JP4996279B2 - 通風ルーバー及び通風ルーバー用ブレード - Google Patents

通風ルーバー及び通風ルーバー用ブレード Download PDF

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Description

本発明は,隣地や道路との境界に設置するように用いる通風ルーバー及び通風ルーバー用ブレードに関する。
急傾斜の傾斜基部と,該傾斜基部先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条とを備えて一体成形した,例えばアルミ押出材製多数のブレードを用い,該多数のブレードを,幅方向両端の側枠間に同一傾斜角度に固定することにより上下に隣接するブレード間の目隠し突条間にそれぞれ通風空間を配置して形成した通風ルーバーは,特許文献1の如くにドアの換気に用いられるガラリとして知られているところ,近時,例えば,隣地や道路との境界に立設して通風を許容するも,透視を防止して,屋外フェンスに使用する目隠し用の通風ルーバーとして,出願人は,特許文献2の如くに,例えば,急傾斜の傾斜基部と,該傾斜基部の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条と,該上位の目隠し突条において正面側に,下位の目隠し突条において背面側にそれぞれ突出配置したT字状の嵌合突条とを備えて一体成形した半透明の合成樹脂押出材製にして,上記ガラリと異なって幅広長尺とした多数のブレードを用い,該ブレードのT字状の嵌合突片をタッピングホール付の撓み防止バーの嵌合溝に嵌合して,該撓み防止バーのタッピングホールに対する側枠からのネジ止めによって,該側枠間に該ブレードを同一傾斜角度に固定し,上下に隣接するブレードの上下端部間にそれぞれ目隠し通風空間を配置して,幅方向両端の側枠を支柱に支持して屋外に設置するようにした通風ルーバーを提案済みである。
特開2005−207152号公報 特願2005−357489号
この場合,ブレードを半透明の合成樹脂製としたことによって通風性とともに採光性を備えた通風ルーバーを提供することが可能となるが,採光性を不要とする代わりに,アルミ押出材によって通風性を確保した通風ルーバーが求められることが予想される。この場合,例えば,図1に示すように,急傾斜の傾斜基部と,その上下端に該傾斜基部より緩傾斜に傾斜配置した上位及び下位の各傾斜緩傾斜部と,該傾斜緩傾斜部の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条と,該上位の目隠し突条において正面側に,下位の目隠し突条において背面側にそれぞれ突出配置したタッピングホールを備えて一体成形したアルミ押出材製多数のブレードを用い,該多数のブレードを,その各タッピングホールに対する側枠からのネジ止めによって幅方向両端の側枠間に同一傾斜角度に固定することにより上下に隣接するブレード間の目隠し突条間にそれぞれ通風空間を配置して形成し,上記幅方向両端の側枠をそれぞれ支柱に支持して設置使用するようにすることが想定される。即ち従来の傾斜基部の上下端に直接に目隠し突条を配置するものに対して,傾斜基部の傾斜角度より緩傾斜とした傾斜緩傾斜部は,これを介設することによって正面側からの外観を良好とするとともにタッピングホールの納まりを良好とすることができる。
しかし乍ら,アルミ押出材によるブレードを用いると,アルミ製品としての性能が自ずと求められることから,該ブレードを用いた通風ルーバーを支柱に支持し且つ上下端に横枠を配置した一般的な使用状態で,その風洞試験を行ったところ,風速10〜20m/s程度では特段の問題は生じないが,風速30m/s以上,特に40m/s程度の強風を背面側から受けると,通風ルーバーの下方からブレード,特にその長手方向中間部における揺動が開始し,該揺動が順次上方に伝播して,通風ルーバーのブレードが全体に亘って正背面側に大きく揺動するとともにバタツキ音を発生するに至り,また正面側からの強風を受けると,上方においてピーという風切り音を発生するに至るという,強風に起因する現象を招くことが判明した。
この種の通風ルーバーは,それ自体屋外設置物として,隣地や道路との境界に設置使用するものであるため,台風等の強風を受けることを避け得ないから,アルミ押出材によるブレードを使用した通風ルーバーの製品化に当っては,強風時のブレードの揺動とこれによるバタツキ音の発生を抑制する必要があり,また同じく風切り音の発生を抑制する必要がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,第1に,可及的簡易な構造によって,アルミ押出材によるブレードの揺動とこれによるバタツキ音の発生を確実に抑制し得る通風ルーバーを提供するにあり,第2に,可及的簡易な構造によって,該通風ルーバーに使用して,強風に起因する揺動とこれによるバタツキ音を確実に抑制し,更に風切り音を確実に抑制したアルミ押出材による通風ルーバー用ブレードを提供するにある。
上記課題に沿って,強風時にブレードの揺動とこれによるバタツキ音を発生する原因を探求したところ,以下の事実を知見した。
即ち,通風ルーバーに対する背面側からの強風は,その上下に隣接する上位のブレードにおける傾斜基部の背面に衝接した後に,下位のブレードの傾斜基部の正面に反射して,隣接ブレード間の通風空間を通過するに至る。このとき,上位のブレードは,その下位のブレードによる強風の反射によって,その反発力を受けるも,該上位のブレードには更にその上位にブレードが存在して,これらの間を通過する強風による揚力を同時に受けるために,反発力と揚力とが相殺するようにバランスする結果,一般にこれらブレードに,その長手方向中間部を含めて,強風による揺動やバタツキ音が発生することはない。
しかし乍ら,通風ルーバーにおける下端に位置するブレードは,その上下のタッピングホールによって側枠に固定され,例えばその下位の目隠し突条は,横枠によって外部に露出しないように覆われる等しているため,これが直接に強風を受けることが少ないが,該下端に位置するブレードの上位の目隠し突条においては,その上位,即ち下から2番目に位置するブレードの背面に衝接した強風が反射することによる強風に直接に曝されるために,この反射強風による回転力を受けて背面側に押圧されて,その上位,即ち下から2番目に位置するブレードの下位の目隠し突条との間に形成されている通風空間の間隔が押し広げられる。しかし,下端に位置するブレードは,これがアルミ押出材であることによって押圧に対して上端部を復元する弾発力を有しているため,このアルミの弾発力が,この押し広げられた目隠し通風空間の間隔を狭小化するように,背面側に押された上位の目隠し突条を,逆に正面側に押し戻して下位の目隠し突条を元の状態に復元する。その結果,この狭小化した通風空間を通過する強風の圧力が上昇し,下から2番目に位置する上位のブレードの下位の目隠し突条を正面側に押圧するように作用する。そうすると,圧力が上昇した強風の通過によって,このブレードの下位の目隠し突条には,これを正面側に押圧する回転力が作用するとともに,同じくこれがアルミ押出材であることによる弾発力が,これを背面側に復元する逆向きの回転力として作用する。この下端部に対する回転力と逆の回転力が同時に作用することによって,上記反発力と揚力のバランスが崩される結果,該下から2番目に位置するブレードの下位の目隠し突条が正背面側に揺動を始めるに至る。該ブレードは,その長手方向両端は側枠に固定されているも,長手方向中間部は固定されていないから,その長手方向中間部において傾斜基板の幅方向,即ち高さ幅方向に向けて,この下位の目隠し突条の揺動が緩傾斜部を介して伝わって,該ブレードの傾斜基板が,その長手方向中間部で正背面側に向けた揺動を開始する。この下から2番目に位置するブレードが揺動すると,同様に,その上位,即ち下から3番目に位置するブレードの下端部が,その反発力と揚力のバランスを崩されて,揺動がこの下から3番目のブレードに伝播し,更にこれが繰り返されることによって,揺動が順次上位のブレードに伝播して,通風ルーバーのブレードが全体に亘って揺動する結果,その揺動音としてバタツキ音を発生する。これが屋外に設置使用する通風ルーバーが強風を受けることによって,ブレードの揺動とこれによるバタツキ音を招くに至るものと認められる。
そこで上位の目隠し突条の揺動を開始し,これが伝播する理由を検討したところ,上記通風ルーバーの傾斜基板から緩傾斜部を介して上下位の目隠し突条を配置したブレードにあっては,ブレードの正背面に同一速度の強風が通過するものとすると,ブレードの正面側及び背面側の強風は,傾斜基板から緩傾斜部及びタッピングホールに至ることによって,流線曲率の定理に従ってそれぞれその正面側を高圧,背面側を低圧として通風空間を通過するところ,背面側のタッピングホールは緩傾斜部の下位に存在することによって,ブレードの正面側と背面側の迎え角が,正面側で大きく,背面側で小さくなるため,強風通過による揚力も正面側で大,背面側で小となる結果,上記ブレードの上位の目隠し突条の揺動が開始し且つこれに対向する上位のブレードにおける下位の目隠し突条に揺動が伝播するためと認められる。
従って,揺動とバタツキ音を解消するためには,ブレードにおける正面側の揚力を小,背面側の揚力を大として,背面側の揚力が常に勝るように,ブレードの正背面で揚力に差を生じるようにすることが有効であること,そのために,ブレードの下位の目隠し突条の背面側に突設したタッピングホール又はその近傍で風受け機能を発揮することによって,ブレードにおける正面側と背面側の迎え角を同程度乃至背面側で大きくすれば,上位の目隠し突条の揺動開始を回避するとともに該目隠し通風空間を通過する風量を減少することができ,更に揺動開始とその伝播の阻止に有効であること,このときタッピングホール又はその近傍の風受け機能発揮の形態として,該タッピングホール又はその近傍に,背面側に向けて突出する風受け部を配置することが,可及的簡易且つ確実に迎え角を正背面で同程度とし又は拡大することができて風受け機能の発揮を有効になし得ることを知見した。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,急傾斜の傾斜基部と,その上下端に該傾斜基部より緩傾斜に傾斜配置した上位及び下位の各傾斜緩傾斜部と,該傾斜緩傾斜部の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条と,該上位の目隠し突条において正面側に,下位の目隠し突条において背面側にそれぞれ突出配置したタッピングホールを備えて一体成形したアルミ押出材製多数のブレードを用い,該多数のブレードを,その各タッピングホールに対する側枠からのネジ止めによって幅方向両端の側枠間に同一傾斜角度に固定することにより上下に隣接するブレード間の目隠し突条間にそれぞれ通風空間を配置して形成し,上記幅方向両端の側枠をそれぞれ支柱に支持して設置使用するようにした通風ルーバーであって,上記ブレードの下位の目隠し突条に背面側に向けて突設したタッピングホール又はその近傍に,該タッピングホールより更に背面側に向けて突出する風受け部を配置してなることを特徴とする屋外設置の通風ルーバーとしたものである。
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,上記風受け部を,例えば水平,倒L字状等適宜形状の背面側に突出するフィンとすることによって,ブレードの背面側における迎え角を可及的簡易に拡大するとともにアルミ押出材製のブレードとしての押出成形性を可及的良好に確保し得るものとするように,これを,上記風受け部を,上記タッピングホールから背面側に水平に突出したフィンによるものとしてなることを特徴とする請求項1に記載の通風ルーバーとしたものである。
請求項3に記載の発明は,上記に加えて,正面側からの強風を受けて風切り音の原因を探求したところ,通風ルーバーにおける上端に位置するブレードは,例えばその上端部は,強風の通過を阻害しないように,横枠等によってそのタッピングホールの露出による外観毀損を回避するように覆われる等とされるところ,正面側からの強風が該ブレードを覆う横枠等との間を通過するに際して,該ブレードの上端部と横枠等の間に乱流を生じることによるものであることから,上端部に正面側に向けて湾曲部を配置して,強風通過の乱流発生を可及的に防止して風切り音を抑制するように,これを,上記ブレードの上位の目隠し突条における正面側突設のタッピングホール上方に延設した目隠し突条の先端を正面側に向けて突出して上面を湾曲面とした湾曲部を配置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の通風ルーバーとしたものである。
請求項4に記載の発明は,上記ブレードの揺動抑制の知見に基づいて,上記第2の課題に沿って,揺動を抑制してバタツキ音のない通風ルーバー用ブレードを提供するように,これを,急傾斜の傾斜基部と,その上下端に該傾斜基部より緩傾斜に傾斜配置した上位及び下位の各傾斜緩傾斜部と,該傾斜緩傾斜部の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条と,該上位の目隠し突条において正面側に,下位の目隠し突条において背面側にそれぞれ突出配置したタッピングホールと,該タッピングホール又はその近傍の下位の目隠し突条背面側に上記タッピングホールより更に背面側に向けて突出する風受け部とを備えて一体成形したアルミ押出材製としてなることを特徴とする通風ルーバー用ブレードとしたものである。
請求項5に記載の発明は,上記に加えて,更に上記風切り音を抑制したブレードとするように,これを,上記ブレードの上位の目隠し突条における正面側突設のタッピングホール上方に延設した目隠し突条の先端の正面側に向けて突出する上面を湾曲面とした湾曲部を配置してなることを特徴とする請求項4に記載の通風ルーバー用ブレードとしたものである。
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,ブレードの下位の目隠し突条の背面側に突設したタッピングホール又はその近傍で風受け機能を発揮するように,タッピングホール又はその近傍に,背面側に向けて突出する風受け部を配置することによって,ブレードにおける正面側と背面側の迎え角を同程度乃至背面側で大きくし,通風空間を通過する風量の減少と相俟って,上位の目隠し突条の揺動開始とその伝播を回避して,アルミ押出材によるブレードの揺動とこれによるバタツキ音の発生を抑制した通風ルーバーを提供することができる。
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,上記風受け部を,例えば水平,倒L字状等適宜形状の背面側に突出するフィンとすることによって,ブレードの背面側における迎え角を可及的簡易に拡大するとともにアルミ押出材製のブレードとしての押出成形性を可及的良好に確保し得るものとすることができる。
請求項3に記載の発明は,上記に加えて,乱流発生の上端部に正面側に向けて湾曲部を配置し,強風通過の乱流発生を可及的に防止して風切り音を抑制したものとすることができる。
請求項4に記載の発明は,タッピングホール又はその近傍に,背面側に向けて突出する風受け部を配置することによって,ブレードにおける正面側と背面側の迎え角を同程度乃至背面側で大きくし,通風空間を通過する風量の減少と相俟って,上位の目隠し突条の揺動開始とその伝播を回避して,アルミ押出材によるブレードの揺動とこれによるバタツキ音の発生を抑制した通風ルーバー用ブレードを提供することができる。
請求項5に記載の発明は,上記に加えて,風切り音の発生を可及的に解消したものとすることができる。
以下図面に沿って本発明を更に具体的に説明すれば,1は通風ルーバーであり,該通風ルーバー1は,例えば屋外設置用のフェンスとして,その幅方向両端の側枠3をそれぞれ支柱4に支持して設置使用するものとしてあり,該通風ルーバー1は,多数のブレード2を,幅方向両端の側枠3間に同一傾斜角度に固定することにより,上下に隣接するブレード2間の目隠し突条23間にそれぞれ通風空間27を配置して形成したものとしてある。
このときブレード2は,急傾斜の傾斜基部21と,その上下端に該傾斜基部21より緩傾斜に傾斜配置した上位及び下位の各緩傾斜部22と,該緩傾斜部22の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条23と,該上位の目隠し突条23において正面側に,下位の目隠し突条23において背面側にそれぞれ突出配置したタッピングホール24と,該タッピングホール24又はその近傍の下位の目隠し突条23背面側に上記タッピングホール24より更に背面側に向けて突出する風受け部25とを備えて一体成形したアルミ押出材製のものとしてあり,このとき本例のブレード2にあって,上記風受け部25は,これを,上記タッピングホール24から背面側に水平に突出したフィンによるものとしてあり,また上記ブレード2の上位の目隠し突条23における正面側突設のタッピングホール24上方に延設した目隠し突条23の先端を正面側に向けて突出して上面を湾曲面とした湾曲部26を配置したものとしてある。
即ちブレード2は,屋外設置の通風ルーバー用のものとして,例えばドアに用いられるガラリにおけるものとは,その肉厚,幅及び長さを大きくした,例えば肉厚を1.2mm程度,幅,即ち高さ幅を11〜18cm程度,長さを0.9〜1.0m程度の幅広長尺のものとして,アルミ合金,例えば建材用に使用されるJIS A‐6063系合金によって,その押出成形と表面処理を施した後に,所定長さの切断加工を施すことによって長手方向に同一断面形状をなすものとしてある。本例にあって該ブレード2は,例えば,その傾斜基部21の幅を10〜15cm程度とし,傾斜角度を60〜80度,本例にあっては10cm程度にして70度程度,緩傾斜部22の幅を4〜8mm程度とし,その傾斜角度を水平を基準に20〜30度程度,本例にあっては6mm程度にして25度程度,上下位の目隠し突条23の幅を1〜3cm程度,本例にあっては2cm程度としてあり,上下位の目隠し突条23に配置したタッピングホール24は,これを,それぞれ断面C字状として,各目隠し突条23の幅方向中間位置,即ち上下方向中間位置に,上位の目隠し突条23においてその正面側に,下位の目隠し突条23においてその背面側にそれぞれその開口溝を下向きに開口するように配置するとともにその先端が上記上下位の目隠し突条23における付根位置の略垂直線上に位置するようにすることによってそれぞれ傾斜基部21から突出する緩傾斜部22の突出幅内にほぼ納まるように配置してある。
このとき,下方の目隠し突条23のタッピングホール24又はその近傍に配置した上記風受け部25のフィンは,これを,ブレード2の下位の目隠し突条23の背面側にして上記タッピングホール24から更に背面側に水平の倒L字状に突出したものとしてあり,本例のフィンによる風受け部25は,例えば,これを上記下向き開口のタッピングホール24の上端肉部を背面側に水平に延設して,例えばタッピングホール24の突出幅と合せて,上記緩傾斜部22の幅と同程度又はそれ以上の突出幅をなすように配置してあり,本例にあって該フィンによる風受け部25は,タッピングホール24から数mm程度,例えば3mm程度突出して,タッピングホール24の突出幅と合せて9〜12mm程度,本例にあっては10mm程度として,緩傾斜部22より幾分長い幅を有するようにしてある。
即ちこれを強風通過の際の流線で見ると,図5に示すように,ブレード2正面側の強風は,傾斜基部21から緩傾斜部22に至るとともに該緩傾斜部22に沿って通風空間27を通過するように流線を描く一方,ブレード2背面側の強風は,傾斜基部21の正面側に向けた緩傾斜部22の付根から風受け部25の先端,即ちフィンの先端を結んで通風空間27を通過するように流線を描くところ,本例の上記寸法の設定を,該正面側と背面側における強風の流線の迎え角A,Bを略等しくし又は背面側で大きくすることによって,背面側の揚力が正面側の揚力に勝るようにしてある。本例にあって上記寸法設定による正面側及び背面側の迎え角A,Bは,これを,例えば50度程度とすることによって,背面側の揚力を1.00としたとき,正面側を0.70程度の揚力比とするようにしてある。これに対して,例えば上記フィンを設置しない以外,共通に成形したブレード2にあっては,図7に示すように,ブレード背面側の強風は,傾斜基部21の正面側に向けた緩傾斜部22の付根からタッピングホール24の先端を結んで通風空間を通過するように流線を描くことによって,該背面側の迎え角Bが25度程度となって,同じく背面側の揚力を1.00としたとき,正面側が1.30程度の揚力比を呈するものとなるが,上記風受け部25の配置によって,該背面側の揚力を変化して,正面側を小,背面側を大とするように,その揚力比を逆転したものとしてある。
ブレード2の上方の目隠し突条23に配置した上記湾曲部26は,例えば,その目隠し突条23の上端を,正面側に向けて断面半円状乃至逆し字状に湾曲することによって,その上面を半径5〜6mm程度の半円状にして下向きに開口した湾曲面としたものとしてある。
一方,側枠3は,その正背面方向両端にリブ31を起立することによって断面コ字状として,ブレード2と同様にアルミ合金によって一体成形した長手方向に同一断面形状をなして,通風ルーバー1の幅方向両端で反転して共通に使用するものとしてあり,このとき該リブ31間の内法寸法は,これを,上記ブレード2の正背面方向の幅,即ち設置状態の幅の4cm程度,本例にあっては37mm程度の設置状態の幅に合せて,これを受入れるように,例えば37mm強としてある。
このように形成したブレード2と側枠3は,ブレード2の各タッピングホール24に対する側枠3からのネジ止めによって,上記同一傾斜角度の固定を行って通風ルーバー1としてあり,このとき該ブレード2の固定は,その傾斜基板21の上下位の目隠し突条23を,それぞれ該目隠し突条23間に通風空間27を配置するように離隔状態で重合配置することによって,外部からの透視を防止する目隠しをなすように行ってある。本例にあってブレード2の側枠3への固定は,予めタッピングホール24が同一水平線上に位置するようにネジ孔を透設した側枠3に,目隠し突条23を側枠3のリブ31の対向面に対接するように,ブレード2をリブ31間に嵌合して,ネジ孔から各タッピングホール24にネジ32を螺入することによって行い,これによってブレード2の傾斜角度出しと上記通風空間27の配置を行うようにしてある。
本例の通風ルーバー1は,その幅方向両端の側枠3を支柱4に支持するとともに通風ルーバー1の上下に横枠5を配置して,その上下端を覆うようにして,該通風ルーバー1を支柱4と上下の横枠5による枠組内に装着するように配置して,屋外に設置使用するものとしてある。
本例の支柱4は,上記ブレード2を固定して側枠3の外側に露出するネジ頭を受け入れる正背面側2条の受溝41を対向する両側面に凹陥形成した,同じくアルミ合金によって一体成形した長手方向に中空ホロー状の同一断面形状をなして,通風ルーバー1の幅方向両端に共通に使用するものとしてあり,該支柱4による通風ルーバー1の支持は,側枠3のネジ頭を上記支柱側面の受溝41に挿入するように,該支柱4の側面に側枠3を突合せ状に対接し,側枠3側からのネジ,例えば傾斜配置することによって側枠3に生じたブレード2の背面側の空隙部分からのネジ42を,支柱4の側面に螺入することによって,これを行ってある。
本例の上下の横枠5は,それぞれ対向方向に目隠しフィン51を突出した,同じくアルミ合金によって一体成形した長手方向に中空ホロー状の同一断面形状をなして,上記通風ルーバー1の上下に反転して共通に使用するものとしてある。該上下の横枠5は,これを上記幅方向両端の支柱4に架設固定するようにしてその配置を行ってあり,これによって,該目隠しフィン1の背面側に,通風ルーバー1における上下端のブレード2のタッピングホール24を位置させるようにして,その露出を避けるとともに該上下端の端部との間に通風路を配置して強風がこれらの間を通過し得るようにしてある。即ち本例にあって該横枠5は,例えば中空基部の対向面に正背面側に段差を付して,その正背面側に中央位置よりやや変位した位置に形成された段差境界から上記目隠しフィン51を突出したものとし,上記変位することによって広幅をなす段部52に,上下端に位置するブレード2の各端部を受入れるように配置するとともに該段部52とブレード2の端部間を開放して上記強風の通過を許容するようにしてある。
このように形成したフェンスを用いて,その通風ルーバー1の風洞試験を行った結果,風速40m/sの正面側及び背面側からの強風下においても,通風ルーバー1にブレード2の揺動とこれによるバタツキ音も,また風切り音もなく,上記風受け部25の配置によって,ブレード2の揺動とこれによるバタツキ音の発生を有効に抑制して,これを解消することが確認されるとともに上記上端の湾曲部26の配置によって,ブレード2の風切り音の発生を有効に抑制して,これを解消することが確認された。
即ちブレード2に対する風受け部25のフィン配置によって,上記背面側の揚力が正面側の揚力に勝るようにするとともに該風受け部25のフィンがブレード2の目隠し突条23を強度的に補強して,その剛性を高めることによって,下端のブレード2における上位の目隠し突条23の揺動開始と,下から2番目のブレード2における下位の目隠し突条23への伝播とこれによる該ブレード2の揺動を防止するとともにその上方のブレード2に対する順次の伝播を防止して,通風ルーバー1の揺動とこれによるバタツキ音を抑制したものと認められる。
また上記湾曲部26の配置によって,正面側からの強風の乱流化を防止し,上位の横枠5における目隠しフィン51からその段部52に入った強風が,ブレード2の上端部を通過して層流のまま背面側に通過するようにして,強風が乱流化することによる風切り音を抑制するに至ったものと認められる。
図示した例は以上のとおりとしたが,上記風受け部を,上記倒L字状フィン以外の水平フィン,上向き湾曲フィン,波板状フィン,ブロック状とする等,その断面形状を適宜のものとすること,同じく風受け部を,タッピングホールの中間乃至下位から背面側に突出したものとし,またタッピングホール近傍の目隠し突条から同様に背面側に突出したものとすること等を含めて,本発明の実施に当って,通風ルーバー,ブレード,傾斜基部,目隠し突条,目隠し通風空間,タッピングホール,風受け部,側枠,支柱,必要に応じて用いるフィン,湾曲部,横枠等の各具体的構造,形状,材質,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
通風ルーバーの正面図である。 通風ルーバーの部分拡大縦断面図である。 通風ルーバーの支柱部分の横断面図である。 ブレードの縦断面図である。 ブレードの迎え角を示す部分拡大縦断面図である。 揺動と風切り音発生のブレードの縦断面図である。 図6のブレードの迎え角を示す部分拡大縦断面図である。
符号の説明
1 通風ルーバー
2 ブレード
21 傾斜基部
22 緩傾斜部
23 目隠し突条
24 タッピングホール
25 風受け部
26 湾曲部
27 通風空間
3 側枠
31 リブ
32 ネジ
4 支柱
41 受溝
42 ネジ
5 横枠
51 目隠しフィン
52 段部

Claims (5)

  1. 急傾斜の傾斜基部と,その上下端に該傾斜基部より緩傾斜に傾斜配置した上位及び下位の各傾斜緩傾斜部と,該傾斜緩傾斜部の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条と,該上位の目隠し突条において正面側に,下位の目隠し突条において背面側にそれぞれ突出配置したタッピングホールを備えて一体成形したアルミ押出材製多数のブレードを用い,該多数のブレードを,その各タッピングホールに対する側枠からのネジ止めによって幅方向両端の側枠間に同一傾斜角度に固定することにより上下に隣接するブレード間の目隠し突条間にそれぞれ通風空間を配置して形成し,上記幅方向両端の側枠をそれぞれ支柱に支持して設置使用するようにした通風ルーバーであって,上記ブレードの下位の目隠し突条に背面側に向けて突設したタッピングホール又はその近傍に,該タッピングホールより更に背面側に向けて突出する風受け部を配置してなることを特徴とする屋外設置の通風ルーバー。
  2. 上記風受け部を,上記タッピングホールから背面側に水平に突出したフィンによるものとしてなることを特徴とする請求項1に記載の通風ルーバー。
  3. 上記ブレードの上位の目隠し突条における正面側突設のタッピングホール上方に延設した目隠し突条の先端を正面側に向けて突出して上面を湾曲面とした湾曲部を配置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の通風ルーバー。
  4. 急傾斜の傾斜基部と,その上下端に該傾斜基部より緩傾斜に傾斜配置した上位及び下位の各傾斜緩傾斜部と,該傾斜緩傾斜部の先端からそれぞれ垂直に起立配置した上位及び下位の各目隠し突条と,該上位の目隠し突条において正面側に,下位の目隠し突条において背面側にそれぞれ突出配置したタッピングホールと,該タッピングホール又はその近傍の下位の目隠し突条背面側に上記タッピングホールより更に背面側に向けて突出する風受け部とを備えて一体成形したアルミ押出材製としてなることを特徴とする通風ルーバー用ブレード。
  5. 上記ブレードの上位の目隠し突条における正面側突設のタッピングホール上方に延設した目隠し突条の先端の正面側に向けて突出する上面を湾曲面とした湾曲部を配置してなることを特徴とする請求項4に記載の通風ルーバー用ブレード。
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