JP4996925B2 - 浸透膜蒸留のための装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は浸透膜蒸留を使用する重化学薬品液(heavy chemical liquors)、特に電解槽からのアルカリ金属ハロゲン化物廃溶液、より特定的には水酸化ナトリウム及び塩素ガスの製造時の塩化ナトリウム廃溶液、の回収及び濃縮のための装置及び方法に関する。
塩素及び苛性ソーダの製造法においては、ほぼ飽和状態のNaCl塩水(brine)溶液を電解槽に供給し、該電解槽にDC電流を通じて陽極(アノード)で塩素ガスを発生させ、一方陰極(カソード)で水を水素ガス及びヒドロキシルイオンに電解還元する。陽極及び陰極は、一般には、微孔質隔膜またはペルフルオル化(パーフッ素化)カチオン交換膜、たとえば商標名ナフィオン(Nafion,登録商標)、フレミオン(Flemion,登録商標)又はアシプレックス(Aciplex,登録商標)として知られる商品、によって分離されている。依然として旧式の水銀利用方式、すなわち電極間に隔膜をもたず、その陰極反応によりNaアマルガムを生成する方式のクロルアルカリ装置も存在し得る。
すべてのクロルアルカリ(chloralkali)装置は精製された塩水の供給を必要とし、そして隔膜を使用する方式の場合には、塩水は“超高純度”、すなわち30ppbより少ない金属含量を与えるような全硬度をもつものでなければならない。原料のNaCl塩水は一般に塩水飽和槽(brine saturator)中で固体NaClと水から製造される。次いで、それを一又は二段階で精製してCa及びMgのような硬度寄与金属及びその他の金属及び非金属不純物を除去する。隔膜型電解槽装置に使用するNaCl塩水の精製には、通常化学沈降法及びイオン交換法の両者が使用される。塩水の製造及びその後の必要な処理工程は一般にクロルアルカリ装置の塩水処理部門(Brine Treatment section)と呼ばれ、全工程装置のコストの10−15%までを占め得る。クロルアルカリ塩水の製造及び精製についての詳細はたとえばIndustrial Inorganic Chemicals and Productsの塩素(Chlorine)の章(An Ullmann's Encyclopedia, vol.2, Wiley-VCH, Weinheim,1999, pp.1123-1255 参照)に記載されている。
供給塩水の典型的な濃度は305±10g/Lであり、隔膜槽型装置における電解工程中にNaCl濃度は約1/3だけ減少する、すなわち190±10g/Lまで減少する。電解後の塩水を廃塩水、弱塩水又は戻り塩水と呼ぶ。廃塩水はまず脱塩素化処理し、次いで一般的には塩水飽和槽に未処理の供給原料用塩水の調製のためのいくつかの補填、調合用成分の一種として還付される。廃塩水は、隔膜型装置においては高純度、すなわち“超高純度”であり、それを塩水飽和槽に再循環するのはそれを最初の濃度、すなわち305±10g/L、まで再濃縮する目的のためだけであることを理解すべきである。
廃塩水を供給塩水の濃度に戻すための好都合かつ安価な再濃縮法が開発されたならば、塩水処理部門の大きさ、従ってその費用は大幅に低減し得たであろう。
また、それに付随して、塩水処理用化学薬品、たとえばNaOH、NaCO及びIX樹脂再生用化学薬品、の消費量も減少したであろう。残念なことに、典型的なクロルアルカリ装置には利用し得る追加の熱エネルギー、たとえばスチーム、は存在しないので、廃塩水の再濃縮の手段としての慣用の蒸発手段の使用は法外に高価になると考えられる。さらに、塩水は腐食性であるので、かかる蒸発器は高価な金属材料を使用しなければならなかったであろう。
したがって、廃塩水を供給塩水に再濃縮するための改良法が必要である。
浸透膜蒸留(OMD)において浸透膜を通過する水蒸気の移動の機構は分子拡散に基づくものであるか、又はより微細な膜孔の場合には分子拡散とクヌーセン拡散との混ざり合ったものである。いずれの場合でも、移動速度は膜を通過する水蒸気差、膜の多孔度及び膜厚とくねり(tortuosity)との相互関係(reciprocals)に比例する。適当な膜材料はたとえば微孔質フルオロ重合体PTFE,FEP,PFA,PVDF等、PP,PEのようなポリオレフィン、及びポリスルホン等を包含する。炭素及びガラスを包含する微孔質無機材料も、それらが(i)上記の任意の重合体と混合することによって又は(ii)たとえば有機シリコーンで表面処理することによって疎水性を付与されている場合には、使用することができる。あるいはまた、ガス及び水蒸気浸透性を付与し得るような高い自由体積をもつことを特徴とする重合体から製造された非孔質薄膜を使用することもできる。かかる重合体の例は水蒸気浸透性膜としてのポリ(1−トリメチルシリル−1−プロピン)(PTMSP)又は2,2−ビストリフルオルメチル−4,5−ジフルオル−1,3−ジオキソール/テトラフルオルエチレン共重合体(登録商標テフロンAF2400)である。この非孔質膜は、流束(flux)、すなわち膜帯域に対して標準化される水蒸気の移動速度、がより低下するという犠牲を伴なうものの、水性流の相互混合を生起しないことを確実に保証するものである。
OMD技術についての優れた記述はここに参考文献として引用するP.A.Hoganらの論文“A New Option: Osmotic Distillation”(Chemical Engineering Progress,July 1998)に示されている。今日まで、OMDは工業的規模ではめったに使用されたことがなく、そのほとんど唯一の使用はジュース、発酵処理液(broths)または医薬中間体のような水性食品加工処理流の濃縮の目的のためであった。かかる用途への適用において、その使用者は、たとえば香味付与用配合物のような供給成分の熱分解を回避するためにOMD工程の操作温度を本質的に周囲温度水準に限定する必要がある。受槽(receiver)供給溶液または“水溜め(water sink)”溶液は典型的にはCaCl2、MgCl2、NaCl、燐酸水素カリウムまたはピロ燐酸水素カリウムの濃厚液である。低蒸気圧で水混和性の有機溶剤、たとえばエチレングリコールを使用することもできる。多くの場合、廃、すなわち希薄化された受槽供給溶液は外部に設置された蒸発器中で元の濃度まで再濃縮される。したがって、全工程についての正味の熱エネルギーの投入が必要である。上記したごとく、塩化物を扱う受槽を使用する通常の事例については、蒸発器は高価な耐蝕性合金製のものでなければならない。
浸透膜蒸留(OMD)の現象は、現在までほとんどもっぱら熱分解性食品又は医薬製品、たとえばフルーツジュース、ミルク、コーヒー、酵素類、ビタミン類等、の濃縮のためにのみ利用されてきた。前述した製品は一般に、それらの官能的又は治療的性質に悪影響を与えることなしには、慣用の加熱蒸発によって濃縮することは不可能であった。
1988年11月1日付で許可された米国特許第4,781,837号明細書(Lefebvre, Michel S.M.)には、フルーツまたは野菜ジュース、ミルク、乳清(ホエー)を疎水性の微孔質隔壁を横断してNaCl又はMgSO4のような塩の高濃縮された受槽供給溶液と接触させることによって濃縮するためのOMD法が開示されている。米国特許第4,781,837号明細書には、さらに廃受槽溶液それ自体をたとえば逆浸透(RO)によって再濃縮し、それをOMD工程に再循環する方法も開示されている。そこに示されている工程温度は40℃である。米国特許第4,781,837号明細書には、OMD及びROの組み合わせによる海水から飲料水を抽出する方法の概念も開示されている。
1992年3月24日付で許可された米国特許第5,098,566号明細書(Lefebvre,Michel S.M.)には、OMD法に特に有用な最適化された膜厚及び多孔度をもつ疎水性微孔質膜が開示されている。米国特許第5,098,566号明細書は、膜蒸留(Membrane Distillation;MD)と浸透膜蒸留(OMD)との区別について、すなわち前者(MD)は等温蒸留技術ではなく、それは常にかなりの温度勾配、すなわち50℃程度、の条件下で疎水性微孔質膜を通じて行われるものであることを明確に教示している。
1995年1月17日付で許可された米国特許第5,382,365号明細書(Deblay)は多少これに類似したものであり、液体の医薬中間体又はグレープジュース及び固体の食品(薄切りりんご)を対象とするOMD方式を利用し得る濃縮法を例示している。好ましい脱水剤(受槽供給用)はCaCl2の濃厚溶液である。受槽用溶液の再生及び再循環が明確に記載されている。
1998年10月20日付で許可された米国特許第5,824,223号明細書(Michaels ら)には種々のオキシ燐塩をOMD法に使用するための非ハライド系受槽供給溶液として使用することについて開示されている。これら提案された化合物は高い溶解性、非毒性及び非腐食性をもつものであるという利点を有する。
1999年8月17日付で許可された米国特許第5,938,928号明細書(Michaels A.N.)には、疎水性微孔質被膜リネンと非多孔質親水性薄膜とからなる積層膜を利用するジュース及び種々の飲料の濃縮のためのOMD法が開示されている。かかる積層構造体はOMD膜の湿潤抑止に有効であることが示されている。
2002年5月7日付で許可された米国特許第6,383,386号明細書(Hyingら)には、隔膜式反応器に関連して疎水化剤で被覆されたセラミック製微孔質膜について及びフルーツジュースのOMD式濃縮法に関して開示されている。
2001年10月9日付で許可された米国特許第6,299,777号B1明細書及び2003年5月27日付で許可された米国特許第6,569,341号B2明細書(Bowser,John J.)には、高い自由体積をもつペルフルオル型重合体、たとえばペルフルオル-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール、から製造された非孔質、疎水性膜を利用するOMD法が開示されている。米国特許第6,299,777号及び同第6,569,341号明細書はかかる高い自由体積をもつ重合体物質を使用すれば、許容し得る水蒸気フラックスを実現し、しかも膜の吸湿を確実に排除し得ることを教示している。
これら従来技術によるOMD法は非重化学薬品使用雰囲気で約50℃またはそれ以下の比較的低温で操業する点のみならず、実際にOMD工程を実施した結果“望ましくない”希釈された“廃”受槽供給溶液が生成されるため、それを元の濃度にまで再濃縮した上でOMD工程に還付しなけれならない点に留意すべきである。かかる追加の処理工程はさらにそのための資本経費及び経常費を必要とする。したがって、これらの従来技術の方法は単に所望の製品濃度が得られるという唯一の利益を与えるのみで、それに付随する前述した費用を必要とするものである。
今般、本発明者らは、驚くべきことに、OMD法による重化学薬品製造工程の水性溶液の有効かつ効率的な再濃縮及びそれに付随する希釈を商業的に許容し得る速度で達成し得る手段を見出した。
さらに、本発明者等は、該方法は重化学薬品溶液に対して比較的高温度で実施することができ、それ故資本経費及び経常費にとって有利であることを認めた。
化学薬品の工業的製造の分野において使用する用語“重化学薬品”(heavy chemical)は少なくとも数百Kg規模で、通常は数万Kg規模で製造される化学薬品を意味するものであることは広く認識されている。これは食品類及び医薬品のようなファインケミカルズの製造とは全く異なるものである。
より明確に言えば、本明細書において使用する用語“重化学薬品”もまた重化学薬品製造装置中で製造される無機化学薬品の製造に限定される。
したがって、第一の本発明は重化学薬品製造装置(heavy chemical plant)の第一段階(a first process)の第一の水性溶液中の第一の無機化合物の濃度を高める方法を提供するものであり、該方法は次の工程:
(a)該第一の化合物を第一の濃度及び第一の水蒸気圧で含有する該第一の溶液を、(i)該第一の溶液を受け入れる第一室を(ii)該第一の水蒸気圧よりも低い第二の水蒸気圧をもつ受槽供給水性溶液を受け入れる第二室から分離する疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜からなる浸透膜蒸留装置に供給する工程;
(b)該受槽供給水性溶液を該第二室に供給して水蒸気を該膜を通じて該第一室から該第二室に移送させ、そして(i)該第一の化合物の該第一の濃度よりも高い第二の濃度をもつ該第一の化合物のかく得られた第一の溶液及び(ii)希釈された受槽供給水性溶液を生成させる工程;及び
(c)該得られた第一の溶液を収集する工程;
を包含してなる。
したがって、好ましい一形態によれば、本発明は該重化学薬品製造装置についての第二の段階(a second process)を提供するものであり、それはさらに該希釈された受槽供給水性溶液を収集する工程を包含する。
得られる第一の溶液及び希釈された受槽供給溶液は重化学薬品製造装置に再循環される。
好ましくは、該第一の溶液は少なくとも50℃からその沸点までの温度から選定される実用温度でOMD工程に供される。この温度は受槽供給溶液との実用的な蒸気圧差を与えるように選定されることは明らかである。
本発明者等は、本発明に従う方法は,(a)濃縮されるべき廃(希釈)液及び(b)
受槽供給液が共に、(a)再濃縮廃液及び(b)所望の希釈受槽供給液の両者を重化学薬品製造装置内での再循環用に有利に提供するように、OMD工程下で該重化学薬品製造装置、またはその単位装置、の限定領域内に提供される場合にもっとも有用であることを認めた。かかる有利な装置配列はOMD工程の資本経費及び経常費を軽減する。
本発明のもっとも優先する目的においては、廃塩水の供給塩水への再濃縮のための好都合かつ安価な装置及び方法が提供される。
したがって、本発明の別の一形態によれば、先に明示したごとく、該第一の化合物がアルカリ金属ハロゲン化物であり、そして該アルカリ金属ハロゲン化物溶液が該アルカリ金属ハロゲン化物からハロゲンおよびアルカリ金属水酸化物を電解法によって製造するための電解槽からの廃溶液である場合のかかる装置及び方法が提供される。
前述した本発明に従う好ましい方法は化学薬品製造装置、特にクロルアルカリ又は塩素酸ナトリウム製造装置、に共通の条件を利用するものである。すなわちこの方法では、多数の加工流(multiple process streams)が処理され、それらは通常脱イオン水の添加を必要とし、それゆえ廃塩水から除去される水蒸気用に利用可能な潜在的受槽(水溜め)流である。かかる処理流を以下に示す。
1.NaOH陰極液。典型的には80−90℃で30−33w/w%のNaOH。水蒸気分圧:0.20−0.25バール(室温で0.01バール)。このNaOH濃度を維持するために、通常水を陰極液循環ループに添加する。
2.漂白剤の製造に使用されるNaOH(33w/w%のNaOHは20w/w%のNaOHに希釈する必要がある)。温度:80℃。水蒸気分圧:0.20−0.40バール。
3.濃縮された原料塩水。典型的には室温で25−26w/w%のNaCl。水蒸気分圧:0.01バール(80℃で0.36バール)。この濃縮された原料塩水を製造するために通常水を塩水飽和槽に添加する。
4.Cl2乾燥工程からの廃酸。典型的には70w/w%のH2SO4。水蒸気分圧:室温で0.002バール(80℃で0.03バール)。
廃塩水(16−17w/w%のNaCl)を超える水蒸気分圧は室温で0.02バール、80℃で0.42バールである。
その結果、廃塩水を前記の受槽供給流のいずれかと接触させることによって当然かなりの水蒸気分圧駆動力が生起する。たとえば、廃塩水を疎水性微孔質膜を通じてNaOH陰極液受槽流と接触させる場合には、当初の水蒸気圧駆動力は室温で0.01バール、80℃で約0.2バールであろう。
廃塩水の所望の再濃縮を達成するために、本発明に従う方法は浸透膜蒸留(OMD)法を使用する。すなわち、濃縮されるべき処理流を疎水性の、好ましくは微孔質の膜を通じて、ここでは受槽供給流(Receiver Stream又はReceiver)と称するより濃縮された処理流と接触させる。この受槽供給流は加工流(Process Stream)よりも低い水蒸気圧をもつことを特徴とする。これら二つの処理流に関してそれらの水蒸気圧の差が保持される限り、受槽供給流への水蒸気の正味の移動が生起するであろう。
認識されるべきOMD法の二つの重要な特徴はつぎのとおりである。
1)膜の孔径が小さい、典型的には<0.5μmであること及びそれが疎水性である結果として、液体溶液がそれを通じて移動せずに、水蒸気を包含するガス状成分のみがそれを透過し得ることになる。廃塩水の再濃縮の場合には、このことは不純物を包含する不揮発性溶質は廃塩水と受槽供給流との間を移動し得ないことを意味する。
2)工程処理流からの水の蒸発中に熱が消費されるが、一方それと同一量の熱が受槽供給流中で水蒸気が凝縮(吸収)される際に放出される。放出された熱は膜を通じての熱伝導によって工程処理流に“還付”される。したがって、OMD法は等温型であると考えられる。
したがって、本発明の好ましい一形態によれば、つぎの工程:
(a)第一のアルカリ金属ハライド濃度及び第一の水蒸気圧をもつ該アルカリ金属ハライド溶液を、疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜をもち、それによって(i)該アルカリ金属ハライド溶液受入れ用の第一室を(ii)該第一の水蒸気圧よりも低い第二の水蒸気圧をもつ受槽供給水性溶液受入れ用の第二室から分離する構造の浸透膜蒸留装置に供給する工程;
(b)該受槽供給水性溶液を該第二室に供給して該第一室からの水蒸気を該膜を通じて該第二室に移動させ、そこで該第一の濃度よりも高い第二の濃度をもつアルカリ金属ハライド溶液を生成させる工程;及び
(c)得られる該アルカリ金属ハライド溶液を収集する工程;
を含んでなる水性溶液中のアルカリ金属ハライドの濃度を高める方法が提供される。
好ましくは、該疎水性膜は微孔質性である。
本発明の好ましい一形態によれば、アルカリ金属ハライド溶液からアルカリ金属水酸化物及びハロゲンガスの製造のための改良された電解法が提供される。その方法は該アルカリ金属ハライドの水溶液を電解槽中で電解して該アルカリ金属水酸化物、ガス状ハロゲンおよび廃アルカリ金属ハライド溶液を生成させることからなり、その改良は、費消された蒸気圧をもつ該廃アルカリ金属ハライド溶液の少なくとも一部を、疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜をもち、それによって(i)該廃溶液受入れ用の廃溶液室を(ii)該費消された蒸気圧よりも低い受槽供給溶液蒸気圧をもつ受槽供給水性溶液受入れ用の受槽室から分離する構造の浸透膜蒸留装置に供給し;そして該廃アルカリ金属ハライド溶液の該少なくとも一部を該廃溶液室に供給し;該受槽供給溶液を該受槽室に供給して水蒸気を該廃溶液室から該膜を通じて該受槽室に移動させ、その結果としてより濃縮された廃アルカリ金属ハライド溶液及び濃度がより低減された受槽供給溶液を生成させることからなる。
現時点では、OMD接触装置、たとえば浸透膜蒸留装置、は商業的には入手し得ないと考えられているが、他の型の隔膜型接触装置は入手可能であり、それらはOMD法に適用し得るものである。たとえば、セルガード社(Celgard Corp.)の隔膜部門では商標リキ-セル(Liqui-Cel)と命名された接触装置を製造している。この装置は目の粗い織物の形に織成されたポリプロピレン(PP)繊維(外径0.3mm、平均孔径0.03μm)を使用し、該織成体を次いでシェル(外殻)中に挿入してなるものである。一つの液流はPP中空繊維の内孔を流れ、一方他の液流は通例シェル側面を流れる。この特殊な接触装置はシェル側面流の中央供給口とシェル側面流の少なくとも一部が繊維に対して垂直方向に流れるのを確保するための中央じゃま板とを使用する。該リキ-セル接触装置は液体溶液のガス化/ガス抜き(脱泡)又は溶剤抽出への利用のために開発されたものである。商業的に利用し得る隔膜型接触装置の別の例はマイクロリス社(Mykrolis Corp.)から商標pHasorとして入手可能な装置である。このシェル-チューブ型接触装置は微孔質PFA膜毛細管を含み、主として液体中へのガスの無気泡移動、特に半導体処理流中へのオゾンの移動のために使用される。OMD接触装置として適用し得るさらに別の装置はポール(Pall)社から商業的に入手し得る登録商標マイクローザ(Microza)装置である。この装置もまたシェル-チューブ型のものであり、それは膜として微孔質PVDF毛細管の束を組み込んである。ここで意図しているマイクローザ装置の使用は交差流型マイクロろ過のためである。
一般に、膜型接触装置は前述した重合体から製造された、微孔質又は非孔質型、中空繊維の管状、すなわち毛細管状の又は平坦状の膜を使用し得る。これらの接触装置の構造は、平坦状膜についてはプレート-フレーム型、螺旋巻き型またはプリーツ型であり得る。管状及び中空繊維型膜については、シェル-チューブ式又は加工処理流と受槽供給流とが相互に直交する横断流式モジュール型がより適している。さきに述べたとおり、一部の膜接触装置製造業者は個々の中空繊維、又は毛細管をマットまたは織物として織、編成しまたは接着させている。その際、これらは平坦状膜と同様の方法で取り扱うことができかつたとえば螺旋巻きモジュール中に一体的に組み込むことができる。要するに、膜及び膜モジュールの種々の形式をOMD法において使用し得るものであることを理解すべきである。各々の場合において、膜は処理溶液、たとえば廃塩水と受槽液との間の非湿潤性隔壁として作用し、それは水蒸気及びその他の揮発性成分を移送しかつ熱を伝導する。
さらに別の要旨によれば、本発明は重化学薬品製造装置の第一段階によって与えられる第一の水蒸気圧をもつ第一の水性溶液中の第一の無機化合物の濃度を浸透膜蒸留によって高めるための装置を提供するものであり、該装置は、浸透膜蒸留手段、すなわち
(i)疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜;
(ii)該第一の溶液受入れ用の第一室;及び
(iii)該第一の水蒸気圧よりも低い第二の水蒸気圧をもつ受槽供給水性溶液受入れ用の、該膜によって該第一室から分離された、第二室;
からなる浸透膜蒸留手段;
該第一の溶液を該第一室に供給する手段及び該受槽供給水性溶液を該第二室に供給し、それによって該第一室から該膜を通じて該第二室への水蒸気の移動を達成可能にし、その結果として
(i)該第一の濃度よりも高い第二の濃度をもつ該第一の化合物を含む第一の溶液、及び
(ii)希釈された受槽供給水性溶液、
を生成させる手段;
該生成した第一の溶液を収集する手段;及び
該生成した希釈された受槽供給水性溶液を収集する手段;
を含んでなるものである。
さらに好ましい別の一形態によれば、本発明はアルカリ金属ハライド溶液を浸透膜蒸留によって濃縮するための装置を提供するものであり、該装置は、
浸透膜蒸留手段、すなわち
(i)疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜;
(ii)該アルカリ金属ハライド溶液受入れ用の第一室;及び
(iii)該膜手段によって該第一室から分離された構造をもつ受槽供給水性溶液受入れ用の第二室;
からなる浸透膜蒸留手段;
該アルカリ金属ハライド溶液を該第一室に供給する手段;
該受槽供給水性溶液を該第二室に供給する手段;
濃縮されたアルカリ金属ハライド溶液を該第一室から収集する手段;及び
希釈された受槽供給水性溶液を収集する手段;
を含んでなるものである。
さらに、もっとも好ましい一形態によれば、本発明は、つぎの手段:
アルカリ金属ハライド溶液からアルカリ金属水酸化物及びハロゲンを電解的に製造するための電解槽;
原料アルカリ金属ハライド溶液を該電解槽に供給する手段;
廃アルカリ金属ハライド溶液を該電解槽から収集する手段;
該アルカリ金属水酸化物を該電解槽から収集する手段;
を含んでなる改良されたハロアルカリ(haloalkali)すなわちハロゲンとアルカリの製造装置を提供するものであり、その改良としては、つぎの手段:
浸透膜蒸留装置、すなわち
(i)疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜;
(ii)該廃アルカリ金属ハライド溶液受入れ用室であって、そこで再濃縮されたアルカリ金属ハライド溶液を生成させる第一室;及び
(iii)該膜によって該第一室から分離されている、受槽供給水性溶液受入れ用室であって、そこで希釈された受槽供給水性溶液を生成させる第二室;
を含んでなる浸透膜蒸留装置;
該廃アルカリ金属ハライド溶液を該第一室に供給する手段;
該受槽供給水性溶液を該第二室に供給する手段;
該再濃縮されたアルカリ金属ハライド溶液の全部又は一部を、該第一室から直接又は間接的に該電解槽に再循環する手段;及び
該希釈された受槽供給水性溶液を該第二室から収集する手段;
を含んでなる浸透膜蒸留装置の提供にある。
本発明を当業者によりよく理解せしめ得るように、以下に好ましい実施態様を、単に例示の目的で、添付の図面を参照して説明する。
図1ないし図4は本発明に従う廃塩水再濃縮のための膜接触装置を組み込んだクロルアルカリ製造装置の概略配置図であり、図において同一の番号は同等の部分を表す。
図1は、全体としては10として示される、塩水処理装置列、電解槽及び陰極液再循環ループの単純化された配置図であり、該装置列においては生成物である水酸化ナトリウム陰極液を受槽“水溜め”としてのOMD装置、ここではOMD装置の第二室、に通送する。
原料塩水は塩水飽和槽12中で、そこに固体NaCl塩14及び工程水(process water)16を添加することによって製造される。飽和塩水18はついで第一塩水処理工程20に通送し、そこで22として表される処理化学薬品、NaOH及びNa2CO3を添加すると、存在する硬度寄与不純物の大部分を沈殿させ、そして生ずるこれらの固体を浄化させ及び/又はろ別して精製された供給用塩水24を取得する。隔膜槽型クロルアルカリ電解槽への供給原料として適当であるためには、該精製された供給用塩水は第二塩水処理工程26でさらに精製または“ポリッシング”処理する必要があり、この処理ではキレート用イオン交換樹脂IXを使用して痕跡量の多価カチオン型不純物を該塩水から選択的に除去する。このIX樹脂はHCl及びNaOH(これらをまとめて再生用化学薬品28という)を用いて再生する。“ポリッシュされた塩水”30は供給塩水槽32にポンプ輸送し、次いで必要に応じて隔膜電解槽36として示される電解部に流れ34としてポンプ輸送する。電解槽36は陰極液再循環槽38と連結されており、後者は約28−30w/w%のNaOHを電解槽36に流れ40として供給する。電解の結果として、陰極液NaOHの濃度は32−33w/w%に増加する。通常、苛性ソーダ流42としてのこの部分は生成物苛性ソーダ44として収集され、一方残部は38に還付される。同様に、廃塩水流は通常塩水飽和槽12に還付される。
この実施態様においては、OMD接触装置単位工程46に、廃塩水48を該OMD装置の第一室49側に導入して接触させ、そして前記残部の苛性ソーダ生成物50を第二室51に導入して48から50への水蒸気の浸透移動を達成させる。その結果、第一室49中の廃塩水のNaCl濃度は増加する。この再濃縮塩水52はここで原料塩水槽32に直接供給することができ、そして前記の飽和処理槽及び二段階の塩水処理工程を経由する慣用の通路を迂回し得る。同時に、第二室51中の及び苛性ソーダ陰極液50のNaOH濃度は減少し、それは流れ54を形成して陰極液再循環槽38に還付される。廃塩水から水が捕獲(pick-up)されるために、陰極液への脱塩水の補填56はこのOMD工程が存在しない場合に必要とされる量よりも減少する。簡単に云えば、このOMD工程に先立って必要とされるかもしれない廃塩水の脱塩素工程は省略された。
図2は、全体としては60として表示される、塩水飽和槽12からの流れ18から分割された濃縮された原料NaCl塩水62の受槽“水溜め”を含む装置の構成を示すものである。浸透による水の捕獲により、この塩水は希釈されそして流れ64として飽和槽12に再循環される。その結果、プロセス水流16の投入量はOMD工程が存在しない場合の必要量と比較して減少するであろう。この装置構成を採用すれば、飽和塩水よりも高い水蒸気分圧のために、OMD工程に必要な駆動力は前記図1に示した工程と比較して減少するであろう。
図3は、全体としては70として表示される、次亜塩素酸ナトリウム液体漂白剤を製造するクロルアルカリ装置を示すものであり、水酸化ナトリウム及び前記次亜塩素酸塩生成物を受槽“水溜め”に受け入れる型のものである。かかる装置においては、32−33w/w%のNaOH生成物をまず約20w/w%の濃度に希釈し、次いでClガスと反応させてNaOClを製造する。これは好都合な一例である。と云うのは、それは陰極液ループにおける苛性アルカリの希釈のため及び前記生成物、苛性アルカリ、を次亜塩素酸塩用反応器に供給する前に希釈するための両目的のために最大量の脱塩水の必要を惹起するからである。このような増大した脱塩水の要求は廃塩水から抽出されるべき水のためにより大きい水溜めが必要であることを説明するものである。さらに、この場合には、廃塩水をOMD工程の前に脱塩素化する必要がなく--該塩水中の残留塩素はその大部分が水蒸気とともに抜去されて苛性アルカリ受槽中に吸収され、少量のNaOClを生成する。図3は2基のOMD工程を示す。陰極液苛性アルカリ生成物流42の一部は生成物苛性アルカリ72として分離され、それはOMD-2工程74中で“高度”に希釈され、一方苛性アルカリの残部はOMD-1工程46中で中程度に希釈され、次いで陰極液再循環槽に流れ54として還付される。廃塩水48はまずOMD-1を通じて流動し、流れ52中で中間水準まで濃縮される。塩水の一層の濃縮はOMD-2中で生起して十分に再濃縮された塩水流76を与える。希苛性アルカリ流78は次亜塩素酸塩製造用反応器(図示せず)にポンプ輸送される。これらのOMD工程は多数の異なる方式で配置し得るものであることを強調しておきたい。たとえば、廃塩水48はまず生成物苛性アルカリ流72と接触させ、次いで再循環陰極液42と接触させることができる。同様に、廃塩水48は図示された直列式ではなく、両OMD工程に並列的に供給することもできる。
図4は、全体としては80として示される、図1の実施態様、但しここでは明確に示す廃塩水脱塩素化工程82を除いて、を示す。脱塩素化用化学薬品、HCl、NaOH及びNa2SO3はそれぞれ流れ84、86及び88として示される。
このOMD法によって廃塩水から水を抽出するために、他の受槽及び受槽の組み合わせを使用し得るものであることを理解すべきである。上記に説明したとおり、塩素乾燥工程からの廃酸は単独で又は他の受槽のものと一緒に有利に使用することができる。一般に,もっとも効果的な受槽供給液は所与の温度において最低の水蒸気分圧をもつものである。さらに、廃塩水と受槽液との有効な水蒸気分圧差を増加する傾向があるという理由で、より高い温度で操作することが有利である。OMD操作温度の上限はOMDモジュールの構成体の材料、特に隔膜及び注封材料、によって限定される。
水蒸気分圧駆動力に加えて、モジュールのデザインもまた利用可能な隔膜面積当たりの水蒸気の高速移動を達成するために重要である。膜孔を通じての内部水蒸気移動は限定的因子であるとは思われないが、廃塩水及び受槽液の両側における濃度分極はこの方法について有効な水蒸気圧駆動力を減ずる一因となるであろう。同様に、廃塩水流及び受槽供給流間に速やかな熱平衡を確立すること、すなわち温度分極を回避すること、が重要である。濃度分極及び温度分極の両者を最低限に抑止するために、これらの接触流はOMDモジュールを通じて速やかに再循環されるべきである。OMD隔膜におけるこれら溶液の乱流の発生を増大させる手段が好ましい。たとえば、邪魔板、空気散布、脈動式ポンプ輸送などのような乱流プロモーターを使用し得る。接触流の少なくとも一つが隔膜に垂直に、たとえば膜の中空繊維中を、流れるような設計の横断流型OMDモジュール装置は並流又は向流型流動を使用する慣用のシェル-チューブ型と比較してより効率的なOMD接触装置であると考えられる。
[実施例]
以下に示すすべての実験は商業的に入手し得る登録商標マイクローザ(Microza)のチューブ-シェル型マイクロろ過装置をOMD接触装置として使用して行った。この装置に関連する仕様を以下に示す。
モジュール外径: 48 mm
膜の形状/材質: 毛管/PVDF
膜の外径/内径: 2.3/1.4 mm
毛管の本数: 140
膜の面積: 0.12m2 (内径に基づく)
廃塩水(18w/w% NaCl)を登録商標マイクローザ装置のシェル側に2.7ml/分(線速度:~0.5cm/秒)でポンプ輸送し、一方30.5w/w%NaOH受槽供給溶液を同時にPVDF毛管の内孔側を通じて2.5ml/分(各毛管中の線速度:~1.2cm/秒)でポンプ輸送した。廃塩水及び受槽供給溶液の温度は変動するが、互いに同じ基準に維持した。この工程において、廃塩水は25-26w/w%の濃度にまで濃縮された。算定された当初の示差の水蒸気圧差(駆動力)は30℃で0.080バール、60℃で0.080バールであった。測定された水の移送速度は次のとおりであった。
温度 ℃ H2O移送速度 kg/m2hr
22 0.42
35 0.80
45 1.00
55 1.25
65 1.50
実施例1の実験を、実施例1と同様の条件で、但し温度を73℃に固定しかつ内孔側の流速を7.6ml/秒(~3.5cm/秒)に増加し、一方シェル側(廃塩水)の流速を下記のように変えて、実施した。測定された水の移送速度は次のとおりであった。
シェル側流速 ml/秒 H2O移送速度 kg/m2hr
6.6 2.25
8.5 2.90
10.0 3.30
登録商標ゴア-テックス(Gore-Tex)の登録商標PTFE管状隔膜をOMD工程用のここには開示されていない流動式構造の膜型接触装置に使用した。これらの膜モジュール及び隔膜のいくつかの仕様を表1に示す。
[表1]
実験に使用したゴア-テックス管状膜及び膜モジュール
隔膜の形態/材質 管状/PTFE
管側に基づく膜モジュールの有効面積 1.1 m2
活性管長 43.1 cm
隔膜の多孔度 〜50 %
隔膜管の内径 〜0.55 mm
隔膜管の外径 〜0.80 mm
隔膜管厚 〜0.125 mm
廃塩水(17.5w/w% NaCl)をゴア-テックス管状隔膜を使用してなる膜型接触装置のシェル側に線速度~7.4cm/秒でポンプ輸送した。30%のNaOHを含んでなる受槽供給溶液をPTFE管状隔膜の管側を通じて各管当たり~21cm/秒の線速度でポンプ輸送した。廃塩水及び受槽供給溶液の温度は変動したが、相互に等しくなるように保持した(以下の表を参照)
温 度 ℃ H2O移送速度 kg/m2hr
50 1.24
60 3.82
70 5.56
この工程で、廃塩水は〜19重量%まで濃縮された。算定された当初の水蒸気圧差(駆動力)は〜0.048及び0.122バールの範囲であった。
温度を75℃に固定した以外は実施例3と同一の条件を使用した。受槽供給溶液の当初の濃度は30重量%であった。廃塩水の当初の濃度は次のように変動した(以下の表参照)。
当初の廃塩水濃度 重量% H2O移送速度 kg/m2hr
18.9 4.79
20.8 3.85
22.9 3.77
この工程で、廃塩水は〜25重量%に濃縮された。算定された当初の水蒸気圧差(駆動力)は〜0.130及び0.145バールの範囲であった。
条件は実施例4と同様であった。すなわち、温度は75℃に固定された。廃塩水の線速度は6.7cm/秒であった。受槽供給溶液の線速度は28cm/秒/管であった。廃塩水の当初濃度は19重量%であった。受槽供給溶液の当初濃度は次のように変動した(以下の表参照)。
当初の受槽供給溶液(NaOH)の濃度 重量% H2O移送速度 kg/m2hr
27.75 3.90
28.38 4.10
29.15 4.40
30.25 4.60
算定された当初の水蒸気圧差(駆動力)は〜0.109及び0.151バールの範囲であった。
エポキシ樹脂で両側から注封されかつ廃塩水を含む容器中に浸漬された登録商標ハラー(HALAR)(ECTFE)の毛管束を廃塩水の再濃縮についての膜効率を測定するために使用した。これらの膜毛管及び膜束についてのいくつかの仕様を表2に示す。
[表2]
これらの実験に使用した登録商標ハラーの毛管膜及び膜束
膜の形状/材質 毛管/登録商標ハラー
膜束の有効面積 0.15 m2
活性毛管長 17.5 cm
膜の内径 0.39 mm
膜の外径 0.65 mm
膜の管厚 0.13 mm
公称孔径 0.1 μm
廃塩水の当初の濃度は18重量%NaClであった。廃塩水を70℃の水浴中に置かれた容器中に注入した。廃塩水を電磁攪拌機で500 RPMの速度で攪拌した。登録商標ハラーの膜毛管の束をこのNaCl溶液中に浸漬した。受槽供給溶液の当初濃度は31.5重量%NaOHであった。それを膜毛管の孔に70℃で供給した。NaOH溶液の線速度は膜毛管当たり2.4又は14.4 cm/秒に設定した。得られた水の移送速度を次表に示す(下表参照)。
NaOH溶液の線速度 cm/秒 H2O移送速度 kg/m2hr
2.4 3.16
14.4 5.56
測定された当初の水蒸気圧差(駆動力)は〜0.102バールであった。
この一組の実験において、使用した膜及び膜接触装置は実施例3に述べたものと同一であった(例えば管状ゴア-テックスPTFE膜)。脱イオン水をこの膜接触装置のシェル側に、種々の温度で、6.7cm/秒で供給した。受槽供給溶液はこれらの管の孔に管当たり〜28cm/秒の速度で水供給物と同温度で供給した。受槽供給溶液の当初濃度は若干変動したが、約30重量%であり、実験に先立って各回ごとに測定した。次表に、種々の水蒸気圧差において得られる水移送速度を示す(下表参照)。
H2O蒸気圧差 バール H2O移送速度 kg/m2hr
0.104 4.0
0.130 4.9
0.151 6.0
水の移送速度の一層の改善は以下の条件によって達成された。
―より薄い厚みの材料をより高い多孔度で、但し公称孔径を0.2μm以上に増加することなしに使用するという膜の最適条件化;
―横断流型の配列、より高い流速及び膜/溶液界面におけるより激しい乱流条件を使用することによるモジュールの最適条件化;
―より高い温度、たとえば90℃までの温度で操作することにより、クロルアルカリ装置内で追加の加熱を必要とすることなしに操業可能;及び
―小型の補助ヒーターの使用によって膜の横断方向の温度分布を最適化して温度分極作用を解決;
上記の実験はOMD工程の速度は操作温度に著しく左右されることを実証している。廃塩水流と受槽供給流の流速の顕著な依存性は濃度分極による及びおそらくは膜溶液界面における温度分極によるより一層の制御を示している。
したがって、本発明は重化学薬品製造装置の化学反応工程流の廃水性溶液の再濃縮を有効にかつ効率的に、場合によってはこれまで使用されたことのなかった比較的高い温度及び過酷な条件で、達成するための装置及び方法を提供するものである。
もっとも好ましくは、OMD工程によって変換された水を、付随的には、完全な化学装置の一部を構成する別の工程流のための所望の希釈水として、使用する。
かかる方法は新鮮な脱イオン水又は類似の“補填(make-up)”水、又は“特定目的のための(dedicated)”受槽供給溶液及び受槽供給溶液の再コンデイショニング、のための必要性及びそのコストを低減し又は排除する。
驚くべきことに、しかも好都合なことに、再濃縮の速度は従来技術における商業的操業においては対象化合物の温度敏感性のために許容し得なかったような比較的高温における操業によって高めることができる。かかる高温度の使用はこれらの溶液間の水蒸気圧差を高め、それによってOMDの速度を最大にすることができる。
さらに、かかる高温度の操業はOMD工程において“既に熱い”工程流を、正味の熱を本質的に発生し又は消費することなしに、利用することを可能にし、それによって冷却及び/又は加熱工程のコストを排除又は低減する。このことは特に予め利用し得るエネルギー源、たとえば高圧又は低圧スチーム、がない場合に然りである。
以上、本発明をある特定の好ましい実施態様について説明しかつ例証してきたが、本発明はこれら特定の実施態様に限定されるものでないことは勿論である。むしろ、本発明は前述した特定の実施態様及び具体例と機能的に又は機械的に均等な範囲を包含するすべての実施態様を包含するものである。
廃塩水再濃縮用膜接触装置を組込んだクロルアルカリ製造装置の概略配置図。 図1と同様の目的に使用する、但し別の態様の装置を示す概略配置図。 さらに別の実施態様の装置を示す概略配置図。 さらに別の実施態様の装置を示す概略配置図。

Claims (7)

  1. 重化学薬品製造装置アルカリ金属ハライド溶液からハロゲン及びアルカリ金属水酸化物を電解的に製造するための電解槽からの廃溶液中のアルカリ金属ハライドの濃度を高める浸透蒸留方法であって、次の工程:
    (a)該アルカリ金属ハライドを第一の濃度及び第一の水蒸気圧で含有する該アルカリ金属ハライド溶液を、(i)該アルカリ金属ハライド溶液を受け入れる第一室を(ii)該第一の水蒸気圧よりも低い第二の水蒸気圧をもつ受槽供給水性溶液を受け入れる第二室から分離する疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜からなる浸透膜蒸留装置に供給する工
    (b)該受槽供給水性溶液を該第二室に供給して水蒸気を該膜を通じて該第一から該第二室に移送させ、そして(i)該アルカリ金属ハライドの該第一の濃度よりも高い第二の濃度をもつ該アルカリ金属ハライドのかく得られたアルカリ金属ハライド溶液及び(ii)希釈された受槽供給水性溶液を生成させる工程;
    (c)該得られたアルカリ金属ハライド溶液を収集する工程;及び
    (d)該得られたアルカリ金属ハライド溶液及び該希釈された受槽供給水性溶液から選んだ該溶液のいずれか又は両者の少なくとも一部を該重化学薬品製造装置内該電解槽に再循環する工程;
    を含んでなることを特徴とする重化学薬品製造装置アルカリ金属ハライド溶液からハロゲン及びアルカリ金属水酸化物を電解的に製造するための電解槽からの廃溶液中のアルカリ金属ハライドの濃度を高める浸透蒸留方法
  2. 該受槽供給水性溶液が(i)濃縮された塩水;(ii)濃縮された水酸化ナトリウム;及び(iii)塩素乾燥工程からの廃硫酸よりなる群から選んだ溶液からなる請求項記載の方法。
  3. 該受槽供給水性溶液が陰極液再循環ループの水酸化ナトリウム及び水酸化ナトリウム漂白剤の製造に適する生成物水酸化ナトリウムから選んだものである請求項1記載の方法。
  4. 該アルカリ金属ハライド溶液が塩化ナトリウム及び塩素を含有してなるものであり、そしてさらに該浸透膜蒸留装置内で同時に生起する該溶液の脱塩素化工程を含んでなる請求項2又は3に記載の方法。
  5. アルカリ金属ハライド溶液からアルカリ金属水酸化物及びハロゲンガスの製造のための改良された電解法であって、該方法は該アルカリ金属ハライド溶液を電解槽中で電解して該アルカリ金属水酸化物、ガス状ハロゲン及び廃アルカリ金属ハライド溶液を生成させることからなり、
    その改良は、廃アルカリ金属ハライド溶液の少なくとも一部を、疎水性、ガス及び水蒸気透過性膜をもち、該膜によって(i)該廃溶液受入れ用の廃溶液室を(ii)該廃アルカリ金属ハライド溶液の水蒸気圧よりも低い蒸気圧をもつ受槽供給水性溶液受入れ用の受槽室から分離する構造の浸透膜蒸留装置該廃溶液室に供給し;そして該受槽供給溶液を該受槽室に供給して水蒸気を該廃溶液室から該膜を通じて該受槽室に移動させ、その結果としてより濃縮された廃アルカリ金属ハライド溶液及び濃度がより低減された受槽供給溶液を生成させるものであり;
    該受槽供給溶液が該電解槽からの該アルカリ金属水酸化物の少なくとも一部を含んでなり、しかも
    該得られるより濃縮された廃アルカリ金属ハライド溶液を該電解槽に再循環する
    ことからなる、アルカリ金属ハライド溶液からアルカリ金属水酸化物及びハロゲンガスの製造のための改良された電解法。
  6. 該受槽供給水性溶液が(i)濃縮された塩水;(ii)濃縮されたアルカリ金属水酸化物;及び(iii)塩素乾燥工程からの廃硫酸からなる群から選んだ溶液を含む請求項記載の方法。
  7. 透膜蒸留装置からの得られた濃度がより低減された受槽アルカリ金属水酸化物溶液を電解槽に再循環する請求項又はに記載の方法
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