JP4986897B2 - 衛星搭載用偏波共用アンテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、人工衛星や宇宙航行体などの宇宙機器に搭載される衛星搭載用偏波共用アンテナ装置に関するものである。
衛星搭載用アンテナ装置では、衛星を利用した通信容量の増大要求と、限られた周波数の有効利用の観点から、衛星通信における周波数の有効利用が強く求められている。
衛星搭載デュアルグリッドアンテナ(偏波共用アンテナ)は、直交偏波を利用することで、1つの帯域幅にて、2つの偏波を利用することで、2倍の信号を伝送することができ、商用通信衛星にも利用されている(例えば、非特許文献1、参照)。
このデュアルグリッドアンテナは、その反射面を多数の細い導電性グリッド(偏波グリッド)で構成したリフレクタで、開口から見て互いに平行となるようにグリッドを作成したものである。グリッドリフレクタの偏波グリッドは、電波を透過する誘電体等の材料で形成された鏡面の上に作成されることが多い。
デュアルグリッドアンテナは、2枚のリフレクタが所定の間隔をおいて対向しており、リフレクタの組立精度等の製造に際して非常に高い精度が要求される。
特に、宇宙空間で使用するアンテナの場合、通常の環境とは大きく異なり宇宙空間の過酷な環境下(±200℃)で用いられるため、この温度環境でのアンテナ性能を考慮する必要があり、また衛星の打ち上げに耐えられるだけの高い物理的強度が必要である。
従って、このような条件下で使用されるデュアルグリッドアンテナは、2枚のリフレクタを強固に固定する必要があり、かつ熱変形を抑制するためには、対向したリフレクタ間を、リング状の外側インターコスタルのみならず、この外側インターコスタルの内側に設けられたリング状の内側インターコスタルでも繋いでいる(例えば、非特許文献2参照)。
K.K.Chan and Hyjazie, "Design of Overlapped gridded reflectors for frequency reuse", 1985 IEEE International Symposium Digest, AP-S-5-2, pp.149-152, 1985. 宮原他、"鏡面修整デュアルグリッドアンテナ"、電子情報通信学会、信学技報A・P96−1、1996.
このように従来の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置では、リフレクタの熱変形を抑制し、また高い剛性強度を確保するためには、上記インターコスタルが不可欠である。
しかしながら、対向したリフレクタ間を、リング状の外側インターコスタル及び内側インターコスタルで接続しており、重量が増大するという問題点があった。
また、インターコスタル自体は、電波の散乱体となるものであり、アンテナの電気性能に悪影響を与え、放射パターンの変形等をもたらすという問題点もあった。特に周波数帯が高くなるに従い、インターコスタルによる反射の影響が極めて大きくなり、主ビームの変形、サイドローブの上昇、交差偏波特性が劣化する等の問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、必要とする剛性強度を確保しつつ、重量が軽量化されるとともに、第1のリフレクタの熱変形が抑制されてアンテナの電気性能が向上した衛星搭載用偏波共用アンテナ装置を得ることを目的とする。
この発明に係る衛星搭載用偏波共用アンテナ装置は、直線偏波を送信あるいは受信する第1のホーンと、前記直線偏波を反射させるとともに前記直線偏波に直交する直交偏波を通過させる、前面にグリッドを有する第1のリフレクタと、前記直交偏波を送信あるいは受信する第2のホーンと、前記第1のリフレクタの背面側に所定の間隔を置いて対向して設けられ前記直交偏波を反射させる第2のリフレクタと、前記第1のリフレクタと前記第2のリフレクタとの間をそれぞれの外周縁部で接続し、第1のリフレクタ及び第2のリフレクタを保持固定する外側インターコスタルとを有し、直交した前記直線偏波及び前記直交偏波を共用するデュアルグリッドアンテナを備えた衛星搭載用偏波共用アンテナ装置において、前記外側インターコスタルの内側で前記第1のリフレクタに、外側インターコスタルの高さよりも低いリング状の内側インターコスタルを設け、前記内側インターコスタルと前記第2のリフレクタとの間を、周方向に間隔をおいて設けられた誘電体からなる複数個のポール状のスペーサで接続したものである
また、この発明に係る衛星搭載用偏波共用アンテナ装置は、直線偏波を送信あるいは受信する第1のホーンと、前記直線偏波を反射させるとともに前記直線偏波に直交する直交偏波を通過させる、前面にグリッドを有する第1のリフレクタと、前記直交偏波を送信あるいは受信する第2のホーンと、前記第1のリフレクタの背面側に所定の間隔を置いて対向して設けられ前記直交偏波を反射させる第2のリフレクタと、前記第1のリフレクタと前記第2のリフレクタとの間をそれぞれの外周縁部で接続し、第1のリフレクタ及び第2のリフレクタを保持固定する外側インターコスタルとを有し、直交した前記直線偏波及び前記直交偏波を共用するデュアルグリッドアンテナを備えた衛星搭載用偏波共用アンテナ装置において、前記外側インターコスタルの内側で前記第1のリフレクタに、外側インターコスタルの高さよりも低いリング状の内側インターコスタルを設け、前記外側インターコスタルは、リング状のリング体と、周方向に間隔をおいて設けられた誘電体からなる複数個のポール状のスペーサとから構成されているものである。
この発明による衛星搭載用偏波共用アンテナ装置によれば、内側インターコスタルにより第1のリフレクタの熱変形が抑制され、内側インターコスタルが占める空間領域を低減することで軽量化を図ることができる。
また、内側インターコスタルが占める空間領域を低減することで、電波の反射面積が小さくなり、アンテナの電気性能が向上する。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は人工衛星や宇宙航行体などの宇宙機器に搭載される衛星搭載用偏波共用アンテナ装置のデュアルグリッドアンテナの動作原理図、図2は図1のフロントリフレクタ3を背面側から視たときの正面図、図3はデュアルグリッドアンテナの要部分解斜視図である。なお、図3では、外側インターコスタル12は省略されている。
このデュアルグリッドアンテナは、直線偏波である水平偏波9を送信する第1のホーンである水平偏波用ホーン7と、水平偏波9を反射させるとともに水平偏波9に直交する直交偏波である垂直偏波10を通過させる、前面にグリッド4を有する第1のリフレクタであるフロントリフレクタ3と、垂直偏波10を送信する第2のホーンである垂直偏波用ホーン5と、フロントリフレクタ3の背面側に所定の間隔を置いて対向して設けられ垂直偏波10を反射させる、グリッド2を有する第2のリフレクタであるリアリフレクタ1とを備えている。
フロントリフレクタ3及びリアリフレクタ1は、放物線状の曲面の凹型形状である。フロントリフレクタ3、リアリフレクタ1のそれぞれの基材は、誘電体材料から構成されている。フロントリフレクタ3の基材の表面に設けられたグリッド4は、導電体材料で構成され、また水平方向に等分間隔で配置されている。リアリフレクタ1の基材の表面に設けられたグリッド2は、導電体材料で構成され、また垂直方向に等分間隔で配置されている。
また、このデュアルグリッドアンテナは、フロントリフレクタ3に取り付けられたリング状の外側インターコスタル12と、フロントリフレクタ3に外側インターコスタル12の内側で取り付けられたリング状の内側インターコスタル11とを備えている。
誘電体で構成された外側インターコスタル12は、フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1との間をそれぞれの外周縁部で接続し、フロントリフレクタ3及びリアリフレクタ1を保持固定している。
誘電体で構成された内側インターコスタル11は、外側インターコスタル12よりも高さが低い。
なお、符号6は垂直偏波用給電回路、符号8は水平偏波用給電回路である。
次に、上記構成のデュアルグリッドアンテナの基本動作について説明する。
このデュアルグリッドアンテナでは、衛星に取り付けられたホーン5,7から放射された電波は、リフレクタ1,3で水平偏波9と垂直偏波10とに分離されるとともに、反射されて地上と送受信を行う。
フロントリフレクタ3上のグリッド4と水平な水平偏波9は、この面で反射するが、これと直交する垂直偏波10はこの面を透過し、リアリフレクタ1に達する。
このリアリフレクタ1では、フロントリフレクタ3のグリッド4と直交したグリッド2により、垂直偏波10が反射し、引き続きフロントリフレクタ3を通過し、地上に向けて放射される。
このように、2枚の直交するグリッド4,20付きのリフレクタ3,1を重ねることにより、1つの周波数帯に2つの異なる情報を乗せる(多重化し)、即ちこの衛星搭載リフレクタアンテナで、アンテナ2組分の性能を実現させることができる。
フロントリフレクタ3の基材自体は電波を透過する誘電体であることが必須のため、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)は用いることができない。このため、熱機械的には、CFRPのように軽量で高強度、高剛性かつ低熱歪みであることが求められる反面、電気的には、電波透過性の良い材料が求められる。
軽量であることを旨とする衛星搭載用アンテナリフレクタの構造様式にはいくつかの形式が存在するが、打上げ環境における共振の回避や、運用環境における熱変形の回避に必要な構造剛性の確保の観点から、超軽量のハニカムコアを極薄の表皮で挟む、ハニカムサンドイッチパネルが選択される。
リアリフレクタ1は、フロントリフレクタ3と同様に構成し、グリッド2をフロントリフレクタ3のグリッド4と直交させればよく、直交したグリッド2を有するハニカムサンドイッチパネルが選択される。ただし、リアリフレクタ1の場合は、フロントリフレクタ3と異なり、電波を透過させる必要はなく、フロントリフレクタ3を通過した電波を確実に反射させればよい。このため、CFRPが使われることもある。CFRPを使うことで、軽量、高強度、高剛性かつ低熱歪みが得られるが、電気的には、CFRPを用いることで全反射となるため、直交した垂直偏波10のみを反射するグリッド2を設けた場合に比べると、交差偏波特性は劣化する。リアリフレクタ1に、グリッド付のハニカムサンドイッチパネルを用いるか、CFRPを用いるかは、電気性能や熱機械要求から選択される。
このようにデュアルグリッドアンテナは、2枚のリフレクタ1,3を重ねる構成が基本となっているため、高周波数帯(特に波長の短いKa帯)では、リフレクタ1,3の寸法、組立等に対して非常に高い精度が要求される。
このため、2枚のリフレクタ1,3を支持する構造物であるインターコスタル11,12は、リフレクタ1,3を保持し、また要求される、リフレクタ1,3の寸法、組立等の非常に高い精度を得るためには重要である。
上記構成のデュアルグリッドアンテナでは、外側インターコスタル12を介してフロントリフレクタ3とリアリフレクタ1とが接続されている。
しかしながら、フロントリフレクタ3に取り付けられた内側インターコスタル11は、リアリフレクタ1まで達していないので、撓み変形が生じる。
宇宙環境におけるリフレクタ1,3の温度条件は、リフレクタ1,3に対する太陽光のあたり方により様々なケースが考えられる。特に過渡的な太陽光の入射状況の変化により起こり得る場合は、フロントリフレクタ3が、太陽光を正面から受けた瞬間や、地球あるいは衛星自身の陰に入った瞬間であり、この場合には、リフレクタ3,1の内部で温度差が200℃にも達する。
このような温度差が生じることで、リフレクタ1,3の熱変形が生じる。
なお、リアリフレクタ1は、背面構造(図示せず)により支えられているので、熱変形は小さい。
しかしながら、フロントリフレクタ3は、外側インターコスタル12により外周縁部のみで支持されている場合には、特にフロントリフレクタ3の内側の変形が大きくなる。
この実施の形態では、電波の散乱の影響を抑制して電気性能の劣化を低減し、かつフロントリフレクタ3の熱変形を抑制するために、外側インターコスタル12の高さよりも低い、リング形状の内側インターコスタル11がフロントリフレクタ3の内側に取り付けられている。
本願発明者は、図4に示す内側インターコスタル11の高さ(t)と電気性能との関係をシミュレーションにより求めた。フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1との間の距離は、円周方向において異なる場合が多い。しかし、ここでは例示を簡単にするため、例えば、フロントリフレクタ3とリアリフレクタリアリフレクタとの間の距離が100mm前後で、距離が均一となる場合を仮定し、電気性能に及ぼす影響として、交差偏波に及ぼす影響を調べた。
図11はこのシミュレーション結果を示す関係図である。
この関係図では、内側インターコスタル11の高さ(t)がリアリフレクタ1にまで達する高さの場合を1(上記非特許文献2に記載された例)とし、その高さ(t)を1/2、1/4、1/8と低く変化させた場合の交差偏波劣化量を示している。(t)が小さくなるに従い、交差偏波の劣化が少なくなることが分かる。
また、具体的な放射パターンの交差偏波特性を図5に示す。高さが1の場合、図5(a)に示す放射パターン図から分かるように、内側インターコスタル11がない場合と比較して、交差偏波の劣化が10dB以上も生じている。
これに対して、高さ(t)が1/2、1/4、1/8と低くなるに従い、劣化は改善され、1/4の場合には、図5(b)に示すように、劣化量が1dB程度にまで改善された。1/8では、ほとんど影響が生じていない。
この結果より、内側インターコスタル11の高さ(t)の影響が大きく、内側インターコスタル11の高さを低くすることで、交差偏波への影響が急激に低減されることが分かった。
即ち、内側インターコスタル11の高さを、外側インターコスタル12よりも短くすることにより、交差偏波への影響を低減することができ、図11に示すように、特に1/2以下とすることで、交差偏波への影響を急激に低減することが分かった。
本願発明者は、同様に、内側インターコスタル11の高さを変えた場合における、フロントリフレクタ3の内部に温度分布を与えた場合の熱変形量について検討した。
インターコスタル11の高さ(t)を、同様に相対比で、1、1/2、1/4、0と変えて熱変形量をシミュレーションした。
この結果、それぞれ、常温に対する変化量として、0.12mmRMS、0.13mmRMS、0.15mmRMS、0.28mmRMSとなった。
この結果からすると、内側インターコスタル11がない場合は熱変軽量が一番大きいが、全高が低いリング状の内側インターコスタル11を設けることで熱変形量は改善され、かつその高さの影響は比較的小さいことが分かった。
このため、フロントリフレクタ3に内側インターコスタル11を設けることで、フロントリフレクタ3の撓み変形が抑制され、その高さはそれほど影響しないことが分かる。
以上のシミュレーション結果より、リング状の内側インターコスタル11は交差偏波への影響を小さくできるだけでなく、熱変形への影響も小さくできることが分かる。熱変形が小さくなることは、電気性能の劣化が小さいことを示している。
なお、この実施の形態では、フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1とを外周縁部で外側インターコスタル12を用いて接続しているので、アンテナ装置自体の剛性強度については問題がない。
以上のように、この発明の実施の形態に係る衛星搭載用偏波共用アンテナ装置によれば、全高の低いリング状の内側インターコスタル11をフロントリフレクタ3に取り付けるという簡単な構成で、フロントリフレクタ3の熱変形を抑制し、かつ必要とする剛性強度を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
また、フロントリフレクタとリアリフレクタとを接続した従来の内側インターコスタルと比較してリング状の内側インターコスタルの表面積が低減するので、電波の反射面積が小さくなり、アンテナの電気性能が向上する。
なお、リフレクタ1,3の大きさは、通常メートル級であるが、これらの効果は、大きさが大きいほど大である。
また、内側インターコスタル11の厚さ、高さ(t)については、熱変形量と電気性能からのトレードオフを実施し、必要に応じて設計される。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2による衛星搭載用偏波共用アンテナ装置のフロントリフレクタ3の背面図ある。
この実施の形態では、外側インターコスタル12と内側インターコスタル11との間でフロントリフレクタ3に、リング状の中間インターコスタル13が取り付けられている。
この他の構成は、実施の形態1と同じである。
この実施の形態によれば、内側インターコスタル11に中間インターコスタル13を加えることで、実施の形態1と比較してフロントリフレクタ3の熱変形をさらに抑制することができるという効果がある。
なお、内側インターコスタル11、中間インターコスタル13の間隔や厚さについては、熱変形量と電気性能からのトレードオフを実施し、必要に応じて設計される。
即ち、内側インターコスタル11と中間インターコスタル13との間隔、並びに内側インターコスタル11、中間インターコスタル13それぞれの高さ(t)をパラメータとして設計し、それぞれの高さ(t)を変えるようにすればよい。
また、この実施の形態では、2重のリング構造としたが、3重以上のリング構造であってもよい。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3による衛星搭載用偏波共用アンテナ装置の要部斜視図、図8は図7のフロントリフレクタ3の背面図である。なお、図7において外側インターコスタル12は省略されている。
この実施の形態では、リング状の内側インターコスタル11の上端面に、誘電体からなる4個のポール状のスペーサ14が等分間隔で立設されている。これらのスペーサ14は、内側インターコスタル11とリアリフレクタ1とを接続している。
この他の構成は、実施の形態1と同じである。
この実施の形態では、スペーサ14を用いて、内側インターコスタル11とリアリフレクタ1とを接続することで、フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1とは、外側インターコスタル12と協同して一体化される。
従って、この実施の形態では、デュアルグリッドアンテナの剛性強度を実施の形態1,2と比較して大幅に高めることができる。
また、スペーサ14は、ポール状であり、電波散乱の影響が小さいので、電気性能の劣化を低く抑えることができる。
なお、この例では、スペーサ14は4本としたが、この数については一例であり、本数が多いほどデュアルグリッドアンテナの剛性、強度が大きくなるものの、電波散乱の影響が大きくなる。
なお、内側インターコスタル11とリアリフレクタ1とを接続する接続部材として、周方向に間隔を空けた複数本のポールと、これらの先端部に取り付けられたリング状の補助スペーサとから構成し、補助スペーサをリアリフレクタ1の表面と面接合するようにしてもよい。
この接続部材を用いた場合には、内側インターコスタル11とリアリフレクタ1とは、補助スペーサがリアリフレクタ1の表面と面接合して一体化され、リアリフレクタ1に対して点接合されたスペーサ14を用いた場合と比較して、リアリフレクタ1に対する接続強度が向上するとともに安定化する。
実施の形態4.
図9はこの発明の実施の形態4による衛星搭載用偏波共用アンテナ装置の要部斜視図である。なお、この図も、図3,7と同様に、外側インターコスタル12は省略されている。
この実施の形態では、内側インターコスタル11とスペーサ15とは同一材料で一体化されている。
このものは、円筒形状の基材から不要部を削除することで簡単に製造される。
他の構成は、実施の形態3と同じである。
この実施の形態では、実施の形態3と比較して、内側インターコスタル11にスペーサ15を接続する工程が不要になるため、低コスト化を図ることができる。
また、内側インターコスタル11にスペーサ14を接続した実施の形態3と比較すると、接続部の不安定さも無い。
なお、この例では、スペーサ15は4本としたが、この数についても実施の形態3と同様に一例であり、本数が多いほどデュアルグリッドアンテナの剛性、強度が大きくなるものの、電波散乱の影響が大きくなるというデメリットがある。
また、実施の形態3で説明した上記接続部材についても、接続部材を構成する、内側インターコスタル、ポール及び補助スペーサを同一材料で一体化して作製してもよい。
実施の形態5.
図10はこの発明の実施の形態5による衛星搭載用偏波共用アンテナ装置の要部分解斜視図である。
この実施の形態では、外側インターコスタル21は、実施の形態1〜4の外側インターコスタル12の高さよりも高さが低いリング体17と、このリング体17の上端面に等分間隔で立設された誘電体からなる4個のポール状のスペーサ16とから構成されている。これらのスペーサ16の先端部は、リアリフレクタ1の外縁部と接続されている。
他の構成は、実施の形態3と同じである。
実施の形態1〜4では、外側インターコスタル12は、フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1とを外周縁部同士で接続し、デュアルグリッドアンテナの必要とする剛性強度を確保している。
ところで、フロントリフレクタ3は、電波を通過させるために誘電体の材料で構成しなければならず、CFRPを用いることができないが、リアリフレクタ1は、電波を反射させるのみであり、CFRPを用いることができる。
リアリフレクタ1にCFRPを用いた場合に、このCFRPは、熱膨脹係数が小さく、かつマイナスの熱膨張係数を有している。一方、誘電体で構成されたフロントリフレクタ3は熱膨張係数が大きく、しかも当然ながらプラスの熱膨脹係数を有している。即ち、フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1との熱変形動作が異なるため、デュアルグリッドアンテナを外周部で強固に固定することは、フロントリフレクタ3、リアリフレクタ1の変形につながり、フロントリフレクタ3、リアリフレクタ1の熱応力が増大し、破損するおそれがある。
これに対して、この実施の形態では、フロントリフレクタ3とリアリフレクタ1とを、リング体17及びスペーサ16で接続することで、両リフレクタの熱変形をある程度許容するように接続することになる。これにより、両リフレクタ3,1間に大きな熱膨脹差があっても、両リフレクタ3,1の熱変形量を吸収することができ、熱応力による破損を防止することができる。
なお、この実施の形態では、スペーサ16は4本としたが、この数については一例であり、本数が多いほどデュアルグリッドアンテナの剛性、強度が大きくなるものの、電波散乱の影響が大きくなるというデメリットがある。
また、実施の形態3と同様に、外側インターコスタル21及びスペーサ16を同一材料により一体化としてもよい。
この発明の実施の形態1の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置のデュアルグリッドアンテナを示す動作原理図である。 図1のフロントリフレクタを背面側から視たときの正面図である。 図1のデュアルグリッドアンテナの要部分解斜視図である。 図1の要部側断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ内側インターコスタルの高さを変えて場合の放射パターン図である。 この発明の実施の形態2の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置のフロントリフレクタを背面側から視たときの正面図である。 この発明の実施の形態3の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置を示す要部分解斜視図である。 図7のフロントリフレクタを背面側から視たときの正面図である。 この発明の実施の形態4の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置を示す要部分解斜視図である。 この発明の実施の形態5の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置を示す要部分解斜視図である。 内側インターコスタルの高さと電気性能との関係を示す関係図である。
符号の説明
1 リアリフレクタ(第2のリフレクタ)、2,4 グリッド、3 フロントリフレクタ(第1のリフレクタ)、9 水平偏波(直線偏波)、10 垂直偏波(直交偏波)、11 内側インターコスタル、12,21 外側インターコスタル、13 中間インターコスタル、14,15,16 スペーサ、17 リング体。

Claims (5)

  1. 直線偏波を送信あるいは受信する第1のホーンと、
    前記直線偏波を反射させるとともに前記直線偏波に直交する直交偏波を通過させる、前面にグリッドを有する第1のリフレクタと、
    前記直交偏波を送信あるいは受信する第2のホーンと、
    前記第1のリフレクタの背面側に所定の間隔を置いて対向して設けられ前記直交偏波を反射させる第2のリフレクタと、
    前記第1のリフレクタと前記第2のリフレクタとの間をそれぞれの外周縁部で接続し、第1のリフレクタ及び第2のリフレクタを保持固定する外側インターコスタルとを有し、
    直交した前記直線偏波及び前記直交偏波を共用するデュアルグリッドアンテナを備えた衛星搭載用偏波共用アンテナ装置において、
    前記外側インターコスタルの内側で前記第1のリフレクタに、外側インターコスタルの高さよりも低いリング状の内側インターコスタルを設け、
    前記内側インターコスタルと前記第2のリフレクタとの間を、周方向に間隔をおいて設けられた誘電体からなる複数個のポール状のスペーサで接続したことを特徴とする衛星搭載用偏波共用アンテナ装置。
  2. 直線偏波を送信あるいは受信する第1のホーンと、
    前記直線偏波を反射させるとともに前記直線偏波に直交する直交偏波を通過させる、前面にグリッドを有する第1のリフレクタと、
    前記直交偏波を送信あるいは受信する第2のホーンと、
    前記第1のリフレクタの背面側に所定の間隔を置いて対向して設けられ前記直交偏波を反射させる第2のリフレクタと、
    前記第1のリフレクタと前記第2のリフレクタとの間をそれぞれの外周縁部で接続し、第1のリフレクタ及び第2のリフレクタを保持固定する外側インターコスタルとを有し、
    直交した前記直線偏波及び前記直交偏波を共用するデュアルグリッドアンテナを備えた衛星搭載用偏波共用アンテナ装置において、
    前記外側インターコスタルの内側で前記第1のリフレクタに、外側インターコスタルの高さよりも低いリング状の内側インターコスタルを設け、
    前記外側インターコスタルは、リング状のリング体と、周方向に間隔をおいて設けられた誘電体からなる複数個のポール状のスペーサとから構成されていることを特徴とする衛星搭載用偏波共用アンテナ装置。
  3. 前記内側インターコスタルの高さは、前記外側インターコスタルの高さの1/2以下であることを特徴とする請求項第1項または第2項に記載の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置。
  4. 前記外側インターコスタルと前記内側インターコスタルとの間で前記第1のリフレクタに、少なくとも一つのリング状の中間インターコスタルを設けたことを特徴とする請求項第1〜3項の何れか1項に記載の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置。
  5. 前記内側インターコスタルと前記スペーサとは、一体化されていることを特徴とする請求項第1,3及び4項の何れか1項に記載の衛星搭載用偏波共用アンテナ装置。
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