JP4990556B2 - 半導体検査装置および半導体装置の検査方法 - Google Patents

半導体検査装置および半導体装置の検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体検査装置および半導体装置の検査方法に関わり、特に、製造工程途中の半導体装置におけるpn接合部などの電気的特性検査の評価技術に関する。
DRAM半導体装置は、トランジスタに書き込んだデータを保持する必要があるため、半導体基板にpn接合を形成して所定の電位以外の条件ではトランジスタの蓄積電荷がリークしないようにしている。リーク不良が発生すると、例えばメモリ製品では書き込んだデータが消えてしまう。このようなリーク不良を検査する方法として、完成した半導体製品に電気テストを実施し、電気テストを直接評価する手法が知られている。しかし、この手法では、接合形成のためのイオン注入や熱処理を行った段階といった製造初期段階で検査を行うことが出来ない。
工程途中段階で、リーク不良を評価する方法として電子ビームを利用した検査方法が知られている。たとえば特開平6−326165号公報(特許文献1)には、基板吸収電流を計測することによりリーク不良を評価する方法について記載されている。また、特開平11−121561号公報(特許文献2)および特開平11−8278号公報(特許文献3)には、電位コントラストを利用して半導体回路の電気的欠陥を検査する方法が記載されている。
特許文献1では、基板吸収電流を計測することによりリーク不良を評価する方法について記載されているが、基板吸収電流は微弱であるため、電子ビームを遅くしてスキャンする必要が有り、高速に広範囲の領域について評価することは出来ない。また、接合リーク不良を検査する方法については記載がない。特許文献2および特許文献3では、接合を有するトランジスタについて、二次電子量より穴パターンの開口/非開口や配線ショート等を検査する方法について記載されているが、接合リークを検査する方法については一切記載がない。
これに対して、高速に広範囲領域の接合リークを検査する技術として、特開2002−9121号公報(特許文献4)および特開2003−124280号公報(特許文献5)が知られている。これら特許文献4および特許文献5では、半導体ウエハ表面に電子ビームを複数回照射することで接合部に逆バイアス状態を形成し、リーク電流の違いによって生じる異なる帯電状態を顕在化し、電位コントラストの像の輝度信号からリーク特性を評価する技術が記載されている。
また、特開2004−319721号公報(特許文献6)には、装置の誤差によって生じた電位コントラストの変動を補正する手法が示されている。具体的には、標準試料のウエハを用いて同一のコントラストとなるように、半導体ウエハ上面に設置された電極電位を用いて半導体ウエハ近傍の電界を変えてウエハから発生する二次電子量を変化させるといった技術が記載されている。
特開平6−326165号公報 特開平11−121561号公報 特開平11−8278号公報 特開2002−9121号公報 特開2003−124280号公報 特開2004−319721号公報
前述したように、半導体装置で発生する接合リークは製品完成後の電気プローブを用いた電気測定で検知するため、イオン打ち込み熱処理工程の製造工程初期段階で検知することが出来ず、不良発生から対策実施まで時間を要していた。また、半導体装置の開発段階では各プロセスで微細パターン形成上の不良が発生しやすく、このような不良が発生した場合、リーク不良は電気テストにおいて検知することが出来なかった。すなわち、微細パターン形成のプロセス開発を完了し、この加工プロセスで不良が発生しなくなってから、この完成後のウエハを用いてようやく製造初期段階の不良が検知されるため、対策に数ヶ月レベルの膨大な時間を費やし、半導体装置の開発期間を遅らせる要因となっていた。
また、特許文献1のように、電子ビームをトランジスタに照射し、吸収電流によりリーク量を計測する検査方法では、吸収電流が微弱であるために、1箇所測定するのに膨大な時間を要してしまい、ウエハの中の広い領域に対して実用的な時間でリーク特性を評価するには不適切であるという問題があった。また、特許文献2および特許文献3のように、電子ビームを工程途中のウエハに照射して、電位コントラストから半導体デバイスの電気特性を検査する技術においては、接合リークの不良検査は出来ないという問題があった。
一方、特許文献4および特許文献5のように、ウエハに電子ビームを照射して、接合リーク等の電気特性のばらつきを顕在化させ、このばらつきを反映させた二次電子画像(電位コントラスト像)を取得する技術では、接合リークの評価は行えるが、その精度に問題が生じる恐れがある。すなわち、仮に同一の半導体ウエハに対して評価を行った場合でも、半導体検査装置の一次電子線の変動や二次電子検出系の増幅率が変動するといった半導体検査装置の照射系または検出系の状態が変化した時には電位コントラストの輝度強度が変化するため、特性を正確に評価できない場合がある。
このような場合、例えば、特許文献6のような技術を用いて電位コントラストの補正を行うことが考えられる。しかしながら、半導体ウエハ近傍の電界変えて発生する二次電子の量を変える手法では、二次電子が変化するために半導体ウエハの帯電状態も変化することとなり、正確な電気特性を評価できない恐れがある。
そこで、本発明の目的は、半導体装置の高精度な評価を実現する半導体検査装置および検査方法を提供することにある。本発明の前記ならびにそれ以外の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明による半導体検査装置は、pn接合やプラグが形成された段階の被検査試料に対して一次電子線を複数回照射する電子工学系と、これに応じて被検査試料が発生した二次電子信号を検出する検出器と、この検出信号を増幅およびA/D変換する二次電子検出系回路部とを含んだものとなっている。そして、このような構成に対して、更に、一次電子線の大きさの変動量を計測する手段と、二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量を計測する手段と、これらの計測した変動量に基づいて二次電子検出系回路部の出力データに対して補正を行う手段とを備えたことが特徴となっている。
すなわち、被検査試料に対して一次電子線を複数回照射する際には、被検査試料のpn接合に実動作時と同程度の逆バイアス電圧が印加されるような一定条件で一次電子線が照射されるが、この一次電子線の大きさは、検査装置の使用環境などに起因して変動することがある。また、同様に、二次電子検出系回路部の増幅率やオフセット電位も変動することがある。被検査試料のpn接合の電気特性は、二次電子検出系回路部の出力(画像の輝度信号となる)に基づいて評価されるが、前述したような変動が生じると輝度信号の大きさに誤差が生じ、高精度な評価ができなくなる。そこで、この輝度信号の大きさに対して前述した変動分に相当する補正を加え、この補正後の輝度信号を元にして被検査試料の電気特性を評価する。これにより、検査装置起因の画像輝度信号ばらつきを無くし、輝度信号を絶対値として定量的に評価することが出来るため、半導体装置の電気特性を高精度に評価することが可能となる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、半導体装置の高精度な評価が実現可能となる。
以下の実施例においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施例に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施例において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施例において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施例において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施例1)
本実施例1では、半導体製造工程内でpn接合が形成された半導体装置に対して、その接合リークの電気特性を検査する方法とその検査装置について述べる。図1は、検査対象となる半導体装置の構成例を示す断面図である。図1に示す半導体装置48は、半導体基板43上に素子分離層44が形成され、この素子分離層44により各トランジスタが分離及び孤立した構成となっている。トランジスタ部には、プラグ46が埋め込まれた穴パターンが存在し、プラグ46は、層間絶縁膜47で囲まれている。また、プラグ46の下部には、n型の拡散層45が形成され、拡散層45と半導体基板43(ここではp型基板を用いた)との間にpn接合が形成される。なお、本実施例1では、プラグ埋め込み材料としてn型イオンをドープしたポリシリコン膜を用いた。
次に、図1および図2〜図4を用いて、本実施例1による半導体装置の検査方法の原理について簡単に説明する。まず、図1に示すように、半導体装置48の表面に一次電子線17を照射すると、半導体装置48表面から発生する二次電子線(二次電子信号)18の量と注入される一次電子線17の量の総和により、半導体装置48の表面は正もしくは負に帯電する。この正もしくは負帯電は、入射する一次電子線17のエネルギーと照射される半導体装置48の材質およびウエハ表面の電界により決まる。例えば、n型の拡散層45上のプラグ46に正帯電となる電子光学条件で一次電子線17を照射した場合、拡散層45のpn接合部では逆バイアス電位状態となり、リークのない正常なpn接合上のプラグは正に帯電する。一方で、リークにより不良となるpn接合上のプラグは、電荷が半導体基板43へ逃げるため、正に帯電しない。
この帯電状態を反映した半導体ウエハ近傍の電界強度と二次電子線軌道の断面図を図2,図3に示す。図2に示すように、正常プラグ49の表面は正帯電するために、発生する二次電子線18が再度半導体ウエハ表面に戻されるような電界および等電位線60が形成される。一方、pn接合部のリーク電流61に伴う不良プラグ50の表面は、図3に示すように、正帯電しないために、二次電子線18が戻されるような電界は形成されない。つまり、一次電子線17を正常プラグ49に照射した場合には、二次電子線18の多くがウエハ表面に戻されるため後述する検出器11での検出量が小さくなり、一次電子線17を不良プラグ50に照射した場合には、二次電子線の多くがウエハ表面に戻されずに検出器11に向かうため、その検出量が大きくなる。
そうすると、図4に示すように、正常プラグ49と不良プラグ50が混在する半導体ウエハ22面に対し、検出器11で取得した二次電子画像51は、正常プラグ49の領域では暗く、不良プラグ50の領域では明るくなる。帯電状態はpn接合部のリーク量の程度によって変化するため、明るい部分の信号強度を詳細に解析することでリーク電流61の量を求めることも可能となる。この電位状態を反映した二次電子画像を電位コントラスト像と呼ぶ。
また、一次電子線17をウエハ内の複数箇所に照射して得られる複数の電位コントラスト像からプラグ領域の信号強度を抽出し統計処理を行うことで、図5に示すような累積度数分布が得られる。累積度数分布の横軸は、プラグの電荷を保持する時間であるリテンション時間を表し、主分布53は、pn接合部でのリーク電流のない正常プラグを反映し、裾分布54は、リーク電流がある不良プラグを反映している。電子線による半導体装置48のリーク特性は、上記複数枚の電位コントラスト像から得られる累積度数分布によって評価することができる。
図6は、本実施例1における半導体検査装置の構成例を示す概略図である。半導体検査装置1は、電子光学系2、ステージ機構系3、ウエハ搬送系4、真空排気系5、制御系6、情報処理部7、二次電子検出系回路部34、一定レベル信号送信部35により構成されている。電子光学系2は、電子銃8、コンデンサレンズ9、対物レンズ10、検出器11、ウエハ上面の電界制御電極12、走査偏向器13、一次電子線量検出器14、絞り15、ブランキング用偏向器16、ウエハ高さセンサ19より構成されている。ステージ機構系3は、XYステージ20およびウエハ22を載置するためのウエハホルダ(試料台)21、ウエハホルダ21およびウエハ22に負の電圧を印加するためのリターディング電源23より構成されている。XYステージ20には、レーザ測長による位置検出器が取り付けられている。
ウエハ搬送系4は、カセット載置部24とウエハローダ25より構成されており、ウエハホルダ21は、ウエハ22を載置した状態でローダ25とXYステージ20を行き来するようになっている。なお、ウエハホルダ21には、ウエハ22を加熱するための加熱ホルダ69が備わっている。制御系6は、電子銃制御部26、ブランキング制御部27、一次電子線量検出系制御部28、ビーム偏向補正部29、電子光学系制御部30、電界制御電極制御部31、ウエハ高さセンサ検出系32、ステージ制御部33より構成されている。情報処理部7は、一次電子線量モニタ部36、一定レベル信号モニタ部37、画像処理部38、記憶部39、演算処理部40、表示画面41より構成され、外部サーバ42との間で通信可能となっている。
電子銃8から出力された一次電子線17は、ブランキング用偏向器16によって、ウエハ22に照射するタイミングが制御され、かつウエハ22に照射する際には偏向器13によって走査スピードおよび走査領域が制御される。半導体ウエハ22は、この一次電子線17を受けて二次電子線18を発生し、この二次電子線18が検出器11で検出される。この際に、半導体装置48の各プラグ46には、一次電子線17がその走査スピードに応じた一定の時間間隔で複数回照射される。そうすると、正常プラグ49は、徐々に帯電が進み、これに伴い発生する二次電子線18が減少するが、異常プラグ50は、一定の時間間隔の間に電荷がリークするため帯電せず、これに伴い多くの二次電子線18が発生することになる。
図7は、図6の二次電子検出系回路部とその主な関連部分の構成例を示すブロック図である。図7に示すように、二次電子検出系回路部34は、検出器11の一部であるフォトマル67で検出した微量の二次電子信号を増幅するためのアンプ62,63や、その出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器66や、アンプ63の出力信号に対してオフセットを調整するオフセット調整機構68などを有している。そして、A/D変換器66の出力信号に基づいて二次電子画像51が得られる。この二次電子画像51のコントラストとなる増幅率は、フォトマル67の印加電圧やアンプ62,63の増幅率により調整でき、二次電子画像51の全体の輝度信号を増減させるには、オフセット調整機構68によるオフセット電位を調整すればよい。
フォトマル67の印加電圧やアンプ62,63の増幅率およびオフセット電位が固定であった場合、試料からの二次電子信号の大きさが同一ならば、当然ながら同じ輝度信号となる二次電子画像51が得られる。しかしながら、フォトマル67の印加電圧の変動または二次電子検出系回路部34内での温度変動などによって、回路系の増幅率やオフセット電位が変動するといった問題があった。図8に示すように、増幅率が変動した場合、例えば増幅率が小さい場合55には、二次電子画像51における正常プラグの輝度信号と不良プラグの輝度信号の差は小さくなる。一方で、増幅率が大きい場合56には、二次電子画像51における正常プラグの輝度信号と不良プラグの輝度信号の差は大きくなる。そして、二次電子画像51の輝度信号が変わると、勿論、図5のような累積度数分布の形状も異なってしまう。
このように、二次電子検出系回路部34の増幅率等が変動することで、同一のウエハから得られる累積度数分布の形状が異なってしまう。また、二次電子検出系回路部34のオフセット電位が変動した場合や、電子光学系2の一次電子線17の量が変動した場合でも、二次電子画像51の輝度信号が変化し、電気特性不良を評価する累積度数分布の形状が変化する。すなわち、このような事態が生じると、pn接合のリーク電流を高精度に評価することが困難となる。
そこで、半導体ウエハ22に一次電子線17を照射して二次電子画像51を取得する際に、画像取得ごとに一次電子線17の変動量、二次電子検出系回路部34での増幅率およびオフセット電位の変動量をモニタし、各画像に対して変動量の補正を加えることで、前述したような問題を解決する。図7において、一次電子線17の変動量のモニタは、情報処理部7の一次電子線量モニタ部(例えば電流計)36を用いて、電子光学系2の一次電子線量検出器14の出力信号を計測することで実現する。また、二次電子検出系回路部34の増幅率およびオフセット電位の測定は、情報処理部7の一定レベル信号モニタ部(例えば電圧計)37を用いて、二次電子検出系回路部34のアンプ63の前段信号64と、後段信号(A/D変換器66直前の信号)65を計測することで実現する。
また、情報処理部7は、前段信号64と後段信号65の基準電位の差分からオフセット電位を読み取り、二次電子検出系回路部34のオフセット調整機構68を用いて、オフセット電位を0に調整する。更に、情報処理部7は、画像取得毎に、この前段信号64の振幅V1と後段信号65の振幅V2との比率である増幅率G(=V2/V1)を算出する。そして、画像取得毎の増幅率Gの変動量や一次電子線17の変動量を、それに対応する二次電子画像51のデータと共に記憶部39に保存する。
次に、前述したような半導体検査装置1を用いて、例えば、DRAM等の半導体装置48に対するリーク特性(リフレッシュ特性)を評価する際の検査方法について説明する。図9は、本実施例1における半導体装置の検査方法の一例を示す処理フロー図である。図9においては、まず、検査対象となるpn接合およびプラグが形成された段階の半導体装置(被検査半導体ウエハ)48と、例えば、パターンが形成されていないベアSiウエハ等の校正用の半導体ウエハ(校正用ウエハ)とを半導体検査装置1のウエハカセットにセットする(S901)。次いで、被検査半導体ウエハ48を半導体検査装置1内に搬入する(S902)。
続いて、電子ビーム校正用パターンを用いて、電子ビームの校正やアライメントといった光軸調整(つまり装置自体の初期設定)を行う(S903〜S905)。この電子ビーム校正用パターンは、図10に示すように、ウエハホルダ21上に備わったパターンである。すなわち、ウエハホルダ21上には、電子ビーム校正用パターン70と、搬入した半導体ウエハ22が搭載されており、ここでの処理は、電子ビーム校正用パターン70を対象として行う。
電子ビームの光軸調整が終了すると、今度は、被検査半導体ウエハ48(図10の半導体ウエハ22に該当)を対象として、そのpn接合に印加される電圧が、半導体装置の実動作時と同程度になるような光学条件の探索を行う(S906,S907)。具体的には、被検査半導体ウエハ48の表面電位を計測しながら、それが所望の値となるように電子光学条件の各パラメータを探索すればよい。ここで、表面電位を計測するためには、検出器11に含まれる図16に示すようなエネルギーフィルタを用いて、図17のような処理を行う。図16は、図9の光学条件の探索処理において用いられる検出器関連の構成例を示す概略図である。図17は、図16の構成例を用いた処理内容の一例を説明する図である。
図16では、二次電子線18の放出元となる半導体ウエハ22周りと、その二次電子線18を検出する検出器11の構成例が示されている。半導体ウエハ22周りの構成は、半導体ウエハ22の上部に設けられた電界制御電極12と、更にその上部に設けられたアース電極77からなり、アース電極77と電界制御電極12の間には電界制御電源76が接続され、アース電極77と半導体ウエハ22(正確にはウエハホルダ21)の間には、リターディング電源23が接続されている。検出器11の構成は、二次電子線18の進行方向に向かって順に設けられたアース電極71、フィルタ電極72、アース電極73と、その先に設けられた検出回路74からなり、半導体ウエハ22とフィルタ電極72の間にはフィルタ電源75が接続されている。
このような構成を用いて表面電位を計測する際は、まず、半導体ウエハ22としてベアSiウエハ等を用い、フィルタ電源75によりフィルタ電極72の電位を変えながら、ステージを移動させ、場所を変えてベアSiウエハ等に一次電子線を照射して画像を取得する。次に、半導体ウエハ22として被検査半導体ウエハ48を用い、これに対しても前述したベアSiウエハ等と同様にフィルタ電位毎の複数箇所からの画像を取得する。その後、これらのフィルタ電位毎の画像から輝度信号を抽出して、図17のように、横軸にフィルタ電位、縦軸に輝度信号を表したS字カーブ78,79のグラフ80を作成する。
図17において、S字カーブ78は、ベアSiウエハ等によるものであり、S字カーブ79は、被検査半導体ウエハ48によるものである。S字カーブ79の輝度信号は、画像中の複数のプラグ領域の信号強度を抽出し、平均したものを用いる。プラグ領域で正の帯電が生じた場合には、表面電界とプラグ領域から発生する二次電子線のエネルギーの関係により、S字カーブは帯電しないベアSiウエハ等のS字カーブ78よりフィルタ電位の高い方へシフトする。このシフト量が、表面電位Vsとなる。そこで、電子光学条件の各パラメータを変化させながら、このような一連の処理を繰り返すことで、所望の表面電位Vsとなるような各パラメータの値を探索する。
ここで、電子光学条件を決定する各パラメータは、例えば、被検査半導体ウエハ48に一次電子線17を照射するときの照射エネルギー、一次電子線の電子量、および被検査半導体ウエハ48表面の電界強度が挙げられる。本実施例1において、照射エネルギーは、電子銃8で数kVに加速した電子線を、リターディング電位と呼ばれるウエハホルダ21に印加した負の電位により、ウエハ近傍で急激に減速させることで調整する。このように照射エネルギーは、加速電圧とリターディングの電位を調整すればよい。ここでは、例えば、照射エネルギーが500eVになるように調整した。一次電子線17の電子量は、電子銃8の引き出し電圧によって、ここでは例えば数100pA程度に調整した。電子量の調整には、電子源の温度または電子線が通過する絞り15の孔径またはコンデンサレンズ9の励磁を用いても構わない。ウエハ近傍の電界は、ウエハ上面に設置した電界制御電極12の印加電圧変化により調整した。なお、他の電子光学条件である一次電子線17の照射時間、照射面積、照射回数は偏向器13,16によって調整できる。
次に、図9において、被検査半導体ウエハ48を半導体検査装置1から搬出し、校正用ウエハを半導体検査装置1に搬入する(S908)。これによって、図10の半導体ウエハ22の部分に校正用ウエハが置かれる。その後、前述したS903と同様に電子ビーム校正用パターン70に移動し(S909)、前述したS907で探索した光学条件に設定後(S910)、S904,S905と同様に電子ビーム校正用パターン70を用いた光軸調整が行われる(S911,S912)。
続いて、校正用ウエハに移動して(S913)、各種校正用信号を取得する(S914)。この校正用信号の取得に際しては、S910で設定した所望の電子光学条件下で、一次電子線17の量、二次電子検出系回路部34の前段信号64およびA/D変換直前の後段信号65を計測する。この際に、一次電子線17の量を複数変化させ、その都度二次電子画像17や増幅率Gを取得しておく。そして、これらの情報は、記憶部39に保存される。また、オフセット電位が生じている際には、オフセット調整機構68を用いて補正を行う。なお、ここでは、増幅率Gの計測やオフセット電位の補正は、校正用ウエハに一次電子線17を照射することで行ったが、その代わりに、図2の一定レベル信号送信部35から二次電子検出系回路部34に固定信号を入力し、前段信号64および後段信号65をモニタする方法を用いてもよい。
その後は、校正用ウエハを半導体検査装置1から搬出し、再度、被検査半導体ウエハ48を半導体検査装置1に搬入し(S915)、S910で設定してある所望の電子光学条件下で、被検査半導体ウエハ48の二次電子画像を取得する(S916)。この際には、被検査半導体ウエハ48に対して、一次電子線17を一定の時間間隔で複数回照射して二次電子画像を取得する。更に、この画像取得する際の一次電子線17の量を、一次電子線量検出器14および一次電子線量モニタ部36で計測し、増幅率Gの大きさを、一定レベル信号モニタ部37のデータに対して演算(V2/V1)を行うことで計測する。これらの情報は、取得した二次電子画像と共に記憶部39に保存される。また、前段信号64と後段信号65の間にオフセット電位が生じていた場合は、オフセット調整機構68により補正を行う。なお、一次電子線17の量を計測するタイミングは、二次電子画像の取得に伴い一次電子線17を一定の時間間隔で複数回照射する際のその前後や、または、この一定の時間間隔の間(ブランキング時間の間)や、あるいは複数の二次電子画像を取得する際のその前後であってもよい。
このような一連の画像取得とそれに伴う一次電子線17、増幅率Gおよびオフセット電位のモニタおよび保存を、XYステージ20を移動させながら行い、複数の二次電子画像を取得する。この際に、情報処理部7の演算処理部40では、一次電子線17、増幅率Gおよびオフセット電位の時系列的な変動量が逐次演算され、これらの変動量が所望の変動量よりも大きい場合が生じたときには、表示画面41に警告を表示するようにしておく。また所望の変動量より大きい時に取得した画像は、評価用のデータとして使用しないよう記憶部39に記憶させておく。
そして、このようにして取得された複数の二次電子画像は、その取得した際の一次電子線17の変動量や増幅率Gの変動量を基に補正され、その補正された複数の二次電子画像を基に累積度数分布のグラフが生成され、表示画面41上に表示される(S917)。このS917での処理は、具体的には例えば図11のようにして行われる。図11は、図9における二次電子画像の補正および累積度数分布のグラフを表示する際の詳細な処理の一例を示すフロー図である。なお、ここでの処理は、図6および図7に示した情報処理部7で行われ、記憶部39に保存されたデータを用いて画像処理部38や演算処理部40がソフトウエア処理を行い、その結果を表示画面41に表示するというものである。
図11では、まず、前述した図9のS914において校正用ウエハで取得した一次電子線量毎の二次電子画像と、その際の増幅率Gをソフトウエアに取り込む処理を行う(S1101)。そして、この取り込んだデータから、一次電子線の変動量と二次電子画像の輝度との相関関係を算出し、また、取り込んだ増幅率G(短時間の取得データであるため通常は殆ど変動しない)を例えば平均化するなどで基準増幅率G1を算出して保存する(S1102)。
次いで、前述した図9のS916において被検査半導体ウエハで取得した各二次電子画像毎に、当該画像データとその際の一次電子線の量および増幅率Gをソフトウエアに取り込む(S1103)。また、取り込んだ画像毎に、一次電子線の変動量と増幅率Gの変動量を算出する(S1104)。その後、前述したS1102で算出した一次電子線の変動量と輝度との相関関係および基準増幅率G1を用い、取り込んだ各画像の輝度信号に対してその一次電子線の変動量分および増幅率Gの変動量分の補正を行う(S1105)。具体的には、例えば、取り込んだ画像の輝度信号をK、その際の増幅率をG2とすると、補正後の輝度信号K’は、例えばK’=ΔX+(G1/G2)×Kとなる。ここで、ΔXは、一次電子線の変動量分の輝度信号の補正値であり、この値は、前述した校正用ウエハで取得した一次電子線の変動量と輝度との相関関係を参照することで算出することができる。
なお、ここでは、図7の前段信号64と後段信号65の間にオフセット電位が生じていた場合は、オフセット調整機構68により補正を行ったが、例えばオフセット調整機構68を備えないような場合には、情報処理部7によるソフトウエア処理によって補正を行うことも可能である。この場合、補正後の輝度信号K’は、K’=ΔX+(G1/G2)×K+ΔOFとなる。ここで、ΔOFは、オフセット電位の変動量に伴う輝度信号の補正値であり、オフセット電位の変動量に対して一義的に定めることができる。
続いて、補正された複数の二次電子画像からプラグ領域での輝度信号を抽出して統計処理を行い、累積度数分布グラフを作成する(S1106)。また、予め判っているリーク電流と二次電子画像の輝度信号との相関関係や、リーク電流とリテンション時間(データ保持時間)との相関関係から、輝度信号をリテンション時間に変換する(S1107)。これによって、図5のようなリフレッシュ特性評価のグラフが得られ、このグラフが表示画面41に表示される(S1108)。なお、ここでは、二次電子画像の輝度信号に対する補正を元画像全体に対して行うように表記したが、元画像でプラグを抽出した後に、抽出したプラグの輝度信号のみを補正してもよい。これによって、プラグ領域以外の信号を補正せずに済むため、処理時間および解析時間が減り、効率化が図れる。
図12は、本実施例1の半導体検査装置を用いて一次電子線の変動量を補正した結果の一例を示すグラフである。図13は、本実施例1の半導体検査装置を用いて増幅率の変動量を補正した結果の一例を示すグラフである。図12では、例えば一次電子線の変動量が+15%であった場合のリフレッシュ特性120aと−20%であった場合のリフレッシュ特性121aとが示されている。このように、一次電子線の量が変動するとリフレッシュ特性が大きく異なる結果となってしまう。そこで、このようなリフレッシュ特性120a,121aに対して、図11のような処理によって一次電子線の変動量分の補正を行った結果、ほぼ同一となるリフレッシュ特性120b,121bを得ることが可能となった。
一方、図13では、例えば増幅率の変動量が−15%であった場合のリフレッシュ特性130aと+30%であった場合のリフレッシュ特性131aとが示されている。このように、増幅率Gの値が変動するとリフレッシュ特性が大きく異なる結果となってしまう。そこで、このようなリフレッシュ特性130a,131aに対して、図11のような処理によって増幅率Gの変動量分の補正を行った結果、ほぼ同一となるリフレッシュ特性130b,131bを得ることが可能となった。
以上、本実施例1の半導体検査装置および検査方法を用いることで、半導体装置を高精度に評価することが可能となる。また、特に、DRAMなどの半導体ウエハにおけるpn接合形成段階で、そのリフレッシュ特性を高精度に取得することが可能となる。
(実施例2)
本実施例2では、前述した実施例1の半導体検査装置および検査方法を、半導体装置の製造工程(前工程プロセス段階)に適用した例を説明する。ここでは、例えば、DRAMの開発段階において、イオン注入後のアニール処理条件を最適化する場合を例とする。図14は、本実施例2で用いた各種アニール処理条件の一例を示す説明図である。図14に示すように、最適なアニール処理条件を見つけるため、アニール温度とアニール時間を変えた4条件(条件A〜条件D)を設定した。そして、この4条件下でアニール処理した半導体装置の性能比較をするため、各条件で接合形成およびアニ−ル処理されたウエハをプロセスラインから抜き取り、実施例1で述べた図9および図11の処理フローを用いてそれぞれのウエハを評価した。
図15は、図14の各種アニール処理条件に対応する評価結果の一例を示すグラフである。図15に示すように、条件A,B,C,Dの順にリテンション時間が改善している結果が得られた。裾分布から、条件A,B,C,Dの順に従い、リークがあるプラグ数が減少していることがわかった。さらに、図6の加熱ホルダ69により4条件のウエハを加熱し、温度を上げて画像を取得して検査した結果、累積度数分布の裾分布がより顕在化し、条件A,B,C,Dの順に従いリークがあるプラグ数が減少することがより正確に分かった。これらの結果から、条件Dのアニール処理条件が最適であるとした。なお、実際上、各ウエハの測定時毎に一次電子線や増幅率などが変動する恐れが十分にあり、この変動量を補正しない場合には、必ずしもこのような結果が得られるとは限らない。ここでは、図9および図11の処理フローによって変動量の補正を行っているため、高精度な結果が得られ、正確に条件出しを行うことが可能となった。
以上、本実施例による半導体検査装置および検査方法を半導体装置の前工程プロセス段階に適用することにより、従来では前工程プロセスへのフィードバックに半導体装置完成後のプローブテストの結果が必要なため数ヶ月程度を要していたが、この期間を大幅に短縮できるようになる。さらに、高精度な評価結果に伴い、正確なフィードバックを行える点からも、半導体装置の評価期間を短縮可能となる。なお、このような効果は、特に半導体装置の開発段階に適用した場合により顕著に現れる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明による半導体検査装置および検査方法は、特に、DRAM等におけるpn接合のリフレッシュ特性を評価する場合に適用して有益な技術であり、これに限らず、pn接合を含む各種半導体装置に対して、そのpn接合のリーク特性を高精度に評価する技術として広く適用可能である。
本発明の実施例1による半導体装置の検査方法において、その検査対象となる半導体装置の構成例を示す断面図である。 本発明の実施例1による半導体装置の検査方法において、その検査方法の原理を示す説明図である。 本発明の実施例1による半導体装置の検査方法において、その検査方法の原理を示す説明図である。 本発明の実施例1による半導体装置の検査方法において、その検査方法の原理を示す説明図である。 本発明の実施例1による半導体装置の検査方法において、その検査結果の一例を示すグラフである。 本発明の実施例1における半導体検査装置の構成例を示す概略図である。 図6の二次電子検出系回路部とその主な関連部分の構成例を示すブロック図である。 従来技術の問題点を示す説明図である。 本発明の実施例1による半導体装置の検査方法において、その処理の一例を示す処理フロー図である。 図6のウエハホルダの構成例を示す平面図である。 図9における二次電子画像の補正および累積度数分布のグラフを表示する際の詳細な処理の一例を示すフロー図である。 本発明の実施例1による半導体検査装置を用いて、一次電子線の変動量を補正した結果の一例を示すグラフである。 本発明の実施例1による半導体検査装置を用いて、増幅率の変動量を補正した結果の一例を示すグラフである。 本実施例2で用いた各種アニール処理条件の一例を示す説明図である。 図14の各種アニール処理条件に対応する評価結果の一例を示すグラフである。 図9の光学条件の探索処理において用いられる検出器関連の構成例を示す概略図である。 図16の構成例を用いた処理内容の一例を説明する図である。
符号の説明
1 半導体検査装置
2 電子光学系
3 ステージ機構系
4 ウエハ搬送系
5 真空排気系
6 制御系
7 情報処理部
8 電子銃
9 コンデンサレンズ
10 対物レンズ
11 検出器
12 電界制御電極
13 走査偏向部
14 一次電子線量検出器
15 絞り
16 ブランキング用偏向器
17 一次電子線
18 二次電子線
19 高さセンサ
20 XYステージ
21 ウエハホルダ
22 半導体ウエハ
23 リターディング電源
24 カセット載置部
25 ウエハローダ
26 電子銃制御部
27 ブランキング制御部
28 一次電子線量検出系制御部
29 ビーム偏向補正部
30 電子光学系制御部
31 電界制御電極制御部
32 高さセンサ検出系
33 ステージ制御部
34 二次電子検出系回路部
35 一定レベル信号送信部
36 一次電子線量モニタ部
37 一定レベル信号モニタ部
38 画像処理部
39 記憶部
40 演算処理部
41 表示画面
42 外部サーバ
43 半導体基板
44 素子分離層
45 拡散層
46,49,50 プラグ
47 層間絶縁膜
48 半導体装置
51 二次電子画像
53 主分布
54 裾分布
55 増幅率が小さい場合
56 増幅率が大きい場合
60 等電位線
61 リーク電流
62 プリアンプ
63 メインアンプ
64 前段信号
65 後段信号
66 A/D変換器
67 フォトマル
68 オフセット調整機構
69 加熱ホルダ
70 電子ビーム校正用パターン
71,73,77 アース電極
72 フィルタ電極
74 検出回路
75 フィルタ電源
76 電界制御電源
78,79 S字カーブ
80 グラフ
120a,121a,120b,121b,130a,131a,130b,131b リフレッシュ特性

Claims (12)

  1. 一次電子線を放出する電子源と、
    拡散層およびプラグが形成された段階の被検査試料が搭載される試料台と、
    前記試料台に搭載された前記被検査試料の同一箇所に前記一次電子線を照射するためのレンズおよび偏向器と、
    前記一次電子線を所定の間隔で複数回照射するよう制御する制御部と、
    前記一次電子線の大きさの変動量を計測する第1手段と、
    前記被検査試料のプラグの表面電位を計測する第2手段と、
    前記一次電子線の複数回照射に応じて前記被検査試料が発生した二次電子信号を検出する検出器と、
    前記検出器で検出された二次電子信号を増幅し、この増幅した二次電子信号をA/D変換し、このA/D変換後の信号を輝度信号として出力する二次電子検出系回路部と、
    前記二次電子検出系回路部で出力された輝度信号の大きさを、前記第1手段で計測された前記一次電子線の大きさの変動量に基づいて補正する第3手段と、
    前記第3手段で補正された輝度信号を用いて、前記被検査試料の拡散層の電気特性を算出する第4手段と
    前記二次電子検出系回路部で増幅される前の二次電子信号と増幅された後の二次電子信号とを計測することで前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量を計測する第5手段と、
    前記二次電子検出系回路部で出力された輝度信号の大きさを、前記第1手段で計測された前記一次電子線の大きさの変動量に加えて、前記第5手段で計測された前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量に基づいて補正する第6手段とを有することを特徴とする半導体検査装置。
  2. 請求項記載の半導体検査装置において、
    さらに、固定電圧または固定電流などの一定レベルの外部信号を前記二次電子検出系回路部に入力する第7手段を備え、
    前記一定レベルの外部信号を前記二次電子検出系回路部で増幅する処理を行うことで、前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量を計測することが可能となっていることを特徴とする半導体検査装置。
  3. 請求項記載の半導体検査装置において、
    さらに、前記一次電子線の大きさの変動量、又は前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量、或いは前記二次電子検出系回路部のオフセット電位の変動量のいずれかが所定の変動量以上となった際に警告を発生する第8手段を有することを特徴とする半導体検査装置。
  4. 請求項記載の半導体検査装置において、
    さらに、前記被検査試料の温度を可変制御するための加熱機構を有することを特徴とする半導体検査装置。
  5. 一次電子線を放出する電子源と、
    拡散層およびプラグが形成された段階の被検査試料が搭載される試料台と、
    前記試料台に搭載された前記被検査試料の同一箇所に前記一次電子線を照射するためのレンズおよび偏向器と、
    前記一次電子線を所定の間隔で複数回照射するよう制御する制御部と、
    前記被検査試料のプラグの表面電位を計測する第1手段と、
    前記一次電子線の複数回照射に応じて前記被検査試料が発生した二次電子信号を検出する検出器と、
    前記検出器で検出された二次電子信号を増幅し、この増幅した二次電子信号をA/D変換し、このA/D変換後の信号を輝度信号として出力する二次電子検出系回路部と、
    前記二次電子検出系回路部で増幅される前の二次電子信号と増幅された後の二次電子信号とを計測することで前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量を計測する第2手段と、
    前記二次電子検出系回路部で出力された輝度信号の大きさを、前記第2手段で計測された前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量に基づいて補正する第3手段と
    前記第3手段で補正された輝度信号を用いて、前記被検査試料の拡散層の電気特性を算出する第4手段とを有することを特徴とする半導体検査装置。
  6. 請求項記載の半導体検査装置において、
    さらに、固定電圧または固定電流などの一定レベルの外部信号を前記二次電子検出系回路部に入力する第5手段を備え、
    前記一定レベルの外部信号を前記二次電子検出系回路部で増幅する処理を行うことで、前記二次電子検出系回路部の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量を計測することが可能となっていることを特徴とする半導体検査装置。
  7. 拡散層およびプラグが形成された段階の被検査試料に対して、前記被検査試料の同一箇所に一次電子線を複数回照射する第1工程と、
    前記第1工程の際の前記一次電子線の大きさの変動量を計測する第2工程と、
    前記第1工程に応じて前記被検査試料が発生する二次電子信号を検出する第3工程と、
    前記第3工程で検出された二次電子信号を増幅する第4工程と、
    前記第4工程で増幅された後の二次電子信号を輝度信号として出力する第5工程と、
    前記第4工程の際の増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量を計測する第6工程と、
    前記第5工程で出力された輝度信号を、前記第2工程で計測された前記一次電子線の大きさの変動量と前記第6工程で計測された前記増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量に基づいて補正する第7工程と、
    前記第7工程で補正された輝度信号から前記被検査試料の拡散層の電気特性を算出する第8工程とを有することを特徴とする半導体装置の検査方法。
  8. 請求項記載の半導体装置の検査方法において、
    前記第1工程は、
    前記被検査試料のプラグの表面電位を計測する第1処理と、
    前記第1処理で計測された表面電位が所定の値となるように一次電子線の照射条件または前記被検査試料近傍の電界を設定する第2処理と、
    前記第2処理で照射条件が設定された一次電子線を、前記被検査試料の同一箇所に複数回照射する第3処理とを含むことを特徴とする半導体装置の検査方法。
  9. 請求項記載の半導体装置の検査方法において、
    前記被検査試料は、DRAMであることを特徴とする半導体装置の検査方法。
  10. 請求項記載の半導体装置の検査方法において、
    前記第7工程は、
    前記第5工程で出力された輝度信号から前記被検査試料のプラグに該当する箇所の輝度信号を抽出する第4処理を含み、
    前記第4処理で抽出された輝度信号を対象として、前記第2工程で計測された前記一次電子線の大きさの変動量と前記第6工程で計測された前記増幅率の変動量およびオフセット電位の変動量に基づいた補正を行うことを特徴とする半導体装置の検査方法。
  11. 請求項記載の半導体装置の検査方法において、
    前記第7工程は、予め校正用の半導体ウエハを用いて、前記一次電子線の大きさを変化させた際に必要となる輝度信号の補正量を調査しておき、この調査結果を参照することで、前記第2工程で計測された前記一次電子線の大きさの変動量に基づく補正を行うことを特徴とする半導体装置の検査方法。
  12. 請求項記載の半導体装置の検査方法において、
    前記第8工程は、前記第7工程で補正された輝度信号から前記DRAMのリテンション時間を算出し、更に、前記リテンション時間を統計処理して前記DRAMのリフレッシュ特性の累積度数分布を算出することを特徴とする半導体装置の検査方法。
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