JP4996669B2 - 電磁波処理装置及び電磁波処理方法 - Google Patents

電磁波処理装置及び電磁波処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、電磁波処理装置及び電磁波処理方法に関する。
テラヘルツ波は、周波数が1THz前後の電磁波であり、分光・検査システムなどへの応用の拡大が期待されている周波数領域である。テラヘルツ波について、一般に明確な定義が存在しないが、本明細書のテラヘルツ波は、周波数0.1THz以上10THz以下の電磁波とする。
このテラヘルツ波は、デバイスから直接発生させたり、電磁波強度を測定したりするのが困難な周波数領域であることも特徴である。すなわち、テラヘルツ波よりも低周波の領域(低周波の電磁波と称す)では、ガン・ダイオードによる電磁波発生やアンテナとオシロスコープによる測定が可能である。また、高周波の領域(赤外線など)では、LDによる電磁波発生や光度計による測定が可能である。しかし、これらの中間に周波数が位置するテラヘルツ波については、直接の発生および強度測定手段が存在しない。
このため、テラヘルツ波の発生波は、2つの光のビートをフォトミキサ(フォトダイオードの別称)に入力した際に差周波として得ることが一般的である。また、テラヘルツ波の強度測定は、上記の2つの周波数が異なるテラヘルツ波のビートをミキサにて発生させ、差周波(低周波の電磁波)を観測する方法が一般的である。
図3と図4に、従来技術によるテラヘルツ波発生装置とテラヘルツ帯スペクトル測定装置の構成例を示す(非特許文献1を参照)。なお、非特許文献1においても、テラヘルツ波は、周波数0.1THz以上10THz以下の電磁波と規定している。
図3は、従来技術に基づくテラヘルツ波発生装置を示す図である。ここでは、レーザダイオード(LD)101で発生された信号光は、位相変調器(PM)102においてシンセサイザ(Synthesizer)103の出力信号により位相変調され、増幅器(EDFA)104により光増幅された後、ファイバ(DDF)105によりスペクトルを拡大される。しかる後に、スペクトルを拡大された信号光は、Arrayed Waveguide Grating(AWG1)106、(AWG2)107により周波数ごとに分離され、さらに光スイッチ108(OSA_A)、109(OSA_B)により信号光の周波数が選択され、偏波安定器(PPS)110、111を透過する。ここで、2つの経路で異なる周波数の信号光が選択されるようにOSA_AとOSA_Bを設定しておけば、UTC−PD(フォトミキサの一種)112において、信号光の差周波に対応するビートが発生し、ホーンアンテナ(Horn Antenna)113からテラヘルツ波が出力される。ここでは、テラヘルツ波の周波数は、AWG1、AWG2の周波数間隔に規定されるものであるが、”The frequency of the generated THz wave is quite accurate since it is completely determined by that of the signal driving the PM, fmwl.”と非特許引用文献1に記載のあるように、シンセサイザ出力信号の周波数にも依存するものである。
一方、図4は、従来技術に基づくテラヘルツ帯スペクトル測定装置を示す図である。テラヘルツ波発生装置(THz_TX)201とテラヘルツ波発生装置(LO−1)202は、図3に示すテラヘルツ波発生装置である。一方、シンセサイザ(LO−2)203は低周波のシンセサイザである。THz_TXから出力されたテラヘルツ波は、被測定試料の入ったガスセル301を透過または反射した後に、LO−1から出力されたテラヘルツ波と超伝導ミキサ(SISミキサ)204に入力される。テラヘルツ波信号は、THz_TX出力周波数とLO−1出力周波数の差周波である第1中間周波数帯信号(IF−1、300MHz〜600MHzを想定)に変換される。第1中間周波数帯信号は、バンドパスフィルタ205によって帯域外の雑音が除去され、第2のミキサ(第2段ミキサ)206に導入される。ここでは、LO−2から発せられた信号と合波され、第1中間周波数帯信号の周波数とLO−2出力周波数の差周波である第2中間周波数帯信号(IF−2、10kHz〜300kHzを想定)に変換される。この信号からバンドパスフィルタ207によって帯域外の雑音が除去され、検波器208に導入され、その強度に比例する電圧に変換される。この電圧はアナログディジタル変換器(A/D)209によってディジタル信号に変換され、コンピュータ(PC)210に取り込まれる。このコンピュータは、THz_TX、LO−1、LO−2で発生する信号の周波数を制御することで、被測定試料を透過するテラヘルツ波信号の強度を周波数の関数として記録することができる。
K.-H. Oh, H.-J. Song, N. Shimizu, S. Kohjiro, T. Furuta, A. Wakatsuki, K. Kikuchi, Koji Suizu, T. Nagatsuma, N. Kukutsu, and Y. Kado, "Active Gas Sensing with A Highly- Sensitive Sub-Terahertz Receiver Utilizing a Superconductor-Insulator-Superconductor Mixer and a Photonics-Based Local Oscillator," Proc. of SPIE, vol. 7215, 72150D-1-11, January 2009.
上記構成では、ミキサで周波数変換を2回行う、ダブルヘテロダインの構成を有している。これにより、信号の周波数を段階的に低い値に変換している。これにより、検波器に導入される信号の帯域を300kHz程度にまで狭めることができる。従って、検波器に導入される雑音帯域が狭くなり、低雑音受信器が実現できることになる。もし、第2中間周波数帯信号の周波数を更に狭帯域とし1kHz以下にできれば、フィルタを狭帯域化し、検波器に入力される雑音の帯域をkHzレベルまで落とすことでき、更なる低雑音化と高感度化が実現できる。しかし、従来技術に基づいて、第2中間周波数帯信号の周波数の狭帯域化を行うことは困難である。
なぜならば、図3においてAWG1とAWG2が出力する周波数に、それぞれ固有の誤差(ゆらぎ)が存在すると、THz_TX、および、LO−1のシンセサイザが完全に同期しないことから、THz_TX、LO−1、LO−2の発振周波数の差周波を所望の値で安定させることができないからである。そのため、第2中間周波数帯信号は、THz_TX、および、LO−1のシンセサイザの発振周波数から単純に計算により導かれる周波数よりズレ(ゆらぎ)が生じる。その値は時に、数kHzレベルに達する。従ってマージンを考慮すると、第2中間周波数帯信号を透過するために検波器前に設置するバンドパスフィルタの透過帯域は、100kHz程度とせざるを得ない。従って、検波器に導入される帯域外の雑音をこれ以上下げることはできず、更なる低雑音化は不可能である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、検体を通過する電磁波の周波数をダブルヘテロダインの構成により低下させる際に電磁波や局発発信信号の基となるレーザ光の周波数にゆらぎがあっても低下後の電磁波にゆらぎを生じさせなくする技術を提供することにある。
上記の課題を解決するために、第1の本発明に係る電磁波処理装置は、3つのレーザ光のそれぞれを分波する1づつの分波器と、前記第1、第2の分波器の出力を合波する第1の合波器と、前記第1、第3の分波器の出力を合波する第2の合波器と、前記第2、第3の分波器の出力を合波する第3の合波器と、前記第1の合波器の出力を光電変換する第1の光電変換器と、前記第2の合波器の出力を光電変換する第2の光電変換器と、前記第3の合波器の出力を光電変換する第3の光電変換器と、前記第1の光電変換器の出力の周波数と前記第2の光電変換器の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第1の混合器と、前記第1の混合器の出力の周波数と前記第3の光電変換器の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第2の混合器とを備えることを特徴とする。
例えば、前記第1の光電変換器から出力された電磁波が検体を通過して前記第1の混合器に入力された場合の前記第2の混合器の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する手段を設ける。
例えば、前記第1の光電変換器から出力された電磁波が検体を通過し反射して再び検体を通過して前記第1の混合器に入力された場合の前記第2の混合器の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する手段を設ける。
例えば、前記第1の分波器に入力されるレーザ光を出力する周波数掃引可能な光源を設ける。
第2の本発明に係る電磁波処理方法は、3つのレーザ光のそれぞれを分波する1づつの分波工程と、前記第1、第2の分波工程の出力を合波する第1の合波工程と、前記第1、第3の分波工程の出力を合波する第2の合波工程と、前記第2、第3の分波工程の出力を合波する第3の合波工程と、前記第1の合波工程の出力を光電変換する第1の光電変換工程と、前記第2の合波工程の出力を光電変換する第2の光電変換工程と、前記第3の合波工程の出力を光電変換する第3の光電変換工程と、前記第1の光電変換工程の出力の周波数と前記第2の光電変換工程の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第1の混合工程と、前記第1の混合工程の出力の周波数と前記第3の光電変換工程の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第2の混合工程とを備えることを特徴とする。
例えば、前記第1の光電変換工程で出力された電磁波が検体を通過して前記第1の混合工程で使用された場合の前記第2の混合工程の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する工程を設ける。
例えば、前記第1の光電変換工程で出力された電磁波が検体を通過し反射して再び検体を通過して前記第1の混合工程で使用された場合の前記第2の混合工程の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する工程を設ける。
例えば、前記第1の分波工程で使用されるレーザ光の周波数掃引を行う工程を設ける。
本発明に係る電磁波処理装置及び電磁波処理方法によれば、検体を通過する電磁波の周波数をダブルヘテロダインの構成により低下させる際に電磁波や局発発信信号の基となるレーザ光の周波数にゆらぎがあっても低下後の電磁波の周波数にゆらぎを生じさせなくすることができる。
本実施の形態に係る電磁波処理装置を含むスペクトル測定装置の構成例を示す図である。 本実施の形態の変形例に係る電磁波処理装置を含むスペクトル測定装置の構成例を示す図である。 従来技術に基づくテラヘルツ波発生装置を示す図である。 従来技術に基づくテラヘルツ帯スペクトル測定装置を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る電磁波処理装置を含むスペクトル測定装置の構成例を示す図である。
スペクトル測定装置は、周波数f1を有するレーザ光L101を出力する周波数掃引可能な光源11と、周波数f2を有するレーザ光L102を出力する光源12と、周波数f3を有するレーザ光L103を出力する光源13と、レーザ光L101〜L103のそれぞれを分波する1づつの分波器、レーザ光L101、L102を分波する分波器の出力を合波する合波器(第1の合波器)、レーザ光L101、L103を分波する分波器の出力を合波する合波器(第2の合波器)、レーザ光L102、L103を分波する分波器の出力を合波する合波器(第3の合波器)、を有するカプラ2と、第1の合波器の出力を光電変換する光電変換器(フォトミキサ)31と、第2の合波器の出力を光電変換する光電変換器(フォトミキサ)32と、第3の合波器の出力を光電変換する光電変換器(フォトミキサ)33と、光電変換器31の出力と光電変換器32の出力とが入力される混合器(ミキサ)4と、混合器4の出力と光電変換器33の出力とが入力される混合器(ミキサ)5と、混合器5の出力の低域のみを通過させるローパスフィルタ6と、ローパスフィルタ6を通過した電磁波をその強度に比例する電圧に変換する強度検出器7と、強度検出器7で検出された電圧をディジタル値に変換するアナログディジタル変換器(A/D)8と、変換されたディジタル値を光電変換器31の出力である電磁波の周波数に対応づけて蓄積するコンピュータ(PC)9とを備える。
各光源は、レーザダイオード、位相変調器、シンセサイザなどを使用したものである。
レーザ光L102、L103の周波数掃引は不要なので、光源12、13は、例えば、波長固定光源とすることができる。
各光電変換器の出力である電磁波は、図示しない導波管や同軸ケーブルを経たり、図示しないアンテナと空間を経ることにより、その進路が定まるようになっている。
ガスセル10には、ガスなどの検体が入っている。光電変換器31から出力される電磁波は、その進路の設定によっては、ガスセル10を通過し、あるいは、ガスセル10を通過せず、しかし、いずれにしても混合器4に入力するようになっている。
(本実施の形態に係るスペクトラム測定装置の動作)
まず、光電変換器31から出力される電磁波がガスセル10を通過しないように、その進路が設定される。
光源11は、周波数f1を有するレーザ光L101を出力し、光源12は、周波数f2を有するレーザ光L102を出力し、光源13は、周波数f3を有するレーザ光L103を出力する。各周波数f1〜f3の値は任意だが、例として、ここでは、f1>f2>f3とする。また、周波数差f1−f2、周波数差f1−f3は、テラヘルツ帯(周波数0.1THz以上10THz以下)に属することとする。また、周波数差f2−f3は、テラヘルツ帯より低い周波数帯域に属することとする。
カプラ2における第1の分波器はレーザ光L101を2つに分波する。カプラ2における第2の分波器はレーザ光L102を2つに分波する。カプラ2における第3の分波器はレーザ光L103を2つに分波する。
カプラ2における第1の合波器は分波後の一方のレーザ光L101と分波後の一方のレーザ光L102とを合波する。この合波により得られる光ビート信号は周波数差f1−f2に等しい周波数を有する。なお、「周波数を有する」とは、その周波数を含む帯域に分布する周波数スペクトルを有することをいう。他の信号に関しても同様である。
カプラ2における第2の合波器は分波後の他方のレーザ光L101と分波後の一方のレーザ光L103とを合波する。この合波により得られる光ビート信号は周波数差f1−f3に等しい周波数を有する。
カプラ2における第3の合波器は分波後の他方のレーザ光L102と分波後の他方のレーザ光L103とを合波する。この合波により得られる光ビート信号は周波数差f2−f3に等しい周波数を有する。
光電変換器31はカプラ2における第1の合波器の出力を光電変換する。この光電変換により得られる電磁波*0は周波数差f1−f2に等しい周波数を有する。光電変換器32はカプラ2における第2の合波器の出力を光電変換する。この光電変換により得られる電磁波#1は周波数差f1−f3に等しい周波数を有する。光電変換器33はカプラ2における第3の合波器の出力を光電変換する。この光電変換により得られる電磁波#2は周波数差f2−f3に等しい周波数を有する。電磁波*0は、ガスセル10を通過せず、混合器4に入力する。
電磁波#1も、局発発信信号として、混合器4に入力する。混合器4は、電磁波*0の周波数と電磁波#1の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波*1(いわゆる中間周波数信号)を出力する。上記の通り、電磁波*0は周波数差f1−f2に等しい周波数を有し、電磁波#1は周波数差f1−f3に等しい周波数を有するので、電磁波*1は、周波数差f2−f3に等しい周波数を有する。例えば、電磁波*1の帯域幅は、数百MHzである。なお、電磁波*1は、電磁波*0の強度と電磁波#1の強度との積に等しい強度を有する。
電磁波*1は、混合器5に入力する。電磁波#2も、局発発信信号として、混合器5に入力する。
混合器5は、電磁波*1の周波数と電磁波#2の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波*2を出力する。上記の通り、電磁波*1は周波数差f2−f3に等しい周波数を有し、電磁波#2も周波数差f2−f3に等しい周波数を有するので、電磁波*2の周波数は、0Hzとなる。例えば、電磁波*2の帯域幅は、数百Hzである。なお、電磁波*2は、電磁波*1の強度と電磁波#2の強度との積に等しい強度を有する。
ところで、本実施の形態では、周波数f1のゆらぎにより、電磁波*0の周波数(周波数差f1−f2に等しい)、電磁波#1の周波数(周波数差f1−f3に等しい)のそれぞれにゆらぎが生じても、それらは混合器4の動作により相殺される。
また、周波数f2や周波数f3のゆらぎにより、電磁波*1の周波数(周波数差f2−f3に等しい)と、電磁波#2の周波数(周波数差f2−f3に等しい)とにそれぞれゆらぎが生じても、それらは混合器5の動作により相殺される。
したがって、レーザ光L101〜L103のいずれの周波数にゆらぎがあっても電磁波*2にゆらぎは生じない。つまり、ゆらぎにより電磁波*2の帯域幅が数百kHzとなってしまうことがない。
さて、ローパスフィルタ6は、このようなゆらぎのない電磁波*2の低域のみ(例えば数十Hz以下)を通過させる。このとき、ローパスフィルタ6を通過しない高域に存在するノイズが除去される。
強度検出器7は、ローパスフィルタ6を通過した電磁波をその強度に比例する電圧に変換する。
仮に、ゆらぎにより電磁波*2の帯域幅が数百kHzとなってしまうと、その内の数十Hz以下の電磁波だけでは強度が低く、検出の感度が低下してしまう。そこで、ローパスフィルタ6の通過帯域を広くすると、今度は多くのノイズが電磁波に重畳されるので、やはり感度が低下する。一方、本実施の形態にあっては、電磁波*2にゆらぎがなく、その帯域幅は、数百Hz程度なので、その内の数十Hz以下の電磁波だけでも強度は比較的高く、ノイズの重畳の少ないので、検出の感度を高めることができる。
アナログディジタル変換器8は、強度検出器7で変換された電圧をディジタル値に変換する。コンピュータ9は、変換されたディジタル値を電磁波*0の周波数(周波数差f1−f2に等しい)に対応づけて蓄積する。
以下、周波数f2、f3は変えず、周波数f1のみを変えて、同様な動作が繰り返し行われる。
これにより、コンピュータ9には、電磁波*0がガスセル10を通過しない場合における電磁波*2の周波数スペクトル(電磁波*0の周波数とディジタル値との関係のグラフ)が蓄積される。
次に、光電変換器31から出力される電磁波がガスセル10を通過するように、その進路が設定される。以下、周波数f1のみを変えて、同様な動作が繰り返し行われる。
これにより、コンピュータ9には、電磁波*0がガスセル10を通過する場合における電磁波*2の周波数スペクトル(電磁波*0の周波数とディジタル値との関係のグラフ)が蓄積される。
次に、コンピュータ9は、電磁波*0がガスセル10を通過しない場合と通過する場合におけるディジタル値同士の差を電磁波*0の周波数ごとに計算し、当該差のスペクトル(電磁波*0の周波数と当該差との関係のグラフ)を図示しない表示装置などに表示する。表示されたスペクトルは、すなわち、ガスセル10内の検体が電磁波を通過させる度合いの周波数特性を示すものであり、こうして当該検体の特性が明らかになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、3つのレーザ光L101〜L103のそれぞれを分波する1づつの分波器(カプラ2内)と、第1、第2の分波器の出力を合波する第1の合波器(カプラ2内)と、第1、第3の分波器の出力を合波する第2の合波器(カプラ2内)と、第2、第3の分波器の出力を合波する第3の合波器(カプラ2内)と、第1の合波器の出力を光電変換する第1の光電変換器31と、第2の合波器の出力を光電変換する第2の光電変換器32と、第3の合波器の出力を光電変換する第3の光電変換器33と、第1の光電変換器31の出力(電磁波*0)の周波数と第2の光電変換器32の出力(電磁波#1)の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第1の混合器4と、第1の混合器4の出力(電磁波*1)の周波数と第3の光電変換器33の出力(電磁波#2)の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波(電磁波*2)を出力する第2の混合器5とを備えることで、レーザ光L101〜L103にゆらぎがあっても、電磁波*2にゆらぎを生じさせないようにできる。その結果、電磁波*2の検出の感度を高めることができる。
また、第1の光電変換器31から出力された電磁波*0が(ガスセル10中の)検体を通過して第1の混合器4に入力された場合の第2の混合器5の出力(電磁波*2)と当該電磁波*0が当該検体を通過しない場合の当該出力との差(ディジタル値同士の差)を検出する手段(強度検出器7、アナログディジタル変換器8、コンピュータ9)を備えるので、検体の特性を明らかにできる。
なお、第1の実施の形態では、電磁波*0、#1の周波数がテラヘルツ帯に属するとしたが、電磁波*0、#1の周波数はミリ波帯などに属していてもよい。
また、第1の実施の形態では、電磁波*0がガスセル10を通過して混合器4に入力された場合について説明したが、図2に示すように、電磁波*0がガスセル10を通過し反射して再びガスセル10を通過して混合器4に入力するようにしてもよい。
2…カプラ
4、5…混合器
6…ローパスフィルタ
7…強度検出器
8…アナログディジタル変換器
9…コンピュータ
10…ガスセル
11、12、13…光源
31、32、33…光電変換器

Claims (8)

  1. 3つのレーザ光のそれぞれを分波する1づつの分波器と、
    前記第1、第2の分波器の出力を合波する第1の合波器と、
    前記第1、第3の分波器の出力を合波する第2の合波器と、
    前記第2、第3の分波器の出力を合波する第3の合波器と、
    前記第1の合波器の出力を光電変換する第1の光電変換器と、
    前記第2の合波器の出力を光電変換する第2の光電変換器と、
    前記第3の合波器の出力を光電変換する第3の光電変換器と、
    前記第1の光電変換器の出力の周波数と前記第2の光電変換器の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第1の混合器と、
    前記第1の混合器の出力の周波数と前記第3の光電変換器の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第2の混合器とを備えることを特徴とする電磁波処理装置。
  2. 前記第1の光電変換器から出力された電磁波が検体を通過して前記第1の混合器に入力された場合の前記第2の混合器の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の電磁波処理装置。
  3. 前記第1の光電変換器から出力された電磁波が検体を通過し反射して再び検体を通過して前記第1の混合器に入力された場合の前記第2の混合器の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の電磁波処理装置。
  4. 前記第1の分波器に入力されるレーザ光を出力する周波数掃引可能な光源を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電磁波処理装置。
  5. 3つのレーザ光のそれぞれを分波する1づつの分波工程と、
    前記第1、第2の分波工程の出力を合波する第1の合波工程と、
    前記第1、第3の分波工程の出力を合波する第2の合波工程と、
    前記第2、第3の分波工程の出力を合波する第3の合波工程と、
    前記第1の合波工程の出力を光電変換する第1の光電変換工程と、
    前記第2の合波工程の出力を光電変換する第2の光電変換工程と、
    前記第3の合波工程の出力を光電変換する第3の光電変換工程と、
    前記第1の光電変換工程の出力の周波数と前記第2の光電変換工程の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第1の混合工程と、
    前記第1の混合工程の出力の周波数と前記第3の光電変換工程の出力の周波数との差に等しい周波数を有する電磁波を出力する第2の混合工程とを備えることを特徴とする電磁波処理方法。
  6. 前記第1の光電変換工程で出力された電磁波が検体を通過して前記第1の混合工程で使用された場合の前記第2の混合工程の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する工程を備えることを特徴とする請求項5記載の電磁波処理方法。
  7. 前記第1の光電変換工程で出力された電磁波が検体を通過し反射して再び検体を通過して前記第1の混合工程で使用された場合の前記第2の混合工程の出力と当該電磁波が当該検体を通過しない場合の当該出力との差を検出する工程を備えることを特徴とする請求項5記載の電磁波処理方法。
  8. 前記第1の分波工程で使用されるレーザ光の周波数掃引を行う工程を備えることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の電磁波処理方法。
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