JP4989658B2 - 全内部反射を用いた偏光転向フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、表面からの輝度を増強するためのディスプレイ照明物品に関し、より詳細には、導光板からの光を方向転換して偏光出力を提供する転向フィルムに関する。
液晶ディスプレイ(LCD)は、コストおよび性能において改善し続けており、多くのコンピュータ、機器および娯楽用途向けの好ましいディスプレイタイプになりつつある。従来のラップトップコンピュータディスプレイに用いられる透過型LCDは、光をLCDに向かって外側に方向付けるために、LCDの背後に配置される光供給面を有するバックライト付きディスプレイの一種である。依然としてコンパクトかつ低コストでありながら十分に均一な明るさを有する適切なバックライト装置を提供するという課題が2つの基本的な手法のうちの1つに従って取り組まれてきた。第1の手法では、光供給面が、広範囲の角度にわたって本質的に一定の輝度を有する、高度に散乱した本質的にランベルト光分布を提供するために用いられる。軸上および軸付近の輝度を高めることを目的として、この第1の手法に従って、さらに平行化された照明を提供するために、ランベルト分布を有するこの光の一部を方向転換するためのいくつかの輝度増強フィルムが提案されている。輝度増強フィルムに関して提案された解決策の中には、たとえば、米国特許第5,592,332号(Nishioら)、米国特許第6,111,696号(Allenら)および米国特許第6,280,063号(Fongら)に記載されたものがある。上記特許に記載された輝度増強フィルム(BEF)などの解決策は、広視野角にわたって増大した明るさをある程度提供する。しかしながら、BEFによっても、全体的なコントラストは、依然として比較的不十分のままである。
バックライト照明を提供するための第2の手法は、側面に配置されたランプまたは他の光源からの入射光を受け入れ、この光を全内部反射(TIR)を用いて内部に導く導光板(LGP)を採用し、光がLGPから狭い範囲の角度にわたって発せられるようにした。LGPからの出射光は、典型的に、垂線に対して、例えば70°以上など、かなり急な角度である。この第2の手法では、その結果、光方向転換物品の一種である転向フィルムを用いて、LGPから発せられた光出力を垂線の方へ方向転換する。たとえば、ニューヨーク州ボールドウィンのClarex社から入手可能なHSOT(高度散乱光透過)導光パネルによって提供されるものなど、光方向転換物品または光方向転換フィルムと広く呼ばれる方向転向フィルムは、製造に際して拡散フィルムまたはドット印刷の必要性なしに、この種の均一なバックライトを提供するための改善された解決策を提供する。HSOT導光パネルおよびその他の種類の方向転向フィルムは、導光板からの光を垂線方向にまたは典型的に二次元の面に対して略垂直ないくつかの他の適切なターゲット角に向かって方向転換するために、様々な組み合わせで、プリズム構造の配列を用いる。一例として、米国特許第6,746,130号(Ohkawa)は、LGP照明のための転向フィルムとしての役割を果たす光制御シートを記載している。
図1を参照すると、ディスプレイ装置100における導光板10の全体的な機能が示されている。光源12からの光は、入射面18で入射し、図示したように、典型的にくさび形で導光板10の中に入る。この光は、全内部反射(TIR)条件がフラストレートし、次に、反射面142から反射されるまで導光板10の中で伝播し、出射面16で導光板から出る。次に、この光は、転向フィルム122に進み、LCDまたは他のタイプの空間光変調器もしくは光を変調する他の二次元バックライト構成要素などの光ゲートデバイス120を照らすように導かれる。ほとんどの条件下で最適化された観察のために、発光は、垂線Nを中心とした比較的狭い角度範囲にわたって提供されるべきである。偏光子124は、変調のための適切な偏光を有する光ゲートデバイス120を提供するために、照明経路に必ず配置される。しかしながら、転向フィルム122を通過後の光は、本質的に偏光されないか、または非常に小さい偏光度を有するため、偏光子124は、光の約半分を吸収しなければならない。この問題を克服するために、吸収偏光子124と転向フィルム122の間に反射偏光子125が設けられることが多い。
反射偏光子の一種が、Koikeらの「Surface light source device with polarization function」と題する米国特許第5,982,540号および米国特許第6,172,809号に開示されている。Koikeらの米国特許第5,982,540号および米国特許第6,172,809号の開示は、導光板、1つまたは複数の偏光分離板、光方向調整器(本質的に転向フィルム)および偏光変換器を有する面光源デバイスを示している。偏光分離板は、一種の反射偏光子125である。Koikeらの米国特許第5,982,540号の開示に記載された偏光分離板は、照明のS偏光成分とP偏光成分を分離するために、ブルースター角を用いる。しかしながら、この手法は、光の一部の偏光を提供するが、より多くの従来の反射偏光フィルムの代替品の一種を提供しているに過ぎない。この解決策は、依然として、1つまたは複数の別個の偏光子フィルムの付加的使用を必要とする。さらに、Koikeらの米国特許第5,982,540号および米国特許第6,172,809号の開示の手法は、偏光分離板に用いられる材料の屈折率nが、導光板からの光の入射角に基づいた狭い範囲内にあることを必要とする。
画質および性能を妥協することなしに偏光照明を提供するのに必要な全体的な構成要素の数を削減することは、明らかに有利であろう。この目的を考慮して、偏光子125の構造を簡素化し、または機能を結合することによって、別個のユニットとしてのこの構成要素をなくすことを提案するいくつかの解決策が存在する。機能を結合しようとする試みでは、Araiの「Surface Light Source Device Outputting Polarized Frontal Illumination Light」と題する米国特許第6,027,220号が、少なくとも部分的に偏光された照明を生成することができる面光源デバイスを開示している。Araiの米国特許第6,027,220号の開示が示しているように、導光板10(図1)から出てくる光の本質的に一部の偏光がある。加えて、転向フィルムによって本質的に行われるこの光のさらなる偏光がある。一対の転向フィルムを用いる構造では、偏光にさらにもっと僅かな利得がある可能性がある。Araiの米国特許第6,027,220号の開示の手法に従って、面光源は、各転向フィルムに適切な材料を使用し、かつ導光板からの光の傾斜角に対するそれらの屈折率nに基づいてこれらの材料を合わせるだけで、ある程度の偏光を提供するように設計することができる。しかしながら、この手法は、ある程度の偏光を提供する利点を有するが、単に屈折率nを特定することに基づいてどれほどの改善が得られるのかについて、実際的な限界がある。さらに、複数の転向フィルムを用いる実施形態は、照明システム設計に、コスト、厚さおよび複雑さを加える。
さらに別の手法では、Suzukiの「Apparatus for Increasing a Polarization Component, Light Guide Unit, Liquid Crysta1 Display and Polarization Method」と題する米国特許第6,079,841号が、偏光を供給するようにそれ自体が設計される導光板を提供する。Suzukiの米国特許第6,079,841号の導光板は、好ましい偏光状態を達成するために、共に積層され、光のブルースター角の調整を提供するように配向された導光体のスタックを用いる。この方法は、導光体自体の中に偏光構成要素を組み込むという利点を有するが、この種の手法には欠点がある。導光板の複雑さと、2分の1または4分の1波長板および反射体に関する追加要件とが、照明経路における別個の構成要素としての偏光子をなくすことによって得られる利点を打ち消す。
米国特許第5,592,332号明細書 米国特許第6,111,696号明細書 米国特許第6,280,063号明細書 米国特許第6,746,130号明細書 米国特許第5,982,540号明細書 米国特許第6,172,809号明細書 米国特許第6,027,220号明細書 米国特許第6,079,841号明細書
したがって、偏光機能と他の構成要素を組み合わせることによって偏光照明を提供しようとする試みがあるが、これらの試みは、柔軟性のある、より低コストで、かつより効果的な解決策を提供していないことが分かる。その結果、構成要素の数が減少した偏光照明を提供する低コストの転向フィルム解決策の必要性がある。
本発明は、ターゲット角に向かって光を方向転換するための光方向転換物品であって、
前記光方向転換物品が、
(a)入射角の範囲にわたって入射照明を受け入れるための入射面と、
(b)複数の光方向転換構造を備える出射面とを備え、
各光方向転換構造が、
(i)前記入射面の平面に対して第1の角度で配向される内部反射面と、
(ii)発光角で出射光を発するための出射面とを有し、
前記出射面が、前記入射面の平面に対して第2の角度で配向され、
垂線から60°より大きい主角での入射照明の場合に、光が、前記内部反射面から反射されて、前記ターゲット角の5°以内である発光角で前記出射面から発せられる光方向転換物品を提供する。本発明は、ある角度範囲にわたって照明を発するための照明光源と、上記光方向転換物品と、前記光方向転換物品からの前記出射光を調整することによって、画像を形成するための光ゲートデバイスとを備えるディスプレイ装置をさらに提供する。
本発明の利点は、主角の範囲にわたって入射する照明のために、転向フィルム機能と偏光子機能を兼ね備える1つの構成要素を提供することである。
本明細書は、特に本発明の要旨を指摘しかつ明確に主張する請求項で完結するが、本発明は、添付図面に関連して以下の説明がなされたときに、より良く理解されると考えられる。
本説明は、特に本発明による装置の一部を形成する要素または本発明による装置とより直接的に協働する要素を対象にする。具体的に示されたり、記載されていない要素は、当業者に周知である様々な形態をとってもよいことが理解されるべきである。
上記の背景技術の欄に記載したように、照明経路における他の構成要素の中に偏光機能を組み込むことによって、照明装置の全体的な複雑さを緩和しようとする試みがある。本発明の手法は、転向フィルムの中に偏光機能を組み込むことであり、さらに広義には、ディスプレイの光方向転換要素の中に偏光機能を組み込むことである。本明細書において上述した従来の手法とは異なり、本発明の方法は、光方向転換物品の形状および構成の設計においてブルースター角を採用し、それによって、1つの構成要素において光方向転換と偏光の両方を行う。
本発明の装置は、一般にプリズムとして成形される光方向転換構造を用いる。本物のプリズムは、少なくとも2つの平面を有する。しかしながら、光方向転換構造の1つまたは複数の面は、すべての実施形態において平面である必要がなく、湾曲していても、または多数の断面を有していてもよいため、より一般的な用語である「光方向転換構造」が本明細書で使用される。
前掲の背景技術に記載したように、従来の転向フィルムは、導光板または類似の光供給構成要素から斜めの入射角で、通常は垂線から60°以上で受けた光を方向転換する。転向フィルムは、典型的にプリズム形状で、かつ様々な寸法の屈折構造の配列を一般に用いて、導光板からの光を垂線に向かって方向転換する。これらはフィルムとして設けられるため、垂線は、フィルムの二次元平面に対するものと考えられる。
図1を参照して示されたように、光源12は、導光板10の側面に設置される。導光板10のこの配置および設計は、転向フィルムの必要な角度挙動および配置設計を決定づける。導光板10の性能条件の範囲に関して、本発明の光方向転換物品は、図1の配置において、従来の転向フィルム122と置き換えるように用いることも、偏光子124と反射偏光子125のいずれか一方または両方の性能要件を排除するまたは少なくとも最小限に抑えるように十分な偏光を提供することもできる。
図2Aを参照すると、導光板10とともに用いられる従来の転向フィルム122の概略断面図を示しており、主要な角度および幾何的関係を示している。転向フィルム122は、導光板10に向かって下向きに面する複数のプリズム構造を有し、各構造は、近い面24(図1の実施形態に図示されているように光源12に対して近い)および遠い面26を有し、両側面は、水平方向Hに対する頂角αと底角β1およびβ2によって決定されるように、フィルムの垂線方向Vから傾斜している。導光板10からの光は、中心入射角θinを中心とした小さい角度範囲にわたって入射する。転向フィルム122の平面22におけるLCディスプレイ要素に供給される光の出射角θoutは、中心入射角θin、転向フィルム122の屈折率nおよび遠い面26が傾斜する底角β1を含む複数の因子によって決定される。放射光のための出射角θoutは、ほとんどの実施形態において、転向フィルム122に対して好ましくは垂直である。しかしながら、より一般的には、出射角θoutは、ターゲット角と見なすことができ、一部の用途の場合には、実際には垂線に対してある程度傾斜していてもよい。一般に、ターゲット角は、垂線から+20°または−20°である。
図2Bは、プリズム構造がLCデバイスまたは他の光変調器に向かって上向きに面する転向フィルム20の異なる配置を示している。平面22は、ここでは入射面であり、構造化された面が出射面である。この構成では、本発明に用いられる基本的なパターン、この場合もやはり出射面上の各光方向転換構造が、近い面24(図1の実施形態に図示されているように、光源12に対して近い)および遠い面26を有し、両側面が、入射面の平面に平行であり、かつ図2A、図2Bおよび以下の図において水平配向を有するHと表示された基準線に対する頂角αと底角β1およびβ2によって決定されるように、フィルムの垂線方向Vから斜めに傾斜している。導光板10からの光は、中心入射主角θinを中心とした小さい角度範囲にわたって入射する。転向フィルム20の構造化された出射面からLCディスプレイ要素に供給される光の出射角θoutは、中心入射主角θin、転向フィルム20の屈折率nおよび遠い面26が平面22に対して斜めの角度で傾斜する底角β1を含む複数の因子によって決定される。
図3Aおよび図3Bを参照すると、本発明の改善された転向フィルム20の主要な特徴が示されている。光方向転換構造は、この場合もやはり上向きに面している(より一般的には、観察者およびLCデバイスまたは他の光変調器に向かって外向きに面している)。各光方向転換構造は、光源12の位置(図1)に関連して近い面24および遠い面26を有する。遠い面26は、図2Bに図示されたように、発光面または光出射面である。遠い面26に対して与えられた(平面22に対する)適切な斜めの傾斜によって、平面22上の中心照明光線R1(主光線とも呼ばれる)を中心とした入射光は、ターゲット角であるフィルムの垂線方向Vに向かって適切に方向転換される。一実施形態では、光方向転換構造は、転向フィルム20の面に沿って直線的に細長く、その結果、各光方向転換構造は、出射面の一方の縁から他方の縁まで整列して延在する。図3Aおよび図3Bの断面図などの断面図に関して、直線状の延長は、紙面に対して垂直な方向である。この配置が、転向フィルム20の製作に関して利点を有することは十分認識され得る。しかしながら、光方向転換構造は、そのような延長した線形の態様に配置される必要はない。重要なことは、図3Aおよび図3Bの断面側面図に図示されているように、導光板10からの入射光の角度に対する光方向転換構造の様々な面の角度関係である。
本発明の実施形態では、出射角θoutは、式(1)に記載したように、入射角θin、光方向転換構造の屈折率nおよび遠い底角βによって決定される。
Figure 0004989658
導光板からの入射光は、主角を中心とした一群の角度にわたって入射し、その結果、入射光の大部分は、主角の±10°以内である。式(1)および後の式は、主角として入射角θinを用いる。
式(1)が、偏光のいかなる考慮事項にも依存しないで、図3A〜図3Cに示された上向きに配向された光方向転換構造または外向きに面する光方向転換構造のタイプを用いる転向フィルムに関して一般に適用されるθinに対するθoutの関係を示していることに留意することは有益である。単なる一例として、上記の背景技術の欄に記載されたAraiの米国特許第6,027,220号の開示の図8からの値を用いると、θin=75°、n=1.58、β=75.5°であるとき、式(1)による出射角は、θout=−0.12°である。同様に、Araiの米国特許第6,027,220号の開示の図9によれば、θin=63°、n=1.58、β=71.1°であるとき、式(1)による出射角は、θout=0.04°である。しかしながら、式(1)は、光方向転換を示すだけであり、この種の構造を有する転向フィルムは、所与の入射角θinから出射角θoutに光を転向することを強調しなければならない。しかしながら、一旦、光が式(1)に従って方向転換されると、その偏光特性は、依然として通常は不十分のままである。一例として、Araiの米国特許第6,027,220号の開示に開示された転向フィルムの配置は、不十分な偏光を生じて、P偏光の不十分な透過率Tをもたらす。さらなる対策を講じることなく、偏光を改善するためには、追加の偏光構成要素または第2の転向フィルムが必要である。
本発明は、ブルースター角によって得られる偏光分離の原理を利用することによって、転向フィルムによって達成されるわずかな偏光を改善する。光が屈折率nを有する材料から屈折率nを有する材料に進むときに、異なる屈折率nおよびnを有する2つの材料の境界で生じる現象である偏光分離は、これらのそれぞれの屈折率および入射角によって決まる。一般に、屈折率nを有する材料におけるブルースター角は、以下のように与えられる。
Figure 0004989658
また、屈折率nを有する材料におけるブルースター角は、以下のように与えられる。
Figure 0004989658
ブルースター角偏光デバイスは、これらの偏光状態を分離するために、ブルースター角またはその付近でS偏光およびP偏光の異なる透過比および反射比を活用する。
図3A、図3Bおよび図3Cは、本発明による転向フィルム20の一実施形態の場合の変形および主要な幾何的関係を示している。本発明によれば、入射平面22におけるすべての入射角θinおよび屈折角θならびに遠い面26における屈折角θおよびθは、それぞれのブルースター角に近い。以下の説明において比較を簡単にするために、それぞれの面で空気中のブルースター角のみが計算される。実際には、空気中のブルースター角(nair=1)は、入射平面22(θb1)および遠い面26(θb2)で同一であり、n=1.58のとき、
Figure 0004989658
である。
スネルの法則に従うと、
Figure 0004989658
n=1.58およびθin=75°のとき、
Figure 0004989658
n=1.58およびθin=63°のとき、
Figure 0004989658
Figure 0004989658
である。
式(8)が示すように、角度θは、屈折率n、遠い底角βおよび屈折角θによって決まり、順に、屈折角θは、屈折率nおよび入射角θinによって決まる。したがって、全体的には、角度θは、屈折率n、遠い底角βおよび入射角θinによって決まる。
理想的な場合において、以下の条件は、ブルースター角効果を用いて、最大の出射P偏光および比較的小さい出射S偏光を達成するために満たされるものとする。
Figure 0004989658
しかしながら、本発明者は、式(9)に記載された条件が、すべての妥当な屈折率n(値1〜2.5)、すべての遠い底角β(0°〜90°)および所与の入射主角θin、すなわち40°〜90°の光源に関して、正確に満たされることができないことを認識している。いくつかの妥協がなされなければならない。
この困難さを踏まえて、本発明の目的は、所与の入射角θinの場合に|θout|、|θin−θ|および|θ−θ|の最小値を有するフィルムを設計することである。|θout|、|θin−θ|および|θ−θ|の最小値に応じて、重み付けメリット関数を選択するための多くの方法がある。より理想的な目的として、適切な屈折率nを有する材料を選択し、所与の入射角θinの光源に関して適切な遠い底角βを与えることによって、以下の条件の多くを可能な限り満たそうと試みることが望ましいであろう。
Figure 0004989658
式(10.1)を満たすことは、出射光が略垂線方向に方向転換されることを意味する。式(10.2)および式(10.3)は、面22で入射し、面26から出る光が、所望の偏光の高い透過率および望ましくない偏光の低い透過率に関するブルースター角条件をほぼ満たすことを保証する。後に与えられるモデル化の結果が示すように、任意の1つの設計において式10.1〜10.3で与えられた関係のすべてを満たすことは困難である場合がある。転向フィルムとして作用する主な機能に関して、式(10.1)を満たすことが一般に必要である。しかしながら、実際の設計では、値|θin−θ|および|θ−θ|のそれぞれを10°以内に制限しても、実行可能でない場合がある。このレベルの性能を達成することは、本発明の方法を用いて、転向フィルムの能力およびバックライト照明の改善された偏光の両方を可能にする。しかしながら、式(10.2)および式(10.3)の要件を完全に満たすことができない場合であっても、それらは、本発明の設計技術を用いるときに、最適化のために有用な目的を提供する。
主要な条件として、光を最初に、近い面24に当てるのではなく、遠い面26に当てるために、以下の条件が満たされなければならない。
Figure 0004989658
全内部反射を受けることなく、光を遠い面26から出射させるために、以下の関係が満たされなければならない。
Figure 0004989658
式中、
Figure 0004989658
である。
実施例1
図8A〜図8Dの輪郭プロットを参照すると、入射角θin=63°である。これらのプロットでは、横軸(x軸)は遠い底角を示し、縦軸(y軸)は屈折率nを示す。図8A〜図8Dは、図3Aに関して表現された順序で整理されている。図8Aは、導光板10からの光が平面22に入射する第1の境界における応答を示す。図8Bは、転向フィルム20内の光が遠い面26に入射する第2の境界における応答を示す。図8Cは、出射角の応答であるθoutを示す。図8Dは、図8A、図8Bおよび図8Cに表された複合条件による結果の重なりを示す合成輪郭プロットである。その結果、図8Dの合成輪郭プロットは、最適な偏光分離を提供する転向フィルム20の設計に利用可能な「作動空間」を示す。
図8Aは、|θin−θ|<5°(領域1)および|θin−θ|<10°(領域2)を満たす遠い底角β1および屈折率のパラメータ空間を示す領域1および領域2に関する輪郭プロットである。図8Bは、|θ−θ|<5°(領域1)および|θ−θ|<10°(領域2)を満たすための遠い底角β1および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。図8Cは、|θout|<5°(領域1)および|θout|<10°(領域2)を満たすための遠い底角β1および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。図8Dは、以下の条件、すなわち、|θin−θ|<5°、|θ−θ|<5°および|θout|<5°(領域1)ならびに|θin−θ|<10°、|θ−θ|<10°、|θout|<10°(領域2)を満たすための遠い底角β1および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。
図8Dは、パラメータ集合(n,β)の二次元空間における領域1において、上記式(10.1)〜(10.3)で与えられた条件が、すべて満たされる、すなわち、|θout|<5°、|θin−θ|<5°および|θ−θ|<5°であることを示している。領域2では、|θout|<10°、|θin−θ|<10°および|θ−θ|<10°である。領域1および領域2以外の領域では、|θout|>10°、|θin−θ|>10°または|θ−θ|>10°である。領域1に関して、屈折率nは、およそ1.64〜1.90であり、遠い底角βは、およそ55°〜66°であることが分かる。
これらの結果の意味をより良く理解するために、|θout|、|θin−θ|および|θ−θ|のそれぞれが、図8A〜図8Cにそれぞれ示されている。図8Aは、領域1(0°<β<90°および1.62<n)において、条件|θin−θ|<5°が常に満たされている場合を示す。図8Bを参照すると、領域1では、|θ−θ|<5°であり、領域2では、|θ−θ|<10°である。図8Cを参照すると、領域1では、|θout|<5°である。領域2では、|θout|<10°である。
式(10.2)の|θin−θ|<5°が、きわめて容易に満たされることが容易に分かる。約54°より大きく、約74°より小さい任意の遠い底角βに関して|θ−θ|<5°である場合には、屈折率1.5<n<2.0に関する解決策がある。約43°より大きく、約78°より小さい任意の遠い底角βに関して|θout|<5°である場合には、屈折率1.5<n<2.0に関する解決策がある。さらに、|θout|<5°および|θ−θ|<5°に関するパターンが異なる。第一に、これらのパターンは、異なる空間を占める。第二に、領域1の|θ−θ|<5°が低い屈折率の場合に広いのに対して、領域1の|θout|<5°は低い屈折率の場合に狭い。狭いパターンは、屈折率nおよび遠い底角βの許容差の変動が小さいことを意味する。
式(10.1)、(10.2)および(10.3)の3つの条件すべてが満たされなければならないときには、図8Dの領域1に示されているように、最適な作動空間がある。
詳細な検討は、|θout|<1°、|θin−θ|<1°および|θ−θ|<1°に関して重なりがないことを示している。これは、「完全」な性能を実際には達成することができないことを意味し、最良の効果を達成するためには、いくつかの妥協がなされなければならない。
実施例2
図9A〜図9Dは、図8A〜図8Dの順序と類似の順序を示しており、同じ光方向転換構造および材料を用いるが、入射主角θin=70°である。図8Aと比較すると、留意すべきは、図9Aにおける領域1の|θin−θ|<5°が、1.5<n<2.0に存在しないことである。領域2の|θin−θ|<10°および領域3の|θin−θ|<15°が、この輪郭プロットに現れる。図9Bおよび図9Cの輪郭プロットに示される他の挙動は、実施例1の挙動と類似である。図9Dにおいて、|θout|<5°、|θin−θ|<5°および|θ−θ|<5°の重なる領域1は存在しない。図9Dは、|θout|<5°、|θin−θ|<10°および|θ−θ|<5°の場合の重なる領域3および|θout|<10°、|θin−θ|<15°および|θ−θ|<10°を満たす重なる領域4を示している。
実施例3
図10A〜図10Dは、図9A〜図9Dの順序と類似の順序を示しており、同じ光方向転換構造および材料を用いるが、入射主角θin=75°である。領域1の|θin−θ|<5°も領域2の|θin−θ|<10°も、図10Aの1.5<n<2.0では存在しない。図10Aにおける領域3は、|θin−θ|<15°を満たす。図10Bおよび図10Cにおける他の特徴は、実施例2における図9Bおよび図9Cの特徴に類似している。図10Dにおいて、領域3は、|θout|<5°、|θin−θ|<15°および|θ−θ|<5°を満たし、重なる領域4は、|θout|<10°、|θin−θ|<15°および|θ−θ|<10°を満たす。
本発明の1つの利点として、偏光転向フィルム20は、2つ以上の主角または主角の範囲にわたって光を受け入れるのに適した光方向転換物品として形成することができる。図3Aを再度参照すると、主角の第1の範囲は、転向フィルム20が1つの位置に配置されるときに遠い面26の相対的な傾斜を決定するために用いられることになる。あるいは、転向フィルム20は、その元の位置から180°同一平面内で回転される配向に用いることができる。図20Aおよび図20Bに示されているように、入射光が主角θin1であるときには、転向フィルム20は、1つの位置に配置され、入射光が主角θin2であるときには、同一の入射平面内で180°回転する。この回転が行われるとき、近い面24(図3A)は、ブルースター角または略ブルースター角での入射が望ましい面となる。すなわち、底角β2によって決定されるその傾斜を有する近い面24は、今度は、遠い面26の機能を実行する。これは、その元の位置において転向フィルム20とともに用いられる場合とは異なる入射主角θinに関する転向フィルム20の最適化を可能にする。このように、転向フィルム20は、転向フィルム20の同一部品が、導光板10の出射特性に応じて、2つの位置のいずれかに配向され得るように、適応可能に構成されることが可能である。図3Cは、このような態様で回転された図3Aの、同一の転向フィルム20を示している。ここで、この反転された配向を示すために、有効な遠い面は24’と称され、有効な近い面は26’と称される。挙動に関して、図3Cの面24’は、図3Aの面26に関連して記載される同一の態様で光と相互に作用する。この実施例に関して、面22における入射光の入射主角は、入射角θ’inと称される。
図3A、図3Bおよび図3Cに関して記載された方法を用いて、以下のステップは、転向フィルム20を通して高度に偏光された照明を得るために用いることができる。
(i)転向フィルム20の基体に対して、導光板10からの入射光をブルースター角に近い主角θinに向け、
(ii)転向フィルム20の中からの入射光がブルースター角に近い主角θであるように、転向フィルム20の光方向転換構造の遠い面26を正しい位置に置く。
図8A〜図8D、図9A〜図9Dおよび図10A〜図10Dの輪郭チャートから明らかなように、所望の偏光挙動を提供するために、転向フィルム20の基体の屈折率nは、比較的大きく、通常は、少なくとも約1.6以上でなければならない。偏光分離を2回行うことによって、図3A、図3Bおよび図3Cの方法は、高いP偏光を有する照明をもたらす。
図3A、図3Bおよび図3Cにおいて与えられた配置は、どのように2つの一連のブルースター角境界の使用が転向フィルム20内で十分な偏光を得るかを示している。類似の上向きに向けられた(すなわち、観察者に対して外向きに向けられた)プリズム構造を有する従来の転向フィルムは、その第1の境界で導光板からの入射光を、ブルースター角または略ブルースター角で転向フィルム内の屈折を可能にする角度で、意図せずに受け入れる可能性がある。しかしながら、従来の転向フィルム内で光に対する第2の境界は、従来、ブルースター角を用いたさらなる偏光分離を利用することなく、何らかの任意の角度で屈折によって光を方向転換する。本発明の装置および方法は、二度目にブルースター角で光を屈折するための追加の機会を利用するために、この第2の境界を用いる。その最終結果は、θoutで垂線に向かって方向転換されるだけでなく、高度の偏光も示す出射光をもたらす。
3境界転向フィルム
次に図4を参照すると、転向フィルム20内で光に対する第3の境界を提供するための直線的に細長い光方向転換構造を用いる本発明の別の実施形態が示されている。ここで、遠い面26(本実施形態では、内部反射面とも呼ばれる)に入射する光は、全内部反射(TIR)を用いて反射され、次に、屈折角θがブルースター角に近い場合には、近い面24(本実施形態では、出射面とも呼ばれる)に角度θで入射する。図4の配置で、転向フィルム20内で光路は3つの境界を含む。第2の境界は、ブルースター角を用いない。代わりに、TIRが第2の境界で生じる。
図4の光路に従って、角度θinで導光板10から入射する光は、ブルースター角θで屈折される。遠い面26において、入射角θは、角度θで全内部反射をもたらす。その反射光は、近い面24で入射し、ブルースター角θで屈折される。
主要な条件として、最初に遠い面26に光を入射させるためには、以下の条件が満たされなければならない。
Figure 0004989658
全内部反射を受けることなく、光が近い面24を通過するためには、以下の条件が満たされなければならない。
Figure 0004989658
式中、
Figure 0004989658
である。
図4の実施形態に関して、プリズム要素自体は、これらの要素が形成されるフィルムまたはシートの面に対してかなり外向きに延長され得る。これらは、たとえば、基体に組み込まれまたは取り付けられる、別個に製作された構成要素であってもよい。他の可能な改良としては、いくつかの態様において光の挙動を調整するために、遠い面26にコーティングを施すことが挙げられる。たとえば、TIR反射を用いる代わりに、反射コーティングを用いることが有利である場合がある。あるいは、遠い面26が、望ましくない偏光状態を有する光などの光をリサイクルするように構成されることも可能である。
基体に追加される構造
図3A、図3B、図3Cおよび図4は、1つの基体から形成される転向フィルム20を示している。しかしながら、用いられる材料の屈折率が同一であるか、または異なる場合を含めて、2つ以上の材料を用いて転向フィルム20を製作することがより実用的である場合がある。図5Aは、図3Bの偏光転向フィルム20を示す断面図であり、基体28および光方向転換構造34が異なる屈折率nおよびn1を有する。ここで、基体28は、その上に光方向転換構造34が取り付けられる面を提供する。光方向転換構造34は、その後基体28に取り付けられる透明媒体の別個のシートの上に形成されることが可能である。あるいは、光方向転換構造34は、別個に製作され、基体28に取り付けられることも可能である。図5Bは、図4の転向フィルム20の場合の類似の配置を示す。
図5Aまたは図5Bの実施形態は、コストにも製作にも利点を有し得る。たとえば、低屈折率(1.45〜1.55)の材料は、容易に入手可能であり、基体28に最適である場合がある。高屈折率(1.6を超える)の材料は、一般により高価であるが、光方向転換構造34を提供する際の使用により適している場合がある。前掲の説明および式(4)が示しているように、θ(図3A)でブルースター角の屈折を提供するために、より高い屈折率が必要とされる場合がある。複合材料設計を用いることによって、コスト削減および高い最適性能の両方を達成することができる。光学設計技術の当業者に容易に理解され得るように、異なる屈折率を有する2つ以上の材料が用いられる場合には、平面22および近い面24または遠い面26における2つのブルースター角がわずかに異なる。最適な光学性能を達成するために小規模の改良が容易にされ得ることは容易に考えられる。
光方向転換構造の基本形状に対する改良は、光路の製作を簡単にし、または光路の特性を変更するのに役立つ場合がある。たとえば、図5Cは、光方向転換構造34の先端または頂点が、(切頂面29を表す水平の点線の方向に向かって)切り取られるか、および/またはこれらの構造間の開先角度γが丸められている場合の図5Aの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。同様に、図5Dは、プリズムの先端が切り取られるか、および/または開先角度γが丸められている場合の図5Bの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。これは、プリズムの先端が、図5Cにおける主光線31、32および33に用いられず、図5Dにおける主光線41、42および43にも用いられないため、可能である。
図5Eは、光方向転換構造の先端が、二次光線35を方向転換するための特定の地点の上により小さい傾斜角を有する場合の図5Aの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。図5Fは、プリズム先端が、二次光線45を方向転換するための特定の地点の上により小さい傾斜角を有する場合の図5Bの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。図5Eにおける主光線31、32と二次光線35との間の差または図5Fにおける主光線41、42と二次光線45との間の差は、主光線がより多くの光束を持ち、二次光線がより少ない量の光束を持つことにある。より小さい傾斜角を有する先端面25または27で、二次光線31は、ブルースター角条件をほぼ満たして、垂線方向に向かって転向され、したがって、正面輝度を最大化する。これらの実施例が示しているように、光方向転換構造によって提供される出射面は、このように2つ以上の傾斜を持つことができる。この概念をさらに拡張すると、出射面は、全面にわたって、または面の一部分のみにわたって、若干の曲率を持つことができる。さらに、溝は、互いに対して完全に平行でなくてもよい。溝の高さは、長さ方向に沿って変化し得る。
ディスプレイ装置および偏光子の配向
本発明の装置および方法は、偏光を提供するために支持構成要素のための複数の可能な構造を可能にする。図6は、本発明による偏光転向フィルム20を用いるディスプレイ装置60を示す概略断面図である。LC空間光変調器70は、導光板10および転向フィルム20から受け取った偏光を変調する。2分の1波長板80は任意である。後部偏光子72および前部偏光子73は、LC空間光変調器70自体のために設けられる。しかしながら、光を吸収することによって動作しない本発明の偏光転向フィルム20とは異なり、これらの組み込まれた偏光子は、吸収力があり、LC変調器の動作に必要である。図7Aは、図7Aの図において垂直に延在する転向フィルム20の光方向転換構造75および溝に対して45°で配向される一対の偏光子を用いたLC空間光変調器70のための偏光透過軸172および173を示す概略平面図である。この場合、2分の1波長板80は、転向フィルム20とLC空間光変調器70との間に設けられ、偏光の偏光方向を、平断面に対する平行から後部偏光子72に対する平行に変化させる。2分の1波長板80の光軸は、後部偏光子72に対して22.5°で配向される。
図7Bは、転向フィルム20の溝および光方向転換構造75に対して平行または垂直に配向される一対の偏光子を用いたLC空間光変調器70のための偏光透過軸172および173を示す概略平面図である。この場合、LC空間光変調器70は、垂直に整列された(VA)LCDまたはIPS LC要素を用いることができる。後部偏光子の透過軸172は、断面の平面に対して平行であり、したがって、2分の1波長板80は不要である。
図7Aに示されているように、光方向転換構造75は、直線方向に細長く、実質的に平行に延在してもよい。図7Cは、他の実施形態における弓形の細長い光方向転換構造75を有する偏光転向フィルム20を示す概略平面図である。この配置は、よりコンパクトな設計を有するために、導光板10の1つまたは複数の隅部において発光ダイオード(LED)などの点光源を用いるのに有利である。後部偏光子の透過軸172は、断面の平面に対して大体平行であり、したがって、2分の1波長板80は不要である。
転向フィルム20を形成するための材料
本発明の転向フィルム20は、硫黄を含有するポリマー、特にポリチオウレタン、ポリスルフィドなどを含む比較的高い屈折率を有する材料を用いて製作することができる。また、高屈折率の材料としては、2004年8月12日に公開されたSadayoriらの「Polycarbodiimide having high index of refraction and production method thereof」と題する米国特許出願公開第2004/0158021号に開示されるように、熱安定性に優れ、高い加工性と成形性を有するポリカルボジイミドコポリマーが挙げられる。これらの材料の屈折率は、589nmで1.738から1.757まで変化した。また、Chisholmらの「HIGH INDEX COATED LIGHT MANAGEMENT FILMS」と題する米国特許出願公開第2004/0109305号に開示されるように、たとえば、チタニア、ジルコニアおよびバリアなどの高屈折率材料のドープ微小球またはビーズを有する材料も、1.7前後の高屈折率を示す。また、高屈折率の材料としては、たとえば、ポリエチレンナフタレート(PEN)およびポリブチレン−2,6−ナフタレート(PBN)などの多くのポリエステルが挙げられる。これらの材料は、Hebrinkらの「Method for making coPEN/PMMA multilayer optical films」と題する米国特許第6,830,713号で論じられているように、約1.64から約1.9にまで変化する屈折率を有する。高屈折率を有する他の周知の材料も用いることができる。
実施例の実施形態に関する結果
図11の表1は、本発明の実施例および比較例を示しており、種々の材料を用いた種々の条件下で、本発明の転向フィルム20がどのように作用するかについて示している。これらの具体的な実施形態のために、フィルム設計は、遠い底角β、近い底角βおよび屈折率nによって特定される。フィルム性能は、出射角θout、P偏光の透過率TおよびS偏光の透過率Tによって与えられる。入射面および出射面における2つのブルースター角条件は、それぞれ、θin−θおよびθ−θによって与えられる。最右欄のYの記入は、十分な結果を示している。全般的に、Tを最大にし、Tを低く維持しながら、転向フィルムのターゲットが|θout|<5°であることを確認する。しかしながら、Tを最大にすることは、Tを低く維持することより重要である。|θin−θ|<16°(または|θ−θ|<16°)であるとき、ブルースター角条件は、入射面(または出射面)に大してほぼ満たされると考えられる。
比較のために、表1における実施例1が、前掲のAraiの米国特許第6,027,220号の開示の図8において与えられた値と同じ値を用いることを観察することは教育的である。実施例1に関して示された特性を有するフィルムは、θout=−0.12°、T=79.7%およびT=31.5%の許容可能な結果をもたらすθin=75°の場合に有効である。しかしながら、これは、75°の入射主角θinでのみ解決策を提供する。θin=70°の場合の出射角の値θout=−8.46°が、垂線またはターゲットの方向から著しく外れていないため、このフィルムは、主入射角θin=70°またはθin=63°の場合に機能しない。さらに、θout=−0.12°が得られる場合であっても、透過率の値T=79.7%は、比較的低い。
留意すべきことは、主入射角θin=63°の場合に、θoutの値がNA(不適用)であり、それは、図2Aに図示されているように、遠い面26における全内部反射によって、光がフィルムを通過することができないことを意味することである。したがって、θ−θの出射面の境界値もNAである。また、この表記は、θin=63°の場合に、実施例3.4、実施例3.5、実施例3.7および実施例4.6にも適用される。この挙動は、式(12)によって指定された条件が満たされないために生じる。式(13)から
Figure 0004989658
であり、これは、
Figure 0004989658
より大きい。
同様に、表1における実施例2は、上記のAraiの米国特許第6,027,220号の開示の図9において与えられた値と同じ値を用いる。実施例2に関して示された特性を有するフィルムは、T=94.7%およびT=49.8%とともにθout=0.04°の結果を生じる主入射角θin=63°の場合に有効である。しかしながら、これは、63°の主角θinでのみ解決策を提供する。出射角の値θout=7.29°およびθout=10.63°が、垂線方向から著しく変化するため、このフィルムは、θin=70°またはθin=75°の主角の場合に機能しない。
実施例3.1〜3.8の場合には、各事例ごとにn=1.68を有する、より大きい屈折率nが用いられた。この群の実施例の場合には、遠い底角βおよび近い底角βが変更され、結果は、異なる主入射角θinに対して示されている。実施例3.1では、β=β=64.5°である。このフィルムは、θin=63°の場合に有効であるが、出射角θoutの性能に関してθin=70°またはθin=75°の場合に十分ではない。このフィルムは、従来の設計(実施例1および実施例2)よりはるかに高いT=99.2%を有する。透過率Tが低く、T=52.5%である。3つの入射角θin=63°、θin=70°およびθin=75°のすべてに関して、2つのブルースター角条件がほぼ満たされる(入射角θinおよびθがブルースター角の±16°以内である)が、主角θin=63°が同時に満たされる3つの条件であるときだけであることに留意すべきである。
実施例3.2では、底角β=β=66.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して主角θin=63°およびθin=70°の場合に許容可能に機能するが、θin=75°の場合には機能しない。このフィルムは、前の設計より高いT=96.5〜96.6%を有する。透過率T=46.5〜46.6%は、従来のデバイスの場合より低い。この1枚のフィルムは、同じ配向で配置されるときに、2つの異なる主入射角θinおよびこれらの2つの異なる主角の間の角度の場合に許容可能に機能する。
実施例3.3では、底角β=β=67.5°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して主入射角θin=75°およびθin=70°の場合に機能するが、θin=63°の場合には機能しない。θin=75°の場合には、このフィルムは、前の手法によって提供された透過率よりはるかに高い透過率T=90.2%を有するが、T=38.3%の値は、従来のT=31.5%よりわずかに高い程度である。この場合も、この1枚のフィルムは、同じ配向で配置されるときに、2つの異なる入射角θinおよびこれらの2つの異なる入射角の間の角度の場合に許容可能に機能する。
実施例3.4では、底角β=β=69.5°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して主角θin=75°の場合に機能するが、θin=70°またはθin=63°の場合には機能しない。主角θin=75°の場合には、このフィルムは、T=79.7%を生じる前の手法によって提供される透過率よりはるかに高い透過率T=86.32%を有する。低い透過率の値T=32.2%は、T=31.5%を生じる前の手法によって提供される透過率よりわずかに高い。
実施例3.5では、底角β=β=70.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して主角θin=75°の場合に機能するが、θin=70°またはθin=63°の場合には機能しない。主角θin=75°の場合には、このフィルムは、T=79.7%を生じる前の手法によって提供される透過率より高い透過率T=83.6%を有し、T=31.5%を生じる前の手法によって提供される透過率より低い透過率T=29.6%を有する。
実施例3.6では、底角β=64.5°であり、β=67.5°である。このフィルムは、1つの配向において主角θin=63°の場合に機能し、フィルムの垂線を中心にして180°回転したとき(第2の回転配向において、底角は、β=67.5°およびβ=64.5°となるように、逆転する)には、θin=70°およびθin=75°の場合に機能する。このように、1枚のフィルムは、出射角θoutの性能に関して3つの入射主角のすべてに機能し、実施例3.1および実施例3.3に関する上記の利点のすべてを有する。
実施例3.7および実施例3.8は、可能であるが十分な結果を生じない他の組み合わせを示す。実施例3.7では、底角β=β=70.5°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、試された入射主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°のいずれの場合もうまく機能しない。実施例3.8では、底角β=β=61.5°である。このフィルムは、2つのブルースター角条件が満たされるという事実にもかかわらず、出射角θoutの性能に関して主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°のいずれの場合もうまく機能しない。
上述の実施例3.1〜3.8では、底角の範囲は、61.5°≦β,β≦70.5°を満たす。βおよび角度θの以下の関係、
Figure 0004989658
は、θin=63°の場合には、90°−θ=58.0°であり、θin=70°の場合には、90°−θ=56.0°であり、およびθin=75°の場合には、90°−θ=54.9°であるため、常に満たされる。
図12における表2を参照すると、屈折率n=1.78の場合の事例を用いた追加の実施例が示される。これらの実施例の場合には、以下が満たされる。
θin=63°の場合には、β≧90°−θ=59.96°、
θin=70°の場合には、β≧90°−θ=58.1°、
θin=75°の場合には、β≧90°−θ=57.1°。
実施例4.1では、底角β=59.0°、β=60.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°およびθin=70°の場合にはうまく機能するが、θin=75°の場合には機能しない。2つのブルースター角条件は、3つの入射角のすべてに関して満たされている。
実施例4.2では、底角β=β=60.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°およびθin=70°の場合にはうまく機能するが、θin=75°の場合には機能しない。
実施例4.3では、底角β=β=60.5°である。このフィルムは、同じ配向における出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。透過率の値Tは、前の解決策の場合よりはるかに高く、Tの値は対応して低い。
実施例4.4では、底角β=β=62.0°である。このフィルムは、同じ配向における出射角θoutの性能に関して、主角θin=70°およびθin=75°の場合にはうまく機能するが、θin=63°の場合には機能しない。
実施例4.5では、底角β=60.0°、β=62.0°である。このフィルムは、実施例4.2および4.4の特徴を兼ね備える。フィルムは、1つの配向において、主角θin=63°およびθin=70°の場合にうまく機能する。第2の配向まで180°回転したとき、この転向フィルムは、主角θin=70°およびθin=75°の両方の場合にうまく機能する。留意すべきことは、いずれの配向もθin=70°の場合に機能することである。しかしながら、出射にわずかな差がある。β=60.0°、β=62.0°であるときには、T=97.1%、T=46.0%、θout=2.93°である。β=62.0°、β=60.0°であるときには、T=97.1%、T=42.1%、θout=−1.33°である。このタイプのフィルムは、他の因子が考慮されるときに、柔軟性を提供する。
実施例4.6では、底角β=β=65.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
実施例4.7では、底角β=55.5°、β=60.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
図13における表3を参照すると、屈折率n=1.88の場合の事例を用いた追加の実施例が示される。これらの実施例の場合には、以下が満たされる。
θin=63°の場合には、β≧90°−θ=61.7°、
θin=70°の場合には、β≧90°−θ=60.01°、
θin=75°の場合には、β≧90°−θ=59.08°。
実施例5.1では、底角β=55.0°、β=61.7°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。2つのブルースター角条件は、3つの入射角θinのすべてに関して満たされる。
実施例5.2では、底角β=55.5°、β=61.7°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。2つのブルースター角条件は、3つの入射角のすべてに関して満たされる。
実施例5.3では、底角β=56.0°、β=61.7°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。2つのブルースター角条件は、3つの入射角のすべてに関して満たされる。
実施例5.4では、底角β=60.0°、β=61.7°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
実施例5.5では、底角β=50.5°、β=61.7°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
要約すれば、図13の表3に示されたパラメータを用いると、3つの主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°のうちの1つに関して機能するためには、以下の条件が満たされなければならない。
51.0°≦β≦59.5°
ただし、θin=63°の場合に、底角βが61.7°未満であってはならない。これらの関係を考えると、許容可能な性能のためにフィルムを回転することは有利ではない。
図14における表4を参照すると、屈折率n=1.98の場合の事例を用いた追加の実施例が示される。これらの実施例の場合には、以下が満たされる。
θin=63°の場合には、β≧90°−θ=63.3°、
θin=70°の場合には、β≧90°−θ=61.7°、
θin=75°の場合には、β≧90°−θ=60.8°。
実施例6.1では、底角β=50.5°、β=63.2°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。
実施例6.2では、底角β=51.5°、β=63.2°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。
実施例6.3では、底角β=55.5°、β=63.2°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
実施例6.4では、底角β=46.0°、β=63.2°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
要約すれば、図14の表4に示されたパラメータを用いると、3つの角度θin=63°、θin=70°およびθin=75°のうちの1つに関して機能するためには、以下の条件が満たされなければならない。
46.5°≦β≦55.0°
ただし、θin=63°の場合に、底角βが63.3°未満でなければならない。これらの関係を考えると、許容可能な性能のためにフィルムを回転することは有利ではない。
図15における表5を参照すると、屈折率n=2.38の場合の事例を用いた追加の実施例が示される。これらの実施例の場合には、以下が満たされる。
θin=63°の場合には、β≧90°−θ=68.0°、
θin=70°の場合には、β≧90°−θ=66.7°、
θin=75°の場合には、β≧90°−θ=66.0°。
実施例7.1では、底角β=37.0°、β=68.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。しかし、2つのブルースター角条件が満たされないため、Tは90%未満である。
実施例7.2では、底角β=38.5°、β=68.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合にうまく機能する。しかし、2つのブルースター角条件が満たされないため、Tは91%未満である。
実施例7.3では、底角β=42.0°、β=68.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
実施例7.4では、底角β=33.5°、β=68.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。
要約すれば、図15の表5に示されたパラメータを用いると、3つの主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°のうちの1つに関して、フィルムの垂線に対して5°で光を方向転換するためには、以下の条件が満たされなければならない。
34.0°≦β≦41.5°
ただし、θin=63°の場合に、底角βが68.0°未満でなければならない。これらの関係を考えると、許容可能な性能のためにフィルムを回転することは有利ではない。
留意すべきことは、実施例7.1および7.2において、θ−θの比較的大きい絶対値(24°を超える)のために、透過率Tは、実施例3.1〜3.6、4.1〜4.5、5.1〜5.3および6.1〜6.2の値より一般に低い最大で90.9%しかないことである。実施例7.1および7.2のフィルムは、許容可能であるが、それらは、実施例3.1〜3.6、4.1〜4.5、5.1〜5.3および6.1〜6.2のフィルムと比べた場合、好ましくない。
3境界転向フィルムの実施形態
図16の表6は、本発明の実施例および比較例を示しており、本発明の転向フィルム20が種々の材料を用いた種々の条件下で、どのように作用するかについて示している。
実施例3.2Bでは、底角β=90.0°、β=66.0°である。このフィルムは、β=66.0°ではなくβ=90.0°である点を除いて、実施例3.2に類似である。また、性能も、θoutの符号が変更されている点を除いて、類似であり、このことは、フィルムの垂線に対する光の方向が変化しているが、絶対値は同一のままであることを示す。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°およびθin=70°の場合に許容可能に機能するが、θin=75°の場合には機能しない。
底角β=90.0°であることを除いて、実施例3.7Bは実施例3.7に類似であり、実施例3.8Bは実施例3.8に類似であり、実施例4.3Bは実施例7に類似である。近い底角βは、依然として、それらの対応物と同一である。性能は、θoutの符号が変更されている点を除いて、同一である。
留意すべきことは、主角θin=63°の場合に、θoutの値がNA(不適用)であり、それは、図4に図示されているように、近い面24における全内部反射によって、光がフィルムを通過することができないことを意味することである。したがって、θ−θの値もNAである。それぞれ図18における表8および図19における表9から、これはまた、主角θin=63°およびθin=70°の場合の実施例9.3にも適用され、主角θin=63°の場合の実施例10.3にも適用される。
実施例3.7Bに関して、θin=63°の場合には、
Figure 0004989658
であり、
Figure 0004989658
より大きい。したがって、式(15)によって指定される条件は、満たされない。その結果、全内部反射は、近い面24で生じる。
これらの実施例は、屈折率が比較的小さい(n=1.68、1.78)ときに、3境界転向フィルム20が2境界転向フィルム20にどのように関連付けられるかを示し、その結果、2境界転向フィルムでは、β≧βである。
図17の表7は、表6の実施例とは異なり、β<90°である場合の、n=1.68またはn=1.78に関する実施例8.1〜8.3を示している。
実施例8.1は、βが異なる値を有する点を除いて、実施例3.7Bと同一である。実施例8.1では、β=89°であるのに対し、実施例3.7Bでは、β=90°である。実施例8.1のフィルムは、出射角θoutの性能に関して、θin=75°およびθin=70°の場合に許容可能に機能するが、実施例3.7Bのフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合に許容可能に機能しない。
実施例8.2は、βが異なる値を有する点を除いて、実施例8.1と同一である。実施例8.1では、β=70.5°であるのに対し、実施例8.2では、β=68.5°である。実施例8.2のフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°およびθin=70°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いTおよび低いTも提供する。
実施例8.3では、n=1.78、β=89°およびβ=63.5°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°およびθin=75°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いTおよび低いTも提供する。
プリズムの屈折率が比較的大きい(たとえば、n=1.88、1.98)場合、2境界転向フィルムにおけるβ<β(図13の表3および図14の表4参照)において、対応する3境界転向フィルムは、β=90°を有することができない。
図18の表8は、n=1.88に関する実施例9.1〜9.5を示している。実施例9.1では、β=85°およびβ=68.5°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、θin=63°およびθin=70°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いTおよび低いTも提供する。
実施例9.2では、β=85°およびβ=70.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=75°およびθin=70°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いTおよび低いTも提供する。
実施例9.3および実施例9.4は、実施例9.3がより大きいβ(β=72.5°)を有し、実施例9.4がより小さいβ(β=66.0°)を有する点を除いて、実施例9.1と同一である。これらの実施形態は、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合に許容可能に機能しない。実施例9.5では、β=88.5°およびβ=62.0°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=75°およびθin=70°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いT(約92.4%)および低いT(約32.6%)も提供する。コントラストT/Tは、おおよそ3:1である。これは、θin−θが屈折率nとともに減少し、θ−θがゼロをわずかに超えるように転向されることができるため、可能である。
図19の表9は、すべての実施例において、n=1.98、β=63.2°である場合の実施例10.1〜10.4を示している。実施例10.1では、β=85.5°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°およびθin=70°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いTおよび低いTも提供する。実施例10.2では、β=86°である。このフィルムは、出射角θoutの性能に関して、θin=75°およびθin=70°の場合に許容可能に機能する。また、それは、高いTおよび低いTも提供する。実施例10.3では、β=87°であり、実施例10.4では、β=84°である。これらの最後の2つの実施例は、出射角θoutの性能に関して、主角θin=63°、θin=70°またはθin=75°の場合にうまく機能しない。nが大きすぎると、たとえば、n=2.38であると、許容可能な出射角θoutの性能を提供し、かつ高いTおよび低いTを提供するような適切なフィルム設計は、見つからない。
図11〜図19における表1〜表9の実施例が示しているように、適切な底角βおよびβを与えた場合、入射主角θinおよび屈折率nの範囲にわたってθout、T、Tの適切な値を得ることが可能である。しかしながら、転向フィルム20に関する複数の設計パラメータおよび材料パラメータは、適切な転向フィルム性能および照明の改善された偏光の両方を提供するために、適正な範囲内になければならない。
示されているように(図11における表1)、いくつかの以前の解決策は、Araiの米国特許第6,027,220号の開示に記載された効果を用いて、偏光におけるいくつかの小規模な偶発的改善を意図せずに提供してきた可能性がある。しかしながら、従来の手法によるそのような利益は、最小であり、少なくともある程度まで、どんなタイプの転向フィルムに固有である。他方、本発明の装置および方法は、入射境界および出射境界の両方でブルースター角効果を利用するために、転向フィルム20の設計形状および材料構成を最適化する。このように、略垂直(または、大体の場合はターゲット付近)の角度の方向転換および改善された偏光状態の両方は、バックライト照明システムにおける1つの光方向転換物品から得ることができる。1つの特定の主角で入射光に関する偏光改善の何らかの対策を意図せずに提供してきた可能性がある以前の転向フィルム設計とは異なり、本発明の装置は、広範囲の主角にわたって光の方向転換および偏光の改善の両方を実現することができる。具体的な実施形態が示しているように、本発明の転向フィルム設計は、偏光を改善し、5°以上程度異なる主角で、光の偏光を改善し、適切な光方向転換を提供するように最適化されることができる。
本発明の光方向転換物品は、垂線から60°より大きい主角での入射照明の場合に、内部反射面から反射され、ターゲット角の5°以内である発光角で出射面から発せられる光を提供する。少なくとも2つの異なる主角のいずれか一方での入射照明に対して、各主角が垂線から60°より大きく、前記主角が5°以上の差を有することは特に有用である。また、少なくとも3つの異なる主角のそれぞれでの入射照明に対して、各主角が垂線から60°より大きく、前記主角が互いから5°以上の差を有することは特に有用である。一実施形態では、主角は、63°、70°および75°である。
本発明の一実施形態では、主角に対する出射光が、85%を超える1つの偏光の透過率を有し、好ましくは、90%を超える1つの偏光の透過率を有する。別の実施形態では、主角に対する出射光が、直交偏光に関して55%未満の透過率を有し、好ましくは、主角に対する出射光が、直交偏光に関して50%未満の透過率を有する。好ましくは、主角に対する出射光は、85%を超える1つの偏光の透過率を有し、主角に対する出射光は、直交(または対向)する偏光に関して55%未満の透過率を有する。さらに好ましくは、主角に対する出射光は、90%を超える1つの偏光の透過率を有し、主角に対する出射光は、直交(または対向)する偏光に関して50%未満の透過率を有する。
主角が70°以下である入射照明の場合の光方向転換物品の好ましい一実施形態では、前記照明は、入射面でブルースター角の±11°以内の入射角で導かれ、前記光が、出射面でブルースター角の±11°以内である角度で出射面に入射する。主角が70°以上である入射照明の場合の光方向転換物品の別の実施形態では、前記照明は、入射面でブルースター角の±16°以内の入射角で導かれ、前記光が、出射面でブルースター角の±16°以内である入射角で出射面に入射する。
したがって、本発明は、減少した数の構成要素を用いて偏光照明を提供する低コストの転向フィルム解決策を提供する。
従来のディスプレイ装置の構成要素を示す断面図である。 導光板に向かって下向きに面するプリズム構造を有する転向フィルムを示す概略断面図である。 上向きに面するプリズム構造を有する転向フィルムを示す概略断面図である。 主光線の経路にブルースター角に近い角度がある場合の偏光転向フィルムの実用的原則を示す概略断面図である。 転向フィルムの入射面および遠い面にブルースター角に近い角度がある場合の第1の導光板に対してフィルムの垂線付近に出射光を生成する偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 転向フィルムの入射面および遠い面にブルースター角に近い角度がある場合の第2の導光板に対してフィルムの垂線付近に出射光を生成するフィルムの垂線を中心として180°回転した図3Bの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 転向フィルムの平面および近い面にブルースター角に近い角度がある場合の第1の導光板に対してフィルムの垂線付近に出射光を生成する偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 基体およびプリズムが異なる屈折率を有する場合の図3Bの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 基体およびプリズムが異なる屈折率を有する場合の図4の偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 プリズムの先端が切り取られているか、および/または開先角度が丸められている場合の図5Aの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 プリズムの先端が切り取られているか、および/または開先角度が丸められている場合の図5Bの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 プリズムの先端がより小さい傾斜角を有する場合の図5Aの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 プリズムの先端がより小さい傾斜角を有する場合の図5Bの偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 LCDディスプレイシステムにおける偏光転向フィルムを示す概略断面図である。 転向フィルムのプリズムの溝に対して45°で配向される一対の偏光子を有するLCDを示す概略平面図である。 転向フィルムのプリズムの溝に対して平行または垂直に配向される一対の偏光子を有するLCDを示す概略平面図である。 弓形溝を有する偏光転向フィルムを示す概略平面図である。 入射角θin=63°の場合に|θin−θ|<5°および|θin−θ|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=63°の場合に|θ−θ|<5°および|θ−θ|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=63°の場合に|θout|<5°および|θout|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=63°の場合に|θin−θ|<5°、|θ−θ|<5°および|θout|<5°ならびに|θin−θ|<10°、|θ−θ|<10°、|θout|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=70°の場合に|θin−θ|<10°および|θin−θ|<15°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=70°の場合に|θ−θ|<5°および|θ−θ|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=70°の場合に|θout|<5°および|θout|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=70°の場合に|θin−θ|<10°、|θ−θ|<5°および|θout|<5°ならびに|θin−θ|<15°、|θ−θ|<10°、|θout|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=75°の場合に|θin−θ|<15°を満たす遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=75°の場合に|θ−θ|<5°および|θ−θ|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=75°の場合に|θout|<5°および|θout|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 入射角θin=75°の場合に|θin−θ|<15°、|θ−θ|<5°および|θout|<5°ならびに|θin−θ|<15°、|θ−θ|<10°、|θout|<10°を満たす場合の遠い底角および屈折率のパラメータ空間を示す輪郭プロットである。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 様々な屈折率および形状を有する実施形態に関する実施例のデータを与える表である。 一実施形態による2つの位置のいずれかにおいて使用可能な転向フィルムを示す斜視図である。 一実施形態による2つの位置のいずれかにおいて使用可能な転向フィルムを示す斜視図である。
符号の説明
1、2、3、4 領域
10 導光板
12 光源
14 端面
16 出射面
18 入射面
20 転向フィルム
22 平面
24、24’ 近い面
26、26’ 遠い面
28 基体
29 切頂面
31、32、33、35 光線
34 光方向転換構造
41、42、43、45 光線
52 反射面
60 ディスプレイ装置
70 LC空間光変調器
72 後部偏光子
73 前部偏光子
75 光方向転換構造
80 2分の1波長板
82 点光源
100 ディスプレイ装置
120 光ゲートデバイス
122 転向フィルム
124 偏光子
125 反射偏光子
142 反射面
172、173 透過軸
α 頂角
β1 底角
β2 底角
γ 開先角度
n 屈折率
θin1 第1の導光板に対する入射角
θin1’ 第2の導光板に対する入射角
θout 出射角
θ2 平面における屈折角
θ3 遠い面における入射角
θ4 遠い面における屈折角
θ5 遠い面における反射角
θ6 近い面における入射角
θ7 近い面における屈折角
V フィルムの垂線方向
V1 遠い面の垂線方向
V2 近い面の垂線方向
H 水平方向
R1 中心照明光線

Claims (17)

  1. ターゲット角に向かって光を方向転換するための光方向転換物品であって、
    前記光方向転換物品が、
    (a)入射角の範囲にわたって入射照明を受け入れるための入射面と、
    (b)複数の光方向転換構造を備える出射面とを備え、
    各光方向転換構造が、
    (i)前記入射面の平面に対して第1の角度で配向される内部反射面と、
    (ii)発光角で出射光を発するための発光面とを有し、
    前記発光面が、前記入射面の平面に対して第2の角度で配向され、
    垂線から60°より大きい主角での入射照明の場合に、光が、前記内部反射面から反射されて、前記ターゲット角の5°以内である発光角で前記発光面から発せられ
    前記主角が70°以下である入射照明の場合に、前記照明が前記入射面でブルースター角の±11°以内の入射角で導かれ、前記光がブルースター角の±11°以内である入射角で前記発光面に入射し、
    前記主角が70°以上である入射照明の場合に、前記照明が前記入射面でブルースター角の±16°以内の入射角で導かれ、前記光がブルースター角の±16°以内である入射角で前記発光面に入射する、
    光方向転換物品。
  2. 1.6より大きい屈折率を有する材料を含む請求項1記載の光方向転換物品。
  3. 少なくとも2つの異なる主角のいずれか一方での入射照明の場合に、各主角が垂線から60°より大きく、前記主角が互いから5°以上の差を有し、前記発光角が前記ターゲット角の5°以内である請求項1記載の光方向転換物品。
  4. 前記主角に対する前記出射光が、95%を超える1つの偏光の透過率を有する請求項1記載の光方向転換物品。
  5. 前記主角に対する前記出射光が、90%を超える1つの偏光の透過率をさらに有する請求項1記載の光方向転換物品。
  6. 前記主角に対する出射光が、直交偏光に関して55%未満の透過率を有する請求項5記載の光方向転換物品。
  7. 前記主角に対する前記出射光が、直交偏光に関して50%未満の透過率を有する請求項5記載の光方向転換物品。
  8. 少なくとも3つの異なる主角のそれぞれでの入射照明の場合に、各主角が垂線から60°より大きく、前記主角が互いから5°以上の差を有し、前記発光角が前記ターゲット角の5°以内である請求項1記載の光方向転換物品。
  9. 前記ターゲット角が、前記光方向転換物品の平面に対して垂直である請求項1記載の光方向転換物品。
  10. 複数の前記光方向転換構造が、実質的に平行であり、前記出射面の一方の縁から他方の縁まで延在している請求項1記載の光方向転換物品。
  11. 少なくとも2つの材料を含み、前記材料が異なる屈折率を有する請求項1記載の光方向転換物品。
  12. 前記内部反射面が、湾曲している部分を有する請求項1記載の光方向転換物品。
  13. 前記発光面が、湾曲している部分を有する請求項1記載の光方向転換物品。
  14. 前記発光面が、2つ以上の斜面を含む請求項1記載の光方向転換物品。
  15. 前記光方向転換構造が、先端が切り取られたような形である請求項1記載の光方向転換物品。
  16. 前記光方向転換構造が、弓状パターンで延在している請求項1記載の光方向転換物品。
  17. (a)ある角度範囲にわたって照明を発するための照明光源と、
    (b)ターゲット角に向かって光を方向転換するための光方向転換物品であって、
    前記光方向転換物品が、
    (i)入射角の範囲にわたって入射照明を受け入れるための入射面と、
    (ii)複数の光方向転換構造を備える出射面とを備え、
    各光方向転換構造が、前記入射面の平面に対して第1の角度で配向される内部反射面と、発光角で出射光を発するための発光面とを有し、前記発光面が、前記入射面の平面に対して第2の角度で配向され、垂線から60°より大きい主角での入射照明の場合に、光が、前記内部反射面から反射されて、前記ターゲット角の5°以内である発光角で前記発光面から発せられ
    前記主角が70°以下である入射照明の場合に、前記照明が前記入射面でブルースター角の±11°以内の入射角で導かれ、前記光がブルースター角の±11°以内である入射角で前記発光面に入射し、
    前記主角が70°以上である入射照明の場合に、前記照明が前記入射面でブルースター角の±16°以内の入射角で導かれ、前記光がブルースター角の±16°以内である入射角で前記発光面に入射する、
    光方向転換物品と、
    (c)前記光方向転換物品からの出射光を調整することによって、画像を形成するための光ゲートデバイスとを備えるディスプレイ装置。
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