JP4994589B2 - 放射性同位元素製造用ターゲット - Google Patents

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Description

本発明は、ターゲット物質と加速粒子との核反応により放射性同位元素を製造するためのターゲットに関する。
脳や心臓、癌などの精密検査における検査方法として、ポジトロン断層撮影法(PET:Positron Emission Tomography)がある。このPET検査では、ポジトロン(陽電子)を放出する放射性同位元素(陽電子放出核種)で標識された検査用薬剤を、注射や吸入等により被験者の体内に導入する。体内に導入された検査用薬剤は、代謝されたり特定の部位(例えば、腫瘍や病変箇所)に蓄積されたりする。この際に、検査用薬剤に標識化された放射性同位元素から陽電子が放出され、これと周囲の電子とが結合して消滅する際に放射線(消滅ガンマ線)が放出される。この放射線を検出してコンピュータで処理することにより、特定断面における断層撮影画像が得られる。
PET検査の検査用薬剤に使用される放射性同位元素は、18F、15O、11C、13N等が用いられる。これらは、半減期が2〜110分と極めて短いため、病院内の検査室に近い場所にサイクロトロン等の粒子加速器を設置し、この粒子加速器からの加速粒子をターゲット装置に導き、ターゲット物質との核反応により放射性同位元素を製造する。そして、製造された放射性同位元素を所定の化合物(例えば、フルオロデオキシグルコース(FDG:Fluoro-Deoxy-Glucose))に組み込んだり、その一部を置き換えたりして合成することで、検査用薬剤(例えば、18F−FDG)を製造している。
このような放射性同位元素を製造するための従来のターゲット装置におけるターゲットは、例えば特許文献1に開示されているように、銀(Ag)、チタン(Ti)等から形成されており、ターゲット物質を収容して加速粒子との核反応に供する。
特開平9−54196号公報
しかしながら、Agからなるターゲットを用いて放射性同位元素を製造する場合には、加速粒子がAgターゲットに衝突してAg原子がスパッタされてしまう。そのため、放射性同位元素を回収するチューブ、フィルタ等に銀粉が析出して、放射性同位元素の回収量の低減をもたらし、頻繁にターゲット装置のメンテナンスを行わなければならないという問題があった。
一方、Tiからなるターゲットを用いて放射性同位元素を製造する場合には、スパッタ率が十分小さいためAgターゲットのような析出はほとんど問題とならないが、Tiの熱伝導率が低くターゲット物質の冷却効率が低いため、大電流による加速粒子の照射ができず、放射性同位元素の製造効率が低くなるという問題があった。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、加速粒子によるターゲットのスパッタを抑え、かつターゲット物質を効率よく冷却して、放射性同位元素の製造効率を高めることができる放射性同位元素製造用ターゲットを提供することを目的とする。
本発明に係るターゲットは、ターゲット物質と加速粒子との核反応により放射性同位元素を製造するためのターゲットである。このターゲットは、ターゲット物質を収容する収容部を有するターゲット本体と、収容部の表面を被覆するターゲット被膜と、収容部を外部から隔てるように覆うと共に、外部から収容部に導入される加速粒子を通過させるフォイルと、収容部に連通すると共に、収容部と外部との間でターゲット物質の搬入及び搬出を行うための搬送孔と、を備え、ターゲット被膜の加速粒子によるスパッタ率は、ターゲット本体の加速粒子によるスパッタ率よりも小さく、ターゲット本体の熱伝導率は、ターゲット被膜の熱伝導率よりも大きい、ことを特徴とする。
このターゲットでは、ターゲット本体の収容部の表面をスパッタ率のより小さいターゲット被膜で被覆しているため、ターゲットがスパッタされることを抑制することができ、回収ラインのフィルタ等においてスパッタされたターゲット材料の析出を抑えることができる。また、このターゲットは、ターゲット本体の熱伝導率がターゲット被膜よりも大きいため、ターゲット物質が主にこのターゲット本体と熱交換することにより、ターゲット物質をより効率よく冷却することができることから、大電流による加速粒子の照射が可能になる。その結果、放射性同位元素の製造効率の向上が図られる。
このとき、ターゲット被膜はNbにより形成され、ターゲット本体はAg又はCuにより形成されていると好ましい。このようにすれば、ターゲット被膜としてスパッタ率の小さいNbを用いることによりスパッタされたターゲット材料の析出を十分に抑えることができ、またターゲット本体として熱伝導率の大きいAg又はCuを用いることによりターゲット物質を効率よく冷却することができる。また、高価なNbのみを用いてターゲットを製作した場合に比べてコストを抑えることができる。
また、ターゲット被膜は、ターゲット本体の収容部にNbを溶射して形成されていると好ましい。このようにすれば、ターゲット本体の収容部にターゲット被膜を容易にかつ確実に形成することができる。
本発明によれば、加速粒子によるターゲットのスパッタを抑え、かつターゲット物質を効率よく冷却して、放射性同位元素の製造効率の向上を図ることができる放射性同位元素製造用ターゲットを提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は本実施形態に係るターゲットを備えたターゲット装置の分解斜視図である。図1に示すように、ターゲット装置1は、第1ボディ部2、ターゲット3及び第2ボディ部4を備えている。
図2は、第1ボディ部2の構成を示す断面図である。図1及び図2に示すように、第1ボディ部2は、開口21aと開口21bとを繋ぐ通過孔22を有する略円柱状の部材である。通過孔22は、軸Xに沿って延びている。この第1ボディ部2の基端には、外向きのフランジ部29が設けられている。フランジ部29は、外形が略矩形状をなし、その中央部が円形状に繰り抜かれて凹部27が設けられている。この凹部27は、上記した通過孔22と連通している。一方、第1ボディ部2の先端面28の周縁部は円形に切り欠かれており、通過孔22を取り囲む円環状の突条26が設けられている。
第1ボディ部2の側壁には、軸Xと直交する軸Yに沿って延び、上記通過孔22と連通する導入孔25a及び導出孔25bが設けられている。導入孔25aは、その先端がY字形状に分岐されており、分岐の方向がそれぞれ通過孔22の開口21a及び開口21bに向いている。これら導入孔25a及び導出孔25bは、通過孔22内に冷媒としてのHeガスを通すために設けられている。
また、第1ボディ部2の突条26の周りの先端面28からは、図1に示すように、軸Xに沿って延びる六つのボルト穴50が等間隔に穿設されている。これらボルト穴50は、上記した凹部27に連通している。また、第1ボディ部2のフランジ部29の四隅には、図1及び図2に示すように、基端面側から軸Xに沿って延びるボルト穴51がそれぞれ穿設されている。上記した構成の第1ボディ部2は、例えばアルミ合金により一体成形されている。
ターゲット3は、図3から図5に示すように、軸Xにそれぞれ直交する先端面31a及び基端面31bを有する外形が円柱状をなす部材である。このターゲット3は、ターゲット物質を収容する収容部34を有するターゲット本体31と、収容部34の表面を被覆するターゲット被膜32とを有している。収容部34は、ターゲット本体31の先端面31aの中央部を長円形に繰り抜いて形成されている。この収容部34の先端面31a側の部分は拡径されており、シール部材としてのOリング62を受ける受け部が設けられている。一方、ターゲット本体31の基端面31bの中央部は、円形に繰り抜かれて凹部35が設けられている。この凹部35には、後述する第2ボディ部4の本体部40の先端が嵌め込まれる。凹部35の底面は、更に収容部34に肉薄する程度まで略矩形に繰り抜かれており、凹部39が設けられている。
またターゲット本体31の基端面31bには、凹部35を挟んで一対の突出部38が突設されている。この突出部38は、外形が半円柱状をなし、後述する第2ボディ部4の凹溝43に嵌め合わされる。これら突出部38には、軸X方向にそれぞれフェラル収容孔36,37が穿設されている。そして、一方のフェラル収容孔36からは、収容部34に連通され収容部34内にガスを導入するためのガス導入孔36bが延設されている。他方のフェラル収容孔37からは、収容部34に連通され収容部34との間でターゲット物質の搬入及び搬出を行うための搬送孔37bが延設されている。
またターゲット本体31の先端面31aには、シール部材としてのOリング61を収容する環状の凹部60が設けられている。更に、ターゲット本体31の先端面31aからは、図1及び図3に示すように、軸X方向に延びる六つのボルト穴52が等間隔に穿設されている。
ターゲット被膜32は、図5に示すように、ターゲット本体31の収容部34の表面を被覆している。ターゲット被膜32の厚みは、200μm〜300μm程度であり、均一な厚みとなっている。このターゲット被膜32は、例えば金属を溶射することで形成することができる。
ここで、本実施形態に係るターゲット3では、ターゲット被膜32の加速粒子(陽子又は重陽子)によるスパッタ率が、ターゲット本体31の加速粒子によるスパッタ率よりも小さい。また、ターゲット本体31の熱伝導率が、ターゲット被膜32の熱伝導率よりも大きい。これを満たすべく、ターゲット本体31をAg(銀)又はCu(銅)で形成し、ターゲット被膜32をNb(ニオブ)で形成すると好ましい。
第2ボディ部4は、図6及び図7に示すように、外形が円柱状をなす本体部40と、本体部40側面の軸X方向における中央付近に設けられた鍔部41と、を有している。本体部40の基端面40aからは、軸Xに沿って一対のノズル孔47,48が設けられている。一方のノズル孔47には、冷却水を供給するための供給管(図1の71)のノズル(図1の72)が嵌め込まれる。他方のノズル孔48には、冷却水を回収するための回収管(図1の74)のノズル(図1の76)が嵌め込まれる。これらノズル孔47,48からは、図7に示すように、本体部40の先端面40bに向けて冷却水の案内孔44a,44bがそれぞれ延設されている。また本体部40の先端面40bには、シール部材としてのOリング66を収容する環状の凹部67が設けられている。
鍔部41は、外形が略矩形をなす。この鍔部41には、本体部40を挟んで一対の凹溝43が設けられている。これら凹溝43には、ターゲット3の突出部38がそれぞれ嵌め合わされる。また鍔部41の四隅には、図1及び図6に示すように、軸Xに沿って延びるボルト穴53がそれぞれ貫通形成されている。上記した構成の第2ボディ部4は、例えばアルミ合金により一体成形されている。
次に、上記した第1ボディ部2、ターゲット3、及び第2ボディ部4の連結について説明する。
まず、ターゲット3が第1ボディ部2の凹部27に嵌め合わされる。このとき、図1に示すように、外形が略長円形をなすフォイル23bが、第1ボディ部2とターゲット3との間で挟持される。フォイル23bは、加速粒子(陽子又は重陽子)の通過は許容する一方、空気やHeガスといった流体の通過を遮蔽する。このフォイル23bは、例えばTi等の金属又は合金から形成された薄い箔であって、厚みが10μm〜50μm程度である。このフォイル23bは、ターゲット3の収容部34よりも若干大きめに設けられており、且つ第1ボディ部2の通過孔22の開口21bよりも大きい。従って、第1ボディ部2の通過孔22とターゲット3の収容部34とが、このフォイル23bにより隔てられる。
そして、このように第1ボディ部2の凹部27にターゲット3を嵌め込んだ状態で、第1ボディ部2のボルト穴50を通してターゲット3のボルト穴52に図示しないボルトを締結することで、第1ボディ部2とターゲット3とを連結する。このとき、ターゲット3の先端面31aの凹部60に収容されたOリング61、及びターゲット3の収容部34の受け部に設けられたOリング62により、気密性が高められている。
次に、ターゲット3が第1ボディ部2に連結された状態で、ターゲット3の突出部38が第2ボディ部4の鍔部41の凹溝43に嵌まり込むようにして、ターゲット3の凹部35に第2ボディ部4の本体部40の先端を嵌め合わせる。そして、第2ボディ部4のボルト穴53を通して第1ボディ部2のボルト穴51に図示しないボルトを締結することで、第1ボディ部2と第2ボディ部4とを連結する。このとき、第2ボディ部4の本体部40の先端面40bの凹部67に収容されたOリング66により、気密性が高められている。
このようにして、図8に示すように、本実施形態に係るターゲット装置1が構成される。
次に、本実施形態に係るターゲット装置1の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るターゲット装置1は、図8に示すように、マニホールド102を介して、サイクロトロン(粒子加速器)100からの加速粒子が導出される導出口101に装着される。このマニホールド102にターゲット装置1を装着する際には、マニホールド102と第1ボディ部2との間に、図1に示すような外形が円形をなすフォイル23aを挟持させる。フォイル23aは、加速粒子(陽子又は重陽子)の通過は許容する一方、空気やHeガスといった流体の通過を遮蔽する。このフォイル23aは、フォイル23bと同様に、例えばTi等の金属又は合金から形成された薄い箔であって、厚みが10μm〜50μm程度である。このフォイル23aは、マニホールド102の導入孔103の一端における開口よりも若干大きめに設けられており、且つ第1ボディ部2の通過孔22の開口21aよりも大きい。従って、第1ボディ部2の通過孔22とマニホールド102の導入孔103とが、このフォイル23aにより隔てられる。
このマニホールド102には、ターゲット装置1の第1ボディ部2の導入孔25a及び導出孔25bにそれぞれ連通する、導入孔104及び導出孔105が形成されている。
放射性同位元素を製造する際には、上記したようにターゲット装置1をサイクロトロン100側に設けられたマニホールド102に装着して、セットアップを行う。まず、ターゲット物質としてのターゲット水(18O水)を供給するためのチューブ63aの先端に設けられたフェラル63bを、ターゲット3のフェラル収容孔37に嵌め込む。また、ターゲット3の収容部34にHeガスを導入するためのチューブ64aの先端に設けられたフェラル64bを、ターゲット3のフェラル収容孔36に嵌め込む。更に、ターゲット本体31を冷却するための冷却水を供給する供給管71の先端に設けられたノズル72を、第2ボディ部4のノズル孔47に嵌め込む。また、ターゲット水を回収するための回収管74の先端に設けられたノズル76を、第2ボディ部4のノズル孔48に嵌め込む。
そして、供給管71から冷却水の供給を開始し、第2ボディ部4の案内孔44a、ターゲット3の凹部39、第2ボディ部4の案内孔44b、及び回収管74といった具合に、冷却水を循環させる。
また、マニホールド102の導入孔104から冷媒としてのHeガスの供給を開始し、第1ボディ部2の導入孔25a、通過孔22(特にフォイル23a,23bに向けて)、導出孔25b、及びマニホールド102の導出孔105といった具合に、Heガスを流動させる。
この状態で、チューブ63aからターゲット水を収容部34に供給する。このとき、チューブ64aを通して収容部34内に高圧でHeガスを供給する。このように加圧することにより、ターゲット水の沸騰による気泡の発生が抑制される。
そして、サイクロトロン100からマニホールド102の導入孔103を通して、ターゲット装置1に加速粒子を導入する。導入された加速粒子は、フォイル23a、通過孔22及びフォイル23bを順に通過して、収容部34内に至る。収容部34内には、ターゲット水が貯留されており、加速粒子間とでの18O(p,n)18Fで表される核反応により、一次生成物として18で表される放射性同位元素が生成される。そして、生成された放射性同位元素を含むターゲット水が、チューブ63aを逆流させて図示しないフィルタを通してから回収される。
そして、回収された放射性同位体元素を用いてPET検査の検査用薬剤としてFDGが合成される。
上記した本実施形態に係るターゲット装置1は、ターゲット被膜32の加速粒子によるスパッタ率がターゲット本体31の加速粒子によるスパッタ率よりも小さい。従って、ターゲット3のスパッタが抑制され、回収ラインのフィルタ等におけるターゲット3の析出を抑えることができる。また、ターゲット本体31の熱伝導率がターゲット被膜32の熱伝導率よりも大きい。従って、ターゲット本体31とターゲット水との間で効率良い熱交換を行うことができることから、大電流で加速粒子の照射を行うことができる。その結果、放射性同位元素の製造効率の向上を図ることが可能となる。
特に、ターゲット被膜32をNbにより形成し、ターゲット本体31をAg又はCuにより形成すれば、Nbはスパッタ率が十分に小さいためターゲットの析出をより十分に抑えることができ、またAg又はCuは熱伝導率が大きいためターゲット物質をより効率よく冷却することができる。また、高価なNbのみを用いてターゲットを製作した場合に比べてコストを抑えることができる。
また、ターゲット被膜32としてNbを用いれば、従来ターゲットとして用いられているTiと比べて線量当量値が非常に小さく、放射化による人体への影響が少ない。そのため、ターゲット装置3のメンテナンス時等において作業者の被爆量を大きく低減することができる。
また、ターゲット本体31としてAg又はCuを用いれば、高い熱伝導率であるため十分な冷却効果が得られると共に、加工が容易でありコストの低減を図ることができる。
また本実施形態では、Heガスとの熱交換によりフォイル23a,23bを冷却しているため、加速粒子がフォイル23a,23bを通過することで生じるフォイル23a,23bの温度の著しい上昇を抑制することができる。
また、ターゲット水は収容部34内においてHeガスにより加圧されており、且つ、冷却水を循環させてターゲット本体31を介して熱交換によりターゲット水を冷却しているため、ターゲット水の沸騰を抑制して気泡の発生を抑えることができ、放射性同位元素の製造効率をより一層高めることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記の実施形態ではターゲット物質としてターゲット水(18O)と加速粒子との核反応により放射性同位元素として18Fを製造する場合について説明したが、ターゲット物質は18O水に限定されず、他の液体であってもよい。また、ターゲット物質は液体に限定されることなく、気体又は固体のターゲット物質から放射性同位元素を製造しても良い。
また、上記実施形態では、ターゲット被膜としてNbを用いたが、これに限定されることなく、Mo(モリブデン)によりターゲット被膜を形成してもよい。
また、上記実施形態では、Nbを溶射することによりターゲット被膜32を形成したが、これに限定されることなく、電解メッキ等の他の方法によりターゲット被膜を形成してもよい。
本実施形態に係るターゲットを備えたターゲット装置の分解斜視図である。 第1ボディ部の構成を示す断面図である。 ターゲットの構成を示す正面図である。 ターゲットの構成を示す背面図である。 図3のV−V線断面図である。 第2ボディ部の構成を示す背面図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 ターゲット装置がサイクロトロンに装着されている様子を示す断面図である。
符号の説明
1…ターゲット装置、2…第1ボディ部、3…ターゲット、4…第2ボディ部、21a,21b…開口、22…通過孔、23a,23b…フォイル、25a,103,104…導入孔、25b,101,105…導出孔、26…突条、27,35,39,60,67…凹部、28,31a,40b…先端面、29…フランジ部、31…ターゲット本体、31b,40a…基端面、32…ターゲット被膜、34…収容部、36,37…フェラル収容孔、36b…ガス導入孔、37b…搬送孔、38…突出部、40…本体部、41…鍔部、43…凹溝、44a,44b…案内孔、47,48…ノズル孔、50,51,52,53…ボルト穴、61,62,66…Oリング、63a,64a…チューブ、63b,64b…フェラル、70,72,76…ノズル、71…供給管、74…回収管、100…サイクロトロン、102…マニホールド

Claims (3)

  1. ターゲット物質と加速粒子との核反応により放射性同位元素を製造するためのターゲットであって、
    前記ターゲット物質を収容する収容部を有するターゲット本体と、
    前記収容部の表面を被覆するターゲット被膜と
    前記収容部を外部から隔てるように覆うと共に、外部から前記収容部に導入される前記加速粒子を通過させるフォイルと、
    前記収容部に連通すると共に、前記収容部と外部との間で前記ターゲット物質の搬入及び搬出を行うための搬送孔と、を備え、
    前記ターゲット被膜の前記加速粒子によるスパッタ率は、前記ターゲット本体の前記加速粒子によるスパッタ率よりも小さく、前記ターゲット本体の熱伝導率は、前記ターゲット被膜の熱伝導率よりも大きい、ことを特徴とするターゲット。
  2. 前記ターゲット被膜はNbにより形成され、前記ターゲット本体はAg又はCuにより形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のターゲット。
  3. 前記ターゲット被膜は、前記ターゲット本体の前記収容部にNbを溶射して形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のターゲット。
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