以下、本発明に係る特性パラメータ選定支援プログラム及び特性パラメータ選定支援方法の実施の形態例を図1〜図20を参照しながら説明する。
本発明に係る特性パラメータ選定支援プログラム及び特性パラメータ選定支援方法が適用される支援システム10は、図1に示すように、コンピュータ12と、該コンピュータ12に接続されたキーボードや座標入力装置(マウス等)の入力装置14と、コンピュータ12に接続された表示装置16とを有する。
コンピュータ12は、図2に示すように、プログラムの動作用並びにデータの転送用として使用されるメインメモリ18と、外部機器とのデータのやりとりを行う入出力ポート20と、プログラムの実行処理を行うCPU22とを有する。これらメインメモリ18、入出力ポート20及びCPU22は、システムバス24を通じて接続されている。
入出力ポート20には、上述した入力装置14と、表示装置16と、CPU22からの指令に基づいてハードディスク26に対してアクセスを行うハードディスクドライブ(HDD)28とが少なくとも接続されている。
ハードディスク26には、OSやアプリケーションプログラム並びに各種データが記録されている。また、アプリケーションプログラムとしては、既存の文書作成プログラム、表計算プログラムやCADプログラムの他、本発明に係る特性パラメータ選定支援方法を実現する特性パラメータ選定支援プログラム(以下、支援プログラムと記す)等がある。
この支援プログラムは、コンピュータ12を、少なくとも工学的矛盾マトリックスにおける特性パラメータの選定を支援する特性パラメータ選定支援手段30(図3参照)として機能させるためのプログラムである。
ここで、本実施の形態に係る特性パラメータ選定支援手段30について、図3〜図20を照しながら説明する。
特性パラメータ選定支援手段30は、図3に示すように、表示装置16に設定画面32(図4〜図7参照)を表示する設定画面表示部34を有する。設定画面32のデータは例えばハードディスク26に記録されており、設定画面表示部34は、ハードディスク26から設定画面32のデータを読み出して表示装置16に表示する。
設定画面32は、図4に示すように、図面上、左から右に向かって、各種文章が設定表示されるメモ設定領域36と、入力装置14への操作入力によって設定される文言が表示される文言設定領域38と、図5に示すように、工学的矛盾のモデル図が自動表示される工学的矛盾モデル図表示領域40と、工学的矛盾に関する文章が自動表示される工学的矛盾文章表示領域42とを有する。さらに、設定画面32は、図6に示すように、右に向かって、対象物の作用に関する特性が自動表示される特性表示領域44と、工学的矛盾に関する特性パラメータを設定表示するための特性設定領域46と、設定された特性パラメータに対応する1以上の発明原理が自動表示される発明原理表示領域48とを有する。さらに、設定画面32は、図7に示すように、右に向かって、表示された1以上の発明原理に基づいて創出されたアイデアを設定表示するためのアイデア設定領域50と、物理的矛盾のモデル図が自動表示される物理的矛盾モデル図表示領域52と、物理的矛盾に関する文章が自動表示される物理的矛盾文章表示領域54とを有する。
図4に示すように、メモ設定領域36は、入力装置14によって操作入力された、少なくとも提起された問題を表す文章、提起された問題の有害作用を表す文章及び根本原因を表す文章が表示されるようになっている。図4では、メモ設定領域36は、例えば5つのセル(1次セル〜5次セル)が横方向に配列された構造を有し、1次セルに、提起された問題を表す文章が設定表示され、2次セルに、提起された問題の有害作用を表す文章が設定表示され、3次セルに、根本原因を表す文章が設定表示された例を示す。
文言設定領域38は、第1文言設定領域38aと、第2文言設定領域38bと、第3文言設定領域38cとを有する。
第1文言設定領域38aは、2つのセルが横方向に並んだ構造を有し、左側のセルに、提起された問題の有害作用を表す文章のうち、入力装置14によって操作入力された名詞(第1テキストデータTD1)が表示され、右側のセルに、提起された問題の有害作用を表す文章のうち、入力装置14によって操作入力された動詞(第2テキストデータTD2)が表示されるようになっている。ここで、「名詞」は、「名詞句」、「名詞節」を含む。また、「名詞」には、該名詞が文章の中でどのような関係を持つかを示す標識(格や前置詞等)を含む場合もある。「動詞」は、「動詞句」を含む。以下同様である。
第2文言設定領域38bも、2つのセルが横方向に並んだ構造を有し、左側のセルに、問題が提起された対象物の主機能を表す文章のうち、入力装置14によって操作入力された名詞(第3テキストデータTD3)が表示され、右側のセルに、問題が提起された対象物の主機能を表す文章のうち、入力装置14によって操作入力された動詞(第4テキストデータTD4)が表示されるようになっている。
第3文言設定領域38cは、1つのセルにて構成され、入力装置14によって操作入力された主機能を改善する機能を表す名詞(第5テキストデータTD5)が表示されるようになっている。
また、この文言設定領域38の上部には、メモ設定領域36の例えば第3次セルに設定表示された根本原因を示す文章のうち、主語と述語を設定するための第2メモ設定領域39が配置されている。この第2メモ設定領域39は、例えば主機能を改善する機能を表す名詞(第5テキストデータTD5)を導くためにも使用される。なぜなら、工学的矛盾や物理的矛盾においては、主機能を改善する機能自体が提起された問題の根本原因になっている場合が多いからである。
さらに、この文言設定領域38は、第1文言設定領域38a〜第3文言設定領域38cが、上下方向に配置された形態を有する。図4の例では、一番上に第1文言設定領域38aが配置され、その下に第2文言設定領域38bが配置され、その下に第3文言設定領域38cが配置されている。
図5に示すように、工学的矛盾モデル図表示領域40は、第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5に基づく、主機能を実現する工学的矛盾のモデル図が表示される第1モデル図表示領域40aと、少なくとも第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4に基づく、有害作用を解決する工学的矛盾のモデル図が表示される第2モデル図表示領域40bとを有する。第2モデル図表示領域40bは、さらに、操作入力された主機能を改善する機能と二律背反の関係を有する機能を表す名詞(第6テキストデータTD6)が表示される第4文言設定領域38dを有する。第1モデル図表示領域40aは上部に、第2モデル図表示領域40bは下部に配置されている。
図5に示すように、工学的矛盾文章表示領域42は、第1モデル図表示領域40aに対応した位置に配置され、主機能を実現する工学的矛盾に関する第1文章が表示される第1文章表示領域42aと、第2モデル図表示領域40bに対応した位置に配置され、有害作用を解決する工学的矛盾に関する第2文章が表示される第2文章表示領域42bとを有する。図5の例では、第1モデル図表示領域40aの下に第1文章表示領域42aが配置され、第2モデル図表示領域40bの下に第2文章表示領域42bが配置された例を示す。
図6に示すように、特性表示領域44は、第1モデル図表示領域40aに対応した位置に配置され、対象物の主機能の改善特性を表す文言が表示される第1文言表示領域44a及び有害作用を表す文言が表示される第2文言表示領域44bと、第2モデル図表示領域40bに対応した位置に配置され、有害作用を解決する改善特性を表す文言が表示される第3文言表示領域44c及び不足作用を表す文言が表示される第4文言表示領域44dとを有する。
第1文言表示領域44aと第2文言表示領域44bは、それぞれ1つのセルにて構成され、第1文言表示領域44aが左側、第2文言表示領域44bが右側に配置されている。同様に、第3文言表示領域44cと第4文言表示領域44dは、それぞれ1つのセルにて構成され、第3文言表示領域44cが左側、第4文言表示領域44dが右側に配置されている。
特性設定領域46は、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータを設定するための第1特性設定領域46aと、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータを設定するための第2特性設定領域46bとを有する。
第1特性設定領域46aは、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータのうち、入力装置14によって操作入力された改善パラメータが表示される第1改善パラメータ設定領域46a1と、入力装置14によって操作入力された悪化パラメータが表示される第1悪化パラメータ設定領域46a2とを有する。同様に、第2特性設定領域46bは、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータのうち、入力装置14によって操作入力された改善パラメータが表示される第2改善パラメータ設定領域46b1と、入力装置14によって操作入力された悪化パラメータが表示される第2悪化パラメータ設定領域46b2とを有する。
また、第1特性設定領域46aは、第1モデル図表示領域40aに対応して上部に配置され、第2特性設定領域46bは、第2モデル図表示領域40bに対応して下部に配置されている。つまり、第1モデル図表示領域40a、第1文章表示領域42a、第1文言表示領域44a及び第2文言表示領域44bは、第1特性設定領域46aに対応した位置に配置され、第2モデル図表示領域40b、第2文章表示領域42b、第3文言表示領域44c及び第4文言表示領域44dは、第2特性設定領域46bに対応した位置に配置された形態となっている。
発明原理表示領域48は、第1特性設定領域46aに対応して配置された第1発明原理表示領域48aと、第2特性設定領域46bに対応して配置された第2発明原理表示領域48bとを有する。
図7に示すように、アイデア設定領域50は、1つの発明原理に対して複数のセルが横方向に配列された構造を有し、例えばブレインストーミング法やKJ法等で案出されたアイデアを発明原理に対応させて網羅的に入力できるようになっている。
物理的矛盾モデル図表示領域52は、第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2及び第5テキストデータTD5に基づく、主機能を改善する機能による有害作用を示すモデル図が表示される第3モデル図表示領域40cと、第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6に基づく、主機能を改善する機能と二律背反の関係を有する機能による不足作用を示すモデル図が表示される第4モデル図表示領域40dとを有する。
物理的矛盾文章表示領域54は、物理的矛盾モデル図表示領域52に対応した位置、例えば物理的矛盾モデル図表示領域52の下部に配置されている。
一方、特性パラメータ選定支援手段30は、入力装置14によって操作入力された各種文言を設定画面の決められた領域に表示するための設定表示部60を有する。
すなわち、設定表示部60は、メモ設定表示部62と、文言設定表示部64と、特性パラメータ設定表示部66と、アイデア設定表示部68とを有する。
メモ設定表示部62は、カーソルがメモ設定領域36及び第2メモ設定領域39(図4参照)のいずれかにあって、且つ、キーボード等を用いて文字が入力されることで起動され、入力された文章や文言をカーソルの位置に表示するように制御する。これによって、メモ設定領域36の例えば1次セルには、提起された問題を表す文章が設定表示され、2次セルには、提起された問題の有害作用を表す文章が設定表示され、3次セルには、根本原因を表す文章が設定表示される。また、第2メモ設定領域39の左側のセルには、根本原因を示す文章のうち、主語が設定表示され、右側のセルには、根本原因を示す文章のうち、述語が設定表示される。
文言設定表示部64は、カーソルが文言設定領域38(第1文言設定領域38a〜第4文言設定領域38d)のいずれかにあって、且つ、キーボード等を用いて文字が入力されることで起動され、入力された文章や文言をカーソルの位置に表示するように制御する。これによって、第1文言設定領域38aの左側のセルには、提起された問題の有害作用を表す文章のうち、入力された名詞(第1テキストデータTD1)が表示され、右側のセルに、前記文章のうち、入力された動詞(第2テキストデータTD2)が表示される。同様に、第2文言設定領域38bの左側のセルには、問題が提起された対象物の主機能を表す文章のうち、入力された名詞(第3テキストデータTD3)が表示され、右側のセルに、前記文章のうち、入力された動詞(第4テキストデータTD4)が表示される。また、第3文言設定領域38cのセルには、入力された主機能を改善する機能を表す名詞(第5テキストデータTD5)が表示され、第4文言設定領域38dには、入力された主機能を改善する機能と二律背反の関係を有する機能を表す名詞(第6テキストデータTD6)が表示される。
特性パラメータ設定表示部66は、カーソルが特性設定領域46(第1特性設定領域46a、第2特性設定領域46b:図6参照)のいずれかにあって、且つ、キーボード等を用いて文字が入力されることで起動され、入力された文章や文言をカーソルの位置に表示するように制御する。これによって、第1特性設定領域46aの左側のセル(第1改善パラメータ設定領域46a1)には、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータのうち、入力された改善パラメータ(第1特性パラメータ)が表示され、第1特性設定領域46aの右側のセル(第1悪化パラメータ設定領域46a2)には、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータのうち、入力された悪化パラメータ(第1悪化パラメータ)が表示される。入力された第1改善パラメータ及び第1悪化パラメータは例えばメインメモリ18の所定記憶領域に格納される。同様に、第2特性設定領域46bの左側のセル(第2改善パラメータ設定領域46b1)には、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータのうち、入力された改善パラメータ(第2改善パラメータ)が表示され、第2特性設定領域46bの右側のセル(第2悪化パラメータ設定領域46b2)には、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータのうち、入力された悪化パラメータ(第2悪化パラメータ)が表示される。この場合も、入力された第2改善パラメータ及び第2悪化パラメータは例えばメインメモリ18の所定記憶領域に格納される。
この特性パラメータ設定表示部66は、入力装置14からの操作入力によって、工学的矛盾マトリックスの改善パラメータに関するテーブル(改善テーブル70)と、悪化パラメータに関するテーブル(悪化テーブル72)をポップアップウィンドウ表示する。改善テーブル70及び悪化テーブル72は予めハードディスク26に記憶されている。
改善テーブル70は、工学的矛盾マトリックスの改善パラメータに関する番号、パラメータ名、パラメータの説明が配列されて構成され、第1改善パラメータ設定領域46a1又は第2改善パラメータ設定領域46b1に、座標入力装置のポインタを合わせてクリックすることで、ポップアップウィンドウ表示される。そして、改善テーブル70が表示された状態で、座標入力装置のポインタを該当する改善パラメータの番号に合わせてクリックすることで、その番号とパラメータ名が、第1改善パラメータ設定領域46a1又は第2改善パラメータ設定領域46b1に設定表示されることになる。
同様に、悪化テーブル72は、工学的矛盾マトリックスの悪化パラメータに関する番号、パラメータ名、パラメータの説明が配列されて構成され、第1悪化パラメータ設定領域46a2又は第2悪化パラメータ設定領域46b2に、座標入力装置のポインタを合わせてクリックすることで、ポップアップウィンドウ表示される。そして、悪化テーブル72が表示された状態で、座標入力装置のポインタを該当する悪化パラメータの番号に合わせてクリックすることで、その番号とパラメータ名が、第1悪化パラメータ設定領域46a2又は第2悪化パラメータ設定領域46b2に設定表示されることになる。
アイデア設定表示部68は、カーソルがアイデア設定領域50(図7参照)のいずれかにあって、且つ、キーボード等を用いて文字が入力されることで起動され、入力された文章や文言をカーソルの位置に表示するように制御する。
さらに、特性パラメータ選定支援手段30は、図3に示すように、第1データ取得部80a、第2データ取得部80b、第3データ取得部80c、第4データ取得部80d、第1支援表示部82aと、第2支援表示部82bと、物理的矛盾表示部84とを有する。
第1データ取得部80a〜第4データ取得部80dは、上述した文言設定表示部64によって起動される。
第1データ取得部80aは、提起された問題の有害作用を表す文章のうち、入力装置14によって操作入力された名詞を表す第1テキストデータTD1と、動詞を表す第2テキストデータTD2とを取得して例えばメインメモリ18に格納する。
第2データ取得部80bは、問題が提起された対象物の主機能を表す文章のうち、入力装置14によって操作入力された名詞を表す第3テキストデータTD3と、動詞を表す第4テキストデータTD4とを取得して例えばメインメモリ18に格納する。
第3データ取得部80cは、入力装置14によって操作入力された主機能を改善する機能を表す名詞を表す第5テキストデータTD5を取得して例えばメインメモリ18に格納する。
第4データ取得部80dは、入力装置14によって操作入力された主機能を改善する機能と二律背反の関係を有する機能を表す名詞を表す第6テキストデータTD6を取得して例えばメインメモリ18に格納する。
第1支援表示部82aは、取得された少なくとも第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2及び第5テキストデータTD5に基づいて、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータの選定を支援する表示を表示装置16に行うように制御する。
第2支援表示部82bは、取得された少なくとも第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6に基づいて、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータの選定を支援する表示を表示装置16に行うように制御する。
物理的矛盾表示部84は、取得された第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6に基づいて、物理的矛盾に関する表示を表示装置16に行うように制御する。
そして、第1支援表示部82aは、図8に示すように、第1データ取得部80a〜第3データ取得部80cにおいて第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5が取得された段階で起動され、第1特性表示部86と、第1工学的矛盾モデル処理部88と、第1工学的矛盾文章処理部90と、第1発明原理表示部92とを有する。
第1特性表示部86は、第5テキストデータTD5で表される文言を第1文言表示領域44a(図6参照)に表示し、第1テキストデータTD1及び第2テキストデータTD2で表される文言を第2文言表示領域44bに表示する。
第1工学的矛盾モデル処理部88は、第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5と、後述する第1基本図データ94とに基づいて第1モデル図110(主機能を実現する工学的矛盾のモデル図:図9参照)を作成する第1モデル図作成部96と、作成された第1モデル図を第1モデル図表示領域40a(図5参照)に表示する第1モデル図表示部98とを有する。
第1モデル図作成部96は、例えば図9に示すように、第1テキストデータTD1等が組み込まれる5つの可変データ部(可変データ部Da1〜Da5)と、第1基本図データ94とを使用して第1モデル図110を作成する。この第1基本図データ94は、可変データ部Da1の表示セル100から可変データ部Da2の表示セル102に向けて延びる主機能を表す実線矢印の図と、可変データ部Da1の表示セル100から可変データ部Da3の表示セル104に向けて延びる有害作用を表す波線矢印の図とが配置され、且つ、実線矢印の図の上部に可変データ部Da4の表示セル106が配置され、波線矢印の図の下部に可変データ部Da5の表示セル108が配置された構成を有する。そして、第1モデル図作成部96は、この第1基本図データ94の5つの可変データ部Da1〜Da5にそれぞれ第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5を予め決められた順番に従って組み込むことで、第1モデル図110を作成する。図9の例では、可変データ部Da1〜Da5に対して順番に第5テキストデータTD5、第3テキストデータTD3、第1テキストデータTD1、第4テキストデータTD4及び第2テキストデータTD2を組み込むことで第1モデル図110を作成した例を示す。
第1工学的矛盾文章処理部90は、図8に示すように、第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5と、後述する第1フォーマットデータ112(図10参照)とに基づいて第1文章114(主機能を実現する工学的矛盾に関する文章:図10参照)を作成する第1文章作成部116と、作成された第1文章114を第1文章表示領域42aに表示する第1文章表示部118とを有する。
第1文章作成部116は、例えば図10に示すように、第1フォーマットデータ112を使用する。この第1フォーマットデータ112は、第1テキストデータTD1等が組み込まれる5つの可変データ部(可変データ部Db1〜Db5)と、第1文章114の基となる3つの固定データ部(固定データ部Sa1〜Sa3)とが配列されて構成されている。そして、第1文章作成部116は、この第1フォーマットデータ112の5つの可変データ部Db1〜Db5にそれぞれ第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5を予め決められた順番に従って組み込むことで、第1文章114を作成する。図10の例では、可変データ部Db1〜Db5に対して順番に第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4、第5テキストデータTD5、第1テキストデータTD1及び第2テキストデータTD2を組み込むことで第1文章114を作成した例を示す。
第1発明原理表示部92は、図8に示すように、予めハードディスク26に記録された工学的矛盾マトリックス120(情報テーブル)から、入力された第1改善パラメータと第1悪化パラメータに適合する1以上の発明原理を読み出して第1発明原理表示領域48a(図6参照)に表示する。
一方、図11に示すように、第2支援表示部82bは、少なくとも第1データ取得部80a及び第2データ取得部80bにて第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4が取得された段階で起動され、第2特性表示部122と、第2工学的矛盾モデル処理部124と、第2工学的矛盾文章処理部126と、第2発明原理表示部128とを有する。この中で、第2工学的矛盾モデル処理部124のみが第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4が取得された段階で起動され、その他は、第6テキストデータTD6まで入力された段階で起動される。
第2特性表示部122は、第6テキストデータTD6で表される文言を第3文言表示領域44cに表示し、第3テキストデータTD3及び第4テキストデータTD4で表される文言を第4文言表示領域44dに表示する。
第2工学的矛盾モデル処理部124は、少なくとも第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4、後述する第2基本図データ130(図12参照)とに基づいて第2モデル図132(有害作用を解決する工学的矛盾のモデル図:図12参照)を作成する第2モデル図作成部134と、作成された第2モデル図132を第2モデル図表示領域40b(図5参照)に表示する第2モデル図表示部136とを有する。
第2モデル図作成部134は、例えば図12に示すように、第1テキストデータTD1等が組み込まれる4つの可変データ部(可変データ部Dc1〜Dc5)と、第2基本図データ130とを使用して第2モデル図132を作成する。この第2基本図データ130は、可変データ部Dc1の表示セル138から可変データ部Dc2の表示セル140に向けて延びる不足作用を表す破線矢印の図と、可変データ部Dc1の表示セル138から可変データ部Dc3の表示セル142に向けて延びる有害作用の解決を表す実線矢印とマークの図とが配置され、且つ、破線矢印の図の上部に可変データ部Dc4の表示セル144が配置され、実線矢印とマークの図の下部に可変データ部Dc5の表示セル146が配置された構成を有する。そして、第2モデル図作成部134は、この第2基本図データ130の4つの可変データ部Dc2〜Dc5にそれぞれ第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4を予め決められた順番に従って組み込むことで、第2モデル図132を作成する。図12の例では、可変データ部Dc2〜Dc5に対して順番に第3テキストデータTD3、第1テキストデータTD1、第4テキストデータTD4及び第2テキストデータTD2を組み込むことで第2モデル図132を作成した例を示す。なお、可変データDc1には、空白のデータが組み込まれ、第2モデル図132が第2モデル図表示領域40bに表示された段階で、可変データ部Dc1の表示セル138は、第6テキストデータTD6を入力表示するための第4文言設定領域38dとなる。
第2工学的矛盾文章処理部126は、第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6と、後述する第2フォーマットデータ148(図13参照)とに基づいて第2文章150(有害作用を解決する工学的矛盾に関する文章:図13参照)を作成する第2文章作成部152と、作成された第2文章150を第2文章表示領域42b(図5参照)に表示する第2文章表示部154とを有する。
第2文章作成部152は、例えば図13に示すように、第2フォーマットデータ148を使用する。この第2フォーマットデータ148は、第1テキストデータTD1等が組み込まれる5つの可変データ部(可変データ部Dd1〜Dd5)と、第2文章150の基となる3つの固定データ部(固定データ部Sb1〜Sb3)とが配列されて構成されている。そして、第2文章作成部152は、この第2フォーマットデータ148の5つの可変データ部Dd1〜Dd5にそれぞれ第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6を予め決められた順番に従って組み込むことで、第2文章150を作成する。図13の例では、可変データ部Dd1〜Dd5に対して順番に第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2、第6テキストデータTD6、第3テキストデータTD3及び第4テキストデータTD4を組み込むことで第2文章150を作成した例を示す。
第2発明原理表示部128は、図11に示すように、工学的矛盾マトリックス120から第2改善パラメータと第2悪化パラメータに適合する1以上の発明原理を読み出して第2発明原理表示領域48b(図6参照)に表示する。
他方、物理的矛盾表示部84は、第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6が入力された段階で起動され、図14に示すように、物理的矛盾モデル処理部156と、物理的矛盾文章処理部158とを有する。
物理的矛盾モデル処理部156は、第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2及び第5テキストデータTD5と、後述する第3基本図データ160(図15参照)とに基づいて第3モデル図162(主機能を改善する機能による有害作用を示すモデル図:図15参照)を作成する第3モデル図作成部164と、作成された第3モデル図162を第3モデル図表示領域40c(図7参照)に表示する第3モデル図表示部166とを有する。
第3モデル図作成部164は、例えば図15に示すように、第1テキストデータTD1等が組み込まれる3つの可変データ部(可変データ部De1〜De3)と、第3基本図データ160とを使用して第3モデル図162を作成する。この第3基本図データ160は、可変データ部De1の表示セル176から可変データ部De2の表示セル178に向けて延びる有害作用を表す波線矢印の図が配置され、且つ、波線矢印の図の上部に可変データ部De3の表示セル180が配置された構成を有する。そして、第3モデル図作成部164は、この第3基本図データ160の3つの可変データ部にそれぞれ第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2及び第5テキストデータTD5を予め決められた順番に従って組み込むことで、第3モデル図162を作成する。図15の例では、可変データ部De1〜De3に対して順番に第5テキストデータTD5、第1テキストデータTD1及び第2テキストデータTD2を組み込むことで第3モデル図162を作成した例を示す。
また、物理的矛盾モデル処理部156は、さらに、第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6と、後述する第4基本図データ168(図16参照)とに基づいて第4モデル図170(主機能を改善する機能と二律背反の関係を有する機能による不足作用を示すモデル図:図16参照)を作成する第4モデル図作成部172と、作成された第4モデル図170を第4モデル図表示領域40d(図7参照)に表示する第4モデル図表示部174とを有する。
第4モデル図作成部172は、例えば図16に示すように、第3テキストデータTD3等が組み込まれる3つの可変データ部(可変データ部Df1〜Df3)と、第4基本図データ168とを使用して第4モデル図170を作成する。この第4基本図データ168は、可変データ部Df1の表示セル182から可変データ部Df2の表示セル184に向けて延びる不足作用を表す破線矢印の図が配置され、且つ、破線矢印の図の上部に可変データ部Df3の表示セル186が配置された構成を有する。そして、第4モデル図作成部172は、この第4基本図データ168の3つの可変データ部Df1〜Df3にそれぞれ第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6を予め決められた順番に従って組み込むことで、第4モデル図170を作成する。図16の例では、可変データ部Df1〜Df3に対して順番に第6テキストデータTD6、第3テキストデータTD3及び第4テキストデータTD4を組み込むことで第4モデル図170を作成した例を示す。
物理的矛盾文章処理部158は、図14に示すように、第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6と、後述する第3フォーマットデータ188(図17参照)とに基づいて第3文章190(物理的矛盾の文章)を作成する第3文章作成部192と、作成された第3文章190を物理的矛盾文章表示領域54(図7参照)に表示する第3文章表示部194とを有する。
第3文章作成部192は、例えば図17に示すように、第3フォーマットデータ188を使用する。この第3フォーマットデータ188は、第1テキストデータTD1等が組み込まれる6つの可変データ部(可変データ部Dg1〜Dg6)と、第3文章190の基となる4つの固定データ部(固定データ部Sc1〜Sc4)とが配列されて構成されている。そして、第3文章作成部192は、この第3フォーマットデータ188の6つの可変データ部Dg1〜Dg6にそれぞれ第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6を予め決められた順番に従って組み込むことで、第3文章190を作成する。図17の例では、可変データ部Dg1〜Dg6に対して順番に第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4、第5テキストデータTD5、第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2及び第6テキストデータTD6を組み込むことで第3文章190を作成した例を示す。
次に、本実施の形態に係る特性パラメータ選定支援手段30の処理動作を図18〜図20のフローチャートも参照しながら説明する。
先ず、図18のステップS1において、メモ設定表示部62は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば提起された問題を表す文章を設定表示する。すなわち、図4に示すように、メモ設定領域36の例えば1次セルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって提起された問題を表す文章が操作入力されることで、メモ設定表示部62は、入力された前記提起された問題を表す文章を1次セルに表示する。図4の例では、前記提起された問題を表す文章として、「掃除が出来ない」が1次セルに設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS2において、メモ設定表示部62は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば提起された問題の有害作用を表す文章を設定表示する。すなわち、図4に示すように、メモ設定領域36の例えば2次セルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記有害作用を表す文章が操作入力されることで、メモ設定表示部62は、入力された前記有害作用を表す文章を2次セルに表示する。図4の例では、前記有害作用を表す文章として、「絨毯が吸い付いてノズルが移動出来ない」が2次セルに設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS3において、メモ設定表示部62は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば根本原因を表す文章を設定表示する。すなわち、図4に示すように、メモ設定領域36の例えば3次セルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記根本原因を表す文章が操作入力されることで、メモ設定表示部62は、入力された前記根本原因を表す文章を3次セルに表示する。図4の例では、前記根本原因を表す文章として、「吸引力が強いから」が3次セルに設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS4において、メモ設定表示部62は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば根本原因を表す文章の主語と述語を設定表示する。すなわち、図4に示すように、第2メモ設定領域39の左側のセルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記根本原因を表す文章の主語が操作入力されることで、メモ設定表示部62は、入力された前記主語を左側のセルに表示する。同様に、第2メモ設定領域39の右側のセルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記根本原因を表す文章の述語が操作入力されることで、メモ設定表示部62は、入力された前記述語を右側のセルに表示する。図4の例では、前記根本原因を表す文章の主語として、「吸引力が」が設定表示され、前記根本原因を表す文章の述語として、「強い」が設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS5において、文言設定表示部64は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば提起された問題の有害作用を表す文章の名詞と動詞を設定表示する。すなわち、図4に示すように、第1文言設定領域38aの左側のセルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記有害作用を表す文章の名詞が操作入力されることで、文言設定表示部64は、入力された前記名詞を左側のセルに表示する。同様に、第1文言設定領域38aの右側のセルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記有害作用を表す文章の動詞が操作入力されることで、文言設定表示部64は、入力された前記動詞を右側のセルに表示する。図4の例では、前記有害作用を表す文章の名詞として、「絨毯が」が設定表示され、前記有害作用を表す文章の動詞として、「吸い付いてノズルが移動出来ない」が設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS6において、第1データ取得部80aは、文言設定表示部64によって起動され、第1文言設定領域38aの左側のセルに設定表示された名詞(第1テキストデータTD1)と、右側のセルに設定表示された動詞(第2テキストデータTD2)とを取得して例えばメインメモリ18の所定記憶領域に格納する。
次に、図18のステップS7において、文言設定表示部64は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば問題が提起された対象物の主機能を表す文章の名詞と動詞を設定表示する。すなわち、図4に示すように、第2文言設定領域38bの左側のセルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記主機能を表す文章の名詞が操作入力されることで、文言設定表示部64は、入力された前記名詞を左側のセルに表示する。同様に、第2文言設定領域38bの右側のセルにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記主機能を表す文章の動詞が操作入力されることで、文言設定表示部64は、入力された前記動詞を右側のセルに表示する。図4の例では、前記主機能を表す文章の名詞として、「ゴミを」が設定表示され、前記主機能を表す文章の動詞として、「吸い込む」が設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS8において、第2データ取得部80bは、文言設定表示部64によって起動され、第2文言設定領域38bの左側のセルに設定表示された名詞(第3テキストデータTD3)と、右側のセルに設定表示された動詞(第4テキストデータTD4)とを取得して例えばメインメモリ18の所定記憶領域に格納する。
次に、図18のステップS9において、文言設定表示部64は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば主機能を改善する機能を表す名詞を設定表示する。すなわち、図4に示すように、第3文言設定領域38cにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記主機能を改善する機能を表す名詞が操作入力されることで、文言設定表示部64は、入力された前記名詞を第3文言設定領域38cに表示する。図4の例では、前記主機能を改善する機能を表す名詞として、「強い吸引力」が設定表示された例を示す。
次に、図18のステップS10において、第3データ取得部80cは、文言設定表示部64によって起動され、第3文言設定領域38cに設定表示された名詞(第5テキストデータTD5)を取得して例えばメインメモリ18の所定記憶領域に格納する。
次に、図18のステップS11において、第1工学的矛盾モデル処理部88は、第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5と、第1基本図データ94とに基づいて第1モデル図110(図9参照)を作成し、該第1モデル図110を第1モデル図表示領域40a(図5参照)に表示する。
次に、図18のステップS12において、第2工学的矛盾モデル処理部124は、第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4と、第2基本図データ130とに基づいて第2モデル図132(図12参照)を作成し、該第2モデル図132を第2モデル図表示領域40b(図5参照)に表示する。
次に、図19のステップS13において、第1工学的矛盾文章処理部90は、第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5と、第1フォーマットデータ112とに基づいて第1文章114(図10参照)を作成し、該第1文章114を第1文章表示領域42a(図5参照)に表示する。
次に、図19のステップS14において、第1特性表示部86は、第5テキストデータTD5で表される文言(対象物の主機能の改善特性を表す文言)を第1文言表示領域44a(図6参照)に表示し、第1テキストデータTD1及び第2テキストデータTD2で表される文言(有害作用を表す文言)を第2文言表示領域44bに表示する。図6の例では、第1文言表示領域44aに「強い吸引力」が表示され、第2文言表示領域44bに「絨毯が吸い付いてノズルが移動出来ない」が表示された例を示す。
その後、図19のステップS15において、第4文言設定領域38d(図5参照)への文言(主機能を改善する機能と二律背反の関係を有する機能を表す名詞)の入力を待つ。すなわち、第1文章114が表示された段階で、使用者は、第1文章114が主機能を実現する工学的矛盾に関する文章として成立しているが否かを検証する。文章として成立していれば、第4文言設定領域38dへの文言入力が行われ、文章として成立していなければ(第1文章不成立)、上述したステップS1以降に戻って、第1文章114が主機能を実現する工学的矛盾に関する文章として成立するように、特定の文言あるいは各文言の内容を変更して入力する。
そして、上述のステップS15において、第4文言設定領域38dに前記二律背反の関係を有する機能を表す名詞が入力された段階で、次のステップS16に進み、文言設定表示部64は、前記二律背反の関係を有する機能を表す名詞を設定表示する。すなわち、図5に示すように、第4文言設定領域38dにカーソルが位置している状態において、入力装置14によって前記二律背反の関係を有する機能を表す名詞が操作入力されることで、文言設定表示部64は、入力された前記名詞を第4文言設定領域38dに表示する。図5の例では、前記二律背反の関係を有する機能を表す名詞として、「弱い吸引力」が設定表示された例を示す。
次に、図19のステップS17において、第4データ取得部80dは、文言設定表示部64によって起動され、第4文言設定領域38dに設定表示された名詞(第6テキストデータTD6)を取得して例えばメインメモリ18の所定記憶領域に格納する。
次に、図19のステップS18において、第2工学的矛盾文章処理部126は、第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6と、第2フォーマットデータ148とに基づいて第2文章150(図13参照)を作成し、該第2文章150を第2文章表示領域42b(図5参照)に表示する。
次に、図19のステップS19において、第2特性表示部122は、第6テキストデータTD6で表される文言(有害作用を解決する改善作用を表す文言)を第3文言表示領域44c(図6参照)に表示し、第3テキストデータTD3及び第4テキストデータTD4で表される文言(不足作用を表す文言)を第4文言表示領域44dに表示する。図6の例では、第3文言表示領域44cに「弱い吸引力」が表示され、第4文言表示領域44dに「ゴミを吸い込む」が表示された例を示す。
その後、図19のステップS20において、例えば第1改善パラメータ設定領域46a1(図6参照)への第1改善パラメータの入力を待つ。すなわち、第2文章150が表示された段階で、使用者は、第2文章150が有害作用を解決する工学的矛盾に関する文章として成立しているか否かを検証する。文章として成立していれば、次の処理に進むべく、第1改善パラメータ設定領域46a1への第1改善パラメータの入力が行われ、文章として成立していなければ(第2文章不成立)、上述したステップS1以降に戻って、第1文章114が主機能を実現する工学的矛盾に関する文章として成立し、且つ、第2文章150が有害作用を解決する工学的矛盾に関する文章として成立するように、特定の文言あるいは各文言の内容を変更して入力する。
そして、上述のステップS20において、第1改善パラメータ設定領域46a1(図6参照)に第1改善パラメータが入力された段階で、次のステップS21に進み、特性パラメータ設定表示部66は、第1改善パラメータを設定表示する。すなわち、図6に示すように、第1改善パラメータ設定領域46a1に、座標入力装置のポインタを合わせてクリックすることで、特性パラメータ設定表示部66は、改善テーブル70をポップアップウィンドウ表示する。改善テーブル70が表示された状態で、座標入力装置のポインタを該当する改善パラメータの番号に合わせてクリックすることで、特性パラメータ設定表示部66は、改善パラメータの番号とパラメータ名を、第1改善パラメータ設定領域46a1に表示する。図6の例では、第1改善パラメータとして、「18:パワー」が設定表示された例を示す。
次に、図19のステップS22において、特性パラメータ設定表示部66は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば第1悪化パラメータを設定表示する。すなわち、図6に示すように、第1悪化パラメータ設定領域46a2に、座標入力装置のポインタを合わせてクリックすることで、特性パラメータ設定表示部は、悪化テーブル72をポップアップウィンドウ表示する。悪化テーブル72が表示された状態で、座標入力装置のポインタを該当する悪化パラメータの番号に合わせてクリックすることで、特性パラメータ設定表示部66は、悪化パラメータの番号とパラメータ名を、第1悪化パラメータ設定領域46a2に表示する。図6の例では、第1悪化パラメータとして、「40:システムに働くその他有害な効果」が設定表示された例を示す。
その後、図19のステップS23において、第1発明原理表示部92は、工学的矛盾マトリックス120(情報テーブル)から、ステップS19で入力された第1改善パラメータとステップS20で入力された第1悪化パラメータに適合する1以上の発明原理を読み出して第1発明原理表示領域48a(図6参照)に表示する。図6の例では、1以上の発明原理として、「39:不活性雰囲気」、「2:分離」、「19:周期的作用」、「31:多孔質材料」が抽出され、これら発明原理が垂直方向に並べられて表示された例を示す。
次に、図20のステップS24において、特性パラメータ設定表示部66は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば第2改善パラメータ設定領域46b1(図6参照)に第2改善パラメータを設定表示する。この設定表示も、ステップS21と同様に、例えば改善テーブル70をポップアップウィンドウ表示させ、該当する番号を選択することによって行われる。図6の例では、第2改善パラメータとして、「18:パワー」が設定表示された例を示す。
次に、図20のステップS25において、特性パラメータ設定表示部66は、入力装置14からの操作入力に基づいて、例えば第2悪化パラメータ設定領域46b2に第2悪化パラメータを設定表示する。この設定表示も、ステップS22と同様に、例えば悪化テーブル72をポップアップウィンドウ表示させ、該当する番号を選択することによって行われる。図6の例では、第2悪化パラメータとして、「24:機能の効率」が設定表示された例を示す。
その後、図20のステップS26において、第2発明原理表示部128は、工学的矛盾マトリックス120(情報テーブル)から、ステップS24で入力された第2改善パラメータとステップS25で入力された第2悪化パラメータに適合する1以上の発明原理を読み出して第2発明原理表示領域48b(図6参照)に表示する。図6の例では、1以上の発明原理として、「2:分離」、「28:メカニズムの代替」、「14:局面」、「15:ダイナミック化(調整可能)」が抽出され、これら発明原理が垂直方向に並べられて表示された例を示す。
次に、図20のステップS27において、物理的矛盾モデル処理部156は、第1テキストデータTD1、第2テキストデータTD2及び第5テキストデータTD5と、第3基本図データ160とに基づいて第3モデル図162(図15参照)を作成し、該第3モデル図162を第3モデル図表示領域40c(図7参照)に表示する。
次に、図20のステップS28において、物理的矛盾モデル処理部156は、第3テキストデータTD3、第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6と、第4基本図データ168とに基づいて第4モデル図170(図16参照)を作成し、該第4モデル図170を第4モデル図表示領域40d(図7参照)に表示する。
次に、図20のステップS29において、物理的矛盾文章処理部158は、第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6と、第3フォーマットデータ188とに基づいて第3文章190(図17参照)を作成し、該第3文章190を物理的矛盾文章表示領域54(図7参照)に表示する。
その後、図20のステップS30において、アイデア設定表示部68は、入力装置14によって操作入力された様々なアイデアを示す文言や文章を、アイデア設定領域50(図7参照)に設定表示する。
すなわち、第1文言表示領域44aに表示された対象物の作用の改善特性を表す文言と、第2文言表示領域44bに表示された有害作用を表す文言と、第1発明原理表示領域48aに表示された1以上の発明原理に基づいて、主機能を実現する工学的矛盾を解決するためのアイデアが創出されることになるため、創出されたアイデアを示す文言や文章が入力されることで、これらの文言や文章がアイデア設定領域50に設定表示されることになる。
また、第3文言表示領域44cに表示された対象物の作用の改善特性を表す文言と、第4文言表示領域44dに表示された不足作用を表す文言と、第2発明原理表示領域48bに表示された1以上の発明原理に基づいて、有害作用を解決する工学的矛盾を解決するためのアイデアが創出されることになるため、創出されたアイデアを示す文言や文章が入力されることで、これらの文言や文章がアイデア設定領域50に設定表示されることになる。
そして、この特性パラメータ選定支援手段30に対して終了要求があった段階で、特性パラメータ選定支援手段30での処理が終了する。
なお、上述の例では、ステップS1〜ステップS3において、順番に、提供された問題を表す文章、有害作用を表す文章、根本原因を表す文章を設定表示した例を示したが、これらの文章の設定表示の順番は、順不同であり、いずれの文章から設定表示するようにしてもよい。
また、上述の例では、ステップS20において、第1改善パラメータの入力があった段階で、次のステップS21に進むようにしたが、もちろん、それ以外の第1悪化パラメータ、第2改善パラメータ、第2悪化パラメータのいずれを入力するようにしてもよい。
このように、本実施の形態に係る特性パラメータ選定支援手段30は、簡単な文言(名詞、動詞等)の入力だけで、「工学的矛盾の定義」を明確にするための支援、検証を容易に行うことができ、TRIZを用いた問題解決システムの普及を実現させることができる。
特に、本実施の形態では、第1文言表示領域44a(図6参照)に表示された対象物の主機能の改善特性を表す文言(第5テキストデータTD5)と、第2文言表示領域44bに表示された有害作用を表す文言(第1テキストデータTD1及び第2テキストデータTD2)に基づいて、前記主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータを容易に選定することが可能となり、第3文言表示領域44cに表示された有害作用を解決する改善作用を表す文言(第6テキストデータTD6)と、第4文言表示領域44dに表示された不足作用を表す文言(第3テキストデータTD3及び第4テキストデータTD4)に基づいて前記有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータを容易に選定することが可能となる。
また、図4に示すように、第1文言設定領域38aでは、提起された問題の有害作用を表す文章のうち、名詞を表す第1テキストデータTD1と、動詞を表す第2テキストデータTD2とが横方向に並んだ状態で表示されることから、有害作用を表す文章を簡単に想起することができ、入力ミスや文書上の矛盾を簡単に見つけることができる。同様に、第2文言設定領域38bでは、問題が提起された対象物の主機能を表す文章のうち、名詞を表す第3テキストデータTD3と、動詞を表す第4テキストデータTD4とが横方向に並んだ状態で表示されることから、対象物の主機能を表す文章を簡単に想起することができ、入力ミスや文書上の矛盾を簡単に見つけることができる。さらに、有害作用、主機能、主機能を改善する機能を表す文言が上下方向に並んで表示される形態となるため、有害作用、主機能、主機能を改善する機能を明確に認識することが可能となる。
しかも、文言設定領域38への第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5の表示に基づいて、図5に示すように、主機能を実現する工学的矛盾のモデル図及び有害作用を解決する工学的矛盾のモデル図が、図6に示す特性表示領域44に隣接した位置(第1モデル図表示領域40a及び第2モデル図表示領域40b:図5参照)に表示されることになるため、モデル図への表示内容に基づいて工学的矛盾の定義の検証を容易に行うことが可能となる。
また、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータを設定するための第1特性設定領域46a(図6参照)に対応した位置(第1文章表示領域42a:図5参照)に、主機能を実現する工学的矛盾に関する第1文章が表示され、しかも、第1文章が第1テキストデータTD1〜第5テキストデータTD5に基づいて作成されることから、主機能を実現する工学的矛盾の定義の検証を短時間で行うことが可能となる。同様に、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータを設定するための第2特性設定領域46b(図6参照)に対応した位置(第1文章表示領域42b:図5参照)に、有害作用を解決する工学的矛盾に関する第2文章が表示され、しかも、第2文章が第1テキストデータTD1〜第4テキストデータTD4及び第6テキストデータTD6に基づいて作成されることから、有害作用を解決する工学的矛盾の定義の検証を短時間で行うことが可能となる。
また、本実施の形態では、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータの改善パラメータ(第1改善パラメータ)を、図6に示す第1文言表示領域44aに表示された対象物の主機能の改善特性を表す文言(第5テキストデータTD5)を参照しながら容易に設定することが可能となり、主機能を実現する工学的矛盾に関する特性パラメータの悪化パラメータ(第1悪化パラメータ)を、第2文言表示領域44bに表示された有害作用を表す文言(第1テキストデータTD1及び第2テキストデータTD2)を参照しながら容易に設定することが可能となる。同様に、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータの改善パラメータ(第2改善パラメータ)を、第3文言表示領域44cに表示された有害作用を解決する改善特性を表す文言(第6テキストデータTD6)を参照しながら容易に設定することが可能となり、有害作用を解決する工学的矛盾に関する特性パラメータの悪化パラメータ(第2悪化パラメータ)を、第4文言表示領域44dに表示された不足作用を表す文言(第3テキストデータTD3及び第4テキストデータTD4)を参照しながら容易に設定することが可能となる。
また、図6に示すように、第1特性設定領域46aに対応した位置(第1発明原理表示領域48a)に表示された1以上の発明原理は、主機能を実現する工学的矛盾を解決するためのアイデアを創出する上で有効な支援材料となり、第2特性設定領域46bに対応した位置(第2発明原理表示領域48b)に表示された1以上の発明原理は、有害作用を解決する工学的矛盾を解決するためのアイデアを創出する上で有効な支援材料となる。
また、本実施の形態では、図4に示す文言設定領域38への第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6の設定表示に基づいて、有害作用による物理的矛盾を示すモデル図及び不足作用による物理的矛盾を示すモデル図が表示されることになるため、モデル図への表示内容に基づいて物理的矛盾の定義の検証を容易に行うことが可能となる。
また、物理的矛盾に関する文章が第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6に基づいて作成され、表示されることから、物理的矛盾の定義の検証を短時間で行うことが可能となる。
しかも、メモ設定領域36に表示された内容に基づいて第1テキストデータTD1〜第6テキストデータTD6を容易に抽出することが可能となると共に、工学的矛盾の定義の検証を、提起された問題を表す文章、提起された問題の有害作用を表す文章及び根本原因を表す文章を参照しながら行うことができ、検証作業の効率化を図ることができる。
なお、本発明に係る特性パラメータ選定支援プログラム及び特性パラメータ選定支援方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。