)。
保留記憶数が上限値に達していないときは(ステップS312のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS313)。乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS313では、上記の各乱数のうち、ランダム1〜ランダム4が抽出される。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS314)。なお、図13には示していないが、保留記憶数カウンタの値を1増やしたときは、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは始動入賞が発生したことにより始動入賞記憶数が+1されたことを示すコマンドである)が送信される。その後、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、大当りとするか否か(特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には、大当りフラグをセットし、大当りの種別(非確変大当り、確変大当り、突然確変大当りなど)を決定する。大当りとしない場合には、小当りとするか否かを決定する。小当りとする場合には、小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示の変動パターン(図柄変動中の演出態様:なお、変動パターンによって変動時間も特定される。)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS302):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄を停止表示してから小当り遊技を開始するまでの時間(小当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、小当り図柄を停止表示した後に小当り遊技における特別な演出(2ラウンド用演出;なお、2ラウンド用演出は突然確変大当りが発生した場合に実行される演出(突確専用の演出を除く)と同じ演出である)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):大当り表示時間が経過したときに、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):インターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信し、大入賞口制御タイマに大当り終了処理の実行時間(大当り終了時間)を設定した後、内部状態をステップS307に応じた値に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):小当り表示時間またはインターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに小当り開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、大入賞口制御タイマに小当り終了処理の実行時間(小当り終了時間)を設定した後、内部状態をステップS310に応じた値に更新する。
小当り開放中処理(ステップS309):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。そして、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態をステップS308に応じた値に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):小当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図15および図16は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図15に示す例において、コマンド8000(H)〜806A(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8C00(H)〜8C06(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。なお、この実施の形態では、コマンド8C00(H)〜8C06(H)を図柄情報指定コマンドという。
コマンド8C00(H)は、特別図柄の停止図柄(表示結果)がはずれ図柄と決定されたことを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、特別図柄の停止図柄が非確変図柄と決定されたこと(つまり非確変大当り(通常大当りともいう。)と決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。
コマンド8C02(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され(つまり確変大当りと決定され)、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。
コマンド8C05(H)は、特別図柄の停止図柄が突然確変図柄と決定されたこと(つまり突然確変大当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)である。コマンド8C06(H)は、特別図柄の停止図柄が小当り図柄と決定されたこと(つまり小当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(小当り指定コマンド)である。
ここで、「再抽選演出」とは、可変表示装置9において大当り図柄を停止表示させた後に大当り図柄を再抽選して導出表示するように見せかける演出のことをいう。具体的には、可変表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄で停止表示し、その後に非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を導出表示する演出である(図113参照)。再抽選演出としては、非確変図柄から確変図柄に昇格させる場合(非確変図柄を停止表示した後に確変図柄を導出表示する場合)と、非確変図柄から確変図柄に昇格させない場合(非確変図柄を停止表示した後に再び非確変図柄を導出表示する場合)とがある。なお、非確変図柄から確変図柄に昇格させる再抽選演出のことを「昇格演出」または「成り上がり演出」という。
この実施の形態では、再抽選演出を実行するタイミングを「図柄の変動中」、「大当り遊技中」、「大当り遊技の終了後」としている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「図柄の変動中」に再抽選演出を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させる場合は、変動パターンコマンドで再抽選演出の実行を指定する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「大当り遊技中」または「大当り遊技の終了後」に再抽選演出を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させる場合は、図柄情報指定コマンドで「大当り遊技中」または「大当り遊技の終了後」の再抽選演出の実行を指定する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドまたは図柄情報指定コマンドの内容にもとづいて、所定のタイミングで再抽選演出を実行する。
コマンド8F00(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。
コマンド9500(H)〜9503(H)は、可変表示装置9における遊技状態に応じた背景表示を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド)である。コマンド9500(H)は、可変表示装置9における通常遊技状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、可変表示装置9における確変状態(高確率状態)のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、可変表示装置9における時短状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9503(H)は、可変表示装置9におけるチャンスモード状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(チャンス状態背景指定コマンド)である。なお、チャンスモードは、突然確変大当りおよび小当りの終了後に確変状態への移行に対する期待を持たせる演出モードである。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーション時の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
図16に示す例において、コマンドA000(H)〜A004(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドA000(H)は、通常大当り(非確変大当り)が決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ1指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ3指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ4指定コマンド)である。コマンドA004(H)は、突然確変大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ5指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。
コマンドA301(H)〜A305(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング指定コマンド)である。コマンドA301(H)は、通常大当り遊技の終了(大当り遊技の終了後に時短状態に移行する旨を表示すること)を指定する演出制御コマンド(エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング3指定コマンド)である。コマンドA304(H)は、大当り遊技の終了後(エンディング演出中)の再抽選演出にて確変図柄に昇格させ、確変大当りになることを指定する演出制御コマンド(エンディング4指定コマンド)である。コマンドA305(H)は、突然確変大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング5指定コマンド)である。なお、コマンドA302(H)とコマンドA303(H)とを共通のコマンドとしてもよい。この場合、共通のコマンドは、確変大当りが決定され、かつ、大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンドとされる。
コマンドA4XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」にはラウンド数が設定される。
コマンドA600(H)は、小当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(小当り用ファンファーレ指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、XXで示される数の始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図15および図16に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図15および図16に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に大当り中の入賞球数を表示する場合はカウントスイッチ23のカウント数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図17および図18は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図17および図18において、「ライン」の「S」はシングルリーチ(図3の1UH〜8UH,1LH〜8LH,1CH〜8CHのいずれか)が成立することを示し、「ライン」の「W」はダブルリーチ(図3の1WH〜8WHのいずれか)が成立することを示し、「ライン」の「S&W」はシングルリーチまたはダブルリーチのどちらかが成立することを示す。また、「通常選択テーブル」は、通常モード(チャンスモード以外の状態)のときに選択される飾り図柄決定用のテーブルのテーブル番号を示し、「チャンスモード選択テーブル」は、チャンスモードのときに選択される飾り図柄決定用のテーブルのテーブル番号を示す。
この例では、各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が「はずれ図柄」となる場合の変動パターン(はずれ専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「非確変図柄」または「確変図柄」となる場合の変動パターン(確変大当り/通常大当り兼用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「確変図柄」となる場合の変動パターン(確変大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「非確変図柄」となる場合の変動パターン(通常大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が「突然確変図柄」となる場合の変動パターン(突然確変大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が「突然確変図柄」または「小当り図柄」となる場合の変動パターン(突然確変大当り/小当り兼用の変動パターン)とに区別されている。
はずれ専用の変動パターンとして、通常遊技状態のときのリーチを伴わない通常変動の変動パターンと、時短状態(確変時短状態を含む)のときのリーチを伴わない時短時通常変動の変動パターンと、ノーマルリーチ(単純なリーチ態様)を伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンと、スーパーリーチDを伴う変動パターンとが設けられている。また、チャンス目Aが仮停止表示されてからスーパーリーチBなどに発展する変動パターンや、チャンス目Bが仮停止表示されてからスーパーリーチDに発展する変動パターンも設けられている。
ここで、「ノーマルリーチ」は、リーチ成立前の通常変動と同様にリーチ成立後も中図柄が高速変動する場合や、リーチ成立後に中図柄の変動速度・変動方向が変化する場合や、リーチ成立後にキャラクタが登場する場合や、リーチ成立後に背景が変化する場合などがある。但し、ノーマルリーチの場合は、演出の態様は比較的単純である。これに対し、「スーパーリーチ」は、ノーマルリーチの演出を複数組み合わせたり、ノーマルリーチから別の演出に発展させたり、ストーリー性のある演出を実行したりする。スーパーリーチの場合は、ノーマルリーチよりも大当りの発生を期待させる演出が行われる。一般に、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が変動時間は長く設定されている。なお、ノーマルリーチの具体的な演出態様については図94、図108を用いて後述し、スーパーリーチの具体的な演出態様については図95、図96、図109〜図111を用いて後述する。
通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンとして、ノーマルリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンと、スーパーリーチDを伴う変動パターンとが設けられている。また、チャンス目Aが仮停止表示されてからスーパーリーチCなどに発展する変動パターンや、チャンス目Bが仮停止表示されてからスーパーリーチDに発展する変動パターンも設けられている。また、ダブルリーチが成立した場合において、先に来る図柄(例えば「1」「2」の図柄でダブルリーチになったときの「1」)で大当りになる場合(先当り)と後に来る図柄(例えば「1」「2」の図柄でダブルリーチになったときの「2」)で大当りになる場合(後当り)とで、同じ内容の変動パターンが分けられている。なお、この実施の形態では、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンは、図柄の変動中に常に「再抽選」演出が実行される。
確変大当り専用の変動パターンとして、ノーマルリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンと、スーパーリーチDを伴う変動パターンとが設けられている。また、チャンス目Aが仮停止表示されてからスーパーリーチCなどに発展する変動パターンや、チャンス目Bが仮停止表示されてからスーパーリーチDに発展する変動パターンも設けられている。また、リーチはずれではずれ図柄が仮停止表示された後に「救済」演出(例えばキャラクタが仮停止表示されたはずれ図柄を壊して大当り図柄に差し替える演出)を実行して大当り図柄を導出表示する変動パターンも設けられている。また、ダブルリーチが成立した場合において、先に来る図柄で大当りになる場合(先当り)と後に来る図柄で大当りになる場合(後当り)とで、同じ内容の変動パターンが分けられている。
通常大当り専用の変動パターンとして、ノーマルリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンとが設けられている。
突然確変大当り専用の変動パターンとして、突然確変突入演出を実行する変動パターンが設けられている。突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンとして、タイムミッション突入演出を実行する変動パターンと、突然確変・小当り共通突入演出を実行する変動パターンとが設けられている。
ここで、「突然確変突入演出」は、突然確変に突入することを示す特別な演出である。遊技者は、突然確変突入演出が実行されたことにより確変状態に突入したことを認識することができる。「タイムミッション突入演出」は、タイムミッション(ミッションを提示し所定時間中にミッションが達成されると大当りとする演出)に突入することを示す特別な演出である。「突然確変・小当り共通突入演出」は、突然確変または小当りに突入することを示す特別な演出である。遊技者は、タイムミッション突入演出や突然確変・小当り共通突入演出が実行されただけでは、確変状態に移行されたかどうか判断することができない。
この実施の形態では、「突然確変突入演出」が実行されたときは、突然確変図柄(突確用のチャンス目)が導出表示され、その後に2ラウンド用演出が実行され、突然確変に突入したときの演出(チャンスモード中の演出の一種)を実行する状態に移行される。また、「タイムミッション突入演出」が実行されたときは、突然確変図柄または小当り図柄(小当り用のチャンス目)が導出表示され、その後にミッション提示中の演出(チャンスモード中の演出の一種)を実行する状態に移行される。また、「突然確変・小当り共通突入演出」が実行されたときは、突然確変図柄または小当り図柄が導出表示され、その後に突然確変になったか小当りになったか判別不可能な演出(チャンスモード中の演出の一種)を実行する状態に移行される。
なお、この実施の形態において、ミッション突入演出が実行されてチャンス目(突然確変図柄または小当り図柄)が導出表示された後に、「所定の出目(例えば、左の表示領域の中段に「7」、特定のリーチ、図5〜図8に示した所定のチャンス目など)を所定時間内に出せ」というミッション(指令)を提示し、ミッション中の演出において、そのミッションが達成されたとき(時間内に所定の出目が導出表示されたとき)に遊技者にとって有利な状態に制御する(例えば大当りとしたり、確変状態に移行させたり、スーパーリーチに発展させたりする)ようにしている。なお、上記のように「所定の出目」を複数種類の中から選択する場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が所定の出目を決定し、変動パターンコマンドで指定して演出制御用マイクロコンピュータ100に表示(提示)させる構成でもよいし、あるいは演出制御用マイクロコンピュータ100が所定の出目を独自に決定して表示(提示)する構成でもよい。
なお、図17および図18には示していないが、変動パターン毎に所定の変動時間が予め設定されており、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドにもとづいて変動パターンとともに変動時間を特定することが可能である。また、各変動パターンには、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータが割り当てられている。例えば、変動番号1の変動パターンには「EXTデータ」として「00(H)」が割り当てられ、変動番号91の変動パターンには「EXTデータ」として「6A(H)」が割り当てられている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドに割り当てられている「EXTデータ」によって変動パターンの内容(変動番号)を認識する。
図19〜図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中・小当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、保留記憶カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数格納バッファに格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態(通常遊技状態、確変状態、時短状態など)を確認し、遊技状態に応じた背景指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS55)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述するコマンドセット処理(図35)を実行する(ステップS56)。なお、現在の遊技状態が通常遊技状態であれば、通常状態背景指定コマンドを送信し、現在の遊技状態が確変時短状態であれば、確変状態背景指定コマンドを送信し、現在の遊技状態が時短状態であれば、時短状態背景指定コマンドを送信する。また、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りの遊技の終了後にチャンスモードに移行したときは、チャンス状態背景指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS57)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS58)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が高確率状態(確変状態、確変時短状態)の場合は、遊技状態が低確率状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が高確率状態であるか否かを確認し、遊技状態が高確率状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が低確率状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、高確率状態のときの方が低確率状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が高確率状態(確変状態および確変時短状態)であるか否かの確認は、遊技状態が確変状態および確変時短状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かにより行われる。
図22(A)(B)に、この実施の形態における大当り判定テーブルにおける判定値の振分率を示す。図22(A)は低確率状態(通常遊技状態および時短状態)のときの大当り判定テーブルにおける判定値の振分率を示し、図22(B)は高確率状態(確変状態、確変時短状態)のときの大当り判定テーブルにおける判定値の振分率を示している。図22(A)(B)に示すように、この実施の形態では、大当り判定用乱数値の数は65536とされている。すなわち、大当り判定用乱数値の範囲は0〜65535とされている。また、低確率時の大当り判定値数は164であり、低確率時の大当り確率は0.00250(1/399.6)とされている。また、高確率時の大当り判定値数は低確率時の大当り判定値数の10倍の1640であり、高確率時の大当り確率は0.02502(1/40.0)とされている。
大当り判定モジュールで大当りとしないことに決定した場合には(ステップS59のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図20のステップS64の処理に移行する。
大当り判定モジュールで大当りとすることに決定した場合には(ステップS59のY)、大当りフラグをセットする(ステップS60)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当りの種別(通常大当り、確変大当り、大当り遊技中に再抽選演出を実行する確変大当り、大当り遊技終了後に再抽選演出を実行する確変大当り、突然確変大当り)を決定する処理を実行する(ステップS62)。
大当り種別の決定処理は、大当り種別決定テーブルを用いて行う。大当り種別決定テーブルには、図22(C)に示すように、大当りの種別ごとに所定数の大当り種別決定用乱数値が予め振り分けられている。具体的には、大当り種別決定用乱数値の数は100(すなわち大当り種別決定用乱数値の範囲は0〜99)とされ、そのうち、0〜31が「通常」に振り分けられ、32〜74が「確変1」に振り分けられ、75〜81が「確変2」に振り分けられ、82〜96が「確変3」に振り分けられ、97〜99が「突確」に振り分けられている。ここで、「通常」は通常大当りを示し、「確変1」は確変大当り(再抽選演出なし)を示し、「確変2」は確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)を示し、「確変3」は確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)を示し、「突確」は突然確変大当りを示している。なお、図22(C)中、下に示す数字(0.0008など)は、1回の始動入賞(変動)における各々の大当り種別が発生する割合(確率)を表している。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS61で読み出した大当り種別決定用乱数値がどの範囲に属するかによって、大当り種別、すなわち、通常大当り、確変大当り(再抽選演出なし)、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)および突然確変大当りのいずれかを決定する。このように、大当り種別の決定処理によって、大当りを通常大当り、確変大当り、突然確変大当りにするかだけでなく、再抽選演出(昇格演出)を実行するかどうかと、再抽選演出をどのようなタイミングで実行するかについても決定されることになる。
飾り図柄のうち特定の図柄(有効ライン上に揃ったときに確変大当りとなる図柄)が含まれる割合は、5/8=62.5%である。すなわち、上述したように、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の数字の8図柄が有効ライン上で揃った場合に大当りとなるが、そのうち、「1」「3」「5」「7」「8」の5図柄が有効ライン上で揃った場合に確変大当りになるので、飾り図柄のうち特定の図柄が含まれる割合は5/8=62.5%となる。
これに対し、15ラウンドの大当り(15ラウンドの通常大当りおよび15ラウンドの確変大当り)になる確率に対する確変大当り(突然確変大当りを除く。)になる確率、すなわち、「通常」「確変1」「確変2」「確変3」が決定される割合に対する「確変1」「確変2」「確変3」が決定される割合は、図22(C)に示したように、(43+7+15)/(32+43+7+15)=65/97≒67%である。また、飾り図柄の変動停止時に15ラウンドの大当りを示す大当り図柄が導出表示される確率に対する飾り図柄の変動停止時に確変図柄が導出表示される確率、すなわち、「通常」「確変1」「確変2」「確変3」が決定される割合に対する「確変1」が決定される割合は、図22(C)に示したように、(43)/(32+43+7+15)=43/97≒44.3%である。つまり、15ラウンドの大当り(「通常」「確変1」「確変2」「確変3」)が決定された場合のうち、通常大当りが決定されたとき(「通常」が決定されたとき)は、通常大当り専用の変動パターンコマンドが送信され、そのコマンドにもとづいて変動停止時の停止図柄として非確変図柄が決定されるか、または確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドが送信されるとともに通常大当り指定の図柄情報指定コマンドが送信され、それらのコマンドにもとづいて変動停止時の停止図柄として非確変図柄が決定される。また、大当り遊技の開始後の再抽選演出にて確変大当りに昇格させると決定されたとき(「確変2」または「確変3」が決定されたとき)は、通常大当り専用の変動パターンコマンドが送信され、そのコマンドにもとづいて変動停止時の停止図柄として非確変図柄が決定されるか、または確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドが送信されるとともに確変大当り2指定または確変大当り3指定の図柄情報指定コマンドが送信され、それらのコマンドにもとづいて変動停止時の停止図柄として非確変図柄が決定される。一方、15ラウンドの大当り(「通常」「確変1」「確変2」「確変3」)が決定された場合のうち、確変大当り(再抽選演出なし)が決定されたとき(「確変1」が決定されたとき)は、確変大当り専用の変動パターンコマンドが送信され、そのコマンドにもとづいて変動停止時の停止図柄として確変図柄が決定されるか、または確変大当り/通常大当り兼用の変動パターンコマンドが送信されるとともに確変大当り1指定の図柄情報指定コマンドが送信され、それらのコマンドにもとづいて変動停止時の停止図柄として確変図柄が決定される。このように、「確変1」が決定された場合以外は、変動停止時の停止図柄として非確変図柄が決定されるので、15ラウンドの大当りになる確率に対する飾り図柄の変動停止時に確変図柄が導出表示される確率は、(43)/(32+43+7+15)=43/97≒44.3%となる。
以上のように、飾り図柄のうち特定の図柄が含まれる割合(特定の図柄の比率)と、15ラウンドの大当りになる確率に対する確変大当りが決定される確率(確変大当りの比率)と、15ラウンドの大当りを示す大当り図柄が導出表示される確率に対する確変図柄が導出表示される確率(確変図柄の導出表示の比率)とはそれぞれ異なる。しかし、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特定の図柄の比率とは無関係に大当りの種別を決定し(ステップS62)、大当りの種別に応じた演出制御コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドの内容にもとづいて大当りの種別(再抽選演出の有無や再抽選演出の実行タイミングを含む)に応じた大当り図柄を決定し変動停止時に導出表示する(ステップS621、S626参照)。従って、遊技機の仕様に合わせて容易に特定の図柄の比率を増減させたり、確変大当りの比率を変更したり、大当り遊技開始後の再抽選演出を設定することができる。
なお、図19には示していないが、特別図柄の大当り図柄は大当り種別に応じて各々一種類しか設けられていないので、大当りの種別が決定されることによって、大当り図柄も自動的に決定される。具体的には、通常大当り(非確変大当り)のときは非確変図柄「6」が決定され、確変大当りのときは確変図柄「7」が決定され、突然確変大当りのときは突然確変図柄「5」が決定されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62にて決定した大当り種別に応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストア(格納)し(ステップS63)、図21のステップS72の処理に移行する。
なお、ステップS63において、飾り図柄情報バッファに大当り種別に応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28、図34)が実行され、コマンドセット処理(図35)が実行され、コマンド送信処理(図36)が実行される。これにより、大当り種別に応じた図柄情報指定コマンド(通常大当り指定コマンド、確変大当り1指定コマンド、確変大当り2指定コマンド、確変大当り3指定コマンド、突然確変大当り指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
図20のステップS64において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS57で読み出した大当り判定用乱数の値にもとづいて小当りとするか否かを決定する小当り判定モジュールを実行する(ステップS64)。小当り判定モジュールは、小当りテーブルにおいてあらかじめ決められている小当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
図22(A)(B)に、この実施の形態における小当り判定テーブルにおける判定値の振分率を示す。図22(A)は低確率状態(通常遊技状態および時短状態)のときの小当り判定テーブルにおける判定値の振分率を示し、図22(B)は高確率状態(確変状態、確変時短状態)のときの小当り判定テーブルにおける判定値の振分率を示している。図22(A)(B)に示すように、この実施の形態では、大当り判定用乱数値の数は65536とされている。すなわち、大当り判定用乱数値の範囲は0〜65535とされている。上述したように、大当り判定値数は、低確率時よりも高確率時の方が10倍多かったが、小当り判定値数は、低確率時も高確率時も同じ数である。すなわち、低確率時も高確率時も小当り判定値数は同じ59とされている。従って、小当り確率については、低確率時も高確率時も同じ0.00090(1/1110.8)となっている。なお、高確率時の方が小当り判定値数を多くして、小当り確率も高確率時の方が高くなるようにしてもよい。
小当り判定モジュールで小当りとすることに決定した場合には(ステップS65のY)、小当りに応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストアし(ステップS66)、小当りフラグをセットする(ステップS67)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68)。なお、図20には示していないが、小当りになると決定されたときは小当り図柄「4」が自動的に決定されることになる。
なお、ステップS66において、飾り図柄情報バッファに小当りに応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28、図34)が実行され、コマンドセット処理(図35)が実行され、コマンド送信処理(図36)が実行される。これにより、小当りを指定する図柄情報指定コマンド(小当り指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
小当り判定モジュールで小当りとしないことに決定した場合には(ステップS65のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数(表示用乱数の一つ)を読み出し(ステップS69)、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、特別図柄のはずれ図柄を決定する処理を実行する(ステップS70)。特別図柄のはずれ図柄として、「0」〜「3」,「8」,「9」のいずれかの図柄が決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれに応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストアする(ステップS71)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS68)。
図21のステップS72において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62で決定した大当り種別が確変大当りであるかどうかを確認し、確変大当りでなかったときは(ステップS72のN)、大当りの種別を示すフラグのセットを行わずに、ステップS82の処理に移行する。
確変大当りであったときは(ステップS72のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS73)。そして、確変大当りが突然確変大当りであるかどうかを確認する(ステップS74)。突然確変大当りであったときは(ステップS74のY)、突然確変大当りが発生することを示す突然確変フラグをセットし(ステップS75)、ステップS82の処理に移行する。
突然確変大当りでなかったときは(ステップS74のN)、再抽選演出が実行されるかどうかを確認する(ステップS76)。再抽選演出が実行されないときは(ステップS76のN)、ステップS82の処理に移行し、再抽選演出が実行されるときは(ステップS76のY)、再抽選演出が実行されることを示す再抽選実行フラグをセットして(ステップS77)、再抽選演出が大当り中に実行されるかどうかを確認する(ステップS78)。大当り中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS78のY)、大当り中に再抽選演出が実行されることを示す大当り中実行フラグをセットし(ステップS79)、ステップS82の処理に移行する。大当り中に実行されないときは(ステップS78のN)、再抽選演出がエンディング中に実行されるかどうかを確認する(ステップS80)。エンディング中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS80のY)、エンディング中に再抽選演出が実行されることを示すエンディング実行フラグをセットし(ステップS81)、ステップS82の処理に移行する。ステップS82では、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS82)。
図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは(ステップS201のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS202)。突然確変フラグがセットされているときは(ステップS202のY)、突然確変大当りが発生することになるので、突然確変用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS203)。
突然確変用変動パターン決定テーブルには、予め図18に示した突然確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「89」〜「91」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
突然確変フラグがセットされていないときは(ステップS202のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS204A)。確変大当りフラグがセットされているときは(ステップS204AのY)、再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS204B)。確変大当りフラグがセットされ、再抽選実行フラグがセットされていないときは(ステップS204BのN)、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しない確変大当りが発生することになるので、確変大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS205)。
確変大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図17および図18に示した確変大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「20」〜「84」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS204AのN)、通常大当り(非確変大当り)が発生することになるので、通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS206)。また、確変大当りフラグがセットされているが、再抽選実行フラグもセットされているときは(ステップS204BのY)、大当り遊技開始後に再抽選演出を実行する確変大当りが発生することになる。この場合は、飾り図柄の変動停止時において非確変図柄が導出表示されるので、通常大当り用の変動パターンを選択する必要がある。従って、通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS206)。
通常大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図17および図18に示した通常大当りのときに選択される変動パターン(変動番号「62」〜「88」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、突然確変用変動パターン決定テーブル、確変大当り用変動パターン決定テーブルまたは通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS207)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが次に可変表示される図柄の変動パターンと決定される。そして、ステップS213の処理に移行する。
ステップS201において、大当りフラグがセットされていないと判定されたときは(ステップS201のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS208)。小当りフラグがセットされているときは(ステップS208のY)、小当りが発生することになるので、小当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS209)。
小当り用変動パターン決定テーブルには、予め図18に示した小当りのときに選択される変動パターン(変動番号「89」,「90」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
小当りフラグがセットされていないときは(ステップS208のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS210)。時短フラグがセットされていないときは(ステップS210のN)、通常遊技状態のときに使用する通常時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS211)。
通常時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図17に示した通常遊技状態においてはずれのときに選択される変動パターン(変動番号「1」,「3」〜「19」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
一方、時短フラグがセットされているときは(ステップS210のY)、時短状態のときに使用する時短時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS212)。
時短時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図17に示した時短状態(確変時短状態も含む)においてはずれのときに選択される変動パターン(変動番号「2」〜「19」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、上述したように、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、小当り用変動パターン決定テーブル、通常時はずれ用変動パターン決定テーブルまたは時短時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS207)。そして、ステップS213の処理に移行する。
なお、確変状態のときは、通常遊技状態のときと同様に、通常時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられ、確変時短状態のときは、時短状態のときと同様に、時短時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられて、変動パターンが決定される。
ステップS213では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS207において決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドデータを変動パターンバッファにストアする(ステップS213)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS214)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動コマンド送信テーブルのアドレスを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS215)。この処理が行われたことに応じて、飾り図柄コマンド制御処理(図12のステップS28、図34)において変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数監視処理を実行する(ステップS216)。
変動回数監視処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の終了後に時短状態(確変時短状態を除く)に移行された場合(時短フラグがセットされた場合)、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数を変動回数カウンタでカウントする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタのカウント値が時短状態を継続可能な所定の変動回数(例えば100回)を示す値となったかどうかを確認し、カウント値が所定の変動回数を示す値になったときに、時短フラグをリセットする。これにより、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が所定の変動回数になったときに時短状態から通常遊技状態に移行されることになる。
その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS217)。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)し(ステップS352)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS353)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS361)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄停止指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS362)、コマンドセット処理を実行する(ステップS363)。これによって、飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS364)。大当りフラグがセットされていれば(ステップS364のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示してから大入賞口を開放するまでの時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS365)。なお、大当り表示時間において、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)が実行される。
なお、15ラウンドの大当りのときと2ラウンドの大当りのときとで異なる大当り表示時間をセットするように構成されていてもよい。この場合、例えば、15ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が3秒で、2ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が5秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたファンファーレコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS366)、コマンドセット処理を実行する(ステップS367)。これによって、大当り種別に応じたファンファーレコマンドを送信する制御が実行される。なお、大当り種別は、確変大当りフラグがセットされているか、突然確変フラグがセットされているか、再抽選実行フラグがセットされているか、大当り中実行フラグがセットされているか、エンディング実行フラグがセットされているかどうかにもとづいて確認することができる。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS368)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップS364のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS369)。小当りフラグがセットされていれば(ステップS369のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当り図柄を停止表示してから大入賞口を開放するまでの時間(小当り表示時間)をセットする(ステップS370)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りのファンファーレコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS371)、コマンドセット処理を実行する(ステップS372)。これによって、小当り用のファンファーレコマンドを送信する制御が実行される。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS373)。
小当りフラグがセットされていなければ(ステップS369のN)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS374)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS401)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS402)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りのラウンド数が15ラウンドであるか2ラウンドであるかを判定する(ステップS403)。なお、確変大当りフラグがセットされていない場合および確変大当りフラグがセットされているが突然確変フラグがセットされていない場合は、15ラウンドの大当りであると判断することができ、確変大当りフラグおよび突然確変フラグがセットされている場合は、2ラウンドの大当りであると判断することができる。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS403のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS404)、コマンドセット処理を実行する(ステップS405)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。なお、ラウンド数は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行う(ステップS406)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS406において出力ポートの出力状態に応じたRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS32の出力処理において出力ポートの出力状態に応じたRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS407)。なお、ステップS407においてラウンド数カウンタの値が+1されるので、ステップS404,S405では、ラウンド数カウンタの値が0のときに第1ラウンドを示す大入賞口開放中コマンドが送信されるが、ステップS407の処理をステップS404の処理の前に実行し、ラウンド数カウンタの値が1のときに第1ラウンドを示す大入賞口開放中コマンドが送信されるようにしてもよい。
また、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(15ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS408)。なお、15ラウンド用のラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS414)。
ステップS403において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS403のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS409)、コマンドセット処理を実行する(ステップS410)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS411)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS412)。なお、ステップS412においてラウンド数カウンタの値が+1されるので、ステップS409,S410では、ラウンド数カウンタの値が0のときに第1ラウンドを示す大入賞口開放中コマンドが送信されるが、ステップS412の処理をステップS409の処理の前に実行し、ラウンド数カウンタの値が1のときに第1ラウンドを示す大入賞口開放中コマンドが送信されるようにしてもよい。また、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(2ラウンド用のラウンド時間)をセットする(ステップS413)。なお、2ラウンド用のラウンド時間は短い時間であり、例えば5秒とされている。従って、2ラウンドの大当りでは、ラウンド中に大入賞口へ10個の遊技球(入賞可能な最大個数の遊技球)が入賞することはない。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS414)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りであるか2ラウンドの大当りであるか)を確認する(ステップS422)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS422のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS423)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS423のN)、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS424)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS424のN)、そのまま処理を終了する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS424のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS425)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS426)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS426のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき(ステップS423のY)、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているとき(ステップS426のY)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS427)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS428)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、15ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS429)、コマンドセット処理を実行する(ステップS430)。これによって、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、15ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(15ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS431)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、15ラウンド用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。
2ラウンドの大当りであれば(ステップS422のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認し(ステップS433)、大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS433のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS433のY)、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS434)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2ラウンド用の大入賞口開放後表示コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS435)、コマンドセット処理を実行する(ステップS436)。これによって、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(2ラウンド用のインターバル時間)をセットし(ステップS437)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放後処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、2ラウンド用のインターバル時間は、15ラウンド用のインタバール時間と同じで、例えば5秒とされている。
図28および図29は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放後処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放後処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS441)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS442)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS442のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS442のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りのラウンド数が15ラウンドであるかどうか(15ラウンドの大当りか2ラウンドの大当りか)を判定する(ステップS443)。
15ラウンドの大当りであれば(ステップS443のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が15になっているかどうかを確認する(ステップS444)。ラウンド数カウンタの値が15になっていなければ(ステップS444のN)、15ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS445)、コマンドセット処理を実行する(ステップS446)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS447)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS448)。なお、ステップS448においてラウンド数カウンタの値が+1されるので、ステップS445,S446の処理の時点では、ラウンド数カウンタの値が次に開始されるラウンドの回数−1を示していることになる。しかし、ステップS448の処理をステップS445,S446の処理の前に実行するようにすれば、ステップS445,S446の処理の時点で、ラウンド数カウンタの値が次に開始されるラウンドの回数を示すようにすることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに15ラウンド用のラウンド時間をセットする(ステップS449)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS450)。
ラウンド数カウンタの値が15になっていれば(ステップS444のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたエンディングコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS451)、コマンドセット処理を実行する(ステップS452)。これによって、大当り種別に応じたエンディングコマンドを送信する制御が実行される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、大当り終了を遊技者に報知する大当り終了時間(エンディング演出の実行時間)をセットし(ステップS453)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS454)。
ステップS453で大当り終了時間をセットするときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、エンディング中に再抽選演出を実行するかどうかをエンディング実行フラグがセットされているかどうかによって確認し、エンディング中に再抽選演出を実行しない場合は、エンディング中に再抽選演出を実行する場合よりも短い時間を大当り終了時間(エンディング演出の実行時間)としてセットする。例えば、再抽選演出を実行するエンディング演出の実行時間として10秒をセットし、再抽選演出を実行しないエンディング演出の実行時間として3秒をセットする。このように、再抽選演出を実行しないエンディング演出の実行時間を、再抽選演出を実行するエンディング演出の実行時間よりも短くなるようにすることにより、確変状態への移行を報知する必要がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
ステップS443において2ラウンドの大当りであったときは(ステップS443のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2になっているかどうかを確認する(図29のステップS455)。ラウンド数カウンタの値が2になっていなければ(ステップS455のN)、2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS456)、コマンドセット処理を実行する(ステップS457)。これによって、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放するとともに(ステップS458)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS459)。なお、ステップS459においてラウンド数カウンタの値が+1されるので、ステップS456,S457の処理の時点では、ラウンド数カウンタの値が次に開始されるラウンドの回数−1を示していることになる。しかし、ステップS459の処理をステップS456,S457の処理の前に実行するようにすれば、ステップS456,S457の処理の時点で、ラウンド数カウンタの値が次に開始されるラウンドの回数を示すようにすることができる。また、大入賞口制御タイマに2ラウンド用のラウンド時間をセットする(ステップS460)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS461)。
ラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS455のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り用のエンディングコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS462)、コマンドセット処理を実行する(ステップS463)。これによって、突然確変大当り用のエンディングコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間をセットし(ステップS464)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS465)。
図30は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS471)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS472)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS472のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS472のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り後遊技状態設定処理を実行する(ステップS473)。
大当り後遊技状態設定処理では、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた確変フラグ・時短フラグのセット・リセットの処理が実行される。具体的には、大当り遊技終了後に遊技状態が時短状態に移行されるときは、時短フラグのみセットし、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に移行されるときは、確変フラグのみセットし、大当り遊技終了後に遊技状態が確変時短状態に移行されるときは、確変フラグおよび時短フラグをセットする。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをリセットし(ステップS474)、確変大当りフラグがセットされている場合は確変大当りフラグをリセットし(ステップS475)、突然確変フラグがセットされている場合は突然確変フラグをリセットし(ステップS476)、再抽選実行フラグがセットされている場合は再抽選実行フラグをリセットし(ステップS477)、大当り中実行フラグがセットされている場合は大当り中実行フラグをリセットする(ステップS478)。さらに、エンディング実行フラグがセットされている場合はエンディング実行フラグをリセットする(ステップS479)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値に更新する(ステップS480)。
図31は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(ステップS308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1し(ステップS501)、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS502)。大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ(ステップS502のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS502のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が2になっているかどうかを確認する(ステップS503)。ラウンド数カウンタの値が2になっていなければ(ステップS503のN)、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS504)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS505)。
また、大入賞口制御タイマに、小当りにおける各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(小当り用のラウンド時間)をセットする(ステップS506)。なお、小当り用のラウンド時間は、2ラウンド用のラウンド時間と同じ時間(例えば5秒)とされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(ステップS309)に対応した値に更新する(ステップS507)。
ラウンド数カウンタの値が2になっていれば(ステップS503のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、小当り終了を遊技者に報知する小当り終了時間をセットし(ステップS508)、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(ステップS310)に応じた値に更新する(ステップS509)。
なお、小当り遊技中では、大入賞口開放中コマンドを送信するための制御は実行されない。
図32は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(ステップS309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS511)。大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS512)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS512のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっているときは(ステップS512のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS513)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、2ラウンドの小当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(小当り用のインターバル時間)をセットし(ステップS514)、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に応じた値に更新する(ステップS515)。なお、小当り用のインターバル時間は、例えば5秒とされる。
なお、小当り遊技中では、大入賞口開放後コマンドを送信するための制御は実行されない。
図33は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS531)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS532)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS532のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS532のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをリセットし(ステップS533)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値に更新する(ステップS534)。
図34は、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)を示すフローチャートである。飾り図柄コマンド制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードする(ステップS552)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、変動パターンコマンドを送信するタイミングであれば、特別図柄プロセス処理(ステップS26)における変動パターン設定処理(ステップS301)のステップS215において、変動コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは変動コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが変動コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、変動パターンコマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
変動パターンコマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する。これによって、変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図35)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが変動コマンド送信テーブルのアドレスから図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、図柄情報指定コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図35)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスから始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、始動入賞記憶指定コマンドを送信する制御が実行される。なお、始動入賞記憶指定コマンドは、現在の始動入賞記憶数(保留記憶数)を指定(通知)する演出制御コマンドであるが、始動入賞記憶数は記憶処理(ステップS33)で確認されて、その数が始動入賞記憶指定コマンドで指定される値として設定される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
この場合は、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図35)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されると、ポインタの指すアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスを示さないようになっている。従って、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンドの送信タイミングであるかどうかを判定するが(ステップS553)、ステップS553において、飾り図柄コマンドの送信タイミングでないと判定されることになる。
図35は、コマンドセット処理を示すフローチャートである。上述したように、コマンドセット処理は、ステップS56,S363,S367,S372,S405,S410,S430,S436,S446,S452,S457,S463,S554において実行される。コマンドセット処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。
コマンドセット処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスの指すコマンドデータ1をロードし(ステップS561)、図36に示すコマンド送信処理を実行(コール)する(ステップS562)。
図36に示すコマンド送信処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、送信コマンド(演出制御コマンド)を出力ポート1に出力する(ステップS581)。これにより、2バイト構成の演出制御コマンドにおける1バイト目のMODEデータが出力ポート1から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御信号INT出力ビットをポートバッファにセットし(ステップS582)、ポート2バッファをロードする(ステップS583)。この実施の形態では、例えば、演出制御信号INT出力ビットとしてポートバッファに「1」がセットされ、ポート2バッファのデータ「0」がロードされる。そして、ポート2バッファとポートバッファの論理和をとり(ステップS584)、演算結果を出力ポート2に出力する(ステップS585)。この実施の形態では、演算結果が「1」となることにより、オン状態(ハイレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。オン状態の演出制御INT信号が出力されたことに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100が送信コマンドを受信する(取り込む)処理を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS586)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS587,S588)。この処理は、演出制御INT信号のオン期間(ハイレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS588のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポート2バッファをロードし(ステップS589)、ポート2バッファを出力ポート2に出力する(ステップS590)。これにより、オフ状態(ローレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS591)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS592,S593)。この処理は、演出制御INT信号のオフ期間(ローレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS593のY)、図35のコマンドセット処理に戻る。
図35の説明に戻ると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS563)。そして、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS564)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビット(ビット7)をテストし(ステップS565)、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビットの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS566)。0でなければ(ステップS566のN)、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS567)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS568)。そして、そのアドレス(ポインタ)の指すエリアのデータ(コマンド拡張データ)をロードする(ステップS569)。
コマンド拡張データアドレステーブルには、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出されうるEXTデータ(2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のデータ)が順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照指定ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照指定ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信処理ルーチンを実行(コール)する(ステップS570)。従って、図36に示した処理によって、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータと演出制御INT信号とが送出される。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS571)、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS572)。なお、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されたときに、そのアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスであれば、上述したように、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行され、飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスでなければ、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行されない。
以上のようにして、2バイト構成の演出制御コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100では、取込信号としての演出制御INT信号の立ち上がりを検出すると演出制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、取り込み処理が完了する前に遊技制御用マイクロコンピュータ560からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号の立ち下がりで演出制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、演出制御INT信号の極性を逆にしてもよい(コマンドの取り込みを指示するときにローレベルとしてもよい)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図37は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図37に示すように、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、小当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)、小当りに応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは変動開始により始動入賞記憶数が−1されたことを示すコマンドである)が送信される。なお、図37に示す例では、変動パターンコマンドとして大当り用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとして15ラウンドの大当りを指定する演出制御コマンド(突然確変大当りおよび小当りを指定するコマンド以外の演出制御コマンド)が送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが、はずれ専用の変動パターン、確変大当り専用の変動パターン、通常大当り専用の変動パターン、突然確変大当り専用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、そのコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。一方、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、その後に受信する図柄情報指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドにて再抽選演出の実行が指定されている場合は、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示中に再抽選演出を実行する。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、はずれか大当りか小当りかを確認し、大当りであるときは大当り種別を確認し、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングも確認する。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間が経過すると、飾り図柄停止指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
特別図柄の停止図柄が大当り図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、大当り種別に応じたファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技の開始を報知するファンファーレ演出を実行する。
大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第1ラウンドのラウンド表示を表示する。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後のインターバル表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、次のラウンド(第2ラウンド)が開始されるまで可変表示装置9においてインターバル表示を表示する。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第2ラウンドのラウンド表示を表示する。
以上のような大入賞口開放中処理および大入賞口開放後処理が繰り返し実行されることにより、各ラウンドのラウンド表示およびラウンド間のインターバル表示が表示され、ラウンドが順に進んでいく。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、予め定められた所定のラウンド中(図37の例では第15ラウンド中)に再抽選演出が実行される。
第15ラウンド目の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大当り種別に応じたエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技が終了したことを報知するエンディング演出を実行する。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、エンディング中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、エンディング中に(エンディング演出において)再抽選演出が実行される。図37に示す例では、エンディング演出においても再抽選演出が実行されている。なお、再抽選演出は、大当り遊技開始後に複数回実行してもよいが、この実施の形態では、大当り遊技開始後に再抽選演出が実行されると常に確変大当りに昇格するようにしているので、1回だけ実行されることになる。従って、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中には再抽選演出が実行されない。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、大当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
図38は、2ラウンドの大当り遊技(突然確変大当り遊技)および小当りの遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図37に示した場合と同様に、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、小当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)、小当りに応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンドが送信される。なお、図38に示す例では、変動パターンコマンドとして突然確変用または小当り用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとして突然確変大当りまたは小当りを指定する演出制御コマンドが送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが突然確変大当り専用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、そのコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。一方、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドであれば、その後に受信する図柄情報指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、突然確変大当りまたは小当りを確認する。なお、突然確変大当りおよび小当りのときは、再抽選演出が実行されることはない。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間が経過すると、飾り図柄停止指定コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
特別図柄の停止図柄が突然確変図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドが送信される。また、特別図柄の停止図柄が小当り図柄であれば、特別図柄停止処理(ステップS303)において、小当りの開始を指定するファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、突然確変大当り遊技または小当り遊技を開始する。なお、突然確変大当り遊技または小当り遊技が開始されたときは、2ラウンド用演出が実行される。2ラウンド用演出は、突然確変大当り遊技または小当り遊技の開始から終了までの間に実行される一連の特別な演出である。例えば、飾り図柄の停止図柄として突然確変図柄または小当り図柄が停止表示されると、突然、キャラクタを登場させたりムービー画像を再生したりするような特別な2ラウンド用演出が開始される。そして、2ラウンド用演出が終了すると、演出モードが確変状態の移行を期待させるチャンスモードに移行する。
突然確変大当り遊技が開始された場合は、大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド目の大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第2ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド後の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、突然確変大当りの終了を指定するエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、大当り後遊技状態設定処理等が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
また、小当り遊技が開始された場合は、小当り開放前処理(ステップS308)において、小当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放される。
小当り開放中処理(ステップS309)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖される。
第1ラウンド後の小当り開放前処理(ステップS308)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放される。
第2ラウンド目の小当り開放中処理(ステップS309)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖される。
第2ラウンド後の小当り開放前処理(ステップS308)において、インターバル時間が経過すると、小当り終了処理に移行される。
その後、小当り終了処理(ステップS310)において、小当り終了時間が経過すると、小当りフラグのリセットが実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
なお、小当り遊技(突然確変大当り遊技でも同様であるが)におけるラウンド中は大入賞口の開放時間(ラウンド時間)が短い。このため、大入賞口に10個の遊技球が入賞しないので、ラウンド時間内に大入賞口が閉鎖されることがない。従って、遊技の開始から終了までの時間が一定であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100が大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンドの受信にもとづかずに、2ラウンド用演出の表示状態を切り替えていくことができる。よって、小当り遊技では、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンドを送信する処理を行わない。なお、突然確変大当りの場合も、遊技制御用マイクロコンピュータ560が大入賞口開放中コマンドや大入賞口開放後コマンドを送信する処理を行わないようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図39は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御等を実行する。さらに、飾り図柄の停止図柄を決定するための各種乱数(リーチ無ハズレ決定処理で抽出される左図柄決定用乱数、右図柄決定用乱数や中図柄決定用乱数、リーチ有ハズレ決定処理で抽出されるリーチ図柄決定用乱数や中図柄決定用乱数など)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図40〜図42は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9503(H))であれば(ステップS613のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドの内容にもとづいて遊技状態を確認し、確認した遊技状態をRAMの所定領域に設定する(ステップS614)。そして、遊技状態に応じた背景画像を可変表示装置9に表示する制御を実行する(ステップS615)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜806A(H))であれば(ステップS616)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS617)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS618)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるかどうかを確認し(ステップS619)、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドでなければ(ステップS619のN)、突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるかどうかを確認する(ステップS620)。突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドでなければ(ステップS620のN)、第1の飾り図柄決定処理を実行する(ステップS621)。なお、第1の飾り図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図43参照)。通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるとき(ステップS619のY)、または突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるときは(ステップS620のY)、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したことを示す兼用フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが、図柄情報を指定する演出制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C06(H))であれば(ステップS623のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信したことを示す図柄情報コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。そして、飾り図柄の停止図柄が既に決定されているかどうかを確認する(ステップS625A)。ここで、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンを指定するコマンドでなければ、第1の飾り図柄決定処理において既に飾り図柄の停止図柄が決定されている。従って、兼用フラグがセットされているかどうかによって、飾り図柄の停止図柄が既に決定されているかどうかを確認することができる。
飾り図柄の停止図柄が未だ決定されていないときは(ステップS625AのN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2の飾り図柄決定処理を実行する(ステップS626)。なお、第2の飾り図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図64参照)。飾り図柄の停止図柄が既に決定されているときは(ステップS625AのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドが大当り後に再抽選演出を実行して非確変図柄を確変図柄に昇格させることを指定するコマンド、つまり、確変大当り2指定コマンド(8C03(H))または確変大当り3指定コマンド(8C04(H))であるかどうかを確認する(ステップS625B)。大当り後に昇格させることを指定する図柄情報指定コマンドであれば(ステップS625BのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後に再抽選演出を実行することを示す再抽選演出実行フラグをセットする(ステップS625C)。なお、確変大当り2指定コマンドであれば、大当り中に再抽選演出を実行することを示す大当り中再抽選演出実行フラグをセットし、確変大当り3指定コマンドであれば、エンディングにおいて再抽選演出を実行することを示すエンディング再抽選演出実行フラグをセットする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS625D)、抽出した乱数値に従って、図69に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS625E)。このように決定された確変図柄が、大当り遊技開始後に実行される再抽選演出にて導出表示される確変図柄である。なお、共通用大当り図柄選択用テーブルの内容については後述する。
受信した演出制御コマンドが、始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド:C0XX(H))であれば(ステップS627のY)、始動入賞記憶表示制御処理を実行する(ステップS628)。始動入賞記憶表示制御処理は、始動入賞記憶数を特定可能な表示(始動入賞記憶表示)を可変表示装置9の所定領域に表示する制御を行う処理である。当該処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドにもとづいて、始動入賞記憶数を確認し、確認した数の始動入賞記憶表示を可変表示装置9に表示する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドが変動開始時に送信される始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうか、つまり、飾り図柄コマンド制御処理において、図柄情報指定コマンドの次に送信される始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかを判定する(ステップS629)。ここで、始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかは、例えば、始動入賞記憶表示制御処理において、始動入賞記憶指定コマンドで指定された始動入賞記憶数を記憶しておき、次に受信した始動入賞記憶指定コマンドで指定された始動入賞記憶数が−1となっているかどうかを確認することにより判定可能である。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドでなければ(ステップS629のN)、ステップS611の処理に戻る。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであれば(ステップS629のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報コマンド受信フラグがセットされているかどうかを確認し(ステップS630)、そのフラグがセットされていれば(ステップS630のY)、図柄情報指定コマンドが始動入賞記憶指定コマンドの前に正常に受信されたことを示しているので、ステップS611の処理に戻る。
図柄情報コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップS630のN)、図柄情報指定コマンドが始動入賞記憶指定コマンドの前に正常に受信されていないことを示している。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、図柄情報指定コマンドを取りこぼしたことを意味する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS621で既に飾り図柄の停止図柄が決定されているかどうかを確認し(ステップS631)、既に決定されていれば(ステップS631のY)、ステップS611の処理に戻る。未だ飾り図柄の停止図柄が決定されていなければ(ステップS631のN)、仮決定図柄決定処理を実行する(ステップS632)。仮決定図柄決定処理は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合には非確変図柄を仮決定し、突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合には小当り図柄を仮決定する処理である。仮決定図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図90参照)。
なお、図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合として、図柄情報指定コマンドを完全に受信し損なった場合、つまり、図柄情報指定コマンドのMODEデータおよびEXTデータを双方または一方を受信できなかった場合のほかに、データ化けしたコマンド等であって図柄情報指定コマンドでないコマンドを受信した場合も含まれる。例えば、図柄情報指定コマンドのMODEデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドでないコマンド(演出制御用マイクロコンピュータ100において認識不可能なコマンドも含む)を受信した場合や、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドとして定義されていないEXTデータのコマンド(図15参照)を受信した場合などである。
なお、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたが、図柄情報指定コマンドとして定義されているコマンドを受信したときは、図柄情報指定コマンドであるが制御処理上、不整合な図柄情報指定コマンドを受信したことになる。この場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを受信したと認識することにより図柄情報コマンド受信フラグがセットされ(ステップS624)、ステップS630でフラグのセットが確認されることにより(ステップS630のY)、仮決定図柄決定処理が実行されないおそれもある(ステップS632)。しかし、データ化けした図柄情報指定コマンドが、通常大当り指定コマンド(8C01(H))や確変大当り指定コマンド(8C02(H)〜8C04(H)以外のコマンドであれば、飾り図柄がまだ決定されていないにもかかわらず(ステップS631のN)、そのような図柄情報指定コマンドを受信したことによって、変動パターンコマンドと図柄情報指定コマンドが整合していないと判断することができる。よって、このような場合は、仮決定図柄決定処理(ステップS632)を実行するようにするのが好ましい。
受信した演出制御コマンドが、大当りまたは小当りの開始(ファンファーレ)を指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A000(H)〜A004(H),A600(H))であれば(ステップS633のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容に応じたファンファーレ受信フラグをセットする(ステップS634)。例えば、ファンファーレコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、突然確変大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグ、小当りの開始を示すファンファーレ受信フラグをセットする。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信していないことを示すコマンド未受信フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS635)。コマンド未受信フラグは、仮決定図柄決定処理においてセットされる(図90のステップS685参照)。このとき、コマンド未受信フラグがセットされているということは、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを正常に受信しておらず、確変大当りか通常大当りかを判断できず、または突然確変大当りか小当りかを判断できないため、飾り図柄の停止図柄を決定していない状態(仮決定図柄決定処理で飾り図柄の停止図柄を仮決定した状態)であることを意味する。
コマンド未受信フラグがセットされていないときは(ステップS635のN)、ステップS611の処理に戻る。コマンド未受信フラグがセットされているときは(ステップS635のY)、ファンファーレ受信フラグなどにもとづいて大当りが確変大当り(突然確変大当りを除く)であるかどうかを確認する(ステップS636)。確変大当りでない場合は(ステップS636のN)、ステップS611の処理に戻る。確変大当りである場合は(ステップS636のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄として確変図柄を決定する第3の確変図柄決定処理を実行する(ステップS637)。第3の確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図91参照)。第3の確変図柄決定処理にて決定し格納した確変図柄が、コマンド未受信フラグがセットされた場合(図柄情報指定コマンドが未受信の場合)において、大当り遊技開始後の再抽選演出にて導出表示される最終停止図柄である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグにもとづいて大当り遊技の開始後に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを確認する(ステップS638)。再抽選演出を実行する必要がない場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していなかった場合であっても(ステップS638のN)、再抽選演出を実行しなければならない。なぜなら、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを受信していない場合は、仮決定図柄決定処理において仮の大当り図柄として非確変図柄が決定され(図90参照)、その非確変図柄が既に導出表示されているから、本当の大当りの種別が確変大当り(突然確変大当りを除く)であったときは、遊技者に不利益を与えないように確変図柄を再抽選演出で導出表示する必要があるからである。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行タイミング決定用乱数を抽出し(ステップS639)、抽出した実行タイミング決定用乱数の値に従って、再抽選演出の実行タイミングを決定する(ステップS640)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS642)。具体的には、再抽選演出が大当り中に実行されると決定されたときは、大当り中再抽選実行フラグがセットされ、再抽選演出がエンディングにおいて実行されると決定されたときは、エンディング再抽選実行フラグがセットされる。
なお、ステップS640で再抽選演出がエンディングにおいて実行されると決定された場合には、本来、エンディングにおいて再抽選演出が実行されない予定であったのに、図柄情報指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100にて受信されなかったためにエンディングにおいて再抽選演出を実行しなければならなくなったことになる。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドの未受信時用のエンディング演出(再抽選演出を実行する3秒の実行時間のエンディング演出)を実行するようにしてもよい。この実施の形態では、再抽選演出を実行するエンディング演出の実行時間を10秒とし、再抽選演出を実行しないエンディング演出の実行時間を3秒としていたので、ステップS640においてエンディングで再抽選演出を実行することに決定されると10秒の実行時間のエンディング演出が実行されることになるが、図柄情報指定コマンドの未受信のときに10秒の実行時間のエンディング演出を実行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の制御タイミングと合わなくなってしまうからである。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との間のエンディング演出の実行時間の同期をとるために、そもそもステップS640で再抽選演出の実行タイミングとしてエンディングを決定しない(常に再抽選演出の実行タイミングとして大当り中を決定する)ようにしてもよい。
一方、再抽選演出を実行する必要がある場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していた場合は(ステップS638のY)、ファンファーレコマンドで指定されたタイミングを再抽選演出の実行タイミングに決定する(ステップS641)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS642)。
なお、突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを受信していない場合は、仮決定図柄決定処理において仮の停止図柄として小当り図柄が決定され(図90参照)、その小当り図柄が導出表示されている。従って、本来は小当りでなく突然確変大当りであった場合には、遊技者に不利益を与えないように突然確変図柄を再抽選演出で導出表示するのが好ましい。しかし、小当り図柄は突然確変図柄と非常に似ているので、遊技者は停止図柄によって小当りが発生したのか突然確変大当りが発生したのか区別しにくい。このため、小当り図柄を導出表示したにもかかわらず、遊技状態を確変状態に移行させたとしても、遊技者に違和感を与えないと考えられる。従って、この実施の形態では、2ラウンド用演出の実行中などにおいて小当り図柄を突然確変図柄に昇格させる再抽選演出を実行していない。但し、そのような再抽選演出を実行するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが、大当りの終了(エンディング)を指定する演出制御コマンド(エンディングコマンド:A301(H)〜A305(H))であれば(ステップS643のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの内容に応じたエンディング受信フラグをセットする(ステップS644)。例えば、エンディングコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、突然確変大当りの終了を示すエンディング受信フラグをセットする。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS645)。
図43は、第1の飾り図柄決定処理(ステップS621)を示すフローチャートである。第1の飾り図柄決定処理において、受信した変動パターンコマンドがはずれ専用の変動パターンコマンドであるときは(ステップS651のY)、はずれが決定されたことを示すはずれ決定フラグをセットするとともに(ステップS652)、変動パターンがリーチを伴う変動パターンであるか否かを確認する(ステップS653)。リーチを伴う変動パターンでなければ(ステップS653のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ無ハズレ決定処理を実行する(ステップS654)。なお、リーチ無ハズレ決定処理の詳しい内容については後述する(図44参照)。
リーチを伴う変動パターンであれば(ステップS653のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ有ハズレ決定処理を実行する(ステップS655)。なお、リーチ有ハズレ決定処理の詳しい内容については後述する(図51参照)。
はずれ専用の変動パターンコマンドでなく(ステップS651のN)、確変大当り専用の変動パターンコマンドであるときは(ステップS656のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが決定されたことを示す確変大当り決定フラグをセットする(ステップS657)。そして、第1の確変図柄決定処理を実行する(ステップS658)。なお、第1の確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図59および図60参照)。
確変大当り専用の変動パターンコマンドでなく(ステップS656のN)、通常大当り専用の変動パターンコマンドであるときは(ステップS659のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが決定されたことを示す通常大当り決定フラグをセットする(ステップS660)。そして、第1の非確変図柄決定処理を実行する(ステップS661)。なお、第1の非確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図61参照)。
通常大当り専用の変動パターンコマンドでなく(ステップS659のN)、突然確変大当り専用の変動パターンコマンドであるときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが決定されたことを示す突然確変大当り決定フラグをセットする(ステップS662)。そして、突然確変図柄決定処理を実行する(ステップS663)。なお、突然確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図62参照)。
図44は、リーチ無ハズレ決定処理(ステップS654)を示すフローチャートである。リーチ無ハズレ決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、左図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1001)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図45に示す左図柄選択用テーブル(T−1)を用いてはずれ図柄の左図柄を決定し格納する(ステップS1002)。左図柄選択用テーブルは、図45に示すように、各左図柄に複数の判定値が略均等に割り振られている。なお、図45に示す左図柄選択用テーブル(T−1)は、可変表示装置9における左側の表示領域の中段の図柄を決定するためのテーブルである。各左図柄に対応つけられた数字は、割り振られた判定値の数を示している。割り振られた判定値の数の合計は、更新される乱数値の数(範囲)と同じである。また、「max67」は、乱数値の数が67(0〜66)であることを示している。従って、左図柄選択用テーブルにおいて、例えば左図柄「8」が決定される割合は4/67となる。なお、このことは他のテーブルにおいても同様である(例えば「max99」は乱数値の数が99(0〜98)であることを示している)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、乱数値と一致する判定値の図柄を左図柄と決定する。なお、決定された左図柄はRAMの所定領域に格納される。
この実施の形態では、リーチ無ハズレ決定処理のステップS1001で抽出される左図柄を決定するための乱数(左図柄決定用乱数)を第1図柄乱数(第1識別情報乱数)という。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、右図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1003)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図46に示す左図柄に応じた右図柄加算値決定テーブル(T−2)を選択する(ステップS1004)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1003で抽出した乱数値に従って、左図柄に応じた右図柄加算値決定テーブル(T−2)を用いてはずれ図柄の右図柄を決定し格納する(ステップS1005)。
右図柄加算値決定テーブルは、図46に示すように、ステップS1002で決定された左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)が数字の図柄(「1」「5」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)が数字の図柄(「2」「6」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)が数字の図柄(「3」「7」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)が数字の図柄(「4」「8」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「1」と「2」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「2」と「3」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「3」と「4」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「4」と「5」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「5」と「6」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「6」と「7」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「7」と「8」の間の「*」)であるときのテーブルと、左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)がブランクの図柄(「8」と「1」の間の「*」)であるときのテーブルとが用意されている。なお、図46では、左図柄がブランクの図柄であるときのテーブルとして、左図柄が「1」と「2」の間のブランクの図柄「*」のときのテーブルのみ示している。図46に示す右図柄加算値決定テーブル(T−2)は、可変表示装置9における右側の表示領域の中段の図柄(左側の表示領域の中段の図柄に対する右側の表示領域の中段の図柄の加算値)を決定するためのテーブルである。
右図柄加算値決定テーブルにおいて、左図柄が例えば数字の図柄(「1」「5」)であるときのテーブルでは、シングルリーチが発生しないようにするために、決定された左図柄に対する加算値「2」に割り振られる判定値の数が「0」となっている。具体的には、図2に示すように、決定された左図柄(左側の表示領域の中段の図柄)が「5」(図柄番号7)である場合、「5」の右図柄の図柄番号は9であるので、左図柄に対する加算値「2」を決定すると、リーチが発生してしまうことになり、これを避けるために左図柄に対する加算値「2」に対して判定値を割り振らないようにしている。左図柄が数字の図柄(「2」「6」)であるときのテーブル、左図柄が数字の図柄(「3」「7」)であるときのテーブル、左図柄が数字の図柄(「4」「8」)であるときのテーブルについても同様である。
また、左図柄がブランクの図柄であるときのテーブル(図46に示す左図柄が「1」と「2」の間の「*」のときのテーブル)では、シングルリーチおよびダブルリーチが発生しないようにするために、決定された左図柄に対する加算値「2」「4」「6」に割り振られる判定値の数が「0」となっている。例えば、図46に示すように、左図柄「*」(「1」と「2」の間の「*」)であるときは、左側の表示領域の上段の図柄が「1」で下段の図柄が「2」である。この場合、ダブルリーチが発生しないようにするために、右側の表示領域の上段の図柄が「2」で下段の図柄が「1」となる左図柄に対する加算値「4」に割り振られる判定値の数は「0」となっている。また、シングルリーチが発生しないようにするために、右側の表示領域の上段の図柄「1」となる左図柄に対する加算値「2」、右側の表示領域の下段の図柄が「2」となる左図柄に対する加算値「6」に割り振られる判定値の数は「0」となっている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1003で乱数値を抽出し、ステップS1002で決定した左図柄に応じた右図柄加算値決定テーブルを選択し、抽出した乱数値と一致する判定値に対応した加算値を決定し、左図柄に加算値を加えた図柄を右図柄(右側の表示領域の中段の図柄)と決定する。
この実施の形態では、リーチ無ハズレ決定処理のステップS1003で抽出される左図柄に対する加算値を決定するための乱数(右図柄決定用乱数)を第2図柄乱数(第2識別情報乱数)という。図46に示すように、第2図柄乱数は、「max99」、つまり、乱数値の数が0〜98であり、「max67」の第1図柄乱数とは異なる乱数である。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1006)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図49に示すチャンス目禁則用テーブル(T−4)を用いて図50に示す中図柄加算値決定テーブル(T−3)を選択する(ステップS1007)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、ステップS1007で選択した中図柄加算値決定テーブル(T−3)を用いてはずれ図柄の中図柄を決定し格納する(ステップS1008)。なお、図50に示す中図柄加算値決定テーブル(T−3)は、可変表示装置9における中の表示領域の中段の図柄(右側の表示領域の中段の図柄に対する中の表示領域の中段の図柄の加算値)を決定するためのテーブルである。
ここで、上述したように、はずれ図柄を導出表示するときにチャンス目が導出表示されたと誤解が生じるのを回避するために、この実施の形態では、チャンス目(チャンス目A、チャンス目B、突確用のチャンス目(突然確変図柄)、小当り用のチャンス目(小当り図柄))と同じ図柄をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御を実行する。また、この実施の形態では、チャンス目(突確用のチャンス目(突然確変図柄)、小当り用のチャンス目(小当り図柄))と似ている図柄(突確類似図柄、小当り類似図柄)をはずれ図柄として導出表示するのを禁止する制御も実行する。
図47および図48に、チャンス目(突確類似図柄、小当り類似図柄も含む)が生じ得る左図柄と右図柄の配置パターン(チャンス目禁則パターン)を示す。決定された左図柄と右図柄が図47および図48に示すチャンス目禁則パターンに該当するときは、チャンス目(突確類似図柄、小当り類似図柄も含む)が生じ得ることになる。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目禁則用テーブルを用いて、決定された左図柄と右図柄の組み合わせがチャンス目禁則パターンに該当するかどうかを確認する。チャンス目禁則用テーブルは、図49に示すように、左図柄と右図柄のマトリックスにチャンス目禁則パターンの番号(「LR1」〜「LR80」)が割り当てられている。例えば、左図柄(左の表示領域の中段の図柄)が「8」で、右図柄(右の表示領域の中段の図柄)が「2」のときは、チャンス目禁則パターン「LR40」(図5に示すチャンス目40Cの禁則パターン)に該当する。なお、「LR0」は、チャンス目禁則パターンに該当しないことを示す。例えば、左図柄が「8」で、右図柄が「1」のときは、図47および図48に示すチャンス目禁則パターンに該当しないので、「LR0」が割り当てられている。
このように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目禁則用テーブルを用いてチャンス目禁則パターン(LR1〜LR80)のうちいずれのパターンに該当するかを確認し、またはチャンス目禁則パターンに該当しないこと(LR0)を確認する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、LR0〜LR80に対応する中図柄加算値決定テーブル(図50)を選択する。例えば、左図柄と右図柄の組み合わせがチャンス目禁則パターン「LR1」に該当する場合、図50に例示する「LR1」に対応つけられた中図柄加算値決定テーブルを用いることに決定する。なお、図50には示していないが、中図柄加算値決定テーブルとして、「LR2」〜「LR80」に対応つけられたテーブルも設けられている。
「LR1」〜「LR80」に対応つけられた中図柄加算値決定テーブルでは、チャンス目を成立させる右図柄に対する中図柄の加算値には判定値が割り振られていない(すなわち、割り振られる判定値の数が0である)。例えば、「LR1」に対応つけられた中図柄加算値決定テーブルでは、図5に示すチャンス目1Cにおける右図柄(右側の表示領域の中段の図柄)が「1」であり、中図柄(中の表示領域の中段の図柄)が「*」(なお、中の表示領域の上段の図柄「1」)であるので、チャンス目1Cを成立させる右図柄に対する中図柄の加算値「15」には判定値が割り振られていない。また、図6に示すチャンス目41Cにおける右図柄(右側の表示領域の中段の図柄)が「1」であり、中図柄(中の表示領域の中段の図柄)が「1」であるので、チャンス目41Cを成立させる右図柄に対する中図柄の加算値「0」にも判定値が割り振られていない。
一方、「LR0」に対応つけられた中図柄加算値決定テーブルでは、中図柄がどのような図柄になっても、チャンス目が成立しないので、全ての図柄に対して略均等に判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1007で中図柄加算値決定テーブルを選択し、ステップS1006で抽出した乱数値と一致する判定値に対応した加算値を決定し、右図柄に加算値を加えた図柄を中図柄(中の表示領域の中段の図柄)と決定する(ステップS1008)。これにより、リーチ無ハズレ決定処理において、チャンス目(突確類似図柄、小当り類似図柄も含む)となるはずれ図柄を飾り図柄の停止図柄として決定することが禁止される。
この実施の形態では、リーチ無ハズレ決定処理のステップS1006で抽出される右図柄に対する加算値を決定するための乱数(中図柄決定用乱数)を第3図柄乱数(第3識別情報乱数)という。図50に示すように、第3図柄乱数は、「max97」、つまり、乱数値の数が0〜96であり、「max67」の第1図柄乱数や「max99」の第2図柄乱数(第2識別情報乱数)とは異なる乱数である。
このように、左図柄、右図柄および中図柄を、それぞれ異なる乱数(第1図柄乱数、第2図柄乱数および第3図柄乱数)を用いて決定するように構成されているので、リーチとならない左中右のはずれ図柄の組み合わせが多彩となる。すなわち、第1図柄乱数、第2図柄乱数および第3図柄乱数が同じ範囲で更新される場合、それらの乱数の更新タイミングや抽出タイミングが同期していると、左中右のはずれ図柄の組み合わせが偏ってしまうおそれがあるが、上記のように、第1図柄乱数、第2図柄乱数および第3図柄乱数が異なる範囲で更新されるように構成されているので、左中右のはずれ図柄の組み合わせが偏ってしまうことはない。
図51は、リーチ有ハズレ決定処理(ステップS655)を示すフローチャートである。リーチ有ハズレ決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リーチ図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1011)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターン(図17および図18において「S&W」が表記されている変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS1012)。なお、図17および図18に示すように、ノーマルリーチだけがシングル・ダブル共通のリーチであって、スーパーリーチA〜Dはシングルリーチまたはダブルリーチのいずれかである。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1012のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1011で抽出した乱数値に従って、図52に示す共通用リーチ図柄選択用テーブル(H−1)を用いてリーチ図柄(同一の左右図柄)を決定し格納する(ステップS1013)。
共通用リーチ図柄選択用テーブルには、図3に示した各リーチ図柄(リーチパターン;1UH〜8UH,1LH〜8LH,1CH〜8CH,1WH〜8WH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1011で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1014)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図55に示すノーマルはずれ時中図柄選択テーブル(H−4)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1015)。
ノーマルはずれ時中図柄選択テーブルは、図55に示すように、ノーマルリーチの種類(ノーマル8コマ、ノーマル12コマ、ノーマル15コマ、ノーマル17コマ)毎に分けられ、また、ステップS1013で決定されたリーチ図柄がシングルリーチかダブルリーチかによって分けられている。なお、ここでいう「コマ」は、ノーマルリーチが発生してから中図柄が進行(変動)するコマ数(図柄数)を示している。例えば、ノーマル8コマは、ノーマルリーチが発生してから中図柄が8コマ変動することを示している。各テーブルには、ステップS1013で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。ここで、図55に示すノーマルはずれ時中図柄選択テーブルでは、図50に示した中図柄加算値決定テーブルと異なり、リーチライン上の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。例えば、UH系のリーチの場合は、上段の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。また、ダブルリーチの場合は、後当りの図柄(例えば1WHの場合は「1」)についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。飾り図柄が「1」「*」「2」・・・「*」の16図柄であるので、リーチ図柄に対する図柄差は「−14」〜「+1」となっている。例えば、リーチ図柄「3」に対する図柄差「−2」は、中図柄「2」となる。
ノーマルはずれ時中図柄選択テーブルにおいて、リーチ図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。また、ダブルリーチ用のノーマルはずれ時中図柄選択テーブルでは、リーチ図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合に図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1014で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
ステップS1012において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1012のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターン(図17および図18において「S」が表記されている変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS1016)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1016のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1011で抽出した乱数値に従って、図53に示すシングル用リーチ図柄選択用テーブル(H−2)を用いてリーチ図柄を決定し格納する(ステップS1017)。
シングル用リーチ図柄選択用テーブルには、図3に示した各リーチ図柄のうちシングルリーチのリーチ図柄(1UH〜8UH,1LH〜8LH,1CH〜8CH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1011で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1018)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図56に示すスーパー発展時中図柄選択テーブル(H−5)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1019)。
スーパー発展時中図柄選択テーブルは、図56に示すように、変動パターンがシングルリーチ用かダブルリーチ用かによって分けられている。なお、ステップS1019の処理では、シングルリーチ用のテーブルが用いられる。スーパー発展時中図柄選択テーブルには、ステップS1017で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。ここで、図56に示すスーパー発展時中図柄選択テーブルでは、図50に示した中図柄加算値決定テーブルと異なり、リーチライン上の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。例えば、UH系のリーチの場合は、上段の中図柄についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。また、ダブルリーチの場合は、後当りの図柄(例えば1WHの場合は「1」)についてのリーチ図柄に対する図柄差を示している。なお、リーチ図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1018で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
なお、スーパーリーチに発展する前(ノーマルリーチの変動終了後)に仮停止表示される中図柄の仮停止図柄は、はずれリーチのときには、リーチ図柄に対する図柄差+1の図柄(リーチ図柄の1コマ次の図柄)とされている。
ステップS1016において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1016のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1011で抽出した乱数値に従って、図54に示すダブル用リーチ図柄選択用テーブル(H−3)を用いてリーチ図柄を決定し格納する(ステップS1020)。
ダブル用リーチ図柄選択用テーブルには、図3に示した各リーチ図柄のうちダブルリーチのリーチ図柄(IWH〜8WH)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1011で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄をリーチ図柄と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1021)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図56に示すスーパー発展時中図柄選択テーブル(H−5)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1022)。
スーパー発展時中図柄選択テーブルは、図56に示すように、変動パターンがシングルリーチ用かダブルリーチ用かによって分けられている。なお、ステップS1022の処理では、ダブルリーチ用のテーブルが用いられる。スーパー発展時中図柄選択テーブルには、ステップS1020で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。なお、リーチ図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。また、リーチ図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合に図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1021で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
この実施の形態では、リーチ有ハズレ決定処理のステップS1011で抽出されるリーチ図柄(左右図柄)を決定するための乱数(リーチ図柄決定用乱数)をリーチ図柄乱数(リーチ識別情報乱数)という。図52〜図54に示すように、リーチ図柄乱数は、「max127」、つまり、乱数値の数が0〜126の乱数である。
また、この実施の形態では、リーチ有ハズレ決定処理のステップS1014,S1018,S1021で抽出されるリーチ図柄と中図柄の図柄差を決定するための乱数(中図柄決定用乱数)を図柄差乱数(差分決定用乱数)という。図55および図56に示すように、図柄差乱数は、「max113」、つまり、乱数値の数が0〜112の乱数である。上記のように、第1図柄乱数、第2図柄乱数、第3図柄乱数、リーチ図柄乱数、および図柄差乱数は、それぞれ異なる範囲で更新される異なる乱数である。
このように、リーチ図柄および中図柄のリーチ図柄に対する図柄差を、それぞれ異なる乱数(リーチ図柄乱数、図柄差乱数)を用いて決定するように構成されているので、リーチとなる場合の左中右のはずれ図柄の組み合わせが多彩となる。すなわち、リーチ図柄乱数および図柄差乱数が同じ範囲で更新される場合、それらの乱数の更新タイミングや抽出タイミングが同期していると、左中右のはずれ図柄の組み合わせが偏ってしまうおそれがあるが、上記のように、リーチ図柄乱数および図柄差乱数が異なる範囲で更新されるように構成されているので、左中右のはずれ図柄の組み合わせ(リーチ図柄と中図柄の組み合わせ)が偏ってしまうことはない。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1023)。なお、チャンス目Aが仮停止表示される場合、この実施の形態では、通常変動の停止時にチャンス目Aが仮停止表示され、その後にスーパーリーチに発展する演出が実行される。
チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1023のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1024)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図57に示すリーチ図柄に対応したチャンス目A選択用テーブル(H−6)を用いてチャンス目Aを決定し格納する(ステップS1025)。例えば、ステップS1017,S1020にて決定したリーチ図柄が「1UH」「1CH」または「1LH」であったときは、図57に示すような、チャンス目A(1C〜40C)のうち「1C」「9C」「17C」「25C」「33C」に判定値が割り振られているテーブルを用いて、チャンス目Aを決定する。
なお、リーチ図柄に対応したチャンス目A選択用テーブルとしては、図57に示すテーブル以外にも、リーチ図柄「1WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「2UH」「2CH」「2LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「2WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「3UH」「3CH」「3LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「3WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「4UH」「4CH」「4LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「4WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「5UH」「5CH」「5LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「5WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「6UH」「6CH」「6LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「6WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「7UH」「7CH」「7LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「7WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「8UH」「8CH」「8LH」に対応したテーブル、リーチ図柄「8WH」に対応したテーブルが設けられている。
チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンでなかった場合は(ステップS1023のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1026)。なお、チャンス目Bが仮停止表示される場合、この実施の形態では、通常変動の停止時にチャンス目Bが仮停止表示され、その後にスーパーリーチに発展する演出が実行される。なお、この実施の形態では、チャンス目Bが仮停止表示されると、常にダブルリーチのスーパーリーチDに発展する。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1026のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1027)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図58に示すリーチ図柄に対応したチャンス目B選択用テーブル(H−7)を用いてチャンス目Bを決定し格納する(ステップS1028)。例えば、ステップS1020にて決定したリーチ図柄が「1WH」であったときは、図58に示すような、チャンス目B(41C〜72C)のうち「41C」「48C」「49C」「56C」「57C」「64C」「65C」「72C」に判定値が割り振られているテーブルを用いて、チャンス目Bを決定する。
なお、リーチ図柄に対応したチャンス目B選択用テーブルとしては、図58に示すテーブル以外にも、リーチ図柄「3WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「4WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「5WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「6WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「7WH」に対応したテーブル、リーチ図柄「8WH」に対応したテーブルが設けられている。
図59および図60は、第1の確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、第1の確変図柄決定処理は、図17および図18に示す変動番号20〜61の変動パターンを示す変動パターンコマンドを受信したときに実行される処理である。第1の確変図柄決定処理(導出表示される飾り図柄をいずれかの確変図柄に決定する処理)は、ステップS62で確変大当り(再抽選演出なし)つまり図22(C)に示す「確変1」が決定されたときに実行される。
第1の確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1031)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、救済演出を実行するかどうかを判定する(ステップS1032)。図17および図18に示す変動パターンでは、「救済演出」が実行されない変動パターンが確変直当りの変動パターンである。
救済演出が実行されないときは(ステップS1032のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変直当りの変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターン(図17および図18において「S&W」が表記されている変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS1033)。なお、図17および図18に示すように、ノーマルリーチだけがシングル・ダブル共通のリーチであって、スーパーリーチA〜Dはシングルリーチまたはダブルリーチのいずれかである。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1033のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値に従って、図69に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1034)。その後、処理を終了する。
共通用大当り図柄選択用テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1UF,3UF,5UF,7UF,8UF,1LF,3LF,5LF,7LF,8LF,1CF,3CF,5CF,7CF,8CF,1SF,3SF,5SF,7SF,8SF,1AF,3AF,5AF,7AF,8AF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
図69に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)では、各確変図柄に振り分けられた判定値の数は不均一になっている。具体的には、右下がりのライン(SF)および右上がりのライン(AF)の確変図柄に対して比較的多くの判定値が割り振られ、上中下の横ライン(UF、LF、CF)の確変図柄に対して比較的少ない判定値が割り振られている。従って、右下がりのライン(SF)および右上がりのライン(AF)の確変図柄の方が上中下の横ライン(UF、LF、CF)の確変図柄よりも決定される割合が高くなっている。なお、後述する他の大当り図柄選択用テーブル(F−1,F−3,F−4,F−7〜F−16,F−17,F−18)においても、各図柄に振り分けられた判定値の数は不均一になっている。従って、特定の大当り図柄が他の大当り図柄よりも決定される割合が高くなっている。
ステップS1033において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1033のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターン(図17および図18において「S」が表記されている変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS1035)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1035のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値に従って、図75に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−8)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1036)。その後、ステップS1043の処理に移行する。
シングル用大当り図柄選択用テーブルには、確変図柄のうちシングルリーチの確変図柄(1UF,3UF,5UF,7UF,8UF,1LF,3LF,5LF,7LF,8LF,1CF,3CF,5CF,7CF,8CF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
ステップS1035において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1035のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ダブル先当りかダブル後当りか(ダブルリーチにおいて先に来る図柄で当りになるか後に来る図柄で当りになるか)を判定する(ステップS1037)。ダブル先当りであったときは(ステップS1037のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値に従って、図79に示すダブル先当り用大当り図柄選択用テーブル(F−12)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1038)。その後、ステップS1040の処理に移行する。
ダブル先当り用大当り図柄選択用テーブルには、確変図柄のうちダブル先当りとなる図柄(1SF,3SF,5SF,7SF,8SF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
ダブル後当りであったときは(ステップS1037のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値に従って、図83に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−16)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1039)。その後、ステップS1040の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブルには、確変図柄のうちダブル後当りとなる図柄(1AF,3AF,5AF,7AF,8AF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を確変図柄と決定する。
ステップS1040において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1040)。なお、この実施の形態では、チャンス目Bが仮停止表示されると、常にダブルリーチのスーパーリーチDに発展する。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1040のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1041)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図87に示す大当り図柄に対応したチャンス目B選択用テーブル(F−20)を用いてチャンス目Bを決定し格納する(ステップS1042)。例えば、ステップS1038,S1039にて決定した大当り図柄が「1AF」または「8SF」であったときは、図87に示すような、チャンス目B(41C〜72C)のうち「41C」「48C」「49C」「56C」「57C」「64C」「65C」「72C」に判定値が割り振られているテーブルを用いて、チャンス目Bを決定する。そして、処理を終了する。
なお、大当り図柄に対応したチャンス目B選択用テーブルとしては、図87に示すテーブル以外にも、各々の大当り図柄(「1SF」「2AF」など)に対応したテーブルが設けられている。すなわち、大当り図柄に対応したチャンス目Bが仮停止表示される。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンでなかった場合は(ステップS1040のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1043)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図73に示すスーパー発展時中図柄選択テーブル(F−6)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1044)。そして、ステップS1051の処理に移行する。
ステップS1044で決定される中図柄は、大当りとなる変動の途中においてスーパーリーチに発展するときに表示される中図柄である。具体的には、変動が開始され、左・中・右の飾り図柄が高速変動された後に、左図柄および中図柄が順に停止(仮停止・ゆれ変動)されてノーマルリーチに発展し、中図柄が低速変動され、その後に、中図柄が停止表示される。このときの中図柄の停止図柄がステップS1044で決定される中図柄である。その後、中図柄が再び高速変動されると、スーパーリーチに発展し、中図柄が停止したままであると、飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄に確定する。なお、このときのリーチ図柄は、ステップS1036,S1038,S1039で決定された確変図柄を構成する左右図柄(左中右の確変図柄のうちの左右図柄)である。
スーパー発展時中図柄選択テーブルは、図73に示すように、変動パターンがシングルリーチ用かダブルリーチ用かによって分けられている。スーパー発展時中図柄選択テーブルには、ステップS1036,S1038,S1039で決定されたリーチ図柄に対する図柄差に対して複数の判定値が割り振られている。なお、リーチ図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。また、ダブルリーチが発生する場合は、リーチ図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合、図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1043で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
ステップS1032において、救済演出を実行するときは(ステップS1032のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、仮停止図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1045)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1046)。なお、図17および図18に示すように、ノーマルリーチだけがシングル・ダブル共通のリーチであって、スーパーリーチA〜Dはシングルリーチまたはダブルリーチのいずれかである。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1046のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図71に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−4)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1047)。
ここで、「仮停止図柄」とは、救済演出が実行される前に仮停止表示される図柄のことをいう。また、「最終停止図柄」とは、救済演出が実行された後に導出表示される図柄のことをいう。
共通用大当り図柄選択用テーブルは、図71に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄(ここでは左右図柄)を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1UF,3UF,5UF,7UF,8UF,1LF,3LF,5LF,7LF,8LF,1CF,3CF,5CF,7CF,8CF,1SF,3SF,5SF,7SF,8SF,1AF,3AF,5AF,7AF,8AF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルは、最終停止図柄が「1UF」〜「8UF」の場合のテーブルと、「1LF」〜「8LF」の場合のテーブルと、「1CF」〜「8CF」の場合のテーブルと、「1SF」〜「8SF」の場合のテーブルと、「1AF」〜「8AF」の場合のテーブルとに分けられている。仮停止図柄テーブルに含まれる各テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1048A)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図72に示すノーマル用中図柄仮停止選択テーブル(F−5)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1048B)。
ノーマル用中図柄仮停止選択テーブルは、図72に示すように、ノーマルリーチの種類(ノーマル8コマ、ノーマル14コマ、ノーマル17コマ)毎に分けられ、また、ステップS1047で決定された仮停止図柄がシングルリーチかダブルリーチかによって分けられている。各テーブルには、ステップS1047で決定された仮停止図柄に対する図柄差(「−14」〜「+1」)に対して複数の判定値が割り振られている。
ノーマル用中図柄仮停止選択テーブルにおいて、仮停止図柄に対する図柄差「0」には判定値が割り振られない。図柄差「0」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。また、ダブルリーチ用のノーマル用中図柄仮停止選択テーブルでは、仮停止図柄に対する図柄差「−2」にも判定値が割り振られない。ダブルリーチが発生した場合に図柄差「−2」の中図柄を決定すると、大当りとなってしまうからである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1048Aで抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を中図柄と決定する。
例えば、ステップS1047において、共通用大当り図柄選択用テーブル(F−4)を用いて、最終停止図柄として「1UF」が決定され、仮停止図柄として「2UF」が決定され、また、ステップS1048Bにおいて、ノーマル用中図柄仮停止選択テーブル(F−5)を用いて、リーチ図柄に対する図柄差「−2」が決定されたとする。この場合、上段のラインにはずれ図柄「212」(なお、中段のラインに「***」、下段のラインに「381」)が仮停止表示される。そして、救済演出が実行され、最終停止図柄として上段のラインに確変図柄「111」が導出表示されることになる。
ステップS1046において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1046のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1049)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1049のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図77に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−10)を用いて最終停止図柄と仮停止図柄を決定し格納する(ステップS1050)。その後、ステップS1040の処理に移行する。
シングル用大当り図柄選択用テーブルは、図77に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄(左右図柄)を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちシングルリーチとなる確変図柄(1UF,3UF,5UF,7UF,8UF,1LF,3LF,5LF,7LF,8LF,1CF,3CF,5CF,7CF,8CF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルは、最終停止図柄が「1UF」〜「8UF」の場合のテーブルと、「1LF」〜「8LF」の場合のテーブルと、「1CF」〜「8CF」の場合のテーブルとに分けられている。仮停止図柄テーブルに含まれる各テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
なお、救済演出を実行するスーパーリーチの変動パターンでは、仮停止図柄の左右図柄に対する図柄差が指定されている。例えば、図17に示す変動番号「27」の変動パターンでは、「+1救済」となっており、ステップS1050で決定された仮停止図柄の左右図柄に対する図柄差が「+1」であることを示す。このように変動パターンコマンドで指定される図柄差によって、仮停止図柄の中図柄が自動的に決定される。例えば、仮停止図柄が2UFで、変動パターンコマンドで特定される図柄差が「+1」のときは、上段に「2*2」の図柄が仮停止表示されることになる。その後、救済演出が実行され、最終停止図柄である確変図柄が導出表示されることになる。
ステップS1040でチャンス目B停止でないと判定され(ステップS1040のN)、上述したステップS1043,S1044の処理を実行した後に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1051)。なお、チャンス目Aが仮停止表示される場合、この実施の形態では、通常変動の停止時にチャンス目Aが仮停止表示され、その後にスーパーリーチに発展する演出が実行される。
チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1051のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1052)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図86に示す大当り図柄に対応したチャンス目A選択用テーブル(F−19)を用いてチャンス目Aを決定し格納する(ステップS1053)。例えば、ステップS1036,S1038,S1039,S1050,S1055,S1056にて決定した大当り図柄が「1UF」「1CF」または「1LF」であったときは、図86の上図に示すような、チャンス目A(1C〜40C)のうち「1C」「9C」「17C」「25C」「33C」に判定値が割り振られているテーブルを用いて、チャンス目Aを決定する。
なお、大当り図柄に対応したチャンス目A選択用テーブルとしては、図86に示すテーブル以外にも、大当り図柄「1SF」「2AF」に対応したテーブル、大当り図柄「2UF」「2CF」「2LF」に対応したテーブルなどのように、各々の大当り図柄に対応したテーブルが設けられている。すなわち、チャンス目Aは、大当り図柄に対応したチャンス目が選択される。
ステップS1049において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1049のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ダブル先当りかダブル後当りか(ダブルリーチにおいて先に来る図柄で当りになるか後に来る図柄で当りになるか)を判定する(ステップS1054)。ダブル先当りであったときは(ステップS1054のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図81に示すダブル先当り用大当り図柄選択用テーブル(F−14)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1055)。その後、ステップS1040の処理に移行する。
ダブル先当り用大当り図柄選択用テーブルは、図81に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄(左右図柄)を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちダブル先当りとなる確変図柄(1SF,3SF,5SF,7SF,8SF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルとして、最終停止図柄が「1SF」〜「8SF」の場合のテーブルだけが設定されている。仮停止図柄テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
なお、仮停止図柄の中図柄は、変動パターンコマンドで指定される図柄差によって自動的に決定される。リーチはずれ図柄である仮停止図柄が仮停止表示された後に、救済演出が実行され、最終停止図柄である確変図柄が導出表示される。
ダブル後当りであったときは(ステップS1054のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1031およびステップS1045で抽出した乱数値に従って、図85に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−18)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1056)。その後、ステップS1040の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブルは、図85に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄(左右図柄)を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちダブル後当りとなる確変図柄(1AF,3AF,5AF,7AF,8AF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルとして、最終停止図柄が「1AF」〜「8AF」の場合のテーブルだけが設定されている。仮停止図柄テーブルには、非確変図柄および最終停止図柄と同一の確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1031で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1045で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄または確変図柄)と決定する。
なお、仮停止図柄の中図柄は、変動パターンコマンドで指定される図柄差によって自動的に決定される。リーチはずれ図柄である仮停止図柄が仮停止表示された後に、救済演出が実行され、最終停止図柄である確変図柄が導出表示される。
図61は、第1の非確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、第1の非確変図柄決定処理は、図18に示す変動番号85〜88の変動パターンを示す変動パターンコマンドを受信したときに実行される処理である。第1の非確変図柄決定処理(導出表示される飾り図柄をいずれかの非確変図柄に決定する処理)は、ステップS62で通常大当りまたは確変大当り(再抽選演出あり)つまり図22(C)に示す「通常」「確変2」「確変3」が決定されたときに実行される。
第1の非確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1071)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1072)。なお、図17および図18に示すように、ノーマルリーチだけがシングル・ダブル共通のリーチであって、スーパーリーチA,Cはシングルリーチまたはダブルリーチのいずれかである。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1072のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値に従って、図68に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−1)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1073)。その後、ステップS1079の処理に移行する。
共通用大当り図柄選択用テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうち非確変図柄(2UF,2LF,2CF,2SF,2AF,4UF,4LF,4CF,4SF,4AF,6UF,6LF,6CF,6SF,6AF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ステップS1072において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1072のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1074)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1074のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値に従って、図74に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−7)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1075)。その後、ステップS1079の処理に移行する。
シングル用大当り図柄選択用テーブルには、非確変図柄のうちシングルリーチの非確変図柄(2UF,4UF,6UF,2LF,4LF,6LF,2CF,4CF,6CF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ステップS1074において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1074のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ダブル先当りかダブル後当りか(ダブルリーチにおいて先に来る図柄で当りになるか後に来る図柄で当りになるか)を判定する(ステップS1076)。ダブル先当りであったときは(ステップS1076のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値に従って、図78に示すダブル先当り用大当り図柄選択用テーブル(F−11)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1077)。その後、ステップS1079の処理に移行する。
ダブル先当り用大当り図柄選択用テーブルには、非確変図柄のうちダブル先当りとなる図柄(2SF,4SF,6SF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ダブル後当りであったときは(ステップS1076のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値に従って、図82に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−15)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1078)。その後、ステップS1079の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブルには、非確変図柄のうちダブル後当りとなる図柄(2AF,4AF,6AF)に複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1071で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を非確変図柄と決定する。
ステップS1079において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1079)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図73に示すスーパー発展時中図柄選択テーブル(F−6)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1080)。なお、ノーマルリーチが実行される場合(ステップS1072のY)は、ステップS1079,S1080の処理は実行されない。
図62は、突然確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、突然確変図柄決定処理は、図18に示す変動番号91の変動パターンを示す変動パターンコマンドを受信したときに実行される処理である。
突然確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1081)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図63に示す突確用図柄選択テーブル(F−25)を用いて突然確変図柄を決定し格納する(ステップS1082)。
突確用図柄選択テーブルには、図7に示した突然確変図柄(突確用のチャンス目)に複数の判定値が略均等に割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を突然確変図柄と決定する。
図64は、第2の飾り図柄決定処理を示すフローチャートである。第2の飾り図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した図柄情報指定コマンドにおいて、通常大当り指定コマンド(8C01(H))、確変大当り2指定コマンド(8C03(H))または確変大当り3指定コマンド(8C04(H))が指定されているかどうかを確認する(ステップS671)。それらの内容が指定されているときは(ステップS671のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非確変大当りが決定されたこと(変動停止時の大当り図柄が非確変図柄であること)を示す非確変大当り決定フラグをセットする(ステップS672)。そして、第2の非確変図柄決定処理を実行する(ステップS673)。なお、第2の非確変図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図65および図66参照)。
図柄情報指定コマンドが通常大当り指定コマンドまたは確変大当り2,3指定コマンドでない場合は(ステップS671のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り1指定コマンド(8C02(H))であるかどうかを確認する(ステップS674)。確変大当り1指定コマンドであれば(ステップS674のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが決定されたこと(変動停止時の大当り図柄が確変図柄であること)を示す確変大当り決定フラグをセットする(ステップS675)。そして、第2の確変図柄決定処理を実行する(ステップS676)。
図柄情報指定コマンドが確変大当り1指定コマンドでない場合は(ステップS674のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定コマンド(8C05(H))であるかどうかを確認する(ステップS677)。突然確変大当り指定コマンドであれば(ステップS677のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが決定されたことを示す突然確変大当り決定フラグをセットする(ステップS678)。そして、突然確変図柄決定処理を実行する(ステップS679)。なお、ステップS675における突然確変図柄決定処理は、図43のステップS663および図62で説明した処理と同じ処理(サブルーチン)である。
図柄情報指定コマンドが突然確変大当り指定コマンドでない場合は(ステップS677のN)、図柄情報指定コマンドは小当り指定コマンドということになる。小当り指定コマンドであるときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが決定されたことを示す小当り決定フラグをセットする(ステップS680A)。そして、小当り図柄決定処理を実行する(ステップS680B)。なお、小当り図柄決定処理の詳しい内容については後述する(図88参照)。
図65および図66は、第2の非確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、第2の非確変図柄決定処理は、図18に示す変動番号62〜84の変動パターン(再抽選演出を実行する変動パターン)を示す変動パターンコマンドを受信するとともに、図柄情報指定コマンドとして通常大当り指定コマンド(8C01(H))または確変大当り2,3指定コマンド(8C03(H),8C04(H))を受信したときに実行される処理である。第2の非確変図柄決定処理(導出表示される飾り図柄をいずれかの非確変図柄に決定する処理)は、ステップS62で通常大当りまたは確変大当り(再抽選演出あり)つまり図22(C)に示す「通常」「確変2」「確変3」が決定されたときに実行される。
第2の非確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1101)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1102)。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1102のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1101で抽出した乱数値に従って、図68に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−1)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1103)。そして、ステップS1109の処理に移行する。なお、変動中に再抽選演出が実行されるが、この実施の形態では、再抽選演出が実行される前に仮停止表示される仮停止図柄も、再抽選演出が実行された後に導出表示される最終停止図柄も、ステップS1103で決定された同じ非確変図柄である。
ステップS1102において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1102のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1104)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1104のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1101で抽出した乱数値に従って、図74に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−7)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1105)。その後、ステップS1109の処理に移行する。なお、変動中に再抽選演出が実行されるが、この実施の形態では、再抽選演出が実行される前に仮停止表示される仮停止図柄も、再抽選演出が実行された後に導出表示される最終停止図柄も、ステップS1105で決定された同じ非確変図柄である。
ステップS1104において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1104のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ダブル先当りかダブル後当りか(ダブルリーチにおいて先に来る図柄で当りになるか後に来る図柄で当りになるか)を判定する(ステップS1106)。ダブル先当りであったときは(ステップS1106のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1101で抽出した乱数値に従って、図78に示すダブル先当り用大当り図柄選択用テーブル(F−11)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1107)。その後、ステップS1109の処理に移行する。なお、変動中に再抽選演出が実行されるが、この実施の形態では、再抽選演出が実行される前に仮停止表示される仮停止図柄も、再抽選演出が実行された後に導出表示される最終停止図柄も、ステップS1107で決定された同じ非確変図柄である。
ダブル後当りであったときは(ステップS1106のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1101で抽出した乱数値に従って、図82に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−15)を用いて非確変図柄を決定し格納する(ステップS1108)。その後、ステップS1109の処理に移行する。なお、変動中に再抽選演出が実行されるが、この実施の形態では、再抽選演出が実行される前に仮停止表示される仮停止図柄も、再抽選演出が実行された後に導出表示される最終停止図柄も、ステップS1108で決定された同じ非確変図柄である。
ステップS1109において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドが大当り後に再抽選演出を実行して非確変図柄を確変図柄に昇格させることを指定するコマンド、つまり、確変大当り2指定コマンド(8C03(H))または確変大当り3指定コマンド(8C04(H))であるかどうかを確認する(ステップS1109)。大当り後に昇格させることを指定する図柄情報指定コマンドであれば(ステップS1109のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後に再抽選演出を実行することを示す再抽選演出実行フラグをセットする(ステップS1110)。なお、確変大当り2指定コマンドであれば、大当り中に再抽選演出を実行することを示す大当り中再抽選演出実行フラグをセットし、確変大当り3指定コマンドであれば、エンディングにおいて再抽選演出を実行することを示すエンディング再抽選演出実行フラグをセットする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1101で抽出した乱数値に従って、図69に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS1111)。このように決定された確変図柄が、大当り遊技開始後に実行される再抽選演出にて導出表示される確変図柄である。その後、ステップS1112の処理に移行する。
ステップS1112において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1112)。なお、この実施の形態では、チャンス目Bが仮停止表示されると、常にダブルリーチのスーパーリーチDに発展する。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1112のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1113)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図87に示す大当り図柄に対応したチャンス目B選択用テーブル(F−20)を用いてチャンス目Bを決定し格納する(ステップS1114)。例えば、ステップS1107,S1108にて決定した大当り図柄が「1AF」または「8SF」であったときは、図87に示すような、チャンス目B(41C〜72C)のうち「41C」「48C」「49C」「56C」「57C」「64C」「65C」「72C」に判定値が割り振られているテーブルを用いて、チャンス目Bを決定する。そして、処理を終了する。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンでなかった場合は(ステップS1112のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1115)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図73に示すスーパー発展時中図柄選択テーブル(F−6)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1116)。
ステップS1116で決定される中図柄は、ステップS1044で決定される中図柄と同じように、大当りとなる変動の途中においてスーパーリーチに発展するときに表示される中図柄である。なお、このときのリーチ図柄は、ステップS1105,S1107,S1108で決定された非確変図柄を構成する左右図柄(左中右の非確変図柄の左右図柄)である。
なお、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであったとき(ステップS1102のY)、すなわち、ノーマルリーチを伴う変動パターンであったときは、変動パターンコマンドでチャンス目Aおよびチャンス目Bの停止表示が指定されることはなく、またスーパーリーチに発展することもないので(図17、図18参照)、ステップS1112〜S1119の処理を実行する必要はない。従って、ノーマルリーチを伴う変動パターンであったときは、ステップS1109〜S1111の処理の実行後にステップS1112の処理の移行せずに、処理を終了するようにしてもよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1117)。なお、チャンス目Aが仮停止表示される場合、この実施の形態では、通常変動の停止時にチャンス目Aが仮停止表示され、その後にスーパーリーチに発展する演出が実行される。
チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1117のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1118)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図86に示す大当り図柄に対応したチャンス目A選択用テーブル(F−19)を用いてチャンス目Aを決定し格納する(ステップS1119)。例えば、ステップS1105,S1107,S1108にて決定した大当り図柄が「1UF」「1CF」または「1LF」であったときは、図86の上図に示すような、チャンス目A(1C〜40C)のうち「1C」「9C」「17C」「25C」「33C」に判定値が割り振られているテーブルを用いて、チャンス目Aを決定する。その後、処理を終了する。
図67は、第2の確変図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、第2の確変図柄決定処理は、図18に示す変動番号62〜84の変動パターン(再抽選演出を実行する変動パターン)を示す変動パターンコマンドを受信するとともに、図柄情報指定コマンドとして確変大当り1指定コマンド(8C02(H))を受信したときに実行される処理である。第2の確変図柄決定処理(導出表示される飾り図柄をいずれかの確変図柄に決定する処理)は、ステップS62で確変大当り(再抽選演出なし)つまり図22(C)に示す「確変1」が決定されたときに実行される。
第2の確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1130)。そして、仮停止図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1131)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1132)。なお、図17および図18に示すように、ノーマルリーチだけがシングル・ダブル共通のリーチであって、スーパーリーチA〜Dはシングルリーチまたはダブルリーチのいずれかである。シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1132のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1130およびステップS1131で抽出した乱数値に従って、図70に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−3)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1133)。その後、処理を終了する。
ここで、「仮停止図柄」とは、再抽選演出が実行される前に仮停止表示される非確変図柄のことをいう。また、「最終停止図柄」とは、再抽選演出が実行された後に導出表示される確変図柄のことをいう。
共通用大当り図柄選択用テーブルは、図70に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうち確変図柄(1UF,3UF,5UF,7UF,8UF,1LF,3LF,5LF,7LF,8LF,1CF,3CF,5CF,7CF,8CF,1SF,3SF,5SF,7SF,8SF,1AF,3AF,5AF,7AF,8AF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルは、最終停止図柄が「1UF」〜「8UF」の場合のテーブルと、「1LF」〜「8LF」の場合のテーブルと、「1CF」〜「8CF」の場合のテーブルと、「1SF」〜「8SF」の場合のテーブルと、「1AF」〜「8AF」の場合のテーブルとに分けられている。仮停止図柄テーブルに含まれる各テーブルには、非確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1130で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1131で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄)と決定する。
ステップS1132において、シングル・ダブル共通のリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1132のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、シングルリーチを伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1134)。シングルリーチを伴う変動パターンであった場合は(ステップS1134のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1130およびステップS1131で抽出した乱数値に従って、図76に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル(F−9)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1135)。その後、ステップS1139の処理に移行する。
シングル用大当り図柄選択用テーブルは、図76に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちシングルリーチとなる確変図柄(1UF,3UF,5UF,7UF,8UF,1LF,3LF,5LF,7LF,8LF,1CF,3CF,5CF,7CF,8CF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルは、最終停止図柄が「1UF」〜「8UF」の場合のテーブルと、「1LF」〜「8LF」の場合のテーブルと、「1CF」〜「8CF」の場合のテーブルとに分けられている。仮停止図柄テーブルに含まれる各テーブルには、非確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1130で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1131で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄)と決定する。
ステップS1134において、シングルリーチを伴う変動パターンでなかったときは(ステップS1134のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ダブルリーチを伴う変動パターンであると判断する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、ダブル先当りかダブル後当りか(ダブルリーチにおいて先に来る図柄で当りになるか後に来る図柄で当りになるか)を判定する(ステップS1136)。ダブル先当りであったときは(ステップS1136のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1130およびステップS1131で抽出した乱数値に従って、図80に示すダブル先当り用大当り図柄選択用テーブル(F−13)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1137)。その後、ステップS1139の処理に移行する。
ダブル先当り用大当り図柄選択用テーブルは、図80に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちダブル先当りとなる確変図柄(1SF,3SF,5SF,7SF,8SF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルとして、最終停止図柄が「1SF」〜「8SF」の場合のテーブルだけが設定されている。仮停止図柄テーブルには、非確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1130で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1131で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄)と決定する。
ダブル後当りであったときは(ステップS1136のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1130およびステップS1131で抽出した乱数値に従って、図84に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブル(F−17)を用いて仮停止図柄と最終停止図柄を決定し格納する(ステップS1138)。その後、ステップS1139の処理に移行する。
ダブル後当り用大当り図柄選択用テーブルは、図84に示すように、最終停止図柄を決定するためのテーブル(最終停止図柄テーブル)と、仮停止図柄を決定するためのテーブル(仮停止図柄テーブル)とが設けられている。最終停止図柄テーブルには、図4に示した各大当り図柄のうちダブル後当りとなる確変図柄(1AF,3AF,5AF,7AF,8AF)に複数の判定値が割り振られている。仮停止図柄テーブルとして、最終停止図柄が「1AF」〜「8AF」の場合のテーブルだけが設定されている。仮停止図柄テーブルには、非確変図柄に複数の判定値が割り振られている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、最終停止図柄テーブルを用いて、ステップS1130で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を最終停止図柄(確変図柄)と決定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した最終停止図柄に対応した仮停止図柄テーブルを用いて、ステップS1131で抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を仮停止図柄(非確変図柄)と決定する。
ステップS1139において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1139)。なお、この実施の形態では、チャンス目Bが仮停止表示されると、常にダブルリーチのスーパーリーチDに発展する。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1139のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1140)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図87に示す大当り図柄に対応したチャンス目B選択用テーブル(F−20)を用いてチャンス目Bを決定し格納する(ステップS1141)。
チャンス目Bの仮停止を伴う変動パターンでなかった場合は(ステップS1139のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1142)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図73に示すスーパー発展時中図柄選択テーブル(F−6)を用いて中図柄を決定し格納する(ステップS1143)。
ステップS1143で決定される中図柄は、大当りとなる変動の途中においてスーパーリーチに発展するときに表示される中図柄である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドの内容(ステップS617でセーブした変動パターン)にもとづいて、チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであるかどうかを判定する(ステップS1144)。なお、チャンス目Aが仮停止表示される場合、この実施の形態では、通常変動の停止時にチャンス目Aが仮停止表示され、その後にスーパーリーチに発展する演出が実行される。
チャンス目Aの仮停止を伴う変動パターンであった場合は(ステップS1144のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス目決定用乱数を抽出する(ステップS1145)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図86に示す大当り図柄に対応したチャンス目A選択用テーブル(F−19)を用いてチャンス目Aを決定し格納する(ステップS1146)。そして、処理を終了する。
図88は、小当り図柄決定処理を示すフローチャートである。なお、小当り図柄決定処理は、図18に示す変動番号89,90の変動パターンを示す変動パターンコマンドを受信するとともに、図柄情報指定コマンドとして小当り指定コマンド(8C06(H))を受信したときに実行される処理である。
小当り図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1161)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、図89に示す小当り図柄選択テーブル(K−1)を用いて小当り図柄を決定し格納する(ステップS1162)。
小当り図柄選択テーブルには、図8に示した小当り図柄(小当り用のチャンス目)に複数の判定値が略均等に割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値と一致する判定値の図柄を小当り図柄と決定する。
図90は、仮決定図柄決定処理(ステップS632)を示すフローチャートである。仮決定図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS681)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドであるか突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドであるかを判定する(ステップS682)。
変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドである場合は(ステップS682のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS681で抽出した乱数値に従って、図68に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−1)を用いて非確変図柄を仮決定し格納する(ステップS683)。一方、変動パターンコマンドが突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドである場合は(ステップS682のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS681で抽出した乱数値に従って、図89に示す小当り図柄選択テーブル(K−1)を用いて小当り図柄を仮決定し格納する(ステップS684)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドが未受信であることを示すコマンド未受信フラグをセットする(ステップS685)。
なお、上記の仮決定図柄決定処理では、図68に示す共通用大当り図柄選択用テーブルを用いて非確変図柄を決定する構成であったが、非確変図柄を決定するためのテーブルについては、変動パターンコマンドの内容にもとづいて、図68に示す共通用大当り図柄選択用テーブル、図74に示すシングル用大当り図柄選択用テーブル、図78に示すダブル先当り用大当り図柄選択用テーブル、図82に示すダブル後当り用大当り図柄選択用テーブルを使い分けるようにしてもよい。また、上記の仮決定図柄決定処理において、変動パターンコマンドの内容に応じて、チャンス目A選択用テーブル(図86)やチャンス目B選択用テーブル(図87)を使ってチャンス目Aやチャンス目Bを選択して表示したり、スーパー発展時中図柄選択テーブル(図73)を使ってスーパーリーチ発展時の中図柄を決定して表示したりする処理を実行するようにしてもよい。
図91は、第3の確変図柄決定処理(ステップS637)を示すフローチャートである。第3の確変図柄決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出する(ステップS691)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、乱数値に従って、図69に示す共通用大当り図柄選択用テーブル(F−2)を用いて確変図柄を決定し格納する(ステップS692)。このように決定された確変図柄が大当り遊技開始後の再抽選演出にて導出表示される確変図柄である。
図92は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S808のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示す変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理におけるステップS618で設定される。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。また、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、2ラウンド用演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。なお、所定のラウンド中に再抽選演出を実行することもある。この実施の形態では、再抽選演出を実行するラウンドは予め決められているものとする(例えば7ラウンドあるいは15ラウンド)。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後コマンドを受信したら、インターバル表示等を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディング演出中に再抽選演出を実行することもある。
小当り演出処理(ステップS808):変動時間の終了後、小当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、小当り中の演出である2ラウンド用演出を実行する。
図93は、リーチおよび救済演出の発展タイミングを示すタイミングチャートである。図93に示すように、通常変動の変動パターン(図17の変動番号1の変動パターン)では、「通常変動」だけが行われる。具体的には、飾り図柄の変動が開始されると、左中右の飾り図柄が停止した状態から徐々に変動速度が上げられ、変動速度が高速になった状態で所定時間変動が行われ、その後、例えば左図柄、右図柄、中図柄の順に変動速度が下げられて飾り図柄が停止される。なお、時短時通常変動の変動パターン(図17の変動番号2の変動パターン)は、通常変動の変動パターン(図17の変動番号1の変動パターン)よりも変動時間が短いだけである。例えば、通常変動の変動パターン(図17の変動番号1の変動パターン)の変動時間は8秒とされ、時短時通常変動の変動パターン(図17の変動番号2の変動パターン)の変動時間は4秒とされている。
この実施の形態では、リーチを伴わない通常変動の変動パターンだけでなくリーチを伴う変動パターンについても、変動開始から所定期間(例えば8秒間)において通常変動(左中右の飾り図柄の高速変動)が行われ、その後にノーマルリーチに発展する。すなわち、ノーマルリーチを伴う変動パターン(図17および図18の変動番号3〜6,20〜22,85の変動パターン)では、「通常変動」が所定期間行われた後、左右図柄が揃ってリーチとなり、「ノーマルリーチ」の変動が行われる。なお、「ノーマルリーチ」の変動が実行される期間は、ノーマルリーチが発生してから中図柄が進行するコマ数によって異なる。「コマ数」は変動パターンコマンドで指定される。
この実施の形態では、ノーマルリーチを伴う変動パターンだけでなくスーパーリーチを伴う変動パターンについても、「通常変動」が所定期間行われた後に「ノーマルリーチ」の変動が所定期間行われ、その後にスーパーリーチに発展する。すなわち、スーパーリーチA(リーチ1−1ともいう)を伴う変動パターン(図17および図18の変動番号7,8,26,28,29,86の変動パターン)では、「通常変動」が所定期間(例えば8秒)行われた後、「ノーマルリーチ」の変動が所定期間(例えば6秒)行われ、そして「スーパーリーチA」に発展して「スーパーリーチA」の変動が行われる。また、スーパーリーチB(リーチ2−1ともいう)を伴う変動パターン(図17および図18の変動番号9〜10,32,34,35の変動パターン)でも、「通常変動」が所定期間(例えば8秒)行われた後、「ノーマルリーチ」の変動が所定期間(例えば6秒)行われ、そして「スーパーリーチB」に発展して「スーパーリーチB」の変動が行われる。図93に示すように、「スーパーリーチB」の変動が実行される期間は、「スーパーリーチA」の変動が実行される期間よりも長い。また、「スーパーリーチA」と「スーパーリーチB」は、異なる態様の演出が実行される(図109、図111参照)。なお、図93に示していないが、スーパーリーチCを伴う変動パターン(図17および図18の変動番号12,13,39,40,43,87,88の変動パターン)や、スーパーリーチDを伴う変動パターン(図17および図18の変動番号15,16,49,51,52の変動パターン)についても、同様に、「通常変動」が所定期間(例えば8秒)行われた後、「ノーマルリーチ」の変動が所定期間(例えば6秒)行われ、そして「スーパーリーチC」または「スーパーリーチD」に発展して「スーパーリーチC」または「スーパーリーチD」の変動が行われる。
なお、この実施の形態では、チャンス目AまたはBの停止を伴う変動パターン(図17および図18の変動番号11,14,17〜19,37,45,46,54,56,57,59,60の変動パターン)の場合は、「通常変動」が所定期間(例えば8秒)行われた後、チャンス目AまたはBが停止し、その後に「スーパーリーチB」、「スーパーリーチC」または「スーパーリーチD」のいずれかに発展させる。この場合は、「ノーマルリーチ」の変動が行われない。または、「通常変動」が所定期間(例えば8秒)行われた後、チャンス目AまたはBが停止し、その後に通常変動を行い、左図柄および右図柄を順に停止させて「スーパーリーチB」、「スーパーリーチC」または「スーパーリーチD」のいずれかに発展させる。この場合も、「ノーマルリーチ」の変動が行われない。または、「通常変動」が所定期間(例えば8秒)行われた後、チャンス目AまたはBが停止し、その後に通常変動を行い、左図柄および右図柄を順に停止させてノーマルリーチに発展させ、その後に中図柄を再変動させるタイミング等において「スーパーリーチB」、「スーパーリーチC」または「スーパーリーチD」のいずれかに発展させる。この場合は、「ノーマルリーチ」の変動が行われる。
この実施の形態では、救済演出を含むスーパーリーチを伴う変動パターンは、スーパーリーチの変動が所定期間(救済演出が行われないときのスーパーリーチの変動期間と同じ所定期間)行われた後、救済演出が実行される。すなわち、救済演出を含むスーパーリーチAを伴う変動パターン(図17の変動番号27,30,31の変動パターン)では、「スーパーリーチA」の変動が所定期間(例えば10秒)行われた後にリーチはずれ図柄が仮停止表示され、その後に救済演出が実行されて、大当り図柄(この実施の形態では確変図柄)が停止表示される。また、救済演出を含むスーパーリーチBを伴う変動パターン(図17の変動番号33,36,38の変動パターン)でも、「スーパーリーチB」の変動が所定期間(例えば13秒)行われた後にリーチはずれ図柄が仮停止表示され、その後に救済演出が実行されて、大当り図柄(この実施の形態では確変図柄)が停止表示される。なお、図93に示していないが、スーパーリーチCを伴う変動パターン(図17の変動番号41,42,44,47,48の変動パターン)や、スーパーリーチDを伴う変動パターン(図18の変動番号50,53,55,58,61の変動パターン)についても、同様に、「スーパーリーチC」または「スーパーリーチD」の変動が所定期間(例えば15秒、17秒)行われた後にリーチはずれ図柄が仮停止表示され、その後に救済演出が実行されて、大当り図柄(この実施の形態では確変図柄)が停止表示される。
なお、図93に示していないが、この実施の形態では、「ノーマルリーチ」の変動が所定期間行われた後にリーチはずれ図柄が仮停止表示され、その後に救済演出が実行されて、大当り図柄(この実施の形態では確変図柄)が停止表示される変動パターン(図17の変動番号23〜25の変動パターン)も設けられている。
図94は、ノーマルリーチを伴う変動パターンにおける変動タイミングを示すタイミングチャートである。ノーマルリーチを伴う変動パターンにおいて、最初に「通常変動」が行われる。すなわち、左中右の飾り図柄が停止した状態から徐々に変動速度が上げられ、変動速度が高速になった状態で所定時間変動が行われる。そして、まず、左図柄が停止図柄の2コマ手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止して揺れ変動が開始される。次いで、右図柄が停止図柄の2コマ手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止して揺れ変動が開始される。このとき、左右図柄が同一図柄で停止することによってリーチが成立し、ノーマルリーチの変動が開始される。最後に、中図柄が停止図柄の所定コマ(変動パターンで指定されるノーマルリーチが発生してから中図柄が進行(変動)するコマ数、例えば変動番号3の変動パターンでは「8コマ」)手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止する。中図柄の変動速度が高速から低速になるまでの時間は各変動パターン(3〜6,20〜25,62〜64,85)で共通であるが、中図柄が低速になってから進むコマ数が変動パターンによって異なるため、ノーマルリーチの変動が実行される期間は変動パターンによって変化する。図94に示すように、通常変動およびノーマルリーチの変動が行われているとき、可変表示装置9の表示画面における背景画像の背景色は常に同一色(例えば青色)で変化しない。なお、ノーマルリーチを伴う変動パターンの変動態様について後で詳しく説明する(図108参照)。
図95は、スーパーリーチ(スーパーAまたはスーパーB)を伴う変動パターンにおける変動タイミングを示すタイミングチャートである。スーパーリーチを伴う変動パターンにおいても、最初に「通常変動」が行われる。すなわち、左中右の飾り図柄が停止した状態から徐々に変動速度が上げられ、変動速度が高速になった状態で所定時間変動が行われる。そして、まず、左図柄が停止図柄の2コマ手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止して揺れ変動が開始される。次いで、右図柄が停止図柄の2コマ手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止して揺れ変動が開始される。このとき、左右図柄が同一図柄で停止することによってリーチが成立し、ノーマルリーチの変動が開始される。そして、中図柄が仮停止図柄の所定コマ手前(例えば仮停止図柄の12コマ手前)から変動速度が低速となり、仮停止図柄で仮停止して揺れ変動が行われる。
この実施の形態では、中図柄の仮停止図柄は、はずれのときの変動パターンの場合はリーチ図柄(左右図柄)の1コマ次の図柄であり、大当りの変動パターンの場合は抽選(ステップS1044,S1080,S1116,S1143)により決定されたリーチ図柄の14コマ手前の図柄から1コマ次の図柄のいずれかとなる。例えば、はずれのときの変動パターンの場合において、左図柄と右図柄が中段の有効ライン上に同一図柄「7」で揃ってリーチが成立した場合(「7CH」の場合)、有効ライン上に仮停止する中図柄の仮停止図柄は「7」の1コマ次のブランク図柄「*」となる。つまり、リーチ図柄(左右図柄)との組み合わせで大当り図柄を構成する中図柄「7」が有効ライン上の停止位置(大当り図柄の構成位置:例えば「7CH」の場合は中段の位置)を1コマ通り過ぎてから仮停止する。また、大当りのときの変動パターンの場合であって抽選により中図柄の仮停止図柄がリーチ図柄の1コマ次の図柄と決定された場合においても、左図柄と右図柄が中段の有効ライン上に同一図柄「7」で揃ってリーチが成立した場合(「7CH」の場合)、有効ライン上に仮停止する中図柄の仮停止図柄は「7」の1コマ次のブランク図柄「*」となる。なお、はずれのときの変動パターンの場合も、中図柄の仮停止図柄としてリーチ図柄の14コマ手前の図柄から1コマ次の図柄のいずれかを抽選で決定するようにしてもよい。あるいは、大当りのときの変動パターンの場合も、中図柄の仮停止図柄を自動的にリーチ図柄の1コマ次の図柄としてもよい。
その後、中図柄は短い時間だけ揺れ変動を行ってから再度変動を開始する。このように一旦仮停止した中図柄が再変動を開始するタイミングが「スーパーリーチに発展するタイミング」である。中図柄の再変動が開始されると、変動速度が上げられて高速変動が行われる。また、通常変動およびノーマルリーチの変動が行われているとき、可変表示装置9の表示画面における背景画像の背景色は青色であるが、中図柄の再変動が行われるタイミングで背景色が青色から黒色に変化する。また、このタイミングで効果音(変動音)やランプ・LEDの点灯態様(点灯パターン)も変化する。これにより、スーパーリーチに発展したことが遊技者に容易に認識させることができる。
そして、所定期間高速変動が行われ、背景画像の背景色が黒色から赤色(なお、変動パターン(スーパーリーチA〜D)によって異なる色としてもよい)に変化した後に、遊技者に大当りの期待を抱かせるアオリ動作の演出が実行される。アオリ動作の演出は、スーパーリーチAのときとスーパーリーチBのときとで異なる。なお、スーパーリーチA,Bを伴う変動パターンにおけるアオリ動作の演出態様について後で詳しく説明する(図109、図111参照)。
上記の例では、ノーマルリーチの変動が開始された後、中図柄が固定のコマ数だけ仮停止図柄の手前の図柄(例えば仮停止図柄の12コマ手前の図柄)から変動速度が低速となるようにしていたが、抽選により決定された任意のコマ数だけ仮停止図柄の手前の図柄から変動速度が低速となるようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100が、ノーマルリーチが成立した後の中図柄が進むコマ数を、所定の乱数にもとづいて決定するようにしてもよいし、また、はずれノーマルリーチの変動パターンと同様に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ノーマルリーチが成立した後の中図柄が進むコマ数を、所定の乱数にもとづいて決定し、決定したコマ数を変動パターンコマンドで指定するようにしてもよい。
また、上記の例では、一旦仮停止した中図柄が再変動を開始するタイミングを「スーパーリーチに発展するタイミング」としていた。しかし、このような場合に限られるわけではなく、例えば、再変動を開始する図柄は中図柄(最終停止図柄)でなく別の図柄(第1停止図柄や第2停止図柄)でもよく、また全ての図柄を再変動させてもよい。また、スーパーリーチに発展させるときに中図柄を一旦仮停止させてから再変動させていたが、中図柄の変動速度を一旦低速とし、中図柄を仮停止させずに、その後に再度速度を速くしてからスーパーリーチに発展させるようにしてもよい。この場合、一旦低速となった変動速度が再度速くなるタイミングが「スーパーリーチに発展するタイミング」となる。さらに、「背景画像」、ランプ・LEDなどの「発光体」、「効果音」等の演出が変化したタイミングを「スーパーリーチに発展するタイミング」としてもよい。このように、「スーパーリーチに発展するタイミング」とは、遊技者の認識可能な態様で、所定の図柄の変動速度および所定の演出装置における演出態様の少なくともいずれか一つが変化するタイミングである、と定義される。
なお、再変動を開始する図柄を中図柄(最終停止図柄)以外の別の図柄(第2停止図柄)とする場合の具体例としては、通常変動が所定期間行われた後に、左図柄が例えば「7」で停止し、右図柄が「3」で停止し、中図柄が「7」で停止する(このとき「773」)。そして、右図柄が再変動してスーパーリーチに発展し、右図柄が「7」で停止するか否か(大当りとなるか否か)のスーパーリーチにおけるアオリ演出が実行される。また、再変動を開始する図柄を中図柄(最終停止図柄)以外の別の図柄(第1停止図柄)とする場合の具体例としては、通常変動が所定期間行われた後に、左図柄が例えば「7」で停止し、右図柄が「3」で停止し、中図柄が「3」で停止する(このとき「733」)。そして、左図柄が再変動してスーパーリーチに発展し、左図柄が「3」で停止するか否か(大当りとなるか否か)のスーパーリーチにおけるアオリ演出が実行される。
図96は、救済演出を含むスーパーリーチ(救済演出を含むスーパーリーチAまたはスーパーリーチB)を伴う変動パターンにおける変動タイミングを示すタイミングチャートである。救済演出を含むスーパーリーチを伴う変動パターンにおいても、最初に「通常変動」が行われる。すなわち、左中右の飾り図柄が停止した状態から徐々に変動速度が上げられ、変動速度が高速になった状態で所定時間変動が行われる。そして、まず、左図柄が停止図柄の2コマ手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止して揺れ変動が開始される。次いで、右図柄が停止図柄の2コマ手前から変動速度が低速となり、停止図柄で停止して揺れ変動が開始される。このとき、左右図柄が同一図柄で停止することによってリーチが成立し、ノーマルリーチの変動が開始される。そして、中図柄が仮停止図柄の所定コマ手前(例えば仮停止図柄の12コマ手前)から変動速度が低速となり、仮停止図柄で仮停止して揺れ変動が行われる。上述したように、この実施の形態では、中図柄の仮停止図柄は、リーチ図柄の14コマ手前から1コマ次のいずれかの図柄である。
その後、中図柄は短い時間だけ揺れ変動を行ってから再度変動を開始する。中図柄の再変動が開始されてスーパーリーチの変動が開始されると、変動速度が上げられて高速変動が行われる。また、中図柄の再変動が行われるタイミングで可変表示装置9の表示画面における背景色が青色から黒色に変化する。
そして、所定期間高速変動が行われ、背景画像の背景色が黒色から赤色に変化した後に、遊技者に大当りの期待を抱かせるアオリ動作の演出が実行される。アオリ動作の演出は、スーパーリーチAのときとスーパーリーチBのときとで異なる。アオリ動作が行われた後、リーチ図柄との組み合わせで大当り図柄を構成する図柄でない図柄(変動パターンで特定されるリーチ図柄に対する図柄差に応じた図柄、具体的にはリーチ図柄の2コマ手前、1コマ手前、1コマ次、2コマ次のいずれかの図柄;例えば変動番号30の「−1救済」の変動パターンの場合においてリーチ図柄が「7」のときは図柄「6」)が中図柄として仮停止する。この図柄が停止図柄として確定すると、リーチはずれが確定することになるが、救済演出を含む変動パターンにもとづく変動の場合は、停止図柄が確定せずに救済演出が実行される。このとき、背景画像の背景色が赤色からレインボー(虹色)に変化する。そして、救済演出においてリーチはずれ図柄が大当り図柄に差し替えられて(例えばリーチ図柄が「7」の場合に中図柄「6」が「7」に差し替えられて)大当りが確定する。救済演出は、スーパーリーチAのときとスーパーリーチBのときとで異なる。なお、救済演出の演出態様について後で詳しく説明する(図110、図112参照)。
なお、変動中の再抽選演出を含む変動パターンにおける変動の場合は、大当り図柄として非確変図柄が仮停止表示された後に、確変図柄への昇格を期待させる再抽選演出が実行されてから、非確変図柄または確変図柄が導出表示される。
図97は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
例えば、ノーマルリーチの変動パターンの場合は、通常変動を実行するためのプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)とノーマルリーチの変動を実行するためのプロセスデータとを含み、スーパーリーチの変動パターンの場合は、通常変動を実行するためのプロセスデータとノーマルリーチの変動を実行するためのプロセスデータと所定のスーパーリーチの変動を実行するためのプロセスデータとを含み、救済演出を含むスーパーリーチの変動パターンの場合は、通常変動を実行するためのプロセスデータとノーマルリーチの変動を実行するためのプロセスデータと所定のスーパーリーチの変動を実行するためのプロセスデータと所定の救済演出を実行するためのプロセスデータとを含み、再抽選演出を含むスーパーリーチの変動パターンの場合は、通常変動を実行するためのプロセスデータとノーマルリーチの変動を実行するためのプロセスデータと所定のスーパーリーチの変動を実行するためのプロセスデータと所定の再抽選演出を実行するためのプロセスデータとを含む。
図97に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。なお、この実施の形態では、後述するように、変動パターンコマンドで指定された変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し(ステップS821参照)、選択したプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出装置の制御を行うが(ステップS823等)、プロセスデータの切り替え時に次に実行する演出態様(例えば、いずれのスーパーリーチを実行するか、救済演出を実行するか、再抽選演出を実行するか)に応じたプロセスデータを選択し(ステップS835等参照)、選択したプロセスデータに従って演出装置の制御を行うようにしてもよい。
図98は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで指定された内容(変動番号、変動時間)にもとづいて、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS813)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図99は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS821)。そして、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS822)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS823)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、変動中の所定のタイミングで飾り図柄の仮停止図柄を仮停止表示させるときは、コマンド解析処理において格納された飾り図柄の仮停止図柄を仮停止表示させる制御を行う。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS824)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS825)。
図100は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS831)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS838)。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS832)、変動時間タイマを1減算する(ステップS833)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS834)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するためのプロセスデータ(再抽選演出が含まれているプロセスデータ)の内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行することにより、変動中の再抽選演出を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS835)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS836)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS837)。
図101は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していれば、コマンド解析処理において格納された飾り図柄の停止図柄を停止表示させる制御を行う(ステップS842)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS842で停止表示された飾り図柄の停止図柄が小当り図柄である場合(ステップS843のY)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り用のファンファーレ受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS844)。小当り用のファンファーレ受信フラグがセットされたときは(ステップS844のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容と格納された変動パターンの内容(タイムミッション突入演出が実行されたか突然確変・小当り共通突入演出が実行されたか)にもとづいて、2ラウンド用演出(タイムミッション突入演出に応じた2ラウンド用演出、突然確変・小当り共通突入演出に応じた2ラウンド用演出)を選択する(ステップS845)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した2ラウンド用演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS846)。そして、プロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS847)、2ラウンド用演出の実行時間を計測する2R用演出時間タイマをスタートさせる(ステップS848)。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り演出処理(ステップS808)に対応した値に設定する(ステップS849)。
ステップS842で停止表示された飾り図柄の停止図柄が小当り図柄でなく大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)である場合は(ステップS850のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS851)。ファンファーレ受信フラグがセットされたときは(ステップS851のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容と格納された変動パターンの内容(タイムミッション突入演出が実行されたか突然確変突入演出が実行されたか)にもとづいて、ファンファーレ演出または2ラウンド用演出(タイムミッション突入演出に応じた2ラウンド用演出、突然確変突入演出に応じた2ラウンド用演出)のいずれかを選択する(ステップS852)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したファンファーレ演出または2ラウンド用演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS853)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS854)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS855)。
ステップS850で停止表示された飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)でない場合、すなわち、はずれ図柄である場合(ステップS850のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットする(ステップS856)。例えば、飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのようなフラグなどをリセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS857)。
図102は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大入賞口開放中コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。なお、大入賞口開放中フラグは、コマンド解析処理でセットされる(ステップS645参照)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、15ラウンド大当りの場合は、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、2ラウンド用演出では、特殊な文字やキャラクタなどを表示させる演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。なお、2ラウンド用の大入賞口開放中コマンドを受信したときは、ラウンド中も継続して2ラウンド用演出が実行されているので、新たに演出を選択する必要はないが、ラウンド毎に2ラウンド用演に含まれる演出を切り替えたりするとき(例えば2ラウンド用演出の表示画面を切り替えたりするとき)は、2ラウンド用演出に含まれる演出をラウンド毎に新たに選択するようにしてもよい。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図103は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。なお、大入賞口開放後フラグはコマンド解析処理でセットされる(ステップS645参照)。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS922)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS923)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、2ラウンド用演出では、特殊な文字やキャラクタなどを表示させる演出が実行される。なお、大当り遊技中に再抽選演出を実行することとされているとき(大当り中再抽選実行フラグがセットされているとき)は、所定のラウンド(例えば7ラウンドや15ラウンドなど)のラウンド中演出において再抽選演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS924)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS925)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS926)。
ステップS921において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS921のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS927)。なお、2ラウンド用の大入賞口開放後コマンドを受信したときは、ラウンド後も継続して2ラウンド用演出が実行されているので、新たに演出を選択する必要はないが、ラウンド後に2ラウンド用演出に含まれる演出を切り替えたりするとき(例えば2ラウンド用演出の表示画面を切り替えたりするとき)は、2ラウンド用演出に含まれる演出をラウンド後に新たに選択するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS928)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS929)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS930)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS931)。
図104および図105は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS940)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS940のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS941)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS941のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS942)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS943)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS944)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS945)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS946)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS941のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り中(ラウンド中)に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを判定する(ステップS947)。具体的には、大当り中再抽選実行フラグや大当り中再抽選演出実行フラグがセットされているとき(さらに再抽選演出を実行すると予め定められたラウンドであるとき)は、大当り中に再抽選演出を実行する必要があると判断する。
大当り中に再抽選演出を実行する必要があると判断したときは(ステップS947のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するラウンド中演出を選択する(ステップS948)。そして、再抽選実行済フラグをセットする(ステップS949)。一方、大当り中に再抽選演出を実行する必要がないと判断したときは(ステップS947のN)、再抽選演出を実行しないラウンド中演出を選択する(ステップS950)。
次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS951)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS952)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS953)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS954)。
ステップS940においてエンディング受信フラグがセットされたときは(ステップS940のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを判定する(ステップS955)。具体的には、エンディング再抽選実行フラグがセットやエンディング再抽選演出実行フラグされているとき、また大当り中再抽選実行フラグや大当り中再抽選演出実行フラグがセットされているにもかかわらず、再抽選演出を大当り中(ラウンド中)に実行したことを示す再抽選実行済フラグがセットされていないときは(ステップS949参照)、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があると判断する。
エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要があると判断したときは(ステップS955のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選演出を実行するエンディング演出を選択する(ステップS956)。一方、エンディング演出中に再抽選演出を実行する必要がないと判断したときは(ステップS955のN)、再抽選演出を実行しないエンディング演出を選択する(ステップS957)。
ここで、再抽選演出を実行しないエンディング演出の実行時間は、再抽選演出を実行するエンディング演出の実行時間よりも短くなるようにしている。例えば、再抽選演出を実行するエンディング演出の実行時間は10秒で、再抽選演出を実行しないエンディング演出の実行時間は3秒としている。このように設定することにより、確変状態への移行を報知する必要がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
なお、ステップS957で再抽選演出を実行しないエンディング演出を選択する場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りか通常大当りかをフラグ(確変大当り決定フラグ、通常大当り決定フラグ)で確認し、確変大当りか通常大当りかによって異なるエンディング演出を選択する。例えば、確変大当りの場合は大当り終了後に確変状態に移行することを遊技者に報知する演出(再抽選演出のように非確変図柄から確変図柄に昇格することを報知するのではなく、確変大当りにもとづいて確変状態に移行することを報知する演出)を実行するエンディング演出を選択し、通常大当りの場合は大当り終了後に時短状態に移行することを遊技者に報知する演出を実行するエンディング演出を選択する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング受信フラグをリセットし(ステップS958)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS959)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS960)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS961)。
図106は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS971)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS972)。例えば、大当りが終了することを表示したり、エンディング演出において再抽選演出が含まれているときは、再抽選演出を実行する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS973)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、所定のフラグ(確変大当り決定フラグ、通常大当り決定フラグ、突然確変大当り決定フラグ、大当り中再抽選実行フラグ、エンディング再抽選実行フラグなど)をリセットし(ステップS974)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS975)。
図107は、演出制御プロセス処理における小当り演出処理(ステップS808)を示すフローチャートである。小当り演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS981)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS982)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2R用演出時間タイマの値を1減算する(ステップS983)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2R用演出時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS984)。タイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS985)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS986)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS987)。
2R用演出時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS984のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(小当りフラグなど)をリセットし(ステップS988)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS989)。
次に、飾り図柄の変動中の演出態様について説明する。図108は、スーパーリーチを伴う変動パターンにおける通常変動およびノーマルリーチの変動中の演出態様を示す説明図である。飾り図柄の変動が開始されると、左中右の飾り図柄が停止した状態から変動速度が上げられ、変動速度が高速になった状態で所定時間変動が行われる。そして、左図柄が停止図柄「7」の2コマ手前の図柄「8」から変動速度が低速となり、停止図柄「7」が中段で停止して揺れ変動が開始される。次いで、右図柄が停止図柄「7」の2コマ手前の図柄「6」から変動速度が低速となり、停止図柄「7」が中段で停止して揺れ変動が開始される。このとき、左右図柄が中段で同一図柄「7」で停止することによって中段のラインにリーチが成立し、ノーマルリーチの変動が開始される。ノーマルリーチの変動が開始されるときに、効果音(変動音)やランプ・LEDの点灯態様が変更される。
そして、中図柄が仮停止図柄(「7」の次の「*」)の所定コマ手前(例えば仮停止図柄の12コマ手前)の図柄(「1」の次の「*」)から変動速度が低速となる。なお、通常変動およびノーマルリーチの変動中は、背景画像の背景色(例えば背景の「空」の色)が青色(昼間)となっている。そして、中図柄「7」が中段の有効ラインの位置を1コマ通り過ぎて、中段の有効ライン上に仮停止図柄(「7」の次の「*」)が仮停止する。なお、はずれノーマルリーチ(「12コマ」)の変動パターン(変動番号4の変動パターン)の場合は、ここで飾り図柄の停止図柄が確定し、変動が終了する。スーパーリーチに発展する場合は、揺れ変動が行われた後、中図柄が再変動してスーパーリーチに発展する。このとき、背景画像の背景色(画面全体の背景色)が黒色に変化する。また、効果音(変動音)やランプ・LEDの点灯態様が変更される。本実施の形態では、変動パターンにもとづいて、リーチ1−1(スーパーリーチA)、リーチ1−2(救済演出を実行するスーパーリーチA)、リーチ2−1(スーパーリーチB)またはリーチ2−2(救済演出を実行するスーパーリーチB)のいずれかに発展する場合について説明する。
図109は、スーパーリーチを伴う変動パターンにおけるスーパーリーチA(リーチ1−1)の変動中の演出態様を示す説明図である。中図柄が再変動してスーパーリーチA(リーチ1−1)に発展すると、スーパーリーチAにおけるアオリ動作の演出が開始される。アオリ動作の演出が実行されるとき、背景画像の背景色は黒色から赤色に変化する。アオリ動作の演出では、女の子のキャラクタが登場し、中図柄「5」を叩いて壊す。また、女の子のキャラクタが次の中図柄「6」を叩いて壊す。そして、中図柄が「7」で確定する。これにより、「777」の大当り図柄が導出表示され、大当りが確定する。
図110は、スーパーリーチを伴う変動パターンにおけるスーパーリーチA(リーチ1−2)の変動中の演出態様を示す説明図である。中図柄が再変動して救済演出を実行するスーパーリーチA(リーチ1−2)に発展すると、スーパーリーチAにおけるアオリ動作の演出が開始される。アオリ動作の演出が実行されるとき、背景画像の背景色は黒色から赤色に変化する。アオリ動作の演出では、図109と同じように、女の子のキャラクタが登場し、中図柄「5」を叩いて壊し、次の中図柄「6」を叩く。しかし、図110に示す場合は、中図柄「6」が壊れず、女の子のキャラクタがあきらめる。このとき、「767」のリーチはずれ図柄が仮停止された状態である。なお、はずれスーパーリーチAの変動パターンの場合は、ここで飾り図柄の停止図柄が確定し、変動が終了する。救済演出が実行される場合は、スピーカ27からの「まだまだ〜」という効果音とともに、オジサンのキャラクタが登場し、救済演出が実行される。救済演出が実行されるとき、背景画像の背景色が赤色からレインボーに変化する。また、効果音(変動音)やランプ・LEDの点灯態様が変更される。救済演出では、オジサンのキャラクタが中図柄「6」を蹴飛ばして壊す。そして、中図柄が「7」で確定する。これにより、「777」の大当り図柄が導出表示され、大当りが確定する。
図111は、スーパーリーチを伴う変動パターンにおけるスーパーリーチB(リーチ2−1)の変動中の演出態様を示す説明図である。中図柄が再変動してスーパーリーチB(リーチ2−1)に発展すると、スーパーリーチBにおけるアオリ動作の演出が開始される。アオリ動作の演出が実行されるとき、背景画像の背景色は黒色から赤色に変化する。アオリ動作の演出では、大砲が出てきて、大砲が中図柄「5」に玉を発射して壊す。また、大砲が次の中図柄「6」にも玉を発射し壊す。そして、中図柄が「7」で確定する。これにより、「777」の大当り図柄が導出表示され、大当りが確定する。
図112は、スーパーリーチを伴う変動パターンにおけるスーパーリーチB(リーチ2−2)の変動中の演出態様を示す説明図である。中図柄が再変動して救済演出を実行するスーパーリーチB(リーチ2−2)に発展すると、スーパーリーチBにおけるアオリ動作の演出が開始される。アオリ動作の演出が実行されるとき、背景画像の背景色は黒色から赤色に変化する。アオリ動作の演出では、図111と同じように、大砲が出てきて、大砲が中図柄「5」に玉を発射して壊し、次の中図柄「6」にも玉を発射する。しかし、図112に示す場合は、中図柄「6」が壊れないで残る。このとき、「767」のリーチはずれ図柄が仮停止された状態である。なお、はずれスーパーリーチBの変動パターンの場合は、ここで飾り図柄の停止図柄が確定し、変動が終了する。救済演出が実行される場合は、スピーカ27からの「まだまだ〜」という効果音とともに、3つの大砲が出てきて救済演出が実行される。救済演出が実行されるとき、背景画像の背景色が赤色からレインボーに変化する。また、効果音(変動音)やランプ・LEDの点灯態様が変更される。救済演出では、3つの大砲がそれぞれ、玉を中図柄「6」に発射して中図柄「6」を破壊する。そして、中図柄が「7」で確定する。これにより、「777」の大当り図柄が導出表示され、大当りが確定する。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の再抽選演出の演出態様について説明する。図113は、可変表示装置において実行される大当り図柄の再抽選演出の表示例を示す説明図である。図113に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。なお、図113における表示例は、エンディング演出中に再抽選演出が実行される場合を示す。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドおよび突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンド以外の変動パターンコマンドを受信した場合は(ステップS619のN、S620のN)、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、はずれ、大当り、および大当り種別を判定して、それに応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS621、図43)。一方、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信した場合は(ステップS619のY、S620のY)、その後に受信する図柄情報指定コマンドにもとづいて、確変大当りか通常大当りかを判定し、それに応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS626、図64)。
しかし、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまうこともある。この場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変大当りか通常大当りかを判断することができず、または突然確変大当りか小当りかを判断することができず、飾り図柄の停止図柄を決定することができないことになってしまう。そこで、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドまたは突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合は(ステップS629のY、S630のN、S631のN)、仮に停止表示する飾り図柄の停止図柄(仮決定図柄)を仮決定する(ステップS632、図90)。仮決定図柄は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信していた場合は、非確変図柄であり、突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信していた場合は、小当り図柄である。
このように、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信していた場合に非確変図柄を決定するようにしたのは、飾り図柄の変動終了時に非確変図柄を導出表示した後に、大当り種別が確変大当りであったと判別したときは、その後の再抽選演出で非確変図柄を確変図柄に昇格させればよいが、飾り図柄の変動終了時に確変図柄を導出表示した後に、大当り種別が通常大当りであったと判別したときは、確変図柄を非確変図柄に降格させなければならず、このような演出は遊技者を落胆させ、遊技の興趣を低下させてしまうおそれがあるからである。なお、この実施の形態では、仮決定図柄として小当り図柄を仮決定した場合でも、再抽選演出を実行しない構成とされている。
図113の例では、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄「444」を仮に決定し、飾り図柄の変動終了時に非確変図柄「444」を導出表示(仮停止表示)している。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容にもとづいて、再抽選演出を実行すべきかどうかを判断し(ステップS635,S636)、再抽選演出を実行すべきであると判断したときは、再抽選演出にて導出表示される確変図柄を決定し(ステップS637)、再抽選演出を実行するタイミングを決定する(ステップS638〜S642)。なお、図113の例では、エンディング演出中に再抽選演出を実行することに決定されたものとする。
図113に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの受信にもとづいて大当り遊技を開始し、そして大入賞口開放中コマンドの受信にもとづいて各ラウンドの演出(ラウンド中演出)を順に実行し、また大入賞口開放後コマンドの受信にもとづいてラウンド間の演出(インターバル演出)を順に実行していく。そして、エンディングコマンドの受信にもとづいて大当り終了を報知するエンディング演出を実行する。図113に示す例では、エンディング演出において再抽選演出が実行される。具体的には、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で再変動が開始され、その後に確変図柄(図113の例では「777」)が導出表示される演出が実行されている。そして、確変状態に突入(移行)することが遊技者に報知されている。
以上のように、この実施の形態1では、リーチ無ハズレ決定処理において、中図柄を決定するときに、チャンス目禁則用テーブルを用いて左右図柄に応じたチャンス目とならない中図柄加算値決定テーブルを選択し、選択した中図柄加算値決定テーブルを用いて中図柄を決定するように構成されているので、左中右の図柄の組み合わせがチャンス目にならないと判定されたときに、はずれ図柄としてチャンス目が導出表示されるのを確実に防止することができる。
また、中図柄を決定するときに、チャンス目禁則用テーブルを用いて左右図柄に応じたチャンス目に類似の図柄(突確類似図柄、小当り類似図柄)とならない中図柄加算値決定テーブルを選択し、選択した中図柄加算値決定テーブルを用いて中図柄を決定するように構成されているので、はずれ図柄としてチャンス目に似ている図柄が導出表示されるのも確実に防止することができ、遊技者にチャンス目が導出表示されたと誤解を与えないようにすることができる。
また、リーチ有ハズレ決定処理において、ノーマルリーチ(シングル・ダブル共通のリーチ)後のはずれ図柄を決定するときに用いるノーマルはずれ時中図柄選択テーブルよりも、スーパーリーチ(シングルリーチまたはダブルリーチ)後のはずれ図柄を決定するときに用いるスーパー発展時中図柄選択テーブルの方が、高い割合で左右図柄に対する図柄差が少なくなるように判定値が振り分けられている。すなわち、図55に示すノーマルはずれ時中図柄選択テーブルでは、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は4または5であるが、図56に示すスーパー発展時中図柄選択テーブルでは、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は7または8である。従って、ノーマルリーチかスーパーリーチかといった変動パターンによって、例えば大当り図柄に近いリーチはずれ図柄(例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄)となる割合を異ならせることができるようになる。
また、ノーマルリーチ(シングル・ダブル共通のリーチ)後のはずれ図柄を決定するときに用いるノーマルはずれ時中図柄選択テーブルにおいて、シングルリーチが成立するときとダブルリーチが成立するときとで、判定値の振分率の異なるテーブルを用いて、リーチ図柄に対する図柄差を決定し、中図柄を決定するようにしているので、リーチとなる有効ライン数によって、大当り図柄に近いリーチはずれ図柄(例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄)となる割合を異ならせることができる。また、ダブルリーチのテーブルにおいてリーチ図柄に対する図柄差「−2」に対して判定値を振り分けないようにしているので、確実に大当り図柄が導出表示されてしまうのを防止することができる。
また、ノーマルリーチ後のはずれ図柄を決定するときに用いるノーマルはずれ時中図柄選択テーブルよりも、救済演出の実行前の仮停止図柄を決定するときに用いるノーマル用中図柄仮停止選択テーブルの方が、高い割合で左右図柄に対する図柄差が少なくなるように判定値が振り分けられている。すなわち、図55に示すノーマルはずれ時中図柄選択テーブルでは、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は4または5であるが、図72に示すノーマル用中図柄仮停止選択テーブルでは、図柄差「−1」「+1」に振り分けられている判定値の数は7または8である。従って、例えば1コマずれの惜しいはずれ図柄になると、救済演出が実行される割合が高いことになる。従って、遊技者にノーマルリーチはずれ図柄に対する興味を持たせることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合は(ステップS629のY、S630のN、S631のN)、仮に停止表示する飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定し(ステップS632、図90)、決定した飾り図柄を導出表示する(ステップS842)ように構成した。このような構成によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを取りこぼしても大当り遊技が発生するか否かを遊技者に認識させることができるとともに、飾り図柄の指定に関する演出制御コマンドのコマンド数が削減されることにより遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当り遊技の終了後に確変状態に移行させるか否かと再抽選演出を実行するか否かとを示すエンディングコマンドを送信し(ステップS451〜S452)、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの内容にもとづいて再抽選演出の実行を特定したときは(ステップS955のY)、大当り遊技の終了後に再抽選演出を実行する(ステップS956,S972)ように構成した。このような構成によれば、大当り遊技の終了後においても次の図柄の可変表示が開始されるまで再抽選演出が実行される可能性があるため、確変状態への移行に対する期待感を一層長期間にわたって持続させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、エンディングコマンドの内容にもとづいて昇格演出を実行しないことを特定したときに(ステップS955のN)、大当り遊技の終了後に昇格演出を実行しないエンディング演出を実行する(ステップS957,S972)ように構成した。このような構成によれば、大当り遊技の終了後においても昇格演出が行われないことがわかり、遊技者が大当り遊技の終了後の遊技状態を把握しやすくなる。
なお、上記の実施の形態では、大当り遊技が開始された後に再抽選演出が実行されると、常に非確変図柄から確変図柄に昇格させるようにしていたが、非確変図柄から確変図柄に昇格しない再抽選演出が実行されるようにしてもよい。この場合、再抽選演出の途中までは確変図柄に昇格させる場合と同じ演出(非確変図柄の再変動)が実行され、その後に確変大当りの報知(確変図柄の停止表示)の代わりに確変大当りにならない旨の報知(非確変図柄の停止表示)が行われることになる。また、確変図柄に昇格しない再抽選演出の実行時間は、確変図柄に昇格する再抽選演出の実行時間(例えば10秒)と同じにする。
また、確変状態に移行されるときに、再抽選演出を実行しないエンディング演出の実行時間は、再抽選演出を実行するエンディング演出の実行時間よりも短くなるようにしているので、確変状態への移行を報知する必要がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りになると決定されたことを条件に、大当りの開始と確変状態に移行させるか否かとを示すファンファーレコマンドを送信し(ステップS366,S367)、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄情報指定コマンドを受信できなかった場合に(ステップS635のY)、非確変図柄が仮決定され、かつ、確変状態に移行させると決定されたことを示すファンファーレコマンド(ファンファーレ2〜4指定コマンド)を受信したときは(ステップS636のY)、所定のタイミングで確変状態に移行させる旨を報知する昇格演出を実行する(ステップS642の再抽選実行フラグのセットにもとづいてステップS947またはステップS955で再抽選演出の実行必要と判定し、ステップS948,S923またはステップS956,S972を実行する)ように構成されているので、遊技機内部の制御状態と可変表示装置9に表示される表示結果との整合をとることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、大当り遊技を開始してから終了するまでに昇格演出を実行したときは、大当り遊技を終了してから新たに図柄の可変表示を開始するまでに昇格演出を実行することを禁止する(大当りのラウンド中に再抽選演出を行うときにステップS949で再抽選実行済フラグをセットすることにより、ステップS955でエンディングにおいて再抽選演出を実行する必要がないと判定する)ように構成されているので、昇格演出を実行した後に再び昇格演出を実行してしまうという無駄な制御を防止することができる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100が、変動パターンコマンドにもとづいてスーパーリーチに発展することを特定した場合、リーチ図柄を導出表示した後、リーチ図柄との組み合わせで大当り図柄を構成する中図柄が所定の有効ライン(大当り図柄の構成位置)を通り過ぎてからスーパーリーチに発展するリーチ演出を実行するので、大当り図柄を構成する中図柄が有効ラインを通り過ぎるときに大当りの期待感を抱かせることができるとともに、はずれ図柄が停止表示されてからスーパーリーチに発展することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展させる場合に、ノーマルリーチの変動が所定期間行われた後に中図柄を仮停止させ、その後に再変動させてスーパーリーチに発展させるように構成されている。このような構成では、ノーマルリーチの変動終了後の停止図柄が再変動してスーパーリーチに発展する場合と、ノーマルリーチの変動終了後の停止図柄がそのまま再変動せずに確定する場合とがあり、ノーマルリーチの変動終了におけるの図柄の停止状態のときに再変動するかどうかについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、スーパーリーチから救済演出に発展させる場合に、スーパーリーチの変動が所定期間行われた後に中図柄を仮停止させ、その後に救済演出を実行して大当りに発展させるように構成されている。このような構成では、スーパーリーチの変動終了におけるの図柄の停止状態のときに救済演出が実行されるかどうかについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣をより一層高めることができる。
なお、上記の実施の形態では、大当りのときの変動パターンの場合、スーパーリーチに発展させるときに仮停止させる位置(リーチ図柄に対する図柄差)を演出制御用マイクロコンピュータ100が乱数にもとづいて決定するように構成されていたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が仮停止させる位置を決定して変動パターンで指定する構成であってもよい。また、はずれのときの変動パターンの場合も、スーパーリーチに発展させるときに仮停止させる位置(リーチ図柄に対する図柄差)を乱数にもとづいて決定するように構成されていてもよく、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100が仮停止させる位置を決定する構成でもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ560が仮停止させる位置を決定して変動パターンコマンドで指定する構成であってもよい。
なお、本発明において「リーチ識別情報を導出表示した後に、リーチ識別情報との組み合わせで特定表示結果を構成する最終停止識別情報が特定表示結果の構成位置を通り過ぎてから特別リーチに発展する」には、リーチ図柄(第1停止図柄、第2停止図柄)として例えば「7」を導出表示したときに、最終停止図柄「7」がリーチ図柄の有効ライン上の停止位置を通り過ぎてから仮停止し、その後に再変動してスーパーリーチに発展する場合、最終停止図柄「7」がリーチ図柄の有効ライン上の停止位置の手前で仮停止し、その後に再変動してリーチ図柄の有効ライン上の停止位置を通り過ぎてからスーパーリーチに発展する場合、最終停止図柄「7」がリーチ図柄の有効ライン上の停止位置を通り過ぎてから仮停止せずにスーパーリーチに発展する場合が含まれる。
また、「通り過ぎる」には、飾り図柄が可変表示装置9の表示画面上を縦または横に移動する場合(縦スクロールまたは横スクロールする場合)における、リーチ図柄の有効ライン上の停止位置を、リーチ図柄と同一の最終停止図柄の位置が横切って移動すること、飾り図柄が可変表示装置9の表示画面上の同じ位置で切り替わっていく場合(図柄が回転して切り替わったり、図柄が次々と差し替えられていくような場合)における、最終停止図柄がリーチ図柄と同一図柄に一旦切り替わってから別の図柄に切り替わること、が含まれる。
なお、上記の実施の形態では、リーチ有ハズレ決定処理において、シングルリーチおよびダブルリーチのいずれの場合においても、リーチ図柄に対する差分によって中図柄を決定していたが、リーチ図柄に対する差分でなく、上段、中段、下段の左図柄または右図柄に対する差分によって中図柄を決定するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、突然確変大当り/小当り兼用の変動パターンコマンドを受信した後に図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合は、小当り図柄を仮決定して導出表示するように構成されていた(図90のステップS684参照)。しかし、このような構成に限られるわけではなく、例えば、突然確変図柄を仮決定して導出表示するようにしてもよい。また、小当り図柄と突然確変図柄を共通の図柄にしてもよい。また、タイムミッション突入演出が実行される場合(変動番号89の変動パターンコマンドを受信した場合)は図柄「135」、突然確変・小当り共通突入演出が実行される場合(変動番号90の変動パターンコマンドを受信した場合)は図柄「357」、突然確変突入演出が実行される場合(変動番号91の変動パターンコマンドを受信した場合)は図柄「531」というように、予め演出に合わせた図柄を表示するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、再抽選演出の実行タイミングは、大当り遊技中(ラウンド中)または大当り遊技終了後のエンディング演出中とされていたが、大当り遊技が開始された後から大当り遊技が終了して新しく変動が開始されるまでの間であれば、どのようなタイミングであってもよい。例えば、ファンファーレ演出中であってもよいし、インターバル表示中であってもよい。そして、そのような再抽選演出の実行タイミングを図柄情報指定コマンドで指定するように構成されていてもよい。また、この場合、再抽選演出の有無により、ファンファーレ演出の実行時間やインターバル表示の表示時間などを異ならせてもよい。また、大当り遊技の開始後の再抽選演出の回数は1回や3回以上でもよい。
また、上記の実施の形態では、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合において、非確変図柄を決定して表示し、その後に受信するファンファーレコマンドの内容に応じて再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを確認していたが(ステップS636,S637,S638)、エンディングコマンドを受信したときに、エンディングコマンドの内容に応じて再抽選演出の実行の有無を確認するように構成されていてもよい。このような構成によっても、遊技機内部の制御状態と可変表示装置9に表示される表示結果との整合をとることができる。この場合、図42のステップS635〜637の処理をエンディングコマンドを受信したときに実行すればよい。なお、エンディングコマンドを受信したときに再抽選演出を実行する必要があるときは、エンディング演出中に再抽選演出を実行しなければならないので、再抽選演出の実行タイミングを決定する処理(ステップS638〜S642)は不要である。
また、上記の実施の形態では、図柄情報指定コマンドで大当り遊技後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するように構成されていたが、図柄情報指定コマンドでは再抽選演出の実行の有無等を指定しないように構成してもよい。このような構成であれば、図柄情報指定コマンドの種類を少なくすることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。このような構成の場合、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に大当り遊技後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定することになる。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の乱数を用いて再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定し、決定結果にもとづいて再抽選演出を所定のタイミングで実行する。
また、図柄情報指定コマンドで大当り遊技後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するとともに、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に大当り遊技後の再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定するように構成されていてもよい。このような構成では、図柄情報指定コマンドでエンディング中に再抽選演出を実行することが指定され、演出制御用マイクロコンピュータ100は大当り中に再抽選演出を実行すると独自に決定することや、逆に、図柄情報指定コマンドで大当り中に再抽選演出を実行することが指定され、演出制御用マイクロコンピュータ100はエンディング中に再抽選演出を実行すると独自に決定することが考えられる。この場合、大当り中に再抽選演出が実行され確変図柄に昇格したにもかかわらず、エンディングでも再抽選演出が実行されてしまうと、再抽選演出の実行タイミングの整合が取れなくなってしまう。そこで、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中での再抽選演出の実行を禁止する処理が実行される。具体的には、大当り中に再抽選演出を実行したときに、そのことを示すフラグをセットし、当該フラグがセットされたことにもとづいて、エンディング中に再抽選演出を実行することに決定されていても、再抽選演出を実行しないように制御する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560では変動パターンコマンドまたは図柄情報指定コマンドで昇格タイミング(変動中、大当り中、またはエンディング)のみ指定し、演出制御用マイクロコンピュータ100はコマンドで指定されたタイミングにおいて必ず再抽選演出(昇格あり)を実行し、昇格前のその他の再抽選演出の実行タイミングや昇格しない場合(通常大当りの場合)の再抽選演出の実行タイミングについては、演出制御用マイクロコンピュータ100が再抽選演出(昇格なし)を行うか否かを抽選にて決定するようにしてもよい。
実施の形態2.
上述したように、通常の演出モードのときは、有効ラインが5ライン(上段の横ライン、中段の横ライン、下段の横ライン、右下がりのライン、右上がりのライン)の演出が行われる。一方、突然確変大当りおよび小当りが発生した後に突入するチャンスモード(タイムミッション演出や突然確変・小当り共通突入演出、突然確変突入演出が実行され、2ラウンド用演出が実行された後に突入するモード)のときは、有効ラインが1ライン(中段の横ライン)の演出が行われる。すなわち、左・中・右の飾り図柄は中段の1ラインだけ変動する演出に切り替わる。以下、1ラインの演出について説明する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チャンスモード中(突然確変大当り・小当りとなったときからチャンスモード終了タイミングまで(例えば、15ラウンドの大当りに当選するまで、チャンスモード開始から所定回数の変動が終了するまで等))は背景指定コマンドとしてチャンス状態背景指定コマンド(9503H)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス状態背景指定コマンドを受信したときは、その変動においてチャンスモード中のテーブルを用いて飾り図柄を決定する。
但し、演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンス状態背景指定コマンドにもとづいてチャンスモード中のテーブルを選択するのではなく、突然確変・小当りを指定する変動パターンコマンドまたは図柄情報指定コマンド受信してから15ラウンドの大当りを指定するコマンドを受信するまで、またはチャンスモードへの移行条件が成立してから所定回数の変動が終了するまで、チャンスモード中のテーブルを用いて飾り図柄を決定する構成であってもよい。この場合、チャンス状態背景指定コマンドを用いず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態に合った背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。
図114〜図117に、チャンスモード中におけるチャンス目(チャンス目A,B、突確用のチャンス目、小当り用のチャンス目)を示す。これらのチャンス目は、図5〜図8に示したチャンス目における中段の横ラインに成立するチャンス目である。なお、図115に示すように、チャンスモード中は、演出上のチャンス目Bが出現しないので、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってチャンス目Bの表示を指定する変動パターンコマンドが選択された場合、演出制御用マイクロコンピュータ100はチャンス目Bの表示する変動パターンコマンドの受信にもとづいて演出上のチャンス目Aを表示する制御を実行する。
チャンスモードのときにおいても、通常の演出モードのときと同様の演出制御コマンド(図15および図16に示すコマンド;なお、背景指定コマンドについてはチャンス状態背景指定コマンド(9503(H))が送信される。)が遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、変動パターンの選択も、通常の演出モードのときと同様である。図17および図18には、チャンスモード時における飾り図柄の停止図柄の決定に用いるテーブル(チャンスモード選択テーブル)を示している。例えば、通常変動(変動番号1)の場合は、テーブル(BT−1,2,3,4)が使用される。同じ変動パターンに対応つけられた通常選択テーブルとチャンスモード選択テーブルとは、同種の図柄(はずれ図柄、非確変図柄、確変図柄など)を決定するときに使用する。例えば、通常選択テーブルのT−1,2,3,4は、リーチ無はずれ図柄を決定するテーブルであるが、チャンスモード選択テーブルのBT−1,2,3,4も、リーチ無はずれ図柄を決定するテーブルである。
図118は、チャンスモード中における左図柄選択用テーブルを示す説明図である。なお、図118に示すように、1ライン演出の場合は、ブランク「*」の図柄を用いない。すなわち、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の図柄だけ用いる。従って、「*」に対して判定値が割り振られていない。なお、確変図柄は「1」「3」「5」「6」「7」「8」であり、非確変図柄は「2」「4」である。このテーブル(BT−1)を用いて、実施の形態1で説明したリーチ無ハズレ決定処理と同様に、リーチ無のときの左図柄を決定する。
なお、ミッション突入時において、例えば「左図柄に7を出せ」というミッションを提示した場合であって、ミッションを達成させない場合は、「7」に対して判定値が割り振られていない左図柄選択用テーブル(BT−1)を用いて左図柄を決定する。
図119は、チャンスモード中における右図柄加算値決定テーブルを示す説明図である。1ライン演出の場合は、ブランク「*」の図柄を用いないので、左図柄に対する奇数の加算値(「1」「3」「5」「7」「9」「11」「13」「15」)に対して判定値が割り振られていない。これによって、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の数字の図柄だけが右図柄として決定される。また、リーチ無ハズレ決定処理においてリーチを発生させないようにするために、左図柄(左の表示領域の中段の図柄)が「1」「5」のときは、左図柄に対する加算値「2」に対して判定値が割り振られず、左図柄(左の表示領域の中段の図柄)が「2」「6」のときは、左図柄に対する加算値「6」に対して判定値が割り振られず、左図柄(左の表示領域の中段の図柄)が「3」「7」のときは、左図柄に対する加算値「10」に対して判定値が割り振られず、左図柄(左の表示領域の中段の図柄)が「4」「8」のときは、左図柄に対する加算値「14」に対して判定値が割り振られていない。このテーブル(BT−2)を用いて、実施の形態1で説明したリーチ無ハズレ決定処理と同様に、リーチ無のときの右図柄を決定する。
図120および図121は、チャンスモード中におけるチャンス目禁則パターンを示す説明図である。なお、図120および図121中における斜線(網掛け)の部分は、使用されないチャンス目禁則パターンである。実施の形態2における他の図面(テーブル等)についても、斜線(網掛け)の部分は、実施の形態2における制御または処理に使用されないことを示している。
図122は、チャンスモード中におけるチャンス目禁則用テーブルを示す説明図である。また、図123は、チャンスモード中における中図柄加算値決定テーブルを示す説明図である。これらのテーブル(BT−3,4)を用いて、実施の形態1で説明したリーチ無ハズレ決定処理と同様に、リーチ無のときの中図柄を決定する。
なお、1ライン演出では、中段の横ラインだけ使用するので、図122に示すチャンス目禁則用テーブルにおいて、上段や下段などのラインのチャンス目禁則パターンに対応する中図柄加算値決定テーブルは使用しない。また、1ライン演出では、ブランク「*」の図柄を使用しないので、図123に示す中図柄加算値決定テーブルにおいて、右図柄に対する奇数の加算値(「1」「3」「5」「7」「9」「11」「13」「15」)に対して判定値が割り振られていない。これによって、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の数字の図柄だけが中図柄として決定される。また、中図柄加算値決定テーブルでは、チャンス目を成立させる右図柄に対する中図柄の加算値には判定値が割り振られていない。例えば、「LR33」に対応つけられた中図柄加算値決定テーブルでは、図114に示すチャンス目33Cにおける右図柄(右側の表示領域の中段の図柄)が「3」であり、中図柄(中の表示領域の中段の図柄)が「2」であるので、チャンス目33Cを成立させる右図柄に対する中図柄の加算値「14」には判定値が割り振られていない。一方、「LR0」に対応つけられた中図柄加算値決定テーブルでは、中図柄がどのような図柄になっても、チャンス目が成立しないので、全ての図柄(ブランク「*」の図柄を除く)に対して略均等に判定値が割り振られている。
図124は、チャンスモード中におけるリーチ図柄の配列パターンを示す説明図である。図125は、チャンスモード中における共通用リーチ図柄選択用テーブルを示す説明図である。図126は、チャンスモード中におけるシングル用リーチ図柄選択用テーブルを示す説明図である。図127は、チャンスモード中におけるダブル用リーチ図柄選択用テーブルを示す説明図である。図128は、チャンスモード中におけるノーマルはずれ時中図柄選択テーブルを示す説明図である。図129は、チャンスモード中におけるスーパー発展時中図柄選択テーブルを示す説明図である。これらのテーブル(BH−1,2,3,4,5)を用いて、実施の形態1で説明したリーチ有ハズレ決定処理と同様に、リーチ有のときのリーチ図柄(左右図柄)を決定する。なお、1ライン演出においても、変動パターンコマンドでダブルリーチが指定されたときは、そのときだけダブルリーチを成立させる。
なお、ミッション突入時において、例えば「5のリーチを出せ」というミッションを提示した場合であって、ミッションを達成させない場合は、リーチ図柄「5」に対して判定値が割り振られていないリーチ図柄選択用テーブル(BH−1,2,3)を用いてリーチ図柄を決定する。
図130は、チャンスモード中におけるチャンス目A選択用テーブルを示す説明図である。図131は、チャンスモード中におけるチャンス目B選択用テーブルを示す説明図である。これらのテーブル(BH−6,7)を用いて、実施の形態1で説明したリーチ有ハズレ決定処理と同様に、リーチはずれのときのチャンス目Aおよびチャンス目Bを決定する。
図132は、チャンスモード中におけるWリーチ前仮停止図柄選択用テーブルを示す説明図である。1ライン演出では、ダブルリーチを成立させる前に、シングルリーチ(中段の横ラインのリーチ)を成立させて仮停止してからダブルリーチに発展させる。図132に示すテーブル(BH−10)は、ダブルリーチの成立前のおける仮停止するシングルリーチの図柄を決定するのに使用される。
図133は、チャンスモード中における大当り図柄の配列パターンを示す説明図である。チャンスモードでも、ダブルリーチによって大当りとなることもあるので、中段の横ラインだけでなく、右下がりおよび右上がりのラインも大当り図柄の有効ラインとなる。
この実施の形態では、通常の演出モードのときは、「1」「3」「5」「7」「8」の5図柄が有効ライン上で揃った場合に確変大当りになるとしていたが、チャンスモードのときは、「1」「3」「5」「6」「7」「8」の6図柄が有効ライン上で揃った場合に確変大当りになることにしている。この場合、飾り図柄のうち特定の図柄が含まれる割合(特定の図柄の比率)は、6/8=75%となる。なお、15ラウンドの大当りになる確率に対する確変大当り(突然確変大当りを除く)になる確率(確変大当りの比率)は通常の演出モードのときと同じである。このように、チャンスモード中において特定の図柄の比率を通常の演出モード中よりも向上させることによって、チャンスモード中は通常の演出モード中よりも特定の図柄が揃って導出表示されて確変大当りになる割合が高いと遊技者に思わせることができ、その結果、遊技の興趣を高めることができる。なお、チャンスモードのときに限らず、確変状態(確変時短状態を含む)に制御されているときに、特定の図柄の比率を通常遊技状態のときよりも向上させるようにしてもよい。このような構成によれば、確変状態のときに特定の図柄が揃って導出表示されて確変大当りなる割合(確変状態が継続される割合)が高いと遊技者に思わせることができ、遊技の興趣を高めることができるようになる。すなわち、通常遊技状態や時短状態のときは、通常大当り(非確変大当り)であっても大当りとなれば遊技者は嬉しいが、確変状態のときは、通常大当りになると確変状態が終了してしまうため、遊技者はただ大当りを望むだけでなく、確変大当りになることを望む。従って、遊技者が確変状態のときの方が確変大当りを期待するので、確変状態のときに特定の図柄の比率を増加させる方が遊技者の関心を引き、遊技の興趣をより一層高めることができる。
第1の確変図柄決定処理において、テーブル(BF−2,4,5,6,8,10,12,14,16,18)を用いて、変動パターンに応じた確変図柄(救済演出を実行する場合は最終停止図柄と仮停止図柄)を決定する。また、テーブル(BF−26)を用いて、ダブルリーチの成立前のおける仮停止するシングルリーチの図柄を決定する。また、テーブル(BF−19,20)を用いて、チャンス目Aおよびチャンス目Bを決定する。
また、第1の非確変図柄決定処理において、テーブル(BF−1,7,11,15)を用いて、変動パターンに応じた非確変図柄を決定する。また、テーブル(BF−26)を用いて、ダブルリーチの成立前のおける仮停止するシングルリーチの図柄を決定する。
また、突然確変図柄決定処理において、テーブル(BF−25)を用いて、突然確変図柄を決定する。
また、第2の非確変図柄決定処理において、テーブル(BF−1,6,7,11,15)を用いて、変動パターンに応じた仮停止図柄と最終停止図柄を決定する。また、テーブル(BF−26)を用いて、ダブルリーチの成立前のおける仮停止するシングルリーチの図柄を決定する。また、テーブル(BF−19,20)を用いて、チャンス目Aおよびチャンス目Bを決定する。
また、第2の確変図柄決定処理において、テーブル(BF−3,6,9,13,17)を用いて、仮停止図柄と最終停止図柄を決定する。また、テーブル(BF−26)を用いて、ダブルリーチの成立前のおける仮停止するシングルリーチの図柄を決定する。また、テーブル(BF−19,20)を用いて、チャンス目Aおよびチャンス目Bを決定する。
また、小当り図柄決定処理において、テーブル(BK−1)を用いて、小当り図柄を決定する。
以上のように、1ライン演出においても、実施の形態1で説明した5ライン演出の場合と略同様の処理で実現することができる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1では、リーチ無ハズレ決定処理において、左右図柄がチャンス目禁則パターンに該当するかどうかを判定し、該当する場合にチャンス目禁則パターン用の中図柄加算値決定テーブルを用いて中図柄加算値を決定して中図柄を決定していた。しかし、このような構成に限られず、左右図柄がチャンス目禁則パターンに該当するかどうかを判定せずに中図柄を決定し、決定したはずれ図柄の組み合わせがチャンス目に該当するときに、はずれ図柄を変更するように構成してもよい。
図157は、実施の形態3におけるリーチ無ハズレ決定処理の一例を示すフローチャートである。実施の形態3におけるリーチ無ハズレ決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、左図柄決定用乱数(第1図柄乱数、第1識別情報乱数)を抽出する(ステップS1201)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、左図柄選択用テーブル(図45)を用いてはずれ図柄の左図柄を決定し格納する(ステップS1202)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、右図柄決定用乱数(第2図柄乱数、第2識別情報乱数)を抽出する(ステップS1203)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1202で決定した左図柄に応じた右図柄加算値決定テーブル(図46)を選択する(ステップS1204)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、選択した右図柄加算値決定テーブルを用いて、左図柄に対する右図柄の加算値を決定し、加算値に応じた右図柄を決定し格納する(ステップS1205)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中図柄決定用乱数(第3図柄乱数、第3識別情報乱数)を抽出する(ステップS1206)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽出した乱数値に従って、中図柄加算値決定テーブル(図示せず)を用いて、右図柄に対する中図柄の加算値を決定し、決定した加算値に応じた中図柄を決定し格納する(ステップS1207)。
このとき使用する中図柄加算値決定テーブルは、図50に示した中図柄加算値決定テーブルと異なり、チャンス目禁則パターンを考慮したテーブルではない。すなわち、図50において、「LR0」に対応つけられたテーブルだけが使用され、チャンス目禁則パターン「LR1」等に対応つけられたテーブルは使用されない。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1202,S1205,S1207で決定した左中右の図柄がチャンス目に該当しているかどうかを判定する(ステップS1208)。左中右の図柄がチャンス目に該当している場合は(ステップS1208のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、右図柄を+1加算して変更し格納する(ステップS1209)。例えば、最初に決定された左中右の図柄がチャンス目33Cの「123」であった場合、右図柄「3」を+1加算することによって「*」の図柄に変更し、チャンス目でない図柄にする。このような構成によっても、はずれ図柄としてチャンス目が導出表示されるのを確実に防止することができる。よって、チャンス目が表示されたと遊技者に誤解を与えてしまうのを回避することができる。
なお、ステップS1209では、チャンス目に該当した場合に、右図柄を+1加算するようにしていたが、左図柄または中図柄を+1加算するようにしてもよい。また、所定の図柄を+1加算しても、再びチャンス目に該当する可能性もあるが、その場合は、再度チャンス目に該当するかどうかを判定し、該当する場合に所定の図柄を1加算するようにするのが好ましい。さらに、ステップS1208でチャンス目に該当すると判定した場合に、左・中・右のどの図柄を+1加算するかについて乱数を用いて抽選により決定するようにしてもよい。また、加算値をいくつにするかについても乱数を用いて抽選により決定するようにしてもよい。このような構成によれば、はずれ図柄のランダム性を向上させることができる。
実施の形態4.
図158は、実施の形態4における中継基板、音/ランプ制御基板、表示制御基板の回路構成例を示すブロック図である。図10に示した基板構成では、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100が可変表示装置9の表示状態を制御するとともに、ランプドライバ基板35および音声出力基板70に制御信号を出力して各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御するように構成されていた。しかし、図158に示す基板構成では、音/ランプ制御基板80Aに搭載されている音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御し、表示制御基板80Bに搭載されている表示制御用マイクロコンピュータ100Bが可変表示装置9の表示状態を制御するように構成されている。そして、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560からの制御コマンド(以下、音/ランプ制御コマンド)が先に音/ランプ制御基板80Aの音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aに送信され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aが受信した音/ランプ制御コマンドに対応した制御コマンド(以下、表示制御コマンド)を表示制御基板80Bの表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する。音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの音/ランプ制御コマンドにもとづいて各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力を制御し、表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドにもとづいて可変表示装置9の表示状態を制御する。
図159は、実施の形態4における音/ランプ制御用マイクロコンピュータが実行する音/ランプ制御メイン処理を示すフローチャートである。音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS711)。その後、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、タイマ割込フラグの監視(ステップS712)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、そのフラグをクリアし(ステップS713)、以下の音/ランプ制御処理を実行する。
音/ランプ制御処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(音/ランプ側コマンド解析処理:ステップS714)。次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、音/ランプ制御プロセス処理を行う(ステップS715)。音/ランプ制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応した処理を選択して各種ランプの点灯/消灯やスピーカ27の音声出力の制御等を実行する。さらに、各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS716)。その後、ステップS712に移行する。
図160は、音/ランプ制御メイン処理における音/ランプ側コマンド解析処理(ステップS714)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された音/ランプ制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。音/ランプ側コマンド解析処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS721)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS722)。
受信した音/ランプ制御コマンドが、変動パターンを指定する制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜806A(H))であれば(ステップS723)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS724)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS725)。そして、変動パターンに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS726)。
受信した音/ランプ制御コマンドが、図柄情報を指定する制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C06(H))であれば(ステップS727)、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、図柄情報に対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS728)。また、受信した音/ランプ制御コマンドが、その他の制御コマンドであれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aは、その他のコマンドに対応した表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ100Bに送信する制御を実行する(ステップS729)。
表示制御用マイクロコンピュータ100Bは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100Aからの表示制御コマンドを受信すると、受信コマンドにもとづいて、上記の各実施の形態で説明した演出制御手段の処理と同内容の処理を実行する。すなわち、図39〜図113において「演出制御」とあるのを「表示制御」と置き換えた場合の処理を実行する。
なお、実施の形態1〜3では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられ、実施の形態4では、音/ランプ制御基板80Aおよび表示制御基板80Bが設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出装置を制御する回路を2つの基板に搭載する場合、各々の基板に搭載する演出装置を制御する回路の分け方は任意である。例えば、可変表示装置9およびランプ等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示/ランプ制御基板)と、その他の演出装置(スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態4では、音/ランプ制御基板80Aにおいて遊技制御用マイクロコンピュータ560からの音/ランプ制御コマンドに対応する表示制御コマンドを表示制御基板80Bに送信するとしていたが、表示制御コマンドを音/ランプ制御コマンドと同内容のデータとしてもよいし、例えば簡略化したコマンドに変更して表示制御コマンドとして送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
なお、特別図柄表示器8に表示される大当り図柄および小当り図柄を共通の図柄(例えば「7」)としてもよい。このようにすれば、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、大当りか小当りかや、大当り種別などを遊技者に悟られることがない。従って、再抽選演出における確変状態への移行に対する期待感を損なうことがない。また、突然確変大当りか小当りかに対する期待感も損なうことがない。
また、特別図柄表示器8に表示される特別図柄の停止図柄として、15ラウンド当り(確変大当り、非確変大当り)のときの図柄を共通の大当り図柄としてもよい。このような構成によっても、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、確変大当りか非確変大当りかを遊技者に悟られなくすることができる。また、特別図柄表示器8に表示される特別図柄の停止図柄として、2ラウンド当り(突然確変大当り、小当り)のときの図柄を共通の図柄としてもよい。このような構成によっても、特別図柄表示器8に表示される図柄によって、突然確変大当りか小当りかを遊技者に悟られなくすることができる。
また、上記の各実施の形態では、変動パターンコマンドが専用の変動パターンコマンド(通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドでない変動パターンコマンド)であるときは、その専用の変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていた。しかし、通常時には図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定し、図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合にのみ変動パターンコマンドの内容を参照し、飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
また、変動パターンコマンドが専用の変動パターンコマンドであるときは、図柄情報指定コマンドを取りこぼしたか否かに関係なく、変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていたが、確変大当り専用の変動パターンコマンド、通常大当り専用の変動パターンコマンド、はずれ専用の変動パターンコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したときに、図柄情報指定コマンドを受信できなかった場合は、変動パターンコマンドの内容にもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
また、常に、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。すなわち、変動パターンコマンドが全て専用の変動パターンであり、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを設けないようにしてもよい。また、常に、図柄情報指定コマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。すなわち、変動パターンコマンドは変動パターン(変動時間)を指定するだけで、飾り図柄の停止図柄については図柄情報指定コマンドの内容に従って決定されるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、変動パターンコマンドと図柄情報指定コマンドとを分けていたが、1つのコマンドとしてもよい。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、図柄の変動開始時に変動パターンと図柄情報(はずれ、通常大当り、または確変大当り)とを示す1つのコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、その共通のコマンドにもとづいて、図柄の変動を開始し、変動パターン(変動時間を含む)を特定し、さらに飾り図柄の停止図柄等を決定する。
なお、上記の各実施の形態では、変動パターンコマンドで図柄変動中の再抽選演出の有無を指定(図柄変動中の再抽選演出のある変動パターンと再抽選演出のない変動パターンとを区別)するとともに、図柄情報指定コマンドで大当り遊技開始後の再抽選演出の有無や再抽選演出(昇格演出)の実行タイミングを指定していたが、このような構成に限られるわけではなく、図柄情報指定コマンドでは大当り遊技開始後の再抽選演出の有無等を指定せずに、変動パターンコマンドで図柄変動中の再抽選演出の有無とともに大当り遊技開始後の再抽選演出の有無や再抽選演出(昇格演出)の実行タイミングを指定するようにしてもよい。
また、変動パターンコマンドにおいて、はずれ、通常大当り、確変大当りを指定(はずれ、通常大当り、確変大当り毎に変動パターンを区別)するとともに、図柄変動中の再抽選演出の有無を指定し、図柄情報指定コマンドにおいて、変動停止時の停止図柄としてはずれ図柄、非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄、小当り図柄を指定するようにしてもよい。なお、ステップS62で確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)や確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)が決定されたときは、内部的には確変大当りが決定されているが変動停止時の停止図柄は非確変図柄であるので、非確変図柄を指定する図柄情報指定コマンドが送信される。このようなコマンドの指定方法の場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りかどうかと、大当りの場合は大当り種別(通常大当りか確変大当りか)とを認識し、図柄情報指定コマンドにもとづいて、変動停止時の停止図柄をはずれ図柄とすべきか、非確変図柄とすべきか、確変図柄とすべきか、突然確変図柄とすべきか、小当り図柄とすべきかを認識する。そして、大当り(突然確変大当りを除く)の場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドと図柄情報指定コマンドにもとづいて、大当り遊技開始後の再抽選演出の有無を認識する。例えば、図柄情報指定コマンドで変動停止時の停止図柄を非確変図柄にすると認識するとともに、変動パターンコマンドで確変大当りを認識したときは、大当り遊技開始後の再抽選演出で確変大当りに昇格させる必要があると判断する。
なお、上記の各実施の形態では、大当り遊技後の再抽選演出において、図柄を再変動させた後、確変図柄を導出表示させるようにしていたが、図柄を用いずに「確変」というような文字を表示することにより確変大当りになったこと(確変状態に移行されること)を遊技者に報知するようにしてもよい。この場合は、ステップS625E,S692,S1111で確変図柄を決定する代わりに「確変」を表示する旨を決定することになる。
また、上記の各実施の形態では、大当り図柄は、「1・1・1」などのようにゾロ目としていたが、ゾロ目以外の図柄の組み合わせであってもよい。例えば、有効ライン上にて左・中・右の図柄が「大・当・り」で揃ったときに大当りにするようにしてもよい。その場合、有効ライン上にて大当り図柄の一部が左右の図柄として揃ったときにリーチとなる。
また、上記の各実施の形態では、変動開始時に通常大当り終了後の変動回数をカウントし、変動回数が所定回数になったときに時短フラグをリセットするようにしていたが、変動終了時に通常大当り終了後の変動回数をカウントし、変動回数が所定回数になったときに時短フラグをリセットするようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、変動中の再抽選演出を実行するときは常に通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを送信するように構成されていた。すなわち、全ての通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンには変動中の再抽選演出が含まれていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、確変大当り専用の変動パターンや通常大当り専用の変動パターンに変動中の再抽選演出が含まれていてもよい。また、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンとして変動中の再抽選演出が含まれていない変動パターンがあってもよい。
また、上記の各実施の形態では、15ラウンドの大当り時の変動パターンを指定する変動パターンコマンドとして、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドと確変大当り専用の変動パターンコマンドと通常大当り専用の変動パターンコマンドとが設けられていたが、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドと確変大当り専用の変動パターンコマンドのみ(通常大当り専用の変動パターンコマンドはなし)としてもよい。
上記の各実施の形態において、チャンス目A(またはチャンス目B)が連続して停止表示された場合に、連続してチャンス目Aが停止表示された回数に応じて大当りになる可能性の高いスーパーリーチに発展させるようにしてもよい。なお、連続してチャンス目Aが停止表示されることを擬似連続予告あるいは擬似連続変動という。例えば、チャンス目Aが1回停止表示されると、スーパーリーチA(大当りの可能性が比較的低いスーパーリーチ)に発展させ、チャンス目Aが連続して2回停止表示された場合(具体的には、通常変動からチャンス目Aが停止表示され、再び通常変動からチャンス目Aが停止表示された場合)に、スーパーリーチBに発展させ、チャンス目Aが連続して3回停止表示された場合に、スーパーリーチCに発展させ、チャンス目Aが連続して4回停止表示された場合に、スーパーリーチD(大当りの可能性が最も高いスーパーリーチ)に発展させるようにしてもよい。また、チャンス目B(またはチャンス目A)が停止表示された後にスーパーリーチ(実施の形態ではスーパーリーチD)に発展させる場合のほかに、通常変動で通常停止された場合(リーチにならずにはずれ図柄が停止表示された場合)にスーパーリーチ(例えばスーパーリーチD)に発展させる場合を設けてもよい。また、チャンス目Aまたはチャンス目Bの表示後にスーパーリーチに発展させる場合において、チャンス目Aまたはチャンス目Bが停止表示された後に通常変動を行い、その後に左図柄および右図柄を順に停止させてスーパーリーチに発展させる場合であっても、またはチャンス目Aまたはチャンス目Bが停止表示された後に通常変動を行わずに、直接(突然)、スーパーリーチに発展させる場合であってもよい。
上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、チャンス目を表示させることを変動パターンコマンドで指定して、演出制御用マイクロコンピュータ100にチャンス目を表示させるようにしていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、演出制御用マイクロコンピュータ100が、例えば特定の変動パターンコマンド(例えばスーパーリーチDを伴う変動パターンコマンドなど)を受信したことにもとづいて、チャンス目を表示するかどうかを判定し、チャンス目を表示すると判定した場合に、所定のチャンス目を選択して表示するようにしてもよい。
上記の各実施の形態において、15ラウンドの大当り終了後の遊技状態が確変状態(または確変時短状態)に移行したか否かを遊技者に報知しない確変非報知演出(確変状態・通常遊技状態共通の演出、または確変時短状態・時短状態共通の演出;例えば確変状態(確変時短状態)に移行された場合でも背景などを変化させずに確変状態かどうかをわからないようにする演出)を15ラウンドの大当り終了後における変動が開始された後に実行するようにしてもよい。このような確変非報知演出を実行する場合、確変大当り・非確変大当りに関わらず、大当り図柄は非確変図柄とし(あるいは確変図柄と非確変図柄を共通とし)、再抽選演出を行うときは昇格演出を行わないようにする。
また、上記の各実施の形態において、図柄の変動終了時に確変図柄を導出表示した場合であっても、大当り遊技開始後に再抽選演出(例えば、確変図柄を再変動した後、確変図柄を再度停止表示させる演出や、「確変」という文字を表示する演出)を実行するようにしてもよい。この場合、再抽選演出に先立って図柄の導出表示により確変大当りとなることを遊技者に報知しているため、再抽選演出は昇格演出ではない。
また、上記の各実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として、左図柄、中図柄および右図柄の3つの図柄とされていたが、3以上の図柄であれば、表示される図柄の数はいくつでもよい。例えば、可変表示装置9の表示画面を、最も左の表示領域と、左から2番目の表示領域と、左から3番目の表示領域と、最も右の表示領域に分割し、それぞれの表示領域に飾り図柄を表示させるようにしてもよい。この構成では、飾り図柄の停止図柄は、最も左の図柄、左から2番目の図柄、左図柄3番目の図柄および最も右の図柄の4つの図柄となる。この場合、4つの図柄が全て揃ったときに大当りとしてもよいし、4つの図柄のうち3つの図柄が揃えば大当りとしてもよい。また、可変表示装置9の表示画面を、3行3列のマトリクス状の表示領域(飾り図柄表示エリアあるいはマス)に分割し、それぞれの表示領域に飾り図柄を表示させるようにしてもよい。この構成では、飾り図柄の停止図柄は、上段左列の図柄、上段中列の図柄、上段右列の図柄、中段左列の図柄、中段中列の図柄、中段右列の図柄、下段左列の図柄、下段中列の図柄、下段右列の図柄の9つの図柄となる。この場合、所定の有効ライン(例えば、上段のライン、中段のライン、下段のライン、左列のライン、中列のライン、右列のライン、右下がりの斜めライン、右上がりの斜めライン)に特定図柄が3つ揃ったときに大当りとするようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。