JP4998926B2 - ベルト駆動型作業機 - Google Patents

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Description

本発明はベルト駆動型作業機に関し,より詳細には,モータ等の駆動装置の出力軸に取り付けた駆動プーリと,例えば圧縮機本体等の作業機本体の入力軸に取り付けた従動プーリ間にプーリベルトを掛け渡して作業機本体を駆動可能としたベルト駆動型作業機に関する。
駆動プーリ,従動プーリ及び前記両プーリ間に掛け渡されたプーリベルトによって構成される動力伝達機構を備えたベルト駆動型作業機の一例として,駆動装置をモータ,作業機本体を圧縮機(本体)とした既知のベルト駆動型圧縮機の構成例を図6及び図7に示す。
この図6及び図7に示すベルト駆動型圧縮機1は,駆動装置であるモータ10を載置するフレーム52上に,モータ10を跨ぐようにして固定架台56を載置,固定すると共に,前記固定架台56上に圧縮機本体30が搭載された構造を備えている(図7参照)。
そして,前記モータ10の出力軸11に駆動プーリ6を取り付けると共に,圧縮機本体30に設けた入力軸31に従動プーリ7を取り付け,駆動,従動両プーリ6,7に共通のプーリベルト8を掛け渡すことにより,モータ10より出力された回転駆動力が,駆動プーリ6,プーリベルト8,及び従動プーリ7を介して圧縮機本体30の入力軸31に伝達されて,圧縮機本体30を駆動することができるように構成されている。
以上のように構成されたベルト駆動型圧縮機1において,前述のプーリベルト8に緩みや弛みが生じると,プーリ6,7とプーリベルト8の間で滑りが生じる等して,モータ10の出力全てが圧縮機本体30に伝達されずに動力ロスが生じる他,プーリベルト8がプーリ6,7上で滑ることによりプーリベルト8やプーリ6,7の摩耗を早めたり,異音の発生や異常振動が生じることから,プーリベルト8のテンションを調整する必要があること,また,プーリベルト8の交換等に際しては両プーリ6,7間の距離を縮めてプーリベルト8を緩める必要があること等から,このようなベルト駆動型圧縮機1にあっては,圧縮機本体30の入力軸31に取り付けた従動プーリ7と,モータ10の出力軸11に取り付けた駆動プーリ6間の距離を可変と成す調整機構が設けられている。
このような調整機構として,図6,7に示すベルト駆動型圧縮機1にあっては,前述した固定架台56上に,更にこの固定架台56上を高さ方向に移動可能な可動架台57を設け,この可動架台57上に前述の圧縮機本体30を載置している。
そして,この可動架台57を固定架台56上で移動可能とするために,圧縮機本体30の入力軸31の軸線方向と平行を成す前記可動架台57の一辺57aを,ヒンジ機構58を介して前記固定架台56に固定して,前記可動架台57を前記固定架台56に対して回動可能に取り付けると共に,固定架台56の上面より上方に向かって突出したジャッキボルト21’を,可動架台57の自由端側の一辺57b近傍に形成したボルト孔(図示せず)内に挿入すると共に,このジャッキボルト21’に螺合した1組のジャッキナット23’,23’間で前記可動架台57を肉厚方向に挟持して,ジャッキボルト21’の軸線方向におけるジャッキナット23’,23’の螺合位置を変更することにより,可動架台57の傾きを変化させて駆動,従動両プーリ6,7間の間隔を狭め,又は拡げることができるように構成されている(特許文献1の第1図参照)。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
実開昭60−164692号公報
図6,7に示したように,可動架台57上に圧縮機本体30を搭載した構成のベルト駆動型圧縮機1にあっては,ジャッキボルト21’の軸線方向にジャッキナット23’の螺合位置を移動させることにより,可動架台57をヒンジ機構58の支軸を中心として回動させることができ,これにより,駆動プーリ6と従動プーリ7間の距離を可変とすることで,プーリベルト8のテンション調整やプーリベルト8の着脱を行うことができるように構成されている。
しかし,このようなベルト駆動型圧縮機1において,適正な動力伝達を行うためには,両プーリ6,7間の距離を調整してプーリベルト8のテンションを調整するだけでは不十分であり,駆動,従動両プーリ6,7の回転軸,従ってモータ10の出力軸11と圧縮機本体30の入力軸31が平行に配置されていると共に,プーリベルト8が出力軸11,入力軸31双方の軸心に対して直交方向に掛け渡されるように両プーリ6,7の相対的な位置が調整(例えば両プーリ6,7が同一幅である場合,両プーリ6,7の端面が同一平面上に配置されるように調整)されている必要があり,この条件が満たされていない場合,プーリベルト8のテンションが適切に調整されていたとしても,プーリベルト8に捩れが生じてプーリ6,7からの脱落や破断のおそれがある他,プーリベルト8やプーリ6,7の偏摩耗,異音,異常振動が発生する場合がある。
しかし,図6,7に示すベルト駆動型圧縮機1において,側面(図6参照)より見た出力,入力両軸11,31を平行な状態に維持しつつ,プーリベルト8のテンション調整を行うためには,可動架台57の自由端側の一辺57bに沿って複数設けられたジャッキボルト21’,21’のいずれに対しても,ジャッキナット23’の螺合位置が同様の位置となるようにこれを調整する必要があり,各ジャッキボルト21’,21’間でジャッキナット23’の螺合位置にずれが生じると,図6に示すように圧縮機本体30に設けられた入力軸31の軸心に傾きが生じることとなる。
また,平面視における出力,入力両軸11,31の平行調整や,両プーリ6,7の端面位置の調整は,例えばモータ10の脚部12に設けたボルト孔13を長孔等として形成しておき,フレーム52とモータ10を固定するボルト15を緩めてモータ10の取付位置を微調整した後,再度ボルト15で固定する等の作業を行うことにより調整している。
そして,これらの調整は,例えば駆動,従動両プーリ6,7の幅が共通である場合,駆動,従動いずれか一方のプーリの端面に定規を当てて他方のプーリの端面がこの定規に隙間なく接触するように調整する等して行うが,プーリベルト8のテンションを調整しながら出力軸11,入力軸31の平行調整,両プーリ6,7の端面位置の調整作業を,前述した作業を複合的に組合せながら調整する作業は極めて煩雑であると共に困難である。
例えば図6に示す状態においてプーリベルト8のテンションが最適に調整されていたとしても,この状態で出力軸11と入力軸31を平行に調整すべく,図6中の紙面左側にあるジャッキナット23’を図中上側に移動すれば,これにより出力,入力両軸11,31が平行に近付いたとしても,この調整によって,駆動,従動両プーリ6,7間の距離は僅かに狭まるために,プーリベルト8に緩みが生じることとなる。そのため,出力,入力両軸11,31の平行調整を行った後には,再度プーリベルト8のテンション調整を行う必要があり,出力・入力両軸11,31の平行調整と,プーリベルト8のテンション調整を同時に行うことは極めて難しい。
また,例えば図6に示す構成において,モータ10が紙面左右方向のいずれか寄りに僅かにでも偏って配置されている場合には,出力軸11,入力軸31が平行に配置されていたとしても,両プーリ5,6の端面が同一平面上に配置されることはないので,この場合には,例えば従動プーリ7を基準として駆動プーリ6が所定の位置となるようにモータの取付位置を調整する等の作業が必要となり,モータ10の取付位置の調整後,再度駆動プーリ6の端面に当てた定規を基準として,従動プーリ7の端面がこの定規に隙間なく接触するようにプーリベルト8のテンション調整等を行う必要があり,このような作業を延々と繰り返す必要がある。
このように,図6,7に示す調整機構を備えたベルト駆動型圧縮機1では,調整作業に多大な時間と労力が費やされると共に,時間や労力を費やしたとしても必ずしも正確な調整を行うことができるとは限らず,調整を行う作業者の技量によって調整結果に著しいばらつきが生じるものとなっていた。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,比較的簡単な構成によって駆動,従動両プーリの回転軸の平行調整を極めて簡単に行うことができると共に,プーリベルトのテンション調整時等における両プーリ間の間隔調整を,両プーリの回転軸が平行となった状態を維持したままで容易に行うことができる調整機構を備えたベルト駆動型作業機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明のベルト駆動型作業機1は,モータ等の駆動装置10の出力軸11に設けた駆動プーリ6と,圧縮機本体等の作業機本体30の入力軸31に設けた従動プーリ7間にプーリベルト8を掛け渡して前記駆動装置10の出力を前記作業機本体30に入力可能としたベルト駆動型作業機1において,
フレーム52上に,少なくとも一方の面が前記フレーム52に対して垂直面を画定する垂直基準面51aを形成する基準壁51を立設し,前記基準壁51の幅方向両端を成す二辺に連続して側壁55,55を形成し,前記基準壁51と前記側壁55,55とによって全体として平面視で略コ字状を成す形状に形成すると共に,前記基準壁51の底辺と,前記両側壁55,55の底辺をいずれも前記フレーム52上に取り付けて架台50を構成し,該架台50の前記フレーム52上に,前記出力軸11の軸線方向が前記基準壁51の前記垂直基準面51aに対して直交方向となるように前記駆動装置10を載置すると共に固定し
前記作業機本体30のケーシングに,前記入力軸31の軸線方向に対して直交方向を成す平面を備えた固定片32〜34を設け,この固定片32〜34の前記平面を前記基準壁51の前記垂直基準面51aと接触させた状態で,前記固定片32〜34を前記基準壁51に軸着(図3の例では支点側固定ボルト38aにより軸着)して,該軸着位置を中心として前記作業機本体30を回動可能とし,該作業機本体30の回動により,前記駆動プーリ6と前記従動プーリ7間の距離を可変としたことを特徴とする(請求項1)。
前記構成のベルト駆動型作業機1において,前記駆動装置10を前記基準壁51の前記垂直基準面51a側における前記フレーム52上に載置して前記基準壁51に設けた出力軸用開口53から前記基準壁51の他方の面51b側に前記出力軸11を突出させると共に,前記固定片32〜34を前記作業機本体30の前記入力軸31の突設側における前記ケーシング端部に設け,該作業機本体30を前記基準壁51の前記垂直基準面51aに取り付けて前記基準壁51に設けた入力軸用開口54を介して前記基準壁51の前記垂直基準面51aに対向する他方の面51b側に前記入力軸31を突出させて,前記駆動プーリ6及び従動プーリ7を前記基準壁51の前記他方の面51b側に配置した構成としても良い(請求項2)。
前記構成のベルト駆動型作業機の構成において,更に,前記固定片32〜34を前記作業機本体30のケーシングに複数設け,各固定片32〜34の前記平面のいずれ共に前記入力軸31の軸線方向に対して直交方向を成す同一平面上に形成すると共に,
前記固定片32〜34の1つ(支点側固定片32)を前記基準壁51に対して軸着(実施形態において支点側固定ボルト38aにより軸着)すると共に,他の固定片(可動側固定片33,34)を前記軸着位置を中心とした前記他の固定片33,34の移動軌跡上の任意の位置において前記基準壁51に固定する可変固定手段を設けることができる(請求項3)。
前述の前記可変固定手段としては,これを,前記軸着位置を中心とする円弧方向を長さ方向として前記基準壁に形成された長孔状のボルト孔36,37と,前記長孔状のボルト孔36,37に挿入されて,前記他の固定片33,34を前記基準壁51に固定する固定ボルト(可動側固体ボルト38b,38c)によって構成することができる(請求項4)。
更に,前記構成のベルト駆動型作業機には,前記作業機本体30を前記軸着位置を中心として回動させる回動機構20を設けることが好ましい(請求項5)。
このような回動機構20は,一端を前記作業機本体30に例えば可動側固定片33,34の一つ33を介して連結されたジャッキボルト21と,前記基準壁51の垂直基準面より突出し,前記ジャッキボルト21の他端部が挿入されるボルト孔が形成されたブラケット22と,前記ブラケット22の前記ボルト孔を貫通して突出された前記ジャッキボルト21の他端側に螺合されたジャッキナット23により構成することができ,前記ジャッキボルト21の長さ方向に対する前記ジャッキナット23の螺合位置の調整により前記作業機本体30を回動可能としても良い(請求項6)。
前記構成のベルト駆動型作業機1にあっては,更に図4に示すように前記駆動装置10のケーシングに,前記出力軸11の軸線方向に対して直交方向を成す平面を備えた位置決め片16を設けると共に,前記位置決め片16の前記平面を前記基準壁51の前記垂直基準面51aに接触させた状態で前記駆動装置10を前記フレーム52上に載置した構成としても良い(請求項7)。
このように,駆動装置10に位置決め片16を設けた構成にあっては,更に,図5に示すように前記位置決め片16を前記基準壁51に固定する,例えばボルト17等の固定手段を設けることもできる(請求項8)。
なお,このような位置決め片16を設ける場合には,更に,図4に示すように前記駆動プーリ6と前記従動プーリ7とを同一幅に形成すると共に,前記位置決め片16の前記平面と前記駆動プーリ6の端面間の間隔δaと,前記固定片32〜34の前記平面と前記従動プーリ7の端面間の間隔δbを同一に形成することが好ましい(請求項9)。
以上説明した本発明の構成により,本発明のベルト駆動型作業機1では,以下の顕著な効果を得ることができた。
少なくとも一方の面がフレーム52に対して垂直面を成す垂直基準面51aを有する基準壁51をフレーム52上に立設して架台50を構成し,前記作業機本体30のケーシングに,前記入力軸31の軸線方向に対して直交方向を成す平面を備えた固定片32〜34を設け,この固定片32〜34の前記平面を基準壁51の垂直基準面51aと接触させた状態で前記固定片32〜34を前記基準壁51に軸着して作業機本体30を回動可能としたことにより,固定片32〜34の平面と基準壁51の垂直基準面51aとの接触により,作業機本体30の入力軸31を,特別な調整を行うことなく前記基準壁51の垂直基準面51aに対して常に直交方向の配置とすることができた。
その結果,出力軸11が前記基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向となるようにフレーム52上に載置された駆動装置10の出力軸11と,作業機本体30の入力軸とは,その軸線方向が常に平行な状態を維持し,プーリベルト8のテンション調整等を行う作業者は,調整時,プーリベルト8のテンションにのみ注意を払えば良く,入力軸31の傾きを補正する作業が不要となった。
また,両プーリ6,7の回転軸である,出力軸11,31が平行な状態を維持するため,プーリベルト8に捩れ等が生じることも無く,このような捩れに伴うプーリベルト8の脱落や破断,プーリベルト8やプーリ6,7の偏磨耗,異音や異常振動の発生を好適に防止することができた。
駆動装置10及び作業機本体30を基準壁51の垂直基準面51a側に配置すると共に,基準壁51に設けた出力軸用開口53及び入力軸用開口54を介して出力軸11に設けた駆動プーリ6及び入力軸31に設けた従動プーリ7を基準壁51の前記他方の面51b側に配置した構成にあっては,基準壁51に対する作業機本体30の取り付けが容易であると共に,駆動,従動両プーリ6,7の端面の位置合わせ等に際して基準壁51との間隔等を基準として調整することが可能である。
更に,前記固定片32〜34を前記作業機本体30のケーシングに複数設けた構成にあっては,基準壁51の垂直基準面51aに対する固定片32〜34の平面の接触が複数箇所において行われるために,入力軸31をより正確に基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向に配置することができ,また,支点側固定ボルト38aによって軸着された固定片(支点側固定片32)のみならず,他の固定片(可動側固定片33,34)についても可変固定手段により基準壁51に固着されることから,基準壁51に対する固定が複数箇所において行われ,基準壁51に対する作業機本体30の取り付けを強固に行うことができた。
この可動固定手段を,軸着位置を中心とする円弧方向を長さ方向として前記基準壁51に形成された長孔状のボルト孔36,37と,前記長孔状のボルト孔36,37に挿入されて,前記他の固定片33,34を前記基準壁51に固定する固定ボルト(可動側固体ボルト38b,38c)によって構成することにより,構造を単純なものとすることができただけでなく,固定ボルト(可動側固体ボルト38b,38c)の締め付けにより,作業機本体30の任意の回転位置で他の固定片33,34を基準壁51に確実に固定ができると共に,これを弛めることにより,作業機本体30の回動を可能にできる等,作業機本体30の回動,固定の各操作を容易に行うことができた。
前記構成のベルト駆動型作業機1において,前記作業機本体30を回動させる回動機構20を設けた構成にあっては,前述した作業機本体30の回動をこの回動機構20によって容易に行うことができた。
この回動機構20として,前述した構成のジャッキボルト21,ブラケット22及びジャッキナット23を備えたベルト駆動型作業機1にあっては,前記ジャッキナット23の回転により作業機本体30の回動位置を適宜調整することができ,また,固定ボルト(可動側固定ボルト38b,38c)の締め付け前においても作業機本体30を適宜の回動位置に固定することができた。
駆動装置10のケーシングに,出力軸11の軸線方向に対して直交方向を成す平面を備えた位置決め片16を設けた構成にあっては,前記位置決め片16の前記平面が基準壁51の垂直基準面51aと接触するように前記フレーム52上に駆動装置10を載置することで,出力軸11を基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向となるように正確に配置することができ,これにより出,入力軸11,31間の平行調整が不要となった。
前記位置決め片16を前記基準壁51に固定する,例えばボルトやナット等の固定手段を設けた場合には,位置決め片16を基準壁51の垂直基準面51aに当接させた状態で固定することができ,例えばフレーム52に対する駆動装置の固定に際して位置ずれ等が生じて出力軸11の軸線方向にずれが発生すること等も確実に防止することができた。
駆動プーリ6と前記従動プーリ7とを同一幅に形成すると共に,前記位置決め片16の前記平面と前記駆動プーリ6の端面間の間隔δaと,前記固定片32〜34の前記平面と前記従動プーリ7の端面間の間隔δbを同一に形成した構成にあっては,固定片32〜34の平面と,位置決め片16の平面を共に基準壁の垂直基準面51aと接触させてこれらを取り付けるだけで,特別な調整を行うことなく駆動プーリ6と従動プーリ7の端面を位置合わせすることができた。その結果,プーリベルトに捩れ等が生じることを確実に防止することができた。
次に,本発明の実施形態につき添付図面を参照しながら以下説明する。なお,以下の説明において,本発明のベルト駆動型作業機は,作業機本体として圧縮機本体を,駆動装置としてモータを備えたものとして説明するが,本発明の構成は,作業機本体として圧縮機本体を備えたベルト駆動型作業機に限定されず,回転駆動力の入力によって作動する各種の作業機,例えばポンプ等を備えたベルト駆動型作業機に適用することも可能であり,また,駆動装置として,モータの他,エンジンを備えたベルト駆動型作業機に適用することも可能である。
装置構成
架台
図1〜5において1は,ベルト駆動型圧縮機であり,このベルト駆動型圧縮機1は,これを構成する駆動装置であるモータ10や,作業機本体である圧縮機本体30を取り付けるための架台50を備えている。
この架台は,図1に示すようにモータ10を載置するフレーム52と,このフレーム52上に立設された,前述の圧縮機本体30が取り付けられる基準壁51によって構成されている。
この基準壁51は,前記フレーム52に対して垂直面を形成する少なくとも一方の面から成る,垂直基準面51a(図2参照)を有すると共に,前記フレーム52上に載置されたモータ10の出力軸11が挿入される出力軸用開口53,及び該基準壁51に取り付けられた圧縮機本体30の入力軸31が,前記垂直基準面51aに対して,それぞれ,直交方向に挿入される入力軸用開口54を備えている。(図1,図3参照)。
この出力軸用開口53及び入力軸用開口54は,図示の実施形態にあっては,出力軸11及び入力軸31に駆動プーリ6及び従動プーリ7を取り付けた状態で,前記入力軸31及び出力軸11をこれらの開口53,54内に挿入することができるサイズに形成されていると共に,出力軸用開口53にあっては圧縮機本体30を回動させた際,この開口内に挿入された部分が開口縁に干渉しないサイズに形成されている。
又,前記駆動プーリ6及び従動プーリ7は,それぞれ,その回転軌跡面が前記垂直基準面51aに対して平行,換言すれば,前記入力軸31及び出力軸11の軸線方向に対して直交方向を成すように装着される。
もっとも,この出力軸用開口53,入力軸用開口54は,それぞれ出力軸11及び入力軸31を挿入可能なサイズであれば,駆動プーリ6や従動プーリ7の径に対して小径に形成したものであっても良く,この場合には,前記開口53,54に対する入力軸31及び出力軸11の挿脱に際し,駆動プーリ6及び従動プーリ7の着脱が必要となる。
図示の実施形態にあっては,基準壁51の強度向上と,フレーム52に対する基準壁51の垂直配置を容易とするため,この基準壁51の幅方向両端を成す二辺に連続して側壁55,55(図1参照)を形成し,基準壁51と側壁55,55とによって全体として平面視で略コ字状を成す形状に形成すると共に,前記基準壁51の底辺と,両側壁55,55の底辺をフレーム52上に例えば溶接やボルト止めにより取り付けている。
以上のように構成された架台50には,そのフレーム52上に駆動装置であるモータ10が載置,固定されると共に,前記基準壁51の垂直基準面51aに対して作業機本体である圧縮機本体30が取り付けられる。
モータの取付構造
フレーム52上に対するモータ10の載置は,図1及び図2に示すように,前記基準壁51の垂直基準面51a側(基準壁51と側壁55とによって囲まれた側)におけるフレーム52上に,モータ10の出力軸11が基準壁51に形成された出力軸用開口53を介して基準壁51の前記他方の面51b側に突出するように載置する。
モータ10のケーシングには,このようなフレーム52上に対する載置を可能とするために,脚部12が設けられていると共に,この脚部12には,フレーム52上においてモータ10を動かないように固定するためのボルト孔13が形成されており,このボルト孔13内に挿入したボルト15の先端を,前記脚部12のボルト孔13の形成位置に対応してフレーム52に形成されたネジ孔(図示せず)に螺合等することにより,モータ10をフレーム52上に固定することができるように構成されている。
前記モータ10の脚部12に設けた前述のボルト孔13は,ここに挿入されるボルト15の径に対して若干余裕を持った大きさとし,または,これを長孔等とすることにより,前記ボルト15をフレーム52の図示せざるネジ孔に螺合した状態であっても,これを完全に締め付ける前にあっては,モータ10を移動させてその取り付け位置を微調整することができるように構成することが好ましく,このようにモータ10の取付位置を微調整しながら,モータ10の出力軸11が前記基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向を成すように,モータ10をフレーム52上に固定する。
このようなフレーム52上に対するモータ10の固定に際し,例えば図4に示すように出力軸11の突設側におけるモータ10のケーシング端部に,基準壁51の垂直基準面51aを接触させる平面が,出力軸11の軸線方向に対して直交方向となるように形成した位置決め片16を設けた構成にあっては,この位置決め片16の前記平面を基準壁51の垂直基準面51aに接触させることにより,出力軸11の軸線方向が基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向の配置となるように容易に調整することができる。
なお,図示の実施形態において,前記位置決め片16は,モータ10のケーシング端部を全周に亘り外周方向に突出させた環状のフランジとして形成する例を示しているが,位置決め片16の形状はこれに限定されず,例えばモータ10のケーシング端部より複数の位置決め片16を突出形成し,これらの位置決め片16の基準壁51に対する接触面が,出力軸11の軸線方向に対して直交方向を成す共通の平面上に配置されるように形成するものとしても良い。
この位置決め片16は,例えば図5に示すように,前記位置決め片16の所定位置にネジ孔等として形成されたボルト孔(図示せず)を形成すると共に,この位置決め片16が接触する部分の基準壁51にボルト孔(図示せず)を設け,基準壁51に形成したボルト孔に挿入されたボルト17の先端を,前記位置決め片16に形成したボルト孔内に螺合する等して,前記基準壁51に前記位置決め片16を固定しても良い。
このようにして,位置決め片16と基準壁とを接触させた状態,すなわち出力軸11が基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向の配置となるように調整された状態においてモータ10の脚部12に設けられたボルト孔13に挿入されたボルト15を締め付けることで,モータ10の出力軸11の軸線方向を,前記基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向となるように正確に取り付けることができる。
圧縮機本体の取付構造
以上のようにしてフレーム52上に載置されたモータ10によって駆動される圧縮機本体30は,図1に示すようにこの圧縮機本体30に対して回転駆動力を入力するための,従動プーリ7が取り付けられた入力軸31を備えており,この入力軸31が,前述の基準壁51に形成された入力軸用開口54内に挿入されて前記基準壁51の前記他方の面51bより突出するように,前記基準壁51の垂直基準面51aに対して取り付けられている。
このような基準壁51に対する圧縮機本体30の取り付けを可能とするために,圧縮機本体30には,前記入力軸31が突出する側におけるケーシングの端部に,前記基準壁51の垂直基準面51aに接触した状態でボルト止めされる複数の固定片32〜34が設けられている。
この固定片32〜34は,前記基準壁51の垂直基準面51aと接触する平面がいずれも前述した入力軸31の軸線方向に対して直交方向を成す同一平面上に形成されるように設けられており,従って,前記固定片32〜34の平面が,前記基準壁51の垂直基準面51aに対して接触するように圧縮機本体30を基準壁51に取り付けることで,圧縮機本体30の入力軸31は,その軸線方向を前記基準壁51の垂直基準面51aに対し直交方向に配置され,その結果,前述したモータ10の出力軸11と圧縮機本体30の入力軸31とが正確に平行に配置される。
上述の実施形態では,複数の固定片32〜34を開示しているが,この固定片32〜34は,各固定片32〜34がそれぞれ独立したものとして形成されていても良く,又は,例えば各固定片32〜34が相互に一体的に形成された形状,例えばケーシングの端部全周より外周方向に突出する単一のフランジ状のものとして形成し,この固定片の所定位置に後述するボルト孔をそれぞれ設ける構成としても良く,その形状等は,作業機本体の種類,大きさ等,実施に応じて適宜任意に変更することができ,例示した図示の実施形態に限定されないものであることは言うまでもない。
圧縮機本体30に設けられた前述の固定片32〜34には,それぞれボルト孔(図示せず)が形成されていると共に,この固定片32〜34の取付位置に対応する位置の前記基準壁51にそれぞれボルト孔35〜37を設け,基準壁51に形成された前記ボルト孔35〜37を貫通する固定ボルト38a〜38cによって前記固定片32〜34を基準壁51に取り付けることができるように構成されている。
このような固定ボルト38a〜38cによる取り付けは,前記固定片32〜34に形成されたボルト孔(図示せず)を,内周に雌ネジを形成したネジ孔として,基準壁51に形成したボルト孔35〜37を貫通して突出した前記ボルト38a〜38cの先端を,固定片32〜34に設けたネジ孔に螺合することができるように構成しても良く,又は,基準壁51に形成されたボルト孔35〜37と,前記固定片32〜34に形成されたボルト孔(図示せず)を共に貫通するボルト38a〜38cの先端よりナット39を螺合して,ボルト38a〜38cの頭部と前記ナット39間に基準壁51と固定片32〜34とを共に挟持して両者の固定を行うように構成しても良い。
複数ある前記固定片32〜34のうちの1つ(32)の取付位置において前記基準壁51に形成されたボルト孔35は,ここに挿入される固定ボルト(支点側固定ボルト)38aの径に対して僅かに大径に形成して遊びの少ない状態でボルトを挿入可能に形成している。
一方,他の固定片33,34の取付位置に形成されたボルト孔36,37は,前記支点側固定ボルト38aを中心として他の固定片33,34に形成されたボルト孔(図示せず)の形成位置上を通る円弧方向を長さ方向とする長孔状のボルト孔36,37として形成し,ここに挿入されたボルト(可動側固定ボルト)38b,38cが前記長孔状のボルト孔36,37内をその長さ方向に移動することができるように構成して,可動固定手段の一部を構成している。
従って,圧縮機本体30の固定片32〜34と基準壁51間の固定を行っている前述の支点側固定ボルト38a,及び可動側固定ボルト38b,38cを僅かに緩めた状態とすることにより,圧縮機本体30は,前記支点側固定ボルト38aを支軸として,長孔状に形成されたボルト孔36,37の形成長さに対応して図3中に矢印に示す方向に回動可能であり,これによりモータ10の出力軸11に取り付けられた駆動プーリ6と,圧縮機本体30の入力軸31に取り付けた従動プーリ7の相対位置を可変とすることができるように構成されていると共に,圧縮機本体30を所定の位置に回動させた状態で,前述の支点側固体ボルト38a,及び可動側固定ボルト38b,38cを締め付けると,圧縮機本体30を任意の回動位置において基準壁51に固定することができると共に,各固定片32〜34の接触面と基準壁51の垂直基準面51aとが圧接されることにより,圧縮機本体30の入力軸31が基準壁51の垂直基準面51aに対して正確に直交方向に配置されるように構成されている。
なお,図示の実施形態にあっては,可動側の固定片33,34を2つ設けた構成としているが,このうちの一方(例えば34)は,これを省略しても良く,又は,2つ以上の可動側固定片を設ける構成としても良い。この場合には,可動側固定片の形成個数に対応した数の長孔状のボルト孔を基準壁51に設ける。
圧縮機本体の回動機構
以上のようにして基準壁51に取り付けられた圧縮機本体30は,前述の支点側固定ボルト38a,及び可動側固定ボルト38b,38cを若干緩めて回動可能な状態にされた圧縮機本体30を回動機構20によって回動させることが可能である。
この回動機構20は,一端を圧縮機本体30に連結されたジャッキボルト21と,このジャッキボルト21の他端部が挿入されるボルト孔を備えたブラケット22と,前記ジャッキボルト21の他端側に螺合されたジャッキナット23によって構成することができ,図示の実施形態にあっては,圧縮機本体30に設けた可動側の固定片の1つ33に,前記ジャッキボルト21の一端を連結すると共に,基準壁51の上端側において該基準壁51の垂直基準面51a側に突設されたブラケット22のボルト孔にジャッキボルト21の他端を挿入して構成している。
なお,図示の実施形態にあっては,基準壁51の上端折り曲げ部分に前記ジャッキボルト21の他端部が挿入されるボルト孔を形成して,この折り曲げ部分に前記ブラケット22の機能をもたせているが,前記ブラケット22は,例えば基準壁51の垂直基準面51aに金属片等を溶着する等して設けても良く,図示の実施形態に限定されない。
本実施形態にあっては,前述のジャッキボルト21を,一端に環状のアイ(ボルト孔)が形成されたアイボルトとし,基準壁51に形成されたボルト孔36と,可動側の固定片33に形成されたボルト孔(図示せず)を共に貫通した可動側固定ボルト38bの先端を,更に前記ジャッキボルト21の一端に形成したアイ(ボルト孔)内に挿入すると共に,この可動側固定ボルト38bの先端よりナット39を螺合してジャッキボルト21の一端を,前記固定片に対して揺動可能に連結している。
そして,前述のブラケット22に形成されたボルト孔を貫通して突出されたジャッキボルト21の他端よりジャッキナット23を螺合して,このジャッキナット23の下端面をブラケット22上に当接させ,この状態でジャッキナット23を締め込んでブラケット22上より突出するジャッキボルト21の長さを増大すると,圧縮機本体30を支点側固定ボルト38aを中心に図3中時計回り方向に回動させることができると共に,逆にジャッキナット23をジャッキボルト21の他端(上端)側に移動させると,圧縮機本体30を図3中反時計回り方向に回動させることができるように構成している。
なお,図示の実施形態にあっては,前述したようにジャッキボルト21の一端側を挿入するボルト孔を,基準壁51の上端における折り曲げ部に形成して,これをブラケット22とするものと説明したが,例えば,ジャッキボルト21の一端を,他方の可動側固定片34に連結する場合には,ブラケット22を基準壁51の幅方向の端部に設けても良く,例えば図3中紙面右側に配置されている側壁55の基準壁51寄りの上端部にボルト孔を形成して,ジャッキボルト21の他端をこのボルト孔に挿入すると共に,このボルト孔より突出したジャッキボルト21の他端にジャッキナット23を螺合して,圧縮機本体30の回動機構としても良い。
調整方法及び作用
プーリベルト張設及びテンション調整
以上のように構成されたベルト駆動型圧縮機1において,モータ10の出力軸11に取り付けられた駆動プーリ6と,圧縮機本体30の入力軸31に取り付けられた従動プーリ7間にプーリベルト8を張設する際には,先ず,圧縮本体30を固定している支点側固定ボルト38a及び可動側固定ボルト38b,38cに螺合されている各ナット39を僅かに緩め,圧縮機本体30が支点側固定ボルト38aを中心とした回動を行うことができる状態とした上で,ジャッキナット23を回転し,ジャッキナット23をジャッキボルト21の他端側(図3中の上方側)に移動させる。
このジャッキナット23の移動により,圧縮機本体30は,プーリベルト8にかかっているテンションと圧縮機本体30の自重によって図3中,反時計回り方向に回動し,これにより圧縮機本体30の入力軸31に取り付けられている従動プーリ7が駆動プーリ6側に移動して,両プーリ間の間隔が狭まる。
この状態において,駆動,従動両プーリ6,7間に交換が必要なプーリベルト8が掛け渡されている場合にはこれを外し,新たなプーリベルト8を駆動,従動両プーリ6,7間に掛け渡す。
このようにしてプーリベルト8の掛け渡しを行った後,ジャッキナット23を回転させてこれを締め込んでゆくと,ブラケット22と固定片33間におけるジャッキボルト21の長さが短くなり,固定片33が紙面上方側に引き上げられて圧縮機本体30は支点側固定ボルト38aを中心として図3中時計回り方向に回動する。これにより駆動プーリ6と従動プーリ7間の相対的な距離が拡がり,駆動プーリ6と従動プーリ7間に掛け渡されたプーリベルト8にテンションがかかり,このテンションが最適となる位置に前記ジャッキナット23の螺合位置を調整することにより,プーリベルト8のテンション調整を完了することができる。
このようにして,プーリベルト8のテンション調整が完了した後,支点側固定ボルト38a及び可動側固定ボルト38b,38cのそれぞれに螺合されているナット39を締め付けると,圧縮機本体30は,基準壁51に対して回動できないように固定される。
このような圧縮機本体30の回動に際し,支点側固定ボルト38a,及び可動側固定ボルト38b,38cに螺合されているナット39の緩め具合を,固定片32〜34の平面が基準壁51の垂直基準面51aより離間しない程度の僅かなものとすることにより,圧縮機本体30の回動時においても,圧縮機本体30の入力軸31が基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向に配置された状態を維持することができ,圧縮機本体30の回動後,再度支点側固定ボルト38a及び可動側固定ボルト38b,38cに螺合されているナット39を締め付けを行っても,調整後のプーリベルト8のテンションに変化が生じることを防止することができる。
また,このようにプーリベルト8の取り付け作業や,テンション調整において,圧縮機本体30の入力軸31は常に基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向に配置された状態を維持することから,従来技術として説明したベルト駆動型圧縮機等とは異なり,プーリベルト8の交換やプーリベルト8のテンション調整に際し,圧縮機本体30の入力軸31と,モータ10の出力軸11間の平行を出すための調整作業が不要となり,プーリベルト8のテンション調整の作業を極めて簡単に行うことができる。
モータ出力軸の平行調整等
駆動装置であるモータ10は,予めその出力軸11が基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向となるように調整された状態で架台50のフレーム52上に載置固定されており,そのままの状態を維持する限りモータ10側,従って駆動プーリ6側の位置調整は不要である。
しかし,例えば架台50に対するモータ10の最初の取り付け時や,ベルト駆動型作業機1の使用時に生じた振動によるボルトの緩み等に伴う位置ずれ,メンテナンス等に伴うモータ10の取り外し後の再組み付けを行う際,このモータ10の出力軸11が基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向となるように調整が必要となる場合がある。
このような出力軸11の調整を考慮し,図4に示すようにモータ10のケーシングに位置決め片16を設けた構成にあっては,モータ10の脚部12に設けたボルト孔13に取り付けられているボルト15を緩めた状態において,この位置決め片16に設けた平面を基準壁51の垂直基準面51aに接触させることにより出力軸11の位置調整が可能であり,このようにして位置決め片16を基準壁51に接触させた状態でボルト15を締め付けてモータ10をフレーム52上に固定することにより,出力軸11を基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向となるように正確に配置することかできる。
また,図4に示すように,前記位置決め片16の平面と駆動プーリ6の端面間の間隔δaを,前記圧縮機本体30に設けた固定片32〜34の平面と従動プーリ7の端面間の間隔δbとを同一の間隔に設定しておくことにより,駆動,従動両プーリ6,7の端面が自動的に位置合わせされて両プーリ6,7間に掛け渡されたプーリベルト8は,側面(図4参照)より見た際に駆動軸11及び入力軸31のいずれに対しても直交方向に掛け渡された状態となり,プーリベルト8に捩れが生じる等して,プーリベルト8の脱落,破断,プーリベルト8やプーリ6,7の偏磨耗,異音や異常振動の発生等についても好適に防止し得る。
なお,図5に示すように,モータ10のケーシングに設けた位置決め片16と,基準壁51とを固着する手段,例えば位置決め片16を基準壁51に対してボルト17止め可能とした構成にあっては,位置決め片16を基準壁51の垂直基準面51aに接触させた状態で固定することで,より正確に出力軸11の軸線方向を基準壁51の垂直基準面51aに対して直交方向に配置することができる。
本発明のベルト駆動型作業機の斜視図。 本発明のベルト駆動型作業機の左側面透視図。 本発明のベルト駆動型作業機の正面透視図。 位置決め片を備えた本発明のベルト駆動型作業機の左側面透視図。 位置決め片を基準壁に固定した本発明のベルト駆動型作業機の左側面透視図。 従来のベルト駆動型作業機の左面図。 従来のベルト駆動型作業機の正面図。
符号の説明
1 ベルト駆動型作業機(ベルト駆動型圧縮機)
6 駆動プーリ
7 従動プーリ
8 プーリベルト
10 駆動装置(モータ)
11 出力軸
12 脚部
13 ボルト孔
15 ボルト(フレームに対するモータ固定用)
16 位置決め片
17 ボルト(基準壁に対する位置決め片固定用)
20 回動機構
21 ジャッキボルト
22 ブラケット
23 ジャッキナット
30 作業機本体(圧縮機本体)
31 入力軸
32 固定片(支点側)
33,34 固定片(可動側)
35 ボルト孔(支点側)
36,37 ボルト孔(可動側)
38a 支点側固定ボルト
38b,38c 可動側固定ボルト
39 ナット
50 架台
51 基準壁
51a 垂直基準面(基準壁の一方の面)
51b 他方の面(基準壁の垂直基準面に対向する面)
52 フレーム
53 出力軸用開口
54 入力軸用開口
55 側壁
56 固定架台
57 可動架台
58 ヒンジ機構

Claims (9)

  1. 駆動装置の出力軸に設けた駆動プーリと,作業機本体の入力軸に設けた従動プーリ間にプーリベルトを掛け渡して前記駆動装置の出力を前記作業機本体に入力可能としたベルト駆動型作業機において,
    フレーム上に,少なくとも一方の面が前記フレームに対する垂直面を画定する垂直基準面を成す基準壁を立設し,前記基準壁の幅方向両端を成す二辺に連続して側壁を形成し,前記基準壁と前記側壁とによって全体として平面視で略コ字状を成す形状に形成すると共に,前記基準壁の底辺と,前記両側壁の底辺をいずれも前記フレーム上に取り付けて,架台を構成し,
    該架台の前記フレーム上に,前記出力軸の軸線方向が前記基準壁の前記一方の垂直基準面に対して直交方向となるように前記駆動装置を載置すると共に固定し
    前記作業機本体のケーシングに,前記入力軸の軸線方向に対して直交方向を成す平面を備えた固定片を設け,前記平面を前記基準壁の前記一方の垂直基準面と接触させた状態で前記固定片を前記基準壁に軸着して,該軸着位置を中心として前記作業機本体を回動可能とし,該作業機本体の回動により,前記駆動プーリと前記従動プーリ間の距離を可変としたことを特徴とするベルト駆動作業機。
  2. 前記駆動装置を前記基準壁の前記垂直基準面側における前記フレーム上に載置して前記基準壁に設けた出力軸用開口から前記基準壁の他方の面側に前記出力軸を突出させると共に,前記固定片を前記作業機本体の前記入力軸の突設側における前記ケーシング端部に設け,該作業機本体を前記基準壁の前記垂直基準面に取り付けて前記基準壁に設けた入力軸用開口を介して前記基準壁の他方の面側に前記入力軸を突出させて,前記駆動プーリ及び従動プーリを前記基準壁の他方の面側に配置したことを特徴とする請求項1記載のベルト駆動作業機。
  3. 前記固定片を前記作業機本体のケーシングに複数設け,各固定片の前記平面のいずれ共に前記入力軸の軸線方向に対して直交方向を成す同一平面上に形成すると共に,
    前記固定片の1つを前記基準壁に対して軸着すると共に,他の固定片を前記軸着位置を中心とした前記他の固定片の移動軌跡上の任意の位置において前記基準壁に固定する可変固定手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のベルト駆動型作業機。
  4. 前記可変固定手段が,前記軸着位置を中心とする円弧方向を長さ方向として前記基準壁に形成された長孔状のボルト孔と,前記長孔状のボルト孔に挿入されて,前記他の固定片を前記基準壁に固定する固定ボルトである請求項3記載のベルト駆動型作業機。
  5. 前記作業機本体を前記軸着位置を中心として回動させる回動機構を設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のベルト駆動型作業機。
  6. 前記回動機構を,一端を前記作業機本体に連結されたジャッキボルトと,前記基準壁の前記垂直基準面より突出し,前記ジャッキボルトの他端部が挿入されるボルト孔が形成されたブラケットと,前記ブラケットの前記ボルト孔を貫通して突出された前記ジャッキボルトの他端側に螺合されたジャッキナットにより構成し,前記ジャッキボルトの長さ方向に対する前記ジャッキナットの螺合位置の調整により前記作業機本体を回動可能としたことを特徴とする請求項5記載のベルト駆動型作業機。
  7. 前記駆動装置のケーシングに,前記出力軸の軸線方向に対して直交方向を成す平面を備えた位置決め片を設けると共に,前記位置決め片の前記平面を前記基準壁の前記垂直基準面に接触させた状態で前記駆動装置を前記フレーム上に載置したことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のベルト駆動型作業機。
  8. 前記位置決め片を前記基準壁に固定する固定手段を設けたことを特徴とする請求項7記載のベルト駆動型作業機。
  9. 前記駆動プーリと前記従動プーリとを同一幅に形成すると共に,前記位置決め片の前記平面と前記駆動プーリの端面間の間隔と,前記固定片の前記平面と前記従動プーリの端面間の間隔を同一に形成したことを特徴とする請求項7又は8記載のベルト駆動型作業機。
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