JP4994807B2 - 発泡体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波誘電加熱プレス装置を用いた、高分子材料からなり均一な発泡構造を有する発泡体の製造方法に関する。また本発明は該製造方法により得られる発泡体および該発泡体からなる研磨パッドに関する。本発明の研磨パッドは半導体ウェハなどを高精度に、かつ高効率に研磨するための研磨用途に有用である。
発泡体は通常、発泡剤を使用して製造される。発泡剤としては主に水、熱分解型発泡剤(アゾジカルボンアミドなど)、低沸点有機溶媒発泡剤(ブタン、ペンタンなど)、ガス発泡剤(二酸化炭素、窒素など)が用いられている。特にポリウレタンからなる発泡体の製造方法としては、従来、(1)ポリウレタンの原料に水を添加し、原料中のイソシアネート成分と水との反応により二酸化炭素を発生させながら、ポリウレタンの成形および発泡を行って発泡体とする方法;(2)成形機で溶融させた熱可塑性ポリウレタンにブタン、ペンタン、フロンガスのような低沸点有機溶媒発泡剤を供給・混練した後、低圧側に押出すことで発泡させて発泡体とする方法;(3)熱可塑性ポリウレタンに熱分解型発泡剤を配合し、これを加熱溶融すると共に発泡剤を分解させガスを発生させて発泡体とする方法などが一般的に採用される。
ところで、半導体デバイスの高集積化や多層配線化に伴い、半導体ウェハに対する一層の高平坦化等の品質向上や低価格化の要求が増々高まっている。それに伴い、半導体ウェハの製造過程において使用される研磨パッドに対しても従来以上の平坦化を可能にする機能や長時間使用可能であることなどが要求されている。これまで、比較的柔軟な不織布タイプの研磨パッドが使用されてきたが、このような研磨パッドは、半導体ウェハとの接触性が良く、研磨時に使用される研磨スラリーの保持性も良好であるものの、その柔軟性のために被加工面の平坦化が十分ではなかった。しかも、研磨スラリーや研磨時に生じる研磨屑が不織布の空隙に目詰まりし、これが原因で半導体ウェハ表面に傷を生じやすかった。また、研磨スラリーや研磨屑が目詰まりした場合には、これらが空隙深くまで侵入するためこれらを除去することが困難であり、結果として研磨パッドの寿命が短くなるという問題点も有していた。
一方、高分子発泡体を用いた研磨パッドも知られている。このような研磨パッドは、前記不織布タイプの研磨パッドに比べて剛性が高いため、より高い平坦化が要求される用途によく使用されている。また、独立気泡構造を有する高分子発泡体は研磨スラリーや研磨屑が不織布タイプの研磨パッドのように空隙の奥まで侵入しないので、研磨パッドの洗浄が比較的容易であり、長時間の使用にも耐えられるものである。特に耐磨耗性に優れることから、高分子発泡体としては発泡ポリウレタンがよく用いられている。現在、一般的に使用されている発泡ポリウレタン製の研磨パッドは、2液硬化型ウレタンを用いて注型発泡硬化した発泡ウレタンブロックをスライスすることにより生産されている。しかしながら、この方法では反応・発泡の均一化が困難であり平坦化効率の向上に効果的な高硬度化にも限界があった。また、従来の発泡ポリウレタン製の研磨パッドでは被研磨面の平坦性や平坦化効率などの研磨特性が変動することがあるが、これはもとになる発泡ポリウレタンにおける発泡構造のばらつきがその一因と考えられる。発泡ポリウレタン製の研磨パッドにより半導体ウェハを研磨するときの平坦化効率を高めるためにはより硬度の高い研磨パッドが望まれている(非特許文献1参照)。
上記のような観点から、窒素原子の含有率が6質量%以上である特定の熱可塑性ポリウレタンに二酸化炭素などの非反応性ガスを加圧条件下で溶解させた後、圧力を開放し、該ポリウレタンを熱水、熱オイルバス、熱風、水蒸気などの熱媒中を通過させるなどして軟化温度以上の温度で発泡させて得られる発泡体を研磨パッドとする方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法ではシート状の熱可塑性ポリウレタンのシート表面とシート中心部とで加熱温度に差が生じるため、より一層の均一な発泡構造を有する発泡体を得るためには更なる改良の余地があった。また、加熱時間の面においても、特許文献1に記載されている方法では目標とする温度に短時間で到達させることが困難であるため長時間の加熱が必要となるが、それによりシート表面から非反応性ガスが散逸し、シート表面付近に無発泡構造の層(スキン層)が比較的厚く形成されやすく、研磨パッドを製造する際において、表面に発泡構造を生じさせるための表面切削工程に長時間かける必要があり、煩雑であるという問題があった。
特開2002−371154号公報 「CMPのサイエンス」株式会社サイエンスフォーラム刊;1997年8月20日発行
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、より一層の均一な発泡構造および薄いスキン層を有する高分子材料からなる発泡体およびその製造方法を提供することである。また、本発明の他の目的は、半導体ウェハなどの表面の平坦性および平坦化効率の向上が達成でき、かつ使用時間を従来のものより延長することができる上記発泡体からなる研磨パッドを提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明者らが検討を重ねた結果、温度および圧力を適宜選択することによって非反応性ガスの高分子材料に対する溶解量を調整した非反応性ガスを含む高分子材料のシート状成形体を調製し、これを高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させることにより、均一な発泡構造および薄いスキン層を有する発泡体が得られることを見出し、これらの知見に基づいてさらなる検討を重ねた結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1] 非反応性ガスを含む、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて得られる熱可塑性ポリウレタンを調製し、該非反応性ガスを含む熱可塑性ポリウレタンを高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させる発泡体の製造方法であって、
ゲージ圧力3〜15MPaおよび温度50〜160℃の条件下で熱可塑性ポリウレタンに非反応性ガスを溶解させて非反応性ガスを含む熱可塑性ポリウレタンを調製し、
高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させる際の加熱温度が、熱可塑性ポリウレタンの軟化温度をT℃としたとき、(T+10)〜(T+40)℃の範囲内である、発泡体の製造方法、
] 非反応性ガスが二酸化炭素である[]の製造方法
] 熱可塑性ポリウレタンにおけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有率が4.8〜7.0質量%である[]の製造方法
に関する。
本発明によれば、より一層の均一な発泡構造および薄いスキン層を有する高分子材料からなる発泡体が得られる。このような発泡体からなる研磨パッドは、ケミカルメカニカル研磨に有用であり、半導体ウェハ等を高精度に、かつ高効率に研磨することができる。本発明の研磨パッドは、特に、被研磨面の平坦性および平坦化効率の向上が達成でき、長時間安定して使用することができる。
本発明の発泡体の製造方法は、発泡剤を含む高分子材料を調製し、該発泡剤を含む高分子材料を高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させることを特徴とする。
本発明において使用される高分子材料は、得られる発泡体の用途などに応じて適宜選択することが可能であり特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなどを例示することができる。高分子材料は1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。上記の高分子材料の中でも、得られる発泡体が耐磨耗性に優れるものとなることから、特にポリウレタンが好ましい。
上記のポリウレタンとしては、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて得られる熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。
上記の高分子ジオールとしては、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。これらの高分子ジオールは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。高分子ジオールとしては、ポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジオールを使用することが好ましい。
ポリエーテルジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)などが挙げられる。これらのポリエーテルジオールは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリテトラメチレングリコールを用いるのが好ましい。
ポリエステルジオールとしては、例えば、常法に従い、ジカルボン酸またはそのエステルもしくは無水物などのエステル形成性誘導体と低分子ジオールとを直接エステル化反応もしくはエステル交換反応させることにより製造されるものを使用することができる。
ポリエステルジオールを構成するジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、2−メチルコハク酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸などの炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ポリエステルジオールを構成する低分子ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオールなどを挙げることができる。これらの低分子ジオールは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。ポリエステルジオールを構成する低分子ジオールとしては、分子量300以下のものが好ましい。
ポリカーボネートジオールとしては、例えば、低分子ジオールとカルボニルハライド、アルキルハロホルメート、ジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られるものを使用することができる。ポリカーボネートジオールを構成する低分子ジオールとしては、ポリエステルジオールの構成成分として先に例示した低分子ジオールを用いることができる。また、カルボニルハライドとしてはホスゲンなどが挙げられる。アルキルハロホルメートとしてはメトキシカルボニルクロリド、エトキシカルボニルクロリドなどが挙げられる。ジアルキルカーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどが挙げられる。
高分子ジオールの数平均分子量は400〜2000の範囲内にあるのが好ましく、500〜1500の範囲内にあるのがより好ましい。この範囲の数平均分子量を有する高分子ジオールを用いることにより、高硬度の熱可塑性ポリウレタンを良好に製造することができる。高分子ジオールの数平均分子量が2000を越える場合には、押出成形法や射出成形法によりシート成形する際に、成形機中で増粘現象を起こし不溶融物が発生し、成形運転を中断し内部洗浄をしなければならなくなることがある。一方、高分子ジオールの数平均分子量が400未満の場合には、得られる発泡シートの耐磨耗性が低下する傾向にある。なお、本明細書でいう高分子ジオールの数平均分子量は、いずれもJIS K1557に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量を意味する。
上記の有機ジイソシアネートの種類には特に制限はなく、通常の熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から用いられている有機ジイソシアネートのいずれを使用してもよく、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどを挙げることができる。これらの有機ジイソシアネートは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが物性面から好ましい。
上記の鎖伸長剤の種類には特に制限はなく、通常の熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から使用されている鎖伸長剤のいずれを使用してもよく、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子化合物を用いるのが好ましい。鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、1,9−ノナンジオール等のジオール類などが挙げられる。これらの鎖伸長剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、適度な硬度を有する発泡体が得られることから1,4−ブタンジオールが好ましい。
上記の熱可塑性ポリウレタンにおけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有率は4.8〜7.0質量%の範囲内にあることが好ましく、5.0〜6.5質量%の範囲内にあることがより好ましい。イソシアネート基由来の窒素原子の含有率をこの範囲とすることにより、得られる発泡体の硬度の低下を防ぐことができ、それにより、例えば本発明の発泡体を研磨パッドとして使用する場合に、平坦化効率を向上させることができる。
また、熱可塑性ポリウレタンを構成する高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤の使用比率は、目的とする熱可塑性ポリウレタンに付与すべき硬度などを考慮して適宜決定されるが、高分子ジオールおよび鎖伸長剤に含まれる活性水素原子1モルに対して、有機ジイソシアネートに含まれるイソシアネート基が0.95〜1.3モルとなる割合で各成分を使用するのが好ましい。イソシアネート基の割合が0.95モルより低いと、得られる熱可塑性ポリウレタンや発泡体の強度および耐摩耗性が低下する傾向があり、一方、1.3モルより高いと熱可塑性ポリウレタンの生産性、保存安定性が低下する傾向がある。
熱可塑性ポリウレタンの製造方法は特に制限されず、前記の3成分を使用し、公知のウレタン化反応を利用して、プレポリマー法およびワンショット法のいずれの方法で製造してもよい。その中でも、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合するのが好ましく、多軸スクリュー型押出機を用いて連続溶融重合するのがより好ましい。
上記の高分子材料は、本発明の効果を損わない範囲内において、有機系充填剤、無機系充填剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、増粘剤、加工助剤、滑剤、ブルーミング防止剤、離型剤、密着性付与剤、結晶核剤、老化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、導電剤、着色剤、難燃剤、難燃助剤などの添加剤を含有することができる。これらの添加剤の含有量としては、添加剤を含有した高分子材料全体の質量(ただし、発泡剤の質量を除く)に対して、50質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明において使用される発泡剤としては、特に限定されるものではないが、均一な発泡体が得られることから、非反応性ガス、揮発性液体、熱分解型発泡剤および水からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
上記の非反応性ガスとしては、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウムなどが挙げられる。ここで非反応性ガスとは高分子材料や高分子材料を製造するための成分と実質的に反応しない気体を意味する。
上記の揮発性液体とは揮発性を有する液体を意味する。揮発性液体としては、常圧(1atm)における沸点が20〜200℃の範囲にあるものが好ましく、50〜150℃の範囲にあるものがより好ましく、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール;アセトン、2−ブタノン、メチルイソプロピルケトン、メチル−イソブチルケトン等のケトン;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;ペンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化合物などが挙げられる。
上記の熱分解型発泡剤(化学発泡剤)として、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられる。
また、上記の水は、例えば、水と高分子材料や別途添加する添加剤が有するイソシアネート基とを反応させて二酸化炭素を生じさせ発泡構造を形成するための発泡剤として使用することができる。水をこのような形態の発泡剤として使用する際の高分子材料としては、例えば、ポリウレタンの製造原料として上記した高分子ジオールと有機ジイソシアネートとを反応させて得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーなどが挙げられる。
上記の発泡剤は、本発明の効果を損わない限り、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
また、発泡剤の使用量としては、発泡剤の種類や所望とする発泡体の密度によって適宜変更可能であるが、例えば、発泡させる直前の発泡剤を含む高分子材料の全質量(上記の添加剤等を配合した場合には、それらも含めた質量)に対する発泡剤の質量が0.01〜50質量%となる量であることが好ましい。
上記の発泡剤としては、半導体ウェハなどの被研磨物の表面の汚染がされにくく、また、微細で均一な発泡径を有する発泡体が得られやすいことから、非反応性ガスがより好ましく、その中でも、高分子材料への溶解性および製造コストの点から、二酸化炭素または窒素がさらに好ましく、二酸化炭素が特に好ましい。
本発明の発泡体の製造方法は、発泡剤を含む高分子材料を調製する工程を含む。発泡剤の高分子材料への配合方法には特に制限はなく、使用される発泡剤によって適宜選択されるが、例えば、(A)高分子材料を製造するための原料に予め発泡剤を配合し、この原料を用いて高分子材料を形成させることにより発泡剤を含む高分子材料を製造する方法、(B)高分子材料を製造する際に反応系中に発泡剤を配合する方法、(C)予め高分子材料を製造し、これに発泡剤を含有させる方法などが挙げられる。これらの方法の中でも、発泡剤として上記した非反応性ガスを用いる場合には、均一な発泡体が得られることから(C)の方法が好ましい。
発泡剤として非反応性ガスを用いる場合における(C)の方法としては、例えば、ゲージ圧力3〜15MPaおよび温度50〜160℃の条件下で、高分子材料に非反応性ガスを溶解させる方法が挙げられる。非反応性ガスの溶解は、耐圧容器内において行うことが好ましい。
高分子材料の組成にもよるが、生成する気泡のサイズは、非反応性ガスの溶解量に依存する。非反応性ガスの溶解量は溶解時の圧力および温度により調整することができる。非反応性ガスの溶解時のゲージ圧力が3MPa未満の場合には、非反応性ガスを高分子材料に溶解するのに長時間を要する。一方、非反応性ガスの溶解時の圧力が15MPaを越える場合には、非反応性ガスの溶解に要する時間は短くなるが、溶解する非反応性ガスの量が必要以上に多くなり、生成する気泡のサイズが著しく小さくなりやすい。非反応性ガスの溶解時のゲージ圧力は5〜14MPaの範囲内であることがより好ましく、6〜13MPaの範囲内であることがさらに好ましく、7〜12MPaの範囲内であることが特に好ましい。
また、非反応性ガスの溶解時の温度が50℃未満の場合には、非反応性ガスを高分子材料に溶解するのに長時間を要する。一方、非反応性ガスの溶解時の温度が160℃を越える場合には、圧力開放時に部分的に発泡を生じたり、非反応性ガスの溶解量が著しく少なくなって、生成する気泡サイズが大きくなり過ぎたりする場合がある。非反応性ガスの溶解時の温度は70〜150℃の範囲内であることがより好ましく、80〜140℃の範囲内であることがさらに好ましい。
非反応性ガスの溶解量は、例えば、均一な発泡構造を有する発泡体を得る観点から、溶解条件下における飽和量の98%以上であることが好ましく、飽和量の99%以上であることがより好ましく、飽和量であることがさらに好ましい。
高分子材料に非反応性ガスを溶解させた後、冷却して、圧力を開放することにより発泡剤(非反応性ガス)を含む高分子材料を調製することができる。圧力を開放する際の温度が高分子材料の軟化温度以上である場合には、圧力開放時に不均一な発泡が生じ、均一な発泡体が得られにくい。圧力を開放する際の温度は、例えば、均一な発泡構造を有する発泡体を得る観点から、高分子材料の軟化温度をT℃としたとき、(T−40)℃以下であることが好ましく、(T−50)℃以下であることがより好ましく、(T−60)℃以下であることがさらに好ましい。具体的には、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは0〜50℃の範囲内である。なお、本明細書において高分子材料の軟化温度(T)とは高分子材料が軟化する温度を意味し、具体的には、例えば、貯蔵弾性率(E’)が1×10Paになる温度である。
上記(C)の方法により発泡剤を含む高分子材料を調製する場合には、高分子材料としてシート状成形体を用いると、均一な発泡構造を有する発泡体の製造が容易である点および発泡体を研磨パッドとして使用する場合には発泡体から研磨パッドとする際の工程が簡素化できる点などにおいて有利である。該シート状成形体としては、高分子材料を一軸押出成形機、二軸押出成形機等の押出成形機または射出成形機を用いて成形したものが好ましい。シート状成形体の厚さは、例えば、発泡体の製造の容易さおよび非反応性ガスなどの発泡剤の溶解に要する時間の観点から、0.8〜5mmの範囲内であることが好ましく、1〜4mmの範囲内であることがより好ましい。
上記のようにして調製された発泡剤を含む高分子材料を高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させることにより発泡体を製造することができる。高周波誘電加熱プレス装置を用いると、高分子材料を均一に加熱をすることができ、昇温速度が速く、温度制御が容易であり、発泡構造の均一性を確保することができる。
本発明に用いる高周波誘電加熱プレス装置は、高周波の強い電界中に置かれた物体が、自己発熱(誘電損発熱)する現象を利用した加熱装置であり、通常は温度制御可能なプレス盤を具備している。高周波加熱と同時に、または加熱中や加熱後にプレス加工することにより、被加熱体であるシート状成形体が変形することなく平坦な発泡体を製造することができる。
高周波誘電加熱プレス装置の高周波出力は使用するシート状成形体のサイズにもよるが、温度制御の点から1〜15kWの範囲が好ましく、1〜5kWの範囲がより好ましい。また、高周波誘電加熱プレス装置の周波数としては1〜30000MHzの範囲が好ましく、1〜300MHzの範囲がより好ましい。このような高周波誘電加熱プレス装置としては市販品を使用することができる。
発泡剤を含む高分子材料において、高周波誘電加熱プレス装置にて加熱する際の加熱温度が高分子材料の軟化温度未満の場合には、気泡の生成や成長が不十分となる傾向がある。発泡剤を含む高分子材料を高周波誘電加熱プレス装置にて加熱する際の温度は、生成する気泡サイズおよび発泡体の強度の点から、高分子材料の軟化温度をT℃としたとき、(T+10)〜(T+40)℃の範囲内であることが好ましく、(T+15)〜(T+35)℃の範囲内であることがより好ましく、(T+20)〜(T+30)℃の範囲内であることがさらに好ましい。
高周波誘電加熱プレス装置にてプレス加工する際の圧力としては、使用する被加熱体(発泡剤を含む高分子材料)の種類や、所望とする発泡体の厚さ等により適宜設定可能であるが、あまりに圧力が高いと発泡構造が損われ目的とする発泡体を得ることが困難となる傾向があることから、該圧力としては、ゲージ圧として0.5MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以下であることがより好ましい。該圧力の下限値としては、例えば、ゲージ圧として0.01MPaが挙げられる。
高周波誘電加熱プレス装置にて加熱して発泡させる際の熱処理時間としては、特に制限はないが、あまりに長すぎると高分子材料に含有された非反応性ガスなどの発泡剤が散逸して目的とする発泡体が得られなくなる場合があることから、好ましくは10分以内であり、より好ましくは8分以内であり、さらに好ましくは6分以内である。
本発明の製造方法により得られる発泡体の密度は、例えば、使用する発泡剤の量を調整することにより行うことができ、発泡体の用途に応じて適宜設定することができる。発泡体の密度としては0.6〜0.95g/cmの範囲内にあることが好ましく、0.65〜0.85g/cmの範囲内にあることがより好ましい。密度がこの範囲にある発泡体は、例えば、研磨パッドとして使用する際に、研磨パッドが軟らかくなりすぎず、被研磨面の平坦性の低下を防ぐことができる。
また、発泡体の気泡サイズとしては、特に限定されるものではないが、5〜150μmの範囲内にあることが好ましく、20〜100μmの範囲内にあることがより好ましい。気泡サイズが5μm未満のときには、発泡体を研磨パッドとして使用する場合に、研磨スラリー中の研磨剤(砥粒)が気泡に詰まり易く、スクラッチ傷などの研磨不良が起こり易くなり、150μmを超えるときには、発泡体の表面平滑性が低下する傾向があり、発泡体を研磨パッドとして使用する場合に、研磨剤(砥粒)の局在化、スクラッチ傷、オレンジピール傷などの研磨不良が起こり易くなる。なお、本明細書における発泡体の気泡サイズとは、発泡体断面のSEM写真を倍率50倍にて撮影し、任意の100個の気泡について、それぞれその断面積を求めて該気泡が真円であると仮定した際の直径を算出し、これらの直径を平均したものを意味する。
本発明の発泡体は、研磨パッドとして使用することができる。本発明の発泡体はそのまま研磨パッドとして使用してもよいが、研削、切削、スライス、打ち抜きなどにより所望の寸法や形状を有する研磨パッドに加工することができる。また、発泡体の表面に気泡が露出するように加工を施すことが好ましい。さらに、研磨パッドの表面には、研磨スラリーの保持性、流動性の向上、研磨パッド表面からの研磨屑除去効率の向上などを目的として、溝や穴などの成形加工を施すことが好ましい。研磨パッド表面への成形加工の方法は特に制限されるものではないが、例えば、切削加工することにより溝などを形成する方法、研磨パッド表面に加熱された金型や熱線などを接触させて接触部を溶解させることにより溝などを形成する方法、ドリルやトムソン刃などで孔などを形成する方法、レーザーなどで成形加工する方法などが挙げられる。成形加工で施される溝や孔などの形状および径は特に限定されるものではないが、溝の形状としては、例えば、格子状、同心円状、渦巻き状などが挙げられる。
本発明の研磨パッドは、それ自体公知の研磨スラリーと共に、ケミカルメカニカル研磨(CMP)に使用することができる。研磨スラリーは、例えば、水やオイル等の液状媒体;シリカ、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素などの研磨剤;塩基、酸、界面活性剤などの成分を含有している。また、CMPを行うに際し、必要に応じ、研磨スラリーと共に、潤滑油、冷却剤などを併用してもよい。
CMPは、公知のCMP用装置を使用し、研磨スラリーを介して被研磨面と研磨パッドを、加圧下、一定速度で、一定時間接触させることによって実施することができる。研磨の対象となる物品には特に制限はないが、例えば、水晶、シリコン、ガラス、光学基板、電子回路基板、多層配線基板、ハードディスクなどが挙げられる。特に、研磨の対象としては、シリコンウェハや半導体ウェハであることが好ましい。半導体ウェハの具体例としては、例えば、酸化シリコン、酸化フッ化シリコン、有機ポリマーなどの絶縁膜、銅、アルミニウム、タングステンなどの配線材金属膜、タンタル、チタン、窒化タンタル、窒化チタンなどのバリアメタル膜などを表面に有するものが挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例に記した熱可塑性ポリウレタンおよび発泡体の物性評価は次の方法で実施した。
熱可塑性ポリウレタンの硬度
射出成形によって作製した厚さ2mmのシートの硬度(JIS−D硬度)をJIS K7311に準じて測定した。
熱可塑性ポリウレタンの軟化温度
厚さ2mmの射出成形シートを作製し、該シートを90℃で5時間熱処理した試験片を用いて、動的粘弾性測定装置(DVEレオスペクトラー、(株)レオロジー社製)を使用して、貯蔵弾性率(E’)が1×10Paとなる温度を求めて熱可塑性ポリウレタンの軟化温度とした。
発泡体の密度
JIS K7112に準拠して、シート状発泡体の密度を測定した。
発泡体の気泡サイズと気泡数密度
発泡体の各部における断面を走査型電子顕微鏡により写真撮影し、一定面積内に存在する気泡を画像処理ソフト(ImageJ:National Institutes of Health)を用いて解析し、気泡サイズおよび単位面積当たりの気泡数(気泡数密度)を算出した。
[製造例1]
数平均分子量500のポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオールアジペート)[略号:PMPA]、1,4−ブタンジオール[略号:BD]および50℃で加熱溶融した4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート[略号:MDI]を、PMPA:MDI:BDのモル比が1:4.5:3.5(イソシアネート基由来の窒素原子の含有率:6.5質量%)となるような割合で用い、かつそれらの合計供給量が300g/分になるようにして、定量ポンプにより同軸で回転する2軸押出機(30mmφ、L/D=36、シリンダー温度:75〜260℃)に連続的に供給して、連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。生成した熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状で水中に連続的に押出した後、ペレタイザーでペレット状に細断し、このペレットを95℃で20時間除湿乾燥することにより、硬度(JIS−D硬度)が83、軟化温度170℃の高硬度熱可塑性ポリウレタン(以下、PU−1という)を製造した。
[製造例2]
数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール[略号:PTMG]、BDおよび50℃で加熱溶融したMDIを、PTMG:MDI:BDのモル比が1:7.5:6.5(イソシアネート基由来の窒素原子の含有率:6.9%)となるような割合で用いる以外は製造例1と同様にして、硬度(JIS−D硬度)が78、軟化温度170℃の高硬度熱可塑性ポリウレタン(以下、PU−2という)を製造した。
[製造例3]
数平均分子量1000のPMPA、BDおよび50℃で加熱溶融したMDIを、PMPA:MDI:BDのモル比が1:7.1:6.1(イソシアネート基由来の窒素原子の含有率:6.0%)となるような割合で用いる以外は製造例1と同様にして、硬度(JIS−D硬度)が81、軟化温度160℃の熱可塑性ポリウレタン(以下、PU−3という)を製造した。
[実施例1]
熱可塑性ポリウレタン(PU−1)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜225℃、ダイス温度225℃にてT−ダイより膜状に押出成形し、厚さ2mmのシートを成形した。次に、得られたシート(5cm×10cm)を耐圧容器に入れ、ゲージ圧力7MPa、温度130℃の条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、その後、50℃に冷却後、圧力を常圧に戻して、二酸化炭素1.6質量%を含むガス溶解シートを得た。
次に、得られたガス溶解シートを5mm厚のポリテトラフルオロエチレン板で挟み、定盤温度115℃の高周波誘電加熱プレス装置(山本ビニター株式会社製)に入れ、出力1.1kW、発振周波数13.6MHzで2.0分間加熱し樹脂温度190℃した後、0.1MPaの圧力でプレスし、4分間保持させ発泡体を得た。
得られた発泡体の密度は0.75g/cm、気泡サイズと気泡数密度は、中心部がそれぞれ21.8μmと1244個/mmで、表面部(スキン層と発泡構造部分との境界面より0.1mm発泡構造部分寄りの部分)がそれぞれ23.0μmと1253個/mmであり、均一な発泡構造であった。また、表面のスキン層(未発泡部分)の厚さは0.12mmであった。
[実施例2]
熱可塑性ポリウレタン(PU−1)の代わりに熱可塑性ポリウレタン(PU−2)を使用し、ゲージ圧力を7MPaから8MPaに変更した以外は実施例1と同様にして、二酸化炭素2.0質量%を含むガス溶解シートを得た。このガス溶解シートを用いて、さらに実施例1と同様にして発泡体を得た。
得られた発泡体の密度は0.65g/cm、気泡サイズと気泡数密度は、中心部がそれぞれ25.8μmと1215個/mmで、表面部がそれぞれ26.6μmと1133個/mmであり、均一な発泡構造であった。また、表面のスキン層(未発泡部分)の厚さは0.15mmであった。
[実施例3]
熱可塑性ポリウレタン(PU−1)の代わりに熱可塑性ポリウレタン(PU−3)を使用し、二酸化炭素溶解時の温度を130℃から140℃に変更し、高周波誘電加熱プレス装置において、出力1.1kW、発振周波数13.6MHzで2.0分間加熱し樹脂温度190℃としたのを、出力1.1kW、発振周波数13.6MHzで1.8分間加熱し樹脂温度180℃としたのに変更した以外は実施例1と同様にして、二酸化炭素1.2質量%を含むガス溶解シートを得た。このガス溶解シートを用いて、さらに実施例1と同様にして、発泡体を得た。
得られた発泡体の密度は0.78g/cm、気泡サイズと気泡数密度は、中心部がそれぞれ31.8μmと1144個/mmで、表面部がそれぞれ33.0μmと1103個/mmであり、均一な発泡構造であった。また、表面のスキン層(未発泡部分)の厚さは0.18mmであった。
[比較例1]
実施例1と同様にして得た二酸化炭素1.6質量%を含むガス溶解シートを、オイルバス(160℃)に5分間浸漬し加熱発泡して発泡体を得た。
得られた発泡体の密度は0.75g/cm、気泡サイズと気泡数密度は、中心部がそれぞれ23.3μmと664個/mmで、表面部がそれぞれ18.5μmと877個/mmであり、また、表面のスキン層(未発泡部分)の厚さは0.23mmと厚く、気泡むらのある発泡体であった。
[比較例2]
実施例1と同様にして得た二酸化炭素1.6質量%を含むガス溶解シートを、熱風乾燥機(160℃)に5分間入れ加熱発泡して発泡体を得た。
得られた発泡体の密度は0.75g/cm、気泡サイズと気泡数密度は、中心部がそれぞれ30.7μmと165個/mmで、表面部がそれぞれ22.7μmと403個/mmであり、また、表面のスキン層(未発泡部分)の厚さは0.53mmと厚く、気泡むらのある発泡体であった。
本発明によれば、より一層の均一な発泡構造および薄いスキン層を有する高分子材料からなる発泡体が得られる。このような発泡体から得られる研磨パッドは、ケミカルメカニカル研磨に有用であり、半導体ウェハ等を高精度に、かつ高効率に研磨することができる。このような研磨パッドは、特に、被研磨面の平坦性、平坦化効率の向上が達成でき、長時間安定して使用することができる。

Claims (3)

  1. 非反応性ガスを含む、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて得られる熱可塑性ポリウレタンを調製し、該非反応性ガスを含む熱可塑性ポリウレタンを高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させる発泡体の製造方法であって、
    ゲージ圧力3〜15MPaおよび温度50〜160℃の条件下で熱可塑性ポリウレタンに非反応性ガスを溶解させて非反応性ガスを含む熱可塑性ポリウレタンを調製し、
    高周波誘電加熱プレス装置にて発泡させる際の加熱温度が、熱可塑性ポリウレタンの軟化温度をT℃としたとき、(T+10)〜(T+40)℃の範囲内である、発泡体の製造方法
  2. 非反応性ガスが二酸化炭素である請求項に記載の製造方法。
  3. 熱可塑性ポリウレタンにおけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有率が4.8〜7.0質量%である請求項に記載の製造方法。
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